地方行政委員会 第21号
- 発言数
- 86 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1954/04/12
会議録
○委員長(内村清次君) 只今から地方行政委員会を開会いたします。 地方行政の改革に関する調査案件中、昭和二十九年度地方財政計画に関する件及び地方団体の財政の実情に関する件、年度末及び年度初めの短期融資に関する件、地方交付税の概算交付の遅延に伴う措置に関する件を一括議題に供します。 この案件中、年度末及び年度初めの短期融資に関する件、地方交付税の概算交付の遅延に伴う措置に関する件、この案件につきまして、先ず政府からの御説明をお願いしたいと思います。
○政府委員(鈴木俊一君) 今回政府は御案内のごとく、地方財政平衡交付金制度を改めまして、地方交付税制度を採用しようということで関係法案の提案をいたし、御審議を願つているわけでございますが、従いまして、先般国会できまりました予算におきまして、今計上しております地方の財政調整のための経費は地方交付税配付金という形で計上されているわけでございまして、これを地方交付税及び譲与税配付金特別会計に繰入れまして、地方に交付税として譲与する、配分すると、こういうような恰好になつているのでございます。然るところ地方交付税法案が未だ衆議院の地方行政委員会において御審議を願つている最中でございまして、従いまして、現行法として生きていますのは地方財政平衡交付金法でございますが、すでに成立いたしました予算は地方交付税配付金という形に相成つておりますので、どうしてもこの両者が一つになりませんと、成立した予算に計上されておりますところの交付金を配分することができないのであります。そこで政府といたしましては、先般来衆議院の地方行政委員会のほうへ鋭意御審議を願いまして、近く衆議院のほうは審議を終了し、本会議において決定をして頂く段階になつておるのでございますが、これはひとり地方交付税法案だけではございませんで、その基礎になります特別会計法案、これは大蔵委員会のほうにかかつているわけでございますが、これも相共に議決になりませんと、動き出さないわけでございまして、それが更に当院で速かに御可決願い、効力を発生するという段階になりませんと、予算が使えないというのが実情でございます。私どもといたしましては、鋭意これら審議の促進をお願いいたすほかないのでございますが、地方団体の立場を翻つて考えまするというと、入場税、遊興飲食税のような随時税は別といたしまして、その他の税では余り入つて来るものがないのでございまして、従つて地方交付税法におきましても、四月に四半期分を配分するということになつているわけでございます。今年度の千二百十六億の交付金の四分の一と申しますと約三百億、特別交付税を除きますと二百八十億程度のものでございますが、それが四月中に地方に交付されるということが、今政府の考えております案においては考えておるわけでございますが、従来の平衡交付金制度におきましても同様のことになつているわけでございます。そこで御承知のごとく四月の八日或いは二十三日前後が、地方団体におきましても俸給を支払いをする時期でございまして、これらの時期のうち第一の給与支払い期はすでに終つたわけでございますが、これにつきましては別件で何か御指摘の短期融資の問題が出ておつたようでありますが、地方団体といたしましても、今年度繰越す計画になつております資金運用部資金の百二億というものが、或る程度つなぎ融資として地方にも放出されているわけでございまして、第一回の俵給支払期はどうにかやりくりができたと考えるのでございますが、来たる二十三日の俸給の支払期までには、一つ関係の法案をできるだけ速かに御審議頂きまして、成立するように御配慮頂ければ仕合せであるというふうに考えている次第でございます。
○委員長(内村清次君) 委員のかたから御質疑はございませんか。
○堀末治君 今の御説明だというと、二十三日までにこの税法が上れば、何とか財政措置ができるというわけですか。
○政府委員(鈴木俊一君) 税法と申しますか、税法も勿論そうでございますが、今直接に申上げました点は地方交付税法のほうでございまして、これが二十三日に間に合うように交付せられますためには、やはり遅くとも二十日頃までには確定をすることがどうしても必要じやないかというふうに考えておるわけでございます。
○堀末治君 それは政府の希望として大変御尤もだけれども、まだこつちにもその法案が廻つておりませんわね。一体衆議院はどんなことになつているのですか。
○政府委員(鈴木俊一君) 実は本日も午前中から鋭意審議を進めて頂いておりまして、午後も又引続いて御審議を願う予定に相成つておりまして、私どもといたしましては、できれば本日質疑を打切つて頂き、明日の午前中に採決の段階に入つて頂くことが望ましいと考えておりまして、大体そういうような段取りでお運びを願つておるように聞いておるのでございます。そうすれば、場合によればその午後の本会議に間に合うかとも存ずるのであります。
○松澤兼人君 それは大体二十三日に所要の金額というのはどのくらいなんですか。ぎりぎりのところですよ。
○政府委員(鈴木俊一君) 第一四半期分として地方に交付いたします交付税の額が総額の約四分の一という概算をいたしますと、二百八十億から三百億程度でございますが、その後五月、六月と要するに三ヵ月分でありますけれども それを五月、六月にはそれぞれ地方の例えば固定資産税でございますとか、市町村民税、それぞれ入つて来るわけでございまするので、或いは事業税も入つて参りますから、実は一番資金の枯渇しておりますのが四月でございます。そういう意味で四月に政府の交付金を交付する時期として予定をしておるわけでございまして、大体二百三十五億程度が四月分として必要のように考えております。
○松澤兼人君 若しこの交付税法案がうまく行かないというときにはどういうことになりますか。ほかに処置する方法があるのですか。
○政府委員(鈴木俊一君) まあ政府としては鋭意この地方交付税法案の早期通過をお願いいたすのが目下の段階としての態度でございますが、先ほども申上げましたように、この下期におきまする給与の支払等に対しましては、どうしても何らかの措置が必要であると考えておりまして、一方資金運用部資金の余裕金も百二億の計画上繰越すことになつておりますもののほかは交付を期待できないようでございまして、又従つてさような短期融資にはおのずからまあ金額的に限度があるのでございます。のみならず全国一万余の地方団体に対しまして一々短期融資というような複雑な手続をとりますことは困難と存じます。殊に市町村等につきましては実際上困難ではないかと考えるのでありまして、不幸にして二十日頃までに見通しも立たないということでございまするならば、政府としては又何らかの打開の措置を講じなければならない事態に立至りはしないかと考えておる次第でございます。
○若木勝藏君 今のに関連しますが、そうしますと、短期融資によつてやろうとする政府の意図は一応わかりましたけれども、今の説明で見ますというと非常にあいまいで、一万町村に対してなかなか手続も面倒だし、やり得ないじやないか、面倒でないか、こうなるというと、結論としては措置がつかんことになる。こう思うのですが、もつとその辺をはつきり措置できるのかできないのか、その点をはつきりしてもらいたい。
○政府委員(鈴木俊一君) 短期融資の限度に一定の額があり、又短期融資を受けるような手続をとり得る団体も、おのずから都道府県等は別といたしまして、一般の市町村には事実上困難な点が非常に多いと思うのであります。そういうわけで短期融資にすべて期待することは困難と考えまするので、非常に成立が遅れるというようなことに相成りまするならば、政府といたしましては、何らか別途の措置を考えるほかはないというふうに考えておる次第であります。
○若木勝藏君 何らか別途の措置を考えなければならないと思うだけでは困るので、その点をはつきりしてもらいたい。実は我々のところに陳情が来ておる。この概算交付についていわゆる町村会あたりから来ておる。これはもう何とかしてもらわなければならんということを考えておる。
○政府委員(鈴木俊一君) 万一御指摘のような事態に相成りますならば、政府といたしましては、予算に計上されております地方交付税配付金という名前のその経費を本来の地方交付税法案の成立前に暫定措置としてこれを概算交付するというための所要の単行法の御制定を急遽お願いせざるを得ない次第になるのではないかと考えておる次第であります。
○若木勝藏君 さようなことは一体できるのですか。大蔵あたりではそれに対して承認を与えるような形になりますか。その点をお伺いしたい。
○政府委員(鈴木俊一君) 今のような方法によりまして地方交付税配付金の支出をいたしますためには、その前提といたしまして、地方交付税及び地方譲与税配付金特別会計法の成立が必要でございます。併しながらこの特別会計法は中身あつての特別会計法でございまするから、恐らく関連の問題といたしましては、この交付税法が成立したのちでなければ、この特別会計法は大蔵委員会のほうを通過しないのではないかと考えるのであります。そこでそうなつて参りますると、特別会計が存在しないのにかかわらず、特別会計の中に地方交付税配付金を繰入れて支出するというような恰好をとらなければならんわけでございまして、立法技術的に若干これは面倒でございますと共に、さような特別会計を法制上擬制するというような恰好をとることに相成りますので、その点これは政府といたしましても、大蔵当局としてもさようなことは成るべく避けたいという強い希望を持つておるようでございます。私どもといたしましても、さような工合に相成りますることは全く止むを得ない措置でございまするから、できるだけ一つ地方交付税法案を、又特別会計法案を速かに御審議を頂き、御決定を頂きたいというふうに考えておる次第でございます。
○若木勝藏君 そうしますと、交付税が通らない場合においては、又短期融資の方法も十分とれないということになると、今のところは私はこの措置の方法が見通しとしてあなたがたのほうにないのじやないかと思う。今の暫定法というふうなものは、これは確かに立法上私は疑義があると思うのです。通るか通らないかわからないものを仮定してやるものですから、ですからこの問題は方法がないのじやないかと思うのですが、どうですか、自信ありますか。
○政府委員(鈴木俊一君) 今の点につきましては、なお政府部内の意見の調整を要する点があると考えておりますが、併しこれは立法措置として不可能ではないと考えております。
○若木勝藏君 それでは更に短期融資の問題について伺いますが、若しこの短期融資の方法をとるとすれば、これは明らかに政府の手落ちによる、いわゆるこの法案の審議を遅らして、この法案が通らないために起つたところの短期融資でありますからして、これらについて利子の支払とかなんとか、そういうふうなものについては、在来の短期融資と同じように取扱うのかどうか、この点を伺いたい。
○政府委員(鈴木俊一君) 制度成立の遅延に伴うために止むを得ずさような短期融資の措置に出るというような場合の、その利子負担をどうするかということは誠に御尤もな御心配でございますが、これにつきましては、何らか制度的な措置が講ぜられることは実際問題としては困難かと考えまするので、結局年度の終りにおいて交付せられまする、例えば特別交付税というようなものの交付の際に、それらの事情を斟酌して措置をするというようなことになるのじやないかと考えております。
○堀末治君 今のに関連した質問ですが、交付税の中の概算払いをするという単行法でも出すと言うけれども、その交付税法案が通つておればその単行法でもできましようけれども、交付税法案もまだ衆議院のほうでまごついておるのじやないですか。まごついておつて、仮にそつちのほうが通らないというと、この法案も出せないということになるのじやないですか。
○政府委員(鈴木俊一君) いずれにいたしましても、この地方財政の調整のために交付金として、本年度の地方財政計画においても御案内のごとく千二百十六億というのは地方として必要な財源であるということは明らかになつておるわけでございますから、そこでこれを如何なる名目、如何なる制度の下に地方に配分するかということが具体的の問題であるわけでございまして、現行の地方財政平衡交付金制度を改正して、地方交付税制度をとろうとするのが政府の考えでございますけれども、それが確定をしない場合におきましての暫定的な措置として、例えば今までの地方財政平衡交付金の第一四半期の配分の方法を用いて配分をするということは、できないことではないというふうに考えております。
○松澤兼人君 そういうことはできますか。国の予算の中にはちやんとはつきり交付税として盛つてあるわけでしよう。それを平衡交付金として出すということはできますか。法律の裏付というのは結局今問題になつている法律が通らなければその予算の支出ができないということになるのじやないのですか。
○政府委員(鈴木俊一君) 御指摘の通りでありまして、それでありますから暫定法を出しまして、地方交付税配付金として出せるようにしよう、地方財政平衡交付金の現行の制度のままでは出せないことは今御指摘の通りでありますから、それに代るものとして地方交付税配付金という名目において今あるものを支出するという、つなぎの法律を作つて頂くことになりはしないかと考えております。
○堀末治君 そのことはどうでもいいようなものですけれども、大体衆議院の情勢から行きますというと、二〇%でない、二五%に上げようということで大分もんでいるように聞くのですが、そんなような情勢でございませんか。
○政府委員(鈴木俊一君) 改進党の床次委員から御指摘のような案が出ておりまして、三十年度以降地方交付税の配分の率を政府案の二〇%に対して二五%にしよう、こういう修正案を提出するやに承わつております
○堀末治君 そうすると、その修正案は今年度は二〇%、来年度からは二五%にしようという主張なんですね。
○政府委員(鈴木俊一君) その通りでございます。
○若木勝藏君 先ほどの私の質問について今非常に疑問が起つたのですが、いよいよ短期融資のいわゆる利子負担というようなものを政府としてはさせかねるといつたような場合に、特別交付税で調節するというような御答弁だつたと思いますが、そういうことは一体可能なのですか。
○政府委員(鈴木俊一君) 例年大体この短期融資が年間を通じまして四月短期融資が二百億くらいあるようでございます。従つて昨年はたしか二百四十二億の繰越の資金が資金運用部資金としてあつたのでございますが、それは百二億に本年度はなつておりますからして、その絶対額自体がそれだけ減つて来ておるわけでございます。従つて短期融資によりまする利子負担としてはむしろ昨年よりは緩和されるとも考えられますので、今の特別交付税で見るというようなことに相成りますのは、特殊な事情のあります場合のことではないかというふうに考えられるのであります。
○若木勝藏君 前例はあるのですか。そういう利子負担について特別交付をしたというような前例がありますか。
○政府委員(鈴木俊一君) 災害の場合にはさような例があつたと思います。
○若木勝藏君 災害の場合とこの政府のいわゆるまあ制度改正のための遅延したという場合とは私はよほど違うと思いますが、どんなものでしようか。それは政府で以て特別交付というようなものでそれを措置するということは、特別交付金というものの本質にそぐわないのじやないか、こういうふうに考えますが。
○政府委員(鈴木俊一君) これは政府側から申しますと甚だ工合の悪いことでございますが、例えば補助金の交付にいたしましても、負担金の交付にいたしましても、年度の終り近くになつて交付されるというような場合が実は非常に多いわけでありまして、それらもやはり地方としてはいずれも短期融資というような形の前借をいたし、利子負担をいたしているわけでございます。これらのほうが期間も長期に亘り、額も無論相当多いかと考えております。今回まあ地方交付税法案が成立いたしますまでの間のことでございますが、それらに比較いたしますというと、むしろ額としては少い、期間も短いのではないかと考えられるのでありますが、いずれにいたしましても、かようなことが余りつもることは好ましくないとは考えております。併しさつきも申上げましたように、昨年の場合に比較いたしますならば、負担はむしろ少いのではないかと考えております。
○若木勝藏君 私はそれに対して非常に疑義がありますけれども、これ以上私は追及いたしません。とにかく今回の場合は特別交付金で措置するということは、交付金の本質上考えて妥当を欠いている、こういうふうに考えます。
○堀末治君 今の二〇%を二五%という強い主張があれば、政府はこれに同意をせない以上はこの法案はなかなか上つて来ないですね。そうするとなかなか二十三日には上るということの見通しは……、さつき鈴木次長は今日のうちに上るなどというふうな見通しを立てているけれども、とても上りそうではないと思いますが、大臣如何ですか。二〇%を二五%とするわけですから、なかなか政府としても大分面倒な問題があると思いますが、そこを大臣がどういうふうにお考えですか。
○国務大臣(塚田十一郎君) これは見通しの問題でありますので、政府としても勿論当初の原案についてその後勿論相当考えなければならない、修正点が国会側においてなされておりますけれども、そういうものは大体三十年度以降においてすればいいということになつておりますので、政府の原案でやることを非常に期待はいたしているわけでございますけれども、併し国会側においていろいろな御意見がおありなんですから、これは御修正止むを得ないとも思うわけであります。ただ午前中私もずつと出ておつたわけでございますけれども、まあ修正は修正として成るべく早く上げなければならないというような御意向はいろいろなかたに見えたようでありますので、やはり先ほど次長からお答え申上げたように、一両日中にお上げ願えるのじやないかという見通しは持つているわけでございます。
○委員長(内村清次君) 御質疑はございませんか。
○堀末治君 ちよつと質疑が絶えたようでありますから、私お尋ねいたしますがね、今日のこのお尋の中に地方団体の財政の実情に関する件というまあ問題があるのですが、この間も私提案の説明のときに申上げました通り、政府は多分な金をやつておつても監督権はないですわね、実際。向うは赤字、この間も公聴会でいろいろ来てもらつたところが、なかなかその地方の職員によつては非常に赤字を出さないためには随分無理をしたやりくりをして、そして赤字を出すまいといつて努力しているのもある。併し又一方、どうもいずれ政府が赤字を処理してくれるならというようなふうに、少し楽にだらしなくやつているところもあるんじやないかということを思うのですが、そこでこの間もちよつと尋ねたけれども、あの答弁私ははつきりしませんでしたけれども、今度の自治法改正についても、この財政に関係する監督権でも強くするというふうなことをお出しになる予定でもございますか、ございませんか。
○政府委員(鈴木俊一君) 只今考えておりまする地方自治法の改正法律案におきましては、事務の中で調整統一を必要とするような種類の専務、まあ最も端的な例で申上げまするならば、例えば国の資料統計といつたようなそういう種類の仕事、その他いろいろありますが、そういう仕事については従来この監督権と申しますか、そういうものよりも、もつと実情に即するような監督の方法を考えたらとうかということで、そういう趣旨で立案をいたしております。財政の関係のことにつきましては、これは実は従来とも、例えば実地について検閲をするとか出納の監査をするとかいうようなことは、知事なり或いは中央の主務大臣の権限としてございまして、それを特に非常に強い監督にまで引上げるというようなことをいたしませんでも、若干の調整を加える程点で実情に即した措置が行われるのではないかというふうに考えておりますが、併しまだ政府といたしましてはこの点鋭意考究中でございまして、最終的な結論には達していないのであります。
○堀末治君 この間公聴会を聞いていろいろ聞いたときに、或る知事ですが、紐付きでいろいろな仕事を押し込まれるのですね。それで、この席上で一つはつきり言うたらどうかと言つたところ、どうもそいつは私どものほうからは言えませんということで、これは言えというほうが無理だつたかも知れませんが、そう言うておつたのですがね。実際こういうのを紐付きで各省から無理に押し付けてやつているという実例を自治庁でお調べになつたことございますか。
○政府委員(鈴木俊一君) 補助金を押し付けてやると申しますか、これは地方団体としても新らしい仕事なり或いは公共事業なりにいたしましても、まあやりたいのは山々でございますから、そこは押し付けてと言うよりも、魚心水心というような場合が多いと思うのでありますが、ただ例えば府県などで部制を改正をして、或る部と或る部を統合しようというような場合、或いは或る課を統合しようといつたようなことがありまする場合において、若しそういうことをやるのならば補助金を交付しないぞというようなことを言うて、そういうようなことを阻止するというような例があるやに私ども聞いております。そういうことがいわば紐付きの一番端的の例でございますが、そういうようなことはやはり府県の組織上の自主性を大いに侵害することであり、補助金の交付の条件としても遥かに範囲を逸脱したものであつて、好ましくないと考えております。
○堀末治君 如何ですか、長官。いわゆる行政管理の方面ですね、そういう方面、この間大分言いにくがつてもおつたのですが、そのときはこの委員会ではございませんけれども、そういう実情があつたら自治庁のほうから一つこの委員会に出してくれということを言つて、鈴木君はそのとき来ておりませんでしたけれども、実際そういう実情が、今あなたは言えば言えると言うのですが、多いのでないですかね。
○国務大臣(塚田十一郎君) よく調べたらあるのかも知れませんが、まあ制度の上ではないということになつております。調べても恐らくないという結論が表面の上には出て来るんじやないかと思います。調べたこともありませんのですが。
○堀末治君 併しこれは公聴会のこの席上ではつきりと速記録に載つておるのですよ、遠慮なしに言うたらどうかと言うたけれど、後難を恐れて言えないというわけなんですな。だからこれは一つ遠慮なしに自治庁は自治庁として調べて、そして我々のほうにでも御報告願つたらどうですかな。あなたがたで言いにくいのなら、我々は言いやすいです。議員という建前から言いやすいことですから、遠慮なしに一つ私どもにはつきりお聞かせ願つたら如何ですかな。
○国務大臣(塚田十一郎君) 先ほどもお答え申上げましたように、果してどの程度正確なものが出て来るかわかりませんから、一つ調べてみることにします。
○堀末治君 一つお調べ願います。
○小林武治君 今の問題は我々も経験上あることなんです。(笑声)どうしてもいいと思うからして、一つ遠慮なしにお調べ願いたいということと、同時に今の交付税の繰入れの率を百分の二十から百分の二十五にすると、この問題については、新聞等では自治庁はむしろこれを歓迎しているんじやないかというふうなことまで言われておるのでありまするが、果してさような事実があるのかどうか。大蔵省に対する腹いせをそんなところでやるようなことがあるとすれば、私ども心外に思うわけでありますが、如何でございましよう。
○国務大臣(塚田十一郎君) そのようなことは毛頭ございませんので、ただこういうように考えておるのであります。二十九年度の財政計画を策定いたしまして、それからそれに基いて交付税の率を考え、それからして三十年度以降というものを考え、そういうものを総合的に見ましたところの、今度国会にも御審議願つておりますいろいろな計画が出ましたあとで、いろいろと国会の御修正、若しくは又ガソリン譲与税などの場合には、国会でなくて政府部内においても意見の調整がうまくとれていなかつた点などもあつて変つて参つたわけであります。そういうふうに計画を立てたあとで変つて来た部分は、どうしても三十年度以降において手直しをしなければならないと、こういうように考えておりますけれども、それ以外におきましても、私どももやはり今日の国の情勢又は地方団体の実情を十分に検討した結果、この計画で行けるというふうに考えておりますので、国会側に御修正の御意見はおありのことでありますけれども、私どもとしては政府の考え方を是非御支持願いたい、こういうように考えておる次第であります。
○小林武治君 三十年度以降のことを問題とすれば、徒らに法案の提出が遅れるということは我々予想しなければなりません。私どもとしては私どもとしての考えがあるから、さような修正があればその場合通し得るかどうか断言できません。従つて私はなお事態を紛糾させるゆえんだと思うのです。いやしくも自治庁はそれに対応するというような態度でなくて原案を通す、こういうことで一つ努力して頂きたいと思います。このことが取りもなおさず交付税法を早目に通すゆえんだと、こういうように私ども考えるのでありますが、御注意を申上げておきます。 もう一つ先ほど堀委員からお話がありましたことは、私も前々からこの席でも申しておるのでありますが、どうも自治法の改正等も自治庁はむしろそういう方面について少し臆病過ぎるのじやないかと、こういうふうに考えるわけでありますが、もう少し要するに事態に即応するということが、地方自治体がやはり自分が自主的或いは自律的にやることについて私は欠くるところがあると、こういうふうに思つておるからして、自治体が将来よくなればこれは別問題として、現在の自治体としてはもう少し自治庁が世話をするとか、手を伸ばすと、こういうふうな方向に是非して頂きたいと思う。折角自治法の改正の時機でもあるし、私は自治庁の再考を求めたい、こういうふうに考えておりますが、如何ですか。
○国務大臣(塚田十一郎君) これは私もそういう感じもせんでもないのでありますけれども、この考え方をどうするかということは、私といたしましては、やはり地方財政というものの本質に関する問題であるだけに、現在どうも十分に行つていないから、そこで余り監督をするとか、勧奨するとかということはやはりよほど慎重に考えなくちやならんのじやないかという感じでおるわけであります。従つてその他の面でそういうことのないように、勿論先ほど次長からも申上げましたように、国からいろいろ義務付けおりますものの、従つて金もそれに伴つて出ておるというものについては、十分事柄自体の運営というものも併せて資金の使い、工合というものを見なければならないと思うのでありますけれども、一般的にはやはりそうでない方向に努力をして、そうしてそれで地方団体がだんだんと考え方を訂正し、又自治の本質というものに目覚めて立派なものになつて来るという方向に、たとえ骨が折れても辛抱してじつと育てて行くということでたいといけないのではなかろうか、この点は私は親が子供を育てると同じように、やはり気長に辛抱強く、本来の方向を見誤らせないようにやつて行くのが本筋ではないかと我我はまあ考えておるわけであります。
○伊能芳雄君 これもさつき堀委員からも触れた問題ですが、地方財政の監査というのは国から持つて行くという考え方も一つあるのですが、今の国の会計検査院というものはああいうふうな独立した非常に強力なものになつているわけですが、あの地方自治体における監査委員制度というものは非常に弱体なんですね。もう少しこれをてこ入れをして強化して行かないと、実際地方財政の監査というものはなかなか行なつておらないのがこれが実情なんです。これはこの前も私予算委員会でもちよつとこの問題に触れて長官からもお答えがあつた。その時分はまだ別にそれに対する強化する考えもないという御返事だつたのですが、どうも私はこの辺に地方財政の弱点があるのじやないだろうかということを非常に考えるわけです。先年私イギリスで地方自治を研究さしてもらつて、地方自治庁からも行つた人がおるのです。そのときの一番の結論は、日本の地方自治体における会計監査が非常にルーズだ、日本の役所が非常にルーズなものだということの結論が出ておるのです。私は一緒に行つた連中に、もう少し強化する具体案を作つてくれんかということをしばしば言つてあるのです。なかなかうまい案が出て来ない。私も自分自身でも何かうまい案がないかと考えておるのですが、これはもう少し財政監査というか、会計監査というか、制度を強化して行かないと、今非常にそういういろいろ批判がある場合ですから、特に一つ希望しておきたいと思います。
○国務大臣(塚田十一郎君) 私もいろいろな国の財政面の監察を行政監理庁長官としてやりながらしみじみ感じるのでありますが、理窟としては監査をしないでいいはず、監察をしないでいいようになるはずのものでありますけれども、こういう大きな世帯になると、なかなかそうは行かないから、行政監察が活動する面が相当あると考えておるのであります。ただ行政監察は地方には及ぶことができないものでありますから、結局地方の場合は御指摘の監査委員、それから自治庁が法の許す範囲で行ういろいろな調査でありますとか、あとは恐らくそれぞれの議会が予算その他の審議をしますと同時に監査もやることになると思うのでありますが、やはり十分でないものがあると考えられますので、又御指摘のように現在の監査委員自体が殆んど有名無実に終つているものもあちこちに相当あるということも御意見の通りであると存じますので、なお一つよく研究してみたいと思います。
○伊能芳雄君 これもさつきやつぱり触れられた問題でしたが、補助金その他交付金に伴い、その交付金でキブ・アンド・テイク式な中央の団体が相当あるのです。その団体の負担金というのは大抵何か補助金に、交付金に付随したものである。ですから、これは納めないわけには行かないというような団体があるのです。これは勿論行政改革という上から国の機関ではないのですから、やるわけには行かないのです、一つも。その名も大抵そういうような名前をつけて交付金を、そういうような研究をするとかいうような表面の名義でやつておる場合が相当あるのです。これはすでに知事会或いは市町村長会から、しばしば調査をして、こういう例はひどい、こういうようなひどい負担をさせている、而もこれは一応負担しなくてもいい任意団体ではありますけれども、実際問題としては交付金に関連するものですから、まあ後難を恐れてというさつきお話がありましたが、実際はなかなか納めることを断われないというような団体が相当多いのですが、すでに調査もできておることですから、行政改革に関連してこの問題もお考え願いたいと思うのです。これは一応は外郭団体になつておりますけれども、任意的な団体ではありますけれども、実際問題としてはそういうふうに交付金と結付く問題ですから、なかなかこれは地方庁側では断わり切れないものである。やつぱり自治庁が中心、或いは行政管理庁のほうから言い出さないと、この問題は解決は困難だと思います。恐らく幾度かこれは管理庁か或いは自治庁のほうへ出した材料もおありだと思うし、又新らしく知事会や市町村長会に言つてやれば、すぐ材料を出してくれると思う。是非一つ行政改革に関連してこの問題もお考え願いたいと思う。
○国務大臣(塚田十一郎君) 先般もお尋ねを頂いて一応お答えを申上げたのでありますけれども、今おつしやるところ確かに筋のあることでありますので、行政機構改革の精神で以て十分検討いたしまして、然るべきものがあれば勧奨するなり何なりの方法をとつて善処いたしたいと存じます。
○若木勝藏君 先般のこの委員会で、長官が二十九年度の財政計画は赤字と別個に考える、そして二十九年度においては多分赤字が出ないだろう、そういう計画を策定したというような御意見があつたようでありますが、今回衆議院におきまして、交付税の場合に二〇%を二五%に上げるとか何とかいうことによつて三百億を浮かすとか、そういうふうなことは結局策定されたあなたの財政計画に対して、一つのいわゆる地方の財源について非常な疑問を持つておる点から来ておるのじやないかと思うのでありますが、果して二十九年度において赤字が出ないか、こういうふうなことを私は心配するのでありますが、この間のお話では計画の標準を示して、そうして団体の事業拡張においては住民の負担にするというふうなお話もあつたのでありますが、これが実態と合わないために、今日そういうような交付税においても審議が行われておるのじやないかと考えますが、この点についてのちよつとお考えを伺いたい。
○国務大臣(塚田十一郎君) これはまあ現実に赤字が生じないようになるためには、やはりすべての自治団体が御協力を願うということでなければ、二十九年度も結果においては幾つかの団体で赤字が生ずるということになるかも知れないとは私も思うわけであります。併し先ほども堀委員からもお尋ねがありましたように、やはり団体の側においても原因がある面が必ず幾つかの団体にはあると思いますが、そういうことを一応頭に置かずに考えますならば、一般的にこの財政計画の策定の上で赤字が生ずると考えられておつた面は相当程度に考えを入れて是正をいたしました。なお個々の団体間の配分の上でそういうものが生じていると思われる、幾分は……。そういう点も十分今後は注意をしてやつて行く。そういう前提に立つて更にその上にその自治団体の御協力を願えるならば、二十九年度には赤字が生じないで行けるのではないかと、こういうふうに感じておるわけであります。ただそうは申しながらも、実際にはその後に、先ほども申上げましたようにいろいろな変更が出て参つておりますので、やはり私どもの見方でもこういうものについては年度内に何らか考慮しなければ、それだ赤字になるという感じのものもあるわけであります。それはまあ当院においてどのようになりますか。衆議院においての御修正通りといたしますれば、地方税の収入が本年度において約十六億くらいは足りなくなるのではないかとまあ見ているわけであります。それからして揮発油譲与税の紐つきになる関係から申しまして、どうしても三十八億程度はこれは赤字になる。尤もこのうちに当初の計画において地方の側においても今の五カ年計画に取入られているものと同じものと考えておつたという意味において重複する部分かあれば、それだけはこれから引かれるわけでありますが、そういう考慮をした差額というものはやはり赤字になる。従つてこれは何らか起債その他で見なければならんのじやないかと、まあ考えているわけであります。 それからして交付公債の関係から来る公債費の増額、約十三億くらいあるのではないかと考えられるわけでありますが、これも当初の計画策定の時分には十分まだ考え方がまとまつておりませんでしたので、計画の中に織込まれておらんのでありますが、これも大体そういう考え方がまとまりつつありますので、その通りまとまるといたしますれば、二十九年度に足りなくなるのじやないかとまあ思うわけであります。 その他の部分、例えば入場譲与税の部分はこれはまあ三十九年度においては影響はないという関係になつておりますのでありますし、それからして経常物件費なども少しまだ見足らない部分があると考えられるのでありますが、そういう部分は今日の国家財政の緊縮というものを頭に置いて、御不足ではあろうが一つ辛抱してやつて頂くという考え方をいたしておりますので、そう大きな数字において二十九年度に不足を生ずるということは先ずないのじやないか。従つて三十年度におきまして、今若しも地方税の修正に伴う平年度化、それから入場譲与税の変更による部分、そういうものが相当大きくやはりこれは変つて参りますので、三十年度以降におきますれば、どうしても、成る程度の手直しをしなくてはならないのかと、こういうふうに感じているわけであります。
○若木勝藏君 まあ一応の御計画はわかりますのでありますが、そういうふうな計画を立てられても、これは毎年立てられて来ただろうと思う。ところが二十七年度も八年度もとにかくいろんな赤字が出ているということは、これはこういうところに原因があるのではないでしようか。いわゆるドツジの超均衡予算ですか、これに絡まつて二十五年度に非常に財政規模を圧縮した、それを基盤にしてその上に積み重ねて来るというようなことにしたために、どのように一体今計画を立てられても、根本において地方の事業というものと財政計画というものがぴつたり一致しておらない、そういうところにあるのじやないかと私は考えるのですが、これについては長官はどういうふりにお考えになりますか。
○国務大臣(塚田十一郎君) 私もそこに原因があつたと思うわけであります。そこで、そこにあつた原因は実は昨年中国会の御修正におきまして、又今年度の財政規模の是正におきまして、でき得る限りは是正をしたことになつておるわけなのでありまして、勿論完全に、十分にというわけには参りませんし、又意見の相違によつて是正ができておらない部分もございますわけでございます。例えば国家公務員補助職員の給与費の増というものは、それから市町村民税の第二方式を適用することによる増加額を引当としておる部分、そういうようなものは、これは例の地方制度調査会の御意見では、これも是正しなければならないという御意見でありましたけれども、これは意見が一致いたしませんで是正をされておらんわけであります。併しそういう部分を除きますならば、大体今年及び今までの国会の御修正によりまして、御指摘のようなところから原因して来ておつた赤字というものの大きな部分は、これは是正をされておる、こういうふうに考えておるわけであります。
○若木勝藏君 その点におきましては、御承知の通り地方財政計画というものは、昭和十一年頃においては国の財政規模を遥かに上廻つておつた。つまり国を一〇〇とすると一三〇くらいとなつておつた。そういうふうなものが漸次戦時財政といいますか、そういうもので以て地方の財政規模が縮小されて来た。昭和十九年あたりにおいては、国を一〇〇とすると三〇くらいになつたのではないかな、地方財政のほうは……。それが戦後だんだん回復されて来たけれども、現在においては国が一〇〇に対して七〇なんぼとか、或いは九〇というところに下廻つておる。そういうところから考えてみましても、如何ように是正されたとしても、私は本質的には地方財政規模というものは改革されておらんように考えておるのですが、今後これについて国の財政規模というものと地方財政規模というのの比率というふうなものはどういうふうに見ておいでになるか、この点を伺いたいと思います。
○国務大臣(塚田十一郎君) これは国の財政規模と地方財政規模を比率の上で見て、そうして将来の地方財政規模というもののあり方を考えるということも一つの考え方であると思うわけであります。併しそういうような考え方で行きます場合に、今日のように非常に限られた中央地方を通じての財源で以て最も能率的に事務を運営して行こうという場合には、やはりそういう緩やかな気持ということになりますか、そういう感じで以て仕事をすることは、財政計画を立てることは非常にやはり無駄を起す原因になるのではないかということで、事務が殖えるに従つて殖して行かなければならないといたしましても、やはりその殖す額というものは、仕事の量の増加に応じて最小限に食いとめるというようにして参りませんと、なかなか地方財政というものは締めて行けないのではないか、そういうように感じますので、或る時に現実にやつた数字というものを基礎にいたしまして、その後まあ考えられるいろいろな増加原因というものを逐次織り込んで、財政計画を毎年立てて参つたわけであります。それから来る大きな無理は先ほども申上げましたように是正をいたしたのでありますからして、今後この国と地方との財政の大きな比率ということを考えるにいたしましても、それは現実の地方の仕事がだんだん殖えて行くというような状態を前提において、それに対して尤もであるという理由付けのつく限りにおいて財政の規模を大きくして行くというのでありませんと、なかなか地方財政の膨脹を抑えられないのではないか、こういうふうに考えておるわけであります。
○若木勝藏君 その点は私非常に重要だと思うのですね。やはり地方の事業がどういうふうに殖えて行くかというようなことに対する根本的な考え方は、これは地方制度をどう考えて行くかという問題に関連するだろうと思う。現在のままにしておいて、そうして地方の事業が拡張して来た場合には財政規模が大きくなるだろう、こういうことでは私は現在の場合は必ずしも妥当だとは考えられない。むしろこの国の制度というふうなものによつて、いわゆる中央集権的な立場から地方制度というものを圧縮しておるのが現在ではないか。こういうふうな点から考えますれば、これは根本問題になつて来る。同時に現在衆議院において入場譲与税でも、或いは地方税でも、或いは交付税でも、混沌として審議が進まないということは、一体この財政計画で以て地方制度というふうなものをどう考えるか、いわゆる自治法のあれを現行法で行くのか、或いは地方自治法を改正するのか、そういうふうなこともはつきりしないために徒らに私は混沌としておるのではないか。まあ別な言い方を以てすればこのままで進行するとすれば、地方財政の面から地方の制度というふうなものを基礎付けてしまつて、のちにその上に乗つたところの地方制度の改革というふうなものを或いは政府として考えておるのではないか。こういうふうにも推測される面があるのでありますが、この際そういう点から見て、我々の審議の上からも地方制度というものをどういうふうに考えるかということについての大体の見通しでも政府のほうから、自治庁のほうからはつきり申されると、審議の上に私は非常に関係を持つて来るのではないかと思うのですが、地方自治法の改正ということに対する先般のお話では、やがてそういうふうな法律が出るというふうな言明があつたようでありますけれども、今以て何ら出ておらない。こういう点で五里霧中のうちに地方財政の審議を進めなければならないという事態になつておる。これが繰返して言いますけれども、現在における衆議院におけるところのいわゆる税法の審議の実態ではないかと思う。この点を伺いたいと思います。
○国務大臣(塚田十一郎君) 自治法の改正は先般もお答え申上げましたように、是非本国会に提案をして御審議を願いたいということで鋭意部内の意見の調整、それから法制局及び各省との意見の調整、それから関係の政党との意見の調整に努めておるのでありますが、なかなか最終的な結論まで参りませんので、まだ御提案申上げるところまで行つておらんのであります。併し大体今の自治法改正で考えておりますところでは、大きく地方の財政計画というものに響くというようなものはないと考えております。併しそれとは別個に、財政計画の中で地方のあり方というものを縛るかという御意見でありますが、これは私はやはり御指摘のようにそういう考え方をしてはいけない、考える必要があるならば地方制度というものを先ず考えて、それにふさわしい財政計画というものを立てて行くというようにするのでなければ本末を誤まる、こう考えておるわけであります。
○若木勝藏君 そうしますというと、自治法の改正ということは今のところまで見通しが立たないということに了解してようございますか。
○国務大臣(塚田十一郎君) 最終的な意見の調整ができませんので、まだそういう状態であるとお答え申上げるよりいたし方ございません。
○伊能芳雄君 地方税法の今度の修正に伴う減収が十六億大体……、そういうことになつております。それから国税で譲与税になる関係で減収になるのはどのくらいあるのですか、二十九年度で……。
○政府委員(後藤博君) 入場税の関係で五十五億の減であります、二十九年度で……。
○伊能芳雄君 国税関係はそれだけですか。揮発油税は……。
○政府委員(後藤博君) 揮発油税は減らないのです、税収そのものは……。
○伊能芳雄君 そうすると地方税で十六億、それから入場税で五十五億、これは地方に譲与される分だけが五十五億ですか。それとも入場税全体が五十五億ですか。どつちにしても一割しか違わないですね。
○国務大臣(塚田十一郎君) これは先ほどお答え申上げました地方税十六億といいます分は三十九年度でございます。これを平年度化いたしますと二十九億くらいの減収だろうと思います。それから入場譲与税のほうは、これは国税にして下りましたけれども、少くとも二十九年度は地方へ廻す分は百七十二億八千万円を確保するということになつておりますので、地方には響かないわけであります。ただ三十年度からは今申上げたように減つて参る。こういうように考えております。
○伊能芳雄君 そうすると、面接二十九年度の予算に、地方財政の規模に響いて来るのは十六億くらい、そういうように了解してよろしいのですか。
○国務大臣(塚田十一郎君) そうでございます。
○伊能芳雄君 それは十六億くらいだからこのまま我慢してやれと、こういうことなんですか。それとも何かほかにお考えがあるのですか。十六億について……。
○国務大臣(塚田十一郎君) これは十六億だからこのままにして我慢をするというわけには参らないと思つておりますので、修正になりましたかたがたの御意見では、大体入場税を地方へ持つて来るということによつて国が留保する一割の部分があるから、それで以て相当カバーできるのではないかという御意見であつたのでありますが、成る部分は御承知のように地方へ戻つて参りません関係で足りなくなつておるわけであります。従つて私どもといたしましては、国会の御意思が最終的にきまりますれば、何らか措置しなければならないのではないかと、こういうように考えておるわけであります。
○小林武治君 今のに関連するのですが、入場税譲与税は減収分は全部一般会計の負担にしろと、こういうふうに書いてあるらしいのですが、負担する方法が何かあるのかどうか。即ち政府は補正予算は出さない。こういうことを言うておるが、どんな方法でおやりになるか、お考えができておりますか。
○国務大臣(塚田十一郎君) これは入場税譲与税の修正に伴つて……入場税譲与税法案の修正があるわけでありますが、あれによりまして現実には国が取つている一割の部分も、入場税の徴収の仕方では国に取らずに政令でこれを地方に配付できるようにする。更に足りない部分は特別会計に借入ができるという規定がございまして、年間借入れ得る額が二十億までということになつているのであります。その規定を適用して借入れをいたしまして、現実には三月、七月、十月、一月ですか、年四回に大体地方に繰入れをいたすわけであります。ここのところの調整でありますが、これは今の状態から行けば二十九年度の予算でなくて、三十年度の予算で借入れた部分の穴を埋めるという形で行くのじやないかという見通しであるようであります。
○委員長(内村清次君) ちよつと関係しますが、只今の御説明では大体五十五億のあの税率引下げで穴があく、百九十二億ですかね……。そうしますと、それから一割は国のほうに取りますから大体十九億だと、それから今の特別会計の問題で借入が二十億とか、これをぎりぎり借入れしましても三十九億になるのですね。そうすると又その五十五億にしましても、或いは又平年度が六十七億にしましても、相当な赤字がまだ残つているわけですね。これの措置は政府は一体どうするかというのです。これを三十年度まで持つて行つて三十年度の予算でその補填をするというようなことか。まあ数学的にやりますと、今の長官の言われたことはちよつとまだ数字がわからないような感じがしますかね。
○国務大臣(塚田十一郎君) 私どもも計算をすると、そういうことにまあなるのでありますが、ただ修正案の提案者の意向によると、最も極端な意見の人たちは率を下げても収入は減らないという意見さえあるのでありまして、まあそんな馬鹿なことはないということで、その点は意見は完全には一致いたしておらんのであります。併しまあ何がしかは、それは今の政府提案の税率を基礎にいたして計算をいたしました減収見込の数字とは変つて出て来るかもわからないのでありまして、そういう点も考慮に置いて只今申上げたような方法で大体二十九年度は措置できるのじやないだろうかという感じは持つているのであります。併しこれは大蔵省側の御答弁でありましたが、どうしてもいけないという場合にはやはり措置はしなければならないということになるだろうというようなお考えも持つているようであります。
○委員長(内村清次君) そうしますと、とにかく譲与税法案では大体百七十二億を地方税に廻す、地方の財源に廻す、これははつきりしておりますが、今の数字的な問題で行きますと、百九十二億から十九億を引いたそれでも又税率を引下げると、これは不足しておりますから、百七十二億という金が出て来ないでしような、実際……。それでまあ長官が言われるように十九億も出す。それから二十億借りてやると、三十九億たとえやるとしましても百七十二億になりませんでしような。この点が地方財源としての譲与税の関係でこちらのほうは心配している問題ですよ。
○国務大臣(塚田十一郎君) その点は先ほどから私どもが申上げております減収数字というものは、政府提案の税率で今までの考え方で数えてみるとこういう工合になりますということでありますので、この五十五億という数字が正確にそのまま、実際にとつてみた結果赤字になるということで或いはないかも知れないわけであります。そこで私どもとしましては、とにかく年度内に百七十二億八千万円というものが地方財政にそれだけ配分されるということだけは絶対これは必要なんであります。その点をどのように大蔵省側が措置するかどうかということに非常に大きな関心を持つわけであります。そこで一つは大蔵省側の申しますのは、一割の留保ということもそういう不足のある場合には国に留保しないで出す、それからして借入れで以て二十億の限度は賄える、それで大体行くんじやないか。従つて三十年度の計画で以て借入れた部分を計上してこの会計に繰入れればいいんじやないかというような意見のようでありますが、併し現実に非常に大きく我々の考えるように減収するということであれば、やはりそのときは補正予算なり何なりでもやはり考えなければならんだろうというような意見を持つておるようでありますので、これは私どもといたしましては、地方財政の立場からはとにかく百七十二億八千万円は二十九年度では確保できるというような確信を持つわけであります。
○堀末治君 先ほど若木さんの御質問に、今年の財政計画から行くというと恐らく赤字が出ないだろう、こういうことですね。併しこの間公聴会でお聞きしますと、いつでも基準財政需要額が頗る実際よりも多いのですね。これはこの間もちよつと公聴会で聞いたんですが、警察法の問題がこういう公述があるんですよ。実際今度の税制改正でその県は四億増収になる、ところが警察のほうの経費が今度は県に移されるために四億八千万円かかる、そのうち八千万だけは政府負担とするけれども、四億の経費はみんな警察にかかつてしまう、何にも殖えない、収入が。それが一つ。 それからもう一つは、従つて平常財政需要額の計算が非常に多いために、実際は赤字になるということを頻りと言うているんですね。殊にこれは或る市のあれですがね。地方財政がずつと年々赤字になつた、ドツジ・ラインの関係から出たんですが、その後要するに国税が毎年黒字になつている、地方税が赤字になつている。これは見方によつてはいわゆる地方税にしわ寄せをしたために国家財政のほうが黒字になつて、そうして逆に赤字になつているんだ。こういう要するに裏表の公述があつたんですがね。一体この辺どうお考えですかね。
○政府委員(後藤博君) 第一点の警察費の問題ですが、これは平衡交付金を現在二十八年度と同じだけもらうものとしての仮定の上に立つと、この間石川の知事がおつしやつたような数字が出ると思います。併し私どもは来年度の平衡交付金は府県のほうに非常にたくさん移つて参ります。本年よりも多くなります。従つてあの計算はちよつとおかしいんではないかと私ども聞いたのであります。四億八千万円の警察の需要がある、それに見合うところのやはり財政需要額を立てて行くのであります。財政需要は府県のほうに移つて参ります。従つてそこだけの計算だけではいかんのでありまして、他の条件が同じであるという前提の下にお話になつたようであります。あれはですからもつと細かく計算をしてみなければいけないんじやないかと私は聞いて思つたのであります。 もう一つは、地方税にしわが寄つて、国のほうは黒字ばかり出して、地方のほうは赤字ばかりだ、こういうのは税だけを見ますると、国は自然増収が非常に大きくありますが、地方税も我々の財政計画から見ましたものよりも毎年自然増収は多いのであります。我々が毎年財政計画を見たものよりも、例えば二十七年度でありますと百五十億の自然増収があります。そういうように財政計画の上ではやはり地方財政のほうも自然増収があるのでありまして、どうも議論がどういう議論か、私も聞いておりましてよくわからなかつたのであります。
○委員長(内村清次君) ちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(内村清次君) 速記をつけて下さい。 それでは本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十二分散会