農林委員会 第4号
- 発言数
- 43 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1954/01/25
会議録
○委員長(片柳眞吉君) それでは農林委員会を開会いたします。 本日は、先ず昭和二十九年度農林関係予算の件を議題といたします。本件につきましては、昨年末以来当委員会及び農林省からお届けいたしました情報、資料によつて経緯の大要を御了承願つておることと存じます。政府の方針及び計数も漸く固まつたようでありまするから、先ずその結果につきまして農林省の会計課長から説明を聞きまして、続いて質疑に入りたいと存じます。
○説明員(増田盛君) 二十九年度の予算折衝も終りまして、国会に提出する運びに至りましたので、農林省関係の予算の極く概要に関しまして、お手許に差上げました書類に基きまして御説明申上げます。三種類の書類がお手許に差上げてあると思います。一番厚いやつが事項別一覧表、それから昭和二十九年度一般会計予算要求前年度対比表、それから昭和二十九年度公共事業費予算査定額一覧表、この三種類をお手許に差上げてあります。そこで先ず農林関係の予算の全貌を知るために便宜でありまするので、前年度対比表を御覧頂きたいと思います。 昭和二十九年度一般会計予算要求前年度対比表、この中に農林省の全体の予算額、それが大体年次別にわかるようになつております。先ず縦の欄でありますが、左の区分といたしまして、農林省所管合計、これがAになつておりまして、最後に農林省以外のところに計上されております、所管は違いますけれども、広く農林関係予算として公認せられております予算、農林省に最も関係のあります予算折衝の対象になりました予算に関しましてABCDという行き方をしまして、最後に農林省関係予算合計として出しております。 そこで先ず表紙に返りまして、Aの欄に農林省所管合計があります。これを見て頂きますと、一番右に二十九年度要求額、これが大蔵省折衝におきましてきまりました数字でございます。千三十七億二千万、こういう数字になつております。そこでこの予算額を二十八年度の予算額と比較いたしますと、相当程度の減額を見ております。即ち前年度予算額は千四百五十三億三千万ということになつております。更に、これは二十八年度の補正予算を含めました数字でございますので、二十八年度の当初予算はどうなつておつたかという点で、二十八年度当初予算額というものを掲げておきました。千百九十八億、これから見ましても相当の減少を示しております。千百九十八億、それが千三十七億でございますから、百六十億ほどの減少になつております。そこで二十八年度の補正予算に関しましては、これは災害が累積し、冷害等の事情もこれあり、臨時的に相当殖えた要素があつたのでありますが、当初予算と比べまして、そういう補正予算を見ないで当初予算と比べて見ましても、やはり相当の減少であります。ただここに相当減少しておりますけれども、どういう項目に関して著しい変化があつたかという点を簡単にこの表でお話申上げたいと思います。なお、この表を見るために御参考までに申上げますが、二十八年度補正予算額とありまして、追加額、減少額であります。追加額は補正で追加いたしたものであります。補正予算で追加した分、減少額は、これは節約であります。節約をしまして補正で落した、こういうものです。減少額は節約であります。従いまして前年度と比較する場合におきましても、いろいろな表が出て参るわけでありまして、或いは当初予算と比較し、或いは補正予算と比較し、或いは追加額という臨時的なものを除きまして、ここには節約後の予算額は出ておりませんが、節約後の予算額で比較したものというような表が実は出て来るわけでありまして、相当複雑になつておるわけであります。先ず千三十七億の所管合計の内訳でありますが、このうち二百六十六億が特別会計への繰入乃至は出資になつております。その筆頭は農業共済再保険特別会計に対する繰入でございまして、百三十四億、これは前年度予算よりは若干減つておりますが、前年度の当初予算は八十三億でありますから、大略五十億ほど当初予算から見ますと殖えております。例のこれは二十八年度の補正予算の御審議の際におきまして、財源その他の関係上から一部赤字補填を割きまして他のほうへ廻したために、当然二十八年度に支払うべき財源に不足を来たしておりますので、その財源を二十九年度に赤字補填として見て行く、こういう金がこの中に五十五億入つておるわけであります。開拓者資金融通特別会計に関しましては、十八億が十五億に減つております。この減つております要素は、ここで御説明いたしますが、入植戸数の変化或いは入植者のものの考え方が若干変つて来ましたので減つております。それから自作農の創設は殖えておりません。それから(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)、の(ニ)、食糧管理特別会計、これが細かく分れておりますが、そのうちの更に(ホ)の学童給食、前年度十五億六千万円、それが十七億、若干殖えております。尤も学童給食は実績主義で二十八年度におきまして一億ほど金額を減らした関係もありまして少くなつております。十五億に対しまして十七億。それから例の輸入食糧の価格調整の補給金でございますが、前年度は三百億、それが九十億というふうに、この点で非常に減つております。農林省の予算が極めて顕著に減つておる一つの原因は、これは数字面から行きますと、この輸入食糧の補給金がここで二百十億も前年度より減つておるというところに数字上の根拠があります。それからもう一つ前年度から著しく減つた要素としては、二十八年度補正予算に計上されました供出完遂奨励金は五十六億四千万円でありますが、一応今度の予算からはそれに見合うものとしては計上をしておりません。更にずつと三番目ほど下つて行きますと、(チ)、(リ)、(ヌ)の(ヌ)、米麦特別売渡というのに二億四千四百万円、それが五億九千六百万円とあります。これは例の冷害を含めました災害に見合う食管会計の手持の米麦を特別価格で売渡す場合における食管会計の赤字補填の数字であります。その他の項目は特別変つた点はございません。 次の頁を開いて頂きますと、次に所管合計の中の大関は、何と言いましても食糧増産対策を含めました公共事業費であります。公共事業費が前年度六百十八億、二十九年度予算が五百七億、こういうふうに著しく減つております。但し、この減つている要素も二十八年度補正予算の内訳を見ますとおわかりになるのでありますが、補正予算におきましては百十八億の臨時的な経費が入つております。これは災害関係がここに書いてあります通り八十二億でありますが、非常に大きい臨時経費が入つておりますので、かように大幅に減つた印象になつております。補正予算を除きました二十八年度の当初予算額から見ましても減つてはおりますが、これは当初予算から節約額を差引いて数字を計算しますとほぼ見合つて来る、こういうような関係になつております。農業、林業、水産、その次に災害というふうに御覧頂けば大体減つて来た要素がわかるかと思います。大体臨時経費的なものがありませんので、こういう点で大幅に減少して来ている、こういうことであります。 それから(3)の一般、これはまあその他特別会計に対する出資とか、繰入出資、それから公共事業費、こういうものを除いて一切合財の人件費その他全部、それからいろいろな補助金、こういうものも全部引つくるめているものが一般であります。これは前年度二百六十二億、これに対しまして二十九年度の予算は二百六十三億、心持ち殖えたような結果になつております。これまでが農林省所管であります。 次に、所管外でありますが、農林省のほうで要求して、予算折衝して農林省に至大な関係がありますのが次に掲げられてあります。先ずBといたしまして、農林漁業金融公庫の出資であります。これは一応大蔵省所管になつておりますが、これは一般会計からの出資だけをここに載せておりますので、先ず前年度の二百五億九千三百万円というような数字は凍霜害のときのやり繰りで載つけた数字でありまして、二百五億九千三百万円、これに対しまして今回のものが九十五億、こういうことになつております。ここでちよつと申上げますが、公庫の原資、この一般会計からの出資以外の原資をどういうふうに見ておりますかということが、実はほかの個所に詳しく出ておりませんので、ちよつと申上げますが、今回のこの九十五億は一般会計の出資でありまして、そのほかに資金運用部資金から百五億を借入れることになつております。九十五億のほかに資金運用部資金としまして百五億、それから償還があります。二十五億の償還を見込んでおりまして、総計といたしまして二百二十五億の原資を以ちまして二十九年度の貸出計画をきめておるわけであります。この二百二十五億に対応する二十八年度の補正後の数字は二百六十五億九千三百万円になるわけであります。実質的に四十億の減になつております。但し一般会計からの繰入は前年度は非常に当初から多かつたのであります。従いまして、ここで激減しておりますが、融資する総額といたしましては二百六十五億九千三百万円が二百二十五億になつた、こういう関係で御覧頂きたいと思います。それからCが北海道開発庁所管の公共事業費でございます。先ほど申上げましたのと大体同様でございます。それから官庁営繕、これは今年度から建設省所管がなくなりまして、全部農林省予算のほうに移し替えられました。 以上全部申上げますと、農林省関係の予算合計は、一番右端に書いてあります千百九十億になるわけであります。勿論前年度の当初予算に比較いたしましても相当の減少になつておりますが、この表で著しく殖え、或いは著しく減少したという点はどこであるかという点を差引きいたしますと、大体実質的に今回の農林予算の関係は、前年度に比較してどういう金額になるかという点がおわかりになるだろうと思うのであります。なお更に現在計数整理がやつと終つたばかりでありますので、いろいろ資料の御要求がありました際におきましては、又私のほうで便宜な資料を作りまして、前年度との対照表を作りたいと思つております。 次に、事項別一覧表を御覧願いたいと思います。この事項別一覧表は、只今申上げました数字の中で農林省所管千三十七億の明細について逐一書いてあるわけでございまして、相当分厚になつておりますので、重要な点だけチエツクして頂くために申上げたいと思います。先ず二頁を御覧頂きたいと思います。この書類は農林省所管だけの数字を組織別にずつと農林本省、それから大臣官房というふうにして書いておりまするので、左のほうに番号がございますから、便宜上この番号に従いまして重要な経費に関して申上げます。なお漏れる点があるかと思いますが、そういう点はあとで御質問頂きたいと思います。 七番に、これは「統合」と書いてありますが、「総合」の間違いで、総合助成施設実施、すでに継続事業として実施されておるのでありますが、これが一億三千万、前年度より若干程度殖えております。これは例の積雪寒冷地帯におきます町村のうちから代表町村を選びましてモデル町村といたしまして、そこにいろいろな施設を実施して行く、農林省の普通の補助経費以外の経費で、いろいろその村に適応した共同施設としまして立派なものがあるわけであります。それを幾つか選びまして、一年間に百万円の二分の一の補助をやる、原則としまして同一町村にニカ年継続する、こういう関係になつております。前年度が二百カ町村でありましたが、今度は二百六十カ町村、六十カ町村だけ殖えております。それから十二番に、農村青壮年海外派遣費、これは前年度は農地局とか、農業改良局、いろいろなところにばらばらに組まれておつたのでありますが、それをやめまして官房に持つて来まして、農村青壮年海外派遣費九百五十万円、前年度より若干殖えております。その内訳にあります通り北欧派遣が八人、アメリカ派遣が四十八人、これは一県一名ずつのほかに、引率者、更に代表者が行きますので四十八人になつております。そこにちよつと落ちておりますが、もう一つ四Hクラブというのが改良局にございまして、四Hクラブのアメリカにおける何と言いますか、アメリカとの交換をやつておるわけであります。青壮年の交換をやつておりまして、二人だけこの中で見る、こういうことになつております。 それから次の紙になりまして、三頁に移りますが、農林経済局、二番目の農業委員会、前年度三十一億が二十四億、これはいろいろ議論があつたのでありますが、最後におきまして、こういう解決をみたわけでありますが、金額が大幅に減つております。この根本的な考え方、この金額の大宗をなすのは市町村農業委員会の委員乃至書記に対する手当がいつも問題になるのですが、書記の俸給がいつも問題になるわけであります。今回はこれは最初は全部平衡交付金に入れるという大蔵省の主張でありましたが、その主張が中途から変りまして従来通りの補助で行くということになつたのであります。但し委員会数と、それから補助率の算定が若干変りまして、委員会数は例の市町村の合併促進法、あれに則りまして何年後には幾らに減るというややこしい算定をしまして農業委員会の数を減らすというふうになつております。詳しく申上げますと、現在の認められております委員会数は一万一千百七十六であります。これは五カ月後に選挙がありますので、その選挙までは現状通りで行こう、但し五カ月後に委員会の選挙が終つた際には、これは八千四百四十四委員会に落す、それは市町村の合併と並行しまして落して行く、その際に落すという計算にいたしております。更に問題の書記負担という点におきましても、算定の基礎が変りまして、このうち一人は全額を国で見ます。但しもう一人のほうはこれは技術員でありますから、技術員に転換するということをやつておりますので、技術員でありますので、これは現在は二分の一補助でありますが、それを三分の一補助にするというふうに変りまして、この金額となつたのであります。それから例の農業団体の再編成の関係でありますけれども、本予算のほうではその点が一応割切つておりますので、団体の再編成というものを考えないでこの予算の編成が一応行われたということになつております。従いまして、この4の農業協同組合という項目によりますと、前年度当初予算で中央会の経費として八千万円ほど見ておつたのでありますが、そういう金額に対しましても今回はゼロになつております。その他特別その項目に関しましては変つた点はございません。 それから、ここでちよつと中途でありますが申上げておきたいと思うのでありますが、例の地方に対する補助職員の設置、地方職員設置費補助金というのが農林省にございまして、これが相当多数の或いは県、或いは市町村に補助職員を抱えているわけでございますが、それに対しまして大蔵省は当初全部平衡交付金に入れるという査定をして来たわけであります。その結果いろいろいきさつがありましたが、二十四種類の補助職員がありまして、そのうち三種類の補助職員だけは平衡交付金に入れることにやむを得ずなりまして、二十一の職員は内容が若干変化したものがありますけれども、大体やはり補助職員としては残つたということになつております。従いまして、そういう地方庁に対する人件費の補助、こういうものが随所に現われておりますが、大体復活しております。農業協同組合もこの中の補助金にも実は人件費に対する補助金があるわけでありますが、そういう点が全部復活しております。それから四頁になります。四頁に移りまして九番に例の離島の電気導入施設、離島開発の促進法に基きます電気導入施設が千五百万計上されております。九番、農山漁村電気導入推進、こういう項目になつております。それから十五番に出ております農林漁業災害営農資金、前年度は二億五千三百万、今回は十九億九千三百万、これは実は前年度、二十八年度の一般の融資を災害農家に対する融資をやつたわけであります。御存じの通りそこにずつと書いてありますが、ずつと融資額がありますので参考までに申上げますと、風水害が何回もありましたが、これで二百億の融資をやつております。それから冷害で二百二十億、それから十勝沖地震というのはその前の年でありますが、一億五千万ほど融資をやつております。凍霜害で二十億、それから二号台風で四十五億、十勝を除きましても二十八年度に行いました融資が四百八十五億、こういうふうになつております。これをいろいろな方法によつて計算いたしますと利子が十九億九千、約二十億の利子補給をしなければならない、こういうことになるわけであります。それから次の紙の五頁になりますと、十六番の農業共済再保険実施、これが前年度百九十四億に対して百六十億、これの大体の考え方は前年度と変つておる点はございません。いろいろ農業共済組合に対する事務費の負担金に関しまして大蔵省との間に激しい折衝が行われましたが、大体現状を維持するということで落着きましたので、残された問題は、町村合併に伴なつて如何なる方法によりまして組合を或る程度合併させるかという点が残されたわけでありまして、考え方としては前年度と変りがないわけであります。それから次に十七番に災害地施設復旧事業費がございます。前年度一億一百万に対しまして一億五千万、これは例の高率補助の適用を受けます農業協同組合その他の協同施設に対する復旧費であります。これの査定の方針もまだ具体的にははつきりしませんので、一応一億五千万を付けておく、なお二十八年度の予算は一億一百万でありますが、大体予備費から、このほかに二十八年度には今後一億ほど出す予定になつております。これもちよつと大ざつぱな金額で出ております。 それから一枚飛びまして七頁に行きます。七頁に行きますと統計調査部であります。統計調査部の表は非常に見づらいのでありますが、項目が本省と統計調査事務所と二つに分れております。両方合せて一本ということになります。大体統計調査部の非常に憂慮されました食糧事務所との統合問題乃至は人員整理の問題も、特に人員整理の問題に関しましては結着が付きまして、大体この程度の人員整理の場合には、現在行なつております統計調査の機能を十分に発揮できるという結論に達しておりまして、その線で全部予算を組んでおります。多少変つた点がございまして、現状にプラスした点がありますので申上げますと、2の農作物ほどの金になるわけでございます。これで備考の(6)に被害調査というのがございます。これは特に被害調査を相当しつかりやつて行く第一歩を示したわけでありまして、被害調査に従来よりも力点をおいているという点が変つております。それから次、一枚紙をめくつて頂きまして、九頁の十四番、臨時農業基本調査費三千三百五十八万円、これは事務所のほうも合せますと約二億二千万円の金になるわけでありますが、これは五年に一遍やります農業の基本調査、五年に一度でありますのでいろいろ金の面で工夫しまして、大体二億二千万あればやれるということでありまして、それも新規事業としてやるわけであります。毎年やつております農業の基本的な統計は補完調査でありまして、この基本調査が五年ごとに行われております。その間に毎年補完調査をやつている、非常に大事な調査でありますので、経費の関係もありましたけれども二億二千万でやるということがきまつたわけであります。次にずつと同じ項目で、今度は統計調査事務所の経費が出ておりますが、それは御覧頂けばわかると思いますので省略いたします。 それから十二頁に農地局の経費が出ております。先ず五番であります。土地改良法施行、前年度より減つておりますが、一億三千一百万、これは例の交換分合、農地の集団化のための交換分合が主体であります。その代り(2)に換地計画促進費というものが入つております。二万五千町歩、二百五十地区、金額は入つておりませんが、換地計画促進費というのが新規事業であります。従来昭和十六年度までの区画整理その他に伴う換地整理の費用は出しておつたのであります。終戦後、最近に至りまして更に小規模土地改良が進みまして、それに対する換地計画の促進の補助金が今まで付かなかつたのでありますが、新らしく来年度から実施する、こういうことになつたのであります。その点が変つたのであります。その他前年度の続きで大体変りはございません。更に一枚めくつて頂きまして十三頁、九番、開拓融資保証法、これが五千万円の出資でございます。これは御承知の通り開拓融資の保証法という法律がありまして、開拓融資保証協会という開拓者の自主的な団体ができたのであります。これに対して二十七年度におきまして一億の政府出資をしたのでありますが、今回更にそれに不足分の五千万円ほど出資しまして、開拓者自身の肥料資金その他の換地資金に充当する、こういう方法で強化したのであります。それから次の十番に開拓者資金融通特別会計、前年度十八億が十五億一千九百万になつております。ここでちよつと申上げたいと思いますのは、今回の開拓地に対する新規入植者の数でありますが、(1)の(イ)に、昭和二十七年入植、昭和二十八年入植、昭和二十九年入植と、こう書いてあります。昭和二十九年の入植が六千戸と書いてあります。実は公共事業関係では七千戸になつております。従いまして住宅補助とか、開墾作業費補助或いは酸土改良の補助というようなものが七千戸を目標にしておるわけであります。前年度は八千戸でした。ところがいろいろ大蔵省との折衝で、開拓者の中にでも次三男の入植があつて家庭的に非常にゆとりがある者、或いは電源開発等の関係で十分な補償をもらつて開拓地におる者、こういう者に対して或る程度差等を設けて、開拓者融資のほうは一応少な目にしたらどうかという話がありまして、いろいろ折衝したのでありますが、最後に、相当大きな戸数だつたのでありますが、それをだんだん縮小しまして、大体六千戸のほかに、千戸というものは補助金は付きますけれども、この融資のほうは付かないというような入植者が千戸出たわけであります。当初そういう入植者が大半というのが大蔵省の意見でありましたが、いろいろ折衝の末にやはり千戸だけは残つたということでありますから、この六千戸の開拓者融資のほかにもう一千戸の入植者があるわけであります。それから(ロ)に、営農促進対策資金三億一千万というのがあります。十四頁を開いて頂きますと、この中に今年度初めて顔を出しておりますが、乳牛導入貸付金というのが七百七十頭出ております。乳牛の導入貸付金、これが変つた点であります。それから十二番の農村建設青年隊、これも前年度と同じであります。新らしい実施県が三県、あと十二県は継続ということで予算が付いております。それから十三番の自作農維持、既墾地の経費でありますが、一億七千三百万、この中に、ほかは大体従来通りでありますが、ちよつと変つた点がございます。(2)に既墾地調整費交付金、その下に小作料決定調査費補助金四千九百六十万、これは終戦後、農地法の運用が現状維持的に運営されて来たのでありますが、最近におきますいろんな事情によりまして、小作料の新らしい決定をしなければいかんということでありまして、これは農業委員会が中心になつてやられるわけでありますが、その農業委員会が個別に具体的な小作地に関しまして品位等級を調査いたしますので、それに対して補助金を出すわけであります。これは新規であります。それから十五頁を開いて頂きます。あとは特別変つたことはございませんので、十九番に農業水利実態調査、これは事務的経費でありますが、一千万新規事業として付いております。極めて最近河川行政に対する問題がやかましくなつて来ております。農林省もこれに対するいろいろな諸調査があつたのでありますが、最近の情勢に鑑みまして、どうももう一回新らしい調査を根本的にやり直す必要があるということで、農地局の中に農業水利施設を設けましていろいろ準備をしておつたのでありますが、この一千万で更に重要河川に関しまして調査をやつております。こういう経費であります。それから次にマル公とありまして、いわゆる公共事業費関係の予算がございます。これに関しましては別冊に譲りまして、ここには省略いたします。 それから十七頁を見て頂きます。農業改良局、農業改良局は、実は今回の補助金整理の対象の筆頭をなすものでありまして、いろいろ折衝これ努めたのでありますが、やはり長い間やつて来ておる慢性的な、或いは非生産的な価格補給金的な補助金、こういうものはいろいろな理由で相当縮減されております。併しその半面におきまして、全体として金額は減りましたけれども、新規的な事項も相当盛り込まれております。併し大体の考え方の線はそう崩れておりません。二番目の主要食糧作物種子対策等食糧生産確保、例の原種圃、採種圃、或いは保温折衷苗代、こういうものに対する経費でございます。そこで新規事業といたしましては、右の欄の(2)原種決定試験事業、これは新規であります、二千万円。これは現在各県に任意的になされておりますが、原種決定試験を中央から末端に至るまで統一した試験組織の中で行う、一定の体系の中で行わせようというための補助経費であります。原種決定試験、これが新規。次の頁に参ります。変つておる点だけ申上げます。十八頁に移りますと劈頭(ハ)というのがあります。採種圃というのがあります。これが例の「れんげ」で、前年度一億一千万あつたのでありますが、今回五千万円、単価や面積をぐつと落しまして、一応事業は継続するけれども金額は減りました。それから(4)に災害対策用種子予備云々とありまして、その一番下の(ハ)蔬菜の種子が三百万円入つております。これは災害対策用種子予備貯蔵があとから認められた、こういうことであります。それから(5)に菜種の原採種圃の設置費、これはこの中でも削減を食つておりますのが共同育苗圃二千万円、前年度四千百五十万円でありますから、相当大幅に減つております。こういう「れんげ」或いは菜種の共同育苗等も積雪寒冷地帯の問題でありますので、非常にこういう長い間の経費であるから、この際大体目的を達したのだから減らしてもいいだろうという考え方も出て来ておりますので、積寒地帯対策全般として考慮しなければいかんじやないか、かように考えております。なおここのところに例年出て参ります保温折衷苗代の経費でございますが、これは御存じの通り二十八年度の冷害対策の費用に予備費として二十九年度分が入つておりますので、一応その分を使いなさいということで保温折衷苗代の経費は落ちております。それから四番、耕土培養対策、二億二千七百万円、いろいろこのような経費が削減された中におきまして、耕土培養対策は前年度の規模を上廻る数字を以て残つております。但し補助率は三割補助になつております。従来は三分の一でございました。三分の一補助が三割補助ということになつております。それから二十頁、八番、西南地方における水田生産力増強、これが倍以上殖えております。六千一百万、非常に結果がいいので一応事業量を前年度の倍にしよう、単価も若干上げたわけでございます。それから十二番の特殊農作物生産確保、これも特別変つた点はございません。若干殖えたものもございますが、大体現状維持ということになつております。それから二十二頁の十七番に病害虫予察事業、これは次の十八の植物防疫と併せまして、普通植物防疫と称しております。植物防疫所による経費であります。このうち郡単位の補助は極端に削られたのでありますが、この病害虫の発生事務事業の補助は殖えております。前年度八千四百万円が今年度一億二千七百万円であります。特に目新らしい分はこのから二番目のbというところに防除適期決定圃設置として二千八百万円、これは新規事業であります。これは現在改良普及事業と連関を保ちまして、郡単位にあります防除所の更にその先端に防除適期決定圃を設ける、防除適期決定圃は……。
○委員長(片柳眞吉君) ちよつと……、休憩いたします。 午後二時二十一分休憩 —————・————— 午後二時三十八分開会
○委員長(片柳眞吉君) それでは会議を再開いたします。
○説明員(増田盛君) 二十二頁の十七番、病害虫発生予察事業は只今申上げました通り、防除適期決定圃設置というものが殖えました。十八番の植物防疫、実は金額的に言いましても、十二億三千万が五億九千九百万と大幅に削減されております。これの内訳を細かく出しておりますが、考え方といたしましては、植物防疫のいろいろ組織的な面に関しましては予算も分れているけれども、例の農薬自体を補助する、こういう体制はこれは現実において生産費の一部助成である、こういう考え方で、これはどうしても困るという話で、最後まで揉んだわけでありますが、最後におきまして、農薬自体の補助に関しましても、閣議で二億だけ付いたわけであります。そういう関係で一応恰好だけは付きましたけれども、金額的には大幅な減少をせられております。先ず二十二頁に挙つておる種子消毒、病害予防、ここにあります指定病害虫防除費補助は非常に減つておるわけでありますが、劈頭にある指定病害虫防除費補助は二億三千七百万円でありますから、前年度が九億二千八百万円、これが結局従来麦までやつたわけでありますが、農薬補助は「いもち」と二化めい虫に限定しよう、こういうことがあるわけでありますが、なお考え方といたしましては、慢性的な生産費補助というのはこの際やめて、新らしい農薬が現われますと新らしい防除方法がありますから、こういう新らしい農薬の出現に伴う新らしい防除技術を普及して行く、こういう経費を組みましようということで、ここに「いもち」におきまするセレサン石灰、それから二化めい虫におけるホリドール、こういうものを一応名目的に取上げまして、これでやつて行く、こういうことになつておるわけであります。次に二十三頁であります。そこで植物防疫に関する一つの考え方としましては、農薬の自給ということが非常に大きな問題になります。年によつて病虫害の発生に厚薄がありまするので、どうしてもこの農薬の自給を確保するためには、やはり一定量の農薬を万一に備えてこれを備蓄して行かなければならん、こういうことで備蓄の経費が相当殖えております。農薬管理費補助というのがありますが、九千八百万円、前年度二千四百万円でありますから、これを大幅に殖やす、考え方といたしましては、先ず全購連に対しましては、全額補助で金利、倉敷、減耗補填費ですか、それから事務費まで入れまして全額補助、而も大体全購連の分は、これは異常防除に備えてということであります。それから都道府県に二分の一補助を以ちまして、都道府県自体の備蓄をさせる、そうしてこれは平常防除の点であります。平常防除の点におきまして、都道府県にも備蓄させる、こういう経費をも載つけております。この点が非常に変つて来ました。それから一つおきまして防除機具購入費補助二億があります。まあ結局購入費補助、農薬がいかんというので、結局こういう補助機具ならいいということで、これも四千台、前年度の千百五十五台に対しまして四千台、これは全国の県に常備いたしまして機動的に動かす、こういう要求をしておりましたので、その分だけは認められたわけであります。それから十九番に経営改善、非常に細かい金でありますが、適当に営農設計指導費補助というのを新規として四百万円をやつております。これは新らしい農家簿記の普及の経費が入つております。それから次の頁、二十番の農業機械化促進三千五百万円、これも細かい金でありますが、イ、ロ、ハ、のハに農業機械整備施設というのがあります。これが移動修理班の経費であります。それで三千五百七十万五千円、そのうちでハの農業機械整備施設、これは移動修理班を作つて巡回修理をする経費が若干入つております。あとは前年度を大体蹈襲した線でございます。それから二十一番は農業研究運営調査、これはいろいろな試験に対します補助金でございまして、県で行なつております重要な試験に対する補助金でございまして、これも特別変つた点がございませんが、備考の5に施肥改善というのがあります。千八百四十九万二千円、これは前年度より付いておる金でございますが、新らしい施肥の設計をやるためにこの事業は強化してやつて行く、こういうことであります。それから次の頁に移ります。右のほうのこの備考、内訳の八番に土地改良区とありますが、土地改良地区です。土地改良地区調査試験事業費補助三千万円、これも新規事業であります。これも土地改良の効果に対しまして、従来いろいろ議論があります。而も土地改良を行いました跡地に対しまして、新らしい営農方法とそれが密接な関連があるにもかかわらず、余りそういう方面の調査が行われておらんというので、全国七カ所を選びまして、すでに土地改良が済んでおる地区、最近におきまして済んだ地区、こういう地区を取上げまして、そこで土壌を中心にしましたいろいろな試験事業を行うわけであります。その経費であります。それから二十三番に農業改善普及事業の組織及び運営、これは前年度が十一億三千万円でありまして、今回が九億一千三百万円、少し減つております。例の農業改良普及費に対する人件費並びに事務費の補助金でございます。これも当初は平衡交付金入りで査定を受けたわけでありますが、人員は全部復活いたしました。但し補助率は従来三分の二であつたものが二分の一、二分の一の補助率でありまして、あとの二分の一は平衡交付金と、こういうことになつたわけであります。次の頁、非常に細かい経費がたくさんありますが、内訳の(3)に耕種改善試作圃補助金、二千百六十地区、二千百六十万円、これは新規事業であります。改良普及所に一定の補助を持たせて、普及員みずからの試作をやる。こういうための経費でございます。それから三十一番に生活改善普及事業の組織及び普及活動推進の経費が載つております。これも同様に人数はそのまま平衡交付金から戻りましたけれども、補助率が従来の三分の二から二分の一に落されまして、従いまして金額が減つております。それから三十三番、農家燃焼設備改善による燃料資源緊急対策という長い名前がありますが、農家の窯改善であります。いろいろ僅かな経費でありますが、いろいろ練りまして、結局三百地区の普及所に窯の見本を並べまして、まあ農家の窯改善に対する一助にしようというわけであります。それから次の頁に入ります。三十四番、農家の食生活改善による食糧自給強化の四百六十万円、これも新規事業でございますが、パン焼き窯の設置に対する助成でございます。一基二十万円の二分の一を補助するということで、これはすでに冷害対策で北日本に対しましてはすでに織込まれておりますので、残りました西日本の二十三県に対しまして一県二部落ということで、新らしいパン焼き窯によるパン食の普及を奨励して行くというための経費であります。それから三十六に農機具検査というのが出ておりますが、金額が或る程度殖えております。農機具検査をもう少し拡充しろということになりまして、鴻ノ巣の試験場に新らしい農機具検査室を別途この経費以外に建てることになつております。それに伴いましていろいろな経費が殖えますので、前年度より相当殖えておるわけであります。なおあとで場所の項があります。農業技術研究所、農業試験場、ずつとこういう試験研究機関の経費が前年度より相当程度殖えております。今回の予算の特徴は、まあ全体としては非常に切りつめられたものでありますけれども、試験場関係の予算は前年度より相当大幅に殖やした、こういう関係であります。これは農業関係だけでなくて、林業、蚕糸関係にも共通の事項であります。 それから次の頁の二十八頁でございますが、畜産局、先ず番号三番、北海道畜産振興、新規事業で千三百八十五万円、これはあとのほうで内地のほうにも適用されます。牧野改良並びに永年牧草地の改善のために特殊な機械を導入して行く。機械の導入に対する補助金であります。それから家畜の改良増殖のところで、考え方は大体前年度の踏襲でございますが、若干金額が減つております。これは(2)に種畜購入費補助金五千四百万円、前年度六千二百万円から若干落ちております。これは従来は例の畜産を行う農業協同組合等に貸付けます種牡畜、これは国内交配で国有貸付の形をとつておつたのであります。国で買つて国の所有のまま地方に貸付けるという恰好だつたのでありますが、今回考え方を改めまして、二分の一補助金に改めたわけであります。種畜購入費の補助金、結局県の種畜場で買つて、それに対して国が助成するというふうに変つたわけであります。それからその項の下のところに(4)人工受精施設費とあります。この中にただセンターと書いてありますが、これは人工受精施設のセンターとして認めたわけであります。これは県の種畜場に人工受精のセンターを作ろう、乳牛を中心として、ここが人工受精のセンターになるという意味であります。それから次の五番、集約酪農地区の設定、前年度七千五百万に対して今回二億六千万、大幅に殖えております。この経費は御承知の通り二十八年度から実施しておるわけでありますが、継続地区が二地区あります。そのほかに新規地区が四地区、四地区は大体現在内定いたしておるところは、北海道、青森、静岡、岡山、この四道県が内定しておりますが、又箇所が同一県内でもやはり競合するやつがありまして、箇所は未決定のところが多いようであります。
○清澤俊英君 静岡とどこです。
○説明員(増田盛君) 北海道、青森、静岡、岡山です。お断わりいたしますが、これは何か新聞に発表をいたしますときのものでありまして、その間に一応、例えばその県内でも何カ所も候補地がある場合に、どの地区というふうにきまつたのかということを畜産局長に話したのでありますが、まだその点は未決定だと、こういう話でありました。
○河野謙三君 ちよつと……。静岡とか、どことか言うけれども、例えば富士山麓があるから静岡だとか、八甲田山に適地があるから青森だとか、こういう所があるからこの県にきまつたというのが順序だと思う。それが先に県をきめて置いてどこだというのはおかしいじやないか。
○清澤俊英君 あとでやろうじやないか。
○河野謙三君 あとでゆつくり聞くけれども、どこにいい所があるか、たまたま何県だということで、県をきめておいて、それからあとで県内のどこだというのは以てのほかだ。
○説明員(増田盛君) それは私が最近に、例えば北海道だけじやいかんので、北海道のどこの地区かと、こういう私どもの質問に対して……。
○河野謙三君 あなたに言つてもしようがないけれども……。
○説明員(増田盛君) そういうことです。それから六番の草資源の造成改良、これも一億三千一百万円、大体前年度の踏襲の線で金額は殖えておるけれども、考え方に変化はございません。それから七番、自給飼料の増産、三千四百三十四万五千円、これは従来は採種圃だけだつたのでありますが、(2)に飼料自給経営施設というところで、五十カ所ということで千六百万円、これは酪農振興法を作つて組織的に酪農振興を図りたいと、こういう考え方を畜産局が持つておりまして、これに対するその一環の施設であります。農業協同組合その他酪農の中心地に飼料自給の経営施設を作つて模範的な経営をして見せる、こういうのであります。八番、有畜営農の確立、二億六千万円、これも金額は殖えておりますけれども、利子がだんだん積つて来ておるだけでありまして、考え方には変化はございません。それでずつと飛びまして十番……。
○鈴木一君 九番は何ですか。
○説明員(増田盛君) 九番はこれは事務上の経費であります。飼料需給価格安定法がありまして、食管特別会計からやつておりますので、畜産局側の事務的経費であります。 そこはずつと飛ばしまして、十六番に新規事業としまして、牧野改良センターに必要な経費四千六百八十四万円、これは新らしい事業で、全国三カ所の種畜牧場、国の種畜牧場に牧野改良のための機械を備えて置きまして、それによつて積極的に牧野の開発を図る、こういう経費であります。北海道は先ほど申上げました通り、北海道特有の機械があるわけであります。これは内地のほうを中心としてやつて行く、こういうものであります。それで大体畜産局は終ります。 次に、蚕糸局に移ります。三十三頁、先ず2の生糸の需要増進、前年度二千万円に対しまして今回五千万円であります。これは輸出振興対策の一環といたしまして、海外生糸市場調査宣伝委託費として金額を殖やしたわけであります。それから中心となる金額といたしまして、七番の養蚕振興対策、これは一億一千七百万円から六千八百万円に削減されております。これも従来は桑苗の一般的な補助であります。桑苗一本に対して二円補助するというのであつたのでありますが、これは生産費補助の上で何とかしてやつてくれ、こういうので話をして折衝したのでありますが、一応それは2に書いてあります養蚕経営改善特別指導というような格好で全国七百組合に対して三年計画で模範的な設備をする、こういうことで一応落着いたわけであります。稚蚕期共同飼養所、或いは稚蚕期の共同桑園或いは薬剤撒布用の噴霧器の共同購入、こういうので一応これだけの金額になつた。八番は蚕糸の技術改良、これも金額的に余り移動がございませんが、次の頁にあります(2)に蚕業技術指導強化費というのがございます。これは養蚕団体にあります養連の所属の職員であります。村に駐在しております技術員でありますが、この技術員は現在人員が二千七百六十三人であつたのでありますが、三千六百八十四人に殖やす、併し補助率は二分の一としてありますが、これは間違いでありまして、四分の一であります。従来三分の一だつた補助率を四分の一にする。いろいろの折衝の経過がありまして、一応補助率を下げまして、而も人員は殖やす、こういうことで落着を見たわけであります。その他の経費に関しましては、特別前年度と大きな変り方はございません。 そこで三十六頁の食糧庁に移ります。食糧庁の経費の中で、先ず六番、七番の雑穀等の検査、麦類の検査、この検査の費用は一般会計から下りまして、特別会計のほうで見ることになりました。その点が変つております。それから八番の食生活改善、前年度が十五億七千九百万円が十七億六千四百万円。そこでこまごまと内訳が出ておりますが、これは学童給食のための経費でございます。食管特別会計に繰入れするのが十七億、それから(2)にミルクの利子補給金が五千八百万ということになつております。人数が若干殖えました以外には余り変化はございません。人数が前年度よりやや殖えております。それから次の頁に入りまして、番号十、輸入食糧の価格調整、前年度三百億が今回九十億、極めて簡単でございますが、この中に補給金の内訳を付けておきました。米が計で百十四万五千トンになつております。これはCIF価格であります。その次がドミステイツクCIF、単価を出しまして補給金総額を出しております。米が百十四万五千トン、それから大麦が百三万三千トン、それから小麦が百九十六万三千トン、小麦の益金が出ますので、それで差引きしまして、結局補給金総額が百十五億出て参るわけでありますが、前年度の使用残が出てきます。二十五億四千百万円、これが三百億の中から余るやつでありまして、これを繰越ししましてから食管会計へ入れるわけでありまして、食管会計としましては、やはり百十五億必要なんでありますが、一般会計としましては、差引いたしまして九十億、これで足りる、こういう計算になつております。なお食管特別会計自体に関しましては、大蔵省との話合がきまつたのでありますが、細部の中身に関しましては現在食糧庁で資料を作つておりまして、まだ私の手許に参つていない状況でございますので、これは又改めて食糧庁から御説明願いたいと思います。それから十一番は、劈頭に申上げました十一番のこれは被害農家用主要食糧特別売渡の損失補填、これは例の災害対策の一環としての安売りのための赤字補填でございます。食糧庁は大体それで……。 次に、三十九頁林野庁、先ず二番、保安林の整備緊急対策、これが七千百万円、殖えておりますが、保安林の整備を治山治水対策の重要な施策として取上げまして、そのために現在あります民有保安林に対しましては、もう少し管理実行案をしつかりしたものを作らせまして、従来のような任せつきりの対策じやなしに、これを少し監督を強化して行く、こういうことであります。なおこの保安林に関しましては変つた点がございまして、民有保安林或いは保安林にすべく当然予想されるような地区に関しましては、治山対策の一環としまして、今後できるだけ国で買上げて、しつかりした治山工事を施して行く、こういう考え方になりまして、国有林の特別会計のほうに、保安林として民有林を買上げる経費が約十五億入つております。それは一般会計の繰入を行わないで国有林特別会計の余剰金でそれを実行する、こういうふうになつております。林野庁に関しましては特に変つた点はございません。大体一般的な経費に対してはそれだけであります。ただ四十一頁に公共事業が出て参りますので、治山だけを簡単に申上げたいと思います。四十一頁の中ほどにマル公と書いてありまして、公共事業費分、治山、造林、林道、災害復旧とありますが、この治山が前年度五十五億が四十八億に減じております。この減少した理由は、先ほど申上げました国有林特別会計と関係を持つわけでありまして、結局国有林特別会計には大体二十九年度におきましても三十二億程度の剰余金が出るだろう、三十二億というのは二十八年度に一般会計へ繰入れをした総額であります。三十二億だけ二十八年度にも繰入れしたのであります。今回は国有林の三十二億は確実と見られております、この剰余金を一般会計に繰入れする必要はないが、但しこのうちで民有林の中で緊急に治山工事をしなければいかん。而もそれは末長く国有林としまして公共的性格で山を保持して行くというためには、この際国有林で積極的に土地を買上げまして、これに対して国有林当局がみずから治山工事を施して行く、これがいいのじやないかという結論でありまして、結局そういうふうに落着したわけであります。その場合に三十二億の中味としましては大体十五億を土地買収費に充当する、それから十五億を治山工事に充当する、あとの二億をその他の経費に充てる、こういうことで、従いまして国有林のほうに大体十五億の治山工事の金が入つたのだから、こつちの民有林治山のほうもそつちのほうで殖えたらこれは殖やす必要がない、こういうことで約七億の削減を見たわけであります。造林に関しましては、これは治山対策の一環として前年度より殖えております。林道に関しましては、我々の主張は治山治水の一環として林道を取上げるべしという主張であつたのでありますが、大蔵当局は林道は治山治水対策の一環ではないということで落しまして、これも通常の削減率によりまして減らしております。 以上で大体終ります。なお公共事業関係の一覧表をお手許に差上げてありますが、これに関しましては相当問題があるのでございまして、金が窮屈な関係でいろいろの方法で査定を加えております。一般の事業、それから災害復旧、両方に関しましていろいろな方法でやつておりますので、この点に関しましては、関係局より別にお聞取り願いたいと思うわけであります。私の説明をこれで終ります。
○委員長(片柳眞吉君) それでは御質問願います。
○重政庸徳君 農林省関係の全般的な職員の助成ですね、交付金に廻つたあれの……。今三分の一の補助が二分の一になつて、あとは交付金になつたというような御説明があつたのですが、全体交付金に廻つたのも多少残つているのか、その調べを一つ、あとでいいから資料として廻して頂きたい。
○河野謙三君 ちよつと資料をお願いしたいのですが、それは今各項目に亙つての御説明を頂きましたが、別の角度から、この予算全体を通じて、事業費とそれから人件費と申しますか、事務費と申しますか、こういうものの省全体の分類、又各局別の分類、こういうものを私知りたいのですが、一つの例を申上げますと、これは資料を頂く場合に間違うといけませんから申上げますが、例えばいつか本委員会で、私が試験場の予算についてのお尋ねをした際に申上げましたように、例えば現在農林省の試験場等の予算を見ますと、設備費、事業費等は僅かに三割五分であつて、いわゆる人件費に相当するものが六割以上を占めている、こういうことであります。私たちのほうは、試験場の予算ということで漠然と見ておりますと、あに図らんや分析して見るとそういうことになる。これを過去の例えば戦争前の試験場の予算を見ますと、人件費が三割前後であつて事業費が七割前後である、こういうことであつた。これはいろいろ事情があつて、これを悪いというのじやありませんけれども、そういう意味合から分析して見たいと思います。今重政さんからお尋ねのと違うかも知れんけれども、例えば各県の農林部と申しますか、又公共土木の関係を見ましても、私の県を見ますと、国からもらう補助金の大部分が人件費であります。それはどういうことかというと、例えば神奈川県の土木部の中の職員のたしか七割ぐらいまでは事業費で人件費を賄つているのであります。農林部におきましても、たしか三、四割は人件費を事業費で賄なつている。純然たる県の人件費じやないわけであります。だから少し話が長くなるけれども、私は皮肉に言うと、これらの県が、土木の人は災害があると……、災害がなければ人件費の出どころがなくなつてしまう。坊主の病気見舞と同じです。坊さんは病気見舞に行つて、口の先では早く治つてくれなきやいかんと言うかも知れんけれども、腹の中では、これが参つてしまつて、明日お葬式になつて幾らかお布施がもらえる。これと同じように、各県の土木関係、農地関係の人は災害を望んでいる。災害がなければ飯の食いどころがない。そういうところは非常に予算の編成上邪道だと思う。そういう意味合から、話が余計なところにそれましたが、私の尋ねている趣旨はわかつたと思うのですが、要するに純然たる事業費、例えば試験場であれば設備費も事業費の中でしよう。そういうものと事務費、人件費というものとを区分した場合にどういうことになるか、これを一つ、若し資料がありましたら早速にももらいたいし、なければ改めて作つて頂きたい、こう思います。
○説明員(増田盛君) 只今持ち合せませんけれども作ります。
○委員長(片柳眞吉君) 文書課長もお見えのようですが、林野庁で民有林を買うというのは法律は出さないのですか。
○説明員(武田誠三君) 今のお尋ねの治山問題に絡みまして、国有林に今の荒れております民有林を買上げます関係の法律が必要かどうかということでありますが、これについて、例えば強制収買のようなことをいたしますれば当然に法律が必要でございますが、ただ単に民有林の所有者との間の普通の話合という程度で買上ができるものでありますれば、特に法律を作る必要はないというように考えております。今林野庁のほうでその辺のやり方についていろいろ検討をいたしておりますので、その内容如何によりまして法文化するかどうかをきめたい、かように考えております。
○委員長(片柳眞吉君) ただ私は例の国有林野整備法ですか、あれの現行法があるわけですから、あれで国有林を売つたり、買上をするという法律があるものですから、ああいう法律があると何か関連的にいるのではないかという感じがするのですが、これは研究を願いたいと思います。
○河野謙三君 それからもう一つ会計課長に頼みたいのだが、これはあなたの予算編成上には直接数字は上つて来ないと思うのですが、今の事業費を食つておるものに、このほかに各種団体がありますね。例えば林道協会であるとか、土地改良協会であるとか、食糧庁で言えばいろいろありますね。そういうものはいずれもこれは事業費の中からそれらの協会の分担金を持つておるわけです。これは私は不必要だというのじやないですけれども、少しこの頃その分担金が多過ぎると思うのです。各地方で非常に不平があります。でありますから、そういう各補助金、予算をめぐつてその補助金なり予算の中から分担金をもらつて、そうして協会なり団体の維持をしておる。そういう団体なり協会の名前と、それからそれらがどういうふうな財源でやつておるかということも一つこれはもらいたいと思うのですが、これもお願いします。
○白井勇君 これは勉強すればわかるわけでありましようけれども、この前会計課長さんに、最初二十九年度の予算編成方針として、新規のものは確実ではないのだ。ただ従来農林省としまして考えられております事業整備の強化をして行くような予算の組み方であるというお話であつたわけでありますが、その当時から見ますと、よほど今度も減らされておるわけです。その後この農林委員会でもいろいろ食糧増産等につきましての要求を出しておるわけですが、当初お考えになつていらつしやいますその方針から見まして、今度減らされましたので、事務的に見まして非常にこういうことで困るというように危惧されておるというような点が経費の面から見ましてあるわけでありますか。
○説明員(増田盛君) 前回お話申上げた点も多少極端に申上げた嫌いがあるわけでありますが、実は要求全体を眺めますと、特別大きな新規事業は私の見たところ固まつておるものとしてはなかつたわけです。先ほどお話申上げました通り、実は非常にこまごました意味の大きな部分、従来あつた大きな部分の中の比較的小さい部分で新規事業的なものがありますけれども、大きく見まして、むしろこれまでやつて参りました予算に関しまして、いろいろな面で削減を受けたということになると思います。そういう点でやはり困ると言いますか、公共事業費が結局前年度より殖えなかつた。部分的に見ますと、例えば食糧増産対策の経費の中にも土地改良事業は前年度の節約額の線まで漕ぎつけてありますが、開拓、干拓、こういうものはやはり落ちておる。それから治山はさつき言つた説明のように落されている。林道も落ちておる、漁港も落ちておる、ただ造林事業だけがまあ若干殖えておる、こういう状況でありまして、やはりこういう事業はほかの種目で以て補いが付かんのでありまして、私としましては今後の事業の実施の面ではつきり現われて来ますものは、二十九年度の新規事業は一切やらん、こういう原則が打出されております。更に二十八年度にすでに着工しておるもの、大体金額的には非常に僅かでありますけれども、実施経費なり、事務所を開いた程度の非常に僅かなものでありますが、こういうものも全般的に眠り料と言いますか、僅かな眠り賃を少しもらつて、これも棚上げという恰好でございますから、現実の問題としてはそういう点が非常に困つて来るのではないか、率直に言つてかように考えております。而も更に又改めまして、大蔵省が考えております食糧増産対策経費というやつの内訳を御覧に入れようと思つておりますが、まあ七、八十項目ぐらいに分れております。非常に小さい経費を皆ぶち込みまして、結果としましては、食糧増産対策経費は前年度より六、七十億殖えておるということになつておりますが、その表自体が今回の折衝経過におきまして非常に争いの種だつたのであります。成るほど帳ずらから見ますと六、七十億殖えておるのでありますが、仔細に細目を検討いたしますと、例えば営農資金の利子補給のごときを食糧増産対策経費の中に入れておる、そうして前年度より殖えておりますから、帳ずらを経費の面で合せておると、こういう点がありますので、やはりそういう点、公共事業費を中心にしましてはつきり困つて来るように思います。それからいろいろな補助金にしましても、大きい項目は金額が減つております。ただ大蔵省が当初言いましたように、補助金は全部整理してしまうのだというこの線は、これは何と言いますか、あの憲法はもう破れてしまつたように、人件費に関しましても二十四億を平衡交付金に入れるということになつておつたのを少し削りまして、或いは補助金等も恰好を変えまして予算の中にもぐり込ましております。私としましては大蔵省の最初掲げたその整理の憲法だけは打破つたということになりますので、結局何と言いましても、その点と、それから応急困る点は、農林漁業資金が先ほど申上げました通り、約四十億ぐらい前年度より減つておるという点でやはり困つて来るのじやないか、まあ事務的な経費なんかに関しましても、この際申上げるのでありますが、旅費は節約をせいときまつた、こういう線ですから、そういう点でもいろいろ敏活な活動に支障を来たすのではないかと、こう思つております。
○白井勇君 食糧増産対策経費の関係から、今まで考えておりますものをよほど直さなければいかん、考え方を変えなきやいかんというようなこともあるのですか。
○説明員(増田盛君) いろいろな折衝を通じまして、明確な大蔵省の食糧増産対策に対する考え方というものを聞く機会がありませんでした。例えば食糧増産五カ年計画はいろいろ批判があるにしましても、或いは農林省が歳月をかけて打出して、今までも毎年々々説明して来たわけでありますが、あれに対する正面からの駁論というものは今まで曾つて聞き得なかつたわけでありまして、むしろ公共事業費的に、土木事業一般としまして経費の配分が財政規模に合わんと非常に総花的であつて、このまま行きますと新規だけが殖えて来て事業量が殖えんから片ちんばな工事ばかり出て来ると、こういう財政面からだけの検討に終始しておりまして、別に向うから積極的な意見は開陳されなかつたと思います。
○白井勇君 もう一つ、これはお願いしておきますが、先ほど重政委員からお話があつたと思いますが、只今お話があつた補助金は平衡交付金に入れるという、いろいろ助成資金ですね、今月の五日の会議或いは月末かも知れませんが、二十三ばかりの項目を書いて人員から金額を入れましたこういう表をもらつているのですが、その結果きまつたやつを、あとで従来三分の二のやつが二分の一になつたとか、それから六分の一は平衡交付金になつたとか、或いは全然こつちの助成を落したということを一遍頂きますと非常に都合がいいと思います。
○重政庸徳君 大蔵省はこのたびの予算で、農林省の公共事業を挙げてみても、一カ所一カ所非常にたくさんなものを一方的に、その金額を甲の地区は幾ら、乙地区は幾らということを決定して参つたのでありまして、これは全く不都合なことであつて、大蔵大臣も私どもの質問に対して、これは各省、農林省関係は農林大臣が吟味して、そうしてその内部は極めて有利に変更して協議する、その協議には十分あずかる、こういうことを申しておるのでありますから、農林省としてもそのつもりで一つ地区のこの金額の決定をやつて頂きたいと思います。なおこの二十九年度の新規事業は、これはまかりならんということで、あらかじめやむを得ない状況であつたのでありますが、二十八年度の国が約束した事業をこの際眠らせるというような、眠るというような言葉を使つているので極めて不都合だという状況になつたのでありますが、これは飽くまで根本的に継続するという趣旨は貫いておるのであります。なおそれに対する金額の点でありますが、これはやむを得ない状況で、御承知のように三段階に分けて承諾いたしたのであります。そういう意味合だから、二十八年度事業も飽くまで事業の性質を選択して継続するという趣旨で一つ大蔵省と協議してもらいたい、こういうことを申入れたいと思います。
○松浦定義君 まあ大体本年度の総体の予算について今御説明を聞いたんですが、まあこれはお話を聞くまでもなく、大体政府の今年の方針そのものが実に私は重点性がないと思つておるのです。少くともこの農林関係においては、今少しもつと新鮮味のある線が今年度打たれるんじやないかということは、昨年の冷害或いはまあ水害その他農林関係が被害を受けたあれをどういうふうにして再建させるかということは、これはまあ一つの大きな問題だと思うのですけれども、例えばこの予算を見ますると、新規事業というようなものは……別に新規事業でなくても私はいいと思うのです。今までやつて来たものを、どこに焦点を置いて、例えば食糧増産をやるかという面についてて、どこか農民が或いは漁民が、それらの関係者が、今年度一つこれでやろうという熱意のある予算が打出されなければいかんと、こう思うのですが、今お話を聞いて見ても、大蔵省関係のほうは非常に強い、無論大蔵省が財布の口を締めるということについては、一かどの権威はあると思うのですが、少くとも私は大蔵省たりとも政府の機関の一省である、こういうふうに考えて参りますと、まあ農林大臣が随分頑張られたということは私どもは聞いてはおりますけれども、併し何とか今申上げましたように、重点的なものが一つぐらい私はあつてもいいじやないか、例えば委員会でこれから審議しようといつたところで、大体総額がきまつておつて、殆んどまあ意味がないような結果になつてしまう。そこで私は直接に感ずるのは、例えば食糧事務所と統計調査と、これを一緒にするとか、或いはもつとぐつと人員を整理するとかいう問題も重点的な問題として取上げてやるならば我々も賛成もする、併しそれも重点がどこにあるかわからないにかかわらず、例えば現状そうなつたからそれでいいというようなことでは我々としては非常に困る。こういうような考え方におるのですが、昨年の予算その他臨時国会を二回も当時しました中においてのいろいろな問題は、少くとも現政府における農業政策はどこにあるのだということから、随分各委員とも追及されたのですが、本年度の重点的な問題というのをどこに置いてこの農業政策をおやりになるというような考え方で農林省は大蔵省に対して強く迫られたか、そういうような一つ農林省としての考え方をまあ一応お聞かせ願いたいと思います。
○説明員(増田盛君) 大きい問題でございますので、私実は答弁するのもどうかと思いますが、大きな線は予算折衝のとき農林省の予算折衝の線として打出しておつたのでありますが、実は誠に今回の査定を受けまして、これをもう少し冷静に考えまして、今いろいろおつしやられました点等に関しましても検討をしなければならんと思うのであります。いずれ大臣或いは次官からそういう然るべき席で御答弁があると思いますので、私からはこの際申上げることを差控えさせて頂きたいと思いますので、よろしく……。
○河野謙三君 ちよつと私会計課長に大蔵省との予算の折衝の経過について伺いたいのですが、小さな問題で交換分合の予算が今度幾らか減つておりますね。私はそれを伺うのは、交換分合の予算を減らしておいて、機械化ですね、農村機械化、機械導入の関係の予算を殖やしておる。これは私は理窟がわからないのですよ。機械化導入の前提というものは、土地改良であり、その次の段階は交換分合であり、これと並行して機械化の問題が起つて来るわけなんです。ところが交換分合ができなければ機械化はできませんよ、実際の話が。牛や馬を引つ張るように機械をほうぼう引つ張つて歩くわけにはいかないのだよこれは……。そういう意味で大蔵省はそういうことを理解ないのじやないかと思うのだね。両方減らすんならわかつておる。機械のほうを入れたつて交換分合までしなければ何にもならない。どういうわけで機械化の予算が殖えておるか、これは結構ですが、交換分合の予算が減らされた、これはどういうわけなんですか、大蔵省の言い分はどうなんですか交換分合に対して……。
○説明員(増田盛君) 面積が前年度より御指摘の通り減つておるわけでございますけれども、これは特別大蔵省のほうでこの面積を減らせという折衝はございませんでした。それは只今その詳細な経過に関しましては、ちよつと覚えておりませんが、一応農地局も明年度はこの程度でよろしいということで、この面積がきまつたわけであります。内容におきまして、ちよつと今ここで控えがございませんけれども、単価その他に関しましては若干の変更があつたわけでありまして、特段私のところで特別な問題として折衝しておらなかつたのでありまして、実は詳細に関しましては覚えておりません。
○河野謙三君 そういうことだから私は会計課長ばかり骨が折れると思うのだな。知らないのだよ、本省の各局の人が末端のことは……。機械化と土地改良というのは一体のものですよ。さつき農薬の話がありましたが、それは農薬の費用を減らすのは大賛成だ。こんなことに力を入れてはいけませんよ。今頃各町村へ補助金が行つて、それを去年の農薬の補助金として二一天作の五で分けておる。それが実情ですよ。そういうことは改良局は知らないのだ。だからやつぱりもう少し、会計課長はいろいろそういうような末端のことまでわからないでしようけれども、あなたを取巻く各局の人がそんなことを知らないからピントが外れておる。そうかと思うと、農薬の全購連の保管の手数料の中に、ここで何か取扱い手数料が入つておるのは、金利、倉敷を負担しておるのはわかる。全購連は保管の責任に当るでしよう。そうすると全購連は、細かいことを言うけれども、あなたのほうからこれの金利をもらつて、それを今度は倉庫会社に頼むわけだね。十円の単価でもらつたものを十円で倉庫会社に預けるわけじやない。それは倉庫会社が七円か、八円でやる。そこで一円なり二円なり頭をはねて、それが要するに手数料になるのですよ。そういうようなことで一々余りにも予算の中の実体、末端の実情を知らな過ぎるのだな。だから我々のほうから見ると大蔵省にやつつけられちやう。だから我々農林省の応援団は歯がゆくてしようがないということになる。そういう意味合において、今のできちやつたことなんだが、交換分合の予算を削つたというのは非常に私は遺憾だと思う。これを一つ御記憶にとどめておいて頂いて、当該局にその経過を一つ聞いて見て下さい。
○清澤俊英君 大体細かしいことは各局の局長に聞きたいと思いますけれども、こういうことを大体会計課長はどういうふうに考えておられるか。生糸の貿易の振興対策費を蚕糸局で持つておられるのだが、そういうものと、通産省あたりで持つているものとの関係等について、これはほかのものが一番よくわかると思うのだ。あなたのような第三者に立つている人が……、これらの関係はどうなつているんでしよう。
○説明員(増田盛君) 生糸の輸出促進に対する経費としまして、最後に残つつたものは海外宣伝の経費だけであります。これは通産省の関係と申しますと、通産省でもいろいろな品目に関しまして包括的な海外宣伝をやつておるわけでありますが、生糸に関しましては、これははつきり農林省でやるということになりまして、而も例の海外におきまする通産省で物産斡旋所がニユーヨークに設置されておるわけでありますが、通産省の補助を以ちまして……。この点に関しましても農林省でも約一千万の経費でニユーヨークに事務所を持ちまして、これは農林省が直接やるわけじやないのでありますが、結局然るべき生糸の輸出団体を指定しまして、ニユーヨークに事務所を開設して駐在員を置くと、こういう経費は農林省独自の予算として、こちらの予算として今回成立しました。従いまして生糸そのものに関しましては、はつきり通産省と一線を画しまして、宣伝の経費がとれておりますけれども、まあそれ以外の農林省にもいろいろな物資があるわけでありますけれども、その点はやはり通産省の、或いは通産省の関係の施設を利用するという点などが実ははつきりしておりませんですけれども、生糸だけは只今申上げた通りはつきりしておると思います。
○松浦定義君 さつきのちよつと問題になつておりました高度集約酪農地区の設置なんですが、これは昨年の秋聞きますと、省の原案は三カ所と、こういうことであつた。大体これを、十二月の初め頃に、非常に全国的に希望が多いので、これを殖やしたいというので十八乃至二十ぐらいに殖やす、そうしてこれはジヤージーばかりでは希望が容れられないので、ホルスタイン地区を半々にしてやりたいと、こういうようなことであつたように聞いておるのです。ところが結果的に見ますと、これは四カ所となる、私は最初の考え方が三カ所で、むしろ四カ所にしたつて一カ所殖えたのだから非常にいいように思いますけれども、而も昨年の十二月末から、そういうふうに十八カ所乃至二十カ所に殖やすということを非常に大きく取上げられたので、これは全国的な問題になつてしまつた。そこで北海道あたりも三十カ所も出ておるわけですが、それで昨年の暮から現在にかけて申しますと、道庁あたりでは取上げられなくて本省まで来てしまつた。それで自分のほうで出している資料を、それじや見せてもらいたいといつて出て来ますと、非常に書類が下のほうへ入つてしまつていてなかなか出ない。書類が全国から非常にたくさん集まつているんです。問題はそこをどうするかということになるんです。農林省が確かに私は努力されることはわかるのだが、最初の原案三カ所が私ども聞きますと、或いは一カ所に削られるかも知れんというようなことを言つておられた人があるんです。係りの人で……。それくらい大蔵省が強いにもかかわらず、それを二十カ所に殖やすといつて、一月足らずのうちに四カ所に落着いて地区的にきまつてしまつた。きまつたところはこれは自信を持つていると思う。北海道あたりは現地で何とか調整してもらおうというような意向で、而も三十カ所くらいが同じ権利があるわけですから、これをどうするか。政党を通じてやる、或る政党なんかはこれは大丈夫だから期成会を作れといつて莫大な金を持たせて上京させている事実があるんです。若しそれが外されたら大変なことです。調整して五カ年計画だから来年はどこどこ、再来年はどこどこと一応やりますけれども、これは必ずしも来年はどんなことになるかわからんと思うわけですから、恐らく私は北海道なら北海道のきまつていない、まだ本省としてもそこまで手が付けられないようなものを、私が今申上げましたように三カ所で止めておけば、これは何とか話は付いただろうと思うが、二十カ所まで殖やすと言つておいて、政治的な問題にまで持つて行つてしまつたものを、これはこういうふうで問題になつたときにどう始末するかということを私は心配するんです。そういう二十カ所に一応するというような考え方に立たれ、これが更に四カ所になつたのはやむを得んとしましても、それにはそれ相当の根拠があつたと思うわけです。そういう点についてのいきさつが一応おわかりになつたらお聞かせ願いたい。これは大きい問題じやないからわかると思う。
○説明員(増田盛君) 実は地区数が急激に殖えた事情等も、いろいろ細部のいきさつを私は存じておりませんが、当初の会計課で査定しまして大蔵省に八月の末に持ち込みました地区数は、継続数のほうは只今申しました三地区だつたと思います。それが実は最後の予算折衝が始まるほんの直前であります。直前是非箇所数を殖やしてくれ、こういう話がありまして、本来でありますと、我々のほうでいろいろ聞きまして査定をするわけでありますが、実はその他の項目、畜産局以外の項目でたくさんの項目が出て参りまして、而も大蔵省のほうは一応既存の提出したもので査定が終つているわけでありますから、そういう場合には時間的に余裕がないので、生のまま大蔵省に一応持つて来てもらつて、その問題に関してはあとで又当初予算折衝の際にお互いに相談しますという、こういうことになつておつたわけであります。従つてあとからたくさん殖えた地区に関しては、実は私どういういきさつかわからんわけでありますが、まあ予算的に私どもが見ますと、あれだけ莫大な地区を殖やすということになりますと、外貨の点も去ることでありますけれども、大体ホルスタインを入れるということが大問題です。非常に高いのです。これはアメリカから入れる以外には手がないのでありますが、ホルスタインはジヤージイの七、八割くらい高いわけでありますから、内地へ持つて来ますと値段がやはり倍くらいになるのじやないか。アメリカで高いホルスタインを買つて、内地へ船賃をかけて持つて来て、一体どういうためにそういう無理をしてホルスタインを持つて来なければいかんかという、こういう点で実は私は予算折衝の初期の段階におきまして、畜産局とそういう点で議論したのでありますけれども、結局特別に内地のものよりも素質がいいものを持つて来るわけじやないのであります。いわば牛乳の緊急増産と申しますか、何かの事情で牛乳を急激に殖やさなければならないという事情があつて、その前提で無理をして倍くらいのホルスタインを持つて来るというわけでありますから、私どものほうとしては腑に落ちない。予算の折衝の際に正常の査定をして一挙にホルスタインのほうを局のほうと打合せ済みで打ち切つたわけであります。従つてホルスタインを除きますと、ジヤージイの輸入量は、そのもの自体におのずから限度がありますから、或る程度の数量に押えられるということになると思います。私としましては、自分でやりました予算上の折衝に関しましては、極めて事務的にこれを行いましたので、実はこの点に関しましては全然承知しておりません。
○清澤俊英君 只今御説明の中で、農林省はあらかじめ予算は三カ所のつもりだつた。それで予算折衝を始めているとき、たまたま殖やすということが横から入つて来た、こういう御説明だと思うのであります。横から入つて来て殖やすと言つたのは大体誰なんです。大蔵省が言うたのか、畜産団体が言うて来たのか、農林省が殖やすと言つて来たのか、誰がそれを殖やすと、こう言つて来たのか、それをちよつとわかりましたら……。
○説明員(増田盛君) 三地区という場合にも、実は地区はきまつておらない。当初三地区という場合でも、どの地区ということではなしに、私どものほうでは地区を挙げてやつたわけではありません。継続地区だけははつきりきまつておりますから、あとから入つて来たというのは、これは私のほうで受付けたのでありますから、これは畜産局から持つて来たのを受付けたのであります。これは予算折衝が始まる直前だつたと思います。ちよつと日にちがはつきりしませんが……。そこで今般の当初予算折衝が変形で、第一回の話があつて、ちよつとその間が延びまして、中間の期間がありましたので、そこで私が改めて開き直したわけでございますから、やはり畜産局を通つて来たわけであります。
○清澤俊英君 これは委員長に申上げるのですが、この問題について、三地区があらかじめきまつておるが、特定の場所はまだ指定していない。こういうことでありまして、陳情等を見ますと、ほうぼうに自分の地区でやつてもらいたい。こういう意見の陳情書が大分数多く出ておるから、それであらかじめきめる前には一応我々が決定するんじやないけれども、そのときの話はそうだつたと思うのだ。甚だしく不当のないもの、或いは或る場合によつては、甲地区より乙地区等の場合が常識上から見てもいい場合も考えられるのでありますから、そういうような場合を加味して、一応それを見せてもらおうじやないか、きまる前にこういうことを要求して行こうじやないかということが、その当時採択に対して決定せられたと思うのです。従つてこの問題に対する乳牛地区の希望、請願に対しては全部採択しているはずなんであります。従つてその結論として、そういうことを一度やつて見ようじやないか、我々行政官じやないから、これがいいとか悪いとか指定まではできませんが、一応農林省が決定した地区は公平妥当のものであつたくらいのことは言い得る我々に常識を持ちたい、こういうつもりだつたろうと思うのだ。これに対して委員長は、これは農林最高幹部できめられたか、局長がきめられたか、そこのところはわかりませんが、一応当局に向つてその趣きを御通達になつておつたのかどうか、なつておらんとしたならば、まだはつきりしておらないから、何とか一つその我々の決議の結論を付けて頂かんと工合が悪い。一応公式の、ここで速記録にとつてそういうことを申合せて採択しておるのでありますから……。
○委員長(片柳眞吉君) 速記を止めて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(片柳眞吉君) 速記を始めて下さい。先ほど清澤委員からの御要求の点でありまするが、集団酪農地区に関する請願につきましては、今調べておりまするが、私から直接政府に言つたことはございません。当委員会の決定の線に沿いまして、成規の手続をとつておりますので、その点を調べましてあとで御報告いたします。いずれにしましても、この問題は畜産局長に次回に来て頂きまして、その詳細な経過の報告を求めたいと思います。本日はこれで散会をいたします。 午後四時一分散会