厚生・建設連合委員会 第4号
- 発言数
- 108 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1954/05/31
会議録
○委員長(上條愛一君) それでは只今から厚生・建設連合委員会を開会いたします。 内閣提出の水道法案を議題といたします。前回に引続き御質疑を願います。
○三浦辰雄君 建設の者は二時頃まで採決などをやつておりまして、まだ参りません。私は前にもお願いしましたこの政令の関係を是非早くお急ぎ願いたいのでありまして、これが来ないというと何か質問が細かい、いわゆる総括的な質問というものにもならない細かいことに勢いなつてしまつて恐縮なんですが、それでも差支えないでしようか。
○委員長(上條愛一君) どうぞ。
○三浦辰雄君 それでは先ず伺いますが、政令の関係ですね。政令の関係は先般もお願いしましたが、全部各条について揃わなくても結構なんです。で、できました分から逐次御提出を願つて結構だと申上げたのですけれども、どうでしようか。この政令についての問題、これについてはどの辺までおまとめを願いましたか。一つ事務局のほうからでも御回答をお願いしたいのです。
○政府委員(楠本正康君) たびたびお答え申上げておりますように、政令の点は、例えば極めて技術的な事項、かような点につきましては現在資料等を手許に差上げてございます。極めて技術的な細かい点に入つております。大体政令の内容でも、例えば水質基準、或いは施設基準というように、大ざつぱなところは法律に書いてございますか、更にそれを敷衍いたしましたものに極めて技術的に亙る面が多いと存じます。そこで、お手許に差上げました内容等のようなものを参考にしつつ目下建設、厚生両省で技術的な検討を進のておるわけでございます。なお、その他技術的な面は事務執行等の点でござごいますが、これらの点に関しましては一部両省の事務処理の規範を示すものでありますので、かような点に関しましても、厚生省と建設省と慎重に両省が検討いたしておるわけであります。これはお手許に資料は差上げてありませんが、これらの点は先日お示しを申上げました両省覚書という資料を御覧頂きまして、大体その線で、それぞれの項目で分けて行きたい。かよう考えておる次第でございます。 なおもう一つの点は、現在の設置法こいうものに基礎を置きまして、それらの点を考えて行きたい。これらの点につきましても目下建設、厚生両省で慎重に検討いたしておる次第でございます。
○三浦辰雄君 まあ各省設置法のこと、つまり、そのことは水道関係が厚生省にあるという点が一点、又一つは、お配りを頂きました両省間のいわゆる覚書、これらに基いて政令或いは主務大臣というものの考え方を両省の間の御相談中だというお話でありますが、同時に私はこのような今後速かに伸びなければならない水道の問題について、いわば意図される画期的な簡素な法律を作るというからには、只今資料として配つて頂きました過去におきますところの水源についてのクレイムの問題、紛争の問題が一例として載つております。その中を通覧しますというと、大分水利権、殊に農業用水との関係で非常に多く問題があるようであります。又別の配つて頂きました資料によりますというと、工業用水のうちの入部分、半分以上というものがこれは流水から取つておるということであります。従いまして、この説明にある、以府提案の説明にありまするように、小道を布設して参りまするのに簡易な手続によつてやりたいということであれば、私はこういつた関連の各省の間の十分な連絡、そうしてその了解というものが先ず事を決するところの前提条件、大きな前提条件だと思うのです。殊に成るべく二つ以上の関係省というものは置かない、できるだけ単純はいわゆる窓口にして責任を明らかにしたいというこの法律の意図から言つても、三つ乃至は四つというような問題は是非事務当局の間で先ずそれを克服されて行かなければならない。その間にややともいたしまするというと、役人の仕事熱心の余りと言えば、大変聞えがいいのでありまするが、うつかりするというと、自分の縄張りだ。適切な言葉でないかも知れませんが、いわば縄張りだというようなことによつて、えてお茶を濁してしまつて、形の上では簡単になつたかのごとく見えても、その実態、いよいよ布設するという側から見るというと、むしろその裏の底流というものが複雑になつて、或いはこの法律を作り、政令を作る場合におけるところの折衝のしこり等がたまつておつて、そうしてその吐け口を何の罪もない、何ら関係のない、ただ熱心に水道事業を起したいというその布設者の側にあたつて来る。まあこういうようなことも、この水道の関係ではありませんけれども、多くの複雑な行政管轄の仕事に関連して間々あるのです。私どもは簡素になることは実に願わしい。統計上見ても、又およそなければならないと考えられるところの水道事業分量の約五〇%、五割、六割しかせいぜい行つていないとも考えられまするし、私どもはこの提案のような理由に示してあるところの簡素強力な形に是非持つて行きたい、持つて行つてもらいたいという意味から言えば、ますます私はそういつた前提条件が解決されるということを是非お願いしたいし、ただうたい文句にある簡素になるんだ、簡素になるんだというだけで済ますということは、これはむしろこの法案を審議する場合におきますところの十分な態度じやない。やはりその前提条件というものがどこまで簡素になつたかという証拠を、私どもに理解のできる進歩というものが是非これは欲しい。私はそういう意味からしてやかましくこの主務大臣と政令との関係を、この機会に改めることができるものならば成るべく簡素に改めて頂きたいという意味から、私はこの政令の関係、主務大臣の関係を速かにお出し願うことを要求しているのです。そこで一部には、この水道法案が成るべく一日も早く出て来てもらうことが、水道をやつている人たちに一つの安心感と申しますか、期待を非常に持たれていることは私も知らないではありません。併しそういつたような問題があるために、私は本当に親切な態度で行くという建前から、今言つたような面倒な資料をお願いしているのです。そこで今お聞きしたいのは、その政令等もさることでありますが、附則にこの法律の施行期日は別の法律で定めるという問題ですが、これはどういう考え方からわざわざこの施行期日を法律で定めようと、こういうふうにお考えになつているのでありますか。その辺の事情を一つ詳細に御説明願いたいのです。
○政府委員(楠本正康君) 私法律の素人でございまして、或いはこの辺は渋江局長から御答弁を頂いたほうが適当かと存じますが、比較的混み入りました法律、或いはその施行に細心の注意を要する法律というようなものにつきましては、かような措置をとりますことがままあることで、すでに同種法律におきましてもそういうような例がある。従いましてこの法律におきましてもやはり施行に細心な注意を要する点、或いはその法律の性格等からも考えましてかような方法をとるのも一つの方法ではなかろうかと、かようなことになつたと存じます。
○赤木正雄君 今三浦委員の御質問になりました点でありますが、こういう事業関係の法案で、施行期日と本当の水道法のこういう法案が同時に出ていないというのは非常に私は不思議に思うのです。今までこういうふうな施行期日は別に法律で定める、同時に法律で出していない、かような法律があつたでしようか。その例を話して頂きたい。
○政府委員(渋江操一君) 法律上の立法技術上の問題になるわけでございますが、成るほど只今御指摘になりましたように、通常の立法技術といたしましては、本法、施行法、これは同時審議を願うという形になるのが通常の例でございます。併し憲法でありますとか、或いは民法、或いは刑法、或いは刑事訴訟法、こういつたような法規につきまして、詳細に私も従来の例を個別的に当つたわけじやございませんが、さような施行上の配慮を特に必要とするといつたような法規につきましては、施行法を別途検討いたしましてこれに対する経過的規定を定める、これは同時審議ではございませんが、そこに若干の期日、或いは一年とか二年とかいう期日を置きまして本法の施行をきめて行く。その間の経過的措置をそれぞれ只今申上げたような法規につきましては根本の権利関係が非常に複雑な関係になつて参りますので、そういう観点から施行法を別途きめて行く、こういう建前にいたしておる点がございます。
○赤木正雄君 今御説明のように、憲法のごときものは如何にもその通りであります。併しかような事業法に関係いたしまして同時審議していない法律は今までありますかどうですか。
○政府委員(渋江操一君) 本法において施行期日を別に定めるという法律的な何と言いますか立法例、これはかなりあると存じております。即ち別に法律で以て定めるというか、別途の法律、これが同時審議するかどうかということが一つの問題点であろうというふうに私は考えております。御質問の趣意もそこにあるかと存じます。即ちそうでない場合においてはこの別に定める法律、別の法律というものを改めて別の機会に審議されるということも考えて行かなければならない。そういうことになるのが果していいかどうかという御質問だろうと存じますが、その例等につきましては、これは法制局におきまして立法審議の際にいろいろ議論が出るべきわけでありますが、実は時間の関係でかなり急いだ関係もございまして、私どもの事務的な法制局との打合せにおきましては、その点は一応時間的な関係もないということからいたしまして、又これは改めて提案するということになつたのであります。
○赤木正雄君 時間的に余り十分でないので改めて提案する、こういうふうなんですか。なぜ無理をなさるのですか。先ずそれから承わりたい。
○政府委員(楠本正康君) 私は先ほどもお答えいたしましたように、成るほど両省の大体の話合いにかなりの時間がかかりました。併し私どもが検討いたしますときには、ざつくばらんに検討いたしますが、話がまとまればお互いに協力し合つて進んで参ります。併しそれにいたしましても、若干法律審議に時間がかかつたことは事実でございます。併しながらかような方法を講じましたことが別に特に時間がなかつたとかいう理由よりも、むしろこうしたほうがこの法律の最善なる施行、或いは実施上便利ではなかろうか、かような判断であつたと存じます。
○赤木正雄君 そのようにしたほうが実施上便利だとおつしやいますが、どういうわけでそういうふうになさつたほうが実施上便利なんですか。
○政府委員(楠本正康君) 私先ほどもお断り申上げましたが、法律の専門家ではございませんので、その立法技術或いは法解釈等は建設省の政府委員からお答え願うことにいたします。便利という点は一応この極めて複雑な関係にありますので、両省の話合い、政令の段階が未だ話合いがついておりませんが、政令の話合い等もついてこれが頭に描きつつ施行をするほうがより完全な細心な施行ができる、かような考え方でございます。従つてその意味で便利だという言葉を申上げた次第でございます。
○赤木正雄君 この法案がよし法律として現われましても、この施行に対しては別な法案がまだできるはずなんでございますから、それまでにはこの法案は少しも効果を現わさない、旧法が適用されているのでございます。そういう不便なことを生むのであります。それでもなおあなたはこれを便利とおつしやるのですか。
○政府委員(楠本正康君) 只今お答えを申上げました通りでございます。
○赤木正雄君 わからない、なぜか正確な意味がわからんのです。あなたの御説明では一向わからんのです。只今、とおつしやるのだけれどもこの法律が生まれても施行法ができない以上、これは適用できない、国民は非常に迷うのですよ。すでに施行法ができたように思う人もありましよう。併し実際は旧法が適用されるんじやないですか、それでもあなたは国民に対して便利だとおつしやるのですか。
○政府委員(楠本正康君) この施行その他につきましては、かなりの準備が必要だと存じます。従つて今までの法律とは全然違つた点が多々ございます。従いまして三カ月後に或いは一定期間後に当然この法律が適用になるこいうことになりますれば、準備その他から申しまして市町村、まあ水道事業を経営する市町村側でも極めて便宜が多かろうと存じます。
○赤木正雄君 今の政府委員の御答弁は私には一向納得できないのであります。幾らおつしやつても納得できないのです。大臣から一つ承わりたいのです。非常に矛盾があると思うのです。この法律を急にお出しになつたその意思はわかりますよ。併しお出しになるなら、当然私はこの法律の施行期日は別の法律で定めて何をいつなさるか知りませんが、一緒になさるのが私は今までのかかる法律のあり方だと思う。そこに非常に無理がありはせんか。併しこれは無理はない、これのほうが便利だとおつしやいますが、その便利な点、これは恐らく国民は誰も納得しないと思う。
○政府委員(楠本正康君) 重ねて申上げますが、先ほども渋江政府委員からもお答え申上げましたように二つの扱い方があるので、このとき私どもが判断いたしましたのは、そのときこの法案審議の過程において判断いたしましたときには、これでもいいだろうと思つただけでございまして、勿論同時に附則として施行が規定されてあることが不便と申すわけでは毛頭ございません。ただそのときは、さような判断をいたしたわけでございまして、かような点はどうぞ一つ誤解のないようにお願いいたしたいと思います。
○赤木正雄君 幾ら御答弁なさつても誤解といいますか、これは正当に解釈できないのです。それほど急を要する法律なら、先ず以てなぜそういうふうに急を要するか先ずそれがわからんのです。先ずその意味から承わりましようう。
○政府委員(楠本正康君) 先ほど申上げましたように、とにかくこの施行に関しましては市町村はかなりの準備を要します。而も一方私どもといたしましては、従来極めて重要な事項を専ら指導で実施をせしめております。最近も甲府市に水道に起因する赤痢が発生をいたしております。その原因を私どもが調査をいたしました結果は、塩素滅菌の不備に原因がございました。併しながら現行法におきましては塩素滅菌の何ものの規定もございません。専ら私どもは指導によつてこれを全国的に実施せしめておる次第でございます。併し最近よく赤痢が水道によつて他の原因で発生することもございます。これらの点は私どもといたしましては、極めて遺憾な点でございます。併し最近は赤痢の保菌者というものが著しく殖えております。その原因はいずれにせよ、その結果はしばしば浄水池等に勤務いたしております職員に保菌者が出まして、そのために、水道に菌が入り込む。私どもはこれ又指導によりましてかような従業員の健康診断その他を実施いたしております。併し現在の健康診断は甚だ尾籠な話でございますけれども、直接採便をしなければならないような関係もございまして、大いに力をいたしておりますが、なお欠けるところがあるのを甚だ遺憾と存じます。そこでとにかくかような法律が一つ方針としてきまれば、私どもは何ぼ同じ、万が一、たとえニカ月、三カ月施行期間がずれたといたしましても、その間に勿論準備はできますね、その期間といえども、今度はもうニカ月後に施行されるのだから、健康診断をしてくれ、塩素滅菌を徹底してくれということで現行法の不備は更に一層強力に指導ができるということでございます。そこでそんならなぜ一体かようなことをして施行法を別にしたかという御質問でございます。この点に関しましては率直に申上げまして、そのときはさような判断をいたしましたが、今になつて先生のお言葉等を考えてみますると、これは私ども反省せられる点がございます。併しそのときは少くともさような観点で進んだわけでございます。
○赤木正雄君 今局長は、非常に急を要する、早く何とか水道法案を作らないというと、ほうほうに病気が起きると、それほど急を要するものなら、今あなたはニカ月先にとおつしやいましたが、二方カに果してこの施行期日の法案が、できるかも知れませんが、それほど急を要するものなら一日でも二日でも、すぐ日にちを与えないで、同時に施行期日に関する法案が出るべきじやないか、それも出さないでおいて、二月先には出す、そんな馬鹿なことを言えますか、一体……。もう少し良心的に答弁して欲しいのです。
○政府委員(楠本正康君) 従いまして、私どもも法案審議のその以前におきましては、その当時におきましては、さような判断を下しましたが、現在におきましては勿論この二つの考え方が成立ちます。別に違法というわけではございませんが、ただ実際のやり方としては、先生のお言葉等によつて、これは大いに反省させられておるということを今率直に申上げておる次第でございます。
○赤木正雄君 私はこのことをなぜかく申すかと言いますと、今までそういう種類の立法で施行期日の別なのが出たのを私は余り例を知らない、これは一つの悪例を作ると思うのです。そういうことを懸念します故強く言うのです。この法案のために、将来悪例を残してはいけない、これは非常に大きな問題であります。
○飯島連次郎君 関連して……、赤木さんが私も聞こうと思つた点をお聞きになつて頂きましたから、そういう点からの質問は再度申上げませんが、やはり理解のわからない点については私は赤木委員と同様なんです。先例になるからといつたような、私は形式論のみではないので、実体としてなぜこれを別途法律で出さなければ効力を発生しない法律を、この期において出したかという問題です。それでも私はわかれば、当然我々の職務として、当然な職責として十分審議に入らなければならないことを知つております、当然その態度でなければならんと思つて、私もこの法案を審議したいために、くどいようでありますが、その内容を審議するに必要欠くべからざるところの所管の関係と、政令とをお願いしているのですが、私はこの問題を、今の問題を、多少邪推になるかも知れませんけれども、余りに事務的に、農林、建設、通産、厚生、この厚生省が水道行政の今日の現状にあきたらない。何とかして早く衛生保持、国民福祉の観点から整備しなければならないとして、関係省方面に連絡をしても、必ずしも厚生御当局が持つている熱意のように、それぞれの事情からして、必ずしもものが進行しない。まあそこでせつぱ詰つてこの水道の行政た確立するために、私はこの法律を先ず投げ出して、そうしてこの審議の過程を通じて、速かに水道行政の確立、窓口の一本化、簡素化、こういうものを狙うのだというふうに考える以外には、どうもこの法律の施行を他の法律に譲りながら、その法律を出さずにおいてこの法案だけを出したところの意図というものの了解に苦しむのですが、そういう関係だけでないかも知れないが、そういうような事情はあつたであろうと思うのですが、その点は如何ですか。
○政府委員(楠本正康君) 先ほどもお答えを申上げましたように、両省の話合いというものがかなり手間どつたことも事実でございますが、併し話合いの結果、一つの割切り方をした以上は、別に何らそのためにどうのこうのというような点は、毛頭ございません。と申しますのは、別に何かしら、厚生省が、まあ強いて役人的な言葉で申しますれば、従来よりも著しく権限が伸びた、或いは建設省のほうが逆に権限が伸びておる、そういつたような関係はもともとないのでございまして、当初から、厚生、建設両省の担当官からお答えを申上げておりますように、大体これは現状維持の、この両省の関係においては、現状維持だということを、たびたびお答えをいたしておるのであります。その間に別に、何かしら、作為的な何ものもないわけでございます。
○赤木正雄君 この法案には無論厚生、建設両省が協議なすつたと思いますが、私は建設関係の局長にお聞きしたいのです。私は随分長く内務省にいましたし、又建設省にもいましたが、かかる法案を、本法と別に、施行期日は別に出した、こういう法案を作つた例を持ちませんが、これが一体局長、何ですか、建設省として御同意なすつたのですか。
○政府委員(渋江操一君) 施行法等の取扱いにつきましては先ほど来楠本部長より申上げておると思いますが、結論的に申上げまして、施行法を別個の規定で定めておる例は、先ほど申上げましたように、刑法とか或いは民法とか、法典として施行にかなりいろいろの手続を要する、こういう法律については、施行法と別個の取扱いにいたし、これについては必ずしも同時提出の原則によらない、こういう建前になつておることを申上げたのであります。従いましてその他の通常の例につきましては、施行法を規則を以て定めるか、或いは別個の法律を以て施行期日を定める内容を持つ別個の法律を出すといたしましても、これは同時提出をするというのが通例であるというふうに私は考えております。併し稀にそういう例がないかという点につきましては、これは相当調べてみなければ確たることは申上げられませんが、まあ異例として、これは私どもが直接調べたわけではございませんが、海上公安局法という法律、これは施行法は別に法律で定めると、そういう形になつておるのがございます。これについての建設省の態度として、只今御質問のありました点については、政府部内の法案として出すことにきまりました以上は、その取扱いにつきましては、法制局との審議の過程において十分議を尽して、その上で提出することにいたしたわけでありますから、勿論只今楠本部長から申上げましたように、成るほど通常の原則に従つて補う必要はあつたと存じますけれども、時間その他の関係から申しまして、一応この法律で提出御審議を願う、こういうことで政府内部としては意見の一致を見た次第であります。
○赤木正雄君 無論これは政府の出した提案でありますから、厚生、建設両省とも責任をお持ちの法案であることはよくわかつております。けれども、私は建設当局に聞きたい、今まで曾つてないようなこういう悪例を、建設当局は特になさる、その意図がわからないのです。恐らく私は先の建設当局の御答弁を拝聴していても、何らかそこに無理やりの点があるようなふうにとれるのです。特に厚生省の御答弁を聞きましても、非常に私は納得しがたい点がたくさんあります。この点について、無論これは改めて研究して、次の機会に委員長にお願いして質問いたしますが、非常に納得しがたいという点を申上げて、この点については一応その程度でやめます。
○三浦辰雄君 今私はうち割つて、この法案を審議するところの基本的な考え方を発見するために、御質問を申上げたのですけれども、甚だ、いわゆる他人行儀な、何というか、上べだけの御返答で私は満足行かないのです。若し政府の提出した法律であるには違いないが、それだから十分割切つて出したというのであるならば、私はこの間から、最初からお願いしておるこの政令の関係、各省所管の関係、そんなものはすぐ出て来なければならん、すぐ出て来ないなら、怠慢も甚だしいと言わなければならん。私はそういうようなことでなくて、お互いに今日の日本の水道をよくして行かなければならん、そして施設にとつてもできるだけ便利な法制というものを作らなければならない。こういう意味から私はうち割つての話をしているのです。御承知の通りに行管のほうでも、各省に関連する行政の一つの代表的なモデルとして、水道に関係するところのものを、何とか窓口を簡明にしたいものだと、こういうふうに曾つては取上げたのは御承知の通りです。私はそういうようなことがここに企てられる、そしてそのことが法制によつて確立されるということでなければならないと思うのです。複雑怪奇な昔の、昭和十三年でありますかのいわゆる両省の覚書というものを法律にしたという、それを基礎にしただけであると言つたのでは、私はこの法律に期待していた国民が誠にどうもがつかりすると思うのです。私はどちらのほうにどうと、各省のどこの省にひいきするとか何とかという意味じやなくて、この提案理由に説明してあるような謳い文句が、その通りこの法律の実地によつて国民の前に現われると、こういうことを私は期待したいから、さつきその点を申上げたのですが、どうなんですか。一つ余りよそ行きなことを言わないで、この法律を審議している間に、所管の各大臣の関係だとか、政令の内容だとか、そういうものをもやつて行くのだとか、或いはおよそこの形がいいということであるならば、あとは補足的にその大骨に副つて各省の関係を調節したほうがいいんだからこういう手を打つたのだとか、何かそこに私はこの法律を今日この場合遅くなつて而もなお出したというところに恐らく理由はあるのだと思うのです。この点については、もう一回あなたのほうで御答弁下さい。その答弁は、その裏には、必ず明日にも政令が出せるか出せないかということも考えながら御答弁下さい。
○政府委員(楠本正康君) これは、只今御指摘の後者の場合に相当するかと考えます。つまり、この法律によりまして明らかにその大骨は規定をされております。そこで更に事務的に、或いは技術的に相当検討を要する点が残つておるのでございまして、又それらの点は法律として必ずしも適切な事項でもないということがかなり多いのでございます。従つて、一応この法律を定めまして、この先ず骨を定めて、そこに肉を付けて行く、これを更に分解して整理して行くというやり方をとろうとしておるわけでございます。従いまして、今明日中に両省の話合いによりまして、複雑な技術的な内容或いは事務を如何にしたら簡素になるかというような複雑な具体的な事務処理を内容とした政令は、今明日中にはちよつと提出をしかねるのではなかろうかと存じます。
○高野一夫君 関連して、両局長に伺いたいと思うのです。両省に関係していると思うのですが、この水道法案に関連して整理しなければならない、或いは改廃しなければならない法律、政令というものは、両省関係でそれぞれ大体幾つくらいでありますか。
○政府委員(楠本正康君) 十五、六と聞いております。
○高野一夫君 十五、六というのは法律が十五、六ですか、政令も入れてですか。
○政府委員(楠本正康君) 法律が十五、六と聞いております。
○高野一夫君 それは厚生省所管だけですか。
○政府委員(楠本正康君) いや各省関係全部に亙りましてさように聞いております。
○高野一夫君 その十五、六の関係法律は、やはりこの水道法案の決定如何によつて整理しなければならんわけでしようが、この水道法案をきめてないでおつて、このままの状態でおつて、この十五、六の法律の案を作つて、そうして一遍に睨み合せて我々が審議すると、このほうがいいか、又そこまで持込むのにあなた方の技術操作上、事務の操作上やりいいか、それとも一旦法律は法律としてきめておいて、そうして或る期間かかつてその十五、六の法律を整理するのがいいとお考えになるか、どちらがいいとお考えになりま
○国務大臣(草葉隆圓君) 先ほどからだんだんと、三浦さんなり、赤木さんなり、又只今御質問がありましたが、私からこの機会に御答弁申上げて御了解を頂きたいと存じます。 一番核心に触れた問題でございます。それでこの水道法案の取扱い方につきましては、御案内のように、従来いろいろと検討されて、而も数省にまたがておりまするから、そのそれぞれの立場において誠に困難な問題であつたと思います。併し内容そのものは、明治二十三年の水道条例によつて規定されておる現行規定だけでございます。誠にその内容は簡単にして要を得ない、従つて或いは両省間の覚書等々というようなことになつて、何とかこれをまとめて時代の要請に即応したような法案を急いで、たつた一つ残つておる水道条例というのを廃止して、新らしい法律を施行しながら、而も最近の水道のような情勢でありまするから、これを打立てて参る。これは国会におきましても、政府におきましても、従来数年間の懸案であつたのであります。従いまして、これらの問題をよりより、殊に建設、厚生或いは通産等々と打合せて参りまして、漸くこの法律がまとまたのであります。而も、具体的に申上げますると、先般も御質問がありましたが、法案の提出期限等も経過してからまとまるというような事態に相成つたのであります。従いまして、本当の形をとりまする場合には、二の形、或いは更に三浦さんなり赤木さんの御指摘のように、施行期日をはつきり明記したやり方をして行くほうが適当であり、そのほうが或いは優ておるのではないかということも考えられるのであります。ところが、これらの施行をいたしまするのには、只今御質問がありましたが、経過規定が一つここに必要である。その経過規定の中に、十数関係法律の訂正という問題が生じて参るのであります。これらは極く事務的なことではありまするが、施行と同時にそれが必要となつて来るのであります。そこで、只今具体的に申上げますると、事務的には先ほど来縷々申上げました以外には事務当局としてはお答えし得ない状態と思いまするが、そういう状態に相成つておりまするので、私ども関係閣僚相談をいたしまして、この折角まとまつた機会に、そうして大体政府の方針が水道行政に関してはこの法律案によつて今後進んで行こうという状態に相成りましたから、ここで一つ従来御心配を頂いておつた国会の皆さんのほうにも御提案を申上げ、完全にし、又逆にむしろ実施上においては、或いはここに経過規定をすぐに設けて期日等を明記するほうが、御指摘のようなことに相成つて来るかと存じましたけれども、そういうふうな状態、或いは時間的その他の状態等を考慮いたしまして、今国会に提案するという運びに相成つたのであります。従いまして、御両所の御質問誠に直接核心に触れておる問題でありまするが、この点はどうか私の申上げました点を御了察頂きまして一つ御了解を頂きたいと思います。
○三浦辰雄君 今草葉大臣からの御意見で、私はそうであればそうであるだけに、このような方向ずけの法律とはいいながら、その方向が果して今日国民が要望し、期待しているところの簡素化というものに向つたのか、向つていないのかという検討の必要資料として、本当にくどいようなんですけれども政令の問題、主管大臣の問題なんです。これが出て来るはずなんです。折角丁度関係大臣が皆さん気が合つて、そうしてこの法律を出すに至つたいいチヤンスだからこれを出した。そうであるならあるほどこれがそんなにもたもたしないで出て来なければならない。私は是非それを出して頂きたいと思うのです。それでは一つだけ参考にお聞きいたしまするが、この第二条にもありますが、水道の定義として、「飲用その他の日常生活、業務、消防又は鉱工業等の需要に応じて水を供給する施設で導管の設備を有するものの総体及び道管等の設備によつてこれに水を供給する施設の総体をいう。但し、臨時に」云々、この「総体」というのは先般或る委員の質問に対する答えでは、取入口のいわゆるダムとかそういうものは含まないようにも聞えたのでありますが、私はこれは含まないというのはおかしいと思うのですが、この点どうですか。
○政府委員(楠本正康君) そのダムが水道の取入口そのものでほかに何ら使用目的がない場合には、それは水道取入口の施設の一部に相成るわけでありますが、併しながら多くの場合はダムから水を分けてもらいまして、それによつて水道を経営するということが実際問題としては多いのでありまして、さような場合には水を取入れたところからして施設がはじまるわけであります。
○三浦辰雄君 水道を布設しようとするものは、今度は許可制でなくて届出になれば結構なんですが、そのいわゆる申請の方式というのは法案の第六条に書いてある。でこれを見まするというと、いわゆる都市計画との関連とか、或いは総合開発との関係とか、それから今までの紛争の中の大部分を占めておりますように既往におけるところの水利権との問題、農業にあれ、電気等のものにあれ、既往における水利権との関係というようなことについては、一応省令ということが最後に載つておりまするけれども、それらは非常に大きい問題なんですが、届出との関係にはどういうふうにお考えになつておりますか。
○政府委員(楠本正康君) これも先日お答え申上げました通り、最初に水利権の点につきましてはこの省令におきまして、河川管理者の水の利用の許可証の写しをこの省令によつて添附させる予定でおります。なお都市計画の場合につきましては、これはすでにそれぞれ都市計画審議会が地方にございまして、必要なものがありますれば当然都市計画審議会の議を経ることに相成つております。従いましてこの点は特に行政指導としては実施いたしますが、この点を特に明記する必要は、都市計画法があります以上必要はなかろうかと存じます。
○三浦辰雄君 私は大体特記しなければならないこれらの条件というものは、主要なものについては、大きいもの、根本をなすところのものについては、特に法律の上において明記するのが普通の順序であつて、最後に行つてその他大勢式に、成るほど省令というものは立派なものでしようが、法律よりも細部のものなんです。そういう基本的なものというのは、私は先のほうに打出して来るべきが普通におけるところの姿だと思つていたので、先般のあなたのお答えというものは或いは何か間違いじやないかと思つて今お聞きしたのです。そういう点については私はどうも意見がありますが、これは意見だからやめますが、そのときの届出というところで、主務大臣というのは結局政府原案によると厚生大臣とこれは読めるようですが、如何でしようか。
○政府委員(楠本正康君) 現在の覚書の線に沿いますと、それが水道経営の面からと工事の面からとございますので、この辺はまだ結論を得ておりませんが、現状ということになりますと、一方は工事或いは只今御指摘の河川使用、或いはそういつた面から建設省にも届けを出す必要も出て来るかと存じます。
○三浦辰雄君 そうなるというと、少くともこの場合においては許可制、許可というと非常に何だか窮屈なような感じ、これに対して届出というと非常に簡単なような感じを与えるが、それは用語によるところの錯覚だけであつて、内容においては全然従来の許可制におきますところの問題、その取扱いの複雑なためにこの問題が全然解決されないようにも理解されるのですが、その点はどうなんですか。
○政府委員(楠本正康君) 許可の場合には最初に許可願を出して認可を得なければならんわけでありますが、届出の場合には単に書類を送付しておいて、一定期間を経過いたしますれば自然的に着工が可能となるわけであります。
○三浦辰雄君 その辺もわかりませんが、今日は総括の意味でしようから先へ進んで、それでは布設工事の届出の問題、これについてはお話のように届出てから四十日、若し設計を変更しようとするならば三十日というのがどこやらに書いてあるようでありまするが、この布設工事の届出はどこに出すというのがこの提案者のほうの側のお考えでございますか。大変この出している法案に限つては割切つて出したという御説明があるのに、一々こんな程度の、この法案の判断をするいわばポイント的な一つの問題であるところを一々両省の局長さんが相談をしてお答えになるということについては、私はどうも誠に残念なんですが、早いところお答え願います。
○政府委員(楠本正康君) かような点も前段申上げました届出の場合に準ずるかと存じますが、これらの点に関しましては、なお建設省と細部について検討をいたしたいと思います。
○赤木正雄君 それはとんでもない御答弁だと思うのです。そういうことをすつきりするのがこの法案趣旨と私は思つたのです。ところが今の御答弁で一向そのポイントがあいまい模糊としてすつきりしていない。而も先に大臣が関係大臣とも大体うまく了承を得た、それで即時に出した、これは私は了承いたします。それほどになつているものなら、今部長のおつしやることは少しも三浦委員の質問に対して該当していない。実に不思議な答弁と言わざるを得ないのですよ、実際……。一体つどこにこの案で両省はうまく一致して、どういうところがまだそういう懸案になつていますか。懸案になつている場所を一々列挙して下さい。
○政府委員(楠本正康君) 一応大骨と申上げましたのは、四十二条に主務大臣が規定してございます。そのうちの二号、三号、四号、五号等につきましてはそれぞれ主務大臣が事項によつて定められることと相成ります。その基本的な方針は先ほど来御説明を申上げております覚書の線でこの辺を割振つて行くこういうことでございます。そこで何も進歩がないじやないかということになりますが、今回は必ず一つの事項に対して二つの主務大臣、二つの権限発動というようなことは成るべくやめたいということがそこに更に明記してあります。従つて一つの事項に関しまして権限が二途に分れるというようなことはなくなるわけであります。又問題はそれらの同じ一つの水道というものに対しまして権限をそれぞれ二途に分けず、而も全体の部分心々の調和がとれるところにこの政令のむずかしさがあるかと存じます。それらの点につきましては目下建設省と十分に相談をいたしておる次第でございます。
○赤木正雄君 例えば厚生省のほうにおかれまして水道課の土木に関係しておられる方、又建設省は勿論水道課に関係しておる、これは建設部面でしよう、そういう土木のほうのものは今後いずれかの省に一方に集めるこういうお考えですか、これは大臣に承わりたい。
○国務大臣(草葉隆圓君) これは先般もちよつとお答え申上げましたが、実は根本的な行政機構等を検討する場合には別でございますけれども、或いは河川法の運用とか、その他の建設省所管の関係から考えまして、これを両方の今の水道課を直ちに一本にするということは困難であるし、又この水道法案の持つておりまする内容から、先般来申上げましたように、両省の大臣の専管というのを明記して、それぞれ水道には両者が関係して、従つて両方の水道課を一本にして、一本になりますると厚生省か或いは建設省か一方でいいということになりますると、それは困難だと思います。従いましてこの点をこの法案によつて行政機構を変えるということは現在考えておりません。ただ従来はつきりしておりませんからその点を明確にして、そうして水道を布設するそれぞれの、もろもろの水道を布設する場合において専管を一つにして、両方相協力しながら進んで行きたい、こう考えられます。
○赤木正雄君 その関連は行政機構に関連しておられる所管大臣からこの次に承わりたいと思います。今併し部長は成るべく一本の線で行きたいとさつき御答弁なすつた、併し事実土木は二つある。二つある土木をそのままにして決して簡素化にならない。大臣の今の御答弁はよくわかりました。部長の御答弁は大臣の御答弁と食い違つておる。部長は成るべく簡素化しよう、簡素化とはおつしやらなかつたがその趣旨で行きたいとおつしやつた。迷惑するのは、地元の一般国民なんです。同じ土木的な仕事をするのに厚生省でもこれを見られる、建設省でも見られる。こんな馬鹿なことはない。行政機構の問題になりますが、少くともそれにタツチして今の部長の答弁では何とかそういう線がありそうなものだ、私は又さつきの御答弁でそう思つたのです。何だかその点大臣の御答弁と部長の御答弁は食い違つておると思うのです。
○国務大臣(草葉隆圓君) 赤木さんの御質問よく私もわかります。従つて従来ややともするとそういうふうに見られ勝ちなところがあつたかも知れませんが、大体ないつもりでやつておつても、一般布設する方にとつてはそういうふうに見られ勝ちになつておつたかも知れませんが、今回は専管をはつきりいたしまして、同じ土木につきましても厚生省中心に関係しておる、或いは建設省に指揮を受けなければならんという方面、そういう点を明確にはつきりいたしたい。併し両方から全部引上げるということは困難である、こういう状態である。こういう意味において従来の事務を一方においては明瞭にし、簡素にし、そうして布設する人の便宜を図つて行く、こういう考えであります。
○赤木正雄君 どうも両方から引上げることが困難であるとおつしやるのは、現在の行政機構の関係から困難とおつしやるのでありますか、施行する上に困難とおつしやるのですか、どちらですか。
○国務大臣(草葉隆圓君) だんだんと仕事を運んで参ります上から申しますると、この水道関係が現在の厚生省並びに建設省という二つの省がありまして、一方は河川その他の建設のほうを建設省が所管しておられる、一方衛生行政或いは公衆衛生というような点を主管いたしておりまする厚生省、こうある。而も水道そのものは水は多く河川その他から取つて来なければならん。その水道そのものは公衆衛生或いはその他衛生行政という面に入つて来る、こういう関係に相成つておりますることは御承知の通りでありますから、従つてそういう点から考えて参りますると、私が今申上げたようなことになり、又この状態は長らくの間やはり水道法案を作つて参ります上にも一つの根本の問題でありまするから、従つて水道だけを別に何か一つの外廓に持つて参りまする場合には、或いは建設省の水道関係、或いは厚生省の水道関係を一つにしてやつて行けると存じまするが、現在の状態において考えますると、どうしても水道法案の運営、取扱いから考えますると、二つの省がそれそろの仕事を明瞭にしながら、おのおのの立場において行政面においてはタッチせざるを得ない、こういうことになつて来ると思います。
○赤木正雄君 大臣はなかなかうまいこと御答弁なさいますが、それはわかつております。御答弁としては誠にうまい御答弁でありますが、実際施行の上に土木は二つに分かれておるほうがいいか悪いか、先ずこれを伺いたい。
○国務大臣(草葉隆圓君) これは二つがいいか一つがいいかということになりますと、一つがいいにきまつているということになる。併しそのためにそんならすべてそれが解決するかというとそうは行かない。現在各省の設置法によつて定められております点から考えて……。でこれは必ずしもまあ理論的に、或いは学問的にと申しまするか、或いは理想的にばかり行かないので、従つて現在のいろいろな行政を頭に勘案しながら、この行政機構の最大の機能を発揮し得るような法律を作り、又それの運営をするということが妥当ではないかと思います。
○赤木正雄君 大臣にこういうことを質問しても、大臣の肚はわかつておりますからその点はもう申しませんが、併しこれは事実から言いましても、国民一般から言つてもはつきりわかつておるのです。私が仮にあなたの立場だと私は言いますよ、これを一本にせよ。併しこれを建設省に持つて来いとか厚生省に持つて行くとか、それとは別問題です。一本にしたほうがいいということはわかつておる、これは各委員諸君もこれはこういうふうにしたほうがいいというお考えだと思います。併し今日の情勢で行政機構の関係で仕方がないとおつしやるのは、これは別問題であります。併しそういうふうに一本にすべきものが二つに分れておるということは非常に間違つておる。もともと御承知の通りに土木は内務省にあつたときでも一本であつた、衛生局は衛生方面を関係した。私の知つている限りにおいては、或いは間違いかも知れませんが、多分間違いないと思いますが、例の進駐軍が来て、それから初めて厚生省のほうにも水道課ができたわけです。恐らくそれは知りませんが、そんなことだと思うのです。併しそういうふうな関連がありますから悪いところは一つ改めて、そうしてどの省で見る、厚生省に行つてもいい、これはあなたにお伺いするよりこれは行政機構の関係の大臣に次の機会にでも委員長のお許しを得てこの次に伺いたいと思います。
○三浦辰雄君 どうもだんだんというよりはだんだんのだんまで行かないちよこつとの例を引いても、こういうふうにしてこの法律の中にはいわゆる持つているべきところの魂がないのです。極端に言えばこれは月足らずで生れて、而も目を開けるのがいつのときに目を開けるのか、付則で、別の法律で開けるのだ。ですからこれは出て来た以上は、願わくば私は今のこの提案理由に謳つてあるように、「この法律の実施の責に当る主務大臣につきましては、行政事務の能率化の見地から、各水道の種別によりまして、或いは、水道行政の内容によりまして、それぞれ最も適当と考えられる主務大臣を以てこれに充てることにいたし、もつて各関係大臣の権限を明確にいたしました。」といつているのだけれども、このうたい文句が果してその通り出ているか出ていないかということがわかるような資料を出してもらわなければ駄目なんです。大臣諸公はお忙しいから、責任のある事務の局長あたりから、これは各関係の部局とは十分相談が済んでおりますなどと言われると、おおそうか、それでは一つといつたようなことで関係大臣に話すと、それが本当ならよかろうという程度では国民の期待しておるところの簡素な取扱い行政というものはできない。部長の答弁の様子を聞いておりますと、法律というものができれば即ち簡素になるのだという錯覚をおる、そうではないのです。その先行をなすべきところの行政部門における十分の理解と協力というものが前提にならなければならない。而もその法律の要所々々は皆伏せ紙ばかり、政令、主務大臣、その伏せ紙はいつはがれるかということを当初から言つておる。私はもうこれ以上やつてもどうもほかの委員諸君にも御迷惑だと思いますから、願わくばこのものが果して狙うところの法律であるかどうかの伏せ紙に当るところの政令、主務大臣、これらの関係を一日も早くお出し願うことを強くお願いいたしまして、一応私は今日は終ります。
○赤木正雄君 今の三浦委員からもおつしやられる通り、これを一日も早くはつきりしてもらいたい。そうしてもう少し十分審議して頂きたい。これを私は特に要望いたします。
○石川榮一君 私も二、三大臣にお尋ねしたいのですが、この従来の水道行政はややもすると我々にとつては受身の立場、いわゆる受動的立場のみによつて指導運営しておつたように考えられるのですが、文化が進むに従いまして、全国の各主要市町村は挙げて飲料水を水道に求めようということが、澎湃として起つていることは御承知の通りだと思います。併し日本の現在の水源は御承知だとは存じまするが、食糧増産との競合、いわゆる用排水、或いは畑地の潅漑の澎湃たる空気等からも勘案し、或いは水力電気の水資源に関する問題、或いは工業用水の急激な需要、或いは最近各地に出て参りました洪水調節等を中心とする多目的ダムの建設等がたくさん計画されているわけであります。従いましてこの水資源というものは非常に貴重なものである。食糧問題で非常に我々は悩んでおりまするが、むしろ食糧問題よりも水の問題のほうが重要性を持つているという考えを持つているわけであります。水は御承知のように貿易の振興によつては解決はいたしません。食糧の問題は貿易の振興によりまして、輸出の増強によりまして食糧を確保することができますが、水に関する限りは断じて他の経済とは関連を持つて来ないので、自然から生ずるところの雨水による以外にはないのであります。そういうような関係から水の資源ほど大事なものはない、こういう感じはどなたもお持ちだと思います。そこでこの水道法案を批判するのじやありませんが、水の資源というものをそれほど重要性があるということの御検討が願え、御認識が願えれば、水資源というものを中心とする行政が一本化すべきだ、かように私は考えておるのですが、大臣の御所見を伺いたい。
○国務大臣(草葉隆圓君) 御尤もな御意見と思います。ただ水資源の問題になりますると、いわゆる発電なり、或いは農業用水、潅漑用水なり、或いは工業関係なり、その他或いは交通運行というようなものなり、さまざかな問題が起つて来ておる。大体は建設関係が中心のことと存じまするが、これに関連いたしまして厚生省の公衆衛生、或いはその他通産関係さまざま関係係して来る部門が多いと思いますが、只今のお話の点から考えますると、一方におきましては水資源の利用、開発その他でき得べくんば一本になつて、それから関係の問題が解決されるというようなことになると、一番便利がいいと思いますけれども、併し現在の水というものの持つておりまする使命その他の大きい部門から申しますると、なかなか或いは一省、或いは一局だけでは関連性が多いので、困難な部面がないか、このような状態になつておる現在で、必ずしも私は十全とは考えられない。行政機構の新らしい関係からの再配分という事態も考えるべき点であると存じますが、現在ずつと順次に発達して参りました段階から申しますると、全体的には大きい機構の構成の再検討をいたさないと、なかなか簡単に行かないのじやないかと考えております。
○石川榮一君 私もさように考える一人でありますが、併し理想は、水を多目的に使いまして高度に利用するということによつてあらゆる国民の要望を満たし得るような機構を作ることが理想であろうと思います。これはまあ理想論で、或る程度止むを得ませんが、成るべくその理想に近附けるような所論を閣議等でも御発言を願いたい。 次にこの水道の現況を拝見いたしますと、都市におきましては約五〇%、町におきましては二〇%、町村においては僅かに一考という普及率のようであります。こういうような状況でありまするから、大部分の者はまだ水道を持たないというのが現実でありましよう。将来の日本は、少くとも水道を普及いたしまして市町村を通じまして大部分の者が水道によつて衛生的な上水を利用する、或いは工業用水を利用するということにならねばならないと思います。そういう見地から、今各地から申請して参ります水道計画なるものを、その計画のみにとらわれまして可能か不可能かだけをきめて行くということだけでは、将来非常な行詰りが来るのではないか。それは水の資源が一定限度しかありませんから、結局大多致の取残されたところの、未計画でありまするところの全国の市町村というものは、将来水道源の枯渇のために水道の恵沢に浴しないというような状態か起つて来るのではないかと心配するのです。その見地から、大きく言いますれば総合的な観点から全国的な水道計画というものが立つておりますかどうか。又立つておりませんとすれば、立てる御意思があるかどうか、それを一つお伺いしたいと思います。
○国務大臣(草葉隆圓君) 御尤もでございます。従つてこの水道計画というものが積極衛生行政面における一つの大きな問題になつて参りまするので、水道の全国的な普及……現在では井戸水なり或いは湧き水なり流れ水なりを使つておる所が相当たくさんありますから、これらを解消しながら、できるだけ全国に水道を使うという行き方をとつて参りたいと考えております。その場合に水の問題が行き当る。従つてこれらの点も十分検討しながら水道の計画というものを打ち立てて行くべきであろうと考えております。一応はその計画を立てて参る。殊に辺鄙な土地におきましては簡易水道等におきまして十年計画を立てる。そして流行病などの蔓延防止という方面に計画性を持たして進んでおります。
○石川榮一君 全国的な計画の立案も着々御準備なすつておるそうで、非常に意を強うしておりますが、特に重ねてお伺いいたしまするが、厚生省が所管しておりまする最もいいところは、上水道が非常に衛生的に国民に安心感を与える、衛生的な見地から完璧を期しておるということが一つ、もう一つは、全国民に普遍的に衛生的な上水道を建設してやるということが厚生省として最も立派な仕事であると思い、それが使命であると思うのであります。建設省のほうにおきましては、そういう面につきましてはさまでそういう感じがないのではないかと思う。所管外であるというような感じがいたしますので、そういう考えがないのではないかと思うのであります。でありますから、厚生省のほうで水道全国普及計画というものが立てられ、而もそれに対する水源等につきましては、建設本省と十二分に検討を加えまして、それが理想のものである、どうしてもそれは必須のものであるという建前を以ちまして両者の間で十分に御検討を加えまして、その水源面も確保するような方途を講じて頂く必要があると思うのです。ただ計画を立てておくだけでは意味がありませんから、計画が立ちましたならば、絶対必要量としてそれを建設省に強く交渉され、その水源の確保に全幅の努力をして頂きまして、成るべく早い機会にその計画が机上プランだけでなくて実施に着々移し得るようにして頂きたい。将来各地から出て参りまする水道計画につきましては、その全国計画の枠内において認否を決定するというようにして頂きたいと思うのでありますが、御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(草葉隆圓君) 誠に御意見、私ども当然そのようにして参りたいと存じております。従いまして建設省関係におきましては、水源の関係又全国的に施設して参ります上には、どうしても相当の予算というものが必要でありまするが、成るべく早く、水道の普及という意味から、殊に問題の中心は水という問題になつて参りまするので、この点につきましては十分建設省と打合せまして御意思に副うように努力いたして参りたいと思います。
○石川榮一君 たびたびですから大臣は立たずに御答弁願います。そこでその観点から一、二お願いいたしますが、東京都の水道源、全国至る所に水道源に不足しておる所があるのですが、特に私は東京都と北九州の地区を取上げてみたいと思うのでありますが、厚生省が東京都七百万の人口……将来ここ十年間ぐらいにして九百万、一千万に達するであろうというこの東京都の水道源が確保できないということでありまするならば、これは由々しい大事だと思うのです。ところが現実はそこに突当つておる。東京都の上水道、工業用水を含めての水道計画を見ますると、非常に寒心に堪えないように思うのです。現在でも約百二十万ドンの日常飲料水が要るそうでありますが、ここ数年間にどうしても六、七十万トン至急にその水源をどこにか求めなければ、現在の東京都の水さえ十分に供給できないという状況である。その一端として小河内のダム並びに相模川から導水するようでありますが、この計画も、現在見ますると若干進んでおりまするが、ここ少くとも三年乃至四年くらいはかかると思います。それが実現しますときにはすでに東京都は人口増のために又二十万トン乃至三十万トン不足の状況にあります。その後の段階における東京の水道源というものは未だ五里霧中であつて、どこから取るという目安がないのであります。東京都の水を考えますると、ここ二、三年しか持たない。その後はどうするのであるかというところの案が立つておらない。希望としましては、利根川から或いは霞浦から欲しいとは言つておりますが、利根川から欲しいといいましても、利根の水源には限界がありまして、現在は五十万トン乃至五十五万トンしか渇水時は流れておりません。利根の総合開発等に我々も挺身しておりますが、どうやりましても六、七十万トンの水しか確保できない現状にあるのです。その利根川の水から少くとも二十万トン、三十万トンという大量の水を現在の東京都では要求しておるわけで、この問題は殆んど手が付かないでおるのです。こういうことになりますと東京都の水道源というものはここ二、三年は偸安を貧ることができるでしようが、その後における東京都は非常な水飢饉が起り、由々しい大事が起ると思うのです。これに対しましては、厚生省としても相当御心配になつていらつしやると思いますが、何かこれに対して我々に安心ができるような具体的な計画がございましたならば、一つお示し願いたい。
○政府委員(楠本正康君) 只今御指摘の点は誠に私どもも心配をいたしております点でございまして、これをどうするかという対策でございますが、実は五十年後に更に百二十万トン、五十年後更に百二十万トン程度確保する要ありとまあ概算をいたしております。ところが、この問題につきましては、すでに戦前に東京市が群馬県と話合いを進めまして或る程度具体化をいたしたわけでありますが、その後立ち消えとなつております。現在はこの問題は利根の総合開発計画の一環として考えられております。併しながらこの利根の総合開発計画というようなものは、勿論水道ばかりの問題ではありません。総合開発でありますので、無論これは建設省の御所管でございます。その場合に私どもがいつも建設省とよく連絡をいたしまして、何とかこの問題を戦前に計画いたしましたように一つ具体化するように努力をいたしておる次第でございます。但し、困りましたことに利根の水量がかなり減りまして、現在は百二十万トン計画というものが利根だけでは不可能の現状でございます。然らばその不足分をどこに仰ぐかという点は大きな問題でございましてこの点は未だ具体化せず、ただよりより話合いの程度で問題が提起されておる程度でございます。
○石川榮一君 只今の御答弁は、一応あなた方の何と言いますか、プランであろうと思いますが、百二十万トンなんという大きな水量を利根川或いは荒川方面より取入れることはこれは絶望に近いと私は思います。現在の利根川の降水量全部を入れましても百万トン程度しかありません。あの洪水を全部利根川に出さすということはこれはできないことでありますから、これはもう夢のようなものであります。現在東京都から要望されておるものが三十万トン程度ありますが、これをどうしてやるかということを非常に私たちのところでも心配しておりますが、今のところではその見通しがない。若しこれをやるとすれば、閣議等で重大な決意を以てこの解決に当つて頂く以外にないと思います。その理由は何かと言いますと、奥利根のいわゆる尾瀬ケ原のほうヘダダムを作りましてそうして利根の降水量をポンプ・アツプをして、約一億トンくらい溜りますでしよう。そういうふうになりますれば二十万トン乃至三十万トン余裕がつきましようが、到底五十万トンとか百万トンなんということは、到底私は計画のうちに入れられないのじやないかと思うのです。そういう点を心配いたしますと、東京都の大都市計画に対しても再検討をする事態に来ておる。それは水の面、こういう点は一つ小なる問題でないので、大きな問題でありまするから、特に厚生大臣には厚生省で水道をこの法案によつて主導的な役割を演じようとするならば、先ず利根川或いは霞ケ浦、荒川等の水道源を調べられて、そうしてこの水を東京都に十分に取り入れられるような主役を演じてもらいませんと、東京都の水道というものは枯渇して恐るへき事態が起る。こういうことを御考慮願いたい。そうなりますと、奥利根の尾瀬ケ原の水を溜めた水をこちらに持つて来るということになりますと、只見川の電源開発と競合します。電源開発が先か、東京都の市民の飲料水が先かという競合になつて来ます。でありますから、今は電源開発に主力を加えまして、奥利根の水を全部利根川に落さないで只見川に落す。それによつて百四、五十万キロの電源を起そうとしております。これにも再検討を加えて行きまして、東京都住民の水を確保することが先決であるとすれば、国策の面からも論議を尽してもらわなければならないと思う。どうかそういう観点につきまして十分に御研究を願いまして、閣議等で一つ御検討を願つて、東京都の水道源の確保を至急確立されて頂くようにお願いをいたします。
○国務大臣(草葉隆圓君) 殊に利根の総合開発につきましては、石川さんはその道の最も御熱心であり、権威であられると思います。只今の御意見誠に私ども十分拝聴いたしました次第であります。そういう点からも今後よく検討いたしたいと思いますが、いろいろそういう点について御相談を申上げて進んで参りたいと思います。
○石川榮一君 もう一つお願いしたいことは、先ほど三浦委員等からも指摘されましたが、認可事業を届出にするということは非常に簡素化だということでありますが、誠に簡素化で住民は喜ぶでありましよう。届出主義と許可主義とはどれだけ違うかと申しますと、届出さえすればよろしいという感じ、いわゆるしつかり検討をしなくても届けて置けばいいという感じ。許可主義になりますと、慎重に計画を立てないろ許可にならないということになるから、非常に緻密な計画を立てるという、誠に何と言いますか立案者の非常な心がまえが必要になつて来ると思います。又一方主務官庁におきましては期日が経てばこれは自然に許可と同じ形になるのだという感じから、ややともいたしますると官僚の諸君が偸安を負つて、かりそめに届出主義ということに便乗いたしまして、日を経過いたしますとどんどん許可されて来る。そうなつたときに水源に競合ができてしまつて、工事を始めたらば水源が枯渇する状況になつて困つたという状況さえもありまするから、これは重要な水道につきましては少くとも届出主義のような簡単なものではなくて、特に不足する水を高度に利用するということが絶対の使命であるならば、総合的な見地から十分許可することに対しては水道面を水源の見地から御研究になつて、然る後に認可を与えるべきだとこう思います。この観点を捨ててただ簡単にやりさえすればいいのだ、一般の人が喜べばいいのだというようなことに堕して行きますと、私は将来非常な工事上の間違いが起つて来やせんかということを心配するのでありますが、届出主義とこの許可主義とは簡単のようでありますが、その内包するところのものは、大きな間違いを包蔵するような形になつて来まして、水道行政が収拾のつかないことになつてしまいやせんかということを心配いたしますが、これに対する届出主義と許可主義についての当局の御意見を伺いたい。
○政府委員(楠本正康君) たびたびお答えを申上げておりますように、水資源の確保、もつと具体的に申上げますと水利権、水利権の問題は極めて複雑な問題でありまして、現在すでに、今までも水利権の問題でいろいろと問題を惹起した例もたくさんございます。併しながらこの水利権の問題は一に水道法或いは水道という点だけからは解決できない問題でありまして、もつと大きな立場から考えて行かなければなりません。従つてこそかような点を建設省と十分に相談をいたしまして今後とも実施して行く。従いまして私どもといたしましては水利権の確保のない、水の水源問題が解決しておらない水道は、従来は許可を与えませんでした。今後御指摘のような届出の場合にはどうだ。届出はつまり事業経営の届出でございまして、工事の届出と直接繋がるものではございません。工事の場合には先ほども御指摘がございましたように若干期間を置いてそれをいたします。従いましてその場合にさような点を発見いたしますれば、これは設計変更の命令なり、或いは工事着手を延期する、いろいろな問題をそこで初めて考えるわけがありまして、水利権の点につきましては、飽くまで私はさようの立場をとつているわけでございます。なお、先ほど御指摘のように随分たくさんの水道が今後各町村にできて来ると、水が競合するというような問題も出て来ます。水道同士でお互い、に困る問題も出て来ます。これらの点は水道計画の立地条件というようなものが考えられておらん結果でありまして、私は現在少くも府県におきましては将来の、先ほど大臣からお答えを申上げましたように総合計画と申しますか、水道の総合計画を立てて進める。或いは簡易水道のいいところには簡易水道を布きます。併しながら同じ農村でも立地的に見まして簡易水道よりもむしろ総合的のものがいいという観点の場合には、さような方法をとつております。例えば岡山の南部等におきましてはこれは立地条件の関係から大きな南部水道と称しまして総合的な水道を建設しておるような次第でございます。
○三浦辰雄君 今部長さんの御答弁では水利権については何か届出主義の際にはノータツチのようなふうに聞こえたのですけれども、そうでなくて、私の質問の場合に了解しておるところによれば、省令によつて水についての関係は、いわゆる承諾書といつたようなものを必須の条件として添付させるという御答弁と思つたのですが、その点どうなのですか。若しそうでないならば、四十日の期間或いは技術的に設計そのものにおいて三十日間の期間を設けていよいよ布設というときに、届出の願意がかなつて大いにはり込んでいたところ、水源等のことでつまらん躓きをするということがあつては、それは不親切だと思うので、そこのところを一点承わります。
○政府委員(楠本正康君) 先ほどお答えいたしましたように、届出は事業認可の届出でございます。その場合に水利権の問題を解決して河川の利用をするという場合に、水利権を解決したという確証を添付させます。届出があつてすぐに工事の着手ができない場合も当然出て参ります。届出でございますから、こうやつておきましても、先ほど来お話がありましたように、総合性を欠いたり、競合するという場合も出て来ないとも限りません。そういう場合には、これは工事画で設計変更とか、或いは更に二次的にその面を確認する方法があると思います。水利権の点は私どもは一応従属的に考えても、水道事業には支障あるまい。併しながら小さい水道ばかりやるのが能でなく、飽くまでも総合的にやりたいと思います。
○三浦辰雄君 只今全国の年間の使用水量についての資料を頂きました。それによりますと年間総雨量五千九百億トンのうち、実際ここに現われて使用しておると推定されるものはその一一%二であつて、六百六十二億五千万トン、そのうちの九分は潅漑用水、上水道は何ぼになりますか、潅漑用の六百億トンに対して二十三億トン、一般飲料用水が四億五千万トン、工業用水が二十八億六千七百万トン、こういう資料でございますが、私は先ほど来この水源等に関係した水利権或いは工業用水、勿論この統計が示すような農業における利水、川があり、水があるけれども、その利水が必ずしも日本の現段隊ではうまく行つていないので、かように水道行政を進めて行きたいという御答弁でありますので、私はそれに対して問題を円滑に進めるために厚生省、建設省、農林省、通産省、自治庁或いはもつと更に附加えたほうがいいのかも知れませんが、少くとも現在の行政機構で申しますと、この五者というものが審議会といつたものをお持ちになつて、そうして基本的なトラブルの解決に不断の御努力をなされ、そして法律と相待つてこの法律の裏にあるところの複雑さを関係行政官庁の理解と協力と相待つて進めて行く必要がある、そういうふうにやつて行けば、或る程度そういつた各省にまたがる問題の解決に役立つではなかろうか。このことは場合によつてはむしろこの法律の中に入れることを考えられても或いはいいのではなかろうか、どうも先ほど来聞いておると、私は途中に伏せ字というか、伏せ書のような問題の解明をお願いしておるのですが、どうもお見受けするというと、現在の複雑な行政下に行われておる段階から、そういうものに前進した解明さを求めにくいのではなかろうかという心配もありますので、私はそんなことについて一つ御意見を承わつて見たいと思います。大田どうでございましようか、この考えは……。
○国務大臣(草葉隆圓君) その点は成るほどいろいろ水道関係に関係いたしておりますので、よく検討して見ましよう。
○石川榮一君 北九州の八幡、若松、戸畑、直方、門司、それらの八大都市の飲料用水、工業用水が非常に枯渇の状況にあるようであります。そこで北九州特定地域総合開発で検討しておる最中なんですが、うまい水源がない。もうすでに水源がなくて一般市民は毎日水の規制を受けて生活しておる状況です。一方この都市は非常に工業地帯であるために人口増が非常に大きい。こういうジレンマに陥つている。厚生省といたしましては工業用水は別といたしまして、この八大都市の上水道計画を、これも東京と同じようですが、なるべく至急にされ、総合的な必要量を建設当局と談合せられまして、その水源の確保を図り得るような御研究をなさつて頂く必要があると思いますが、今そういうことをやつておりますか、私はこの際伺つておきたい。
○政府委員(楠本正康君) 誠に御所剤の通りでございます。私どもかねてこの北九州水道問題というものを多少でも総合的な只今の御意見に資したいと存じまして、目下は五市連合北九州水道の計画を立てております。併しながらこれらは勿論根本的な解決にならず、むしろ計画の当初は或る程度十分と思われたことも、今ではあとを追つかけるような姿になつておりまして、これらの点につきましては、更に水道計画を立て直す必要があるわけでございます。併しながらこの場合にはやはりこの東京都の場合と同様に総合開発というような観点から私どもはこれに従属いたしまして、十分なる関心を以て進む以外に方法はございません。この点も今後建設省と十分連絡をいたしまして、何らかの方法を見出したい所存でございます。
○石川榮一君 只今の御答弁で大体私もそう思うのですが、関心を持つておる程度でなくして、絶対にこれだけ必要だという量を厚生省案として強力にこの国土総合開発の審議会に強硬に意見を申述べて頂きたいと思います。それを中心として水源をどこに求めるかということが自然真剣に闘われて来ると思います。現在の状況では、あの五大市の組合というものは、組合ができただけでありまして、水源を持たない組合が右往左往しておる。行政的なまとまりがついたというだけでありまして、水源を求めるというところが殆んど今のところ途方にくれておるような状況のように考えます。ですから厚生省としてあそこの上水道を確保するためには、絶対これだけ必要だということを強い態度を以て意見書なり申入書なりを提供してもらいたい。ただあの五太市の組合、これは福岡も入つておる。組合はできておりまして、強力態勢はできておりますが、お互いにない者が集つても意味がない、余つておる人はいない、皆足りない人が集つておる。而もその水源をどこに求めるかわからない者が右往左往しておる。この問題が中心になつてあそこで議しておるわけですから、至急厚生省から強い意見を提出してもらいますれば、それをめぐりまして筑後川から取るなり、或いは海峡を越えて貫いておる国道もできておりますから、これらを利用して山口県から取るとか何とかしてもらわなければならない。それにはやはり強硬に意見を、五大市の意見を取り入れた厚生省の要望事項として一つ御提出願いたいと思います。
○委員長(上條愛一君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(上條愛一君) 速記をつけて下さい。
○石井桂君 諸外国における飲料安定基準というプリントを頂いたのでありますが、この中にこれは私は専門家じやないからわかりませんが、鉄分のことを規定しておる例が日本とアメリカとスイスと、アルゼンチンのやつはないようなんです。実際問題として鉄のことが非常に都内の水の判定にかなり問題を起すのですが、外国にもない所もあるのですから、大した基準でないと思いますが、必要なんですか。
○政府委員(楠本正康君) 日本におきましては、地下水に鉄が含まれておる場合はかなり多いのでございます。これらは飲料水として御承知のように極めて不適当でございますばかりでなく、鉄管等に関しまして大きな障害となりますので、日本の実情から申しますと、水源として鉄というものが極めて重要な問題でございます。特に私どもはまあ全部ではございませんが、除鉄操作までして鉄を取つておる施設もたくさんございます。
○石井桂君 そうすると、スイスとかアルゼンチンという所は鉄があつても差支えないのですか、鉄がないのですか。水の中に……、あつても差支えないのですか、どつちなんですか。
○政府委員(楠本正康君) かような点は実は甚だ申訳ございませんが、資料だけで判断いたしております関係で実情ははつきりいたしておりません。
○石井桂君 人間の身体に害があることは確かなんですか。それからこの表で示すのが限度で、これよりもちよつとでも加わると害があるのですか。
○政府委員(楠本正康君) 鉄は害がありますよりは、先ほど申しますように、飲料水として極めて不愉快であるということになるだけでございます。それからもう一つは鉄管その他に大きな支障を与える。で、なおこれは産業用水のほうでございますが、産業用水というような場合にはこれを非常に嫌う工場が多いのであります。かような点は通産省のほうからお答え頂きたいと思います。
○石井桂君 その不愉快だかどうかは飲む人の気持ちなんで、何も厚生省がどうと言うことはないと思います。都内あたりで多く用いられているのは鉄分が多いということがあるのですが、併し水道の水を使えば一カ所で一カ月六百円か七百円の料金が取られる。ところが自家用水でやれば月に五十円か三十円で済むのです。そこで都営住宅のようなものを千戸ぐらい設けるときに、用水するとき、鉄が多いからと言つて住民が十倍も取られるのでは困る。害がないのに害があるからと言つて厚生省が不愉快だと判断されては困るのです。飲んでいる人は鉄分が含んでおるので却つて丈夫になると思つておるのに、その限度が〇・三PHですか、そういうものより多ければ危いと、こういうことならわかりますが、そうでなくてこれは一応の標準だ、少しぐらい土廻つたぐらいじや大したことはない、そういうのですか。その辺を聞きたい。
○政府委員(楠本正康君) これは現在一応かような判定基準を使つてございます。併しながら今後は政令になるわけでございますが、これらの点は先ほど来申上げましたように、若干技術的に検討したいと思います。併しながら市町村が水道を経営するということになりましたならば、これは自家用の水よりもいいものでなければならんということは常識的に考えていいことであろうと存じます。併しながら余り厳格に規定いたしましても、却つて水源が得られない、或いは却つて経費高になるというようなことは極度に慎まなければならんと、かように考えております。かような点は十分御意見を尊重いたしまして、政令作成のときに検討したい所存でございます。
○石井桂君 ほかの委員から何度も御質問があつたようですから、同じようなことになるので省略して簡単に御質問いたしますが、これは今度の水道法案で政令に譲つておるところが十一カ所ぐらいあるのです。今拾つて見たのですが、省令に譲つてあるところが十カ所、もつとあるかも知れませんが、それらはいつ頃はつきりするのですか。つまりその質問の趣旨は先ほど政府委員からも大体骨格ができた、あとは肉付けをするというようなお話ですが、骨格ができても、犬の骨だか人間の骨だかわからないような骨格なんですね。政令ができて初めて人間の骨格だとか犬の骨格だとかがわかるので、一番大事なところなんですよ。そういう大事なところを出さないで、この法律を審議しろというようなのは、これは甚だ我々迷惑千万なんです。我々審議するならば、法令のいいものを作りたい、こういうことで、徒らに妨害しているのじやありませんから、その気持で申上げれば、いいものを作つてもらいたい。而も厚生大臣その他皆様のお話では、一日も早く国民に迷惑をかけないようにしたいと、こういうので、我々も自分のほうの仕事もありますが、こちらの御意向にお応えして一生懸命でやつているわけです。そこで、いつ頃これが大体、条文にならんでもいいですから、せめて方向ぐらいは、西向くものか、東向くものか、その方向ぐらいは示してもらいたいと、こう思うのです。
○政府委員(楠本正康君) これは法律が成立いたしますれば、大いにお互いに両者共はり切りまして案外早くできると、まあ普通二、三カ月ならば十分に細部までわかると考えております。
○赤木正雄君 それなら、なんですか、この法律がきまるまではその政令の方角もお示しにならないのですか。
○政府委員(楠本正康君) 技術的な内容の政令、省令がかなり多いかと思います。技術的なるが故に省令或いは政令に委ねられておるというので、この点は資料等でも差上げてある通りでございます。これらは細かい技術研究でありまするからして、比較的……、まあ今も資料としてそのアウトラインは差上げてあるわけでございます。ただ問題は、例えば極く一例をとつて申しますと、簡易水道のほうの人口ですね。これを二万にするか、或いは一万五千にするか、或いは一万にするかというような点が未だきまつておらんのであります。従いまして、案外かような点が多いのでございます。従つてこれらは本質的にさほどこの法律の性格を云々するようなものではないのじやないかと、まあかような観点で、甚だ失礼でございますが、さような具体案なしに御審議を願つておるわけでございます。併しこれらも、只今申上げましたように、せいぜい二、三カ月で十分に細部に亙つてまで成案が得られるものと考えております。
○赤木正雄君 私はそんなことを聞いておるのじやないのです。簡単に政令或いは省令の骨格をお出しになる意思があるかないか、この法令の審議中にそれをいつ出すか、簡単に、出すのか、出さんのか、それだけでいいのです。
○政府委員(楠本正康君) 私たちも、建設省も、簡単にこれは出したいところなんです。出したいこと、簡単に出したいと思つております。併し、やはり技術的にその他検討いたしてみますと、いろいろ問題点も残りますので、どうしても両省の話合いに時間がかかると、こういうことでございます。
○赤木正雄君 結局はこの法案の審議中には出さないと、こう言う御意見ですね。
○政府委員(楠本正康君) これらの点は、技術的な細かい点等は変るということを一応お許しを願いまして、明日でも一つ提出する目標で、後ほど建設省と相談をしてみたいと思います。今その話をこそこそしておつたわけでございますが、併しながらやはり完全なものはできませんので、アウトラインとおつしやいましたが、やはりアウトラインの程度のもので御勘弁を願いたいと、こういうことでございます。
○赤木正雄君 どうも部長の言葉にはごまかしがあつて困るのです。我々はお互いに忙しいのです。ただアウトラインでもいいのです。ごまかしのないアウトラインを出して下さい。
○委員長(上條愛一君) なお私から申上げておきますが、政令、省令についてはできるだけ明日でも、できる範囲の重要なこの審議に必要なと思われる点についてはお出しを願いたい。私どもはそれによつて、これでいいと思うばこの審議を進めて参りますし、不十分と思えば又考慮を要するということになると思います。至急その点必要だと思われる要点についての資料をお出しを願いたい。
○赤木正雄君 私委員長にお願いするのですが、委員長は、この次にこの連合委員会のときには、誠に済みませんが、行政機構に関係しておる所管大臣の御出席をお願いしたい。
○委員長(上條愛一君) できるだけ私のほうは本日も要求いたしておるのでありますが、明日はできるだけなお強くその点を要望いたしたいと思います。
○小沢久太郎君 只今委員長が政令、省令を明日までにアウトラインを出して頂くということで、私は結構ですが、先ほど楠本部長は政令、省令は技術的に些細な点だということを言われたが、これは相当政令、省令に残された大事な部分があるのです。ですから、そういう根本的なことを出して頂かんと審議の対象になりませんから、そのことだけは附加えておきます。
○委員長(上條愛一君) それでは本日の質疑はこの程度にいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上條愛一君) 御異議ないと認めます。本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十八分散会