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19回国会参議院1954/03/16

厚生委員会 第14号

発言数
86
登壇者
11
会派数
3
開催日
1954/03/16

会議録

上條愛一日本社会党(第二控室・右)

○委員長(上條愛一君) 只今から厚生委員会を開きます。  先ず身体障害者福祉法の一部を改正する法律案を議題といたします。御質疑を願いたいと思います。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 この身体障害者福祉法の改正案は非常にいろいろないい点がたくさんありますけれども、これについては予算と非常にちぐはぐになつているような感じがするわけですが、予算の関係とこれとの関係いろいろ法には示されてあるけれども、予算措置がしてないとか、この予算についてはこういうふうに考えているとか、いろいろ問題点がたくさんあると思いますので、それを一つ、一つずつ御面倒ですが挙げて御説明頂きたいと思います。

安田巌厚生省社会局長

○政府委員(安田巌君) 今度の改正で予算を伴いますのは更正医療というのがございます。これが千九百十万円ばかりのものを組んでございます。これは新たなる費用でございまして千九百十万円、それで十分かと申されますと、足りないのではないかと思います。併し新規の費目が計上になりましたことは私どもは満足しなければならんような状況でございまして、今後実績によりまして殖やして参りたいと思います。  それからろうあ者の施設というものがございます。これは今までろうあ者の施設というものを特別に種類として挙げてなかつたのでございまして、盲人の施設とそれから肢体の不自由者のほうだけが挙げてありましたのを、ろうあ者も入れるということでございまして、別に予算はこのために殖えていませんけれども、いい企画がありますれば従来の予算で分けられるのではないかと、こういうふうに思つております。  そのほかは補装具を支給いたしますのでございますが、これは大体従来児童等とよく比較されまして、児童は少いけれども大人のほうは多いのじやないかということが言われたような実情でありまして、大体間に合う予算ではないかと思つております。これも併し実績でございますので、二十九年度はどうなりますか、今のところはつきりわからないわけであります。若し詳しい数字が必要でございましたら、更生課長参つておりますから申上げたいと思います。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 もう一点は、やはり今のと関係があるのですが、これははつきりそれを置かなくちやならないというわけじやないのですけれども、この身体障害者福祉審議会が芸能、出版物等についていろいろ推薦、勧告するというような点がありますが、ずつと以前から点字図書館が問題になつていると思うのです。これらについても別に予算化されたり設置されたりしたというようなことにまだなつていないと思うのですが、これはどうなつているのでしようか。その点について御計画がおありになれば、一つお示し頂きたいと思います。

安田巌厚生省社会局長

○政府委員(安田巌君) 法律の三十三条と三十四条を見て頂きますと、点字図書館と点字出版施設というのがございますが、この点字図書館の三十三条を直しましたのは、「無料又は低額な料金で、」というのが入つただけでございまして、これは点字図書館を作つても有料でありましたならば、社会福祉事業として認めるには意味をなしませんので、社会福祉事業法に合せまして手直しをいたしました。それから点字出版施設につきましても、これは点訳をいたしましたものを例のブリキ板に打抜きましてそうしてこれを複製する施設でございますけれども、こういうものも従来は「無料又は低額な料金で、」というのが入つておりませんものでございますので、これにやはり「無料又は低額の料金で、」というのを入れたのが今度の改正でございまして、字句の修正というようなものでございます。  なお、予算関係といたしましては実は国でもつてそういうものを作ろうかということも考えてみたのでありますけれども、併し現在日本点字図書館というのがございまして、これは盲人の方で本間という方がやつておりますが、非常に熱心な方でこの人が一生の仕事として現在までこつこつとこの仕事をやつて来られた。それを国が急に作りまして国のだと言つて新らしいものを作るというのも、如何かと存じますし、又本間さんの図書館も大変お困りのようでございますので、今度二百八十二万円の予算を取りまして、これを点字図書館の委託費として日本点字図書館のほうに金を出すことにしました。これによつてちよつとした建物或いは人件費の補助ができるのじやないかと思つております。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 それじや今のお話では、国立の点字図書館というものは計画がない、こういうことだと思うのですが、これは将来ずつとそういう方針を続けて行かれるか、或いは将来においてはやはり国立の点字図書館を作らなくちやならないというふうにお考えなのか。

安田巌厚生省社会局長

○政府委員(安田巌君) 私どもは予算が十分に取れまして、そうして一般の要求に応ずるような完備した施設を作るということを国立でやるということも結構なことと思います。思いますけれども、実は本間さんの日本点字図書館なんかを見ますと、非常にこれは私財を投じ、自分の労力を費し、そうして点訳の奉仕者というのがたくさん無料で働いてくれて、そうして図書の整理までみんな無料で働いてくれる人が一生懸命やつておるわけです。そういうような、折角自分から進んでやつておられる事業を、国立を作つたために妨げられる。而も結果として効果としてはむしろ私的なもののほうが精神的な面においても勝れておるのじやないかと思われるような際には、一つ日本点字図書館のほうを育てて行くのが筋じやないだろうかというようなことを今考えております。それからもう一つは点字図書館をやたらに大きくすると申しましても、これは御承知のように点字出版物というものは図書館に来ておるわけじやありませんで、点訳いたしまして、本を作りまして、それを地方におるところの失明者が申込みをするわけでございます。そういたしますと、こういうふうなズツクの袋がございましてその中に入れて相手方に送るわけであります。名札を挿すわけでありまして、表のほうは相手方の名前になつておる。裏を返しますと点字図書館の住所になる。たしか一円でどんな荷物でも行くものであります。そこであつちへ行つたり、こつちへ行つたりしておりますので、そう大きな建物も要らないし、それからもう一つはまだ点字の読める盲人というものがそれほど多くございませんものですから、盲人という対象は多いけれども、点字出版物を利用する対象というものがそれほど多くないという、そういうような事情からこういつたようなことでいいのではないかというふうに実は考えております。

竹中勝男日本社会党(第四控室・左)

○竹中勝男君 直接この改正の点についてではないのですけれども、やはり都会の四つ角とか、汽車などに相当身体障害者が、地方の線になりますとまだ出て来るのですが、あれは調査か何かしておられますか。

安田巌厚生省社会局長

○政府委員(安田巌君) 御質問の点はいわゆる白衣の募金者のことだと思うのであります。

竹中勝男日本社会党(第四控室・左)

○竹中勝男君 そうです。

安田巌厚生省社会局長

○政府委員(安田巌君) これは昨年の十一月でございましたか、全国で一斉に募金者の実態調査をいたしました。それで大体千人を超えると思うのでありますけれども、その際調査いたしました対象は、資料の三十六頁を御覧頂きますと、募金者実態調査結果表というのがございます。この中を御覧になりますと、五百四十二名ほど調べたわけでございます。ところがいろいろ調べましたけれども、拒否したものが百五十五名、そうして三百八十七名について調査の結果を得たような次第でございまして、これによりますと、三百八十七名のうちで、軍人が三百四十一名、軍属が二十名、その他が二十六名となつております。拒否いたしました百五十五名についてはわかりませんけれども、或いはその中ににせ者があつて拒否したものがありましようし、それからそういうことは不愉快だからということで断つたものがございましようし、それから国立の療養所や病院に入つておる者は、調べられて追出されては困るというので拒否したものもありましようが、そういうふうに百五十五名というものについてはいろいろ疑問の点があるのであります。軍人でも、軍属でもないという二十六名というものは、一応白衣を着る資格がないのじやないかというように見ていいと思うのであります。収入等につきましてもいろいろでございまして、一日五百円以下というのも百七十二名おりますし、三千円以下というのは三名もおりますし、二千円以下というのは十八名という工合で、いろいろでございます。不明と申しまして申立てをしない者もございます。申立てをいたしました者の平均を見ますというと、大体日収が六百六十円で、一日の募金時間が六時間四十分、稼動日数と申しますか、月間の募金日数が十七日くらいで、月収一万三百円くらい、こういうのであります。これは併し本人の申立てでございますから、或いはこれよりもつとたくさんあるかも知れません。これに対しまして私どもといたしましては、従来は軍人に対する恩給等もございませんでしたし、いろいろと更生するようなことを勧奨はいたしますけれども、それに乗つて来ない場合にきめ手がないというわけでございます。最近は軍人に対する恩給も出まして、傷痍軍人でもよく東横とか或いは新宿あたりに立つております目の見えない者、これは特項症でございますが、これは年間十八万とか十九万もらつておるのであります。そのほか一項症とか、二項症とかいうところでございましても大体月に六千円ぐらいづつはもらつておりますからして、それでまあやつて行けるか行けないかということは、本人の覚悟次第だと思います。いろいろほかの官庁と協力いたしまして、そういうみつともないことは成るべくやめさせたいという努力はいたしております。ただこの間調べてみてわかつたのでありますけれども、以前と違いましてそういう調査に対しても、そう何と申しますか、ひどく手こずらせるというのは割に少くて、まあ軍人恩給もできたのだし、そろそろやめなければいかんのじやないかという気分が、窺われるわけであります。この機会にもつと私どもも親切に指導をするようなことをしなければならんと思つております。

竹中勝男日本社会党(第四控室・左)

○竹中勝男君 いろいろなこと最近減りつつありますけれども、地方の汽車に乗りますと、あれがどうも目障りで仕方がないのです。非常に上手なんです。実に上手で専門家肌という印象を受けると非常にそれが不愉快になるのですね。どうも併し厚生省としてもこれ以上あれを取締るとか何とかいうことはできないと思うのですが、何かはかで警察関係か何かでできないものですか。目障りで仕方がないのです。

安田巌厚生省社会局長

○政府委員(安田巌君) 例えば相模原の国立病院に入つておるのが二百人ぐらいおりまして、これが大口の根拠地だつたのであります。現在は百九十人何人のうちで半数は大体そういう募金をやめまして更生をいたしました。あとの半数のうちには二十数名も出ることができないという人がございますし、更生できる人が六、七人おるわけでありますし、そういつた方々の希望は家の問題にいたしましても、収入の問題にいたしましても、或いは職業の種類にいたしましてもなかなか注文が多くて、我々が月に一遍ずつ地元の職業安定所でありますとか、或いは私どものほうとか、労働省とかへ行きましていろいろ説得をして協議会を作りましてケース・ワークをやつたのでありますが、なかなか思うよう行かないということでございます。で、とても今申上げたような収入というものがそう簡単には得られるわけではありません。ただ、私どもは現在各府県の更生指導所に入つておりましたり、国立の中央更生指導所に入つておりますものは、ああいう人たちよりはもつと障害の程度がひどくて、もつと涙ぐましい努力をして自分で更生しなきやならん思つて一生懸命やつておる人もあるわけでございまして、そういうふうな話もございまして、そういうふうに持つて行くように実は努力をいたしております。併し極め手がございません。で、今そういつた募金を禁止いたします規定は、府県に寄附金条例というのがございまして、許可を得ない募金をしてはいけないという規定だけが唯一の根拠だつたわけです。そのほかでは例えば鉄道に乗つておる者はこれは鉄道の管理規則のほうで取締ができますが、或いは道路交通取締規則というものでそういう所に立つのをやめさせるということがあるわけでございますけれども、根本の募金を傷痍軍人に一切禁止するというような規定の根拠はなかなかないわけでございます。で、警察とか鉄道あたりともよく連絡はいたしておりますが、やはり一般の人がああいう者に……ああいう者と言つては失礼でございますが、列車の中で募金するような方に余りお金をおやりにならないというようなことが出て来ないと、なかなか取締がむずかしいというような実情でございます。

竹中勝男日本社会党(第四控室・左)

○竹中勝男君 有難うございました。

上條愛一日本社会党(第二控室・右)

○委員長(上條愛一君) それでは本案の審議はこの程度にいたしまして次に移りたいと思いますが、よろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上條愛一日本社会党(第二控室・右)

○委員長(上條愛一君) 御異議ないと認めます。   —————————————

上條愛一日本社会党(第二控室・右)

○委員長(上條愛一君) それでは次に児童福祉法の一部を改正する法律案を議題といたします。御質疑を願います。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 最初にお尋ねいたしたいのは、この指定医療機関が育成医療の給付につき支払を受けた金額については、事業税の課税除外とするということが加わつたわけですが、これはほかの関係でこういうような扱いをしておるものがございますか。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) 五十七条の二でございましたですか、これは生活保護法それから先ほど御審議煩わしました身体障害者福祉法などにその例がございます。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 そういう方面についてはこういう措置がとられておるが、普通の健保とか国保ですね、こういうものについてはまあとられていないという、こういう区別をするのはどういう理論といいますか根拠によつてなされるか、その点を御説明頂ければ御説明頂きたいと思います。

高野一夫自由党

○高野一夫君 関連して……。多分湯山委員の御質問と同じだと思うのですが、育成医療といい更生医療といい、なぜこんなものをあつちこつちに置かなけりやならんのか。こういうものを一つにまとめる方法はないのですか。それからもう一つ、育成医療の対象者はどのくらいいるのか。ここに金は書いてあるけれども……。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) 保険のほうがこういう課税対象の除外の取扱いを受けていないというそのほうをちよつと私今すぐお答えいたしかねるのでありますが、こちらのほうは大体この法律によつて支給しましたものについては、やはり所得と見るということが穏当じやないので、これはむしろ性質上から言つても課税の余地がないのじやないかと実は私は思つておつたわけなのでありますが、それから更生医療、育成医療というふうに分けました趣旨は、やはり若干そこにニユーアンスの違いがあるという考えを私ども持つておるのでございます。すでに先ほど御説明申上げたかと思いますが、更生医療のほうは大人でございまして、大人が例えば何かの関係で腕一本曲つた。併しそれではその腕が曲つたなら曲つた状態でも一応治癒したことになるわです。併し、そういう恰好で治癒した場合においては、その人がその後社会生活を営んで参ります場合に非常に不便なんです、曲つたままでは……。ですから、これを伸ばしてやつて初めていろいろな社会活動が行われるという意味の医療で、更生医療と従来こう申しておつたわけであります。それで、児童のほうでございますと、これは児童の中にはやはり身体障害者手帳をもらうように、症状が固定したと申しますか、大人と同じように考えていいような子供もおると思いますが、同時に児童でございますので、現在は機能に著しい障害がないけれども、放置しておきますると、将来だんだん症状が重くなつて行く、そういう子供などは身体障害者手帳というのは実はもらつていないわけです。そういうような子供たちをも含めて、これを早期に手当をしてやりますれば、それがそういうような固定した症状にならないで一人前の人間として社会生活を行うことができる、かような意味で大人のほうの対象よりも、こちらのほうの対象の範囲が広くなつておるように私ども考えておるわけであります。さような点から更生医療という名前をそのままとらないで、別個に育成医療というような名前を附したほうが誤解を招かなくてもいいじやないかというような意味からこうしたわけでございます。それから対象でございますが、これは昨年の六月に私どものほうで全国の要保護児童の調査をいたしました。そのこれはサンプルの調査から全国推計にしたわけでございますが、大体それによりますと、肢体不自由児が十二万九千人それから盲児が一万六千七百人、聾唖児が二万七千七百人、そのまま合せますと合計十七万三千六百人ということになつております。併しながらいろいろ今まで言われておるところからいたしますと、この調査では数が少いようだという、まあ一説に肢体不自由児だけでも全国で四十万くらいいるのじやないかという推計もあるわけでございます。まあ一応の私どものめどというところは、先ほど申上げましたように十七、八万から二十万くらいのところに置いて進んで行きたい、かように考えておるわけでございます。

高野一夫自由党

○高野一夫君 そうしますとあなたのおつしやることはですね、この手帳がない場合も、子供をこういうふうにしてやるのだということになる点が一点あつたと思うのですが、それはどういうふうにして発見しますか。まだ現在そういうような症状が現われていない肢体不自由児で、盲にもならない或いはつんぼになるかも知れん、ならんかも知れんけれども、そこまではつきりつかめていない、それを何とかそういうような目にあわせないようにこれからなおしてやろうという予防的な育療というように私は聞いたのですが、それはどういうふうにして発見しますか。

田波幸男厚生省児童局母子衛生課長

○説明員(田波幸男君) 現在では保健所で療育相談というのをやつておりまして、そこに子供がそういうような肢体不自由児などがたくさん訪ねて相談を受けておるわけであります。それから一方又大人と同じように巡廻相談などをしておりますが、そこに又盲ろうあの子供たちが通つて来るわけです。そういうのから発見して行くのが一つと、それからこれはまだ十分やつておりませんが、将来は保健婦がほうぼうの訪問をやりますが、その折にいろいろなケースを見付けて来る。そういうような二つの途で発見してこれを治療して行こう、このように考えております。

高野一夫自由党

○高野一夫君 保健所で相談を受けたり何かするのは、すでに身体不自由児であるとか或いは盲とか聾とかというようにすでになつた児童ですね。

田波幸男厚生省児童局母子衛生課長

○説明員(田波幸男君) そうです。

高野一夫自由党

○高野一夫君 そうすると今の局長のお話は、これからなるかも知れんというのも防ぐのだ、予防的なものというのはどういうようにしてやるのですか。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) それは私の申上げたのをもう一遍申しますと、身体障害者手帳の交付を受けるというのは、たとえそういう障害がありましても、その症状が例えば著しい障害があるとか、そうしてそれが永続するというような一定の基準がございまして、それに該当するものについて身体障害者手帳を交付する、こういうようになつておるわけであります。子供の場合でありますと、そういうふうに永続している或いは著しい障害というような事態に至らなくても、今後それが放つておけば更にひどくなるということが予見せられる場合があるそうでございます、専門家が見ますと……。そういう場合に今の建前で申しますと、まあこれに手当する途というものについて国庫補助というような途が開かれておらんものでありますから、そうするとみすみす先ほど申上げましたように、保健所あたりで巡廻相談をいたしまして、そういう症状の子供がある、そうしてこれは今のうちに治療を受けたならば大事に至らないで元に復する、或いは社会生活を送れるようになりますよというまでは言えるのでありますが、さてその治療に関してはやはり相当の金がかかるとなると、これが貧乏な人ではそれができない。その辺について隔靴掻痒の感が従来あつたわけであります。そういうような点について国庫補助の途を開いてやるというのがこの方針でございます。

高野一夫自由党

○高野一夫君 そういうような場合に、この手帳の基準を拡げるとか、その手帳の基準のほうの改正を簡単にやつてしまつてそれを交付して、一方の更生医療の範疇に入れられるということはまずいのですか、私の言いたいのは、我々立法府にいるけれども、法律ばかりです。一つの国会に百も二百も法律をやつて、支那人に法匪とまで言われるけれども、法律ばかり、そうして同じような制度、似たような制度があつちにもある、こつちにもありしておりますから、できるだけそういうのは統一した単純な線で行けるならそのほうがいいのじやないかと思うのです。例えば更生医療、育成医療というものを一本の線で行けるなら行つたほうがいいのじやないか、それがやはり行けないのか。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) この身体障害者福祉法によつて身体障害の範囲を一つの基準で定めておりまして、それに該当した者について障害者手帳を交付する、こうなつておるわけであります。やはりこれはその手帳を持つておりますと、例えば何でございますか、ちよつと正確に覚えておりませんが、交通機関に乗る場合に何か割引か何かあつたと思いますが、そういうふうな一つのあれがありますので、この基準を更にゆるめて行くということも実は如何かと感じたわけであります。それから先ほど申上げましたように、それは更生医療と称してもいいわけでありますが、やはりこれを児童の福祉という立場からいたしますと、この成人の場合などに比べまして何といいますか、若干範囲が広くなつて来ることは止むを得ないのじやないか、やはりそういう点で成人の場合と必ずしも範囲が一致しない。それも更生医療と言つてもそれは差支えないのでございますけれども、まあ私どもいろいろそういう点で範囲がやはり違うことでありますならば、別な名称を一応そこに附してみたい、それを育成医療と称したわけでございます。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 十八才未満の身体障害者でございますね。これは先の身体障害者福祉法には入つていないのでございましよう、入つておりませんのですね。そうすると今高野委員のほうから述べられましたように、この児童福祉法によるこの法律とそうして身体障害者の福祉法とは実際は内容には大して違いはなくて、対象になるのは児童福祉による分にいたしましても肢体不自由、聴力障害、言語機能障害というようなものがちやんと現われていなければ対象にならない、こうなつているので、先ほどからの御説明では私も実は遺伝関係とかそういうものを調べて実際はそうなつてなくても、将来そういうふうな可能性のあるものは、何とか措置を講ずるのかというふうにも思つておつたのですが、そうでもないようであれば、別にこれをそういう区別をしなくてもいいのじやないかということが強く感じられるのですが、その点は如何でしようか。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) 先ほど申上げましたように、更生医療という概念は実は今日では一種の既成概念になつておりまして、当初に現われましたのが傷痍軍人などに対します更生医療という途が開かれたわけであります。それと先ほど御審議を煩わしたそれを一般の身体障害者にまあこれを拡大しておるわけであります。で、やはりその場合に更生医療という概念では、従来の考え方では症状が固定しておる。併しその固定した症状では社会生活を営んで行くというわけにいかないというので、それを社会生活に向くようにもう一遍医療を加える。そこで更生医療という名前を附したと思うのであります。児童の場合には、そういう場合もあろうかと存じますが、むしろ子供の場合の一つの特色と申しますか、早く発見して早く治療いたしますれば大事に至らずに済む。それから同時に、現在はさほど大きな障害にならなくても、子供が成長するにつれてだんだんひどくなつて行くというような点が多少大人の場合と違う点なんでございまして、さような点を考慮いたしまして一応ここでは育成医療という別の名称を附して誤解を招く、或いは生ずるのを防いだ、こういうような次第でございます。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 今の点にはなお画然と区別できない面が相当あると思いますので、なお御検討頂きたいと思うのですが、続いてやはりそういういろいろなのが混乱しておるような例といたしまして、この法による「指定医療機関の診療方針及び診療報酬は、健康保険の診療方針及び診療報酬の例による。」、こうなつております。そうするとこの点では一般の健康保険と全く同じであるにもかかわらず、さつきちよつと申上げましたように、この法によるものだけに事業税の課税除外措置がとられておつて、健康保険の場合にはそういう措置がとられていない。これはむしろ治療を受ける側の問題ではなくて、治療するほうの側の問題でございますから、その点でそういう区別がなぜ必要か、この点については非常に了解に苦しむところがあるのですが、これは如何なものでしようか。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) これは健康保険の場合は、御承知の通り一種の保険という形式でやつております。まあ例えてみれば、自分たちの負担でやるものを合理化した、支払の形式を合理化したと申しますか、或いはそういう面が出ておるに反しまして、こちらの面はそういう貧困なものにつきまして、国においてその医療の面倒を見てやる、こういうような面でこれを規定しておりますので、或いはさようなところからこの違いが出て来ておるのかとも思うのでございますが、これは前の身体障害者の場合と私どものほうでは同じ方針で来ておるのでありまして、保険との問題が或いは御指摘のように違つた面が出て来るかと思います。これはちよつと研究させて頂きたいと思います。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 今の点なおそれでは御研究願うといたしまして、次に給付に要した費用の中で本人及び扶養義務者の負担能力に応じその負担できる額を医療機関の窓口に支払わせるという規定があります。この場合の本人に支払う能力があるというような場合は、これはあえて児童ですから恐らくないのじやないかとも思うのですが、その点と、そうして「負担能力に応じ、」というのですが、この判定はどういう基準でどのようにされるか、その点を御説明頂きたいと思います。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) これは本人が支払う場合があるかないかというお尋ねでございますか。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 そうです。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) これは、ここには恐らく本人が支払えない場合が多かろうと思いまして、本人及びその扶養義務者というふうに、常に扶養義務者という言葉を入れておるわけでございますが、或いは親の遺産とかいうようなもので本人が支払い得る能力を持つているという場合も、それは考えようによつてはあるかというような気持でございます。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 それから第二の負担能力の判定について……。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) 負担能力の判定はこれはやはり一般の児童福祉法による施設に入所させたりいたします場合の経費について、本人及びその扶養義務者の負担能力というものを調べますのと同じような気持でやつて行きたい。従いましてこれの支払能力の認定などにつきましては、福祉事務所とか或いは児童福祉司とか、そういうようなものを利用して認定を適正にしたい、かように考えております。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 そうすると本人の負担する割合というようなものはきまつてなくて、その認定によつて、或る人は三割負担、或る人は四割負担、或る人は五割負担というように、もうその間の段階というものは無数にあるわけでございますか。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) 大体さようでございます。

高野一夫自由党

○高野一夫君 大変しつこいようで申訳ないのですが、さつきの更生医療、育成医療の区別について、湯山委員の御質問に局長が御答弁になつたそのお答えを伺つて、初めて私はあなたの言わんとなさるところがつかめたような気がするのですが、同時に従つてあなたの理想通りには恐らく絶対に行くまいということをも、どうもはつきり僕は感ずるのですが、それは子供の場合は早期に発見したところで、その早期に発見すること自体が、すでにそこに症状が何か現われているに違いないと思うのです。現われてないものは恐らく発見しようがない、恐らくどんな名医でも発見し得ないだろうと思う。そうするとすでに身体障害の何らかの症状が現われている。だから保健婦のような医師でも何でもないような者が、大体家庭を廻つていればわかるだろうというようなことにでもなるかも知れんと思うのですが、そんなふうに考えてみると、更生医療と育成医療の対象の区別というものは、おつしやるように私はどうもできないのじやないかと思う。ただ一方の手帳の基準とか何とかいうことがあるかも知れませんけれども、純粋にこれは理窟で考えてみたら、どうも区別は僕はできないのじやないかと思う。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) 御質問の趣旨も今私漸くわかつたようなことですが、身体障害者福祉法によると、障害者の障害の範囲というものに別表がございまして、これは御承知の通り例えば視力でございますると、両眼の視力がなんぼなんぼである。そうしてそれが永続するものとか、或いは聴覚などについても著しい障害があつて永続するとか、或いは言語機能が著しい障害で永続するとか、こういうふうに一つの一応大ざつばであるかも知れないが、基準があるわけなんです。でこれに該当したものを大体更生医療の向うは対象としているわけであります。で、この子供の場合でございますと、これも又今更申上げるまでもなく、特に御案内のところでありますが、例えば骨関節結核というようなものを見ましても、何か背中が曲がるそうでございますが、これも勿論背中が真直ぐであるというときに発見するというよりも、やはり背中が曲り始めて来た、そこで気が付いて相談に来てそれがわかる。こういうことであろうと思いますが、やはりそれがそのままにしておきますと、これがだんだん曲り始め来て、程度がひどくなつて来る。そうしてそこでまあ初めて著しい障害とか、或いはそれが永続するというようなことになつて来るのだと思うのでありますが、私どもは実はそれが身体障害者手帳をもらうに該当する程度までそれを放置しておくよりも、これはもうそういうふうになる見込みがある、危険性があるということでありますれば、成るべくこれは早く手をつけてやつたほうが治しやすいし、あとも経費も少くて済む、まあかような気持ちでそういう段階のものを取入れてやりたい、まあ従いまして前のほうの身体障害者の基準というものについて、永続とか或いは著しい障害とかいうものをこれはまあ取り払つてしまうと申しますか、うんと程度を緩めてそこまで入れるようにすればいいのかも知れませんが、併し大へのほうの場合は恐らくそういう必要性がないのではないか。むしろこういうのは子供の場合の一つの特色と申しますか、子供の場合にこういうのが議論されるのであるというふうに感じておるものでございますから、そこでまあ子供の場合に限つてこういうふうなものを含めて、従つて名称も若干変えまして育成医療とこう申したのが私どもの気持ちなんであります。

高野一夫自由党

○高野一夫君 それではもうしつこくなりますからこれでやめますが、それでは身体障害者のほうの基準を、手帳なり、手帳を交付する基準を年令を限つて、十六才未満とか十八才未満のものに限つてその基準にする、それ以上の成人についてはこの基準にするという、こういうようなふうにして一つの法律で統制することはできませんか。対象の疾病というものは同じでしよう。肢体不自由児或いはろう盲者であるわけですから、あなたのおつしやるように子供のうちはこうだ、まだこれは少ししか曲つていない、だんだんもつと曲るかも知れない。大人は曲つていても、もうそれ以上は曲らないだろう。こういうような限界はこれは非常に微妙だろうと思うのです。それだからそういうような区別をつけるならば、それは満何才以下の児童についてはどうこう、この基準によつて身体障害者のこつちのほうは更生医療に適用する、そういうような区別はできないのですか、この法律を別にしないで……。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) この問題については、私どものほうは児童福祉法の改正でこれを入れておるわけでございます。児童福祉法と申しますのが児童福祉に関しまする完全なものとまでは行きませんが、一つの総合立法みたいな法律であります。で、子供のこういうような場合は、児童福祉法の中で見て行くのがいいのじやないか、こういう気持から児童福祉法のほうにこれを取入れたということでございます。

西岡ハル自由党

○西岡ハル君 私は委員の先生方に御報告と同時に、又この肢体不自由児の指導治療に関しまして、先日福島に調査に参りました節に、福島県では民間の先生が自分の個人の病院を開放されまして、児童身体障害者のために早期に、早期という言葉は只今非常に込み入つた話になりましたけれども、局長の御説明の通りに、早くこれを見出して、早期に治療を施すという、この成果を見られて、非常に皆から喜ばれておるから、厚生省のほうでも補助をして下さつておるという、昨年の六月でございますか、そういうふうな状態になつて、今活溌に不自由児童のために県でも援助しておるというお話でございました。御参考までに御報告申上げておきます。

竹中勝男日本社会党(第四控室・左)

○竹中勝男君 この育成医療の対象に大体なるような児童はどれくらいおるというふうなお見込みでしようか。そうしてこの二十九年度の予算では、一体何人ぐらいがそれによつて治療されるか。無論それは自己負担の分もありましようけれども、併しそれを完全に全体が国の費用で治療するとして、自己負担のものがないとして、そうしてこの一カ年にどれだけの児童がそれによつて育成医療を受けられるだろうかということですね、即ち何割ぐらいのもの、何分ぐらいのものが……。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) 対象の児童の数は先ほど申上げましたように、まあ要保護児童調査によりまして肢体不自由児、盲児、ろうあ児を入れまして十七万二千六百という数字が出て、私どもはその辺を一応の推計の目度としております。それのうちで、かような行政措置の恩恵を受けて非常に仕合せになるというのは、これも推計でございますが、今までの専門家などの意見を聞いてみますると、意外に多くて七十万くらいは、こういう措置をすれば非常に子供がよくなる、少くとも全治とまでは行かなくても、社会生活というものは非常によくなるということを申しておるわけでございます。それから明年度関係は勿論予算の制約がございますので、かようなことも全部に直ちに実施するわけには参らないのでありますが、一応明年度といたしましては、この育成医療の関係で国の補助を三千百一万五千円計上しております。これによりましてこの肢体不自由児が九百九十五人それから聴力の障害のほうが二百五十五人、それから視力の障害が四百三十九人、一応予算の面の積算の基礎としてはそういう員数を出しております。勿論この対象の病気の種類は非常に多いのでありますが、限られた予算でありまするので、そのうちの特に全国的に見て要望も強く、又その効果も早く出て来るというようなものを考慮いたしまして、又一応私どもは只今の考えでは小児麻痺とか先天性の骨関節脱臼というようなものに重点を置いて実施して行こう、あとは漸次他に及ぼして行こう、こういうような気持を持つております。

竹中勝男日本社会党(第四控室・左)

○竹中勝男君 この児童の場合、特にヒロポン中毒みたいなものはこの対象になりませんでしようか。ヒロポン中毒から肢体が、目が悪くなつたとか、どういうような現象になるのか、私も知りませんけれども、そういうようなものは非常に増加しておるように思うのですけれども、こういうものは身体障害者とは又別に児童の中に多いようですが、育成医療というような対象になりませんでしようか。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) 只今のところではヒロポンとか、ああいう中毒関係のものにつきましては、こちらのほうでは実は考えておりませんで、別にそういうものに対する対策というものを講じて参りたい、こういう気持でおるわけでございます。

竹中勝男日本社会党(第四控室・左)

○竹中勝男君 その対策はどういうふうに考えておられますか児童局としては……。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) これらはちよつとこれの範囲と違いますが、ヒロポン全体の問題につきましては先ずああいう種類の薬と申しますか、或いは器具、そういうようなものが簡単に児童の手に入る。さればと言つてこれを禁止するということもその薬自身は又別な意味で非常に大事な薬でもあります。さような点からその辺非常に……、薬務局で主管しておりますが、苦労しておる点でございます。それから私どものほうといたしましては、先ず子供がさような悪習に染まらないように子供に健全なる娯楽と申しますか、要するに子供の育て方に更に注意をいたしまして、さような悪習に染まらないようにして行く。勿論そういう子供を大人が唆かして、そういうふうに子供を引つ張り込む、さようなものに対する処罰も今の段階では非常に低いそうでございますから、これなども高めて行かなければならない。それからそういう中毒患者が出ましたものにつきましては、これをなおさなければならないわけでございますが、これにつきましてはそういう中毒患者だけの更生施設と申しますか、医療施設と申しますか、そういうものが必要であろうかと思うのでありますが、不幸にいたしまして今年度及び又只今審議されています明年度予算要求の中ではそれが認められておらなかつたわけでございます。これは厚生省の内部で話合いをいたしまして、若し仮にどこかのベットでもつてそういう方面に振り向ける余地がございますれば、成るべくそういうふうなことにしたい。かようなことは関係の当局の間で話をしておる状態でございます。

竹中勝男日本社会党(第四控室・左)

○竹中勝男君 直接関係のないわけですが、これは厚生委員会で一つ二十九年度にはヒロポンの子供の問題を一つ調査して、対策を研究する必要があると思いますが、これは相当この間視察の結果にもそういうことがあつたので、これは私の希望ですけれども、今言つてもどうということはできないと思いますが、即ち十七万の身体障害児童のうち七〇%がこの措置をすれば大体よくなるだろうという見通しのものが十二、三万あるわけですが、それで今年の予算が千人分なんですが、そうすると一分ぐらいの……、非常に僅かですね。殆んど問題にならないことでも、やり出したということはいいことだと思うのですけれども、併し一年の間にこれは実験の時期といいますか、試験の時期というふうに考えたら、いいんじやないかと思いますが、これが成績を上げるようであれば、これは徹底的に少年のときに、児童のときに直すという、こういう政策を厚生省としては、児童局としてはとれるように来年度においては最も実質のある、一年目は試験期と考えて、二年目からこれはやはり力を入れる価値のある対策だと思います。

谷口弥三郎自由党

○谷口弥三郎君 児童福祉法ができた当時におきましても、すでに身体障害者、殊に小児麻痺或いは先天性骨間関節脱臼、特に〇バインそれからXバインというような方面も是非やるべきものであるというような、その当時話が出たのが遂にできませんでしたけれども、本日ここにこういうようなふうに一部改正をしてもらえるような時期になつたことは、而も只今竹中委員の言われたように、極く少数であつても、ここに進んだことは非常に私ども結構と思つておるのですが、ただ先刻高野委員の言われましたように、いろいろと名称を変えられまして、殊に社会保険などにおきましては、もう同じような仕事をするのに名前ばかりたくさん付けられて、末端に働いておる者はかなり困つておるのであるからして、こういうのをおやりになるときには成るべく同じ名前でやられるようにして頂くと非常に都合がいいと思う。無論児童だから育成医療だとかいうような名前も付いたのでしようが、こういうような場合には成るべく同じ方法で、特に健康保険と同じ式でやるものであれば、そう変えた名前を付けなくてもよさそうに思いますけれども、今後は一つそういう点はできるだけ御注意を願いたいと思つております。それからなおついでにちよつとお伺いいたしますが、只今のお話に小児麻痺とか先天性骨関節脱臼とかというお話がございましたが、無論〇バインとかXパインというのもおやりになる予定でございましようね、それをちよつと……。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) 名称の点はいろいろ御注意を受けましたが、先ほど申上げたようないきさつで付けたのでありますが、成るべく無駄のないようにします。それから又別にこの名称を付したからといつて、実際に医療機関などがこの名称を覚えておかないと因るというような、そういう無用な負担をそういう医療機関に煩わさないように勿論いたすつもりであります。それからあとのお話のXバイン、ああいうものもこれの一つに勿論入れております。大体一応考えられていますのは、小児麻痺と骨間関節結核それから先天性の疾患として先天性の骨間関節脱臼それから首の曲つたもの或いは先天性梅毒そんなものが適用になるとか或いは脳性麻痺とかというようなもの、そのほか外傷というようなものも成るべくこれにできるだけ含めて行きたい、かように考えております。

谷口弥三郎自由党

○谷口弥三郎君 もう一つついでにお伺いいたしますが、これは先刻湯山委員から御質問のあつたことと同じようなことですが、このほうの診療報酬に対しては税法によつてこれは課税せんということになつておりますか、そこをちよつとはつきり……。これではそういうふうになつておるようにも見えますし、はつきりいたしませんが……。

太宰博邦厚生省児童局長

○政府委員(太宰博邦君) これは附則のほうの第四「社会福祉事業法の一部を次のように改正する」、この中に更生医療の給付若しくは育成医療の給付、これが規定に入れますれば地方税のほうでそれが対象の除外と申しますかということになつております。

上條愛一日本社会党(第二控室・右)

○委員長(上條愛一君) それでは本案の質疑はこの程度にいたして、次に移りたいと存じますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕   —————————————

上條愛一日本社会党(第二控室・右)

○委員長(上條愛一君) それでは次に医療法の一部を改正する法律案を議題といたします。御質疑を願います。

高野一夫自由党

○高野一夫君 私はこの一番大事な四十八時間以上収容してはならないというむずかしい定めをやめて、臨機応変に四十八時間以上収容してもいいというようにしたほうがいいと思うのです。その意味においてはちつとも異存ありません。ところでこの止むを得ない場合のほかは診療所の管理者は同一の患者を四十八時間以上成るべく収容しないように努めなければならない、努力ですね、そういうふうに努める、そしてそれについては罰則も設けるか知れないが、とにかく罰則は設けてないと、これは止むを得ない事情であつたと仮に称してどんどんどんどん置くような場合はどうなりますか、努めなければならないのだけれども、これは……。

曾田長宗厚生省医務局長

○政府委員(曾田長宗君) この条文に対しましては特別に罰則は設けてないのでございますから、その止むを得ない事情ということにつきましては、一応この当事者が或る程度判断して処置をするわけであります。それに対しまして、勿論当事者の解釈だけでなしに客観的に見ましても止むを得ないと考えられます場合と、それからこれは別にどうしても収容しなければならなかつたとも考えられないというふうに認められます場合とがこの中には含まれて参ると思うのでありますけれども、併しその判定を厳重にいたしまして、そしてどの場合には客観的に見てこの基準に合う合わないというようなことでこの規則違反であるというふうに、この個々の事例をきめてつけて行くということは困難でもあり、又必ずしも妥当ではないのではないかというふうに考えられまして、これは適時、この極端な場合にはそれを調整して行くというような指導を行なつて行くという方針で、この趣旨を徹底いたしたいというふうに考えておるのであります。

高野一夫自由党

○高野一夫君 私は何もこれでむずかしいことを言つてそういうのは処罰すべきだということを私は言つておるのでないので、私一、二田舎の実例を挙げてお尋ねしてみたいのですが、病院がない町なり村があると、それで外科なら外科の専門の診療所は、急に盲腸にかかつたら盲腸の手術をしなければならない、手術はその診療所でする場合一週間なら一週間入院して、入院じやないがそこに動かさないで置かなければならない。こういうよりな場合は、これは止むを得ない事情と判断しますか。

曾田長宗厚生省医務局長

○政府委員(曾田長宗君) その個々の診療所の状況によつて多少違いますけれども、私どもといたしましては、この開腹手術というようなものは成るべく診療所でなしに、病院で行うようにいたしたいというふうに考えております。

高野一夫自由党

○高野一夫君 それは誠に理想でありまして、或る島で何かあると、例えば急に盲腸が出たと、急いで手術しなければ死んじやうという場合に、そういう場合に外科の専門の開業医があつて、そこで手術が十分できるという場合に、それを手術してもそこにとめ置いてもそれは差支えないんじやないか。それは病院に入れることは理想だけれども、そんな間もない而も遠いという場合にはどうなりますか。

曾田長宗厚生省医務局長

○政府委員(曾田長宗君) 他にこの患者を収容し或いは処置をするというような施設がない、或いはその施設まで連れて行くのに非常な困難があるというような場合はこれは当然止むを得ない場合というふうに考えます。

高野一夫自由党

○高野一夫君 それじや町や村の中でまあその中心の部落に開業医がある。徒歩でそこまで通うのに、田舎の遠い部落から一里も二里も歩かなければならない、同じ村でもそういうところはたくさんありますけれども、病人としてそれを歩いて通うとか、或いは自転車に乗つて通うとかいうことはどうも病気をなおす上から言つても適当でない、やはりここにとめて置いたほうが早くなおつてそして悪くしないだろう。こういうふうに医師が判定してまあそこに置きましようと、私もそこに置いてもらつたほうがいい、こういうような場合はどうなります。これは止むを得ない場合として勘定してよろしいのですか、そういう実例がある……。

曾田長宗厚生省医務局長

○政府委員(曾田長宗君) さような場合は、厳重な意味での止むを得ないということではないかも知れませんが、その診療所に収容しても、少くとも差支えのない場合であろうと、さような場合は広義に解釈いたしまして、成るべくならばもつといい施設のところに収容したほうがいいでしようけれども、さような場合もこれはまあ収容しても支障がない、止むを得ない場合を広義に解釈したものに含まれるというふうに考えております。

高野一夫自由党

○高野一夫君 それじやお願いしておきますが、田舎のお医者さんたちがそういう点で大分判定にお困りになるだろう。それは私は聞いておるのですよ、自分の友人の医師から、田舎の開業医の人たちから……。従来十分その点が誤りなく判断されるように、又民衆の便宜のいいように、そうして何か通牒とか何とか説明を徹底させてやつて頂かないと、これはどうも解釈というものが、広義に解釈すべきか、むずかしく解釈すべきものか、判定に迷う場合が出て来やしないか。いろいろなそういう場合が実際出て来ます。そういう点お願いします。

谷口弥三郎自由党

○谷口弥三郎君 医療法の一部改正でだんだん変つて参りましたが、もともとこれは占領政策の場合に起つた問題でもありまして、而も四十八時間の制限規定を超える場合、国民も最近には頭がよくなつて参りましたからして、自分の病気を大きい病院のところ、できれば大きいところ、設備の立派なところにやつてもらいたいのだけれども、只今高野委員の言われたように、どうしても事情止むを得ずそこに行くのであるし、又さあ腸捻転とか或いは子宮外妊娠の破裂という場合には、どうしても近いところでなければならんから、そこへ行くのであるが、実際は立派な設備のあるところへ行きたいのですけれども、事情止むを得ずして行くのであつて、手術してもらつたりする。従つて折角改正するならば、もう四十八時間なんというような制限孝付けずに、全部それをのけてしまつたほうがよかつたろうと思うのですが、なぜそれができないのでしようか。そこを一つお聞きしたい。

曾田長宗厚生省医務局長

○政府委員(曾田長宗君) この点につきましては、四十八時間となぜしなければならなかつたか、これが更に三日に延ばされようと或いはこれを二十四時間としようと、努力月標であるとするならば何も四十八時間にこだわる必要はないじやないかというふうな御意見に対しては、確かにお仰せの通りと思うのでありますが、この一つの考え方、或いは診療所というものの本来の目的というようなものから考えますると、飽くまでも入院治療を要する患者は病院に入れるという趣旨から、この長期間に亙つてこの診療所には患者を置かないほうがよろしいのだというようなことをまあ打出す趣旨でございまして、この四十八時間と言わなくても何か表現を変えてもいいのじやないかということは、これは別に考え方もあろうかと思いますけれども、まあこの急病の場合に取あえず患者を収容したというようなときの一応の目標しましてまあ四十八時間くらいというものを残しておいたような次第であります。

谷口弥三郎自由党

○谷口弥三郎君 再度同じようなことを申上げますが、とにかくこれはできました当時は、アメリカあたりにおいては、交通機関が非常にいいのと病院が各所にあるからして四十八時間、初め二十四時間というのが四十八時間になつたのでございますが、四十八時間もあれば十分だというのですが、日本はその後におきましてもまだ地方の交通事情は極く悪いのであつてアメリカさんみたいなふうには行つておらんのでありますからして、どうも時間の制限を付けることは適当でないと思いますが、もう今頃になつたらいつそのこと四十八時間なんかのけてしまつておいたほうがいいんじやないか。而もここに又一部改正という法案まで作られるくらいならば、もうこういうことはのけてしまつておいたほうがはつきりしてようはないか。ということはどうしても四十八時間というものを置かんならんという理由が今の曾田局長のお話だけでは不十分だと思いますがどうですかもう少し……。

曾田長宗厚生省医務局長

○政府委員(曾田長宗君) 今のように私結局趣旨は長期間置くことが望ましくないというようなことを申しましたが、その期間というのもここで原則として考えておりますのは、今先生もおつしやいましたようにこれは患者に対して応急処置を施して、そうして然るべきもよりの施設に移すということの期間をまあ目標といたしておりますので、そういうような意味から言いますれば大体二日間というものを見ておきますれば、大体日本の現状においては、その又例外もございましようけれども、大体そのうちには適当な自動車なり何なりで以て輸送することも可能ではないかという患者を輸送するまでの期間というようなところで、一応四十八時間というふうに見ております。

上條愛一日本社会党(第二控室・右)

○委員長(上條愛一君) それでは本案の質疑はこの程度にいたしまして、次に移りたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上條愛一日本社会党(第二控室・右)

○委員長(上條愛一君) 御異議ないと認めます。   —————————————

上條愛一日本社会党(第二控室・右)

○委員長(上條愛一君) それでは、次に未帰還者留守家族等援護法の一部を改正する法律案を議題といたします。御質疑を願います。

高野一夫自由党

○高野一夫君 沖繩でこれを適用するのに極めて適切に行けるようなことを政令で定めるというのは、大体どういうようなことを実際問題としてお考えになつておるわけですか。

田辺繁雄引揚援護庁次長

○政府委員(田辺繁雄君) これは内地の場合におきましても、法律が施行になりましてから一定期間内に届け出た者につきましては、法律施行直後に届出たものとして、届出がなかつたときから金をやるというふうにいたしておるわけであります。例えば三カ月なら三カ月の猶予期間がありますと、三カ月目に出しますと、三カ月以内に申請があつたと同じように取扱うということになつております。それと同じようなやり方で、沖繩にこの改正法が施行になりましてから一定期間を限りまして、その間に届出た人につきましては最初から届出があつたと同じように手当の支給を考えよう。その期間を大体五カ月か六カ月くらい考えてやる必要があるのじやないか。その点は現地と連絡いたしまして現地の希望も聞いた上で決定いたしたいと考えております。

高野一夫自由党

○高野一夫君 現地には琉球政府というものがあつて、立法府もあるし、向うには向うのいろいろの法律が施行されておるわけですが、そういう外国みたいな土地に日本の法律を適用するというようなことについては、向うの政府とこつちの政府との間の関係はうまく行きますか。

田辺繁雄引揚援護庁次長

○政府委員(田辺繁雄君) その点につきましては、すでに戦没者遺族援護法が施行されております。それで或る程度の必要な事務は現地に事実上やつて頂いておるわけです。現在沖繩に施行になつております内地関係の法律といたしまして戦没者遺族援護法と未帰還者留守家族援護法二つあると思いますが、折角施行になつておりまするので、現地の政府当局の向うにも民生局がありまして、その中に社会課とかいろいろな課がございます。南方連絡事務局も向うに行つておりますので、そこと十分連絡をとりまして、事実上いろいろな書類をこちらに中継ぎをして頂き、私のほうでいろいろの決定をする。こういうことになるわけでございますが、若干日にちは遅れますけれども、やはり日本政府のほうで決定を要する事項はやはり我々のほうで決定いたしませんといけないので、ただそれの取次ぎだけを向うの現地の政府機関にお願いしよう、こういう考えであります。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 一点お尋ねいたしますが、この法の遡及支給についての具体的な方法でございますね。これはどういうふうにやられる御予定なのか。つまり昨年判明したものとか、それ以前のものに対しては遡及支給しなければならくないわけでございましよう。

田辺繁雄引揚援護庁次長

○政府委員(田辺繁雄君) 今の御質問になつておりますのは、この改正法の法案の問題でございましようか。それとも現在の改正法の法律改正の部分以外の一般の援護法の従来の運用の問題について御質問になつておるのでございましようか。質問の要旨をつかみかねますので、もう一遍……。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 未帰還者であるというものが昨年なら昨年判明した場合の者、それがこの法律ができれば、この法律ができた以後においての者だけにしか適用されないわけでございましよう。以前の者についてはどういうふうになるか。

田辺繁雄引揚援護庁次長

○政府委員(田辺繁雄君) 未帰還者留守家族等援護法は昨年の八月から制定実施されました新しい法律でございます。併しこの法律は突如としてこういう援護を開始したわけじやございませんので、終戦後未復員者給与法というのがございまして、逐次これが金額も値上げになり、又内容も拡充せられまして、留守家族の援護に資して参つたわけでございます。それから一般邦人につきましては、二十四年のたしか暮からだと思いますが、特別未帰還者給与法ができまして、それによつて或る程度一般邦人の家族に対しましての援護の手が差延べられておつたわけであります。その当時、従つてこれらの法律の運用によつて救済されなかつた方方と申しますると、特別未帰還者でない一般の未帰還者の問題があるわけなんであります。こういう方々はこの法律の施行によつて初めて援護の対象になる、こういうことになるわけであります。ただ、実際問題といたしましては、これは法律の建前から言えばどうかと思うのでございまするが、特別未帰還者という点につきましてはいささか疑問がございましても、留守家族援護という見地から相当広くやつておりましたので、この法律実施の結果、そう範囲は目立つほど拡張しておらないようであります。この点は従来相当広範囲にやつておつたという結果だろうと思いますが、まあ厳密に申しますればソ連の人と同様の実情にあつたということが証明されないと、特別未帰還者給与法というものはやつちやあいけないということになつておつたわけでありますが、事情もわかりませんし、かたがた片一方は特別未帰還者であるし、片一方は一般邦人であるというので手当をもらう、もらわんというのはおかしいのでありますし、昨年この法律が実施されましてから、運用によつてうまくやつて参りました。昨年の八月以降はその区別なしに一般未帰還者として実施する、こういう建前になつておりましたので、その点ちよつと申し添えておきます。

上條愛一日本社会党(第二控室・右)

○委員長(上條愛一君) それでは本案の質疑はこの程度にいたしたいと思いますが、御異議ありませんでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上條愛一日本社会党(第二控室・右)

○委員長(上條愛一君) それではあとは次に譲りまして、本日はこの程度で散会いたします。    午後三時五分散会

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