通商産業委員会 第23号
- 発言数
- 204 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1954/03/25
会議録
○委員長(中川以良君) それでは只今より通商産業委員会を開きます。 最初に御報告を申上げまするが、前回の委員会におきまして、清掃法案に対しまする修正方を厚生委員長に申入の件につきましては、只今お手許に差上げておりまするごとく、先回の委員会の御決議に基きまして、委員長はかような申入をいたしたのでございます。一応朗読をいたします。 通商産業委員長 中川 以良 厚生委員長上條愛一殿 清掃法案に関する申入 御審議中の「清掃法案」に関しては、立法の趣旨には賛成なるも、衆議院送付案の如く新第七条及び第八条の規定による命令違反者に罰則規定(新第二十三条)を適用するならば、これが関係者に対し異議申立の機会を与うる所の救済規定を設けることが公正なる取扱いであると思量するので、左様取計らわれたい。 右委員会の総意を以て申入れる。 といたしまして、修正案も 清掃法案に対する修正案 第二十一条を第二十二条とし、以下順次一条ずつ繰り下げ、第二十条の次に次の一条を加える。 (異議の申立) 第二十一条 この法律又はこの法律に基く命令の規定による行政庁の処分に対し異議のある者は、その旨を記載した書面をもつて、当該行政庁に対し、異議の中立をすることができる。 2 当該行政庁の長は、前項の規定による申立を受けたときは、当該事案について申立人に意見を述べる機会を与えた上で、文書をもつて決定をし、その写を申立人に送付しなければならない。 と書いて参考に向うにお示ししました。本日も私は上條厚生委員長に会いまして、この問題を申しましたところ、よく了承をされたと存じます。なお本件に関しましては、各会派におきましても各会派の厚生委員のかたに一つ御銘々どうぞこの趣旨をお申入れ頂いて、御協力願うようにお取計らいを願いたいと存じます。 —————————————
○委員長(中川以良君) それでは商品取引所法の一部を改正する法律案を議題といたします。 前回に引続き先ず質疑をお願いいたします。……他に御質疑もないようでございますが、質疑は尽きたものと認めまして御異議ございませんでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) 御異議ないものと認めます。 それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べを頂きます。
○小林英三君 この問題は討論を省略して直ちに採決あらんことを動議として提出いたします。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○委員長(中川以良君) 只今の小林君の御動議に対して御異議ございませんでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) それでは討論を省略いたしまして、直ちにこれより採決に入ります。 商品取引所法の一部を改正する法律案を採決いたします。本案を原案通り可決することに賛成の諸君の御挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(中川以良君) 全会一致でございます。よつて商品取引所法の一部を改正する法律案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。 なお、本会議における委員長の口頭報告等事後の手続につきましては前例によつて委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) 御異議ないと認めます。 それから報告書には多数意見者の署名を附することになつておりますので、本案を可とされたかたの順次御署名をお願いいたします。 多数意見者署名 小林 英三 松平 勇雄 加俸 正人 豊田 雅孝 海野 三朗 小松 正雄 西川彌平治 酒井 利雄 大谷 贇雄 —————————————
○委員長(中川以良君) それでは先ず本日海野委員よりカーボン・ブラツクの件に関しまして緊急質問のお申出がございまするので海野委員に御発言を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) それでは海野君。
○海野三朗君 関税の改正によつてこのカーボン・ブラツクはどういうことに、なつておるのでありましようか。それをお伺いいたしたいと思います。カーボン・ブラツクに対する関税の割合、変化、在来のと関税が変つて来ましたか、そのままでありますか、その辺をお伺いいたしたいと思います。
○説明員(高見沢二郎君) 現在一〇%の関税がかかつておりますが、これは昨年の国会に二〇%に上げる案を大蔵省から出されたのでございます。それに対しまして、国会でいろいろ論議をされた結果だと思いますが、一〇%の一年据置ということにきまりまして本年に及んだわけでございますが、我々といたしましては、品質上の問題もありますし、カーボン・ブラツクは外貨割当をやつております関係上、関税を上げなくてもむやみに入るというものではございません。従いまして、外貨予算は急激に増加するという一般情勢にもありません関係上、今物価の関係もありまして、一〇%の関税を据置して様子を見て行きたい、かように考えておる次第でございます。
○海野三朗君 この関税のほうは、通産当局といたしましては、実際の日本の内地におけるカーボン・ブラツクの生産状況をよくお考えになつておるのでありましようか。私はその関税、二〇%のやつを一〇%にするというようなことは、現在の日本から見まするというと、無暴も甚だしいと言わざるを得ません。御承知のように、このカーボン・ブラツクは約半数以上はアメリカに供給を仰いでおるのでありますが、国内産は今日品質が悪いとか何とかという理由で以てストツクがたくさんあるのであります、それが三菱化成とか、東京ガスとか、或いは日鉄化学というような工場では在庫品をたくさん持つておつて、操業短縮もしなければいかん、職工の首切りもやらなければいかんという状態に立ち至つておる。これは何であるかというと、輸入するほうのものが安いからであります。そうして又輸入する人は品物がいいという口実でありまするけれども、安いところのものを、つまりゴムに使うところのカーボンは値がずつと安い。その安いものをばインク方面に流しておる形跡も考えられるので、不明なるところの供給の量が相当あるのであります。そういう方面については通産当局としては如何なるお考えを持つておるか、国内のこの製造業者を救うお考えはないのか。私はその点をお伺いいたしたいのであります。
○説明員(高見沢二郎君) 只今のお話にありましたゴムに割当てられたものをインクのほうに流しておるというようなお話がございましたのですが、我々も調べて見ましたですが、はつきりした確証はわからないのであります。それから品質上の問題につきまして、私も技術関係者ではございませんからはつきりしたことは申上げられませんが、ゴムの場合とカラー用ブラツクの場合とおのずから性質が違いますし、又ゴム用ブラツクの中でもいろいろ変化がございます。現に日本のゴム用ブラツクの中で外国品よりも安いものもございます。これはおのずから用途も勿論違つておりますが、そういう状況にございます。それから国産の或る程度の育成、国産をできるだけ品質を高めまして健全な発展を考えるということは我々の常に念願なんでございます。これには関税の問題もございますが、先ほど申上げましたように、外貨予算の割当でやつておりまして、現に国産の生産も二十七年から二十八年は倍増しております。二十七年は四千五百四十八トン生産されましたが、二十八年では国産のカーボン・ブラツクは八千八百十八トンになつております。そういう意味で、国産の育成ということにつきましては重大な関心を払つているつもりでございます。 それからなお今の御質問の要旨でございます。価格が安いから入るというような御意見もございましたが、我々のほうで今外貨予算を割当てます際に振興特別外貨というものがございます。これは約二〇%近くのプレミアムがついていると言われます。この特別外貨制度による資金の割当量さえも非常に需要家の申込が殺到いたしまして、その配分については苦慮している次第でございまして、即ち今一〇%の税金にプラス二〇%のプレミアムを払つてもこれを輸入したいというものが非常に多いわけでございます。殊にタイヤの部面では、今輸出振興という大きな目的で品質の向上ということを各国品との競争を海外でやつておりますし、又国内品につきましてもカーボンの配合率を、輸入カーボンを使いますとタイヤの耐用年数が非常に延びまして、一方ゴムなり人絹等々貴重な外貨を別の方面で使つておりますから、それとの関連もあるのではないかと考えております。即ちカーボンで外貨を節約いたしまして、そちらの方面で若し品質の悪いものが出たといたしますれば、非常に国家的に見れば損失があるのではないか。かように考えております。
○海野三朗君 只今その流されておるということがよくわからないというお話でありましたが、その国産品と輸入品、それから在庫、こういうふうな方面を調査しましたところが、いわゆるわけのわからないものが相当量あるのです。それはつまりインキ用に使うのだと言うて入れたものは飽くまでもインキ用に使わせなければならないのではないか。でインキ用には安いほうのやつを輸入しておいて、それを廻すということがここに行われておる結果、ここに供給不明の量が相当数字に現われておるのであります。これを見ますと、通産当局としてはその輸入したものに対しても果してその方面に使われているかどうかということはやはりお調べを願わなければならない。品を開いて頂かなければならないと考える。この点についてお伺いしたい。又この今申上げましたように国内のやつは三カ月分もまだ在庫品が溜まつておる。つまり外国のやつが安いからその根本の、需要者側が入れるという、これは商売上当然の、流れて行くものでありましようけれども、政府としましては日本人が食うか食われるかという問題なんです。要するにそうなんです。若し品物が悪いとすればこれを改造して行くという方向へ力を注ぐか、そうしてこの国内のカーボン・ブラツクを使つて行くようにしないというと、将来とも永久にこのカーボン・ブラツクの輸入というものに圧倒されて国内の産業が発達しない。私はこの際関税の一〇%というようなところでなしに、もつと関税をもう少し上げるなり、或いは外貨の割当をほかに廻すなりして、そうして少くとも二十九年度の四月から九月までの間の輸入というものはゼロであつてもいいのじやないか、そうしなければ、国内で作つたところのカーボン・ブラツクがみんなストツクを抱えておる。そうしてじりじり、つまりじり貧に落ちつつある現状を直視して頂かなければならない。この点について通産当局は如何なる御決意を持つておるのか。ただ外貨の割当、或いは又大蔵省できめた関税そのままをそつくりを呑んでおつてはいけないのじやないか。通産省はこの関税をきめるに当つても、大いに実際の状況を眺めて、そうして意見を吐露して頂かなければならない。そうでなければ国内の産業が起らない。私はそういうふうに考える。それで通産当局の御決意を私は承わりたい。国内のたくさんのストツクをどうするか、四月から九月までの輸入を止める決意があるかないか。そうして日本人が食うか食われるかの問題である。背に腹は代えられない問題じやないか。こういうような事業をば打立てて行かなければ、将来の日本産業というものは立つて行かないと考えるのであります。ほんの小さい問題でありますけれども、これは通産の全般に及ぼす。これらの類似の事柄がたくさんあると考えますので、このカーボン・ブラツクを先ず一つ取上げて通産当局の御決意を承わりたいと思うのであります。
○政府委員(古池信三君) 御意見よく拝聴いたしましたが、お話のごとくカーボン・ブラツクにつきましても将来国産品を、ますます質を良くして価格を低廉にいたしてその事業自体として発展して参るように、勿論我々としては努力をいたしたいと考えております。なお二十九年度の外貨予算につきましては、今なお詳細検討中でございます。従つて只今の御意見は参考として承わつておきまして、国産品、国産事業育成という点については御説の通り十分今後も努力をいたして参りたいと考えております。
○海野三朗君 只今古池次官の御答弁の中に、これは参考として聞いておくとおつしやられましたが、私は非常に心細く思うのであります。即ち通産省が無定見なんである、私はそういうふうに断ぜざるを得ない。この国内のカーボン・ブラツクがこの業者が今危殆に瀕しているときに当りまして、これをただ参考のために聞いておかれるということでは私は納得できないのであります。これは在庫品がたくさんあつて、それを抱えて困つているのであります。日本人が食うか食われるかの境目でありますが故に、これは断乎たる措置をとつて頂かなければならない。四月から九月までの輸入というものは、これは一時差控えてもらわなければならないと思うのでありますが、古池次官の、ただ私は参考のために聞いておくとおつしやられたのでは、納得行かないのであります。これは火を見るより明らかなんである。もう東京ガスあたりはこの製造をやめているような状態である。又日鉄化学のごときは在庫品を抱えて給料も払えないでいる。誰が食うのであるか。日本人が食うて行くのである。この際アメリカのほうからたくさん安く入るかも知れないけれども、何とか国内の生産業者を救うということに、もう少しはつきりした御決意を私は伺いたいと思うのであります。
○政府委員(古池信三君) 只今のお話御尤もに存じますので、国産品の在庫の模様その他も更に詳細取調べまして、今後の外貨の割当その他につきましては、十分に適切なる措置をとるように考えたいと存じます。
○小松正雄君 関連して……只今の次官のお説でございますと、これは参考にということでありまするが、事ここに来るのにつきましては、縷々海野先輩よりも申上げましたように、業者そのものが実際に困つているのであります。かように考えるのであります。そこでお尋ねいたしたいことは、国内製品のカーボンというものが使用できないのかどうか、お尋ねいたしたいと思います。
○説明員(高見沢二郎君) 用途によりまして、カラー用とゴム用はそれぞれ違いますが、ゴム用の中でも用途によりまして、タイヤで申しますと、タイヤの一番道路に接触する部面と中の部面と、いろいろカーボンの性質が違うわけであります。これがタイヤに非常に致命的な影響があるわけでございます。従いまして今のお話になりましたカラー用ブラツクにつきましては、印刷の方面から言いますと、新聞の質が悪くなる、こういうことであります。或いはいろいろむずかしい速乾性とかいろいろ質が悪くなつて、輪転機にかかつたときのインクののり工合が悪いとか業界は言つておるわけであります。それに対しまして業界ではいろいろ研究しております。需要部門と生産部門との技術的な意見がなかなか一致しないのでございます。或る程度強制的に使わせるように外貨で絞つているわけでありますが、全面的に国産で大体できて……、単なる価格の問題だけではないということははつきりいたしていると思います。
○小松正雄君 そこでこの品質の向上といいますか、向上をさせたら使える、どこをどういうふうにすればいいとか、技術的に価格的に、通産省としては責任を以て業者に対して指導する責任が私はあると思う。そういうことを今日まで放つて置いたということはどうかという考え方もするわけであります。本委員会にそういうものがかかりまして、始めて特にそういうものがあるということについては、すぐ私どもは業者の立場に立つて真剣な考え方をするわけでありまして、そういたしますと共に、又通産当局に対して通産委員として、特にそういうことについては誠心的に業者のために、或いは国内製品を国内で使うということは、さつきも海野委員がおつしやるように食うか食われるか、要するに国民が楽に食えるか食えないかという問題になつて来ますし、そういう意味からいたしまして、ストツク品を新たに改良するということはできないのですか。
○説明員(高見沢二郎君) できるだけストツク品を使わせるように指導をしております。なおちよつと技術的な改良につきましては私らのほうといたしましてゴム業界又需要部門に対しても意見等を出しております。それからメーカーの側にも研究を委嘱しまして、相当の資金も集めて、試験機械も買いまして研究しております。又政府といたしましてはいい品質のもので安い価格でできるようにスタツフに申入れまして、なお工業試験補助金なんかで今年もできるだけそういう御趣旨のような線で品質の向上と価格の低廉を図るような研究は十分したいと考えております。
○小松正雄君 そういたしますと、只今から出て来るものに対してはそういう手ほどきをして、よりよき品物を作るという指導をしたいということでありますが、現在ストツクされておる品物を私はお問いしておる。これは改良する方法はないかということを聞いておるわけであります。それは現在の段階で大量のストツク品があるということでありますが、その金額等はおわかりですか。全体に国内にストツクされてあるその製品の総金額、概算でもいいわけですがおわかりでしたら……。
○説明員(高見沢二郎君) ちよつとこの資料で、十二月末で四百トンの在庫がございます。私のほうで見ますと在庫も相当殖えておりますが、生産も少し短縮しておることが窺われるのであります。操業度を少し落しております。
○小松正雄君 私の尋ねているのは、現在のストツク品の代価、金にたとえて見ます場合に、国内のストツク品の代価、要するにそのストツク品の総金額はどのくらいになるか、手持のストツク品を若し金と代えるとするならば、売上げをするということにいたしました場合、どれほどの金額になるかということをお尋ねしている。
○説明員(高見沢二郎君) 概算でよろしければ今申上げます。
○小松正雄君 概算でいい……。
○説明員(高見沢二郎君) それでしたらちよつと計算して見ます。四、五千万円になるかと思います。
○海野三朗君 いや、そうではないでしよう。トン二十万から二十五万はしておりますから……。御承知のように私が只今申上げておるのはトン二十万円、ところがタイヤに使うやつはもつと安いのですね。その安いやつを入れておいて、それをインキ用に廻しておる。それを私は言うのです。そういうようなことを業者はやつておるのです。ずるくやつておるのです。私はそういうところに通産当局がよく監督してもらわなければならないのじやないか。安く入れているのですよ。その安く入れているのを今度高いほうのインキに廻してぼろい儲けをやつておる。この一点を私はお伺いしたいのと、もう一つは関税の二〇%をかけるべきものを、何故一〇%にしておるのであるか。而も二十九年の三月三十一日まで又一〇%に据置くというようなことが、国民たる我々の疑惑の存するところなんです。業者が何かそういう方面に暗いことがありはしないかということを……。二〇%の税率をかけなければならない、それが一〇%にしているのはどういうわけですか。今度の関税についても一〇%に据置くという話です。とんでもない話だ。何故に二〇%の税率を、国法の定めたその税率をとらないのか。実際に一〇%にしようということに、カーボン・ブラツクに関してのみ一〇%にしようという……。国内ではこのカーボン・ブラツクを抱えている人は死ぬか生きるかの塗炭の苦しみに喘いでおるのである。そういうことを通産当局はぼんやりしていなさつては、そんなことで通産行政が保たれて行くと思つているのですか。ところが今次官のお話では、それは参考のために聞くというようなことをおつしやつたので、私は背中に熱湯をかぶるような思いがいたしました。私はもつと通産当局としての御決意をはつきり伺いたいのです。
○政府委員(古池信三君) 先ほど来種種御意見を伺つておるのでありますが、先ほど申上げましたように、通産省としましては、できる限り国産の品物をよりよく、より安くして行きたいということについては、十分努力をいたして、今後もいたして参りたいと思います。只今主管課長からも申上げましたように、技術方面の指導育成についても、少なからぬ努力をいたしておりますが、これは今後も引続いてやつて参りたいと考えておる次第であります。私も非常に詳細な技術的な面はつまびらかにいたしておりませんけれども、只今課長から申上げましたように、国産品ではその使用の場所によつて必ずしも適当でないというような段階のものもあるようでありますから、そういうものを無理に適切でないものに使つて見たところが、これは大きな面から言えば非常に不得策であります。そういうような場合に、止むを得ない程度の輸入は、これは需要上からして止むを得ないのではなかろうかと思います。併しそれにしましても、只今お話のありましたような、最初の目的以外のほうにこれを流して、そうして不当な利益をむさぼるというようなことは、決して見逃すわけに行かないのでありますから只今の御注意もございましたので、今後は十分そういう点について当局としても注意いたしまして、そういうことのないようにして参りたいと考えます。 なお現在御承知のような外貨事情も逼迫しておりますので、今後は輸入もできるだけ抑制することは申上げるまでもないと存じますが、今直ちに私が全面的にこれを禁止するとか、どうとかいうことを申上げるまでの段階には至つておりませんので、詳細なることは月下検討中でありますから、今まで伺つた御意見は十分今後の行政措置をして参る上に考慮に入れて行きたいということを申上げているのでございますから、その辺は誤解のないように御了承を願いたいと思います。
○海野三朗君 関税、これはどういうわけでございますか。関税は国法を以て二〇%かけるということになつているのに、何故に一〇%にしておるのでありましようか。それを私はお伺いしたい。
○説明員(高見沢二郎君) 昨年一〇%のものを二〇%にするという案を国会に出しましたところ、国会は御修正になりまして一年据置ということになりました。一〇%に……。従いまして、今の国法では一〇%しか取れないわけでございます。二〇%に上げるというのを修正されたわけでございますから……。
○海野三朗君 そういう際に通産当局としては御意見がないのでありますか。それは二〇%を一〇%にされては困るというところの意見は吐かれたのでありますか、吐かれなかつたのでありますか。
○説明員(高見沢二郎君) それは先ほども申上げた通り関税の問題もありますが、今特別外貨の二〇%上げたやつでも、是非輸入したいというのが非常にある状況でございますから、外貨予算の増加というようなことが今考えられない情勢でありますし、どうしても必要なものなら今関税を上げるのもどうかというような意見から一年もう少し様子を見て行きたい、かように考えております。
○海野三朗君 この関税の税率を定めるに当つては通産当局も御相談にあずかられたのでございましよう、国会に出す前に。
○政府委員(北島武雄君) 大蔵省の関税部長でございます。昨年関税率の改正を若干いたしましたのでありますが、その際通産省からカーボン・ブラツクにつきまして従来の一〇%の税率を二〇%にしてもらいたい、こういう御要求がございましたが、通産省は御承知の通りカーボン・ブラツクのメーカー側とユーザー側とを共に管轄いたしておる省でございまして、その竹が総合的判断の上に立つて二〇%がよろしいという御意見でございましたので、私のほうでも十二分にこれを尊重いたしまして、更に又資料を検討いたしました結果、通産省の御意見通りに二〇%にするのがよろしい、こういうつもりで昨年の国会において御提案申上げたのでございますが、国会の御審議の過程におきまして修正案が起りまして、私どもの大蔵省当局、原案作成者といたしましては、極力二〇%の必要を力説いたしたわけでございますが、遂に国会で御修正になりまして、暫定的に今年の三月末日までは一〇%で据置ということに御決定に相成つたわけであります。そこでその期限を延長するかどうかにつきまして十二分に検討いたしたのでございますが、その当時の国会御修正の際におけるところの審議の経過その他を勘案いたしました結果、結局私どもの意向といたしましては、その当時提案いたしました二〇%の率が妥当であるという大体の気持は持つておつたのでございますが、その当時の国会の御意思の変更をお願いするだけの著しい状況の変化がございませんでしたので、当時の審議の経過に鑑みましてなお暫らく様子を見ることにいたしまして、一年間の更に期間の延長をお願いいたしておるわけでございます。
○海野三朗君 然らば私は通産当局にお伺いいたしたいのでありますが、この二〇%を一〇%にされたということに対しては通産省の御意見は如何でございますか。
○政府委員(古池信三君) 只今大蔵省の関税部長さんからお話がございましたような事情でございまして、通産省としましては、昨年同様に一応考えは持つておりまするけれども、国会の意見によつて修正をされたのでありまするから、その国会の意見というものを行政府としては十分尊重いたして参りたい、かように考えております。
○海野三朗君 私は国会できまつたとおつしやられれば、我又何をか言わんやでありますが、それで国内の産業が崩れても、国会できまつた、その通りだというので晏然としておられるのでは、どこに通産省の存在の意義がありますか。私はそれをお伺いしたいのであります。国会でこういうふうにきまつた。二〇%のやつを一〇%にきまつた。それだからずるずる入つて来るのだ。入つて来ても仕方がないというような態度では、私は通産省の存在の意義がないのじやないか。それを輸入とか、そういうことについては、そこで調節をするというところで初めて通産省の存在の意義があるのだ。それで大蔵省でこれをきめられたからその通りにしたのである。国会の議決に従つたのであると、こう言われれば、我又何をか言わんやでありますが、それでは通産行政というものはやつて行けないのじやないか。通産省の存在の意義が怪しくなつて来る。そういう際にこの輸入せられる品物に対してはどれだけ匙加減をするのか、或いは引締めをやるとか何とかして、国内の産業と睨み合せて行かなければならない。それが通産省の使命ではないでしようか、ということを私はお伺いしたい。
○委員長(中川以良君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(中川以良君) 速記を始めて。
○海野三朗君 今のことに関連してもう少しお伺いしたいことは、大蔵省の関税部長がお見えになつておれば、私は是非お伺いいたしたいと思つておりますことは、この原油についての関税の問題であります。この関税はどういうふうに改められるお考えでありますか。関税部長にお伺いいたしたい。
○政府委員(北島武雄君) 炭化水素油につきましては関税定率法の別表輸入税表におきまして原油、重油、粗油は一〇%、その他といたしまして、これは非常に技術的な書き方をいたしておりますが、極く常識的に申上げますと、軽油、燈油等につきましては二〇%それから潤滑油あたりになりますると三〇%という税率に相成つております。この税率を以ちまして昭和二十六年の関税定率法の輸入税表の全面改正の際に国会で御議決願つたのでありますが、その際に炭化水素油が我が工業の基礎資材であるという点から、その税率を直ちに適用するのは妥当でないという国会の御意見で、その後関税定率法の附則におきまして原油、重油、粗油については無税、免税、それから軽油、燈油については一〇%、潤滑油については二〇%というふうに御修正になつて現在まで至つております。ただこの関税定率法の附則におきましては、免税或いは減税の期限は原則として一年限りで更新いたしております。毎年国会に御提案いたします前に状況の変化等をいろいろ調査いたしまして、減税を或いは打切つたほうがいいと思います場合には減税の打切りをお願いし、或いはそのまま継続するのが妥当であると思われる場合におきましては、そのまま更に一年間の継続をお願いいたしまして現在に至つておるのであります。炭化水素油につきましては只今までのところ毎年一年間ずつ、先ほど申しましたような暫定的な率によりまして課税いたしておる次第であります。
○海野三朗君 それでは一応もう少し先に行きましてから私の質問をいたすことにいたしまして、この質問はちよつとここで保留しておきます。 —————————————
○委員長(中川以良君) それでは只今より関税法案及び関税定率法の一部を改正する法律案につきまして調査をいたします。両法案は大蔵委員会に付託になつておりまするものでありまして、関税法案はすでに参議院先議で昨日本院の本会議を通過いたしまして衆議院に送付をされております。又関税定率法改正案は参議院では只今大蔵委員会におきまして予備審査中のものでございます。両案とも我が国の貿易政策上極めて重要なる関連を持つた法案でございまするので、先般当委員会におきましても委員長理事打合会におきまして、一応この問題を取上げて検討を加えようということに決した次第でございます。 つきましては先ず両法案につきまして、大蔵省側からその内容の主なる点につきまして概略の御説明をお願いいたしたいと存じます。
○政府委員(北島武雄君) 先ず関税法案から内容の概略を御説明申上げます。現在の関税法は明治三十二年第一次の条約改正の際に制定になつたものでございまして、その後太平洋戦争の終結までの間におきまして五回の改正があり、更に戦後におきましては十五回に亘りまして改正いたしてその都度、そのときどきの状況の変化に対処いたして参つたのでありますが、何分にも只今申しましたように非常に古い法律でございますので、終戦後におきまするところの各種の法令の、関税法の規定の仕方、或いは言葉が、その他近代的法令という見地から見ますと、相当変えてある点があるように認められますが、大蔵省におきましては約二年間の日数を費しまして改正のために準備いたして参つたのであります。今回成案を得まして国会に御提案申上げた次第であります。そこで改正の極く目標といたしましては、只今申しましたように関税法を近代化するということ、それに伴いましてできるだけ税関手続につきましては簡易化を図りますと共に、保税制度につきまして活用をできるだけ図るようにいたしまして貿易の伸展にお役に立つようにというつもりで規定の内容を改めております。 そこで改正の要点を大体申上げますと、先ず第一には法の近代化の一つの内容といたしまして、関税法規の体系を整備いたしたことであります。御承知のように関税法規といたしましては従来関税定率法のほかに関税法、保税倉庫法、保税工場法、この四つが関税制度の根幹をなしておつたわけでありますが、今回の全面改正の際におきまして、保税倉庫法と保税工場法はこれを廃止いたしまして関税法に統合吸収することにいたしまして、関税法規の根幹といたしましては関税定率法と関税法のこの二つの体系に組立てておるのであります。 それから又従来保税倉庫法に規定いたしておりました官設保税倉庫のような規定は現在の情勢において不必要と考えられますので、そういうものは廃止いたしますと共に、又従来施行規則で規定されておりましたもので当然最近の考え方から言えば法律に載すべきものが少くなかつたのでありますので、従来施行規則の中で規定されておりましたものの中で、法律に明らかに規定するを適当と認められる事項につきましては関税法の法文の上に表わしております。 それから第二に近代化の内容といたしまして規定自体につきまして相当日新らしい改正を加えております。御承知のように最近の法令におきましては、法の目的とか、或いは重要な用語の定義等を先ず書くのが通例でございます。で、関税法もこれにならいまして第一条において関税法の趣旨、第二条において輸出輸入その他重要用語の定義を明確にいたしまして法律の解釈の基礎を明らかにしておるのでありますが、なお従来非常に包括的に規定されておりましたところの税関長、或いは税関職員の権限を具体的に明記いたしましてその範囲及び基準を明らかにいたしております。それから又税関長或いは税関の許可承認等の基準も最近の法令にならいまして明確にいたしておりますなど、従来ございました包括的、或いは強権的と申しますか、そういうような傾向のありました規定は厳密にその範囲を制限いたすことにいたしております。 それから第三に近代化の内容といたしまして行政慣例を成文化いたしたことであります。関税法は今から五十数年前の非常に古い制度でございますので、規定と規定との間にギヤツプがございまして、その穴は如何にして埋めたらいいかと言いますと、五十年来行われておりました行政慣例というものはその間に自然にできてしまつたのでございますが、この行政慣例につきましては当然今から考えますれば法律で以て規定すべき事項が少くございませんので、従来の行政慣例の中で法律に明文化することを適当と認められるものにつきましてはこれを明文化いたしております。 以上が近代化の内容でございますが、更に税関手続の簡易化、並びに保税制度の利用促進を図るためにどのような改正を加えたかについて若干御説明申上げます。 先ず第一に従来関税法におきましては関税の担保をとる場合がいろいろ規定してございます。その場合におきまして金銭が担保として提供された場合におきましては、従来の規定においてはその担保の解除を得ようとする場合には先ず関税を納付いたしまして、その納付いたしました暁におきまして金銭担保の解除を行われることになつておりますので、その際において二重の資金を要することになりますので、それを改めまして、納税者の希望によりまして担保として提供された金銭をそのまま関税に充当できるようにいたしたのが目新らしい改正でございますが、なお外国貿易船又は外国貿易航空機が我が国の港或いは空港に入りました際におきまする船舶国籍証書、最近の出港地の出港免状等については、従来の関税法においてはこれを税関に預入れなければならんということになつておりましたのを、これを単に呈示を以て足るというようにいたしまして簡素化いたしておりますほか、輸入申告の際におきまして現行法においては船荷証券を貼付しなければならんことになつておりますので、非常に不便でございますので、この提出を不用にするのと、船舶、航空機及び貨物の出入に関します税関手続をできるだけ簡単にいたしております。 次に保税地域におきましては相当手続の簡素化を図つております。従来保税地域におきましては、極く大体の考え方を申しますと、保税地域におけるところの貨物はすべて税関の監視の下に置かれるわけでありますが、そのための規定が諸処にございますが、今後は新法におきましては、いわゆる内国貨物、これは非常に定義はむずかしいのでございますが、およそ国産の、国内にある貨物と御了解願えばよろしいかと思います。まだ範囲はそればかりではございませんが、一応そういうふうにお考え頂きたいと思います。これを原則として相当出し入れを自由にいたしまして、税関といたしましてはいわゆる外国貨物又は輸出輸入に直接関係ある貨物については税関の監視の下に置くようにいたしまして、保税地域における貨物の出し入れについては相当大幅に簡易化いたしております。 それから又従来保税倉庫法を初めといたしまして、保税地域について貨物の保管規則或いは保管料については税関長が認可することになつておりました。これは実は普通運輸省との間に二重行政の嫌いがございまして、運輸省においては又別途倉庫或いは上屋等について、保管料については届出主義と申しますか、或る程度の統制的措置が行われております。まあ税関においてもそういうような保管規則、保管料の認可権を持つというふうに二重行政になつておりましたので、税関側といたしましてはそういうことにはこの際手を出すまいということで、保管規則、保管料に対する税関長の認可権というものはこれは廃止することにいたしました。それから、或いは又保税倉庫の許可を受けましたものについては、担保提供義務があつたのでありますが、そういう規定などはこの際削除することにいたしております。 それから又保税工場につきまして、保税工場で或る作業をいたしている、ところが更にそれを他の下請工場へ持つて行つて、そこで最後の製品として輸出するというような場合が相当ございますが、従来の関税法におきましては、保税工場法におきましては、保税工場から保税工場でないところへ持つて行つて加工することは許されなかつたのでありますが、今回外国貨物の保税工場外における作業というものを認めまして、ただ保税工場主の責任においてそういう作業を認めることにいたしまして、できるだけ加工貿易にお役に立つようにというような規定を設けております。又これは非常に技術的ではございますが、保税工場におきまして外国貨物と内国貨物を混ぜ合せて使用した、混淆使用した場合には、その外国貨物である原料の数量に対応する製品だけを外国貨物とみなすことといたしまして、保税工場の利用を便利にいたしております。 それから又保税上屋、保税倉庫或いは保税工場の許可手数料の基準を従来の法律に比べまして合理化いたしますと共に、これらの保税地域に関する許可手数料の減免の適用範囲を拡張いたしております。更に今回の改正に当りまして、私権の保護尊重の見地から現行法の不十分な点を是正した点が一、二ございます。従来の関税法によりますれば審査請求の規定がございます。ただ審査請求は関税の賦課に関する税関長の処分について異議あるものに対してのみ審査請求という制度が認められておつたのでありますが、関税の賦課の処分だけでなく、徴収及び滞納処分についてまでも審査請求の制度の特典を範囲を拡張いたしますと共に、審査の対象とならない各種の税関の処分に対しまして異議ある場合においては異議申立という制度を新らしく設けております。 それから又保税倉庫業者等の私権の保護を図るために、税関が貨物を収容いたしました場合に、その貨物について質権又は留置権を持つておりましたものは、その貨物が公売又は売却された場合におきまして、その関税等に充当いたしました代金の残金について保管料等に関する優先弁済権を持つようにいたしております。 その他罰則につきましては、最近における各刑罰法規と照し合せまして、その彼此権衡を図つて規定の調整をいたしておりますと共に、戦後設けられましたところのいわゆる、第三者通報制度、密告した者に報償金をやるぞという例の第三者通報制度につきましては、内国税と歩調を合せましてこれを廃止いたしております。 それから又、更に最近における貿易の実績に鑑みまして新らしく開港として指定することにいたして提案いたしたものが七つございます。北から申上げますと、岩手県の宮古港、千葉県の千葉港、兵庫県の尼崎港、愛媛県の松山港、大分県の佐伯港、宮崎県の油津港、それに鹿児島県の奄美大島の名瀬港を新たに開港といたしておるのであります。以上が関税法案の大体の内容でございます。 次に関税定率法の一部を改正する法律案につきましてその要点を御説明申上げます。 現在の関税定率法は昭和二十六年に輸入税表につきまして全面的な改正を行いました際に、本法の各条文についても相当大幅に改正いたしたのでございますが、その後の実施状況に鑑みまして、各条文についても改正を要する点が認められますので、関税法の全面改正を契機といたしまして、現在の関税定率法の各条文につきまして再検討を加えまして、規定の整備を図りますと共に、免税、減税及び戻し税制度の一部を拡張いたしまして貿易の振興にお役に立つようにいたそうというのが今度の改正の大体の内容でございます。但し別表輸入税表につきましては、今回は全然手を触れておりません。別表輸入税表以外の本則及び附則につきまして全面的な改正を加えておるのであります。なお従来関税定率法の附則によりまして、暫定的に今年の三月末日まで関税の軽減又は免除をされておりました品目につきましては、原則として更に一年間期間を延長することにいたして提案いたしておりますが、そのほかに新らしく来年の三月三十一日まで附則におきまして免税すべきものとして追加いたしておりますものについては、非常に技術的でありますが、極くわかりやすく申上げますと、大衆の建築用材つが属のもので厚さ二百ミリメートルを超えない製材については、従来五%の輸入税がかけられておるのでありますが、暫定的に来年の三月末日まで免税して行くという措置をいたしております。 本則の規定の内容につきましては極く大体の御説明を申上げますと、大体関税を免税すべき場合といたしまして規定されておつた事項が定率法の第七条、八条、九条あたりにございますが、そのうちで、従来無条件免税と言つておりましたものを免税の性格に従いまして、或いは無条件免税、或いは特定用途免税、或いは再輸出免税、それから外交官用貨物等の免税に区別いたしまして、それぞれ免税すべき目的の性格の差に伴いまして若干規定を変えております。即ち無条件免税以外の免税物品、特殊用途に供すべきものとして免税したものにつきましては、若しその用途に供しなかつた場合に二年以内に他の用途に供したような場合には関税を追徴するというような制度を設けております。なお輸出振興のお役に立ちますようにという意図の下に関税定率法の本則におきましてコーンスターチの製造に使用するためのとうもろこしにつきましては、関税の軽減又は免除ができるようにいたしております。それと共に、最近北海道におきまして新らしく計画されておる事業でありますが、ミンク、貂のたぐいでありますミンクを米国から輸入をいたしまして、そうして三年計画で飼育をいたしましてその毛皮を更に輸出するというような計画がございます。こういう動物についてはその他の動物、各号に掲げざる動物といたしまして、現在二割の税金がかかつておるのでありますが、輸出振興の見地から、そういうような動物につきましては免税できるようにいたしております。なお従来は輸入いたしました貨物につきまして、それが契約の内需と違反いたしますために、外国へ再び積戻すような場合におきましても関税が払戻しをされておらなかつたのでありますが、今回違約品を返送いたします場合におきましてはそれが三カ月以内に、輸入の許可がありました日から三カ月以内に保税地域に、そして更に輸出されるということが確実な場合におきまして、先にやられました関税を払戻すような措置も講じております。以上が大体関税定率法の一部改正の内容でございます。
○委員長(中川以良君) そこで各委員から御質問がございますと存じまするが、その前に一応私からなお次のような点につきまして重ねて御説明を頂きたいと思うのでありまするが、一つはガツト加入と本法案との関係はどうなつているかという問題、次は保税倉庫におきまする保税工場、保税倉庫並びに保税工場の利用の状況、殊に最近外貨の割当につきましても保税工場で、輸出すべきものに対しては輸入の外貨を幾らでも無制限に割当てようというのが唱えられておる際でありますので、現在この保税工場の利用が如何になつておるかという点を一つ伺いたい。 それから次は定率法で今度新規にできました複関税と報復関税との差異でございます。ちよつと法文を見ましても私らにはちよつと複関税と報復関税とがどういう差異があるかわかりませんのですが、これがどういう差異を持つておるかという点でございます。 それから更に相殺関税、これが改正法においては、一面は拡充されておる、又一面においては縮小されておるようでございますが、この相殺関税が行われます際に、我が国で今輸出保険その他の輸出奨励策を講じまして輸出を殖やす、助長の政策を持つておるのでありますが、こういう問題は今度報復的に外国において日本でもやるように対応的にやられやせんかと、従つてこの効果が疑わしいという点もあるのでありまするが、これらは一つ外国の立法の例等をもお示し頂いて御説明願いたいと思います。 それから最後に先ほど海野委員からも御質問ございまするような附則十、十一にございまする、毎年殆んど年中行事的に延期をされておるのでありますが、これらはどうも毎年延期するなら輸入表中に組入れてやつていいんじやないか、これを組入れないで毎年延期しておるというのは、今言つたようないろいろの御疑問が出ると思うのでありますので、この点どうしてこういうような姑息的な手段を年々繰返しておるかという点についての御説明を願いたいと思います。
○政府委員(北島武雄君) 先ず関税定率法関係につきまして委員長から御質問ありました点についてお答えいたします。 先ず第一に、ガツトとの関係でございますが、今回提案されました関税定率法の条文の中にはガツトの規定に即応させるために若干面した点がございます。それは只今お話ありました相殺関税の規定とダンピング防止関税の規定でございまして、これは単にガツトの規定と歩調を合せてやつておるのでありますが、なお大きな問題といたしまして、ガツトと我が国の関税率とは一体どういうふうになつておるか、この点であろうと思います。昨年我が国がガツトに仮加入いたしました際におきまして、仮加入の条件といたしまして、現在の関税定率法に掲げておりまする輸入税表の約九百三十の品目のうち、約九二・五%については来年の六月末まで、或いは日本が正式にガツトに加入するまでのいずれか早いときまで据置くという、引上げないという約束をいたしております。他の七・五%の部類については、これは日本としてはこの期間内においても是非必要があればこれは上げることは対外的に差支えないわけでありますが、九二・五%という品目については来年の六月末まで、或いは又日本が正式にガツトに加入するいずれか早いほうのときまで引上げることができない誓約になつております。 次に複関税と報復関税でございますが、複関税と報復関税との差異でございます。改正案の第七条が報復関税、これは現行法においては第四条でありまして、これが俗に昔から報復関税と言つておるのでありますが、その内容を極く大体申上げますと、我が国の船舶、或いは我が国の生産物、輸出物に対して差引待遇する国から来る生産物等に対しては別表の関税のほか、その貨物の価格と同額以下の関税を課することができるようになつております。昨年あたり、実はガツトの仮加入と関連いたしまして、世界の相当な国が実行いたしておりますところの複関税制度をやる必要があるのではないかということが政府内部におきましてもいろいろ議論が出たのでありますが、その際私どもいろいろ法制当局とも打合せたのでありますが、若し複関税というものを実行しようとするならば、現在の報復関税の規定で一応読めるであろうということで、現行法を改正しなくてもまあ複関税制度がとれそうだということが大体国内的の解釈であつたのでありますが、今回定率法の本則の全面改正をいたします際に、多少の疑義があります点を避けまして、複関税といたしまして新らしく条文を別に設けたのでございます。複関税のほうの規定については、我が国の生産物に対して関税に関する最恵国待遇を与えない国の生産物に対して、貨物を指定いたしまして、別表の税率による関税のほか、従価一〇〇%以下の関税を課することができる、こういうふうになつております。ただ実際これを発動するか否かについては相当国際的ないろいろな影響なども考えなければならないのでありますが、少くとも日本が必要のある場合には、複関税でできるということがはつきり制度上しておらんと工合が悪いわけであります。関税定率法の本則の全面改正の際に、別条文といたしまして作りましたのであります。 それから相殺関税の規定は、現行法では第五条でございますが、現行法におきましては、非常に簡単に、「外国二於テ輸出奨励金ヲ受クル物品二対シテハ別表二定メタル関税ノ外政令ヲ以テ奨励金ト同額ノ関税ヲ課スルコトヲ得」という、非常に簡単な規定でございますが、今回本則の全面改正の際に、ガツトの規定と歩調を合せまして、「外国において生産又は輸出について直接又は間接に奨励金又は補助金を受ける貨物の輸入が本邦の産業に損害を与え、若しくは与える虞があり、又は本邦の産業の確立を妨げると認められるときは、」「当該奨励金又は補助金と同額以下の関税を課することができる。」というふうに、ガツトの規定に即応いたしまして改正いたしたのでありますが、内容につきましては従来と殆んど変りはないのでございます。ただ従来の現行法第五条におきましては、「奨励金ト同額ノ関税ヲ課スルコトヲ得」となつておりますのは、今回の改正法案におきまして、「同額以下の関税を課することができる。」というふうに範囲を拡げております。そのわけは国内産業の保護の見地から言えば、必ずしも補助金と同額の関税をかけなくともいい場合がございますので、同額以下ということで、そこにゆとりを持たせてあるのであります。ガツトの規定もこういうことに相成つております。それからこういう相殺関税の規定などを置くがために、逆に日本からの輸出品に対して各国が又相殺関税をやるようなことはないかと、こういうお尋ねでありますが、この相殺関税の規定は殆んど各国にございます。その内容も殆んど同様なものでありまして、直接又は間接に生産又は輸出について補助金、奨励金を出しているものに対して必要ある場合にかけることができるようになつております。ただ各国においてもこれを発動した例は余りないのでありまして、我が国においても、この相殺関税の規定は昔からあるのでありますが、未だ一回も実施になつたことはございません。いわば伝家の宝刀的な条文でございますので、今回の改正案におきまして、規定の内容を若干変えて提案いたしてはございますが、これによつて直ちに外国から報復的措置として相殺関税を又かけられるというようなことは、この法律の趣旨を以てしてはないのではないか、こういう考えであります。 それから附則におきまして毎年暫定的に関税の免除又は軽減をいたして去ります品目について、なぜ一年限りでやつておるのか、毎年続けるならば一層別表輸入税表のほうに入れたらいいじやないかという、こういう御趣旨でございますが、この附則については、実は昭和二十六年に輸入税表を全面改正いたしました際に政府の原案といたしましては、こういう暫定的な免税の規定は殆んどなかつたわけでありますが、国会におきまして直ちにこの輸入税表の税率をそのまま適用することについては、その当時の情勢において無理のある品目が相当ありということで、国会で御指摘になりまして、暫定的な免税の条項が置かれたのであります。その後この期間は延長いたしておりますが、品目については、毎年新らしい見地におきまして検討を加えております。昭和二十六年国会で御修正になりました品目そのままではございません。その後毎年若干ずつ整理いたしておりますと共に、又必要に応じて国会において或いは追加のための御修正をなさる、或いは又政府において自発的に進んで追加されておる品目もあるのでありますが、これらの品目についてはいろいろニユアンスがあるわけでありまして、三月末までと言つておりましても、当然その時期になればもう期限を延ばす必要がなくなるであろうと思われる品目もありますし、或いはなお一、二年間は必要であるかも知れません、免税の必要があるかも知れませんが、併し取りあえず暫定的な一年間ということにしておいて、そうしてそのときになつて又情勢の変化を見て改めて再検討するというような意味合いの品目もあるわけであります。それぞれ品目に応じまして、毎年年の暮あたりから各省の御意見も承わり、業界の状態も調査いたしまして、私のほうで各省とよく連絡いたしました上で、一年更に延長すべき品目、或いは又一年までは延長しないで来年で打切るというような品目をそれぞれ選別いたしておるのであります。
○委員長(中川以良君) 最後の保税倉庫、保税工場の問題。
○政府委員(北島武雄君) 保税倉庫、保税工場、最近殊に保税工場におきましては申請が非常に多くなつております。外貨割当の条件といたしまして保税工場においてしなければならんというような条件のついておりますのが大分ございますので、最近非常に申請が殖えておるのでございます。最近の保税倉庫、保税工場の許可件数を御披露申上げますれば、昨年の十二月末日現在におきまする保税工場の特許件数、現行法では特許ということが書いてございますが、特許件数が三百八件ございます。これが一カ月たちました今年の一月末日現在におきましては三百五十一に増加いたしております。これは取りも直さず最近における保税工場の利用の御希望が如何に盛んであるかということを示すものでありますが、保税倉庫の数字を御披露いたしますれば、保税倉庫は昨年の十二月末現在におきまして特許件数が四百三十八ございます。保税倉庫については保税工場ほど最近件数が増加いたしておるわけではございません。併しこれもなお若干毎年増加の傾向にあるわけであります。ただ私どもとして一番苦心いたしておりますのは、こういう御希望に対しましてなかなか人員の関係からそのまますべて御希望を容れるということができないような現状であることは甚だ遺憾でございますが、こういう保税倉庫、保税工場に特派いたします官吏につきましては予算的にも多少毎年増加はいたしておるのでありまして来年度においては従来の千四百名の定員を千五百名に増加するように相成つておりまするが、百名程度の増員では現在のように保税工場の許可の希望の熾烈な現状に対して果して十分に御希望通りに許可できるかどうかという点については非常に私ども疑問に思つておるのであります。
○小林英三君 今の委員長から質問がありましたが、あなたの御説明になつた保税倉庫と保税工場というのはこれは定義というのはどういうものですか。
○政府委員(北島武雄君) ちよつと定義を御披露いたします。 関税法案の第五十条に「保税倉庫とは、外国貨物を置くことができる場所として、政令で定めるところにより、税関長が許可したものをいう。」こうなつております。それから保税工場のほうは第五十六条におきまして、「保税工場とは、外国貨物についての加工若しくはこれを原料とする製造又は外国貨物に係る改装、仕分その他の手入をすることができる場所として政令で定めるところにより、税関長が許可したものをいう。」というようなことになつております。保税倉庫は輸入手続をしないでそのまま貨物を蔵置しておくことができる、保税工場は輸入手続をしないでおいてその原料に対して加工若しくは製造をすることができる工場であります。その倉庫なり、工場にある間は関税が事実上留保されているという状況でございます。そうしてこれは再び外国に向け積出されれば関税がかけられるごとになつております。又国内に引取られるその際関税はかけられます。
○海野三朗君 その税率は大蔵省が勝手におきめになるのでありますか。
○政府委員(北島武雄君) 関税率につきましては毎年各省から先ず御希望を提出して頂きましてそれに基いて検討いたしますほか、財政上の見地等から私どもとして独自の案を出すこともございますが、関税率の変更等につきましては、事前に関税率審議会という大蔵大臣の諮問機関に諮問しましてその御答申によりまして国会に提案いたしております。
○海野三朗君 そういたしますと大蔵省は、つまり各省とよく打合せてこの税率をきめておるのであると思うのでありますが、先ほどお伺いいたしましたカーボン・ブラツクの税率なぞにつきましては二〇%かけるやつを一〇%にしてあるというようなことは、つまりこれは通産省の責任に入りますか。
○政府委員(北島武雄君) 一〇%を更に一年間継続する案を提案いたしましたのは大蔵省の責任でございます。但し事前におきましては通産省ともよく連絡をとつております。主管省は私のほうでございます。
○海野三朗君 そうしますと、このカーボン・ブラツクのような国内産業、これは非常にまだ力が微弱な産業である。これを育成して行くというような立場から考えますると、この二割の関税を一割にするということはとんでもない話であつて、それは私は間違いだと思うのであります。それに対してどういうふうにお考えになつておりますか。部長のお考えを伺いたい。
○政府委員(北島武雄君) 関税率は非常にむずかしいのでありまして、ほかの行政にも多少そういう傾向はあるかも知れませんが、関税率をきめます場合においては必ず二つの対立した意見が出るわけであります。関税率を上げてくれという御要求に大蔵省がすぐ飛びつくかというと必ずしもそうではありません。又一方高い関税を払つて消費するところの需要者側のことも考えなければならんわけであります。その他財政上の見地等も考えなければならん、或いは又関税率を引下げ、或いは又免税の案を出しさえすればそれで御満足願えるかと言えば、勿論そういうわけにも行かんのでありまして、他方においてメーカーの状況、国内産業の保護の見地から十分に考えなければならんことでございます。カーボン・ブラツクにつきましては先ほども御説明いたしましたように昨年国会に提案いたしました際に通産省の御意見も十分に承わり、私どもといたしましてもこれはこの際二割にするのが適当であろう、こう考えまして政府原案として提出したのでありますが、国会の御審議の結果一〇%に据置く、こういう御判定が下りましたのが昨年の七月でありまして、それが八月一日から執行になつたわけであります。この短期間の間にこの御判定を我々覆すに足るだけの十分な確信を以て政府として提案できるかという点を種々検討いたしたのでありますが、昨年の夏におけるところの国会の御審議を更に覆すに足りるだけの十分な自信を以て提案できませんでしたので、私どもとし幸しては国会の御審議の経過を尊重いたしまして取りあえずもう少し様子を見ようということで、暫定的にそれは一年間の延期の措置をお願いしております。
○海野三朗君 カーボン・ブラツクにつきましては通産当局に又重ねて質すことにいたしまして、次にお伺いいたしたいのはこの石油の関税問題であります。石油の関税につきましては重油とか、原油、それらについては無税にしておるのでありますが、これは国内の石炭、そういうものと睨み合して、この無税にしておられるということは甚だ私どもが了解に苦しむところなのでありますが、年一年と延期して来られた、それは国内産業と睨み合せたあれでありましようか、どういうふうにお考えになつて重油、原油、粗油については関税を今まで延ばしておられるか、又ほかのほうに比べて関税が割合安いのじやないか、つまり石炭産業に比較しますというと、今日石炭が苦境に陥つておるというのは重油が手に入るからではないか、そういうことを睨み合せて関税を立てなければならんのではないか。そういうふうに思うのでありますが、これは昭和二十七年にも二十八年の国会におきましても政府原案として無税として出しておられる。国会で承認したと申しても原案は政府から出ておるのであります。そこであなたがたがお出しになつたので、その根本を私は伺いたい。なぜ無税にしておられるのか。この金がないときに当然税金を取つてもいいのではないかというふうに思うのですが、その点をお伺いいたしたい。
○政府委員(北島武雄君) 炭化水素油の関税につきましてはいろいろ御議論のあるところでございます。国内産といたしましては全需要の五%程度しかないという事実も一方に厳然とございます。併し五%ではありますが、国内において石油資源の開発をするということは非常に重要なことでありますので、関税定率法の別表輸入税表におきまして原油、重油、粗油につきましても一〇%の税率が一応かけられておるわけでありますが、昭和二十六年に国会でこれを暫定的に免税という御措置がとれられた、その後一年々々政府案としても延長をお願いして来ておるのであります。そこでこれは国内産業保護の要請と、更に又最近におきましては石油と競合関係にありますところの石炭業の保護の見地からも免税はそろそろ撤廃してもいいのではないか、撤廃したほうがいいのではないかという御議論も大分出て参つたのでありますが、何分にも石油は我が国工業の基礎資材でございますので、この関税の軽減措置を撤廃するにつきましては相当な影響も考えなければなりませんので、いま暫らく様子を見ることにいたしまして、今回更に一年間の期間の延長をお願いいたしたのであります。但し私どもの考えといたしましては、もうそろそろこういう炭化水素油につきましても輸入税表通りの税準を課する時期がだんだん近付いて来つつあるのではなかろうか、こういうふうに考えておるのでありますが、只今直ちに免税、軽減措置を撤廃することになつて、これが我が国二業の基礎資材であるということに鑑みましてこの際といたしましては暫らく様子を見る、見送るということにいたしまして一年間更に免税、軽減の措置をお願いしたのであます。
○海野三朗君 これは石油開発ということが非常に重要な問題であります。これを税金を課さないでおるということは国内の石油がますます開発という方向にネガテイヴな政治のあり方であると私は思うので、石油開発を最も急がなければならないというのであるならば、こういうふうな重油、原油というようなものに対しても相当税金を課して、そうして国内の石油を早く掘るようにという方向に持つて来なければいかんじやないか。政府の方針とこれは逆行しておるように思う。関税がかかつていない、安く手に入るということになれば国内の石油はそんなに急ぐ必要はないのじやないか、そういうことになつて来はしませんか。どうしても国内の石油を開発しなければならないという見地に立つならば、これは直ちにこお関税の法律の定めるところに従つてかけるのが当然ではないか。それを年一年と延期して来ておるところを思いますと、甚だ私どもは理解できない。一年々々延期になる税率がどれだけになるかというと、莫大な金になつておる。重油は原油、粗油、これを二十七年度においては四百六十億も入れておる、二十八年度においては六百二十億も入れておる。この一割を取つただけでも両方合せて百億になる。こういうふうなところを業界のためであるか、如何なる弁解をなさるか知れないけれども、当然これは関税をかけて取るべきものである。そうして又それが石油資源の開発のほうに拍車をかけるのではないか、こういうふうに考えるのでありますが、その点は如何ようにお考えになつていますか。
○政府委員(北島武雄君) 只今お話のように石油開発事業、或いは石炭鉱業の保護の見地という点からだけを考えますれば、お説の通りにこれは関税の軽減、免除の措置を廃止するのが適当かと存じます。但し一方におきまして炭化水素油は鉄鋼にも電力にも運輸にも水産にも、我が国の重要な基礎産業中重要な基礎資材ということになつておりまして、その方面に対する影響も慎重に考えなければならんのではないかと考える次第であります。両方の見地を総合いたしまして考えますと、まだこの軽減、免除の措置を廃止するのはいささか早いのではなかろうか、こう考えて原案といたしまして更に一年の軽減、免除の措置をお願いしたのであります。
○海野三朗君 もう一つ伺いたいのですが、この国内産業を考えてこうだとおつしやるけれども、国法で税率をきめておる、これを取らないでやつておるということは輸入業者の便宜を計らつておる以外の何物でもないと考えます。そういうふうに私は疑いの眼を持つて見れば見える。ここに二十七年度、二十八年度に対しても百億の税金が取れるのである。それは国内産業とも睨み合せてといういろいろなことを述べられるかも知れませんが、結局するところ何であるかというと、一割くらい増してもそれはつまり消費者のほうにかかるのだ、或いはこういうふうに言われるかも知れませんが、結局するところ何故にこれは税率を掲げてあるものを一年々々延期しておるか、ここに私どもは非常に疑いを持つておるのであります。かけないなら法律を撤廃したらいい、かけるならかけるのがいいのじやないか、便宜上一年々々延びて行くというところに、そこに私はいろいろな疑いの眼を持つて見れば見られないこともない。いわゆる汚職の温床がそういうところにあるのであると私は考えるのでありますが、この点についてはどういうふうにお考えになつていますか。
○委員長(中川以良君) 鉱山局長がおられますので、鉱山局長から一応御答弁願います。
○政府委員(川上為治君) 実はこの関税をかける問題につきましては通産省の内部におきましてもいろいろな意見があつたわけでございます。海野先生がおつしやいますような御意見もいろいろあつたのでありまして、又その御意見に対しましても相当な理由がありますことも我々十分承知いたしておるのであります。通産省内部におきましても石炭局関係からの要望もありますし、又鉱山局としての意見もありますし、いろいろな意見があつたのですが、来年度におきましては差当り従来の方針で行こう、こういうことになつたのございます。それは理由を申上げますというと、実はやはり関税をかけますというと、一般の鉱工業よりはむしろ水産業とか運輸業とか、こうした方面に対しまして非常に大きな影響を与えるというふうに考えられる点があるわけであります。例えば水産業にしますというと、底曳網関係のもの、これは少くとも燃料費につきましては一〇%以上、それから沿岸捕鯨につきましても一三%とか、或いは下関方面の揚繰網ですか、こうした方面の漁業につきましては一四%とかいうような、相当燃料費が原価の中に占めております。又運輸業につきましてもガソリン・トラツク、これは約二〇%に近い燃料費が原価の中に占めておるわけであります。それから機帆船につきましても二〇%乃至二五%ぐらいが原価の中に燃料費が占めておるわけでありまして、こうした方面の原価の中に占める燃料費の割合というものを軽視することはできないというようなふうに私どものほうでも考えておるわけでありまして、特にこうした方面の業界におきましては中小企業関係のものが相当あると思いますので、そうした方面に対する影響ということも相当考えなければならないのではないかというふうに考えたわけであります。従いまして我々のほうといたしましては、じやあこうした方面は何か特別扱いにして税金をこうした方面にかけないで、一般の鉱工業方面にはこれはかけてもいいのじやないかというような議論も内部におきましてはあつたわけなんですが、それをやりますと、完全に重油の統制、或いはガソリンの統制なりをやりますと、即ち切符制とか、或いは公定価格制とか、そういうようなことをやりますというと、これは関税とはいえなくても相当この漁業関係とか或いは運輸関係に対しまする影響が、そう影響はないと思うのでありますけれども、私のほうで今考えておりますような重油につきましての行政指導というようなことで行きますというと、むしろそういう漁業関係とかそうした方面に対しまして非常に迷惑をかけるような行政指導そのものがうまく行かんというようなことになる虞れが多分にあるということを考えまして、やはりこの際におきましてはこの関税を暫らく見合わしたほうがよくないかという結論になつて参つたのであります。 なおこの問題につきましては石炭の値下りというものが今後どういうふうになつて行くか、或いは石油の価格の問題、需給関係がどういうふうになつて行くかということも十分考えての上でないというと、今直ちにその関税をかけるということがいいかどうかという点につきまして相当心配な点もありますので、先ほど申上げました通り心配の点もありますので、通産省としましては大蔵省とも相談しまして、差当りはまあ従来の方針で行くということになつたわけでありまして、海野先生のおつしやいましたような御意見も我我のほうにも相当持つておるものもおりますし、又先ほども申上げましたようにいろいろな意見もありましてそれを総合しました結果が今申上げましたようなことに相成つたわけでありまして、その点御了承願いたいと思うのであります。
○海野三朗君 私もつとお伺いいたしたいのでありまするが、これは次回に質問を保留いたしまして本日はこれで……。
○三輪貞治君 今のに関連して……、二十六年の当時、二十七年の三月三十一日まで、今の原油、重油等の関税を取ることを延期するという立法措置がとられた当時、それから二十七年の三月に更に又一年延期された当時は占領下にあつたと思うのです。それですべての立法措置がGHQのOKを得なければならなかつた当時でありますから、私その頃通産委員をしておりませんから、大蔵委員会にもいませんし、その事情はわからないからお聞きするのですけれども、当時このGHQ側の強い意向が徴収を延期するようにというようなことであつたのではないかということ、この点を一つお伺いしたいと思います。
○政府委員(北島武雄君) 昭和二十六年に関税率の全面改正いたしました場合におきましては勿論GHQの承認を得ておるのです。政府原案といたしましては炭化水素油につきましては別表輸入税表に掲げておる通りの税率で以て国会に提案いたしたのであります。国会において御修正になつたわけであります。占領下における特殊事情で暫定的に免税したということではございません。
○委員長(中川以良君) それでは午前中はこの程度にいたしておきたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) それでは一時半まで休憩をいたします。 午後零時三十六分休憩 —————・————— 午後二時十七分開会
○委員長(中川以良君) それでは休憩前に引続きまして只今より開会いたします。 最初にお諮り申上げまするが、本日は日程に追加をいたしまして石油資源探鉱促進臨時措置法案を議題にいたしたいと存じます。これは衆議院のほうで只今審議中でございまするが、まだ提案理由の説明を聞いておりませんので、最初に提案理由の説明だけ聞くことにいたしまするが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) さように決定いたします。 それから明日の議題でございまするが、明日は本会議が相当に長引きまするような予定でございます。そこで本委員会を開きまするのはどうしても二時ちよつと過ぎるのではないかと思うのであります。日程に追加をいたしまして衆議院で上りました二つの法律案、即ち中小企業信用信保険法の一部を改正する法律案並びに国際的供給不足物資等の需給調整に関する臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案、これは衆議院が上りましたので、明日はこの二法案は討論採決まで持つて行きたいと存じまするので、一つ各会派でお取りまとめおき頂きます。簡単な法律でございますから、大体質疑は尽きておるものと存じます。 それからなお明日、中小企業金融公庫法の一部を改正する法律案が本日衆議院を上げるようなことになりますると、これも極めて簡単でございますので、一緒に討論採決まで持つて行きたいと存じまするので、同様一つお取りまとめを頂きます。その他余つた時間におきましては、日程通りに進行いたす考えでありまするが、大体かような取計らいで御異議ございませんでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) それではさように決定をいたします。 只今申しました石油に関する法律案は、もう一つ石油及び可燃性天然ガス資源開発法の一部を改正する法律案もございますので、二つを本日提案理由を聞くことにいたします。 それでは石油資源探鉱促進臨時措置法案並びに石油及び可燃性天然ガス資源開発法の一部を改正する法律案、二法案を議題といたします。 最初に政府側より提案理由の説明を聴取いたします。
○政府委員(古池信三君) 只今議題となりました石油資源探鉱促進臨時措置法案につきまして御説明申上げます。 国産原油の生産量は、現在年間三十四万キロリツトル程度で我が国原油需要壁の一割にも満たないのでありますが、石油資源の重要性と現在の外貨事情における石油輸入外貨節約の必要性とを考えますとき、国内石油資源の開発を促進することは、今日最も緊急を要するものと言わなければなりません。 而も昨年九月の石油及び可燃性天然ガス資源開発審議会の答申にも見られまするように、我が国の地質は豊富な石油の産出が予想され、探鉱部門への投資を大幅に拡大しさえすれば、国産原油の飛躍的増産は必ずしも難事ではないと考えられますので、過般石油資源総合開発五カ年計画を策定し、先ず二十九年度予算において、財政規模縮小の折にもかかわらず、石油試掘等補助金として一億三千万円を計上いたしたのであります。 併しながら、この五カ年計画の線に沿つて石油の探鉱を急速に実施するためには、補助金の交付もさることながら、民間石油鉱業者の資金が最大限に探鉱部門に投入せられ、而もそれが国としても最も急を要すると認める地域に向けられることが必要であります。併し石油の探鉱には長期に亘り多額の資金を必要とし、而も多大の危険を伴うものでありますから、これを私企業の自由意志に放任しておきましては、探鉱投資の大幅な拡大を期待することは困難であり、又よしんば石油の探鉱を実施する意思と能力とを有する者があつたとしましても鉱業権を持たなければ探鉱を実施することはできないのであります。もとより現行鉱業法においても権利の上に眠ることを許さないための各種の規定がありますし、石油及び可燃性天然ガス資源開発法によつても補助金の交付によつて探鉱を促進することはできるのでありますが、石油の探鉱の量と質の二面に国の意思を直接且つ強力に反映させるためには、いずれも不十分なのであります。 以上の趣旨によりまして、政府といたしましては、先般来石油の探鉱の急速な実施を促進するために臨時措置を講ずる法律の制定を意図し、その立案に鋭意努力して参つたのでありますが、今漸く成案を得るに至りましたので、ここに石油資源探鉱促進臨時措置法案として国会に提出し、十分な御審議を仰がんとする次第であります。 法案の内容につきましては、御審議の途上逐次御説明申上げる所存でございますが、以下その概要について申述べますならば、この法案は、石油の探鉱を急速に実施することによつて石油資源の開発を図るため、地域を指定して石油を目的とする試掘権に関する制度について臨時に特例を設ける等の措置を講ずることを規定しております。 即ち第一には、石油資源の開発を図るため探鉱を急速に実施する必要があると認める地域の指定について規定いたしました。この地域の指定は極めて重要な意味を持ち、この法案のすべての規定は、指定地域についてのみ適用されることとなります。第二には、指定地域内に存する石油を目的とする、試掘権にかかる試掘権者が権利の上に眠ることを許さないために、施業案の変更の勧告及び命令、存続期間、試掘権の譲渡等について鉱業法の特例を規定いたしました。第三には、指定地域内に存する石油を目的とする鉱業権にかかる鉱業権者に対し、石油の探鉱を急速に実施するため特に必要があると認めるときは、業務又は経理の改善について勧告をすることができる旨を規定いたしました。第四に指定地域内に存する石油を自的とする鉱業権に係る鉱業権者に対する業務又は経理に関する検査等この法案の内容を円滑に運営するために必要な諸規定を掲げました。なお最後に、この法案は十年以内に廃止する旨を規定し、臨時立法であることを明らかにいたしたのであります。 以上がこの法案の提案理由及びその概要でありますが、なお最後に一言申上げたいことは、欧米各国とも国情に応じて石油の開発については減耗控除、石油関税、探鉱国営等強力な助成案により多大の努力を払つておるのであり、この意味におきまして、我が国としましても事情の許す限り石油資源開発に関する施策を強力に推進する必要が痛感されるのであります。この法案が、御審議の結果幸いに可決され、公布施行されますならば、必ずや石油の探鉱の急速な実施が促進せられ、その積極的な開発に資し、延いては我が国経済の自立、公共福祉の増進に寄与すること多大なものがあると信ずるものであります。 政府といたしましては、この法案の成立により、別途提出いたしました石油及び可燃性天然ガス資源開発法の一部を改正する法律案と相待つて、充実せる石油行政の実施に努力する所存でありまして、何とぞこの意図するところを諒とせられ、この法案につきましては、慎重御審議の上御賛同あらんことを切にお願い申上げる次第であります。 次は石油及び可燃性天然ガス資源開発法の一部を改正する法律案につきまして御説明申上げます。 石油及び可燃性天然ガス資源開発法は石油及び可燃性天然ガス資源を合理的に開発することによつて公共の福祉の増進に寄与するため、石油及び可燃性天然ガスの特性に応ずる掘採の方法を定めると共に、その探鉱及び掘採の促進を図ることを目的として制定され、昭和二十七年六月三十日から施行されたのでありますが、その後一年半余の経験から見まして、政府といたしましては、同法の一部を次の二点について改正する必要があることを痛感するに至つたのであります。 即ち第一には、探鉱又は二次採取法に対する補助金の交付の方法であります。現在これらに対する補助金は後払することになつておりますが、石油及び可燃性天然ガスの探鉱又は二次採取法の実施には長期に亘り多額の資金を必要とし、而も危険度を著しく大きいために所要資金を銀行等からの融資に依存することは殆んど不可能でありますので、探鉱又は二次採取法の急速な実施を促進するためには、これらに要する資金の融通を円滑にするために、補助金の後払制度を廃止することが必要であります。 第二には、探鉱又は二次採取法に対する補助金の交付にかかる納付金の限度であります。現行法では、補助金の交付の決定を受けた鉱業権者がその決定の対象となつた試掘工事によつて油層を発見し、又は二次採取法の実施によつて産油量の増加を見た場合に、国庫に納付する納付金はその時までにその鉱業権者に対して交付された補助金の総額を限度とすることになつておりますが、この納付金は、我が国全体を平均した探鉱又は二次採取法の成功率、発見油層の埋蔵壁及び産油量等を基礎として、交付した補助金の総額に相当する金額が国庫に納付されるように算定されておりますので、鉱業権者ごとの納付限度が存在する限り、結局国全体としては交付した補助金の一部に相当する金額しか納付されないことになります。 このことは、貴重な国の財政資金によつて補助する趣旨に反することになりますので、この納付限度を廃止し、財政収支の均衡に寄与することが必要であります。 以上の趣旨によりまして、政府といたしましては、過般来同法の一部改正を意図し、今漸く成案を得るに至りましたので、ここに石油及び可燃性天然ガス資源開発法の一部を改正する法律案として国会に提出し、御審議を仰がんとする次第であります。 法案の内容につきましては、御審議の途上逐次御説明申上げる所存でございますが、以下その概要について申述べますならば、第一に、探鉱又は二次採取法に対する補助金の後払制度を廃止したこと。第二に、探鉱又は二次採取法補助金の交付の決定を受けた者の当該探鉱等を完了した場合の届出義務について規定し、これに対する違反について罰則を設けたこと。第三に、探鉱又は二次採取法補助金の交付にかかる納付金の限度を廃止したこと。第四に、補助金の後払制度の廃止に伴い、補助金の適確な使用を確保するために、補助金の交付を受けた者に対しては経理の状況についても報告を徴し、又は立入検査をすることができるものとしたこと。等であります。 以上この法案の提案理由及びその概要を申上げたのでありますが、何とぞ慎重な御審議の上御賛同あらんことを切に希望いたすものであります。
○委員長(中川以良君) そこで委員長より只今の二法案に関連いたしまする資料を御要求申上げます。先ず国産原油の生産状況、これは終戦後より今日まで年度別、会社別にお願いをいたします。次は石油試掘等補助金の交付状況、これは終戦後より今日までの年度別、会社別。次は帝国石油の営業報告書並びに決算書、最近の営業期二期分をお願いいたします。それから帝国石油の株主名簿。次に外貨予算との関係から見た昭和二十九年度の石油類需給想定。次は石油類消費規制の措置要領、いろいろ今日論議されておりますので、その消費規制の措置要領をお示し願いたい。それから最後に石油及び可燃性天然ガス資源開発審議会の名簿。以上を一つ成るべく早く御提出をお願いいたします。
○政府委員(古池信三君) 承知いたしました。
○委員長(中川以良君) 本日は一応提案理由を聞くだけにいたしておきたいと存じまするが、なお資料の御要求がございましたら、この際にお申出をお願いいたします。
○小林英三君 なお我が国で現在までに査定されております石油の産額の豊富なる地域がわかつておりますれば、石油並びに天然ガス資源でどの地方とどの地方が最も有望であるか、その資料をお願いいたします。
○豊田雅孝君 只今小林君からの資料御要求に関連してでありますが、先ほどの政務次官からの説明によりますと、我が国の地質は豊富な石油の産出が予想せられるということで、国産原油の飛躍的増産も必ずしも難事ではない、曾つては日本には石油資源が乏しいということがこれは常識みたいになつておつたのでありますが、これが今回全然といつていいくらい予想が違つて来たというふうな御説明なんでありますが、それを立証するような資料を、只今の要求せられた資料に関連いたしまして、特にその点をはつきり強調せられたわかりやすい資料を出してもらいたいと思います。
○高橋衛君 先ほどの御説明の中に、外国においてもこういうふうな探鉱の促進であるとか、その助成の措置について強力な施策が行われているということでありますが、それらの資料がございましたらお願いしたいと思います。 それからもう一つ、この仕事はすべて挙げて帝国石油鉱業でありますか、その会社にやらせることになると思うのでありますが、株主名簿のほかに現在の役員名簿並びに業務規程と申しますか、如何なる人がどういつた権限を持つているかということについての資料がございましたら頂きたいと思います。
○委員長(中川以良君) ほかにございませんか……それでは本二法案の審議は本日はこれだけにとどめておきたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 —————————————
○委員長(中川以良君) さようにいたします。
○委員長(中川以良君) それではこれより日程にございまするガス事業法案の審議に移ります。かねてお打合せをいたしました通り、本法案の審議に関連をいたしまして、ガス事業者のかたより二名、地方公共団体のかたから一名の参考人にお出ましを願いまして、ガス事業法案に関する御意見を聴取をいたし、引続き政府側からガス事業五カ年計画の説明を聴取をいたしたいと存じます。 参考人の選定に当りましては大企業から一名、中小企業から一名という目標で御一任を願つておつたのでございますが、ガス協会ともお打合せをいたしました結果、本日御出席を願いました上野さんは協会のガス事業法案対策委員会委員長とされまして、又通産省の電気及びガス関係法令改正審議会委員として最も精通をしておられるかたでございます。又穴水さんは中小企業者とせられまして、一方天然ガスを供給源とするガス事業者として御活躍になつておられるかたでありまして、いずれも適任と認められまして御出席をお願いしましたところ御了解を得た次第でございます。なお東京都の遠藤さんは、全国知事会事務局ともお打合せを願いましてその関係の御意見を代表して御出席を願うことに相成つた次第でございます。 次に参考人の皆様方に一言御挨拶を申上げます。本日は極めて御多忙のところ当委員会のためにわざわざ御出席を賜わりまして誠に有難うございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申上げます。 当委員会に只今付託をされておりまするガス事業法案につきましては、先般来鋭意これが検討に当つておるのでございまするが、本日は何とぞ本法案に関連いたしまして適切、公正なる御意見を腹蔵なく御開陳を賜わりまして、今後の当委員会の審議に当りましての最もよい参考としてお与えを賜わらんことをお願い申上げる次第でございます。御陳述の時間は大体御一人十五分乃至二十分程度にお願いいたしたいと思います。順序は御着席の順にお願いを申上げることにいたします。それでは最初に静岡ガス株式会社の上野社長。
○参考人(上野次郎吉君) 私は只今御指名頂きました静岡ガスの上野でございます。本日は新らしいガス事業法案の御審議に当り参考意見を述べよということで罷り出て参りました。かねて通商産業省内に設けられました電気及びガス関係法令改正審議会の委員としてその末席をけがしておりますが、これは中小規模のガス事業者から選ばれたということを私自身としては考えておるのでありまして、従いまして同審議会におきましても、私はその立場から十分意見を述べさせて頂きましたし、我々の意見は通産大臣へ出しました答申書にも十分盛込んで頂いております。ガス事業法案はこの我々提出しました答申書に基き立案されたものであり、その法案の内容を拝見しますと、答申書の趣旨を尊重して法制化されておるように見受けまして、私としてはいわゆる妥当な法律案であり、いわゆる頂けるものだと存じておる次第であります。 法案につきましては皆様方御存じのようにいわゆる許可事項とか、認可事項が整理されており、我々すべての事業者のいわゆる自主性を尊重することが新法律案の特色の一つになつておるように見受けますし、法案自体についても、中小規模程度の我々ガス事業者にとつて、格別負担が重いというような規定は余り見出せないのであります。ただ細かいことを申しますと、現行法令に比べて手続上若干煩雑になつたという点がないでもありませんが、例えば法案の第八条に掲げるところの供給区域の変更とか、或いは設備の変更という点では、現行法令では設備の変更の場合は大規模の製造能力とか供給能力の変更でなければ大体野放しで工事もできておつたのでありますが、新法案ではそれが一切罷りならんということでガス発生炉及びガスホルダーの増設、能力変更というようなことは全部原則的に許可事項になつておる程度のものでありまして、この点が現行に比べて煩雑になつたというようなことではありますが、一面現行法ではこういう設備能力の変更は聴聞事項になつておるのでありますけれども、本法案は聴聞事項から外れておりますので、いわゆる簡単な変更は通産省の行政方針として簡単に処理して頂ければ、これもさほどの負担にはならないというふうに存じております。ただ私たちといたしましては、新らしい法令が出てからその実施面で整備されるであろうところの政令とか省令のきめ方で、中小規模のガス事業者に無理な規定が現われないようにして頂かなければなりません。いわゆる煩雑な規定のないようにしてもらいたいと考えておる次第であります。 以上法案それ自身については特に格別取立てて申上げるほどのことはないのでありまするけれども、折角ここへ出て参考意見を述べるという機会を与えられましたついでにというと誠に失礼ではありますけれども、述べさして頂くならば、法令改正審議会の答申書の冒頭に掲げてありますように、ガス事業の健全な発達は究極のところ公共の福祉を増進することになりますので、事業の発展及び自主性に必要な法規定をできるだけ盛込んで頂く、それから同じくガス事業の助成策として、例えば低利資金の確保だとか、一般消費者に課税されておるところのガス税の廃止、それから道路を使用することによつてとられておるところの道路の占用料というようなものの軽減というような措置を講じて頂いて、多数の潜在しておるガス営業家の要望に応えてガスの普及率を図るということは我々ガス事業者の使命でありますので、以上低利資金の確保とか、ガス税の廃止、公共の土地の使用料の減廃というようなことをかねがね要望しておる次第でありますが、これは法律事項としては無理といいますか、大体法律にはそういうものを書くものじやないというふうに考えられますので、行政面で通産省が適当な手を打つて頂きたいということを考えておる次第であります。 ガスの普及率ということを話しましたついでに申上げますと、現在我が国で全国的に見てガスの普及率は僅かに一二%にとどまつておるのでありますが、ヨーロツパ、アメリカというような国は非常に行渡つておるらしくて、物の本によりますと、イギリスは九〇%に達しておるやに開いておりますけれども、これは勿論生活水準や生活様式の相違はあるとは言え、その開きが余りにも大きいので、もつともつと我々ガス事業者としてはガスの普及率を図らなければならんということを痛感しておる次第でありますけれども、いろいろガス普及についての障害を除くためのいわゆる保護育成の必要があるということを何とぞ御了解願いたいと思います。 最後に我々ガス事業者にとつて先般総理府資源調査会の勧告もあり、又昭和二十八年五月通商産業省の省議決定に基く都市ガス施設拡充五カ年計画という線に沿つて私たちは現在万難を排してその拡充に邁進しておるのでありますけれども、このプランを遂行して行く上に一番障害になつているのは、長期且つ低利の設備資金がなかなか得られにくいということでございます。ガスの新らしい需用にミートさせるために今後は巨額の投資をしなければならん、例えばガスの製造装置を造成して行くとか、ガス溜を増設して行く、或いは導管を延ばして行くというようなための建設資金が莫大に要するのでありまして、新法令が出ましたならばその新らしい法令の下の行政運営面で適切なる手を打つてもらうように考えておる次第であります。 それから、これは機会あるごとにあちらこちらでお願いしておるのでありますが、我々が又事業者は先ほども触れましたように、電気ガス税というものをやめてもらいたいということをしばしば言つておるし、それから我々が負担しておるところの事業税がどうしてもガス事業にとつては重いというようなことを考えておるのであります。誠にその点はしばしば繰返してもなお且つ申上げなければならんようなことでございますけれども、成るべくその税金の負担ということを軽くして頂きたいと思います。以上を以ちまして私のいわゆる陳述を終らせて頂きます。どうも御清聴頂きまして有難うございました。
○委員長(中川以良君) 有難うございました。 それでは次に東部ガス株式会社の穴水三郎さんにお願いいたします。
○参考人(穴水三郎君) 私は只今御指名を頂きました東部ガス株式会社社長穴水三郎であります。先般はガス事業法案御審議に際しまして現地御調査のため西川、岸、三輪の諸先生には余寒なお厳しき折柄にもかかわらず、わざわざ天然ガスを主体とする秋田市においでを頂き、帝国石油株式会社及び当社秋田事業所並びに秋田市常ガス事業所の実情をつぶさに御視察を賜わりましたことは誠に光栄に存じ、心から御礼申上げる次第でございます。又今般は委員長の中川先生から参考人として出頭せよとの御指名がございましたので、この機会にいささか所見を申述べさせて頂きます。 ガス事業につきましては一昨年十二月制定を見ました電気及びガスに関する臨時措置に関する法律によりまして、旧公共事業令並びに旧瓦斯事業法、但し保安関係のみの内容がそのまま引継がれて参りましたため、いろいろ不工合な点もございましたが、このたび新ガス事業法案が国会に提案され、すつきりとした単行法にまとめられて許認可事項の整備、聴聞事項の簡素化等種々立案に際し通商産業省御当局の御考慮を頂きましたことは、事業者といたしまして非常に喜ばしく存ずる次第であります。併し法案第二十五条においてガス事業者以外の者がガス事業者の供給区域内に導管によりガスを供給するときにつき、これを単に事前届出制とされておりますが、御当局の立案の御精神は諒といたしましても、現実的には問題でありまして、ガス事業者の規模が小さく、ガス事業者以外の者であつてガス事業者の供給区域内にガスを導管により供給しようとする者の規模が著しく大であつて、而もガスの供給源を独占しておるような場合には後日ガス事業者と、ガス事業者にガスを供給する事業者との無用の紛争を起さぬよう厳重な御方針の明示が必要かと思われます。 次に私ども中小ガス事業者として特にお願いしなければならないことは、法案第二十一条熱量等の測定義務、第二十六条会計の整理、第二十八条保安基準、第二十九条ガス成分の検査義務、第一十条導管の工事、第三十一条導管工事の届出、第四十六条報告の徴収、第五十二条権限の委任等細部に関しましては政令、通産省令の規定に委ねられておる条文が非常に多いのでありますが、政省令の規定の内容、特にその運用如何によりましては比較的規模の小さい地方ガス事業者にとりその事業経営を困難に陥れる虞れが多分にございますから、政省令の御制定に際しましてはその運用の面において地方中小ガス事業者につき何とぞ格別なる御配慮を賜わるよう切にお願いをいたしますと共に、一日も速かにガス事業法案の国会の通過を希望いたす次第でございます。以上簡単でございますか……
○委員長(中川以良君) 有難うございました。 それでは最後に東京都の経済局の遠藤商工企業部長にお願いいたします。
○参考人(遠藤博君) ガス事業法案の御審議に当りまして関係者の一人といたしまして地方庁の側の意見を申上げる機会をお与え頂きましたことを厚く御礼を申上げます。実は副知事又は局長が出向かなければならないのでございますが、丁度今日は都議会の予算審議の委員会を各委員会とも開いておるような都合でございますので私は代理で伺つたような次第でございます。御了承願います。 ガス事業が独占的な公益事業でありますことは申上げるまでもないのでありますが、同時に又公害を伴うわけであります。同時に地域に定着して行われるという事業でありますので、一般市民生活の利益の確保、或いは地方産業の振興、又は都市計画の推進等を図るを任務といたしまする地方庁といたしましては、ガス事業の振興に対しまして関心を持たざるを得ないのであります。特に供給区域とか或いは供給規程、料金の問題、それからガスの製造供給等の施設に対する保安上の監督の問題、災害時の応急対策、或いはその後始末等につきましては格別な深い関心を持つておるわけであります。こういつた方面の現地処理を必要といたしますような面における監督の権限は第一線の行政機関である地方庁にお任せ頂いたほうがより適当ではないかというふうに考えている次第でございます。旧瓦斯事業法或いはこれを受けました公共事業令等におきましてはそういつた措置をお含みの上だと思いまするが、一応知事の権限もあるのであります。ところが今回御立案になりましたガス事業法案におきましては、先ず第一に地方庁で問題となりましたのは、実は昨年の五月でございましたか、公益事業局のほうから、ガス事業法の審議会のほうがお示しになりました案を見ますると、ガス事業者が他人の土地に立入る場合の許可の権限は、障害となる植物を伐採するとか、或いはそれを移植する場合に紛争がありました際の裁定の権限、以上の二つに関連いたしまする損失補償についての裁定の権限、この三つが地方庁の権限として残されたのみでありまして、他はすべて大臣の権限に吸上げられました。而も大臣の権限は政令によつて一部通産局長にだけ委任する、従来は、地方庁にお配りいたしております資料の四という番号のありました一覧表に大体従来のこの権限の比較表のようなものを書いておるわけでありますが、相当各方面に亘りまして一応監督の権限があつたのでありますが、それがすつかり以上の三点を除きまして、国に吸上げられたという、この点に対しまして、相当地方庁では考えなければならないのじやないかということでいろいろ議論をしたのであります。その先陣を承わりましたのが、実は昨年の五月でございましたか、近畿地方の六府県知事の連名を以ちまして、これは非常に地方自治体の実情を知らないところの法案であるということで、その当時、六府県知事の名前におきまして、各方面に陳情が行われたのであります。都におきましても、これを受けまして、やはり大体同趣旨の陳情を行なつたのであります。その後これが全国知事会議におきましても議題となりまして、お配りしておりまする資料の一番上の第一のこういう要望を各方面に出したような次第でございます。大体これに基いて、我々のほうの地方庁の立場としての要望を申上げまするならば、大体三点ばかりになるのであります。その前に我々の陳情を或る程度お認め頂きまして、今回出ましたこの法案を見ますると、第五十二条でございますか、監督の権限を通産局長又は都道府県知事に委任することがあるというふうに改められまして、地方庁の権限が或る程度認められるようであります。この点につきましては皆さんの御理解ある御審議のほどを大変に有難く存じておる次第でございます。併しながらどういう条項が地方庁に委任になるかということが実はまだわからないのであります。この点につきまして最後の線として三項目ばかりお願いしたいと思うのであります。 その第一は、この全国知事会のほうから要望いたしましたその記のところに書いてございますが、第一は法案第二十八条二項のガス工作物の維持については都道府県知事の権限を明記して頂きたい、或いは政令によつて委任して頂きたい、こういうことを要望いたしておるのであります。この二十八条のガス工作物の維持と申しまするのは、ガス工作物が標準の基準に維持されておるかどうか、常には維持されていないと、保安上危険であるという立場から、保安的な改造又は修理、移転等の命令の権限等でございまして、こういつたものは緊急且つ適確に現地において行う必要があるというので地方庁の権限にお任せ願いたい、かように考えておる次第であります。 それからその第二に法案四十六条、四十七条の事業報告の徴収及び立入検査につきましての都道府県知事にも法律上の権限のあるようにして頂きたい、かように考える次第であります。これを今まで申しましたように、住民の利益の確保とか、或いは都市計画のほうとの関係の調整、そういつたような面からこういつたことは地方庁におきましても知つておきたいということで要望しておるような次第でございます。 それからもう一つは少し問題が小さくなりますが、資料の二の東京都の知事名を以ちまして今年の二月でございますか、関係方面に要望いたしました最後のところに書いておりますが、施行規則で定められたい事項といたしまして、ガス事業法関係の大臣宛の申請のうちで、事業の許可とか或いは供給区域又は設備の変更、供給規程の変更及び導管工事方法の認可、こういつたものにつきましては原則として都道府県知事を経由することにして頂けないか、かように考えるわけであります。と申しますのは、こういつた関係はいずれも先ほど申しましたような趣旨によりまして地方自治団体といたしましてはこれを知つておくほうが住民の利益のためにも、又都の道路、交通、水道等の各種の事業との調整の上におきましても必要であると考える次第でありまして、かような要望をする次第でございます。 大変わかりにくい説明を申上げまして恐縮でございましたが、なお御質問でも頂きますれば更に附加えたいと思います。よろしく御審議をお願いいたします。
○委員長(中川以良君) 有難うございました。 それでは参考人のかたがたに対しまする御質疑をお願いいたします。
○西川彌平治君 只今上野さんからいろいろとお話がございましたうちに税金の問題がございましたが、税金の問題について少しく伺つて見たいと思うのであります。 東部、ガスさんは天然ガスと石炭ガス、両方を御販売になつておるようでありまするが、天然ガスの場合は熱量が八千乃至一万カロリーのものを卸売業者でありまする帝石から受入れまして、それに対しまして空気を混入いたしまして、或いは石炭ガスを混入いたしまして四千二、三百カロリーで市中に供給しておられるというようなことを私は聞いておりますのでありますが、その場合におきましていわゆるガス税は空気を混入いたさないいわゆる生の八千乃至二万カロリーのものに対してガス税を払うのでありますか、或いは空気を混入したものによつてそのガス税を払うといいますか、徴収すると申しますか、いたしておるということについて一つ伺つておきたいと思います。
○参考人(穴水三郎君) 空気並びに石炭、ガスを混入したものに対して電気ガス税がかかるのであります。
○西川彌平治君 実はこの天然ガスの場合におきましては、井戸から噴出いたしますガスに対しては鉱産税がたしか取られている。それが今度は卸売業者から小売業者に、いわゆるガス会社に参りまして一般供給を受けるかたは今度はガス税を取られるということになりますと、私は二重の課税になるのではないかという感じがいたしますが、その点に関しましてこれは公益事業局長に伺いますが、その関係はどうなりますか。鉱産税を取られたものを更に空気を混ぜて、その空気を混ぜたものに今度は税金をかけるということになるような形でありますが、その点についてはどういうお考えでありますか。
○政府委員(中島征帆君) これは鉱産税と、ガスの消費税はやはり目的が違つておりまして、いわば二重に取られることになりますが、一方で所得税を払いながら別に又消費税を払うという個人の場合と同じように二重の課税になるのでありますが、大体これは止むを得ないと思います。ただ普通の天然ガスは石炭ガスと違いましてコストが低廉でありますので、鉱産税とガス税と二重に払つておるために特別にこのガスが高くなるということはありません。
○西川彌平治君 それは今お話のように、この徴収は性質が違うと言えばそれだけのことでありますけれども、どうも私はその点についていささか酷ではないかというような感じがするのであります。鉱産税を取られてそれがすぐ空気なり何なりを入れたものについて又一割の税金がかかる、これは相当酷ではないか、法律上取らなければならんという、性格が違うということであれば仕方がないけれども一般の消費者に対して非常に酷ではないかということを感じておりますが、如何でありましようか。
○政府委員(中島征帆君) 我々の立場からしますと、できるだけ如何なる税金も安いほうがいいのでありますが、併し鉱産税というものは出て来ます鉱区に対する税でありますから、仮に採掘業者とガス事業者が同じ天然ガスにつきまして分れております場合には、やはり一方で鉱産税を納め、他方においてガス事業者はガスを供給するものとしてそうしたガスにつきましてガス税を徴収するという立場になりまして、どうも課税の対象が違う以上止むを得ないと思います。例えば普通の事業の場合におきまして、事業税を支払う、それからその事業から生産されるものについては物品税がかかる、こういう場合と大体似たような恰好になるのであります。
○西川彌平治君 いま一つ伺いますが、これは今度ガス事業者のほうに伺いますが、電気ガス税として皆さんは税金を御徴収になつてお払いになつているわけでありますが、この税金の除外されておるところが大分あるように私は聞いておりますが、このガスのほうにおいては、そういう特に税金を除外されるというようなものがありましようか、どうでございましようか。
○参考人(上野次郎吉君) 学校における学術研究用のガス税は非課税になつております。
○西川彌平治君 公益事業同長に伺いますが、電気税におきましては、相当私は税金の除外なり減税の措置があると思いますが、このガスに対しまして、只今伺いますと、ただ一件だけそういう減税措置があるだけであるというふうに伺つているのでありますが、この点に関して公益事業局長はどういうふうなお考えをお持ちでございましようか。
○政府委員(中島征帆君) 電気で現在電気税を免除されておりますのは、一部の公共用のものであります。それから一部の産業、特に電気を原料的に使うような産業等についてでございます。 ところがガスにおきましては、大体の需用家、いわゆる一般家庭用が大部分でございまして、工業用も一部ございますが、これに対して特に免税をするというようなことをしなければならん事情はないというふうな関係で、従来そういうものは除外されておりません。ただお話のように、研究用、学校用等は除外されているわけでございます。今度電気につきましては更に免税範囲が拡張されております。やはりガス税につきましても、一応ガスを使います需用の事情を十分調べまして、これにつきましても研究の余地はあるのじやないかと思います。
○西川彌平治君 この卸売ガス事業者のほうから直接に特定な業種に供給をいたしておる場所が多々あるのでありますが、そういうものに対しましては、このガス税を徴収いたしておりますか、如何でございますか。
○政府委員(中島征帆君) ガス税を取つておりますのは、一般ガス事業者からの供給ガスだけでありまして、特定供給の場合にはガス税はかかつておりません。
○西川彌平治君 そういうことは非常に私は偏頗な措置ではないかと考えられるのであります。一般家庭のガスに対しては非常にあれを取るが、事業をやつておるような大量なガスに対してガス税を取らんということは、私は誠にこれは解せないことであると考えておるのであります。更に私はこれは声を大にして言わなければならんことは、生ガスを供給されておつて、而も生ガスでありまするから非常な熱量で、倍の効率もある熱量を持つておる。それに対して全然ガス税を徴収いたさないで、空気を混入した、もう半分、半分以上と申していいほどただの空気を混入したものによつてガス税を取るというようなことは、誠に私は偏頗な措置ではないかと考えますが、この点如何でございましようか。
○政府委員(中島征帆君) ガス税は御承知のように、ガス料金に対しましてその一割を徴収しておりますが、若しもこれを一立方米当り幾らというようなお話でありますと、お話のように不公平になりますけれども、一キロ当り幾らでありますか、仮にカロリーの高い生ガスを供給したとすれば、それはやはり一立方米当りのガス料金というものは高くなります。従つてそういう徴収の方法をすれば、やはり立方米当りのガス税は高くなり、併し熱量で行けば空気を混入しようと、しまいと結局においては同じ程度のガス税を払う。こういうことになるわけであります。
○西川彌平治君 それは公益事業局長さんは現実を知らない御答弁と、私は思うのであります。実際の場合におきましては、卸売を頂いたガスの一立方米の値段と、一般需用家が供給を受けておるところの空気を混ぜた一立方米の値段の点を一つお調べ下されれば一目瞭然のことであるのであります。決してそのボリユームとか、いわゆるガスの比重等によつてその絶対値が同じであるということはこれはないはずでありますから、その点は一つよく御検討頂きたいと思いまするし、どうも私は却売業者から或る特定な会社、営利会社へ売つておるガスが、ガス税がなくて、そうして一般家庭に行く、而も薄い、薄いと申しますと変な言葉になりますが、薄いガスがガス税があるなんということはちよつと常識から考えても法律がそうだとすればこれは仕方がないのですけれども、それはちよつと変でございませんかな。
○政府委員(中島征帆君) ガス税は先ほど申上げましたように消費税でございますので、従つて需用家がガスを使つてそれに料金を払います場合にその料金に一割をかけるという建前になつておりまする以上、卸売業者がガス事業者に卸すところにかけるという場合とちよつと意味が違うのであります。ですから若し消費者に対しまして生ガスを供給しますというのであれば、消費者の買います生ガスに対して一割かけるという考え方になるわけでございます。若しこれを生産者課税と申しますか、卸売課税と申しますか、そういうような段階で課税するとなればおのずから話が別になつて来ます。
○委員長(中川以良君) 今のことに対して何か御意見ございますでしようか。穴水参考人如何でございましようか。
○参考人(穴水三郎君) この問題はガス事業法案と関係ございませんので、意見ございませんです。
○三輪貞治君 同じ供給地域内でそういう取扱がされると、非常に多くのガスを使う事業をやつておる人は特定供給をだんだん希望するという傾向は出ておりませんかどうか。これは両方から一つ。
○政府委員(中島征帆君) 若しもガス事業者がおりましてその地区内で特定供給ということが起りますというと、やはり勿論この場合におきましては税金もかかりませんし、又コストも安いという関係から、比較的安く買えますので特定供給を希望するものが多いと思います。併し現在まではそれほどございませんけれども、将来まあ本当から言うとそれを許可制か何かして抑えるのも一つの方法かと思いますけれども、まあ我々今考えておりますのは、特定供給というのが起りますのは、大体自家用のガス用設備を持つておるもの、或いは天然ガスを取扱つておるものが自分の直接関係の、最寄りの工場等に対しまして、例外的に供給するという場合であります。それがだんだん拡がつて相当多数のものに特定供給するというような場合におきましては、一般供給者との区別がつかなくなりますから、その場合におきましてはやはりガス事業者としての手続を踏んでもらう、こういう必要があるだろうと思います。従つてその段階に達しましたときにはそういうような手続を踏めるように一応この法案といたしましては特定供給につきましての届出をとりまして、その実態を常に把握して行こうと、こういうような手段でまあ考えております。
○三輪貞治君 先ほども穴水参考人のほうからこの点についてお述べになりましたが、併しいろんな事情をお考えになつて余りはつきりはおつしやらなかつたのですが、届出制はやはり御歓迎されないのではないかというふうな印象を受けました。その場合に届出に対して如何なる通産省としては行政指導をなさるつもりでありますか。
○政府委員(中島征帆君) 一応これは特定供給というのはガスの生産者と、それからその特定の相手方との特別な契約でございますので、それに余り立入るつもりはございませんから、ただそれがだんだん拡がりまして相手方が多数になりました場合には、先ほど申しましたような意味で、一応ガス事業者としての手続を踏んでもらいたいというふうな通告をするわけであります。
○三輪貞治君 将来においては許可制にするお考えがありますか。
○政府委員(中島征帆君) 若しもこの程度の措置で以てなかなか所期の目的が達しない、従つて特定供給の量がだんだん殖えて来たという場合におきましては、その場合におきまして又考えたいと思います。
○海野三朗君 今のに関連して、只今西川委員の御質問に関して、局長はその答弁が非常にあやふやである。私が重ねて伺いたいのは普通に使うところのガスの値段と、大口で使うところのカロリーの多いガスの値段とが違うということ。これは一体正しいあり方であるとお考えであるかどうか。それを伺いたい。
○政府委員(中島征帆君) 現在のガスの供給規程によりますると、多量に使います場合にはやはり逓減料率になつておりまして、安くなつております。併しこれはいわば大口の事業家は優遇するということになりますけれども、多量に使う場合におきましてはコストを考えましても料金等につきましてやはりセーブができるというような考え方から、或る程度割引をするということは適当ではないかと思つております。併し特別にいわゆる特定供給につきまして安くするということは、これは一般ガス事業者の場合にはございませんで、他の自家用ガスの設備を持つておるもの、或いは天然ガスの採掘業者等が特定のガスに優遇供給をする場合におきましては、これは個々の値段でございますから一般のガス料金に比べまして安いということはこれは起り得ることでございます。一般のガス業者から供給します場合には常に供給規程によりまして一定の量を使えばその規程の料金を払うというふうに一律にしております。
○海野三朗君 今のガスの場合も電気の場合も同様なんでありますが、電気の場合にしましても、我々が使つておるところの電気の料金と、大口工場で使うところの電気の料金が甚だしく違つておる。そういうようなあり方、即ち今のガスの場合でも同様それが幾らか安くなるというのはこれは認めてやつてもいいのでありまするけれども、そこに格段の差がある。つまり程度問題である。そういうことは私は全体としまして今日のこのガスの料金のあり方もそうであるし、電燈料金のあり方も私は甚だ間違つておるのじやないか。つまり小ものいじめをやつておるのではないか。そして大もののほうがいいことをしておるのじやないかということになるのでありますが、局長はどういうふうにお考えになつていらつしやるか。電気の料金なんぞも我々のほうでは一キロワツト当り八円近いのに、ところが大口工場は一円七十何銭かでどんどん大口は使つておる。それは一般の場合と違つて悪質の電気であるからとか、或いはいろいろここに詭弁を弄されるけれども、それにおのずから限度があつても差支えないのではないか。甚だしきは四倍にもなつておるのではないか。我々はこれについては甚だよくないあり方であると、こう考えておるのでありますが、その点について局長の偽らない、ごまかしのない率直な意見を一つ承わりたい。
○政府委員(中島征帆君) 多量に使用する場合の料金割引はガスにはございません。電気は使い方によりまして大口、或いは電燈との相違がございますが、ガスの場合は割引の率は非常に、極めて幅が小さくて、まあいわば大口のお得意さんには少しおまけしましようという、その気持を現わす程度でありまして、特別に優遇するという大きな開きはございません。電気の場合におきましては同じように、例えば家庭用の電気の場合と、それから非常に大口の電気の場合とはかなり単位当りの電力料金は違つておりますが、これは電気料金の構成上から言いまして電燈料金におきましてはいわゆるその設備料という性質のものでございますから需用家料金、それから電力量料金とこの二つに分れております。家庭の場合にはこれは基本料金という恰好でとられておりますけれども、その点の構成が違つておりまして、従つて大口一キロワツト当りの単価と、それから家庭需品、電燈の場合の単価というものはこれは比べただけでは不十分ではございますが、それをこめて考えましても大口のほうは安くなつておるということは事実でございます。併しこれは考え方としましては小口個別原価主義をとつておりまして、大口の場合におきましては、例えば第二次変電所から直接に高圧の電気を送つてもらえる。この場合におきましては送電線或いは配電等の経費を考えましても極めてコストは安くなつております。それからこれは家庭の場合には非常にほうぼうに散らばつております個々の需用家に対しまして、網の目のような配電線を張つておりまして供給するわけでございますから、その意味におきまして一つ一つの供給原価というものは高くなる。飽くまでこれは原価主義によつてそういうふうに開きが出ておるというふうなことになつておるのであります。
○委員長(中川以良君) ちよつと注意しておきますが、参考人をお招きして参考人の御意見を聞くことになつておりますので、参考人に対する御質疑を頂きまして、冒頭に私が申上げました通りに参考人に対する御質疑が終りましたならば公益事業局からガス事業の五カ年計画並びにこの法令に伴う政令案の説明を聴取いたしますので、その際において御質疑をお願いいたしたいと思います。
○西川彌平治君 委員長さんの言われる通りでありますので大変申訳ございませんでしたが、実はおいでになつた東部ガスさんにちよつとお伺いいたしますが、卸売業者から直接に工場等に供給をしてもらいたいというところが最近秋田にもありましたようでありますし、各所にこういうような要求があるやに私は聞いております。新潟県においても私の知つておる範囲においても数個所あるようでありますが、こういうものに対して率直にあなたがたから、こういうものに対しては供給をしてもらいたくないとか、或いは差支えないとかいうような一つ率直な御意見を承わつておきたいと思います。
○参考人(穴水三郎君) ガス事業者である以上自分の供給区域内においては絶対に他の業者の供給はお断りしたいと思つております。
○西川彌平治君 これもちよつと多少的が外れておるかも知れませんが、一つ伺いたいと思います。私はこの間秋田を視察いたしまして調べるのを忘れて来たことがございます。それは秋田市内におきまして、相当あなたの区域内におきまして、相当多数のいわゆる、僅かばかりのガスでありますが、直接に販売をしておるところが相当ございますが、あれに対しましてガス税を一体徴収しておるか、おらないか御存じございませんか。
○参考人(穴水三郎君) 供給国域内においてそういう例があると思いますけれども、現在私の供給区域内においては卸売業者が直接供給はしておりませんでございます。
○高橋衛君 東京都の遠藤さんにお伺いしたいのでありますが、私も余り研究しておらんのでございますが、ガス事業に対して地方公共団体側の御希望の点は同様に電気事業についても同じ理由が成立つのではないかと思うのでありますが、電気事業法においては、現在までの経過はどうなつておりますか。
○参考人(遠藤博君) お説のごとく電気事業法に対しましても殆んど同一の主張を実はしておるわけであります。御承知のごとく、まだこれは法案となつて出ていないようでありますので、従いましてこのガスの関係ほど具体的にまだ陳情していないのであります。
○高橋衛君 現状をお伺いしているのです。現状如何なる権限があるかということ。
○参考人(遠藤博君) 権限でございますか。権限は電気におきましては殆んどありませんようでございます。やはり植物の伐採とか移植についての最低の権限とか、土地立入の場合の許可とか、その程度でございます。
○高橋衛君 私は、このガス事業について沿革的に地方長官に権限が与えられたのは専ら当初の成立ちが都市に限定されておつた、その地域に限定されておつたというふうな理由からして、地方長官にそういうような権限が与えられたという理由も相当あるのではないかと、私は考えておるのであります。従つて今日のように相当広い区域が供給区域になつたという状況になり、又これが全国的な立場になるということになればおのずから電気事業と同じような性格に質的な変化を来たしておるのではないかというふうに考えられるのであります。これは私の意見でありますからあえて御答弁を要求いたしません。それからそれに関連いたしましてガス事業のかたにお伺いいたしたいのでありますが、ガス事業の中には非常に大企業の形態であるものと、未だに中小な極めてプリミテイブな状態にあるものとが相当混在しておるように思われるのであります。従つて大きな企業については東京都の、又地方長官側の御主張の点が電気事業と同じようにそれほど根拠の大きいものでないと感じられるのでありますが、小さな企業についてはそういうようなものがあり得るのではないかという感じであります。なぜそういうようなことを感じられるかと申しますというと、例えばガス事業については今度の法案につきましても主任技術者の制度があつて、この主任技術者を通して相当厳格な、極めて微細な監督が行われる。従つて一方においてはこの主任技術者自体についても御意見を伺いたいのでありますが、すでに国家試験によつて検定を受けた者が千二百名もある。そういうことによつてなお且つ試験を続行しなければならない。そして国家があえてこういう問題について介入しなければならんという理由が必要であるか。恐らく大企業については殆んどないと思うのでありますが、中小と申しますか、むしろ小さなプリミテイブな状態にある企業についてそういうような必要がある。従つてそういうような非常に原始的な、又国家として非常に厳格に監督をしなければいかん、常時目を離されんというふうな企業の状態にある場合には同様に地方団体としても又相当重大な関心を持たざるを得ないというふうな感じをいたすのでありますが、その点について恐らく東京都の場合においては御答弁を要求しても無駄だと思いますが、上野さんなり、東部ガスの社長さんでありますか、からその点についての御意見を伺いたいと思います。
○参考人(上野次郎吉君) お答えを申上げます。どうも地方におきましては有識者はなかなか得られない。勢い自社の従業員を育成して国家試験を受けさしてその資格をもらわなければならんという実情にありますので、試験制度を存続してもらつて有識者を雇入れるということになると思います。
○参考人(穴水三郎君) 同様な意見であります。
○高橋衛君 私のお聞きいたしておりますのは、主任技術者の制度があれば、そういうふうな主任技術者を格付けするためにそういう試験制度が必要であるかも知れませんが、主任技術者の制度自体が、又主任技術者を通じての監督の方法自体が、相当立入つた監督でありますので、そういう事柄が大体においてはもうすでに必要ないじやないか。十分会社を信用していいじやないかという点をお聞きしておるのでありまして、その制度自体が必要であるとすればそういうような制度も必要であるという御意見にもなろうと思います。その点についての御意見を伺いたいと思います。
○委員長(中川以良君) 上野参考人如何ですか。制度は要らないんじやないかというような質問なんですが……。
○参考人(穴水三郎君) もう一度御説明願いたいと思いますが、主任技術者に国家試験を受けさせる必要がないという、こういう意味なんでしようか。
○高橋衛君 只今ガス事業法案によりますると、各工場ごとに主任技術者を置くことが必要であると、又主任技術者は法令上の会社の経営者とは別個の独立の責任を持つておるという点。それから従つてその主任技術者というものは国家試験に通つた者でなければならんというようになつておるのであります。ところが先般政府委員に聞いて見ますると、主任技術者としてすでに試験に合格した者の数が全国で千二百名あるということであります。恐らくは東京ガスとかその他のガスにおいては百名を下らんところのすでに資格を持つておる者がおられる。又地方の小さな企業におきましてもそういうような技術者を得ようとすればどこからでも得られるという状態にありはしないかというふうに感じられるのであります。その点でつまり主任技術者を置いた場合においても、必要じやないじやないかという一つの質問であつたのでありますが、同時に又そういうふうな大企業におきましては、すでに技術者の組織もできておりまするし、又長い間自主的に相当な保安設備なり、その他のことをやつておると思うのでありますから、特に会社の経営者が直接に主任技術者を監督して、そうして主任技術者にいろいろなことを命ずる、又場合によつてはこれを解任することもできるというふうな制度を別個に置くことの必要があるかないか、その点についてお聞きいたしておるのであります。
○参考人(穴水三郎君) 私の会社の実情について申上げますのでございますが、現在国家試験を受けるということは、私の会社においては、各職員が非常に希望がありまして、地方におきましては殆んど勉強に刺戟がございませんのですから、国家試験を受けることによつて非常に刺戟になりまして、各人がお互いに錬磨し合いまして、ガス事業発達の一助と現在なつておりますから、この点から考えますと、国家試験を受けることは非常に必要のように思われますのでございます。
○高橋衛君 上野さん、どうございますか。
○参考人(上野次郎吉君) 私どもも大体同じでございます。
○高橋衛君 そういたしますと、単に……。
○参考人(上野次郎吉君) 果してその技術屋さんが保安の責任があるかどうか、ものの判断のしようがないのであります。
○高橋衛君 非常にしつこいようでありますが、私は保安の責任を完うできるかどうかという問題は技術者の技術的な能力の問題よりも、むしろ誠意を持つているかどうかという点に、より多くウエイトがあると考えておるのでありますが、それほど未熟な、それほど頼りにならんところの技術者のみが大体各ガス事業会社におられるのでありましようか、その辺もう一遍……。
○参考人(上野次郎吉君) どうも恐入ります。
○高橋衛君 一つ御答弁をお願いしたいのでございますが。
○参考人(穴水三郎君) 私の会社におきましては、一つの私の会社内部の勉学の方法として、特に保安基準等につきましてはまだこれからでございますが、審議会の勧告によつて今後きまるのじやないかと思いますが、まだきまらないものに対してどうと言うことは今日できないような気もする。この点はちよつと私まだ保安基準がどうきまつてどうなるかという審議会の様子を聞いておりませんから、その点わかりかねます。
○高橋衛君 どうも甚だしつこくて失礼でございますが、この主任技術者の制度は法律できめなかつたのでございますが、現状についての経営者の御判断をお願いしたいと、こういうふうに思うのであります。
○参考人(上野次郎吉君) 申上げます。一つの会社に資格のある人が何人おつてもいいのじやないかという考え方から、今穴水参考人が申上げましたように、そういう点で会社として試験に応募さしておる現状でございます。それはやはり今申上げましたように、誰でも保安の責を負うだけの技術と資格を帯びさしておきたいというのが我我の考えておるところであるからであります。
○三輪貞治君 私は主任技術者についてちよつと別の立場から、第三十二条でこれは義務付けられておるのでありますが、そういう義務が生ずるということは苛酷になりはしないかという意見を持つておるのでありますが、皆さんの御意見を承わりたい。
○参考人(上野次郎吉君) 申上げます。これは今先ほど高橋さんからもお話があつたように、前からある制度でございまして、大体行渡つておるように思うのであります。
○三輪貞治君 それからこの三十七条で通産大臣が主任技術者の解任を命ずることができるようになつております。これは運用の方法によつて、行政機関の企業に対する干渉ということにも考えられるわけですが、この点如何ですか、解任命令の件ですね。
○参考人(上野次郎吉君) お答えいたします。法文の書き方は、或いは三輪さんがおつしやるようにそうなのかも知れませんが、現実の問題では大体何といいますか、解任命令が来る前に会社でやめさしておるのではないでしようか。
○三輪貞治君 三十四条によりまして主任技術者の免状の返納を命ぜられた者が二カ年を経過しない者には再交付しないと、こういうふうにありますが、二カ年というのは苛酷ではないかという意見もあるわけでありますが、如何ですか。自動車の運転手の免状くらいに短縮したらどうかという声も聞くのでございますが、三十三条の四項の一ですか。
○参考人(上野次郎吉君) お答えします。二年というと苛酷ではないかというようなお話でございますが、大体相対的な問題で、私どもよくこれはわかりませんのです。自動車の運転手のかたはそれより短い期間であるのか、それよりも、二年よりも長い期間であるのかよくわかりません。けれども大体保安上の全責任を持つておるものが、何かの都合で不行届があり、主任技術者免状を返せと言われたならば、制裁的な意味でも普通は大体二年くらい蟄居閉門してもいいのじやないかと思います。期間の短い長いということについてはよくわかりませんのです。
○委員長(中川以良君) ほかに御質問はありませんか。
○大谷贇雄君 ちよつとお尋ねいたしますが、先ほど高橋委員からガス事業は非常に大きい会社もあるし、小さな会社もあるというお話でございましたが、そこで先ほどはこの法律で結構だというお話であつたのですが、この小さな会社が非常に困るというような点はないのですか。
○参考人(上野次郎吉君) 小さい会社といえどもガス会社であるという看板を掲げている以上は、世間のいわゆる公益事業者でありますので、先ほど申上げましたように、絶対に中規模或いは小規模のガス事業者としても、新法案によつても大した、面倒もないという意味合いで、二本建に法律をするというような必要については、どうも考えられないのじやないかと思いますが、小さいガス会社は、このガス事業法でやれ、大きなガス会社はこのガス事業法でやれというのは、小さい会社は面子の工合が悪いようでありまして、やはり一本でいいのではないかと思います。
○大谷贇雄君 そうすると先ほどお話のように、法案の問題についてはこれで差支えないと、こういうことでございますか。
○参考人(上野次郎吉君) この法案に掲げられている程度のものならどうということもありません。
○大谷贇雄君 そうでございますか。
○三輪貞治君 それから先ほどの特定供給に関連してでございますけれども、八千なり一万のカロリーの高い状態でガスを原料に使う工場等に供給されておることがありますか。
○参考人(穴水三郎君) 現在はそういう事情はございませんです。
○海野三朗君 只今のあれは、大体カロリーはどれくらいにして送つていらつしやるのですか、ガスのカロリーは……。
○参考人(穴水三郎君) 私どものカロリーは三千六百キロカロリーでございます。これは天然ガスとコールガスを混淆して送つておるのでございますから……。
○海野三朗君 天然ガスとコールガスを混入して三千六百キロ・カロリーになりますか。
○参考人(穴水三郎君) 私どもが供給するガスは、要するに天然ガスとコール・ガスを混ぜたものを供給しております。併し実際はこれに空気を入れませんと、生ガスは九千キロ・カロリーでもありますので、これに空気を入れて同時にコール・ガスを入れて……。
○海野三朗君 空気を入れてですか、わかりました。
○三輪貞治君 それから先ほどの質問ですけれども、今はないということですが、生ガスと同じカロリーのものを供給されるということは、ところがあなたの供給地区の中で生ガスと同じカロリーのものを受ける業者が出て来た場合、一遍特定供給を受ければ税金を納めないでいいから安いということになれば、自然そういう業者は特定供給を希望するという傾向はありませんか。
○参考人(穴水三郎君) その点は私自身も非常に憂慮しておるのでございまして、私自身の供給区域内においては是非そういうことがないようにと、こう思つております。
○委員長(中川以良君) ほかに御質疑ございませんか。それでは参考人のかたに対しまする御質疑、参考人のかたの御意見を伺う点はこの程度にいたしておきたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) さようにいたします。参考人のかたがたに一言御礼申上げます。本日は御多用のところを御出席を賜わりまして、殊に長い間お待たせいたしまして有難うございます。私ども今後法案審議上、非常にいい参考を得た次第でございまして、我々飽くまで公平なる立場におきまして、同法案が立派に役立ちまするように考えまして、今後とも慎重なる審議をいたすつもりでございます。本日は誠に有難うございます。 なお本日はこれから公益事業局からガス事業の五カ年計画に対する御説明がありますので、お差支えなかつたらそのまま傍聴をして頂きましても結構でございます。本件に対しましては、東京ガスを視察に参りました際に、公益事業局長から伺つたのでありまするが、同時に御参会にならないかたもございましたので、改めて聴取いたすことにいたしますので、念のために申添えておきます。
○政府委員(中島征帆君) 本日都市ガス施設の拡充について資料をお配りしてございますので、これについて御説明を申上げます。それと併せまして別に小さな内閣総理大臣宛の答申書がございますが、この都市ガスの施設に関しましては、従来戦争中に、戦災によりまして非常にガスの施設が荒廃いたしております。今日までその普及に各会社とも努力しておるわけでございます。ところが一方におきましてガスの需用は更にどんどん増加の傾向にございまして、これに速かに追付く必要があるのでございますが、かたがた只今申しました別の資料にございます通り、昨年の一月の終り頃に総理府の資源調査会で家庭燃料の合理化に関する研究の結果を勧告書といたしまして総理大臣宛に提出してございます。で、この内容を簡単に申上げますと、要するに家庭燃料が日本では高い、ところが日本の木材資源の保護という見地からいたしまして、できるだけ本質系燃料を他の燃料に切替える必要がある、こういうふうな趣旨でございます。そのために都市におきましては、できるだけガス事業を推進いたしまして、ガス燃料に家庭燃料を切替えるということが必要である。又農村におきましては、ガス事業が普及するということは甚だ困難でございますから、この面に対しては、別にかまどの改善によりまして、燃料の節約合理化を図ることが必要である。大体こういうような趣旨の勧告をされておるわけであります。我々もかねてからこういうことは必要であるというふうに考えておりましたが、この勧告に基きまして、昨年の五月にガス事業の五カ年計画と称するものを作つて見たのでございます。この内容が都市ガス施設の拡充というものの中にあるわけでありますが、要するに資源調査会の勧告もあり、かたがた水質系燃料を節約して、できるだけ合理的な燃料を都市においては普及さしたい、こういう趣旨からいろいろな目標を作りまして五カ年の一応の計画を作つたわけでございます。この内容は二枚目の表にございます。これによりまして御説明申上げますと、昭和二十七年の実績におきましては、年度末の現在におきまして、需用家戸数が十八万四千九百戸、こういうことになつております。ところが戦前と比べますと、戦前の最高は昭和十六年でございますが、二十三万六千戸でございます。従つてまだこの面におきましては、戦前の程度までこの需用が普及していない、而も需用家というものは、潜在的には非常にたくさんございまして、現在ガスの需用が、あります都市だけをとりましても、全体に対しまして三二・三%程度しかガスが引けておらない、こういうふうな実情でございます。これを昭和三十二年までに普及率を三二%から四〇%まで引上げる。それから需用家戸数は大体昭和三十年くらいで大体戦前のレベルまで持つて行こう、こういうふうな大よその計画になつておるのであります。最近の傾向といたしましては、需用家の数はこのようにまだ遅々として普及しておりませんけれども、メーター当り、一戸当りの需品量というものは逐次増加いたしまして、これは一般の家庭の文化生活の向上というものと関連があると思いますが、各需用家において使いますガスの量というものは非常に殖えております。従つて単に戦前の程度の設備を持つということだけでは、戦前の戸数を普及することは不可能でございまして、それ以上に単位当りの需用量の増加ということも考えまして、設備を拡充しなければならん、こういう事情にあるわけでございます。で、上から五六行目にメートル一個当りの消費量というのがございますので、これは昭和二十七年では年間でございますが、八百五十八立方メーター、こういうことになつております。これは戦前におきましてはやはり昭和十六年のいわゆる最盛期におきまして五百六十三立方メーターでありまして、すでに二十七年度におきましては、五割二分程度の増加をいたしております。将来も或る程度この基礎が続くと考えまして、三十二年度におきましては、現在の八百五十八立方メーターが千二十二立方メーターまで来るという、こういう予想をいたしたわけであります。従いまして一戸当りの消費量の増加と、それから需用家戸数を引上げるということのためにガス量は現在昭和二十七年度におきましては十五億二千万立方米でありますのを三十二年度においては二十七億まで持つて行く、こういうふうなことになるのであります。これに関しまして原料の問題と、これから資金の問題とあるわけでございます。原料といたしましてはガス用炭の確保ということが先ず考えられることでございますが、大体におきましてガス用の石炭は大部分国内で供給することは御承知の通りであります。ただ一部製品の副産物でありますコークスの品質等の関係から或る程度の外国炭を輸入することはこれは不可避でございますが、そのほかに最近におきましていわゆるピークの調整のために石油を使いますガス発生装置を特に大きなガス業者においては設けておるわけでございます。この面におきまして、従つて石油、重油に対しまする需要も一応考えなければならない。これは若しも過去におきまするごとくに単に石炭ガスの製造設備で以て行きました場合には冬季の需用期でありますとか、或いは一日のうちの朝夕のピークでありますとかの時期に対応するためには必要以上に大きな設備を準備してもらわなければならない。併しこの設備費というものが非常に金を食いますので、そういうピーク調整のためには比較的簡易な装置といたしまして石油ガス発生装置を持つということが極めて有効でありますので、これは今後とも必要最小限度はやはり維持するように、こういうような期待を我々も持つておるわけであります。従つて現在重油の輸入節減問題がございますけれども、ガス事業につきましてはやはり或る程度の重油は、使う必要があるのじやないか。ここに昭和二十九年度におきましては、重油の使用と石炭消費量、枠の中の括弧が亜硫酸の消費量でございますが、これは上の石炭の数量の外数でございまして、二十九年度は八万一千キロリツター、こういうことになつておりますが、実際はすでに原料の伸びの趨勢から申しますというと、十二万キロリツターくらいになるのではないか、従つてこの重油の資料も昭和三十二年の終期におきましてはこの数字は一応十六万四千キロリツターとなつておりますが、二十万近くなるのじやないか、こういうふうな予想を持つておるわけであります。それからいま一つはガスの製造数量が増加するにつれまして必然的に伴いますコークスの生産でございますが、これが現在約二十万トン程度生産されておりまして、そのうちの七割くらいが市販されております。これは市販のコークスの約六割くらいを占めておるわけでございますが、現在のところコークスの需給状態はほぼ飽和状態に近いわけでございまして、将来これがガスの生産量と共に増加いたしました場合に果してこれだけの需用がつくかどうか、ついて来るかどうかという点が一つの問題でございますが、ここに予想されておりますように、三十二年度に三十一万トン程度の生産があり、市販に、これは一部自家用として使いますから市販には二十一万トンくらいになるわけでございますが、まあ大体この程度のものはやはり需用の自然増加ということでこれが消化できるのではないか、というふうに一応予想しております。併し若しもこれが市場の需用に対しまして多過ぎるということになりますというと、コークスの処理、或いはその価格という面からいたしまして、ガスの料金等にも若干響いて来る虞れもあるわけでございます。 それから資金の関係でございますが、ここに、一番下の欄に、設備資金所要額の合計が各年度別に挙つてございます。これは二十八年度以降この五カ年間に全体といたしましてこれを想定いたしますというと、五百五億、この程度の金額になるわけでございます。これだけのものを五カ年間に確保しなければならん、こういうわけでありますが、更に毎年の償還等の金繰りの関係を考えますというと、五百億が全体では八戸億近くになつておる。こういう厖大な金を今後調達しなければならんという点で、これは政府といたしましてもできるだけ援助をしなければならんわけであります。この全体の五百億のうちで、将来資金の確保上から申しましても、又設備費の軽減を図る意味におきましても、できるだけ低利の資金をここに供給してやる必要がある、従いまして、このうちできるだけ多くの部分を開銀資金に仰ぐような努力をしなければならんと思つておるわけであります。現在におきましては、昭和二十八年度の所要資金総額九十六億幾らに対しまして、開発銀行の資金が大体本年度は七億程度出るに過ぎんわけでございますが、来年度以降におきましても、いま少しこれを多額にガスのほうに向けるように一つ取計らわなければならん必要があると思うのであります。次の図表がございますが、これは別に大した意味はございませんけれども、一番下に使用者の戸数の動きがございまして、これを見ますというと、大体三十年度におきまして戦前のレベルに回復する。二十七年度、二十八年度におきましてはまだ戦前以下である。ところが一番上の生産量を見ますると、昭和二十七年度はすでに戦前の最高を突破しておる、こういう状況でございます。従つて生産量、或いは供給量と使用者戸数のこの開き工合が、要するに一戸当りの使用量の増減ということを示すわけでありまして、戦前十六、七年頃の開きと、それからその戸数が大体それに匹敵します。三十年あたりの開きを比べますというと、ここに非常に大きな違いがある。これだけ将来大きな一戸当りのガスを使用する教職が殖えるという想定に基いておるわけでございます。 それ以下は大体この表その他の説明でございまして、概略私が只今申上げましたようなことを詳しく書いてあるわけでございますので、御覧を願いたいと思います。
○委員長(中川以良君) 引続いて、資料として頂いた政令案の要綱についての御説明を願います。
○政府委員(中島征帆君) ガス事業法の施行に伴う政令の案でございますが、この政令はここに書いてあります事項が大部分でございまして、その内容は割合に簡単なものでございます。 第一に熱量及び圧力の測定でございますが、これは二十一条によりましてガス事業者が熱量、圧力を測定しなければならん義務が掲げられております。その測定の方法でございまして、毎日午前九時前後と、午後四時前後、一番ガスを余計使います時分に製造所又は供給所におけるガスホルダーの出口で測定する、単にこれだけでなく供給区域が東京のごとく非常に大きな場合におきましては、それ以外に適当な測定場所を更に追加してやるということを考えておるわけであります。それから圧力につきましてもやはりその場所等を規定しておるわけであります。 それから成分につきましても有害成分がないようにしなければならん、こういう義務があるわけでございますが、それに応じまして、これは法律の二十九条でございますが、有害成分というものはガス一立方米当りに硫化水素〇・〇二グラム、それから硫黄が〇・五グラム、アンモニアが〇・二グラム、こういうふうな有害成分につきましてこれ以上にならないように常に処理しなければならない、こういうことになるわけであります。その検査の場所、それから時期等もやはりこの政令で規定するつもりでございます。 それから次に準用事業といたしまして三十八条で保安規定をガス事業者以外の者に適用する規定がございます。これは先般当委員会でもたしか御質疑がありまして、お答えもいたしたわけでございますが、鉱山保安法、高圧ガス取締法、こういうものがガス事業法とダブるものがあるわけであります。特に天然ガスにつきましては、鉱山保安法によつてかなり取締を受けておる。これに併せてガス事業法が適用されるということになりますと二重になります。その点はダブらないように一定の線を引くと、こういうことを申上げておいたはずでございますが、これは政令によりましてここに書いてございますように、鉱山保安法又は高圧ガス取締法の適用を受ける事業につきましては適用しない、こういうことにするつもりでございます。 それからガス主任技術者の国家試験の受験の手数料というようなものも、これは政令できめるわけでございます。 それから報告の徴収事項といたしましていろいろな報告を徴することができると法律に書いたのでございますが、それによりまして「ガス事業者に対しては、事務所又は営業所の設置又は変更、役員の変更、発行済株式の総数及び一株の金額、事業年度末の経理状況及び設備状況、ガス発生設備、ガスホルダーの稼働開始又は休止、兼業の開始又は廃止並びに災害その他の事故」、これらのものはすべて政令に委ねるわけでございます。それからガス事業者以外の者に対しましては、大体ガス製造以外のもので、ガスを製造又は他に供給する場合におきましては、その氏名、名称、住所というようなもの、或いはガス発生設備でありますとか、ガスホルダー等を新設いたしました場合或いは変更いたしました場合に届けさせるというようなことで、ガス事業法に準じておる。それ以外のものは、ガス事業者以外についてはとらないのであります。 それから最後に、権限の委任につきまして、先ほど参考人のかたからもいろいろ御要望がございましたが、現在我々の案といたしましてはここに書いてございますように、都道府県知事に対しましては、現在では設備の完成いたしましたときに、それを使用するときに使用許可を府県知事が行なつております。ところがこれは今度の法案ではその手続は廃止いたしまして、発生設備を設置するときに認可を受ければ、あとは完成後の使用認可は要らないというふうになつておりますが、従つてその権限は都道府県知事におきましてはなくなるわけでございます。従いましてそのほかにここにあります「法第三十条による工事の改善命令」、「法第三十一条の工事の事前届出受理」の二つを都道府県に委ねることになるわけでございますが、これはいわゆる具体的な工事をいたします場合に、工事の基準というものをあらかじめ会社で定めておりますが、従つてその基準通り、或いは保安基準の通りに工事が行われておるかどうかということは、これはやはり一番現場に近い都道府県知事に任せるのが適当であるということでありまして、先ず工事の事前届出を府県にいたさせまして、それによつてどこでどういう工事が行われるかということを承知しまして、これを監督する。それで若しもその工事が適法に行われていない、或いは適当でない場合におきましては、この三十条にあります工事の改善命令を知事が出し得ると、こういうふうにいたしたわけであります。
○委員長(中川以良君) それから引続き資料として出ております「天然ガスと石炭との比較」に関する資料の御説明を願います。
○説明員(吉田剛君) 先日この委員会で出張報告にございましたように、海野先生から天然ガスと石炭との比較を説明しろというお話がございましたが、実はこれは甚だ的確な資料ではございませんのでありまして、実は天然ガスと石炭との熱源としての経済的の比較という御要求だつたと思うのでございますが、これはお断りしておかなければなりませんのは、現在のところそういう具体的な比較が行われていないという実情でございます。従いましてここに出しました資料について申上げますと、天然ガスと石炭ガスとは、ただ単に熱カロリーだけで比較したものは問題にならないのでありまして、熱の特質その他の問題が非常に複雑に関連して参ります。併しながら一応そういう問題を別にいたしまして考えますと、先ず第一に熱カロリーだけで考えますと、現在燃焼用に使われております一般炭は大体四千二百カロリーから六千五百カロリーのものが現在の日本の一般炭でございます。それに対しまして大体天然ガスは、これはドライのほうで、メタン系の天然ガスでございますが、これが大体八千五百カロリーというようなことになりますから、この点だけから換算いたしますと、千立米の天然ガスは大体二トン二十キロから一トン三百キロという石炭に大体相当するという数字が出るわけでございます。 それから、なお、天然ガスと石炭につきましての燃焼効率でございますが、現在のところは石炭につきましてはそれぞれ石炭の粉炭を焚くものを中心にいたしましたボイラーというものがございまして、ガスはガスのような特別のボイラーを考えなければならんという点で、必ずしも燃焼効率というものが同じ設備で使われたという場合は比較されておらんのでありまして、そこでただ一応現在ございますデータの一つといたしましては、甚だ旧式ではございますが、ランカシヤーボイラーだけの何がございまして、この場合を基準にいたしますと、石炭の大体燃焼効率が、石炭を焚きましてその熱源が有効に使われる率が大体六〇%でございますが、それに対しましてガスは大体七五%、一五%程度燃焼の効率がいいということになつておるわけでございます。従いましてこの(1)と(2)という場合を両方掛け合せて考えますと(3)の場合でありまして、丁度二トン二十キロから一トン三百キロというものに相当するものに六十分の七十五というものを掛けましたものが一応この場合には石炭換算比と考えていいというふうに思われるのでございます。そういたしますと大体一応天然ガス千立米は石炭の四千二百カロリー、悪いものに比べては約二トン五百ばかりの量に当りますし、大体最高のものというふうに考えられるものに対しましては、一トン六百程度の石炭に相当するようにまあ一応出るわけでございます。それではその経済的な比率はどうかということになりますと、先ほど申上げましたように、石炭は石炭として、或いはガスはガスとしての特別な設備を考慮すべきでありますから、一概にこの数字は用いられないのでございますけれども、一応その場合を想定いたしますと、(4)に書いてございますのは参考でございますが、大体現存の炭価は、これは卸売炭価でございまして、小口の取引ではございませんが、而もこれはCIF価格でございますが、大体常磐炭のようなものを中心にいたしますと、四千二百カロリーから五千カロリーくらいまでの炭は大体今のところ一カロリー当り八十二銭くらいでございまして、その炭の炭価は三千四百円から四千百円程度というような数字になるわけでございます。これが少し上質の九州、北海道の一般炭になりますと、一カロリー当りが九十銭くらいでございまして、大体五千から六千五百カロリーまでのものの値段が四千五百円から五千八百円というのが現在の炭の値段でございます。これをもう少し申上げますと、実はこの価格は一定の河岸渡しの値段でございまして、実は工場その他が使います場合には艀賃とか、或いは工場に持つて参ります運搬諸費用をトン当り三百円乃至三百五十円は考えなければならんだろうと考えます。仮にこういう例で一つの換算をやつて参りますと、仮に五千カロリーの九州炭を使つたというふうなふうに考えますと、これを天然ガスの千立米に換算いたしますと約九千五百六十円という数字になるわけでございます。五千カロリの炭が四千五百円であるという場合には、大体千立米の天然ガスは九千五百六十円くらいに相当するということが一応の前提といたしましては申上げられるわけであります。そういたしますと天然ガスの一立米が九円五十銭程度ならば五千カロリー程度の炭を使うのと値段においては同等である。ただここで申上げましたように、この石炭の値段は船賃とか運搬諸費用は入れておりませんし、それからもう一つ考えなければなりませんことは、石炭を使います場合とガスを使います場合には、その燃焼のために使います設備それ自体が相当違うと思いますので、実を申しますとその設備費はどつちが高いかを計算しなければわからんのでありますが、実はまだこの点はつきも現在のところデータは出ておらないのであります。更にその比較といたしましては、石炭を焚きます場合とガスを焚きます場合とは、大体労務者の数は、石炭を焚きます場合に比べて六割乃至五割でガスのほうが済むということになります。更に石炭を焚きます場合には石炭の置場の問題とか、或いは石炭を焚きましたあとの灰の始末の問題というように、実はガスに比べまして目に見えない費用が相当かさばります。そういう点を考慮いたしますと、実は今申上げました九円五十銭というものが五千カロリーの炭四千五百円の場合と相当すると申し上げましたが、実はそういう副次的なと申しますか、作業上の問題という点を申上げますと、九円五十六銭でもガスのほうが有利であるということは一応申上げられるのじやないかと、こういうふうに思つてはおるのであります。なお、ガスにつきまして非常に問題になりますのは、ただ石炭等と違いまして、或る意味においては不安定な場合がある、必ずしも常時常にそれだけのガス量が確保できるかできないかという不安性があるという点についてはガスのほうが損であるということは申上げられると思います。そういう点では、まあ一応天然ガスが九円五十銭くらいで、現在の石炭の炭価ならばこちらのほうが有利であろうというふうなことだけは一応申上げられるのではないだろうか、こういうふうに思うわけでございます。 要求されました説明につきましては、実は甚だこれは不十分なものであることは我々のほうとしてもよく承知しておるのでございますが、現在のところそう細かいいろいろのデータもございませんし、一応一つの前提をおいた形から御説明いたしますとこのような状態の経済効果でございます。
○委員長(中川以良君) それでは海野先生、先ほどは失礼いたしました。どうぞ御質疑をお続け下さい。
○小林英三君 ちよつとその前に……。今の政令案の要綱を頂戴して御説明を願つたのですが、この成分等の化学的な問題につきましての政令の取極めというものはどういう方がやつたのですか、あなたのほうの局の、この例えば有毒成分、有害成分というか……。
○説明員(吉田剛君) それは有害成分につきましても、或いは熱量その他の測定にいたしましても、これはガス業界の最高技術者を全部集めております。その間でいろいろの技術研究会がございまして、その結果をとつておりますし、又文献についても、各国のガス事業の実態というものを調べておりまして、それから又成分等につきましては、有害成分の限度というものを別の化学的な方面からの文献にもよつてとつております。
○小林英三君 それから二の成分の中に、一立方米について硫化水素がどうだとか、或いは硫黄、トータルのサルフアーがどうだとか、アンモニアがどうだとか書いてありますが、このほかにまあ私ども素人で常識的に考えるのですけれども、COですね、一酸化炭素というものが非常に有毒なガスの成分だと思うのですが、最近もう何ですか、ガスの中には元のように一酸化炭素は含んでいないということですか。
○説明員(吉田剛君) これは二十九条で言つております成分というのは、ガスが燃えましても、こういうものがありますと人体に危害を加えるわけであります。ところが一酸化炭素のごときは、現在のガスでも相当加わつておりますけれども、燃えない場合においていろいろな危害を起すわけでありまして、燃えた場合においては危害を起すということは非常に少いわけでありますので、問題にしておらないわけでございます。
○小林英三君 そうすると、ガスが漏るとか何とかいうことは眼中においていないわけですか。
○政府委員(中島征帆君) それがガスの成分自体で縛らなくて、別に工事とか或いは設備とかいう保安上の工作規定によつてその点は確保したいと思います。
○小林英三君 そうすると、つまりガスを燃して、その燃して使つているその最中において人畜に及ぼす影響ということだけ考えている、こういう意味ですか。
○政府委員(中島征帆君) さようでございます。
○海野三朗君 私はこの政令案の要綱でちよつとお伺いしたいのですが、第一の「熱量及び圧力の測定」というところで「これ以外に適当な測定場所を通商産業大臣が指定する。」、何も通商産業大臣が一々監督して見ているわけではないから、通商産業大臣が指定するんだから、指定しない場合には漠然としておつたようなときなんですね。ここが私は甚だおかしとい思うのですよ。これはどういうふうにお考えになつておりましようか。測定場所を通商産業大臣が指定するんじやなくて、届出なければならないというように、こういうふうにしないといけないのじやありませんか。事業局長如何ようにお考えでありますか。
○政府委員(中島征帆君) 「製造所又は供給所におけるガスホルダーの出口で測定する。」、これが原則でございまして、大体小さなガス会社でありましたらこれで十分でございますが、非常に大きな供給地域を持つておりますガス事業の場合におきましては、やはり末端のほうへ行きますと圧力が落ちるということもございますので、こういう場合においてはどこどこで測定をしろという、測定の場所を、一定の所をきめてやるわけでございます。これは事業者に任せませんで、通商産業大臣が適当と認めた所を定めまして、そこに測定機を置くということにいたすわけでございます。
○海野三朗君 これは実際問題としまして、何も通商産業大臣が一々そこを監督して見廻るわけじやありませんから、これではいけないじやないか。会社のほうから届出るというような工合しないとおかしいんじやないですか。通商産業大臣が指定するんだから、指定しないでぼんやりしているとそのままになつてしまうということになりますね。
○政府委員(中島征帆君) これは指定されました場所では必ず毎日これを測定いたしまして、その記録を保存しなければならん、こういうことになつております。従つてガス事業者が任意に、今日はここで測定する、明日はここで測定する、こういうような性質のものじやなくて、やはり一定の場所で測定する必要がございますので、その場所が需用者のためにガスの圧力が確保されているかどこかといこことを測定するのに適当な場所でなければならん。ですから余りにこれを自由にいたしまして、ガス会社に選択させまして、勝手な場所で測定すると工合が悪いから通商産業大臣が指定するということにしているわけであります。
○海野三朗君 そうすると、やはりその適当なる場所は通産省のほうでよくお調べになるわけですか。
○政府委員(中島征帆君) その通りでございます。
○海野三朗君 わかりました。それから先ほどお伺いしましたのですが、ガスの値段ですね。それから電気の場合も同じですが、余りにも差があり過ぎるんじやないかというのです。それをどういうふうに事業局長お考えになつておるか。率直なお答えを私は伺いたい。これは余り行過ぎていると私は思うんです。普通の家の電燈の料金と、大口で使う電気料金は約四倍である。使用量から申しましたならば、電気の量は工業用に使うのと民間で使うのとでは二割でありまするのに、料金は約四割を納めておるのであります。それは或いはドロツプするんだからこうであるというようないろいろ御説明がありましたけれども、これは私は全体として考えて少し妥当でないのじやないか、こういうように私は思うのですが、事業局長率直につまりあなたの御所見を承わりたい。これはこの料金でいいのかということです。つまり細かいものから料金を余計に取つて、そうして大口を助けるという、そういうふうな建前になつているように私は思うのです。妥当でないと思うのでありますが、併し又人はおのおの考えようによつてでありまするから、私は事業局長のあなたはどういうふうにお考えになつておるか、それをお伺いしたい。
○政府委員(中島征帆君) 電気とガスとちよつと事情が違いますが、先ずガスのほうについて申上げますと、ガスは電気のように大きな値開きはございません。例えば東京の例で申上げますと、一番低いところが十一立米から百立米使うところでございますが、これは単位当りが十四円八十銭であります。それが一番最高の場合五十万立米以上使う場合においては十円九十六銭というふうなことでありまして、非常に大きく使います場合におきましても、たかだか五割未満の差しかない、而もこれはいわゆる累減と申しますか、累進的に低下いたしておりますので、全使用量に対しまして、例えば五十万以上につきましては十円九十六銭かける、こういうふうな計算じやございません。従つてガスの場合におきましてはそれほど大きな違いはない、こういうことが言えると思います。特に地方の小さいガスにおきしましては更にこの差が小さくなつて行きまして、例えば北陸ガス等におきますというと、一番高いところが十三円六十四銭、一番安く割引されるのが十二円六十一銭どまり、こういうことになつておるわけであります。 それから電気のほうにつきましては、先ほど申上げましたが、やはり需用家に送りますまでの電気の原価ということを考えました場合に、非常に末端まで小さく分れましてちらばつております一般の電燈需用者の場合と、それから大きな工場で高圧のものを使うというような、いわゆる大口の需用家というものにつきましては、やはりそれに供給します電気の原価が相当違うわけでございます。従つてその原価に応じて大口のものは安く、又家庭用等は高くなつておるということでございまして、これは原価主義をとります以上は止むを得ないのじやないか。但し原価主義というものを放擲いたしまして、そこに政策料金、社会政策でありますとか産業政策というような考慮を入れますというと、或いは特に電燈料金を安くするということも可能でございますが、今のところはそういうふうに考えております。これは各国の例、必ずしも全部つまびらかでございませんけれども、アメリカ等の例を見ますというと、むしろ日本の場合以上に一般の電燈用の料金が高くて、比較的にまだ大口のものは安い、こういうふうなことになつております。
○海野三朗君 只今の御説明に対しましては、私はこれは通産大臣に直接質問をいたしたいと思いますので、 〔委員長退席、理事松平勇雄君着席〕 これは後日に保留いたしたいと思います。 で、残つておりますもう一つのことをお伺いいたしたいのでありますが、天然ガスと石炭との比較のところにおきまして(2)、この石炭の六〇%に対してガスは七五%である。これはつまり効率でございます。この効率という点を考えますと熱管理の問題が非常に重要に抬頭して来るのであります。で、この熱管理に対しまして通産当局ではどれくらいの関心を持つていらつしやるのか、それをお伺いしたい。私はこの石炭の量とか何とかでばかり言つておられるよりも、その有効利用というところに主眼を置かなければならないんじやないか。そういたしますと、熱管理というものが非常に大きく浮び上つて来るのであります。これに対して通産当局のほうからちよつと御所見を承わりたい。
○政府委員(中島征帆君) 熱管理に関しまして、特に石炭の燃焼管理につきましては、戦後の石炭不足の時代に非常に力を入れておりまして、当時熱管理課というものが石炭庁にございましたが、現在ではこれは工業技術院に移つております。これは工業技術院の技術的な立場から熱管理を各工場につきまして指導しております。別に熱管理法という法律も議員立法でございましたけれども成立いたしておりまして、政府としてもできるだけこの熱管理を奨励したい。現在熱管理のほうでやつておりますことは、各工場の診断をいたしまして、それに対してそこの熱管理上こういうふうな措置をすればよくなるというふうな勧告をするわけでございます。その勧告によりまして工場が熱管理の装置をいたします場合には、これにつきまして、例えば金融等につきまして或る程度の斡旋をいたしております。まあこれは実際に特別な強い斡旋をいたしませんでも、従来の熱管理の実績から申しまして、これをやる前とあととでは二割から三割というふうな燃料効果が違つておりますので、従つて熱管理の装置を置くということが極めて消費者に対しまして大きな利益を与えるというふうな見地から、銀行のほうでもこれに対しましてはむしろ積極的に貸出をしているという状況でございまして、現在におきまして熱管理の効果というものは非常に上つていると思います。ただ、只今お話のように、天然ガスと石炭の関係、或いは油との関係、或いは電気の関係、こういうふうな総合的な熱管理というものは今のところまだ必ずしも十分でございませんが、それぞれの面におきまして、石油は石油、電気は電気で必要に応じてはこういうことの管理等につきましても指導はいたしておりますけれども、これは場合によつては将来総合的にやる必要があるんじやないか。一時これを全部エネルギー管理としてやつたらどうかという意見もありましたのでありますが、最近におきましてはまだそこまで具体化いたしておりません。
○海野三朗君 このガス事業法に関しまして各県の知事から請願もいろいろ出て来ておるようでありまするが、これに対しましては通産当月はどういうふうにお考えになつておりますか。何らの権限が地方庁にはないことになる。つまり県庁抜きということになる。それではこの監督の点について困ると言うて各県から請願が私のところにも来ております。皆様のところにも行つておると思いますが、それに対しましては通産当局はどういうふうにお考えになつていらつしやいますか。
○政府委員(中島征帆君) 結論といたしましては、先ほど要綱の説明のときにいたしましたように、工事に対しまする事前届出を県庁に出すということと、それに対しまして知事が工事の改善命令を出す。この法律の第三十条と三十一条の権限を都道府県知事に委ねたい、こういう考えであります。それ以外の事項に対しましては勿論地方庁のほうの御希望もございますけれども、やはり全国的に見なければならん性質のものがありますし、又事の性質上地方庁に任せることが必ずしも適当でないものが多いのでありますから、現在のところこれだけを考えております。そのほかに無論法律上、例えば土地の立入でありまするとか、そういうことに対しまする知事の権限はあるわけであります。それからこういうように実際の工事を県が監督できるということは、すでにそれによりましてかなりガス事業に対しましても実際上その他の点につきましても、或る程度の事実上の監督はできるわけでありまして、半面におきましてこれは法令改正審議会におきましても相当論議されたわけでございますけれども、ガス事業者の立場といたしましては、通産大臣であれば通産大臣の系統だけ、若し地方庁であれば地方庁だけ、こういう一本の監督が望ましいし、両方から入つて来られるということは、二重にいろいろな手続或いは監督を受けるということによつて非常に迷惑をする、こういう議論もあつたわけであります。従つてその審議会の答申では、大体多数説といたしましては、県知事に任せるのは余り望ましくない、併し一部にはそれに反対する強硬な意見もあつた、こういうようなことになつております。それを受けまして、初めの法律案には権限委任の規定を置いていなかつたのでございますが、その後いろいろ考慮いたしました結果、法律に権限委任の規定を置きまして、具体的には大体こういう程度のものを都道府県にむしろ委任したほうが適当である、こういうような判断をいたしたわけであります。
○海野三朗君 地方庁のつまり県知事が、これは都合が悪いというようなときには、どうしても知事の承認を得なければならないということになつておりますか。通産大臣がこれを許可した。許可しても地方ではそれでは困る、その設備でやられては危険であるというような場合に、つまり知事が承認しないときにはその事業がやれないということになりますか。知事のそういう承認がなくてもやれるということになつておりますか。
○政府委員(中島征帆君) 許認可事項に関しましては、これは知事は別にその権限を持つておりません。又委任する意思もございませんが、ここに書いてありますのは、届出の書類とそれに対する改善命令ということでありまして、従つて通産大臣が認可したことが地方で握られて実際実行できないということはないわけであります。又この工事に関しましても、工事の工事規程というものは、認可はいたしますけれども、その工事規程は抽象的ないわゆる規定でありまして実際に行います場合にはそれがその通り行うかどうかということを知事がみずから見て監督するというわけでございまして、若しもそういう工事規程に違反して工事をしておるというような場合におきましては知事が改善命令を出す、こういうことでありまして、通産大臣の監督と、それから県知事の監督とが矛盾したために迷惑をかけるというようなことはないと思います。
○海野三朗君 そこを私はお伺いしたのでありますが、通産大臣がそれを許可した、ところが地方の状況をよく見ると、そういう設備でやられたらそこは非常に危険なんである、こういう設備でなくちやいけないのだというところの苦情が知事から出て来た場合に、いや通産大臣の許可を受けたんだからかまいやしない、知事が認可しなくてもかまわないのだというようなことになりはしないか、それだと現地の了解を得た上で通産大臣がこれを許可するというようなことにしないと、ここに食い違いが生じて来るのではありませんかということを私はお伺いする。
○政府委員(中島征帆君) そういうような許可に関しましては、公聴会或いは聴聞会等の手続を経て認可するわけであります。従つてその際に当然府県等におきまして、異議ある場合には意見も出て来ますし、又そういう手続をとらない場合においても県でこういうふうじや困るという場合には、勿論こちらに意見の具申がありますので、それによつて各地元と打合せの上で許可をするということは、実際問題といたしまして、十分遺漏ないようにいたすつもりであります。
○西川彌平治君 このガス事業法は予備審査のようですね。従つて又この後に質問する機会がありましようか、どうでしようか。
○理事(松平勇雄君) 必要ならば機会を又作ります。
○西川彌平治君 もう少し私は電気ガス税のことについて少し実態を調べて来ておるので、今資料を持つて来ておりませんので、これはこの次に資料によつてやつて見たいと思うのでありますが、お差支えなかつたらこの次適当の機会を頂きたいと思うのですが……。
○理事(松平勇雄君) 承知いたしました。それじや、又次の機会を理事会にでも諮りまして適当の日に質疑を続行することにいたします。
○西川彌平治君 それじや、いずれの機会に質問させて頂くとしまして今日はこの辺でおやめになつて頂いたら如何でしよう。
○理事(松平勇雄君) 今の西川君の御発言に御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(松平勇雄君) それでは本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十四分散会