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19回国会参議院1954/06/01

通商産業・建設連合委員会 第1号

発言数
114
登壇者
12
会派数
4
開催日
1954/06/01

会議録

中川以良自由党

○委員長(中川以良君) それでは只今より通商産業、建設連合委員会を開きます。  砂利採取法案を議題とします。本法案につきましては通商産業委員会におきまして先般来質疑を重ねておりまするところでございます。本日は特に建設委員のおかたより御質疑をお願いをいたしたいと存じます。それではこれより質疑を行います。順次御発言をお願いいたします。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 附則の、まあこの採石法の第四条のところにですね、今度新たに砂及玉石を含む砂利という字を入れるわけなんですね。で、そのことは結局採石権、この採石権の内容の変更で、従来の岩石というものが規定されました第二条、その中に入れると、範囲を入れるという意味と先ず解されるのです。但し採石法と今度の砂利採取法との違い、法律の部分は別としてもこの採石権としてはこれが入ることになる、従つてこれは物権になる、こういうようなことになるかと思うのですが、その点どうでしよう。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) この附則の只今御指摘のございました規定によりまして砂利につきまして採石法の規定が準用せられますので只今御指摘になりましたように、一般の私有地を主といたしましていわゆる砂利の採取の契約をいたしました場合にそれを登記いたしますと第三者に対抗のできる物権的な効果が生ずると、お説の通りでございます。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 そうしますと、その期間というものは当事者の協議によることでありますからそれぞれ別でありましようが、協議が整わないときには聴聞の会を開き、それぞれそれについての地方通産局長は、何といいますか、斡旋をする立場になりますがですね、およそどれくらいな一体期間というものを考えておることになるのでしようか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) これは両当事者間で採石契約ができることを前提といたしまして、その上でそれを登記いたしますと、それが物権的な効果を持つわけでございまして、期間は土地所有者と砂利を採取しようというものの協議で以てきまるわけでございまして、従来は実例といたしましては、これは河川の場合以外はちよつとないようでありまして、一年、三年、或いは最高五年というような期間があるようでございます。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 そういうふうになりますと、資料としてもらつております従来の砂利採取についてのいろいろなトラブルの関係、そうしてそれについては大部分のものというのは期限が短かかつたせいがあるというばかりでなしに、量的な契約というものが大部分のようです。何百立米、何千立米というような量的な契約が大部分、従つて同じ地域に対してああいつた殆んどの価値の内容をなすものが採取経費、運搬費といつたような、砂利の場合はやはり川から取りたい、こういう関係から恐らくああいつた砂利採取についての今までの紛争が起きておるんだと思うのです。で今度この法律が通ればそういつた地域を限つて、いわゆる契約に基く、当事者との契約に基いて地域的にそこのところを占有してしまうといいますか、権利を設定してしまうんですから、ほかの人たちはこれを如何に取りたくてもすでに権利者があるんだからして取れない。でその権利者としてはですね、いろいろの事情からして相当大きな地域を望む。勿論料金の関係もありますけれども望む。これは鉱業法なり、或いはこの採石法によるところのいわゆる鉱区に当るところの地域等において見られるように、相当大幅にその地域を限定する。地区の設定をされると思うのですが、そういつた場合には十分他の公共事業、他の仕事のためには非常に不便になる採石業という業自身の保護ということは、その面において或る程度できても、自然の生成物である砂利がその設定したために業者自身は成るほど今までのような同じ地域に対しての許可が来る心配がないのだから安定をするということは言えるかも知れないけれども、今日建設の途上にある、そうしてそれが絶対必要である砂利、而も砂利のごときものはその価値というものは採石費と運搬費というものが大部分を構成している、その砂利はその近間から取れない、従つていわゆる砂利業者から買わなければならないということは随所に起きるのでありますが、これらについてはどういうふうに考えられておられるか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 砂利につきましては、御承知の通り大体七割近く、七割の率が河川から採取されておるわけでございまして、只今問題となつております採石権の問題は、これは一般の私有地についての問題でございます。従いまして二割乃至三割の生産についての問題でございまして、この二割乃至三割にいたしましても、この権利の安定を図るために独占化の傾向があるのではないかという問題、又河川のほうにつきましても、できるだけこの許可の条件といたしましての採取の面積、或いは期間を砂利の採取業というものの安定に資するように考慮してもらいたいという今度の法案の趣旨から参りまして、只今御指摘のような心配が出て来るのも御尤もな次第と存じます。併しながらこれは砂利採取を業としていたします者につきまして、その採取の面積又期間をできるだけ安定したものにしてもらいたいということでございまして、特別のまあ公共事業があり、そういつたような場合に建設業者などが臨時的に採取をするといつたような問題につきましては、おのずから考え方を変えまして、臨時的な採取は臨時的な採取でよろしいのでございます。期間が長くなるなんとかいうような問題はないのでございまして、これは法律で申しますれば第十一条になるのでございますが、第十一条の運用の問題といたしまして、そのような点を十分に注意いたしまして、只今御指摘のございましたような事情に対しましては、善処いたして参りたい。この委員会でもそこらの点がしばしば問題にされたのでございますが、衆議院の通産委員会におきましてもいろいろ御意見がございまして、衆議院のほうでは附帯決議で只今申上げましたような公共事業などのための臨時採取に支障がないようにということの附帯決議があつた次第でございます。その点をお答え申上げる次第でざいます。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 私はその問題確かに大きな問題としてあると思うのです。でその点については十分に考えて頂かなければならない点だと思うのですが、今度は第二条関係のところにありますところの「「河川等」とは砂利の採取又は払下が河川法その他の法令(条例及び規則を含む。)の規定に基き行政庁の許可を必要とする」と、こういうふうにして規定がされているのですが、河川法というのは御承知の通りにいわゆる建設大臣の認定許可、それからそれに基いてと申しますか、それの次に準用河川、まあこれは知事が認定するまであるのですがね、そのほかについてのそれ以下の普通河川といつたものについての管理者というものはどういうふうになるのか、恐らく町村長というのが今までの考え方のようですけれども、私この条例及び規則というものはどういうものを指すのか、その他の法令というものの内容を一つこの機会に聞きたいと思います。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 只今のお尋ねでございますが、河川法のほかには例えば保安林の法律がございますが、それに基きまする保安林として指定されました土地についての砂利の採取、それから海岸から砂利、砂を採取いたします場合には府県知事などの許可が要るのでございますが、そういつたようなものを指すわけでございます。要するに砂利の採取につきまして、現在すでに他の法令によりまして、許可が必要であるというものはすべてここに言う法令の中に含むわけでございます。それから建設省の御専門のかたがおいででございますが、要するにそういう趣旨でございまして、河川につきましては府県知事がやる場合があると思いますが、市町村で条例を作つておりまする場合には市町村の許可を要する場合もあるのでございまして、これもこの法律に言う河川法に基く許可の場合でというように御承知願いたいと思います。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君  今いつた制限を従来置かなければならないような、採石法でも明らかにしてある点は、今度附則において更に合理的にしてある点はわかつておるのですが、この河川等の分のうち問題になるのは、いわゆる普通河川の問題、而も町村条例等の関係ではつきりしてない分、こういう問題は一体誰が管理者であるかというはつきりした相手方について、ちよつと微妙な点が非常に多いのだと思うのです。でこの場合はどういうものをいわゆる相手方として契約を結ぶのが妥当なのか、又認可の関係はどうなのか、その点は建設省どうなんですか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) お話のように普通河川の区域の問題になりますと、法規的には整備されておりませんので、先ほどお話のように、普通河川でも地方自治法に基いて、県条例を以て市町村の管理にいたしておる区域については、これはもう勿論その条例に従つて管理監督をして参りますので、許可の点もはつきりして参りますが、その他の一般普通河川については、今日のところ極めていわゆる法令に基く手続というものは行われないことになります。事実問題として将来支障を来たすようなことも考えられるのでありますが、こういう法案が出て成立いたすとすれば、我々としては将来砂利を採取してそのために河川に支障を来たすような虞れのあるものについては、事前に河川法を準用するなり、或いは今のお話のように県条例による監督方を承認するなりというような方法をとることにいたしたいと思います。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 この一体法律は、結局収用法まで適用することが書いてあります。つまりこの搬出について、どうしてもその土地を通過しなければならない土地であつて、そうして、その土地の所有者が、なかなかその使用を承諾しない場合においては収用することができるという途を開いておりますが、一体果して、この砂利のようなものは、そこの場所で絶対に取らなければならない性質のものであるかどうかという問題です。例えば鉱業法、採石法といつたようなものは、採石についてはかなり議論があつた。この法律の制定の際には、ここに新たに加えた、採石法の第二条で加えた岩石の種類については随分議論があつて、これはそんなに地下の埋蔵物として、いわゆる国民全体の重要な資源として、それだけ一体法で保護しなければならないものであるかどうかというような議論まであつたのは御承知のことだと存じますが、これを砂利、砂といつたところにまでいわゆる拡大して、いわば拡大して、簡単に言えば拡大してですね、収用法まで適用して行くと、私はこの問題について非常に疑問があるんです。成るほど今までの砂利類の採取について問題が起きた事例も、この参考資料を見てもそれぞれ事情があつてこの紛争があるんだと思うですが、別の資料を頂いたところによりますと、大体搬出というものは一キロから一キロ二、三百メーターというのが搬出の距離のようでありますが、私はこの砂利というものは今日、日本の河川その他におきます砂利、砂のある事情から見て、そんなにまで、私は土地收用法というものまでこれを適用しなければいけないものかどうか。それほど砂利の事業というものがいわば公益的な性格を持つているんだということになるかどうか。この点が非常に疑問に思われるのですが、これについてはどういう考え方からこの収用法まで適用して、その採掘集荷に便利にしなければならないと考えたかどうかということをお伺いをしたいのですが……。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 只今の三浦さんの御意見誠に御尤もでございまして、砂利の公共的な性格と申しますと、むしろ、その砂利の用途から見ました公共性ということになるわけでございまして、この点につきましては、要するに日本のこの精神的な面は別といたしまして、物資的な面での日本の再建というものは、すべてまあ砂利がないとできないと申しましても過言ではないと思うのです。而も大都市の周辺では砂利の需給が季節的な関係もございますが、ややもすれば不足気味だというような点がございまして、而も一方砂利の採取につきましては、だんだん条件の悪い所も取つて参らなければならないというような点がございまして、その点から申しますと、小運送の問題が非常に重大な問題になるという観点から、このような規定を置きましたのでございますが、只今三浦委員から御議論が出ましたようなそういう議論が実は非常にたくさん出まして、結局まあこういつたような種類の法案はでき得れば全会一致で通すことがいいだろうというような観点からいたしまして、十三条の削除の修正案が出ましたので、我々原案提出側もこの際としてはこれに賛成をいたしまして、十三条は削除ということに一応成相つた次第でございます。  ただ審議の過程におきまして、例えばこれはすでに御承知の通り河川の管理という面からいたしまして、砂利を取らしたほうがいいんだが、併し砂利の採取というものが私企業の営利事業として行われておりますために、なかなか取りにくいといつたような場合につきまして、その助成手段の一つといたしまして、そういつたような場合につきましては、特に土地の使用を認めるというような考え方もあつたのでございますが、一応今回といたしましては第十三条の土地の使用の条項は削除になりました次第でございますので、原案提出の場合の気持を申上げまして、なお経過を御報告申上げた次第でございます。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 そうですが。それは私知らなかつたために御質問して恐縮に存じますが、大変結構なことだと私は思うのであります。で一体この砂利というのは、相当に大きな企業者があつて各地で事業所をお持ちのようですが、今度のを見れば管理者というものをお作りになる、そうして管理者というものに責任を持たせる、ところがその管理者というものは採取経営者自体でもよろしいということになつているので、管理者というものは責任を明らかにしなければならないといういわゆる精神規定的なもののようでありますが、これに関連して二十二条のところでは「法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。」何も罰金刑で一々おどかさなければならないといつたような情勢というものは望ましくないけれども、これは止むを得ないでしよう。ところが砂利なんというものは、いわば言葉は悪いかも知れんけれども、土方根性というと語弊がありますが、土方根性、これは砂利類の採取について問題の起きた事例の中にも血の雨を流そうとしたなんということは随分出ていますが、土方根性でありますから、私はこの管理を厳密にして行こうということであれば、そうしてこの砂利業者というものを適正な範囲において保護しようというような、一面において手厚いことをやろうとするならば、この二十二条のその次に書いてある但書、いわゆる或る程度「当該業務に対し相当の注意及び監督が尽されたことの証明があつたときは、その法人又は人については、この限りでない。」といつて、いわば連坐規定的な規定をそこで緩和しておる。一体ここの「証明」というものはどういうことが証明になるのかわかりませんけれども、これは水掛けの場合が非常に多いと思うのです。私はこういうような手厚い保護を与える代りには、非常なもういわゆる連坐で当然やつて行くほうが秩序が保たれるのではなかろうかと思うのですが、その点についてはどういうふうにお考えでございますか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 只今の三浦さんの御意見は一つの考え方として御尤もと存じますが、いろいろの立法例等を参照いたしまして、今回の場合はこのような規定にいたした次第でございます。御了承頂きたいと存ずる次第でございます。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 どうもこの根本は砂利の採取ということがそんなに公益的な性格がありと見るのかどうかという問題から問題が出発しているんです。    〔委員長退席、建設委員長深川タマヱ君着席〕 これだけの保護をするのだということであれば、私はやはり保護する側の立場として見てもそのくらいの責任は負つて誤ちのないようにすべきが当然だと思います。法律にこんな逃げ道と言つては語弊がございますけれども、いわば逃げ道みたようなものを作つておくことは、砂利の採取に関係する人たちの荒つぽい性格、又工事というものに狭められたところのタイムリーなといいますか、非常に忙しい、急に間に合わせなければならん、性格的に、途中天候の事情等があつてもやつぱり工事の進捗には何とか間に合わせなければならないといつたような事情から、相当に乱暴にやることは想像がつきます。私は、だからしてこの点についてはどうもいささかこの但書があることは残念に思うのです。  最後に経営の合理化、砂利採取事業の合理的な経営というのは一体どういうことを指しているものであるかという問題、誠に漠然のようで恐縮でありますが、これだけ保護して行く立法を作ろうというからにはやはり砂利採取事業というものの経営の合理的な姿というのは、このくらいの経営内容でなければならない。恐らく原石であるところの砂利、砂等の価格を決定する場合等に当つては、やはり全体の市価というものから採取、搬出、金利、こういうものを引いて残りがいわば原石代といいますか、その坪当りの価格を形成するのだと思うのですが、一体れいれいしくここに「砂利採取業の合理的な経営を維持できるように考慮して許可する」とあるのですけれども、これはどういうことを考えておられるのですか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 従来河川などから砂利を採取いたしますることの許可の場合におきましては、河川の管理という立場が強く出まして、砂利の採取というものを一つの事業として見てやろう、こういう考え方は止むを得ないことでございますが、比較的少かつたということは否定のできない事実だと思うのでございます。そこで合理的な経営と申しますのは、例えば採取船を持つておりますものは採取船を持つておるものといたしまして、又どこらあたりのものにつきましては常時の雇用者などを基礎にいたしまして採取の面積なり、或いは存続期間なりにつきましてできるだけこれが大局的な判断をして、合理的な経営ができるように、このようないわば漠然たる規定でございまして、恐らくこの規定に基きまして建設省、或いは通産省御相談の上でいろいろな機会にその細目のようなものが府県知事などに出されることになるかと思うのでございます。又提案者といたしましてそれを期待いたすのでございますが、必ずしも只今お話のように収支予想を立てる、或いは原価計算をやつて見るとか、そこまでの厳密な意味ではございませんで、従来いわば砂利採取事業の経営という面からはひど過ぎる面がありましたのを、できるだけ一つその面を考慮してやつてもらいたい、このような大ざつぱな大局的な把握の上にやつてもらいたい、こういう趣旨でございますることをお答え申上げる次第でございます。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 これとの関連もあるわけですけれども、一体この法律が通ればできるだけ広くいわゆる権利——採石権の設定をする。従つて実際問題としてはその業者自身の或る意味においては保護になりますけれども、公益的な仕事の、これは必ずしもダムといつたものだけに限らないのですけれども、需要者に非常に高いものにつく。言葉を簡単に換えて言えば、高いものにつくというような結果が場合によつては招来される、こういうような懸念があるわけです。この点についてはそんなことはありません、こういう考え方から当然立案者としては思つておられることだとは存じますけれども、実際問題として、相当対価が安い場合においては、如何に砂利が日本の国としては山や川が荒れておるところの至る所にあるとは言いながら、およそやはり使うところの区域というものは推定される、従つてそこのためにはどこらあたりの砂利ということがおよそながらきまるものなんですから、そこに以て来て設定を盛んに広くされるということは、業者自身を保護するという熱意の余りに、他のいわゆる需要者の面、大きく言えば国民経済の面をいささか犠牲にするという感がこれは必然的に起きて来るのじやなかろうかという心配があるのです。この今までのところの資料によりますと、先ほど申上げたように量的に許すという問題が相当に事実行われておる。量的に許されておる。許すというような今度は形式ではなくて、その地域を設定してしまうのでありますから、あとから来るものに蓋をしてしまうといいますか、途をなくしてしまうということで、国民経済的に言えばその思配な点があるのですけれども、これはどういうものでしようか、今まで官庁とは言いながら多くの砂利を材料として使つておつた建設関係ではどういうふうにこれを見られるか、参考にお聞かせ頂きたいのです。

美馬郁夫建設省河川局水政課長

○説明員(美馬郁夫君) 結局十一条の問題になつて来ると思うのですが、私どもはこの十一条は従来実際の河川法の運用の面で建設省、或いは通産省から都道府県に対して指導面に流しておりました形態をそのまま大体の形において取入れておるというような形でありまして、この十一条が入つたからどうというようなことには別に考えておりません。ただ先ほどもいろいろ御懸念がありましたように、こういう専業者のために他の公共事業なり、或いは個人的にいろいろやる面が抑えられる可能性はないかという問題でありますが、そういう点につきましては或いは今後この面は、従来とてもこういう点につきましてははつきりしておりましたが、今後はそういう点は強く注意して行きたいと、こういうふうに考えております。

鹿島守之助自由党

○鹿島守之助君 それに関連いたしまして実は建設業者はこの十一条についしは非常に大きな不安を持つておりますので、この五月の十二日に全国建設業協会会長清水康雄、社団法人土木工業協会会長鹿島守之助、私と連盟でこれは慎重審議の結果参議院議長河井彌八殿宛に十一条の問題について陳情書が出ておるのです。読上げて見ます。   「河川法等の規定に基き砂利の採取又は払下の許可をする者は、……砂利採取業者が砂利採取業の合理的経営を維持できるように考慮して許可するものとする」との規定は、砂利採取専業者を保護する半面において、砂利採取専業者の独占を強め、価格の高騰を来たす虞れが少くない。従来電源開発、治水、鉄道、道路等の公益事業(公共事業)の用に供する砂利については、工事費の低廉を確保するため、多くの場合工事現場附近において、企業者又は建設業者に対し、その採取を許可されて来たのであるが、本条文により、営業の合理的維持の名目の下に、かかる砂利採取の許可が排除され、その結果、工事費の増額を来たし、工事遂行に支障を生ずる危険がある、よつてかかる危虞を除くため、例えば、電源開発、治水、鉄道、道路等のいわゆる公益事業(公共事業)の用に供する砂利に関しては、その所用数量の充足と価格の適正を図るため、必要に応じ、当該企業者又は建設業者に対して特別の許可をなし得る規定を挿入されたい。  こういう陳情書が出ておるのです。この十一条をよく検討いたしますと、この目的を達成するためには十一条の二行目の「河川等の管理上」その下に「又は政令で定める公益事業に」とこれだけの文字を入れて頂けますというと大体その目的が達成できるのじやないか。又条文の体裁といたしましてもそのほうが如何にも砂利業者を保護するということだけでなしに、砂利業者の保護というものは公益に支障のない限り、こういう公益事業に支障を来たさないというほうが条文の体裁としても私はいいのじやないかと思いますので、こういうことに一つ御審議願えれば誠に有難いと存じます。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 只今鹿島さんがお読上げになりました建設業界の御意向につきましては、私どもも十分に承知をいたしておる次第でございます。要するにこの条項の適用によりましてコストの面からは安くなるわけでございますが、これが独占、又或る地域での独占ということになつてそれがまあいろいろな方面に支障を及ぼす虞れはないか、特に只今御指摘のダムその他の建設に支障がないかというようなまあお話でございますが、実はこの条項はこれは砂利の採取を事業としてやつておりますものに対する合理的経営の維持を、できるだけ確保したいということでございまして、建設業者が臨時的に採取をする、或いはその他まあ商業者が入会権的な考え方で、或る地域で砂利を取るといつたような、まあいわば本当の意味での営業でない場合も随分あるのでございまして、そういつたような場合はこれは先ほど建設省のほうから申上げました従来からの指導要領というようなものがあるのでございますが、その中でもそういうような場合は全く別だ、趣旨がはつきりいたしておるのでございまして、この点はこの法案の成立いたしました暁におきましては、運用上十分に注意をいたして参りたいと存じます。  なおまあ全体的な観察といたしましては、砂利採取船の能力と申しましても非常にまあ限定されたものでございまして、極端なことを言えば或る河川が或る採取業者の独占であるというふうなことは、その採取船の能力から申しましても全く不可能であるというふうに私ども見ておるのでございますが、従いまして砂利の供給が殖えるわけでございますので、価格が適正になるということを期待いたしておるのでございますが、なおそれにもかかわらずこの砂利の価格が高騰するというような事実が万一ございますれば、この法律とは別個のいろいろな手段、場合によつては法的な措置なども考えて行く必要があろうかと存ずるのでございまして、この点御了承頂きたいと存ずる次第であります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 先ず最初に伺いたいのは、河川局長に伺いますが、これは今まで、過去ですね、どのくらいの通産省との折衝の経緯を経てこの法律に了承されたのか、それから問題点はどこにあつたのかを先ず御説明願いたいと思います。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) これは議員提案になります前には、通産省で研究をされておりました。その当時におきましては建設省と連絡をたびたび行なつたのであります。問題になりましたのは、やはり今もいろいろと御議論が出ておるような点、砂利業者を河川の管理の面から如何に保護して行くかという問題、即ち河川管理と砂利業者の保護の問題をどう調整して行くかという問題が一つあります。それは勿論河川管理という問題が、これが優先すべきは当然であります。その限度内においてできる範囲は、業者の保護の法的なことも考えてもよかろうということがありました。結局そういう経過はございましたが、従来からも河川の管理上支障のある場合を除いて砂利の採取許可はして参つております。ただ期間を従来の例によりますと長くて一年、短いものは三カ月或いは五カ月というような期限をきつておるのでございます。併しまあそれもできるだけ長い期間を許可するようにするほうが砂利業者としては経営上うまく行くというような意見も相当強く従来からありました。で、支障のない限り長い期間にしようとする傾向には、今日すでにございますので、そういう今日の実情と、この法案の意図とは大体一致しておりますので、まあこの程度ならよかろうというように思つておるのであります。第十二条の問題は、これはまあ一つの問題点でございまして、採石権を設定する場合に、河川の管理者の承認を得るという規定は、特に両者で協議をした上で出た条項でございます。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 建設省の経緯はよくわかりましたが、問題はこの第三章の第十一条、第十二条で以て尽きるのですね、事業全体の主眼点は。そこで、その採石法の九条から二十条までということが一番大きな問題になつて来るのですが、先ほど提案者が言つているように、合理的な経営ということが、砂利価の低廉ということが主眼なのか、砂利業者が自分の生産する、採取するところの砂利価の安く売るということが合理的な経営なのか、或いは砂利業者が多くの利潤を生むことが合理的な経営なのか、この合理化経営というものがあいまいなんです。国民の面から行けばスムースに要求のあつたときに供給されるところの砂利が非常に安く資源として国民経済の上に大きなプラスになるという面が合理的経営と見たいんです。ところが砂利業者の場合には十分な利潤を挙げようということならば、合理的経営という面もあるわけなんですね。そこで本当の主眼はどういう内容を持つている合理的経営なのか、そうしてその合理的経営というものが若し第一に言つたような砂利価の低廉、コストの引下げという面ならばこの法律のでき上つたことによつて、現在の、むしろこの輸送が主ですから、地域によつて違いますが、一応東京なら東京にどこの河川から持つて来た場合にどうなる、どこから持つて来た場合にどうなるということを一つ御提示願いたいと思うんです。それから若し合理的経営というものが砂利業者の利潤、利益の保護ならば一体どのくらいの砂利というものは利益を挙げるのが妥当と考えておられるか。そうして若しも五割も六割も年間利益が挙るような場合には一体どうするつもりか。或いは一般の物価等に左右されて砂利価を左右されると思うんです。これは無論私企業ですからそこでそういう点は、その二つの問題をどう考えられて合理的経営というものを考えておられるか、これは冗談じやないんで、詳しく説明して欲しいんです。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 只今の田中委員の御質問でございますが、私どもはこの法案の全体の趣旨といたしまして砂利の供給を確保するということと、もう一つ砂利のむしろ適正な価格を維持したい、と申しますことは、先ほど申上げましたように、時期によりまして違いもございますが、ややもすれば砂利が不足になりまして、大都市では砂利が騰貴し気味であります。そういつた事情を防いで参りたい、かように考えている次第であります。従いまして合理的経営ということは、現在ではその砂利採取業のよつて立つ根拠でありますが、採取面積なり、期間なりが非常に不安定でございますので、例えば機械的な設備をしようとしてもできないというような点を防ぎまして、そこで合理的な経営に入れるようにして行きたい。こう考えるのでございまして、それからその後の問題でございますが、そうすることによつて果して価格が引下るのかどうかという問題でございますが、この点につきましては、これは砂利の需給圏というものは大都市を中心にいたしまして大体きまつていると思いますが、その需給圏の中におきましても相当の数の砂利業者がございまするので、供給さえ確実に相当の量を確保できますならば、後はいわゆる自由競争で公正なる競争で低廉な、又合理的な価格に落ちつくであろうということに考えているような次第でございます。砂利採取業者の利益でございますが、この点は一応現在の比較的大きい会社の配当率などを調べたものもございますが、現在といたしましては、それほどの利益を挙げておらないようでございまして、私どもは要するにこの点根本の考え方は、供給の数量さえ或る程度殖えるようになつて来れば、そこでおのずから適当な価格に落ちつくであろう、そういうような立場に立つているのでございまして、その点御了承を頂きたいと存じます。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 ではこの法律ができると、利潤を挙げていない砂利業者も相当黒字まで行かないでも、合理的な経営ができるという根拠を明らかにして頂きたいと思うんです。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) それは極めて抽象的な説明で恐れ入りますが、要するに、例えば砂利採取船を建造いたしますると最小限度二千万円くらいの資金が必要であるというようなのが実情でございまして、従いましてこのそういう設備をしようと思いましても一体どのくらいの面積を許可してもらえるのか、又許可してもらいましてもどの程度の期間許可してもらえるのかというような点がはつきりいたしませんと、そういう機械化、合理化の線に入つて行けないわけでございまして、かようなことを可能にすることによつてこれが合理的な経営ができるということになる、このように考える次第でございます。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 これは河川というものはね、生きものでしてね。たとえ一千万、二千万の投資をして機械設備をしても一遍水が出ますと大抵災害を受けるんです。現に最近の東京では安倍川の砂利が歩留りもよくて、一番安いと言われているものでも、最近の水害では一挙にして壊滅されてしまう、施設が。これが現在の実情なんですね。そこで数量の問題とか、期間の問題とかいうものを以てあなたは説明していますけれどもね。一年より二年がいいんですか、二年より五年がいいんですか、五年より十年がいいんですか、それとも埋蔵量によつて一番経済的な期間が一番いいというのか、或いは一度何といいますか、大水が出ますと、自分で見込んでおつた砂利も、流れで以て土地が変更される、いいと思つたものが流れちやつて大きな岩石が上に乗つかつちやう。下にはあるかも知れないが、上に乗つかつちやう。これはいわゆる合理的経営、適当な利潤を得ようと思つて計画したものがゼロになつちやう虞れが多分にある。或いは砂が来て、砂が三尺も四尺も溜まつたということもあり得る。それを私は危険に思うんです。こういう点から河川保全の面から見た場合には、この場合にはいわゆる大規模な二千万円とか三千万円という施設をするよりも、手掘りで大勢の人間が掘つたほうがいいんじやないかという見地から、今までの砂利採取業者というものは零細な、大きい企業的な形態にならなかつたと、こう見ているんです。常に天災地変によつて左右されるというところからそういう問題が生れて来るのであつて、そこが砂利採取業者というものが今日の形で以て、群小の中小企業方々がこの仕業をやつている形になると思うんです。そこで伺いたいのは、今のあなたが二千万、三千万の設備を持つところの大企業の行こうとする、或いは中小企業が資金を集めまして、二千万、三千万の或いは一億近いような資本金を持つような協同組合組織にしても、或いは    〔委員長代理深川タマヱ君退席、通商産業委員会理事松平勇雄君着席〕 一企業団体にしても、そういうことになることを望んでこの法案を提出されたのか、この法律の完成によつてそういうものが可能だと私は考えられない。そういうものは可能で必ず正常な経営体にさせるというような自信があれば詳しく説明して欲しいんですがね。あるかどうかの問題です。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 先ほどの御説明が甚だ不十分でございまして、河川における砂利採取につきまして、只今お話がございますように、例えば河川の上流のほうでは砂利採取船というものは適当ではない。又下流につきましてもいろいろな条件があるということはお説の通りでございまして、その砂利の採取船によつて採取するのが適当な場所もあるだろうと思うのでありまして、そういつた場所につきましてはそういうようなことが可能になるように、又手掘りでやります場合につきましても、これは只今では人の雇用等につきましていろいろ客観的な制約もあるわけでございますので、手掘りのいわゆる中小業者につきましては中小業者なりにできるだけ安定した基礎の上にやつて行きたいということでございまして、河川などの条件を無視いたしましてすべてを機械採取に持つて行きたいというつもりでは全然ございませんで、それぞれの業態に応じましてできるだけ合理的な地点で採取ができるようにいたしたい、このような趣旨でございます。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 これは始関君に聞いても始関君は専門家でないからわからんと思うが、河川局長に伺いますが、一体今提案者が説明しているように機械化され、合理化された設備と内容を持つところの砂利採取というものがどの河川のどの地点ならばそれがかような形で以て実現するかということを、あなたは全国の相当量埋蔵しておるところの河川を知つているのですから、その河川と地点をお示し願いたいのです。無論これは建設に使う砂利ですから拳大のものがあつたり、或いは八分のものがあつたりしてはならないのです。やはり相当粒の揃つたものが一番優良な砂利と考えられておるのですから、その地点をお示し願いたい。私はそこを見学に行きますから……。(笑声)

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 砂利の採取企業化という問題については私どもも非常な困難性を痛感いたしております。企業的に他の工場経営のような企業とは非常に趣きを異にしておるので、今のお話のように自然的制約を受ける場合が非常に多い。或いは河川事業が今後非常に進んで参ります上における制約等も当然予想しなければいかん。そういう点から私どもも理想的な企業経営という形態が果してどの程度とれるかということは私どもまだ十分研究もいたしておりませんが、非常に困難な問題を含んでおるということはよくわかるのであります。で今日じやどこに適当なる適地があるかというお尋ねでございますが、私どもの今の知つておる現状においては今日殆んど砂利採取の許可をいたしておりますので、有望な事業として有利な地点は殆んど許可をいたしておるといつてよかろうと思います。新たに非常に有望な所が残つておるというところは、今後十分調査すれば多少あるかも知れませんが、非常な有望な所は恐らくまあ余り残つておらないというのが実情でございます。そこで大量に今日企業的に成立つ所はどこかというお尋ねについては、残念ながら今ここでここは非常にございますという返答ができないのでございます。まあ私どもとしては現在採取をいたしておる地点が合理化するということになるのではないかと思いますが、現在新たな企業として非常に有利な地点かあるとは存じないのであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 それじやもう一遍河川局長に伺いますが、現在許可しておるところの採取場が合理化すればというならば、合理化の方式はどういうことが合理化の方式ですか。ここにある第十二条にある採石法の九条から二十条までということにはいろいろな問題が入つていますが、これをすれば必ず経営の合理化なり、或いは砂利採取業の合理化ということが可能だという点があるか。それが一つと、もう少しこのような設備をすれば云々……というような考え方を、あなたは砂利の管理や又砂利を使うような立場におられるのですからどう考えますか、その点はどうすれば砂利業者が救われ、又砂利採取というものが円滑な需給状態になるかということは、河川局長自身は生産するほうと使うほうと両方持つておられるのですから……。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 私どもこの合理化という問題について具体的にと言われますと実は十分にお答えいたしかねるのでございます。ただ従来河川の取締上その許可について、例えば期間の問題を一年許可してもよさそうに思われるような個所について、それを半年の程度の期間にしたというような点が河川管理者と業者との間に意見の相違が非常にございます。河川管理者は極めて成るべく知期間に更新をして行こうという方針をとつております。業者としては成るべく長い期間の許可を得て行きたいというようなことで相当意見が食い違つている。そういう点は今後長期の河川管理上の観点から成るべく河川管理の支障のない限りは期限を半年というのは成るべくならば一年というような方針はとりたいと思つております。従来といえどもそういう考え方はいたしておりましたけれども、なおこういう法律が出ればそういう点がはつきりいたすと思います。そういう点で砂利業者が多少の経営的な内容において有利になるという点は考えられると思います。併し私ども全体としてはこれが法律が出たからといつて非常に砂利来者が非常に合理的な経営ができてという、理想的な姿がどの程度できるかという点については私自信はございません。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 これは通産省に伺いますが、この法律が通つて一体東京に供給する砂利が安倍川ならばどのくらいまでに安くなるか、大体見通しあるでしよう。    〔委員長代理松平勇雄君退席、委員長着席〕

前島敏夫通商産業省軽工業局建材課長

○説明員(前島敏夫君) 具体的な数字は持つておりません。ただ業者の指導方法といたしましてこの法律の例えば十一条に反して従来のようにむやみに掘るとか一時に稼ぐというようなことをいたしますと、比較的年間平均した価格で、合理的な価格で行かない、例えば昨年の暮あたり起りましたような砂利飢饉で建設業者が非常に困るというようなことにならないように持つて行きたいということで指導方針といたしましては参つております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 結局砂利採取というものが自然現象に大きな制約をされるものである、需給の状態によつての価格の変動ということは常にあるんですね。無論現在でも愛知県、静岡県、三重県の三県の海岸堤防の問題、こうなりますと砂利が幾らあつても足りない。又随分近い所に宮川という川があつてもそれは全部掘り尽す計画になつておつて、ほかから持つて来なければ間に合わないじやないですか。その場合に一万二千とか一万三千の高い値段で売つているものを、これは無論先ほど鹿島君が言つたように自分の受けている工事の完成期限というものがあるのですから、その間にしなければならんものです、従つてどうしても高いものを買うことになる。私はこれで保護されるという場合には保護すべき何ものかなくちやならんと思うのです。野放図もなく今砂利業者が赤字で苦しんでいるからこの砂利業者に対して救いの手を延ばしてやろうというならばこれは別途の問題です。実際に正常な需給関係を持たそうという立案ならばやはり野放図もなく高い値段に持つて行こうというような意図はどこかで抑制しなければならんと思う。砂利業者が権利を持つている、採取権を持つておるのですからこれで同盟して足らんという場合にはこれはもう直ちに値段が上つて行くわけなんですね。又台風がなくて災害が少いとどんどん安くなるのです。東京は御承知のように一時洗いの八分くらいのものが一万二千円くらいしておつたのですよ。今はどうか。今は三千円も四千円も下廻つておりますよ。従つてその権利を持つ限りその権利が常に国民経済に直接人為的なものによつて左右されるということがあつちやならないのですね。従つてこの法案が通つたつて大した効果がないということは今わかりました。それから今度この法案が通つて値段が大して安くならないということもよくわかりました。そうすると何がためにこの法案を出すかということになりますと、今言うところの八千何百人といるところの中小業者が、手掘りでやつておる業者が今言う期間が短いために、強い資本を持つている、大きな資本を持つておるものが一遍にそれを合せて権利をとつてしまうというような場合があるということを抑制したい、これは大賛成です。併しながら一面この法律ができたことによつて長期な採取権の権利が与えられるということになりますと、これは甚だ言いにくい言葉ですが、地方における河川の管理者、知事側近のボスがやはり一番有利と考えるところの許可をどんどんとる危険が多分にあるのです。そして採石法の第九条にあるように「採石権の消滅後一年以内は、採石権者であつた者は、その採石権が設定されていた土地について前項の許可を申請することができない。」とこういう規定もあれば十六条の四項にもいろいろその期間の問題についてはやかましい規定があるのですね。私はこういうものが今盛んに政界でも問題になつておるところの利権的な法案であつてはならない、これは無論提案者もそれは運営で以て間違いのないようにやりますというように御答弁になるに違いないのですが、その運営がこわいのです。運営で単なる砂利業者の問題ならよろしいのですけれども、やはり国民経済に大きく響くのです、これが。私は衆議院の良識が十三条を削除したことに対しては非常な敬意を表します。同時に今直接中間において、これは中間において建設業者が一応きめられたところの価格で以てその建設工事をする場合中間に入つて砂利業者のために左右されるようなことがあり、且つそのためにその業者が潰れたり、そうしてそれがほかの労働者その他に対する労働強化とか、或いは賃金の不払いとかになることを恐れるわけですね。現在この三重県等の三県の海岸堤防の問題はいつに砂利一つに依存しておるのです。砂利がないために非常なる苦境に陥つておるのです。こういう経緯から見ても、私はこの辺で質疑をやめますが、義務付けられる何ものかがこれになければならない。ただ野放図もない合理的な経営を目途とする法案というものがあつちやならない、こう思うのです。そこでまあこれは通産委員会の各委員のかたがたにお願いするのですが、この合理的な経営を維持するということの内容をもつと追究して頂きたいのです。そしてそれが少しでも零細なる中小砂利業者のためになることならばこれはもう喜んで賛成いたしますが、地方のボスと組んで、いわゆる河川の管理者の側近にいる者がそれと組んで中小業者を圧迫し且つ一般市場に対する市価というものを上げるような措置があつてはならない。従つて先ほど鹿島君の提案されたような心配は実際持たざるを得ないのですね。こういう点におきましても通産委員のかたがたの良識にお願いしまして十分考慮の上単なる衆議院だけのこうした附帯決議じやなくて、私はできるならばこの法案の中に修正の意味を加えました御意見が起ることを希望しまして私の質疑はやめます。

石坂豊一自由党

○石坂豊一君 立案者のかたにお聞きして見たいのですが、実はこの砂利採取につきましての沿革から考えますと、戦時中に計画経済その他統制経済というようなことからしていろいろの理由をつけて河川事理のほうへ引付けて、或る県を区域とした砂利採取を一つの組合に許すというようなことになつておつたと思います。でそのままそれが非常に不便な感じになりまして、私は現に河川の沿線に居住しておるものです。それでちよつと土建者が敷掘をするために砂利を取る。又はセメントのねりずみ用のために砂を取るという場合に、いろいろと協力して組合から何らの労力或いは何らの手数をかけたのでないにかかわらずそれに一つも盟加金を出さないと砂利の採取はできないということになつておつた。それでそれが非常にやかましくて最近県の命令で以て一立米ほどの砂利は誰でも採取できるようにして非常な便利を得た。ところがこの法律を出して、これはどういう必要から置かれるものか知れないけれども、理由を見るとたつた二くだりで、私らは何ら特殊の理由等認められない。こうして鹿島さんの全国の土建業者の訴えを聞くと、非常に全国の砂利が高くなつて、且つ能率も不便であるということになつている。私も察するところこの法律の条文を見まして、まだ本委員会は予備審査でありますから、衆議院で通過するかどうか知りませんが、極めて悪法なりと、私はちよつと言いたいわけだ。従つてこれはそうではない、非常なこれは国民の、日本の再建上大事な必要のある道路、橋梁、建築等の資材を供出する場合に、非常な便利なものであるという理由がどういう辺にあるのか、その辺も一つ伺つておきたい。  第二は一つ妙なところから聞きますが、私は自由党員ですから、自由党の主義政策の上から言つて、自由党は自由経済が主となつている。勿論除外例はあります。然るに今この提案されたかたがたは、我々と同じく自由党の諸君が多く占められておる。これが自由党の党議として認められたものかどうか、それらも一つこの際に明らかにしておきたい。私はかようなことは一つ成るべく自由にして、これこそ河川の砂利は自由自在に取つて、監督も便利にする、橋を架けるのにも便利であるというようなことにしなければならないのに、非常な束縛を受け、一たび許可を受けたものは永久の権利となつて来る。  もう一つこれは逐条審議に移つて承わることでしようが、通産局長の許可を受けるということになつておるが、日本の行政は各省に分掌されておるので、通産局長でも何でもそれは大臣の補佐機関に過ぎない、それを法律の上で大臣と同等の権利を認めて行くということになると、法律の制定方法から言つてもどうかと思う。これは逐条審議でしなければならんかと思うので、仮に返事がなくてもいいが、只今申上げましたように総括的に我が国、日本の再建上非常な必要なものであるか、ただそうではない、一時の思いつきで出されたか、その辺を伺つておきたい。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 今日までいろいろな方面からこの法案に対する御批判を承わりましたが、悪法なりという御意見は初めて伺つたわけであります。この法案は急に出て参つたのではございませんで、この三年来或いはもつと前からあつたかも存じませんが、こういうような規定、このような趣旨の法律が必要であるということは、非常に前から論議をされておつたのでございます。引例がいささか適当でないかも知れませんが、地下のいわゆる鉱物資源につきましては昔から鉱業法という規定がございまして、これは所有者の意思と離れて国の許可がございますと、それによつて鉱物の採取ができるわけでございます。それから採石法の規定が三年前にできたのでございますが、これは所有者の意思を基礎といたしまして、併しながら所有者と相談をいたしまして、契約に基いて採石権を得ました場合にはそれを登録いたしますと第三者に対抗できるというような点を骨子といたしました規定があるのでございます。この前二者に比べまして、この法案が多少微温的であるというふうな御批判はおありでございましようが、これは悪法であるというような御意見は初めて伺います。これはまあびつくりいたしたのでございますが、そうではございませんで、砂利の採取は一定の土地の上でいたすわけでございますから、そのよつて以て立つ根拠が、まあ河川の特殊な事情がございますけれども、できるだけ安定したはつきりした基礎のほうがよろしいということになるのでございまして、それが鉱業法や採石法の、あれほどはつきりいたしませんのは、河川の特殊な事情その他から止むを得ないのでございますが、なお申上げますが、これが自由主義の原則に反するかどうかという御質問でございますが、これ又甚だ不可思議な御意見と存じます。それならば伺いますが、一体石炭については鉱業法の規定があつて、それによつて石炭の採掘をいたしておりますが、併しながら石炭につきましては今日非常な競争が行われていることは事実でございます。只今石坂さんがお話になりましたように、若し、これはまあ社会党のかたはそこまではつきりおつしやいませんでしたが、戦時中やつておりましたように、一つの統制会社を作りまして、それによつて需給の完全な統制、それから価格の公定というところまで持つて参りますならば、少くとも私は自由党の政策と反すると思いますが、こういうような点につきましては私は自由党の党議なり、従来の根本の主義主張とは何ら反するものではないと思う。ただ悪法という御意見は当らないと思う。少しはつきりしない点がある、又やはりよくなるといつても或る程度よくなるけれども、非常に理想的な状態にはならないということを提案者みずから認めております。この点は砂利というものの特殊性、河川の特殊性その他から申上げて止むを得ん点でございまして、だからちよつと見というのは私は別でございますが、砂利につきまして、用途の内容その他から見まして何らか改善の手を加えようということであればこれはまあ私どもも十分研究いたしましたし、通産省、建設省も十分検討いたしまして、先ずこの程度しか手がないのだというふうに御承知を願いたいものだと思います。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 私は先ほどの三浦委員の御質問にちよつとダブるかわかりませんが、重要ですから承わるのですが、第十一条ですか、普通の準用河川以上の河川、これはいいのですが、普通河川、普通河川も現在これだけの野放し的な状態になつておるというのですが、その運用でどういうふうにして行くか、その点を一つ伺いたいのであります。ということはですね、これをよほど運用をうまくせんと非常に困る状態になると思いますので、この点は通産省とどういうふうな御連絡になつておるのか、又どういうふうに運用されてカバーされておりますか、米田局長から伺います。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) これは先ほどもお話申上げましたように普通河川区域については、法規の適用がございませんから取締管理の適用外でございます。従つて原則としては自由に採取できることになるわけであります。そこでまあ我々の今後処置すべき問題としては、砂利採取可能地で以て、それが河川管理上将来支障を来たす慮れのある所については、事前に先方の所有者なり、或いは各県の条例によつて河川管理の規定を作るなり、そういう方途を事前に講ずるよりほかに方法はないのであります。そういう点をお答え申し上げます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 私遅れて参りまして質問することが或いはダブるかも存じませんが、通産行政は全くの素人でございますから、何のことを聞くようになるかわかりませんが、その点は一つ衆議院のかたにも御勘弁になつて頂いてお尋ねしますが、法案の理由として言つておる砂利採取の事業の合理的な経営の基礎を確立するということでございますが、こういう方面の合理的な経営というのは実際上どういう具体的の内容を指して言つておるのか、皆さんの希望しておる点はどういうところなんですか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) お答えを申上げますが、従来この砂利は河川などから出ますものが少くとも七割ございます。大部分でございます。そこで河川法などに基きまして採取の許可がされるわけでございますが、その場合におきまして、河川の管理という立場が、最も優先的に考えるということはこれは当然でありまして、今後もそうでございますが、河川の管理という立場から要求される現段階におきましても、現状はこの砂利採取業というものを事業として考えるということが不十分過ぎるのではないか、例えば先ほど河川局長も述べられましたように一年くらい許可してもよかろうに、実際は三カ月なり六カ月くらいしか許可していないのだというようなこともままあるようでありまして、ここで合理的な経営と申しますのは一番大事な採取の面積な、り又面積が全く狭くないことにする、適当な面積で、河川の管理上工合が悪くなければ、適当な面積で許可してもらう、又許可をする期間にいたしましても、河川の管理上支障がなければ一年でも二年でもよいといつたようなことにいたしまして、そうすることがつまりこれを合理的な経営の根本の条件になるわけでありまして、私どもの承わつておりますのは、そういつたようなことが内容の主たる点であります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると飽くまでも今おつしやる通り、この法案では河川の管理上支障がない限りということで、その限りにおいてだけの法律の建前になつておりますか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) この法律につきましては一般の私有地などについての規定もございますが、河川に関する限り河川の管理ということが第一の優先条件になるわけでございまして、その私有地に関する規定はないと考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それから今お話では砂利採取業はいろいろな業態の中で七割ぐらいあると言つておりますが、そうするとそれ以外の三割かなんというものはどういう業態のものであつてて、どんな経営をしておるというような、そういう資料を御提出願います。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) あとの二割五分なり、或いは三劇というものは、これは海浜地、或いは山砂利、或いは一般の私有地でございますが、業態というものが特に違う、採取の形式などは違いましようが、違うわけではございませんで、ただ砂利の採取する場所が違う、さようなわけでございまして、ただ官庁の許可が要るかどうかという点が違つているのでありまして、例えば保安林の規定が適用になつております場合に農林省系統の許可が要る、又海浜地につきましては国有財産法に基く許可が要る、そういつたような点が、主たる違いになつておると思います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それでは河川を採取場としておるようなそういう業態のものと、そうでないものとの全国的な業者の実態を示すに足る資料を是非通産省のほう、農林省のほうから御提出願いたい、即ち全国の業者の実態、経営の規模を我々にもわかる程度のものをお出し願いたい。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 通産当局のほうで調査をいたしました業者数は約一千ございますが、そのうち約一割が河川以外であるというふうに見ております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 資料と申しますのは、資本金の額とか、そういつたようなものでありますか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) それは提出いたすことにいたします。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それから第二条でございますが、さつき河川の管理に支障のない限りということですから、具体的にお伺いしますが、「河川法その他の法令の規定に基き行政庁の許可を必要とする土地をいう。」ということですが、こういう意味の土地の範囲というものは具体的にどういうものであるか、お示し願いたい。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 河川につきましてはすでに申上げました通りでございます。それから海浜地でございますが、これは国有財産法等の規定に基きまして海浜から砂利を取ります場合には、府県知事の許可が要る。それから保安林に指定いたしておりまする場所について砂利を採取いたします場合には、農林省系統の官庁の許可が要る。大体こんなものが主たる内容でございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それらはみんな手続的には私の言い方が当つているかどうかはわかりませんが、許可を願う当局は違うにしても、程度としては同じような状態の手続でやられるというふうなものでしようか。それともこれは特別的になつておる手続ですか。この内容は……私の聞いておるのは、河川法によつては云々というふうに土地が具体的に出て来ますが、海浜とか、その他のものがそれぞれ別個の当局との関係になるが、その程度は同じ程度の段階を踏んでものになるというようなものでしようか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) あなたのお尋ねする御趣旨がよくわかりませんが、大体府県知事、或いは地方の営林局などの許可が要るのでございまして、似たような手続なり、或いは内容の許可になるというふうに我々考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それから砂利の採取権というようなものが何といいますか、一つの物権として扱われるというその根拠がどこにあるのか、お伺いしたい。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 只今申上げました山林なり、海浜なりを含めました河川等から砂利を採取いたしまする場合には物権云々の問題は全然関係がございません。それ以外の一般の私有地があるわけでございます。この場合には所有者との話合いに基きまして、土地まで買取つてしまう場合もございますが、多くの場合は、所有者との話合いに基きまして砂利を取らしてもらう契約関係でございますが、契約関係でやりました場合には第三者に転売されますと、そのまま砂利の採取ができませんで、採取を中絶しなければならない。又新らしい所有者との話合いにつきましては非常にごたごたが起る場合が多いのでございまして、従いまして一般の私有地につきまして話合いをいたしまして、砂利の採取の契約ができました場合に、それを登記いたしますと、第三者に所有権が渡りました場合にもこれに対抗ができる、こういう規定でございます。そのための規定はここには直接ございませんで、附則の第五項以下に採石法の規定を準用いたしておるわけでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 一応だんだん当つて聞いて見たいのですが、この砂利の採取を目的とする採石権と申しますか、そういうようなものが設定されるとして、具体的にはどのくらいの年限と申しますか、期間と申しますかをお考えになつておられるのですか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) これは官庁の許可は必要ではございませんで、両当事者間の契約が成立ちました場合に、それが届出や登録によつて物権的な効果を持つわけでありまして、期間は従いまして両当事者の決定に従うわけでありますが、従来の実例では私有地につきましては河川等の場合よりは若干長い場合があるのでございまして、一年、三年乃至五年というような程度のものが多いというように承知をいたしておるのでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それから第十二条で河川の砂利採取において、採石法第九条から第二十条までに規定する手続によつて設定する場合を除いて一切が通産局長の手で問題が解決するようになつておりますが、先ほど言つたような河川管理の面というような点から言つて、この手続については建設当局はどうお考えになつておりますか、又提案者はどういう御所見を持つておられますか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) この第十二条の規定の趣旨は、これは河川の中に若干私有地がございますが、その私有地につきましては、その所有者との話合いのほかに建設省系統の官庁の許可が必要であることは繰返し申上げた通りでありますが、ただその私有地につきまして、それを登録いたしますと、そこに一種の既得権のようなものができまして、これが河川の管理上一つの問題になる、或いは補償というような問題が起らんとも限らんというようなことがございますので、河川の中の私有地につきましてそういう場合に物権を設定いたします場合には、設定区域、存続期間についての承認が必要であり、このような規定を入れたわけであります。  それから「第九条から第二十条までに規定する手続によつて設定する場合を除き、」とございますが、この点はいわゆる強制設定の場合でありまして、これは河川の中ではございません、その附近地でございますが、附近地の場合につきましては、これを認めます場合に、通産局長が府県知事と協議するということになつておりますので、これは採石法の第十条の二項でありますが、全く同じような考え方になつておるのであります。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 河川管理の面からは十一条で規定をされておりますので、一応これで取締ができるのでありますが、併し第十二条は河川の区域内で採石権を設定する場合にはすでにその目的が採石ということになりますので、それはすぐ十一条の問題に関連をいたします。そこですでに採石権設定のときに、河川管理者に協議はさしておいて、第十一条の許可をすることができるようにしておこうという趣旨で、新たに十二条という問題を入れたのでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 あなたは提案者でないのに、新たにそういうのを入れたなんて、どこで協議をしたのですか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 今のお答えの言葉がちよつと適切ではなかつたかと思いますが、今最初建設省の意見もということをお聞きになつたので、私はお答えいたしたのであります。この十二条については、この法案が審理をされる途中において、建設省と通産省と協議をして、十二条という問題を入れたので、その経過を申上げたのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると、この法案は、提案者が衆議院議員となつておるが、実際上はこれは通産省が提案するのを、形式上議員立法に廻したという筋合のものですか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) この法案は、私どもが立案して提案いたしたのでございまして、ただ審議の過程、或いは立案の過程におきまして、通産当局の事務的な力を借りたという事実はございます。なおこの内容につきまして、一番関係の深い建設省などに故障がございましては困りますので、建設省との打合せを、便宜通産省にやつてもらつたという事実がございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると建設当局としては、この法案には了解しておると、こう私たちも了解しながら審議していいわけですか、これは建設省に……。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) これはもう大分長い間法案を練つておつた期間があつて、その間いろいろ関係の各省とも折衝があつて、今のお話の通りそこで我々としてもこの問題は河川の管理に非常に密接な関係があり、重要な問題でありますので、いろいろと建設省としても、研究をいたしたのです。そこでまあ今日提案になつておるこの程度のものであるならば、我々としては支障はないと、こういうような結論になつております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 この第四条などによるこの採取の方法、期間それらを全然通産局長だけへの届出できまるようになつておる。こういうようなことでもこれは河川管理者の立場としてかまわないわけですか。河川管理者のほうもこういうことは、主体になるというようなことと比べて見て、どういうふうにお考えですか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) これは私どもは、河川管理の立場と、四条の通産局長の権限とは、マツチをいたしておると思うので、これは別個に通産局長の権限内で、採取場の位置だとか、その接取の方法だとかいうような問題はきめる。河川管理の面からは、十一条できめる、こういうふうに考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると、「但し、省令で定める規模以下の砂利採取業者については、この限りでない。」こういうことの具体的内容は何を指しておるかということを、はつきりお聞きしないと、この通産局長だけでいいものやら、どういうものかはつきりわからん。この但書になつた理由を、明らかにして頂ければ、おのずから米田局長の言うことが、納得できるかも知れんし、納得できないかも知れない。この具体的な省令で定める業者はどういうものですか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 実は衆議院で審議の際に、二カ所修正になりましたのでございまして、十三条の削除と、只今の但書の「省令で定める規模以下の」とございます点が、ちよつと修正になりまして、「省令で定める業態の砂利採取業者」ということに直しましたので、その点御報告申上げておきます。「省令で定める業態の砂利採取業者」という、こういう範囲の問題でございます。只今考えておりまするのは、これは先ほど鹿島さんもお述べになりました建設業界の意向ともかけ合うのでございますが、第一がいわゆる小業者でありまして、手掘業者で常時使用する労務者数が十人未満のようなもの、第二が採取の予定期間が三カ月以内であるような極めて短期間のもの、それから採取量が三〇トン以内のような場合と、採取面積が千五百坪以内である場合、要するにこういつたような小業者なり、或いは土建業者が、極めて臨時的にやるという場合におきましては、その手数を省くことが妥当であろうという考え方に基きまして、この規定が入つておるのでございまして、なお同じような趣旨の規定も第八条の三項にございますが、この点も同様に相成るわけでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると、この四条では大きな業者と、こう考えて、こういうふうに了解していいのですか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 極めて小規模なものを除きまして或る程度継続的にやるいわゆる砂利採取業者とみなされるものについての届出規定でございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それではさつき米田局長がおつしやつた、何らこれで支障がないということですが、実際上大規模な業者がどんどん採石して行くというようなことで、掘さくが多くできる、或いは上流において廃土が堆積するということで、河川管理上こんなまずいことがあつたというような、そういう過去の実例等はないのですか、全然支障がないのですか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 手続としては第十一条で許可をいたしますから、その許可をした上で今度は実施のこういう四条の手続が行われるわけでございまして、我々としては、十一条の許可のときに内容を十分検討の上許可をいたしますので、手続としてはこれでよかろうと考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 許可するというのは結局この砂利の採取を許可するというだけで、どういう方法でどういう期間やるというようなことは、これは一旦許可されたものは永続的にやるなり臨時的にやるなり、個々のことについて通産局長に届出さえすればいいわけなんですか。そういう意味で河川の監督をやる者と、採取のほうの管理をやる者とは分れておるわけなんで、あなたたちのほうであとになつてとやかくのことは言えない状態になるのではないですか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) その点は河川法の許可をいたしますときには、その期限なり、いつからいつまでという期限の問題、或いは採取の方法、例えば砂利を採取して、いいものだけ取つて、悪い棄土のようなものは川の中におくというようなことがあつては河川管理上支障があり、そういうふうなことをしてはならないという規定等は河川管理上許可をいたすときに条件としてつけることになつております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 その条件としてつけることになつておりますというのは、どこにそんなことが書いてありますか。これは議員立法ですから、前以て法案が通るも通らんもわからないうちに行政府がそんな取極めをしたの、しないのということはどういうことですか。

美馬郁夫建設省河川局水政課長

○説明員(美馬郁夫君) 私が砂利採取をやる河川において、砂利採取をやる手続を申上げますが、これはこの法律ではないのです。河川における砂利採取は河川法という法律がありまして、第十九条というのがありまして、それによりまして各府県知事が取締規則を制定しておるわけです。その取締規則に基いてこれは勿論河川の問題ですから、砂利採取をやる場合にその取締規則によりますと、砂利採取をする人は知事に対して採取の目的とか、企業者の名前とか、目的とか、いろいろ申請事項を出しまして、許可を申請するわけです。そのとき知事が河川法でその規則に基いて許可をするのでありますが、ただ治水上、公益上支障である場合にはいろいろ不許可にもしますし、又条件もつけますし、そういうふうにして治水との調和をとつておるわけです、その問題でございます。今局長が申上げたのはこの法律とは別個でございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 その法律とは別個の今までのやつておる扱いは第四条ができてもやつて行けると、こういうことなんですか。実際それが実行されるということなのか。絞り上げたところで建設省当局で、そういうことに具体的に個々に指導もし、取締りも実際上なし得るようになるのかどうか。こういうことを聞いておるのです。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) その点は私が河川管理上の許可をすると言いまするのは、先ほど説明員から申上げましたように、河川法によつての管理上の許可をいたすことであつて、河川管理上の必要な問題については、必要な事項はすべて河川法で取締つて参るのは、この法律ができましても従前通りでございます。その点は河川法で十分取締ることができるのでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 以上それではそういうふうに承わつておきますが、次に河川の砂利採取について行政庁が許可するという場合に、先ほど言つたような河川法の第十八条、第十九条、これらで明示されておる、そうして先ほどから何回も建設省当局も言いましたが、そういうことでありながら、第十一条というものをわざわざ砂利採取の許可基準というもので、ここで設立しておかなければならないということになつておるのはどういうわけか、そんなにきちんとしておるものなら……。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 河川法の規定に基きまして、或いは森林法等の規定に基きまして許可いたすことは今回の法案によりまして何ら影響を受けるのではございません。ただ先ほどから繰返して申上げておりますように、従来は河川の管理というような立場だけが強調せられまして、砂利採取というものを一つの事業として見て行こうという考え方は、比較的少かつたのでございまして、そういうような点をここにはつきりさせまして、河川管理上支障がない限りにおいては合理的な経営ができるように考慮してもらいたいということをはつきりさせたのでございまして、これは河川法に基く許可の運用に際しての一つの側面からいたします注意規定といいますか、或いは訓示規定といいますか、そのような性質のものであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 十一条は訓示規定だというのですが、これは河川等の管理上の支障を取除くために置いたものか、砂利採取業者が砂利採取業の合理的な経営を維持できるように考慮して、許可されることを期待して置いた条項なのか、その点はどつちなんですか。訓示規定だというならば、その河川管理上支障がないことを特段に本質的にもう十分考えてやつて行くというふうに考えられる、ウエイトとしては……。ところが後段のほうで見ると砂利採取業者が砂利採取業として合理的な経営をされることを、この法案の期待するところだといつておりますから、そこにウエイトがあれば河川管理のほうは消極的にこれは問題になつて来る、どつちが本当なんですか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 河川管理ということが河川の場合におきましては一番根本の条件になるのでありまして、それは飽くまで優先とするのであります。併しながら先ほど河川局長も申されたと思いますが、河川の管理から言えば、支障がなければ一年くらい許可してもよいと思われる場合に限り、実際は三月か半年なりという場合が少くないと思うのでありまして、でありますから、河川の管理上支障がある場合は別だが、そうでない場合は合理的な経営ができるように考慮してもらいたい、それを期待する、こういう趣旨であります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 ここは非常に微妙なところで、河川管理上支障があるかないかというところは新らしく設定しようという河川の或る地域において客観的にはつきりなし得るものですか、やつて見なければちよつとわからないことがあるのじやないですか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 只今御指摘のような場合もあると思いますが、併しながらこの許可をいたしますものは建設省の監督の下に府県が許可をいたすのでございまして、河川の専門家の常識という見地からこの程度は差支えないのだというふうに許可をしてもらいたいと考えておるのでございまして、途中で河川の状況が急に変つたというような場合につきましては、そういう善処ができるような附帯条件なり何なりをつけておるのが従前といえども取扱になつておるのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると、許可は受けたが掘つても見ない、手をつけないという状態になつておると、河川のそれには障害は起らないのですが、そういう場合に例えば一つの例としてそこのところが仮にダムの建設なりに関係して来るというような具体的なことになつて来た場合には、そこに許可されたところの地域については改めて今度はダムの施工者のほうからはやつぱり一つの権利を保証するというような問題も起つて来るのですか、起らんのですか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 許可を受けたが実際上砂利の採取はしないというように権利の上に眠ると申しますか、或いは権利を転売しようというような考え方を持つておるというものにつきましては、これはその許可を取消すなり何なり適当な手段を講じておられるようでございまして、その点の御心配は御尤もでありますが、なお特にダム等の建設予定地などにつきましては、これは建設業者が臨時にそこから砂利を取ることが困難にならないようにという御要契は非常に多くあるのでありまして、そういうような問題は、これは第十一条に関連いたしました運用の方針としてはつきりして参りたい、かように存じておるのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 もうほんの僅かですから……、河川局長はそういうような事態も十分予想して一切の将来禍根はこの法案で残らないというお見通し、御自信を持つてこれに御了解を与えておるわけですか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 一般的な考え方としてはいろいろな支障が起り得るということも考えられますが、実際運用は今日十一条のこの許可はすでに河川法でやつておるので、河川法の運用上今日非常にこのために支障があつたというような事例はございません。というのは大体において非常に短期間の許可をいたしております。従つてダム等ができるというような場合には、これが計画も立て、予算化して行くには相当の時日が必要になつて参りますので、砂利採取許可期間というのは今のところは半年なり、短いのは三カ月なり、長くても一年程度でございますから、それらとの調整は大体できているような実情でございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 片方は合理的な経営を期待するがためにこの立法をしておる。その立法の理由は三カ月とか、半年とか、そういう短期のものは困る。長期の、それによつて合理的な経営を期待するという趣旨なんですから、従来はそうだつたろうが、将来は長期の許可はしないのだというという保証はどこにもないのでしよう、それはどうなんです。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 今のところ非常に短期でやつておりますが、併し将来といえども非常に長期に五年とか、十年とかいう長期のものは今のところ考えておりません。かねてから建設省としてもこういう砂利採取の期間を延長してもらいたいという要望にしては、各地方庁に通達をいたしておる趣旨は従来は非常に短期間であるが、これをまあ将来の河川管理上から見て支障がないと思われる地点については、一年以上のものも許可してよろしいという程度の趣旨の通達をいたしておるのでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 その程度の通達でもこれは一つの基準になるのですからね。民選知事であり、而もこういう法律が一方業者を守るために出て来る、それから地方の県議会は県議会でなかなかやかましい、こういう事業界を背景にする人も多い、実際は。そうなつて来ればそれは県知事がやることですから、民選の。ですからこの法の趣旨によつて支障がないとして、長期に亙つてこれは許可したのであるとなつた場合に、建設省はいやそれはいかんということで権限を発動することができますか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) それは河川管理庁として一般河川監督の立場の建設大臣としては、地方庁に対して今の御趣旨のような問題はその趣旨の命令を出すこともできます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうするとその問題はその程度にしますが、今度は私だんだん聞いていると、素人流に考えれば、もうよさそうなところをぼつぼつぼつと許可をもらつて来るというようなことが澎湃としてこの法が出たら起つて来るのじやありませんか。そうするとあとは小さな砂利採取業者にそれを分けてやつて、そうしてあぐらをかいておつても事業が合理的に成立つというようなことをやめる根拠をこの法律は与えるような……そういう弊害は起きませんか。これは建設省当局に聞きます。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 私どもはそういうことにはならない見通しでございます。というのは、先ほどから私申上げましたが、今日砂利の採取地点というのは大体経済距離、経済的、地理条件的にきまつて来ているのでございます。殆んど全国各地の河川における砂利採取地というものはすでに砂利採取許可をいたしておる現状であります。で、一般的には今の御趣旨のようなことは今後そう起きないと思います。ただ非常な山奥であつてもダム等ができるというようなことになると、今まで適地でなかつたところも適地になる可能性はございます。併しそういう重要な事業が起り得ることは大体想定ができますから、その点は従来の河川法の運用においても、或いはこの十一条においても、運用によつて解決ができる問題だと私どもは考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 何だかどうも局長はもそもそしてもじもじして答弁しているようで、どうもこの際これだけは信用ならんような気がしますが、一般的にはそうだが、特例的に起ることが若し仮にこの法で期待されておるとなれば、これは我々議員としてはしてやられたというようなことになるので、そこで十分これは政府の責任ある答弁を期待し、弊害が完璧に除去せられるという見通しがないとまゆつばものなんです。これはもう少し自信のほどを建設省当局から伺わなければなりません。今のダムの問題などもいろいろ政界と繋がり、業界の有力な人たちは早耳で、そういうことがわかれば、これはやつぱり一つやつたほうがいいということでやらないとも限らない。或いは一般の河川においても、小さな砂利採取業者のそれらを一括して束ねてこれを抑えておいて、そして細かく割つて使わせる、そういうようなことで内面的に権利や何かが出て来る、そういうような弊害が起らないということも保証できない。私は少くとも今ちよつと思いつくことでもこの二つの点については、完璧にそういうことはもう起らないのだ、一つでもそういう問題が起つて地方で紛糾が起つたりしたら、建設大臣はすぱつとそれについて裁断を下し、命令を下して、そうして一切の弊害を除去するんだと言うなら言うでそういうふうに言明して頂きたい。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) もそもそしていると言われましたが、別にもそもそしているわけで申上げているわけではございませんが、私は特殊例も御参考までに申上げたに過ぎません。で、そういう悪質なものについては、これはどういう法律を出してもそういうことはあるかも知れません。そういう点については私どもとしても従来から砂利の採取事業を行う意思がなくて、単に許可を得てこれをほかに譲渡したり、或いは他人に実施さして利益を図る目的で許可を得たりするというような者は、これは許可の取消をするというような措置もできるようになつておりますから、そういう点は御心配はないと思います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そういう点はつきりお伺いしておきたいところだつたのですが、実際何と申しますか、あなたがさつきから言つておる短期のものが、まあ長期といつてもちよつと聞きとれませんでしたが、一年以上許可する場合もあり得る、そういう通達が出ておるそうですが、そういう場合の基準はどういう基準なんですか。というのは、この法案はさつきから提案者から聞くと、短期なのでしつかりした合理的な経営をする事業部門の育成ができないんだ、で、これによつて長期に或る見通しの上でこの事業経営ができるようにさせたいんだ、こういうことなんですから、それとこの一年以上でもいいということとは非常に関連があると思うのです。で、そういう条件の場合は一年以上でもいいとせられるのか、承わりたい。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) それは従来まあ一年が最大、最長の期間としてやつておりましたので、ただ実情を見ますと、一年以上やつても支障のない所があるので、そういう場合についてはと、こう言つておりますが、そういう場合についてはというのは、河川管理上支障がある場合を除いてと、こういうように通達の文章としては簡単に書いてございます。ただそれは現地におけるそれぞれの監督者がおりますからして、その河川管理者及びその監督官の判断によつてやらせるようにいたしたいと思うのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると、その判断はもう悪推量ですが、いろいろな政治的な、或いは業界の要望、いろいろ錯雑して行くというと、合理的であるという仮面に隠れてと申しますか、その上に乗つてその判断が如何ようにでもなし得る幅が相当地方のそれらに与えられて行くということになるわけで、その点でも何かおかしいことが起つて来ることは予想されませんか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) それは私どもはどこまでも善良なる河川管理上の判断を基礎にいたしておる。それが今のお話のように、非常に歪められた判断をするというようなことになれば、これは河川監督上の指示をいたして是正をしたいと思います。そういう河川管理上の指示、命令ができるのでありますから、建設省としてはそういう場合には指示、命令で是正をして行くという方向をとつて参りたいと思つております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そういうことが建設省でもわかり、国会でも問題になつて是正したときは、もう勝負がついたときというようなことになるのが普通じやないんですか。もういい所はやつてしまつたあとということになるんじやないですか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 私どもとしては、まあそこまでの心配はいたしておりません。今日のところ、河川管理者としてさような非常な不当な判断をいたしたというようなことも少いので、殆んどないといつてもいいので、非常に私どもとしては善良なる管理をいたしておると考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それではそういう取締というようなことをやる場合は、将来においても従来と同様、この法案ができてもないんだ、それから又河川理管上支障を来たすというようなことは絶対ないんだ、いわゆるさつきから言うような、余計砂利を取り過ぎたとか、棄土があつて、それらが堤防或いはその他に障害を与えるというようなこともない、洪水等の被害もこういう人工的な問題で大きくなるというようなこともない、一切合切そういうことがなくて誠にいい法案なんだ、建設省としてはこれは通過させてやつて欲しいんだ、こういうふうに了解してようございますか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) これは私先ほど申上げましたけれども、私どもとしてはこれに反対をいたしておらんという程度で、積極的に是非これが欲しいということは申上げておりません。ただこの程度ならば支障がないという程度で賛成いたしておるわけであります。

小松正雄日本社会党(第二控室・右)

○小松正雄君 只今建設省のかたの御答弁によりますと、この法案は必ずしも急いでしてもらわなくちやならんというようには考えていないということでありますから、そこで提案者の代表のかたにお尋ねいたしますが、どうにもこうにも提案者は本十九国会にこの法案を通さなくてはならないというお考えでありますかどうか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) これは両三年来の懸案でございまして、今国会で通して頂くことが非常に望ましいというふうに考えております。

小松正雄日本社会党(第二控室・右)

○小松正雄君 提案する限りは、何といつても早く成立することが望ましいでありましようが、これについてはいろいろな疑義を挾むというようなことさえも新聞紙上でも出ておりますることもありまするし、なお、私どもはこの問題について主管である建設省のかたで、建設省が全く急いでしてもらわなくちやならん、どうにも急いでもらわなくちやならんという点もないということを銘記されることから勘案いたしましても、而も又衆議院の方々の提案でありまするが、先般の委員会では、これは採決せられたのか知りませんが、本会議の日程に組まれてあつたのが引つ込められたというようなことがあるのでありますが、大体どういうようなことからそういうことになつたんですか。

始関伊平自由党

○衆議院議員(始関伊平君) 急いでやる必要がないというふうには私どもは考えておりません。この法案によりまして、砂利の供給の確保というような点に或る程度の効果を期待し得ると思うのであります。御承知の通り昨年暮東京中心に大分砂利飢饉がございました。私どもはこういつたような事態をできるだけ一つ防ぎたい、かように考えるのでございまして、砂利の生産、これは河川の管理から、この程度なら支障がないし、又砂利の生産の点からは多少の、一歩前進であるというふうに、正確には私は河川局長もおつしやるはずだと思うのでありまして、砂利の生産の確保という点からいたしまして、私どもはこれを急いで通してもらいたいと存じます。なお、なぜ衆議院のほうで上程にならんかという問題でございますが、この点につきましては二つの事情を申上げたいと思います。一つの事情は、これも議員提案でございまして、北海道の災害の補助率が従来五割でございましたのを九割に引上げるという案が通過いたしまして、これが本会議に上程の運びになつておるのでございます。これをまあ何か話を伺いますと、自由党側の委員が退席をいたしまして、そのあとで各党で可決したというような問題が起りまして、それとの抱合せのような関係になつておるという点が一点でございまして、それからもう一つは、これはまあ速記でもとめて頂けばもつと詳細に申上げてもよろしうございますが、非常に余りたちのよくない妨害がございまして、変な宣伝があるのでございまして、そういつたような事柄もございまして、この法案が駄目になつたということであれば、これはまあ恐らく実際の見通しとしては、今度で潰れればまあここ二年や三年はこの法案が陽の目を見るということはできないだろうというふうに考えておるのであります。

中川以良自由党

○委員長(中川以良君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

中川以良自由党

○委員長(中川以良君) 速記を始めて。  それでは本日はこの程度にいたしまして、明日引続き連合委員会を開きますることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中川以良自由党

○委員長(中川以良君) 御異議ないと認めます。  それでは本日はこれにて連合委員会は散会いたします。    午後一時三分散会

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