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19回国会参議院1953/12/15

水産委員会 第4号

発言数
36
登壇者
5
会派数
3
開催日
1953/12/15

会議録

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○委員長(森崎隆君) それでは只今から委員会を開会いたします。  先ず行政機構改革に伴つて、水産庁のあり方等につきまして、政府より塚田長官が来られておりますから、この問題につきまして皆様方から質疑をお願いいたしたいと思います。先ず長官から一つ構想と言いますか、特に水産庁に関しまして、それに必要な全般の問題を取上げられまして、機構改革の問題について御説明を一つ、中間報告と言いますか、お願いいたしたいと思います。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) それでは簡単に申上げたいと思うわけでありますが、ただ、あらかじめ御了解おきを願わなければならないのは、まだ政府としてきまつたものがあるわけではないのでありまして、機構改革本部の第一次の草案という段階であるということを最初に申上げて、御了解を願つておかなければならないわけであります。従つて次の段階では、結局各省の意見をよく伺つた上で、なお検討すべきものがあれば検討して最終的な政府の意見を決定するということになつておるわけでありますが、その段階が今いろいろな形で行われつつあるということであるわけであります。その程度の意味においての案であることを、あらかじめ御了解おきを願いまして、実は農林省の部分について申上げるのでありますが、その前に、今度の改革のいろいろな基本の考え方を申上げて、それが農林省の場合どういう工合に適用されたかということを申上げておいて、御了解を頂くのが便宜じやないかと思うのであります。  そこで、殊に農林省の機構改革を中心にものを考えてみます場合に、今度の全体の改革として、外局は原則として内局にみな取込んでしまおうと、こういう考え方が一つあるわけであります。これは過去幾たびかの改革の際にも、そういう考え方があつたわけでありますが、今度外局として残るものは、これは原則としては主管の大臣がおらない。従つて形の上では総理府に幾つも外局というものが残る、そうでないものは大体全部内局にみな取込んでしまうという構想となつておるわけであります。ただこれに対するたつた一つの例外は、特許庁、小さいものは海難審判所があるわけでありますが、これは御承知のように或る一種の審判的な性格を持つたものでありまして、本年の行政事務という感じのものではないのであります。そういう意味におきまして、これは例外になつておりますが、あとの残つておるものは、例えば自治庁でありますとか、それから保安庁でありますとか、全部総理府にまとまつておるわけであります。そういう考え方から、従つて水産庁も農林省の中に水産局というふうな部分になつて入つて来ておるのであります。出先機関、附属機関についても、いろいろな考え方で統合を考えておるわけでありますが、この面は、一つの省の出先機関に例えばす本が原則でありますとか、附属機関で同じ種類のものは成るべくまとめるというようになつておりますけれども、この面も恐らく水産庁所管の部分は殆んどそれらしいものには現実に適用されておるものがないじやないか、ただ日光の養魚場を県に移管したらどうかというようなこととか、それから真珠検査所は大体廃止するという方向で、民間の真珠検査機関の育成を図るようにして行つたらどうだろうか、真珠検査所を民間に移譲したらどうかというようなことが、水産庁所管の部分として若干考えられておるというわけであります。  大体そんなことで一応の御説明でよろしいかと思いますが、なお御質問によりましてお答え申上げることにいたしたいと思います。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○委員長(森崎隆君) 以上簡単に御報告を頂きましたが、これに関しまして委員各位から何か御質疑ございませんか。

千田正無所属クラブ

○千田正君 今塚田長官の御説明の行政機構改革の根本方針というのは、今承わつているというと、一応一つの図に描いた案の下にやつているようでありますが、私はこれはやはり行政機構改革ということを謳われる以上は、少なくとも現実に重点を置いて、それが国民の待望に応えるだけの施策をして行かなければならない行政官庁の機構でなければならないと思うわけであります。そこで全般から見て、人数だけ多くて実際の効果が、行政的に国民の要望するような効果が上つていないという面を或る程度削減するということは、これはまあ一応納得できるのでありまするが、ただ我々が産業部門という面から見た場合と、それから日本の国際貿易の面から見た場合、更にこれが日本の権益というものと結び付いての、いわゆる日本の独立権の擁護の面から見た場合、こういう非常に広汎な意味を持ついわゆる産業部門であつた場合には、単に今のおつしやられたような、人数が不足で内局でもいいじやないだろうか、或いはこの程度なら納得が行くであろうというようなことであつては、本当の合理化をなさるところのいわゆる行政機構改革じやないと我々は考えるのであります。そういう観点からいたしまして、この水産庁の問題は、非常に我々としては、今のおつしやられた案であるとするならば、甚だ不満な点があるのであります。なぜかと言いますというと、現実に我々が考えるのに、今までの日本の産業は、私が申上げるまでもなく、いわゆる原始産業の二大部門として、農林と水産というのは近代産業に相協力した面においてのいわゆる基礎産業であるということ、それからもう一つは、農業というものは非常に過去に長い歴史がある。水産も同じようである。ただ農業はその分野が林野、或いは畜産、或いは蚕糸というような面に分たれておつて、それが日本のこの小さい島にいる国民の過半数の仕事であつたというので非常にその政策も進んでおります。ところが水産というのは、殆んど大部分がいわゆる生命を的にした自然への闘争である。そうしてなかなか郷里に帰つて政治の部門に参加する機会もなかつた。ですから政治的な面においては非常に遅れている、行政の面も遅れております。然るにそれにもかかわらず、この産業の及ぼす影響というものは非常に大きい。例えば今度の国際問題にしてもそうでありますが、殊に戦争に敗れた後の日本におきましては、北海道と本州と四国と九州の四つの島に国民は皆収容されている。その中に幾ら農業が頑張つても、蛋白資源というものはそう簡単に得られない。結論において日本の領土というものが無限に拡大されるところの大洋、海に向つていわゆる日本の権益を拡張する以外に日本の伸びるべき途はない。そういう面を先ず考えられる。そういう意味から言いまして、すでに御承知の通りマつカーサー・ラインが引けた後においては、日本の領土の或いは拡張じやないかというような意味から、日米加条約のようなラインが引かれ、最近においては無謀な李承晩ラインというようなものも出て来る。インドネシア然り、濠洲然り、或いは間もなくフィリピンもそういう線が引かれるかも知れない。そういうふうに日本の権益が、大きな面の裏における実績を確保するのは水産以外に私はないと思う。そういう面において、非常にこの水産が国際上占める日本の独立権益擁護の面においては大きい。そういう部門を、やはり言換れば国際関係の外交的役割を持つ、言換れば又国内におけるところの産業の面における国庫へり収入の寄与の点、国際収支バランスにおけるところの輸出入に関するとこりの産業の貢献する面、こういう面かり考えて、単なる一省であるところの農林省の内局にこういう省を入れて置れということは私は誠に遺憾なことだこ思うのであります。先般カナダの水屋大臣が見えまして、衆参両方の議員と面会しましたときも、私は日本に水産庁というものよりも水産省なるものかあると思つて来た。世界一のいわゆる日本は水産国であつて、我々が常にそれに対しては敬意を表しておつたのだが、この行政措置から見ると、農林省の一局にしか過ぎないではないか、これで日本の水産というものは果して将来発展して行くかどうか。むしろ水産省を置いて世界のリーダー格たるところの日本が、本当の水産に貢献してこそ初めて国際収支の分野に入つて来るのではないかというように、むしろ揶揄されたような形であつたのであります。そういう意味から行きましても、国際上に占める日本の水産の業績というものは大きいと私は思うのであります。現実において今の国際問題は一つも解決しておらない。塚田大臣に私はお尋ねしたいくらいなんでありますが、今まで李承晩ラインなどというものは、今世界の注視を浴びて大きな問題になつております。これを解決しなければならないのは誰かと言いますれば、勿論外交の面においては外務省が懸命にやらなければならない。これに携わるところのいわゆる幾多の損害に対する行政処置は、これは農林大臣が少くともやらなくちやならない。ところがその半面における実際の行政措置は何らなされておらない。今でも漁民がこれに対しては痛憤おく能わざる問題であります。更に日米加条約に基くところの水産資源の確保の問題、或いは最近行われているところの濠洲の大陸棚の問題、ことごとく日本の水産問題は海を接していずれもが外国と折衝する大きな部面が多いのであつて、それが又同時に日本の独立後の権益としての重大なる役割を果さなければならない。こういう問題を考えたときにおいて、果してこれが農林大臣の管轄するところの一局として、果してこの国民の要望するような使命を果し得るかどうか、こういう点におきまして私は誠に今の案であつては遺憾の意を表したい。もう一つは、ややもすれば水産庁の重大なことはわかる。わかるのだが農林省の外局の中に例えば林野庁であるとか、或いはその他の庁があるのだが、これとの人数の割合が比較的少いではないか。水産庁だけを外局として残しておいて、ほかのものを、人数の多いところの庁を内局にするということはできない。この際もう行政機構改革という面から一緒に内局にしなければ、いわゆる形式的において、職員のアンバランスがあるから、これは一緒にやるんだという考えもある。併しそれは今申上げた通りの本当の合理化、日本の産業の合理化における、行政面におけるところの機構の改正にはならないと私は思うのであります。水産はむしろ職員を少くして今までも頑張つて来ました。むしろ拡張しなければならない場合においても、いつでも行政機構の犠牲の棚に上げられて、常に最大の効果を現わすべく最小の人数によつてその行政を担当して来ているのであります。で、ほかの業務とはいろいろの関係も御存じの通りと思いますが、私は精一ぱいの仕事をやつて来ておるところのこの水産庁の今の現局の形を、更に内局という圧縮されれ姿にして、果して今まで私が申上げたような国際的に日本の産業として、且つ又権益の裏付けとしてのこの水産の発達ができるかどうか。こういう問題と、国内におけるところの三百万の漁民は果して行政機構改革の、こういうことが実現した場合に、この問題に対して黙つているかというと黙つておらない。むしろ政治に対する反対と不安の声が昂じて来まして、実際政府としては困る事態が生じて来る虞れがある。私はそういう面から、そうして国際収支に奉仕しているところの水産庁のウエートというか、国の財政に寄与するところのウエートというか、こういうようなものを勘案した場合に、今日それを内局に圧縮すべきではないという我々の強い主張なのであります。そういう観点に、今申上げました国際的権益の面、国際収支或いは国内の財政に寄与する面、日本の基礎産業として農業と共に進まなければならないところの水産が、鞍行的存在に置かれたということは何が原因だというと、政治的貧困の現われにしか過ぎないというような点からいたしまして、果して現実のこの姿を見て、なおこれを圧縮しなければならないという理由はどこにあるかという点を、一応長官から、私が今挙げました四点乃至五点の面においてお考えを示して頂きたいと思うのであります。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) いろいろ参考になる御意見をお聞かせ頂いて、なお考える余地が私どもにもあると思うのでありますが、ただ私どもが考えております考え方といたしましては、実は今度の機構改革は、成るべく整理をして縮小するという全体の考え方でありまするので、この機会に大きくするというような考え方のものは、或いは別の機会に仮にやるとすればやるということが実は大前提になつておりますわけで、従つて私どもとしましては、現在国の行政機構で果しておる程度の仕事、それは絶対にそれ以下に後退はさせない。そういう前提において最小限度の機構というものを考えたらどうだろうかという線を考え出してみると、まあこんなものになるんじやないかと、こういう感じであります。従つて私も水産というものの重要性は若干は心得ているし、又今伺つたことで成るほどそういう面もあつたかと自分でも認識を新たにする面も幾つもあつたわけでありますが、そういう意味において考えますならば、或いは水産省独立という考え方も一つあるかとも思うのであります。又水産省独立という考え方でなくても、又現在の農林省内部の機構においては、余りに農に重点がかかり過ぎていて、その中に一本に入つている。ここに一つの局に入るということが非常に片隅に追いやられたという感じになるのでありますが、農林省の機構の中で、農水省というような考え方にして、この中で水産庁と、その他のものとの比重をもう少し重くするという考え方も一つあるかとも思うのでありまして、そういう面に若干検討の余地があるかとは思うのでありますが、当面の案は今申上げましたように、まあバランスという問題もありますけれども、バランスという問題は全体として外局を内局に取込むことによつて、行政面におけるいろいろな節約、整理、そういうものの価値ということを考えて外局を内局に取込もうという原則になつて、その原則からして一律に来た結果が一応こういう案になつておるというように御了解願いたいと思うのでありまして、なお最初に申上げましたように、いろいろ各方面の思向を聞いて真に考えなければならん面は考えなければならない、こういう感じでおりますわけでありますが、なおいろいろ又検討いたしたいと存じます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 更にもう一つだけ国際的な問題として、特に長官に御考慮に入れて頂いておかなければならないのは、先般政府が吉田首相を初めとして、東南アジアの開発ということを盛んに申述べておりますが、日本の本当の政策の意味から言つても、現実はこれも東洋における地盤を確保するということが、日本の独立の大きな裏付になると思いますが、それはよくわかりますが、東南アジアを旅行してみましても、各国の要望するのは何かというと、日本の商業的な製品の進出を彼らは要望しております。日本に求めるのは、農業と水産というような基礎産業の技術を要望しているのであります。どこへ行つても、これは日本の農業と水産は世界一だ、何とかして我々は農業と水産の技術を吸収したい、教えて頂きたいという声が東南アジアばかりじやなくて、アメリカにおいても、カナダにおいても、日本の水産の技術の優秀な点はすでに確認しております。ただ将来狭められて行くこの海洋の資源並びに領土的な意味から言つては甚だどうかと思いますが、公海自由の原則に基くところの海洋の資源確保のために、日本が領土ならざるところの海域への進出というものは水産以外に私ないと思うのであります。南氷洋におけるところの捕鯨にしましても、インド或いはアラフラ海各方面に向つてこの日本の水産というものが動いて行くということは、取りも直さず日本の国力の進展であつて、こういう重点的な産業が単なる農林省の一局にとどめられて、将来の進展を阻められるということは私は甚だ日本のために遺憾だと思うのであります。同時にややもすれば水産委員会なるものは水産業者の代表じやないかというようなことを誤解しておる人がよくある。私自身は農村の出身であります。むしろ私は農林委員会において自分の職責を全うするのが当然であるかも知れませんが、私は一番考えたいことは、終戦後のいわゆるアンバランスにおけるところの産業部門を考えた場合に、終戦後一番貧弱な漁民にしても、業者においても、生活の点から言いまして、そのレベルが殆んど農業と比較したときは比較にならん。日本の基礎産業が本当にこれから両足を大地に付けて行くならば、やはり農業と水産というものが日本の基礎産業として立上つて、いわゆる近代産業と相呼応して日本の産業の確立をしなければならないという観点から、過去六年有半というものは農村出身でありながら、私は水産委員会に微力を尽して来ておるのでありまして、私は単なる簡単なことでは問題が片付けられない。むしろ真剣にやらなくちやならんのは、これからが本当だと思う。この際に行政機構改革の犠牲になつて水産業務が農林省の一角に閉じ込められるということであつては私は甚だ遺憾であるのでありまして、その点を十分お考えおき願いたいと思うのであります。なお各委員からもそれぞれのお話があると思いますが、一応まだ案として提示されておりませんから、十分に、こういう問題の実現に際しましては、水産日本の産業に置かれた地位というもの、日本の国際上に置かれた地位というもの、日本の権益確保のために水産のウエートというものはどういうものであるかということを考えられて、単なる国内的な問題として処置されないことを私は政府に要望する次第であります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 只今同僚千田委員から、水産庁の内局化という問題についての意見なり、質問が出たのでありますが、殆んどその理由は尽されておるかに思います。先ほどもお話に出ましたように、水産庁というものは非常に人数も少い、又経費も少いのであるから、これは他の外局が内局になる場合には当然率先してこれを入れなければならんというような感じをお持ちになつておるかに承わつたのであります。又従来もそういう考え方がしばしば出ております。昨年の国会におきましても、外局を内局にするという問題が出たときに非常に紛叫いたしまして、参議院においては当時原案を修正してしまつたというような恰好であります。そのときに他の外局は内局化する場合であつたのに、ひとり水産のみは外局として存置するということで原案ができておつた。その理由といたしましては、当時参議院においては水産省設置の法案を議員立法で提案しておりました。衆議院においては二百八十数名の議員の賛成を得、参議院においても百五十余名の賛成を得てこれが国会に出ておつたのであります。折悪しく当時においても行政機構の簡素化といつたような問題、行政整理といつたような問題にぶつかりまして、この際省に昇格するということは妥当でないという意見の下に、せめて現状維持ということで原案ができておつたかと承わつております。私はその当時と今日の状態とを比較してみますというと、今日は内外の情勢が特にその当時よりも非常に重要な段階にある。先ほどからもいろいろ意見が出ました通り、今日我々が伸びて行く大洋の至る所において日本の自由なる漁業権益というものが非常に抑圧をされて来ておる。或いは又朝鮮との問題は今更申上げるまでもなく、全く朝鮮からなめられてしまつたというような恰好でございまして、年年二百億を超すような漁業権益がこれで以て失われようとしておる非常に重要な段階であります。我々は飽くまでもこの権益を維持するために業者を督励し、又政府に要望いたしまして、あのラインを確保することに一生懸命の努力を払つておるのでありますが、如何せん日本の国力が乏しいために、全く朝鮮から抑え付けられてしまつておるというような情ない状態であります。かような問題はひとり朝鮮のみならず、濠洲におきましても起つております。近くはインドネシアその他においても漸次さような傾向にあるこの際におきまして、これを殆んど日本政府みずから、この水産の行政機構というものを縮小するがごとき感を与えるということは非常にマイナスになります。今後朝鮮方面において日本政府が水産に対してどれくらいのウエートを以て扱つて行くかということで、非常に軽視する傾向があることを私は非常に虞れるのであります。そういう意味からいたしまして、今日我々は人員が少い、或いは予算が少いからというような意味合においてこれを簡単に片付ける問題でない。この予算が少い、人員が少いという問題は、先ほどもお話が出ましたように、水産といたしましても多くの人員を要することは農業にあえて劣らないのでありますが、従来水産に対する政治的な認識と申しますか、政治力と申しますか、そういつたようなものが業者は非常に弱いのであります。というのは、業態がさようになつておると私は考えるのでありますが、多くは外洋に出ておりまして、一カ月のうち少くとも自分の家におる間は僅か数日であるというような者もありますし、又一日或いは二日の予定で出漁する者にしましても、帰つて来れば仕事に追われて、翌日の仕事のために陸に始終おるものでありませんために、新聞、雑誌或いはラジオを聞くといつたような機会も非常に少い。従つて今政治がどういうふうになつておるかというようなことにも非常にうといのでありまして、自然、端的に申しますと、選挙の際なんかにいたしましても水産業者は割合に関心が薄いといつたようなことから、政治に当る者も水産に対する関心が薄かつたというようなことが今日の水産業が一つも伸びなかつたという大きな原因である。よその例を見ましても、カナダにおいては水産省あり、或いはイギリスにおいても農林水産省があり、その他オランダとか、或いはデンマーク、ノルウエーにおいても水産省があるということを聞いております。世界における第一の水産国として自他共に認めておる水産国日本が、かような国際的に非常に大事な瀬戸際に立つておりまして、みずから後ろへ退くような感じを与えることは、何としても私には今日国の政治の上から考えまして妥当でないと思うのであります。多くの理由は千田委員から述べましたが、恐らくこの問題も最近新聞に出たときに業者が非常に驚いて、何とか方法を講じなければならんというような意図をしばく我々にも表明して来ておりますが、つい最近の問題でありますので、今後恐らく大挙してこの問題のために出て来ることになりはせんかということを我々は恐れているのであります。これは非常に重要な産業を、而も国際的に非常な危険な段階にあるときに、何と言いますか、退却するような状態は、追討ちをかけられる虞れも多分にありますので、こういう点を十分勘案をして立案をされて調整されますか。そういう場合にはかようなことによつてこのマイナスを補うといつたような何らかの方途を考えておられますか。そういう点についてまだ成案にはなつておらんということでありますから結構なことでありますが、御意見を承わつておきたいと思います。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) 今までの考え方は、先ほども申上げましたように、この機構で今まで程度の機能は十分果せるというまあ考え方でありますので、原省の意向も大体まあさように承知しておるのでありますが、又今日いろいろと伺いました御意向も御参考にしまして、最終案を得たいと、こういうふうに考えておるのであります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 お言葉を返すようでありますが、今日までの事業分量で仕事は十分やつて行けるということでありますが、今日の仕事が決して満足すべき仕事ではありません。今日のように諸外国に押え付けられているということでは、決して我々は満足すべきものでない、こういうことのないように大いに力を入れなければならんのでありますが、それにしても現在の水産庁ですらもなお且ついけない。従つて私は昨年の国会に現われた当時の状態とでは非常に違うというそのことを申上げるのであります。今後かような問題が至るところに起りまして、そうして多くの国際的なむずかしい問題を扱わなければならんという状態になつて来ると思います。国際問題になりますと、外務省がこれに当るのでありますけれども、外務省はいわゆる外交的の問題だけであつて、水産という本当の産業の性格というものについては、それほどに認識は持つておらん。どうしても水産は水産としての本来の性格を認識して、その上に立つて外国と交渉しなければならんと思いますから、そういうような意味におきましても、殊にこれを内局として従来のような仕事で満足するというわけには行かんと思う。そういうようなことを一つ十分長官に御認識を頂きまして、又恐らく今後しばしばこの問題について長官の御意見を伺い、御指導を仰ぎ、且つ意見を申上げるために、業者が或いは面会をお願いするかも知れませんが、そういう際には十分に一つ業者の考え方も聞いて、そうして妥当なる解決を頂きたいと思います。この間うちから私は民間の人たちに会つてみるというと、長官は行政機構改革の問題については、民間の人とは面会せんということを言われたということであるが、そういうことであつてはとんでもないことであるし、恐らくそういうことは私はないと思うのであるけれども、私は御多忙のためにお目にかかることができないというのなら、これはいたし方ありませんが、恐らくそういうことになりますと、非常に人心が悪化して参りますので、長官が帰りますまで私は待ちますということにでもなると、非常に労働争議みたいになることであつてはみつともないことになります。どうか一つ虚心坦懐に業者とも会つて、意見を交換して、業者も成るほどそういうふうであるならば内局にしてもよろしい、或いは機構はどうしてもよろしいというようなことになつて来ないと、これは大きな三百万漁民が又騒ぎ出すような傾向にもあることでございますから、その点は特に一つ私からお願いを申上げておくのでありますが、何分にもまだ全般には周知されておりませんから、平静に見えますけれども、もう我々の手許には頻りに強い意見なり、陳情が出ております。まあ業者は先ほどから申しますように、本当にいろいろな水準が低いのでありまして、まあ代表といたしましても、他の業者のようなわけに参りませんけれども、精神の流れるところは非常に熱烈なものがございます。そういうところを篤とまあ一つ御認識を頂きまして、やつて頂きたい。私どもは水産委員会によりまして、水産庁を擁護するということで、ややもすれば、非常に常任委員会というものは官庁の出先のようになつて動いているという感じを与えることは誠に我々心外でありますが、従来とも本委員会は、水産問題に対して曾つて一遍も論争したことはございません。すべて満場一致であらゆる問題が解決して参つております。と申しますものも、従来漁業というものは、水産業というものは、非常に冷遇されているということに各委員が、今も千田委員からも申されましたように、水産関係の委員は極めて少いのであります。本当に水産業出の者というのは私ともう一人おるかおらんかぐらいであります。他は皆他の関係のかたがたでありますが、そういう状態を知るについて、まあいわば義憤を感じるような面もありましよう。ことごとくそれはそうやらにやいかんというようなことで強力に処して来た。そういうことがややもすれば誤解される元にもなつておりますけれども、決して我々は無茶な、不当なことをして来た憶えで、御意見をお聞かせ願うようにしたはございません。又今日の行政改革にい、こういうように考えております。つきましても、私どもは水産庁とはおのずからそういう機会があれば進ん切手を携えておりません。そういうこでお目にかかりまして、私の考えを申とになると、結局我々の、又業者の誠上げ、又御意見を伺う、こういうよう意が歪曲されることになつてはいけなにいたしたいと思つております。いということになりますので、この問

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 今の業者と会つて頂題を扱います場合に限つて、水産庁当  く問題でありますが、勿論これは非常局は一切呼んでおりません。本当に純にお忙しい中にそういうふうに波状攻心な気持で取組んでおるようなわけで撃を受けちやたまらんと思うのです。あります。そういう点も一つ誤解のなそれは私どもよくわかりますが、ただいようにお認めを頂きまして、この問長官のお会いして頂くときのお気持でているという気持でお会い下さるとい

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) なお先うと、非常に問題が起つて来るのでど申上げましたように、よく皆さんのす。そこが三百万代表という感じを持御意見も検討いたしまして、誤まりのつて一つ接して頂くならば、決してそない結論を出したいと考えるわけであういうふうに波状攻撃をするようなこりますが、なお代表者に会わないといとはないと思います。どうかそういうう話が伝えられておるわけであります意味合において、一つざつくばらんにけれども、まあそういう表現をしておいろいろな話合をして頂くようにお願つた時代もあるわけであります。それい申上げます。は初期の頃、まだ本当に或る程度の案

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○委員長(森崎隆君) ほかにそがまとまらない時分には、そういうこれでは私からちよつと少しお尋ねいたとを申上げておつた時代もあるのであします。りまして、その時分には所管庁の意見この今度の行革を断行されるというも聞かなかつたのであります。今は所ことにつきましての基本的な狙いはど管庁の意見も聞いておつて、もうそれこにあるのでございましようか。ぞれの業界のかたがたの御意見も伺わ

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) これはなければならん時期だと思つておりまつは、やはりこの今の日本の行政機構すが、非常に困りますのは、各地方のが非常に複雑であつて、今のこの国かたぐがばらくにいらして、同じが、若しくは自治団体が国民のために問題を繰返してやられるので、とても果しておる役割を果せない、こういうすべての省の問題をそういう分散した機構が果して必要であるかどうだろう局地的なかたぞれにまでお目にかかつか。むしろ必要であるかどうだろうかていてはきりがないので、やはり例えというよりも、余りに複雑になつているためにマイナスになつている面がないかどうかというようなことを非常に検討いたしておるわけであります。又役所仕事は非常に手ぬるい、手ぬるいことの原因として、あまり機構が複雑になつていて、事務の運び方を非常に複雑にしなければならないようになつていること、もう一つは、今のような国家の段階で、殊にこういう工合に貧しい国の状態として、こんなになんでも国が面倒を見なければならない、国の手で何でもしなければならないことであろうかどうだろうかという面をもう一つ考えている。これが若しそういう意味においても国がこの程度のことをやめて、民間の自由にお任せしていいのじやないかというような仕事はやめてしまつたらどうかというようなこと、そういうふうにだんだんと検討して参りまして、機構の面で直せるものがあれば直す、又仕事の運び方の面で直せるものがあれば直す。更に仕事をやめても差支えないものがあればやめるというようなことを前提において、一体どれくらい人間が整理できるだろうか、或いは又できないだろうか。人間が整理できるということであれば、その面で国民の負担もかなり軽減できるわけでありますから、従つて国民負担を軽減するという狙いがもう一つあるわけでありますが、併し全段階におきましては、今のような国家が国民に対して奉仕をするということを前提において、今の機構が絶対に必要であるかないかということを中心に検討して、成るべく縮小できるものがあれば縮小し、整理できるものがあれば整理したいという考え方であるわけであります。従つて水産庁のことにつきましても、先ほどから申上げておりますように、この程度の仕事は勿論水産業の重大性ということを考えてして行かなければならないが、若しもう少し縮少した機構で、或いは内局に取込んだという形でこの仕事が果せるのなら一応いいのじやないか、こういう考えであります。

青山正一自由党

○青山正一君 只今のお話を伺いまして、これは御尤もだと思いますが、この水産に関する限り、これは千田さんも秋山さんもおつしつやたのだろうと思いますが、若し水産庁が水産局に格下げになるということになりますと、これは水産に関する限り対外的な問題が必ず伴つて来る。ほかのほうはどれだけ格下げしても別に対外的な問題は伴つて来ないと思いますが、ところがこの水産に関する限りは、これはいろいろ人口問題或いは食糧問題、そういつた問題に関係して来るものだろうとは思いますが、現在非常に国際的な問題も惹起しているわけですが、これは必ず対外的な問題として、日本は水産庁が水産局になつたというふうなことで非常に軽く思われはしないか。そのためにすべてのそういつた関係の条約を結ぶにしましても、或いは対外的な折衝にしましても、非常にひけ目を感ずる、そういう点はほかの庁を局にするとか何とかいうのならば、これは至極簡単だろうと思います。対外的な問題は全然これは伴つて来ない。ところが水産に関する限りは、これは人数が如何に少くても、予算が如何に少くあつても、これは結構だと思いますが、対外的な問題を一体どうするかという問題が非常な問題になろうと思います。その点を一つ特に御留意願いたいと思います。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○委員長(森崎隆君) それじや引続いてもう少し伺います。今の長官のお話ですと、国民に対する奉仕機関としての政府機関を、現状では煩雑な事務の組織を簡潔にして能率化して行くというようなことが根本的に考えられているようでございます。ところが一方には、現在の機構ではとつても十分に国民に奉仕できないというような部面も私はあると思いますが、今度はそういうプラスになるというような点は、今回は目を蔽うて知らない顔をするという立場をとつて、整理できるところをするというお考えにのみ立脚している計画でございますか、その点をはつきりして頂きたい。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) もう絶対的にそうかということでありますと、例えば科学技術なんかの問題で、いろいろ考えている面もありますが、大体感じは、本当に必要なものでありまして、更に今後機構を拡大するなり、何かをしなければならんというものは、一つ別の機会に別な観点から、別の人によつてお考え願うのが適当じやないだろうか。やはり機構改革をするとか、多少人員を整理するという仕事は、それでなくしてさえなかなかあらゆるところで抵抗もある問題でありますので、そういう面と国政全体の上から、こういうものはもう少し大きくしなければならないという感じのものを一緒に扱つたのじやとてもきりがないし、力の及ばないということで、重点は確かに現在の仕事をするのに最小限度の機構でできるかということになつているということは申上げられると思います。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○委員長(森崎隆君) 従いまして、今度の行政機構改革というものの裏には、当然人員整理、予算の削減、機構の縮小ということが、これが狙いとして機構改革がされるというふうに解釈してよろしいのですね。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) まあ大体先ほど申上げましたので、そんなような感じでありますが、ただ人員の削減が、主になつているのではなくて、これだけの仕事をするのに最高能率で上げる機構ということを考えて、結局その面から無駄な、整理をしても差支えないという人員があれば整理をするということ、ですからして人員の整理をして幾らか国民負担を軽減するということは、並立した二つの目的というよりは、上下に重なつた二つの目的、こういう感じでございますが、国民のほうの税金によつて賄わなければならない国家公務員でありますからして、国民の血税に値するような、而も最高能率を発揮した金の使い方をしなければならんのじやないかと、こういう感じでありまするので、これだけの仕事をするのに最小限これで行くならば、そこまで詰めてもいい、こういう感じであります。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○委員長(森崎隆君) それでは水産庁を内局にするという一応の腹案を持つておられるようですが、そのことはもつと具体的に申しますならば、水産庁内部の部課制その他にやはり相当な錠を振い得る余地がある、こういうような狙いの下に内局にする、こう解釈してよろしいのですか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) これは課から下、部も或る程度は行革で考えているわけでありますけれども、課から下は原則としては…相当戦前から比べても厖大になつている感があり、又非常に少い人数で課、係を分けておられるところもあられるのでありますし、現在の課、係の分れ方が多分に職階制との関連があつて、課長にしないと或る程度の給料にならないというような行掛りがあつて、無理に課、係を作つておられるというふうの感じのものも相当ありますからして、一般原則としてそういうものは検討して成るべく整理をして頂く、殊に私の感じとしては、課、係はあまり細分いたしますと、人間をそこへ固定してしまつて、機動的に人間を使つて能率を上げるという面からも非常に支障があるのじやないかと思いますので、成るべく整理をしてもらうということは一般原則として考えておりますわけでありますが、じや水産庁についてそれをどういう工合にということは、それまではやはり所管大臣の意見を尊重するほうがいいのじやないかということで、具体的に行革としてはそこまでは行かないというふうにいたしております。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○委員長(森崎隆君) それで水産庁を内局にするということにつきまして、現在各省の意向、又民間団体等の意向も聞いておる段階になつておるというお答えでありますが、そこで水産庁の内局への転換について、実は農林大臣の御出席もしばしば求めたのでございますが、まだ実はお会いする機会がないのでございます。ただ農林大臣のほうでは一般水産政策の基本的な御意見として、今夏相当雄大な計画を発表されまして、日本水産の発展のためにまあ相当責任を持つてやるというような、これは公約も実は頂いておるのでございますが、この問題につきまして農林大臣に御意見を聞かれた場合に、農林大臣はどういう御意見を水産庁内局転換について吐かれた、若しこの点がわかつておりますれば、これは直接農林大臣に聞かなければならんことでございまするが、長官のほうで或いはそういう御意見を聞かれた聞取り方について、これは長官の御私見で結構でございますが、一応お伺いしておきたい。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) これは私のほうの事務当局と農林の事務当局と、まあよりより話合をさせているのであります。今農林省の一応の考え方としては、今私が申上げたように、今の仕事をするのに水産庁でなければ絶対にできないかということであると、まあそこまでは言い切れない、水産局にしてもそれはやれないということでは必ずしもないというような意見のようにも聞いておつたわけであります。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○委員長(森崎隆君) それはまあ農林大臣の大体の御意見のようですね。  それで次にお伺いしますのは、管理庁の最高責任者として塚田長官は、他の庁と水産庁と本質的な考え方ですね、そこにやはりどうしても差があると見られますが、そういう点について一つ御意見を聞きたいと思います。即ちこれを言換えましたならば、他の外局も全部内局に持つて来る、その一環として当然水産庁も内局に持つて来るという一つの規律的な、画一的なお考えを持たれては、非常に実は我々としては心外に存ずるわけなんです。そこで本質的な相違、又本質的な任務の範囲ですね、又日本の経済の基盤としての産業部門において、水産庁が代表する水産業が持つておるところの役割の大小ですね、そういう問題と農林関係との比較、その他の産業との比較等においてどの程度のウエートを占めておるか、これは当然私は考えて頂かなければならんと思う。それが他の庁、内局になるべき庁と同じように形の上だけで考えられては、これはちよつと困る点があるのじやないか。やはりそういうところは筋を通して結論を出して頂かなければならんと考えておるわけなんですが、その点について御意見を一つ伺いたいと思います。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) これは私も筋の通らない機構の改革、まあ殊に単なる機構いじりに終るようなものは成るべく避けたほうがいいのじやないかという感じを基本に持つておるわけであります。それじやただ水産庁と他の内局との比重はどうかということでありますと、これは今後の検討の問題等もありますのと、それぞれにやはり別の面の、例えば国税庁はあれは内局に取入れると大蔵大臣が収税官吏にならなければならないというような、かなり強い反対の御意見もあるように伺つております。それからまあそういういろいろな意見がそれぞれの外局にあるわけでございますが、そういう御意見を伺いながら、そういうことも考慮しつつ、なお且つそれでも水産局で、内局でいいのじやないかというように感ぜられるものは内局に、成るほどその程度の相当の理由があるならば、一応現状維持が然るべきであるというような結論に到達したものは或いは考えるということになろうかと思うのでありまして、まあ今日の段階ではその程度以上にはお答え申上げられません。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○委員長(森崎隆君) そこで元に遡りますが、従つて水産庁を内局にした場合、当然今までのお言葉でございますると、水産庁の人員、現員千四、五百名でございますが、そのうち何%かやはり削減される。又機構そのものも現在の仕事はこれだけでできるという観点に立つて簡素化されて行くであろうということを一応我々は含めて、内局の案を聞取つてよろしうございましようか、その点を伺いたい。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) 大体そのような感じであります。併しまあ同じように外局を内局に取込むにいたしましても、やはり任務の性質、重要さに応じて、或いはその整理の率が特別に低いというようなこともあり得るわけであります。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○委員長(森崎隆君) それで今度の行革で大体これはまあ当然結果的なことであろうと思いますが、それが先になつては大変だと思いますのですが、人員整理がどのくらいになろうか、又二十九年度或いは三十年度におきまして所要経費の節約が大体どのくらいになるか、そういう点については今日お答えできまするならば大体の概要をお聞きいたしたいと思います。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) この点は今日あたりの新聞に大分いろいろ伝えられておるようでありまするけれども、まだ全然作業が終つておらない段階でありますし、ただ一応人員の点につきましては、先般閣議決定で二十九年度に少くとも一割、原則として一割以上の予算の上に縮減の措置ができるように、つまり経費が落せるようにという話合ができておるわけでありますけれども、これも併し一割というのは、どの数字を基礎にして一割なのか、例えば同じ国家公務員にいたしましても、特別職になつております保安庁職員というようなもの、保安官、警備官というようなものは、これは別の観点から実は切れないし、切つても意味ない。或る意味においてこれくらいの数字ということできまつておりますので、そんなものをいろいろ考慮しまして、どの数字を基礎にして一割というのであるか、なかなかはつきりしておらんわけでありますけれども、いろいろなものを考慮におきながら、現実の先ほど申しました人員を整理する全段階というものを頭におきながら、数字を検討しておるわけであります。又数字が出て参りましても、二十九年度の予算にどれくらい減になるかということは、実は今度の整理は大体非常に定員のほうに欠員が少いのでありまして、欠員が大体一%くらいしかないと思うのであります。そういたしますと、若干その整理が付いたとすれば、皆本当に出血をみる整理ということになりますから、整理を円滑にするという意味からも、又職を離れられるかたの今後の措置ということも考えて、若干待命というような形も考えなければならんのじやないか、こういうふうに思つておりますので、待命制度というものが仮にとられるといたしますれば、当年度におきましては、少くとも給与の最低額というものは、やはり予算に組まなければならないのじやないかというようなこともありますので、実はまだどれだけ切ればどれだけというような数字もまだ出ておらんわけであります。ただ大ざつぱに申上げられることは、今大体二十八年度の予算では、事務費を含めて一人当りに二十二万程度の費用が大体見積られてあるわけであります。ですから、そのうちからベースによる分、つまり純粋に給与の部分を除きました残りとして事務費が出て来るわけですが、給与の分は待命給で以て残すといたしまして、事務費だけは当然削れる、こういう勘定になる。勿論この二十二万という数字も今年のベースの引上で若干上がるという勘定になつておると思います。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○委員長(森崎隆君) それでさつき例えば農林省のこれは内局として農水というようなことをお考えで、農と水と対等な形で以て行くというような、これはまああなたの御意見てなかつたかも知れませんが、そういうような御意見らしいものもあつたようであります。そうしますると、今申されました内局にする基本的な狙いというものと、私たちの考えからいたしますれば非常なギヤつプができるのじやないか。と申しますのは、現在いわゆる農林という言葉で表わされる日本の大きな主食を中心にするところの産業部門と、水産というものとの間には、その任務こそ違いまするけれども、又それがおのおの五対五くらいの重要さというようなことはなかなかむずかしいことでございまするが、少くとも現在のように農林省の中で占める水産庁のあの位置というものは、水産業全体の国家的な任務を十分に表現し得るような制度じやないというのが、私たちの実は先ほど申上げました結論なんですから、最初の農水省というようなお考えで、少なくとも今よりも以上に、大局的な立場でお考えになるような意図でこれをお考えになるのでしたら、これ又私は結構であると思いますが、あとから言われましたように、当然行政機構改革であるから、首切り、経費の節減ということでは、どうもこれまでの狙いとしての行革のように結果的には考えられて来る。そういう目度から水産庁の内局ということが強行される場合には、私たちとしましては非常に問題が残ると思うのでございますね。その点のギヤつプは一体どんなふうに考えられますか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) これはそれぞれの部局は皆大なり小なり同じようなお考えもあるようですが、いろいろお話を伺つて、水産行政については成るほどそういう感じが非常に強い。各省各部局とも縮小どころではない、もつと拡大して欲しいというようなのが、只今のお考え、お感じのようであると思いますが、併しそれを一々取上げておつたのでは、整理なんというものはおろか、ますます拡大しなくてはならないので、そこのところは全体として一応そういうものは今度の改革には考えないということで、現在の程度を維持するということが前提になつておるので、皆さん方のお感じと大分ずれておると思うのでありますけれども、併しそのズレ方の非常に激しいというものは、さつきから申上げますように、やはり今度の改革の場合にも若干考慮しなければならんというものがこれから先のいろいろの検討で出て来るのではないか、こういう考え方でおるわけであります。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○委員長(森崎隆君) 結局国民に対する奉仕機関ですから、最小限度でも奉仕ができるという絶対的な条件は、これは外してはならんと思う。それ以上に整理をした結果として、国民に対する奉仕機関として奉仕ができないものを作つた場合に、これはないよりもあるほうが却つて悪いというので、国民の血税を成るべく軽減するという意味で整理をした結果、実はもう水産業界はこれでめちやくちやになつてしまう、というようなことになつては非常なこれは問題が出て来る。特にさつきから秋山委員、千田委員、それから青山委員からも強く申されましたように、極く最近におきましては、御承知のように対外的な問題が随分出て来ておる。正直なところ我々皆一緒になつて心配しておりますが、先役もカナダの漁業大臣が来られましたときも随分実は我我からかわれた。或る意味で……。日本というところは水産王国かと思つておれば、政府機構としては縮小しておつて、これには重点を置かないようでございますねと言われました。もつといろいろ聞いて見ると、カナダの漁業大臣は、閣議において水産業の重要性というものをそこで発言して、各大臣に十分に理解を頂いて、閣議に列席するのを目標にして、水産省を置いたのだ、これによつてカナダの漁業は保たれておるのだという、非常に大きな観点に立つてやつておるわけです。そういう観点はやはり私は多少の経費の問題ではなくして、やはり国民に対する奉仕機関としての最も根本的な、無視できない私は基本的な意義であると考えておるわけです。それでまだ私たちも十分わかりませんが、これから内容等につきまして、いろいろ聞きたいと思いますが、例えば水産庁の漁業調整事務局というものもありましようし、これ以上整理されては困る。又日本水産業の中心になつておるところの研究機関も全国で八カ所もある。これを現在よりも縮小されたらとんでもないことになる。魚族の研究その他漁業の研究など、すべて分業的にやつておる。これが整理されたら重大な問題が出て来る。又外交折衝においても、いわゆる李承晩ライン等におきまして、外務省に今まで依存しましていろいろ熱心にやつおりますが、なかなか外務省では我々がみたところでは不満足な点がいろいろある。それが若し幸いにして漁業大臣でもできますならば、ここで交渉をやればもつともつとうまくああいう問題が解決できる面があつたと私は考える。何か外務省の本来の使命と相反したところまで行かなくても、それとは別個な路傍的な事件に過ぎないといつたような取扱い方が外務省でされておると、実は私たちは考えておるわけです。そういう点を考えまして、これは今度の機構改革で内局になるということは、日本と水産関係で境を接しておる周辺の国々に対する印象が、非常に日本が悪くなるという結論は誰が考えても出て来る問題である。そういう細かい問題について、いずれ再度決定しない前に機会があろうかと思うのでありますが、今日は申上げたくないと思いますが、それでまだ暫らくこういう問題についてお聞きする機会がございましようかどうか。例えば今自然休会中でございますが、一月の二十日頃にでも開会されましたら、その劈頭に機構改革の具体的な問題について我々の意見を聞いて頂いて、行政の意見も聞いて頂いて、それによつて将来のプランが変更され得る余地か当然なければならんと思いますが、いつ頃を目度として考えていらつしやるか、必要によつては年内にでも我々は集まりまして、何度も又長官、農林大臣等にお聞きしなければならん。特に農林大臣には一度もこの問題は聞ていおりません。どうしても聞いたのちで最後の決定に持つて行つてもらいたいと思いますが、その機会が今後ございましようか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) どのくらいの時期に片附きますか、本当は政府の意向としましては、年内に機構の大体の目度を付けたいと考えておるのでありますが、いろいろ各方面と意見を交換しながら案を練つておるのでありまして、今いつというように申上げられませんが、又必要の機会に委員会をお開きになれば、都合の付く限り出て参りたいと思います。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○委員長(森崎隆君) ただ我々は従来の政府のおやりになつておる方針から考えまして、国会は又休会中になりましても、その休会中の間にさつと案をきめてしまつて、次の再開のときにこれが押付けられて来るということが、これまで政府のとられた慣行的な方針なんですが、それではこの問題だけは、我々としては了承できないというふうに実は考えておるのです。十分農林大臣、又行政管理庁のあなたのほうに意見を申上げる機会を得たいし、それを聞いた上で再度研究して頂く余裕が是非欲しい。年内にきめて、これは閣議決定だということで、ぐんぐん押して来られた場合に、論議の余地もなくなつてしまうということでは、この問題だけは困るわけなんです。この間も実は農林政務次官も来られたときに冗談まじりに言つた。水産庁の問題だけは非常に重大だと考えておるのです。これはこんなことを言つてはお笑いになるかも知れませんが、冗談として聞いて頂きたいと思いますが、これは政治的な問題でなくて、国民全体が機構改革の問題はまじめな観点に立つて考えなければならん。例えば私の所属している党なんかにおきましては、若しそういう利己的な党勢拡張的なことばかり考えることをいたしますならば、この際こういうことを政府がやるならば、もつけの幸いとやらしておきまして、やつたあとでこれを徹底的に叩けば、殆んど九〇%以上は、例えばあなたの所属している政党へ、漁民の票が行つておりますか、そこに徹底的に追い込めば選挙に有利だ。そういうことは利己的な政党なら当然考えると思いますが、我が党はそういうことはさせませんし、又いたしません。そういうことになつて迷惑をするのは漁民でございます。日本の水産業でございます。そんな観点でなくて、まじめに我々は取上げている。それだけにやはり我々のこうした真摯な気持だけは何度も一つ聞いて頂く機会ほ欲しいと思う。これが決定して法律が出まして内閣委員会にかかつて来ますと、これが政党対政党の形でそこでいろいろ論議されて揉み合いをやる。そうなると本筋が通らなくなつてしまう。それ以前に計画が固まるまでに一つ我々一緒になつて、こうしてまじめな意見を申上げたい。それを聞いた上で納得の行く行革を水産庁に対して生み出して頂きたい。これはまあ我々の切なる要望で、ここにおられる委員各位もそういう御意見だと私は信じております。そういう意味で一つ閉会中にざつと計画を固めてしまつて、来月に再度全部集まつたときに、もうどうにもしようがなくなつておるというようなことのないように、一つ十分弾力性のあるような意味で機会を得られるようお願い申上げたいと思います。細かい問題はそれ以後にいろいろお願いもいたしたいと思います。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○国務大臣(塚田十一郎君) 実質的の御意見といたしましては謹しんで承わりますが、ただおのずからその間に立法府と行政府との関係がありますのでありますから、皆さん方が御納得なさらなければ絶対に水産庁に関する案ができないということでは、これは又いけませんので、私どもも十分本日の委員会の御意見も参考にいたしまして考えるつもりでありますから、その辺のところはおのずから行政府は行政府の立場というものをお考え願つて、そこの点は実質上の運営でうまく行くように私としてお願いいたしたいと思います。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 いろいろお話を伺いまして、我々もまだよほど考えなければならんと思うのですが、どうも管理庁長官としてのこの問題のお扱いは、お話のような意味合において或いは当然かも知れませんけれども、先ほどから申しますような重大段階にある、ということを政治的によくお考え頂きまして、我々としてももつとこれを強化して、水産庁というものを強化しなければいかん。強くしなければならんというのでありますが、それができないときでありますから、一般に行政機構の改革をやつて、外局を内局に取込んだ際に、水産庁のみが残つているということは、逆に考えれば水産庁を強化したというふうな印象を与えるのです。そういつたような、強化せずに強化したような状態に置かれるということ、これは非常なプラスだと思う。そういう意味においてもこの点は一つ拡げないで拡げた効果を狙うということも考えておいて頂きたい。これは私は相当プラスになると思います。ところがこれを当り前に縮めてしまつては何もかもなくなつてしまう恰好でありますから、そうした点も腹に入れて頂きたい。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○委員長(森崎隆君) それでは本日はこれを以て委員会を散会いたします。    午後二時四十三分散会

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