通商産業委員会 第37号
- 発言数
- 50 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1954/05/07
会議録
○委員長(中川以良君) それでは只今より通商産業委員会を開きます。 最初にちよつと御報告を申上げますが、先般可燃性織物に対しまして、アメリカ大使館に、本委員会の決議に基きまして参りまして、アリソン大使に書簡を渡して陳情して参つたのでありますが、それに対しましてこのたびアリソン大使から丁重なる書簡を委員長に寄せられました。只今その書簡を一応朗読をいたします。 四月二十二日附書翰正に諒承、貴国衆議院の決議案と同様本国政府に注意を喚起いたしました。 本国政府は、この立法が日本の貿易に及ぼす影響について考慮を払うものと信じます。 五月十一日以前に、連邦商業委員会に貴書翰を提出すれば、絹のスカーフ、及ハンカチーフは、同法案にいう装身具ではなく、規定外にすることができるでありましよう。若しこれが不可能の場合にはこれらの物品は可燃性を減少するために加工する途があります。いずれの場合に於ても、これら絹製品の日本貿易がマイナスになる場合はないでありましよう。 更にパーテル上院議員は最近新聞紙上に、「若し本法案が外国貿易に不当な困難をおこすとすれば委員会はこの立法を再検討する……」と述べております。御存知の如く本法案は高度可燃性国内産合成織物の製品がアメリカ国民を保護するために一年以前に通過したものであります。 本製品を用いることにより、多くのアメリカ市民及子供は大火傷を負いました。従つて本法案通過の際は、その主たる目的は純然たる国内統制でありました。そして本法案が通過後一年有余後——即ち一九五四年七月一日に至つて効力を生ずるという事実は、その製造業者に新規制に適応する機会を与えんとする議会の意図を示すものであり、必要の場合にはその製品の性格の改良を求むるものであります。 一九五四年四月二十八日 駐日米国大使 ジヨン・エム・アリソン 参議院通商産業委員長 中川以良殿 それから来週の審議の予定でございまするが、会期が二週間延長されましたので、来週は火曜日、木曜日、金曜日午後一時からそれぞれ開きますことに先ほど理事会において決定をいたしました。そこで審議いたします項目は只今六つの法案がございますので、一応これを議題に載せておきまして、順次一つそのときに応じまして審議して参りたいと存じます。殊に硫安関係の法律案、農林委員会との関連がございますので、十分にこれを検討を加えまして、然る後一応農林委員会との連合委員会をも開かなければならないと考えております。 それからなお来週は総合燃料対策につきまして通産省側からの話を聴取いたすことにいたします。 それから先般日平関係の下請工場の問題につきまして参考人を呼んで話を聞きましたのでありますが、これに対しまして来週はちよつと無理でございまするが、再来週には今度日平関係の責任者を一応委員会に呼びまして参考人として事情を聴取いたしまして、この問題の解決の促進のために努力をいたして参りたいと考えております。 それから電力開発計画につきましては、電力関係の陳情請願がたくさんございますので、それを審議を願いまする際に、電力開発計画を通産省側から聴取をいたすことにいたしたいと考えております。 以上のように大体審議の予定をいたしておりますので、御異議ございませんでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) それではさように決定をいたします。 それから本日は最初に三輪委員より帝石の問題につきまして緊急質問を求められておりますので、先ず三輪委員の発言をお願いいたします。
○三輪貞治君 石油資源開発に関する問題につきまして緊急性がありまするので、各委員のお許しを頂きまして冒頭に質問さして頂きたいと存じます。 政府は国内石油資源の積極的開発を促進する目的を以ちまして、先般石油資源探鉱促進臨時措置法を制定されたのでありますが、その審議の過程におきまして本委員会におきましても国内の石油資源開発を独占している帝国石油株式会社の経営方針を公益性重点に運営されるように、各委員よりのそれぞれの立場からの要求がありました。政府もこれに対しまして今後政府持株を積極的に行使して国策的方向に経営を進めるよう行政指導を行う旨の答弁をなされたのであります。殊に同社の株式配当制限の問題、或いは重役人事の問題等につきましては厳重な監督を行う方針を明らかにされたのであります。 然るに帝国石油株式会社におきましては、近日中に開かるべき本年度の株主総会の準備といたしまして、本日重役会を開催されまして、次に述べます点について検討をされるということをば仄聞いたしておるのであります。これに対しまして政府がどのような措置をとろうとされておるかについて、以下数点に亘りまして質したいと思う次第であります。 先ず第一番目に二十八年度下期の株式配当問題であります。この点につきましては政府も本院並びに衆議院の委員会の答弁におきましても、公益事業を最高限度としてその配当率は一割二、三分が限度であることをば明らかにされております。特に四月二日の衆議院の通産委員会におきまして伊藤卯四郎委員のこの点についての質問に対しまして、本日お見えの川上政府委員は、前を略しますが、少くとも一割二分、或いは三分という限度の配当は許さなきやならんだろう、こういうふうに述べられておるのであります。特に衆議院の附帯決議にもこの点は明確にされてありまするし、又我々の賛成討論におきましてもこの点を強調したのであります。当然政府はこの議会の意思を尊重いたしまして、配当制限を要求しておられると、こいうふうに考えるのでありまするが、そういう問題も実は本日の重役会で検討されるだろうと、かように考えておる次第でございますので、具体的にどの程度の配当を行うことに政府としては今日お考えを御決定になつておるか、これに対する具体的な措置を先ずお伺いいたしたいと存じます。
○政府委員(川上為治君) 二十八年度の下期の帝石の配当につきまして、今日、明日重役会を開きましていろいろ相談をしまして、それから月末の総会にかけるということになつておりますことはその通りでございます。私どものほうとしましては、この委員会におきましても、又衆議院の委員会におきましても再々こういう問題につきまして御質問もあり、又お答えも申上げたのでありまするが、特に衆議院におきましては一般の公益事業と同様に配当はきめるべきであるというようなお話がありましたし、又この委員会におきましてもそういう問題につきましていろいろお話もありましたので、その点を十分尊重をいたしておりまして、そして一般の公益事業と大体同様な程度の配当をさしたいというふうに考えております。その率につきましては只今三輪先生からお話があつたんですが、そのときの話というのはこれはこういうふうにおとり願いたいのでありますが、勿論従来二割の配当というようなことは現在の帝石の性格から言いましてもそういうところには許すことはできないだろう、併しながら帝国石油会社というのは一般の公益事業というのとは若干違つておりまして、収入そのものについて政府の保証というのは、これは現在のところ法律改正によりましてもないわけでございます。即ち一般の公益事業にしますというと、例えばガス会社でありますというとガス料金というのがちやんときまつておりまして、これは一定料金でありまして、最高価格でありません。一定料金でありまして、この料金によりまして収入が確保されておるわけでありまして、又電力会社におきましても同様電気料金というのは一定の料金でありまして、これ又その収入は確保されておるわけでございます。 ところが帝国石油におきましては一定の価格というのはきまつていないのでありまして、国際価格が下つて参りますというと、場合によりましては帝石の販売価格というものもこれは下げなければならんというような状態もあるかと思うのであります。 そういう点が違つておりますし、又帝国石油会社と、それから普通の公共事業会社との間には、これは危険性において相当違つておる点があるのじやないかと思うのであります。例えば帝石におきましては相当探鉱をし、試掘をし、そして若し当らない場合におきましては、失敗しましたときは非常なこれは危険にさらされるわけでございます。ところが一般の公益事業につきましてはそういう危険性はないわけでありまして、そういう点をいろいろ考えますというと、勿論国会の決議を十分我々としましては尊重しますけれども、そこで申上げましたのは、そういう性質のものであつて、而も今後におきましては増資なり或いは社債の発行なりいろいろな点がありますので、少くとも一般の公益事業において一割二、三分程度の配当をするということでありますれば、その程度までは配当を認めてやらなければならない。利益金が挙りました場合におきましてはその程度まで配当をしてやらなければいけないのではないかというふうな意味で申上げたのでありまして、現在私どものほうでもいろいろ調べておるのでありまするが、大体公益事業におきましては、ガス会社等におきましては一割五分、それから鉄道会社のほうにおきましても大体一割五分とか一割三分とかいうような情勢になつております。それから電源開発会社におきましては今回何か一割二分とか三分とかいうようなことにしようというような話になつておるように聞いておりますけれども、私どものほうとしましては、少くとも一割五分以下にとにかくするということは、私のほうとしまして考えておるわけでございまして、今日の重役会でどういうような話合いになりますか、その話合いによりまして恐らくこういうことで行きたいが、通産省としてはどういうようなふうに考えるかということを言つて来ると思いますが、その際におきましては今申上げましたようなふうに答えておきたいと思うのであります。それは先般実は各重役の人たちと会いまして、国会の決議或いは空気、それからこの法律が通りましたので、この帝石というものが特殊会社にはなつておりませんけれども、その運営については特殊会社的な、公益事業的な運営をやつてもらいたいということを再三私のほうからも言つてありますので、恐らく只今申上げましたような配当の問題につきましても、公益事業並みに大体やるということに重役会等で話がまとまるのじやないかというふうに考えております。
○三輪貞治君 只今お述べになりました点はよく了解するのでありますが、併しながら収入に対する政府の保証がない、或いは危険性がある、こういうことにおいて、又特に多額の資金を要するが故に政府から貴重な出資をいたすのでありまするから、ただ単に収入に対する政府の保証がない、危険性が多いという理由によつてのみ他の公益事業並みに配当をしなければならない、こういうふうには我々考えたくないのであります。特に石油開発の問題はこの五カ年計画のみならず更に次の五カ年計画、その次というふうに、次第にその開発計画が進められて行くのでありますから、努めてその収入、利益の挙りました部分は次の開発に対して廻されることが望ましい、こういうふうなことは縷々我々が委員会において述べたところであります。その公益性と、一方普通の事業並みに考えて他の公益事業に比べて料金に対する保証がない、或いは危険性が非常に多いという理由のみで他の公益事業並みに出さなければならないというふうにお考えになることは、少し我々同意しがたい点があるのであります。特に本院における本法律案の賛成の場合における各委員の気持というものは、少くとも公益事業並みということでなしに、以下において配当はさるべきである、こういう意思が私は現われておつたと思うのであります。一つそういう点をよくお考え頂きまして、さような意味の御指導をされるように特にこの配当の問題については希望しておく次第であります。 次にこの役員の問題でありますが、政府は本委員会においても現在の帝国石油株式会社の経営は国策的経営を主張しておるところのグループと申しますか、これに運営をせしめることが最も望ましいということを言われておるのであります。ところが実際帝国石油株式会社の重役機構というものを見てみますると、まだその内紛の原因は払拭をいたしておらないのでありまして、こういう分け方が妥当であるかどうか疑問でありますが、いわゆる国策的と申しますか、それらのグループと様式配当を目途とすると思われる人々との間に対立関係が生じておりまして、その重役間の数のバランスを見てみますると、これはいわゆる田代社長を中心とするグループがたしか五名、それに菊池氏等を中心とするグループが六名ありまして、そのいずれにも属しない中立と称する人が一名あるように言われております。このような状態で数的には政府の希望し、又委員会の意図として表現されました公益性を主として重点的に開発を行うという考え方のグループは数的に多少負けておるような、劣勢にあるということが考えられるのであります。そこで政府の方針であり、又委員会の方針でありまする経営方策を推進するためには、どうしてもこの国策的な方向に経営を進めようとしている役員の数を増加することが非常に重要な根本的問題であるというふうに考えられるわけであります。この点政府としても機会あるたびにそのようにいたしたい旨を答弁しているのでありまして、現在当事者の役員の定員には三名の空席があるのでありまして、この空席を埋める機会が絶好の機会と推量されるのであります。今度政府の推薦をされる役員を就任せしめるお考えはこの機会にないのでありますかどうか、この問題に対する政府のお考え方を、具体的な行政指導の方針をこの際お伺いしたいと存じます。
○政府委員(川上為治君) 現在帝石の取締役が三名欠員になつておりますことは事実でございます。それからなお監査役につきましても一名欠員になつております。で、私どものほうとしましては、この際誰か入つたほうがいいか、或いは又役所のほうから入れたほうがいいかという点につきまして、いろいろ従来研究もいたしているのでありますが、先般漸く内紛が収まりまして、そうして現在いろいろな事務分担等につきましても重役を内部で検討をいたしております。まあそういうような状態にありますので、いま少しこの際入れるかどうかという点につきましては相当研究の余地があるのじやないかというふうにも考えられますし、その時期につきましては、相当これは従来非常に揉めたところでありますので、慎重にその点は検討をいたしたい、こういうふうに考えております。従いましてこの際少し役所のほうから或る程度推薦して出すか、それとも或る時期をおいてやるかという問題につきしては研究を現在いろいろやつております。そういうわけで或いは今度の総会においては増員の問題につきましては間に合わないかも知れないかと思うのでありますけれども、私どものほうとしましては現在の陣容でなかなかまだうまく行つていない、勿論紛争はなくなりましても、経営のやり方がなかなかうまく行かないというような状態でありますれば、これが補強について早急に考えて行きたいというふうに考えております。定時総会はこの五月の末とたしか十月の末かと思うのですが、その間に或いは来月でも再来月でも十分検討しまして臨時総会を開いて補充をするという方法もありますので、そういう点につきましては十分研究をして、三輪先生からおつしやいましたようにこの運営のやり方について十分な公益性を持つて運営されるように私どものほうとしては持つて行きたいというふうに積極的に実は考えております。
○三輪貞治君 この人事の問題は非常に微妙な問題でありますので簡単に規定はできないのでありますが、さつき私が申しましたように、田代社長派対まあ反田代派と申しますか、こういう言葉は適当でないと存じますが、田代派でない重役の数、これが五対六の状態に置かれておるということはお認めになりますか。
○政府委員(川上為治君) これは非常にむずかしい問題でありまして、実はいろんな見方がありまして、あれは田代派である、あれは菊池派である、あれは中間派であるというようなわけで、五対六とか、その点につきましてもいろいろ見方はありますので、私が今あの人は中間派で、あの人は田代派で、あの人は菊池派であるということを、これは何とも言えないんじやないかというふうに考えますし、或いは私自身の見方というものが、これ又第三者から見ますというと、それは間違つていて、逆に六対五であるとおつしやるかたもあるかも知れませんし、或いは又第三者はこれは間違つていてむしろ四対七ですか、そういうことであるというようなことを言う人もおりますし、いろいろこれはありますので、この際おつしやいましたように六対五であるということを私は断言することもできないと思うのであります。
○三輪貞治君 それはそうでありますが、少くとも国の金を安心して注ぎ込めるような公益性を主としてこれ一本で経営を進めて行くんだというような状態に少くとも今日の状態はないのではないか、こういうふうなことはお認めになりますか。
○政府委員(川上為治君) 先般以来この帝石の重役の問題につきましていろいろ内紛がありましたことも事実でありますし、そのために非常に国会に対しましても御迷惑をかけたのですが、先ほども申上げましたように、漸くその問題が解決いたしまして、そして田代社長を中心にして常勤重役というのを置きまして、そのかたがたが寄つて協力して田代さんを援けてこの法律の趣旨に基いて事業を運営しようということになつておりますので、私はここ暫らくにつきましては、そういう空気になつておりますから、そういう空気の下に運営されるであろうということを期待いたしたいと考えておるわけでございます。
○三輪貞治君 そういうことであるならば、その考え方をもう一歩進められて政府の持株権を行使すると申しますか、政府推薦の、政府の意図する方向に健全に運営されるような人事を積極的に推し進められるように今度の定時総会に間に合うように政府が重役の推薦をされることのほうが適切ではありませんか。
○政府委員(川上為治君) 今折角そういうような機運になつておりますし、又この際政府のほうからどういう人をこの中に入れたほうがいいかということは、先ほども申しましたように、非常にこの内紛のありましたあとでありますので、極めて微妙な関係がありますから、暫らくこれにつきましては検討をしましてやつたほうがいいんじやないかというような見方もあるわけでございまして、その点につきましては今いろいろ相談をしておりますので、或いはこの総会に間に合うようなことになるかも知れませんし、或いは間に合わないというようなことになるかも知れませんが、いずれにしましても私どものほうとしましては、この問題につきましては十分考えておりまして、何とかして相協力して積極的にこの法律に基くような運営ができるように持つて行きたいというふうに考えておりますので、さよう御了承願いたいと思うのであります。
○三輪貞治君 この問題は重ねてお聞きいたしませんが、とにかく圧倒的に公益性を主とする意図において重役会が編成されている状態ではない。五対六、四対七、逆に六対五、いろいろ説はありましようが、とにかくそういう状態にないということは一応考えられまするので、是非一つ今度の定時総会に間に合うように政府の意図並びに委員会の意図が経営の上に立派に実現できまするような処置をおとりになるように希望いたしておきます。 それから先ほどの御答弁の中にも出て参りましたが、南監査役の任期満了による改選問題であります。これは南監査役は御承知のように、これは取締役の菊池氏と共同いたされまして株の買占めなり同社の反国策的な運営の方向へ持つて行こうとされた張本人の片割れであるように思うのであります。言葉を換えれば同社内紛の原因を作つた人でもあると思います。特にこの南、菊池両氏は前回の酒井社長時代の帝石紛争事件の解決の条件といたしまして、事件解決後は同社の役員を辞任することを明らかにされまして、通産省並びに検察庁に対しましても念書を提出しておられることは、これはもう通産大臣もここではつきりその念書を見たということをお述べになつておるのであります。その後この念書にもかかわらずそれに違反して引続きその職におられるわけでありまするから、幸いと申しまするか、このたび南監査役が任期満了の期が来ておるわけでありまするので、政府は行政指導を以てこれの再選がされないような措置を私はすべきだろう、念書のことから考えましてもそういうふうに考えるわけでありますが、この点如何ですか。
○政府委員(川上為治君) 非常に個人的な問題でありまするので私からはこれはなかなか何とも申上げられないと思うのですが、南さんがやはり近く任期満了になることは、これは事実でございますが、この問題につきましては、やはり重役の内部におきまして、今日、明日いろいろ相談をされることになつておりますので、この点につきましては十分その内部におきまして相談された上で措置されるだろうというふうに考えておりますが、私どものほうとしましても今、いやこの人はやめろとか、この人は残れというようなことを言うことがいいかどうかという点につきましては、相当私は議論があるのじやないかというふうに考えておりまして、先ほども申上げましたように、折角内部が漸くまとまつて緒についたばかりでありますので、私はこれで以て何とかしてやつて行けるというふうに考えておりますので、これは重役の内部でいろいろ相談されて、そうしてそのきまつたところでやつたほうがよくはないかというふうに考えております。
○三輪貞治君 これ以上の質問はいたしませんが、とにかく我々は今年においても一億数千万円の支出を決定をし、更に五カ年計画において逐次五十億もの金を投入するのでありまするから、この本来の目的である公益性を主とした経営がなされることを希望する以外に実は他意ないわけであります。人事の問題等は、今仰せのように誠に微妙な問題でもあり、なかなかむずかしい問題でありまするが、是非そういう本来の目的使命を達成できるような方向に、ただ重役会の決定に任せるというようなことでなしに、特に重役会の構成が先ほど申上げましたような状態にある今日においては、十分に積極的な行政指導を以て、さつき申しましたような目的の達成に遺憾なきように一つ御措置をいたされたいことを希望いたしまして質問を終ります。
○海野三朗君 局長にお伺いいたしますが、今内部が収まつたと言つておられますけれども、やがて半年、一年たつうちに又社長が詰め腹を切らなければならんような情勢を醸して来た場合にはどういうふうにおやりになるお考えでありますか、その御決意を私は伺つておきたいのであります。
○政府委員(川上為治君) これはもう実は再々御質問がありまして、私も実際これは困つておるのですが、私どものほうとしましては、先ほども申上げましたように、漸くまとまりましたし、且つ又こういう法律が出まして、国会の意思としましても帝国石油会社は公益的な運営をやれというようなことになりましたので、先般も各重役をみんな集めましてそして国会の空気も十分伝え、又法律の内容も十分説明し、配当制限とか、そういうような問題につきましても十分話をし、経理検査までもやるぞというようなことも十分話をしてありますので、そして相協力して一応公益事業的な運営をやつてもらいたいということをさんざん言つておりますし、又私のほうとしましても今後におきましては従来と変りまして、こういう法律なり或いは助成金なんかそのバツクになりまして十分帝石に対しまして監督ができるというふうに考えておりますから、今海野先生からおつしやいましたようなことを実は予想していないのでありまして、これは是非ともそういうことがないように私は持つて行きたいというふうに考えておりますから、この点につきましては一つ私のほうに是非一つお任せ願いたいと思うのですが……。
○三輪貞治君 先の希望に加えて二、三日前の日経でしたか、帝石の問題がかなり鋭く批判をされております。その中に、いわゆる菊池派と目される重役の中に、もと通産次官の椎名さんの顔も見えておるわけであります。こういうことから考えますと、これはなかなか微妙で川上局長の立場も実によくわかるのでありますが、あの新聞の記事によると、相当椎名さんの圧力がかかつたように見えるのであります。併し私たちはこれをそのまま信ずるものではありませんが、そういう非常に複雑な状況にあることは事実のようでありますから、断乎として所信を一つお貫きになりますようにこの点附加えて御希望申上げておきます。
○政府委員(川上為治君) 新聞ではそういうことがちよいちよい載りましたけれども、私は別に先輩であるから、或いは知人であるからというようなことによつて左右されておりません。私のとりましたいろいろな措置が、どうも一方に偏しておるというようなことを言われてもいましたが、これはその見方でありまして、本当に第三者的な、本当に公平にあの内部をよくお調べになりましたならば、又当時の情勢から言いましても、私のとりました措置はああいう以外に私はないということを確信して申上げても差支えないと、私はそういうふうに思つております。又椎名さんにつきましても、いろいろ話はあるかも知れませんけれども、私は決してさような人ではないというふうに考えております。
○委員長(中川以良君) それではお諮りいたしますが、本会議が始まりましたので、本会議は約一時間ぐらいで終了の予定でございます、本会議終了後直ちに再開をいたしますることにし、暫時休憩をいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) それでは暫時休憩します。 午後二時四分休憩 —————・————— 午後三時四十一分開会
○委員長(中川以良君) それでは只今より休憩前に引続き再開いたします。 最初にお諮りいたしまするが、只今懇談会の機会において申上げましたごとく、福岡県遠賀川の鉱害等に関しまする請願につきまして、これは当委員会に付託になつておりますので、当然当委員会において十分に調査検討をいたすべきであるのでありまするが、内容を見て参りますると、建設委員会においても技術的にいろいろ検討を加えて参るべき問題等がございまするので、委員長は皆様の御総意によりまして、建設委員長にこの件に対しても建設委員会として一つ十分検討調査をされるべきであるという点をお申入をいたしたいと存じますが、御異議ございませんでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) 御異議ないと認め、さように取計らいます。 —————————————
○委員長(中川以良君) それでは、航空機製造法の一部を改正する法律案を議題といたします。 先ず政府側より内容説明を聴取いたします。
○説明員(井上亮君) 前にお手許に資料をお配りしたかと思いますが、航空機製造法の一部を改正する法律案の参考資料という資料がお配りしてございますが、これにつきまして先ず最初に航空機の生産、修理につきまして最近の現状を御説明申上げまして、この航空機製造法の改正の要点を引続いて御説明申上げたいと思います。 御承知のように、日本におきまして終戦後航空機の生産とか修理が許されましたのは昭和二十七年四月九日以降のことでございまして、航空機の生産なり修理が昭和二十七年四月から許されるように相成つたわけでございますが、その間極東空軍から修理のオーバーホール、それから部品の生産発注がございまして、今日までに金額にいたしまして約一千三百万ドルほどの発注がございます。なお極東空軍のオーバーホールにつきましては、当初におきましては主としてプロペラ・エンジンの航空機に主体がおかれておつたわけでございますが、極く最近におきましてはジエツトの機体のオーバーホール、それから更には恐らくこれは六、七月の頃になるかと思いますが、ジエツト・エンジンのオーバーホールも発注するというようなことで、今各社がこの入札に参加している現状でございます。 航空機の生産につきましては、昨年の昭和二十八年度に保安庁の予算におきまして初等練習機及びヘリコプターの生産発注がございまして、現在初等練習機につきましては富士重工、ヘリコプターにつきましては川崎航空がこの生産に当つておるわけでございます。そのほか生産関係といたしましては、同じくこの川崎航空におきまして連絡機の生産もやつておるわけでございます。まだこの生産関係につきましては、只今申しました程度の極く初歩的な航空機の生産が漸く始まつたという段階でございまして、まだ需要の関係もそう今直ちに多きは期待できませんので、そうはなばなしく生産を行なつておる現状ではございません。ただMSA関係の域外調達の話なども極東空軍あたりから私どもにそういう話もございますので、そういうような情勢を反映いたしまして、業界としては戦前に経験のあるメーカーは勿論でございますが、戦前に経験のないメーカーすらもが競つてこの航空機の生産乃至修理を行いたいという希望を現在我々にも申込んでおりますし、又業界みずからにおかましても米国のいろいろメーカーと提携するとかいうようなことで、いろいろ奔走しておられるような現状でございます。併しながら航空機の生産、需要を見ますと、修理につきましても或る程度同様なことが言えるわけでございますが、戦後の航空機の需要は戦前と違いまして非常に微々たるものでございます。まあそういう現状に、戦前あの国力を傾けた当時のメーカーのすべて、更にはそれ以上の、経験のない業者までが競つてこの生産を行うような準備を始めるいうことは、日本の国民経済にも相当なやはり影響がある、悪影響があるというふうに考えまして、従来の航空機製造につきましての航空機製造法におきましては、これらの航空機工業の合理的な事業調整というようなことはできませんので、何らかやはり法的にきちんと体系を作る必要があるのじやないかということで、これは昨年のたしか六月頃だつたと思いますが、通産省に設置してありますところの航空機生産審議会におきましても、航空機の生産修理につきましては、政府が生産分野をきちんときめて、濫立の弊害を招かないようにというような答申もあつたわけでございまして、その後におきましてもそういう意見が各方面から出て参つておるような現状でございます。ところが現行の航空機製造法は検査に主眼を置いた立法でございまして、そのために事業につきましては単に届出制度、主として検査に主眼を置いた法律でございますので、只今のような情勢に対処できないわけでございます。そこで今回航空機製造法の一部を改正いたしまして、事業の届出制をやめまして、航空機とか、或いはその特にこの法律できめました特定機器につきましては、許可制にするという制度をとつているわけでございます。ただ細かい品目につきましてはあえて許可制を必要としないというようなものもございますので、そういう品目につきましては届出制だけでよろしいというような途も開いてあるわけでございます。 先ず許可制につきまして、この改正案で問題になります点を申上げて見たいと思いますが、第二条の二で事業の許可、航空機とか、或いは特に定めましたところの機器の製造、修理の事業を行おうとする者は、通産省令で定める航空機又は特定機器の製造又は修理の事業の区分に従つて、工場ごとに、通産大臣の許可を受けなければならないという規定の、許可制の条文を置きまして、この許可に際しましては、第二条の五におきまして許可の基準を定めているわけでございます。許可の基準といたしましては、一号、二号、三号と、三号ございまして、先ず第一号におきましては「当該事業の用に供する特定設備が通商産業省令で定める生産技術上の基準に適合すること。」つまり先ず第一点としましては航空機は特に高い性能が要請されるものでございますので、高い性能を出すための設備につきましてそういう生産技術が十分発揮できるような設備であるかどうかというような点が第一の基準になつているわけでございます。 それから第二の基準といたしましては、この許可をいたすことによりまして、その航空機又は特定機器の製造又は修理の能力が著しく過大なものになつてはならない。つまり需要に対しまして著しく能力が過大になりますときには、過剰投資の弊を生みますだけでなくて、まあお互いに事業経営上の非常に困る結果にも相成るわけでございますし、延いては国民経済にも悪影響を及ぼすわけでございますので、能力が著しく過大になつてはならないということを許可の基準といたしているわけでございます。 それから第三号といたしましては「その事業を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力」が必要であるというこの三つの基準によりまして許可をいたすことになるわけでございます。 その次に問題になります点は、事業の届出という、第三条に、只今申しましたように一部の滑空機のようなものを除きました航空機とか、特定航空用機器は許可制でございますが、そのほかのものにつきましては届出制の制度を第三条以下で謳つているわけでございます。 それから第六条に製造の方法という規定がございますが、これは現行法におきましては、設備と、製造の方法と、この二つについて通産大臣の検査に合格しなければならないという規定があるわけでございますが、この点は実質的には従前の、現在のこの製造方法の検査ということと、実質的には殆んど同じでございますが、ただ設備の点につきましては、先ほど申しましたような許可の基準の第一号に持つて行きまして、許可の基準として検討するということにいたしまして、製造方法だけが残つたわけでございまして、製造方法については、むしろ検査という表現よりも、むしろ認可という性格であるという意味で、検査ということが認可という表現に改まつたわけでございますが、実体的には殆んど同様の内容をいたすわけでございます。つまり製造業者が実際に航空機を製造いたしますときに通産省令で定めますところの生産技術上の基準に適合するかどうかということを検討いたしましてその基準に適合すると認めますときは通産大臣は認可をしなければならないという取極めに相成つておるわけでございます。 それから十六条の三に、国に対する適用の規定がございます。これは武器等製造法におきましても同じような規定があつたわけでございますが、つまり保安庁のような国が事業をいたしますときにもこれは航空機の生産行政を全般的に保安庁需要と言い、民需と言い、或いは輸出機と言い、およそ生産については総合的にこの事業を一元的に見ておりますところの通産大臣の承認を経なければいけないというような規定でございます。これは事業行政の統一を図りまして民間企業の能力なり、施設なりというものを総体的に有効に活用するための趣旨でございます。 以上が今回の航空機製造の改正案の主な内容でございますが、附則には経過規定が書いてございます。これは現在航空機又は特定機器の製造又は修理の事業を行なつている者であつて改正前の従来の届出書を通産大臣に提出しております場合にはこの只今申しましたような第二条の二の許可を受けないでもこの法律の施行の日から起算して六十日を限つて許可事業者とみなすというような規定を置きましてこの法律を改正いたしまして後の混乱を回避するようにいたしておるわけでございます。以上簡単でございますが、航空機製造法の改正案につきましての主な趣旨の御説明を終ります。
○委員長(中川以良君) それではこれより質疑に入りまするが、白川委員より質疑の通告がございますので、先ず御発言を願います。
○白川一雄君 航空機製造の事業が再軍備と関係があるという議論は抜きにいたしまして質問いたしたいと思います。純然たる産業という立場において、と申しますのはすでにこの法律は一部改正でありますので前回にすでにこれは論議されておるものと考えますので、産業としての立場からお尋ね申上げたいのでございます。 航空機工業というのは高度の技術を要する点から見ましても、又は多額の資金を必要とする点から考えましても、又事業の性格等から見ましてもこの法律案はまあ当然なる御趣旨のものとは考えるのでございますが、むしろ提出が遅いという感を持ちますし、内容をいろいろ拝見して見ますと、まだ不十分でないかという感がするのでございます。具体的にお尋ね申上げたい点が大分あるのでございますが、ほかの委員のかたもいろいろ御質問もあろうかと存じますので、そのときには何時でも私の質問は中断して又継続することにいたしたいと思います。 この許可基準決定の三項目の生産技術上の基準と、能力の過大にならないこと、経理的基礎、技術的能力、こういうように挙げられておりますが、非常に抽象的でございまして、なかなか現実にこれを決定するというのは、第一どういうかたがこれを決定されるのか、決定する機関も相当大切でないか。これがはつきりしておりませんと、いろいろな産業の本質以外の事情によつて、或いは右し、或いは左されるということになりますと、この許可の基準が動くという事柄は、むしろこの法律案が出たために却つて混乱を招くという結果もあるのじやないかと思いますので、この許可をする基準の内容をもう少し具体的に御説明を願いたい。 次には航空機工業には莫大なる資金が必要であるということは御承知の通りでございますが、この法律案の中に助成の項目、補助の項目、援助の項目というものが何もないのでございますが、国の助成によつてこれを実現されようとしておる御意図であるのか、或いは自己資本でやれという意思であるのか、或いは外国資金を導入してやらすという意味であるか、その辺の御意図のほどを承わつておきたいと思うのでございますが、助成されるといたしますれば、一体どの程度に助成されようというお考えか、現在の助成計画の御方針を承わりたい。まあほかにありますので、一応ここでお尋ねしておきます。
○政府委員(徳永久次君) この第二条のほうに書いてございます、この許可します場合の基準が非常にあいまいではないかというお話でありますが、具体的なケースになりますと、いろいろなこともあると思いますが、この基準を書きますと、結局こういうことにならざるを得ないのじやないかと考えるわけでありますが、ただ私ども思いますのに、先ほど御説明もいろいろいたしましたように、この法律の許可はできるだけ辛くという気持があるわけでありまして、その意味が一つと、それからここに出ております一から一、二、三というのは、一つの要件に合致したら許可しなきやならんというのじやございませんので、三つ兼ね備えなければならないということでございまして、三つ兼ね備えるとなりますと、一つ一つ、多少それはどの辺のけじめで……、甘いじやないかという具体的な適用分につきまして……、というようなことが仮にあるとしましても、三つに合致するということになりますと、その点からもおのずから総合的には辛くならなければならないというような、おのずから結論がそこに私どもは出て来るものと、まあ考えておるわけであります。確かに文句といたしまして抽象的でございます。生産技術の基準とか、或いは修理の能力が過大でないとか、経理的、技術的能力とかいう、抽象的ではございますけれども、ただまあ私ども、この運用の責任に通産省が当られるとしまして、この法律に基きます許可という責任の立場を、はつきり政府が負わされることに相成りますわけで、今までで言いますれば、この現状では、許可制という制度もございませんし、届出制だけになつております。従いまして、例えば我々現実にいろいろと苦労しておりますが、外資委員会に問題になりますようなケースの際に、許すか許さないかという、いろいろむずかしい問題がございますが、その際にはつきりした、まあ根拠といいますか、根拠も明示されてない形で、そこにまあいろいろな議論が百出するというようなことで、現実にいろいろな苦労もいたしておるわけでありますが、ここで法律案全体といたしまして、許可制という責任、これは業界から言いますると、一つの拘束でございましようが、同時に政府側から見ますれば、大きな責任を背負わされたことになりますし、而も責任を果す基準というものが明示されまして、その範囲内で動くといたしますならば、そこに業界なり、或いは広く国民全般、国会等からの厳正な批判というものも、まともに受けなければならない立場に相立つわけであります。そこに私どもも非常に大きな意味を持つておるわけでありまして、先ほど説明の際に申上げましたように、戦後まだ航空機生産の需要というものがそうさだかでない現状におきまして、やたらにいろいろなかたがたの飛行機生産に乗り出したいという意欲の片鱗がいろいろな形で現われておるわけでありますが、それをいわば私どもが責任を持たされて、交通整理の責任に当らなければならないということになるわけであります。法的な責任が明確でない形でやらされるということは、非常につらい立場にもありますし、根拠のはつきりしないという立場があるわけであります。そこで抽象的でございますが、これだけの三つの要件に合しなければならないということ、従つて又施行法によつて、この許可するか、しないかという立場をはつきりとらなければならないということ、私どももそのこと自体に大きな意味を感じておるわけでありまして、法の運用がルーズに亘りますことが国民経済上好ましくないというばかりでなしに、法によりまして与えられた責任をルーズに運用しました場合に、広く国民、業界からの厳正な批判の前に立たされるということ、それが何よりも大きなまあ強味となるものとも私ども考えておるわけでございます。その意味では、私どもこれだけの縛りがありました場合に、実体的にそうルーズということも日本の経済の環境の中で許されないと思いますが、又或る意味では非常に仕事がやりやすくなるというふうに私ども感じているくらいでございまして、確かに抽象的なようではございますけれども、非常にはつきりした責任をとられながら、三つの要件にいずれも合致しなければならんということで運用しなければならんというところに、そう理由もはつきりわからないままにきめて行かねばならんというようなことはなし得ないことになるのじやないかというふうに、まあ私ども考えておるわけであります。 それから第二のお尋ねでございました航空機事業のように、巨額の資金を要し、新らしく再スタートしなければならん事業に対しまして助成のことを考えていないかというお話でございますが、これは私どもも大いに考えなければならないと思つておるわけでありまするが、ただ政府のいろいろな援助の形というものが、現在各種の産業にとられております方式は、御承知のごとくいろいろな方式がございますが、一つは資金の援助、一つは研究費等の交付、一つは税制上の優遇措置、まあ大きく分けますと、その三つのグループに相成ろうかと考えるわけであります。 第一のグループになりまする設備資金等の援助につきましては、私ども今回できましたMSAの援助資金におきましていわゆる小麦の見返資金と申しますか、三十六億円の資金というものが今後の航空機事業の再出発に大きな支援になるということを期待をいたしておるわけであります。まだその具体的な適用振りにつきましては目下政府部内で相談中でございますので、航空機関係が幾らということはまだはつきりいたしておりませんけれども、私ども相当そのうちの大部分のものが航空機関係に行くものというふうに私どもは期待もいたしておるわけであります。 それから第二のこの研究等に対しまする助成の問題につきましては、現在通産省でやつておりまする工業化奨励金、応用研究の奨励金、それぞれ四億円及び三億円ございますが、その中におきまして、従前、例えば前年度におきましても航空機関係に金を出してもらつておりますが、本年度におきましても同じようなことを期待もいたしておるわけでございます。 又更にこの税法上のいろいろな措置につきましては、輸入税の免税、或いは償却に対する優遇ということ、それぞれまあいろいろな方法があるわけでございますが、輸入税関係につきましては、或る程度のものがすでにきめられておりまして、航空機事業に必要とするような特殊の機械数の輸入につきまして、免税の扱いを考えておりますが、できるようにいたしておりますし、又償却の問題につきましては一部償却の、航空機の専用になりそうなものにつきまして、償却年限を極力短縮するという意味におきまして、現在はほかのものに比べまして、或る程度まあ優遇された立場になつておりまするが、私ども現在あります償却だけではいささか不十分ではないか、もう少し償却に対する優遇措置を講じてもらつていいのではなかろうかという考えの下に目下大蔵省と折衝中でございますが、まだはつきりした結論の段階まで到達しておりませんけれども、ある程度の考慮は大蔵省においてもしてもらえるかというふうに考えておるわけでございます。 その他細かい問題では航空機の試験用に使いまするガソリンの消費税を免除してもらうとか、若干のこともございますけれども、それらの点についても目下折衝中でございます。そう遠くない間に現状より一歩前進の何らかの結論が出し得るものというふうに考えておるわけでございます。
○白川一雄君 厳格に言いますと、残念ながら日本の現在の航空機工業の実勢というものは、この三つの許可の基準を備えておるものは恐らく一つもないと言うても過言ではないのではないか、こう思いますために、その段階的にどの程度についてこの三つの基準を許可するのであるかというように定めるのには相当今後御当局も骨の折れる問題だろうと思われますので、この運用に当たりましては、これを決定する能力と、それの機関ということについてはよほど御考慮願わなければ、却つてそのときどきの便宜で行きますと混乱を招くのではないか、こういうように思います。 それからいろいろ助成、援助の御計画を承わりましたが、イギリス、アメリカ、フランスのような国におきましても、飛行機工業は多く国営か、或いは国営に準じた性格の恰好においても助成し、産業を営んでおるようでございますが、なかなか飛行機というものは莫大な資金がなければ容易に実現するものでなくて、中途半端でたくさんやりましても、結局役に立たん飛行機会社をたくさん作つてしまうのであつて、資金の重複投資になるし、いざ必要という場合に何ら生産の実績の上らない結果を招きはしないかと思いますので、後ほどお尋ねいたしたいと考えているのでございますけれども、この助成をするのにつきましては、もう少し当局は強い線で航空機工業をリードし、又育成して行くという線を打出さないと、自由競争の産業のような観点の下に育成されたのでは、航空機工業は日暮れて道遠しという感がするのではないか。これは残念ながら戦争によつて破壊され、戦後においても占領政策によつて破壊され、一方経済的事情はこれに伴わないし、又日本の社会情勢というものが非常に変つておりますので、助成で航空機工業を興すという事柄はなかなか航空機を育成するところには届かないものになるのではないか、又民間でも今日の経済事情から自己資金でやるといつても、やれるところは恐らく一つもないのじやないかという現状からいたしまして、助成されるのをもう一歩進めた御計画を当局にお持ちであるかどうかということもお尋ねいたしたいと思うのでございますが、それは後ほど私お尋ねする項目に入れておりますので、そのときにいたしたいと思います。 ただ許可基準を決定される当局の機関はどういうところでこれをきめられるのであるか、その組織なり、或いは機関があればそれを承わつておきたいと思います。
○政府委員(徳永久次君) 許可基準に基きまして、現在法の運用につきましては、御承知の航空機生産審議会というものがございます。その審議会にお諮りもすると思いますけれども、併しお諮りするとしましても、個別のケースについてお諮りするということにはならないと思うのでありますが、この法に書いております基準の運用につきましてのいろいろな御意見を審議会に御相談するということにはなろうと思います。具体的なそういう審議会のいろいろな一般的な御意見もお聞きしました上での具体的なケースの処理といたしましては、事案によりまして、大臣までの決裁をそれぞれの普通の事務処理の例に従いまして、主管局であります重工業局が或る程度の案を具しまして、次官、大臣の決裁を仰いできめるという普通の例になると思うのでございます。
○白川一雄君 次にお尋ねいたしたいのは、五カ年計画というようなものはおありでございましたら、それを見せて頂きたいと思うのですが、それを見ないと正確に判断することはできないのでございますが、聞くところによりますと、一機種十機乃至十五機程度の生産であるというように聞いておりますが、こういう生産数量或いは需要でありますと、なかなか経済単位の産業にはならないのじやないかというように考えるのであります。最近事業界におきましては、ただ漠然と航空機工業の美名を追つかけて、非常にいい産業のごとく、甚だ賑やかに騒いでおりますが、これは当局として、一遍頭に水でもかけて、冷静に産業の立場の上で航空機工業を御指導をなさらないと、このまま行くと、暫らくしますと、取返しのつかんものができるのではないかという懸念をいたすのでございますが、従つて当局の航空機工業事業の指導力というものは、むしろ総花的に分散さすべきでなくて、御計算に基いて強度に右顧左眄することなくおやりにならないと、真の国際水準に近付くような航空機工業というものは、到底望むことはできないのじやないか、当局の書かれておる文書の中に、競争さして進歩向上を図るということも考えられるということがありますが、成るほどそうですが、これは或る一定の水準に達した後に競争さして進歩向上が図れるので、現在の日本の航空機工業の実態において競争すべくも実はない状態ではないか、諸種の要素を見ましてはつきりそれは言えるのじやないか。だから競争さす、そうして進歩発達にそれを導こうと思われるのには、もう少し当局のほうから強く指導された後でないと私はなかなか望むべくもないのじやないか。ただ徒らに先ほども申上げましたように、重複投資の愚を繰返すということになる。又助成されても航空機工業を興す助成にならないで、まるでちよこつとした涙銭のような恰好になる虞れが多分にあるのじやないか、そういうように考えますので、お差支えなければ御当局から航空機生産の五カ年計画という資料を当委員会に御提出をお願いしたい、こういうように考えるのでございます。
○政府委員(徳永久次君) 今お尋ねのございました航空機生産の五カ年計画というお話でございますが、これは実は正直に申上げまして、私ども持合せがあるわけではございませんので、防衛庁のほうでいろいろなああでもない、こうでもないかというような研究をしているということは私どもも聞いているわけでございますが、ただこの日本の今の経済力というものを考えて見まして、その方面から考えましても当然にその需要のスケールというものがどう考えても大きいものになりつこないということが或る程度想像し得るわけでございます。その面から私ども今白川先生おつしやいましたように同じような感じを持つわけでありまして、とてもこういう戦後の日本の経済力の中で今業界でいろいろなことをお考えになつているようなことは、いわば夢に近いような感じではないか。従いまして企業家とされましても戦前いろいろな腕におぼえがあるからというようなこと、或いは機械工業の一つの最尖端を行く技術的な産業であるというようなことからいろいろな意味で張切つておられることは、これは非常に結構なこととして、同時に事業的な立場でお考えになる場合によほど慎重にして頂かなければ、それを本当に取つかかろうとされます事業家にとりましてもいろいろな誤算を起しましようし、又政府側の立場にいたして見ますと、今お話もございましたように、とても或る種の同一の基準につきまして差当り二社も、三社も競争なんというようなことは需要のスケールから見て考えられもしませんし、又それを自前で全部自己資金等でおやりなるなら、これは極端な言い方をすればまあ御勝手だということも言えるかも知れませんが、事業の性質から見まして巨額の金も要るし、その金には或る場合にはMSAその他の国家資金を当てにされるということになるわけでありまして、そうなりますと、とても事業的になりそうもないものを二つも三つも分断して皆どれもこれも潰れてしまう、経済的にそろばんに合わないというようなことを作られることには、政府側としてもお手伝いのしようもございませんが、今白川先生おつしやいましたように、差当りは何とかして企業的なペースになるスケールにして、その中で企業的な安定が保たれることによりまして、初めてその事業としての次のステツプに進む研究なり或いは意欲なりというものが、進歩の意欲というものが生れて来るので、その日が危ない、明日も知れないというような事業の形では、工業としての進歩も何も予想できませんので、さような意味からも私ども計画需要そのものの具体的に数字はまだつかみ得ないにいたしましても、漠然と考えられまする日本の経済国力という環境の中では、事業的な面におきましては、許可制におきましての運用につきましては、一機種、一事業というぐらいのつもりで、これはまあ業界からいろいろ恨まれるかと思いますが、さして頂くことが、それが即ちその航空機事業を健全に育て上げる一つの一番大きな近道であるというふうに結果としても、事実問題としてもなるのじやないかというふうに私ども思つておるわけであります。それが昨年、先ほど説明書の説明の際に申上げました航空機生産審議会におきまして、昨年の夏の答申にも、各界のお集まりの答申にもそういう線が出ておるわけでございます。今言つたような趣旨から、そういう結論が生れたものと思うわけでありまして、それが遺憾ながら、現在の環境における理論的ないろいろな批判はございましようが、ベストなあり方であり途である。而してその中で各業者のお持ちになつておりまする技術なり、経験というものも、それもおのずからそれぞれの長所短所といいますか、得手不得手というものもございますので、その得手、不得手をうまく按配しつつ機種ごとに分担をして頂く。まあそんな気持で運用に当らなければならないのではないだろうかと私ども思つておるわけであります。只今白川先生の御指摘のそのままの実は私どももそういうような感じを現在のところ持つておる次第でございます。
○白川一雄君 現在業者が非常に困つておりますのは、一体何ぼ注文があり、何ぼ需要があるかということがわからないので、御承知の通り航空機工業の計画というのは今すぐ始めたとしましても、実際飛行機が造れるというようになるのには、一年なり一年半なり後になるという性格のものであるので、これが漫然とどのくらい需要があるという的確な数学でなくても、あらましの数字というものを業界に示してやらなければ、国家の要望に副うて製造しようと思つてもこれはできにくいことになるのじやないか。それには相当資金も要りますし、又いわば全然基礎がないのでございますから、これに金をかけて行くとすれば設備費がうんと要りますので、そうするとコストがどうしても高くつく。アメリカのごとく、もうすでに自分の持つている機械で何千何万という飛行機を造つて、機械の償却もしているのに、日本では新らしく設備をしたためにコストが非常に高くなる。従つて恐らく日本で航空機ができる当初におきましては、アメリカ等が最初造り始めたときよりはコストが恐らく高くなるのじやないか。国産を契励するとすれば、そういう事情のあることも酌んでやらなければいけませんが、大体どのくらい飛行機は今後需要されるものであるという通産省と保安庁との話合いによる数字というものがなければ、業界はただ暗中模索で騒ぐだけのことになるのじやないか。これは誰しも業界の意見を聞きましても困つている事柄のようなんでございますから、今後いろいろ客観情勢によつて変化はありましようけれども、五カ年計画というようなものが保安庁にできておりますれば、通産省といたしましては、それを受取つて一応示して頂きたいものである。今後日本の飛行機は、民間において造る飛行機工場というものは容易に成立つものじやないのじやないか。結局需要は保安庁一本であるという性格から考えまして、保安庁の需要量の計画書というものを一応示してもらわないと、業界が当局の指導について行こうとしてもなかなかついて行けないのじやないかという不安があるのでございますが、何とか五カ年計画を御入手の上示して頂くわけには行かないものか。その点お尋ねいたしたい。
○政府委員(徳永久次君) 今年度におきまして、御承知の通り、保安庁からこのメンター三十機というものが予算上保安庁用として計上されることになりましたので、これがいわば保安庁の航空機に対する需要の国内生産のはしりということに現われて参つたわけでございます。それ以降の問題につきましては、日本の防衛隊に、航空機をどれだけ装備するものか、而してそれにMSAの域外調達としてどのくらいされるものか、或いは製品としての供給がなされるのか。そこらのところ、私ども聞いておりますところでは、まだ全然固まつてないとというのが状況でございまして、そういう背景を考えて見ますと、この法律は許可制にするのは少し早いという感じもするわけでありますが、併しその片鱗としての保安庁の需要というものが極めて一部ではございますけれども、二十九年度からまさに始まろうとしているという事態を考えますと、あと漸次その内容が体をなして或る程度まではつきりして来ると思います。片鱗にしろそれをはしりといたして予算上も出ており、而して業界にはもつと大きなものを、いろんなことを期待していろんな動きがあるということからの混乱を避ける意味で、この許可制をスタートさせてもらうことが早過ぎることにならないのじやないか。そういうことで具体的な需要の固まりに応じまして、許可制の運用をして行くようにいたしておけば、まあ間違いもなくて進みますから、全部の需要の固まるという時期がどのくらいの時間かかるかわかりませんけれども、その間にいろいろな業界のほうで当て込んだいろいろな見越的な投資が行われますと、それが時間を空費しておる間に皆業界が迷惑をするということにならないようにというような私どものつもりでございますが、ただ御指摘のようにそういう計画が或る程度固まりますれば、固まるに応じまして一日も早く業界にその輪廓を政府としてもお示しいたしまして、今後の需要の主力を成しまするでありましよう防衛隊の需要というものはこの程度のものですということは何よりも有力な生産事業家に対する大きな指導目標になるものと私どもは考えておるわけでありまして、それが固まり次第組入れまして業界の一つの産業経営の目標にして頂くということを私どもも極力進めたいと思つておるわけでございます。
○委員長(中川以良君) 白川委員にちよつと申上げますが、只今の御質問につきましては保安庁関係が重要な問題と存じますので、次回に保安庁からもその責任者を呼びまして一つ御答弁を願うことにいたしたいと思います。
○西川彌平治君 実は白川委員から非常に重要な点の御質問が出ておるのでありますが、一体こんなような重工業局長のあいまいなお話で、こういう重要なる法案が作れるものでしようか私そこが大きな問題じやないのですか。私は白川委員が聞かれんとするのもそこじやないかと思う。全然何もかもわからないが、ただこの法律を作つたのだというようなお話でありますが、これではこの法律を審議する意味がなくなつちやうのじやないのですか。
○政府委員(徳永久次君) この今回の改正案の元になりまする前の法律ができます際におきましても、航空機というようなものの需要というもの、これは民間の普通の、勿論航空機にしましても民間需要もあるわけであります、併し他の産業と違いましてその主力を成すものは国の需要といいますか、そういうものが基礎になるべきものであり、そういう意味から申しまして届出制という形でなしに、当然本質的に許可制にすべきであるという議論がこの元の法律の際にも行われたということを、私どもは記録等によりまして承知いたしておるわけであります。航空事業にはさような本質的なものが当然に私はあるものと思うわけでありますが、ただ当時におきましてはまだ日本の国の需要としての航空機というものがあるということすらがまだ形を成していなかつたわけでありまして、さような意味からは航空機につきましての事業はあつても、それは極東空軍等の修理需要とか、或いは一部のヘリコプター等の極めて僅少な、輸出や民間需要を考えました生産しかないということで届出制で特別なことはする必要がないじやないかという考えからそういうことになつておつたのでありますが、先ほどもちよつと申上げましたように、まだ全貌が固まる段階に至つておりませんけれども、すでに国の需要としての航空機の需要というものがあるのだという形が本年度から明らかになつて参つたわけでありまして、その全貌がまだ固まつていないということは事実でございますが、併しすでにそういう需要があるのだということが固まつて参りますから、これはいわばほかの事業と違いまして、勝手に自分が品物を作つて勝手にお客さんを探して行くというものでない性格のものでございますので、その需要のスケール、或いはそれに相応します資金というようなことも無駄なしに運用して行くという責任というものが大きくなるのじやないか、さようなことから早過ぎると言えば早過ぎますが、これは事業が濫立いたしまして、その中におきまして、国の需要が現われる形ではどの事業も潰れるようなことになる虞れもあり、業界も徒らに混乱を招くわけでございまして、今まだ生産の実体のないさなかにおきまして、片鱗の需要があるということがわかつた、併しその片鱗の出ている今こそ許可制をスターとするということが全般的に国全体の無駄も少くし、業界の混乱も少くするという意味において最も適当な時期ではないか、私どもはそういうように考えるわけでございます。
○西川彌平治君 重工業局長のお話もわからんことはないのであります。わからんことはないのでありますが、どうも何だか何も計画もないことを言うような私は線がどうも出過ぎますのですが、若しそういうことが公にされないのでありますならば、まあ私の案とでもいいますか、或いは計画でありますから、それを実行するということでないのだが、この程度のというような線が一体そのお示しを頂かないと、私もこれはあとから質問をしようと思つたのを、白川委員からお話がございましたが、一体この三つの基準というのが私は航空機の審議会の模様を聞いて見ますと、すばらしくむずかしい基準になつているということを聞いているのであります。白川委員のお話のごとく私も該当するものはまあ極く軽く見ても二つか三つだろうというようなことを、恐らくないだろうというぐらいなことまでも言われているのでありますから、そういうことから考えて見て、これはやはり何らかのここにもう少し示唆を与えて頂かないと、この審議が非常にむずかしくなるのじやないか。かように私は存じておりますが、あえて重工業局長さんが非常に苦しいお話をしているということはよくわかりますけれども、何とかもう少しく試案でもよろしうございますからお話を願いたいと思います。併し今それを出すことができなければ次回でも結構ですが、計画を一つ知りたいと私は考えておりますが、如何ですか。
○政府委員(徳永久次君) 私先ほどお答えいたしますように防衛隊が将来どの程度の航空機の装備を持つかということにつきましてはいろいろな研究が行われておりますが、まだ何も固まつていないというふうに私どもは聞いているわけでございます。ただこれは御参考まででございますが、西欧のいわゆる連合の防衛諸国のまあ防衛に持つておりまする航空機の勢力というものは二千五百程度と聞いているわけでございます。これは近来のまあ航空機勢力として西欧諸国を含めたもの全部で二千五百であるということ、それから考えまして、日本がそれより遥かに下であろうということは当然に想像もできますし、又新らしい飛行機なり、航空機になりますと、昔より随分進歩もいたしておりますが、それだけに値段も高くなつております。その面からも日本の今の財政事情等を考えて見まして当然に大きなものではあり得ないと、先ほども申しましたように本年度保安庁の需要として現われておりますのが、年間三十機というのが一部として現われておるのにとどまるわけでありまして、そういうところからも日本の国力との調整の中で出て来るのはその程度だと、これ以上のものになりますると結局MSAの援助によりましてどれくらいのものを航空機として装備するかということになるかということになりますが、併しそれも先ほど申しましたように西欧全体で二千五百という数でございまして、それから見当いたしましても遥かに下であり、それを更に機種別にばらして考えますならばそのスケールというものは到底先ほど申しましたように一機すら数工場数事業に当るようなものがどう考えても考えられないということが言えるのじやないかと、そうなればますます以てその間に事業家のそれぞれの長所々々を活かしながら生産分野をあらかじめきめながら考えて行く、将来固まつたとしましてもそういう気持で対処しなければ現実が先に走つて過剰投資が行われて行くことは業者のかたにも迷惑であり、国家的にもロスであり、又航空機工業が育つゆえんにもならない。又その備えを今からすべきである。今のように非常に漠然とした事柄の推定でありますけれどもこういう構えをとることが是非必要であるというふうに考えておるのであります。
○委員長(中川以良君) ちよつとお諮りいたしますが、只今白川委員初め皆さんの御発言も極めて重要なる御質疑でございますので次回は保安庁からも一つ出席を求めまして、大臣の出席も求めまして質疑を続けたいと思いますが、本日はこの程度で一応打切つておきたいと思いますが如何でしようか。
○岸良一君 航空機生産審議会の答申ですか、それを分けてもらえんですか。
○委員長(中川以良君) 資料を何か御要求でしたら今のうちおつしやつて頂きます。
○大谷贇雄君 この参考資料にありますのが現在の日本の航空機工業の全貌ではないと思うが、もう少し詳しい、全貌がわかるようなものを頂きたいのですが……。
○政府委員(徳永久次君) お配りいたしておりますのはこの航空機等の発注状況と、それから保安庁関係の需要と、それから試作の、各社別のどういうものを試作していらつしやるかということの状況と、輸入関係の数字と、それに技術援助契約の各社別の、どこどこしておられますかという状況等をお配りしておるわけでございます。実は極端に申しまして今の経済上これ以上の実体は何もないのである。だからこれ以上詳しくと申しましてもこれをただ報告しまして、どの会社が幾らの今極東空軍の修理等の仕事をやつておられるかということになりましたり、細かくなりますが……これ以上何も実は成算ないわけでございます。
○白川一雄君 是非保安庁のかた、この法律案を見ますと、どうも保安庁と通産省の二本建になるような心配の点が大分ありますので、この点を確かめたいと思います。 それと、まあ今のようにはつきりとした御方針を立てるまでは、通産省は航空機の現実部門には手を少し緩められて、実際に計画が、強い計画ができてから強度に行かれたほうが却つて私は早いのではないか。却つてあとに混乱を多く残すのではないかという気がいたしておりますので……。
○天田勝正君 私も資料要求を出しておきます。というのはこの法律では、旧法にも若干ありましたが、特に新法では非常に政令に委ねる部分が多いわけです、およそ法律でそういう政令に委ねる部分を作る場合には、およそこれこれの程度にしようということは大体きめてから大抵出して来るわけですから、そこで政令に委ねる点に非常に重要な点があつて、それは他の委員もそれを頭に入れて質疑があつたと思うのですが、それでその政令に委ねる部分がどういうものか。それが次までには答弁ができるなり、或いは資料として出せるならば御用意願いたい。 それからもう一つは、説明でこの生産需要が漸く見られるに至つた、こういうことを言われている。同時に一方需要の僅少が現状において云々となつている。我々はほかの人も御指摘になつたと思うのだけれども、どうも飛行機というものは一機でも一億だ二億だという額になる。これを製造する設備というものはそれこそ厖大な資金を要するということになる。一体そういう、一会社でそういう厖大な資金を擁してやり得る状態なのか、或いはそいつがやり得たとしても、よほどの需要がなければ償却等して行けないわけだが、その僅少な需要にしても、その需要は一体どういうものがあるのかということを資料として提出を願いたいと思います。
○委員長(中川以良君) ちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(中川以良君) 速記を始めて。 先刻水産委員長よりお申入がございまして、我が国産業の窮状を打開するため貿易伸長の急務であることを深く認識し、ソヴイエト社会主義共和国連邦との貿易制限を緩和すると共に、相互いに通商関係を樹立するため経済代表の渡航を認めるなど、日・ソ貿易促進について適切なる措置を講ずるため、日・ソ貿易促進に関する件を議題として連合委員会を開会されたいとのお申入がございました。この申入を受諾することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) 御異議ないものと認めます。 なお連合委員会の日時は明八日午前十時よりいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) それではさように水産委員長のほうにも御通告を申上げておきます。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時五分散会