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19回国会参議院1954/04/15

大蔵・地方行政連合委員会 第1号

発言数
154
登壇者
15
会派数
4
開催日
1954/04/15

会議録

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) これより大蔵地方行政連合委員会を開会いたします。  慣例により私が委員長の職を勤めます。  入場税法案を議題といたしますが、本日は主として地方行政委員の方々の御質疑をお願いいたしたいと存じます。  なお、緒方副総理に対し出席要求をいたしておりましたが、本日はどうしても御都合つきかねるということでありますので御了承願います。  質疑に入ります前に提出されました資料に基き、政府原案と衆議院修正との相違点について主税局長より説明を聴取いたします。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) ちよつとお伺いいたしますが、結局本文のほうでございましようか、どの点でございましようか。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 修正の点について説明頂きまして、なお提出されました資料についても御説明願います。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) 入場税法案につきまして衆議院で修正になりました点は一応三つに要約できると思つております。  その第一は、これが一番大きな修正点でございますが、税率を修正変更したことであります。即ち政府原案におきましては、一回の料金が四十以下でありますときには百分の二十、それから四十円を超え七十円以下でありますときは百分の三十、それから七十円を超え百五十円以下でありますときは百分の四十、百五十円を超えるときは百分の五十、第一種の場所の税率はこうなつていたのでございますが、この税額を衆議院におかれましては、五十円以下であるときに百分の十、それから五十円を超え八十円以下であるときに百分の二十、八十円を超え百三十円以下であるときに百分の三十、百三十円を超え百五十円以下であるときは百分の四十、それから百五十円を超えるときは、これは原案と同じように百分の五十、こういうような修正がございました。  それともう一つ、第四条の二項でございますが、交響楽、器楽、声楽等の純音楽その他の税率でございますが、政府原案におきましては七百円以下であるときは百分の二十、これは現在の地方税と同じでございますが、七百円を超えるときは百分の四十という税率で提案されておりますが、これを百分の二十一本という点に修正がなりました。これが税率の修正でございます。  それから第二の点でございますが、第三の点は、政府原案におきましては入場料金が一人一回二十円以下であるときは入場税を課さない、いわゆる免税点の規定があつたのでございますが、この免税点の規定を第二種の場所、即ち博覧会場、展覧会場等の場所については、これは政府原案と同じように免税点の制度を残しましたが、第一種の場所の場合におきましてはこの免税点の制度をやめた。これが第二の修正点でございます。  それから六条、十九条に修正がございますが、これはどちらかと言いますと、今申しました税率及び免税点の修正に伴つての条文整理というふうに御理解願つてもいい程度のものだと思つております。  第三の修正点は施行の月でございます。政府原案におきましては二十年の四月一日からの施行を予定しておりましたが、審議が遅れた故と思われますが、「公布の日から起算して五日を経過した日」からというふうに修正になりました。以上が衆議院における修正点でございます。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) なお提出されました資料についても説明を願います。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) 大蔵委員会のほうかも御要求がございましたので、一応資料を提出しました。それを簡単に御説明いたします。  第一の表は政府原案による入場税の収入見込額でございます。この案によりまして初年度の収入見込額を百九十二億と見込んでございます。収入見込額の算出の方法といたしましては、そこの備考にも書いてございますが、主な、収入見込額から見ましてもおわかりだと思いますが、映画館の入場者からの入場税が税額の八割程度を占めておりますので、これが一番収入金額を左右するわけでございますが、この分につきましては配給収入を一応見積りまして、配給収入から興行の収入全体を見積りまして、そうしてこれを別途調査いたしました大都市、中郷市、小都市、郡部というそれぞれの地域における映画館について一応サンプル調査をしまして、一館における入場人員及びその料金区分というものを出しまして、これをそれぞれの地域における映画館の館数に乗じまして、各料金の区分のウエイトを出しまして、配給収入から計算しました料金の配給区分を作りまして、それにそこに書いてございますような税率を適用して算出したものがこの百九十二億でございます。その場合に一言附加えて申上げておいたほうがいいと思いますが、現在は御承知のように税率は一律の五割でございます。今度税率の下つた場合にどういうことになるかという点でございますが、一応この見積りを出しております基礎的な考え方としましては、料金が下りましても結局映画の入場に使われる金というものは全体としては変らないてあろう、こういう見積りを前提にしております。従いまして料金が下つて、今まで月に一回行つた人は一回二分行くとかいつたようなことを頭に入れまして全体の計算がしてございます。この計算方法は実は昨年酒税の税率を下げましたときにやはり同じような見積りでやりまして、税率は下りましても消費が殖えて税収はそんなに変らないという前提で見積りまして大体それがそう狂つた見込みになつておらんように思つておりますが、必ずしもそれがそうだからこれがこうだというわけでもございませんが、その場合と同じような考え方を以ちまして、映画に対する消費資金は大体同じだという前提で計算してございます。  それで衆議院の修正案によりまして税率が下つた場合におきましては税収がどうなるか、提案者によりますと、これによつても百九十二億取れるというようなお話もございますし、或いは多少不安かも知れんが、かなりそれに近い数字が取れるというふうなお話もございますが、結局それはその入場者の消費する金が一体どれくれいかというような点から、基本的に違つた御意見を持つておられるようでございますが、我々としましてはその点につきましては、これは要すれば修正案の提案者のほうから御説明願いたいわけであります。  一応我々のほうで作りましたその次の筋二の表は、第一の計算をそのまま使いましたときに税収はどうなるかという見込みでございます。この場合におきましても、今の消費資金は全体として変らない、こういう前提をやはりとつております。従いまして一の表でありますと映画のほうの課税標準額が五百四十七億になつておりますが、二のほうの計算で行きますと六百九億に殖えておりますが、これはまあ税率が下り税金が下る、併しその映画の入場者が支払う年間の支払金額は変らない、こういうふうな前提できております。計算のやり方としましては、先ほど申しました一の計算のやり方を大体踏襲しております。この見込みで参りまして一応出ます数字は十二分の十一で、十一カ月分といたしまして百四十五億、こういう数字になります。  それから第三の表でありますが、これは大蔵委員会のほうからの御要求が、現在の地方税の課税見込額、それをそのまま伸ばし、同時に現在の五割の税率を課税してやつた場合にどういう数字になるかという御要求でございまして、従いまして二十九年度の課税見込額、それの基礎になりました課税標準額、これに九%の消費増を見込みまして出した数字でございます。映画におきましてこの課税標準額は三百三十九億、従いまして我々のほうの原案におきましてはこの数字をとりませんで、先ほど申したような配給収入から計算して行つた、かようなわけでございます。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) これより質疑に入ります。

小林武治緑風会

○小林武治君 大蔵大臣にお伺いしたいのでありますが、私ども今日初めてこの法案に接するのでありますが、地方税としましては、もう御承知のように事業税、遊興飲食税、入場税、この三税がまあ税の大宗であつたのでありますが、この際政府が入場税だけなぜ国税に移管するか。即ち、私どもの申したいのは、遊興飲食税と入場税は大体同じような性質であるのでありまして、この両者を大体同一扱いをするのが、私は税としては当然の措置ではないかと思うのでありまするが、その間の一つ事情を、前に御説明があつたと思いますが、私どもも承知いたしたいと、かように存じます。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 地方制度調査会や税制調査会におきまして、それぞれ入場税及び遊興飲食税を地方税に移管してはという答申が出ておることは小林さん御承知の通りであります。そこで、政府におきましても、この両方について取調べたのでありましたが、併し、なかなか一挙にそれをやるということはいろいろ困難な事情が見通されましたので、従つて、そのうちでどちらかと言えば、一番財源が偏在しておると見られる入場税のほうを先ずやつて、漸進的にそれで地方財源の調整という目的を一部果す。けれどもそれで十分と言えないときに、更にいろいろ検討した結果、遊興飲食税もという考え方で、まあ漸進的な考え方で、一番偏在しておる入場税を取上げたというのが実情でございます。

小林武治緑風会

○小林武治君 遊興飲食税につきましては、私ども非常に熾烈な運動があり、この運動に自由党或いはその他の党、政府が動かされた、かような印象を受けて極めてあと味の悪い思いをいたしておるのであります。私はいずれかと申しますれば、徴税の上で入場税、遊興飲食税を比べますれば、むしろ遊興飲食税のほうが大きな問題があるのでありまして、入場税をやるなら遊興飲食税も共に決定されるべきものであろうと思います。聞くところによりますれば、入場税等につきましては、脱税等が多くあるから国税に移管するのだというようなことも言うておる向きがあると聞くのでありますが、遊興飲食税と入場税との間にさような点において政府が差別を持つて見ておるかどうかということをお聞きしたいのであります。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 私どもは別に脱税云々ということを主として考えずに、こうした財源の成るべく偏在を防ぐ意味合いでやつたのでありますから、例えば最初に出しましたときの税率にいたしまとても、或いは税制調査会の答申もありましたように、つまり税収額はそのままでという考え方がございましたので、従つてこれらを国税に移管すれば多少とも税の徴収に慣れているからまあ幾らか増収にはなるかも知れんというような見込で、従つてこの税制調査会の答申の意を重んじて、金額を殖やすという点に重きを置かず、財源の偏在の調整という点に重きを置きましたので、当初から若干税率を下げているというようなことがありますることは御承知の通りであります。遊興飲食税の関係につきましては、只今申上げました通りに、どうも同じような事情があろうかと思いまするが、併しこれは一応私どもで検討いたしましたところが、いろいろの見方もございましようが、ちよつと国会を直ちに通過するような見込が立ちませんでしたので、従つて政府としては検討はいたしましたが、提案は差控えているというような次第であります。併しながら何ら政府といたしましては、この業者の運動に動かされたという事実はございません。

小林武治緑風会

○小林武治君 実は私どもの経験からいたしますれば、遊興飲食税を地方当局が徴収するということが極めて困難であります。殊に現在のところ税法にかかわらず、割当の徴収或いはもう一種の徴収の請負、こういうふうなことが行われておりまして、その間にいろいろの疑惑を招くことがあるのでありまして、この点は私はむしろ入場税よりか遊興飲食税のほうにその弊害が多い、かように考えているのでありまして、若しかような措置をとるとするならば、私はむしろ遊興飲食税を先にすべきであるのみならず、それは遊興飲食税の偏在も入場税以上のものがある。かように考えるものでありますが、私は入場税を先にしたということはむしろ政府の片手落ちで、或いは政府の一つの失敗でさえないかと考えているのでありますが、その点将来の見通しとして遊興飲食税をどういうふうにお考えになつているか伺つておきたいのであります。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 小林さんのおつしやつた点誠にお尤もに存ずるのでありまして、私どもも遊興飲食税が、まあ税法の建前から言えば、厳格に取られているものと見られません点が、多々あることについて同様な考えを持つておりましたので、できることならば、入場税と遊興飲食税の両方をという感じを持ちまして検討を加えたのでございましたけれども、先ほど申上げましたごとくに、どうも遊興飲食税のほうはなかなか現在の情勢で通過する見込が得られないというようなことでございましたので、ともかく一つでもいいから漸進的にこれをやりたい、比較的通過する見込がある入場税の国税移管から先ずやつて行きまして、将来はこれは税制調査会の答申もありまするし、又小林さんの御意見もあり、大体私ども小林さんと同様に考えているのであります。でございまするので、まあでき得るだけ私どものほうでも今後努力することにいたしまして、そうして国会の通過の見込が立てばこれは是非一つそういう時期には、これを実行いたしたいと考えている次第でございまするが、本年のところはその見通しが立ちませんでしたので、私どもとしてはその偏在の事実がむしろどちらかと言えば顕著な入場税だけをとつた。その辺の事情は一つ御了承を願いたいと存じているのであります。

小林武治緑風会

○小林武治君 実は入場税と遊興飲食税は私はいずれにしろ同じ取扱をすべきものだということを特に政府に申上げて、今後の善処を一つ要求いたして置きたいのであります。  なお、このたび衆議院におきまして税率が修正されたのでありますが、中にはこれだけの改正をしても収入はそう影響ないというようなことが言われているのでありまするが、私は若しかようなことを政府が考えているとするならば、徴税に脱税が多くある、こういうふうな考え方を前提にしなければ、さようなことは言えないと思うのでありまするが、その点は如何ですか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) この税収の見積りとして政府が立てましたのはお手許に丁度差出しましたような工合に、政府が一応計算したのを基礎といたしまして、修正案の通りになれば、百四十五億かそこらになるのじやないかという一応の見通しがつくのでございますが、併しこれは提案者の一部にも、いや、いろいろなことを詳しくお調べになりまして税収はそう減るものではない、元の政府の原案であつた百九十二億ぐらいのものは収入があるのだというお話も相当強く、これは衆議院の速記録等で御覧を願えばよくわかるのであります。併しながら私どもといたしましては、どの程度であるか、まあ一番このお出ししているものが百四十五億という数字をお手許に出しておりますが、一応こうは思いまするものの、併しよく言えば、入場料金が下れば又多数の人が入るとか、或いは映画がよくなれば多数の人が入るとかというような問題等もございますので、実際はどういうふうな数字が出て来るかということは、この地方税の取扱のときと国税のときと、その大差あるわけじやございませんが、どうも実際のときにどう出て来るかということは、やはり今後の実際を見なければわからないと存じておりますので、まあ私どもは一応のところは、もと考えておつたところまでも行くまいが、併し必ずしもそれまでに行かんとも限らない、若干の減収ぐらいのところではあるまいか。減収の程度がどの程度であるかということについては、はつきりしたことはやはり決算を待つほかないのではないかと実は思つておる次第でございます。

小林武治緑風会

○小林武治君 その点について私は御注意を申上げたいと思います。私は曾て地方当局の経験からいたしましても、入場税そのものにつきましては、入場券等が、殆んど県の徴税になつておるのでありまして、これらが滞納になつて、これを他に若干流用しておると、こういうような弊害は従来とも認めておるのでありますが、税そのものの脱税というものは私はしかく著しいものがあるとは思われない。従いまして政府が今後国税局でこれを徴収するにつきましては、さような脱税が多いであろうというふうな目を以て、これに捜せられるということは、私は一つの間違いを起すと思うのでありまして、その点は一つ徴収に当るものにつきましては、十分注意して頂きたい。これは他のものに比べてしかく私は大きな弊害があると思つておりませんが、この点特に申上げておきたいところでありますが、なお、このたびの修正によりまして、政府といたしましては、一応相当の減収額を計算されておるのでありまするが、これらの補填は私は直ちに一兆億予算にも影響をする、かように考えておるのでありますが、その点は如何でございますか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 実はこの点について私どもも、この修正を受けまするときに、修正案の内容を見まして、いろいろ考えましたいろいろな点が修正されておりまして、主として私どもは、これが地方財政に影響することがあつては相成らん、勿論中央でも同様でございますけれども、この税の建前から申しまして九割を、百七十二億八千万というものを地方へ譲与税として出すことにきまつておりますから、これが若し地方へ行かんようなことがありますと、地方財政計画に狂いを生ずる、こういうことをいろいろ考えましたので、それでこれらにつきましては、第一にこう考えたわけであります。一割相当額十九億二千万円というものは国の一般会計にとることになつておりますが、仮に、先に行かんとわかりませんが、足らんような場合には、その分は国の歳入減と見て考えて行こう、国のほうへはつまり一般会計に受入れて延ばして行けない場合には、受入れる方法もございますが、それはそういうふうにして行こう、それでもなお不足する場合には、或いは今度の特別会計のうちに一時借入金が二十億できることになつておりますので、二十億円の一時借入れを以て地方財政に支障なきよう取計う、この二十億円があります。これにつきましては、修正者のほうでも修正をされまして、あれは年度内しか借入れはできませんが、翌年度までに一カ年はいいということ、借りたときから一カ年はいいというようなことになつて、翌年度で返済すればいいような取計いもされておるのであります。そういう二点から必ず地方には御迷惑かけないように持つて参ろう、こういうふうに考えておるのでありまして、それで不足額がいよいよ確定しますれば、これはまあ一般会計の負担となります次第で、従つてそれは三十年度に予算で、この不足分の確定分だけを繰入れる、こういうのがやるべき常道ではあるまいか、こういうように考えて、衆議院における御答弁にも、さようにお答えして参つたような次第であります。なお、念のために申上げておきますが、二十億借入れする場合の利息は、本年度の予算に計上してございます。この特別会計で借入れる場合の息利は予算に計上してございまして、地方財政にはいわゆるこの問題のしわ寄せは参らない、こういうように実は配意いたしておる次第であります。

小林武治緑風会

○小林武治君 なおもう一つ伺いたいのは、この法案がすでに恐らく施行期日が相当遅れて来る、こういうふうに思うのでありますが、従つて衆議院の修正案で百七十二億とこの法案で限定されて来ておりますが、その金額はそのまま維持してよろしいかどうか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) この点についてはもう少し私ども考えてみたいと思いますが、或いは地方のほうでこつちが通らん場合に、移管しない前の分は、丁度お受入れになつておることでございますので、その点において或いは金額の問題を減じて頂くようにお話がつくかどうか、或いはそれが予算への関係もございますからこの点もう少し考えた上で答弁さして頂きたいと存じます。

小林武治緑風会

○小林武治君 なお、これは大蔵省の御答弁を求めるのは如何かと思うのでありまするが、税率の引下げということは、これはまあいわば主として大衆のための引下げ、こういうことになるのでありまするが、従来ややもすれば、税率を引下げても、料金に影響がないのが多い、こういうことが多いのでありますが、これは私は折角税金を下げても大衆のために如何かと思うのでございますが、これらにつきましては、大蔵省として何分かの用意と申しまするか、御注意があるかどうかということを伺つておきたい。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) まあ前回そういう問題があつたように聞いておりまするので、大蔵省としては税率の引下げが成るべくいわゆる入場料金の引下げになるように期待いたしておるのでありますが、或いは又映画とかそういう内容をよくするということに使われる場合も出ようかと存じまするので、それらの点について、直接何か主税局長のほうで特別のお計らいがあるかどうか、そういうようなことも実はこの間注文はいたしておいたのでございますけれども。

小林武治緑風会

○小林武治君 これは今のことを大蔵省にもう一度重ねてお聞きするのはどうかと思いますが、どこかでさような取計いができないものかということを、一つ政府でも考えて頂きたいと、こういうことを一つ御注文を申上げておきたいのであります。  それからもう一つ最後に申上げますのは、私は重ねて遊興飲食税、入場税というものの取扱い方を、できるだけ早い機会においてとにかく同一にいたして頂きたいということを強く要望いたしまして、私の質問を終ります。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 小林さんの長い経験からのことでありますので、私どもも実は感を同じゆうする点が多いので、先ほども申した通りいろいろ考えておりまするから、是非一つ期待に副うようにいたしたいと存じております。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 私只今の小林委員と大蔵大臣との質疑応答を承わつておりまして、腑に落ちない点が少くない。先ず第一は、先ほどもお触れになりました遊興飲食税の問題であります。大蔵大臣のお答弁はいろいろおつしやつておつたようであますりけれども、我々が承知しておるところによりますと、地方制度調査会の答申にしても税制調査会の答申にしても、勿論これを一体のものとして考えておつたことは間違いありません。それから又政府自身としてこの二つのものを一体のものと考えて、そうして同時に国税に移すという方針を持つておられたことも、これは確かです。而も同時にといううちに、事の順序から言いますと、遊興飲食税のほうが先ず準備過程において取り上げられて、そうしてそれと入場税とは一体のものじやないかということで、入場税もあとから一緒に国税に持つて行こうという話になつたということも、大蔵省の人からも自治庁の人からも、我々ははつきりと聞いておつた。にもかかわらず、にわかに遊興飲食税だけがやめになつて、そうして入場税だけを国税に移管をするという結果になつたために、我々は非常にその間のいきさつといいますか、そういうものに対して疑問を持たざるを得ない。而も疑問というものは、極めて不明朗な疑問を持たざるを得ない。で、只今大蔵大臣の御答弁によりますと、どうも遊興飲食税のほうは、持つて来たかつたけれども、非常に反対が強い。国会の通過のほども疑われたからやめた。そうして入場税だけということでありますが、然らばこの入場税に対する反対は極めて微弱であつて、そうして遊興飲食税に対する反対は極めて激しかつたから一方だけを持つて来た、こういう御判断をなさつておるのかどうか、それを先ずお伺いしたい。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 先ほど私が申した意味は、反対が強いから強くないからということを、そう取上げて申した意味ではございません。先ほど私が申した意味は、遊興飲食税のほうは反対が、これも反対があることは当然でございまするが、私どものほうの、例えばこれはまだ政府が出すということに至りませんが、いろいろ与党間その他の打合せもございまするが、そこのほうにおきましても、なかなか通る見込みが立たない等の事情もありまして、私どもとしては国会を通過する見込みがなかつたというような点もあり、もう少しやはりこれは検討すべきであろう、こういう点から政府としては最初から遊興飲食税はお出ししなかつた次第でございます。出す前にいろいろこれはサウンドをして見たりして見ましたけれども、これはなかなかそういう点がまとまりが悪くて、私どもはこれでは国会にお出ししても通過の見込みがないだろうというふうに考えられたので、それのみの理由ではございません。政府でもなおこれをもう少し検討して見ようということもございましてやめたという、こういうのでありまして、最初からその提案をいたしたものでもございませんが、その点御了承を願いたいと思います。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 その点がどうもよくわからないのですが、国会を通過する見込みが立たないということは、結局反対が強いということだと思うのです。だから同じこの一体のものとしてすべての人が考え、又政府自身もそう考える。それから答申案もそう考えておるものを、あえて一方だけはやめて、一方だけは通すということは、そこによほど政府自身の判断をされる上に大きな入場税の場合と、遊興飲食税の場合の、反対なら反対でもよろしいが、その反対について、片方は非常に弱いから、片方は非常な反対が強いからという、何か判断の根拠というものがなければいかんと思う。我々が考えるのは、結局遊興飲食税のほうは、非常に業者を初め、あの手この手の反対が非常に猛烈に起つておる。ところが入場税のほうは反対の立上りが立遅れになつたというようなことで、政府のほうがその反対の立遅れておるのに乗じて、入場税だけをぽこつと持出したというように判断をせざるを得ないのです。その点は如何です。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) これはどうもあなたの御判断を曲げて下さいというわけに参りませんが、これはもう私どもはこれは御承知のごとくに、入場税と遊興飲食税とは必ずしも一体とは考えておりません。入場税と遊興飲食税の二つをばできれば地方財源の調整に資するために国税移管にしたいと、こういう考え方を以て臨んだのでありますが、先ほども申した通りに、どうも遊興飲食税のほうは、これは私ども何とか通し得ると思いましたけれども、与党のほうでも遊興飲食税については率直に申して相当反対があつたことは御記憶の通りでありまして、これではなかなか通す見込みがないというところから、地方財源の調整という目的のために入場税を、それに幾らかでも助けになるということで、一つを取上げた次第でございまして、最初から二つ出してその一つを取り下げてということとは違うのでございまするから、その政府が出すに至るまでの経路については、これはどうもいろいろの御判断がございましようけれども、これはどうも私の判断に御同意して下さいということを申上げるわけに参りませんが、率直に事実を私は申上げておる次第でございます。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 まあその点はいろいろ言うことがありますけれども次へ移りますが、先ほど小林委員の御答弁において、この際は遊興飲食税はとりやめたけれども、近い将来において何とか最初の方針通り国に持つて行きたいという意味の御答弁がありましたが、その点は間違いございませんか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 只今のところは、私は実は、私個人の考えを申すことはございませんけれども、私としては入場税も遊興飲食税も成るべく国へ持つて行きたいという考えを持つておつたのでございまして、従つて又皆さんのお話にも大体性質が似ておることは御承知の通りであります。従いまして私が小林さんの長い地方長官としての経験から、ああいうことを言われ、私どもその事実をしばしば聞いており、税制調査会や地方制度調査会でも、そういう御答申が出ておるのであるから、できるだけ国民の理解を求めてできるだけ早く通過の見込みが立てられたら、これをお出ししたい、こういう心持には少しも変りはございません。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 その点について、実は私先般参議院にこの税法が提案されたときに、塚田長官に質問をいたしたのですが、そのときの塚田長官の御答弁では、只今大蔵大臣が言われたこととは違つておるのでありまして、今後遊興飲食税を国税に持つて行く考えはないという御答弁があつたのです。そうなりますと、大蔵大臣のほうは中央へ、国税にできるだけ早い機会に持つて行きたいという考え方をしておられる。それから自治庁長官はそういう考えは全然ないという御答弁があつたわけなんですが、同じ政府の中でそういうことになりますと、我々は自治庁長官の言を信頼していいか、大蔵大臣の言葉を信頼していいか迷わざるを得ない。その点政府としてはつきりした方針というものはないのですか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 私は本年度の予算では、もうこれは本年度は出しておつて、これについて出さないことはこれは当然のことでございまするが、又来年度以降をどうするかということが、これは今後閣議等を開いて、いろいろこれは御相談をすべきでありまして、来年度以降の問題については、これはまだ何にも皆でそう話合うわけでもございませんので、本年度の問題について閣内がいろいろ意見が違うのはそれはあることであります。それはあなたがたでも、率直に私は言いますが、秋山さん、来年度、さ来年度のことをいろいろお話になつてみたら、大分違いましよう、それは率直に私はそういうことを申上げる。そういう来年のことについて意見が違うのはどうだ、こうだとおつしやつても、これは来年、さ来年のことは意見が皆違いましようよ、相談をし合わなければ。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 それはそう簡単に言つてもらつては困る。大体もう政府は最初から本年度は補正予算も何もやらないと言つておるのですから、だからその前提の上で、こちらが今後はということで質問をしておるのです。それに対する答弁として、大蔵大臣は早い機会にと言つても、それは只今おつしやつた通りなんです。一月や二月の後にそれをやられるものとも思つてないのだけれども、とにかく早い機会に国税に持つて来るという基本方針ははつきりなさつた。又自治庁長官はそれはやらないという基本方針を持つておる。だからそこに食い違いができる。その食い違いというのは、ただ個人同士の何か将来の見通しについての単なる思いつきの相違というようなものではなくして、やはり両大臣の御答弁がそういうように食い違つておるということが、そもそもこの入場税の国税移管の問題、或いは遊興税の国税移管取りやめの問題というような、変てこな問題が起る原因になつておるのだと思うのです。まあ我々聞くところによると、自治庁のほうはやはり我々の考える通りに、入場税なり遊興飲食税というようなものは、歴史的にも又その税の性質から考えても、これは最も本来的なこれは地方税である、地方の自主的な財源である。それを簡単に国に取上げるということはよくない、我々はそういう考え方である。この政府の提案に至りますまでの大蔵省と自治庁との折衝の過程においては、自治庁はそういう考え方をしておられたということを我々は聞いておるのです。大蔵省のほうはそうではなくて、とにかくがむしやらに二つのものを国に取上げてしまいたいという考え方で、いろいろと話合われた結果、まあ自治庁のほうが押し切られたというのですが、そういうことだつたということも、これは満更嘘ではないと思う。で、その将来の見通しについて、もう一度政府の方針をはつきしておいて頂きたいと思う。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 早い機会というようなことを、私は三十年度以降の意味で申したのでありまして、二十九年度に関する限りはさようなことは申しておりません。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 二十九年度は。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 二十九年については、さような考えを持つておりません。三十年度以降についてのことを申しておるのでありまして、これからのことは、これは三十年度の予算その他のことで、今あなたがおつしやつたような多少意見が違つたから、押し切つたとか押し切られたとか問題が出たんでしようが、二十九年度の問題については私ども押し切つたとか押し切らないということではなくて、お互いに話合つて笑つたうちに話がついたと思つておるのでありますが、(笑声)そういうことは違うんですよ。これはいろいろ閣議でも開いてみて、今後の財政状況でいろいろ御相談申上げて、そこで三十年度のことを今ここで言えとおつしやるのは、これは私は少し無理だと思う。これはやはりそのときによく内外の財政状況を見合つて、それで御相談した上で、双方納得したものが一つの閣議で出て来て、これが一つの政府の意見としてまとまる。そいつを今のうちからまとめたもので返事をしろとおつしやつてもそれは一人一人の意見があることは、これは私は当然だと思う。従つて今若しお話の点がこの二十九年度に関して早い機会にという意味でございますればさようなことは考えておりません。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 そんなことは考えてないので、やはり三十年度以降のことを聞いておるのです。それから参議院の本会議で、自治庁長官にお尋ねしたのもその意味でお尋ねし、又自治庁長官も恐らくその意味でお答えになつたんだろうと思う。いずれにいたしましても、大蔵省と自治庁で三十年度の、一年あとの見通しについても、そういうように見解が違つておるということは、今回の画期的な地方税制の改革というものが、実は必ずしも画期的なものでない。宙ぶらりんなものだというようなことにもなると思う。まあそういう根本方針を一つ部内で思想統一をやつておいて頂きたい。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 今のに関連して、今の秋山君と大蔵大臣の質疑応答は非常に私は重要な問題だと思うのであります。ただ単にこれをいつから移すか移さんかという問題でなしに、根本的に一体入場税であるとか或いは飲食税というのは、地方税として取るのが妥当であるか、国税として取るのが妥当であるか、この問題にかかつて来るだろうと思う。自治庁の長官との、或いは大蔵大臣との食い違いが若しあるとすれば、そこの見解の相異といいまするか、相異というものから生じて来ると思う。大蔵大臣はどうなんですか、これはあなたは国税として取るのが至当と思うか、地方税として取るのが至当であるか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 入場税については国税に移管するのが至当なりと考えます。それから遊興飲食税については、これは今後も又よく相談をした上で、或いは地方制度調査会、税制調査会の意見に従うべきかどうか、又これらの点については改めて相談したいと思います。これは今日は今提案していないことでございまして、又このことは将来の問題でありまするから、将来のことは将来において相談をしたいと存じます。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 今の大蔵大臣の御答弁は甚だどうも私は腑に落ちない。あなたのさつきからの答弁から推してみるというと、これは飲食税もともに国税に移管するのが、国税として取るのが妥当であるというような見解に立つて答弁されておつたように思う。今の御答弁では全くそれと反対のような形になる。その点はつきりしてもらいたい。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) それは私としては、入場税、遊興飲食税を共に、この両調査会の意見に、答申に基いてするのが本当だと、妥当だと考えたときもあるが、併しいろいろやつてみて、これは入場税のみを移管するのが適当であるとして、今回政府の提案としては入場税のみをお出しした次第であります。このことをはつきりと申上げておきます。然らば、三十年度以降のことについてはどうかと言われるから、三十年度以降、両調査会の答申に基いてどうこうするか、これは政府の部内の意向をまとめた上で、政府が出すべきものかどうかということは、これはやります。併しそれについてあなた個人はどういう考えかというお話であつたから、それは最初そう考えたのだから、私としてはこの調査会の意見を、まあ三十年になるか三十一年になるか知らんが、できるだけ早く持つて行きたいと思うということを述べただけで、これは閣議としては、閣議できまつたものをここで御提案申上げて、初めて閣議提案になるのでありまして、提案するまでの道行き、又考え方については、これはいろいろありましよう。これは私は避けがたいことだと思う。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 それでは更にお伺いいたしますが、今年度については、入場税として移管するというふうな根拠はどこにありますか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 根拠は只今申上げた通り、私どもはこの地方財源調整の意味に役立てるために、この入場税移管を必要なりとして出した次第であります。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 その地方の財源の調整ということは、非常に幅の広い言葉であります。切詰めて言つたならば、調整上どういう点から考えて移管するというふうに考えるのか、その点を……。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) どういう点からといつて、言葉はよくわかりませんが、私どもは地方財源を調整するために、例えば今までの入場税であれば、取れた土地がそのままそれを使つておるものを、これを国税に移管して、そうしてその九割を人口割で配分することによつて財源の調整をする。一割を但し国が一般会計へ入れる、こういうことであつて、その地方としては、どれだけの収入が自分のところへ来る、人口がこれだけあるからこれだけのものが来るということが、これははつきりするのであつて、地方財源の確保にも役立つし、又人口別という点に調整もできると、こう考えております。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 そうすると、大体あなたのお話で以てわかつたのでありますが、調整ということは、偏在しておるために、これを調整するとこういうふうな意味になりますか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) その通りです。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 そういうことになりますね。そうすると、私はそこにいろいろ又伺いたい点が出て来るのです。一体偏在しているから、これを一応国で取上げて、そうして交付税にして九割を人口に按分してその町村に返してやる、この行き方はいわゆる地方自治の上から考えまして、果してこれは妥当なものなのかどうかということを考えてみなければならん。私はむしろ偏在するのが普通ではないかと思う。これが当り前ではないか。あなたのような考えに立てば、これは各町村なり市の事業、或いは自治というふうなものは大体基礎ができておりまして、例えば道路がどうであるとか、或いは水道がどうであつたかというふうなものは大よそ基準ができております。その上に偏在しているからして、これを按分してやるということならば、それは考えられる。ところが今の日本の現状においてはそうではない。或るところにおいてはそういう基準に達するところもあるかも知れない。それから或る村においては殆んどそういう手がつかない場合があるかも知れません。それを平等に見て、そうして九割を交付税にして返してやるということは、これは地方自治のあり方を、根本的に私は現況に合わない考え方に立つておると、こういうふうに思うのであります。そこで問題は、地方のこの特徴なり或いは個性なり或いは地方の文化なりというものは、どういうふうに考えているか、こう考えて参りますと、偏在しておるから、直ちにこれを持つて行つて、そうして按分するというふうな行き方は根本的に間違いがある、こう思いますが、あなたはどう思いますか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) どうも私はさように考えません。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 さように考えないということになつたら、どういう理由によつてさように考えるのですか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) それは富裕県もあるし、貧弱県もあるし、これはいろいろあつて、それらの地方の財源の分配のことは大蔵省がかれこれ言うべきことじやないと思う。或いはこれは自治庁の長官が答弁されるのが本当かも知れません。併し私どもとしては、こういう財源の調整が必要であるということはどこでも言われておることでありまして、地方制度調査会においても、一人反対があつたかも知れませんが、あとは全員一致している。或いは税制調査会でも全員一致しているのです。従いまして、あなたの御意見はあなたの御意見として伺うけれども、私どもは財源の調整をできるだけすることは、大蔵省の勤めとして当然のことであると考えております。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 私は大蔵大臣のお考えかたは、全く地方の自治というものを悪平等に考えておる全然あなたは抽象的にものを考えていて、そうして算盤の上から税を吸い上げて、それを返してやるというふうな形で、いわゆる地方の特徴であるとか或いは地方の自治であるとかいう、その根本のことを忘れておる。だからそういう考え方になる。この点は自治庁長官にどういうふうに考えておるか一つ伺つておきたいと思う。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) それは私はこういうふうに自分としては了解しておるのでありまして、私どもの考え方としては、若木委員のおつしやる通りだと思います。税の性質から言つても、これは地方の税であるべきであると、地方の税で地方に置くべきものは地方に置くという大前提に立つて、現在考えられるいろいろの地方の税財源というものを見てみると、どれもこれもみんな偏在をしておる。而も同じところに偏在をしておる。そこでいつかも申上げたように、国民負担が限りなくまだ進歩して行ける段階ならば、偏在はそのままにしておいて、そういう税制度の下で十分な税収入の得られないところにだけ国から補給をしてやつて、そうして地方自治をぐんぐんといろいろの意味において伸ばして行くということを私もしたいと思う。併しそうまでも行けない、今の国民負担の現状から考えると……。そこで地方自治というものを考え、従つて或る程度の地方に財源の偏在というものは勿論認めてやらなければならないけれども、非常に大きく偏在するならば、国民の負担を大きく殖やさないで、或る程度弱いところも地方自治が成り立つて行けるように、大きなところから幾らかそつちへ廻わすという形にする。従つて私は、今のこの偏在是正の制度でも、依然として御承知のように偏在は残つておるのでありまして、我々も百パーセント偏在是正ができておるとは少しも思つていない。非常にどの税も同じように偏在する。激しい部分が若干これによつて調整ができる。私は入場税だけが今年偏在是正になつて、国に一応移すということになつて、遊興飲食税が行かなかつたということは、このものの考え方で、今年入場税だけを国に持つて行くことによつて、その他の部分と併せて偏在是正が一応考えられる線のものが出て来ておるからして、今我々が考えるように、入場税もとれ、他の税もとれて、それから又地方財政というものが我々の想定するような形に大体出て来る限りは、遊興飲食税というものを国に移すという必要は出て来ないのじやないかと、私はこういうふうに考えて、先般自分としての考え方には、遊興飲食税を国に移すという考え方は自分はないと、こういうように考えてお答えを申上げたのであります。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 長官のほうの考え方は、大蔵大臣のほうのいわゆる算盤の上からの考え方とは大分隔りがあるように思うのですが、それにしても私は長官に伺いたいのですが、今のお話を伺いますと、なぜ一体無理に交付税に持つて行つたか、今のお考えから言つたら、むしろ偏在を或る程度認めて、その不足分に対して平衡交付金というような国から直接別に金を出してやるのがあなたのいわゆる考え方に副つて来るのではないか、そこで初めて各村なり各都市がその特徴を現わして十分な施設の下に、これが地方自治として育つて行くのじやないか、こういうふうに考えられます。私は平衡交付金制度そのものにもまだそういう点では欠点があると思う。私ならば、そのままにしておいて、足りない分は国からどんどん出してやる、こういうふうに行くのがいわゆる地方分権の本質だと思う。併し、今の交付税制度に持つて行くよりも、平衡交付金制度のほうがまだその点を十分考えておる。そういうふうに地方自治を考えておるあなたが、なぜ一体交付税のほうに進んで行かれたか、この点を伺いたい。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) その点も私は先ほどお答えしたつもりであつたのでありますが、そういうふうにいたします場合には、偏在しておるところを、例えば東京とか大阪とか非常にたくさんとれるところをそのままにしておく。従つて、そういうところは非常にいろいろな施設がよくできると思う。又その他のところが非常に相対的に見ても又絶対的に見てもこれは減つておるのです。そこで相対的に見ての開きと、それから絶対的に見て貧弱府県が何もできないという状態をなくするのに国から御指摘のように持つて行つたと、この場合にはどういう形にするにしても、誰かに国民負担がそれだけかかつて参るわけであります。そこでさつき申上げたように、国民負担がいくらでもまだ忍んで頂ける段階ならば、我々もそういう方法をとりたいと思うのです。併しそうも行かないものですから、国民負担を殖やさないで、地方の各団体間の富裕と貧弱の間の差も或る程度縮める、そうして不十分ではあるが、或る程度どの団体も自治団体としてやつて行けるようにするのには、偏在しているものの一部分を国に取上げて、もう一度それを別の形で返してやるということにして偏在を是正するというのが、両方の面から見た総合的な考え方として一番いい方法ではないかと、まあいいといいますか、今日の状態では止むを得ない方法ではないかと、こういうふうに考えて、この考え方に自分としては賛成をしたわけであります。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○若木勝藏君 遊興飲食税の問題は今後の問題として残されておりますが、あなたの今の御見解から行けば、大蔵大臣の見解とは私は全く反対の立場に立つておると思う。今後この問題の調整に当つては、十分一つ地方自治の育成というような立場で、いわゆる単なる国の予算とか或いは算盤の上から地方自治というものを片付けないようにあなた頑張つて頂きたいと思います。

加瀬完無所属クラブ

○加瀬完君 大蔵大臣に伺いたいのですけれども、只今秋山委員の質問に対しまして、三十年度のことは今まとめたもので返事をしろといつてもできない、こういうふうにおつしやられたのでありますが、地方財政の逼迫というものは既定の事実であります。又これが一年、二年のうちに甚しく好転するという予想もつかないわけであります。で、こういう現実の問題というものを根本的に解決しようというので、地方税法の大幅な改革というものがこのたび行われたのじやないかと思う。そういうふうな点から考えるならば、遊興飲食税というものだけを切り離して来年度どうかすとるか再来年度どうかするとかいうふうに捨てておける問題ではなくて、この際これは解決しなければならない問題じやないかと、こういうふうに私は考えるのであります。只今塚田長官、それから大蔵大臣からのお話の中にもありましたように、偏在是正ということを強く言うならば、偏在是正の度合というものはむしろ遊興飲食税のほうが強い。又入場税だけの偏在是正というものをして、遊興飲食税は残しておいて偏在是正というならば、この偏在是正ということは確実にはなされておらない。又富裕府県の義務教育費国庫負担金などをそのままにしておいて、偏在是正を入場税だけでできると言つても、ちよつとこの言葉には政府のやり方は客観的に当つておらんじやないかという疑問を私はどうしても持たざるを得ない。そう云つた点から考えるときに、一体遊興飲食税が一番問題になつておるのは、先ほど大臣のおつしやられるように、その遊興飲食税だけを何か今後問題に残してしまつたということで、それで地方材政の一番の欠陥である財源の偏在是正というものが完全に行われるという点について伺いたい。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 加瀬さんが言われたのもよくわかるのでありますが、私が申した意味は、本年度の予算につきましては、これは入場税で能うだけの財源調整をしたと、こういう意味でございます。そのときに、それでは遊興飲食税も一体で云々というお話がありましたが、私どもも一体と考えておりますが、併し三十年度にこれをどうするかという問題につきましては、三十年度予算その他を編成してみて、又地方財源等の問題をよく見ての上でなければ、ここでかれこれ申上げにくいので、尤もいろいろ地方が財政的に相当困つておられる状況はよくわかるのでありまして、この点については、絶えず自治庁のほうとも十分の連絡をいたしまして、そのときの財政の許す限りの措置をとつておる次第でございます。本年についてはこれだけの措置をとつてあるのでございますが、来年度、例えば本年のこの間幾らか修正をされた部分等で、修正に基く減収等が、地方へ来ると、それらの問題についても実は来年は考えなければいかんのじやないかと、これは当然考えざるを得ない問題だと思つております。それは来年のことは来年という無責任な意味で申すのではなくして、来年のことは来年の実情に基いた予算編成のことで御相談をしなければならんと、こういう意味で申しておる次第ですから、どうぞそう御了承願いたい。

加瀬完無所属クラブ

○加瀬完君 その点はよくわかるのでありますが、私の伺いたいことは、本年度と言いますけれども、本年度は地方財源の点から言うならば、大幅に大きな改革が行われた重要な年度であります。その本年度において、偏在是正なら偏在是正ということに根本的な対策が講ぜられないで、来年、再来年を期待することはできない。そこで経過を我々が第三者的に外から見ますと、どうも陳情でありますとか、運動でありますとか、こういう強い線の働きのあつたものが、その方向に変えられて来たというふうにも見られる節があるのであります。そうでありますると、そういう何か一つの情実的な関係で、政府の言う地方財源の充実という点は薄められて来ておるのではないか、こういうことであつては、非常にこれは問題ではないか。そこで政府が声を強くして言う地方財源の充実という点から、何故に一体遊興飲食税というものをこの際国税なら国税に移管するということを枠から外したのか、或いは又義務教育の富裕府県に対する負担金のいろいろの是非が輿論の問題になつておるのでありますが、こういうものもそのまま頬被りで過したか、こういう点がどうも納得行かないと思うのであります。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) これは義務教育費半額国庫負担の問題は、二回に亘つて私どもが国会にお出ししましたけれども、どうしても通らん。通らんものを又出して、徒らにそれを予算化してみたところで、その予算が欠陥を生じて、二十八年度のごとくに第三補正を要するというようなことにもなるのでありまして、遊興飲食税につきましても、私どもはまあ只今のところは漸進的に、今年の予算はそれで足りるということでございましたので、最初から政府の提案としてどうこうということはいたさなかつたのでありますが、併し遊興飲食税も研究はいたしてみたのであります。研究をしてみて、党のほうにおきましても研究してみまして、政務調査会等でもいろいろ意見が出ましたが、それに基くというと、到底国会を通る見込がないのです。これは私は率直に言葉で申上げるのです。国会を通る見込のないものを出して、それを又予算化しておくということは、これはどうもすべきことでないので、やはり皆さんの納得の行くようなものをお出しするということで民主政治は行くべきものじやないかと、こう考えましたので、今回はお出ししなかつた次第であります。それまでのいきさつについては、いろいろおつしやつておられるのですが、併し私としてはこれ以上どうも申上げにくいのです。又内輪の問題ですから……。但し、政府としては、如何なる陳情にも請託にも動かされたことはございません。運動にも動かされたことはございません。

加瀬完無所属クラブ

○加瀬完君 くどいようでありますが、私たちの立場で地方財源の充実という点から質問をいたしておるわけであります。地方財源の充実という点を主点に考えますときに、遊興飲食税というものをそういう形で枠を外すということは、理想的には地方財源の、特に偏在是正というものは目的を達したということにはならない。なお又入場税を見ましても、入場税が税率の修正によりまして甚だ心細い、政府の初め意図するような方向とは違つて来ている。こうなつて来ると、地方財源の充実はますますその濃度を薄められたという、我々は感じを持つわけであります。そうであるならば、遊興飲食税は国会を通る予想がつかないから、それを外したというならば、入場税についてもいろいろこれは非常に問題があつた。これだけの、政府の意図する方向ではないような修正をされた。而も地方財源の充実を薄めておるような形において、入場税だけを国税に無理に引揚げるということも、筋が通らないのじやないかと、こういう点です。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 地方財源を薄めるということになつては相成りませんので、先ほども申上げましたごとくに、この税率が修正によつて変つた結果、どれだけ実収になるかということは、よほど見通しはむずかしいのでございまして、私どもか在来の大蔵省式の出し方で、あのままの数字を、つまり率が変つただけの数字を掛けて引きますれば、百四十五億くらいのものになるのでありまするが、併し修正者の御意見のうちには、いや百九十二億の元のは入りますよということをたびたび言つておられることは、これは速記録を御覧下さればよくわかるのでありますが、そういうふうに言つておられまして、よくわかりません。よくわかりませんが、一番あなたが御心配になつておる、つまり地方のほうへ御迷惑をかけてはいかんから、そこで税収が地方に譲与すべき百七十二億八千万が欠けてはならんから、これにつきましては、最初に小林さんにも申上げましたが、丁度国のほうが受くべき十九億二千万、このほうは受けられることができなければ受けないでおくと、更に又それでも足らんときには、特別会計で二十億借入金ができることになつておりまするので、その二十億の借入金て地方の財源に支障ないようにする。尤も二十億は年度限りということに元の原案はなつております。その年限りしか借りられませんでしたので、修正案では更に翌年度まで繰越してもよいという修正が行われておりますから、現実の問題は何ら支障なく行われるわけであります。結局そういうことで、地方には御迷惑がかからない。地方としては、はりきりと国がこれだけの予算を立てて、その予算のうちから九割が入つて、それが人口別に来るのだということで、財源はやはり確定するのだと、私はこう見ておるのでありまして、まあそういう点で、元の案とは少し違いますが、これは先ほども申したのですが、実際どういうふうに入場料が上つて来つて来るかというのは、ちよつとはつきりいたしません。いろいろな見方もございますが、大蔵省では一応そういうふうに見ておりますが、まあ収入の如何によつてはいろいろな措置もとらなければならん。万一足らん場合には、御承知のように三十年になつてこれは一般会計からこれに対する補いをするという問題が起つて参ると存じております。

加瀬完無所属クラブ

○加瀬完君 さつき小林委員との応答の中にも、入場税が下がれば入場人員が増加し、又内容もよくなるはずであるので、入場者も従つて殖えるということであるから、見込額には余り変化がないという大臣のお答えがあつたのであります。それに対して小林委員のほうから、それじや確実に税率を下げた場合には、入場料金を引下げるというふうになるのかと言いましたら、そういう注文はつけたいけれどもというお話で、これははつきりしておらない。又料金か下らないにいたしましても、内容が向上するであろうから、そういう点は期待ができるということでありますが、これは大蔵省がやることでもなければ、政府がやることでもありませんから、内容がよくなるかどうかわかりません。又営利会社でありますから、営利を捨ててまで内容をよくするなんということは考えられない。そうしますと、これは入場税が税率を引下げたからといつて入場人員が多くなるとか、或いは又内容がよくなるから入場者が殖えるであろうということは、これはそうなるならばいいという希望で、それを確実な見込として計算することはできないと思う。不足をした場合には、結局国庫収入分の十九億或いは二十億の一時借入れの方法をとるというのでありますが、こういうことを予想しなければ、百九十二億という一つの数字の想定ができないということそのものは、非常に入場税そのものの不健全性を現わしているのじやないか、その点政府の出した数字と修正者の出した数字が違つておるのでありますが、私どもは若しも政府の出した数字というものに確実性を認めるなら、この修正者の挙げた数字というものにはどうも信頼が置けない。又修正者の出したという数字に信頼をおくとすると政府の出した数字は甚だあいまいだということになるわけです。いずれにしても、とつて見なければわからないというのではなくして、確実に最低限予想できるものを数字として抑えるよりほかに抑えようがない、そういう形で皆かぶつて来るということを考えますと、この入場税そのものの見込額というものは不確実だと思うのでありますが、そういう不確実なものを地方財源として充てがわれても、我々は地方財源が充実する有力な根拠というふうには考えられない。この点を御説明願いたい。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 大蔵省は多年税を扱つておりますので、いろいろの徴税の基礎がございまして、これは国税に移管した場合にはどうなるかという基礎に基いて出しておるのでありまして、細かいものが必要であれば主税局長からあとでこういう根拠でこれこれこうしておるという説明をしてもらいます。  なお、お話のありました通り、これは私も別に権限を持つておるわけではございませんが、それは税がこう変つたから、税がこう安くなつたから料金を下げろという権限は何ら私は持合せておりません。又映画なら映画の場合、よくしろということも何ら権限を持つておりません。けれどもこの前これは加瀬さんも知つておつたと思うのですが、税を下げたが料金を下げなかつたことについて、業者がいろいろ非難を受けておられる、社会的な輿論といいますか、制裁、制裁というほど激しいものでもありますまいが、そういうこともあつて、これだけやかましい問題があつて、下つて見ればやはり映画館主としてなり或いは興行主としては、そういう措置をとろうというのが常識でもあろう。これはあなたのおつしやることと違うかも知れないが、そういう意味から税の督促は税務署のものが行きますから、これとていろいろ税務署のほうで権限も何も持つておらないが、懇談的に好意的に話をして来れば、向うとしても収入の増加を来たすことだからいいでしようから、そういうことについて軽い意味で申上げたので、決してこれこれこれだけの人間が余計入つて来るという意味で申上げたつもりではありません。ただこういうこともあるから、税はそう必ずしもこれだけ減るものではないという意味で申上げた、これは前後の言葉で御了承願えると思います。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 今の問題ですが、大蔵大臣は修正者が税収は減りませんというから恐らく減らないし、地方にも迷惑はかからないだろうというお話ですが、これは私は大蔵大臣として実に無責任な言葉だと思います。言葉尻をつかむわけではございませんが、私は確かに地方はこれだけの修正を受けたら、地方財政全体としては大いに迷惑がかかる、影響があると思う。それを只今のお言葉のようになくしようとすれば、これは入場料が安くなつたために今まで一回見ておつたものが二回見るというようなことがあるかも知れません。あるかも知れませんけれども、そういう問題は微々たるものとして、これはやはり巷間伝えられるごとく、税務署が余ほど強硬な徴税をやる結果になると思う。或いはもつと悪くすれば非難を受けておる割当課税のようなことまで中央から各税務署に対してやらなければならないことになるのじやないかと思う。これは非常に地方に対しては、地方住民に対しても又地方財政に対しても大きな影響を持つ問題だと思う。その点は大蔵省として、先ほどもこの徴税を強化するのではないかというお尋ねに対して、大体今のままでやれると仰せになつたようなお話もあつたのですが、これは果して本当に大蔵省がこれだけの修正を受けて、そうして而も地方財政に迷惑のかからないという初期の目的を達するだけの自信がおありになるのかどうか、お尋ねしたいのであります。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) これは先ほども申した通り、私は大蔵省が一応推定で、こういうふうに減少になるが、但し提案者のこういう意見もあるから、どれだけになるかということはわかりかねるという意味で申上げたのでありまして、併しそれが地方財政に御迷惑をかけてはいけないから、それで修正案にいろいろな点が修正されておるのであります。又政府はこれを認めておるのであります。即ち、例えば国の一般会計の受ける百十九億二千万円、一時借入れの二十億円が、これは翌年まで借りて行けるという、それでもなお足らんこと等が生じますれば、これは更に翌年度一般会計から支出を図らなければならない。こういうことまで申しておるのでありまして、地方財政に御迷惑をかけない、こういうことを主体にしたことなのです。今あなたはおつしやつたが、何ら地方財政に迷惑のかかることを考えないで、地方財政であればこそいろいろな点を考慮いたしまして、修正の案もかように相成つておる。私も決して修正者の御意見をそのまま、収入が減るものではないということを申しておらないのです。修正者のそういう御意見もあつて、どれだけ減るかということがはつきりしないということを申上げたことは、これは秋山さん御承知の通りだと思います。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 仮に只今の大蔵大臣のおつしやることを信頼してかかるといたしても、本来入場税を国税に移管して、そうして入場税の収入を以て財源の不均衡を是正するという本来の筋からは多少はずれて来ることになると思う、結論として……。その点は御異議ございませんか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) それは仮に百十九億二千万円の分、これは一般会計から受入れませんから、お話のごとくにそういう筋からはずれて来ることになりますが、その場合はつまり一般会計から受入れるような収入のうちには、歳入増を生ずるものが相当ございますが、歳入減を生ずるものもございますので、これは大きな一般会計のいわゆる一兆円予算ですから、その点は受入れ易いのであります。それはできるだけそういうことのないところが望ましいのでありますが、これは国のほうの歳入減に影響がある、これだけの問題になりますので、従つて歳入がそのままで行けば、それについて財政的な措置を後日用意して国会の御協賛を仰がなければならんことに相成ります。これは勿論でございます。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 その点が最初の、財源の不均衡是正という建前から出発した入場税の移管問題というものが、非常に本筋から離れて来た、片輪なものになつて来ておるということを私は考えるのです。それだつたら、もう最初から入場税を国税に移管するというような無理なことをやらないで、別な方法で地方財政の不均衡是正ということを、政府は考えられるほうが税体系としてもすつきりしたものができて来るのじやないか、あれだけ衆議院ですつたもんだやつて、参議院の予算の自然成立というような政治問題まで惹き起して、そうしてやつとこさ衆議院で僅かな差で通過しかたと思えば、こういう重大な修正を受けておる。むしろ初めからやらないで、ほかのことを考えて、例えばたばこの消費税あたりを、大都市のたばこの消費税を税源として、そうしてそれをその他の貧弱県へわけてやるとか何とか、そういうやり方をしたほうが、地方の実財源を確保するということにも応えられる。そうしてでこぼこ調整という要求にも応えられて、非常にすつきりしたものではないかと思う。私は大蔵省のこの税制改革に当たつた役人自身が、或る雑誌へ書いておる記事を読んだのですが、それにも大蔵省の役人ははつきりと書いてある。大体遊興飲食税と入場税と二つ国税に移管することによつて、初めて不均衡是正ということの目的が達せられるのであつて、中途から遊興飲食税が落ちたということによつて、今回の税制改革の意義は半減したということをはつきり書いておる。あなたの、大蔵大臣の部下が書いておる。だからそれが非常に片輪になつておる。その片輪になつたものが又こういう重大な修正を受けて、もう片輪も何もない、てんで問題にならんです、これは満身創痍。ただわずかにいい点があるとすれば、ただ政府の面子が辛うじて立つたぐらいのことよりほかに取り得がないんですよ、これは。私はこれに対しては政府に非常に重大な政治責任がある。又地方財政に対する大きな責任を政府はみずから求めて引つかけられたのだと思う。この間の緒方副総理が手を下して書かれたという、あの自由党の新党結成の呼掛けの声明なんかでは、何か国会にキヤステイング・ボートを握る小会派があつて国会を不明朗にしておる——これはとんでもないことである。この修正案なんかは大体政府自身が改進党や社会党の反対に往生されて、そして日本自由党に対して何か斡旋をやつてくれと言うて政府のほうから頼まれたのじやないですか。そしてそういうその結果に基いてできた修正を受けて、そうして修正者が税率は減りませんよと言つたから減らんだろうというような、まるで他人事のようなことを大蔵大臣が言われるということは、誠に我々心外に堪えない。で、恐らくこれが国税だつたら、国税で而もその税収が全部国の懐に入るのだつたら、大蔵大臣はもう少し真剣に考えられると思うのです。これがどうせ地方の問題だから適当に考えられて、適当な答弁でお茶を濁して言われるのじやないかと思う。そういう点について大蔵大臣の、或いは大蔵大臣の下で働いておられる大蔵当局の地方財政に対するものの考え方、頭の置き所というものに非常に私どもは不満を持たざるを得ないのです。もう少し地方財政の非常に苦しい現状を親切に真剣に考えてもらいたい。とにかくもうこの財源調整という意味は殆んど零になつておると思うのですが、大蔵大臣どんなお考えなんですか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 先ほど大蔵省の官吏がこういうものを書いた、それは私どもも、その事務のほうではそう思つておる。それだから私もそう考えておつたけれども、国会を通過する見込みがないということで、打開け話まで秋山さんに言つて、又それを引出すということはこれは実は困るのですが、それで従つてすでに御承知の義務教育半額国庫負担法を二回も出して審議未了になつたこともあるから、出してみて審議未了になるものを出してもしようがない。こういう点で必らずしもどうも考えた理論を貫ぬきにくいものがあつて、実際の政治行政上止むを得ず、こう判断した結果であることは、先ほども申上げた通りであります。なお、これによつて税収入が減つて云々ということについては、これは先ほども地方財政の問題については措置はとつてございますが、国のほうとしては、これは私どもも申すまでもなく原案を通してもらうことが一番希望で、それがために努力したのでありますが、これはどうも私どものほうの政治力が足らん結果として、こういう修正を受けざるを得ない。こういうことになつたのは、誠にこれも率直に申上げてそれは遺憾でありまするけれども、併しこれでもなお私どもは財源調整という点については、これは筋を貫ぬき得ると、こう考えたので、これに御同意申上げておる次第なんであります。まあ私どもはすべて原案を出すように……。これは秋山さんのほうは、最初からこういう修正を受けるのでしたら、これはもう少し考えたでございましよう。たばこの問題その他で以て考えたでございましようけれども、併しこれは当然ですよ。国会の修正権というものに対することは、これは触れるわけには参りません。従つてそういう点から止むを得ずこれを忍んでおる次第であります。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 入場税の試算では百四十五億、当初の予定した数字より少ないこと四十七億という数字が出ておる。そこで百七十二億は政府としては保証しなければならない、十九億二千が歳入不足として出て来るというお話は受けましたが、全部繰入れても百四十五億しかないのですが、そこで二十七億入場税に関する限りこの試算では不足になるんですが、どういうふうに処理されるお考えですか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○国務大臣(小笠原三九郎君) 私は先ほども申しましたごとくに、一応私どもそういうふうに出しますが、必ずしも百四十五億に限つたものでなくて、もう少し増収になるんじやないかというふうに見ておるのでありまして、一部の修正者の見方にはたくさんあることは、これは伊能さんも御承知の通り。そこで一応としまして十九億二千万円の一般会計の分は、これは今お話の通りであります。それでなお足らんものが地方に出て来ますので、それについて二十億というものを借入金で行けることになつております。なお、細かく言えば、更に足らん分が出て来ますでしよう。足らん分が出て、それを年度内に処置しなければならんときには、これは予算等も組まなければならんというふうにも見るのでありますが、最後のいわば正確な実際の実績を見て、二十九年度これだけの収入があつたということで、残りの分について出すべき分は僅少と思われるものが仮りにありましても、極めて少ないと思いますので、これは三十年度の予算で組んだらよろしいんじやないかと考えております。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 先ほど小林委員から触れられました従来の入場税を次第に逓減して行きながら、税込の入場料というものは殆んど下つていないというのが実情なんですが、先ほど主税局長はこれに対して何も対策を考えていないというような御返事でしたが、恐らく修正者の意思は税込の入場料を下げて、そうして健全な大衆の娯楽を成るべく安く見せようという趣旨だと思うのです。今までもそういう趣旨で下げて来ながら、実際税込の入場料を下げないということは、当時この徴税のほうの府県のほうでは、興行師に対して下げろということを言つておるが、それは映画会社のほうがフイルム代を上げて来て下げられないのだということで逃げられてしまつておるというのが実情なんです。実際従来はそういう府県の関係なのだから、実際それを興行師に交渉させると、興行師は映画会社のほうに責任を転嫁して逃げてしまう、結局は追及できないというのが実情なんです。折角今回も又こういうふうに入場税を下げるのですが、この国税になつた機会に、主税局長は是非熱意を以て少くとも一部を税込の入場料を下げることに努力して頂きたいと思います。そうしないと、これは恐らく修正意見者、或生は従来輿論となつておる入場料が高いということに対して応えられないと思うのです。これは結局興行師に交渉すれば、興行師は映画会社がいろいろな改善に使うのだということで上げてしまう、丁度入場税を下げただけのものを上げてしまうということなんですが、結局は映画会社のほうに、これは私企業ではありますけれども、何らかの手を打つて十分修正の意思が通るように一つ御努力願いたい。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) ちよつとお諮りいたします。只今から参議院の本会議において経済援助資金関係の補正予算が審議せられるので、それに出席のため大蔵大臣は暫くの間当委員会を抜けたいということでございますからして、止むを得ないものと認めて、認めたいと思いますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) それでは本会議を終えたら一つ……

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) まあ実は先ほど非常に煮えきらないようなことを申しましたのは、御承知のように法律的に我々がどうこうとかいうあれは、結論的にどうとかいうことではございませんので、余りはつきりしたことは実は申上げなかつたのでございますが、修正者の御意思といたしましては、少くともこれだけ税金が安くなれば料金を下げるか或いはその内容を充実させるか、少くともそれがお客のほうにその効果が移つて行くように当然ならなければならんものだ、こういうふうな御意思のようでございまして、実は我々としましても、前回の入場税を下げましたときに、相当興行者が今お話のようにいろいろ非難をこうむつておる面もございますので余り裃を着たような姿でなくて、一度その関係の人たちとよく御懇談申上げまして、そうして修正者の御意思を伝えたいと実は思つていたのですが、只今の御意見なども、その機会によくお伝えして、こういう修正が若し成立しますなれば、その意図のあるところを十分それが実現するようによく伝えたい、我々の気持ちもよく伝えてみたい、かように実は考えております。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 塚田長官にお尋ねいたしますが、地方自治の自主性を高めろということを常々長官もお立場がら主張されておるところでありますが、税の立場から自主性を高めるということは、地方税を自分の財政需要に応ずるまで高められれば、これは理想なんでしようが、これは言うべくして行われない。高めようとして税を上げれば、上げるほど地方自治体の貧富の差は甚しくなるという結果になるのですが、その意味においては、今度の県民税の創設及びたばこ消費税の創設は確かに財源の調整には大いに役立つのですが、併しこれだけでは到底解決できるものではない。従つて入場譲与税のような制度が考えられて来た一つの問題だと思います。そこでこの譲与税、それでも足らない分は交付税で賄う、譲与税と交付税、どつちを自主性を高める意味においては先に行わなければならないか、この点をお伺いしたいと思います。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) 私はこの譲与税は実は国に持つて行かれておりますけれども、本当は国の税であるとは思つておりませんので、本来の姿はやはり地方の税であると、こういうように考えておるわけであります。又実際の扱いも一割を残すだけで九割全部は返つて来る。一割を残すのは一割を残すべき理由があつて、そのほうがいいだろうと私も思つたわけであります。従つて最も自主性の強い税としては地方税独自のもの、それに次いでは譲与税の形のもの、そうしてその次の段階にこの交付税という形を持つて来る。交付税の形になりますのは本来の税が国の税であるものを或るパーセント法律上義務ずけて地方に持つて来る、まあこういう工合になつておると私どもは考えております。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 そうしますと、税の上から自主性を高めるためには、先ず地方税をできるだけ偏在のないようないい税でやつて行く、その次の段階には止むを得ないから譲与税のような方法で偏在の是正をやる、最後は交付税である、こういうふうな順序と考えてよろしいですか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) まあ大体そのようにお考え頂いていいのではないかと思うわけであります。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 そういうお考えだとすると、今後も自主性を高めるためには、たばこ消費税というものはもう少し上げて行けば、自主性を高める上において相当偏在の是正に役立つ税だと思います。それから先ほどお話になつた遊興飲食税というのも譲与税の意味においては相当役立つ、そういうふうにして行くならば、結局交付税というものは将来だんだん少くして行ける。これが地方自治体の自主性を高める意味において、是非努力して頂かなければならんことだ、こう思いますが如何でしようか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) 少し感じが違うのじやないかと思つて伺つておつたのでありますが、私はこの交付税で持つて来るほうが自主性が高まるか、譲与税で持つて来るほうが自主性が高まるか、さつきは段階としては譲与税それからして交付税というふうに自主性の程度をあれしたのでありますが、今度の改革ぐらいになつておりますれば、交付税、譲与税も私は地方に対する自主性という意味においてはそう大きな違いはないようになつておるのではないか、勿論最も自主性のあるものは地方の税でありますが、地方の税がそれ自体で十分とれない、又仮に税率を上げる、若しくは新らしい税を考えるということにしても、恐らくどういうものを考えても、又どのように税率を操作をしても、偏在を増すばかりであるという以上は、これをどうかして偏在を是正するということは、今日の段階では止むを得ないのじやないか、そこで偏在の是正ということになると、地方の考えられる税のうちからして、幾つかを国に持つて行つて、それを配分する形で以て偏在を是正する。更に絶対量として、従つて地方から持つて出たものは、地方の財政の総収入額においてはプラス、マイナスにならないわけでありますけれども、総体的にこれは配分の過程においてやはり違つて来るわけでありますから、総体的には地方財政というものをそれだけ強めて行くような結果になるわけであります。更にその不足分を今度国の側からして、本来国の税であるべきものを交付税という形で以て、国に或る程度の義務付けをして、而も国の収入の何%というふうに自然の伸びもあるという形に持つて来るように、今度の改革ではなつておるのでありますから、私はここにも自主性はある。どういうものをどういう工合に組合せて行くかということは、やはり地方のいろいろな財政需要の工合と、それからして、今申上げたような地方のいろいろな財政収入の質、量というものを勘案してきめて行けばいいのじやないか。どの形でなければいけないというような、そうこだわつて考えないでもいいのじやないか。例えばたばこ消費税で持つて来るか、交付税で持つて来るかでありますが、やはりいろいろなものが幾らかずつ来るということで、酒も消費税で来る、たばこも消費税で来るというふうに取交ぜた形になつておるほうがいいのじやないかというような感じで見ておるわけであります。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 成るべく地方行政委員会の委員のかたの御発言をお願いいたします。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 主税局長にお尋ねしたいのですが、第三種の入場税ですね、第三種の入場税はこの場合取上げられなかつたということについて、大蔵省のほうでは第三種の入場税については国で徴収をするのがどうも不適当だ、だからそのままにしたというような御説明ができておつたように思うのですが、この点は地方に残された事情というものはどういうことなんですか。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) その不適当と我々が考えましたのは、結局第三種の入場税の中で非常に大きな額を占めておりますのが御承知のようにパチンコなどでございますが、どうもパチンコの場合におきまして、あの料金を入場料金としまして課税するというのは、なかなか実行の上からいいましても、地方でも御苦労なさつているようですし、困難であります。我々が見ますと、むしろ例えば東京なら東京におきまして、銀座とか新宿のような中央の所と場末の所と、幾つか段階をおきまして、一台幾らといつたような課税方法をとるのが若し税をかける場合におきましては一番適当なかけ方じやないか、そうしますと、国でそういうふうなやり方をするということは、これはもう全国を幾つかの段階に分けなければならんという問題になりまして、なかなかむずかしい問題になつて来る。むしろこれは府県にもお願いをして、そうしてそういうような形態で以てやつて頂いたほうがいいのじやないか、地方税でございますと、現在そういうふうなやり方をとり得るたしか途が入場税法でとられておりますが、これは条例で以ておきめになるわけでして許されますが、国でやるということになりますと、東京はそういうことをやるが、ほかは二種でやるというわけにもちよつと行きかねますので、そういうような点も考えまして、第三種というものは、これは地方へ残して行つたほうがいいのじやないか、大体我々が国でとるのに不適当だと考えました主たる理由はそこにあるのであります。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 そういたしますと、結論としては、国税として国がなかなかとるのが面倒だから、あれだけはのけたということですか。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) 面倒だから、とり方がむずかしいとか、執行がむずかしいという意味の面倒だからという意味でございますれば、我々はさようには考えておらんわけであります。要するにやはりああいうものについては、ああいうものに適当な課税の方法があるのじやないか、同時にその課税の方法というのは、今ちよつと簡単に申上げたが、一つの考え方だと思うのでありますが、そういうふうなやり方は、国で全国一律にそういうものを作るのには適当でない、こういつたような結論を得たわけでございます。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 いずれにいたしましても、これは一律にとりにくいから地方に残して、とりいい第一種、第二種だけ国でとり上げたということにこれは解釈せざるを得ないのです。そこで従来はその第三種、これも含めた入場税として地方が二百億少々のものをとつておつた。ところが今度はその第三種を除いて、而も税率をかなり下げて、そうして百九十二億というものを政府原案でも考えており、そうして又今度四十七億ばかりのものが修正によつて減収になるという、表面ずらはそうなつておりますけれども、さつきの大臣の話でも、そうはなつても、実際にはそう減収にはならないのじやないかというようなことでやられますと、これは従来の地方税であつた入場税の税収よりは、よほど国の税収の場合が徴収率が高くなつて来るのじやないか、それだけ徹底的な徴税攻勢を税務署の手でかけられるという結論になつて来ると思うのです。而もこの減収によつて地方財政の受ける打撃というものは、まあ十九億二千万円の問題だとか、或いは二十億の一時借入金だとかいうようなお話もあるけれども、いずれにしても、地方自身として非常に苦したときですから、だからそういう地方の法定外独立税として取るという余地を残しておけば、地方は必らずこれをとろうとして自治庁へ申請して来るにきまつておる。自治庁のほうはそれをお認めになるかどうかということを、先ずお尋ねしておきたいのですが、それを認めるということになりますれば、結局今度のこういう中途はんぱな、極めて筋の通らん入場税の国税移管をやつてもらつたばかりに、地方の住民の税負担というのは、あれやこれやで一層重くなる結論で、地方民にとつては甚だ迷惑だという結果になるのですが、そうはお考えにならないのですか。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) 私は一応の見積り、これを元にしてとにかくいわゆる割当課税というような弊に陥る、或いはこれだけ是非とらなければならぬために、めちやくちやないわゆる徴税攻勢、そういつたようなことは絶対にすべきではないと思いますし、国税庁も現在その気持でおります。現在の入場税の徴収状況、これはいろいろ我々も検討してみておりますが、非常にうまく行つている所も勿論ございます。同時に必らずしもそうでないという所もあるように見受けられます。今度税率を相当下げる機会におきまして、そのへんの従来うまく行つていなかつた所につきましては、よくお話合もし、そうして適正なる納税をして頂く、これはそういう努力は当然すべきだと思つておりますが、例えば一定の収入を得なければならぬということを初めからきめてしまいまして、それによつてそのために無理な課税をする、こういうようなことについては、我々は全然考えておりません。  それから地方の負担が、少くともこの入場税によつて何か重くなるのじやないかというふうな御懸念のようでございますが、結局一応歳入としまして入つて来る金、これがそのまま一応地方住民の負担になるわけでございますが、それが今税率修正とかいろいろな問題と関連しまして、或る程度相当の減収が心配されるというようなことは、地方住民に対する負担が重くなるというようなことではなくて、むしろ逆な傾向にあるということが心配されますからこそ、我々としましては、地方財政にそれによつて欠陥が出ないように、国としては措置を構ずる、こういうふうに考えているわけでございまして、これによつて地方住民の少くとも入場税に関する限りにおいて、負担が重くなるというふうには、これはそういう御趣旨かどうかよくわかりかねますが、そういうふうには我々は考えておりません。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 只今の主税局長のお話によると、大蔵省としては割当課税というようなものは全然やらないという御方針のようですけれども、これは実際所得税なんかの税務署のやり方を見ましても、これは全部割当課税です。割当課税と言わざるを得ないようなやり方をしておるのです。そういう点があるから、この問題については我々は非常に疑問を持つ。同時に又ここでは問題になつていないけれども、事業税なんかの今度の改正についても、非常に疑問を持たざるを得ない。この割当課税ということをやらないと言つても、実際にはやつておるのですから、それを本当に主税局長の言明通りに絶対にやらないように、これは具体的な一つ措置をとつてもらいたい。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) よく割当課税をやつているじやないかという御批判を受けまして、我々もいわゆる割当課税ということは実はやつていないのですが、ただ従来やつていることがそういうふうな眼で見られるようなことをやつているとすると、それは我々としては大いに反省すべきだということを十分注意しております。同じような意味におきまして、これについていわゆる割当課税的なことを絶対にやりません。それははつきり申上げておきます。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 只今の御言明の通りに是非実行して頂きたい。  それからもう一つは税収の一割を国が取上げる問題なんですが、その一割を取上げられる根拠並びにそれは何に使われるのかという点について伺いたい。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) これは我我のほうでもいろいろ検討して見たのですが、先ほども秋山さんの御質問の中にもちよつとそんなお言葉があつたように見られたのですが、この入場税が我々も先ほど自治庁長官のおつしやるように、国税として徴収しますが、この財源は地方のものだ、こういうふうに考えております。只それで十割が十割一応全部そうなつて参ります場合に、国税庁の配下の税務署が徴税しますために、如何にもよそのものを徴税するという恰好で、我々が相当一生懸命やつたものも、何かそこによそのものをやつておるが故に、ああいう結果になるのではないだろうかという非難を受けるのも実は厭だと、まあ税務署の者にしましても、やはり一応よそのものをというのも、どうも感覚的に工合が悪かろうと、いつてもこれは元々地方の財源でございますので、大部分は地方に還元すべきであると、やはり国税庁としましても、その意味において、実質的に国のほうでも相当責任を持つておるのだということの意味を、やはりこの一割で現わしたらどうだろうかと、勿論その一割とつた分は、一般の歳入に入りますが、実は交付税の率をきめたり、そういつたときの見合いといたしましては、この一割の収入が国のほうに入るということを一応頭におきまして交付税の税率をきめておりますので、税収のほうはそれだけ減りますが、交付税の額がそれだけ補填して行くと、こういうことになつておりますので、それによつて特に地方に御迷惑をかけておるというふうには思つておりません。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 只今の御説明は誠にどうもうまくできておるのですけれども(笑声)従来もしばしば、何かというと、役所は勝手のよいことは、それは平衡交付金で来るのであるから大丈夫だと、地方に迷惑をかけないのだと、こういう説明をして来ておられるのです。自治庁長官来ておられるから、実際にその通りであるかお尋ねしたい。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) それはその通りになつておるのでありまして、交付金の場合におきましても、今度の交付税の場合におきましても、どれだけの額が必要かということは、自治庁が策定をしております地方財政計画に基いて算出した金額、数字ということになりますから、ただこの財政計画自体の是正のし方が足りないというようないろいろな御意見はありますけれども、それにはそれぞれの理由があつてのことでございまして、考え方としましては、今主税局長が申上げた通りであると私は考えております。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 考え方はいいのですが、実際にその通り行われておるのかどうか、行われるのかどうかということが気にかかるからお尋ねしておるのです。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) 私は今までの交付金の場合でございますと、毎年毎年同じ問題が繰返されたのですが、今度交付税になりまして、率が変つて参りますと、幾からは感じが違つて参るのではないかと思いますけれども、併し少くとも率をきめる段階におきましては、今申上げたように、やはり一方入場譲与税というもので一割国がとられるということであれば、それだけ減つた数字というものを頭においてきめられてあるわけでありまして、たださつき申上げましたように、財政計画を策定いたします場合に、こういうものも是正をしたらどうかというような地方制度調査会の御意向であつたものが、相当大きなものの意見の相違などで、十分に是正に至らなかつたという意味においては、実質的に足りないという面があるという御意見は、私どもも御意見として筋のある面もあると、今後大いに努力して行きたいと考えておりますけれども、少くともそういう面を除いた部分においては、財政計画で出た必要額というものは交付税若しくは過去の平衡交付金に見てあると、こういう考え方であります。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 税務署のほうで今度入場税を新らしくとられるということで、而も今までやりつけない仕事である。にもかかわらず、この法律が公布後五日を経過した後にすぐ始められるということなんですが、その場合の税務署員の受入態勢ですね、陣容なり受入態勢、或いは人員なりというようなことについて、大蔵省はどういうふうな措置をとつておられますか。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) 入場税の施行のために増加する人員というのは、四百七十人を一応予算に要求してございます。実際の問題としましては、片方に別途御審議を願つております行政整理の人員削減のことがございまして、結局四百七十人殖えるということが片方にありましても、削減の人数のほうが実は多いわけでありまして、従いまして、新らしくそのために採用しなければならんと、こういう問題はないわけでございます。従いまして、現在おります人間の中から入場税のほうに必要な係を編成し、その人員を充てるわけでございまして、従いまして、新らしく外から採用し、それを訓練するといつたようなことは実は必要ございません。勿論、新らしい税でございますから、それなりに、我々のほうとしましては、訓練は必要でございますし、準備も必要でございますが、まあ法案が成立後これは四月一日を当初目途にしていろいろ計画が組んでございましたのですが、遅れましたのですが、やはり法案が成立しますれば、できるだけ早くそれを実施に移したい。と申しましても、全然その間に期間がなければ、ちよつとこれは無理なわけでありますが、国税庁のほうと相談いたしまして、大体公布後五日くらいの余裕があればやれるのではないか。そのために必要な或る程度附属的な準備は相当進めております。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 これは自治庁のほうにお尋ねいたしますが、先ほどの従来の第三種の入場税ですね、これに対しで、恐らく今日の地方の財政状態から想像しますと、法定外独立税を起そうという県が殆んどではないかと思うのですが、そういう場合に、自治庁としてはどういう方針でこれに臨まれるか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) これは私どもも御想像の通りだと思う。恐らく法定外の税として大部分のところから申請して来ると思います。そういう場合には、許したいという考え方でおります。又、むしろ積極的に慫慂してもとるというようにしたいというくらいに考えております。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 そういたしますと、やはり先ほども大蔵省のほうにお尋ねした杞憂が杞憂でなくなると思う。やはり結論として地方住民の入場税関係に対する負担というものは従来より殖えるのではないか、重くなるのではないかということを私は考えるのですが、自治庁のほうの見通しはどうですか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) お尋ねになつておるのはどういうことなんでしようか、入場税に対する地方住民の負担が殖えると、こういうことなんでしようか。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 入場税関係についての地方の住民の負担が殖えると考えるか。

奧野誠亮自治庁税務部長

○政府委員(奧野誠亮君) お話のように、今度国税に移されました入場税法案におきましても、従来地方税でありました場合と同じだけの収入を上げようとしております。従いまして、別途に第三種施設に対する課税が行われますと、それだけ税額が殖えるということになると思います。ただ今回衆議院におきまして税率の引下げが行われまして、その結果大蔵省の見積りにおきましての、五十億内外の減収が平年度計算において生ずるというふうに言われておりますので、やはり若干は減税になるということになろうかと思います。第三種施設に関しまする入場税の収入を二十億程度というふうに考えております。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 まあ軽くなれば結構なんですけれども、私は恐らく重くなるのではないかと思う。併しそれは見通しの問題ですから、これ以上申上げませんが、いろいろお尋ねをいたしました結果が、結局最後には百七十二億によつて偏在の是正をやつて行くということなんですが、実際にそのうち財源の調整作用をするのは五十億か五十一億程度のものだと思う、この政府の原案で行けば……。ところがそれが更に今度の修正によりまして半減されておるわけなんですから、この国税移管による入場譲与税による偏在の調整作用というものが非常に幅が狭くなつて来ておると思う。むしろその程度のものならば、いつそのこと入場税の国税移管ということをやめて、そうして地方交付税で多少その面を殖やしてみるとか、或いは改進党が修正案を出しておつたように、東京や大阪に対するたばこ消費税を、その他の貧弱県のほうに廻すというような方法を考えたほうが手取早くてすつきりするのじやないかという感じがするから言うので、その点について大蔵省並びに自治庁の御意見を聞きたい。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) 我々はこういうふうに見ておりますが、偏在是正そのものは今度の税率軽減によりましても行われる。ただ要するにいわば国の負担において、若しこれが当初の予定通り税収が入らなかつたといたしますと、国庫のほうで一応それだけ持出しをいたしまして、或る程度の入場税に対する減税を行う。これは今度の営業税の減税、事業税の減税などについてもよくおわかりと思いますが、東京などはたくさん余つているので、それらが或る程度減税されますと、東京などがその一番減税による減収の効果は受けるわけでありまして、同じような意味におきまして、軽減したということによつて、軽減するか、或いはそれを一応特別会計に入れまして人口割で分けるか、その違いはございますが、一応偏在の是正そのものはこれは行われた。ただそれが当初考えられていましたように、一応地方財源になつていたものの中のものを特別会計で収入して分けて、人口割で分けることによつて是正する代りに、そういう姿にならなくて、片方で以て減税が行われた、それに見合う金が国庫のほうから出た、こういうふうな結論になると考えるべきものじやないかと思います。いろいろな御意見はございますが、我々のほうといたしましては、こういう姿におきましても、やはり一応入場税は国税として収入して人口割で配るというほうがいいのじやないかと考えております。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) まあ私のほうは幾らか秋山委員がおつしやるように、当初のものの考え方で、これは偏在の是正のために入場税を国に持つて行くという考え方がずれて来たと思います。ですから相当程度秋山委員がお考えになつているような感じは私もするのでありますが、ただ減税自体が本当にどれくらいの収減になるのか、それからして又減収にならんのか、なるとした場合にそれがどういう形において減収になるのかと申しますことは、同じ額取れても取れる場所が違つて来ると偏在という姿もずつと変つて来るものですからして、百四十五億と大蔵省は考えていらつしやるが、百四十五億がどこで減つて、そういう工合になるのか、ところによつては減らないところもある、又うんと減るところもある、総体的にどれだけの減収になるのか、その辺よく見究めてみないとはつきりした推定論断が下しにくいと私は考えております。併し全体としては、おつしやるような感じが私どももせんではないのであります。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 自治庁長官の率直なお感じの通りなんです。事実が又そうだと思うのです。それだけに我々は今回のこの入場税の国税移管という問題にはどうしても納得ができないのです。恐らく主税局長にしても、最初からずつとこの遊興飲食税を含めての国税移管の問題に携わつて来られての立場からでありましようから、只今のような苦しい御説明もできるのでしようけれども、恐らく意味ないですよ。こんな少々大阪や東京から二十億か三十億くらいのものを取つて全国へばらまいて見たところで、大した調整にならないと思う。それよりも思い切つてたばこの消費税でも、それだけ地方へやつたほうが余ほど地方は喜ぶ、或いは交付税を少し二五%にするところをもうちよつと色を付けてやつたほうが余ほど地方財政の強化になります。それはもうただ大蔵省の国税移管というそのことの面子だけの問題だと思う。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) どうも私は何か行きがかり上、そういうことをやつておるというふうに取つていらつしやるようですが、私は必ずしもそうは考えておりません。交付税の額を殖やせばいいじやないかという御意見、これは従来平衡交付金の額を殖やせばいいじやないかということになるわけでございますが、地方制度調査会などで一番大きく出ました声の一つが、勿論片方では平衡交付金の額が少いという問題も一つございましたが、同時に平衡交付金のような姿で以て、中央で基準財政収入だ基準財政需要だといつたように分ける、ああいう姿のものが一番困る、地方財政の編成においても一番困るといつたようなことで、従来自治庁から我々が伺つておるところでも、交付税で殖やせばいいといつたようなふうには全然伺つて来ておりません。  それからたばこ消費税を、東京或いは大阪のようなところのたばこ消費税を各府県に分けたらいいじやないか、どうもこれは私どういう税の構成に持つて行くと、そういう理論が出るのかわけがよくわからないのであります。いろいろな議論があるのかも知れませんが、固定資産税を現在でもダムなどの所在地以外の町村に分けるのです。これは確かに我々も知つておりますが、これはやはりわけるための相当の一応享受関係、利益を受ける関係があるということでわけていたので、縁もゆかりもないところにわけたわけではない、こういうふうに我々は理解しております。自治庁から従来そういう主張を聞いております。それで或る党から出ました東京、大阪のたばこ税をその他の府県にわける、どういう理論的な裏付でああいうことができるのか、どうも税の理窟から言いますと、ちよつと我々のほうとしては説明つかんじやないか、こういうふうに思つております。だからそういう方法によつて調整すべきだということに、我々としてはにわかに賛成しがたいのであります。

秋山長造日本社会党(第四控室・左)

○秋山長造君 理論構成もくそもないので、やる気になれば私はできると思う。それでそんなことを言つているならば、今の入場税の問題だつてこれだけずたずたに原案から退却して、それでなお且つまとまつた税の体系を飽くまで確保しておるとは、とても受取れないのです。見解の相違だけれども。これ以上申しません。まあ願くば大蔵省のほうはもう少し国税を地方へ思い切つて移譲して頂きたいということをお願いしておきます。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 入場税の関係の人が四百七十名ですか、増員になるというのですが、一応これだけが入場税の国税としての徴税費と見ていいわけですか。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) 金額のほうで以て予算のほうに計上して頂いておりますのは二億三千八百万円でございます。それから先ほど人の問題について御質問だと思いましたので定員の増加だけ申上げましたが、定員の増加としてお願いしておりますのは四百七十名でございます。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 参考に伺つておきたいのですが、国税の徴税費というのはパーセンテージではどのくらいになつておりますか。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) 多少細かい計算に間違いがあるかも知れませんが、そう大きな点で間違いはございませんが、百円当り二円二十銭くらいであります。これは国税全部の収入を片方におきまして、そうして片方は現在徴税費として計上されておりますものの総額を掲げた場合の数字でございます。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 そうすると二%ちよつとということですか。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) さようでございます。

伊能芳雄自由党

○伊能芳雄君 この四百七十名地方税から移管になる。そこで自治庁長官或いは財政部長にお尋ねするのですが、地方財政計画のほうでは、地方税からこの入場税を取られる分、こういうものはちやんと財政計画として減らすように織込んであるのですか。或いは額の点で二億何千万とか今言われましたが、さような額は地方財政計画の中から減らしてあるわけですか。

後藤博自治庁財政部長

○政府委員(後藤博君) 全体の五%程度整理の中に入れております。併し予算は現在の給与全員を一応地方財政計画の中に入れておりますので、整理をいたしますれば、その整理は全体の整理の中の数字に相成る、こういうふうに考えております。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 従来地方で入場税を徴収した場合の徴収費というものは、平均どのくらいでございますかということ。入場税の徴収の場合の徴収費です。

奧野誠亮自治庁税務部長

○政府委員(奧野誠亮君) 大体第三種施設なども総合いたしまして五%程度必要としているのではなかろうかというように予想しております。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 今回の国税移管に伴つての徴税費の計算は、そうすると、その程度のものは地方財政計画からオミツトしてあるということですか。

後藤博自治庁財政部長

○政府委員(後藤博君) 入場税は国税移管されますけれども、不動産取得税、府県民税その他の税が殖えまするので、相談いたしまして現状の人員をそのまま財政計画で組んであります。先ほど申上げましたように、但し府県では一〇%それから市町村では五%の整理をいたすことといたしておりますので、その整理の中でみるわけでございます。併しその整理は財政計画上は、整理いたして浮くところの金と、それから整理に要する金とが、つまり退職金とが同じであるという考え方をいたしております。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 大蔵省の先ほどの御説明によりますと、入場税の移管に伴つて人件費が二億三千万円、その他の経費を合わして二%……。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) 全部で。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 入場税についてはどういう考え方でおられますか。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) 入場税の人件費、物件費込めまして二億三千八百万円で、人間の数だけが四百七十名、こういうわけでございます。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 これは府県によつても違つたと思うのでありますが、入場税の徴収費というものは、他の税目に比しては比較的多額の経費を要しておつたものです。先ほどの自治庁の五%というのは私ちつと少な過ぎるのじやないかと思うのですが、それを国税へ移管したとたんに経費が二%で済むということは、能率がいいのかどうかよくわかりませんが、そういう点には矛盾はないのですか。

渡辺喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡辺喜久造君) まあ地方と国税の場合と能率の問題を余りここでいろいろ言いたくございませんが、入場税だけを新らしくやりまして、ほかに全然何もないということでございますと、二億三千八百万円という数字ではなかなかむずかしいのじやないかと思いますが、何と申しましても当の人員を全部的に擁してございますので、現在のような時節柄でもございますので、入場税はこちらへ受けても人件費の増加もできるだけ従来の人員のやり繰りをするということを、片方に頭におきまして、増加人員も最小限に済ます、経費の点におきましても、従来の国税全体の経費をできるだけ有効に使うということを、片方の頭におきまして、この入場税のために特に増加する分はできるだけ少くして済ます、こういうふうな考え方でできておりますので、経費としましては総額的に相当多額の経費を頂いております。入場税のために特に殖やして頂きました金額は今言つた程度でございますが、執行につきましては、これによつて遺憾なきを期して参りたいと、かように考えております。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 大蔵委員会では、大蔵大臣に対して、この衆議院の修正案が送付されたときに、いろいろ厳しく質問をやりまして、むしろ詰問というような程度の質問をやつた。自治庁長官にも伺いますが、今度のこの関係の法案が主たる原因になつて、参議院においては予算の自然成立という新憲法下初めての事態になつた、こういうことについて自治庁長官としてはどのようにお考えになつておるか。この点を最初に伺いたい。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) これはまあ政府といたしましても極力努力をしたのでありますけれども、御指摘のような事情になつて、いろいろ参議院に御迷惑をかけたと考えております。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 政府のほうでは努力をされたということでありますが、まあ法案の提出の時期或いはその他、これはまあ他の委員会のことでありますけれども、地方税法の一部改正というような問題、ことごとく地方行政関係のおおむね四月一日を目途として施行しなければならん法律案が非常に審議が遅延しておる。衆議院の結論が出て来るのがおそい。その原因は政府提案の遅延もありましようし、又自治庁長官も衆議院議員です、そういう意味で衆議院の審議というものについて、参議院の審議があるということを念頭においての審議でなければならん。そういうことについてはどのようにお考えになつておるのか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) これは勿論私といたしましても、政府としてはまず法案をなるべく早くに出して、そうして衆議院は御指摘のように参議院の審議があるということを頭において進めて参つておるわけでありますけれども、何にしましても、衆議院におきますいろいろな政界分野の工合とか、それから非常に複雑な問題がたくさん中に内包されておりましたために、いろいろな意味において審議がひまどつて参つたので、先ほど申上げたように誠に恐縮に存じておるわけであります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 まあ遺憾の意を表されたので、これ以上追及する必要はないのですが、どうもいろいろな衆議院で特に相当問題のある法案、或いは地方税関係においては、そう直接国の予算等と関連する場合は、まあ国税に関する税法ほど直接ではないでしようけれども、併し今度のような場合は、入場譲与税法案等は相当予算の重要な骨格をなす一つである。こういうのもについての政府側としての法案審議の促進ということについては、今後一段の御努力を願いたい。参議院において十分な審議の機会を与えるように、若しそう行かない場合には、相当の政治責任を感ずる、こういうことでないと、もう国会のおつしやる通りだ、国家の意思を尊重願うことは甚だ結構ですけれども、政府には何ら骨はないのだというようなことでは甚だ我々としては心もとない政府である、こういうふうに考えざるを得ないので、その点についての、甚だくどくなりますが、再度御決意のほどを承わりたい。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) 今後大いに努力をいたしたいと思います。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 大蔵大臣に質疑があるのですけれども、見えるまでに提案者にお尋ねしますが、今度の改正によつて、この前の説明でもおおむね税率は引下げたけれども、税収においては変りはなかろう、こういうような御見解だつたと思いますが、その点についてのもう少し詳しい御説明を願いたいと思います。

大平正芳自由党

○衆議院議員(大平正芳君) 昭和二十九年度におきまして、国税に移管されました入場税の収税の見積りをどう立てるかという問題は、第一に地方税が国税になるのでございますから、政府当局におきましても、なかなか見積り上困難を感じられたと思います。同時に我々も非常に苦慮いたした点であります。と同時に、税率を下げましてどの程度の入場税が殖えるかという問題も、本年度におきまする景気の消長も考慮に入れなければなりませんので、非常に見種りが困難になつて参りますことは、小林委員におかれましても御了承願えると思いますが、政府は我々の修正案によりまして百四十五億見当の見積りを立てられております。これもそれぞれよるべき根拠があるのでございまして、これが間違いであるというように我々は思つておりません。ただ併しながら大蔵大臣も申されておりましたが、これが唯一可能な見積りであるとも言いかねると思います。提案者側におきまして、この問題についていろいろ議論をいたしたのでございますが、例えば昭和二十八年度における映画館に対する入場者の数、それから一人頭の平均の入場料額等から推計いたしますると、ほぼ政府原案通りとれるような数字も出て参るのでございます。併しながらこれも先ほど申しました前提が極めて不確定な要素、困難な事情等もございますので、我々といたしましては、それが必ずとれるのだというように断言申上げる勇気もないのであります。そこでただ政府の見積りは従来ともほかの税目についても同様でありますが、実施当局でございますから、それだけの税収が上らないというようなことがあつては困りますので、やや手固く見積られる傾向が見られると思うのでございます。従つて百四十五億というのは相当固い見積りであるというように私どもは見ております。ただ我々の修正案によりまして、具体的に的確にこれだけの税収があるという確信を持つて申上げる数字がないのでございますけれども、入場譲与税法案のほうにおきまして、万一税収が確保できなかつた場合に対応する措置をお願いいたしまして、今年の一年間の実績の推移を見守らして頂きたい、それで昭和三十年度におきましては、正確な実績に基きまして、やや恒久的な税率が考えられなければなるまい、そういうように考えておるのであります。いろいろ消費増を見て参るというようなことを数字的に拵えることは不可能じやございませんけれども、必ずしもそれが正直な方法であろうとも思いませんので、今まで見積りのなかつたような困難な見積りでございますので、入場譲与税法案のほうの附則を改正願いまして、対応措置を構じまして地方財政に支障を来たさないようにして頂こう、そういう趣旨で提案いたした次第でございます。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 そういう附則を設けられたくらいだから、或る程度の減収は起るかも知れないということは、覚悟の上だと、こう端的に言つて了承してよろしうございますか。

大平正芳自由党

○衆議院議員(大平正芳君) その通りでございます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 ここで大平さんとそれから自治庁長官に一点だけお尋ねいたしておきたいと思うのですが、まあこれは政府と与党とは違うものだと、こういう切離しての考え方に立つならば別ですけれども、政党政治という立場からお尋ねしたいのですが、政府がこの原案をお出しになるときには、あらかじめ与党である自由党はこれに与りまして、そしてこの方針で行こうという方針が決定されてお出しになつたんだろうと思う。政府単独でお出しになるということであつたのなら、こういう重要な税制の体系を崩すことになる、変えることになるのでございますから、よもや政府単独でお出しになつたんではなかろうと、こういうふうに考えるのであります。それが政府の原案がこのように修正され、而もその修正の提案者として与党の大平さんがこちらへお見えになつて説明に当られるということは我々としてちよつと解せぬところが多くございますが、それならば政府が出される前に、自由党のほうでこういうふうに修正さるべきであつたと思うのですが、そこで衆議院の実情からも自由党はこの原案でどうしても押切ろうということで了解をしておつたのですけれども、改進党その他の会派がいろいろ妨害といいますか、口ばしを入れて来たために止むを得ず、あなたがたも説を曲げて衆議院を通過させる必要上こういう修正をされたのである、それともあなたがたも初めからこういうようにさせようと思つておつたけれども、政府は強引に党の意思を無視して押切つたのでたまたま改進党と同調してこういう改正をしたのである、そのどちらであるかということを大平議員と自治庁長官から承つておきたいと思います。将来の政党政治の運営につきまして、自由党は万年与党でないわけでありますから、この点は大事な問題であると思う。それは諸外国における政党政治、与党と政府との関係ということから考えて大事だと思いますので、この点のお答えを両氏からお伺いいたしておきたいと思います。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) これは御指摘のように政府が原案を出します場合には、党と十分相談の上出したことであることは間違いありません。国会に出しまして、その後のいろいろな情勢の判断殊に他の党派のいろいろな意見、そういうものを促えていろいろ検討いたしました結果、党の側にこういう工合にしたらどうであろうという意見が出て参る。政府と幾たびか折衝した結果、そうして行くということにきまつて、こうなつたわけであります。その場合政府がなぜ説明に来ないで、修正者側が来たかということでございますが、この国会の修正ができました場合は、国会の修正者が説明に参るという慣例に従つてそのようにいたした次第でございます。

大平正芳自由党

○衆議院議員(大平正芳君) 私も只今の塚田自治庁長官と同じような見解を持つております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 私のお尋ねしておるのはそういう点ではない、それでは大平さんにお尋ねいたしますが、これは最初に政府から自由党に話された、そして十分相談連絡をお受けになつたのでございますから、あなたがた大蔵委員としては政府原案を通すために御努力になるのは当然だと思うのであります。ところが修正をされて、而も修正者の一員に加わられたのでありますが、これは最初の政府原案のほうは正しいと思われるのであるけれども、衆議院の勢力分野から止むを得ず屈して、この修正案は次善の策としてお考えになつて、ここへ修正案の説明においでになつたのか、この点をお伺いしておきます。

大平正芳自由党

○衆議院議員(大平正芳君) 衆議院の他の修正の意見を尊重して、こうなつたというわけではございません。我我自由党側で自主的に考えておつた案でございますが、ただ日本自由党の御意見が一部入つております。これだけ申上げておきます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そういたしますと、これは衆議院を通す必要上こういう修正をされた、こういうふうに結論的には我我了解してよろしうございますか。衆議院を通すために、あなた方のほか修正者としての、説明者としてのお考えは、原案で行きたいのであるけれども、衆議院を通す心要上止むを得ずこの修正をせざるを得なかつた、こういう前提の下に修正をされたものとして我々は受取つて、参議院としてはこの審議と取り組んで行つていいかどうか、この点をお伺いしておるのです。

大平正芳自由党

○衆議院議員(大平正芳君) 非常にこれはむずかしい問題でございますが、予算がすでに衆議院に提案され、衆議院を通過いたしまして以後の修正案でございます。従つてこの入場税法案は御指摘のように予算の重要な骨格になつております。従つてこれが若し成立を見ないというような事態が起りますれば、昭和二十九年度の予算並びに予算に伴う中央、地方の財政の交流計画に非常な支障を来たします。そこで我我といたしましては入場税法を是が非でもこれは成立させなければならん、入場税そのものを孤立した形で議論いたしますと、いろんな議論が出て参りますし、個人的な見解として我々も各位が議論されてくるような点につきましてお考えを同じうするけれども、全体としての予算の仕組の上の予算の仕組の上から申しまして、この法案は他の関連において、どうしてもこれは成立させなければならない法案だということが、我々の頭に終始考えておつた考えでございます。従つて後段のことになりますると、御意見が同じになるかも知れませんけれども、是が非でもこれは多少の修正を加えても通さなければならんものだということを頭におきまして折衝に当つた次第でございます。従つてそれを衆議院を通すために不本意ながらやつたものかというようにお取りになられても仕方がないと思います。けれども、正直に申しまして、今言つたような事情を重ねまして漸くにして衆議院の通過を見たというのが実情でございます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 もう一点だけお伺いしておきたいのは、丁度造船利子補給法の問題で衆議院で自由党と改進党が修正をされまして、これは予算の修正でございましたが、御相談になつて、今問題になつておりまするああいう事件が起きておるのであります。従いまして自由党と改進党とお話になつて修正された裏はよほど気をつけて、我々といたしまして、この前ああいう事件が起きるということであつたら、参議院の特殊性を発揮して断乎としてやつておけば、こんな今日忌わしい事態が起らんですんだと思いますので、念のために大平さんに良心的に私はお尋ねいたしておきたいと思うのでありますが、これはそのまま我々今後審議いたしましても、そういう点は大丈夫であるかどうかということだけを、一つ最後にお尋ねいたしておきたいのでありますが、ここではつきり速記録に残しておかんと、又参議院の責任をおうということで、あのとき参議院でこれは怪しいぞということで、大分そういう声があつたのでありますが、あの時もう少し突張つておけば、今日こういう不祥事態を多少とも防ぎ得たと思うのでありますが、その点から私はこの際参議院の立場から、衆議院大蔵委員会を代表して来られました大平さんにはつきり言明しておいて頂きたいと思います。再びああいう問題を繰返さないために、ということは遊興飲食税は運動があつたために変更になつたというような質問も先ほど一、二飛んでおりますので、この点を伺つておきたい。忌わしい事態が起る心配は絶対ないかどうか、こういうことであります。

大平正芳自由党

○衆議院議員(大平正芳君) そういう御心配になるようなものはないと確信いたしております。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 菊川委員にちよつと申上げます。この修正は改進党と自由党の共同修正じやなく、自由党と日本自由党の共同修正でありますから、さよう御了承願います。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 発議者のほうでは大体この税率を引下げることによつて減収になる、どうも減収を予定しておる。そうすると、二十九年度は今の入場譲与税法の附則でああいう措置をとりましたが、三十年度以降においてはどういうふうに考えておられますか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) その点が私自治庁長官として最も心配し、又今も心配いたしておる点であります。一応衆議院もあの修正案で了解して行くというので……、私も賛成をいたしましたときの考え方は、当初の修正案におきまして二十九年度に関する部分については全く変らないのでありまして、今度の措置によつて、入場譲与税の措置によつて確保されたものと変らない。ただ三十年度以降の姿がこのまま放つておけば全く変つて来るのであります。三十年度以降はかたがた揮発油譲与税におきましても同じような問題が、これは国会の修正の関係から来たのではありませんけれども起つておりますので、そういう問題を含めて三十年度以降において相当程度の地方財政計画というものの手直しをするという了解の下で、これは修正を了承しておるのであります。更にどういう形において三十年度以降の地方財政計画が是正されるか、一つはこの新らしい税率による徴税の実績との相関の関係もありまするが、私どもの推定するところでは相当減収するではないか、従つて交付税の率を変えるか、何かそれに似たような相当弾力性のある方法で以て是正する措置を講じて行かなければ、地方財政の立場からは非常に困難が出て来ると考えます。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 その点は大蔵大臣と同席のところでお聞きしたいのでありますが、大蔵大臣は間もなく見えましようから、そのとき聞きます。衆議院修正で地方交付税の率の二〇%のものを二五%に三十年度からはする、こういうことについては自治庁長官としてどういう御見解なのですか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) これは自治庁の立場といたしましては、私は地方財政だけを考えますならば、多いに越したことはないと思います。先ほど申上げましたように地方制度調査会の答申の点から行きますならば、既定規模の是正、三百億ということであつたのが、実際には百四十九億、百五十億、半分しか是正されておらない。その理由は先ほど申上げましたような意見の相違があつて、妥結に至らなかつたわけでありますが、今度の国会修正はそういうものも含めて、二五%程度が適当であろうという御意見であります。従つて私は、これはまあ財政のことでありますから、多いに越したことはありませんから、そういう意味においては結構だと思うのでありますけれども、ただ私は自治庁長官という立場を離れて、一人の国務大臣としての立場に立つと、やはりそうばかりは行かない。やはり国、地方を通じて財政計画、一つは国民負担ということも考えなければなりませんし、限られた国民負担をどの面にどのくらい重点をおいて、国費を配分して行くかということを考えるならば、大体今度の改正では約三百億の交付税の増加になると思いますが、三百億くらい、地方に余計やるかやらないかという点につきましては、もう少しやはり慎重に検討すべきではなかつたろうかという感じを私は持つております。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 他に御質疑がなければ、本連合委員会はこれを以て終了いたしたいと思いますが御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないと認めます。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十二分散会

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