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19回国会参議院1954/07/19

通商産業委員会 閉会後第1号

発言数
85
登壇者
8
会派数
3
開催日
1954/07/19

会議録

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) 只今より通商産業委員会を開会いたします。  審議に先立ちまして、一言御挨拶を申上げたいと思うのでありまするが、去る六月十五日の常任委員長選挙におきしまして、不肖私が当委員会の委員長に選挙されたのであります。誠に浅学であり、且つこういう通産行政方面には誠に暗いのでございますが、今後勉強して参りたいと思いまするので、中川前委員長同様に特別の御協力を賜わりたいとお願いを申上げる次第であります。なお当委員会の伝統でありまするが、私も約一年近く委員をさしてもらつたんでありますが、誠になごやかな審議が行われて参つておるようでございまして今後とも同様特別なる御後援を委員各位にお願いを申し上げる次第であります。  本日は休会中のお暑いところを誠に御苦労様であつたのでありまするが、当面の問題でありまする今日は電気料金の問題について御調査を願いたいと思うのであります。本件につきましては、当委員会におきましても三月以来慎車に調査をして参つたところでございまするが、料金改訂と密接な関係にありまする電気需給調整規則改正案に関する政府の聴聞会が明二十日に開催されることになりましたので、この際委員会を開催いたしまして、政府側の査定の内容、それから需給調整規則案の内容及びこの需給調整規則改正と料金改訂との相互関係等につきまして、政府の説明を求める必要を認めまして各理事のかたがたにも御相談を申上げまして、本日はこの電気料金、更に中小企業その他当面せるいろいろの経済界の問題もございまするので、明日は中小企業問題及びアメリカで非常に問題になりました可燃性織物、これらの問題の経過等につきましても調査をいたすことにいたしておる次第でございます。本日は通産大臣出席の予定であつたのでございまするが、世界銀行関係者が来朝しましたために閣僚懇談会、引続き銀行当局との懇談のため本委員会に出席が不可能になりましたので、大臣に対しまする質疑は明日に集中いたしまして本日は公益事業局長から料金改訂に関する政府査定案の内容であるとか、先ほど申上げた需給調整規則改正案の内容、それから料金改訂と需給調整規則改正との相互関係、それから又料金改訂に関する各方面との折衝状況等につきまして資料について順次局長のほうから先ず説明を願いたいと思うのであります。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 その前に……。非常に通産行政その他一般に明るい石原さんをお迎えするということについては何ら個人的にしこりも何にもございません。非常に喜びに堪えないところなんですが、ただ会派といたしましては、御承知の通り、十六国会の末期がかような状態にあつていわば変則田舎における継続案件であり、且つ諸般のお収極ということでありますので一応筋としては、皆さん、私どもここに罷り出たこと自体をとかくお考えになるかと思うわけですが、併し変則国会というか、あの国会の事後収拾については衆議院ではありますけれども、各会派の首脳部で一応の話がまとまつて、近い将来に臨時国会も開いた上で事態の収拾等十分なる国民の信頼に副うべく処置しようということになつて、鋭意目下臨時国会の召集について話合いが進められていると思います。で、かような事態の下にいわゆる正規な通産委員会が新らしい委員長と称せられる方によつて催されるということは、我々の会派としては筋から言えば若干そこに問題もあると思うのであります。が併し、従来委員長等につきましては御承知の通りの扱いをいたしておおむね会派の衆望を担つた方が一応推薦せられてお見えになるというような手続も慣行になつておりまするので、形式的な問題でむしろあろう、同時に継続審議の案件の問題につきましても、いわばすでに六月三日以前に我々も参加して継続案件にしようということできめられていた実は問題で、手続上正規にとり得なかつたというまあここに非常な事態であろうと思うわけで、国政、調査その他重要な問題に比較して若干の手続上の問題を云々して会議その他が円滑に進まないということは国民の皆さんに対しても申訳のないことだと思いまするので、いずれ話が円満に落着することを期待いたしまして、それまでは会議にも参加いたしたい。このことはなお申添えておきますが、会派として他会派との衆議院を舞台とする話合いが進んでおりまするので、まだ委員会にそれでは出るとか出ないとかいうことなしに、通産委員の責任において我が会派は参つておりますから、非常に申上げにくいことを附加えましたが、改めて石原さんから御挨拶がありましたので、ここに申添えておきたいと思います。

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) それじや速記を始めて下さい。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 料金問題に対しまする本日までのその後の状況と、それから本日配付いたしました資料につきまして簡単に御説明いたしたいと思います。  大体のその後の経過といたしましては、三月の聴聞後鋭意原価或いは制度等につきまして当局で検討を重ねておりましたが、大体それの結論が七月の初め頃、最終結論ではございませんけれども、一応事務当局の試案的なものができましてそれに基きまして制度上の改正に関しまする一応の成案を得ましたので、規則改正に関します聴聞を明日と明後日、七月の二十日、二十一の二日に亙つて東京で開くと、こういう段取りになつたわけであります。で、今度の料金改訂は原価の変更と、それから制度の改正と二つを含んでおりますために非常に複雑な計算を要したわけでありますが、原価のほうの査定は一応一般にも言われております通りに、全体平均いたしまして電力業者申請の一割四分四厘の値上げを六分八厘にすると、こういう一応の結論が出ております。それと併せまして制度の変更によりまして従来事業者の相互の間に非常なアンバランスが出ております、このアンバランスが出ますことは理窟からいつてむしろ合理的だというような考え方もあるのでありますが、一挙に非常に大きな違いが出て来るということはいささか問題もありますので、その影響の余り大き過ぎるところをできるだけ合理的な線に則りましてどういうふうに修正すべきをいうことをいろいろ検討したわけであります。その結果が一応の見通しを得ましてこれで制度を変更してもこの程度であれば行けるだろうという確信を得ましたので、その線に沿いましていわゆる需給調整規則を改正いたしまして従来の割当制度を撤廃すると、こういう方向による規則の改正案を作つたわけであります。それの聴聞が近く開かれる、こういう段階になつております。その間におきまして先々週の閣議にも一応通産案の説明をして頂きました。又その次の週におきましてはこれを中心といたしまして関係閣僚の懇談会を開いて頂きましていろいろ意見の交換があつたわけでございます。大蔵省等から又別の案が出ておりますが、事務的の折衝は必ずしも円滑に進んでおりませんが、通産省といたしましては如何に今後更に又原価を検討いたしましても値上り率が零になるんだというような計算は出て来ない、従つて或る程度の引上げはこれはどうしても止むを得んという考え方の下に、若しも値上げをしないとするならばこういう程度の措置は必要であるということで先般今年の春にいろいろ御考慮願いましたような金利及び税金等に対しまする更に一層の軽減措置というものを一案を作りまして大蔵当局のほうには提示したわけであります。若しそれがその通りに実現できれば無論値上げは必要はないのでありますが、春の軽減につきましても、我々当局といたしましてはあのときできましたより以上の大きな要求をしておりましたが、いろいろの経過の末にやつとあすこまでで落ちついたという関係もありまして、今度出しておりますような案が早急に実現し得るというふうには簡単に考えておりませんが、ほかに方法がなければということで、まあこういう案を出しておるわけであります。今後更に事務的に、或いは政治的になお検討を加えましてできるだけ早く結論を出して頂きたいと、こういうふうに我々当局は思つておる次第であります。  そこで配付資料によりまして現在までの数字的な査定の経過並びに需給調整規則の大ざつぽな内容を御説明申上げます。  数字の表といたしまして三枚ございますが、総括原価比較表というものから説明いたします。これが原価査定の現在我々が持つております一応の結論でございまして、一番左に現行料金原価というのがございます。これは現在の二十七年五月に改訂になりましたときに予定いたしました料金の原価でございます。これによりますというと千四百四十七億というのが当時の想定された原価でありますが、その後発電設備も非常に増加いたしました結果、今日におきましてはその次の会社申請額にあります通りに、純原価といたしましても二千百億程度になるという申請をいたしております。これに対しまして種々検討を加えまして次の査定額にあります通りに、純原価千九百六十七億、こういう数字を公益事業局で出したわけであります。現行料金原価と申請額とが非常に大幅に違うのはこれは当然でございますが、要するに申請に対しましてどういうふうな査定を加えたかという点でございますが、第一にこの各費目の内訳を御覧になつて頂きますと、今度の料金改訂の一番大きな原因は開発計画の進捗によりまして資本費が非常に殖えたというのが原因であるというふうに言われております。これはここでこの表によりまして一目瞭然になつておりますが、二十七年度の原価におきましては資本費が二一%であります。ところが今度の査定額によりましても三三%になつておりまして、ここに大幅に資本費の増額があつた。この現在の原価とそれから査定との開き、つまり原価が二十七年度当時から今度の二十九年度に亙るものとの間にどれだけ殖えたかというのは、現行料金に対する増加(AマィナスC)、これでわかるわけであります。この欄の一番下にあります五百十九億というのは、要するにト—タルにおきまして現在の織込みの原価より今度の期間に対しまして五百十九億殖える、こういうことになるわけでありますが、この原価増の内訳が資本費だけで以て三百三十四億、構成比六四%になつておりますが、この六四%は五百十九億の原価増の分に対しましてそのうちで資本費が六四%を占める、こういう比率でございます。従つて今回の原価増のうちの大部分、約三分の二が資本費の増嵩によるものだこういうことになるわけであります。それからその次に燃料費がございますが、燃料費は無論石炭が中心でございますが、火力発電の増加によりまして、燃料費の絶対額が殖えることはこれは当然でございます。併し一面におきまして発電設備の能率も向上いたしております。又御承知のような非常に大幅な炭価の下落等がございまして、これを考慮に入れますときには、火力発電量の増加に比較いたしまして燃料費の増嵩率というものは極めて低いということになるわけであります。真中の査定額の構成比中におきましては燃料費は二三・九%、約四分の一が燃料費ということになつておりますが、これは現在の料金ベ—スの三一・三%よりも低くなつております。無論絶対額は殖えておりますけれども、而もこの殖えた率を全体の値上り額の中で占める率を見ますというと三・二%というふうに燃料費の占める部分が割合に少いということがこれによつてわかるわけであります。これに関連いたしましてどの程度の燃料費を見ているかという点でございますが、右の備考の欄に燃料費のことが書いてございます。石炭につきましては現在の料金ベ—スでは年間に七百十五万七千トン使う、こういう想定であります。これを今度の二十九年度におきましては設備が殖えます関係上八百八十一万トン使う、こういうふうに量的な増加があるわけであります。この際の炭価は二十九年度におきましてはカロリ—当り八十八銭というのが申請でございまして、これを八十銭に切つたのがここにあります四百六十九倍の燃料費のベ—スになつております。八十銭と申しますのは、大体昨年の二十八年度の石炭の価格というものを作間平均いたしまして、それから更に十九年度におきましてはトン当り二百五十円だけ下る、こういう見通しの十に作つたのがカロリ—当り八十銭というふうになつておるわけであります。  それからついでに資本費のほうの内容につい申上げますが、支払利息等におきまして相当な査定が行われておりますが、これは主なる点は開銀の金利一分引下げによる十三億余りというものが大部分を占めておるわけであります。それから法人税、固定資産税等こういう税金閥係におきまして約三十億の減税による負担滅が出て来ておるけであります。それからそれ以外の点につきましては一般的な原則がありして、それによりまして、例えば改修をどの程度するとか、或いは設備の償却はどの程度必要であるというものをできるだけしぼりまして査定をしたわけであります。それから次にその他の経費といたしまして全体で四割二分ほど占めるものがございますが、このうちの大部分は人件費でございます。人件費は現状の料金ベースでは二四二八%、一約四分の一を占めておりましたが、今度の査定によりますと二二・三%、この構成比は下つております。つまり発電能力の増加に対しまして人件費の割合は下つておるということが一応ここで御覧になつてわかるだろうと思うのでありますが、併しその金額といたしましては無論相当殖えております。で値上り率の中に占める構成比が一五・五%ということになつておりますが、これは三十七年の暮に料金ベースの改訂がありましたが、これを今度の査定の中には織込んでおるわけであります。当時例のストライキ後のベース・アツプに対しまして、料金原価の中にはこういうものは入れがたいというふうなことも言つておりましたが、併し現実にこれが新らしい協定のベースとして入つて来ました場合にこれを無視するということもできませんし、又仮に電力会社の経理が非常にほうぼうにゆとりがあります場合にはこれは企業努力で吸収すべきだということではねてもいいわけでありますけれども、実際上こういうふうに細かく原価の内容等につきましても査定をいたしまして、又実際に監査もいたしますからそう大きな余裕がないということが我々にもわかつておりますので、こういうふうな大きな項目を全然無視することもできませんので、三十七年度の改訂ベ—スは入れたわけであります。併し本年の券に更に中労委によりまして六%アップの給与増が勧告されております。ほぼこの線で各社とも妥結の方向に近付いておりますが、この点は全然勘定に入れておりません。それから次に維持費の関係でありますが、これはいわゆる修繕費と考えて頂けば結構であります。修繕費は、これは修繕をやりませんというと故障その他ロス等の関係によつて比較的に需用家に迷惑をかけるというふうな性質のものであります。できるだけこれは多額に出すほうがむしろ完全なサービスをし得るわけでありますけれども、併しこれも一応理論的に計算いたしましてこの程度は必要であろうという最小限で抑えまして、その結果従来は全体の一三・四%を占めておりましたのを一一・九%というふうに原価の構成の中ではこれをしぼつたわけであります。金額において殖えておりますのは、これは無論設備が殖えておりますので、その関係で修繕費も殖える。無論新らしい設備につきましては修理等も少くて済むわけでありますから、そういう点は十分考慮しての数字でございます。これに融通によります収入その他のものを差引きましても結局千九百六十七億というのが査定いたしました全体の原価である、こういうふうになつたわけであります。それから人件費に関連しましてこれも備考欄に従業員数が出ておりますが、現行料金原価では十三万五千二百三十一人という数字を出しております。査定の基礎といたしては十三が六千百十三人、これは昨年の二十八年度の年間の平均をとつた数字でありまして、それ以上殖やさないという建前をとつておりますが、若干人数が殖えておりますけれども、下にありますように販売電力量で割りました数字をとりますならば、いずれもこの間においても能率が上つておるというふうなことになろうかと思います。その他これ以外につきましても石炭の消費率でありますとか、途中の送電損失率、そういうものにつきましても従来の事績に徴しまして更に今後も相当能率が向上する、こういう予想の下にこの原価の査定をいたしたわけであります。  それから次に各社別値上率というのがございます。今のような査定をいたしまして各社別に開きますというと各社それぞれかなりの違いが出て来るわけであります。申請によりますと、申請の枠の中の全国欄の下から二行目一一四・四とございます。これが一割四分四厘の値上げの場合でございますが、これは現在石炭が下つておりますために実際の販売電力料金は割引いておりますが、それを割引かないとして現在の規定通りとつた場合にはそれと比べて新らしい料金というものは一割四分四厘上る、こういうことでありますが、若しも現実の割引いております現在の炭価ベースに比べますというと、その下の欄にあります通りに全国平均では一割七分一厘上る、これが申請であつたわけであります。それを今度の査定によりますというと、一番下の欄にございます通りに、燃料費調整前のベースで行きますと六分八厘、更に燃料費調整後と比べると一割一分という値上り率になる。このうちで仮に一割一分という現実の値上り率を見ますというと、中部の一割九分五厘というのが一番高い。一番低い関西におきましても五%ということになるわけであります。燃料費調整前の数字で見ますと、六分八厘ベ—スで言いますと、関西は二%の値下りになりまして、中部におきましては一割七分に近い値上りになり、東北等もこれに近いわけであります。そういうふうな横のバランスになつております。  それからその次に改訂料金単価及値上率という細かい表がございますが、これは各需用区分ごとにどういうふうになるかというものを各社別に出した表でございます。一番左に全国がございますが、例えば定額電燈におきましては五・二%上る、それから従量電燈は一割二厘上る、こういうふうな恰好になるわけであります。この場合におきます総平均が一番下にありますように、一割一分、或いは六分八厘、こういうことになるのでありますが、電燈関係におきましては、燃料費調整による割引がございませんので、この値上率はいずれも調整前後を通じて同じであります。ところが大口になりますと、燃料費調整に基く割引がございますので、真中頃から以下にありますように、一つの枠の上と下がありまして、上の高いほうが燃料費調整後と現在の料金と比べた場合、低いほうが燃料費調整前と比べた場合、これらの全体の平均が一番下に出て来るわけであります。これはいずれも、例えば定額電燈ならば定額電燈の全体の数字を出しておりまして、従量も同じであります。従つて同じ定額、或いは従量電燈の中でも、割合電気にだけ余計使われる需用家と、そうでないものとの値上率の開きというものは相当あると思います。いずれもほかの電力についても同じであります。使い方によりまして、この率は若干の上下があるということは御了承願いたいと思います。これ以下、北海道から九州に亙りますまで、こういう区分によります値上率をここに示しておるわけであります。大体査定いたしました大ざつぱな考え方はこのような考え方であります。  それから次に電気需給調整規則の案と要綱がございますが、これは新制度に移行しますために需給調整規則を変更しなければならん、こういうことになるわけであります。新制度と申しますのは、主なる狙いは、現在の割当制度を撤廃いたしまして、或る計算方式によつて第一段の料金の安い電力料金を使える数量を決定する、こういうふうな考え方であります。昨年来電源開発の進行によりまして、大分需給関係も好転しつつあります。殊に昨年、並びに現在までにおきましては豊水にも恵まれまして、制限或いは停電等の事態も比較的少くて済んでおりますが、本年更に又新らしく数十万キロ或いは百万キロ近い新規電源が加わりますというと、一応電気の需給関係の見通しとしましては更に緩和できるのじやないか、無論絶対に手放しで無制限或いは無停電ということは保証できるわけじやございませんけれども、条件はだんだんよくなりつつあるということは言えると思います。そういう見地からいたしまして現在とかく批評もございます、又弊害も我々認めております大口に対します割当制度そのものを今回この機会に撤廃いたしましてできるだけ今日のような複雑な料金制度でなくて、一本化したすつきりした方向に近付けるようにすることが必要だと考えまして、そういう方向に料金制度を改正し、需給調整規則も変えるというふうに研究いたしておるわけであります。今回申請しております料金制度の内容は、東北電力と北陸電力の二つはすべて一本料金にするということになつております。その理由は両地区とも電源開発が進んで、ほかに比べて比較的需給関係も楽であるということと、それから両地区ともいずれも水力地区でありまして、冬季に至りましても原価の高い火力電気が相当入つて来るというふうな事情がないのであります。従つて、例えばこの高い電気料金を置きましても、その合理性が少くなるということと、それから夏季におきまして二段の料金によつて或る程度の使い方を規制するというふうな必要性も少い、こういうふうな見地から両地区は一本化したい、併しそのほかの七地区は依然として二段料金制をとらざるを得ない、こういうふうに考えまして、現在でも若干一段と二段の開きは狭まつて来ておりますけれども、大体同じような形で行くわけであります。併し需用の種類によつては、すでにほかの地区におきましても二段料金制を撤廃いたしまして、一本料金にいたしたところもございます。とにかくほかの地区におきましては一部一段料金制が残るという恰好になつております。そこで二段料金制をとる場合に、第一段の料金で済むところの電力量を現在国のほうでその都度割当てる、或いはその割当方法を規則できめるとかいうふうな、いわゆる国家的な干渉を加えておるわけであります。それを今回は全部をやめまして、昨年の九月までの過去ニカ年間の実績をとりまして、その実績におきまする負荷率等を加えまして、それによりまして大体個々の需用家に対しまして今度は幾ら使えるというふうな計算ができますような負荷率別に段階料金制度というふうなものを骨子として新らしく組立てられたわけであります。これによりまして、従来のように毎月或いは毎期の政府の割当というものが必要でなくなりまして、需用家としましては自分の持つております二年間の実績によりまして、将来の或る時期にはこれだけ使えるということが大体計画的に予想されますので、比較的に安定した電気を使える、電気料金を支払える、こういうことになるわけであります。こういう点は一般に歓迎されておるのじやないかと思います。それを骨子としまして、需給調整規則を改正いたしておりますが、併せましてこの現在の規則にあります受電認可に関しますいろいろな手続関係もできるだけ改正したわけであります。これは手続を簡素化するということと併せまして、現在では新らしく受電の認可を受ける場合には、先ず電力会社の同意書を求めまして、その同意書を添えて通産局に申請をする、こういう手続になつておりますが、ところが電力会社としましては、自分の供給地区の電力事情が十分の自信がない限りなかなか同意書を出さないでいつまでも抑えているという関係がございます。これは必ずしも悪意ではありませんけれども、止むを得ない点もありますが、そのために延いては一般の需用家としては迷惑をこうむるという点もありましたので、そういう点はやめまして、今後は受電認可は直接官庁のほうに出す、但し通産局なり、或いは通産本省におきまして、その書面だけで単に認否を決定するということは適当でございませんから、電気事業者のほうから別にその案件につきましての意見書を出させる。一定期間に意見書が出て来なければこちらだけで処理いたします、出て来ればそれも考慮に入れて処理いたすというふうなことをいたしまして、最終的に許可までの期間を一応規則上はつきりさしております。従来は電気会社に出させております限りにおきましては、半年でも一年でも延びておりますが、そういう点もう少し早く処理できるようにしたわけであります。それからその他制限の問題等が起きました場合に、今までと違つてもう少し適切な手段がとれますような手続的な改正を加えております。そういつたような手続的な変更が主でございますが、表に出ておりませんけれども、この需給電力の割当制度の規定を全然落したというところが一番大きな今回の改正の要点でございます。これに関しまして明日から聴聞を開くわけでございますが、制度の変更につきましての意見書は大体殆んどの方が賛成であるようであります。そこで割当制度の廃止に伴う需給調整規則の変更と、それから料金の引上げ問題との関連でございますが、もともと三月に引上げに関しまして聴聞します場合に、若しもこういつたような案ができていれば同時に聴関すべき性質のものであります。つまりあのときに聴聞いたしましたのは、料金の改訂と制度の変更とを併せ含めました供給規程に関する聴聞でございます。従つてそういうふうに制度の変更を伴う供給規程に関する意見を問う以上は、その裏付けになります割当制度を撤廃するところの需給調整規則の安につきましても同時に聞くのがこれが筋でございますが、この内容につきまして、先ほど申しましたように、制度変更に伴ういろいろな修正点がございまして間に合いませんので、これは当時は聴聞しなかつたわけであります。これが今日できましたので、今回聴聞にかけるわけでありますが、一応性質としては料金の改訂と関連しておる聴聞であるというふうになるわけであります。併し電気事業者の申請はこれは両者一体として出ておりますが、実際にこれを実施いたします場合に、制度は制度、料金は料金と、こう別々にやれないことはないのでありまして、若しも例えばいろいろな減税その他の方法が実現いたしまして、結局において原価高騰は全体的にない、従つて値上げの必要はないということになりましても、制度の変更だけは実施して差支えないわけでありまして、又そうやりたいと私ども考えておるわけであります。併し料金そのもののまだ行方がはつきりしない場合に、取りあえず制度だけを変更するというのはこれは適当でないと考えまして、今のところは特に考えておりませんが、性質上全然別個のものではないと、こういうふうに考えておるわけであります。今後の料金問題の経過如何によりまして制度だけを先行するか、或いは一緒にやるかということを併せて考えなければならん問題でありまして、性質上これは今どうだということをはつきりさして置く必要はないと思いますし、又そこまで私どもはつきりした結論は持つていないわけであります。

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) 只今までの説明に対しまして順次御質問願いたいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私はズブの素人でございますから、お尋ねすることが一々的が外れるかも知れませんが、その点はあらかじめ御了承頂いて親切に一つお教えを頂きたいと思います。  先ず、今御説明の制度の改正、これはもう当然料金の改訂にも関連がある問題であります。こういう重大な問題をなぜ……まあ聴聞会も結構ですが、いわゆる重要物資のかような問題についてはおのずと常識的に官民一体の審議会のようなものを作つて、そうして慎重を期するというのがこれが一般の常識でありますが、この途を特に避けられておるというのはどういうわけですか。これを御説明願いたい。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 現在の公共事業令によりますと、料金或いは制度の改訂は聴聞の手続を終るだけでありまして、審議会の制度はないのであります。併しこの点につきましてはお話のような点で問題もございますので、現在我々の立案しております電気事業法におきましては、こういつたような大きい問題は審議会にかけるということも必要じやないかというふりな考え方で進んでおります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そういうお考えがあるならば審議会の組織を作り、その意見を徴して然る後にやるということではいけないのですか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 現在はそういう制度になつておりませんし、又この際法律と無関係にそういうふうな審議会を作つてそこにかけるということはすべきじやないと考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 勿論法律によつて権威ある審議会を作るというのが本則ではありますけれども、併し必ずしも法律によらなくてもそういう御意思があればそういう方法はとれるんじやないですか。他にもそういう例はあるのじやないですか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) いわゆる法律に基かない委員会というのは、これは形式的には最近の行政例で行きますと余り歓迎されておりませんけれども、或いはあるかと思います。併し私どもはそこまでしてこの問題に関します審議会を作らなきやならんというふうには考えておらないわけでございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私はさような方法をとることが順序であつて、さような方法によつて慎重を期せられるということを特に私は希望するものであります。  次に、ちよつと話が前後しますが、当委員会において去る国会において、通産大臣ですか通産政務次官ですか、どちらですかが、議会の閉会中に電力料金の改訂をやるようなことはしないと、こういうことを言明されたということを私は伝え聞いておるのですが、さような事実はございましたか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 私はそういう話は記憶しておりません。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 次に、私先ほど陳情の方から御発言があつたことに関連して電力会社の合理化の問題ですが、私は合理化は多々あると思うのですが、一つその中で一番電力会社のコストの中に大きく響く石炭費の問題ですが、ここには石炭のほうの大家の山川さんがおられますけれども、一般の石炭の需要家というものは、最近石炭の高値から見ると千円安ぐらいのものを買つておるように私は聞いておりますが、一体電力会社が最近買つておる石炭の原価というものは、私が承知しておるところではせいぜい二百五十円か三百円程度しかまだ安いものは買つておりません。こういうことですが、こういうことが事実とすれば非常な問題ですが、そういう点は通産省では御調査になつておりますか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 私は、一般的に見まして電力会社が買つております石炭の値段が不当に高いとは考えておりませんが、併し個々の小さな石炭の需要家が買いますような石炭は、いわゆる最近のような炭況では投げものが出ますので、特別に安い石炭もあるかと思います。そういうものを買えば相当安いものもあるわけでありますが、電気事業者のように相当多量、而も毎年一定量以上買うというような場合におきましては、単に目先のこのスポツトものだけに目をつけまして少しでも叩くということをいたしておきますと、先般の石炭不足のときに非常な苦しみをなめましたように、ああいつたようなあとで供給不足のときに苦しいことになりますので、できるだけフェア—な形におきまして而も安い石炭を買う、こういうふうな方法でやるように電気事業者のほうには希望しておるわけであります。実際問題として或る程度はそういうものも買つておりますが、全体的にはすでに固定した信用のある石炭業者から継続的に買うという前提の下に買つておりますので、そういう非常の状況に応じて大幅に値下りした石炭だけで賄うということにはなつておらないかも知れません。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私も、一般の市価に対して一割や二割程度石炭のような大口需要の向きが高いものを買うということはこれはあり得ることだと思うのですが、併し私が今申上げましたように、若し私の調査が本当とすれば、一方は千円も値下りした価格で買つておる、併し一方は二百五十円、三百円ぐらいの値下りのものを買つておる。余りにも開きがひど過ぎる。私の調査は杜撰でありますから、これは一つ明日までに、各電力会社がどういう価格で最近石炭を買つておるか資料を御提出願いたい。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 各個別の取引の内容を調べませんというと、平均的の数字であればすぐ出ますが、今のようにそういう安いものもありますし、そうでないものもありますから、個別に調べんと恐らく私は河野委員のおつしやるような資料にならないと思いますが、明日中に出ます範囲の資料でよろしければ一応調べておきます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 結構です。併し私は、大体各電力会社別にこれだけの我々が今御説明願つたような総括原価表を作るまでの段階においては、そういうものを当然私はあなたの手許において御調査があると思いますから、明日までに御提出願いたいと思います。  この機会に、意見がましいことになると思いますが、その次に大きいのはセメントだと思う。ところが市価は市価として、最近のセメント会社の考課状を見ますと、これぐらいぼろい儲けをしているものはないですね。これに対して、公益事業である電力会社が使う石炭、セメントというものに対して何か国家の意思というものを反映させる方法はないのですか。今まではなかつたのですが、今後そういうことをお考えになつていませんか。同時に電力会社が、例えば日立その他これなんかも電力会社と非常な関係があるのです。これあたりも又非常に高率な利益を挙げておるわけです。こういうものを放つて置いてそうして高いセメントを買い高い電気を買い高い石炭を買つて、そうして電力会社がどうも電力料金を値上げしなけりやいかん、こういう結果だけでは、余りに政府として無策過ぎやしないかと私はこう思うのですが、これらについての御見解を承わりたい。ちよつとお断りしますが、私は初めて伺つて誤解があるといけませんが、大体私はこういう性格でありますから(笑声)余り気になさらずに一つ御説明願いたいと思います。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 我々電気事業者を監督する立場からしますと、セメントにしましても機械にしましても、成るべく安いものを買つてもらいたいわけであります。併しセメント、或いは機械等につきましては、現在別に政府の統制があるわけでもございませんし、まあ結局現在はお互いの取引関係に任せられておりますので、実のところ我々のほうからもう少し叩くべきだということは希望的には申しましてもそれ以上に実効があるというふうにはどうも考えにくいのであります。併しセメントに関しましては、これは九電力会社ではございませんけれども、例えば電源開発会社等は佐久間のダム構築に関しましては磐城セメントと特約して、普通の市価より安いもので買うというようなこともありますので、そういうふうなことは各電力会社が努力をすれば商談の範囲内でできることでありまして、そういう点は大いに奨励すべきじやないかと、こう考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 これは局長や長官に答弁を求めるのは無理かと思いますけれども、むしろ通産大臣なり政務次官から御答弁願いたいと思いますが、セメントでも電気でも自由取引だだからこれは政府が干渉する余地がないのだ、従つて止むを得ないのだということでは、目下のこの非常な窮迫した電力問題をいろいろ考究されておる政府としては、余り消極的過ぎると私はこう思うのですよ。これは改めて私は制度上の問題でありますから、通産大臣に一つお尋ねすることにしまして次に話が飛び飛びになりますが、素人として私が不思議でならないのは、九つの電力会社があつて、それぞれこれは独立した営利会社ですね、それぞれ経理内容も違うし、万般の事情が違うのでありますから、電気料金の値上げと一口に申しましても、それぞれ九つの会社が何もかも一緒にやらなくてもいいのじやないかと思う。それには非常に緊迫の度が違うと思うのですが、どうしてこういつでも、成るほど内容的には会社によつて値上げの率は違いますよ。違いますけれども、値上げというと必ず一緒にやつて又一緒に政府が取上げてやるということは、一体これはどういうわけですか。今後、今度はぽんとそういうふうにしてやつたにしても、将来こういう問題があつた場合、別々にやることがあり得るのでありますか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 我々初めから九会社とも一斉にやらなければならんというふうには考えておらんということを、この委員会でも前に説明したことがございます。併し実際問題として料金原価等を計算します場合には、やはり一定の需給計画を基礎といたしまして、それでやるわけでございますが、そういう場合にはやはり一応全部一緒にやつたほうが工合がいいという問題もございます。これは手続上の問題でございますので、或る時期において或る社だけが非常に苦しくなる、或いは或る社だけが非常に利益が挙り過ぎるという場合は、この会社だけを取上げて解決するということも、これは適当であろうかと思います。併し今度の場合はすべてが同じような原因によります資本費の増嵩という関係から原価が上つた。それが本来から見れば昨年の夏頃出て来る問題が、豊水のために今日まで延びたという関係で、それぞれの率は違いますけれども、事情は同じように全部上りつつあるということでありますので、一斉に取上げたわけでございます。それで若しもこの際値上り率の少いものは暫らく辛抱さして、苦しいところだけ上げるということにしますというと、これは全然出て来なければ別でありますけれども、申請が出て来ている以上は、やはり原価主義によつて一厘、一分でも上げて、そうでないところは一分でも二分でもこの際下げるというのが原価主義の本則でありまして、それを一律に上げなければならん、下げなければならんということではなくて、今度たまたま申請が一斉に出ましたから、全部一緒に検討の結果、最後的に出ました数字によつて値上げ或いは値下げを個別的に決定すべきものだと、こういうふうに考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 原価主義でありましても、これはおのずからそこには弾力性を持つたもので現在までもやつて来られたわけなんです。私は具体的にお尋ねしたいのですが、この際この九電力の中で、すぐにもここで今通産省の御意向のように上げてやらなければいかんというところと、九月の決算を待つて、それを見た模様で、その上でやつてもいい会社と、こういう二つには分けられませんか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 現実に今非常に苦しんでいる会社、これはございます。二、三社そういうところがあるのでございます。それから九月の決算を待つてということは少し事柄が違うのじやないかと思うのでありますが、今度の値上げの内容は今年の四月から来年の三月まで一カ年、こういう需給想定の下にやつておりましていつ幾ら幾ら上がるということになるわけでありますが、すでに今日まで三カ月余りずれておりまして、初めの計算通りの比率であればもう四月から赤字が現実に出ているわけであります。ところが幸いにしてかなりの豊水を続けておりますので保つて来ておりますが、ですから九月までの上期の決算をとりますというと、豊水という実績がある以上は予想以上に経理は良好である。こういうことになるのはこれは間違いないと思うのであります。併し、だからといつて、たまたま上記が豊水のために何とか凌げたということのために下期も同様に行けるというふうには参りませんので、この上期の決算を見るということとは一応無関係に、現在苦しいところはとにかくできるだけ早く考慮する、同様にほかのところも早く検討いたしましてその値幅は小さくてもどつちかに決定すべき問題だ、こういうふうに考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 これは去る国会でいろいろ御論議があつたことと思いますので重複するかと思うのでありますが、ただ簡単にお尋ねいたしますが、例えば二十八年度の当初の収支予算には百九億の赤字と予定したが、これが逆に年度末の決算では百十九億の黒字になつた。それから渇水準備金を置いたところがこれもその必要はなかつたとか、そういう面でおよそ過去においてあなたのほうで立てられた見込というものと、幸いにも逆にいい決算ができるような結果になつているのですね。非常に電力会社には含みができたわけであります。それから配当にしても先ほど一割二分という話がありましたが、一割二分を一割減らしたらいいだろうという御意見もあるのでありますが、仮に減らさんでも、一割二分の配当を配当したつて決してこれは高率でありませんが、一方過去において再々増資、その際に無償交付をして電力会社の配当率というものはこれはたしか三割ぐらい上つているのじやないかと思うのであります。我々金があれば、私は金がないから株を買えないが、金があれば電力会社の株が一番得だと思うのであります。そういうふうにすべての場合について一つ一つ捉えて行きますと決してこれは最近そこらで不渡を出している会社とか、或いは不渡は出さんまでも四苦八苦している会社とは違い大体内容の充実しているということはこれは間違いないと思うのです。そういう際になぜもう少し結論としては経過を見てから、即ち電力料値上げの問題を考えて、又その間において冒頭にも申しげましたように将来に備えて官民一体の審議会等によつて根本的な施策をお立てにならんか。こういうふうなことが私のお尋ねすることであり、同時に結論でありますが、これに対して一つお答えを願います。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 昨年の初めに収支予算を立てましたときには百九億の赤字ということを出したわけであります。これは無論平水の場合にはこういうことになるということで、若しも一割程度の豊水であればこういうものは完全に解消してしまうということは当時言つておりました。ところが昨年の実績は年間を通じまして一割一厘程度の豊水であります。その結果今日のような経理状況になつておりますが、当時百九億の赤字が出ると申しておりましたのは、これは一割二分の配当をいたしての話であります。従つて配当しなければこの百九億は勿論もつと少くなります。普通の会社のようにこの赤字というのはもう配当も何もなしの本当の赤字でなくて、我々出しておりますのは一定の健全な経営を続けるためには百九億の収入がなければならん、こういう趣旨で出したわけであります。ところが下期におきますああいうふうな豊水によりまして、渇水準備金は数十億溜まつております。で豊水によります利益というものはその全部ではございませんが、大部分渇水準備金に積立てるということに相成ります。渇水準備金に積立てられたものはこれは当初の予定以上に黒字になつた。これは事実黒字になつたことは間違いございませんが、それは渇水準備金の取り崩しには一定の原則がございまして、無論会社の自由にこれを使用するわけには参らんのであります。将来渇水のあつたときに取り崩さなければならん問題でありまして、又必ず将来これに対応する渇水があるということが平水を見ますときの一応の原則でございますから、そういうような渇水準備金が溜まるということは、必ずしも電力会社が資産上大きな含みを持つておるということにはならんと思います。それから配当に関しましても勿論無償も従来一、二回やつておりますが、一般の証券業界の意見としまして、これは先般この委員会にも各金融界の専門家が来ての御発言がありましたが、大体電力事業のような公益事業の株価というものは現在の非常に低いベ—スは別といたしましても、将来の増資を可能にするためには配当は少くとも一割二分は必要である。増資を若し考えるならば一割五分ぐらい必要である。併し一割二分で抑えるのであれは、これに対して或る程度の無償ということをやらなければ増資は不可能になる、こういうふうな御意見がありました。大体そういうふうな考え方によりまして当初から配当率なり、或いは無償交付につきましての我々の指導をいたしておるわけであります。電気事業そのものが非常にフラクチユエ—シヨンの多いことが許される産業であれば、お話のように、こういう不況のときにおきましては更にもう少し圧縮いたしまして場合によつては赤字を出してみせるということもいいのでありますが、将来長いことを考えました場合に、できるだけ安定した姿で進む、その場合にできるだけ利益も薄く、内部留保に必要なものは保留いたしましても、それ以上に利益が挙る場合に更に料金を下げて需用家に還元する、こういうふうな政策をとるべきでありまして、それが現在の料金政策に現われておるわけであります。ですから非常に大きな利益が得られない代りに、不況時においても一応安定した姿で維持できるというのが狙いでありまして今日ほかの産業と比べますと、成るほど余裕ある経理をいたしておりますが、これが非常に大き過ぎるということでもありませんし、又こういうふうにして将来も続けて行くということを考える場合にはこの際余りに不良経理をするということが、あとで一般の需用家が又高い電気を買わなければならんということになりますので、我々としてはできるだけ薄く長く安定した電気を供給するためにこういうふうな方針をとらざるを得ないと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私は配当の一割二分が多いとも思わんし、無償交付も悪いとは思わん、当然のことであります。すべてこういうふうな予定したことを予定した通り進められるだけの今まで健全な経営が続いているわけですね。今まで申上げなかつたけれども、再評価にしたつて、一般は七〇%ぐらいのものを電力会社は九七%ぐらいやつているでしよう。これは結構なことですよ。こういうことを電力料金を値上げしない現在までにおいてやり得たんですから。而も一方においては渇水というものでなく、逆に豊水に見舞われて非常に経営は予想以上に堅実になつておる。こういうことであるならば時期的にもう少しお考え願えたらどうかというのが結論なんです。  最後にもう一点だけ伺いますが、よく電力料金を値上げすると、物価に対して何が幾ら響く、かにが幾ら響くと言われますが、最終の製品だけの事例を出されて総合的に電力料金が上つた結果、物価が幾ら上るということについての詳細な説明を今まで我々聞く機会は少かつた。例えば本年の秋の米の値段をここですぐにきめなければならん、こういう際に電気の値上げを政府原案によつてやりますと、私の計算したところでは、硫安は大体一〇%上ると思う。ところが硫安そのものが一〇%であつて硫安会社はそのほかに大きな原料資材であるところの石炭が上り、鉄が上り、こういうものが上つて間接的に来る電気料金のしわ寄せということはそこに入らないで、直接的な問題だけで一〇%上る、こういうふうなことで我々は少くとも電気料金の値上げについてはもう少し全体の物価にどういうふうな影響があるか、これを数学的に、今まで他の委員のかたはお聞きになつたと思いますが、私は不幸にして聞いておりませんから、他の委員にそういう御説明があつたなら、私の手許にもそういう資料を頂きたいと思います。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 我々のところで出ますのは、会社別に、又は需用家別にどの程度電力料金が上るかということはこれは比較的容易につかめるわけでありますが、ところがそれが例えば硫安の販売価格としてどれだけ上るか、更にいろいろなはね返りによりまして同じ硫安の中でも更にどのくらい上るかということになりますと、我々は非常に計算がむずかしくて、例えば、全体のはね返りを考える場合には勿論でございますけれども、硫安の生産費の中で電気代が上ることによつて受けるべき影響というものすら我々としては或る程度の推定で出さざるを得ないわけであります。それによりまして私のほうの調べでは、会社によつて多少の上下がございますけれども、大体において硫安につきましては五、六%の影響だという数字が出ております。ほかの産業についても或る程度のそういう調べがございますけれども、全体の総合的な数字ということになりますと、私のほうだけで簡単には出ませんし、又政府全体で協力いたしましてもかなりの日数がかかるのじやないかと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私最後に今の資料ですが、あなたのほうでは直接的なものだけで、間接的なはね返りその他の物価に及ぼす影響はわからん、併し政府全体の責任においてこの電力の問題を取上げている以上は経済審議庁ですかどこですか、どこかにこの電気料金値上げに伴う物価に及ぼす影響、その結論というものが出ていなければ、こういう電気料金の値上げなんということは天下に声明できないと思います。そういう資料は今官房長がおられますが、通産省のどこかにそういうものがあるのですか、それとも通産省になければ経済審議庁か何かにあるのですか。そういうものがなくて、ただ電気は電気だけの面で計算することはこれは非常に事が重大だと思います。

岩武照彦通商産業大臣官房長

○説明員(岩武照彦君) 電気料金の値上げに伴います影響は今公益事業局のほうで、電力の立場からいろいろな製品のコスト等に占める電力費の割合を調べまして、その結果を見まして自分たちの行政の参考乃至反省資料にしているものがございます。これが多分先国会におきましてお渡ししてあると思います。なお全般的なものにつきまして我々の通産省全体としましても更に検討しておりますが、なかなか制度改正もございますので、具体的にABその他の企業が幾ら上ることになるかという点の計算がまだ十分ついていないものがございます。今のところ統一的に調べたものは私のほうには……、恐らく経済審議庁のほうにもないのじやないかと思います。ただ個々の問題といたしまして或る程度例えば電燈料金のはね返りだとかいうふうなものがございますが、相当広い業種に亙りまして今度の制度改正を含めました結果幾らということはなかなか相当むずかしいものがございますので、まとまつたものは恐らくないのじやないかと思つております。私のほうの公益事業局のほうで調べましたもので御参考になりますればこれは出してもいいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私は最後に委員長にお願いしますが、非常に私は驚き入つたことだと思う。デフレ政策を強行している現政府が電力料金の値上げを考えている。そうしてそれの物価に及ぼす影響というものは当然これは大きいのですよ。これに対してもう少し詳細な科学的に積み上げた資料がなくてこういう問題を議するということは、それで一方明日は聴聞会を開く、これは制度の改正の問題は当然料金の問題と裏表であります。そういう準備なくして聴聞会を開くということ自体が私は大体不用意だと思う。委員長において然るべき機関と相談して我々の納得の行くような、ほかの方はどうか知りませんが、私は少くともそれについて納得の行くような、電力料の値上げの物価に及ぼす影響、これについての資料を委員長において一つ我々のほうにお取次ぎを頂きたいと思います。

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) 河野君に申上げます。明日通産大臣は本委員会に出席することになつております。恐らく経審その他でも相当の研究はしていることと私も信じておりますので、大臣に対しているく伺い、そういうことが極めて不十分であるとすれば更に当委員会からも十分なる検討なり、或いは資料その他を要求したいと思います。

海野三朗日本社会党(第四控室・左)

○海野三朗君 局長にお伺いしますが、六分八厘幾らを上げて行けば電気会社のほうが立つて行くというのですか、赤字にならないで済むというのですか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 平水であればそれで丁度とんくになるという勘定であります。

海野三朗日本社会党(第四控室・左)

○海野三朗君 今日この金融引締にあつてばたく倒れて行く中小企業非常に数多いさなかにあつて、この電気事業というものを考えますると、電気料金が高くなつたから品物を買わないで倹約をしようということはできない性質のものである。否応なしに電気料金を上げられれば国民は何としたつてこれは払わないわけには行かない。誠にこれは結構な商売なんです。実にこれは結構な商売であります。この結構な商売が、一方においては中小企業がどんどん今倒れて行つておるという状況と睨み合せてどういうふうに局長お考えになつていますか。この料金の値上げなんというものは私はとんでもない話だと思う、現段階では。その点については局長は如何にお考えになつておるのでありますか、今日の産業の現状から見て。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) お話の通りにあらゆる産業が非常に苦しんでおるという時期におきまして、電気だけはもう値上げをぬけぬけとやる、これ甚だけしからん。これはそういう感じは恐らくすると思います。併し半面におきまして、電気はどういう値段になつてもどうしても買わなければならん、そういう非常に独占的な有利な産業だと言われるのでありますが、その裏におきましては、そういう性質の産業でありますからこそ、いろいろな状況が悪くなつたために例えば事業を縮小したり、或いは生産を制限いたしまして、そこで辻棲を合せるというようなことはできないわけであります。飽くまで需用のある限り、自分の能力の範囲内におきまして最大のサ—ビスをするというのが公益事業の性格でありますために、そういうものに常に備えるためには、都合によりまして企業の一部を切捨てるとか、或いは非常に好況のときには大いに利益を挙げる、こういうふうな一般の景気の波に左右されまして適当な経営をするということはやらすべきではない。従つて、或る時期におきまして、どうしても原価上必要であれば値上げも止むを得ん、こういうふうに考えております。

海野三朗日本社会党(第四控室・左)

○海野三朗君 先ほど参考人から聞いた話でありますが、この金利の引下げ、造船のほうを三分五厘に引下げておいて、このほうが一分の引下げというふうなことは、この電気事業こそ本当にこれは国民一般もうなくちやならんものだ、こういうものを六分五厘にして造船のほうを三分五厘にしたというふうなことは甚だ私はえこひいきと申しますか、納得行かざるやり方であつて、そうしてこの結論はどうかというと、ここにいろいろ書類をお示しになつたのでありますが、これで六分幾ら上げなければというふうなお話、どうも私らは納得が行かない。なぜ造船のほうが三分五厘になつておるのにこのほうが一分しか金利が引下げられないか。造船のほうが三分五厘だからこれのほうも三分五厘に引下げたらどうかと思うのですが、ここはどういうふうにお考えになつておるのでありますか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 造船並みに三分五厘に下げてもらいたいという希望は昨年の秋から今年の初めにかけましてこちらとしては出しております。併し三分五厘に対しまして、一分五厘だけの補給金がありまして、開銀の実際に貸出しておりますのは五分である。そうすれば補給金というものは非常にむずかしいという関係もございまして、或る段階におきましては我々はそれでは開銀の実際のコストである五分まで下げてくれということを大蔵省に主張したこともございますが、結局において七分五厘の一分だけの引下げ、六分五厘に一応落ちついた。なお今日におきましても、更に三分五厘まで引下げてもらえばこうなる、或いは五分にして、開銀の現在の貸出金だけでなしに市中から借りているものを仮に開銀に肩替りして六分五厘にすればどのくらいの負担減になるのだということを数字を添えまして開銀の貸出につきましては大蔵省に対して主張をいたしております。

海野三朗日本社会党(第四控室・左)

○海野三朗君 そうしますと、開銀の率を下げないというのは、誰がそういうような意見を、下げるとか下げないということを一体きめるのであるか。それの一点と、電気料金が少し上つただけでも、先ほど河野先生から言われたように、硫安にいたしましても値段が上つて来る。そうするとつまり輸出にも響いて来る。今日国内の物価を成るべく下げて輸出の世界の市場の線に持つて行かなければならない現段階においては、こういうふうな値上げなんということは一分でも一厘でも私は甚だいけないじやないか、こう思うのでありますが、あなた方がつまり政府にあつて帳簿の上でだけ御覧になつて、成るほど御尤もだなというふうにお考えになつておるかも知れませんけれども、現実のこの日本の姿を考えるときには、どうも私は納得が行かないのでありますが、その点についてはどんなふうにお考えになつていらつしやいますか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 開眼の金利は、これは開銀と大蔵省との間できめるようであります。五分乃至五分五厘に対する要求に対しまして、六分五厘になつたのは最終的にはどういう理由か存じませんけれども、一つは世界銀行から借りております火力借款の金利が実際の電力会社が払いますのは五分五厘になつております。それ以下に開銀の金利を下げるのはどうかということ、それから開銀といたしましては、すでに昨年から一応の回収計画、或いは金利収入等も一応考えに入れまして資金計画を作つておりますが、それも余り大幅の値下げをするということも一般に響くというような事情もあつたと思います。そういうような関係から、大蔵省と打合せの上で六分五厘にしか下らないということになつた、と思います。従いまして、もう一層引下げるようにという交渉は大蔵省を通じてやつておるわけであります。それから輸出産業との関係でありますが、勿論お話の通りに、或る程度電力料金を上げるということはそれだけ製品のコストに幾らか響くということは勿論でございます。一応私どもは現在程度の平均六七分の値上りであればこれはこれこそ又各産業共に企業努力で以て或る程度吸収してもらつていいじやないかということが一つであります。いま一つは、現在の電気料金というものが非常に中途半端なと申しますか、片ちんばな性質を持つておりまして、非常に安い、旧来の既設の設備と、それからその後新らしく入つて来ます非常に高い設備、この二つがありまして、その間の矛盾は毎年の料金の引上げという形で出て来るわけであります。若しも現在の既設設備というものが正当に今日の再生産価格なり、或いは相場というもので評価されておりまするならば、現在におきましても相当料金率というものは上つておるはずであります。ところが既設のものが一二再評価いたしましても、相変らず新規のものに比べては三分の一程度の安さであり、新設のものは三倍以上かかつておる、こういうようなことのために電源開発がだんだん進捗するに従つて、全体のコストが上るということはもう五カ年計画策定当時から言われておつたことであります。その矛盾は要するに全体の評価乃至償却が少かつたのに起因しておりますので、それを引伸ばしますと、仮にほかの産業のほうは大体コストでやつておるとすれば、電気代だけは少し不当に安く使つておつたということで、将来いざ現在の設備がもう使えなくなつた場合におきましてそれに代るだけの償却の資産というものがない。そうすると、更にその後の電気の需給なり、或いは建設につきましては、非常に国民は苦しまなければならん、こういうような実情の下に立つておるのであります。ですから若しそれを正常なベ—スに置こうとすれば、今より比較的高い雪気代を使わなければならん、こういう日本の運命と申しますか、実情にあつたということは、これは十分御認識を願わなければならん、だからたまたま安いからいつまでもこの安い値段で抑えて置くということは、現在今日或いは来年ぐらいまでよろしかつても、その後におきまして非常に大きな苦難に直面しなければならんのではないか、こういうふうに思うのでありますが、こういう点につきまして特に開発が進んで、そのためにコストが上るということ、而もその事実というものはすでに五カ年計画を作つた当時からはつきりしておつた事事である。この点は十分了解して頂く必要があるのではないか、従つて、そのために、例えば輸出産業に対しまする影響がありましても、従来はそういう点が少し優遇されておつたために延びたのであれば、やはりそれは修正をいたしまして、結局日本としてはもう少し高い電気を使わなければならん性質のものだ、そうすればそういう前提の下に又輸出力というものを別に考え直して行くべき問題だ、不当に、或いは非合理的に安いもので立つております今のベ—スを今後も続けなければならんということは、やはり国家百年の先を見た場合には考えものじやないかと考えるのであります。

海野三朗日本社会党(第四控室・左)

○海野三朗君 只今のお話それはよくわかります。投下資本が非常にかかつて行くのだ、それもよくわかりますが、そういうふうな、とにかく如何なることがあるにしても世界の市場と我々は競走して食つて行かなければならんのだ、こういう点から言いますというと、出血してでも品物を安くしなければならない、これは高い電気料金を使つてそうして品物を安くして行こうというふうになつてくればいいのでありましようけれども、とにかく現段階ではこの電気料金を上げるということは実に重大問題であつて、私は輸出のほうに一直ちに響くと思うのです。硫安の輸出にしましてもそうである、或いは鉄鋼の問題にしてもそうです。そこで一部だけやつても製品の上にうんときいて来るのがたくさんあるのでありますから、そういう点をお考えになつたのでなければ、各電力会社から出された資料をあなた方がお役所で机上でおやりになつたのか、事実その会社のあり方についてよく検討なさつてこういうことはおきめになつたのでありますか、出された資料についてだけ御覧になつておきめになつたのでありますか、どちらでありますか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) これは無論かねてから電力会社の経営状況につきましては監査もいたしておりますし、又今度の申請の内容につきましても十分事務的に検討を加えておるわけであります。

海野三朗日本社会党(第四控室・左)

○海野三朗君 私あと質問は通産大臣に質問いたしますから、今日はこれで保留いたします。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 事務当局に事務的な問題を中心にお伺いしておいて、それから明日は通産大臣の御出席を願つて質したいと思います。殊に今電力料金の問題は事務的な手からすでにいわば内閣、高度な政策の問題との競合になつておると思いますから、明日質問を簡略にするための事務的な質問にしたいと思います。  それから委員長に皆さんの御賛成を得てお願いしたいことなんですが、実際問題として料金の問題、それに関連する諸般の問題は通産大臣と同時に大蔵大臣の所管がかなり出て来ております。従つて本日、明日のことを、大臣に出席方を要請することになれば、或いは手配上その通り円滑に行くかどうかわかりませんので、若し大臣が、第一次的には大臣をお願いしたいが、それが無理ならば然るべき政府委員といいますか、閉会中ですから代るべき人といいますか、是非お願いをして頂きたいと思います。

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) これは結構と思いますが……じやさように手配いたします。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 公益事業局長にお伺いしたいのですが、今規則聴聞がなされようとして料金との関係が非常に密接にあるということで簡潔に一つずつお伺いして行きますが、この先ほど提出になりました各社別値上率、この値上げについて、この案によるものを実施するとすれば事務的には何月以降を考えていたかという点です。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) これは計算の根拠は今年の四月から来年の三月までの数字を基礎にいたしております。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 さようになりますと、この査定案の通り仮に実施するということであればいつから実施するか、従つて料金収入がかように現われるというこういうことにならなければこれが出て来ないと思うのです。そこでこれはいつから実施してこういうものになるか、この数字、これは計算して見ればわかるのでしようが、おのおのありますね、原価、販売電力量、それに対する金額で出してあるわけですから……。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) これはすべて今年の四月から実施した場合の数字でございます。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 そういたしますとすでに七月、更に規則聴聞の関係も見ると七月はもう無理だ、或いは八月こういうことになるだろうと思うのですが、事務当局の意見を伺うだけで私の意見は附加えませんが、四月からならこれだということになればすでに四、五、六、七かれこれ四、五カ月ずれるということになればこれでは又駄目だということになりはしませんか。一四半期ずれてしまう。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) その点は程度問題でありますが、実際事務的に言いますとすでにもうそういう矛盾が出ておる。ただたまたま先ほど申しましたように四月以来豊水が続いておりますので、今日まで値上げのズレによる赤字はそう大きく出ないということに考えておりまして、従つてこの際できるだけ早くこれでスタ—トすれば大体当初の予想通り行くのじやないか、こういう考え方をとつております。但し若しもこれが非常に遅れますというと、やはりそのときから更に向う一カ年なり何なりに対しまして計算をやりまして出しませんと正確じやない。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 これを見ますと、先ほどの説明を開けば聞くほど若干数字的な含みがなければ仮にこれを実施するとしても実施できない状態が出て来るのじやないか。無論大きな会社の収支ですから若干の操作の幅はあり得ると思います。無論天気を相手の商売でもあるようですからその点はあるでしようが、併し一応権威ある査定ということになりますと、とるべき数字はとる、とるべきでないのはとらないというのでないと国民は納得しないだろうというふうに考えるわけですが、ざつと見ると問題があるであろう、殊に資本費が増大しておるであろうというところは大体五分前後申請よりも削れる。そうでないであろう開発の度合の進んでないところは大体八分くらいで抑えてある。こういうふうにざつとこう見たところで……。そこで河野委員も言われたように何とかしてこれはこれとして積み重ねたものが欲しくなるというのもただ河野委員だけではなくなるわけで、先ほどの仮に人件費にしても現実の問題にしてすでに昭和二十七年のものを織込んだ、仮にこれを是とするならば、そうなると本年度の問題はどうするか、これは無論見込まなかつたのだ、併し事態は先行しつつあるわけですが、それも僅かだといつて、仮に六%でも全体の収支には何%響くか知りませんが、やはりかなりの金額になるわけですね。そういつたことでかなり査定案について疑問を持つわけです。そうであれば仮に見るべきでないものが見てあるのじやないか、こういうふうな連想もするかも知れない、こういうことなんです。従つて私お伺いしようとするのは、今申上げたようなふうに私は感じますので、事務当局広汎な作業をせられたのでなかなか容易な説明じやないかも知れませんが、要約してかなり具体的な数字を各社について条件をやはり一定のフォ—ムに基いて査定をされたのかどうかという点、それからもう一つの点は、以上のように査定はもう最終案と見なければなりません、四月一日こう一応固定すれば八月なり九月なりに若干の手直しが必要でしよう。併し結局一応四月ということを目途にするなら、はこの査定である全国平均六・八%、燃料費調整前ですね、こういうものについてはもう数学的には公正であるだろう、これを変えることはないだろうと思われるわけです。そうならば今実際の問題はやはり政治問題になつて、政策との関係ということで、いわば通産事務当局というか、通産大臣というか、所管大臣と時の政府との関連ではかなり大きなここにギャップがあるのではないだろうか、こう思われるので、事務当局としては、これで一体まあゆくえがはつきり出ておりませんが、六・八%なら六・八%というものが自信を持つて、権威を持つて査定をしておられるとすれば、これが実施できないということになれば、事務当局としてはどういう一体電気事業に対してお考えを持つことになるのかという点を我々は、一応この数字を見た上で新らしい疑問が起きるわけです。従来の通産委員会における議論は、御承知のように、まだ作業中でございます、ということで、無論具体的なものは出ていなかつたわけでして、新らしく出て来た以上は、そういう解決は事務当局としてはどうなのか、大臣としては明日お伺いしたいと思いますが、以上の点について。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 六・八%の現在の査定案は一応の案でございますが、御承知のように、原価なり収入というものは時期がずれるに従つて変つて来る性質のものを含んでおります。例えば炭価をとりましても、四月に予想した場合と今日に考える場合とは当然変つて来るわけでありますが、そういう点で原価の上におきましても殖えるものと、又減るものと両方ございまして、結局において計算をやり直した場合に、更にこれが上るか下るかということは、これは別な問題であります。いつ、どのようにして、どのような考え方によつてきめるかということによつて六・八%はま、た変り得る性質のものであります。仮に最終的な結論が出ました場合に、これをやはり政府全体としても原価主義を崩さない、而も電力政策との関連において出ます結論でありましようから、そこで一つの筋は通つているはずだと思います。そうしますと、その筋に副つて我々としても説明をし、又実際の結論をするということになりますから、結論がどういう形になるかによつて、やはりそれによつて考えなければならない、こう考えます。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 然らば事務当局の、かなり修正せられた結論としてかような数字が出た。出たけれども、これは政策として時のいわゆる内閣という形において処理されるならば、それは又それに合わして数字を出すということになるわけですか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) そういう意味ではございませんが、例えば更に金利、税金等をいじつて数字が出れば、そこで辻棲が合う。それからその他の方法で以て又原価をつけるなり、或いは収入を殖やすなりという方法も我々の気付かん点でありましようし、そういう点は最終結論が出た上で、それに副つて考えなければならない。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 そうすると、言い換えれば、この電力の料金収入というものは、これはまあ移動しても、つまり料金の値上率というものが、或いは全然値上げしないということもあり得るしいたしますから、併し若し収入が料金の問題で少くなれば、支出の面で、例えば資本費、殊に公租公課、金利といつたような面で補いがつけばそれで補いがつくだろうということだろうと思うので、今ここに考えられておる収支バランスですね、収支バランスの面から行くと、これは六・八%だが、併しこの経営というもの、この収支バランスの経営というものは、料金で若し補われなければ爾余のもので補われなければ数理的には合わなくなるのですね。つまり利子もどうもうまく行かない、税金もどうも会社別の税金の率を変えることができないなんということになると、結局収支バランスの面で事務当局の意図というものは崩れて来ることになる。その点が、政策のことだからとおつしやるが、見通しはどうなんですか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) その点についてもう少し申上げますと、我々は六・八%ということにつきましての相当な確信を持つておりますけれども、例えば大蔵省等におきましては、一応こちらの数字をとりましても、百九十五億という我々のほうで出ておりますマイナスは出ない、こういうふうな計算もいたしております。それじやどういう計算をしているかと申しますと、炭価の見方、或いはその他能率或いは費用というようなものにつきまして、できるだけ低い見積りになつておりますほかに、水も最近の実情をまあ考えまして、相当まだ出るはずだ、最近の五ヵ年平均をとれば一層出水率というものは大きいはずだ、それに伴つて経費も少くなるということで一つの案を出しているわけであります。値上げしなくても差支えないという結論を出しているわけであります。これは一応見方の相違でありまして、我々はそういうふうな見方は正しいと考えておりませんけれども、なお十分検討した場合に、それが正しいのだという結論が出れば、例えば水の見方にいたしましても、現在中央気象台あたりの専門家の意見ではできるだけ長期間をとるのが正確だということを言つております。大蔵省などは五年間でやつておりますが、若し仮にその新らしい結論が出まして、五年でよろしいということになれば、そこをとりますと相当大幅な原価の修正が出て来るわけであります。  それから需用に関しましても、我々一応最近各方町と打合せの上で予想しております二十九年の電力需用をベ—スにいたしておりますが、これがその後例えばデフレの進行等によりまして、一層締まるということになりますというと、需用が減るために、実際は料金収入を減らすことになりますけれども、半価においては火力発電費をそれだけ節約できまずから、場合によつては、そのために収支のバランスはよくなるということも考えられますし、そういうふうな新らしい事実をどういうふうに考えるかということによつて結論が違つて来ますから、我々飽くまで六分八厘を固執して、それが崩れたら全然説明ができないような性質のものではないと考えます。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 それ以上政策の問題は、明日大臣にお伺いしたいと思いますが、それでは次にセメントの問題に関連して先般佐久間ダムその他を現地で調査いたしましたが、先ほど他の委員からも指摘がありましたように、確かにセメントの事業というものは、事実上はやはりカルテルを結んでいるのではないだろうかという疑いがあるわけであります。大量に消費する開発などについても、格段の何というかセメント単価を考慮したというふうにも見えないのですが、先ほど公益事業局長のお話では、磐城セメントの佐久間関係ですね、これは曾つて本委員会でも問題になつたものなんですが、なかなか現地で調査を進めようとしても現地に材料もないし、なかなかすつきりした答が出ないわけです。これはいわゆる開発会社の裏書きといつたようなところで、セメント会社があそこに作られてその生産品であるセメントは佐久間に送るということになつているようなんですが、それについては単価が若干安いとも今言われておるしするわけですが、いろいろ疑惑も生じているわけで、出発が出発でしたから、若干その後の事情を明らかにして頂きたいと思います。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 磐城セメントの浜松工場と佐久間ダムの問題は今年の春いろいろ問題になりましたが、その後の実情を取極までの話は聞きましたが、その後どう動いておるかということは聞いておりませんから、調査したいと思います。ただ工場が動き出しましたのがつい最近でございましたので、現実にセメントがどの程度の原価で出て、どの程度で納められているかということは、これから調査をしたければわからんと思います。若干の猶予を頂きたいと思います。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 それから電源開発の問題ですが、これは当面お伺いしたいのは、非常に開発途上にあつて外資の問題、その他いわば開発会社自体としては発足間もないことであるのに、かなり手広くやつているということで、世上今度の人事の更迭といいますか、これは非常に疑惑を持つているようです。一身上の都合だといつて、そんなに勝手に、重要な時期におれはやめたいといつたようなことで、そんなに無責任な高碕前総裁であつたのかどうかというようなこと、或いはそうではなしに、いや請腹を切らされてやめさせられたのだ、あとは日発解体をやつた小坂氏が入つたのだというようないろいろ諸説伝えられているわけで、この電源開発会社は国家資金で運営をしていることなんで、国会としてこれをこのまま知らないままで過すわけには行かないわけです。所管省而も所管局長とされて、これはどういういきさつであつたのか明らかにして頂きたい。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 私は前総裁、副総裁がかねてから辞意をお持ちになつておつて、後任がはつきりしたためにそれが具体化したと、こういうふうに聞いておりますが、それ以上どういう事情か私は存じません。ただ新らしい陣容によりまして更に一層電源開発会社がまとまつて、仕事の上に一層活になつて行くことを希望するだけでありまして、それ以上あことは私から申し上げられません。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 辞意はかねてというと、いつ頃からあなたのほうに漏らされていたわけですか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 私のほうの事務当局に出されておりませんから、いつ頃かちよつと申上けられません。

高橋衛自由党

○高橋衛君 私はこの六・八%の値上げ、いいとか悪いとかいう問題と全然別に、根拠について少しばかりお伺いいたしておきたいと思います。  先ず第一に、申請の根拠になるかも知れませんが、同時に査定の根拠になると思いますが、値上げを総平均においては六・八%ということになつておりますけれども、電燈、電力並びにその内訳についてそれぞれ値上げの率が相当大きな差があるのであります。これはそれぞれ産業政策その他の観点からも検討されたことであろうと思いますが、非常に重要な点であると考えますので、根本的にどういうふうなポイントから、どういうふうな基準からこういうふうな決定の仕方をされたか、特にお伺いいたしたいと存じますので、全般的に値上げになつておるにもかかわらず、例えば関西電力の定額電燈に対してはむしろ値下りになつておるというふうな面も出ておるのであります。それらの点について全般の決定をする根拠になつた基準と申しますか、根本方針というものを一つ御説明願いたいと思います。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) この料率はすべて個別原価主義で行くというのが根本原則であります。従つて定額電燈の場合には個々の需用家が例えば何燈持つております場合にはそこまで持つて行くまでの電力の原価が幾らになるという個別に計算いたしまして、全体に公平に当てはめて行くように計算をして出すのが本則であります。そういう趣旨の下に電燈がきまる、従量電燈がきまる、各小口の電力別にきまる、こういうわけであります。現在レ—トの開きというものはそういうふうな原則の下に個別原価を計算しながら出しておるというのがこれが根本方針であります。それと同時に非常に需用の区分がたくさんございまして、更にそれぞれに対しまして料金のかけ方も基本料金であるとか、定額とか、従量とかいろいろ組合せがありまして、仮に例えば、従量電燈の平均の販売原価というものはこうだというのが出ましても、それを基本に分け、更にアワ—料金に分けるということにする場合にこれをどういうふうにするか、それからそういうふうな割振りを、定額の原則はそうでありますけれども、どういうふうにやれば一番いいかということがこれは抽象的に理論上は言いますけれども、実際問題として計数的にぴちつと出る性質のものでないのであります。従つて我々は現在までの各事業区分ごとの料金単価というものは、原価主義に基いて公平に出ておるはずだということを前にも申しておりますが、従つてそれが正しければ、今回の改訂料金におきましても、同じような値上率で出て来るのが当然であります。ところが若干、原価的に行つたほうがよろしいという点も出て参りましたし、又そういう点を加味しながら且つこの値上げの率の六・八%を全部に開きます場合に、今度は制度の改訂が入つておりますので、新らしい制度によつてそれが同じように行くというふうに或る程度見当をつけましても、実際に開きますとなかなかその通りに参らないのであります。そうすると又それに或る程度の修正を加えるということにしてだんだん波をなだらかにして最終的なレ—トを出すわけでありますが、そういたしましても、最終的にはやはりこういうふうな或る程度の凸凹が出ざるを得ない。この凸凹の中には合理的に上げ下げした、これは一種の意識的にやられた場合もございますけれども、そうでなくしてどうしても計算土の齟齬からこういうふうな恰好になつたというものも一部ございます。これを全部一律にするということは非常に困難であるということと、中には従来の制度変更によつて従来多少不合理であつた点も是正したという点も両方ありますために、こういうふうに値上率が違つて来ておる。関西電力の定額燈が全体のあれに比べて下つておるということは、特に関西が全体において値上率が少いということと、定額電燈においては夏、冬の区別もなければ、燃料調整の区別もないということのために、それに応じて下つた。それでは従量がどうして下らなかつたかという問題も出て来ますが、やはり今のような関係からして計算上の齟齬がこの辺で出ておるのじやないかと、そんなような関係であります。更にもう一つ申上げますと、従量電燈と大品電燈と二つございますが、従量電燈と大口電燈との区分は、従来は六キロワット以上を大口といたしております。今度は三キロワット以上を大口とした、こういうふうな区分上の変化等もございまして、こういうような関係から枠の上下において前と比べて若干スレもあるということも考えられると思うのであります。

高橋衛自由党

○高橋衛君 御説明は非常に抽象的で必ずしもぴつたりとわかりかねるのでありますが、一つの例を申上げますと、例えば北陸電力を例にとつて見ますと、あそこでは肥料工業、合金鉄又は合成繊維等に供給されて知るところの電力料金が全体として非常に低額になつておるのであります。而もそういうようなこの立地条件の下にこういう産業ができておると私どもは理解しておるのでありますが、その場合において大口電力の値上率がにおいては二割八分九厘という非常に大幅な値上げになつておる。一方定額電燈においては全然値上げがない、据置きという恰好になつておりますが、これらのことは元の場合におきましても個別原価主義をとつたのだ、今度も個別原価主義をとつた、その間のものには差がないが、具体的に当てはめて見ると調整を要する点からこういうふうになつたのだと、こうお話になりますけれども、何となしにそれだけの説明では納得行かない。而もその影響するところは産業的には非常に大きい。或いは政府が、非常に安いところの電力料を基本にした立地条件の下に発達した産業自体だ、その基礎をゆるがされるという虞れもあり得るのじやないか。従つてそんな点から合理的であるべきはずの、事務当局で考えたこれだけの値上げは当然であるべきはずであるという点についても、我々は根本的に考え直さなければならんという点が出て来るようにも思うのでありますが、その点について、の事務当局が御査定になつた基本的なものの考え方というものについて御説明願いたいと思います。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) この大口のほうはいろいろ値上率が違つておりまして、殊に高く出ておるものもございますが、こういうものにつきましてはこれは率を見ます場合には、従来どういうふうな割当を受けておつたので実際に払つておる料金はどうだということになるわけであります。そうすると過去におきまして比較的割当量を余計もらつて追加が少くなつておるというところにつきましては、この料金の単価が安いわけであります。ところが今度はそれを全部いずれの需用に対しても一律にやりますので、従つてそういうものの多い地区におきましては値上り率が大きくなるということになるわけでありますが、それを調整しますために、特殊の電力と噛み合せましていわゆる特約料金制度によつて値上り率をできるだけ低くする、こういうわけであります。そういうものをいたしますというと、例えば北陸におきましてこのような上り方でなくして、もう少しモデレ—トというような形が出て来る、一応形式的には一律の料金表に上りますために二割とか何とかという数字になりますけれども、実際問題としましては、更に安い電気と組合せることによりまして、この値上率が更に低くなる、こういうことになるわけであります。

高橋衛自由党

○高橋衛君 そういたしますと、結局非常に安い電力料金と、割当電力料金と更に高い電力料金との組合せに、よつて必ずしもこの表の通りには行かないのだという御説明のようでありますが、現実の配電されておるところの電力料金と今度新らしく改訂されたものとの実際の比率はどうなんでございますか。この辺の数字は出ていないのでございますか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) これは本来から言いますと、それぞれの事業別に計算しませんと出ないわけでありますが、実際問題としましては六分八厘の場合には北陸は一割三分の値上りになるわけであります。ところが燃料費調整、ここでは燃料が殆んど入つておりません。調整後も同じでありますが、値上率は各事業別に出て来ますものにつきましては、できるだけ例えば只今の特約でありますとか、その他のものにつきましては公共事業の割引制度とかいろいろなことを考えておりますが、そういうふうな制度によりましてこの平均率以上上るものをできるだけそれに近付けるという制度上の工夫をいたしております。ところが大口に関しましては、北陸地方におきましては特約を食うということによりまして大幅な値上げを食いとめるように個別的の事業につきましては一々手を打つておるわけであります。

高橋衛自由党

○高橋衛君 どうも余り定額電燈が据置きでその他のものは相当値上げされるということについての御説明としてはなかなかわかりかねるのですが、その点はなお別の機会にお尋ねいたすといたしまして、その次に先ほどの御説明にありました通り全国としては六・八%であるが、それが北陸は一三%、更に東北におきましては一六%というふうな値上率に相成つておるのでありますが、これは各地域間に調整金の制度がありますけれども、調整金の制度は従来の方針通りで行くという前提に立つものでありますか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 水火力調整金は現在までのものの八分の二・五を減らすというのが申請の内容であります。それをそのままとつております。

高橋衛自由党

○高橋衛君 更に各地域間の調整をする一つの要素になつておるものは、売電をする場合に売電の料金でありますが、その料金についてはどのような見解を持つておりますか。これによつて調整するという意思はないか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) いわゆる融通料金の単価によりまして、それぞれの各社別の単価が影響を受けるのであります。これは一応今年の春に協定になりました電力料金の単価というものをとつております。水火力調整金と同様にこういうものを政策的に動かすということは可能性はございますけれども、現在のとことはこれはいろいろないきさつによつて各社がやつと協定された事項でありますから一応そのままの料金を、とつております。

高橋衛自由党

○高橋衛君 只今の御答弁では政策的に動かすという言葉を使つておりますが、純然たる事務的の見地からこれはもともと政策的見地からでき上つたものと私ども承知しておるのであります。純然たる事務的の見地に立つて、例えば個別原価主義に立つて北陸電力、東北電力はどの程度の原価を支払うのが当然であるか、又石炭に代るべきものであるというような見地から火力と比較してどの程度まで行つて然るべきものであるというような価格が当然別途に計算されて然るべきだと思います。単純の電力料でなしに、その点についてはどう考えておりますか。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 協定の電力料金もやはり同じような考え方でありまして例えば北陸から関西に売る場合には特殊の電力でない限りはいわゆる力に代るべき電気だということで火力代用電気として原価計算をやつております。それから特殊に売りますものは特殊の原価計算をして売り、その場合の組合せ、考え方についてはそのときの事情で変え得る。併し一旦きめられた場合にはその線に沿うて火力の料金になるか、それとも特殊の水力電気として安くするということになつておるわけであります。

高橋衛自由党

○高橋衛君 質問の順序が逆になりましたけれども、先ほど藤田委員の質問のときに計算の根拠を今年の四月から実施ということに根拠を置いておるというお話でございましたが、物価の水準は四月から横這いという建前になつておりますかどうですか。例えば電線その他の維持についての経費については当然それが問題になると思います。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 私ども原価計算の場合一番重きを置きますのは石炭その他の作業能率に関係する事項でありまして、いわゆる一般物価は建設の場合におきましては、例えばセメントの値段、鉄鋼の値段というものは大きく響きますが、二十九年の原価をきめる場合には実際完成して稼働した設備について考えます。いわゆる消費の面で出て来る場合にはそう一般物価が響くことは少い、従つて一般物価の趨勢というものは必ずしも重きを置いておりません。特殊の石炭でありますとか、石炭の消費事がどういうふうに動くか、又人質がどういうふうになるかということを我々は注目しております。

大谷贇雄自由党

○大谷贇雄君 ちよつと一点だけ……先ほど藤田委員に対して局長の御答弁では、あなたのほうの計算と大蔵省のほうの計算の建前と全然違う、平行線のような言うに受取れたわけであります。そうしますと、計算の根本がそういうことであれば先ほどの利子の問題にしても公租公課の減免の問題にしてもなかなか話合いがつかん思うのですが、これは非常に通産省として御努力願わなければならんと思うが、一体見通しはどんなふうなんですか。それをちよつとお聞かせ願いたい。

中島征帆通商産業省公益事業局長

○説明員(中島征帆君) 只今御指摘の点が非常に私ども困つておる点でありまして、大蔵省のほうは要するに値上げをしないでよろしいという査定をいたしておりますので税金の引下げ或いは金利の引下げ等につきましては我々はできるだけそれを話合いに乗つてもらいたいということで折衝いたしておりますが、現状の段階ではちよつと事務的にどうも打開の途がなさそうであります。

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) ほかに質問ございませんか。

海野三朗日本社会党(第四控室・左)

○海野三朗君 重ねて私からも委員長にお願いいたしておきます。明日は是非大蔵大臣の小笠原君にも出てもらいたい、それが根本問題ですから……是非どうか要請して頂きたい。

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) 今連絡をとつております。  それでは電気料金に関する本日の質疑はこの程度にいたします。   —————————————

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) この際ちよつとお諮りをいたしておきたいと思います。海野委員が一時通産委員を辞任されましたので理事が一名欠員となつております。この補欠の互選を行う必要がありますが、これは成規の手続を省略して委員長において指名いたすことにして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) 御異議ないと認めます。それでは海野君を理事に指名いたします。  なおもう一つ明二十日中小企業問題、それから可燃性織物に関する問題について引続き委員会を開会いたしますが、中小企業者に対する資金の貸付状況について中小企業金融公庫から参考意見を聴取したいという委員の希望もありますので中小企業金融公庫から参考人を呼ぶことにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) 御異議ないと認めます。  なお中小企業金融公庫の中野哲夫君を参考人として呼ぶことに決定いたします。  それでは本日はこれにて散会いたします。    午後三時一十九分散会

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