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19回国会参議院1954/03/05

農林委員会 第13号

発言数
107
登壇者
13
会派数
5
開催日
1954/03/05

会議録

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 只今から委員会を開会いたします。  本日は最初に減収加算の問題につままして御審議を願いたいと思います。先ず政府当局からこの問題につきましての今日までの経過及び結果につきまして説明を聞きまして、それから御質疑を願いたいと思います。食糧庁から御説明を願います。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 減収加算額につきましては、昨年生産者米価をきめます際に、当時すでに全国的に作柄が非常に悪化しておりましたので、従来のパリテイ方式によつて算出されました生産者米価では、収量が非常に少くなつた場合に農家に対しての収入を十分に補償することができないということで、たまたますでに麦の価格決定方式の際には、豊凶係数を取上げて、一定以上の減収があつた場合には、その率に応じて価格を調整する方式がすでに成立していたわけであります。米の価格につきましては、その当時はまだそのような方式は確立していなかつたのでありますが、そういうような作柄の状況に鑑みまして、麦で用いられた方式を米にも適用すべきであるという御議論がありまして、米につきましても、減収加算額を基本米価をきめる際に加算するような取運びをすることになつたのでありますが、当時生産者米価をきめます際におきましては、一つにはまだ確定的な収穫高が判明いたしておりませんのと、麦の価格をきめます際に採用いたします計算方式をそのまま米の場合に適用しますかどうかということに関しましても、まだその当時は未定でありましたので、取りあえず、その当時におきましては、麦の価格を算出いたします場合の方式を一応準用いたしまして、当時の作況からみまして、取りあえず五百円を加算するということであつたのでありますが、そのときの決定におきましては、これは一応仮払いと申しますか、それで払うのであつて、今後作柄が判明し、又米価審議会に設けます小委員会において、米に適用いたします方式を十分審議した上で算定方式を決定し、それによつて改めて算出した価格によつて清算をするということになつておつたわけであります。その後米価審議会に小委員会を設けまして、数回に亙り減収加算の算定方式につきまして御検討をお願いいたしまして、その結果米価審議会の小委員会としては、本日資料としてお手許にお配りしておりますような算定方式を結論として出しまして、米価審議会に答申をし、そうして米価審議会として、そのうちの小委員会の多数決と申しますか、大体麦の場合に適用されていたと同じような方式を採用するのが適当であるという結論を出されて、米価審議会からはそういう答申が出ておるわけでございます。ただ小委員会から米価審議会に報告されました案には、第二頁目の終りのほうに書いてありますように、少数意見として、作柄が地域的に非常に分散しておる場合においては、単にその平均を直ちに適用することは適当ではないので、その分散をしている度合をやはり考慮に入れなければならないという少数意見として、第二頁目の下に掲げてあるような式についての報告が、少数意見としてあつたということが附加されてあつたわけでございます。なおそれと同時に、第三頁目に書いてあります農業共済保険金の取扱いに関しましての意見も併せ附いておつたのでありますが、先ほど申上げました通り、米価審議会としての答申におきましては、第一頁に書いてある算定方式を採用すべしという結論が、正式に米価審議会の答申として採択され、政府にそういう答申がなされたわけであります。その後政府といたしまして米価審議会のそういう答申を頂きまして、政府としての立場でいろいろ研究を重ねたのでありますが、政府としては結局少数意見ではありましたが、本年のような、と申しますか、単に減作加算の場合の豊凶係数をとります場合に、単に全国の平均をそのままとりますことは、非常に地域的な片寄りが強い場合に、必ずしも適当ではないのではないだろうか。やはりこの地域的ないろいろな散らばりというものを考慮すべきが適当であるという判断に基きまして、第二頁に書いてありますような式、即ち分散度調整計数を取入れました式によつて算出することが妥当であるという結論に到達したわけであります。で、その結果、終りのほうの三枚目以下に数字を入れた式が出ておりますが、米価審議会の答申をそのまま採用した場合で計算した減収加算額が(1)として出ております。それによりますと、九百三十二円すでに支払つております。この五百円を引きますと、四百三十二円を追加払すべきであるという数字的な結論が出ますが、政府側といたしまして採択した式、即ち(2)の式によりますると、その結論が第二頁目に出ておりますが、加算額が五百五十三円、すでに払つている五百円を差引きますと、追加払すべきものは五十三円ということになります。併し米価の支払いは俵単位でなつておりますので、五十三円を俵単位に直しますと、端数が出ますので、一俵当りを二十二円というふうに計算いたしますと、石当りに換算して五十五円ということになるわけであります。そういう額で払うことにきめまして、過日二十八年産米の生産者価格の価格改訂の告示を、まだ手続を取進め中でありますが、先週の金曜日の閣議におきまして、石当り五十五円を払うということの閣議決定を見たわけでありまして、その閣議決定に基きまして現在告示の改正の手続を取進めております。  只今申上げましたのは、今までの経過並びに簡単でございますが、算式の内容につきまして申上げた次第でございます。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 速記を止めて。    〔速記中止〕

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 速記を始めて。  分散度をとつた趣旨、分散度の算定はどういう算定をしたか、そういうことについての説明を願います。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 補足をして説明を申上げます。お手許の資料を御覧頂きまして、一番上の表の下は、これは先ほど申上げました通り麦の価格を算出するときにきめる式と殆んど似た形でございまして、分散度を考慮しないでただ豊凶係数と申しますか、豊凶係数によつて基本米価に調整を加えるという式でございます。これによりますれば、簡単に申上げますと、結局調整すべき係数というものは、地域的な片寄りを考慮することなく、全国平均の数字を以て調整をしたということになるわけであります。ところがお手許の表の一番終りについております二十六年から二十八年の府県別作況指数の表を御覧頂きますと、昭和二十八年は水稲の場合、全国平均で見ますれば作況指数は八四%であります。併し平均の八四%を構成しております各県別の作況を見ますと、高いところは鹿児島の一一七から、低いところは長野の六二とか、栃木の六六とかいうふうに非常に上下大きな幅を持つておるわけであります。山梨のごときは五四という非常に大きな幅を持つておるわけであります。最低と最高で行けば、五〇%以上の差が出ておるわけであります。従いまして基本米価を修正いたします係数として、単純に平均を持つて来ますことは、何と申しますか、地域的な事情が非常に薄れまして、平均という意味が単に算術的に出て来た平均というだけのことになつてしまうのではないかと思うわけであります。従いまして、この平均的な数字によつて修正されました米価によつては、作況のいいところは非常に大きな額が、労せずしてと申しますか、手に入るということになるわけでございます。それでやはり例えば平均が八四ということに全国的に固まつてあります場合と、二十八年の現実に現われておりますように、非常に上下の幅のある場合とは扱い方を異にするのが妥当ではないかということで考えられましたのが分散度係数を加味するということであります。具体的な式としては、第二頁の下のほうにございますが、一枚目の式と違いますところは、分母のほうにアルフアのほかにベーターというものが加わつておるわけでございます。先ほど申上げませんでしたが、分母のほうにありますH1/HOという数字は、結局その年における豊凶係数と申しますか、それを現す数字になるわけであります。それにアルフアもございますが、これは平年反収を出します場合に、出し方といたしまして現在採用いたしております方式は、米の場合におきましては昭和元年を基点といたしまして、それからそれによつて二十七年までの修正値をとりまして、二十八年の推定の標準反収を出すわけでございますが、その誤差が、誤差と申しますか、偏差がアルフアという数字でありまして、結局平年というものは一つの点じやなくして、点を中心に上下に幅のあるものということから、その幅だけをここに持つて来たわけでございます。更にそれに加えましてベーターという数があるわけでございますが、これは先ほど申上げましたような事情で、平均に対して非常に上下の幅が地域的に片寄りがございますので、平均に対する上下の片寄りを、各県別の片寄りを総平均したものでございますが、ただその場合ベーターとして取上げましたのは平年の場合と申しますか、通常年においてもこれはもう若干の幅があるわけでございますが、平常年の幅はこれは特に問題にするに足らないところもあります。平常年を越えて非常に幅が拡がつているということが問題でありますから、今申上げた平年における平均値と各県別のこれの総平均と、それから具体的にこの豊凶係数を適用いたします今年の全国平均の平均反収と県別の平均反収との差を総平均したもの、この両者の差額を以てこのベーターとしておるわけでございます。それとその差額、つまり異常な分散度と申しますか、その部分だけを取りまして調整係数としてここに掲げておるのでございます。具体的な数字といたしましては五枚目に出て参りますが、五枚目の一番上に加算額の算定といたしまして、分子が七千七百円、これは二十八年産米の基本米価でございます。それに対しまして分母のほうの二千二百分の千八百五十四と申しますのは、二十八年の標準反収、昭和元年以降の趨勢値から算出いたしました標準反収、いわゆる平年作と見込まれる数字が全国平均二石二斗、それに相当する数字であります。その上のほうの一千八百五十四というのは、実際における二十八年産の推定実収高から算出いたしました全国平均の平均反収であります。その比率ということは、言換えて見ればこの調整すべき豊凶係数とでも申しますか、それが出て来るわけであります。約八四・三%ということにこの数字はなるわけであります。それに〇・〇四九と申します数字が先ず加わつておりますが、これは二石二斗という昭和二十八年産の標準反収を出します場合の算式に伴つて生じて参ります偏差の数字でございます。平年作の幅と申しますかが〇・〇四九でございます。それに更に加わりました〇・〇四一二というのが、先ほど申しましたように、通常年における分散度と昭和二十八年度における分散度との差がここに算出せられました数字のこの〇・〇四一二という数字でございます。これを加えたもので七千七百円の基本米価を調整いたしますと、八千二百五十三円ということになります。八千二百五十三円から基本米価の七千七百円を引きますと、残りの五百五十三円がいわゆる減収加算額になるわけであります。分散度調整係数を加味しました理由並びに具体的に分散度調整係数を取入れた式について御説明申上げますれば以上の通りであります。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) それでは大体説明も終つたようですから御質疑をお願いいたします。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 総務部長にこういうことを聞いても仕方がないと思うのですが、政府の米価なり麦価、特に米価の決定に当つての思想が非常に混乱していると思うのだね。かねて私は農林大臣に今のような早場米であるとか、超過供出であるとか、減収加算であるとか、その他もろもろの加算というものをやめて、よろしくこれらを挙げて基準米価一本にまとめて単純な米価の決定方式をとつたらいいじやないか。これに対して非常に賛意を表して、すでに出張先等においては今後の米価決定に当つては、そういうふうな方式をとりたいというようなことを発表されている、これは将来の問題です。今減収加算に限つて地域的な不公正を是正しようというようなことで、今減収加算だけ取上げるのはおかしいですよ。すでに現行において非常に地域的に超過供出なり、早場米奨励金なり、その他の問題で地域的に非常にでこぼこができておるわけです。これを是認しての上の今の米価の決定方式なんです。そのうちの一部分を国家の財政等の関係からだけ考えて、これに追加の減収加算についてそういうふうなことを考えることは、私は非常に米価決定に当つての思想というものが混乱していると思うのですが、その点について若し御説明が頂ければ頂きたいと思います。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 米価の決定につきましては、基本米価のほかにいろいろな奨励金等が附いていて非常に混乱しているということに関しましては、私どももいろいろ矛盾を感じないではないわけでございますが、この今回決定いたしました米価の決定要素の一つとして減収加算額を考慮し、そうして減収加算額を算定いたします場合に分散度係数を採用したということは、これは別に米価の決定方式を研究中の段階にもかかわらず、その未決定の際に殊更に地域的な片寄りを取上げたことはおかしいというお話でありますが、地域的な片寄りを取上げたと申しますよりも、減収加算額を取上げましたこと自身は、米価決定の際用いられておりますパリテイ方式が持つております欠陥を是正する一つの方策として、これは学者間にもありました御意見を入れまして、一つの是正の要素として減収加算額を取入れているわけなんですが、その中において更に分散度を取入れましたことにつきましては、先ほども極く簡単に申上げましたが、要するにすべてパリテイ価格にいたしましても、減収加算の算定にいたしましても、すべて全国的と申しますか、平均的な数字が取上げられておるわけであります。その場合減収加算の要素となる豊凶係数の平均についての考え方として、この分散度係数、調整係数というものが加わつて参つたわけでありますが、先ほど申上げましたように、作況が全国的に、或る平均的な数字に対して全国的な片寄りが少ない場合と、非常に大きな差額が生じて参ります場合においては、全国平均の取上げ方についても若干の配慮を加えなければならんじやないか。非常に分散度が小さい場合におきましては、そのままの平均を取上げてもいいでありましようが、非常に分散度が激しい場合には、その平均値の意味というものは非常に理論的に稀薄になつて来るということから、平均値に何らかの意味を持たせるためにはやはりこの分散度というものを考慮に入れて修正を加えて行かなければならないという考えで、この分散度というものが入つたわけでありまして、地域的な作柄の片寄りを取上げたということは、今の米価決定方式の、今のようなすべて平均値から割出して行くという方式の下に、取らざるを得ない結果としてこういうような方式が取上げられたというふうになるわけでありまして、又米価決定方式が違つた観点から考えられることになりますれば、その場合にはその場合としての又理論的な構成がなされなければならないと思うわけでありますが、現在のパリテイ方式による価格決定方式の場合においての一つの方式と申しますか、方式として一応こういうことをするのが理窟にかなつているんじやないだろうか、こういう観点でこういう方式を採用したわけです。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 まあ総務部長と議論しても仕方がないんですが、今の決定方式自体も非常に地域性を考えているわけですね。ただそれでは不徹底ではないですか。早場米の奨励の点であるとか、或いは経済的の地域差、又地理的地域差、こういうことを考えてやつているのですが、これも私は一つの方法だと思いますが、先ほど申上げましたように、農林大臣はこういう経済的、地理的地域差さえも乗り越えて、将来はすべて挙げて基準米価にこれらを全部一本にしようという思想を持つているでしよう。こういう思想を持つているなら、一切の地域差というものは、経済的の条件というものは消えちやうですよ。そういうことを一方において将来に備えて行つていると、いろいろ釈明をされましたけれども、減収加算の追加の分について、何と申しても保利農林大臣は将来に備えての思想というものは少しも現われていない。この点はどうかと私は言つている。これはあなたとでは議論になりませんから、改めて私は大臣が出席したときに伺いますが、この際あなたに事務的なことを伺いたいと思いますが、本年の米は一体幾ら集まりますか、二千百万石集まりますか、その確信がありますか。これが千九百五十万石ですか、二千万石ですか、これを伺いたい。もうここへ来て見通しはあるでしよう。この見通しを伺いたいと思う。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 集荷量でございますが、御承知の通り二月の二十日現在では、まだ千九百五十万石程度しか集まつておりません。今後更に加えて、政府の最終目標であります百五十万石が今後集まりますかどうかということになりますと、これは見込の問題でございますので、確信を以てあと百五十万石が集まるかどうかということになりますと、それは何と言いますか、言葉のニユアンスになるかと思いますが、非常に率直に申上げて、あと百五十万石集めることに関しましては困難であろうと思います。併しながら全く不可能な目標でもないというふうに考えております。少くともこれに近い数字は集め得られるのじやないかというふうな予想を持つておるのであります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そうしますと、未だに本米穀年度の需給推算は、内地米二千百万石というものを基礎において需給推算を立てておられるのですか、内地米二千百万石というものは未だに変更してないのですか。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 内部的にはいろいろな段階において、農協系統を通じて得られます収穫見込或いは末端の事務所を通じて得られます中間見込数量等、いろいろ数字が現在集まりつつございます。そういう意味合でいろいろ得られます情報に基きましての、幾段階かの需給推算は内部的な作業としてはやつておりますが、最終的に、二十九米穀年度における最終決定版としての需給推算として、内地米何石見込のものを以て最終といたしますかということに関しましては、まだそういう意味の最終版はできておりません。作業の過程におきますいろいろの試案というものは幾つか持つておりますが、最終決定版は今後なお若干の時日を経て、更に収穫見込が確定したときに出されることになると思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 水と空気に続いて一番生活に寸刻も切り離しのできないところの米の問題を、そういうふうな当てにならないような二千百万石を基準にして相変らず作業を続けておるということは、私は無責任だと思う。そこでこの問題もあなたに言つても仕方がないが、仮に多く見て二千万石集まつて、百万石そこに予定集荷量よりも不足が出たと、これを十五日どうしても配給を続けて行くためには外米を置換えなければならない、外米を百万石輸入を増加して、内地米が百万石集荷が減つて来た、こういうことになると、食糧管理特別会計にはどういう影響がありますか、外米を百万石殖やすためには補給金が幾ら要りますか、同時に安い内地米が百万石減つて来たという場合に、そこにマイナス、勘定はマイナス幾らになつて来ますか。この食糧管理特別会計の影響は幾らあるかということを御説明願いたい。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 先ほど非常に二千百万石に固執しているような或いは印象を与えるようなものの言い方をしかたも知れませんけれども、先ほど申上げましたように、二千百万石を非常に固執しているということではございませんので、今お話のような非常に悲観的の見方をした場合においての集荷量、それに対して需給計画はどうなつて来るかという計画も決しておそろかにしておるわけではございませんので、そういう案も手許には準備しておるわけでございます。決してそういうことではないので、その点は一つ私の言葉が足りませんでしたならば訂正いたしますが、決してそういうことではありませんのです。いろいろな段階においての、悲観的な場合においての需給推算も勿論計つております。それから内地米と外米が逆転した場合の食管会計の内容につきましてのお話でございますが、これはもう百万石をどこで殖やしますかによつても変つて来るかと思いますが、ちよつと暗算を急速にいたしかねておりますが、あとで計算をしたら申上げますが、要は非常に悲観的な見方をした場合においての作業もやつております。その結果非常に悲観的な数字におきましても、若干の需給面においての欠陥は出て参りますが、これも最終的に今いろいろな資料を収集して検討しておりますが。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 いやいいです。私が言うのは、よくて二千万石ともう押えておる、で、百万石足らなくなつた。十五日配給するにはそれに百万石追加しなければならない、そうして来ると食管会計に、それは国によつて、タイ米、ビルマ米なり、加州米なりはそれぞれ産地によつて米の値段は違う、違いますけれども、大ずかみに輸入米の平均価格でもいい、それを百万石余計入れるということによつて補給金が一体幾ら殖えるのだと、逆に内地米はそれだけ集荷不足になると、幾らそこに食管の特別会計に狂いが来るか、私は相当大きな狂いが来ると思う。計算してみて下さい。私の言わんとするところは、そういうふうに内地のお米は百万石集まらなければ、すぐに食管特別会計に大きな狂いが来る、これは国家の財政負担が殖えるようでありますから、そのことを考えて、もつと積極的に農村から米を吸上げるためにやつたらいいじやないか。例えばこの減収加算の問題も、十円や二十円の問題をぴいぴい言つていないで、これは減収加算をうんと殖やしたら、そこですぐに米が百万石集まるとは私は断定しません。そういうことにはならんと思うのですけれども、併しその集荷の一つの手段ですよ、そういうことを積極的にやらないで、そうして私に言わせれば、枝葉末節の減収加算のそろばんのはじき方の問題で議論してるなんていうことは、一体政府は十五日の米の配給をすることに熱意があるかないか、私は疑うのですよ。その配給を続けるためには、何としても二千百万石の米を集めなければ駄目ですよ。あなたたちは二千百万石の米が二千万石であつたら、今言うように外米百万石の輸入を追加すればいいじやないかと言うけれども、そこに財政の大きな負担も起つて来るし、又消費者にいたしましても、十五日の配給と言つても、これはこの開議論したように、十五日の配給の内容は、外米が八日なり九日であつて、内地米が六日か七日、そういう十五日配給をしてるんですよ。あなたの奥さんに聞いて御覧なさい、そういう十五日の配給というものは、一体いいかどうか。そういうことを考えますと、何としても二千万石の米じや足りないのじやないか。農家にあるのだから、これを集荷しますために、あらゆる手段、方法を講じなければならない。その手段の一つとして減収加算の問題ももつと大きな観点から考えたらいいのじやないか、こう思うのです。学者の意見を聞くのも結構です。むずかしい高等数学をやるのも結構です。そのことよりも、やはりこの高等数学とは別に、食糧を取巻く大きな政治問題として、政治的な観点から私は考えなければいかんと思う、こういう議論になるのです。たびたび申上げますように、総務部長の答弁を求めることは無理かも知れないけれども、併しあなたも一つの御見識を持つておられるでしようから、これについて御答弁願いたい。同時に恐らく今申しますところのそろばん上の計算は一体幾らになるか、概算でよろしいからお知らせ願いたい。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 非常に大ざつぱでありますが、石当り補給金の増加は五、六千円になるのじやないかと思います。百万石といたしますれば、従つて十二、三億ということに或いはなろうかと思います。或いはもう少し安く買えるのかも知れませんが、そんなような数字、まあそれに近い数字になろうかと思います。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 関連して私もお伺いしようと思つていたのだが、四百三十二円で供出量を押えて置いたら幾らになるか、五十三円なら幾らになるか、こうしてもらえば一番はつきりする。二千百万石として押えてみればすぐ出ると思う。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 今申上げましたのは、大体石当りにいたしまして、補給金も五千円ぐらいかかるといたしますれば、百万石外米が入れば約二十億のものが補給金として余計出る、こういうことになろうかと思います。それから集荷量の問題でございますが、集荷に対してもつと熱意を入れなくちやいかんということのお話でございますが、これも全く御意見の通りで、私どもといたしましては、集荷に対して非常に一生懸命努力を重ねている次第でございますが、減収加算額をなぜけちけちしているか、米が集まらなければ百万石余計輸入しなければならなくなるのだから、その補給金の分だけ、減収加算額なり何なりして内地米を集めることのほうに使つたほうがいいのじやないかというその御意見でございますが、これも一つの御意見で私ども傾聴いたしますが、事務的な立場になりますと、やはり何と言いますか、確実な数字をつかむというほうに片寄り勝ちになるのでございます。それからそれと関連いたしまして、集荷料と減収加算額の関係でございますが、先ほど言いかけたのでありますが、配給辞退と申しますかの量が、一体去年と比較してどれほどになるかによつて全体の需給の規模が変つて来るのでありますが、仮に去年と同じ程度の配給辞退があると仮定いたしますと、その後個別に精細な需給の県別の打合せをいたしました結果によりますと、必ずしも二千百万石に到達しなくても、ややそれを下廻つた数字でも、現在の米食率、配給率は維持し得るのではないかという結論も出ている次第であります。従いまして、それらの全体の集荷の見込、配給辞退を含めまして、需要の今後のつかみ方、それらと睨合せて、今後一体輸入にもつと依存すべきか、或いは内地米の集荷に対してもう一息何らかの方策を尽してやるべきかというようなことがきまつて来るだろうと思いますが、ともかくも現在の私どもの見通しといたしましては、その需給推算上から出て参ります数字と、現在いろいろやつております施策によります今後の超過見込数量というものを、両方を総合勘案いたしますと、特に今後輸入計画を大きく変更するということに関しましては、そういうふうな予想は現在のところいたしておらないわけでございます。なお併し来年の端境期におきまして、早場米を相当食べるということを需給の計画上計上いたしておりますことから、来年の作柄なり或いは早場米の集まり方如何によりましては、外米の輸入を時期的に繰上げて行くということの配慮は必要になつて来ることもあろうかと思いますが、全体的に大きく現在の輸入計画を変更しなければならないというような事態には、まだ立ち至つていないのじやないだろうかというふうに考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私はこれで質問を終つて、あとは大臣に質問する機会を保留したいと思いますが、まあ大体行くだろうと思いますけれども、ほかのものと違つて米は大体行くだろうぐらいのそんなことじやいけませんよ。あなたのほうは大体行くだろうというのは、需要量が五百万トンなり五百二十万トンというものを押えて、それに対して本年は先ず平年作であろう、こういう前提でしよう。それから来年度は米をどのくらい依存しているか、非常に大幅に依存しているじやありませんか。何もかも目一ぱい、そういうものを見る。平年作というのを目一ぱいに見ると思うのです。それは豊作になるかも知れないけれども、それは大体先のことだからわかりません。殊に天気予報なんていうのは、明日の天気予報だつて当らないのだから、わかりませんけれども、一般にその方面の権威の言うことは、本年も気象は非常に異常の年であろうということを言つている。これをそろばんに入れないで、来年の米を平年並に依存するならばいいけれども、平年並以上に来年の米を依存する、そういう上に立つての需給推算、而もその基礎の上になる本年の集荷を二千百万石に見ているということは、どう考えたつて危なくて見ていられませんよ。こういうことは私はもう少し、あなたのほうじや内部的に作業しておられるでしようけれども、内部の作業だけじやない、国民に納得の行くように、安心の行くように、一日も早く発表するということが政治には一番大事ですよ。たまたま会議がありますから、議会を通じて国民に本年の食糧事情はこうである。当初はこう考えたけれども、今はこういうように変つた。外米を殖やすことになつたとか、又内地の米が集まらんから、こういうような方法で集めるとかいうような具体的な方法を示さなければいけませんよ。私はそこで今外米の輸入を仮に百万石殖やすことによつて五十億乃至六十億財政負担が殖えるということでしよう。而もこれは全部大事な外貨です。私は仮に円で国内に金を廻すことによつて片付く問題なら、外貨を六十億も五十億も使わなければならん問題なら、これは大きな経済問題があるでしようけれども、単純に考えますと、百億金を使つたつて私は敢然としてこの米の集荷の積極的な方途を講ずべきだと思う。その方法の一つの手段として、私は減収加算の方法もこれも大きな問題だと思う。これは改めて私は大臣に質問いたしますけれども、よくそういうふうな意見もあるということを、あの大臣は不勉強ですからよく伝えておいて下さい。突然言われたつてわからないのですから、そういう意見もあるということを伝えて、今度今申上げたようなことに関連して質問をするから十分勉強して来いと、こう言つて下さい。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 ちよつと事務的にお聞きしますが、大体こういう高等数学みたいなものを出されたところで、なかなか素人わかりがしないので、今河野委員が言われたように、やはり米の値段とういものはお百姓の頭に納得できるような方式でないといけないと思うのですが、これは非常にむずかしくてよくわからんのですが、そこで私質問したいのは、この分散度を付ける少数意見というものは、米価審議会で誰が出したのか、そこから伺いたい。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 申上げます。これは米価審議会は御承知の通り公開でやつておりますが、小委員会は非公開で委員のかたにお集まり願いましてやつたわけでございますので、分散度の意見を出されたかたはどなたかということを申上げるのは、余り適当じやないように思われますので、お許し願いたいと思います。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 そうしますと、公式に言えば米価審議会の答申案というものだけが、これが問題になるわけですね。その答申案に関する限りは一本の答えが出ておるわけでしよう。従つて米価審議会の答えはこういう分散度を見ない。何ですか、あなたのほうのアルフアだけやつた、答えはこうなるわけですね。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) その通りでございます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 審議会の公式の答えがアルフアだけ付けたものだというのは、一体あなたのほうでは、少数意見があつたからこういうものを出すのだということをなぜ書くのですか、これは審議会とは関係ないことになるのじやないか。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 確かに審議会の政府へ出されました諮問と、この政府が採用いたしました案とは直接の関係はありません。おつしやる通りでございます。ただ資料としてお出しいたしましたのは、ただ小委員会の報告が両方のものを並列して書いてありますので、御説明の参考のためにここに持つて参つたわけであります。政府が少数意見があつたからとつたと申しますよりも、一応米価審議会の答申は、第一頁に掲げてある式をとるべきであるという答申があつたわけでありますが、その答申を受けて、政府側として実際に決定をいたします場合に、更にいろいろの事情を考慮いたしましたところ、先ほど申上げました理由によつて分散度というものを考慮したほうが適当であるという観点に到達いたしましたので、政府の責任において分散度を取入れた算式によつて減収加算額を算定し、それによつて支払いをするということにきめたわけでございます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 余分なことは省いて簡明直截に答えて頂けばいいのです。だから結論としては米価審議会の答申案はアルフアだけを考慮する答申案である、それからそうしてそれにベーターを加えたものを出したのは政府が勝手にやつたんだ。それでいいわけでしよう。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) その通りでございます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 先ほどの説明で行くと、麦の場合にはアルフアだけを付けた方式でやつておる。なぜ米の場合だけこういうベーターを付けたものを出したか。麦の場合だつたところで、凶作になれば被害は相当分散して来ると思うのですが、なぜ米にだけそういうことをやるのですか。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 麦のほうはおつしやる通り間接統制方式で、一応価格の形成を全く自由にしておるのであります。ただ一定の基準以下に下ることのないように、又一定の価格以上に高騰することのないようにということで、間接的にてこを入れているわけでありますが、その場合においての支持価格というものは一応、これは米ばかりではありませんが、麦の価格というのは麦価の形成自体が全く経済の法則によつて動いておるに任しておるわけでありますから、経済の法則によつて動いておる場合に出て来る価格というものは、減つた場合にはその数量に応じて価格が上つて来るというように、そういうような結論が出て参りますので、一応経済の法則の通り動いておるものを規制する価格の形成方式としては、それと合致した方式を採用する。米の場合においては完全な意味の自由ではありませんで、政府の統制下にあるわけであります。従いまして完全なる自由な物品の価格の形成の場合と、統制下にある価格の決定の場合においては若干のそこに配慮の相違が出て来なければならないと思います。特にこれは米価におきましては、一応価格のベースとしてパリテイ方式をとつておりますが、それらをきめる場合におきましても、ほかの生産費等も併せ考慮して決定しておるわけでありますし、又そのほかに奨励金的なものも加わつて現在の価格ができております。そういうようなわけでありますので、単に作柄の変化によつた結果、殊にそれが非常に分散しております場合におけるその結果をそのまま採用するということは、必ずしも米価の決定の方式の観念としては適当でないのではないかという考え方で取扱いをしておるわけであります。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 あなたの答えは余分なものが付くからわからなくなつてしまうので、簡単にやればよいのです。(笑声)この間接統制と言いますか、とにかく直接統制しておろうと、何であろうと、政府がこれが一番正しい値段だと言つてどつちも出しておるわけです。間接統制であろうと、直接統制であろうと、正しいという値段の出し方に二つの方式があろうはずがないじやありませんか。どうしてそれが二つになるか、米の場合だけどうしてベーターというものを付けなければならんか、間接だろうと、直接だろうと同じことじやないですか、あなたのほうは米及び麦という食糧については、これが一番正しい価格だと言つて出しておる。さつきの答えでは答えにならんじやないですか。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 正しい答えという意味になりますかどうですか、麦の場合には、自由経済の中に動いている価格、従つて自由経済そのものの法則を適用したらばかくなるであろうという価格をそのまま持つて来て、米の場合においては一定の枠内で動いている価格でありますので、その枠に相応した方式を持つて来ているのであります。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 これはあとであなたはこの速記録を読んでごらんなさい。それ答弁になりますか、そんな答弁は答弁になつておらんですよ。米の値段と麦の値段について、これが政府の買上値段であろうと、標準価格であろうと、何であろうと、政府というものは数字を示すわけでしよう。その数字を示すのに、米と麦とについて違つた方式をとるという理由はどこにあるかというのですよ。却つて統制だからして、これは一般の経済事情によつて違うのだと、経済事情によつて標準価格から上になるか、下になるか、そういうことはわかりません。併し標準になる価格の出し方というものは、米の場合の価格の出し方と同じじやないのですか、それがなぜ二つの答えを出すことになりますか。それがあなたがさつき答弁されたように米価審議会の少数意見に基くというのじやなしに、政府の責任でやつたというのだから、なぜ一体そういうように米と麦について違つた方式をとらなければならないか、理由を簡明直截に答えてごらんなさい。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 先ほど申上げましたように、麦のほうは経済法則の中で動いている。従つてそれを規制する場合の価格として経済法則にそのまま現われているような価格を決定したのであります。それから米の場合におきましては、パリテイ価格で出て参ります価格によつて保証される価格が作柄の影響によつて変化して来る。その場合に織り込む価格としての減収加算額の加味の仕方といたしましては、農家の収入全体を見まして考えるわけでありますが、何と申しますか、農家の収入を平年であるならばこの程度になるだろう、併しそれが凶作で全体の収量が減つたために、それの補いの分を減収加算額というものによつて補いを付けるのだ、併しその減収加算額を取上げた場合においても、これは非常に全国的に分散度の激しい場合においては、そのものの平均というものをとりますと、その平均の意味が稀薄になるので、それを分散度を考慮して、分散度によつて生ずる地域的な不均衡をやはり是正する措置を講じませんと、政府が一本で買上げております米でありますので、そのまま採用することによつて、全国的な不均衡を非常に激化するということは好ましくないのではないか、麦の場合は自由という建前で動いているのでありますので、一応そこまで考えないでやつているというわけです。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 答えにならんですよ。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 関連して、関連して、一つ……。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 江田さんがちよつとやりますから……。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 あなたの答弁は恐らく高等学校の入学試験の答弁としても、これはちよつと点数になりませんよ。聞いておつてわけのわからなくなる話で、そういうふうに、あなたの言うように麦と米とは全然別だと言うなら、なぜ一体最初に麦の計算方式を準用してやつたか。少くとも準用するというようなことをやられる以上は、これはもうはつきりと同じような考え方になつていたんじやないか。ただそういう方式で行くと、高くなるからして、五十三円に下げるために、途中からベーターというようなおかしげなものを発明しただけなんです。私は今のあなたの答弁というものはさつぱり答弁になつておらないと思うのです。それから一体ベーターを付けなくちやならん、地域の分散度を付けなくちやならんというのでも、あなたのさつきの説明で行くと、鹿児島のような一一七のところもある。それからどつか六十幾らというようなところもあるということだけれども、それではこういうようなベーターを付けずに行つた場合に、鹿児島あたりが非常によくなる。と言えば、逆の場合から言えば、山梨あたりは若し今後第二のほうの方式の分散度を付けておられるとひどい目に会うということになるじやないか。だから本当に地域的な誤差というものを、分散度というものをお考えになるなら、少くとも大体この表を見てもまとまつているような、ブロツクごとに適当な価格を付けるということ以外に方法はないんじやないか。ところが、ブロツクごとに別な価格を立てるということが、全国一般の米価からできないということなら、地域分散度というものを考慮する余地というものはなくなつて来る。この地域分散度を見ないために鹿児島に不合理が起ると言えば、逆な場合には山梨なり、長野なりで不合理が起るわけです。これは一体どう説明しますか。ブロツクごとの米価を立てるというならわかりますよ。

斎藤誠食糧庁総務部企画課長

○説明員(斎藤誠君) 先ほどの総務部長の麦の価格の取扱いと米の価格の取扱いということについて若干補足的に説明いたします。それから今のお答えも同時にお答えいたしたいと思います。先ず麦価と米価との取扱いについて相違をいたしているという点はその通りでございます。ただ麦価をきめます際におきましては、六月にきめることになつております。従つてその当時におきましては、まだ収穫量も確定していない。予想収穫だけでやつて行くということにいたしております。又その当時の麦価をきめる統制撤廃後における麦価係数方式というものは、国会でも御審議願いまして、法律でぴたりとその方式を決定いたしておるわけであります。そういう関係がありまして、あの当時は統廃後におきまして農家の手取価格を自由に任された場合に叩かれる虞れがある。そこで農家の所得補償という考え方で、豊凶というものを取上げたわけであります。米価についてはそういう方式もまだ確定いたしておりませんので、事実上はパリテイ方式を使つておりますけれども、その後米価と麦価についてはパリテイ方式の内容自身についても、例えば都市との均衡を図る、或いは再生産費を補償する意味の物財投下量の変化を織り込むというような方式も取入れたり、又奨励金を付けておりますが、これも先ほど総務部長からお話がありましたが、奨励金も事実は実質上の手取米価になつておる分もあるというようなことで、豊凶係数を米価に適用するということについては、初めから確定していなかつたわけでございます。併し今日のごとき異常な不作の場合においては、そういうものを考慮するのが妥当であろう、こういうことで豊凶係数を採用することにいたしたのでありますが、その方式自身につきましては、十分な検討をいたしていなかつたのであります。そこで小委員会で特にお願いいたしまして、案を作つて頂きますと同時に、審議会においてそれの採用についての答申を願つたのでありますが、麦価との関係におきましては、今後かような方式が採用されるということになりますれば、今後その問題について検討して行く必要があるのじやなかろうかというように考えて、我々としても麦価における豊凶係数の採用についても更に検討して、研究を加えたいと、かように考えておるわけであります。それから第二点の、分散度をとることによつて地域的なアンバランスを是正することはできないではないか、こういう御質問であつたかと思いますが、我々の分散度を取入れます根本の考え方は、鹿児島の一一七と山梨の五四を如何にして調整するかということにむしろ問題があるのではないのでありまして、これは凶作地帯においては米価についていろいろな措置があるのでありますが、基本の考え方は、つまりパリテイ方式自身の持つ欠陥を是正するということにある。パリテイ方式の欠陥というのは、収穫量の変動を織り込んでいないということにパリテイ方式の欠陥がある。その収穫量の変動を如何に見るかという点は極めて技術的、統計的な問題であります。それを全国平均で現わして採用いたしておるわけであります。その減収率を見るという意味は、つまりパリテイ方式に収穫量の変動を見ていない。収穫量の変動を見るというゆえんのものは、パリテイ方式において平年作における農家の所得を維持しようという考え方であろうと思うのであります。従つて仮に減収率が全県一律に上下するということでありますれば、これは平均値に現われる数字をそのままとることにして何ら差支えないわけであります。併し平年作と言いましても、やはり各県における反収というものはおのずから相違がある。それを平均したものが全国一本で出ておるわけでありますから、同じような考え方で平年作における所得を補償するという考え方をとるとすれば、その平年作のベースに合う統計的な水準に合わして比較するということが必要であろう。そうしますと、平年の場合におきましても、一定の分散度がありますから、その平年作の分散度程度まで、分散度と同じウエートで減収率を算定する。これがパリテイ方式における平年反収の所得補償という意味において一番合理的であろう、こういう考え方をとつておるわけであります。従つて鹿児島では高い、こつちのほうは低い、それを一本にすることにより、或いは分散度を取入れることによつて調整ができないのではないか、こういう御質問については確かにその通りでございます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 それは分散度というものをなぜそこに持つて来なければならんかということなんです。今のこの全国の平均的な数字を出したのだ、ただ普通の平年の米価というものを豊凶の年の相違によつてこれを是正して行くのだということになれば、八四%ならば八四%ということで足りているわけじやないのですか。分散度を出すというのは、八四%であると得をするところがあるし、損をするところがあるというところが分散度の問題じやないか、私はそう解釈する。そうであれば、それを是正するやり方はブロツクごとにでも米価を変える以外に途はないじやないか、その私の主張は間違つておりますか。

斎藤誠食糧庁総務部企画課長

○説明員(斎藤誠君) 平年作に対しましては各県別の、御承知のように現在の全国平均の収穫量を現わす指表は、これは各県別の作況指数を平均いたしたものであります。従つて各県別の平年作の作況が同じように八四に下る、或いは同じように一一七に上るという場合におきましては、その平均値をそのまま利用してパリテイ価格を修正するということが合理的であろうと思います。併しその八四を構成する各府県別の作況が非常に相違を来たしておる。つまり平年と比べて非常に相違を来たしておるという場合におきましては、平年作における所得を補償しようというのでありますから、平年作程度の分散度を考慮して修正するということが合理的であろうと思います。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 これは並行したことを言つているのですが、私の言おうとすることと、あなたの答えようとすることは平行線です。一体見解の相違だということになるのだが、併し少くとも見解の相違ということになれば多数の常識で行かなければ仕方がないでしよう。そういう問題について、少くともあなた方が米価について諮問機関として作つておられるところの米価審議会が、そういう分散度を考慮する必要ないという答申を出しておるということになれば、やはりこのほうが多数の意見であり、民主主義ルールで行けば、このほうを使うということは当然のことになるのじやないですか。而もなお悪いことには、あなた方はともかくも最初に麦の方式を準用してやつた。米価審議会はその方式でいいということを言つている。農民としては当然あの方式で行けるという期待を持つておるわけじやないですか。それを今突然引つくり返してしまつて、わけのわからん、素人が聞いたつて玄人が聞いたつてこれはわからんですよ。米価審議会の委員というのは恐らく玄人であろうと思いますが、その玄人だつて反対するようなものは、少数意見は誰かと言つたつて、ここの公開の席で名前も出せんような人が支持するだけの、そういうような方式を突然出して、農民の期待を真向うから裏切るというようなことで、これじや河野君の話じやないですけれども、米が出つこないじやないですか、それは一体どう考えるか。これはあなたに答弁してもらうのは無理かもわからん。これは大臣でなければならんかもわからん。理論的にも私はどうしても納得できないし、道義的にも納得できないし、日本の食糧政策をどうするかという、この政治的にも納得できないし、そういうことを一体納得させる理由があるかどうか、やつて御覧なさい、説明して御覧なさい。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 平行線と言えば平行線になるのかも知れません。先ほど申上げました通り、決定方式として採用いたしますパリテイ方式の修正方法として減収加算額がとられた。減収加算額をとります場合においてのいろいろな計数の取上げ方につきましては、先ほど御説明申上げ、且つ企画課長から補足いたしましたように、非常に分散している場合の平均値の意味と、分散が余りしていない場合の平均値とはおのずから違つて参りますので、理論的に……。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 理論的に納得できない。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) するならば、やはり分散度というものを考慮するべきだ、こう思います。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 今の話ですがね。それほど確実な平均を出そうとするならば、各県ごとの凶作石数が全県的に必要になつて来ると思うのです。それがなければ新潟県の仮に一割減と、山梨県の五割減にしたつて、米にしますれば量が違う。出す量なんか殆んどない。片方はそういうようなところからまでやらなければならん。そういうところは放つてある。それはまあよろしうございますが、私がお伺いしたいのは、先ほどからのお話を聞いておりますと、麦の場合には自由経済の方式によつてやつたが、米の場合には統制の形式によつてやつた、こう言われるのです。その枠内でやつた。その考え方は結局政治的な考え方でやつた。こういうことに結論付けられるのじやないですか。ここをはつきりして頂きたい。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 先ほど麦の制度と米の制度との適用方式につきまして私が説明いたしましたが、これは若干訂正を要すべきだと思います。その訂正は企画課長から申上げましたが、とにかく減収加算の算出方法につきまして、米については当時生産者米価をきめますときに確立していなかつた。その後非常に研究を重ね、私ども自身も小委員会の審議に参加しまして、その過程を経て一応到達いたしました結論として、今回の方式が決定したわけでありまするので、麦の場合どうなりますかわかりませんが、一応スタートを切り直してものを考えるということになるわけでございます。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 幾らこの問題であなたとお話しても埒があきませんからこれでやめますが、結局米の問題は政治的にいろいろ考えて非常に不公平があると悪いから、減収加算率というようなものをきめます際に、分散度というようなものを考えて、そうして成るべくえこひいきのないような考え方をしてきめた、こういう非常に政治性を持つているのですね、そこをはつきりさしてもらえばいい。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) えこひいきのないようにするために分散度を用いたということではないのでありまして、何と申しますか、豊凶係数としての係数を持出す場合において、数学的に出て参りますのは一本の数字でございますが、それに伴いまして計算の過程において非常にでこぼこがあるわけであります。それに計算上の偏差というものが伴なつているわけです。その偏差の平年、通常年の幅だけを持つて来たというわけです。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 それじやあなたにもうあとはお伺いしませんが、どうしてもこれは理論的に割切れる係数で以て飽くまできめたと、若し理論的にその係数が間違つたというものが出ますならば、いつでも取替えなければならない問題ですが、取替えるか取替えないかはあなたと議論したつてしようがないから、あなた方の今おつしやる気持の中にはどこまでも、如何なる人が何と言おうと、一つの基準を定めたその係数で以て、これで間違いないものが出ておるのだと、こういうお考えに立つているんですか、どうか。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) これはいろいろ何と申しますか、立場によつて、考え方によつていろいろ御批判は当然出て来ると思います。ただ一応私どもの考え方としては、こういう方式をとるのがいいというような考えからこういうことにしたと、こういうわけでございます。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 それからさつきお伺いしました閣議を経て五十五円というここで追加額がきまりましたが、その五十五円という係数の数字表式はないと言われた、その通りでありますか。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 先ほど申上げました通りでございます。数学的に出て来るのは五十三円、あと二円は数学的の範囲外のことであります。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 そこで、おわかりにならんかも知れませんが、係数でないものを閣議できめられた内容について漏れお聞きになつたことはありませんか、どういうために係数に出ないものの単位をきめたか。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) これは係数に出ない、何と申しますか、純粋な支払上の技術的な問題でありまして、余り端数を付けないようにということなんでありまして、この減収加算額だけではございませんで、基本価格等におきましても若干の端数が出ますのを、計算上円単位にまるくするということでこれはやつておるわけでございます。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 今の分散度へ又帰りますけれども、大体年ごとの動き、標準偏差ですか、標準偏差で五%程度見られているわけですが、その上に又平年に比べて今年の分散度が幅がひどいというので、それを又この中ヘ組入れているわけですが、結局その結果するところは、先ほど江田さんのお話のように、困つている連中が余計困るんだと、産地の凶作の程度のひどいところは余計困るのだ、片方は幅があるんだから、いい産地は儲かることになるんじやないかということになりますけれども、この凶作のひどいところに犠牲がうんとかかつておる。私はこの数字を見ていると今のベーターなんというのは大体プラスして、これを加算して、七千七百円ですか、これを割つておるわけですが、反対にこれを引いてやつたらどうか、引いてやることが本当に苦しい産地、五〇何%の作柄というような悪い産地を救済する意味のものじやないですか、半面にいい産地はこれで儲けるわけでありますが、それが不合理ならば悪い産地をもう少し高いところへ引張り上げて、その幅を二分の一にする、或いは三分の二にするというような点も考えなくちやいかんじやないか、いい産地と凶作の産地の差がひどいからその幅をここで見て、いい産地が得過ぎることがないようにというふうなことでこの分散度がきめられたわけでありますが、この凶作のひどい産地を殊にいためているんじやないかと思うが、それならいい産地も悪い産地もあるんだから、それなら分散度をやめたらどうか、ベーターをとつたらどうか。標準偏差、これだけでいいじやないか、特に困つている産地があるんだというところに持つて来るのか、分散度を持つて来たことがわからない。これは江田さんの御意見と同じようなことになります。そういうことに数字を使うのなら、地域別にやつたらどうか、地域別の凶作係数を出したらどうか、そこまで入つて行かなければ救済できないじやないか。このままで行くならば、特に悪い産地、五〇何%の悪い産地が痛手をこうむる。そんなら痛手をこうむる分をもう少し上げてやる、何分の一かにこの差を少くしてやる、こういう手もあるんじやないか、極端に言うならばベーターをプラスしてやるやつを反対に引いたらどうかという気もするのですが、先ほどからのお話もあるように、米の価格が少くて十分な供米ができないということを考えますならば、一番悪い産地を先ず救済する、反対にいい産地は喜び過ぎるかも知れませんが、今の米の出廻り状況から見るならば、悪い産地を先ず喜ばす、先ず何とかこれでとんとんでやつて行けるというところまで見なきやいかんじやないか。それにはこのベーターをマイナスする。プラスというやつをマイナスにするというところまで行かないと……。又全部マイナスするのがいけないなら二分の一マイナスするというところまで行かないと、今の凶作状態、又悪い産地の今年の窮状を考えますと、救済できないんじやないか、余りいい産地を喜ばすということを考えずに、悪い産地を喜ばすということを考えなくちやいけないのじやないか、あつさりベーターをとつたらどうかということを考えるのですが、もう少しそういう大きい立場から、分散度を付けるということは理窟はあるんですが、米の出廻りの状況から考えて、もう少し大上段の構えをしなくちやいけないのじやないか、これに対する御意見を伺いたい。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) この減収加算額なり何なりというものは、要するに米価のきめ方の一つの方式として出たわけでありまして、この米価をきめる際の考慮として非常に作柄の悪いところに対してはどうの、作柄のいいところに対してどうのというような、地域的ないろいろの何と言いますか、凶作対策的な考慮が加えられて作つたものではございませんので、純粋に米価とは如何なるものであるべきか、と申しますか、少くともパリテイ価格というものとして米価を算出するならば、こういうような補正を加えて出すべきであるというような点からのみ、この価格が出ておるわけでありまして、不十分かどうかということは、これは御批判に待たなければなりませんが、凶作地に対する救済対策というものは、米価を離れて別な手を打たるべきではないかという考えで、米価の中に凶作地に対する救済的な意味を持たして減収加算がとられたということでありませんので、その点考え方の相違になつて来るかと思います。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 それではもう一つ。この3の方式で、これはベーターを入れていませんがね、これはプラスせずやつているけれども、これはどうしてですか、共済金を払つたやつはこれを差引く式ですか、ベーターが入つておらん。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) これは結局全然問題にならなくて採用にならなかつた式でありますが、結局米価、パリテイ価格というものは、或る基準に対しまして、今年その均衡を得た価格ということで価格が出て来るわけでございます。ということは、基準年に対しまして同じような農家収入を出させるという観点で米価の関係が出て来ておるわけでございます。その場合において本年の場合における減収加算を加える場合におきましては、一方において農業共済金というものが米価の値段において、従来払われておる保険金の何と申しますか、凶作時における回収として戻つて来たわけでありますから、これを差引くことも一つの立場としてあり得るのではないかということの批判がここに現われておるわけでありまして、これは結論としては採用されないことになるわけであります。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 先ほどのお話のようなベーターを入れるという理窟になるなら、これにも入れるのではないかと思いますが、どうもここらが一貫しないところがあるので、余計ベーターの問題になる。

森田豊壽自由党

○森田豊壽君 議事進行について。本問題を皆さんの質問、政府の答弁から聞いておりますと、この算定方式のわからないことは皆さんから十分お話がありましたから言いませんが、結論を申上げてみると、結局この問題におきましては、これは第一番に食管の特別会計の中に現在黒字は一体幾らであるか、それを一つ聞いておいて、それからだんだん聞いて行きますればわかるのではないかと思う。結局これは、すべてこの方式の計算の逆算であつてこれだけの金しかないから、これに合うように計算をするにはどうしたらいいかということが、この計算の方式だと私は考えた。だからそれを一つ詳細にして頂きたい。とにかく黒字は幾らでありますか。その話をして頂きたい。赤字が出ないように農民のほうに我慢をしてもらうというのがこの案だと思いますから、それに対する御答弁を願います。それがはつきりしなければ腹がすわらない。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 食管会計の二十八年度の黒字が幾らであるかということでございますが、予算上は二十八年度の決定しました損益計算上は、約百億の予備金を使うといたしますと、九十億何がし、百億の予備金を使わないときは十億余りということであります。実際上の余裕金につきましては、これは最終的な数字が出ておりませんが、予定よりも外国食糧が安く買えたというようなこともありまして、もう少し多くの金額が実際上は余つておるのではないかということを想像いたしております。

森田豊壽自由党

○森田豊壽君 どのくらいの見込か。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 間違えました。黒字と私申上げましたのは、外国食糧の価格が安くなつたことによつて黒字が多く余るようなことを申上げましたが、これは誤まりで、結局補給金の繰入が少くて済むということだけで、国全体としての財政上の余裕が出て来ておるということで、食管会計としては一応申上げた十億と違いはないわけであります。

森田豊壽自由党

○森田豊壽君 即ち十億の加算によつて計算をしたという結論が出ましたね。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 森田さんの発言は議事進行ではないようですから……。

森田豊壽自由党

○森田豊壽君 つきましては、十億によつてこの計算を逆算して出した計算の率をここにいろいろ付けて、アルフアプラスベーターというようなもの、この計算は僕に言わせると非常に矛盾が多いけれども、この問題につきましては、いずれは我々委員としましては再検討いたしまして結論を出さなければならんと思いますから、本日はこの程度で打切つて頂いて、あとは懇談会でやるように……。

松浦定義改進党

○松浦定義君 いろいろ劈頭から各委員からの御質問がありましても、さつぱり問題は進まない。せめて事務的にという問題でも現状のごとくでありまして、森田先生の議事進行には相当期待を持つておつたのですが、私は大体この程度で審議を打切つて一つ懇談をして頂いて、先ほどの懇談会のときにお話がありました早急に申入事項についての御協議をされたらいいじやないが、こういうことを申上げます。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 今松浦さんからも議事進行が出ておりますし、誠に私も大体今日余り総務部長と企画課長にいろいろ政策的に亙る問題ついて聞いても御無理な点が多いと思いますし、問題の所在は大体はつきりしておりますので、この程度で一つ懇談をして措置を相談願いたいと思いますが、私はさつきも清澤さんの質問に関連して速記録に載せて頂きたいのは、答弁が食違つておるというので、あとで多少の訂正がありましたが、米に関しては分散度を見てベーターを加えるところが麦のほうは、当初の総務部長の答弁では麦の場合は分散度を見ない、ベーターは加算しない、これは理論的にはすこぶる疑問が多いのですが、麦にしないという意味においては、私はこれは麦も同じように見ないというほうが半分は正しいと思つておりますが、ところがあとで企業課長からの答弁によると、麦のほうも又再びベーターを加算するかも知れないというようにはつきりしないのですが、とにかく考え直そうというような答弁があつたので、この点はちよつと重大な問題だと思いますので、その点を御相談を願つて一つ御答弁を願いたい。  それからもう一つは、いつも言うのですが、米のほうはとにかく供出価格で、麦のほうは農家の希望によつて買う支持価格である。私は多少江田さんと違うので、価格の形成は多少違つてもいいのではないか、違い方は要するに米のほうが有利だ、麦のほうは支持価格だ、そうなつて来れば減収加算について米のほうにベーターを加えることは逆なんですよ。米のほうが麦よりも不利になるということで、これはどうも順序が逆ではないかという感じがするのですが、それは御答弁は要りませんが、前段の答弁が多少食違つている点は速記録に載つておりますので……。麦も大体この米価審議会の答申を無視したベーター加算分散度をとるという方式を考えるかどうか、その点答弁が得られなければ何ですが、若干答弁が食違つておりますので、その点だけ一つ明らかにしてもらいたい。

新沢寧食糧庁総務部長

○説明員(新沢寧君) 先ほど私が申上げたことと、企画課長が申上げたことと若干食違いがあつたと思いますが、要するに麦の価格をきめます場合における豊凶係数の適用につきましては、すでに法律で、それに基く政令等によつてはつきり方式がきまつておりますので、それによつて実施したわけでございます。米につきましては方式が決定しておりませんでしたので、その後小委員会等の御相談の結果も斟酌しまして新たな方式を打立てたわけなんです。勿論麦価の形成方式の中に取入れられておりますいろいろな要素、それから米価に取入れられておりますいろいろな要素、方式は、パリテイ方式と一言に言われますが、いろいろ細部に亙りましては若干の相違があるわけでございます。従いまして麦価をきめます際の減収加算額の方式をそのまま維持するか、更にその後の検討の結果、米について新らしい方式に到達いたしたわけであります。それから更に麦まで及ぼして行くかどうかということは、単に減収加算額の問題だけを取出して論ずるわけには参りませんので、価格形成方式全体の各要素の検討と共に今後検討を重ねて参りたいと、こう思つているわけでございまして、すでに結論的に米の方式をそのまま適用するという結論を予定しているわけでもありませんし、逆に又全然予定していないわけでもないので、今後一切新たな研究の結果に待ちたい、こう思つております。

宮本邦彦自由党

○宮本邦彦君 この米価算出の方式なんですが、減収加算の米価というものは、今上林委員からもお話があつたように非常に議論の多いものだと思うのです。従来経済現象を方式化するときには、必らず相当その方式に対しての説明書がいつも付いておつたのです。米価審議会じや詳しく御説明になつたか知りませんけれども、この経済現象の方式化ということは、これは資料がなければわからないものです、はつきり申上げて……。従来この方式化というものに対しては、あらゆる経済学の原則として半分くらいな異論が出るのが当り前なんです。少くとも半数くらいの人たちは理解できるものがいつも方式化されているのです。この方式は、今のこの委員会じや誰もわからないような説明で終つてしまつているわけなんです。そこに私皆さんのほうの親切心が足りないのじやないかという気がするのです。そこでこの方式を決定されたならば、少くとも経済現象の一つの方式というものに対する御説明が、もう少し丁寧な資料か何かなければうそだと思う。それさえあればもう少し早くこの委員会の結論が出たんじやないかと思うのです。で、折角権威ある政府がこれだけの方式化をされたのだから、これに対してうやむやの中に農林委員会あたりで結論が出て、そうして政治的に結論がきまつてしまうというような権威のないことではいかんと思う、少くともこういう方式を出された以上は、その方式が理解される人と理解されない人と半々ぐらいになつた。或いは三分の一ぐらいは理解したけれども、三分の二ぐらいは理解されないというようなことで結論が出るなら私はいいと思う、この農林委員会の今の空気を見ておりますと、誰一人として恐らく理解していないのじやないかと思う。だからその点を僕は資料として御要求申上げます。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 速記を止めて。    〔速記中止〕

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 速記を始めて。

松浦定義改進党

○松浦定義君 先ほど懇談会でいろいろ減収加算についての本委員会の態度が決定いたしましたので、私からその申入の文について朗読をいたし、皆さんの御賛成を仰ぎたいと思うのであります。    昭和二十八年産米に対する減収    加算の追加払に関する申入  政府は、昭和二十八年産米の減収加算につき、米価審議会の答申に基く算定方式によつて算出せられた金額を、すみやかに追加払を行うことに再考せられたい。  なお、右の結果を来る三月九日の当委員会に報告せられたい。  右当委員会の総意を以て申入れする。   昭和二十九年三月五日         参議院農林委員会    農林大臣保利   茂殿    大蔵大臣小笠原三九郎殿  以上であります。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 只今の松浦委員の申入の動議に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 御異議ないと認めまして、さように決定をいたします。

鈴木一無所属クラブ

○鈴木一君 勿論異議はないのですけれども、恐らく緊縮財政の折から実現できないというふうな、政府の原案通りだというふうなことになると思うのですがね、そういうふうな場合にどうするのですか。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 速記を止めて下さい。    〔速記中止〕

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 速記を始めて下さい。  それでは、次に農業用の燃料の件につきまして御審議願いたいと思います。最近問題になつております石油類の需給の関係におきまして、農業用石油が非常に問題になつておりますので、この問題につきまして、先ず農林当局から説明を聞きまして御質疑に入りたいと思います。

塩見友之助農林事務官(農業改良局長)

○政府委員(塩見友之助君) 資料を差上げてあると思いますが、これは通産省のほうからもらいました資料でございまして、私のほうで調製した部分は農業用の部分、これは農林経済局のほうでまとめてもらつたものでございます。  石油類年度別輸入生産状況というふうな表がございますが、単位千キロリツターで出ております。輸入合計が昭和二十五年度が二百五十九万九千リツターというふうなものが二十八年度には九百二十万九千リツターというふうになつております。この最も上のほうに原油となつております部分、これが原油輸入の分で、これが相当の量に上つております。それから生産というところの一番下に国産原油生産量というのが二十五年度は三十四万二千キロリツター、二十八年度はこれは推定でございますが、三十四万キロリツターとなつております。この三十四万キロリツターと、一番上の原油の輸入の五百九十四万七千リツターとが二十八年度分でございますが、それを合せたもので、それで精製されたものが生産の中の一の製品生産量、二十八年度の分で五百九十万七千リツターという数字になつている状態でございまして、逐年非常に消費量は殖えている、こういう状態になつております。  その次の主要産業別重油消費の推移というのがございまするが、これを御覧になりますると、大体重油において非常に殖えているというふうなこと、これが大体通産省関係の重工業関係における消費量の増加が非常に大きいわけでございます。農水産についての分は、昭和二十六年度は六十三万四千キロリツター、それから二十八年度の計が八十万三千キロリツターというふうに大体推定されている。こういう状態でありまして、通産省関係の重工業関係の原油、主として重油関係の輸入量が非常に殖えている、こういう状態になつております。それと外貨資金の関係が非常に急迫しておりますのは御存じの通りの状態で、通産省当局のほうと大蔵省当局等との打合せの経緯等から見ますと、非常に生産資材として緊急欠くべからざる石油の輸入量も或いは或る程度削減しなければならないかと、こういうふうな状態になつておつて、最近その折衝が激しく関係官庁間で行われている。こういう状態でございまして、そういうふうな関係と、需要が年々こういうふうに増加しておりますために、供給が外貨の関係もございまして間に合わないというふうな関係からして、先般宮本委員から御指摘のありましたように、値上りが昨年の十二月に起つております。そういうふうな危険は現在は農業用につきましては、まだ本当の需要期に入つておりませんので、激しく問題になつて来ておらないような感じがありまするが、これは当然この春になりましてから、相当輸入量との関係で問題が起るというふうに考えられる状態になつております。それでその農林水産業石油製品需要量表というふうなものが、農林経済局の経済課の推算でできております。大体このぐらいの数字のものが二十九年度には必要であろうと、こういうふうな推定をやりまして、これを通産省のほうに確保の方法等について要求をいたしておる、こういう現状でございます。それの内訳は別紙一、別紙二等に、用途の分類別に数字を大体推定しておるという表でございます。で、これの輸入につきまして、非常に需要に十分満たないような量に若しなるといたしますれば、その価格の値上り、或いは本当に必要な用途のほうへそれが向けられるかどうか、そういうふうな点について当然問題が起つて参りまするので、経済局のほうから通産省のほうへ下協議をしつつあるような状態でございまして、できるだけ農業団体等を通じまして、それで農民の手に必要なものだけは渡るように、又取引条件その他農民に不利にならないような状態で渡されるようにというふうな交渉を只今やつておるという状態でございます。  概略の御説明を終ります。

宮本邦彦自由党

○宮本邦彦君 この表ですがね、この二十九年の総括表では農業用が二十三万九千四百リツターになつておるんですね、この下の需要量表というところになると推定が二十一万一千四百リツターとなつて、えらい数字が違つておるんですが、どういうわけですか。二十九年度の二十一万リツターというほうは実績なんですか、二十九年度はこれだけ殖えるということなんですか。

塩見友之助農林事務官(農業改良局長)

○政府委員(塩見友之助君) これは農林経済局のほうで計算したので、私詳しく聞かないままで一応私のほうから御説明をするのも何でございますけれども、恐らくこの別紙の一、二、三というふうなものを、ここでやつてみませんとはつきりいたしませんが、集めたものではないかと想像いたします。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 これは大体あれですか、輸入の際もうこれだけの量数は割当で確保するようになつているんですか。

塩見友之助農林事務官(農業改良局長)

○政府委員(塩見友之助君) 前にちよつと御説明いたしましたように、確保する具体的な方法というふうなものはまだ打合中でございまして、それで輸入量全体についても、まだ来年度の外貨予算というふうなものはきまつておりませんので、その量についても問題がございまするし、量がきまり次第又確保する方法についても問題が今後きまるわけでございまして、全部未決定のままでございます。農林省の要求数量というふうなものをここへ提示してあるわけでございます。

宮本邦彦自由党

○宮本邦彦君 昨年は暮に県の県購連あたりで通産省と折衝をして、安く手に入れた県もある。大部分の県はそういうことをやらずに、非常に高い市販の石油を買つたというようなことが昨年の秋にあつたのですが、そういう行政官庁に行つて、或るところが折衝した、そこだけが安く買つてうまいことをした。そうでないところの農村は一般市販の高いものを買つたというようなことのないように、農林省では何か案を作つておいでになるかどうか。若し腹案がおありでしたら、希望でもかまいませんから、できるだけ具体的に一つお話頂ければと思うのですが。

塩見友之助農林事務官(農業改良局長)

○政府委員(塩見友之助君) これは昨年の具体的なその事例は私存じません。只今は農林経済局のほうで農林省の意見をまとめて通産省と折衝しているという段階にございまして、それでまだどういうふうなところに落ち着くかわかりませんが、まあ改良局関係のほうの要求から申しますれば、やはり農民の団体というふうなものが最も農民の手にこういうふうな必需品を渡すのにはまじめであるし、確かであるというふうな観点からいたしまして、できるだけそういうふうな団体の発言を強めたいと思つておる。例えば通産省が輸入業者に石油の輸入を許可する場合、その条件を付けるとか、或いは精製業者に精製させる場合に条件を付けるとか、それから取引先の取引条件等については勿論ですけれども、内容としてどちらかと申しますと、原油の精製の場合に重油が多くできてしまつて、それで軽燈油というふうなものが農業用としてはどうしても逼迫し勝ちでございますので、それが不足しないように、或いはそういうのがうまく精製の場合にできないような状態であるならば、軽燈油を直接輸入するというふうな形を考えるとか、そういうふうな点をできるだけ需要者の団体と結び付けて発言できるような形に持つて行きたい、こういうふうにまあ私のほうとしては考えておるわけですが、これは農地局関係のほうと私らのほうとは大体歩調は揃うわけでございますが、水産関係のほうにつきましては、これはどうしても需要者の団体というふうなのが、小漁民の団体とそれから大需要者の団体が相当の消費量を示します。それらの関係からして商業者に扱わせるような部分と、そういう消費者団体に相当な発言権を持たせるというふうな場合において幾らか違いが起つて来るというふうな形で、まだ最後的な決定までは農林経済局のほうでは行つていない、こういうふうな大体状態にあるわけでございまするが、改良局関係といたしましては、そういうふうな方法で進みたい。こう考えておるような状態であります。

宮本邦彦自由党

○宮本邦彦君 農林省全体としては経済局でやつておいでになるというお話ですから、この問題については私は余りこれ以上お尋ねいたしませんけれども、改良局長の今のお考えは非常に御苦心になつておられて、その点は御期待申上げております。今後も経済界の変動というやつは随時起つて来るものですから、是非一つそういうふうな実態を把握されて早く手を打たれるということを一つお考えおき頂きたいと思うことと、もう一つお考え頂きたいと思うことは、農業関係が、特にこれは改良局の関係なのでございますが、最近農業機械が非常に発達して来た。而もこの農業機械の中の大きな進展を見つあるものがこの耕耘機とか、そういつた方面に、最近非常にいい傾向だと私思つておるのですが、非常に進展を見ておるのです。これが大部分この石油系統の油を使つておりますのですから、これをまあ一つお考え置き頂くと同時に、一部分では油はともかく外貨というものが必要なんだから、できるだけ原動力は油でなく、石炭とか、或いは電力とかいうような方法に代えるべきだというような意見が相当経済審議庁や大蔵省あたりでは言われて来つつあるように思うのです。過去において農業用としては御存じのように戦時中にデイーゼルを電動機に変えた、又戦後電動機をデイーゼルに変えたと、いろいろな経過を辿つておりますけれども、農村ではこういつたことが一等困るんで、その点は長期的な意味で何か御意見がおありならば、改良局長に伺つておきたいと思つております。

塩見友之助農林事務官(農業改良局長)

○政府委員(塩見友之助君) お話の通りに動力耕耘機は、この別紙一にございますように、大体来年度二万二千キロリツターあたりというふうな見通しを持つております。これは今後の台数の増加ということも見込みまして、相当多いものでございまして、これは機械化促進法を通して頂いて、政府のほうでもできるだけその趣旨に則つて力を入れてやるというつもりでおります。併しこういうふうな移動式のものにつきましては、動力耕耘機、植物防疫用、こういうふうなものにつきましては、これはなかなか電動機ではテクニカルに言つて当分の間は困難じやないか。コンバーター等についてはどうしても非常に簡便なものが作りにくいという世界的な状態にありますので、どうしても石油を使つた内燃機関で炊いてそれでやる、こういう方向に進まざるを得ないのじやないかと、こう思つております。それから脱穀調製機等につきましては、これは電動機を使つてやつておりますところも、それから石油発動機を使つておるところもあります。これらについてどつちのほうが農家の経済にとつて有利であるかというふうな点になりますと、その採算関係から見ると電力の値段のほうもかなり上るような、奨励するときにはおつしやるように、殊に戦後において一般の工業のほうへの消費が減つた場合には農村電化といつて非常に勧めるのですけれども、さあ或る程度入ると、そのときに工業のほうが相当消費量が殖えるということになると、そうすると農村のほうは軽視して数年にして値を上げて使いにくくするというふうな状態になりまして、そういうふうな点についてどちらが有利であるかということは農林省だけではなかなか決定ができない状態にありますが、方向としましては、やはり外貨その他の関係が将来とも日本の経済からいうと、やはり相当大事な部分であるというふうに考えられれば、できるだけ電気のほうに切替えて行くということがいざというときに安心じやないかという感じがいたします。これは一にかかつて電力のコストの問題に相当かつて来るという状態になりまして、この前公益事業局長をお呼びになつて、こちらからいろいろ御質問がございましたが、私のほうもそういう点について政府としての方針というものは、油と電気というふうなものをどういうふうに、エナージー・ソース全体を日本として使つて行くかというふうなこと、これは農林省だけではきめにくいことではございますが、きめて行く必要がある。こう思つております。灌漑排水その他漁船の関係等につきましては所管外でございまするので、はつきりしたことはこれはお答えできませんが、大体似たような形で、漁船用のものは大体移動式のものでございますから、どうしても石油が要るのではないか。灌漑排水用のものについては脱穀調製用と同じように固定したものが多うございますから、考え方としては外貨の点を重視するなら電力、その代り電力ということならば価格の問題をきめてもらわないと奨励しにくい。こういう状態にあると思います。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 大体お話はようわかつていますが、改良局長として、外貨についてはいろんなことを考えて頂くことは誠に御尤もであろうと、こう思いますが、あなたの立場としては農民が折角買つた耕耘機が使えないでおるということを絶対させないという立場を堅持して頂く。自動車のガソリンのごときは戦争中の倍ぐらい今使つている。そうして中川や長谷川ヘ行つて汚職をやつているような自動車なんかには要らんのでありますから、そういうものをうんと節約して、米が安心して作られるように一つ極力御努力をお願いしたいと思います。

塩見友之助農林事務官(農業改良局長)

○政府委員(塩見友之助君) 先ほど宮本委員のお話にちよつと漏らしましたが、この産業別需要消費の推移という数字を見ましても、量的に見ましても重油の関係が非常に多いのであります。それから伸びもここに非常に伸びているわけで、農業用は安定した形で大体続いて来ている。それから重油のほうはやはり量も非常に多い。外貨節約としても農業用を少しぐらい節約しても大したものは出ないけれども、最近二、三年の伸びから見ましても重油のほうは非常に多い。我々の方向としては、そういう実態から考えても節約すれば、我田引水かも知れませんが、そつちのほうを節約してこつちは是非確保してもらいたい。こういうような考えで政府と折衝したいと思います。

北勝太郎緑風会

○北勝太郎君 石油の問題ですが、今御説明を聞いて大分安心するような点もありますが、併し今年の供給は相当困難なことは我々も予想されるのでありますが、移動用の農機具はどうしてもこれは石油でなければならんのです。是非一つ優先的にこれを確保するようにして頂きたい。農業機械化のために大分馬を売払つてしまつたのでして、若し石油が足りなくなれば途中で馬を補充しなければならん。馬もあればいいけれども、なかなか困難でありますからして、是非一つ優先的に取扱つて頂くように御尽力を願いたいと思います。それから今一つはトラクターには揮発油が要るのでありますが、この揮発油に対しましては、例の今度の揮発油税法で税金が上つたやつは道路のほうに使うというようなことになつておるようでありますが、実は農業用のものは道路にも何にも使うものはないのでして、こういうような税金等も一つ農業用のものにかからんようにして頂く。相当これは石油の価格が高くなるという上に、更に税金がかかるということになりますというと、農業用の機械は全く遊んでしまうということになると思うが、そういう点についても御尽力を願いたい。私らは価格の問題よりはむしろ量を確保する問題であると思いますけれども、同時に不合理な、道路に使うための税金を農民が支払わなくてもいいように一つ御尽力を願いたいものです。こういう工合に思いますが、これはまあ単に希望にとどめておきますけれども、是非そういうような点について強力に一つ要求して頂きたいと思います。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 この重油の生産量、二十八年度は二百五十七万二千キロリツトルですが、このうちどの程度農業用に重油を使つていますか。それから先ほどお答えがあつたかも知れませんが、来年あたり、或いはこの数年間のうちどの程度農業用に重油が消費されるか、それが円滑に入手できるかどうか、そういうような見通しですな、そういうようなことをお答え願いたいのですが。

塩見友之助農林事務官(農業改良局長)

○政府委員(塩見友之助君) 農村用石油製品年間需要量表というところに、重油の農業用で合計約一万キロリツター、そういう要求が出ておりますが、恐らく従来の数字もその実績はわかりませんが、まあこの前後の程度じやないかと、こう考えますが、産業別の消費量の中で重工業等につきましては、かなり大きい会社で統計もとれるものですから、産業別が出ておるのですけれども、農業用で幾らというふうなことは、これは今のところ推定は出ておりません。農水産の中に入つておるということになつておりまして、その内容、農業、水産、林業その他で幾ら幾らということははつきりとした推定は出ておらないのであります。大体量的に言えば需要量表で一万キロリツター、このぐらいのところではないかと思います。重油につきましては主に水産のほうが量が非常に多い。燃料用として重油は割合にその入手は原油の輸入で以てやつて行くことになれば大体楽なのではないか。それは大体五〇%以上の重油がとれますが、で、軽燈油につきましては一五%以下、一三%前後ぐらいしか原油ではとれませんですから、そのほうが農業用として、これで御覧になるように使用量が非常に多いのです。その点の開きが一番懸念される。こういう状態かと思います。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 農業関係に殖えるような傾向があるか、大体この数年間の農業用の重油ですな。この際重油が相当大きな増加があるかないか、二十九年或いは三十年、この数年間……。

塩見友之助農林事務官(農業改良局長)

○政府委員(塩見友之助君) やはり農業用も殖えております。主にやはり軽燈油の関係で殖えている部分が多いと大体考えておりますが、重油のほうはそれほど顕著じやないのじやないかと思います。それはよくわかりません。或いは灌漑排水等につきましては、デイーゼル・エンジン等を相当持つておるところもございますが、水産方面におきましてもデイーゼル・エンジンを相当動かしておるというような関係がありますが、農業用につきましては軽燈油の比重が相当多い。こう考えております。やはり殖えた部分も、先ほどちよつとお話がありました耕耘機用その他植物防疫用は大体軽燈油でございまして、この程度のものが相当殖えるのではないかと思います。別紙一にございますところの用途別のところを御覧になればわかると思います。

森田豊壽自由党

○森田豊壽君 お願いをしておきたいと思います。実は油が不足しております現段階におきましては、御承知の通り農機具の導入にいたしましても、すべての問題は農協を通して金を借りたりして、これは資金の入手をいたしましてやつておるものが多いのであります。こういう業者の跋扈する……系統組織を通しまして本流を流すことが一番分配の公平を期することになるのでありますから、こういう際におきましては、油は系統組織体であります農協を通しましてこれを流して頂くようにお願いし、又それに対しましてお考えになつておると思いますが、何とか方法を講じて頂く関係がありましたならば、何とか教えて頂きたいと思います。

塩見友之助農林事務官(農業改良局長)

○政府委員(塩見友之助君) ちよつと先ほども抽象的に申上げましたように、需要者団体であるところの、やはり農業で言えば農協系統が一番安全でございますから、農民に渡すという点においては……。できるだけ発言権を強めてやつて行きたい。こういう趣旨でございます。それにつきましては、通産省のほうでどういう方針をとるかということがまだ明瞭でないのでございます、全体の需要については……。それではつきりした結論が出ていないようでございまするが、今どうしても、やはり輸入の場合に輸入業者なり或いは原油精製業者なりというふうなものに農協のほうから発言をいたしまして、それでどういう製品を幾らと、それから取引条件はどう、それから販売ルートはどうというようなところの条件を付けてやれるように、輸入に際して政府のほうから条件を付けるという方式が一番いいんじやないかと考えられるわけでありますが、それにつきましては、ほかの産業との関係がございまして、通産省のほうでは相当異議があると考えられるわけでございます。   —————————————

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) それでは前回の保留されておりまする農業薬剤の問題で河野委員から発言を求められております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私から改めて植物防疫協会につきましては申上げることは余りないのですが、この前私がお尋ねしたことに対して改良局長の御見解を改めて一つ伺いたいのです。私はお断わりしておきますけれども、決して私自身は農薬に限らず、私の主張は一業者の意見を聞いたり、一個人の意見を聞いたり、私は終始河野謙三に関する限りはそういうふうな紐付の意見じやありませんから、それが故に私は非常な決意を持つてあなたに伺つておるのでありますから、農民的立場に立つて、全国の農家の立場に立つて申上げておるのでありますから、私の決意は非常に強いのでありますから、その意味においてあなたも率直に御答弁願いたい。

塩見友之助農林事務官(農業改良局長)

○政府委員(塩見友之助君) 植物防疫協会の問題、この前河野委員のほうから常務理事の問題を御指摘がありましたが、そのときははつきりと私承知しておらなかつたもので回答を留保して参つたのでございますが、早速取調べましたところが、理事の互選によりまして常務理事が決定しておりまして、その常務理事は現在三人全部役人でございます。私はそれはこの植物防疫協会の内部の問題ではあるけれども、常務理事を役人で全部占めるということは不適当だと思います。それで直ちに常務理事をやつております三人に対しまして、できるだけ早く理事会を要求して、それでできるだけ植物防疫協会は、民間の人に常務理事をやつてもらうということで、全部辞退したほうがいいだろうというふうなことを申しております。恐らくそういう形で進むかとも思いますが、難点は植物防疫協会のほうを呼んで聞きますと、やはり常務理事の報酬というふうな点につきまして、報酬がなかなか出しにくいというので、常務理事は皆兼任というふうなことになつておりまするが、併しながら、それは報酬を必ずしも出さないでも民間の人で以てやれる人がおるかもわかりませんし、或いは今の職員の中で適当な人があれば常務理事をやつてもらうというふうな形で処置して行けばいいのではないか、こういうふうに考えておる状態でございます。なお植物防疫協会の仕事につきましては、設立趣意書の第三条の五に、「農薬及ビ防除機具ノ受託及ビ斡旋」というふうな項目がありまして、これが間違つておりますけれども、そのまま配付されております。それで非常に疑念がお起りになつたのだと思いますが、この五は、「農薬及ビ防除機具ノ試験ノ受託及ビ斡旋」というふうなことで、印刷の間違いで、これは趣意書を訂正して、それで植物防疫協会の定款というふうなものは認可している、こういう状態にあるわけでございます。それから特別会員につきましては、これは現在お手許にお配りした資料にありますように、大体五県にできておる、こういう状態でございますが、これらの団体等が或る程度いろいろそれの基金というふうなもの、資金というふうなものを確保する意味において、無理なことをやつているようなことがあるのではないかというふうに心配いたしまして、そういうことがないように注意をするように、若し県庁その他において斡旋する場合に、そういうことのないようにというふうなことを府県のほうに連絡をさせております。それからこの事業自体としましては、この前お話をいたしましたように、大体印刷物の配付、植物防疫という印刷物の配付が一番経費を食つておりまして、そのほかに農薬及び防除機具の試験の委託等をやつております。これはお手許に配りました表にありますように、三というところに書いてありますが、試験が終了したものが四件ございまして、現在試験中のものが十七件ございます。去年の春までは、これは個々の業者が個々の試験場のほうに委託してばらばらでやつていたわけでありますが、それを試験をやるとしますれば、適当な試験に向いた場所であるということ、それからそこにそういう農薬なり防除機具について十分な試験のできるような、それだけの技術者がいるというふうな点を検討いたしまして、それで専門家が大体その試験というふうなものを或る程度高い評価で検討できるというふうなところを成るべく選ぶような形でやつております。例えば四件の試験につきまして試験場所をずつと下に書いておりまするが、そういう状態で選んでおるような状態でございまして、やはり昨年の四月以降に、これができましてから試験が始まつておるわけでございますが、その結果は割合に特殊の業者と特殊の試験場とが関係があるとか、どうとかいうふうな面の面白くないような風評はなくなりましたし、或る程度試験のほうも責任のある、成績としては相当検討のできる条件付きのしつかりしたものが出て来る、こういうふうな形で試験の成績も大体その後いいように考えられますので、この二つの仕事だけは、これはやはり植物防疫協会の仕事としてやつて行くのが適当ではないか、こう考えるわけでございます。それを国で以てやつたらというふうなこともお話はございましたが、これは例えばホリドールのような非常に全国的な大きな問題であつて、組織的にやらなければならないというのは、これは予算が許せば、予算ができる前に検討ができれば、政府のほうの予算を以て組織的に国及び府県のほうでやつて行くというふうなやり方が適当なんでございますが、農薬会社の数も相当ございまするし、その作る農薬で試験をしてくれ、これは農薬会社では試験はできませんので、適当な技術者がないとできないという点もございまするし、それをやるとしますると、どうしても政府の予算で以て、メーカーから来たからどんどん引受けてやつてやるというふうな形の自由な予算というものはなかなかくれないし、又植物防疫というふうな、そういう学術雑誌でございますが、そういうものの編集も昔やつたことはあるそうでございますがこれは定員の問題もございまするし、どうしても役人がやりますると、内容としては余り面白くないような、一般的に見て面白くないようなものができてしまう。それから又学会のほうで以てそれをやるというふうなことについては、学会のほうにそういう経費がなくて、学会のほうでは純学術的なものを年一回刊行することくらいしかできないというふうな状態からして、やはりこういうふうなものは何かの形であるほうがいいし、その意味においては植物防疫協会においてやつてもらうというふうなことは適当ではないかというふうに大体考えておるような状態でございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 塩見さんは植物防疫普及協会というものの存在を肯定して、それについて一々常務理事の今の現職の役人がやつているのはいけないとか、又試験は今こういうふうにやつているのだとか説明されますけれども、私は根本的に違うので、私は肯定できない。実は今まで黙つていたのです。ところが農林省に限りませんけれども、最近の官庁の風習というものは、こういうものをお手盛で続々と作るのですよ。私はこの間も申上げたように、これから私はやります。見ていれば切りがないから……。で、初めにこの防疫普及協会というものを取上げただけなんです。これはあなたのほうの問題だけではないのです。第一これを御覧になつてあなたは不合理に思いませんか、予算の構成を見て不合理に思いませんか。厳然たる態度で農薬協会に臨まなければならん。あなたのほうの防疫課の人がこれは厳然たる態度で農薬協会に臨めないでしよう。賛助という形で予算の大部分は賛助会員だ。農薬業者、又これに利害の関係あるところの者から予算の大部分をもらつて、そうしてのめのめとして、今まで黙つておれば現職の役人が常務理事にまで入り込んで、そうして農薬協会に君臨している。それが農薬協会に君臨すると同時に、農民的立場で農民に対して、防疫事業に対して忠実であるか、忠実にできませんよ、こんなことでは……。私が言わなくてもわかりきつているのだ。農林大臣が許可をしましたか。人事院があなたのほうの現職の職員をこういうふうな防疫普及協会の現職に常務理事として出るこことを許可されましたか、あなたから許可されたか、これは許可されたら別の問題で、人事院の問題で大問題だと思う。私は許可するようなはずはないと思う。常識上許可できるはずはないと思う。したとすれば大問題です。最もこれは綱紀紊乱の一つなんです。私は一番役人が慎まなければならんのは業界、これと画然と一線を引くということです。それを自分から進んで協会の中に飛び込んで、そうして金をもらつて、あとから付けた理窟で雑誌がなければいかんとか、やれ試験がどうだとか。私はこの間も申上げたように、これらの雑誌の問題にしても、これは一改良局の問題ではございませんが、農林省弘報課あたりでもつと弘報事業に対して徹底的な対策を立てるべきです。中途半端な農林時報、農林広報とか、あんなものは出さないで、もつとこれらの各局の事業を総括して弘報課あたりでやるべきです。若し農薬だけであなたがこういうような必要があるなら、餌にもそんな問題が起つて来る、肥料にもそんな問題は起つて来る。農業全般の問題に対して普及協会を作らなければならん。そういうのは認めますか。これらの肥料協会なり、餌協会なりと結び付いて寄附金をとる。これは喜んで持つて来るわけない。それをしてはいけないのです。私はそういう点について、あなたは見解が違うとおつしやるかも知れませんけれども、もう一遍改めて伺いたい。この予算を見てもわかる、構成を見てもわかる。こういうものを私は今まではどこでもやるから、これは仕方がないと思う。よその局でやるものを改良局だけあなたが抑えるわけにはいかん。だから私は理窟は抜きにして、人情としては仕方がないが、これは見ていれば切りがないですから私はやらなければいかん。繰返して申しますけれども、たまたま防疫普及協会の問題を出したのですが、たまたま出しただけなんです。私はこれからいろいろやります。食糧庁の問題もあります。何だ検定協会、前食糧庁長官が大将になつて保管協会、生産者から米を集めて頭をはねて預ける保管協会を作つた。目に余ることがたくさんある、ありますけれども、これはあなたの所管でありませんから申上げませんが、あなたの所管のこの問題について、もう一遍あなたの本当の腹の底を伺いたい。これでいいんですか。こういうことはあなたがいい、見解が違うというなら、冒頭に申しましたように、どうしても農民的立場で是認できないから、私は人事問題は人事院に訴えます。その他嫌でありますけれども、あなたの耳に入つていないと言われますけれども、農薬協会の腐敗堕落というものは、官庁の関係の腐敗というものは頻々として耳に入ります。具体的事実がある。併し私はそういう特定の人間を槍玉に上げたり、そういうことをすることは悪趣味だと思う。で、やりたくない、それよりももう少し大所高所から制度の上で解決付けたいと思うから申上げている。今までは品よくやつていた。私はいつまでも品よくやつていませんよ。私は時と場合によつては手段を選びません。私ははつきり申上げます。もう一遍あなたの信念を伺いたい。

塩見友之助農林事務官(農業改良局長)

○政府委員(塩見友之助君) これは終戦直後にできた団体でございまして、それで先般も申上げたように、農薬工業会と、それから純然たる文化団体としての日本植物防疫協会と二つに分れた。それでその分れるときに、その構成をしておりましたところの農薬工業会のほうから、雑誌はいいから作つておいたほうがいいんで、文化団体のほうでやつてもらうというふうな申合せで、従来からあつたものを引継いで来ておる。こういうふうな経過でございまして、昨年新たに、純粋に新たに作つたというわけではございません。ただ全体としてそういうふうな団体をあちらこちらに作つてやるのがいいか、それとも政府のほうにおいてそういうふうな公益的に必要があるようなそういう一年に一遍、今の学界で発表するようなものでは実用的にもう非常に不便ですから、もう少し適当なものをまとめて作る。或いは試験につきましても、これは個々の農薬業者の利害関係もあつて、これを無制限に引受けておりますというと、非常に予算的には額がどのくらい要るかというふうなことは明定しにくいようなものでございますが、そういうふうな部分は必要は必要なんでございます。又そういうふうなものを、それならば或る程度弾力性を以て政府のほうでやれるようにするというふうな措置も並行して行われますならば、おつしやるような方向で以て、又幾らかその関係から申しますと、定員問題も必要になつて参ると思いますが、こういうふうなものは、そういうふうな関係できちつと整理ができれば、私はそれはそういうふうな形でやるのも十分考えられまするし、そのほうがおつしやるように農民の立場とか、或いは国の立場とかいうふうなものにふさわしい運用というものはやりやすいのではないかというふうに考えまするが、今それを一遍にやめるという形だと、やはり仕事の上から言つても、そういうような技術の発展という上から言つても穴があく点はある、こういうふうに考えておるわけです。それから理事の問題につきましては、ただ理事というふうなことで許可をやつております。併しながら、それを常務理事にしたのは防疫協会の内部で、理事会で理事の互選ということでなつておる常務理事で、常務理事としては別に許可をしておるわけではなくて、一般的にその前に理事として許可を受けて、そしてあとは互選によつて常務理事になつておる、こういう形になつておる状態であります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私はそういうことは枝葉末節な問題だと思う。だが理事として許可をしたというのは、それは人事院に手続しておりますか、これを私伺いたいと思う。人事院の規則を私は承知したのはいいと思う。それは大した問題ではないと思いますけれども、今あなたがおつしやつたからあなたに伺います。それから私は何も防疫普及の事業が要らんとは思わん。今やつているのは悪いというのではない。雑誌もいい雑誌が出ているから……。併しこれは今のような組織機関でやつては業界にあなたのほうの部下の人が悪用されるから、こういう危いところへ入つてはいかんと私は言つているのです。例えば私のほうへ毎月来る統計調査といういい雑誌がある。あれも統計調査協会とかいうのがたしかできていて、それが出しているように聞いております。併しその統計調査の雑誌を出すために、統計調査から現職の職員が行つて、そうして業界から金をもらつて……そういうふうなところまで行つていないと思う。これさえも私はいいというんじやないんですよ。私は冒頭に申上げましたように農薬のような特殊性に鑑みて普及徹底は特にやらなければならん、この必要性は認めます。その手段方法において今最もまずいことをやつておる。この手段方法を改良局だけできまらなければ、よろしく農林省全体で、各局にもこの種の問題があるんだから相談されて、あしたに私は解散しろとは言わないけれども、何か出直す方法をお考えになつたらどうか、これを私は申上げておる。併しどこまでもあなたがそれでなく、現在の農薬普及協会のこの組織がいいんだ、これが一番適切だ、こうおつしやるのかどうかということを伺つておる。私は適切でないと思う。併し別途手段方法を考えるまで或る程度の時日をかしてもらいたい、こういうのなら私はわかる、これについて私は伺いたいと思います。

鈴木一無所属クラブ

○鈴木一君 関連して……。私は従来防疫課の御指導、監督を受けておる立場でありましたし、農薬の行政につきましては、いろいろ私なりに意見も持つておつたわけでありますが、まあそういつた立場におつた私がこの問題についてとやかくやることは、とかく主観と言いますか、自分の主観的な意見が強過ぎるために、却つて公正を欠くというふうなことも懸念いたしまして、本日まで農薬に関しましては一言も発言しないでいたんですが、たまたま先般来河野委員がいろいろこの問題について私と全く同意見の開陳がありましたので、ここまで来てなお自分の考えを述べないということは議員としての任務にも不忠実だというふうに考えますので、あえて一言申上げておきたいと思います。  局長はこの植物防疫協会が設立された経過について、概略の点につきましては御承知のようでありますけれども、詳しいことは御承知ないんじやないかというように私は思うわけです。只今の御説明を聞いてそういうふうに思うわけです。で、終戦後ありました農薬協会というのは、当時農薬が少ないときでありましたので、成るべく多くを生産し、そうして又生産されたものの公正なる分配を図るというふうな建前から、メーカーもそれから又商人も農業協同組合も同じような資格で会員として入つておつたわけであります。それがだんだん経過いたしまして、品物は余つて来る、結局価格の問題になつて来る、品質の問題になつて来る、メーカー間の競争も激しくなつて来るというようなことで、農薬協会の存在の意義がなくなつてしまつたのでありますが、私たちといたしましては、この農薬協会をいわば翼賛会みたいな存在である、で、もうこの段階に到達したならば農薬協会は解散いたしまして、メーカーはメーカーなりに集まり、それから又商人は商人なりに集まり、消費者団体は消費者団体として集まつて、おのおのその利害得失をはつきりする、そういうふうにすることによつて農薬協会の前進もあり得るんじやないか、又浄化もあり得るんじやないかというような観点から、農薬協会の解散を私は全購連の代表として強く主張したのでありまして、大体当時の農薬協会の総会では解散ということに意見の一致を見たわけであります。ところがその後私が都合によりまして職場を去つたあとで、いつの間にかこういつた日本植物防疫協会というふうなものができまして、こういうふうな組織になつたわけでありますが、当時の会議に参加しておつた殆んど大半の人はこういう存在は認めない。新らしくこういうものは作りたくない。そうしてメーカーはメーカーとして集まり、商人は商人として集まり、協同組合は協同組合として集まり、お互いに連絡協議会のようなものを作りながら、この農薬協会の発展を期そうということであつたわけでありますが、いつの間にか農林省の指導下にこういうものができたのであります。設立の経過というものはそういつたような経過を辿つていることを十分一つ御認識頂きたいと思うのであります。従つて参加されている団体のかたがたも喜んでこれに参加しているのじやなくて、止むを得ずこれに参加している、こういつたような状態であります。一応の経過はそういうわけでありますが、この植物防疫協会に対して僕らが何故に反対するかということでありますが、一応建前はここにあります第二章の目的及び事業でありますが、この通り遂行されたならばまだしもでありますけれども、これを一つの盾といたしまして、特定のメーカーを庇護するというような事態が起ることを私たちは非常に懸念したわけでありますが、それは過去におきましても、この前の河野委員の質問で、いわゆるパラチオン製剤の件につきまして、はつきり農林省のほうが特定のメーカーを特に庇護するというような行政的な庇護があつたわけであります。それからそういつたようなかたがたが、こういつたような協会を実質的に常務理事という形でリードする限り、この協会というものは非常に何と言いますか、最初の趣旨と違つた特定メーカーを擁護するような、農薬協会全体の発展にならないような結果を来たすという観点から、私たちは非常に強く反対したわけでありますが、併しながら官尊民卑と言いますか、我々の意向が通らずに、こういつたような協会ができたわけであります。ここにあります第二章、目的及び事業の五、「農薬及ビ防除機具ノ受託及ビ斡旋」となつておりますが、最初ははつきりこの通り出ておつたわけであります。あとでいろいろ農林省がそういつたようなことをすることは、私たちが今申上げましたような特定メーカーの庇護育成ということになりやしないかというようなことから、あとで特に「試験」というような言葉が入れられたと記憶しておりますけれども、最初ははつきりとこういうものが出ておつたと私は記憶しております。すべてそういつたような業界の誰もが希望しないような協会がいつの間にかでき上つたというのが実態でありますので、十分そういう点につきましても、局長は単に防疫課の人たちの意見だけでなしに、ほうぼうの関係しておられるかた、メーカーなり、消費者なりの代表の意見も十分聞いた上で、改めて公正なる判定をして頂きたいというふうに私は思います。

塩見友之助農林事務官(農業改良局長)

○政府委員(塩見友之助君) 只今の点はお話のありました通り、私も設立その他の経過等につきましては直接はタツチしておりません。で、経過その他につきましては、大体係官のほうから説明を聞いているというふうな状態で、或いは不十分なところがございますかもわかりません。いろいろと御意見も傾聴するに足る御意見もありまするし、なお十分検討をして、ただ方針といたしましては、これは仕事が或る意味で意義のある部分もあるわけでありますから、それがなくなつてしまつていいかどうかという点も十分検討しなければなるまいと、こう考えまするので、なお暫らく時間をおかし願いたい、こう考えます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私は御参考までに申上げておきますが、どれくらい農薬協会、特にあなたのほうの農薬の担当者が堕落しておるかということは、何月か忘れましたが、かねて経済往来でしたか、という雑誌に事細かにすつぱ抜かれている。この記事については極く一部分、或る料亭のことだけ一部分違うそうですけれども、あとは全部その通りだということは関係業者がこれを認めております。これは非常に局長が判断の材料になると思います。これは一応御覧になつておいたらいいでしよう。そうしてよく、いずれそのうちと言わないで、一刻も早くこの善後措置をとられることが私はいいと思いますから、念のためにこれは御進言申上げておきます。

鈴木一無所属クラブ

○鈴木一君 もう少しいろいろ広く情報をキヤツチされて公正なる判定をしてもらえばすぐわかることです。例えばこれは懇談でもいいですが、去年ホリドールの問題でごたごたしたわけですが、私たちとしては農林省の試験の成績の結果の発表があつて、ホリドールについては一〇〇%の殺虫率と聞いておつた。殊に英国物或いはアメリカ物につきましては、九七、八%というふうな成績が試験所で出ているわけなんですね。ですから九八と一〇〇のものなら殆んどイコールである。従つて品物は不足だし、これはどうしてもホリドール、いわゆるドイツ物のみならず、英国のものもアメリカのものも入れるべきだというような主張に立つておつたわけであります。又農林省のほうでも外貨の枠を一応とつておられたわけですね。ところがどういうわけかホリドールについては予定通り入れた。或いは又予定通り入つた以上に更に追加輸入が通つている。そうしてアメリカ物、英国物については極力輸入ができないように、荷受をしようとする人たちに対して、それはまだ試験中であつて責任が負えないというような立場で以て、行政的に輸入ができないような抑え方をしておるわけなんであります。私たちとしては、むしろたくさん入つて来たほうが、どうせ外貨の枠もあることだし、入つて来たほうが農民のためになるのだ。一〇〇と九八じや何ら変りはない。而もこのパラチオン製剤は、大元はドイツのバイエルが特許をとつたのをアメリカが盗んで行つた。その特許を英国が買受けだのだ。従つて製造特許は一つでありますから、アメリカのものも、英国のものも、ドイツのものとちつとも変りはないものだというふうに私は思つて、極力農民のために入れるべきだというふうな立場をとつたのでありますが、農林省のほうの意見、指導が、試験中であるから責任が負えないというようなことでどうしても入れなかつたわけであります。それを日本曹達あたりが強引にアメリカ、英国物を入れることによつて、去年のああいつた農薬不足を克服できるようなことになつております。去年まあ殺虫剤、いわゆるパラチオン製剤が比較的不足しないで済んだということは農林省の指導じやなかつたと思う。若し農林省の通りやつておつたならば到底需要は満たし得なかつた。そういつたような経過でありますから、私たちはこういつた植物防疫協会なんか農林省の課長あたりが入つて、あれやこれや指導されることは為にならない、こういうような判定をしておるわけであります。こういう点も十分御承知を願いたいと思います。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) それでは本日はこれにて散会いたします。    午後五時三分散会

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