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19回国会参議院1954/09/13

地方行政委員会 閉会後第3号

発言数
84
登壇者
6
会派数
4
開催日
1954/09/13

会議録

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) それでは、只今から地方行政委員会を開会いたします。  実は理事会の決定に基きまして、今日の委員会を開会したわけでございますで、理事会では、前委員会の各委員からの要請もございまして、八月の終り又は九月の上旬というような委員会開催の希望でございましたから、八月の二十八日に理事会を開きまして、委員会開催の議事日程の点についてお諮りをいたしたわけです。丁度お手許にありまする地方行政委員会の日程につきましては、実は理事会では、この項目、即ち公職選挙法の一部を改正する法律案、それから地方行政の改革に関する調査として町村合併促進に関する件、それから地方財政に関する件と、この三つの議題を主にいたしまして、先ず順序といたしましては、地方財政に関する件、これを十三日から十四日の午前までというような順序で申合せをいたしたわけですが、たまたま自治庁長官の塚田十一郎君が町村合併促進のため全国ブロック的に出席をされておりまして、丁度十三日の委員会出席で不可能になつたわけでございます。十五日の日には出席ができるという状況が起こつて参りまして、事情止むを得ないといたしまして、まあ委員長といたしましては議事日程を変えまして、本日は公職選挙法の一部を改正する法律案と、こういうような日程変更をいたしたわけでございます。  それからいま一つは、理事会におきまして、委員会の開催の日にちの決定と同時に、委員会の日程の都合によりまして、市政調査会、この開催で新潟市におきまして八、九、十、三日間の開催がございました。これは地方行政委員会といたしましては、毎年市政調査会には出席をして祝辞その他に参与するというようなことになつておりますからして、この市政調査会には是非代表を出したいというようなことが決定をなされまして、委員長及び伊能芳雄君の出席と相成つたような次第であります。この点に対しましても、今日事後ではございまするが、御承認をお願いいたしたいのでございます。  以上のような状況で、今日から三日間開催を予定をいたしております。この日程変更のために、最初一日半ぐらいの時間が地方財政に関する点を審議頂きたいというような日程が、先ほど申しましたような都合で十五日一日ということになつたわけでございますからして、自然審議の時間が短縮されておるのでございます。その点につきましては、以後の審議の御進行によりまして、或いは委員会の一日延長というようなこともあり得はしないかと委員長としては考えておるような次第でございます。この点につきましては、審議の状況によりましてお諮りをいたすというようなことに取扱いたいと存じます。大体以上のような状況で、本日から委員会を開催いたします。  それから次に、今回新任されました石村自治庁政務次官から御挨拶の発言が求められておりますからして、これを許します。

石村幸作自由党自治政務次官

○説明員(石村幸作君) 委員長の許しを得て一言御挨拶をさして頂きますが、先般図らずも私自治政務次官に就任いたしました。どうも柄でもないということはみずからよく承知しておりますけれども、ポストが地方自治行政所管でありまして、特にこの国会の関係委員会が当委員会でありますので、丁度こちらに出ましても、里帰りをしたような非常に懐しい、そういうような関係で、自分でも非常に感激しておる次第であります。  丁度地方財政の危機が叫ばれ、又制度の大改正をしようと、又町村合併の促進対策と、いろいろな問題が山積みしておるときでありまして、御承知の通り政務次官の職責は主として国会連絡でございます。ここへ参りまして被告席に坐つても、大して恐ろしくない、気分も悪くないと、こんなふうに存じておる次第で、一つどうか今まで四年数カ月皆さんと共にこの委員会におりました当時、又それ以上に一つ御厚誼を賜わつて、私の職責が無事に済むかどうかは委員各位の御友情の如何にかかつておると、こんなふうに存じておる次第であります。今までのこの委員会の空気等を遺憾なく自治庁のほうに反映させると、こういうことに専ら努めたいと存じておりますので、よろしくお願いいたします。

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) ちよつと速記をとめて懇談いたしたいと思います。    午前十一時九分速記中止    —————・—————    午前十一時四十五分速記開始

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) 速記を始めて。  それでは暫時休憩をいたしまして、再開は午後一時にいたしたいと存じます。    午前十一時四十六分休憩    —————・—————    午後一時四十四分開会

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) それでは午前に引続いて、地方行政委員会を開会いたします。  公職選挙法の一部を改正する法律案を議題に供します。衆議院関係におきまして、五党の間で進められました公職選挙法の改正案の経過につきまして、衆議院の三浦法制局第一部長から説明を聞きます。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) 衆議院におきましては、御承知の通りこの前の国会が終りましてから、自由党、改進党、社会党左右両派、それから日本自由党の五党の間でいわゆる自粛立法と申しまするか、それに関連いたしました法案を閉会中に審議して、臨時国会閉会の際にそれを提出しよう、こういうようなことになりまして、国会法、公職選挙法、政治資金規正法の三法に関しまして、それぞれ各党代表の協議会が持たれたわけでございます。その中で公職選挙法の改正に関しましては、最初の会を六月二十八日に開きましてから、会を重ねますること十八回、七月三十日を以ちまして一応のめどをつけましたわけであります。併しながらその取上げました内容は、極めて選挙法全般に亘りまして、広範でありますし、その内容等につきましても、相当実質的にむずかしい問題等も議題とされました関係上、五党間における最終の成案というものを見るには至つていない現状でございます。或る問題につきましては、或る党と或る党との間に話がつき、或る問題については、各党間に一致した問題もございましたが、今申上げましたようなわけで、各党それぞれこの案を自党に持ち帰りまして、そうしましてその意見を更に持ち寄りまして、できるだけ早く成案を得て、臨時国会の開会の際に提出することができるような案にしよう、こういうことに今のところなつておるわけでございます。従いまして法律案といたしまして、衆議院の法制局におきまして最後の仕上げをする段階には至つていないのでございまして、いわゆる公職選挙法改正案要綱という程度のものでございます。そして只今申上げましたように、その内容につきましても未決定の部分が相当ございます。  で、取上げました大きい項目は、第一は、選挙管理事務の整備に関する事項でございまして、これは選挙法の改正の事務的な問題でございまするので、この点に関しましては五党間において意見の相違はない現状でございます。  それから第二は、選挙運動の適正化に関する事項でございまして、その内容といたしましては、選挙運動の公営の問題、それからそうでない一般の選挙運動の問題とを取上げたわけでございまするが、これらにつきましてはいろいろ意見の相違もございます。  それから第三は、選挙の公正確保に関する事項でございまして、その主な内容を申上げまするならば、公務員の立候補制限、それから知事の三選禁止、公務員等の地位利用による事前運動の禁止、選挙運動費用、寄付の制限、連座制、選挙権及び被選挙権の停止、罪の特効というような八項目に亘りましているく取上げましたが、この事項に関しましては相当議論がございまして、まだ決定を見ない部分が多いと申上げていいかも知れません。  それから第四は、政党、その他の政治団体の選挙における政治活動に関する事項でございまして、政治活動の問題と政党の新聞紙、機関紙の特例等に関する問題でございます。これらに関しましてはそう大きい意見の相違はございませんが一、二まだ調整ができていない点がございます。  それから第五は、選挙制度の基本に関する事項でございまして、いわゆる選挙制に関する実施的な問題でございまして、選挙区の問題、それから議員定数の問題、選挙人名簿の問題、投票方法の問題等でございまして、選挙区に関しましては、小選挙区の問題等も取上げられたのでございますが、この第五の問題に関しましては、殆んどが未決と申上げてもいいかも知れないと思うのです。  大体さような項目につきまして、先ほど申上げましたような各党間の協議会が開かれたわけでございます。大体概要だけを申上げます。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 只今経過はよくわかりましたけれども、五項目についての内容について我々これをもらつておりますが、これを土台にして少し説明をして頂きたい。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) それでは只今申上げました五項目の順を追いまして、概要を御説明申上げます。  第一の選挙管理事務の整備に関する事項で、これは十八項目に分れておりまするが、大体事務的な事項でございます。どういたしますか。それを一応申上げますか。それとも読むだけにいたしますか、どういたしましようか。一々お入りになりますれば、一つ一つ申上げたほほうがいいかも知れませんが、皆さんの御都合によりましてどちらでも……、

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 一応読んでみて下さい。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君)  一、「第十三条第二項本文の規定により従前の選挙区に属することとせられた市町村の間に境界の変更(市の設置を除く)があつた場合においては、選挙区の区域はそれに伴つて変更するものとすること。」これは町村合併その他の関係で、こういう事情が起こつて参りました場合におきましての特例としてこういうことを設けよう、こういうわけであります。  二は「都道府県の選挙管理委員会は、町村合併その他特別の事情があると認めるときに限り、町村(現行—市のみ)の区域を分けて数開票区を設けることができるものとし、その決定は、都道府県の選挙管理委員会が統一的に行うものとすること。」これも事務的のものであります。  三、「参議院全国選出議員の選挙における補充選挙人名簿の調製に関する期日及び期間等の決定及び告示は、都道府県の選挙管理委員会がするように整理すること。」これは今まで中央選挙管理会がやることになつておりましたのを都道府県がやる、こういうことになつております。  四、「市町村の新設に伴う選挙又は増員選挙に関する規定を新設すること。」これはこういう場合に選挙が行われます場合につきましては、従来の規定の解釈によつて行なつておつたわけでありますが、多少疑問がございますので、新らしくそういう規定を設ける、こういうことであります。  五、「再選挙、補欠選挙、通常選挙及び定例選挙の場合において現職者の氏名を記載した投票を無効としているが、これは他の規定との関係上不要と認められるので整理すること。」これは全く整理でございまして、六十八条に投票の無効規定が規定してございまするが、こういう場合に第六十八条の二項、三項等がございまするが、それから一項の二号の後段のほうです。八十八条若しくは八十九条の規定により公職の候補者となることができない者の氏名を記載したものは無効とする。こういう規定がございまするが、これは公職の候補者でない者の氏名を記載した投票は無効ということで読んで行くことによつて、そういう規定は不要でございますので整理しようと、こういうことでございます。  六は「同一氏名等の候補者に対する投票を按分する場合においては、一票未満の端数をも計算すること。」これは、この前潜在無効投票の問題に関連いたしまして、参議院でいろいろ御審議願いまして、両院協議会にもなりましたと思いまするが、その場合の投票の計算の仕方も端数まで計算する、一票未満の端数をも計算すると、こういうことにいたしてございまするので、それにこの場合も合せようと、こういうわけでございます。  七は「参議院全国選出議員の選挙の繰延選挙会の期日の決定は、中央選挙管理会が行うものとすること。」これはこの規定の解釈上多少疑問がございまするので、当然中央選挙管理会がやるという旨を明瞭にするということでございます。  八は「候補者は、選挙の当日には立候補辞退することができないものとすること。」これは選挙事務上の手続等もございまするし、当日になつて立候補して、名簿等いろいろ消したり整理することが管理委員会に大変手間でございまして、そのために選挙無効という問題にならないとも限りませんので、当日の立候補辞退は禁止すると、こういうことにするのでございます。  それから九は「立候補の制限を受けている公務員が立候補した場合には、その届出と同時に、何らの手続を要せず当然に退職したものとみなすこと。」これも前々から問題になつておるのでございまして、うつかり公務員で、まあこれは或公務員の職を兼ねておるという場合に、届出る場合に、それを兼ねているのを辞退することを忘れて届出をするというような場合等もございまするので、こういうようにして整理するわけでございます。  それから十、「公務員となつたために公職の候補者を辞したものとみなされる場合においても供託金を没収するものとすること。」現在は、この立候補者が或る公務員となりました場合に限りましては、そのために立候補を辞退しても供託金は没収しないと、こういうことになつておりまするが、すべて立候補を辞退した者につきましては、一律に供託金を没収することにしようというわけでございます。  十一、「選挙の効力に関する争訟の結果による当選人の更正決定は、起り得ないので、これに関する規定を整理すること。」これは整理でございます。  十二、「兼職禁止の職にある者は、更正決定又は繰上補充の場合を除き、当選の告示があつたときは、直ちにその職を失うものとすること。」これはまあ九と裏腹みたような規定でございまして、当選の告示があつたときには、他の兼職禁止の職を兼ねておつてもそれは当然に失つて、立候補したいわゆる議員なり何なりの職につく、こういうことを明瞭にしようというわけでございます。  十三、「候補者たることを辞した者が更にその選挙の候補者となつた場合の選挙運動に関する規定を整備すること。」これは一度立候補してやめまして、又再度立候補するというような場合は、公営によるいろんな葉書とか何かをもらいます場合に規定に不備な場合があり、それを返還したり何かするについて不備な点がございまするので、それを整備することでございます。  十四、「候補者が行う選挙に関する新聞広告を掲載した新聞紙は、新聞販売を業とする者が都道府県選挙管理委員会の指定する場所に掲示することができるように整理すること。」これは普通の新聞紙等につきまして、選挙に関する記事を掲載できる新聞、つまり六カ月以上発行しておる新聞等につきまして、それの新聞の掲示個所等について規定しておるのでございまするが、この分につきましてその点の規定が落ちておりまするので、それと歩調を合せます意味において、都道府県の選挙管理委員会の指定する場所にそういう新聞を掲示することは差支えない、いいようにするわけでございます。  それから十五、「公営により交付される個人演説会告知用ポスターにつき、立候補辞退の場合における返還義務及び譲渡禁止の規定をあらたに設けること。」、これは禁止規定が不備でございますので、この点の規定を新たに設ける、こういうわけでございます。  十六、「選挙期日後の挨拶行為の制限に放送を加えること。」選挙期日後の挨拶規定の項目に数カ目挙げておりますが、その中に放送もいけない、こういうことにしようというわけであります。  それから十七、「参議院全国選出議員の選挙における街頭演説の場合の一都道府県内の標旗の使用制限(標旗一)の違反に対する処罰規定を整理すること。」、これはこの前の公職選挙法の場合に参議院におきまして修正をされました場合に、全国選出議員の選挙の場合の標旗は一都道府県一個ということになつておりますが、その制限に違反してやりました場合に罰則の規定がありませんでした。それを整理しようというわけであります。  それから十八、「不在者投票の場合の代理投票において、本人に代つてその投票を記載すべき者は一般の代理投票の場合の候補者の氏名を記載すべきものと定められた者とみなして、代理投票における記載義務違反に対する罰則を適用するように整理すること。」、これは普通に代理投票というのがございまして、選挙の当日自分が投票の記載ができなければ、代つて投票してもらうという制度でございますが、その制度を不在者投票選挙が行われます前に、自分がよそに行くために不在者投票をして行くというような場合におきまして、同様の代理投票の規定をこの場合にも適用しよう、こういうわけでございます。大体第一の事項は以上でございます。

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) 質問ございませんか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) 一応ずつと今のようなことを申上げましようか。

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) それでは次に進んでよろしゆうございますか。それでは三浦君。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) 第一、選挙運動の適正化に関する事項一、選挙運動の公営、その(1)は「完全公営は運営上種々の問題があるから公営の強化を中心として考究することとするか」、この問題は公営を徹底的に強化いたしまして、別の言葉で申上げれば、完全公営というような方式における選挙運動はできないものかということがいろいろ議論されましたが、それは選挙運動の自由というような問題から見まして非常に無理がございますので、その問題は別問題といたしまして、一応公営の強化を中心として、選挙運動の公営の問題は研究して行くことにしようかと、こういうわけでございます。  それから(2)以下は選挙運動の公営の内容の問題でございますが、「立会演説会」におきましては、「事情の許す限り回数を多くすること。」それから「班別編成の方法も採用できることとすること。」それから「私設の立会形式の演説会を禁止することとするか。」こういうことになつておりまして、(イ)(ロ)は意見が一致しておりますが、(ハ)につきましても、そう意見の相違はないと思いますが、一応疑問的になつております。と申しまするのは、(ハ)は立会演説会につきまして、例えば新聞社等或いはその他青年団等が主催いたしまするいわゆる立会形式の演説会を、選挙管理委員会が行います公営による立会演説会以外に認めるがいいかどうかという問題でございまして、どうも私の立会形式による演説会は禁止したほうがいいのじやないかというような意見が大部分でございますが、まだ未決定でございます。  (3)「個人演説会」、(イ)は回数制限、「六十回の回数はそのままとするか。」それから(ロ)は「婦人会、青年会等の集会、映画、演劇等の幕間又は会社、工場等の休憩時間等を利用して行う演説をどうするか。」(ハ)は「立会演説会、個人演説会及び街頭演説の外、演説は一切禁止するものとするか。」(二)「個人演説会用公営施設に公民館を加えること。以下も申上げます中で、「か」と最後になつておりますのは、まだ最終的な決定を得ていないのでございまして、「こと」となつておりますのは、五党代表者の間には大体意見がまとまつたという事項でございます、(3)の「個人演説会」につきましては、回数制限の問題は、(ロ)の婦人会とか或いは工場等を利用いたしまして行う演説会等と関連いたしまして、(ロ)のような演説会を認めるならば回数制限六十回は少いじやないかというような意見もございますし、ただそういうところの演説会は禁止してしまつて、個人演説会は六十回、だけに限定したらどうかというような意見等もございまして、まだ問題にたつております。それと関連いたしまして、(ハ)のほうの問題につきましては、現在はこれは多少疑問がございますが、公職選挙法の解釈上は法律できめてございます演説会以外の演説会は、勿論演説等は一切できないというふうに解釈もできると考えられるの前ございまするが、疑問もございまするので、立会演説会、個人演説会及び街頭演説のほか一切演説は、演説会であろうが演説会という形式でない演説であろうが、禁止したらどうかということが問題になこつております。公民館を個人演説会の公営施設に加えることについては意見の相違はございません。  (4)「無料葉書」、この点につきましては、衆議院のほうを特に考えてございまして、そのほうがきまりまして、参議院に或いは地方選挙等についても併せて考えようということになつておりますので、差当り衆議院について申上げまするならば、現行一万枚の無料葉書を三万枚に増加するかどうか、或いはこれを全廃するかどうか、葉書なんかどうせ三万枚でも足りないのだから全廃したらどうかという意見もございました。それから更に一切こういう無料葉書をやめまして、前にいろいろ選挙法の臨時特例として規定しておりましたいわゆる選挙事務連絡用として或る一定枚数だけ、極く僅かの枚数だけの葉書なりを認めたらどうかというような意見等もございます。  (5)「ポスター」、衆議院の個人演説会告知用のポスターは現行では千二百枚となつておりますが、これは三千枚に増加しまして、一般の選挙運動用ポスターにも転用できるものとするかどうか、或いは又これを全廃するようにするかどうかというような意見が出来ております。この全廃するという意見は先ほど申しました完全公営にするという思想から行けば、こういうものを全廃したらどうかということで意見が出ておるわけでございますが、結局全廃ということでなくして、或る程度ポスターの枚数を増加するということに落着きはしないかと想像いたしております。  (6)、「新聞広告」、回数は現在衆議院の選挙につきましては一回でございまするが、これを二回に殖やす、そうしてスペースも増加したらどうか、こういうことになつておりまして、これは五党間でこういうことに意見がまとまつております。  それから(7)、「放送」、これは現行通りといたしまするが、但し政見放送の時刻等につきましては、できるだけ一般の人が聞けるような時間を選んでやつたらどうかというようなことの意見が述べられておりまして、これは運用で行つたらどうかということで、法律的な措置をするという必要はないだろうということになつております。  (8)、「選挙公報」、衆議院の選挙公報は現行千五百字でございまするが、これを字数を二千字に殖やしまして、同時にこれに写真を掲載したらどうか、こういうような意見がございます。字数を殖やすことにつきましては確定いたしておりますが、写真を掲載することにつきましては、まだ最後決定は得ておりませんが、大体さような希望が多いようでございます。問題は選挙管理委員会等が写真を刷りまして、公報に載つけました場合に、その写真のでき不できが候補者に有利不利になりはしないかというような問題を提起しはしないかというような点等が懸念されておりますが、大体写真を掲載するようにしたらいいということになりそうに想像いたします。  (9)、「氏名掲示」、現行通りといたしまするが、その掲載の順序につきましては、投票所の中でいたします氏名掲示と、投票所の外、例えば投票所の入口とか或いはその他見やすい場所に掲げまする氏名掲示と、これらと同じに掲載の順序をいたしまして、そうしてくじで決定いたします分につきましては、一般の場合には開票区ごとにきめたらどうか、全国参議院の選挙につきましては、都道府県ごとにきめたらどうかというようなことで、これは大体異議がないようでございます。  (10)、「公営納付金」の問題でございまするが、これは前に供託金のほか公営に関しまして公営納付金制度を採用いたしましたのでございまするが、先般それが廃止になりましたが、一応更に問題として公営強化ということを考えた場合におきましては、公営納付金制度を採用すべきではないかという意見が出ております。併しながらこれにつきましては又反対の意見もございまして、納付金制度をとるよりも供託金を殖やしたらどうかというような意見も出ておりまして、まだ未決定でございます。選挙運動の費用の増額等と関連いたしまして、更に再検討しよう、こういうことになつております。  それから二の一般の選挙運動の問題でございますが、その中の(1)の「選挙運動」につきましては。「選挙運動は、候補者、出納責任者及び選挙運動員に限りできるようにすること。但し無料葉書、演説、個々面接及び電話による選挙運動だけは、何人もできるようにすること。」これは選挙運動員制度をこの際設けたらどうかというようなことからしてこの問題が出されたわけでございまして、昔そういう制度が衆議院の選挙法にもございました。それから又このアィデアは内閣にこの前置かれました選挙制度調査会におきましても一応取上げられました案でございまして、この際こういう制度を認めたらどうかというようなことでここへ提示されましたわけでございまして、これにつきましては、各党異議がないようでございます。ただ但書に書いてございまするように、選挙運動はこういう限られた人以外にできないということにいたしました場合に、いろいろ不便もございますので、但書でその除外規定を設けてあるわけでございます。それから(ロ)は「選挙運動員及び労務者の数はそれぞれ十人に限定すること。但し、候補者に同居の親族、常備の家事使用人等の労務の提供については、制限外とすること。」これはやはり選挙制度調査会におきましても考えられておりましたし、現行の選挙法におきましても人数につきましては、自動車に乗るいわゆる選挙運動員、労務者についての制限はございますわけでございますが、これを自動車に乗る場合ということだけでなくて、全体の選挙運動員及び労務者の数につきまして適用して制限をしよう、こういうわけでございます。十人の人数につきましてはいろいろ意見もございまして、これを五人くらいにしたらどうかという意見もございました。それからこれはこのままの形で参議院に適用いたします場合におきましては、参議院のほうは区域も広いし、それから選挙事務所等も多いわけでございますから、規定上これでは不正確でございますので、選挙事務所一つを超える場合は、その超えるごとに或る一定の人数を増加して行くことにしたらどうかというような意見等もございます。まあこの構想につきましては大体意見が一致しておりますが、そこらの細部の点につきましては、多少なお研究を要することがあろうかと思つております。それから(ハ)「前記(ロ)の選挙運動員及び労務者は、一定の腕章をつけなければならないこと。」これは限定いたしまする関係上こういうことになるかと思いますが、これにつきましては異議はございません。  それから(2)の「選挙事務所」(イ)の「選挙事務所は、廃止するものとするか。」これは完全公営というようなことから廃止したらどうかという意見もございましたので、疑問的に掲げてございますが、結局は廃止するということにはならないと考えております。(ロ)「選挙事務所を表示するため一定の標札を掲げなければならないものとすること。」これは現在選挙事務所が何カ所も設けられます場合、殊に参議院における全国区等につきましては制限が十五カ所でございますが、その場合に果して十五カ所の制限内に選挙事務所を設置しておるかどうかという点につきまして取締り上はつきりいたしませんので、選挙事務所には公の何か表示した標札を掲げる制度にしようというようなことによりまして、選挙事務所の設置制限違反を防止しようというわけでございます。この点は衆議院におきましては異議がございません。(ハ)、「全国参議の選挙事務所の閉鎖命令は、都道府県の選挙管理委員会もできるようにすること。」現行法では中央選挙管理委員会がやることになつておりますが、地方につきましては目が届きませんので、都道府県にやらせるほうが実際的であろうということでこういうことにしようというわけでございます。  (3)「飲食物の提供」、(イ)「弁当料」、子の額につきましては別途告示することにいたしますが、要するに「弁当料を支給する代りに、一日につき、二十人分」、食に直しますと六十食になりますが、「二十人分を超えない範囲内で弁当を支給できるようにすること。但し、選挙事務所で渡す場合に限ること。」こういう案が出ております。これはこの前の衆議院でやりました選挙法改正要綱におきましても、こういう案で参議院に送付いたしましたわけでございますが、実際問題として弁当料等を出しておりますので、規定上明確にいたしますことが、いわゆる買収とか何とかいうようなふうに見られないことにもなりましようし、それから実際にも合うということでこういう案が出ております。併しながらこの内容につきましては二十人分と申しまするが、先ほど申上げました選挙運動員及び労務者の数の制限の仕方によりまして、もつと数が減つて来るかも知れませんが、それらと関連いたしまして、一日についての何人分という問題は多少の変更があり得ると予想いたしますが、構想といたしましてはこういうことにしたらどうかということになつております。但しその弁当を支給いたしますのは、よそでやりますと弊害がありますので、選挙事務所で渡す場合に限る、こういうことにしたらどうかという案でございます。(ロ)「湯茶の提供は、現行法通りとし、菓子の提供は、認めないこと。」これはこの前の参議院の出しました案には湯茶の提供のほか、通常普通に用いられる程度の茶菓というものはいいじやないかと、認めたらいいじやないかということで、菓子の提供も許そうということになつておりまして、今度も最初の案ではそういうことが出ておりましたが、やはり弊害があるから現行通り湯茶だけにして菓子の提供は認めないほうがよかろりということで現在はそうなつております。  (4)「自動車、拡声機及び船舶の使用」、(イ)「選挙運動用自動車は、一台に限ることとし、これ以外に候補者専用の自動車は認めなこいと。」、それから  (ロ)「選挙運動用自助車は、乗用車に限ることとするか。」、この問題はいろいろの意見がございまして、選挙運動用  自動車は、現在は一応法律の建前では一台ということになつておりまするが、候補者がいわゆる専用いたしまするところの車等につきましては、選挙費用に入れないという規定が百九十七条にございまするので、とにかく選挙運動用自動車は一台のほかに候補者だけが、選挙運動でなくて候補者だけが乗れる自動車が、いわゆる選挙費用に加算しない自動車が別個にあり得るという観念も通用しておるようでありますが、それはよくないから、とにかく選挙運動用として候補者も乗れ、選挙運動員も乗れる自動車は一台に限定する旨を明確にしよう、こういうわけであります。それから、その自動車はどういう自動車に限るようにしようかという又意見がございまして、乗用車だけに限定したらどうかという意見も相当ございまするが、又これに対しましては反対意見等もございまして、目下のところはやはり従来通りトラックも併用して認めようというようなことになりそうでございます。従いまして、乗用車だけに限らないで、従来通りほかの自動車も認めようということになると想像いたします。但し、宣伝用の自動車は認めないように、その旨をはつきり書いたらどうかというような意見等も出ております。それは次に申上げまするが、自動車に一定の文書、図画の掲示を今度は禁止しようというような意見も出ておりまするので、それらと関連いたしましてそういうことになつておるわけであります。(ハ)自動車に用いまするところの「証明書の交存は廃止し、一定の表示のみとすること。」現在選挙運動用自動車には証明書のほかに一定の表示を用いることになつておりまするが、両方の必要はなかろうと、表示さえ掲げておけば、証明書は忘れる場合もございますので、その場合に持つていないと違反ということになつてもまずいからそれはやめようと、こういうことの意見が出ております。これは異議がございません。(ニ)「選挙運動用自動車及び船舶に乗れる選挙運動員に従事する者及び労務者は、候補者と合せて四人の制限するものとし、一定の腕章をつけなければならないこと。但し、運転手、船員はこれを除くこと。」これは現行法もございまして、現行法では十五人になつておりまするが、それを四人に制限しようというわけでございます。  それから更に、ここではちよつと上つておりませんが、拡声機が衆議院の選挙につきましては現行では二揃となつておりまするが、これを一揃に制限したらどうかという意見も出ております。  次は(5)の文書図画の掲示でございます。(イ)「自動車拡声機及び船舶には、文書図画の掲示は一切禁止するものとすること。」これは只今申しましたように、自動車に今までポスターとかいろいろな者を貼り付けたり掲示したりすることを認めておりましたが、今後は一切それを禁止しようということでございまして、この点につきましては意見は大体まとまると想像いたします。それから(ロ)「選挙事務所、個人演説会及び街頭演説に用いるポスターは、立札及び看板と同様、その規格を制限するること。」、これは大きさの制限が現在いわゆる選挙運動用ポスターと申しまするあのポスターにつきましてはございまするが、選挙事務所に立てます立看板とか何かにつきましてはございませんので、例えば非常に長いものを屋上から吊し下げるというようなこと等もございまするので、他のものと同様に一定規格に制限しようと、こういうわけでございます。  それから(6)は「ポスター掲示の承諾」、「他人の工作物に掲示する場合の居住者、管理者及び所有者の承諾について、規定を明確にすること。」、これは事務的整理であります。  (7)「新聞紙及び雑誌の報道及び評論、」(イ)「法定以外の新聞紙及び雑誌であつても、選挙運動の期間中、選挙の期日その他選挙の執行、棄権防止及び選挙違反防止に関する報道及び評論を掲載できるようにするか。」、(ロ)は「法定以外の新聞紙及び雑誌については、選挙に関する報道及び評論は選挙の当日もできないようにその規制を及ぼすこと。」、この問題につきましては、いわゆる選挙の期日前六カ月以上発行していない新聞とか、一月三回以上出し得ない新聞はいわゆる選挙に関する記事が書けないというふうに規定でなつているわけでありますが、そういう新聞につきましても、選挙の期日の記事とか或いは棄権防止、或いは選挙違反の防止に関する記事とか何かについては書かしてもいいじやないかというような意見等もございまして、こういう問題が提起されているわけでございまするが、又これにつきましては反対もございまして、こういうことを認めることにすれば、結局棄権防止とか選挙違反の防止ということ、或いは公明選挙運動というようなことに関連して、やはりどの候補者はどうだというようなことにまで及ぶ虞れがあるから、従来通りこの制限は制限として認めておいたほうがよかろうという意見もございます。そういう点で(イ)は未定になつております。(ロ)のほうにつきましては、只今までは、現行の規定におきましては、選挙の前日までがいわゆるそういう新聞につきましても選挙運動の記事が書けないということで、選挙当日はできることになつておりますが、やはり選挙当日も制限を及ぼすことが適当であろうということで、その点につきましては意見の相違はございません。  (8)「有線電気通信設備の使用制限」、「広告放送設備、共同聴取用放送設備その他主として屋外に向つて放送することを目的として施設された有線電気通信設備の使用は、これを禁止すること。」、現在も有線電気通信設備の使用禁止の制限の規定がございまするが、その内容等に多少の疑問の点もございまするので、こういうような趣旨のことを書き加えることによりまして、その制限の内容を明らかにしようというわけでございます。従いまして、広告放送設備、銀座街頭でやつております広告放送設備を利用して選挙放送をやるとか、或いは地方に参りますと、或る一カ所から村の数カ所に向つて放送用の設備がございまするが、そういうものを利用して放送をやるということは、或る人に許して他の人には許さないということになると、選挙の公正を害することにもなるし、そういうきらいがあるからやはり禁止したほうがよかろうというようなことに大体の意見はなつております。  (9)「録音盤の使用」、「立会演説会においては、録音盤を使用して演説をすることを禁止し、個人演説会及び街頭演説会においては、これを認めること。」この点は規定が明確でございませんので、はつきりいたしまして、立会演説会は候補者が出るということが当り前であるし、候補者が出なかつたら代理者が出るという建前を厳守いたしまして、録音盤の使用は禁じ、個人演説会と街頭演説はこれを認めようというのであります。  (10)「街頭演説の証明書」、街頭演説をいたします場合におきましては、やはり証明書を携帯することになつております。例えば旗のほかに証明書を掲載することになつておりますが、これは必要がございませんので廃止しよう、こういうわけでございます。  (11)「連呼行為」、「連呼行為は、禁止すること。」これはいろいろの意見もある点だと思いまするが、又弊害の面もいろいろ考えられておりまして、連呼をやるということは本当に選挙運動の実態の面、演説とか何かによつて聴衆に、選挙民に訴えるのと違つて、ただどなるだけであつて、選挙の体裁の面から言つても本当の選挙を施行する面から言つても適当でないということで、この点は禁止するということに五党間で意見はまとまつております。  (12)「立会演説会開催当日他の演説会等の制限」、「立会演説会開催時間中及びその前後、二時間の間禁止することに緩和すること。」これは現在の規定は立会演説会開催当日、一切他の演説会を禁止するということになつておりますので、それではひどいというので、かようにしようというわけでございます。  それから(13)「特定の建物及び施設における演説の禁止」、「地方公共団体が所有し又は管理する公営住宅においても演説ができるようにすること。」現在は特定の建物と、その中にこういう地方公共団体が所有し又は管理する公営住宅等も引つくるめまして演説を禁止しておりまするが、公営住宅についてはそれを許しても差支えなかろうということで、こういう途を開こうというわけでございます。  (14)「近接して行われる選挙における選挙当日の演説の制限」、これは「一の選挙の選挙運動の期間が他の選挙期日にかかる場合において、選挙の当日、その投票が終るまでの間、当該投票所から一定の区域内」例えば三町又は五町の区域、いずれにいたしますか、まだ未決でございまするが、そういう「一定の区域内においては、選挙運動のための演説会の開催及び街頭演説を禁止すること。」これは二つの選挙が同時に並行して行われる場合の選挙運動期間中の取扱でありまして、こういうようにするほうが適当であろうということで、この前の参議院に案を送りましたときもこの案で衆議院から送られておると思います。  (15)の(イ)「出納責任者の選任及び職務代行者の就任の届出については、発信主義を採用することとし、郵便で差し出す場合においては、届出書類を郵便局に託したときをもつて届出の効力が発生するものとすること。」これは出納主任者の交代の場合におきまして責任の所在を明確にする意味から発信主義をとつたほうがよかろうということで、こういうことにしようというわけであります。(ロ)「出納責任者の職務代行者の職務権限は、出納責任者の職務権限と同一であることを明確にするため、出納責任者にはその職務代行者を含むように規定を整備すること。」、これは当然のことでございまするが、規定が多少不備の点がございまするので、かように全体を統一的に整備しようというわけでございます。(ハ)「職務代行者の違反行為に対しては、出納責任者と同様の罰則を科するようにすること。」以上(イ)(ロ)の趣旨からこのことも瞭然になろうかと思つております。出納責任者の届出前の寄附の受領の禁止規定は、出納責任者以外の者が寄附を受けた場合の明細書の提出の規定をいたしております百八十六条との関係上整理することということで、これは出納責任者の届出前に寄附を受けたものを禁止しておりますが、その禁止規定は削除しようというわけでございまして、これは別個にどうせそういうものを受けました場合におきまして、あとで明細書を提出しなければならんということになつておりますから、そちらのほうの違反として取扱えばよかろう、こういうわけでこういうことにしようというわけでございます。  第三、選挙の公正確保に関する事項。一、「公務員の立候補制限」、この問題はたびたび選挙の都度衆議院におきましても問題として提起されておりまするが、次に掲げますような点におきまして、いろいろ研究を要する点がありますし、又疑問もございまするので、衆議院といたしまして最終決定は得ておりません。問題点は私といたしましては「憲法上の疑義があるがどうするか」という点でございまして、これは参議院におきましては、すでにこういう点につきまして一応案が提出せられておるようでございますが、衆議院におきましては憲法上の疑義があるという点をも一応問題にしておつたのでありまして、未決でございます。それから次は選挙の範囲は、国会議員の選挙だけに限るのか、地方選挙についても及ぼすかどうかという点がございます。それから(3)は公務員の範囲は、どの程度の公務員に限るか、つまり一定の高級公務員に限定するか、而も高級公務員というのはどの範囲のものが適当であるかどうかという点でございます。  それから(4)はその立候補制限の期間は六カ月とするのか一年とするのか二年とするのかという、そういう問題があるわけでございます。それから(5)は公務員について立候補制限をいたしますならば、公共企業体の役員についてもこういう制限を適用することが適当ではないかどうかというこういう問題等がございまして、未決でございます。  二の知事の三選禁止の問題につきましては、「憲法上の疑義があるがどうするか」ということで未決でございます。一、二ともいわゆる公務員或いは知事等につきまして、その地位を利用いたしまして、事前運動をやるとか、或いは地位を濫用して選挙に類する運動をするというような面から禁止するといたしますならば、それを禁止することは憲法上も別に疑義は、問題はなかろうというわけでございまするが、ただ知事の三選するのを禁止しようとか、公務員であるが故に禁止するということは基本的人権の点から見て、或いは憲法に規定してございます四十四条でございましたか、そういう規定等から見て適当ではなかろうという意見が出ております。従いまして、これらに代る問題といたしまして、三といたしまして、「公務員等の地位利用による事前運動の禁止」、「前記一及び二に代えて次のような規定を設けることにするか。」という一つの提案がなされております。併しながらこの問題につきましても、規定の内容につきましてはまだ推敲を重ねた案ではございませんので、ただ私が今申上げましたような意味におきましての一提案でございます。例えば国又は公共団体の公務員がその地位を利用し、第百二十九条いわゆる事前運動の禁止の規定でございますが、これに違反して選挙運動をしたときは二年以下の禁錮又は二万五千円以下の罰金に処することとするかどうか。これは現在も事前運動をすれば勿論罰則にひつかかるわけでございますが、その事前運動の罰則を従来よりも強化しよう、過重しようというわけでございます。  (2)「日本専売公社の役員若しくは職員、日本国有鉄道又は日本電信電話公社の経営委員会の委員、役員若しくは職員が、その地位を利用し、第百二十九条の規定に途反して選挙運動をしたときも、また同様とするか。」  一と同様に取締るかどうかという問題でございます。  四、「選挙運動費用」、  (1)は「法定制限額をどの程度まで引上げるか。」、現在衆議院の選挙につきましては四円となつておりまするが、この額がこれは少し低過ぎはしないかという意見が出ておりまして、全体の公営の関係をどの程度に拡充するかどうかという点と関連いたしまして。引上げようという意見が出ておりますが、併しながらまだ最終決定には至つておりませんので、左にただ参考に四円から十円に至る衆議院につきましての全国平均の選挙費用の法定額を掲げてあるわけでございます。なおこの問題は個々的の問題について、例えば自動車については選挙費用は幾らかかつておる、或いはその他のものについて幾らかかると、細かい規定が担当選挙管理委員会等において計算されておりますので、それを参考にしてきめようと、こういうことになつて「おります。  (2)「公職の候補者が乗用する船車馬等に要した支出は法定選挙運動費用から除外しているが、候捕者専用の自動即は禁止されたので、これは船車馬に含まれない旨を明定すること。」これは私が前に自動車の制限のところで申上げました問題と関連した問題でございまして、前に申上げましたようなことになれば、こういうことに規定を整理しなければならんということになろうかと思つております。  それから(3)「選挙運動の費用に関する審査」の問題でございます。(イ)「選挙管理委員会は、収支報告書の提出を受けた場合において速かにこれを公表するとともに、これを審査することができるものとし、費用超過、報告書の虚偽記載その他違法の事実があると認めるときは、検察官に通知するものとすること。」、(ロ)「審査のために必要があるときは、関係者に出頭及び証言を求め又は報告若しくは資料の提出を求めることができるものとし、これらの要求に応じない場合又は虚偽の証言、報告若しくは資料の提出があつた場合について罰則の規定を設けるものとすること。」この案は前に内閣に置かれました選挙制度調査会において提案された案でございまして、衆議院の五党会談におきましてもいろいろ研究されまして、一応こういうことになつておりまするが、この点につきましては、更に次のような点から又疑問もあると、いうことで未決定になつております。と申しまするのは、狙いとしてはいいのでございまするが、こういうことにいたしますると、或る特定の候補者につきまして選挙費用がどうかということで、特にそれをあげつらつて問題にするというようなことにもなりかねないという場合もあるでありましようし、又全般的に公平にすべての選挙の費用を審査することが果してできるかどうかというような点等からも考えまして、なお研究を要する点があるというようなことで、まだ最終決定というわけにはなつていないと考えております。一応の問題であろうかと思います。(ハ)「法定制限額を超えて支出した場合には、出納責任者を処罰するものとすること。」これは当然のことでございまするので、こういう規定を設けようというわけでございます。  それから法定制限額を超えて支出した場合の出納責任者の処罰は、現行法では規定はないわけでございまして、ただ当選無効ということになるわけでございます。併しながら選挙の費用ということにつきまして、自粛という意味からそれを徹底的に強化して行こうという考えからいたしますると、当選無効という面から見ることも一つであるが、同町にそういうような費用超過を起した場合には、出納責任者の刑事責任を問うたらいいのではないかという意見が出されております。これは内閣の選挙制度調査会におきましてもこの構想でございました。  (4)、「選挙運動員に対する実費弁償及び労務者に対する報酬、」これにつきましては、(イ)といたしまして、その基準を法定すること、現在は自治庁長官の告示になつておりまするが、この問題はやはり法律の上にはつきりいたしておくほうがいいのじやないかという意見等もございます。と申しまするのは、これが大体の基準とは申しながら、選挙運動支出の場合の標準になるのでありまして、これ以上に出した場合におきましては、場合によつては一応買収じやないかというように見られることにもなりまするので、そういう重要な問題に関連いたしておりますから、法律上額を限定して明瞭にしておいたらいいのではないか。ただ法律に書くとその都度変えたりすることは大変ではないかという意見もございまするが、それは現在の選挙費用自体の基準額でさえ法定いたしておりまするので、そういう必要があれば法律を変えればいいのじやないかということになつておりまして、一応(1)の鉄道賃、(2)の船賃、(3)の車賃、(4)の宿泊料、(5)の弁当料、(6)の湯茶料、こういう基準で法定しようということに考えております。  (ニ)は「選挙運動のために使用する労務者一人に対し、支給することができ査る報酬の基本日額及び超過勤務手当の額の基準」、これも同様に告示で現在出ておりまするが、行政庁の告示だけに任せるのは適当でなかろうというさつきの趣旨と同じ意味におきまして、やはりこれも法定しようというわけであります。その内容は、基本日額、超過勤務手当、労務者に対して弁当を提供しました場合の諸費等についてそういうことを規定しようというわけでございます。(ロ)は「応援弁士に対して実費弁償ができ得るようにすること。」、この問題は現在でも応援弁士に対しましても、取扱いが選挙運動ということになれば勿論実費弁償のあれができることになるわけでありますが、その点を応援弁士につきまして特に取上げてはつきり規定しようというわけであります。それから(ハ)は「労務者に対し宿泊料、鉄道賃等の実費弁償をすることができるようにすると」、現在では告示のほうにおきましてもそうでございますが、労務者につきましては基本日額としての手当を出せまするので、あと実費弁償等につきましてはその中に含まれておると申しまするか、そういうことで基準がきまつてないわけでございまするが、やはり労務者を汽車に乗せてどこかにつれて行つた場合とか、どこかに泊めた場合にはそれ相応の費用が必要でございますので、これが別法に出せるようにすることが実際的であろう、こういうことであります。  五、「寄附の制限」、(1)「法令に基き国又は地方公共団体の財政援助等を受けている会社その他の法人が行う寄附を禁止することとするか。」この問題は政治資金規正法の改正の問題と関連いたしておるわけでございまして、選挙に関する面におきまして、やはり政治資金規正法のこういう規定の面と同様に新たにこういう規定を設けたらどうかという意見が出ておりまして、衆議院におきましては、前に社会党からこの案が提出されておつたわけでございます。ところがそれはまだ継続審査になつておりまするので、新たなる選挙法改正の場合におきまして、こういう問題をどうするかということを取上げようということで、ここに掲げたわけでございますが、最終決定は得ておりません。政治資金規正法の改正と関連して決定しようということになつております。内容は省略いたします。  (2)、「労働組合が行う寄附についてはどうするか。」この問題につきましては、今私が述べましたようなこの会社その他の法人がする寄附の禁止と関通いたしまして、労働組合が政党等にいたしまするところの寄附もやはり同様一定の制限を設けたらいいのじやないかという意見が出されておりまして、その出されております問題といたしまして、(イ)は公務員の組合、いわゆる職員組合でありますが、そういう公務員の組合及び公共企業体の組合がする寄附はどうするか。財政援助等を受けている会社その他の法人の下にある職員が組織しておる組合、従業員等が組織しておる組合の寄附はどうするか。それから(ハ)はそれ以外の一般の労働組合が選挙の際等に寄附をする寄附はどうするかというような問題でございまして、ただこの問題を提起してあるだけでございます。又これと関連いたしまして(3)に掲げてございますように、「前記(1)及び(2)と実質上表裏一体の関係にある団体が行う寄附についてはどうするか」というわけでございまして、例えば教員組合の、一応日教組の問題を例に取上げますれば、日政連と申し「ますか、そのものがそういう名においてする寄附はどういうことになるか。或る団体と裏腹の関係にあるものがする寄附についてもどうするかという問題を並行して検討するべきではないか、こういうことが意見として出されておるわけでございます。これは結局私が先ほど申上げましたように、(4)に書いてございますように、「(1)、(2)及び(3)については、政治資金規正法の改正との関連において決定すること。」、こういうことになつております。政治資金規正法の五党会談におきましては、これも又只今の寄附の制限の問題につきまして、最終決定は得ておりませんが、各項目ごとにいろいろの意見が開陳されまして、その五党の意見を次に参照として掲げてございまするので、いわゆる政治資金規正法小委員会案といたしまして、要綱を上に掲げ、その下に各党意見といたしまして、上の項目について賛成党は可、賛成でない党は否ということで掲げてございまするので、御参考にして項けば結構かと存じます。  それからその次は三枚飛ばしまして(5)になりまするか、候補者及び候補者となろうとする者、つまり立候補の意思ある者が選挙に関し行う寄附を禁止すること。この場合において通常一般の社交の程度を超える寄附は、これを選挙に関し行う寄附とみなす旨の規定をおくこと、これは事柄が簡単に書いてございますが、法律の条文にいたします場合には相当むずかしいと考えておりますが、趣旨は例えば候補者等が選挙になつてきまつた場合には勿論のことでございますが、そうでない場合におきましても、将来選挙がある場合において立とうというような人が選挙区において何らかの寄附をする、こういうにことを禁止しようというわけであります。こういうことは一面から見ますれば、寄附に伴いますいわゆる弊害を除去しようということと同時に、他の町におきましては、立候補しようという人がいろいろの方面から寄附を強請されると申しますか、要請されるのを仰えようというような趣旨から出ておるわけでございまして、そういう意味からいたしまして、五党間においては大変この案につきましては賛成の意向が述べられております。そうしてただ通常一般の社交の程度の寄附、冠婚葬祭と申しますか、これも通常一般の限界も又問題でございますが、その程度のものは仕方がないが、それを超えるような寄附はすべてあとになつては選挙に関して寄附をしたものとみなすという規定を置くことによつて、それは罰則の適用を受けるということになりますので、従いましてこういう趣旨の規定を赴けば日頃議員である人は勿論のこと、将来選挙に立とうという人もそういう程度の寄附は出せないということで寄附しないで済むということになろうかというわけでございます。  次は(6)でございまして、「立候補の前後を問わず、候補者が役員である会社その他の団体が選挙に関し行う寄附で候補者の氏名が表示され、又はこれが類推されるものは、禁止すること」、これは寄附の禁止の脱法的行為を抑えようというわけでございまして、或る候補者が成る会社の役員なり顧問なりになつておるというような場合におきまして、そういう人の名前を表に出してその会社が選挙区に寄附をするというような場合等はやはり弊害がございますので、そういうものも禁止しようというわけでございます。たとえ名前がはつきり出ていなくてもそれが類推されるという場合にも及ぼそうというわけでありまして、これも五党間に異議がないわけでございます。  六の「連座制」の問題でございます、(1)は「出納責任者が買収等を行なつた場合も連座制を適用することとする」、これはまあ連座制の問題は、前からいろいろ問題もございますし、参議院のほうでもお取上げになつておる問題でございまするが、(1)に掲げました出納責任者が買収犯をやりました場合の候補者の連座ということにつきましては、意見が大体まとまつておるようでございます。次の(2)の「多数の選挙運動員、選挙人等が買収等の罪を犯した場合についても連座制を適用することとするか」、これは多数選挙運動員の買収による連座制の問題でございますが、この点につきましては、そういう規定を置く必要はないじやなかろうかというような意見等も相当有力に出ておりまして、この点は未決になつております。併し衆議院におきましては、社会党から一応この公職選挙法の改正案が出ておりまして、継続審査になつております。  (3)「免責規定をすべて削除すること。」免責規定につきましては、次に(イ)から(ロ)、(ハ)に書いてございますように、選挙運動の総括主催者の買収犯の場合、出納責任者の報告書提出義務違反及び出納責任者の法定費用超過の場合等におきまして、すべて免責規定がございますが、これを削除いたしますことによつて連座制を強化しようという問題でございます。この点につきましては、(3)のところに書いてございますように、(イ)においては総括主宰者の定義を明確にし、(ロ)及び(ハ)については法定選挙運動費用の適正化を考慮する必要があるという意見が出ておりまして、こういう点を明確にした上で免責規定を全部削除するようにきめようということになつておりまして、全面的に今免責規定を削除するというところまでは進んでいない状況でございます。併し今私が申上げました条件が満たされれば、そういうふうにしてもよくはないかというような大体の傾向のようでございます。併しそれは五党代表者の意見でございまして、最終的な党の意向になりますと、どういうことになるか、この点はいろいろの意見があるようでございまして、未決と申上げたほうがいいかと思います。  (4)「おとり防止の規定を設けることとするかどうか」、これは連座制の規定を明確に全面的に削除いたしました場合におきまして、或る候補者におとりに入り込んで、それが買収をやつて本人が連座制にひつかかるというようなことになつては大変だというので、こういう規定を置こうという意見が出ておりまするが、そういうことはないじやないかというような意見もありますし、又実際問題としてそういうことが現実にあつたという意見等もございまして、この点につきましては、最終的にはきまつておりません。  七、「選挙権及び被選挙権の停止、」(1)「裁判所は、その期間の短縮のみ宣告できるものとするか。」この点につきましては、まだ最終決定を得ておりませんので、期間の短縮だけ宣告できるようにして免除の宣告はできないようにしたらどうかというような意見も出ておりましたが、なお研究を要する問題でございます。  (2)「選挙権及び被選挙権を停止された者は、その期間中選挙運動ができないものとすること。」この点は異議ないようでございます。  八、「罪の時効」、(1)「形式犯については六カ月、その他の犯罪については一カ年とするかどうか」という問題でございまして、まだ決定をいたしておりませんが、大体こういうことになろうかと思います。将来は形式犯だけは六カ月にして、あとは全部一カ年に罪の時効をしようというわけでございます。  (2)、犯人が逃亡したときはそれぞれ今申上げました期間の二倍程度の時効期間にしたらどうかというようなことであります。犯人の逃亡の場合の時効期間の加重については異議がないようでございます。  第四、「政党その他の政治団体の選挙における政治活動に関する事項」でございまして、現在は衆議院議員の総選挙の場合における政党等の政治活動について決定があるだけでございまして、参議院の通常選挙についての規定はないわけでございます。併しながらこの前の選挙法改正案の場合におきましては、参議院にもその規定が及ぶ案が考えられておつたわけでございまするが、今度は参議院の通常選挙の場合にも併せてそういう政治活動の制限をしよう、こういうことになつております。それと同時に衆議院の総選挙の場合の政治活動の中で従来適当でないもののをこの際改正しよう、こういうわけでございます。その内容といたしましては、  (1)「政党等の政治活動については、衆議院議員の総選挙の期間中、左の事項につき規制を加える」ということでありまして、(イ)「政談演説会に一選挙区につき一回」、これは現行通り。(ロ)「街頭演説は停止した自動車上」、これは今度現在の規定を整理いたしますために停止したということをただ附加えただけでございます。(ハ)「自動車の台数、三台、五台、八台」、これは人数によりまして、立候補者の数によつて違つております。これは現行通りでございます。  (ニ)、「ポスター、一選挙区一につき千枚」でございます。これも現行通りでございます。併しながらこれらの事項に関連いたしまして、「右の外左の事項については禁止する」ということでございまして、従来は連呼行為の禁止はなかつたわけでございますが、一般の連呼行為を禁止すると同時に、政党の政治活動としての連呼行為も禁止しようということになつております。(ロ)は引札、いわゆるビラにつきましては、これは一定の制限を設けようというわけでございまして、政談演説会場でビラを頒布する場合に限つてはこれを認めよう、政談演説会場でそのビラは、いわゆる政党の政策綱領を書きましたビラ等につきましては、そこで配る場合に限り認めよう、こういうわけで、それ以外は禁止しよう、こういうことでございます。現在よりもその意味においては拡げたということになるかと思います。  (2)「政談演説会の場合に限り、政策の普及宣伝の外に、所属候補者の推薦又は支持の演説を行うことを認めること。」、これは今申しました政談演説会の場合におきまして、その場所でビラを配るということを認めておりまするが、それと関連いたしまして、そこでいたしまする演説の内容といたしましては、本来政党が行う政談演説会は政策の普及宣伝に限るのが原則でございまするが、その選挙区におきまして候補者の推薦、支持の演説を行うことは、これは或る程度止むを得ないから認めようじやないかというようなことになつております。併しながら、この点につきましてはいろいろの意見もございましたが、結局立候補者の推薦、支持、誰々についてあれを支持してくれとかいうような個人の名前を挙げてやることもいいじやなかろうか、こういうことにこの案では一応なつております。  それから(3)、「前記により認められる引札には、政策の普及宣伝の外、記載することはできないこと。」これは前の例で申上げましたビラの内容はこういうものに限定する、従つて引札には、文書には政策の普及宣伝だけしか記載できませんから、候補者の名前をビラに書くとか、或いはどの候補者に応援してくれということは書けない。但し演説で、口頭を以て演説会でやることは差支えない、大体かような構想でございます。  (4)「前記(1)の規制は、選挙当日にも及ぼすようにすること。」これは現在は選挙前日までということになつておりますから、前に申上げましたような意味におきまして、当日まで規制を及ぼすということでございます。  (5)「候補者の所属を決定するには、重複計算を認めず、一の党派に限る旨を明定するか。」これは現行法におきましていろいろ疑義が生じましたわけでございまして、現行法の衆議院の選挙におきましても所属候補者の決定につきまして、例えば或る人が社会党から立候補している、同町に又或る組合からも推薦されているというような場合におきまして、その所属をどちらに数えるかということでございまして、その所属を二重にダブつて数えれば、その数えたことによつてそれが或る一定の数以上になれば両方ともいわゆる政治団体としての政治活動ができるということになるわけでございますが、それは適当でないから、むしろどちらか  一つの政党なり政治団体にその人が所属した以上は、他にタブつて更にその所属ということを決定することはできない、所属はいずれか一だというようなことにしようということになるわけでございます。これは前に案を作りました、私どものほうで現行の選挙法を作りました場合におきましては、さような考えで作つたつもりでございましたが、そうでないという解釈もいろいろな点から起つて来ましたので、その点を明確にしようというようなことで、前の選挙法改正要綱ではこういう趣旨にはつきりしようということの案を出しまして、参議院のほうに回付したわけでございます。併しながらこれを更に今回取上げました場合におきまして、反対の意見等もございまするので、この点につきましてはまだ決定していないと申上がるほうが適当かと思います。  (6)「政治活動の規制は、再選挙及び補欠選挙にも及ぼすこととすること。但し、自動車は、候補者の所属する一の政党その他の政治団体につき、一台(共同推薦の場合には共同で一台)に限ること。」、これは先ほど申上げましたように衆議院につきましては、総選挙だけに限定いたしておるのでございまするが、それを再選挙及び補欠選挙の場合にもやはりたくさんの自動車を繰り出して応援するということになつて弊害が多いから、やはりそういう場合も制限したらどうかというような意見でこの案が出ておるわけでございます。そういう場合は自動車一台にしたらどうか、こういうことでございます。但し共同で或る候補者を推薦した場合は、それぞれに一台ということにしないで共同で一台ということに限定するほうが適当ではないかというわけでございます。なおこの点につきましては、ポスターにつきましても同様の問題が起るかと考えております。  (7)「政治活動の規制は、参議院議員の選挙にも及ぼすこととすること。」、まあ衆議院におきましては、参議院のことについて先き走つておるかも知れませんが、一応こちらにも及ぼす、こういうことに意見は大体なつておるようでございます。その程度といたしましては、所属候補者は全国、地方を通じまして十人以上持つておる政党その他の政治団体は政治活動ができる、こういうことにしたらどうかというわけでございます。それから政談演説会は衆議の選挙区ごとに一回ということにしよう、従いまして、地方選出の参議におきまして、衆議の選挙区が三つも四つもあれば、それだけの数政談演説会がその区域でできる、こういうことになります。街頭演説は停止した自動車上、これは衆議院の場合も同様でございます。それから自動車の台数につきましての総数は三台、五台、八台というように分類しておりますが、その中の候補者の人数につきましては括弧書をそれぞれいたしておりますようた程度にしたらどうかという意見になつております。それから。ポスターにつきましては、衆議の選挙区ごとに千枚、選挙区が増すごとに又ポスターの枚数も殖えて行く、こういうことになります。  それから衆議院議員と参議院議員の選挙が同時に行われる場合においては、両者につき政治活動は並行して行えるものとすること。これにつきましては多少の意見もありますし、疑問の点もありますが、一応こういうことになつております。今のが(8)でございます。  それから(9)は「政治活動の規制は、地方選挙についても及ぼすこととするか」、これはいろいろ地方選挙にまで及ぼしますと、規定の内容からも非常に面倒なことにもなりますし、技術的にもいろいろな点から言つてどうかというようなことになつておつたのでございまするが、やはり地方選挙でも知事の選挙、それから市長の選挙等については弊害もあるし、やはり政党の政治活動を制限したほうがいいだろう、こういうような意見がございまして、全体の地方選挙でなくて、知事及び市長の選挙については及ぼしたらどうかというような意見が出ております。併しながらまだ最後の点につきましては決定はいたしておりません。従いまして知事及び市長の再選挙及び補欠選挙につきましても、やはりその規制を及ぼすということになればなろうかと想像いたします。  二「政党の機関紙誌の特例」、(1)は「政党等の機関新聞紙及び機関雑誌に関する制限は、参議院議員の選挙の場合にも及ぼすこととすること。」、これは政治活動を先ほど申上げましたように参議院にまで及ぼすことといたしますれば当然なことであろうと思います。  (2)「政党等の機関新聞紙及び機関雑誌に関する報道及び評論は、一般の新聞紙及び雑誌に関する法定条件に該当すると否とにかかわらず、所定の要件に該当する機関新聞紙及び機関雑誌は、各一に限り認めるようにすること」、政党の出します機関新聞紙と機関雑誌につきましては、一般の新聞なんかとは別個の基準によりまして機関新聞紙一つ、機関雑誌一つに限つてこれを認めるようにしようというわけでございまして、現在規定解釈上多少疑義等もありますので、その点を更にここで明確にしようというわけでございます。  それから最後には第五の「選挙制度の基本に関する事項」でございまして、一は選挙区の問題であります。その中の(1)は「衆議院議員の選挙区を改正することとするか」、(イ)は「小選挙区制を採用するか」、(ロ)は「二人区を原則とし、一人区及び三人区を認めることとするか」、(ハ)「大選挙区制を採用するか」という問題でございまして、この点はなかなかいろいろ意見がございまするので、党に帰つて研究しようということで決定を得ておりません。  (2)「選挙区の区画決定のために次のような選挙区画委員会を設けること、」(イ)「設置、衆議院員選挙における選挙区決定のため、国会法の特例として衆議院に選挙区画委員会を設けること」、(ロ)「組織、選挙区画委員会の組織はおおむね左の通りとすること」、一委員長は衆議院議員を以て充てること」、(ニ)「委員は十人とし、左に掲げる者とすること。但し、選挙管理委員会の代表者及び学識経験者については、院議長が衆議院の同意を得て任命すること。参議院議員の中から参議院が指名した者三人、選挙管理委員会の代表者一人、学識経験者三人」、そのほかに「衆議院法制局長、自治庁次長、内閣統計局長」という構成でございます。それから(ハ)の(一)任務は「選挙区画委員会は、決定せる選挙区側に基き、区の設置及びその境界を調査決定し、その結果を衆議院に勧告すること。なお選挙区の配置及びその境界につき変更を要すると認める場合においてはその旨を勧告するものとすること。」(ニ)事務補助、「選挙区画委員会の事務を補助させるため、関係部局の職員等を以て構成する事務機構を設けること」。この選挙区画委員会と申しまする構想は、英国におきまして類似のものがあるわけでございまして、それに多少似通つた案としてこういうことを考えたらどうかということが提議されたわけでございます。ここで取扱いまするものは、勿論選挙区側をどうするかというようなことでなくて、小選挙区制にするか大選挙区制にするかという基本がきまりまして、その基本としてきまりました峠挙区制に基きまして、その中の選挙区と選挙区との境界をどういうふうにきめるかという極めて事務的な問題をここで取扱おうというわけでございまして、区制の分け方の問題自体ではないわけでございます。従いまして、その組織構成員等におきましてもそういう意味から選ばれておるわけでございまして、例えば衆議院のほうは自分自身に関しまするので、衆議院議員からは誰も委員が出ないこと。参議院議員から指名されたかたに何人かお願いする。その他ここに書いてある人にお願いするというようなまあ構想でございます。(ハ)の任務のところで、選挙区画委員会は決定せる選挙区制に基きと書いてございまするのはさような趣旨でございます。まあこれは一案としてこういうことが出されておるわけでございまするが、まあ大体五党間では異議は一応ないようでございます。  それから(3)「参議院議員の選挙については、全国区制を廃止するものとするか」、この問題につきましては、勿論参議院のほうでいろいろ御意見のある問題だと思いまするが、衆議院の五党会談におきましてもいろいろ意見が出ておりまして、賛否両論もございますようであります。併しながらこれは重要問題でありまするので、党に帰つて相談してその意向によつて更に協議をしよう、こういうことになつております。  二、議員定数、(1)「最近の国勢調査の結果に基く人口の異動に応じて別表第一の選挙区の議員定数につき変更を加えること」、これは別表第一は衆議院の選挙区の議員定数の問題でございまして、選挙区制を現在のままのいわゆる中選挙区制において正しい人口異動に伴う各選挙区における割振りを調整しよう、こういうことがこの二の問題でございます。(イ)は単純人口比例、  一応議員を四百六十六人、現在四百六十七人でございまするが、平常の議員数の四百六十六人を基準といたしますると、一人当り約十七万八千九百七十八人という人口割当に議員一人についてなるというわけでございまするが、そういうような単純人口比例で割振ることとするかどうか。それから(ロ)に書いてござかまするように、一定数例えば一人とか二人又は三人、いろいろの分け方がございまするが、そういう一定数を先ず各都道府県に平等に配付しておきまして、そのあと、残りの定数を今のような人口に比例して各都道府県に配布する。そうしてそれを更に選挙区に割振つて行くようなきめ方をするかどうか、こういう問題でございます。  それから(2)「議員総数の四百六十六人に変更を加えないこととすること」、この点につきましては、一応五党代表者の間では、将来の議員総数は四百六十六人で抑えようということに一応まとまつております。  次は三、選挙人名簿、(1)は「選挙人名毎は、住民登録に基き調整するようにするか」、(2)「カード式永久名簿制を採用するかどうか」、この点はいろいろまあ研究を要する問題でございまして、最終決定を得ておりませんが、いろいろの点が整つて参りますれば、こういうようにしたほうがいいのではないかという意見がございます。  四、投票方法、「記号式投票方法を採用するかどうか」、これも一応の案として出ておりますが、小選挙区とか何かの場合におきましては、これもいいかと思われます。今の選挙区制等におきまして、記号式投票方法でいいかどうかという点、疑問の点もございますので、一応の研究事項、といたしております。  以上かいつまんで衆議院の五党会談による公職選挙法改正案要網の概要を申上げましたが、又御意見がございますれば、御質問がございますれば、それによつてお答えすることにいたします。

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) 御苦労様でした。そこで何か御質疑がございましたらば……。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 簡単に……。一つは、文書図画の掲示ですね、自動車、拡声機及び船舶には文書、図画の掲示は一切禁止するものとすること。これはどういうふうな意見が多かつたのですか。これはさまつたらしいのですが。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) この自動車に文書、図画を貼ります問題につきましては、事の起りは、自動車を乗用車に制限したらどうかというようなことが始まりでございまして、乗用車に制限をすれば、おのずから乗用車にビラを貼るというようなことも或る程度抑制もされて来るし、又大ぜいの者が自動車の上に乗つて連呼行為もしないで、おおむねあすこで拡声機を通じてどなつて行くこともなくて済むだろうというようなことが意見として出されておつたわけでございます。ところが先ほど私が申上げましたように、それに制限をすることにつきましては、いろいろ反対の意見などもございますので、従いまして自動車はまあ乗用車だけなくて、トラックにも従来通り認めることといたしますけれども、あすこの中に貼りますビラは、連呼行為も禁止したわけでございますので、あすこにいろいろ名前を書いたり或いはスローガンを書いたりして行くということは、ただそうぞうしいばかりで、又費用の点から言つても余計にかかることにもなるから、成るたけそういう無駄なやつは制限したらいいじやないか。演説を中心として考えて行つて、ビラは公営でやられるものの範囲を原則として考えて行こう。こういう思想でございます。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 大体各党の意見はそういうふうな点が、大かたの意見がそうですが。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) その点につきましては、大体さようになつておりましたが、社会党の左派の方からその点についてはほかの問題と関連して、多少保留的な意見が出ておりました。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 その次にもう一つ。二の一般の選挙運動のところの(1)の選挙運動ですね。(4)選挙運動は、云々とありますが、この選挙運動の内容につきまして、どういうことをすることが選挙運動であるかというようなことが、具体的に何か話合いになつていますか。つまりこれ以外の人の無料葉書とか、演説、個々面接、電話、こういうふうなものによるところの選挙運動というものと別に区別したものに何かあるか、この点につきまして。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) これは全般といたしまして、選挙運動という言葉自体が、法律の上で何も定義いたしてございませんので、選挙運動とはそもそも何ぞやということは、従来からいろいろの議論の点もあるわけでございますが併し、従来選挙法解釈の理論、或いは大審院時代の判例、その他最高裁等の判例等を総合いたしまして、一応まあ選挙運動というものは或る特定の候補者を推薦支持して行くところの運動であるというふうに定義されて来ておりますので、そういうような一般的な定義の下に選挙運動というものを考えておるわけでございます。従いまして、非常に選挙運動の範囲は広くなりますので、今お話の但書に書いてあります以外のことから申しますれば、例えば演説会場で或る人が何と申しますか、立会演説会に行つて演説をするとか、或いは新聞広告を出すとか、それから放送をするとか、その他選挙公報を出すためにいろいろその措置をするというようなこと等は、いわゆる立候補準備の段階でない限りは、すべて選挙運動と、こういうことになろうかと思います。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 それらについては具体的な話合いは別になかつたですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) 私が申上げましたような程度でございまして、それ以上に突進んではございません。

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) それからちよつと法制局第一部長さんにお尋ねいたしますが、第五の選挙制度の基本に関する事項、これは何ですか、法律できめようとするのですか、ただこれだけの申合せでこういう組織を作ろうというのですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) それは法律の上にこういう規定を法律として設けよう、こういうわけでございます。これは英国は、あそこは法律の中で、この選挙区画委員会というものが、別個に議席再配分法と申しまするか、そういう法律が出ておりまして、私ども先般衆議院の方と英国の総選挙を視察に参りましたときにもらつて参りました法律の中には、こういうことがちよつと、内容は同じとは申しませんが、法律で出ておるわけでございます。でこちらのほうも法律でこういう委員会を設置しようと、こういうわけでございます。

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) そうしますと、この話は五党間には大体話合いはこの案では付いたというのですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) 私はこの問題だけでございませんで、全体の改正案要綱を通じましての問題でございまするが、一応ここに「こと」となつております問題につきましては、五党のその出て来られた代表者の間で一応の意見が付いたと、こう申上げることのほうが正確かと存じます。従いまして、その五党の代表者で来ておられます方々が又党の政調会に帰るなり、党の幹部と相談いたしまして、党としての意見を持ち寄つて更に相談しようと、こういう段階になつておりまするので、正確にこれが五党間でまとまつてたということまで申上げることは少し強過ぎるかと思います。

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) 私はそういう意味でなくして、党ではつきりこれが決定されたということでなく、或いは又そのほかの今までおつしやつた第一から第四の問題ですね。これまでの点についての御説明は、先ほどあなたから聞いたように「するか」ということは、まだ話くいでは未決定であつて、「こと」というようなことの書いてあるのは、大体話合いが済んだんだと、というのではなくて、私が聞いていますのは、今の第五の選挙区の区画委員会というのですか、この組織の問題です。これが話合いの上で五党間で話合いがすんだと、勿論党の決定はあとに残されておつても、決定したと言いながら非常に時間的に距離の遠いような感じがするのです。時間的に実際において、而もそれが法律できまるというようなことになつて来ますと、一気に例えば小選挙区という問題が法律の上に決定が、衆議院というものがするという気配が、非常に切迫した問題があるかどうか、私どものほうではそういうふうに感じるのです。その点の内容はどういうのです。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) 只今のお話の選挙区画委員会の問題は、勿論選挙区制の問題と裏腹の問題でございますので、選挙区制の問題が決定いたしませんと、これだけが先走りをいたしましてもどうかと私どもも一応考えております。併しながら選挙区制の問題は一応それはそれとして、この問題だけはまあこういう構想でもよかろうと、そして選挙区制につきましては、いろいろ議論があるから、又持ちよつてどういう構想にするかをきめようということに、ばらばらに一応意見がなつておるわけでございまして、今度の選挙区制のほうが小選挙区制にでもなるということがきまらなければ、これだけを取上げるということになるかどうかに疑問があると思つております。ただ決定といたしましては、これと関連する問題ではありますが、構想としてはまあよかろうという程度に御承知おき願つたほうがいいかと思います。小選挙区制の問題は、これはいろいろ個人的には自由党の方からは小選挙区にしたらどうかという案も出ておりますが、又改進党のほうからも(ロ)に書いてあるような意見も出ておりましたので、(イ)と(ロ)を会せまして小選挙区を原則として採用する、但し二人区を原則とするか、或いは一人区を原則とするかは事情によつて違う場合があるから、それらの点を考慮して、それはあとできめようというような意見も内輪を申上げますと、そういうような意見も出ておりました。併しまだ未決定でございます。

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) ただこれを見ましても、この(2)の項の選挙区の区画決定のために次のような選挙区画委員会を設けることでしよう、そして設置と組織、それから委員ですね、具体的に話が載つておりますね、而も委員の中には、こういうふうな構成で何人ずつやろうというようなこともはつきり載つておるのです。こういうように構想自体が、話合いの過程では五党間で、一応出先の五党の代表のかたがたで話を決定したと、こういう形になつておるでしよう、それでこういう構想で一応やつて、あなたがさつき言いました小選挙区の問題も、二人区三人区、或いは大選挙区がいいか、それから参議院の全国区の問題は廃止するか廃止しないかという問題も、この中で話をしようと、併しその構成はこういう区画委員会というものを作ろうじやないか、こういうことになつておれば、而もこれが法律で作るということになつておれば、法律で委員会の設置を決定して、こういう構成で決定をされておる、その上で話合いがなされて、そして更に法律で小選挙区か或いは大選挙区かということが決定になるような経過をたどつて行くとすると、相当ぼど遠い問題だと、こういうふうふうに考えられるわけです。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) その点につきましては、私先ほどちよつと申上げましたが、(ロ)の任務のところで、「選挙区画委員会は、決定せる選挙区制に基き、選挙区の配置及びその境界を調査決定し、その結果を衆議院に勧告すること。」こういうふうに書いてあるわけでございまして、「決定せる選挙区制に基き」ということにまあ多少意味があるわけでございまして、元の選挙区制のほうがどういうことになるかということが或る程度目鼻がつくような情勢にならない限りは、この委員会を置きましても、おつしやる通りの先走りというようなことになるだろうと思いまするので、まあこちらのほうの区画委員会は置くことになつておりますけれども、今のような点で一の選挙区制の問題と結び付いておるわけでございます。従いまして、あちらのほうが或る程度の見当がつかん限りは、こちらが先走つて動くというようには私ども考えていないわけでございます。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 二、三伺いたいと思いますが、先ずこの選挙運動費用を、ずつと基準額を四円から十円まで挙げておりますが、どの辺に大体落着きそうな空気だつたですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) これはまた全体を最後までやりまして、後に振返つて更にその費用を検討しようということで、どの程度がいいということは全然まだ話がついてと「申しまするか、まだそこまで行かなかつたわけでございます。私が先ほど申上げましたように、こういう四円から十円までにすると、平均がこういう額になりますが、これは同町に実質的な裏付けといたしましては、個々的な、例えば拡声機を借りるのに幾らかかるとか、自動車の一カ月の借入費用は幾らとかいうような、こういうことの大体の基準が従来も選挙管理委員会で調べてあるのがございまするので、それらを積み重ねて参りまして、こういう程度の選挙公営にすれば全体の額は幾らになるというような数がずつと出て参りまするので、それと睨み合せて基準額を、それらの総額が八十二万円ぐらいかかるとするならその基準額は八円にしようかと、こういうふうに思つておりますが、そういう段階であります。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 この問題もそうですが、緑風会からすでに法案が出ておるわけです。縁風会の法案にも、この選挙費用の問題を扱つています。こういう問題は、緑風会の法案に出ておるような問題にぶつかるごとに、緑風会の法案に対してはやはり相当参考に考えておつたのですか。それとも全然縁風会の法案というものは、参議院が継続審議中だから棚上げにしておいて、我我は純粋に選挙の全般の問題について考えようと、そういう全体の問題で行つていますか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) それは全体の審議に入ります前に、現在衆議院では選挙法に関連してどういう案が継続・審議になつておるか、それから参議院においてはどういう案が継続審議になつておるかということを全部出しまして、それを参考資料として皆さんのお手許に差上げてこの問題を審議しましたのです。それで選挙費用の問題につきましては……、選挙費用の問題でなしに、選挙区の問題につきまして緑風会の案があるというようなことも出ておりました。但し選挙費用の問題は、緑風会案は小選挙区案でありますので、それをとるかどうかという前提を先にきめることによつて費用というものも又どういうふうに考えるかということも変つて参りますので、それらが衆議院のほうで未決でございますので、だから費用の点まで細かくは緑風会の意見を参考にするまでには至つていないと、かように申上げたほうがいいかも知れません。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 無料葉書の問題で、全廃するという意見のほうはどういう理由だつたのですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) これはまあ一つの構想で、私どものほうで完全公営という点からそういう意見が出ておるわけでありまして、完全公営にしたらどういうことになるかと申しますると、とにかくその案は、候補者が自分の体さえ運んで行けば、すべて施設なり何なりは役所のほうでやつてくれると、従つて候補者が自分自身で選挙民に対して文書とか何とかで訴えたり何かすることは認めないようにしようと、まあ必要はないと、こういうようなところから出ておるわけでございます。従いまして、公営の葉書は全廃しちやつて、役所のほうから選挙公報というものをもう少し構想を変えるなり何なりして全般に配る、それによつて無料葉書に代えようと、それから立会演説会は、皆統一行動をとつて、何班かに分かれて共同のバスか何かに乗つていわゆる立会演説会場に連れて行こうと、そこから又どこかに運んで行こうと、こういうような構想であります。併しながら、これはなかなかその間にいろいろ技術的な問題もありますし、実行面その他から疑問の点がございますので、まあそこまでは現在の段階では無理であろうというようなことになつておると思います。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 今の葉書全廃の問題で、理由に、泡沫候補はこれを確保して相当高くやみで売るという問題があるのですが、その問題は全廃の理由にはしていなかつたのですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) それは、今の無料葉書をやめるというあれにはそういう意見は出ておりませんでしたが、そういうあれがあるということは私どもも話は前から聞いておりますし、又この案の会のときもたしか出ておつたかと思います。従いまして、いわゆる無料葉書を他に勝手に譲渡したりすることを禁止し、それから今までは途中でやめた場合に後に返還する返還義務についてちよつと規定が落ちておつた等の問題もございますので、そこらの辺で整理しようということになつております。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 そうすると、全廃しないでおく場合には、何かそういう問題を予防する方法は考えているわけですね。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) それは私どもは現行法で取締れることになつておると思います。と申しまするのは、公営でもらつた葉書を譲渡しちやいかんという規定がございますし、罰則があるわけでございますから、それで実際問題としてはそういうことはできないわけでございます。陰でやつて見つからないやつはしようがありませんが、法律的には取締つておると思います。条文を正確に申上げてみますと、百七十七条の三項に、例えば選挙運動のために使用する通常葉書の交付を受けた者がこれを他人に譲渡してはならないと、こういう規定がございまして、これには判別がございまするので、それで抑えられると思つております。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 選挙、事務所を廃止するという意見の人は、理由はどういうところにあるのですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) それはやはり完全公営という思想からでございまして、共同の連絡事務所を設けたらどうかということでございます。完全公営になれば、個人々々で撰挙事務所というものを設ける必要はないのではないか、殆んど個人の候補者がそこでやるということはないのだから……。ただいろいろ演説会その他の連絡のためには何らかの連絡場所が併要だから、それなら同じ選挙区から立つている人たちの連絡場所というものを設ければいいのではないかと、こういう思想だと思つております。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 もう一つ、先ほど委員長から触れられた問題ですが、選挙区画委員会ですね、これはこの前の(1)の(イ)(ロ)(ハ)のどれかがきまつたらこういうものを設けようと、こういう考えなんですが、そうだとすると、別表を作ることなんですか、別表の方針を先に立てて、それから法律を作つて、この選挙区画委員会を置く法律を作ろうと、こういう順序ですか。別表の案を作るというのが区画委員会の任務なわけですね。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) その点は、仰せの通り現在の中選挙区を前提といたしまして、人口移動等によつて選挙区の境界を変更するという場合も勿論あり得ると思つておりますが、大体この構想は選挙区制自体からもつて根本的に再検討して、それに副う一連の措置としてこういう委員会を設けようと、かように私は理解いたしております。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 この問題は法律を作るということがやはり建前になつておりますか。この区画委員会を作るということの法律をどこかに。今までの既定の法律で或いは選挙制度審議会と言いますか、調査会ですか、ああいうようなものを作るという考え方で……。そうでないと今委員長が言つたように時間的に非常なズレが出て来ると思うのです。この前段の(イ)、(ロ)、(ハ)をきめるというのが容易にはきまらない。それをきめてからこれをやるということになると、今の臨時国会に間に合わせようなんという考え方からいうと全然不可能な問題になる。私は構想としてはいい考え方だと思いますけれども、当面の臨時国会に間に合わせよう、自粛国会に間に合わせようなんというのだつたら、とてもこれは今間に合わない相談のように思うのですが……。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) この構想につきまして、いろいろの御意見はこれはここだけでなくて各方面からあるかと思つておりますが、一応この構想で考えておりますことは、法の特例として衆議院に置くと(イ)の設置のところに書いてございますように、そういう委員会を置くというわけでございまして、これは現在の国会法の建前から申しますると、常任委員会と特別委員会以外は一切認めていないわけでございます。従つてこういう委員会を国会に置くとすれば、国会の中の特別委員会として置いたらばどうかといいうような意見も考えられるわけでございまするが、特別委員会になりますと、その構成員は議員だけということになりまして、それ以外の人を充てることはできない。こういうことにぶつかりますので、政府の機関でなくして、これは国会自体の機関だ、まあ内容的には行政部門に関係が全然ないとは申上げかねますが、国会の中の一つの機関として置いて、そうして国会以外の人からも出そう。例えばこれはこんなことを申上げていいかどうか存じませんが、仮に憲法調査会と申しまするか、そういうものを国会の中のどこかに置くということになれば、それはやはりこういうような、対象の問題は別問題といたしまして、国会法の特例として考える構想を持つて来なければ処置が付かないのじやないかと思いますが、そういう意味で考えておるわけでございます。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 ではもつと具体的に伺いますが、国会法の特例として、国会法のどこかの条文の解釈でやはりこれを置けることになりますか、どうですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) それは現在の国会法の解釈では私どもとしては置けないと考えております。

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) ほかにありませんか。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 先ほど来いろいろご苦労をかけて説明して頂いたのですけれども、以上の点は大体まあ現行選挙区の下において考えられたものであつて、それが一人一区というような形になると、相当前のほうの選挙運動とか或いは公営であるとかいうような問題が変つて来るのじやないかと思うのですが、それはちよつと概略言つて今まで前に十書いてあるものが小選挙区を採用するようになると、そのうち五くらいは何とか又別の考え方をせねばならんだろうと思う。或いはたかだか二か三くらい変えればやつてゆけると思うというのか、その点について御意見は如何ですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) その点は御尤もでございまして、選挙区制の問題、仮に小選挙区制を例にとりますると、そういうことになつた場合を予定して考えますれば、今までここに申上げましたことと大分変らざるを得ないことになると思います。それから更にここにないことでプラスされることも相当あり得ることと思つております。現在の段階ではそういう問題全体的に当つて、そうして最終的には選挙区制の問題とも関連して五党間のまとまつた案を作ろう、こういうことでやつておるわけであります。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 そうしますと、選挙区制が変つて来るともう一度最初からやり直さなければならんということは確かに言えるわけですね。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) やり直さなければならんという意味は、或る程度ここに掲げておりまする事柄につきましては変更しなければならん部面が出て来るということは確かであります。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 この点は大分政治的な問題ですから、自由党のほうで本気で選挙区制に取組む意向というか、そういう空気はずつと審議している間に見えたですか。一応選挙区画委員会か何か作るということで軽く身をかわしてしまつて、選挙区の問題は一切そつち側に任して当分様子を見よう、こういう恰好なのか。これは三浦君に聞いてもちよつと言いにくいことかもわかりませんけれども、今後こちらで審議する場合に、本気に取組んでなければ、ちよつとこつちでもそれをあてにして付議することもどうかと思われますので、この点どんな御感想ですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) 五党会談に出ておられました自由党の代表者のかたの意見を私が想像いたしまするに、いろいろ協議の進行につれまして、党の幹部のほうに党の選挙法の改正の委員会があるようでございまして、そちらのほうと連絡をとつてその意見等も申しておられまして、その場合に選挙区制の問題等につきましても、そこで最終決定という段階では勿論ないと思いますが、意見を出したら大分小選挙区制賛成の意見もあつたというようなことも言つておられまして、そういうわけで小選挙区制について改進党のほうで或る程度そういう意見が歩み寄ることができるならば、選挙区制の問題をこの機会にやることもできるのじやないかというようなことも言つておられたことは私仄聞いたしております。併し詳しいことにつきましては、ちよつと私も存じ上げておりません。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 それから選挙運動のところに労務者とありますね、それぞれ十人ですから、合せて二十人ですか。そうして何か自動車に乗るのは五人ですか、四人ですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) この案では四人です。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 そうしますと、二十人の中から乗れるそれは何か腕章なんかつけて……、そういうことになりますか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) そういうことです。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 そこでもう一つ問題は、応援弁士といいますか、応援弁士というほどでなくても、個人演説会へ出て候補者の推薦をやるという程度で地元の有志というような人たちについては、別段資格の制限も何もないのですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) それは七頁の選挙運動のところにちよつと書いてございまするように、但書で演説による選挙運動だけは、何人もできるようにすることと、こう書いてございますので、選挙運動員全般といたしましては制限はいたしまするけれども、演説による選挙運動はその制限の中に入らん、こういうわけでございますから、応援弁士等は勿論制限外になると思います。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 さつきどこかで応援弁士のことを規定していたところがあつたのですが、これは自動車に乗るということでしたか、或いは何かどこかに……。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) 十九頁のところの(ロ)だと思いますが、実費弁償ができるようにする……。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 そうすると、実費弁償というのは正確に言いますと、労務者に対する報酬ということではなくて、特定のまとまつた金額をぽんとぶつけてやるということなんですか。それとも実際上電車で来たら電車賃を払うということだけなのか。或いは晩めしを御馳走するというようなことを、晩めしと言いますか、弁当ですね、弁当が二十人分ということになつておりますが、若しほかのほうの弁当が余れば応援弁士に食べさしてもいいということになるのか、この辺は如何ですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) 実費弁償は例えば応援弁士を雇うために、来てもらうための車賃とか、或いはどこかに参りました場合の宿泊費とか、そういうような実費に伴います費用をやるというわけでありまして、それ以外に応援を頼んだから手当として出すことはこれでは考えていないわけであります。弁当は昼になれば出すのは当然のことでありますから、それは実費弁償の中へ入りますし、金でやるとか、或いは先ほど申しました二十人分の中で賄い切れれば現物でその範囲内でやつてもいい、かようになつております。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 そこで晩めしですが、いなかのほうでも今晩一つ応援弁士として出てくれ、こういうことを言つて晩めし時だからと言うので候補者も宿屋に泊つて陣取つているというような場合には、そこで実費と申しますか、或いは実際実物支給になるわけですが、そういう程度のものは差支えないわけですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) それは先ほどの弁当料に書いてある現物給与は「選挙事務所で渡す場合に限る」としてありますから、今のような場合にその方式ではできないことになつております。従いましてその場合には弁当料に相当する金を渡す、金はどうなるかと申しますと、十九頁に一応基準がありますが、弁当料は一食について百円ということになりますから、その範囲内ならば可能だ、そういうことになります。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 実費の弁償ですけれども、そのときに会食と言うか、会食はしなくても二、三人か或いは五、六人の土地の有力者が宿屋に訪ねて来て演説をしますということで、丁度時間時であるからということで弁当を出すということもあり得るわけですね。その程度のものは差支えないのですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) それは今の一食について百円の範囲内であればいいと思いますが、一緒に会食してこれ以上に亘るというようなことになりますると、それはここで言う私のほうの考えております公職選挙法に盲う実費弁償には入らない、こう考えております。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 そうしますと、そういう場合は弁当代ということでもないし、労務者なんかに対する弁当代ということでは勿論ない、選挙事務所でやつておりませんからその中にも入らない、そうして宿屋における弁当代が百円以上になるような場合にはこれはちよつと問題だということになりますか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) さように考えております。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 それからそういう応援弁士を制限するということは考えてないのですね。そういう地元で何か区長であるとか何とかの会長とかいうようなものが七人も八人も候補者の偉いことを推薦するような、そういう応援弁士は御辞退申上げるとか、或いは制限するとかいうことは全然考えないのですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) できるだけ言論による選挙運動は制限しないほうがいいだろうという建前に立つておりまするので、それは制限することには考えておりませんが、先ほど申上げました十人という人数の中には一応入りますから、その意味においての制限は受けるということになると思います。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 それからいろいろあるのですけれども、マイクの使用と申しますか、十一頁の(8)のところの、「有線電気通信設備の使用制限」ですか、この中「共同聴取用放送設備」と申しますか、「その他主として屋外に向つて放送する」、それを目的として施設する、屋外に向つてでなくて屋内に向かつて放送する設備ですね、例えば役所であるとか会社などにおいても、何課の何々さんちよつと事務所まで来て下さいとかいつたようなことの目的のために設備されておるマイクなり或いは放送設備なりというものがあります。こういうものはこの「有線電気通信設備の使用制限」の中に入らないのですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) そこのところはちよつと限界がなかなかむずかしいところだと思いますが、主として屋外に向つてという解釈であつたと思つておりますが、現在でも選挙運動用自動車につきましても、主として選挙運動に使用する自動車、こういうことになつておるわけでございまして、これを一切合財屋外に向つて放送するのはいかんということは余り強過ぎますので、こういうことに規定は一応考えておるわけでございまするが、初めから屋内だけの何か連絡用と申しまするか、そういうことで設備してあるものであれば一応この中に入らん、こういうことになるかと思います。主として屋外に向つて放送するということの中には入らんかと思います。併しながらそれは共同聴取用放送設備というような項目では或いは又引つかかるかとも思つております。なかの連絡用のあれであれば、それは或る一つのところから或る事項を全般に伝達してやるわけでございますから、私が先ほど例として挙げました北海道あたりの或る村からその村の中の部落に連絡する場合共同聴取用設備だと考えておりますが、そうでない場合におきましても、この中にそういう場合は入るということも一応考えられると思います。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 共同聴取用放送設備ですけれども、今私が申上げたような庁内放送設備は、そういつたものじやないと思います。共同聴取用放送設備という範疇にも入りませんし、それから主として屋外に向つて放送することを目的としていない、そういう設備、これは役所の中なんかよくあり出すね、ああいうようなものはこの範疇に入らない、こう了解してよろしいですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) この屋外のほうは、これは庁内、庁外というようなことで区分けして考えておりますけれども、共同聴取用放送というのはその設備が庁内向けであろうが、庁外向けであろうが、つまり或る一つの建物を基準にして考えました場合に、その中に主として聞かせるためであろうが、或いは外に向つて聞かせるためであろうが、共同のものが聴取する設備であれば共同聴取用放送設備と、かように法律的には考えております。従いまして、お尋ねの点はいわゆる共同聴取用放送設備ということで禁止される、こういうことになると考えます。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 それは違うと思うのですがね。共同ということは聴取者がたくさんあるわけですね。複数のわけです。それから庁内ということも役所の中でやつている庁内放送設備というものは共同じやない、設備は単一ですし、聞くほうの側はこれは不特定ではない。官庁の職員といいますか、従業員といいますか、そういうものは非常にたくさんありますので、そういうものを以て共同とは言えないと思うのですが、その点如何ですか。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) これは読み方ですが、共同聴取用という共同という言葉は聴取にかかるのでございまして、下のほうの放送設備にはかからないのであります。従いまして、一つの所から放送して一緒に聞かれるということは、それが一カ所から屋外に「向つて同時にニカ所で聞かせても共同であるし、一つの庁内で一つの所から放送をして、同時に二人以上に聞かせても、それはやはり共同というのは聴取のほうにかかるつもりに考えております。

松澤兼人日本社会党(第二控室・右)

○松澤兼人君 これは私があなたに争ういうことを言うからそういうことをおつしやるのではないか。初からそうでしようか。最初おつしやたように北海道なんかで役場から部落々々をずつと広い場所に有線で繋いで、役場の配給がこうであるとかと知らせるものは、これは共同聴取用放送設備、これならわかるのです。ところが建前は一つで、必ずしも一つではない場合もありますが、そうして放送するところは一つ、勿論聞く人はたくさんあります。これは北海道の場合とちよつと違うのですね。ですからこれを北海道の場合と同じ庁内で放送するという場合、それは少し事情が違うのじやないかと思うのです。ここで議論してもしようがありませんから……。

三浦義男純無所属クラブ

○衆議院法制局参事(三浦義男君) この点は、例えばここの衆議院なり参議院のほうで例をとりますと、もとのほうで一つの放送をいたしますると、ここの庁内は勿論、例えば会館のほうにも参ります。第一会館から第三会館まで行き渡ります。そういう形態の場合も、これは北海道あたりでやつているのは、こういうことの拡つたことをやつているのでありますが、これは庁内といえば庁内、従いまして共同聴取という点においては変りはないと私どもは考えておるわけでございます。ただ例としてはそういうようなことの起りで共同聴取用放送設備、こう書いてあるのを禁止するということが一応問題になりましたので、そういうことで考えて来たことは事実でございますが、法律上の禁止の内容といたしましては、今のようなものは入る、こう私のほうで考えております。

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) どうしましようか。それでは大体これで先ず今日の御説明会は終るということでよろしゆうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) それでは本日はこれにて散会いたします。    午後四時四分散会

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