P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
19回国会参議院1954/08/03

地方行政委員会 閉会後第2号

発言数
10
登壇者
3
会派数
3
開催日
1954/08/03

会議録

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) 只今より地方行政委員会を開会いたします。  去る七月十二日から十六日までの湯に第一班は山形県、福島県に石村理事と私、第二班は三重県、和歌山県に小林理事と寺本委員が改正警察法、改正地方税法、町村合併促進法の実施状況その他一般地方行財政の諸問題について調査して参りましたが、本日はその議員派遣の報告をして頂くことといたします。  第一班石村君より派遣報告をお願いたします。

石村幸作自由党

○石村幸作君 山形、福島両県下における現地調査に関する御報告を申します。  私は内村委員長と共に一二日より五日間に亘り町村合併、新警察制度改正地方税法の実施状況その他一般地方行財政、税制の問題について調査のため山形、福島両県に派遣され、両県県庁、両警察本部のほか、山形県下では山形、酒田、鶴岡の二市、飽海郡遊佐町、福島県下では福島、原ノ町の二市等各地を廻つて参りましたので、極く簡単にその調査の結果について御報告いたします。  先ず町村合併につきましては、両県とも相当積極的な様子が窺われ、大体順調に進歩いたしておりまして、全体的に申して格別の問題はないように見受けられました。ただ合併町村の基礎を固め住民の福祉を増進するために国有林野の払下げに関し町村合併促進法の規定が現実に行われるように政府側において特に考慮せられたいこと及び町村合併成否の鍵は、畢竟財政問題とも言い得るのであるから、新町村建設計画の実施その他のための財源措置、なかんずく地方交付税、起債等について合併町村に対しては特に優先的に扱われたい旨の要望が各地で聞きました。  新警察制度は両県とも、先ず順調に発足したようでありますが、何分発足したばかりでありまして、なお多少の問題が今後に残されおるように思われます。即ち従来の自警、国警二本建から今回の一本化への切替えに要する政府の予算措措置が十分でないために例えば退職手当、赴任旅費電話費等の不足が県費負担にしわ寄せされているようなことがあつて困つているとのこと、でありました。  一般地方財政については、昭和、二十八年度決算において、山形県は二千万円、福島県は三億六千万ほどの赤字を出しております。又両県とも累増する県債償還のために県財政崖道されるとして、県財政の将来を深く心配しております。即ち両県とも数年後には県税収入の五〇%以上を県債の償還費に充てなければならないの債他の元利償還費を基準財政需要に算人する等の措置を講ぜられたいとの要望がありました。  以上のほか別に文書で詳細な報告を用意いたしておりますから、その文書報告の取扱については、委自長においてよろしくお取計らいをお願いいたします。

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) それでは第二班の小林君お願いたします。

小林武治緑風会

○小林武治君 私は寺本委員と、三重、和歌山を視察したのでありますが、極く簡単に意見を申述べておきます。  新警察制度の実施の問題でありますが、この問題につきましては、最も大きな問題は経費の問題でありまして、いわゆる自治庁指示の財政計画による算と実際に地方議会において議決した予算との間には相当な開きがあるのでありまして、例えば三重県におきましては、自治庁の指示が三億五千八百万円、これに対しまして県会の決定が一四億八千五百万円、その差が一億三千万円あり、又和歌山県におきましても同様約五千七百万円の超過、自治庁見込額に対して超過予算の成立を見ておるのでありまして、これらを全国的に累計いたしますれば、相当多額な予算不足というものがあるのではないかと思われるのでありますが、これは幸い新規に、全く新規にこの問題が生じて来たのでありまして、従来自治庁の計算の財源措置と地方の財源関係とには相当な下足がある、こう言われておるのでありますが、この警察問題は端的にその一例を示したものであると思われまするので、私どもとしましては至急地方の決定した予算と自治庁の指示額との差額について詳細な検討を遂げられて、果して、どれだけの財源不足があるかということを検討され、他の地方財政の財源措置の参考にされる必要がある、こう思うのでありまして、その向きを、特に政府当局に希望をいたしておきたいと思うのであります。  なお、このたびの移管日に当りましての一番の問題は国掲警、自治警の給与差の問題でありまして、この点僅か六年の間にこれだけ大きな給与差が生じたということは、成る一面地方自治体において給与に対して甘いという感を深くするのでありまして、即ち警視正等におきましては最高一万三千九百円、巡査におきましても一万十五百四十円、こういうふうな給与差が生じておるのでありまして、この点は差向きの措置としては、調整額として措置されておるのでありまするが、これは聞くところによりますれば単に給与の差ばかりでなくて、昇給が非常に早かつた、即ち或る人は当時警部であつたものがすでに警視正になつておる。ところが一方国警においてはなお警視である、こういうふうなわけで、昇任が早かつたということは、給与差よりか更に甚だしいものがある、こういうこと百でありまして、その待遇が非常に不権衡を来たしておつたということは明らかな事実であるのでありまして、只今のところこれを調整しておりまするが、果して調整することが適正であるかどうかということを疑わしめるような事態もあるのでありまして、この点につきましては、なお警察庁等におきまして再検討を煩わしたいと思つておるのであります。  なお警察そのものにつきましては日本の警察は幹部が多過ぎる、こういうことを申しておいたのでありまするが、実際問題として県の警察本部に部制を布いておる。而も部長にふさわしい階級の者がおらんために、兼務をしておるようなことであるのでありまして、これら部制を布くということについても検討を要する問題であると思うのであります。  なお警察署の問題でありまするが、全国で相当減らした、即ち三重県では従前三十暑のものが二十四署になつた。又和歌山県は二十四署が二十一署になつた、こういうことでありまするが、これを見ますると、なお署が多過ぎる、こういう感じを私どもは持つたのであります。  なお警察定員の問題でありまするが、三重県では統合前には千六百七十二名、これが今後千四百名になる。又和歌山県では千百七十一名を千八十名にする、こういうことでありまするが、これらの警察定員は戦前に比べまするとなお整理後の定員でも多過ぎる、そういう感を持つておるのであります。殊に警察の事務は、戦争前に比べて種類において相当減少しておる、かような見地からいたしますれば、なお私どもは整理の余地が相当あるものと思うのでありまして、その点についても政府に注意を与えておきたい、こういうふうに存ずるのであります。  次に町村合併の問題でありまするが、これは三重、和歌山、いずれも計画はできておりまするが、進捗率は極めて悪い。即ち、三重県のごときは予定に対して僅かに三%である。和歌山県も殆んど同様な状態にあるのでありまして、これらにつきましては今後、自治庁等におきましても、いわば特例というような措置を講ずる必要があると思うのであります。  なお昨日この席で申述べておきましたが、和歌山県は三重県、奈良県の境に町と村を二つ飛び地として持つておる。これらの整理についても今後何らかの措置を必要とする、こういうふうに思うのであります。  財政問題につきましては、一般的に大体大同小異の問題であるのであります。又予算の編成等におきましては、或いは非常な大きな予算を抱えておつて、編成方法が如何かと思うような点もあつたということを申上げておきたいのであります。  災害復旧の問題におきましては、昨年度三重県、和歌山県は相当な被害を受けたのでありまするが、これらの復旧費の配分等につきましても、或いは県によつて甲乙があるのではないか、こういうふうな感じを持つたのでありまして、これらにつきましても復旧費の適正な配分ということについては、政府も相当な注意をする必要がありませんかという感じがいだしたのでありまして、その向きのことを注意しておきたい、こういうふうに思うのであります。  以上簡単に私どもの見たことに対する意見を申述べたのでありまするが、詳細はなお文書を以て報告をいたすことにいたします。以上。

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) 只今第一班及び第二班から派遣議員の報告がございましたが、この派遣議員の報告に対しまして御質疑はございませんか。    [「異議なし」と呼ぶものあり]

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) それでは派遣議員から要求されましたその他の報告の点につきましては、委員長におきまして適当に速記録にお願いすることにいたします。ちよつと速記をやめて。    〔速記中止〕

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) 速記を始めて下さい。  実は昨日の委員会におきまして、佐賀県知事を参考人として県財政について検討を加えますると共に、政府におきまして質疑応答を繰り返して熱心、慎重に検討いたしました結果、委員会は次のごとく地方財政の再建に関する決議をいたしたいと思います。その決議の案文を朗説いたします。  地方財政の再建に関する決議 地方財政の窮乏は年を逐つて甚しく、その赤字は累増し、之に加えて新警察制度の実施により、都道府県の警察費は地方財政計画を相当額上廻り、都道府県財政の重圧となつている。更に日最近一部一府県においては給与の支給遅延を余儀なくせられ、問題は極めて深刻化している。固より地方財政の窮乏については地方団体自身においても大いに反省し、赤字の解消に対する十分な努力を払うべきであるが一方政府においては速かに地方財政の実状に十分な検討を加え、その再建整備のための対策を具体化するとともに、当面資金繰り困難な地方団体に対しては地方交付税の繰上げ交付、政府資金の短期融資等の応急対策を実施せられたい。   右決議する。  こういう決議の案文でございまするが、この決議をいたすことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) ではそのように決定をいたします。  なおこの決議の取扱につきましては委員、長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) ではそのように取計らいをいたします。  ちよつと速記をとめて。    午前十時四十五分速記中止    —————・—————    午前十一時速記開始

内村清次日本社会党(第四控室・左)

○委員長(内村清次君) それでは速記を始めて。   地方行政委員会を散会いたします。    午前十一時一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗