厚生委員会 第34号
- 発言数
- 149 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1954/04/30
会議録
○委員長(上條愛一君) 只今から厚生委員会を開会いたします、 先ず船員保険法の一部を改正する法律案、及び厚生年金保険及び船員保険交渉法案を議題といたします。 最初に衆議院の修正点について衆議院の青柳一郎議員から御説明をお願いいたしたいと存じます。
○衆議院議員(青柳一郎君) 只今議題といたされました両法案につきまして衆議院におきまする修正部分につきまして御説明を申上げます。 この修正は共に先般厚生年金保険法におきまして修正いたしました点を御説明申上げましたが、いずれも同趣旨のものでございます。 先ず船員保険法の一部を改正する法律案に対する衆議院におきまする修正案の趣旨を御説明申上げます。 先ず第一点といたしまして、新たに第二十三条の三の改正規定を設けましたことは、遺族年金を受けまする遺族の範囲のうち、子又は孫について不具癈疾で労働能力がない者のほかに、十六才以上の者には遺族年金を支給しないこととなつておりましたのを、十八才未満まではこれを支給することといたした点でございます。 第二の点は、第二十三条の六第一項、この規定は寡婦年金、かん夫年金又は遺児年金を受けまする遺族の範囲に関する規定でありますが、現行法は十六才未満の子供のある寡婦に、寡婦年金を支給することにいたしておりますのを、これを十八才未満の子供があれば支給することといたし、又遺児年金を受ける子につきましても、現行の十六才未満といいますのを拡げまして、十八才未満であれば、この遺児年金を支給することといたしたのであります。 次に第三点は、第三十五条の改正規定は老齢年金の額を規定するものでありますが、老齢年金額を構成する定額部分につきまして厚生年金におきますと同じように、原案の一万八千円を二万四千円と年に六千円増額したのであります。 第四点は、第三十六条の改正規定におきまして、老齢年金の扶養加算の対象となりますものの範囲を定めておるのでありますが、その対象となります子につきまして、原案では十六才未満となつておりましたものを拡げまして十八才未満にいたしたのでございます。 次に第五点といたしましては、第四十一条の二第一項の改正規定でございますが、これは障害年金の扶養加算に関するものでございます。現行法律におきましては、十六才未満の子に加給しておりますのを改めまして、十八才未満まで加給することといたしたのでございます。 第六の点は、第五十条の四の改正規定でございますが、これは遺族年金の失権、権利を失う事由を規定したものでありますが、子又は孫につきまして十六才に達しますれば権利を失うこととなつておりましたものを、十八才に達するまで権利を失わないことにいたしました。 次に、第七点は附則第八条第一項但書及び五項でございますが、これはすでに発生しておりまする養老年金の額を、改正後の第三十五条の規定によつて計算し直すことになつておりまして、その計算をし直しました額が従前の額より低い額のときは、従前の年金額を支給いたし、又従前の養老年金を受けます者が被保険者となつてその資格を喪失して、又その後資格を得た場合に支給する老齢年金についても、低い額の場合は同様の措置を講じたものでありますが、この修正案によりまして老齢年金の定額部分が二万四千円に増額されますると、従前の養老年金は、最高二万四千円で頭打ちになつております。これは現在の規定の附則の第四項に定めるところでありまして、最高二万四千円で頭打ちにしておりますその関係上、この修正案による年金は必ず従前の年金額より高くなる計算でありますので、不要な規定となりますので、これを削ることといたしたのでございます。第八点、附則第十八条を加えまする修正は、遺族年金を受けまする子又は孫或いは遺族年金の扶養加算の対象となりまする子又は孫の範囲などにつきまして、現行十六才未満を十八才未満に改めますことに伴いまして所要の経過措置を講じたものでございます。以上は船員保険法の一部を改正する法律案に対する衆議院におきまする修正案につきまして御説明申上げたのでございます。 次に、厚生年金保険及び船員保険交渉法案に対しまする衆議院におきまする修正案の趣旨を御説明申上げます。第一点といたしましては、先ず第十二条第一項第二号中一万八千円とありますものを先ほど来申上げましたように二万四千円に改める点でございますが、第十二条は御案内のように厚生年金保険の被保険者であつたものでありまして、その後船員保険の被保険者となつたものに対しまして船員保険法によつて支給する老齢年金の額を規定しておるのでございますが、先ほど御説明申上げましたように、船員保険法の一部を改正する法律案の第三十五条の改正規定のうちの一万八千円を二万四千円に改めますので、これに伴つて修正しようとするものでございます。第二点は、第二十六条中一万八千円とあるのを二万四千円に改める点でございますが、第二十六条は御案内のように、厚生年金保険の被保険者であつた者が後に船員保険の被保険者となつて死亡した場合にその遺族に対して支給する遺族年金の額の特例を規定しておるのでございますが、先般御説明申上げましたように、厚生年金保険法案第三十四条中一万八千円とありますのを二万四千円に改めますので、これに伴いまして修正しようとするものでございます。 以上御説明申上げます。
○委員長(上條愛一君) 只今の衆議院の修正点に対する御説明に対して御質疑を願います。
○谷口弥三郎君 ちよつとお伺いいたしたいと思いますが、前回御説明を頂きました厚生年金を一万八千円を二万四千円に上げますというと、三億ほどかかるというお話でございましたが、船員保険並びに交渉法案でのやつを加えますというと、どのくらい増額になるのでございますか。
○衆議院議員(青柳一郎君) お答え申上げます。 只今議題となつておりまする両法案におきまして、年金額を増加するために必要となりまする増額される金額は、約三百万円と承知しております。これは予備費が一億三千万円ほどございますので、それを以て賄い得ると存じております。
○廣瀬久忠君 只今の三百万円というのは、船員法ですね。そこでこの間有馬委員からお尋ねがあつてお答えがあつたようでしたが、両方とも、厚生年金のほうも、船員保険のほろも、共に一応予備金を以て充てますと、こういうわけでした。そこで、何ですか、将来五カ年くらいの間はそのまま予備金というわけにも行きますまいが、どんな工合に保険料率が上る見込みなんでしようか。
○衆議院議員(青柳一郎君) 本年よりこの改正を行いまして、五カ年間は政府原案の通りの料率で以て行こうと存じております。その後に至りまして若干上ることがございますが、五カ年間は政府原案の通り行くことになつております。
○榊原亨君 今の保険料率の変更でありますが、頂きました資料によりますと、昭和四十四年以降におきましては、大体今三のものが六・一という指数になるようでありますが、そういうことでもまあ世界的に見まして余り高くはないのでございましようか、その点を一つ……。
○衆議院議員(青柳一郎君) 世界的にも別に高いことではないそうでございます。なお、出発当時におきましては、厚生年金などにおきまして千分の百以上の保険料率を取つたこともございますので、この程度の負担はできると存じております。
○委員長(上條愛一君) それでは衆議院修正点に対する質疑はこの程度にいたして差支えございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上條愛一君) 御異議ないと認めます。 —————————————
○委員長(上條愛一君) 次に厚生年金保険法案を加えて三案を一括議題といたします。政府に対する御質疑を願います。
○竹中勝男君 附則の十八条にあります障害年金の等級の内容についてですが、今度の改正案によりますと、従来二級のものが三級に下目になつておりますが、その点についてはどういうように、もう一度御説明願いたいのですが、私その点がはつきりしませんのですが……。もう少し質問いたしますが、具体的に言いますと、障害年金の受領者が死亡した場合に一級と二級は、その遺族は遺族年金が給付されますが、三級には給付されないということになつておりますが、そうすると、これがレベル・ダウンになるのですが、もう少しその点はつきり、もう一つそこがわからないんですが……。
○政府委員(久下勝次君) 私からお答えいたします。先ず障害の廃疾の程度を三級に分けました趣旨につきまして御説明申上げます。現行の廃疾というのは、実は必ずしも合理的でないということでいろいろ批評がありましたわけでございまして、今回本改正案を作るに当りましては各種の他の制度を参考にいたしまして、区分をいたしたつもりでございます。特に労働基準法のそれと同等の関係にあります労働者災害補償保険法は御案内のように非常に細かい区分をしておりますが、厚生年金の場合には、それほど細かい区分も必要でないであろうというような考え方も考えたのであります。区分の比較から申しますると、労働者災害補償保険の一級及び二級をこの法案の一級に該当するものといたしました。三級乃至五級をこの廃疾表の二級に該当するものとし、それ以下のものを三級にするというような区分にいたしましたわけでございます。上つたり下つたりしておりますことは、確かにお話の通りでありますけれども、そういうような全体の労働能力喪失の程度ということを、それぞれの具体的な事例につきまして比較検討をいたしまして区分をいたしました関係上、こういうことに相成りましたわけでございます。随分専門家の意見も聞き、検討に検討を重ねました結果でございます。 それから遺族年金の問題でございまするが、従前現行法によりますると、二級該当者は遺族年金は出ておりません。一級の廃疾程度に該当する者が年金を受けておりました場合のみが対象になつておりますので、その点におけるレベルダウンはないのでございます。
○竹中勝男君 この他の船員保険との調整は今例として出ておるわけですけれども、共済組合の各種年金の中の障害年金のほうが老齢よりも低いということはないのですが、これによると老齢年金よりも低くなる結果が出て来ないでしようか。
○政府委員(久下勝次君) 実はこの問題は比較が非常に困難でございまして、同一人につきまして両方の権利が発生いたしました場合には、それでも御承知のように、老齢年金、障害年金共に平均標準報酬程度をとつておりますので、給与がだんだん上つて行きます場合には、老齢年金の低いことはございません。給与が逆に年数を経るに従つて下る場合があるといたしますれば、そのものにつきましては老齢年金のほうが下るということになりまして、勿論同一人が障害年金と老齢年金の両方の権利を取得いたしました場合には調整規定がございまして、高いほうを支給するということになつております。従いまして同一人に関する限りにおきましては、老齢年金が低くなつても高いほうの障害年金を払うということになります。 それから人の違います場合には、結局平均の報酬の違いによつてそれぞれ違いがありまするので、報酬の同じものにつきましては差はないわけでございます。
○竹中勝男君 もう少しこれを調べたいのでございますが、実は身体障害のほうの関係の方々から、どうしてもこれがレベル・ダウンになる虞れがあるということを疑義を大変持つておられますので、私その点がちよつとはつきりしませんものですから、何遍調べてもわからないのですから、もう少し調べまして又後ほど、後の機会に御質問したいと思います。
○堂森芳夫君 保険局長にお尋ねしますが、この厚生年金保険法が最初にできましたのは昭和十七年でございますが、そうしましてこの間の保険局長の説明によりますと、インフレによる影響が重大であるから、この法律を改正する最も大きな理由である、こういうような説明をなすつたと思うのですが、ところが一昨年の暮からの厚生年金保険法を改正する準備をしておられて、漸く今ごろ国会に提出して来たという理由は、主にどういうところにそういう原因があつたのでございますか。
○政府委員(久下勝次君) 私どもが本法案の法律の改正に具体的に着手いたしましたのは、一昨年の春頃からでございます。もつと前からいろいろ検討はしておりましたけれども、正式な意味におきまして本格的に着手をいたしましたのは一昨年の春頃からでありまして、漸く秋に一応の試案を得ましたので、成案というほどでもございませんが、とにかく試案という名目にいたしまして社会保険審議会に懇談の形式で御意見を伺つたのであります。と申しまするのは、その当時すでに厚生省におきまして厚生年金保険法の改正に着手しておるという話が伝わりまして、各方面から積極的な意見が出て参つたのでございます。そういうふうなこともございましたので、非常に世間の関心の深い問題であると思いましたので、最終的な政府の成案を得る前に、非公式にでも社会保険審議会に諮問をいたしましたのは、たしか一昨年の十月でありました。約二カ月熱心に論議をして頂きまして、答申の報告をもらつたのが一昨年の十二月の末でございました。そのときには到頭労使、中立、三者の意見がまとまりませんでした。まとまらないままの意見の報告を会長から頂きました次第でございます。そこで私どもといたしましては、当初出しました試案に対しましてそうした方面の意見がございました。更に社会保険審議会以外の意見が、その他の方面から二十数個に余る意見が出て参りました。そうした各方面の意見を参考にいたしまして、昨年の春から夏にかげまして再検討いたした次第でございます。そうして漸く昨年の秋に政府の成案を得るというような、多少手間取りはいたしましたけれども、私どもといたしましてもそうした非常に関心の深い問題であり、重要な問題だと考えまして、非常に慎重を期したつもりでございます。そのために遅れた次第であります。
○堂森芳夫君 今度の厚生年金保険法は、今後日本の国の国民年金と言いますか、国民全般への老齢年金その他への大きな一つのこれは基盤というふうなものになつて行くと思うのです。そうあるべきだと思うのですが、ところが今度の法案で一番大きな私どもが遺憾と思うのは、健康保険制度その他もそうですが、五人以上使用していないと、これは強制加入になつていないと、こういうことでございますが、この五人以下の人たちが省かれている理由を一つ御説明願いたいと思います。
○政府委員(久下勝次君) お話のように、五人未満の被用者を使つております事業所に適用を拡張することにつきましては、私どももその必要のあることは十分に認めておるつもりでございます。ただ、必要性があるというだけで取入れるわけに参りません事情は、大きく分けまして二つあるわけであります。その前に、御参考までに数字を申上げますると、五人未満の被用者を使つております事業所が全国に百三十万ございます。それに働いております被保険者になるべき被用者は三百三十万程度と予想しておるわけでございます。これは程度というような言葉を使いますのは、一応五人未満の事業所全部の統計があるわけでありますが、そのうち現在厚生年金保険法で或る業種を指定して適用することになつておりますが、その業種に該当すると認められるものを事業所及び被保険者の数で抽出してみた推定であります。一方現在現行の厚生年金保険法の適用の事業から申上げますると、この間も申上げました通り、適用事業所数は二十三万一千三百カ所でございます。被保険者の牧が七百六十七万、こういうことになつております。これは五人以上の事業所を押さえておりますのでこうなるのは理の当然でございます。そこでその実情を申上げておきまして理由を申述べたいと思うのでございます。 先ず第一点は、今申上げましたような非常にたくさんの事業所に対してこの制度の適用をいたすといたしますと、事業主から届出をしてもらうことが頻繁にあるわけでございますし、又保険料の徴収等のために官庁側のほうから書面を出す仕事もたくさんございます。更に年金の給付をその都度決定して行かなければなりません事務が相当たくさんございまして、私どもは実はこの間も御参考までに申上げました各府県の保険課と六十数カ所の保険出張所でやつております仕事が、そうした仕事のために年金関係だけでも現在は予算上は二千五百人ほどの定員きりしか持つていないのであります。これはすべて事業所と被保険者の数とによりまして、そうして予算上必要な人員を能率的にはじいておるわけでございます。百三十万の事業所と三百三十万の被用者を新らしく抱えるといたしますと、今まで通りの基準で人を採るといたしますと、二万四千人くらいの職員が必要となります。これはもつと能率を上げなければならないと思いますけれども、一応現在の定員を取つております基礎ではじきますると、そういう厖大な人員が必要になつて参るわけであります。これは実は事務的な把握が困難であるという一つの大きな理由を考えておるつもりでございます。牧が多いために事務が煩瑣になるし、又保険料の徴収、保険の給付の決定等につきまして非常に面倒な仕事が多くなるということが第一の理由でございます。 第二は、これは経験上から他の例で御参考までに申上げますと、昨年健康保険及び厚生年金保険におきまして新らしく事業所を拡張いたしまして約六十万人被保険者を新らしく適用範囲を拡張いたしたわけでございます。ところがこの人たちの報酬の平均が今まで適用しておりますものに比較して約三千円ほど低いわけでございます。そうするとそれを基準にして同じ率で保険料を取つて参りますから、従つて保険財政収入として当然その抱えた分だけ低くなるということは当然であります。恐らく五人未満の事業所になりますと、その程度は一層甚しくなるのではないかというふうに予想いたしておるわけであります。この点は私どもはここでもう少し調査をいたしまして、果してどういう状況であるか、今申上げましたのは単なる予想に過ぎません。これを具体的に実地に即して検討をしてかかりませんと、非常に報酬の低いと予想されておりますものがその通りであるといたしますと、三百三十万の人たちを抱えることによりまして、従来の被保険者に対してそのために保険料率の引上げを行わなければならないというような結果を生ずる虞れがないとしませんわけでございます。そういう点につきまして実は今日まで大変申訳ございませんけれども、地道な調査をいたしました資料がございませんので、私どもも只今の計画といたしましては、昭和二十九年度にはそうした面につきまして五人未満の事業所について全国の保険官署を動員して精細な調査をいたす所存であります。その調査の結果に基いてこういうような対策を講じたならば適用ができるということになりますれば、その条件を満たすことによつて適用するというような措置をとる所存でございまして、今日までのところ、現行法の改正にばかり追われておりました関係もございまして、そこまで手が延びませんでしたので、先に延ばしておる状態でございます。以上御了承願いたいと思います。
○堂森芳夫君 局長にお尋ねしますが、そうしますと五人未満の事業所の人たちは被保険者の対象から省れた理由は、主として事務的な都合からである、こういうことでございますか。
○政府委員(久下勝次君) 事務的な都合は前段でありまして、後段の場合は保険経済の関係があるわけでございます。
○堂森芳夫君 それではお尋ねしますが、政府原案と衆議院修正案では大分変つておりますが、政府原案で行きまして二十九年度に必要な財政的な額、それからさつき私遅れて来て聞いてなかつたのですが、衆議院修正によつて必要な二十九年度の額、それから我々が強く主張しておる基本年金額一万八千円が今度は二万四千円になりましたけれども、三万六千円にしたらどのくらい必要か、そこいう数字をちよつと御説明願えませんですか。
○政府委員(久下勝次君) 衆議院の修正によりまして、昭和二十九年度の厚生年金保険特別会計に及ぼします影響を申述べてみますと、給付費総額におきまして二億七千八百四十八万五千円の支出増になる見込みであります。これは老齢年金、遺族年金、障害年金等全部に影響をいたして来るわけでございます。ところが先ほど青柳衆議院議員からお話のありましたように、予備費が予算上八億六千百十万四千円組んでございます。この予備費を給付費のほうに組替えをしなくても使えることによりまして、衆議院修正案の程度でございましたならば、すでに成立いたしました予算で執行ができる、こういう予定を立てておるのでございます。これに対しまして定額部分を三万六千円にいたしました場合には、これは多少いろいろ条件が違いまするので、それだけでお答えをするのは必ずしも的確ではないのでございまするけれども、一応細かい点は条件を省いて三万六千円にして申上げますると、成立予算で給付費総額は昭和二十九年度に五十七億四千万円、細かいところは省略いたします。五十七億四千万円の予定をいたしておりまするものが、定額部分を三万六千円に上げますると、七十八億九千五百万円に相成るわけでございます。そうなりますると二十一億ほどの給付費が増すということになりまして、予備費を充当いたしましても予算の執行はできないであろうと予想されるわけでございます。
○堂森芳夫君 そうしますると、政府原案では約五十八億でございますね、そうしますると更に政府原案……まあ修正されたのですから蒸返しになりますが、政府が基本年金額を一万八千円にきめた根拠はどこにあるのでございますか。
○政府委員(久下勝次君) 定額部分を一万八千円にきめました理由は、いろいろな面から実は検討いたしたのでございます。又これは併し結論的に申しますと、一万八千円で絶対なければならないという理論もあるわけではないのでございます。問題は私どもは先ほど申上げましたような改正案の審議の経過におきまして、一方におきましては保険料の負担を増さないようにという要望が非常に強くございました。一方におきまして給付の額はできるだけ高くして欲しいという簡単に申しますと、そういう相反する主張が終始強く叫ばれておつたわけでございます。この辺の間の調整をとるというのが一万八千円程度にきめましたゆえんでございます。なお又、当初一昨年の試案を作りましたときには、定額部分を月額一千円で年額一万二千円という案を出してみまして、その代り報酬比例の部分を千分の五を千分の十、百分の一程度にするというような案を作つておつたのでございます。これにはいろいろ定額制論といろ御承知のような議論もございまして、できるだけ定額に重きを置くほうが理論的にも正しいと思いまして、その意味から定額を一千五百円に上げる、報酬比例分を半分に下げるというような措置をとりましたわけでございます。結局この程度でございますれば、将来保険料率を引上げるにいたしましても、確実な条件をとつて見ましても千分の三十で出発する保険料率が千分の四十五、六程度で最終的に収まる。そうするとその程度の負担増であれば、折半負担でありますれば、決して無理でもないであろうというようなところに見当をつけまして、千五百円にいたしたわけであります。月額千五百円というのをとつて見ますると、世帯をかまえていない六十才の男子に出す生活保護法の生活扶助費、二級地に対する人と大体同順程度の支給になります。その辺にも説明がつくというようなことから、いろいろな条件を加味いたしまして、一万八千円にいたした次第であります。
○高野一夫君 この間これは久下さんの御説明だつたと思うのですが、五十年後の受給者の総数、その内訳老齢、遺族、障害の年金受給者の人数の説明を伺つたのですが、五十年後までこの法律が存続するとも考えられないし、又我々生きているわけでもないから、これはわからんし、いろいろ世の中の状態も変つて来るわけでしようが、取りあえず五年後と十年後における受給の総数、この二つの内訳と、それに該当する金額、それを政府案による場合と衆議院の修正案による場合との推定数字がありませんか。なければ三年後、七年後でいいですから……、大体五年後、十年後くらいのところで二通りに分けて……。
○政府委員(久下勝次君) お答えを申上げますが、先ず原案によります五年、十年後の給付人員と給付額の推算を申上げて見ますると、昭和二十九年度でございますから、五年後と申しますと昭和三十四年を申上げますが、昭和三十四年は老齢年金受給者が八万六千人、それから障害年金受給者が十八万五千人、遺族年金受給者が十三万六千人、合計四十万七千人でございます。これに対しまして十年後の三十九年を申上げますと、老齢年金受給者は二十四万一千人、障害年金受給者は二十七万八千人、遺族年金受給者は十九万六千人、合計七十一万五千人と予定をいたしております。これに対しまして給付額を申上げますると、老齢年金受給額は先ほど申上げました三十四年の八万六千人が受けます年金額総額は二十七億九百万円、それから障害年金の額は四十一億二千九百万円、遺族年金の額は二十九億九千四百万円でありまして合計九十八億二千二百万円の年金支給額になり、昭和三十九年におきましては老齢年金の総額が七十四億六千七百万円になります。障害年金の総額が六十三億八千八百万円、遺族年金の総額は四十億九千万円、合計百七十九億四千五百万円これが政府原案によります給付額の見込みでございます。それから衆議院修正によります分につきましては大変恐縮なんでございまするが、まだ各年度別の給付額の内訳まではわかつておりませんので保険給付総額だけで計算をいたしておりまするから御了承を頂きたいと思いまするが、昭和三十四年度給付総額が百四十八億四千万円、昭和三十九年度の給付総額が二百五十八億円と予定いたしております。なお、申し落しましたが、先ほど政府原案によります人員及び金額を申上げたのでありまするが、その際には脱退手当金及び障害手当金、この一時金の分だけ給付額から除いてございますから附加えて申上げさして頂きます。昭和三十四年度の脱退手当金受給者数は二十五万四千人、障害手当金は一千人程度と予定いたしております。合計して二十五万五千人でございますが、昭和三十九年になりますると大して差がございません。脱退手当金が二十五万八千人、障害手当金が同じく一千人、変わりございませんで二十五万九千人の一時金の受給者がございまして、この一時金に相当いたしまする給付額は三十四年度におきまして合計だけ申上げますが、三十一億七千六百万円、三十九年度におきましては四十億五千万円、総領で比較いたして頂きますためには、以上申上げました一時金と先ほど申上げました年金総額を加えて衆議院修正案で申上げました数字で御比較を願いたいと思います。
○堂森芳夫君 久下局長にもう一度戻つてお尋ねいたしまするが、そうしますると五人未満の事業所で強制加入して参るという見通しは、いつ頃になつてそういうことがなし得るだろうとか、或いはそういう準備ができるだろうとか、いろいろなそういう見通しを持つておられると思うのですが、その点一つ承わつておきたいと思います。
○政府委員(久下勝次君) 只今の段階におきましてできるだけ早くという以上に的確なお約束を申上げる自信もございません。ともかくも私どもは昭和二十九年に入りまして、本年度の仕事の重要な項目の一つとして、実態調査をやるということは、是非やりたいと思つております。ただこれは恐らく他の仕事をやりつつあるものに命ずるわけでありまするから、全部に亘つての精細な調査は不可能であり、いわゆる抽出調査のようなことになろうと思いますので、そういうものによりまして大体の見通しが立ちますれば、できるだけ早くやりたいと思つております。その程度で御了承頂きたいと思つております。
○堂森芳夫君 どうもそれがはつきりしないのですがね。ごまかしですよ、それはね。いつになるかわからんとか……、もう少し親切にどういう準備をしてどうだということをもう少し、余りおかしいと思うのですがね、もう一遍……。
○政府委員(久下勝次君) 先ほど申上げたような事由がございますので……。実は調査をした結果、調査さえすればすぐにできるとも言えないのでございまして、私ども実は曾つてこの委員会におきましても御審議を煩わした日雇労働者健康保険法を作りましたあのときにも、相当なデータが出ておつたのでございますから、結局現行の健康保険法を改正することによつて健康保険の中に取入れることができなかつたのは、日雇労働者の報酬が余りにも低いからでございます。これを政府管掌健康保険約四百万の被保険者のうちに実に五十万人という報酬の低い人たちを取入れますと、財政的に非常に大きな影響がございます。それらの関係で勿論日雇労働者の健康保険をやつて行くと、勤務上の関係もございまして、別建てにせざるを得なかつたのであります。これらの点は恐らく五人未満の事業所を調査いたしますと、同様なことが出て来る可能性を実は心配いたしておりますが、そうなりますと、いろいろ制度の建て方等につきましても研究を要する点が多く出て来るだろうと思いまして、お答えとしては甚だ誠意のないようなことでございますが、私どもとしてはこれを放置しておく考えではございません。ただ時期を限つていつまでにやるかというふりに言われますと、大変申訳ないのでございますが、今一、二例を申上げましたようなことから、確信を以て最終期限をお約束できないのであります。一生懸命やるということで一つ御了承を頂きたい。
○堂森芳夫君 それじや方向を変えまして、ここに積立金の問題ですが、今日もらいました資料によりますと、二十九年度中には、一千百六十億以上になりますのですね。今年度は労働者の福祉のために貸付ける金額はどれくらいになりましようか。
○政府委員(久下勝次君) 只今資金運用計画で直接その目的に融資をされますものはお手許にお配りいたしました資料にございますように、三十五億円でございます。
○堂森芳夫君 成るほどこの三十五億円ですが、まだ具体的に従来と大体同じような計数で貸付けていらつしやるのですか。
○政府委員(久下勝次君) まだ政府部内におきまして最終的な打合せが済んでおりませんので、三十五億の割振りにつきましては、今ここで責任のあるお答えができかねる段階でございますが、併し方針といたしましては、従来通り住宅と被保険者のための病院、施設、この二つに融資をする所存でございます。
○堂森芳夫君 この三十五億ということは、私非常に少いと思うのですね。一千億もある積立金から、僅か三十五億なんというのは、非常に少いと思うのですが、これをもつと、住宅も非常に不足しておるのでもあるし、又病院その他にも十分廻して行くべきと思うのですが、なぜ三十五億ぐらいに抑えておるのでございますか。
○政府委員(久下勝次君) 私どもも実はこの額に満足いたしておるものではございません。ただ一千億の中の三十五億というふうに御覧を頂きませんで、二十九年度の新たに殖えます、予算上は三百十二億になつておりますが、この中の三十五億であるというふうに御覧を頂きたいのであります。それにいたしましても、決して私どもこれで十分とは考えておりません。ただこの数字で御覧を頂けば御了解頂けまするように、年々十億ずつ殖やしてくれてはおります。いろいろ他の方面におきましては、原資の関係上、窮屈な融資計画をいたしておりまするけれども、この面におきましては、御覧のように殖えて来ておりまするし、又恐らくは最近の国会における大蔵大臣の答弁などを伺つておりましても、又来年はもつと殖やし得るのではないかというふうに考えております。私どもはそういう線で今後とも努力をいたす所存でございます。
○堂森芳夫君 大体今から十年後ぐらいにはどのぐらいになるのですか、積立金は見通しとしては……。
○政府委員(久下勝次君) これはいろいろな数字が出て参りましたので、場合を分けてお答えを申上げたいと思います。積立金額に影響のありまするのは、申すまでもなく積立金の運用利廻りをどういうふうに見積るかという点でございます。その点に応じまして変つて参りまするのと、保険給付費に要する費用がどう変つて行くかということによつて、又変つて来るわけであります。そこで政府原案で、その辺の条件を加味しながらお答えを申上げますると、積立金の運用利廻りが当初十年間五%で行くということにいたしますと、その以後は四・五%という、四分五厘の利廻りを考えました場合には、十年後だけを申上げますると、五千五百四十億になる予定をいたしております。これが運用利廻りが現在のようにずつと将来長く五分五厘で廻るものと計算をいたしました場合には、積立金としては五千二百九十億になる見込みをいたしております。一方、衆議院の修正案によりますと、給付費が増して参りまするので、積立金の額は十年後におきまして若干変つて参ります。同じような利廻りで区別して申上げますと、当初十年間五%、以後四・五%という計算をした場合の十年後を申上げますと、五千四百六十四億円、それから長く五分五厘の利廻りがあるといたしました場合におきましては、昭和三十九年度末におきまして五千五百八十一億になる予定になつております。
○堂森芳夫君 そうしますと、もう一つですが、二十年後にはそうすると、この倍ぐらいになりますか。
○政府委員(久下勝次君) 昭和四十九年度は、今のに対応して申上げますと、政府原案の数字で申上げますと、昭和四十九年度末におきまして大体倍になります。当初五分、十年後四分五厘の計算の場合には、一兆一千八百三十四億円、それからずつと五分五厘で廻つて参ります場合の計算によりますと、一兆七百三十一億円でございます。それから衆議院の修正案によります場合の計算を申上げますと、同じように十年間五分、その後四分五厘の利廻りとして計算をいたしますと、四十九年度末は一兆二千百四十五億円、それから通して五分五厘で参ります場合の数字は、一兆一千九百二十四億円でございます。
○堂森芳夫君 ようございます。
○竹中勝男君 私も今堂森委員から質問された、いわゆる五人未満の事業者に対する強制保険ということは、非常に重要な意味を持つておる、それが一つと、それから給付の、いわゆる二万四千円というものを三万六千円という基準に直すということと、それから積立金をどのように、どれだけの額に増加するか、この三点は最も重要だと考えておる点ですが、今局長の御説明で、五人未満の強制加入の見通しという点では、どうももの足りないように思うのですが、御承知のように審議会でも、以前からこれは希望しておる点ですけれども、これを本格的に調査するなら調査する、今の人員で、その片手間に抽出調査をするというようなことでは、根拠がある調査の結果というものも、我々の期待することはできないので、従つて今言われたように、本気でやるというような調査とは思えないのですが、この点について何かこれは定員の問題にも関係して来るわけですが、特にこの実態を一年間に、二十九年度にやるということについて、もつと積極的な、具体的な計画を保険局としてお持合せないのですか。
○政府委員(久下勝次君) 只今のところは、その具体的な方向まで検討した段階に至つておりません、国会でも済みましたならば、早速この具体化について計画を立てる所存でございます。ただ、お話のように保険関係の職員のみがほかの仕事をしながらやるということが不十分であることも自認しておりますが、できますならば専門の統計関係方面にも御協力を願うというようにいたすつもりでありますし、又そういう方面のお力も拝借するつもりであります。ただ、只今のところとしては特別にそのために大がかりの予算も編成してございませんので、余り自信を持つたお答えができませんが、若干の調査費は別にございますが、大がかりに各方面を動員してやるほどの予算まで取れておりませんので、私どもの保険局の関係でやることだけを申上げておきます。この点は先ほど堂森先生にお答えしませんでしたが、衆議院のほうは、附帯決議の中にも、政府は次回の改正期までの間に可及的速かに適用範囲を従業員五人未満まで拡大するという強い決議が付けられておりますし、私どもも重大な責任を感じておるわけであります。只今の段階では、はつきりしたことは申上げられませんので恐縮でございますが、先ほど申上げたように、十分誠意を以てやるつもりでありますから、御了承願いたいと思います。
○竹中勝男君 今の局長のお答えで大変より積極的におやりになるという御意思を持つておられるということはわかるわけですが、これは健康保険の日雇の場合すら、わずか五十万くらいの人員です。而もあれは相当調査に労力、経費も要したことであります。百三十万の非常に分散した零細な事業所を調査し、それから百三十万人の新らしい被保険者等を決定するわけですから、これはちよつとやそつとの準備では間に合わないと私は思うのです。又現在七百六十万くらいの被保険者に対して更に三百万以上の被保険者を加えるということですが、この点については何とかこの委員会でも、これは質問の段階ですから、協議のときに……もつと積極的にこれはやはり準備しなければ、幾ら言つて見ても実現する可能性がないと思うのですが、これに関連して更に支給の額を少くとも報酬の四〇%というところを見当てに老齢年金を作るということが、厚生年金の将来の国民年金保険を作る上の一つの目標ではないかと思うのですが、それについては三万六千円は財政的に可能かどうかというと、私は可能だと思うのですが、現在の保険経済の現状から可能だと思うのですが、こういう点については保険局のほうではどういうようにお考えになつておりますか。
○政府委員(久下勝次君) 保険の給付額につきまして定額分は三万六千円、月額三千円にするという問題は、私どもとしてはまだ検討の段階であります。と申しますのは、報酬比例をそれに加味いたしますと、最低のものでも月額三千三百円、その他に勿論加給年金がつきますので、通常の場合には最低の給付を受けておりますものは、自分が働いておるときにとつた給与よりも年金のほうがよくなるという結果になるわけであります。これは結局は現在まだ今日の日本の賃金の状況が非常に低額のものから高額のものまで幅が広い現状でございまして、やかましく言われております最低賃金制度でもできました場合には、当然お話のような点を考える必要があろうかと思いますが、現在のようにまだ月額三千円程度の標準報酬に近く割付けられる被保険者が二十数万人おるという事情では、そこまで一足飛びに参りますには、他の諸制度を考えなければ無理ではないかというふうに考えております。
○竹中勝男君 今のに関連したことですが、そうすると現在の何パーセントくらいに支給額がなりますか、平均すると賃金の……。
○政府委員(久下勝次君) 先ず政府の原案の数字で申上げることにいたしますが、二十年満期の老齢、二十年でもらう老齢年金の最低の資格期間でございますが、その場合には所得平均標準報酬月額三千円の人に対してはパーセンテイジで行きますと、六〇%、六割相当額が年金として支給されます。これに対しまして最高の一万八千円の標準報酬の人は一八・三%、一割八分三厘でございます。この比率は被保険者が、期間が長くなるに従いまして数字が変つて参ります。恐らく一番長いと予想されます三十五年をとつてみますると、最低平均標準報酬三千円、実際はこんなものはないと思いますが、一応数字を申上げますと、三千円であつたといたしますと、六七・五%、本人の取つておりまする給与額の六割七分五厘を年金として支給するのであります。一万八千円の者に対しましては、二割五分八厘の相当額の年金ということになります。こういうことでございます。これが衆議院の修正によります数字を同じ場合にとつて申上げますと、非常によくなりまして、三千円の最低の平均標準報酬の人は、二十年の場合に年金支給額は七割六分六厘でございます。最高の一万八千円の平均標準報酬の人は二割一分一厘、三十五年のところをとつてみまする、三千円の平均標準報酬の人は八割四分一厘、一万八千円の最高額の標準報酬の人が二割八分六厘、こういう結果になるわけでございます。要するにこれは年金額表としてお手許に御配付申上げることにいたしますけれども、低額所得者に非常に有利になつておるわけでございます。
○竹中勝男君 非常にこれは月額三千円の賃金の者が、三十年も働くというようなことは割合架空的なことですけれども、一体こういう日本の賃金の体系のように、最低賃金が法律で内容が……。低賃金の上に二割程度の養老年金というものは実質上は生活の保障というようなものに当らないと私は考えるのですが、そういう意味から言つても、やはり三割程度というものには引上げる必要があると思うのですが、そういう意味で定額三万六千円というような数字で、もう少し我々は委員会として、或いは保険局として引上げるということについてのやはり資料を整備しておいて頂きたいと思うのです。計数的にやはり我々は根拠を持つた数字をつかみたいと思うのです。 それから積立金の運用の点についても、三十五億という数字がまあ毎年十億ずつ上るというような見通しで、来年は四十五億というような御説明ですけれども、これも私どもはもつと飛躍的に増額する数理的な根拠も不可能じやないと私は考るのですが、そういう点も御研究願いたいと思います。一応私希望だけを述べて質問を終りたいと思います。
○政府委員(久下勝次君) 只今のは御希望でございまするから、お答えする必要がないかと思いますが、ただ念のためにちよつと申上げさして頂きたいと思いまするのは、私どもは一応の数字はできるだけ準備をいたしております。ただ、三万六千円にします場合とか、二万四千円にいたしまする場合とか、これを長い将来に亘りまして正式な数理計算をいたしますと、非常に時間がかかります。先ほども衆議院修正に基きまして内訳の御説明が申上げられなかつたのも、時間的な関係でございまして、大変恐縮なんでございますが、そういう意味合におきまして、差当り来年度の予算はどうなるかというような程度のことでありましたら、すぐにも計算をいたしまするが、できておりまするが、将来長きに亘りまして詳細な的確な数字をということでございますると、ちよつと時間の関係で正式な計算は、どうしても本式に私どもの係官が総動員でかかりまし三月くらいかかりますので、その辺は了御承を賜りたいと思います。
○高野一夫君 さつき私お尋ねしたことに関連して来るわけですが、二十九年度に政府原案によると五十七億、五年後には九十八億、十年後には又それの大体三倍要るということでさつき人数を聞いたわけですが、五年後には四十万七千人とか十年後には七十一万五千人というのはどういうふうに算定されたのか。人口増加の比率なんかということは勘案されたのですか。例えば農林水産業とか、鉱工業とか、或いは商業、運輸交通業、そのほか一切のサービス業、そういう産業の各部門に対する男女の就業比率というのがあるはずなんで、それもやはり年々推移していると思うのですが、その推移している状況を、何らか適当なフアクターでお考えになつたかどうか。それとも最近の新らしいフアクターで、この五人以上なら五人以上の事業所に就業している男女のいろいろな比率をお考えになつたかどうか、それをちよつと伺つておきたい。
○政府委員(久下勝次君) お手許にすでにお配りを申上げてあるかと存じまするが、厚生年金保険法案による保険料率の見通しという資料を差上げてございまするが、先ほど申上げまして年金給付の予定数を出しましたのは、この基礎数字から出ておるのでございます。精細な御質問でございますれば、数理課長が来ておりまするので、詳しく申上げますが、大体のことを申上げますと、この保険料率の見通し、厚生省という資料のあとのほうに男子及び女子、坑内夫を分けました脱退残存表というのがございます。これは現在の被保険者十万人になつておりまするのが将来長い期間に亘りましてどういう原因で被保険者であることを離れて行くであろう、脱退して行くであろう、何人残つて行くであろうというようなことで四十年間に亘る資料を作つてあるわけでございます。これによりまして年金の給付は何年度は何人になるとずつと積算をしたものを申上げたのでございます。これは人口動態の推移は考えておりません。すべて現在総数を計算をいたしまする場合には、日本の総人口は現状と変らない、従いまして被保険者数も一応変らないものとしてこの計算をいたしておるわけでございます。そういうふうな条件が変つて参りますれば、当然数字といたしましては基本的にやり直して行かなければならないものでございます。そのために本法案にも八十一条に少くとも五年毎に再計算をするという規定を設けましたゆえんでございます。一応将来の見通しを立てましたのは、こうした脱退残存表という過去の統計資料に基きまして、更に最近の統計資料をできるだけ考慮して修正をいたしましたものによつて計算をしておるわけでございます。
○高野一夫君 それじやもう一つ先へ伺いますが、そうすると人口が相変らず年々増加する。而もだんだん寿命が長くなつて老人が殖えて行く、又生産人口も殖えて行く、又産業の状況は年年推移して変つて行くということを勘案いたしますと、先ほどあなたのほうからお示しになつたこの数字は相当狂つて来る、こう考えていいですね。そうすると例えばこの四十万七千人、七十一万五千人とか、更に九十八億とか百七十九億というような金額についても相当の狂いが出て来るというふうに考えてこの数字を見なけりやいけませんか。
○政府委員(久下勝次君) 多少条件をつけてお答えいたしますが、人口総数が殖えるに従つて恐らくは就労人口も殖えて参ろうかと思います。それから死亡等の原因によつて脱退する者の数等が変らなければ、その辺のところはつまり人口が殖えるに従つて就労人口は殖えて来るというようなことで、一応残存のこの比率について個々の内訳が変るような大きな変化がなければ、恐らくは長い期間の数字としては変える必要はないかと思いますが、ただ平均余命が非常に延びて、つまり老齢層が予想以上に殖えておつたということであれば、当然手をつけなければなりません。つまりフアクターが単純に異動したらすぐに変えなければならんかということでございますが、要素に影響があるくらい変りますれば、当然変えて行かなければならんと思つております。
○委員長(上條愛一君) 本案の質疑は、この程度にいたしまして他に移りたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上條愛一君) 御異議ないと認めます。 ちよつと速記をやめて。 〔速記中止〕
○委員長(上條愛一君) 速記を起して。 次に厚生年金保険法案の審査のために労働委員会と連合委員会を開くこととして、日時その他は委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上條愛一君) 御異議ないと認めます。 —————————————
○委員長(上條愛一君) 次に社会保障制度に関する調査の一環として、厚生省定員の改正に関する件を議題といたします。前回に引続き先ず厚生省当局の説明を願います。
○説明員(畠中順一君) 御説明申上げます。 先だつて大体の御説明を申上げましたが、本日お手許にお配りしてございます資料に基きまして、なお詳細に御説明いたしたいと思います。 組織別定員増減調というのがございますが、これを御覧頂きたいと思います。そこで、組織別と、次に現在の定員、それから改正後の定員、差引増減、現在の実員、今後整理を要する人員、増減理由という欄を載せてございます。で、その組織に従つて御説明申上げますと、大臣官房におきましては、現在の定員が千百五十九名でございまして、それを八十八名減すことになつております。それから、公衆衛生局におきましては、百九十七名の定員に対しまして十九名の減員でございます。それから、医務局につきましては百八十五名の現在定員でございまして、それを十八名減少しておる。それから、薬務局につきましては、百五十五名のうち十五名を減じ、社会局につきましては九十四名のうち七名減少、児童局は六十四名中四名の減少、保険局は二百八十六名のうちで二十五名の減少、合計しまして、内部部局につきましては二千百四十名のうち百七十六名の減少と相成ります。 次に、附属機関でございますが、人口問題研究所につきましては四十七名で減少する者がゼロ、それから、国立公衆衛生院は二百二十三名中九名の減少、それから、国立精神衛生研究所につきましては二十九名のうち減少する者はゼロ、それから、国立栄養研究所につきましては、六十名中減少する者が一名、国立予防衛生研究所は四百二十六名中十九名、検疫所は六百三十九名中二十二名の減少。 それから国立病院は、一万四千七百二十三名中八百六十四名の減少でございますが、これは八百六十四名のうちで、このうち三百八十七名は国立病院の地方移譲に伴います減少でございまして、岐阜、徳島、下呂、新発田の病院が府県に移譲になりますので、その定員が減るわけであります。あと四百七十七名がいわゆる行政整理による減少ということに相成つております。それから次に国立療養所は定員が二万四千八百九十一名で減少する者が三百二十九名でございますが、これは癩療養所関係の百十一名とそれから精神療養所の五十名、合計百六十一名が今度増員になりますので、それを差引きまして、実際は四百九十名の行政整理のところ増員になる者が百六十一名でございますので、差引きまして三百二十九名が定員から出る、こういうことに相成つております。それから次に病院管理研修所の四名は定員四名で減少する者がございません。国立衛生試験所につきましては二百五十七名のうち減少する者が十名、国立光明寮は百二十一名で減少する者がございません。それから国立身体障害者更生指導所は八十二名の定員で減少する者がゼロ、それから国立保養所は百二十名の定員のところ三名減少、それから国立癩研究所は、このたび新設いたしますので十名の増員ということに、新規でございます。それから国立教護院は四十五名の定員で減少する者はゼロ、かようにいたしまして附属機関では四万一千六百六十七名の定員につきまして定員減少となる者が千二百四十七名でございます。 次に、地方支分部局につきましては、医務出張所が百四十八人中減少する者が二十三人、それから地区麻薬取締官事務所につきましては百六十名について七名の減少、以上地方支分部局の合計といたしましては定員三百八名で減少する者が三十名でございます。 それから四月から引揚援護局となりました元の引揚援護庁につきましては、定員が千七百七十二名でございまして、それを減少する者が千五百一名でございます。これはこの前御説明申上げましたように、特に四年計画で順次縮小して行くという方法をとつております。 こういたしまして定員法に基きます者は総計で四万五千八百八十七名のうちで定員の減少する者が二千九百五十四名でございます。このうち先ほど御説明申しましたように、二千九百五十四名のうちでいわゆる行政整理によるものが二千七百三十人名、それから国立病院地方移譲に伴うものが三百八十七名、それから新たに増員になりますものが百七十一名、差引きまして二千九百五十四名ということになります。 それから地方自治法附則八条職員と申しまして、都道府県におります保険課の職員でございますが、これは五千二百七名のうちで減少する者が二百十名、かように相成つております。
○堂森芳夫君 お尋ねしますが、国立病院の四百七十七名が実際に整理されるという御説明でしたね、そうでしよう。
○説明員(畠中順一君) はあ。
○堂森芳夫君 看護婦、医師はこの前我々の質疑に対しては減らさないとこういう話でしたが、その通りになつていますか。
○説明員(畠中順一君) その通りでございます。
○堂森芳夫君 そうしますると、事務系統の方が整理の対象になつているわけですね。
○説明員(畠中順一君) さようでございます。
○堂森芳夫君 そうしました場合、例えば雑役婦とかそういう方々が対象になるために、看護婦或いは看護婦の生徒の諸君が非常な過剰な労働、而もそらした雑役などに廻されるという危険はございませんですか。それはちよつと内訳わかりましたら……。
○説明員(畠中順一君) 四百七十七名の整理する方につきましては、このうちでなお冨山、太刀洗の病院は地方委譲になりまして、これは行政整理上人数の四百七十七名の内訳として計算いたしましたので、四百七十七名のうちで三百二十三名だけがいわゆる行政整理でやめるということに相成るわけでございまして、これは全体の数から申しますと、大体〇・二%くらいでございまして、これは主として事務をやつておる者から落して行くという考えでございます。
○高野一夫君 この定員の問題は特にこの厚生省の問題、我々党内の機関においてもいろいろ研究したのですが、非常に面倒だと思うのですが、この資料では率直に申上げて極めて私は不満足なんです。それが厚生省のように特殊技能者が、医師、歯科医師、薬剤師、看護婦とかそういう人がたくさんいるのに、定員減も全部総括して出してある。そうして現定員が幾らと、今あなたが実働人員について説明がなかつたけれども、現定員よりも実働人員が少いのだが、現在実働人員で足りているのかどうかという問題が一つ、それから大体事務の合理化とか効率化を図つたための減と書いてあるけれども、その辺がどの程度技官と事務系統と区別されてあるかどうか。例えば今度でも結核の病床そのほかいろいろなベツトが増加しておる。そうした一ベツト当り、ここにお医者さんもたくさんおられるけれども、看護婦なり、医師なりいろいろ現在の定員の基準があるはずだと思うのですが、その増加分はどういうふうに勘案されておるか。そういう点については何ら触れていない、御説明にない。だからこれはもう少しこの内訳を書いて頂いて、そうして例えば病院にいたしましても、そのほかの試験所にしても、特殊技能者の仕事としてはどうも差支えないとか、あるとかいうようなことの批判が下せなければ、厚生省の行政機構に関する定員の問題はなかなかちよつとどうも相談ができないのじやないかと思いますが、これに対して一応のあなたの見解を聞かして頂きたい。
○説明員(畠中順一君) お説のように、厚生省の行政に携わる職員につきましては、技術系統のものと事務系統のものとありまして、この資料ではそういう点がはつきりいたしておりませんのは、誠に恐縮でございますが、整理のいたし方といたしましては、技術系統のものは成るべく整理をしないようにいたしまして、まあ事務を簡素化して、できる範囲の事務系統の職員を主として対象といたしておりまして、その間技術系統につきましては成るべく整理をしないようにという方針で策定いたした次第でございます。
○高野一夫君 この特別待命者の官職別の調べが出ておるけれども、これには事務官と技官が区別してありますが、事務官七十八名に対して技官が十九名特別待命者になつております。だから成るべくというのはどの程度なのか、事実そういう特殊技能的の仕事に差障りのないようになつておるかどうか。私のさつき申上げましたこのいろいろなベツトの増加に関する各医療担当者の増加の分は考慮されておりますか。これは前に質問があつたかどうか知りませんが、私記憶にないからお尋ねしますが、それは増加しないで現在のままで賄つて行く、それで仕事に支障があるかないか、この点のことも見通しを伺つておきます。
○説明員(畠中順一君) 特別待命につきましてはこの行政整理とは直接関係がございませんで、相当古く勤務いたしましたものがいずれやめて行くわけでございますが、そういう人が希望によつてやめて行く場合にそれを認めて行くということでございまして、希望しないものを特に整理をして行くということではございません。それから増員の分につきましては、厚生省で予算を定めました基準によりまして、技官についても、事務官についても一定の基準で予算定員を組んでおる次第であります。
○高野一夫君 特別待命者が行政整理に関係がないというお答えは私はおかしいと思う。これはやめさせるために成るべく穏便に円滑にやめさせ、成るべく人を減すための一つの方法として政府が考えたことはこれは事実なんです。ただやめろと言わないだけの話で、希望者を募つて有利な条件でできるだけやめてもらいたいという一つの方法としてとつたことは事実であつて、人員の行政整理とは何ら関係ないというのは、これは違つておる。だからその中で技官が十九名もここに申出があるということは、やはり人員の整理ということと併せて考えて、この人員の配置を考えて行かなければ、これはこれで別だ、ほかの整理するのは別だという考え方では、私は適当でないと思うのですが、これは行政整理の一つの方法としてやわらかな方法として出た一つの方法に過ぎないのですよ。
○説明員(畠中順一君) 行政整理と関係がないと申しましたのはいささか言い方が間違つておりますが、特別待命は結局希望者を募りまして、やめて行く人は特に良い条件でやめて行つてもらう。併しその定員は使つていかない。つまりこの次に行いますところの行政整理の今度の定員法が通りましたならば、その内訳として定員から落して行く、こういうことに間違いないのでございまして、全然関係がないということは私の間違いでございますが、そういつたふうで、行政整理のほうはいやでもその定員を落して行く。特別待命のほうは希望者を募つてそのもののその数については定員法改正の場合にそれから落して行く、こういうことでございます。
○高野一夫君 それじや、それはそれで結構ですが、ところでこの増減はすべて定員と今度の定員との差異になつておると思うのですが、この現在実員というものの比較はこれを見ればすぐわかるわけですけれども、厚生省の仕事は附属機関を入れて現在の実働人員で事足りておるわけですか。それともこれは我慢してやつておるのかどうか知らんけれども、これで事足りておるならば、これが相当やはり基準になつて考えらるべきものだと私は思うのですが、相当ここに差があります。総額にしても大分一千人そこそこがそこに狂いがある。これが実働人員が定員よりは一千人前後少いということが、事務官が少いのか、技官が少いのか知りませんが、これは表がないからわからんけれども、これはどうなんですか。現在としてはやはり定員まで実は欲しいのだが、予算の関係で仕方がないけれども実働人員でこれでやれば現在賄つて間に合つているのだ、こういう状態でしようか。
○説明員(畠中順一君) 欠員につきましては、四万五千八百八十七名の総定員につきまして千七十名の欠員がございまして、これはやめて行く人がありまして、それを補充するのがすぐにできなかつたりして、一千七十名ぐらいは欠員ができて行くわけでございますが、これで事が足りているかどうかという点につきましては、実員が多いほうがようございますけれど、一千七十名の欠員で行政がやつて行けないということでもございませんで、極力欠員を補充して行かなければならんと思つています。なお実欠員が千七十名でございますけれども、そのうちで国立病院療養所の看護婦につきましては、現在看護婦の欠員が相当数ございまして、その点は極力補充をして行かないと、看護に十分でないというように考えておるのです。
○高野一夫君 もう一つあります。この資料が欲しいのですが、この定員に対して又現実員に対して事務系統そのほか雑役とか、区別できれば結構ですが、それと特殊技能とか個々についての定員、実働、人員、それをこの項目に従つて区分けしたものができはしませんか。厚生省ではありませんか。それができるならば欲しいのですが……。
○説明員(畠中順一君) 只今持合せておりませんが、作つてじきに差上げたいと思います。
○横山フク君 今のに関連しておるのでございますが、私が調べたところでは、国立病院と療養所と合体になつているのですが、看護婦の総定員が一万八千百三名で、欠員が四千三百五十四名、二四%、それと看護婦助手が一千四百三十九人、それに雑役婦か二千六十二人で埋合せて、なお且つ八百五十三名足らないという形が出ておるのでございます。ですからこの雑役婦は雑役婦という一つのものを作つたらどうなんでしよう。それを看護婦として埋合わせをする、定員の中に割り込ませるという形はとるべきでないと思います。そうして厚生省指定病床ですと二万一千二百六十ベツトなんですが、実際は二万五千四十ベツトになり、これは三万七百八十ばかりベツトが実際以上にあるという形をとつている。そうして相当数の定員が足らないという形になつている。どなたからか恐らく紹介議員として陳情書が出ておると思います。国立病院、国立療養所の職員の増員に関する請願というのが恐らく出ておるのじやないかと思いますが、やはり一律に整理するとか、何とかいう定員を減らすという形でなく、必要に応じてそれを増員する。必要のないところには極力減員するという形もあつていいのじやないか。そういう点に対して何かお考えがあるのじやないかと思います。
○説明員(畠中順一君) 国立病院療養所につきましては、実はこの前御説明申上げましたように看護婦に相当数の……、約二〇%くらいの欠員がございまして、それはいわゆる病棟雑仕婦、看護婦助手というようなものでこれを補つておるような実情にございまして、従いまして厚生省としてはこの病棟雑仕婦、看護婦助手等につきましては、新らしく定員を取つて行つて、そうして看護婦は看護婦で補充してやる、こういうふうに考えております。そこで行政整理につきましては、看護婦の定員は一名も減らさないようにして行く、こういうことでございます。
○横山フク君 今のお話でわかつたのですが、雑仕婦なんかの新らしい定員を取るというお話ですね。時期としては今増減で整理するときが一番いい時期と思うが、そういう定員を殖やすような何かものを考えて、一緒に合わせてこちらにお出しになつていらつしやるのでしようか。
○説明員(畠中順一君) 今度の整理におきましては、先ほど申上げましたように看護婦は整理しない、それから事務職員を整理するということでございますが、この病棟雑仕婦等につきましては、実は定員を取りたいという方法で進んでおりますけれども、現在のところ今年度の予算におきましてはその定員は確保できなかつたのでございますが、ただ今後できるだけ速かにこの定員を確保したい、かように思つております。
○横山フク君 御努力になつていらしつて下すつたのでしようが、それが認められなかつたというふうに善意に解釈するより仕方がないと思いますが、看護婦の定員は殖やさない、これはわかるのですけれども、実際におい三千何百のベツトというものが実際に殖えているので、むしろ定員はこの際殖やす努力をしてもらいたいということが一つと、雑役婦の定員を殖やすと同時に、もう一つは定員を実際に減らさない、併し実際にその人たちを採用するという形をとらないのはどういうわけでしようか。定員だけは取つてあるが、殖やすという努力が見えない。相変らず二割四分、二四%の欠員のままであるということはどういうところから来ているのですか。
○説明員(畠中順一君) 看護婦の補充につきましては極力努力をいたしておりますが、一つは、特に療養所等につきましては地理的な条件がよくないという関係とか、或いは又結核療養所等につきましては診療科目が限定されておりますので、いろいろな科目に亘つて技術の習得をするのに不便があるとかというような点、或いは又看護婦養成所を卒業した方もその施設にそのまま採用できなくて、看護婦の自由意思に待たなければならないというような点、それから看護婦は一年間にやめて行く方も相当ありまして、それの補充だけでも相当数に上つておるということ、それから又看護婦の欠員の多い場合に補充の困難なときに入れましたところの、先ほど申しました病棟雑仕婦とか、或いは看護婦助手というものも、すぐにそういう人をやめさせてあとを入れるということもできないし、そういうことでこの解決といたしましては、どうしても雑仕婦の定員を殖やす、獲得して行くという方向に進んで行かなければならないのじやないかというように考えております。
○横山フク君 雑仕婦の定員の枠を殖やさなければならん、これはわかるのです。併し定員を殖やさないで看護婦の中へ雑仕婦を割込んでも、なお且つ欠員があるのです。そうして今のお話ですと、その当人たちの希望でわきに行くと言うけれども、そういうことがないのです。国立病院及び国立療養所関係の養成所の卒業生は看護婦が二十七年には五百五十名、准看が四百六十五名、二十八年が六百三十八名、九百四十六名卒業しているのです。而も採用されていない、そうして止むを得ずわきに行つているのです。止むを得ずわきに行つているということは当人からちやんと告白されている。でございますので、ここの御答弁は御答弁としては私は一応わかります。わかりますと言うより仕方がないと思うのですが、実際にそういう人が採用されるように……、定員がございますだけでは済まないので、定員があつても、欠員のままで置いておかないで、欠員は入れるという考え方で、それはそういう気持を持ちさえすれば、すぐそこに入る人というのはございます。待つているのでございますので、そういう方面に御努力して頂きたい。雑役婦や何かは定員外に取つて頂きたい。と同時に、看護婦の定員は、実際にベツトが三千何百殖えているのですから、その定員を殖やしてもらいたい。同時に欠員をいつまでも欠員のまま置いておかないで、採用して頂くように御努力願いたい。この三つを私はお願いいたします。
○榊原亨君 只今承わりますと、看護婦の欠員が充足されない理由は、例えば療養所のごときは一つの科であるから、余り技術が習得されないから、そこでそこに勤める希望者がないのだというようなお話でありますが、それではそれ以外の病院、診療所においては、看護婦が余つておりますのですか、如何でございますか。
○説明員(畠中順一君) 療養所以外の国立病院等につきましても欠員がございますが、結核療養所等については先ほど申しましたような関係がありまして、特にほかの施設に比べまして、採用が困難であつた、こういうことでございます。
○榊原亨君 そういたしますと、その他の医療機関においても、看護婦が足りないということになるわけだと思うのであります。事実開業医の手許におきましても、同様に看護婦がない、或いは私設の病院においてもやはり看護婦が足りないというような状態であるのでありますから、今国立病院その他の療養所において看護婦が足りないということは、一面においては看護婦それ自身が足りないということが一つと、もう一つは国立病院の経営がやはりうまく行かないから、従つて定員だけ看護婦を雇うことができないのじやありませんですか。赤字とかいうような問題とからんで……如何ですか。
○説明員(畠中順一君) 看護婦の補充難につきましては、先ほど申しましたような理由がございますが、大体昭和二十八年度で千人百名、昭和二十九年度で二千名の養成所からの卒業がございますが、なお看護婦の退職者は、大体その採用して行く者の半数くらいが退職しているような状態でございまして、そこで異動が激しいので、なかなか養成しても、それを補充して行くことが困難だというような実情でございます。 それから国立病院、療養所の経営と、それから採用困難ということでございますが、これは定員を取つておきましたならば、その点は別に病院、療養所の経営と関係なく、採用はできるわけでございますが、今言いましたような理由で、なかなか補充が追いつかないというような実情でございますが、次第に補充をして行きたいというように考えております。
○榊原亨君 私これ以上もういろいろ御質問申上げませんが、一つ医務局ともいろいろ御相談になりまして、この看護婦の充足ということについて総合的な御研究をお願いいたしたい。
○横山フク君 今の人事課長の御答弁、まあ質問やめるつもりであつたのですけれども、重ねて伺うというか、御注意申上げたいと思うのですけれども、看護婦が足りない、総体的に足りない、絶対数が足りないという、何ですか響を与える御答弁は、私は違つていると思うのです。実際において二千五百九十九名というものがありながら、その人たちは、そこで、附属の養成所を卒業していながら、そこのところに採用されないという形をとつているのです。でございますから、まだ絶対数が足りているというのは、これは私資料もございますので、いつでもお目にかけます。絶対数は足りているのです。なお養成所の数、それから希望者は実際においては三倍、三・二五倍、そういう希望者がある。併しその人たちは入所ができないのです。養成所に入れないのです。ですから養成所が足りないということはわかるのですが、絶対数が足りない、そういう言葉は結局看護婦の教育程度の低下というほうに持つて行かれる嫌いがございますので、ここで強くその点の響きを与えるような御答弁は、事実と違つていますから、下げて頂きたいと思います。
○安部キミ子君 私初めてでございますので、よく様子わかりませんですが、厚生省所管の総定員ですね、所管の総定員は何人でございますか。
○説明員(畠中順一君) お手許の資料の一番終りにございますが、現在の定員が、定員法に基きますものが四万五千八百八十七名でございます。
○安部キミ子君 そうしますと、この定員の数の通りに予算は要求してあるのでございますね、今年度の予算はこの通りに要求してございますのですね。
○説明員(畠中順一君) これは現在の定員でございまして、今度の予算では、この現在の定員法の改正の定員に従つておりますので、その次にございますように、四万二千九百三十三名が予算に上つておるわけであります。
○安部キミ子君 それでは昨年の定員は何名で、予算はどのくらいでございますか。
○説明員(畠中順一君) 昨年は四万五千八百八十七名で組んでおるわけでございます。
○安部キミ子君 そうしますと、欠員は、昨年は何名でございましたでしよう。
○説明員(畠中順一君) 欠員はその時期によつて大変異なりますが、二十九年三月二十三日現在では、一千七十名ということになつております。
○安部キミ子君 そういたしますと、一千七十名の予算は今年度、前年度の予算が余つているわけですか。
○説明員(畠中順一君) 予算は大体増俸、昇給ですか、そういうものの見込みもございますが、形式的に言えば、この欠員が何月から欠員であつて、いつそれが埋まつたという関係で、予算は増減して参りますけれども、少くとも二十八年度予算のうちで、実員のいなかつた分だけの数については、予算は余つている、こういうことでございます。
○安部キミ子君 そうしますと、その余した予算はどうしておられますか。
○説明員(畠中順一君) それは不用額に計上しておると存じます。
○安部キミ子君 それでは再度お尋ねしますが、不用額というものは使わないで余しておく。こう申しますと、先ほど横山さんの質問になりましたように、実際にはそのように看護婦は足りないし、不足のままになつていても、当局はちつとも誠意を見せていない。そして又今度新らしい定員法にひつかかつて、たくさん犠牲者を出す、而もそれが不合理になつておるということは、ちよつと辻褄が合わないように思いますが、どうでしよう。
○説明員(畠中順一君) この予算は、それに応じました定員によつて組んでございますので、それを一年中保有することが理想的でございますけれども、その中には自分の事故で、自分の理由でやめて行く人もございますし、それをやめたからといつて、すぐ直ちにそれを補充することも困難でございますので、その間若干ずつの欠員というものは常にあり得るわけでございます。それを翌年度に繰越して行くかどうかという問題につきましては、これは御承知のように予算はその年度、年度でございますので、結局その欠員分は不用に立てて行く。それから次の定員につきましては、全体の業務その他から見て又考慮して行くということになると考えております。
○安部キミ子君 そうしますと、毎年こうした不用額というものが不合理な人事なりいろいろな事情でできるわけなんですが、そうした余つた金を政府は又何かの面に使つて、結局被害を受けているのは、かような欠員をそのままにして行つた或いは人事課の直接責任である、あなたの責任である。そして国民大衆なりそれぞれの職域では非常に不便をしているということになるのですが、その点あなたはそうした矛盾を何とか解決し、何とか打開するというお気持ちはないでしようか。或いはこの不用額を当局と再度交渉して、前年度余つた金は今年度に廻してもらつて、有利に、減員をしなければならんという面をそのほうに、マイナスのほうに廻してもらうとかいうふうないわゆる方法ですね、そういうような交渉をなさつたことはないでしようか。
○説明員(畠中順一君) 欠員のつきます分につきましては、できるだけ充実させてその都度定員一ぱいにおることが理想でございますし、私たちもそういうことを心がけておるわけでございますが、四万五千の定員につきまして一千名くらいの欠員はこれはどこの省を見ましても、どうしても常に定員一ぱいにしておくということは大変むずかしいことではないかと思います。なお、これは私たちとしてはできるだけ欠員のないように努めなければならないと考えておりますが、事実はなかなかそうは行かないのではないかと思います。なお、この分について翌年度の予算に折衝してこの不用額を定員化して行くということもありますけれども、その点は又大蔵当局との折衝につきましては欠員の不用財源というよりは、むしろ行政の事務量についてどれだけの人を要するかというようなことで検討しておりますので、なかなか欠員がこれだけあつて、これだけ不用額が出たから、これを次の年度の定員にすることの交渉が非常にむずかしいのであります。
○安部キミ子君 どうも納得行きませんが、一応中止します。
○藤原道子君 私お伺いしたいのでございますけれども、医療法で医者も看護婦も定員がはつきりきまつておる。ところが三千五百床もベツトが増床されながら、定員を補充しない。そして今日までやつて来たということの理由を伺いたい。
○説明員(畠中順一君) 細説のように医療法によりますと、病院に従事する職員の定員の基準というものがきまつておりまして、例えば病院につきまして看護婦は病床四病床について一人の割に定員を置くというようにきまつておるのでございますが、併し医療法の施行規則によりますと、結核とか癩とかそういつた療養所につきましては、必ずしもこの定員によらなくてもいいということになつておりまして、そこで例えば結核等につきましては普通は四ベツトについて看護婦一人というのを六ベツトについて一人というふうにいたしまして予算を組んでおりまして、現在の厚生省の国立病院、療養所の定員は大体その線に副つて予算が組まれておるようでございます。
○藤原道子君 私その程度のことは知つておるのですが、医療法の問題、看護婦のベツトについての幾人くらいのことは、私も承知もいたしておりますが、併しそれがなされていないということ、それを私は伺つておる。それから先ほどどなたかの質問に対して又欠員があつてもやつて行ける、無理ではあるけれどもやつて行けるというようなことがあつたと思うのでございますが、それは大体において看護婦の、或いはその他の労働者の犠牲においてやつておるのであつて、現在三交替制すらもやつて行けないという現状ではございませんか。欠員を補充しないでやつて行けるということは、働く人の犠牲においてやつておる。その無理が結局健康を害して、そうして病床に倒れるという結果が随所に起つておりますが、それに対してあなたはどういうふうにお考えになりますか。
○説明員(畠中順一君) 医療法と定員の関係は先ほど申しましたように例外規定もございますので、現在の定員につきましてはその基準によつて定員が組まれておるということができると思いますが、ただ、看護婦の欠員がございまして、これにつきましては先ほど言いましたように、いわゆる代用看護婦のようなものを採用してやつておるという点で、必ずしもその点が十分でないということはそう言われると思います。これにつきましては先ほど申上げましたように、できるだけ早くそういつた病棟雑仕婦等の定員を取りまして、看護婦は看護婦で充実して行くというふうにいたしたいと考えております。
○藤原道子君 真剣な質問でございますから、ごまかしの答弁はやめて欲しいのです。看護婦の定員の中へ雑役婦が入つておるのじやございませんか。看護婦がいないから、欠員があるからそういうもので賄つておるということではなくて、結局看護婦の定員の中に雑役婦が食い込んでおる、それだけ看護婦は足りないのです。それでいいとお考えでしようか。看護婦が足りなければ、看護助手であるとか病棟雑役婦で賭うから差支えないと言えるとおつしやるけれども、それなら看護婦というものの資格はどうあつてもいいということになるのじやございませんか、一体それはそういうふうにお考えでございますか。
○説明員(畠中順一君) 私申上げましたのは、定員につきましては……。
○藤原道子君 看護婦の定員の中に雑役が入つておるから、現実においても看護婦の定員は足りないということを言つておるのです。
○説明員(畠中順一君) 実人員につきましてはお説のように看護婦の定員に欠員があるので、それにいわゆる病練雑仕婦のようなものを採用しておりまして、この点は看護の完璧を期するという点から見ましたら不十分でございますので、できるだけ速かに補充をして行きたい、こういうふうに考えます。
○藤原道子君 先ほどそのために、看護婦を看護業務に専念させるために雑役の定員を取ろう、併し今年度は不可能であつたというふうに御答弁があつたと思いますが、それならば雑役は何名くらいを適当と認めてそうして交渉されたのであるか、こういう点をお伺いいたしたい。
○説明員(畠中順一君) 病棟雑仕婦、看護婦助手等につきましては、大体二千九百名のものを採用しておりますので、これを定員化すように交渉をいたしたわけでございます。
○藤原道子君 それでは私不満足なのです。定員をここに新らしく規定するわけでございますから、やはり病院においては四ベツトに看護婦が一人、療養所では六ベツトに看護婦が一人というような規定があるように、雑役婦も何ベツトに一人とか、何病棟に幾人というような組立て方でなければならないのでございますが、それをどのようにお考えでございますか。
○説明員(畠中順一君) 病棟雑仕婦等の患者に対する率につきましては、私その点よくわかりませんので……。
○藤原道子君 それではいずれその点は医務局長その他にお伺いするといたしまして、看護婦が療養所等において足りないというようなことを、いつも看護婦が足りないから欠員があるのだというような御答弁で、私も横山委員と同じように不満足なんです。看護婦が現在それほど足りなくない、結局偏在しておる。都会においては看護婦はそんなに足りなくない現状でございます。従つて看護婦が偏在するために、僻地において一層看護婦が足りないという現象が現われておるのでございますが、この偏在の原因をどう解決して行かれようとしておいでになるか、それに対してどういう対策をお立てになつておるか。このままで行つたならば、結局僻地の看護婦の充足はなかなか困難だと思います。幾くら看護婦の定員が余つて来ても、僻地の看護婦は困難だと思います。そういうような点に対してはどうしておいでになるか、充足をどうして行こうとしておられるかという点を伺いたい。
○説明員(畠中順一君) 私その点につきまして確信のある御説明ができませんが、結局療養所の地理的条件の悪いのは、一つには御承知の地域給などの問題がございまして、この問題については人事院でもいろいろ検討しておるようでございますが、結局は待遇の問題に帰するかと思いますが、そのほかどういう対策があるとかと申されましても、私その点ちよつと確答はできません。
○藤原道子君 それも又後日に譲るといたしまして、更にお伺いしておきたいと存じますのは、今の欠員は全部充足した上において今度の新らしい定員なお立てになるのでしようね。欠員は欠員のままでおやりになるわけじやないでしようね。欠員を全部充足して、それを定員としてその中から幾らというようにお定めになる方針でございましようね、それをお伺いしたい。
○説明員(畠中順一君) 病院、療養所の欠員につきましては先ほど申上げましたように、看護婦につきましてはそれぞれ欠員がございますが、これはまあ病棟雑仕婦等で補つておりますが、名目上の欠員といたしましては比較的少いのでございまして、国立療養所につきましては四百一名、国立病院が七十二名ということになつております。それで新らしい定員との関係でございますが、欠員はすべて充足をして発足したい、こういうふうに考えております。なお、今後整理すべき牧につきましても、欠員は本省につきましては配置転換等がかなりできますが、病院等は先ほど申上げましたように、看護婦の欠員が結局多いわけでございますから、欠員は欠員で定員の中から落さずに、欠員は新規補充して行くと、こういう方針で進みたいと思つております。
○藤原道子君 看護婦は整理されないといたしまして、そこに働いておる雑役婦等に整理の手が伸びるのじやないですか。
○説明員(畠中順一君) できるだけ事務職員の中から整理をして行きたいといろ方針でございます。
○藤原道子君 事務職員の中から整理をするということでございますが、今でも国立病院とか療養所等は非常にみんな地理的に言つても、或いは病院の設備等においても非常に無理なところで働いておるのでございますから、この点については本省におられる事務職員と同じような考え方で私は整理の対象にされるということについては反対でございますので、そういう点十分お考えになつて頂かなければならないと思います。私一人質問を続けてもいかんと思いますからこの程度で……。
○安部キミ子君 それではこれは希望なんですが、今も考えてみますと、どう思つても前年度千枚十人の欠員をそのままにして又新年度発足したというふうな形になると、私は非常に人事行政としてはまずいし、又そういうことが同じ各省でも行われているから当然だというふうなお答えでは、私はそれは詭弁に過ぎないと思うのです。そういう答弁では、私はあなたはその責務を全うされた立派な行政官とは言えないのじやないかと思います。そういう意味から来年度の三月の末はこのようなまずい、而も当然厚生省に与えられた定員に対する権利を放棄するようなまずい人事行政をなさらないで、立派にフルに活かしてもらうようなことを私はあなたにお願いしておきまして、この定員はいろいろの各個人の皆様方の御希望もありましようから、十分御聴取されて希望に副つてもらいたいと思います。これは希望でございます。
○藤原道子君 質問やめますと申しましたが、もう一点伺いたいのです。検疫所の整理がここに出ておるのでございますが、六百三十九名の定員で結局完全な検疫の業務が行われておるかどうか。そうして更に最近における情勢等から見まして、もつと検疫陣営を強化しなければならないのではないか。今は非常に過重労働をしておられるやに聞いておるのでございますが、これを二十二名減員をされまして支障はないというようにお考えでしようか。整理というものはその仕事に支障を来すか来さないかという点から考えられなければならないので、画一的な整理ということは行き過ぎだと思うのでございますが、これに対してどのようにお考えでございますか。
○説明員(畠中順一君) お説のように、検疫所につきましては非常に仕事も困難で、且つ多いのでございまして、できるだけ定員を削除したくないのでございますが、ここに挙げました二十二名は事務の簡素化等によりまして、各施設でぎりぎり減員できる数を出したのでございまして、ほかの施設等に比較しますれば、検疫所については行政整理は極めて低率にいたしたつもりでございます。
○藤原道子君 不満足でございます。次回に質問を延したいと思います。
○堂森芳夫君 この数字のことですが、「地方支分部局計」、そこに現定員三百人名ですね、そうして改正後の定員が百七十八名、現在実員が三百二名、三百二名から百七十八名になるので、三十名だけ減というのはどういうことなんですか。
○説明員(畠中順一君) 大変失礼申上げました。ミスプリントでございまして、二百七十八人でございます。
○堂森芳夫君 めちやくちやだ、こんなの資料になつてないですよ。
○委員長(上條愛一君) それでは、これは定員法とは直接関係ないのですが、人事課長か総務課長か知りませんが、ちよつと一点だけお伺いしておきたいのですが、それは学生インターンの学生定期券の問題ですが、これは今年から学生インターンに対しては厚生省と国鉄と申合せで、学生定期が購入できないということになつたということですが、それは事実でございましようか。
○政府委員(曾田長宗君) インターンの問題につきましては、いわゆる定員法による定員とは当然見られないのでありますが、この通勤いたします場合の定期というものにつきましては、職員に準ずるものとして取扱を受けるわけにいかないかということで、国鉄及び東京で言いますならば、都電或いは私鉄というようなところに個々に折衝をいたしておるのであります。この都電のごときにおきましては、これは職員に準ずるものとして定期を発行するという賛成を得ておるわけであります。それに対しまして、国鉄においては職員と認めるということについて、地方鉄道局によりまして、どうも取扱いが一致しておらんというような事情がありましたので、各地から報告も参つておりますので、只今国鉄のほうといろいろ折衝いたしまして、大体職員に準ずる者としてお取扱い願うということが話がまとまるものと私どもは考えておるわけであります。なお、今御説明申上げました中に、ちよつと説明の不備がございました。今の都電におきましては、これは職員パスだけではございませんで、いわゆる通学パスも認めようということを承認を得ておりますから、そのことを附加えます。
○委員長(上條愛一君) これは従来学生定期が買われておつたのを、今年からこれが中止されるということには、何か特殊の事情か理由があるかどかと思いますが、今おつしやるように、これが復活できるということであれば異議がないですが、予算から見ても学生インターンの待遇というものは極めて低劣であつて、非常に学生インターンがお弱りになつておることは御承知の通りだと思うのです。従つてその上に学生定期が買われないということになると、なお一層生活難に陥ると思いますので、この点は努めて従来通りに学生定期が手に入るように御努力願いたいと思うのです。よろしく願います。
○榊原亨君 只今の問題につきましては、幾分今年の予算でインターンの優遇ということが実現されたようでありますが、今の問題と差引き結局今までと同じというようなものも少くないというような陳情が来ておるのであります。従いましてこの点につきましては、特に厚生省も御努力下すつておると思うのでありますが、当委員会から運輸委員会のほうにも一つ何分の御連絡をお願いしたらどうかとこう思いますから、ちよつと……。
○委員長(上條愛一君) それはさよう取計つてよろしうございましようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上條愛一君) それじや委員会からも運輸委員会に、そのように申入れをすることにいたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)それでは本件についてはこの程度にいたしまして、次に移りたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上條愛一君) 御異議ないと認めます。
○竹中勝男君 ちよつと速記を……。
○委員長(上條愛一君) 速記をとめて……。 〔速記中止〕
○委員長(上條愛一君) それでは速記を始めて下さい。 次に医師法、歯科医師法及び薬事法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。発議者から提案理由の説明を願います。
○有馬英二君 それでは、発議者の一人といたしまして、私から議案の提案理由を御説明申上げます。 医師法、歯科医師法及び薬事法の一部を改正する法律(昭和二十六年法律第二百四十四号)は占領当時制定せられたものでありまして昭和三十年一月一日から実施することが定められてありますが、果して我が国の現状において完全医薬分業制度が支障なく実施できるか否かはこの際、再検討を要する問題であります。 即ちその実施上の問題点は大体二つに要約することができるのであります。その一つは、この法律を実施するには、その制定当時、実施の前提条件としてあげられた条件が果して現在整えられているか、どうかという点であります。他の一つは、この法律の実施が我が国の現状において国民生活に如何たる影響を及ぼすかということであります。 前段の問題点である実施の前提条件は医薬分業実施に適応した新しい合理的な医療費体系を確立するということであります。然るに、この条件は現在まだ何ら具体的に実現しておらないのでありまして、この事実は今国会の衆議院厚生委員会の質疑応答によつても明らかであります。これらは今後更に十分なる検討が国会においても行われなければならない基本条件であります。 第二の問題点たる国民生活に及ぼす影響につきましては、大約しますると次の通りになるのであります。一、医療費負担の国民経済に及ぼす影響(特に社会保険経済に及ぼす影響)、一、国民の便、不便に対する影響、一、疾病治療に対する影響、これらの点につきましても、国民各界の意見、特に医師、薬剤師の側における意見は必ずしも一致しておりませんので、今後十分なる検討を要するわけであります。 かくのごとく、今日の実情においては、この法律に規定されておる実施の期日たる昭和三十年一月一日という期日については、未だ十分なる見通しと確信とを得ることができませんので、一応これを別に法律に定める日と改正し、この法律実施につき、その前提となるべき諸条件を十分検討し、国民の保健と福祉の向上のために適正なる結論を得たる上、法律をもつて実施の期日を定めんとするものであります。 以上が本法律案提出の提案理由であります。何とぞ慎重御審議のあらんことをお願いする次第であります。
○委員長(上條愛一君) 本案の質疑は、次回に譲りたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上條愛一君) 御異議ないと認めます。それでは本日はこれにて散会いたします。 午後四時八分散会