水産委員会 閉会後第11号
- 発言数
- 54 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1954/09/07
会議録
○委員長(小林孝平君) 只今より委員会を開会いたします。 最初に国連軍による漁業損害補償に関する件を議題に供します。調達庁から大石不動産部次長、佐藤補償第二課長が出席されております。御質疑のあるかたは逐次御質疑を願います。
○森崎隆君 只今の議題に関しまして調達庁のほうに御質問申上げます。先般法律ができました国連関係の損害補償の法律に従いましてその後この法律がどのように実施されておるかにつきましてお尋ねしたいのでありますが、その御質問申上げる動機は、実は岩国から陳情が参つておりまして、例の姫小島周辺における漁場の問題が、非常にまあ地元漁民としては困惑をいたしておる状態らしゆうございます。お手許のほうにも陳情書があると思いますが、地元では当然これは独立直後返してもらえるものだと思つておつたが返してくれない。のみならず英濠軍が米軍に引続いて今なお爆射撃を実施しておる。それから補償の問題を強く要請して来たらしいのですが、英濠軍のほうでは、まあ爆射撃をしたその日だけの補償をするのだということを言つているらしいのですが、実際上はいつ何日の何時から何時まで爆射撃をやるというような通告は向うでしておるにいたしましても、漁民のほうではこれをキヤツチする設備もないので絶対にわからないのてあります、何かそういうような空気がキヤツチされましても早く待避をして、随分長い間漁場を放棄しなければならないような現状にあるというようなことになつておるようでございます。この陳情に従いまして例の法律ですね、あの法律はもう法律となりましてからすでに半歳以上を経過しておりまするが、今日まで調達庁関係のかたがたの御尽力で、これが予算的にも又具体的な被害者への支払状況もうまく行つておるとは存じますが、念のためにあの法律制定以後今日までとられました措置並びにこの法律がどのように運営実施されておりまするかということにつきまして、具体的な御説明、御報告を願いたいと思います。
○説明員(大石孝章君) お答えいたします。国連協定に伴いますところの法律の施行状況についてお答えするわけでございますが、御承知のように昭和二十九年六月一日から施行せられました日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う土地等の使用及び漁船の操業制限等に関する法律第二条に基きまして、国際連合の軍断が協定の効力発生の際現に使用いたしております水面に関しては、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約に基き駐留する合衆国軍隊に水面を使用させるための漁船の操業制限等に関する法律の規定によりまして、漁船り操業を制限し、又は禁止する場合の法律によりまして、漁船の操業を制限し、又は禁止いたしますと共に、これに伴いますところの漁業経営上の損失を補償いたすわけでございます。もう一つは、本法律の附則の第三項に基きまして、国際連合の軍隊により日本国との平和条約の最初の効力発生の日かつ第二条の規定による措置がとられるまでの間に行われた漁船の操業の制限人は禁止により、従来適法に漁業を営んでいた者が漁業経営上こうむつた損失を、やはり同様、駐留する合衆国軍隊に水面を使用させるための漁船の操業制限等に関する法律の規定によりまして損失の補償をいたすわけでございますが、その作業は具体的には国連軍が過去に使用いたしました五ヶ所、只今御質問の岩国の沖合の姫小島周辺、呉湾に二カ所、広湾に一カ所、江田島の切串に一カ所、合計五カ所が過去の制限区域でございます。それから協定力効以降の制限区域は姫小島を除いた肥の四カ所であります。御承知のように、国連協定の第十五条によりまして、国際連合の軍隊が駐留するために要する費用は一切これを国際連合の軍隊が負担するということになつておりますので、政府といたしましては、この漁業制限によつて生じますところの損失の額自体を国際連合に負担せしめるという、そういう原則に基いてこの国際連合の軍隊に関する協定が種々吟味せられておりました当初から、外務省を通じましてこの費用負担の問題をいろいろ交渉いたしおつわけであります。大月十日この協定発効までには正式に制限区域と、それからその制限区域に発生しました損失八についてどれだけの金額を負担するかという正式の回答は政府は受領いたしておりませんが、大体の空気は今日までのところ御披露いたしますと、今次制限される区域については先に申上げました四カ所についてだけであるという点が一つと、それからそれに基いて発生した損失については負担するという、そういう大体の了解は成立つておりますが、今日に至るまで依然として正式な回答は受領いたしておりません。ただ申上げました本法律によりまして、国際連合の側と日本国との間のそういう負担の問題はともかくとしましても、この制限区域内で発生しました損失については当然本法によりまして補償を要するのでありますから、主切庁といたしましては、この過去の五カ所、この講和発効後の今日に至るまでの損失について作業を進めております。ただ最終的には行政措置としましては、やはり国際連合のほうとの負担問題についてはつきりした見通しをつけたいという、そういうような考えの下に実際の補償の額の支給にまでは至つていないような状態でございます。 なお姫小島周辺の問題につきましては、御承知のように昨年の十二月末を以て国際連合のほうでは爆射撃をとりやめました。従いまして国際連合の軍隊による被害については本年の一月以降は損失の発生はないわけでございます。大体の経過は以上の通りでございます。
○森崎隆君 この法律に伴う問題は簡単に要約して見ますと、第一点は講和条約発効以前の補償の問題が一つ、その後の補償の問題が一つ、それから今お話を聞いて初めてはつきりしましたのですが、連合軍側の一方的な損失補償の金を向うから取るというわけですね、その交渉をやつていてまだそれが未解決だということ、それから姫小島は、この陳情書は今年の八月二十五日の陳情書なんですが、これを読んでいるときはまだ爆射撃をしているように読んだのですが、今聞いて見ますと姫小島周辺は射撃をやつていないというお話ですが、その点をはつきりして頂きたい。再度その点を明確にいたしたいと思います。現在はこれはもう中止しておるのですか。
○説明員(大石孝章君) 姫小島周辺は現在は爆射撃は中止いたしております。ただ国際連合の軍隊ではなくして、合衆国軍隊のほうが飛行機の発着による若干の影響はその周辺に与えておるようでございます。
○森崎隆君 そういう御答弁でしたらこの陳情書の内容と大分違うのですね。これは現在やつておるように書いてあるのですが、八月の二十五日付の陳情書では米軍がやればあとからついてやはりやつているというようなことを書いてあるのですが、この点は一つ即時はつきりと調査を、して頂きまして、中止がはつきりしておれば中止を完全にするようにお願いしたい。それから補償の問題は法律ができまして、この法律は国内法でございますね、国内法でありまする関係上、この法律に伴うあらゆる責任は日本国政府が待つ、具体的に被害を受けたところの地元漁民その他に対する補償の責任は日本国政府にある、日本国政府は米濠軍との間で補償の額の取極めその他について如何に交渉しましようともその問題は被害を受けておる漁民には関係のないことです。被害を受けておる漁民自体としましては、とにかく日本国政府はこの法律を作つたのだから法律に従つて即時補償額をきめてそれを被害者にすぐに支給すべしというのが彼らの念願だろうと思う。そのことが六月十日以降もうすでに半歳近くになりましてもまだ実施されていない。これは私はやはり如何なる事情がありましても政府のやつて来た措置は私たちとしましては感心できないわけです。そこで問題は最近のビキニの被爆に対する補償の問題でも話が出ましたように、或いは又もつと原則的には天然の自然の風水害関係につきましても、ああいう大きな事態が生じた場合には、それで予算化するとしないとにかかわらず、取りあえず応急措置としていわゆる応急補償といいますか、応急措置といいますか、特にこの損害補償につきましては日本国政府による代替補償ということが当然考えられるわけですね、そういうことにつきましては全然今考えていないわけですか、どうですか、この点はつきりして頂きたい。即ち米濠軍から話がありまして補償に要する金額が日本政府に手渡されるまでは日本国政府は被害者に対して何もやつてやらないという建前をとつていらしつやるのかどうか、この点をはつきりして頂きたい。
○説明員(大石孝章君) 姫小島周辺の問題につきましては八月中の陳情に現に爆射撃が行われておる模様の趣旨が譲つてあるということでございますから、先ほど私どもお答えしたのは呉の調達局の調査に基く報告によつてお答えしたわけでございますが、更に慎重な再調査をいたすことにいたします。補償の問題に関しては私ども主務庁といたしましても森崎委員の御意見の通りと考えております。従いまして向うから金が払込まれないその限りにおいてはこの法律の執行はやらないのだといつたようなことではなくしてやろうというわけで、申上げましたように作業は相当進捗いたしまして財政当局とも相談いたし得る段階に至つております。私ども財政当局の折衝の段階におきましては、本法の施行に当りましては向うから金が確実に入るという見通しはこれは別個な問題として法律による補償は実施したい、するというふうに打合せができておるような次第でございます。
○森崎隆君 この法律に伴つて米擦車からもらつた金で補償するというような建前のようでございますが、そのことは別にしましてそういうことでございますと運転資金的な意味で予算措置が或る程度講ぜられる必要があると思う。その予算措置があるかないか。これが一点。 もう一つは、現在対米軍関係の補償問題では補償の予算は組まれておるはずですが、この額が二十九年度は幾らかになつておるか、又二十八年度以前におきましてどれだけの剰余金があるか、これが二点。 その対米軍関係の補償の予算というものは取りあえずこちらのほうに一時融資的に転換されて使われる途があるかないか、これが三点。 それから第四点は大蔵当局との折衝の過程はどのようになつておるか。これを第四点としてお聞きしたい。
○説明員(大石孝章君) 第一点のこの予算額につきましては私ども当初財政当局と折衝した当時の話し合いでは、平和回復善後処理費から国連協定の分は支出をするというふうに承知いたしております。従いましてお話の駐留軍の駐留に伴う損失補償の金額である防衛支出金から一時振替えて行くというような措置はとらんでもよろしいものと了解いたしております。 なお二点、三点の御質問の駐留軍の駐留に伴う損失補償の額の二十八年度の剰余金と、それから二十九年度の総体の金額はどれだけかという点は主管の佐藤二課長からお答えいたします。
○説明員(佐藤長治君) 駐留軍関係の補償は御承知のように防衛支出金から支弁されるわけでありまして、国連関係とは又別個でございます。只今までの進捗状況を申上げますというと、地元の漁業補償につきましては一部を除きまして二十八年度の上半期を終了いたしまして二十八年度の下半期につきましても最近決定いたしまして、今月中には全部支払われるという状態にございます。金額については一部まだ未交渉のところが残つておりますが、それがでましてから御報告いたしたいと思いますので、金額については……。
○森崎隆君 二十九年予算はどのくらい……。
○説明員(佐藤長治君) 二十九年度につきましては、予算でございますが、これ又資料で以てあとで提出しても結構でございます。
○森崎隆君 もう一点、それでは米濠軍のほうから補償の予算が日本軍に手渡されると否とにかかわりませず、平和回復関係の費用から日本国政府で補償すればできるわけですね、その途があるわけですね。それをなぜしないかという問題がここに生ずるわけですが、と申しますのはこの問題は、やはり被害を受けている漁民その他は今被害を受けて今日困つている。国の仕事は、これはいろいろ機関がたくさんありまするから、或る程度のズレは止むを得ないけれども、今も駐留軍関係の二十八年度の上半期がやつと済んで下半期が今決定して最近手渡されるという、言い換えましたならば一年半以上延びている。これにあとから利払でも国がするならわかるけれども、税金の滞納には利子を国民から吸上げますが、国のほうで遅れたものについては利払は絶対にやらない、そういうふうになつている。それだけに支払時間だけは、もう少し責任を持つて早くやるべきが当然だと思う。これはあなたがたにこうして申上げても長官もいられないことだしはつきりあれするわけには行きませんけれども、この点は強く我々の審議を伝えて頂きまして、責任を持つて、その時期的な意味の点でずれて、これを極端に言いますと、今の損害を十年後に補償しても、そのときには補償受給者というものは死んでいないか、或いは現実の問題としてそういう事実があるのですが、補償をやろうとしたところが、余り遅れたものだから、その土地では食えなくなつてどこかに転住してしまつているという場合がある。それを探すわけには行かない。幾ら探してもどこに行つたか流れてしまつてわからない、国が補償しないから。本人を探すのにやつきになつて、それだけ国の予算が必要になる。そこでその金は又国庫に繰入れるということになる。だからそれは自然発生的な問題でありまするけれども、悪意にとると、そういうようにして国民を困らせておいて、結局その金は支払わずに済むというようなけちな考えを持つているわけではないのですれども、そうとられても仕方のない部分もあるわけです。だから補償の時期というものが私は非常に大切だと思う。特に今日民生が非に窮迫している現状では晩よりも昼、昼よりも朝、一時間でも二時間でも早く、幾らでも金が欲しいのは、これは本当の民意なんです。だからそういう点を考えて頂きまして、折角平和回復関係の予算があるのですから、大体のところを計算の結果作業が済みましたならば掴みでたとい六〇%でも八〇%でも取りあえず被害者に与えて、対米濠軍との交渉はその後にゆつくり腰を据えてやつて頂く。被害者のほうはすでに或る程度金をもらつているから、それを繋ぎとして現地で又漁業なり何かにいそしんで行くことができるという途を講じてやるのがやはり誠意のある政府の漁民に対するやり方ではないかと思いますが、この点は強く要望しておきます。このままでは済まされないのでありますから、早急に手を打つてやるようにお願いしておきます。以上であります。
○委員長(小林孝平君) 次は昭和二十九年五月の北海道における暴風雨による漁業災害の復旧資金の融通に関する件を議題に供します。
○島村軍次君 昨年の水害の例にならつて今年起りました北海道の暴風雨による漁業者の損害は莫大なものがあつたに鑑みて、内閣提出で資金融通に関する特別措置法が提出され、今年の五月三十一日に、本院における本会議において議決になつているのでありますが、当時水産委員会においては、この融通に関して、速かにその措置を講ぜられるように、政府の資金の融通に関して、速かにそれぞれの手配をして頂くことを要望いたしたのでありますが、その後承わるところによりますると、その資金融通に関する十分な手当ができていないのみならず、漁業者に対しては中金から繋ぎ融資を、高い利子でやつているというようなことさえあるようでありますが、その後の情勢及び政府のとられた措置等に関してこの際承つておきたいと思います。
○説明員(清井正君) 只今御質問のありました本年の五月の北海道東南海域暴風雨による漁業災害の復旧資金の融通でございますが、これは只今御説明のありました通り、当時緊急の場合でございましたし、急途政府提出ということで、従前の災害の場合におきまする利子補給と損失補償との例にならいまして、総枠の八億五千万円を限度といたしまして、国が必要なる措置をとるということをおきめ願つたのであります。利子補給としては国と地元都道府県とで二分五厘、合計五分になるわけでありますが、損失補償はやはり国と地元によつて、大体船の場合は六割、網の場合は五割という損失補償の割合を決定いたしたのであります。当時御承知の通り金融機関、殊にこの場合は農林中央金庫が大体融資の対象に実際問題としてなるわけでありますが、非常に資金繰りが悪い。特に今年の丁度七、八月にかけて、農林中金の資金繰りが何百億かの赤字になり、到底引受けることが容易でないというような実情もあつたのでございますけれども、その後いろいろ金融機関とも話合いをいたし、こういう法律ができまして、なお中金としてもその間非常に苦心をいたしたのでありますが、とにかく貸付の態勢の整備をして、現実に至つているのであります。ところが緊急の場合でございますし、到底中央金庫に所要の形式で貸付申請をするということは間に合わないということでありますので、当時北海道の漁業協同組合連合会が持つておりました漁業権証券を取りあえず資金化するという話合いがございましたので、私のほうの手持の資金から取りあえず一億円の資金化をいたしたのであります。そこで地元漁連が一億円の証券を現金化することができましたので、それを地元に貸付をするというような措置を講じまして、急場を凌いで参つて来ているのであります。お話のことにつきましては、今年の五月に起つたことでございますが、貸付の余裕期間と申しますか、申込期間も今年の十二月までに申込むということになつておつて、現在進行いたしておる最中でございますが、なお中央金庫のほうともよく連絡をいたしましたところが、相当金額の申込が現在あるそうであります。併しまだこれに基いて決定したという段階にはまだ至つていないのである、いろいろ申込等につきまして慎重に今審査をいたしておりますというようなことで現在まだ正式に決定したものはないということであります。特にこれは昨年からこうなつたのでありますけれども直接これは貸付するのは金庫を通ずるわけでありますが、その他利子補給をしたり、損失補償する場合、都道府県なり、市町村なり、地元の公共団体がその半分の責任を負うというような建前に実はなつておりますので、なかなか国だけが責任を負うという建前とは違つて参つておりますのでやはり貸付をする際に相当地元に自分のところが責任を負う以上は相当に慎重に審査しなければならんということがあるわけでありますが、ともかくもそういうようなことでありまして、現状におきましては目下相当金額の申込がありますけれども、まだこれによる貸付には行つてない、繋ぎの貸付によつて現在は賄つておると、こういうような状態であるようです。私どもといたしましては折角こういう法律を作つたのでありおすから、成るべく早くこういう恩典に浴するようにということにしなければ、法律の制定の目的を達しないわけであります。併し何しろ五月に作つたので、その後実は中金の資金繰りに問題があつたのでありまして、やつと最近になつて動き始めたということであり、取りあえずの資金として一億円の地元融資になつておるということでありますので、どうにかこうにかやる」ことだけはやれるようになつて来ております。併しこれはなかなか実際問題としては一刻も早くやつて上げなければならん建前のものでありますので、私どもとしてもこれはなお中金なり地元の北海道庁等にも十分連絡いたしまして、この法律の趣旨にできるだけ副うように一つやつて頂かなければならん、こういうふうに実は考えておる次第であります。
○島村軍次君 現在の中金への見込がどのくらいの額になつておるかということが一つと、それからこの大災害等については当時は我々も非常に漁船の被害がひどかつたということはよく承わつておつたわけでありますが、北海道庁が、今ちよつとお話によると、十分措置を講じていないように思われるのですが、お話のことはむしろ公共団体において先にきめて、そうして盛んにその陳情等をやつて、みずから案を立てて持つて来るというのが普通だと思うのでありますが、今のお話を承わりますと何だか怠慢のような気がいたすのですが、その点に対してが第二点。それからもう一つは、農林中金の資金の関係は大体わかりますが、併しその後麦の資金も相当入つたんですし、それから特別の立法によつてできたものですから、これは非公式でありますけれども、私も中金の或る人について、まあ資金的には非常に困つておるけれども何とか考えて至急にやりたいというようなことを当時お話になつたのを承わつております。現在までにちよつと荏苒延び過ぎておるような感じがあるのですが、中金のやつておる事柄に対する最近の情勢をちよつともう少し詳しく聞かして頂きたいと思います。
○説明員(清井正君) どのくらい農林中央金庫に申込があるかということは、金額については私ちよつと存じておりませんので御了承願いたいと思いますが、これは金融機関が何か怠けておるんじやないかという御指摘でございますが、これは実は一初めに只今も委員のおつしやつた通り資金繰りの問題がありまして、中金としても実は非常にこれは問題にいたしたのであります。自分のところで赤字になるのに、こういうような負担をするのは如何かと非常に問題にいたしたことがありますが、事が急でありますし、特別な場合でありますので、中金で引受けて出したという実際問題から出発いたしまして、この額をきめたのであります。きめてから後も中金としては単にこの問題のみならず農業災害を含めまして全体の中金の資金繰りから、災害についてこういうような負担をすることはむずかしいという話がございまして、我々も政府部内でいろいろ議論があつたのでありますが、最近は御承知の通り資金繰りもよくなつて参つて、今後も資金繰りについては心配する必要はないと思うのでありまして、現在は中金といたしましては、全面的に貸付できる態勢になつておるのであります。ただこれが直接国と金融機関だけの問題じやございませんで、貸付けられる地元の北海道の組合なり、或いはそれに対して補償なり利子補給をするところの地元の市町村なり県なりというものがたくさんこの中に入つて参つておる、みんなで連帯して責任を負うということになつておりますので、なかなか国だけが責任を負うという意味の態勢とは違つて参つて来ておりますので、その間やはり事務を処理する上におきましても、前とは違つていろいろな配慮が行われるということは実はあろうと思うのであります。併しこの点は私どもといたしましても前々からこの法律の制定の準備をいたしておりましたし、無論北海道は中金とも関係を持つておりますので、前々からこの問題については督促をいたしまして、できるだけ早くこの法律に乗つかるようにということで努力いたして来ているのでありまして、現に中金におきましてもそのようなことで申込を受付けて補償したいのだということを言つておるわけであります。無論五月の事件で多過ぎるのじやないかという御指摘を受けるのでありますが、実際になりましたものが六月に入つてからでございますし、いろいろ資金繰りとの関係もありますし、若干今日まで遅れておる、その点は遺憾の点もあろうかと思いますが、恐らく金融機関としてはできるだけのことをいたしておると思つております。私どもといたしましてもできるだけのことをいたしておるのであります。ただ貸付機関も本年一ばいということでありまして、私どもできるだけ早く所要の手続によつてこの法律による貸付を実現したいというふうに考えております。私どもといたしましても今後努力をいたしまして関係道並びに中金に十分緊密に連絡をいたして参りたいと考えております。
○島村軍次君 当時の被害の状況から見ますると、貸付の対象が漁船とか、復旧資金の融通になつておりますが、地元の熱意というものが果してどの程度であるかということが、事情よく存じませんが、熱意の点がちよつと只今のお話を承わりますと、疑われるような点がなきにしもあらずと、こう考えるのですが、つまり融通の対象になつておるものがどういうものを主として考えておるか。それからもう一つは先ほどお尋ねした北海道庁というものが財政の関係もあるでしようが、例えば初め災害等においては府県で十分に利子補給をするとか、或いは手続上についての積極的な措置を講じておるのが普通で、つまり地元の漁船とか、或いは漁業組合等で持つものに対して道費等の助成というか利子補給をする、このような措置を講じた例もあると思うのでありますが、それらの点を併せて一つ。
○説明員(清井正君) 只今の御質問の点でありますが、これは資金の融通の対象になりますのは復旧に要する資金、そうしてその対象は当時漁業に出ておりまして損害を受けました漁船、それから漁網であります。そういつたような漁船なり、漁網が沈没したり、或いは流出したり、或いは損壊したということによつて著しい損害を受けた場合に、これに対して融資をするということでありまして、この関係組合も相当多くありますし、被害漁船も相当多数に出ておつたと思うのであります。地元の北海道におきましても、つとにこの復旧には努めておりまして、只今申上げました通り私のほうも一億円の漁業権証券を現金化して一時の金融に充てたというようなこともいたしておるのでありますが、なお北海道がこの問題につきまして損失補償なり利子補給なりについてどの程度の具体的な措置をとつておるかということにつきましてちよつと今私知識がございませんのではつきりお答えをいたしかねますが、いずれにしろ只今北海道庁において十分その点の斡旋をいたしまして中央金庫なりその他の金融機関と連絡に努力している最中であります。私といたしましてはできるだけ只今申上げた通り道庁方面をも督促いたしまして早くいたして行きたいということを考えております。具体的な内容についてはつきりお答え申上げられないことは遺憾でありますが、今後私といたしましても十分努力をいたします。
○島村軍次君 最後に、それじや希望を申上げまして私の質疑を打切ります。走書当時の清勢かう考えてその後の処置が非常に緩慢のような感じがいたします、又地元の熱意がどうかと疑われたような点もあるようでございますが、一つ水産当局におかれても至急にその措置を関係機関と御協議になつて、速かに適切な措置を進められんことを要望いたしまして質疑を終ります。
○委員長(小林孝平君) 次は水産当局から昭和三十年度予算編成に関連する水産施策の概要についてお話を承わりたいと思います。
○説明員(清井正君) 明年度の予算編成に関連いたしまして、どういうふうなことを考えておるかということでございますが、実は御承知の通り、只今水産庁といたしましては予算を一応編成をいたしましたが、只今官房において審査中であります。本月中には農林省としての最後的な態度を決定いたしまして、大蔵省に予算要求をいたすという実は段階になるのでございます。只今は水産庁の内部において検討いたしておるという段階でございますので、さよう御了承を願いたいと思います。 なお一応資料として文章に書きましたものを差上げてございますが、これも只今申上げました通り、提出資料というようなものでもないので、私が口頭でお話申上げ、これを紙に書いて御覧願つたほうがよりよろしかろうかと、こういうように考えまして私のお話をする代りと申しますか、その一つの参考として書きましたものでございますから、さようお取扱を願いたいと考えます。先ずここに一応八項目だけ書いておきましたので、最初から順次御説明申上げまして御質問がございましたらお答えを申上げたいと思いますが、第一は漁港の整備事業の促進であります。これは申すまでもなく現在の漁港整備計画によりますと四百五十港を修築いたすことになつておるのでございますが、そのうちまだ七十五港が未着工になつておるのでございます。二十九年度におきまして予定通り全部着工をいたすつもりでございましたが、御承知の通りのような公共事業の削減のために昨年度より予算が減りましたために、新規の漁港事業に着手することができなかつたのであります。そこで二十八年度に着手いたしましたものにつきましては、大体その年度に近いものだけを細々ながら経費として計上いたしまして、全然新規というものは計上できなかつたということに実は相成つておりました。漁業の基本政策である漁港というものの整備が予算上不十分であつたということは私どもといたしましても非常に残念でございますが、これ又公共事業全般の予算の削減ということからいたしまして、止むを得ないというふうに一応は考えておるのでありますが、これは何しろ私どもといたしまして、魚港の整備事業ということは、水産事業の根本問題でございますので、今後漁港の整備という点については、最も重点を置いて整備いたさなければならないと考えておるのであります。特に先般漁港審議会におきまして、改訂の漁港整備計画というものをお作り願つたのであります。それが誠に厖大なものでありますので、新規予算を要するのであります併し現行予算に関係いたしますのて、改訂漁港整備計画もそのままになつておりまして、一刻も早く改訂の漁港整備計画をはつきりしたものといたしまして、その裏付となる予算を増加いたしたいと、実は考えておるわけであります。従いまして二十九年度は二十八年度に比較いたしまして、新規は全然なく、従前の分を或る程度減らしている、こういうことが現状になつておるのであります。 次は水産金融でございますが、これはたびたび御質問島りました点でありますが、先ず一番問題になりますのは、公庫の水産金融の問題であります。この点は非常に当委員会におきましても、非常に御熱心に御審査を実は以前から願つておるのであります。特に二十八年度当初は公庫全体の枠が二百四十億、その中で水産は二十二億という実は枠があつたのでありますが、実際上の実施の結果から申しますと、例えば公庫全体の枠が殖えたというようなこともありまして、公庫全体の実施は二十八年度は計画が二百四十億に対して、実行が二百八十七億に相成つておるわけであります。このうち水産が三十二億ということになつておるのであります。全体も殖えたわけでありますが、水産が二百四十億に対して二十二億という一割足らずの枠であつたのが実施は二百八十七億に対して三十二億ということで一制を越した枠になつております。特にこの点で問題になりましたのは、漁船の融資であります。これは年度当初は自営漁船、いわゆる組合の自営漁船でありますが、協同組合の自営漁船ということで三億七千万円の枠があつたのでありますが、その後国会の水産委員会の御審議によりまして、議員提出ということで、いわゆる自営漁船だけでなしに一般漁船にも公庫から貸付ができるということが年度の途中から改正になつたのであります。或いは李承晩ラインの拿捕船の融資の問題等もございまして、結局漁船に貸付をいたしました公庫の枠は十二億四千万円ということになつております。当初が三億七千万円ということであつたのでありますが、この三億七千万円が十二億四千万円ということに大幅に漁船の融資の枠が殖えたわけであります。これは当初、自営漁業だけでありますが、その後法律の改正によりまして十二億四千万円ということで殖えたのであります。共同施設のほうも初めは枠が十三億八千万円でありましたが、実行は十五億一千万円ということになつておるのであります。こういうようなことでございまして、私どもといたしましては、漁船の建造というものの、殊にしばしば当委員会において御議論があつたのでありますが、いわゆる公庫の貸付を見ると、水産以一外の業種に対してはその希望率と融資率の割合が、割合に高い。ところが水産は希望率と融資率が低いということが如実に現われているじやないかということは、水産に対する金融というものがまだ不十分だということだということの御指摘を受けて、先般この委員会においても御審議を願つたことがあるのであります。私どもといたしましては、率そのものについては検討すべき点もあろうかと思いますけれども、確かに水産金融というものが、いわゆる農林漁業金融公庫のほかの業種と若干の動きを異にしたということもあるということも考えなければなりませんし、又確かに一般金融に比較いたしまして、水産金融というものが非常に遅れている。立遅れをとにかく回復して行くのだという、こういう回復の途上にある。そういう気持で私ども考えておるのでありまして、明年度の予算につきましても、とにもかくにもこの水産金融というものを更に増加いたしたいというように考えております。特に今申しましたのは二十八年度の実行を申しましたが、二十九年度をちよつと申上げますというと、現在のところ二十九年度の公庫の総枠は二百二十五億であります。二百四十億に対しまして二百二十五億で、前年度より減つております。更にここに節約が若干あるのでありますが、一応枠といたしましては二百二十五億というものの一応の枠であります。水産の枠はその中で現在のところは三十億という枠になつております。その中で漁船が十五億ということになつております。丁度二百二十五億の公庫の全体の枠に対して、水産が三十億、そしてその半分の十五億が漁船、こういうことの枠になつております。これは二十九年度、本年度の計画であります。目下それで実行中でございますが、当初計画としてはそういうことになつておるのであります。特に漁船につきましても、二十八年度が十二億四千万円、二十九年度の計画が十五億、更に三十年度につきましては、私どもといたしましてもその漁船融資の内容も、いわゆる特例法の問題であるとか、或いは拿捕船の問題であるとかという特例のほかの一般漁船が更に大型化、能率化して行くために当然融資して行かなければならん。そのほかいろいろ例えば我々考えております漁場の転換、或いは漁業の転換というようなことで、沿岸におきまする中小の漁業を、大きい漁業に転換せしめるということのための融資ということも考えなければならん。いろいろな方面からこの融資ということも考えて参らなければならんと思うのであります。更に水産の枠並びにその自営漁船の枠というものを更に増加いたしたいというふうに考えておるのであります。その点がこの農林漁業金融公庫の枠の問題であります。 その次は日本開発銀行でありますが、開銀の枠はなかなか実は思うよう百に参らないので甚だ私どもとしても困つているのでありますが、二十七年度、二十八年度若干貸付があつたのであります。貸付があつたと申しまして、も、恐らく捕鯨のキャツチャー・ボートの貸付であるとか、或いは母船改造の枠であるとか、或いはあとはまぐろ漁業、製氷、一部合成繊維等もございますが、そういうのは極く僅かであつたのでありますが、二十九年度、即ち本年度は実はまだきまつていないのでございますと申しますのは、水産と申しますか、海洋漁業と申しますか、というものの枠が開銀の融資の中に特定されていないのでございまして、水産はその他という中に一括されているのでございます。例えば電力であるとか、海運であるとか、或いは石炭、肥料そういつたような大産業は特定されておりまして、電力には幾ら、海運には幾ら、石炭には幾ら、何々には幾らと金額は特定されるのでありまするけれども、水産についてはその他と申しますか雑枠と申しますか、その他の枠から出すということに今までなつているんでございます。そご百で何とかして粋を特定したいということが第一の問題でございますが、現実に二十九年度も結局いろいろ議論がございまして、ついこの間二十九年度と言つても、その他枠が十五億ということになつたのであります。その他枠十五億の中でどの程度水産が食い込めるかという問題でありますが、私どもといたしましては、できる限りのまあ努力をいたしておりますが、何ともきまつていないのでございます。そういうようなことでありまして、開銀の水産という問題も更に今後の水産と睨み合せまして将来努力をいたして行かなければならない問題だと思つております。 次は中小漁業融資保証法の運用の問題でありますが、それは御承知の通りこの法律によりまして、各県に漁業信用基金協会というものを作つております。で、漁業信用基金協会の各業種なり団体が加入いたしまして出資をいたしまして、出資をいたしましたものが金融機関から金を借りますというと、ての基金協会がその保証をする、保証したものがそのまま国の保険にかかる。こういうような建前になつております。その保険にかかつた場合の特別会計の現在の枠が五億しかないのであります。五億でありますと資金繰りが非常に悪いのでございますし、今後基金協会というものを活動せしめて円滑にこれを運転せしめるためには更に基金を殖やして行かなければならないというふうに考えますので、この点は二十九年度も随分努力をいたしたのでありますが、あと廻しになりました。三十年度につきましては何とかしてこの基金を増加して参りたいというふうに考えましてこの問題を取上げているのであります。その他、長期資金銀行その他いろいろございますが、大きな問題に関しましては公庫枠、開銀枠とそれからいわゆる基金協会、この三つが予算的には一番大きな問題であります。現実の融資といたしましては、只今御指摘のありました農林中央金庫の融資その他いろいろな問題がありますが、これは予算と関係のあるのもございますし、ないのもございますが、水産の予算という建前からいたしますれば、この三つが一番大きな問題として取上げるべきだろうというふうに考えまして、この三点を出したのであります。 それから第三でありますが、これは漁業転換の促進であります。漁業転換の促進は申すまでもなく極く沿岸で底曳をいたしておりますとか、或いは底曳類似のいろいろ漁案いたしますとか、或いは極く小さな漁業をいたしますとか、非常に資源の少い近場のみで多くの漁船が固まつて漁業をするということが資源を非常に略奪することになるのでございますし、と同時に又焔互間に非常に至らざる競争を起しますし、調整いろいろの問題を起すとうことになりますので、この際成るべくそういう漁業者を指導して、資源的に余裕のあるところの漁業であるか、或いは他の漁場のほうに転換するようにして欲しいということにいたしますためには、無論漁船を大きくして能率化しなければなりませんので、融資の問題になるのであります。その背景に融資がある。従つてこの融資は私が只今申上げました農林漁業金融公庫の融資という中に入るのであります。そういう三のような意味から申しても農林漁業金融公庫の水産融資の枠を拡げげたい、こういうふうに実は考えておるのであります。私どももこの転換ということを非常に重要視して考えて見ているのでありますが、実際上はなかなか転換と申しましても今すぐ転換するということはなかなかむずかしいようであります。例えば雇つている漁業者の熟練の度合から申しましても、いきなり他種漁業に代ると言つてもそう簡単には代れない或いは漁業経営者といたしましてもほかの漁業にすぐ代るということに非常に無理がある。従つて現在持つている船をもつと大型化してもらいたいというふうな希望も相当ある。いずれにいたしましても大型化するということも必要であります。転換も必要であります。私どもといたしましてはそういうような意味合からいたしましてもこの漁船の建造融資の枠をもつと拡げて行きたい、こういうふうに考えておるのであります。従つてこれは予算的には金融の中に入るのであります。 それからその次は四でありますが、これは水産資源の増殖及び開発でありますが、これはいわゆる私どもが取上げている問題の一番大きな一つでありますが、申上げるまでもなく内海、浅海、内湾等におきましていろいろな現在施設を講じております。主として内水面は種魚、これは魚の、淡水魚の種でありますが、種を養殖する施設、或いは内湾におきましては耕転の施設、一トラクターのような耕転であるとか、或いは客土、あるいは浅海面におきましては投石をするとか、或いは磯掃除をするとか、そういうようなことによつて魚類、藻類の繁殖を増強するということをいたしておるのでありますが、更にこれは二十九年度から、これは瀬戸内海に一応限つたのでありますが、いわゆる魚のアパートと言われました魚礁の施設を、これを初めて二十九年度から二千数百万円の予算を出していたしたのであります。これは実は非常に評判がよいのであります。特にこれは参議院の水産委員会の御努力がございましたところで、非常に評判がいいのであります。今後私どもといたしましてもこれらの事業を中心といたしまして増強をいたして行きたい、こういうふうに実は考えております。これは主として補助助成事業であります。更にその裏打ちと申しますか、それと関連いたしまして対馬暖流の総合開発調査をいたしております。又太平洋方面では県の水産試験所の船を使いまして漁況なり、海況予報のための調査を行なつております。或いは未開発の近海漁場、或いは魚の捲網の漁場であるとか、そういうようなものを奨励するために予算措置を講じて行きたい、こういうように実は考えているのであります。 それからその次は遠洋漁場の開発と海外との漁業提携であります。これはここに書いてあります通り南太平洋、インド洋のまぐろ漁場の調査、これは主としてオーストラリアの東或いはインド洋の未開発のまぐろ漁場を国が調査をして、国で調査開発をいたすということをいたして行かなければならない。こういうふうに考えると共に、一方又未開発漁場を持つ各外国との関係、いろいろな関係演義響いたすとか、或いは漁民の移住をやるとか、そういうような形によつて相共に関係国の漁業の開発を計るというふうに考えておるのであります。これはむしろ予算というよりも予算的には大した金額ではないのでありまして、そういうような考え方で大体の他との関連も持つて行かなければならない、こういうような意味合でこれは書いたわけであります。それから水産物輸出の振興であります。これは先般水産物輸出振興の法律か通つたのでありますが、現在の私どもといたしても水産物の輸出を振興するということが根本的な施策の一つでありますので、かにの罐詰、或いはさんま、ますの罐詰、或いは冷凍まぐろの准詰等を中心といたしまして、今でも十々殖えているのでありますけれども、更にこれを増進するような方向にいろいろな方策を講じて行かなければ“らない、こういうふうに実は考えておるのであります。或いは海外に対して資料調査というようなことで海外に適当なる調査、宣伝機関を設置するというようなことも必要かと思いますが、いずれも今後の問題でございまして、私どもの構想はできるだけ水産物輸出のためのいろいろな施策を今後とつて参らなければならない、こういうふうに考えております。 それから七番目は漁船の損害補償制度であります。これはもう各位に申上げるまでもないのでありますが、第一一点が義務加入船のトン数の問題であります。これは二十トンが限度でありましたのが先般百トンに引上げになりました。それが法律によりまして又二十トンに下つたのであります。これを元通りと申しますか百トンに引上げをして行かなければならないということが第一点てございます。それか、更に積込んでおります、搭載しております、漁船にのつかつております漁具、或いは更に定置の漁具についての保険というようなことにも更に拡張いたしたいというふうに考えておりますが、それと同時に漁業場の損害補償というようなものについてこれは調査を十分進めて行かなければなりませんので、そういう問題も同時に並行してやつて行きたいというふうに考えているのであります。 それから最後に試験研究機関の充実は勿論でございますが、更に地方庁に対しまして技術員、いわゆる農業改良普及員と同じような専門技術員を現在設置をいたしておりますが、これを更に増置をいたし、或いは指導施設を殖やして行くというようなことをいたしまして水産技術の改良普及を図つて参りたい、こういうふうに考えているのであります。ほかにまだいろいろ問題もございますが、私どもの考えておりますことの極く概略を甚だ文章で説明いたしまして恐縮でございますが、以上で大体御説明を終る次第でございます。
○委員長(小林孝平君) 今松岡金融課長が出席されておりますので金融関係の問題について御質問があれば併せてお願いいたします。
○千田正君 今長官の御説明になつたうちで、私どもが先般来ビキニの被害に対しての補償問題等に対して真剣に討議して参つたのでございますが、外務大臣の出席しての答弁の通りアメリカ側は来年も恐らく水爆の実験をやるでありましようが、その際再び日本の漁業に対して大きな影響を繰返さんかどうか、そういうことに対する予算上の措置はどの項目に入つて考えておられますか。
○説明員(清井正君) 御質問の点は実はこの中に書いてなかつたのであります、。まだいろいろ情景変化することがあろうと思つて書いてなかつたのでありますが、私ども十分用意しているのであります。今年は例の俊鶴丸を派遣いたしましたのでありますが、それは予備金でいたしたのでありますが、実はこれは状況によりましては明年も仮に行われるといたしますれば我々といたしましてはやはり水産庁の立場として調査をせざるを得ないであろうということで、やはり来年も調査船を派遣いたしましてそうして調査をいたしたらばというようなことを考えております。そのほか実は現在被爆魚類の検査を市場でいたしております。それで悪いものは外に廃棄させるというような方法をとつておりますが、非常に影響があるわけでございます。その影響をできるだけ少くする必要がありますので、できればこれを港に入つて来る前にそうして悪いものは廃棄させるというようなことをいたす必要があると考えております。これは行政面の問題でありますが、そういうようなことを忠といたしましているく現在私どもで相談をいたしている最中でございます。 それから研究所のほうの関係についても、これは相当の金を準備いたしまして、研究所として水産の立場からいろいろの改良なり魚類の問題なり等を研究しよう、これは一つこの問題は水産だけでなしに全般の研究対策として、一環ということになりますが、そういうことで各省とも連絡をとりながら研穿いたしまして、いろいろ相談いたしております。
○千田正君 まあ今度のは予備費から支出しておりますが、来年度の問題はもうちやんとアメリカ側は実験をやるのだと世界に向つて発表しておるのですから、当然本年よりはもつと拡大した範囲において行われるかも知れないのであつて、これは予算でありますから、当然予算の上に、臨時支出は臨機応変としましても、水産庁としては予算に盛るべきであろうと思いますので、これは是非予算に盛つて頂きたい。 もう一つは、共同調査、日米共同調査が或いは行われるであろうということが伝えられておりますが、そういう場合は勿論水産関係の調査団もその中に参加すると思いますが、そういう面はどういうふうになつておるのですか。
○説明員(清井正君) 共同調査というようなお話でございましたが、先般実は俊鶴丸を出しますときに、アメリカ側も参加をしたがつたらしてもよろしい、こういう態度をとつたのでありますが、東京まで二人来られましたが、結局乗られなかつたのであります。というのは、東京へ着いていろいろ専門の学者と相談をしたところが、まだまだ日本国内の学者と相談することが一ぱいあるから、とてもそんな暇はないということで、結局国内のいろいろな関係の学者とつまり相談をされて一旦は帰られたのですが、そのときに今年の秋になつてもう一度専門の学者を出すから、そのときに日本の専門の学者とアメリカの専門の学者に十分相談してということのお話があつた、これは御存じだと思います。それが共同調査というように今言われたと思うのでありますが、今後厚生省を中心といたしまして原爆関係の調査連絡会、各省とこれば連絡をいたしまして、調査研究費等も無論まとめて持ちますからそこで統一をとるということになつております。今後又アメリカと共同調査をするというような問題がありましたら、私どもといたしましても、これは各省とも相談いたしまして、水産の立場から調査をするということはいつの場合においてもはつきりさせておきたい、こういうふうに考えますので、あらゆる機会を通じまして私どものほうとしては遺憾のないように努力して行きたい、こういうふうに考えております。
○千田正君 今度大蔵省からの要請かどうか知らんが、これは大蔵当局を責めるというと、我々は強制した覚えはない、こう言うんですが、一兆円予算の枠内におけるところの更に圧縮して一割削減という問題が出ておる。これを先般の決算委員会において私が大蔵当局に質問した場合に大蔵省はこれは各省には強要した覚えはない、閣議において各主管大臣が自粛的にとにかく一割を削減をしようという申合せで一割削減ということになつたのであつて、強要しないと大蔵当局は言つておるのですが、農林省において一割削減という問題が現実に今行われておる、水産関係から言いますというと、恐らくこの漁港整備事業或いは災害復旧とか公共事業費の削減ということになると思いまするが、この水産関係には全然一割削減の影響はないのでありましようか、どうでありますか
○説明員(清井正君) 影響はあるわけであります。公共事業におきましても、ちよつと私金額は忘れましたが、いわゆる事務費と申しますか、人件費的なもの、その他調査費とか止むを得ないものはこれは削減しない。その他のものは、これは仕事の性質によつて分けまして、公共事業もその他の一般の事業もずつと削減いたしております。これは但し試験研究費は削減しなかつたと思いますが、その他の一般の経費はずつと削減するということになつておりますので、水産庁といたしましても若干の施策を実行いたしております。
○千田正君 非常にこれは我々この水産委員会でやつてからすでに長い間なんでございますが、その聞しよつちゆう問題になるのは、やはりこの予算の執行面においての重点は何と言つても漁港整備、公共事業費等なんでありますが、これはどうもいつも絵に描いた餅のような結果になつてしまう。それで一割削減というようなしわ寄せも又ここへ入つて来る。来年度の予算の面においても、政府は一兆円を堅持する覚悟のようであります。そうすると二十九年度と大した差のないような、現実の予算実行面においては差がなくなつて来るんじやないかと思うんですが、一体その点はどうなんですか、幾らかでも増額した予算を組んでおりますか。
○説明員(清井正君) 今千田委員のお話は、来年度予算に含んでおるかという御質問でございますか。三十年度予算に……。
○千田正君 今あなたは二十九年度ですか、今日の御説明は……。
○説明員(清井正君) 私がさつき申上げたのは三十年度にこうしたいということを申上げたのです。
○千田正君 だから三十年度の予算も、まあ自由党内閣が続くか続かんかわからんけれども、続くものとして大蔵当局あたりはもう一兆円予算を堅持する、少くとも通常国会までは退陣しないつもりの肚がまえですから、一兆円予算というものはどこまでも堅持するということを発表しておるわけです。そうすると二十九年度予算と大差のない予算の執行面しか我々は見られないんじやないか。例えばビキニの問題であつても、この技術面とかいろいろな問題をあなたはおつしやつたけれども、その面などは一切拡充できないのじやないかと我々考えるのですが、どうなんです。
○説明員(清井正君) 全般といたしましては非常に三十年度の予算は、二十九年度の予算と睨み合せて見ますと、いわゆる一兆円予算といいますか、というようなことで予算編成に非常に苦労が要る、重点的な予算編成をしなければならんというこ差たびたび私もお話を聞いておるのであります。従いまして、明年度に新規の要求をいたします場合におきましても、やはり仮に新規のものが認められたとすれば、これはまあ財政的な見地から言いますればほかのものは減らさなければならないというようなことを勢い織込むことになりやしないかどうか、こういうような実は考え方をいたしております。私どもといたしましては先ほど申上げました通り、いろいろしたいこと缶ほどありますので、何とか一つ全体がそういうことであつても水産だけは一つ多くしたいと、こういうような気持でいろいろ金額を作りまして折衝いたし薫呈す。併しだんだんと現実の問題の最後の線になつて参りますると、やはり相当重点的な検討をしなければならないということになりますと、勢い我々といたしましても、只今御説明申上げましたし、又そのビキニの関係の試験研究費なり、やつぱりこれは重点だということでやつて行かなければならんと思います。併し我々といたしましては現在のところでは水産庁としてこう行くべきだということで相当大きな金額を実は要求いたしておるわけでありますが、これは御注意の点は十分私ども、今後予算折衝の上においては、重点的な施行ということで努力をして参りたいと考えております。
○千田正君 最後に一点だけ。水産庁の予算の大綱で、殊に重点的な問題は、やはり漁港整備計画だと思います。漁港整備計画は、これはずつと前の廣川弘禪農林大臣のとき我々に駅表して、飽くまでもこれは実行するんだ、こういう声岨以来遅々として進まない。この二十九年度予算における一割削減なども、この面において相当圧縮制限されて来ておる。それでこうなつて来るというと、大体継続した工事は別として、新規の漁港の改良なり実行なりということは到底望み得ないんじやないか、我々はそういうふうに考えて誠に悲観的な考えを持つておるんですが、水産庁としては二十九年度では大体新規は何港ぐらい一体減らされるのか、そうして又三十年度にはあなたが今おつしやつたように、どうしても重点的にごの水産庁の予算を持つて行かなければならない、こういうお考えから見て、この漁港整備計画の新規の面は、やはり二十九年度と大差ない新規の着工しかできない、こういうふうな見通しですか、その見通しは大体どうであるか、その肚がまえだけ伺つておきたいと思うんです。
○説明員(清井正君) おつしやる通り漁港の予算というものは、これは水産行政の立場から申しましてもなんでございまして、水産庁の予算といたしましても半分が大体漁港の予算なんであります。そういう意味から申しましても、私どもとしましては非常に重要視いたしておるのであります。特に只今御指摘のありました通り、漁港整備計画というものを折角作つたのでありますけれども、その実行は予算の関係からなかなか思うように行かないのでありますが、二十九年度、本年度は御承知の通り、前年度よりも約一割減らしまして、新規着工ということができなかつたわけでございます。それで四百五十港の計画のうち七十五港が残つたままになつてしまつたのであります。それは二十九年度の漁港予算は結局二十八年までにやつたものをただやる、新規には全然やらないということでございましたので、二十八年度に着工いたしました、即ち一年前に着工いたしましたものも、その着工したときは極く僅かしかありませんでしたが、そのままで行くというようなことで、大体二十八年度の構想をそのままで二十九年度もやつて来たので、金額はそのまま出て来たということにならざるを得なかつたのであります。ところが漁港の重要性並びに漁港整備計画というものて七十五港残つておるのでありまして、又更に改訂整備計画というものがあるのであります、それは是非ともこれは所定の通り七十五港少くとも新規計画でやつて行かなければならんということで、約五十億ぐらい計算いたし、おるのでありますが、災害出ますと八十億くらいになりますが、そういうとで折衝いたしております。併しこれは全体の予算の問題と睨み合せて最佼的に金額がきまるわけでありますか、私どもとしましては何とかして折角二十九年度は休んだのでありますかり、三十年度は何とかして新規をやつ行きたい、やつて行くだけの予算を僅得いたしたいということを考えまして、この意味において着工しなければはらないと考えております。
○森崎隆君 水産金融の問題で金融課長ですか、松岡さんにちよつとお尋ねいたします。今長官のほうから農林漁業金融公庫の問題、総括的な問題を一応聞いたのですが、それからここに添附資料がありますから、これも見て大体わかるのですが、これでは土地改良、林業、水産業、塩業、共同利用施設云々となつておりますが、実際の面で農地、林野、水産、共同施設関係というのですか、四つに分かれておりますね。それで例えば林野には幾らの枠を出す、水産には幾らの枠を出すというのは、あれはどこでおきめになるのですか。
○説明員(松岡亮君) 最終の枠の決定は一応大蔵省との話がきまりまして、その後更に各局と私のほうと話合いまして最終的には省議で決定いたします。
○森崎隆君 それで今年の二百二十五億ですか、これがまあ四つの分野に一応配分されておるわけですね、その枠というものは一応省議で決定した場合にはもう動かしようのないものですか。
○説明員(松岡亮君) 当初の計画といたしましては省議で決定した線でやるという建前になつておるのでありますが、その後事情の変化がございます。又八昨年もそうでございましたが、予定しております回収金が予定よりも殖えるようなこともございます。或いは災害が起きるようなこともございます。又一方では逆に節約というような問題か出て参るところもございます。そういうようなときには全体として計画の改訂を要しまするときは更に省議にかけまして計画の変更を決定いたしまするが、細部の変更の場合は省議まで参らないで関係局との相談であとは大蔵官と話合つて改訂を決定するようにいたしております。
○森崎隆君 それで或る程度の融通性があるということは、大体確認されましたが、省議決定までの枠の最初の、当時の決定した、その決定にはどういうような要素が中心になつてきめられるのでございますか。主要な要素だけでいいのですが、いずれそういう参考の上に立つてきめると思いますが。
○説明員(松岡亮君) 何と申しましてもこの枠を決定します際の要素と言いますると、それぞれ各局各課で関係事業につきまして必要と認められる需要量を算定して参つております。それが何と申しましても一応計算のベースに来るわけでございますが、それと同時にまあ農林政策、勿論これも水産を含めた農林政策の全体の重点がどこに入るのかというような問題、又過去におきまするいろいろな実績とか経過がございます。例えばすでに或る程度のものはこれは災害等の止むを得ない事情と前以て繋ぎ融資をしておるようなものがございます。そういうようなすでに経過的にきまつておるものがございます。それから全体としての枠が、大概省から内訳は示されずに農林省に任されるわけでございますが、その際に今蔵省との話合いの関係でまあ多少の拘束を受ける面もございますが、まあいろいろな要素の中で先ず各局の精算した内容と重点事項、それから従来の経緯、こういうようなものから大体きめて参ることになるわけでございます。
○森崎隆君 それは最も妥当な原則だと思うのでありまして、これはよくわかるのでありますが、今の第一の需要量の問題、それから第三に申されました過去の経過という問題は或る意味で一つじやないかと思います。それを具体的に私がこう考えたところを申上げ配分される枠の省議決定までに至る経過には、当然あなたが言われた第一、第三……水産政策上の重点というのはこれは大事でありますから、これは別にいたしまして、第一、第三は例えば二十八年度の実績需給の量ですね、又更には二十七年度の需給量というものはこれは出て来ておると思いますが、当然これは参考になるわけですね。そう考えてよろしうございますか。
○説明員(松岡亮君) その通りであります。
○森崎隆君 それでは更に具体的にお聞きいたしますが、それでは今四部門に分かれておる農地、林野、水産、共同施設関係、この四つの分野で二十八年度中の需給関係ですね、何か。パーセンテージでもあつたらお知らせして頂きたい。例えば林野ではどれだけの請願件数があつて、許可件数が幾らになつている、場又それが金額ででもいい、トータルでどれだけの要請が何億、結局審査の結果決定許可したものが何億で、それは請求額全体に対して許容額が何%になるかといつたような比率ですね、これもやはり一つの大事なポイントじやないかと思うのです。具体的には数字に出るだけに非常に強くこれが出て来るのじやないかと思いますが、若しおわかりでしたら大体のところをお聞かせ頂きたい。
○説明員(松岡亮君) 只今手許に従来の融資申請の実績を持つて参つておりませんが、御必要ならば改めてお配りいたします。そのように手続をいたしますが、大体の傾向から申しますると、特にまあ水産について申上げますると、従来の傾向としましては、何とれは昨年の途中から一般漁船に対する融資が始まつたわけでございますが非常に多いのでございます。それに比しまして、これはまあ細かく申上げますといろいろ差別がございますが、例えば林業の造林等につきましては比較品少いというような傾向があるのでございます。でこの造林等の割合に融資申請が少いという傾向につきましてはわはり計画を策定いたします際にたとい全局の要求が多くても、実際に申請が少いではないかというような見地から若干これを査定と申しますと甚だ言葉が不適当でございますが減らしてもらうというような態度をとつて策定いたしておるのでございます。
○森崎隆君 その点がやはり次年度の枠の決定には非常に大切なポイントじやないかと私は考えるのですがね。私はまあいろいろじかに当つた場合、或いは又いろいろこれまで聞き知つたところではそういう点のいわゆるアンバランスですね。これは非常に多いように実は聞いておるのですね。これはまあ或いはあとから正確な資料があなたのほうからお出し頂けるそうですからそれを見ればはつきりしますが、今までに私はまあ大体聞き知つたものから考えますると、水産関係はまあ非常に多い、とにかく要請の六〇%くらいしか聞いてやれない。それでてんやわんやで弱つておるというような実情じやないかと思うのです。ところが一方では農地関係も、これも或る程度は各府県の割当で相当厳選して出して来る関係もありましようけれども、特にまあ林道関係、林野関係になりますると、これはまあ或いは噂に過ぎないかも知れませんが殆んど、まあ九〇%まで出たものは皆許可される。而も予算が余つて仕方がないので係りの者が出張して大いに林道開発その他の金があるのだからうんと申請をしろということを方々に説いて廻つておる。これは或る意味で私はいいと思うのですがね。ところが今のような場合ではそういうような余地があればこれは当然水産のほうに廻して頂けるのが私は妥当じやないかと思うのです。特にまあ現在日本の水産業界というのはいろいろと国際的な面から悪い意味の力が加わりまして非常な被害を受けておる現状でございます。そういうようなやりとりがありますればこれは率先このほうに枠を増大して頂くほうが至当じやないか。ここを見ますと、この資料を見ますとこの林道関係では昨年の十二億が今年は十億に二億減つております。伐採調整が、これもやはり一億程度減つておるように見られる。造林のほうは、これはまあ半減しておるようで、減つておることはわかりますが減り方が少し足りないように、これはまあ私たちのエゴイスチックな考え方かも知れませんけれども水産のほうを差迫つて考えることから申しますと、もう少しこの水産の実績に即応するバランスをとつて頂きたい。こういう点は省議まで持込み、枠の原案を作成するのはあなたの責任だと思う。そのときに当然これは十分加味させるべきじやないか。特にさつき省議決定に至るまでの枠の原案というものの要素は政策の重点的な問題、これはありますが、これは案外そう大きくはないと思うのです。大きなポイントじやないと、勿論やはり需要量、即ち需給関係のパーセンテージの問題、或いは又これまでの経過の実績ですね。これはやはり重点になるとしますれば当然この水産関係をもう少しこれは重点を置かれるべきだし、政策的にいつてもこれは重点を置くべきだと私は考えるのですが、そういう点について今後、少くとも本年度の予算ですでにきまりました枠の中で今後多少枠をずらして水産関係に或る程度プラス・アルフアをして行くというような方向はとれないものでしようか、その点について御意見で結構ですからお伺いいたしたい。
○説明員(松岡亮君) 誠に御尤もなおでございまして、私どもといたしましてもできるだけ水産関係の枠を確保いたしまするように努めておるのでございます。実は各局の要求は実に厖大なものでございまして、昨年度も当初各局から出て参りましたのは約一千億の要求であつたのでございます。昨年と申しますのは二十九年度のです。三十年度におきましても大体それくらいの要求があるのでございまして、それに対しまして結局最後に分け得る枠というものは、その四分の一とか五分の一になる。というようなことでございまして、我々といたしましてはできるだけ只今お話のありましたようなことを加味してやるように努力いたしておるのでありますが、例えば昨年に比較しまして二十九年度が若干全体として減つておりますが、その中で、造林とか、牧野、土地改良のうちの牧野等は減り方が狭い、目立つておるのでございますが、これにしましてもこれを又更に大幅に削るということは、大体の要求自体が非常に厖大なものでありまするので、なかなか事務的にこれをうんと削つて水産のほうに廻すということについては、相当な困難もございます。併しながらそれに対しまして漁船のほうは全体として昨年の枠に比較しまして全体の枠が減つているにかかわらず十五億という漁船の枠をとりましたことはかなり無理があつた。実は我我事務的に申しますと無理があつたのでございます。で、只今お話のありましたような点につきましては、まあ及ばずながら私どももできるだけの努力はいたしておるつもりであります。併し何分にも全体の要求が余り大きいものでありますから、そこのところが必ずとも十分に徹底してない憾みがあるかと思いますが、今後ともそういうように努力いたしたいと思います。
○森崎隆君 今の御答弁も或る程度了解いたしまするが、成るほどこの表を見ましても、漁船の問題はさつきも長官から実際の事情を聞きましてこれは殖えるのが当然だと思いますが、これは殖えておることは事実有難いんでございますが、一方では漁船、開発、水産施設関係はこれも当然やはり昨年度の需要供給の比率から考えましても、これなんかは当然に救済しなければならないと思うのですが、この方面はやはり林野関係と同様減つておる。こういう点に何かもう少し水産面だけをえこひいきするわけではないですけれども、実績上考えたら当然これは殖えるべきだと思う。一方は九九%近くまで許可されておりまして、一方は六〇%程度しか私の今までにキヤツチしたところではですよ、或いは間違いかも知れませんけれども、六〇%くらいしかまあ許可されていない。この実情から考えましてもこれは当然殖えるのが至当じやないかと、このように考えるわけでございますが、この点は一つくれぐれも今後に皆様方の御協力を強く要請する次第でございます。 以上で質問を終えますが、更に一つ関連して、話が別ですが長官のほうにちよつと一つお尋ねいたします。が一件参つておるんですが、読んで見ますと今年の四月の下旬に歯舞の第二幸漁丸という船がソ連に拿捕されまして、その後にこの船は帰つては来たのでございまするが、陳情の趣旨は、船は帰り船員は大部分帰りましたが、船長の根塚幸作という者、それから後藤与三松というのですか、水夫長と、この二名がスパイ容疑で樺太のほうに連行されたまま未だに帰つて来ないという陳情があるのですが、これの小学校の同窓生が全部署名をいたしまして、根塚、後藤についてはそういう心配は全然ないし、非常に家では心配をして奥さんが今日雇関係の労働に従事している、母親は非常に心配し病についておるといつたようなこともあるので、早急に帰して欲しい、善処方を要望して来ておりまするが、この問題は今政府のほうでどのように運動をしておられるのか、一応お聞きしたいと思います。
○説明員(清井正君) 実はこの問題も私聞いております。御承知の通りソ連方面と申しますか、千島海域、特に歯舞はソ連の極く鼻先でありますので、非常にあの附近は拿捕が多いわけでございます。やはり濃霧等がありますと、知らずくに向うに近寄つたりいたしまして、拿捕されるわけでございますが、今までの前例によりますと拿捕されましても普通なら帰つてくるのであります。数日して帰つて来るのであります。十数日たつて帰つて参るのもありますが、割合に帰つて来る率のほうが多いのであります。帰つて来た人の話を聞きましても、非常に待遇がよかつたとか、或いは別段何ということなしにちよつと調べられて帰されたというような話でありまして、別段の話はございませんが、ただ中には帰つて来ない船もあるし、帰つて来ない人もあるのです。なぜ帰つて来ないのだろうかということなんでありますが、これは恐らくスパイ容疑と申しますか、何と申しますか、そういつたような、ほかと特別違つた理由があるのだろうと想像されるわけであります。特に大型の船でいわゆるレーターを持つておりますとか、或いは無線を持つておりますとか、或いは写真機を携帯しておるということになりますと、非常に問題になつたという例が前にあるのでございますが、その船は小さな船でございますからそのほうの心配はないのでございますが、二人だけ残つてあとは帰つた、残されたかたがたは船の責任者のかたらしいのですが、どういう理由で残つておるのでありますか私ども不審に思つておりますが、ちよつと今のところは手がないのであります。これは毎度そういう方面について御質問受けて、私どもも非常に残念に思つておりますが、御承知のような状況で直接向うに聞くわけにも参りませんで、なぜその二人だけが残されたということについても、私ども非常に心配しておりますけれども、外務省と話合つてもちよつと手を打つ方法がござうような状況でございます。なおこれいませんので、何とも困つているといは私どもといたしましてもその関係のかたが非常に御心配をされておるようであります。何か手はないものかと考えておりますけれども、何とも心配いたすばかりで手はないので、甚だ困つておるような状態であります。
○森崎隆君 善処方を特に要望しておきます。
○委員長(小林孝平君) 本日は厚生大臣並びに農林大臣の出席を要求しておりましたのですが、両大臣とも止むを得ない用事がありまして出席ができなかつたわけであります。この点御了承願いたいと思います。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十四分散会