内閣委員会 第25号
- 発言数
- 37 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1954/04/26
会議録
○委員長(小酒井義男君) それでは只今より内閣委員会を開会いたします。 先ず最初に法務省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。前回に引続きまして質疑を続行いたしますが、質疑に入ります前に鈴木管理局長から説明を受けます。
○政府委員(鈴木一君) 前回の委員会におきまして竹下委員から御質疑がございまして数字を以ちまして後刻御説明を申上げることになつておりますが、それはお配りいたしましたこういう長い出入国主要管理業務一覧という表がございまして、その中に東京の管理事務所、横浜の管理事務所及び神戸の管理事務所の三つの事務所につきまして、業務のいわゆるボリユウムと申しますか、そういうものと定員の関係がどうであるかというお尋ねがございまして、その表を御覧頂きますとわかりますが、管理事務所の仕事につきましてはどういう項目があるかということをこの表で現わしております。管理事務所のほうは港の出張所と違いまして正規に入つて参りました者、或いは不正に滞在しておりますという者につきまして慎重に調査をし、退去強制をすべき者につきましても、その決定について法律に定める通りに厳格に慎重にやるということで相当一件につきまして手間がかかるのでございます。港のほうはと申しますれば、例えば観光客が入つて参ります。それを一々出廻りまして。パス・ポートをチエツクするということで仕事の質が大分違つておるわけでございますが、この港、出張所じやなくして、管理事務所のほうが、この三つが仕事の分量においてアンバランスではないか。定員の配置が必ずしも適切でないのじやないかという御疑問の下に御質疑がございました。 この要点は、東京の、事務所と書いてあります欄の下にたくさん数字がございますが、その数字の総計が横浜、神戸おのおの幾らであるか、それについて定員がどうであるか、というお尋ねであつたのでございます。そこですぐそろばんを入れまして即答をいたそうと思つたのでございますが、この事務所の事務の件数をここに書きましたのでございますが、これは必ずしも、ただ合計を出しただけで、すぐ比較になるかならんかということが問題になりまして、暫らく時間を頂戴いたしたわけであります。と申しますのは、管理事務所のうちの違反審査という欄が中ほどに約十項目に亘りまして掲げてございますが、その中で下から二番目でございます。丁度中頃になりますが、一番下から六つ目でございますが、収容延人員という欄がございます。これは管理事務所の収容場がございます所では、そこに身柄を収容しておきまして違反調査をする、そうして大村の本当の収容所へ送るまでそこの建物に入れておく、というので、収容延人員というのはそういう人たちを掲げた数字でございますが、例えば横浜のごときは、収容延人員零ということになつております。これは横浜には収容所という別の建物と申しますか、別の組織がございまして、そごに収容することになつておりますので、事務所としての収容はないということになるわけでございます。東京のほうはそこに千九百三十二名収容の人員を掲げております。ところが現実には東京の事務所には収容場がないのでございます。これはどういたしておるかと申しますと、法律によりまして留置嘱託ということがございまして、収容場がない場合には法務大臣の指定します場所に収容することができるということになつておりまして、現在では警視庁のほうにお願いして収容いたしておりますが、この警視庁に収容しております延人員千九百名に対しまして、管理事務所のほうから毎日連絡があるとし、或いは事務所まで連れて来ては違反調査をするというようなことで相当これが手間を食うのでございます。ところが神戸のほうにおきましてはこの数字が九千九百七十五名ということになつておりまして、相当多数の収容者があるわけでございます。要するにごの神戸のほうは立派な収容場を現に持つておるわけでございますが、これは部屋が四つでございましたかあつたと思いますが、そういうようなわけで収容場を持つておるのでございます。横浜は別の組織でやつておる。東京は自分の所に持つていない。神戸は自分の所に持つておるというようなことで、この収容人員につきまして事務所の定員を考えます場合には、これを除いて比較しないと事務分量の適正ということが図られないというふうに存ぜられますので、一応この欄を計算に入れないことにいたしますと同時に、この収容のために定員を使つておりますが、例えば神戸のごときはごの収容のために二十五名の定員を使つておりますが、この定員を一応外して考えてみたい。それから東京のほうはこの留置嘱託はいたしておりますが、毎日連れて来て調べる、或いは連絡に行くというようなことで、やはり十二名ほど定員をさいております。従つてそれを除いてみたい。横浜はこれは元通り事務所に収容場がございませんで、これはこのままで、ということに計算をいたしてみたいと存じます。 もう一つの問題は、下から四段目にございます在留資格の審査の中で、資格取得という欄がございますが、これが非常にアンバランスであるのでございます。例えば神戸のごときは七千四百八十六件、それから横浜のほうは九百八十三件、東京は二千五十一件。この資格取得ということは何をするのかと申しますと、これは外国人が日本におきまして新たに在留の資格を取得する原因が発生してそうして取得の申請をするわけでございますが、これは主として子供が産れるということなんです。子供が新らしく日本で生れました際には、早速その出生届に匹敵するようなことで、簡単に産婆の証明であるとか或いはその他公的の証明がございますれば、すぐその者に資格を与えることになつております。神戸の事務所におきましては大阪地区も管轄しておりますので約十万の朝鮮の人たちがおるわけでございまして、非常に出生率が高いのでございまして、一年にしましてこのくらいはどんどん生まれるのでございます。そういうのを事務所で簡単に出生届と同じ程度に扱つておりますのでこれがまあ非常な数に上る。これを横浜、東京におきましては朝鮮の人たちの人口の配置が必ずしも一致しておりませんので、これをここに一緒に論ずるのはどうであろうか。極く簡単な事務でございまして神戸の七千四百八十六名というものにつきまして僅か七、八人の職員でさばいておるわけでございます。東京におきましては四、五人でやつておるのでございまして、これはむしろこのアンバランスの数字をここから暫らく除いて計算して、一人当りの事務分量ということを概括してみて頂くのが一番いいのではないか。 以上二つの欄につきまして計算に除くことにいたしまして計算をいたしてみますと、東京の管理事務所の定員はここにございますように、事務所八十九名と書いてございますが、只今申しましたように収容場を受持ちます人たちを除きますので、これが十二名引きまして七十七名ということになります。それに対しましてごの件数を全部出しましてその二段だけ除いて計算をいたしますと、これが五千八百八十一件ということになりまして、一人当りの事務分量が七六・三件ということになります。横浜におきましては配置定員が四十六名でございまして、この収容延人員と、この資格取得の二つの数字を除きまして計算いたしますと件数にいたしまして四千二百十九件、これ一人当りの件数を出して見ますと九一・七件ということになります。それから神戸におきましてはこの事務所定員八十四というのが、ここから二十五名収容場の担当を引きますので五十九名ということになりますが、それに対しまして件数は今申しましたこの二つの欄を引きまして計算しますと、五千四百八十件、これ一人当りが九二・九件ということになりまして、概括いたしまして神戸が一人当り九二・九件、横浜は九一・七件、東京が七六・三件ということで東京がちよつと落ちておりますが、大体におきましてバランスがとれているように思うのでございます。 御承知のように、先ほど申しましたように、港の審査と申しますのは表向きに入つて参ります人たちに対しまして、例えば観光の人たちは年々六万乃至七万という人が入つて参りますが、そのほかに船員という種類の船乗りが上つたり下りたり、そのたびに一々チェックをいたしましてシヨア・パスというものを発行しまして一々上陸をチエツクいたしております。そういう船員の上陸というものが非常に多いのでございまして、件数にしましてこれは七十万件くらいあるわけでございます。こういう港の表の仕事に比べまして管理事務所の事務は一旦入りました者につきましても又これから入ろうとしておる者につきましても、合法的に入りました者については問題ないのでありますが、それが多少とも手続に違つておる、或いは非合法に入つて来た、或いは前から黙つて潜つておるという、そういう人たちに対しまして、相当慎重に、これは入国管理局におきましては刑罰をいたすのではないので、行政処分をいたすのでございますが、結局最後のとどめは強制退去するかどうかということになりますので、その人の人権尊重という点から見まして慎重に扱わなければなりません。いろいろ手続も慎重にできております。そういうために管理事務所の仕事が港の出張所の仕事と比べまして非常に質の点において手間がかかるということを特に再び申上げる次第でありますが、一応前回の御質疑に対しまして定員並ひに事務所の仕事の分量が余りに不均衡ではないかということに対しまして大体均衡は保つておる。併しながら入国管理局といたしましては仕事の分量が非常に多いのでございまして、なかなか十分な外国人の管理行政というところへ持つて行けない。非常にみんなに無理を強いて苦心をいたしておるということをお答いたしたいと存じます。
○竹下豐次君 ごの神戸の事務所の定員は八十四名ですね。それから先ほど説明を承わりますと、下から六行目の九千五百七十五人、このためには収容所が事実あるということでしたが、その八十四人のうちに収容所の仕事に従事しておられる職員は何人ですか。
○政府委員(鈴木一君) 二十五名でございます。
○竹下豐次君 東京では警視庁に収容すべき者を集めている。神戸では収容所があるのだというお話ですが、それはどうして収容所という名前をおつけにならないのですか。言い換えれば横浜と同じような制度になさらないで事務所のうちに包含させるということにしていらつしやるのですか。何か特別の関係がございますか。
○政府委員(鈴木一君) 収容所と申します名前をつけておりますのは、大村と横浜だけでございます。大村は御承知のように主として韓国人、まあ朝鮮人の人たちが密入国して来る件数が非常に多いのでございまして、現在でも新らしい収容所は千人の収容能力を持つており、又古いほうも千人近くを収容することができる大がかりなものでございまして、これは一旦強制退去命令が出ました人たちをここにためておくわけでございまして、一月一回ずつ船を出して還す。要するに船待ちという考え方でございます。横浜におきまする収容所はやはりこれと趣旨は同じなんでございますが、規模がそれほど大きくございません。現在の収容力はせいぞれ六十名程度でございます。これは主といたしまして欧米人の人たちを対象にいたしておりますが、欧米人と申しましても密航して来る人は殆んどないのでございまして、船員が自分の船が出てしまつてまであとに残つている。いわゆるミスシツプと申しまして、酒場にしけ込んでおつて船の出るのを見逃したとかいうような極く軽いのからいろいろございますが、そういう人たちを収容するのでございまして、数におきまして多いときは六十名もたまることがございますが、現在におきましてはせいぜい三十名以内でございます。で大村のほうでは一月一回船を出しておりますので長いものは一月そこに止まつているわけでございますが、横浜のほうは自分が乗り遅れた船と同じ会社の船が参りますればその会社に引渡してやりますので、平均いたしまして五日ぐらいしか収容されておらないという結果になるわけでございまして、そういう意味で収容所と申しますのは船待であるという考え方でございます。それから各収容所に収容場というものを設けて、例えば神戸におきます収容場というのは、これは大村なり横浜なりに、まあ東洋人は大村、それから西洋人は横浜に、最終的の収容所に送りますまでの段階でそこに収容いたしているわけでございまして、これはどんなに長くなりましてもそう長くそこにおいておくことはできないのでございます。手続中にそこで違反調査をいたしますが、違反調査が済みますれば大村なり横浜なりのどつちかへ送りますので、これも長く、まあ十日ぐらいそこにいる者はあろうと思いますが、そう長くはおかないのでございます。
○植竹春彦君 今港湾法の一部を改正する法律案が参議院で審査中であるように承知いたしておりますが、そうするとごの港湾法で今度港湾局と言いましたか、部と言いましたか、テクニカルの言葉は忘れましたが、要するにポート・オブ・オソリテイができる。そうするとこの出入国管理業務の定員について港務部との関係はどうなりますか。そうしてこの定員法は又早速改正するごとになりますか。そごらはどうなんですか。
○政府委員(鈴木一君) 港湾法のお話は入国管理局としては別に伺つておりませんが、今回ここに提案しております設置法の改正で港出張所が三つふえますということをお願いしておりますが、これは定員と予算に関係のない単なる名称、いわゆる看板を掲げさして頂くという程度でございまして、予算並びに定員には関係はないのでございます。港湾関係のお話がございましたが、そちらのほうは入国管理業務とは間接には関係がございますが、仕事の内容におきましては截然と区別されました人を対象にいたします。入国管理局の行政でございますので、船とか例えば税関のように物とかいうものの対象の行政ではないので、一応は関係はないと考えております。
○植竹春彦君 今看板というお話がありましたが、そのことなんですが、港務局、部とか局とか、いろいろな言葉を使つて恐縮ですが、ポート・オヴ・オーソリテイができるという、この法律が通過しますことはおよそ見通しが付いております。通過いたしますとやはり人の問題も入国管理に関します問題もポート・オヴ・オーソリテイのほうへ包含されるように思つておりますんですが、その点どうなりますか、お調べになつていらつしやるでしようか。従つて人の問題もやはり関係して来ると思い達すんですが、その点はどういうふうな御調査になつており、又運輸省との打合せはどういうふうになつておりますのか。
○政府委員(鈴木一君) 只今までの段階におきましては別に運輸省からもこちらに御連絡がございませんし、何にもお話がないんでございます。
○植竹春彦君 その点は私のほうでも調べまして、改めて必要とあらば、質問を留保いたしておきます。
○委員長(小酒井義男君) ちよつと速記をとめて。 午前十一時二十四分速記中止 —————・————— 午前十一時四十二分速記開始
○委員長(小酒井義男君) 速記を始めて下さい。それでは只今から休憩をいたします。 午前十一時四十三分休憩 —————・————— 午後四時十九分開会
○委員長(小酒井義男君) 只今より午前に引続きまして内閣委員会を開会いたします。 法務省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
○八木幸吉君 本案の審議に当りまして、私が特に加藤法務大臣の御出席をお願いいたしましたのはほかでもないのでありまして、加藤法相は就任早々なお日が浅くおいでになりますので、法務行政に対するこの本案審議の過程におきまして、お耳に入れておいたほうがよかろう、こういう点が二、三点ございますので特に御多忙の中を御出席を煩わした次第であります。本案提出の理由となつておりますところは新潟と伏木とそれから名瀬に入国管理事務所の出張所をお設けになるこういうことでありまして、極めて事柄自体としては簡単なようでございますけれども、その審議の過程においていろいろ私どもとして疑問が出た点がございますので、その点についての御当局との質疑応答に関連いたしまして特に私御出席を煩わした次第であります。 第一点はごの新らしい出張所を設けるについて予算は一体どれくらいかかるのだ、こういう御質問を申上げたのでありまして、官庁のほうでは極く小さな出張所を設けるというようなことについては経費の問題等は余り重要視なさらない、予算は幾らもかからないのですからといつたような御答弁であつたのでありますが、民間におきまして或いは支店を設けるとか、或いは出張所を設置するというようなときに、首脳部の一番先ず問題になりますのはこの出張所を設けてどれだけの効果があるか、又これを設けることによつて幾らの経費がかかるか、経費と利用の程度とを比較してみてこれを設けたほうがよろしい、こういう結論になるわけでありますが、幾らの予算がかかるかということを伺いましたにつきまして、御当局の責任の地位にいらつしやるかたが御答弁ができません。次回の委員会に初めて御答弁になつたというような実情もありまして、私はこの点を先ず第一に新らしく法務省の責任をおとりになりまする加藤国務大臣に、どうか官庁の執務に一銭一厘申すまでもなく国民の血の税金でございますから、すべて何をおやりになるについても費用と効果とを常に比較研究をされて、国家の立場においてこの費用の出し方が国家として妥当である、こういう観点にお立ちになつて、初めて僅かの経費でもお出しになるということを一つ私はこれを機会にお願いを申上げておきたい、これが第一点であります。 それから竹下委員等からも御要求がございまして、全国に亘る入国管理事務所なり又出張所なりの仕事の分量と、そしてその人員とを比較する一覧表のようなものを提出してもらいたい、こういう要求がございまして、そうして出入国主要管理事業一覧表といおきたいと思うのであります。うものが四月の十九日に当委員会に御提出になつたのであります。それを拝見いたしますと敦賀の港には一隻の船も出入しておらんし、又一人の上陸者もないというのに依然として出張所が残されております。その理由として摘要に挙げられているのは、将来対ソ貿易が開始されたときには要ることになるのだという説明がついてあつたわけでありますが、当委員会におきましては全然上陸の人もないのに出張所をそのまま置いておくというのは一体どういうわけだ、必要があれば又こしらえればいいので、ふやすばかりが能じやないじやないか、こういう質問がございまして、いや一向減らされてもかまわんといつたような非公式ではありまするが御当局の御答弁がありました。この点に関して私はやはり加藤国務相にお耳に入れておきたいと思うのは、いやしくも国会に法案を提出されまする以上は、すべての点に向つて慎重審議をされた上でこれを御提出になるということが将来ともに私は必要だと思うのであります。 なおそのときの政府御当局の御説明によりますと、出張所の一カ所や二ヵ所を作ることはこれは一体法律できめる事項にしたことがどうも少し穏当を欠くので、本来ならば政令でやれるようにすべきものだというふうな多少逆襲的なお話もあつたのでありますけれども、これは法律できめると省令によると否とを問わず、やはり最初に申しましたように、国の費用の使い方については十分の上にも十分な御検討を必要とする、こういう観点に立ちまして、これも加藤国務相にお耳に入れておきたいと思うのであります。 それから第三点は、これからのこと連いたしまして、東京と横浜と神戸の三つの管理事務所の関係においてでありますが、私が頂きました資料を委員会の席上で簡単にそろばんを置いてお伺いしたのでありますが、仕事の内容については私は承知をいたしておりませんので、一番数字の大きい資格取得件数というのを比較いたしますと、神戸が七千四百八十八件、横浜事務所が九百八十三件、東京事務所が二千五十一件、この三つでございまして、私はこういうことを比較する以外に、東京と横浜との間は極めて距離が近接いたしておりますから、横浜には港の事務所さえあればデスク・ワークに類するものは東京で一括してやれはしないか。こういう数字を見ない先から実は私はさように思つておつたのでありますが、たまたまこういう数字が出て、横浜と東京との今の数字をよせてみましても僅かにしかなりません。神戸の実は六割くらいにしかならないのであります。今資格取得件数だけの数字を申上げたのですが、それでなくして事務所でお取扱の各種の数字がたくさん挙つておりますが、それを今総計させてみたわけですが、神戸の事務所の取扱件数はすべてをよせますと二万二千五百四十一件、横浜の同じ取扱件数が五千二百二件、東京の取扱件数が九千九百三十三件、この東京と横浜の二カ所の事務所の取扱件数をよせてみましても一万五千百三十六件になりまして、神戸の二方二千五百四十一件にはるかに及ばないのであります。そこで私が直感して申上げたいことは、この数字だけで比較することは、仕事の実態を知つていらつしやる当事者のかたに伺えば、これは結論として違つているかも知れませんが、前の委員会で私がごのことを申上げまして、結局神戸の能率が非常にいいのか、或いは神戸の従業員がオーバー・ロードになつているのか、こういうことを承りましたときに、御当局のそのときの説明では、まあ能率がいいというか、オーバー・ロードになつておるというか、実は神戸の事務所も取扱件数が多いから神戸と大阪の二つに分けたいと思つております。こういう御答弁でありました。で私は役所を成るたけ減すほうの立場に立つておるし、御当局はできればふやしたいというまあお立場に立つていらつしやるように思うので筋道は同じだけれども行先は違つておるように思う。そうしてなお且つ私は仕事の内容を知らんから今の計算が果して当を得ておるかどうかということは、これはちよつと私は申上げかねるが、素人にわかりやすいように数字でどつかで、この神戸、横浜、東京の関係が妥当であるという数字の例示的御説明があればその席で納得すると、こう申上げたのでありますが、そのときにはこれに対する御答弁がございませんでした。今日の午前中の委員会におきましてそれに対する資料を御提出になり、又御説明があつたそうでありますが、私は他に所用がございましてその御説明をたまたま聞き洩しまして、只今速記の始まります前に実は一応の説明は承わつたのであります。どうか、まだ十分検討いたしませんのでその説明を直ちにそのまま納得も行きかねる点も若干ございますけれども、今私が申上げましたこの三点について今後法務省の行政運営の上において是非一つ新大臣に御参考にして頂きたいということをこの機会に私は申上げまして今までの経過を御説明した次第であります。
○国務大臣(加藤鐐五郎君) 只今八木君からいろいろ御注意ございまして、初めの予算の問題でございまするが、これは今度は予算は伴わない、むしろ出張所を置いたほうが幾分節約になるということでございまして、予算は伴わんと御了承おき願いたいと思います。 それから只今各入国管理事務所の所管事項は極めて広いのでござ、いますので、只今御指摘になりました取扱件数の総計の比較表だけでは本当の事務量を比較することは必ずしも適当でないかとも考えるのでありまして、只今お話のありましたごとく東京都一万五千件、横浜は五千件余、神戸は二万二千余件あるのでありまして、その数字から申しますると只今お話のように何か合併もできるようなお話でございまするが、その取扱事件のいろいろ特殊性があるのであらまして、数のみを以てこれを律するわけには行かないような状態であるのでありまして、現在の配置定員が必ずしも均衡を失するとは言えない、こう思つておりますが、併しながらいろいろ御注意もありましたものですから今後詳細に研究いたしまして更に一層適正化を図りたいと思つておる次第でございましていずれにいたしましても入国管理局の出先機関の所管事務量はその定員に比しまして著しく多いのでございますので、将来例えば大阪管理事務所を新設するとかその他適当な方策を考えたいと思います。なおいろいろ御注意もございましたので今後慎重に調査研究をいたしましてその運営の適正を図りたいと、こう思つておる次第であります。
○八木幸吉君 今大臣から予算のお話がございましたが、恐らく新しく予算を請求する必要はない、こういう意味であろうと思うのでありますが、最初の政府御当局のお話によりますと、出張所を設ければ出張旅費が助かるのだ、事務費は若干ふえるかもしらん、こういうお話でありまして、ふえる事務費が幾らで、倹約されを旅費が幾らで差引どうなるのだということくらいは提案者として知つていらつしやるのは当然だということをそのときにも私御注意を申上げたのであります。 それからもう一つ、現内閣は行政整理に非常な熱意を持つていらつしやる。私たちもこれに対しては非常な賛意を表しているものでありますが、常に内閣の大方針で国務大臣としては指揮監督或いはチエツクをされる。下のほうはどうしたつて役所をふやすことを如何なる場合にも要求されるのはこれは慣例であるように思うのですが、その点を内閣の方針に従つて十分たずなをひきしめになるように重ねて私はお願いをしておきます。 それから今仕事量の話をしましたときにちよつと申し落しましたが、今申上げた往事の分量の担当人員は横浜が三十三人、神戸が七十八人、東京が七十九人、これは先般頂いた資料によつた数字でありますから、この点も申し添えておきます。
○矢嶋三義君 議事進行について。私は衆議院との関係があつて開会に遅れたのでありますが、只今法務大臣の出席を願つてこの法務省設置法の一部を改正する法律案の審議が継続されているのでありますが、それ以前の問題として私は極めて重要な問題があると思うのです。で偶然にも只今法務省設置法の一部を改正する審議をやつているわけですが、本日の本会議の緊急質問において去る二十三日の本院の決議を、政府は無視するということを明快に本会議場において表明されたわけです。これは参議院として私は極めて重大な問題だと思いますね。従つてこれに対する問題が明確にならない限り、私は委員会の運営についてはいろいろと私は疑義があると考えるわけです。従つて委員長においてはその点を後刻委員長理事会において御協議願いたい。こういう議事進行に関する発言をいたしておきます。 でなおこれは極めて重要な問題でございまするので、初めて法務大臣お見えになりましたので、一言私は今後の委員会に処する私のはらを固める立場からも承つておきたいのですが、この法律案は犬養法務大臣の在職当時に決裁されて本院へ提案されて参つたものでありますが、新法務大臣としては前任者である犬養法務大臣の行われたことをすべて踏襲されるという基本的な立場をとられているのでございましようか。如何でございましようか。
○国務大臣(加藤鐐五郎君) この法案につきましては、これはまあ大した政策の問題でない、むしろ事務的に類するものであろうと存じまして、これは私継承をいたしたいと存じておる次第でございます。政治上の重大なる問題、今まで提案いたしておりまする御審議を願つておるものは全部継承したいという思つておる次第であります。将来の起きる問題はまだこれは別といたしたいと存じます。
○矢嶋三義君 私は後ほど委員各位と協議するに必要なために重ねて伺つておきますが、私は先刻の本会議における法務大臣の御答弁は実に心外であつたわけです。それは質問者三人のかたがたからそれぞれ質疑があり、特にこのここにいらつしやる八木委員から三度登壇されて本院の決議というものは、佐藤自由党幹事長の逮捕許諾の要請を許可すべきであると、そして国会にその手続をとるべきである。そういう意味において政府は過ちを改め、速かに善後の措置をとるべきである。こういうともかく衆議院としての意思決定がなされたわけですね。ところがそれに対してその方法はとらないということを明言されたわけでございますから、今法務大臣並びに政府がこの問題に対してとられている態度というものは参議院の意思決定と相背反するものであると、こういうことに明確になると思うのですが、そういうふうにお考えになつていらつしやるわけですかね。
○国務大臣(加藤鐐五郎君) その点において背反すると申しますか、まあ私どもは参議院の御決議は私は敬意を表しているのでございまするが、その御趣意の通りにあれを取消若しくは撤回というようなことはいたさないつもりでおります。
○矢嶋三義君 だからですね、この佐藤栄作氏の逮捕許諾の要求の手続は、国会に対して今のところとらないということをあなたの決意ともし、又政府の態度としているのですね。御答弁願います。
○国務大臣(加藤鐐五郎君) 只今お答えいたした通りであります。
○矢嶋三義君 その通りですね。そうなれば参議院の意思決定、決議等と、はつきりこの政府の見解、とつておられる態度とは相反しているわけですね。これは法律案審議以前の極めて重大な問題だと私は考えます。従つて委員長において私は委員長理事懇談会を開かれて、本委員会のとるべき態度というものを御協議願いたいと思うのです。でこれはまあ内閣委員会ですかられ、この逮捕許諾の問題についてはいろいろとお尋ねを内容的なものはいたしません。併し私も議運の一人としてもうおやめになりましたけれども、あなたの前大臣の犬養さんは、えらい食言をなさつているのです。ね。我々の同僚、自由党の加藤議員を我々は逮捕に許諾を与えたわけですが、この問題のときに法務大臣が議院運営委員会で答弁されたそのとるべき態度と、その後の佐藤問題に関してとられた態度とは全く百八十度の食い違いを生じているのです。そういう問題はここに委員会は内閣委員会だから多く申上げませんが、私はただ、今後申上げたい点は参議院の院議を政府は無視していると、この事態は今後本委員会は如何に対処すべきかという問題と極めて重大であり、今後のこれは将来長く行政府と立法府の関係において一つの前例ともなる重大な問題ともなるので、この八木委員が今続けられておりましたこの法律案に対する質疑が終つたならば一応その点改めて協議して頂くように委員長においてお願いいたします。
○山下義信君 関連してちよつと伺いたいのです。今矢嶋委員から質問のありました院議に対する政府の所見に私も関連いたしまして伺つておきたいと思います。私もこの決議案の提案者の一人でありまして、只今率直に申上げますれば議運のほうでは又議運で御協議されると思いますが、各会派の本決議案に提案者として署名いたしましたものも、又今明日のうちに相談をしたくちやならんと考えます。矢嶋委員の質問に対して法務大臣の御答弁承つておりましてわからんでもないのでありますが、なお不明瞭な点がありますので私もこの機会に承りたいと思うのであります。 先ほど本会議におきまする緒方副総理の答弁、その答弁の通りであると法務大臣がおつしやつたのでありますが、従いまして緒方副総理の御答弁は重要法案の審議が終了するまでは、佐藤幹事長逮捕許諾の手続を速かにとろようにという参議院の決議に対してはその趣旨に副いがたいという意味の御答弁でありました。その御答弁の筋を考えますと重要法案の審議がすんだらば政府は改めて逮捕許諾の請訓について、院議に副うような措置をとるという御意思に付度されるのであります。こういうことを推理してお尋ねするのは、或いは政治的にはやぼであるかもわかりませんけれども副総理の答弁が言葉が簡単でありましたが、簡単でありますだけに非常にそういう点を意味するのではないかというようにも受取れるのであります。この際政府がとなえておられまする逮捕拒絶の理由である重要法案の審議というこの時期的な一応の段階を経過すれば院議の趣旨に副うという御趣旨でありましようか、どうでありましようか。但しこのことは、私の質問は院議がそういう悠長な御処置を容認して待つているという意味ではないのであります。すべて院議には速かにとあるのでありまして、今日直ちにという意味は申すまでもないのでございますが、政府の本日の御答弁のお言葉は如上私が御質疑申上げましたような意味を含んでおるのであるかどうかという点を伺つておきたいと思うのであります。
○国務大臣(加藤鐐五郎君) 只今御質疑がありましたのは緒方副総理がどういうお言葉で申しましたか、私も速記録でも読まなければはつきりわかりませんが、問題の原則といたしますところは政府が今回提出いたしました重要法案が尽きましたならばということの意味と私自身はそう思つておるのでございまして、恐らくはこれは言葉はどうもはつきり私には記憶いたしておりませんが、重要法案の通過の見通しがついた場合は考えてよかろう、こう思つておるような次第であります。これは言葉はどうでありますか、私法務大臣として同じの意味だろうと思つております。
○山下義信君 わかりました。大体私の想像のような御答弁でありましたが、もう一度確認しておきますが、政府は重要法案の通過といいますか、結着の見通しがついたときには佐藤幹事長の逮捕については考慮する、こういうお考えでございますね。
○国務大臣(加藤鐐五郎君) 只今申上げた通りでございます。
○矢嶋三義君 ちよつとそれに関連して伺いますが、そうなればそれでは重要法案の通過の見通しの立つのはいつ頃とお考えになつていらつしやいますか。
○国務大臣(加藤鐐五郎君) 会期が五月の八日とあると思います。皆さまの御努力を願いますれば五月の八日までに済むであろうと思つております。併し今からいつ幾日までというようなことはこう何人も予言し得ないところでございまして、できるだけ政府としても皆さまにお願いをいたし皆さんにも御援助を願つて、できるだけ会期中にやりたいと思つております。
○矢嶋三義君 そういう形式的な御答弁では意味をなさないと思います。いやしくも実際の今の委員会の状況というものをちよつとでも把握されておれば、重要法案とは如何なるものかという定義もありましようけれども、それも五月の八日、十日頃に処理できるものではありません。それは誰でも想像がつくはずです。少くとも五月の二十日以後になりましよう。その頃逮捕許諾をしたからといつて、一体法務大臣として逮捕の意義がございますでしようか。重要法案が通れば許して逮捕するなどということは、その時期と、いうものは少くとも五月の二十日以後逮捕しなければならない。そういう必要性から検察庁は結論を出されて、四十日も経過した後に逮捕するということの意義というものがあり得るかどうか、そういう点を法務大臣どういうふうにお考えになりますか。
○国務大臣(加藤鐐五郎君) 幾日までに済むということは何人も予言し得ないと思いまして、私どももできるだけ速かなる機会において御審議を煩わしておるような次第であります。而して今度の十四条の指揮権を発動いたしましたことは、一切の捜査を停止、中止を命じたことではないのでありまして、今の許されたる範囲におきまして検察庁当局が鋭意捜査のあらゆる手段を講ぜられたことは、これも或る程度まで了承しておると、こう私は思つておるのであります。それは拘束いたしておりますれば一番便利かも知れません。併し他の方法でもそれまではできるだけ捜査をとめているわけではございません。私はそれでよかつたと存じております。
○植竹春彦君 矢嶋委員の御質問に関連して御質問いたすのでありますが、政府の今回の態度とそれに関連いたしまして諸法律案の審議の進行ということについての矢嶋委員のこの御発言は、ひとり当委員会に上程されました法律案のみならず参議院全般にわたる各委員会について共通の問題でありますので、これは私たちの希望でありますが、共通であるために議院運営委員会においてこの問題を審議、御処理願えると結構だと思いますのです。併し又個々の各委員会においてこれをとり上げになることがいけないと申したという意味ではございませんのでありますが、以上のような共通の重大な意味を持ちますので、願わくば議運のほうへ廻して頂いて、そうして本日のところは只今上程になつております法務省設置法の一部改正法律案についての今後の取扱方、今日採決に持つて行くか或いは先に延ばすかというようなことを皆さんに、各委員に只今委員長としてお諮り願えれば結構だと思います。そうして更に矢嶋委員の言われました通り、その取扱方の決定を見ました上で、委員長理事の懇談会とか或いは全員の出席の懇談会というようなものをお開き下されば結構だと存じます。
○委員長(小酒井義男君) 矢嶋委員からも只今植竹委員からも御発言がございましたので、私の考えておることをちよつとこの際申上げておきたいと思います。 実は先日本会議で院議として政府に反省を促す決議が採択されましたので、政府でも何らか早急に処理されるものと私も考えておりました。ところが本日はつきりと院議が無視されたという結果になりましたので、国会役員の末席におる委員長として、このまま重要法案を審議して行くということが果して適当かどうかということを考えざるを得ない段階に来たと思つております。従つて法案の審議をどうして行くかということでありますが、この法務省設置法の一部改正案は、実は午前の休憩前には八木委員から法務大臣に質疑をして大体可決したらどうかという御意向が多かつたわけです。従つてこの法律案を一つ皆さんの御異議がなければ今日は可決しておいて、そうして爾後の問題は改めて御相談したい。従つて先ほど緒方副総理か加藤法務大臣の要件が終つたあとで委員会に出席をするという話がありましたが、緒方国務大臣には今日は出て頂かなくてもよろしいということでお断わりをしております。こういう考え方でおりますのでこの法律案だけを一つ上げて、あとの問題は御協議を願うということにしたらどうかと思います。特に先ほど御発言のあつた矢嶋委員の御同意が得られるか、お伺いをしたいと思います。
○矢嶋三義君 植竹委員の発言もあつたわけですが、参議院として政府に対してどういう態度で臨むかということは、私は院議を無視された現段階では極めて重大だと思うのです。従つてこの段階では、私は参議院の議長、常任委員長、こういう参議院の役員ですね、更には各党それぞれの立場もありましようから、各政党、会派の会長はよりよりと協議し、この問題に対する対処の仕方というものを決定して、然るのちに参議院の今後の運営をレールに乗せるべきものだと、いういうふうに私は考えます。従つて本日は私はこの程度で散会して、そうして各委員長の打合せなり或いは各政党、会派の協議を待つた上でこの法案の処理をなさるべきが至当だと、こういうふうに私は思います。
○委員長(小酒井義男君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(小酒井義男君) 速記を始めて下さい。 それでは暫時休憩いたします。 午後五時十三分休憩 〔休憩後開会に至らなかつた。〕