決算委員会 第19号
- 発言数
- 112 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1954/04/09
会議録
○委員長(小林亦治君) 只今から第十九回決算委員会を開会いたします。 本日は初めに昭和二十八年度予備費使用総調書の四件の承諾を認める件を一括して議題に供します。前回に引続きこれより質疑に入ります。本日は緒方国務大臣が出席されておりますから、国会開会中の予備費支出に関し昨年八月十四日の閣議決定の経緯及びこれについての政府の基本的な所信について先ず御説明を願いたいと存じます。 なおこの際、一般の国費の使用につきまして不当不正使用が年々増加の傾向にありますので、綱紀粛正及び行政処分の励行に関して、政府の決意についてお伺いいたしたいと存じます。
○国務大臣(緒方竹虎君) 経理上の不当事項の会計検査院によつて指摘されるのが累年増えて参つておる、これは勿論この経費を支弁する上にもいろいろな欠陥は免れ得ないと思いまするが、一面又会計検査院の能率向上等による点もあろうかと考えます。いずれにしましても、政府といたしましては誠に遺憾に考えておるのでございます。これらの原因の一つは、今申上げましたように、職員の、法令、予算等の軽視、又は責任観念の稀薄等によるものと考えられますので、従来機会あるごとに、この弊風を除去しようと努め、又会計職員の研修等にも力を注いで参り、その資質の向上に努力しておるのでありまするが、それと共に法令の面におきましても、逐次整備を図つて参りつつあるのでございます。なお、現在補助金経理の適正化等に関しまして法制措置を検討中でございまするが、今後なお一層諸制度の整備に意を用いますると共に、予算執行の監査を強化して、一方綱紀の粛正に努め、責任の明確化を図りたいと考えておる次第でございます。 昨年八月今御指摘のありました予備費の支出に関して閣議決定がなされまして、従来の国会開会中の使用制限に関する事項を削除いたしたのでありまするが、これは一般予備費のほかに、災害対策予備費を設けました関係から、そういうことをいたしたので、別にそれ以外に考えがあつたものではないのでございまして、政府といたしましては、予備費の使用については努めて厳格を期する趣旨を持つておりまして、それをこのことによつて変えようという考えは毛頭ないのであります。併し、国会開会中にはできる限りその使用につきまして自粛いたしまして、必要最小限度にとどむべきが適当であると考え、そういうふうにやることが国会を尊重するゆえんでもあろうと存じまするので、その趣旨は飽くまで尊重しておるつもりでございます。
○委員長(小林亦治君) 御質疑のおありのかたの御発言を願います。
○平林太一君 只今副総理より予備費に対する経過のお話がありましたが、それに先立ちまして、取りあえず緒方君にお尋ねをいたしたいと思いますことは、吉田首相が昨月の十二日以来、宿痾のためと承わつておりますが、国会に出席せられない。そこで、一昨七日夕刻総理公邸に入られたということを承知いたすのでありまするが、この事実は、当然この国会に出席するために公邸に入られたと、こう私ども、又国民の大多数もそのように承知いたしておるのでありまするが、爾来一昨日以来の総理の動静を見まするというと、端的に申しますれば、専らこの国会に出席せないのみならず、そのいたしておるところの行動というものは、党利党略に終始しておる感が誠に深い。従いまして、総理大臣としての重大なる職務につかないというこの事実であります。これは緒方君御承知の通り、我が国の歴代の総理の国会に出ないというこの経過というものは、いやしくもこの国会開会中にまさに一月にもなんなんとするような事態は、未だ曾つてこういう前例はないので、我が国の憲政史上、総理大臣の職務鞅掌の行為といたしまして、この事自体がすでに驚くべき事柄であります。病気と申しまするが、病気に対しまする判断は、おのずから新聞その他の世論によつて判断されております。いわゆる重症によつて身動きができないというような病人でないということは、はつきりいたしております。そういうようなこと自体がすでに異例の事実であります。然るにもかかわらず、漸くにして総理公邸に入つた。ところが入つておりますところの行動というものは、一党一派の、いわゆる世俗で言う党利党略、そういうものに終始しておる。国会に出ない。こういうことに対して、緒方君御自身は副総理といたしまして、定めしこれは総理としての吉田君にむしろ進言或いは警告をいたすというような態度に出られたとは私当然思いまするが、そういうことに対して、どういうこの際弁明をいたされるか。当委員会は決算委員会であります。政治的に極めてそれに対する明白を期することは当然のことでありまするから、それを一つ詳細に承わりたい。 それから、このまま公邸にとどまられて、国会にいつ出られるのか、総理公邸というものを存置しておるというゆえんのものは、総理大臣のいわゆる政務鞅掌に対することを便ならしむるために総理公邸というものの必要を生じてできておる。これは端的に申しますれば、多年総理官邸に寝泊して、そうして国会開会中の総理大臣の行動を敏捷活発にならしむるために総理官邸というものができておつた。併し今日は、こういう時代にもかかわらず、なお且つ総理公邸というような非常に国といたしましては総理大臣の起居動静に最大の便宜と後援をいたす施設といたしておる。そういうような事態に鑑みましても、このことは全国民というものが非常に納得の行かないものを持つておるということが私ども考えられるわけなんです。この点に対しまして、緒方君御自身の、いわゆる公私両様共にあるでございましようが、そういう点を十分に一つこの際弁明を通じて明確にいたされたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 総理が先月の十日前後から病気で欠席しております。参議院に出席できなかつたことは、今お話の通りでありまして、私どもも非常ないろいろな重要法案、特に予算案の通過に際して総理自身が出席できなかつたということについては、非常に遺憾に思つております。ただこれにつきましては、成規の手続をとりまして院の御了承を受けておりまするので、この上は一日も早く病気が治つて出席ができるようになることを希望し、又期待しておるのであります。 七日の夕刻、東京目黒に総理が出て参つたことも、今御指摘の通りであります。その際、長い間引籠つておりましたために、少し身体をならしたいというので、来週の月曜からは多分参議院の国会の議事に出ることができるだろうということを、官房長官から何らかの形で院のほうに御了承を得ておると思つております。 病気につきましては、いろいろ本会議等で、あれは本当かというような露骨な御質問もありましたが、全く事実間違いのない、疑いのない病気で、神経痛というのは外観私どもが見てもよくわかりませんが、昨日私が総理に親しく会つたところでは、前に大磯に見舞つたときよりよほど元気になつておりまして、恐らく月曜日の出席は間違いなかろうと、さように考えております。この殆んど前例のないような長い国会に対する不出席、これは従来旧憲法のときでありますると、長期の総理大臣の出席不能につきましては、臨時内閣総理大臣というものを置いておつたのでありますが、この新憲法になりましてから、内閣法に総理が事故ある場合或いは総理を欠いた場合に代つて、その職務を代行する国務大臣をあらかじめ指名しておくということがありまして、事故が起つた場合に、そのあらかじめ指名を受けておる国務大臣が、その職務を代行するということで、先般も総理の病気で出席ができなかつたときにも、こういう事故で国務大臣である私がその職務を臨時に代行する、総理に事故が生じたということを議長まで申上げておいたのでありまして、長い期間総理大臣みずから出席できんということは誠に遺憾ではありまするが、病気からみましてやむを得ない、又手続きにおきましても、それ以外にとりようがない、政府ではそういうふうに考えております。
○平林太一君 只今副総理の御答弁をまあ一応了承いたすのでありますが、総理に病気その他によつて支障あるときは副総理が代行するということも今お話がありましたが、まあ併しこういう問題はやはり常識上の問題でありまして、又その客観的な観測というものがおのずからそういうことを裏付ける。然るに現在の吉田君の平生の行動、言動というものからみまするというと、そういう常識的な又客観的な情勢がそういうふうに頷けない。今御弁明になりました代行云々ということでおやりになるというお話でありまするが、これはまさに代行の濫用であるということをこの際申上げて、強く反省を求めたいと思います。 それから来週の月曜日に必ず出席なさるというお話でありまするが、今日のことは私もこれ以上申上げません。それを確認いたします。従いまして来週月曜日には当然国会に出れるものである、かように私どもでは承知いたしますので、副総理はそれに対して違背のないようにお取運びをいたされたいということをこれは希望いたしておきます。 それからこの際、私は今の弁明につきましても一言申上げておきたいと思うのでありまするが、私はこの副総理の職責或いは一つの職制と申しまするか、こういうものは何か副総理というものは総理に隷属した一つのいわゆる自主的なものを持たない存在であるかのごとく、世間に往々錯覚を起さしておる。これは私は非常に重大なことで、官制制度の上におきまして、こういうことは明確にしておかなければならんと思う。従いまして私は緒方君御自身が副総理としてお立廻わりになられるというその御行動は、いわゆる副総理としての独立自主な官制におけるその職務というものを遂行するということでなければならない。それでありますから、総理に対しまして非違の行為或いは例えばこのたびのような病気だと言つておりまするが、こういうような場合には、副総理といたしましては、当然その職権を通じまして、ときには総理の我が儘或いは総理のその態度に対して解しかねるものがありまする場合には、やはり厳然としてこれを反省を促して行く。そういうことで若し向うが我が儘を言うような場合には、私は副総理といたしましては、相当の決意を以てそして対決するというような行為をして頂かなければならんと思う。それが私は副総理の非常な見識をその職務の上に確立いたしておるのでありますから、そういうことを一つ願いたいと思う。もうそれ以上申上げませんが、そういう行動をして頂きますれば、私は却つて現在の総理大臣である吉田君の行動というものが世間周知のごとく、あのような驕慢或いは我が儘、ワンマンということを自他共に許すというようなことで、ああいうような行動は相当掣肘されると思う。却つて私は老首相を全たからしめるゆえんであると思う。ただ向うの言うなりにいたしておくということは、非常に何か好意的のようであるが、結果におきましては、国政の上においては勿論、老首相自体を誤らしめる結果に相成るのではないかということを非常に憂える。でありますから、今日私は副総理に対しましては深い期待と、殊にこういう今日のような事態におきましては、そういうことを思うこと誠に深いわけでありますから、その点一つお心にとめられて、時にはいわゆる吉田対いわゆる緒方の激論があつたというようなことが伝えられるようなことが出てほしいわけなんです。それができべきなんです、実際におきましては。そういうことを私聞いていないのは非常に寂莫を感ぜらるを得ないということをこの際申上げるのでありますが、併しそれでも私臆測で間違つては悪いのでありますから、ちよつとこれは参考までに聞いておきますが、総理大臣と副総理は国家に対する公的な問題について意見が異なつて激論をいたしたような事実がおありになるかどうか、それをちよつと伺つておきたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 非常に含みと御好意のある御勧告だと思いまするが、副総理という名前はこれは俗称で、私が臨時にこういう場合に総理の仕事を代行するという官制による国務大臣。これは今お話になつたような総理大臣に隷属するものではありませんが、同時に総理の職務を代行するので、国会の指名によつて内閣の主班となつた者は総理大臣である。従いまして総理大臣と私の間に意見が違つては悪いのであります。私が総理大臣との間に意見を異にして意見の交換或いは議論をしたというようなことがあるかないかということは、仮りにありましても、これは外に現わすべきものでなくて、表に現わしまするところは総理の考えでなくてはならない。今お話になつたことの意味するところはよくわかりますが、私と総理大臣との間の激論が仮りにありましても、それは表に出すべきものではないと、さように考えております。
○平林太一君 意味はよく了承を得られたというので私も了承いたしますが、表に現わすことのできるものでない、従つてそれはそういうこともあつたんだ、こういうことで私は副総理を非常にたのもしく思います。今後とも一つどうか表に現わさなくても、それはよろしいから、当然二人の中ではああいうような吉田というような人に対しましては、殊に新聞界に長くおられました視野の広い又見識の非常に高い、それから非常に情操というものをお持ちになられた副総理としては、当然そういうことがあり得ると思います。我がままの老人を引廻すということにつきましては。どうか一つそういうことを表に現わさんでもいいから、そういうことをしばしばおやり願いたい。おやりにならなければ、これは共に困ることで、国家のため誠に憂えざるを得ないということを申上げるのであります。従いましてこれは或る場合には、やつぱり表に現わすというようなこともいたして、老首相に対する手厳しい反省を表に現わさなくては、これはやつぱり甘えて駄目ですから、ときには表へ現わすことをなさいまして、そうして本人の行動というものに対しまして、是非というものを厳しく明確にせられるように希望いたしたいと思います。 その次に伺いたいと思いますが、順次他の委員の方々から御意見もありますので、私は極く数字だけのことを伺つておきますが、先刻のお話のありました予備費でありますが、二十八年度の予備費のこの総額は五百八十五億八千九百万円と承知いたしております。そのうち昨年の十二月二十八日までに使用いたしたものが百七十六億一千三百五十万円、こういうのでありまするが、これは相当昨年末において残つておりますが、現在はどのくらい残額がお手許にあるか、こういう点ちよつとお伺いしたい。
○国務大臣(緒方竹虎君) 政府委員からお答えさせます。
○政府委員(原純夫君) お答え申上げます。予備費の使用状況についてのお尋ねでございますが、お話のありました通り一般会計、特別会計を通じましての予備費の予算額は五百八十五億八千九百万円でございます。うち三月末まで年度末までの使用額は二百五十六億五千四百万円ということに相成つております。差引残額が三百二十九億三千四百万円。そのうち一般会計の分と特別会計の分とを分けて申しますと、一般会計におきましては通常の予備費が予算額三十億円、災害対策予備費が予算額百四十五億円、合計百七十五億円であります。これは殆んど全部使いつくしまして、残額は通常の予備費におきまして三千万円、それから災害対策予備費におきましては二千六百万円ということに相成つております。爾余の特別会計の分は予算額四百十億円、使用済額が八十二億一千二百万円、残額三百二十八億七千六百万円ということに相成つております。
○平林太一君 只今それだけ承つておきます。それに対する他の委員のあといろいろ質疑もありましようから。これは最後に申上げたいと思いますが、そういう話を今承わりましたが、先刻副総理から昨年の八月の十四日の閣議において予備費を支出する決定をした、それに対しましては災害に対する予備費を設けたからだ、こういうことでございますが、そういうことはいずれにいたしましても事後においてそういうお話である。今後もこういうことが一度した以上やつばり例が多分にある。使途に対しましてはあに災害のみではないのでありましよう。今後相当複雑な政治的なそれぞれの事情に使用され得るものというものも予想されるのであります。併しながらこういうことは予備費に対しまして一つの経理の紊乱ではないかと思います。歴史的に考えましても。戦争中におきましても、当時はこれは第一予備金、第二予備金とあつたが、いわゆる予備費というものが中心になつて当時の軍の経理というものが紊乱したという事実があるわけでありますから、この点はまあ卒直に申しますれば、これは憲法に対しましては道義的な何といいますか、憲法蹂躙なんです。会計法違反なんです。国会開会中こういうことになつておるのでありますから、国会の審議権に対しましては当然無視するの行為である、こういうことになる。こういう点につきましてはどういうふうに考えておるか、先刻の答弁では了承し難いのでありますが、これを一つ副総理から承りたい。 それから第二には、こういうものを閣議決定によつて使い始めるということは、丁度今思い当ります。今日は副総理の御出席を願つておりますにつきましては、委員長より国費の不正不当使用漸増の傾向に対し綱紀粛正並びに行政処分の適用強化ということになつておりますが、私綱紀粛正の問題に触れて、この際副総理の明確な一つ答弁を求めたいと思いますが、そういうことが丁度昨年の八月のこれは十幾日でありまするから、政府の例の今回できました海運の汚職事件、外航船舶に対しまする利子補給法案或いは外航船舶特別融資に対しまする配分の計画、造船に対しまする予算の分配というようなときに、これは発生いたしておる、偶然にも。それでありますから当時の事情というものはよほど乱れておつたと私は想像をせざるを得ないのであります。昨年の丁度これは八月頃なんです。綱紀粛正ということに対しましては、今日たまたま発生した刑事事件だけをもつて何か綱紀紊乱の対象といたしておるというのでありまするが、私から申しますれば、綱紀紊乱の対象となりますものは、刑事事件となつたものはこれは氷山の一角に過ぎない。だから綱紀粛正問題は中心となりますものはそのほかのものにある。そのほかのものにあるということは何であるかといいますれば、これは緒方君もきつと胸にお考えになられると思いまするが、これは何といたしましても、大なる政治的集団がその自己の力をたのんで、そうして政治を私する、それから政治を濫用する、そうした結果、政治の公正を害する、これが国家に容易ならざる深刻の害毒を与えて来る。従つてこの事態が行政の、国家機関の行政部門に浸潤して来る。これがいわゆる今回の海運汚職、陸運汚職、特に私は海運汚職だけの問題を申上げるのでありまするが、運輸省にあの通りの事態が惹起した。通産省にも昨日あたりは関係者にそういう事態が出て来た。こういうような事態が綱紀粛正の中心問題である。だから、こういうことは放置しておきますれば、いわゆるこの官紀というものは一つの麻痺的な疾患状態に陥つてしまう。そうして、弊中に座して弊を知らずというわけであります。現在がもうその事態であります。これに対しましては、私は副総理として、これはまあ総理大臣吉田君は刑事問題になつたら検察庁に任しておけばいいというようなことを言つておりますけれども、どうもこれはそういうような、軽く見るべき問題でないのです。だから、今日の事態を、この事態を一体どうなさるおつもりか。これは私は吉田君に来てもらつて、別に議論するわけじやありませんが、本当に穏やかに話して、どうするのだ、一体これを今日の状態では誰が、又先刻申した通り党利党略と私は申しておりまするが、まあ保守合同、保守新党を作るなんて、まあそういうふうなことを言つておるようですが、そんなことが成り立つものじやないのです、この問題が解決できなければ。この問題が、現在のことをどうするか、今日のこの事態を、綱紀の紊乱、まあ空前なこの事態。而も今日は、国民的な世論、或いは国民個々の感情というものがこの問題の成り行き、この問題の解決というものに対しまして、いわゆる今日はまあどうしたらいいのだ、国民自体もですね、非常なこれに対しては困つたことだということになつておる。だから、政治というものは、こういうときにおいて、何らか一つのそのいわゆる血路を見付けて、そうしてこの問題に対する納得ですね、国民の納得。それから政治的な性格からいたしますれば、曲りなりにもこうしてこの問題はこうするのだということが、実際の行為の上に、形の上に現われる、言葉の上は当然です。形の上に現われて来なければ、これはならない問題である。これはこのままにいたしておきますれば、実に容易ならんことになる。吉田総理の身辺というものは、最近非常にまあ警護厳重に相成つたと言つております。厳重に相成つたと言つておりますが、幾ら厳重にしたつて、そういうことは何も限られた範囲のものである。元を明確にいたさなければ、その厳重にいたしたいことも、やがていわゆる悔を百年に残すというようなことになるわけなんですから、一体現在のこの問題をどうしましよう、どうするのだということを、一つこの際副総理から、私は別に野党でもありません。極めて中正な無所属クラブにおります。それでありますから、与党野党としてのこれは争いの問題じやないのです。刻下の現状をどうするか。どうして打開するかということですから、私は副総理から、この点に対して詳細に一つ説明を求めたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 汚職の問題につきましては、大体今お述べになりました趣旨と同じような感想を持たざるを得ないのであります。でありまするが、すでに犯されたもの或いは現れたもの、これに対しましては、何としてもやはり司直の取調を厳正にして、いわゆる検察の威信、独立というものをどこまでも尊重して、そうして政府はその結果を待つて善処するということ以外に私はやりようがない。のみならず、いやしくも政府が圧迫がましいことがあつてはならん。でありまするが、そういう汚職がよつて起りました原因につきましては、これは政府も国会も政党も大いに反省しなければならん。ただ反省々々と言うているだけでは済まないのでありまして、それに対する考え方、或いは対策を根本的に掘下げて、ここではつきりした線を一つ引かなければならない。又空気を一新しなければならない。たとえて申しますならば、各政党が一緒にこの国会の威信を高めるにいろいろな申合せをして、それを実行する、或いは何と申しましても、今日の政治の汚職の原因は政治に金がかかる。その一番大きな問題としては選挙に金がかかる。この選挙に不当に大きな選挙費がかかるというようなことから、先ず反省しまして選挙法の改正或いは選挙の選反を厳粛に罰するというようなことも、これは罰則を以て臨むことは必ずしも好ましいことではありませんが、イギリスの選挙界が粛正された歴史を見ましても、或る時代にはこれは止むを得ない手段でありまするし、日本でもこの選挙界の粛正につきましては相当思い切つたことをすべきではないかと考えられております。それから政策につきましても、はつきりしないものをここではつきりして、そうしてその発表した政策に対しましては、政府なり政党なりが責任を負つて行く。国民の眼からすべてがこう明々白々に行われているという印象を与えて、そうして国会或いは議院民主制の信用を高めて行くということが必要であると考えております。考えているばかりでなしに、是非それを実現したいというところから、先ず以て今の政界の在り方、これも無理をせずに、できるならば、例えば保守結集というようなものも一つの空気を一新する方法ではないかと、かように考えているのであります。でありまするが、同時に不当の支出というようなものは、何と申しましても、政党のそういうふうな影響だけでなしに、職員の間に法令でありますとか、予算とかというものを、いつとはなしに軽視するような傾向があつて、それを尊重する観念が薄くなつておつたということも免れんのであります。これに対しましては、政府は今後もできるだけそういう方面については間違いの起らないように、又予算を使用することにつきましても監査を厳重にして、会計検査院の不当支出に指摘されるものが累年多くなつているという傾向を見まして、政治の汚職の問題、それから職員の綱紀の問題、これは関連するところがないとは言いませんが、別々に考ええて、この面につきましても、できるだけの厳粛な気風、空気を養なつて参りたい、そういうふうに考えております。
○平林太一君 今の御弁明ですが、後段に対しまする政党をよくして行こうということに対しましては、これはまあ一つの副総理としての見解でありまして、私も同意いたすことは非常に多いと思いますが、併し私どもこの問題を取上げておりますことは、そういう将来の問題ではない。第一には、現在の問題といたしましては、刑事事件によつて、そうしてその明白を期した上でと、終始総理もそういうことで言つておられる。それからこの汚職問題として刑事事件の問題が解決しなければ、何もそれに対しての政府としての態度をどうするということはできないのだと、こうおつしやつておりますが、それだから私は先刻申上げたのです。先刻もいわゆる刑事事件として現われたものは今おつしやる通り本当に一部分に過ぎないわけです。それよりもいわゆる根抵をなしてこういうものが出る、いわゆる刑事事件ができて来たということは、そのできた事件が一つあつてできたのではない。これは十なり二十なり三十なり堆積してそうしてその積弊遂にその止まるところを知らずして、そうしてそれがたまたまそこへ出て来た、こういう問題ですから、政治的にはむしろ刑事問題を何か対象にして私は云々すべきものではないと思います。いわんや端的に申しますれば、刑事問題の成行きを見なければということは、当然現実におきましては、これは相当の時日がかかるわけです。その相当の時日の間、吉田内閣が続いているということは、決してこれは保証できがたいことなんです。今までの例から言いましても相当の長年月を要する、だからこういうことをおつしやるのは、やはりこういうことを、ことさらに一つの理由を設けて、そうしてこれを回避するということなんです。何故回避するか、若し我れにやましきことなきものがあれば、進んで刑事事件ができたことを幸いとして、そうして事理を明白にして、明らかであれば明らかであるということを態度に明白にする。然らざる明白でない場合は、その結果、いわゆるその態度というものをおとりにならなければ、いわゆる政治の秩序というものは、これは確立ができないわけです。国民的な感情、常識というものは、それを許さないわけです。それだから、こういう段階になつて参りますれば、最早刑事事件の結果を見てというようなことは許されないことだ。又我々国会といたしまして、政府に迫るこのいわゆる態度、性格というものは、そういうものを求めておるわけではない。事態ここに至りますれば、何らか人心に対する、人心一新の転機というものを、ここで作らなければならない。そういうことに対しましては、当然曾つての例もありましたごとく、今日衆議院の実情は相ついで国会議員が累の渦中に入つて来る。内閣の中からも閣僚中にも新聞紙上に厳然として公表せられておる。こういうことは、まさに刑事事件というような対象よりも、よりはるかに国民的のこの批判というものははつきりいたしておるのです。今日に至つてなお且つ右往左往して糊塗逡巡して、一つの言訳をいたしておるということは、これは我が国の現在のこの国家の方向に対して私は許しがたい、許しがたいということよりも、こういうことを放置しておきますれば、先刻申上げた通り、もう世の中を挙げて弊中に座して弊を知らず、国にこういうことが公然と何か行われるということになりまして、国はその中から非常な危険の状態に入つて行かなければならん。外から滅びるのではなくして、うちから滅びなければならん、こういうようなこと、ただそういうことを解決することは簡単です。私から申しますれば、それは今日当然民主政治下において責任政治であるということは、こういうときにこれが発動せられるのです。責任の所在というものは、そうして責任の所在というものがそこに形の上に現われて参りますれば、断行しますれば、いわゆる国民というものはあえて責めない。善良なる国民はあえて責めない。釈然として旧を問わないわけなんだ。そうしてそれによつてその責任の所在というものが行われ、断行せられたことによつて、新たなる明るい明日の政治というものが発足するわけなんです。今日のような場合では、ますます何というか、暗闇の深渕に沈んで行くということであるわけなんです。これは一つ総理等もお考えになつて、今日保守合同ということをおつしやつて、今もお話がありましたか、そういうふうなこともやるのたと言つておりますが、そういうことは私はもう何といいますか、本当に糊塗彌縫でありまして、何らこれは役に立つべきものでもありません。それよりも百尺竿頭一歩を進めて、一度この責任を形の上に現わしてのちに、保守合同をやる、こういうことならば、そういうことは私は実現ができ得るものだと思います。従いましてこれは当面の我が国の歴史に鑑みましても、当然当該の総理大臣というものは、一応国家のために犠牲になると申しますか、或いはその責任の所在を、身不徳である、不敏のいたすところである——我が国は非常にいい言葉があるわけなんです。罪のない者でもみずから、その難に殉ずるという場合に、不徳のいたすところである、不敏のいたすところである、こういうことを言う。そうしますと、非常に立派な行為として国民的な感情というものが、非常に気の毒だ、身を挺してあの難局に処せられたというので、その人の政治生命というものは、そのときによつて、そこで一応かたをつけるのであるが、のちにはより大きい政治の生命というものが課せられるわけなんです。そういう事態が今日まであるわけなんです。それでありますから、私は総理大臣のほかの閣僚の諸君に対しましては、私はとやかく申上げません。総理大臣でありまする吉田君が、この際やはり身不徳のいたすところである、不敏のいたすところ、かような事態を惹起いたしたということで、職をお退きになるということが、私は今日のこの問題を解決する途だと思う。どうすればいいか、どうしようということに対する私は解決だということであると信ずるのであります。それでありまするから、私は今日吉田総理が来ておりますれば、そのことをお話をして、納得の上で、そうして明日の吉田氏の政治生命の延長を、最後の土壇場までに入つてしまわずに、元も子もすつてしまうようなことをなさらずに、明日の吉田の政治生命というものの延長を私は希う、そういうことすら私は考えておる。だからそういう態度をなぜ今日おとりにならんか。保守合同と称しておりますが、いわゆる普通の場合における保守合同ではない。かような事態の起きたこの際、直面した保守合同でありますから、当然最も今回の事件の渦中のむしろ中心をなしておるとさえ言われても差支ない自由党の総裁である吉田君自体が、この際自由党総裁を辞して総理をおやめになる。そこであとの暫定内閣というものができましよう。暫定内閣ができたところで、保守合同というものを御発議になつてやりまするならば、私は天下釈然としてこれに糾合するのではないかと思います。この点を私はこの際副総理たる……先刻副総理の職責というものは隷属するものでないということを申上げたのは、そのためなんだ。私は聰明なる副総理が、緒方君御自身がこれを一つ吉田君に今夜にでもお話になられたらよかろうと思う。そうしてあれだけの老人、もう今日保守合同というものは恐らく身動きができないでしよう、苦衷察するに余りあるわけなんです。これはもんもんとして、この間阿部真之助君が何かの雑誌に書いてありました。夜、吉田という人は眠られない、夜夢にうなされて床の上に跳ね起きるというのです。これはたしか文芸春秋にあつたと思いました。このことはとにかく書物に書いてある、緒方竹虎論というのが、(笑声)この中にもあなたのことを非常に激賞しておつた。私もあなたに対しては吉田君よりもより遙かに将来に対する期待をいたしております。国家の、我が国政の上に重大な役割を果して頂かなければならない前途春秋に富む私は政治家だと思つております。そういうことですから、一つこの点に対して私どもは、その一つ何といいますか、今、吉田というものを重しとするか、国民を重しとするか、そういうことを一つ是非お考え願いたい。国家あつてのいわゆる吉田首相の存在である。吉田首相があつて国家があるのではないのですから、今日極めてもう事理明白な事態にこれは到達いたしておりますので、この点を、一つあなたはこの際、私から申しますれば、吉田排撃の最前線に立つて頂きたい、身を挺してこれは一個人としてのあなたの御存在というものは、そういう小さい存在でないから、私はこのことを申上げるわけなんです。そうしてこのいわゆる汚職事件、この疑獄事件というものを馬鹿馬鹿しい刑事問題云々なんというような子供だましみたいなことをおつしやらずに、行動の上で行為の上で打開 するということを今日おやり願わなければならない。個人のことに関することに対しましては本日言い難いところもあると思いますが、まあ公の、公義の上におきましてあなたの、この時局をこの際をどうするかということに対しての、私から今申上げたことに対して、今一応いわゆるここで駈引きや見栄や外聞か憚つておる時期ではないのです、今日。だから私はこの通り甚だあれの足らざるものでありますけれども、本当にこれは何とかしなければならないんだということを憂うるから、こういうことを申上げるのでありますから、それを一つお考えを承わつておきたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 時局に対しまする心構えは先ほど申上げた通りでございまして、いろいろお述べになりましたことに私ちよつとお答えのしようがないのでありますが、真剣にこの時局の解決について考えております。それだけを申上げておきます。
○大倉精一君 私はこの際緒方副総理に二、三御質問申上げたいのですが、折角の機会ですから、他の委員諸君はも発言があると思いますので、私は端的にお伺いしますが、副総理がこの際いわゆる作文を朗読するような実のないようなお答えじやなくて、親切に一つ納得の行くようなお答えを願いたいと思います。我々が決算委員会において毎年度におけるところの会計検査院からの報告を見まするというと、逐年この批難事項が増加しております。例えば昭和二十一年には百七十五件というものが、累年増加をして昭和二十七年には千八百十三件というような莫大な件数に上つております。これはさつきの御説明によるというと、検査能力か増加したから、そういう原因もあるからというお話でしたが、これは少し私は認識が違うんじやないかと思つております。例えば昭和二十六年におきまして二%の現地調査、この現地調査に対しまして農林関係がすでにもう五百件ある、而も補助工事関係においては、調査事項の七〇%乃至八〇%は指摘事項が確実にあるということは、検査員諸君も言明しております。なお、この能力が更は倍加すれば、この件数は十数倍、数十倍となることは必至であります。こういうような事実に対して、一体どういう原因からこういうような事態になつているのか、この批難事項の件数は一つも減少の傾向が見えない。これは非常に重大なことだと思いますが、こういうような現実の事態に対して副総理の御見解を一応伺いたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 先ほどのお答えを繰返すようなことになるかも知れませんが、この点につきましては、やはり職員が予算或いは法令等に対する考え方が少し弛んでおつたということもあろうと思います。政府におきましても十分そういう点気付いておりまして、極力職員の資質の向上に努めておるのであります。今のところ御指摘のように、年ごとに不当支出として指摘される数が殖えていることにつきましては、私どもとしても誠に遺憾なところであります。
○大倉精一君 私はそういう御答弁がいわゆる作文を朗読される答弁じやないかと思う。第十六国会におきまして、あなたは昭和二十五年度の一般会計及び特別会計並びに政府機関の決算を承認するに当つて、こういうような発言をされております。その要約を議事録によつて見ますと、予算の執行につきましては、かねてから予算の目的外使用その他不当の使用を厳に戒めると共に、その効率的且つ合理的使用に極力留意して参つたのでありますが云云、誠に遺憾に堪えないところでございます。今後一層綱紀の粛正、遵法精神の涵養、会計制度の整備、研修施設の充実を図り、経理職員の執務の適正、能率の増進等を期すると共に、予算執行の事前監査を強化して、経理の適正且つ効率的運営を確保し、御要望の趣旨に副うように格段の努力をいたしたい所存であります、ということをいろいろ項目を並べておられる。ところがその項目が一向に現実に効果的に現われて来ていない。今あなたがおつしやつたように官吏の経理能力の不足というような点も御指摘になりましたが、然らばそういうような点があるとするならば、或いはあるとしたならば、一体この御発言以後において、政府におかれてどういうような具体的な措置、努力をして来られたかということについて御説明願いたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) それは項目にしますればそういうことになりますけれども、要しまするに、職員の資質の向上、又法令、予算に対する考え方を厳粛にするということ以外にないのでありまして、その点につきましては、終始各省におきまして、できるだけの努力を払うように機会あるごとに、その点を強調いたしておりますので、それ以上にその政府の方針をどれだけ遵奉されておるかということが今の数字の上に現われている結果でありますが、政府としてはできるだけのことをやつているつもりであります。
○大倉精一君 各省にそれぞれやらしている、できるだけのことをやらしているということをおつしやるのですが、その答弁も私には納得できない。非常に抽象的な観念的なものだと思います。当決算委員会において、先般のこの委員会におきましても、例えば麻袋の問題が最近やかましい問題になつている。この問題一つ取り上げてみましても、いわゆる昭和二十六年に不要な麻袋を三百万枚、八億七千万円を買つている。これが一年間使われずに放つてあるのであつて、そのことが当時衆議院の決算委員会において取り上げるか取り上げないかということが一時問題になつたことがあると聞いております。そういうような政治問題化して来ているような問題について、更に昭和二十七年ですか、その問題の真最中に更に麻袋を五百万枚買つておられる。ところがその当時の食糧庁長官がこの五百万枚買う決裁を盲判を捺しましたということを、この委員会で証言されております。而も食糧庁長官たる者がそういう政治問題化しておるような最中に、そういう問題について少しも関心を持たずに盲判を捺すというような事態が、私は何とあなたが美辞麗句を並べられようとも、この批難事項の増加の一つの原因であり、延いては綱紀粛正ではなくて綱紀紊乱の累積になつて来ておる。そうして今日のごとき誠に不祥事件が発生して来ておるのだと私は考えざるを得ない。国民もそう考えておるだろうと思います。そういうような決算委員会におけるところの、そういうふうに盲判を捺した、そういうふうな事態について、副総理はどういうような感想なり御意見を持つておられるか、ちよつと参考のために伺つておきたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 今農林関係の政府委員がおりませんので、その後の経過を私承知しておりませんが、篤と一遍農林関係のほうを調べましてお答えいたします。
○大倉精一君 私は今申上げておるのは、経過をあなたに知つてもらおうということを申上げておるのではなくて、明らかにこの委員会で当時の長官が、これは盲判を捺しましたということを証言された事実、而もその盲判を捺されたというその当時において、いわゆる麻袋三百万枚というものが衆議院において政治問題化されようとするその時期において盲判を捺して、更に五百万枚という麻袋を買つて、今日大きな問題になつておる。その事実がある。その事実に対してあなたはどういうお考えを持たれるかということを聞いておるわけです。
○国務大臣(緒方竹虎君) 事実があるという御言明を疑うわけではありませんが、私経過を承知しておりませんから、ここではつきりした責任のあるお答えができませんから、知つた上でお答えします。
○大倉精一君 そういう工合に逃れて行けば、それであなたはいいかも知れませんが、更にその当時のいわゆる東畑さん或いは清井総務課長というような方々の人事についても非常に疑問な点がある。例えば人事の刷新をするとか或いは責任の明確化をするとかいうような作文的な御答弁がありまするが、併しながらその当時の東畑さんは、これは降職ではなくて、現在どこかの次官になつておられます。それから清井さんは更に栄転をされて水産庁の長官になつておられる。こういうようなことで、当面ほんの僅かな時期だけ形式的な処分といいますか、そういうことをやつて、そうしていわゆる一般に熱をさましてから更に起用をする、或いは又その当時の安孫子長官も私は先般ここで質問をしたのですが、処分として厳重な注意を与えた。厳重な注意と書いてある。ところが驚いたことにはあなたは誰に厳重注意されたか、当時の大臣誰か、さつぱり覚えがありません、こういうことなんです。一体そういうことで、そういうような人はいわゆる文章上の形式上の厳重注意とかいうようなことだけで済まして、而も日にちがたつというと、更に前官よりも遙かに栄達をされたような、そういう栄転をせられておる、ここに私はどうも納得の行かないところがあるし、国民としても非常に不明朗なものがあると思いますが、こういうような問題についてどういう工合にお考えになるか、これも又その事実は知らないからとは、これは言えないだろうと思いますが、そういう問題について一つ御意見を伺いたい。
○国務大臣(緒方竹虎君) 私が直接知らんことに、ここで責任のある言明はできませんから、その事実を突きとめて調べた上でないとお答えできません。農林の政府委員が今参つておりませんから……。
○大倉精一君 副総理がそういう事実を知らないということであるので責任を持つた答弁ができないとおつしやるのですが、それならそれとしまして、然らばそういうふうな人事について詳細に一つお調べ願つて、或いは又先ほど申しましたような盲判的なことについてもお調べ願つて、改めて責任のある御答弁を願いたいと思います。御所見を伺いたいと思います。こういうことが根絶しない限り、私はあなたが幾らここで美辞麗句を並べられても、結局は作文の答弁であり、実のない答弁であると言わざるを得ない。そこにいわゆる政治の腐敗というものが出て、そうして批難事項、不当事項というものは累年殖えて、更に汚職、疑獄というようなものにも発展して来る最大の原因があると私は考えます。 更にここでこの問題に関連してお伺いしたいのは、そういう重大なる一つの責任問題を惹起した場合について、いわゆる行政処分といいますか、こういう問題についてはどういう方針でおられるかということについてお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 事態を究明した上で実相をつきとめまして厳重な処置をいたします。
○大倉精一君 これは名実ともに厳重という工合に私は確認をしておきますが、今の御答弁の厳重に処分するというのは、これは通り一遍の、誰でも言う私は答弁だと思う。その答弁は私は名実ともに厳重な処分をされるという方針のように確認しておきます。 次にお伺いしたいのは、現在汚職問題或いは疑獄問題、先ほども平林さんがいろいろ御質問になりましたが、非常に重大な段階に来ておると考えております。ますます最近の新聞等によりますと、この汚職、疑獄の問題が毎日毎日発展して行くような様相が出ておる。而も政府は依然として検察庁の結果を待つてからというような恰好で、国会においても、さつぱり国民の納得の行かないような答弁に終始されておる。而もその間において政府みずからがこういうような問題に対する責任の所在を明らかにする、みずから進んで責任の所在を明らかにするという先ほどの緒方副総理の弁明とは全く縁のないような恰好で、責任の所在を明らかにせずに、いわゆる保守合同とか何とかいうような、或いは又最近には犬養法相の不明朗な動きも指摘されておるようなことも加わつて、いわゆる国民の疑惑と、ひいては国会に対する不信というものが非常に重要な様相を以て私は進展して来ておると考える。ここで私は一つお伺いしたいのは、先般衆議院の予算委員会において、改進党の中曽根君から大野国務相並びに石井運輸大臣に対するところの、おのおの百万円の収賄事実を指摘されました。而もこれは政治責任を以て言明をするという指摘がありましたが、その後衆議院におけるところの運輸大臣並びに大野国務相あたりのいろいろな言によりますというと、対決します、明らかにしますということをたびたび言つておられます。私は中曽根君が衆議院において懲罰動議によつて懲罰にかけられるということを聞きまして、そうなれば、この事態はおのずから国民の前に明らかになるだろうという工合に考えておりましたが、どういういきさつか、これも又極めて疑惑を持たれるような恰好で以て懲罰動議が取消されております。こうなつて来ると、一体国務大臣のそういう問題について、どういう時期にどういう方法で国民の前に明らかにされようとするのか、非常に疑問を持たざるを得ないようになつて来ておる。先般の参議院の本会議におきましても、石井光次郎は絶対そういうことはありません、こういう答弁をしておられまするが、これは私は我々のような陣笠議員か或いは普通のものなら、そういう覚えはありませんで済むかも知れません。済むかも知れないが、いやしくも国務大臣であり、而も問題の中心的な責任者であるところの大臣が百万円もらつたのだ、こういうことを言われ、そうして国民はまさにこの両大臣に対するところの疑惑を非常に深めており、先般の本会議におけるところの平林んの言葉を借りて言うならば、いわゆるビキニの灰をかぶつたまぐろです。このまぐろは灰をかぶつておるということを国民はみんな考えておる。このまぐろは食えないと考えておる。それを政府は灰をかぶつていないのだ、健全だということを一体どういう機会にどういう方法で以て明らかにされようとするのか、或いはこの答弁は恐らく検察庁の手にかかつておるから、検察庁で明らかになつてからという御答弁があるだろうと思います。併しながら検察庁が明らかにするなんといつても、昭電事件だつて未だに明らかになつておりません。もうこの事件が検察庁において本当に明らかにされる時分には、吉田内閣なんというものは消えてなくなつておるかも知れない。私はこういう問題はそういう法律或いは規則に引つかかつておるというのじやなくて、これはもう政府みずから政治責任を負うて国民の前に明らかにすべきである。たとえ法律にかからなくても、或いは規則に抵触しなくても、国民は道義の裁きをすると思う。従つてどういうような汚ないことをやつても法律にさえかからなければ差支えないのだということは、まるつきり私はやみ屋が法網をくぐつて行く根性と同じようなことだと思う。そういうことでは私は国民は納得しまいと思う。従つて私はこの際日本のこういう混沌たる現状を打開するために、その一端としてこの両大臣の潔白を如何なる時期に如何なる方法によつて国民の前に明らかにされようとするのか、その政府の方針について一つのお伺いしたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 政府に道義的な責任或いは政治上の責任があるということはよく承知しております。併し今御指摘になりました石井、大野両大臣に関する先般の衆議院における中曽根発言、これにつきましては検察の取調べについては一々私は承知しておるわけではありませんが、私が確かめ得た範囲におきましてはそういう事実はございません。従いまして政府としてはあの中曽根発言によつて直ちに進退を決するというようなことは考えておりません。なお懲罰動議の取扱いにつきましては、これは衆議院の議運が国会として独立して扱つたので私の御答弁できない範囲でございます。
○大倉精一君 何か、こう副総理は先走つて考えておられるようですが、私は中曽根君の発言以来、石井運輸大臣並びに大野国務大臣の問題について、直ちに政治責任をとつて引退れというような発言はしておりません。これは今あなたが、私の調べた範囲においてはそういうことはないとおつしやつたが、国民はそれではわからない。やはり依然としてこのまぐろは灰をかぶつておる。そこで私の今お尋ねしておることは、中曽根君のああいう機会が外れた今日において、その両大臣に対する潔白、白というものをどういう機会に、どういう方法で国民に納得できるような一つの証しを立てるような方針でおられるか。或いはこれをそういうことはないのだということで、そのまま有耶無耶に済まして行つて、幸いにして検察庁においていわゆる法律にかからないということであれば、そのまま知らん顔をしてやつておつても差支えないのだというようにお考えになつておられるのか。その点について御説明をお願いしたい。
○国務大臣(緒方竹虎君) あの国会内における発言によつてすぐ政府は進退しろと言われるのでございますか。
○大倉精一君 私の申上げるのは政府の進退、あの中曽根君の発言によつて政府は責任をとつて進退を決するということは、そういうことは言つておりません。
○国務大臣(緒方竹虎君) 責任をとるということはどういうことですか。
○大倉精一君 これは一つゆつくり聞いてもらいたい。というのはもう一回申上げますが、石井運輸大臣及び大野国務相が百万円もらつたということは、これは中曽根、政治責任を以て申上げる、証拠もれつきとしてある、併しながら検察庁の捜査の妨害を考慮し、この際は出さないが、政治責任を以て申上げるということを言つておる。これは新聞紙上に載つておる、国民は皆知つております。それで運輸大臣もそのことについて、今潔白である、何らかの方法において必らず明らかにするということを、衆議院の運輸委員会でしたか、予算委員会でしたか覚えがありませんが、発言されておりますことは、議事録に書いてある。併しながらその後中曽根君の懲罰動議が撤回された。懲罰動議をやればそれで明らかになつて来るだろうと思つておりましたが、それが撤回された今日において、すでにどういう方法で一体明らかにされるつもりであろうかと思つて私は期待しておりましたが、何らそういうものはない、そこで政府としては……。
○国務大臣(緒方竹虎君) お答えをいたしますが、政府は……。
○大倉精一君 政府はどういう方法によつて……。
○国務大臣(緒方竹虎君) 只今答弁中なんです。
○大倉精一君 どういう方法によつて明らかにされる方針なのか、御意向なのかということを伺つておるのです
○国務大臣(緒方竹虎君) お答えいたしますが、中曽根発言もありますが、その席において大野、石井両大臣からはつきりとその事実がないということを申上げております。中曽根発言が疑いをかけた、同時に片方ははつきり自己の政治的責任において言明しております。それははつきりしておると考えます。
○大倉精一君 それはそれ以上の御答弁はできにくいと思いますが、それではつきりしておるものなら、その後において国会でこの問題を蒸返していないはずなんです。国会議員の我々ですら、はつきしていないのです。これは片方はあると言い、片方はないと言うのです。その後においても国会においてしばしば問題になり、先般参議院の本会議においても、石井運輸大臣みずからが、石井光次郎は決してそうでないということをおつしやらなければならない。従つてそれはその一端ですが、これはその他の閣僚或いは政府の高官と言いますか、そんなかたにもいろいろ疑惑が出て来ておるのです。従つて国民はもう全く今の政治というものに対するところの信頼と言いますか、そういうものが全然なくなつて来ておるということは事実です。従つて本会議の答弁あたりを見ておりましても、軽々に進退を決すべきじやないという御答弁が、これは吉田さんが言われてから、ずつとこちら同じことを言われておりますが、これは軽々にというのは一体どういう時期になつたら軽々じやないことになるのか、一体現在の時期は軽々であるのかどうか、どういう時期になつたら一体軽々でないようになるのか、その点について一つ伺いたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 御質問でありますが、根拠がはつきりいたしませんものですから、私のお答えしようがないのでありますが、中曽根発言に対して両大臣ははつきり否認しております。それからいろいろそういう噂さが出るから世間は疑惑を持つておる。或いは又国会で発言になることはふさぐことはできませんけれども、政府としてはないものはないと申上げる以外に、それ以上にない証拠を示すことができませんので、私が承知しておる範囲において、そういう事実はありません。こういう最も厳粛な参議院の決算委員会の席上において御質問がありましたから私は申上げる。これ以上のことは私は申上げようはないと思います。
○大倉精一君 それではここは検察庁ではありませんので、犯罪の事実を指摘して追及するという場所でありません。ここは私は政治責任を追及する場所であると思いますが、然らば少し観点を変えて、こういうような現実の事実の事態、この事態に対して政府の責任について、先ほども平林委員の御質問でいろいろお答えになつておりましたが、やはり責任は感じておられませんか。若し感じておられるとするならば、その責任をどういう方法によつて国民の前にとろうと考えておられるか、これは非常に重要な問題で、恐らくそういう段階ではないという御答弁があると私は思いますが、一体そういう段階というのは、一体どういう時期なのかというようなことについて、もう一遍重ねてお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 現実の事態ということが私によくわからんのですが、石井、大野両大臣に関する問題は、先ほどお答えいたした以上にお答えのしようがないのであります。
○大倉精一君 そういう御答弁で終始されるとすれば、何をか言わんやですが、現実の事態というものがわからんと、私はそれが本当だとすると、わからんのは政府だけであつて、これは国民皆わかつておる。我々国会議員にもわかつております。それが緒方副総理が現実の事態というものがわからないということは、私はこの総合した現実の事態というのがわからんというのは政府だけだと考えます。私はこの問題についてこれ以上追及しても同じようなお答えよりして頂けないと思いますけれども、そういうようなことがやはり前に戻つて、本決算委員会において毎年々々批難事項が増加して来る原因でもあり、その根元を私は直さなければ、こういう事態は防げないと思います。法律を変えてみても制度を変えてみても、その根元を直さなければ、こういう事態は直つて来ないと思います。ただ、綱紀の粛正或いは責任の明確化ということをおつしやいましたが、私はこの際本当に綱紀の粛正、責任の明確化を政府みずからが陣頭に立つて、この際責任を明らかにして、そうして進退をみずから決すべき時期が来ておると私は考えております。これ以上申上げませんが、緒方副総理の今のこの事態におけるところの政府の責任の明確化ということについて、最後に一つ御答弁だけ承わつて質問を終ります。
○委員長(小林亦治君) 政府をお呼びしているのですから、予備費に関連する政府の態度というものについての関連の御質問があるのは、これは当然だと思うのですが、成るべく議題にしぼつたところの御質疑を願いたいと存ずるのです。際限がないと思いますので、委員長からそのことを要望しておきたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 先ほど平林さんにお答えしたときに申上げたかと思いまするが、事態がすでに現われたもの、これに対しましては、政府としてはできるだけ検察の威信を尊重いたしまして、その取調の結果を待ちまして善処いたします。これはたびたび総理大臣から申上げておるところでありまして、決して政府が責任をごまかそうというようなことは考えていない、それだけは御了承頂きます。
○八木幸吉君 一言だけ、今この段階における政府責任という言葉が大倉さんと緒方副総理との質問応答の中に出ましたが、その点でただ一点私は伺いたいのですが、吉田内閣の元閣僚であつた横尾龍さんが逮捕されておる、この事態について政府はどういうふうにお考えになつておるかという点を伺つておきたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) これは何か証拠隠滅か何かに関連して逮捕ということになつたと思いますが、政府としては仮に政府をやめたのちの出来事でありましても、曾つて政府におつた人であるだけに非常に遺憾に存じております。
○八木幸吉君 もう少し具体的に、その遺憾の程度と申しますか、お考えがあればもう少し詳細に伺うわけに行かないでしようか。つまり元閣僚が逮捕されているということについて、ただ遺憾であるとお考えになつておるだけでありますか。
○国務大臣(緒方竹虎君) 閣僚時代のことであるか、或いは閣僚をやめたのちの会社関係のことであるか、私まだ承知しておりませんが、閣僚をやめたのちのことでありましても、政府としては非常に遺憾に存じておりますということを申上げたのであります。
○山田節男君 さつき大倉委員から質問された事項を繰返すようでありますが、副総理の見解をもう一遍明らかにしておきたいと思います。本決算委員会で昭和二十六年度の会計検査院からの決算報告書を審議しておるわけでありますが、その審議の過程においていろいろ発見し、又更に続いて提出されました二十七年度の決算の検査報告書を見ましても、累年予算の執行に際しての不正な行為が激増と申しますか、累増の傾向にある。このことは我々としましても非常に遺憾なことであります。而うして終戦後年を経るに従つて、こういう予算の執行が杜撰になるのみならず、不正な支出をされているということは、これは国民としても全く堪えがたいことであります。而も我我がこうして国会で、本決算委員会で審議しておりますことは全く氷山の一角、極く一部を知り得るのみでありますが、一班を以て全般を推すと、これは実に恐るべき事態に今我々は直面しておると思うのであります。先ほど緒方副総理からもいろいろお話がございましたが、又副総理もおつしやるように、この問題は第一に人の問題ということも言い得るでありましよう。それから第二にはやはり制度の問題もかような憂うべき事態を惹起する大きな原因をなしておると思うのであります。そこで第一の人の問題でありますが、これは一々具体的に申上げても副総理は一々事務に通暁されておるわけではないのでありますから申しませんが、全般的に見まして、こういつたような不正な支出によつて国民の税金が浪費、濫費され、損害を及ぼすということになつておる。先ほどから平林並びに大倉委員からもお話になりましたが、我々が全く驚くべきことだと印象ずけられますことは、いろいろな農林省の食糧庁関係の二十六年度で申しますと、タイから輸入いたしました砕米の処理の問題或いは二十七年度におきましてはビルマから輸入した黄変米の処理の問題或いは麻袋の購入の問題、こういうように数十億に及ぶ損害を及ぼしました当の責任者が単なる訓告であるとか或いは減俸であるとか或いは厳重に注意する或いは注意する、こういうようなことで事が済んでおる。この事態が私は綱紀粛正を強く叫んでおる現政府として、二十六年度、二十七年度だけ見ましても、綱紀の粛正はますます緩んで来ておるというこの事態、これは先ほど申上げましたように明らかな事実なのであります。そういつたような行政罰と申しますか、そういう国民に対して非常な損害を及ぼす予算の執行の趣旨に反しておる者に対して、単なる厳重な注意というような程度のことで、今副総理がおつしやつたように予算の執行に当つて適正な効率的な支出がされておらない。これに対して調べた上で厳重に処分するとおつしやいますが、併し現在のこの事実、これはもう副総理も御存じのことであります。それでいいのかどうか、この問題が一つであります。 それからもう一つは、制度の問題でありますが、例えば建設省、農林省のごときは殊に莫大な一千億以上の金を使つておる。建設省におきましても公共土木事業、災害復旧等に使います金は御承知の通り非常に多いわけであります。これを現制度で、我々もここで審議調査いたしますと、例えば国庫の支出負担行為の担当官それから成功認定という制度がございまして、これらの極めてあいまいな制度になつておるがために、そこに非常に何と申しますか、不正な事実を誘致するような制度の欠陥がある、かように私どもは考えております。又それにつきましては、大蔵省の現在のそういうものに対する組織、制度というものも、どうも原因をなしておるんじやないか、制度の欠陥もあるんじやないか、かようにも実は考えられるわけであります。 副総理にお伺いしたいことは、第一にこの人の問題に対する、そういう国民の税金の塊りである予算を執行するに当つて、かように不埓なことをした者も単なる厳重な主意した程度のもので、これを今副総理のおつしやるように粛正し得るかどうか。現制度に対する副総理の御見解と、これではいかんから将来何か具体的にもつと罪を重くするとか、処分の方法を変えるとかいうような一つ御方針がなくちやならんと思うのです。これについて具体的な副総理のお考えを承わりたいと思います。 それから第二は制度の問題でありますが、この制度の問題も今回行政整理と共にいろいろ組織等も考えていらつしやるのでありますが、こういう重大な建設、農林というような両省に関する莫大な費用を使う部面につきましては、当然かようなことも留意されると同時に、これは実現をされるべきじやないかと思うのでありますが、こういうことを政府としてお考えになつておるのかどうか、この点を一つ先ずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 今御質問になりました第一の点、人事のことでありますが、先ほど大倉委員からもお尋ねになりまして、私甚だ迂濶で、その人事がどういう経過を或いは調査を、取調を経て訓告というような措置に落ちついたのか知らないのでありますが、果してどういう筋を立てて、こういう結論になつておるか、今御質問を承わつただけの事実であれば、相当これは国民の税金をそういう放埓なやり方によつて使つて、その筋が立つていないということは重大なことでありますので、よく農林関係に聞いた上で御答弁をいたしたいと思います。 それから制度のことにつきましては、今の国費が濫費される原因が、何か制度に原因があるのじやないかということも考えますが、この官庁の制度は先般行政機構改革につきまして、多少頭に入つておる程度でよくわかりませんけれども、昨年の西日本の水害のあと、災害額の見積り等、予算編成に当りまして、だんだん調べまするというと、かなりルーズな点がありまするので、この点につきましては建設省等では特に監査を厳重にし、できるだけ真実に近いように効果を挙げておると考えます。大蔵省におきましても、この点につきましては、非常な事務の督励をしまして、差当りのことはできておると思いまするが、なお、そういう弊害を抜本的になからしめる上におきまして、どういう制度が適切であるかということにつきましては、今行政機構改革について、まだ中途におりますので、御質問の趣旨も体しまして、十分検討して行きたいと考えております。
○山田節男君 これはまあ副総理としては極めて抽象的な御答弁になるということは、これは止むを得ないと思いますが、とにかく二十九年度におきましても、一兆予算に抑えて、何とかインフレーシヨンを抑圧しようという根本方針をおとりになつております。そうでなくても、予算の執行は厳粛でなくちやいけない。とかく国会にいたしましても政府にしても、予算ということになれば、成るべくたくさん取ろう。又国会においてもこれが非常な華やかな論議になつて参りますが、決算はむしろそのあとで予算を執行した結果を見て、将来どうするかというところに、これは大きな意味があるだろうと思うのです。併しかような不正事項が年々殖えるこういう事態を見ましても、政府自体がこの決算というものに対する関心と申しますか、重要性を認識することが薄いが故に、こういつたような不正行為が激増の情勢になつて来たのじやないか、私はかように確信するのであります。 そこで私は今副総理からもおつしやいましたが、かような事態はこの新年度に入つて、更にこれが昨年よりももつと悪くなる。これは現状に放置いたしますならば、二十六年、二十七年、又二十八年度におきましても、部分的に我々が聞くところにおきましても、二十七年よりか予算の執行に関しては改善されていないということは、これははつきりした事実を会計検査院からも聞いておるのであります。ですからこの二十九年度はこのままに進めばもつとひどいだろうということを我々が予想し、非常に憂いている点であります。そこでもう一遍私は副総理から確認いたしたいことは、かような事態は、これは副総理がお調べにならなければわからんとおつしやるかもわかりませんが、少くとも本決算委員会で我我がこうして審議いたしまして、我々の申上げることは決してホラでもなければ、無根のことを申上げているのじやない。こういう厳然たる事実でありますから、政府としてはやはり今年度においては、かようなふしだらな予算の執行をせしめないという従来の行府上の点或いは制度の点におきましても、一つの新年度早々固い決意を以て何か是正の途を具体的に講ずるということを一つ本委員会において確言して頂いて、そうして我々はこの審査の過程におきましても、その結果が如実に現われるようにして頂きたい。かような念願から申上げるのでありますが、副総理の口から今年度は今までとは違つた予算の執行を公正に効率的にやるというような、何か具体的な一つ策を施すという御決意があれば、そのことを本委員会で一つ確認させて頂ければ非常に結構だと思いますが、如何ですか。
○国務大臣(緒方竹虎君) 今御指摘ありました点は今度の予算がいわゆる均衡予算で非常に窮屈でありますが故に、予算編成に際しまして予算を効率的に使用するということにつきまして、大蔵大臣からも各省責任者に対して十分に趣旨の徹底に努めたのでありますが、今御意見の点もありますので、御趣旨が実現されますように努力をいたします。
○山田節男君 さつき副総理もちよつとお触れになりましたが、昨年度の六月七月〇大水害、それから九月初めの第十三号台風によりまして、非常に大きな災害を受けた結果、衆参両院に特別委員会が設けられ、緒方副総理もそ水害対策の本部長としていろいろ御心配願つたわけですが、その後ああいつたような経過を経て、政府も非常に制約された財政上、十分のことはできなかつたのでありますが、ともかく或る程度のものを補助金の形においてお出しになつておる。或いは予備金等をお出しになつて急場をしのぐという形になつておるのでありますが、今年に入りまして、私もこの水害対策特別委員をいたしておりましたので、北九州或いは近畿、中国等からいろいろ陳情を受けたのでありますが、一方からはこれは一つの水害ブームだ、災害ブームだ、非常に金が政府から来たので、一つのブームを来たしている。災害景気を起している、こういうようなことも聞くし、それから昨今我々が国会でいろいろな陳情を受けます点は、会計検査院が非常に検査が厳重であつて、何と申しますか、災害の復旧のむしろ邪魔をし、或いはそれを歪曲するような干渉があるというようなことも、実は我々の耳に聞くのでありますが、殊に緒方副総理としては対策部長として、あのときに非常に御心配になつたのですが、これも一つの予算の執行であります。ああいう臨時の国庫支出、予備金、或いは補助金という形でかなりの金が出ておるわけですが、先ほども申上げましたように、予算執行の上におきまして、どうも各官庁共極めて放漫である。この事態を見まして、この水害災害の対策に対する国庫の支出も或いは放漫に使われておるのじやないかと考えられるし、併し半面におきましては、会計検査院が極度に干渉がましいことまでやつて、我々の災害復旧を妨害しておるというような意見も聞くわけでありますが、政府はこういつたような実態を知つておられるのかどうか。殊にああいう大きな災害でありますから、政府としても本腰を入れてやつておられると思いますが、この点に関して政府が御覧になつて今の進行過程は非常にうまく行つておるというお考えなのか、まだまだ非常に足りないというお考えなのか、この点を一つ緒方副総理の、これは御所見でなくて御報告を一つ得たいと思う。
○国務大臣(緒方竹虎君) 昨年の殆んど前例のないような大風水害のあとに、たまたま財政上の大局から見まして、財政規模をできるだけ圧縮せなければならんような事態になつたので、政府としても、できる緊縮は徹底させたいという気持でおりましたが、風水害の被害につきましては、これは災害の点は、先ほど申上げた経費の見積りの水増のような虞れのあるものを厳重に査定して、一千八百億と言つておりましたものが一千二百何十億かに査定されるような事態が現にあつたので、この点につきまして、政府として財政規模と睨み合せて、厳重にやつたことは事実でございますが、会計検査院の行過ぎで云々ということは、あとで大蔵政府委員からお答えできるかも知れませんが、私のほうには耳に入つておりません。いろいろな、今御指摘になつた非常に費用が少くてどうにもならんというような非難は、ときどき聞くのでありまするけれども、今の財政の時代でありまするので、何とか繋いで行つてもらう以外にしようがない。今御指摘のありましたような大きな不満と申しますか、それは私のところには達しておりません。
○飯島連次郎君 私は折角の機会でありますから、問題を国会開会中における予備費の使用ということに限つて、副総理に極めて簡潔にお尋ねをし、併せて御所見を伺いたいと思います。それは、従来の閣議決定をかなり大幅に破つて、今回の閣議決定において、比較的重要な経費は国会開会中には支出せずという条項を削除された。これが本日の当決算委員会において、前回もそうでありましたけれども、只今副総理の申されるように、緊縮予算を標榜した今日、さなきだに予備費の支出については累年緩和という、ルーズになつて来た傾向を辿つておる。それから閣議決定の沿革を見ても、これは昭和二十二年の閣議決定及び昭和二十四年三月における閣議決定等においては、内容においてさしたる変化はなかつた。ところが昭和二十七年の閣議決定を見ると、国会閉会中において、第二項で、「次に掲げる経費を除き、予備費の使用は行わない」ということで、これはつまり使用してもいい項目が三項目が掲げられた。これはかなりここにおいて、前二回の閣議決定に比べると緩和の傾向を示しておる。ところがこのたびの昭和二十八年の八月十四日の閣議決定を見ると、もう従来の閣議決定第二項に盛られておつたような使用をしてはならないという規定が、これは殆んど抹殺されてしまつて、それに代つて入つたのが、「災害対策予備費を使用する範囲は」云々ということが、これに置替つた。従つて、従来使用禁止されておつた重大な数個の項目というものが、ここにおいて削られてしまつておる。我々が予備費の使用について今後非常な不安を感ずるゆえんがここに存するわけです。従来の予備費支出の状況を拝見をしても、第十六国会の開会中において九件、それから第十八国会の開会中において四件、それから只今の第十九国会の開会中において十四件の国会開会中における予備費の支出が行われておる。緊縮耐乏を要求する重大なこういう時期に国会の開会中における予備費の支出をこういうふうに緩和をされて来るということは、まさに私は逆行だと考えるので、特に昨年度のああいつた大災害の発生した場合においては閣議決定をされた若干の故なしとはしないけれども、今日においてはその事由というものはすでに過ぎたわけでありまして、特に緊縮予算を組まざるを得ないという現段階においては、私は予備費の支出、なかんずく国会開会中における予備費の支出については、もう一度前に還つて、前に還ると言つただけでは言葉が足りないかも知れませんが、更に引締めて、少くとも昭和二十二年或いは昭和二十四年当時の国会開会中における予備費の使用についての閣議決定を、これは当然私はこの機会に遵守すべきものではないかと考えるので、この点について、そういうふうに閣議において改める御用意があるかどうか、或いはそういう客観情勢というものを痛切にお感じになつておられるかどうか、その点について、これは副総理の直接取上げて決裁を要すべき案件であると考えられるので、この点について伺いたい。
○国務大臣(緒方竹虎君) 予備費の性質等につきましては、今お話の通りであります。政府もその通りに考えておるのでありますが、昨年八月に予備費使用に関する制限を一部除きましたのは、全く昨年の風水害の結果でありまして、あのときに災害予備費というものを別にこしらえました。災害が不時に引続き起りましたので、それで国会中でも急を要するために使わなければならんというので、ああいうものをこしらえたのでありまして、この風水害等の不時の災害というものはやはり今後も起ることがないとは言えないので、今政府の責任におきまして、それ以外のことに予備費を支出することは戒しめなければなりませんが、予算を編成いたしましたのちに、非常な不時が起つて急を要するものがあつた場合には、政府の責任においてそれを支出する。併しながらそれは勿論国会を尊重する意味におきまして必要の最小限度に制限するという趣旨はどこまでも守る。いずれにしましても、予備費の精神は決して軽視しておるのではありませんので、昨年の災害の経験からこういう途を開いたのでありまするが、これを今後永久に、永久にというのは語弊がありますが、今後このままにしておくのがいいか或いは前の制度に戻るがいいかということにつきましては、もう少し模様を見て決定をいたしたいと考えております。
○飯島連次郎君 私は昨年の災害に対して特別措置を講ぜられたことについては、前言の通りこれを認めるのに決してやぶさかではありません。ただ従来予備費支出等についての経過を見ると例外扱いと称して閣議決定が必ずしも守られておらなかつた。而も国会の開会中において予備費を自由に支出してはいけないということを、当決算委員会においてはしばしばこれが警告を発して参つたことは、これは大蔵当局においては御承知の通りであります。ところが予備費の使用の時期等を見ると、国会開会の直前であるとか、或いは閉会の直後だとか、そういうときに相当多数の支出が決定されておるという事実もある。ですからこれは一種のこういうことは合法的な脱法行為と批難されるゆえんも私は決して当らずとしないと考える。こういうふうな予備費支出については過去の経緯があるので、特に閣議においてこういうふうに大幅に緩めてしまうということは、折角の予備費を存置したそもそものそのときの必要性に肯馳するということが起りはしないかということを我々決算に身を置く委員としては非常に心配いたしますと同時に、特に旧憲法時代においては第二予備金の支出は憲法とか、或いは会計法においては支出してはならないということに規定されておらなかつたにもかかわらず、事実は国会の開会中においては支出されなかつたり、支出すべからずという殆んど不文律がそのまま実行に移されて参つたという、そういつた過去における事実等に徴しても、私は予備金というものの支出については極めて慎重な態度と考慮を以て臨まれんことを要望するが故に、あえてこういうことを副総理にお尋ねをしておるわけでありまして、私は昨年の風水害等のことに関してはもうこれ以上申しませんが、特に今後の予備金の支出については、少くとも昭和二十二年或いは二十四年閣議決定等のあの方針と原則は最小限において遵守さるべきものと考えるわけでありますので、この点については即答は困難でありましようから、十分一つ閣僚の懇談会等において御相談の上、成るべく速かなる機会に当委員会に緒方副総理から、その件についてのお答えを頂ければ結構だと思います。なお、附け加えて御所見等をこの機会にその件について承われれば承わつておきたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 予備費の憲法上の精神を尊重しなければならんことは、これはもう申すまでもないことでありまして、従いましてやむを得ざる予備費の支出を要する場合におきましても、その趣旨で厳重に踏み外さんだけの措置をとつて参りたいと思います。なお、今御質問に対しまする完全な答弁はいずれ日を改めまして申上げます。
○飯島連次郎君 これは要望を申上げておきたいのですが、先ほど山田委員から或いはその他の同僚の委員から御質問がありましたので、私は蛇足を加えません。ただ当決算委員会において、私は強く要望申上げたいと思うことは、各省別の決算の審議は殆んど多くても四、五回、少いのは殆んど一、二回で大体済して参つておるのが今までの決算委員会における審議の経過です。ところでその決算委員会に出席をされる人たちというのは大体において各省の会計課長が中心で、そのときの案件に関係のある局長、政府委員の一、二名の人たちが出席される程度、それで大抵一年に一回の決算委員会における審議が済んで参つた。従つてさつき一、二の事例について副総理に目新しい問題を話題に供したわけでありますが、そういう状態であるから、大臣とか或いは政務次官が当決算委員会に出席されたということは過去二年有余の間に極めて稀である。そういう状態であるから、決算委員会における国費の不正不当の事実、而も会計検査院という正規の機関を通じて批難されておる。これはもう紛うかたなき国費の濫費等についても、大臣初め政務次官等は恐らく知られなかつたに違いない、私はそう判断する。恐らく会計課長程度或いはその主管の局長程度にとどまつて、ことが処理されて参つたのだろうと思い。そこで折角これほど予算委員会で慎重審議された国の予算の執行面における或いは不正不当の支出について執行部の最高責任者等において知られることが余りに少なかつたことが、やはり累年同様の案件について会計検査院から一年、二年はおろか、殆んど同様の種類の問題について累年批難を繰返さざるを得ないという事態を引き起して今日に参つた私は大部分の理由がそこにあるのではないかと思うわけです。従つて私が要望したいことは、決算委員会におきましては、なかんずく参議院の当決算委員会におきましては、必ずしもきわものを狙つているわけではありませんし、極めてこれは地道に而も真剣な審議を繰返しておるわけでありますから、これは委員会等から大臣、或いは若しやむを得ざる場合には代つて政務次官等の出席の要求のあつた場合には、勿論進んで出て頂きたいと同時に、私は一年に一、二回、長くても数回で済む審議でありますから、決算委員会にはむしろ各省の審議が行われる場合には、冒頭なり最後の締括りの場合に、進んで大臣なり次官がこれは出席すべきものと、こういうことを一つ閣僚の懇談会なり或いは近い閣議でも行われた場合には、その機会に特に副総理の発言を得て、今後はそういうことを実行に移して頂きたいことを私は強く要望いたすのであります。このことが、折角この緊縮予算を執行するに当つて、私は過ぎたことをとやかく申しませんが、特に昭和二十九年度の予算執行等については、過去一年若しくは過去二カ年における予算執行の状態がかくあつて、その一番大きな予算執行上の繰返し侵して来た不正不当の原因なり理由なり、その処分は、ここにあつたのだということを、現在の執行の最高責任者がよく大きな問題について肚に入れておかれるということは、極めて私は機宜を得た適切な大臣としての態度であり処置であろうと考えますので、この点を私は強く要望を申上げておきます。
○山田節男君 ちよつと関連質問。今飯島委員からこの予備費の支出についての御質問があつたのですが、今の副総理のおつしやつた御答弁はこういう意味なんですか。昨年の水害がありまして、八月の十四日ですか、予備費は比較的重要な経費は国会開会中は支出しないという条項を削つてしまつて、政府の非常に何といいますか、幅の広い自由裁量によつて予備費の支出ができる、これは先ほど副総理は、大きな風水害があつたから、国会開会中といえども、予備費を出さなければならなかつたと、こうおつしやるのですが、併し従来から、政府は閣議の決定というようなこともやらないで、まあ所管大臣が、これは総理が、副総理が了解を得たか、大蔵省に了解を得たか知らんが、とにかくまあ了解扱いということで、国会開会中でも自由に予備費を支出するような例がたくさんあるわけなんですね。ですから今の副総理の御答弁は、やはりこういう枠を外してしまつて、予備費は国会開会中といえども、比較的重要なものでも勝手に政府が支出するんだと、こういう御意見なのか。このことは今の憲法の予備費に関しまする条文、憲法第八十七条、これは予備費の支出については内閣は事後に国会の承認を得なければならんとある。この承認事項として本決算委員会に出されておるのでありますから、そういうことになりますと、予備費に関しての枠を外してしまつて、極めて幅の広い自由裁量でやつておいて、そうして国会にこの承認を求め得るということになると、最初に国会がこの予算を審議するという予算の審議権の根本問題の精神を無視するのではないか、そこに非常に大きな問題があるのではないかと思うのですが、さつきの飯島委員への御答弁は、そういう意味で政府はこの枠を外して、今後も国会開会中といえども、重要な経費支出についても勝手にやるんだとこういう御意見なのか、この点を一つ明らかにしておいて頂きたい。
○国務大臣(緒方竹虎君) 予備費は国会開会中の支出にいたしましても必ずしも違法であるということはないと思いまするが、ただ昨年の八月十四日の閣議決定によりまして、財政法第三十五条第三項但書の規定を直したのであります。勿論これは事後におきまして国会の御承諾を得なければならんことは申すまでもないのでありまするが、仮に違法ではないにいたしましても、憲法の精神或いは国会の建前から、止むを得ない支出にしても、できるだけ必要の最小限度にとどめておくということが、政府としては徳義的にとらなければならんことであると考えます。その点を申上げたのであります
○木下源吾君 二、三お尋ねしますが、私はこの今の違法だとか違法でないとかというようなことは、まあ副総理の人となり、人柄、そういう点で余りそういうことには触れたくないと思うのです。それは専門家がたくさんおつてやつておるのだから。併し大体政治的な面で一つ御答弁を願いたい。それなら副総理は本職やと思うのです。どうもこのような不正不当の事項が殖えるのですね。そうして一向に改まる形勢はありません。これは皆国民の税金でありまして、こういうことに関して、もうこれ以上こういうことを起さないようにするという確信がおありになるかどうか、これを一つお聞きします。
○国務大臣(緒方竹虎君) ちよつと御質問の要点を聞きそらしたのでありまするが、これ以上予備費を……。
○木下源吾君 いや、予備費ばかりでなく、全体の問題として、御承知の通りこれも二十六年……。
○国務大臣(緒方竹虎君) 不当支出が累年殖えて行くことにつきまして、それは従来も予算の執行につきましては、あらゆる場合に濫費に陥らないように、不当な支出のないように督励いたしておるのでありまするが、併し会計検査院の結果は、殆んど累年不当支出が増加しておるというような状態になつておりまするので、この点につきましては更に何らかの方法を講じて、こういう結果が現われないようにしなければならんと思つております。
○木下源吾君 そういう方法が、何らかと言うておられるが、実際ありますか。何かそういう、不正不当なものがこんなに殖えないというような方法を研究したことはございますか、それを一つ……。
○政府委員(植木庚子郎君) 先ほども副総理の御答弁中にもありましたように、政府といたしましては、会計担当事務者の訓練その他に十分意を用いようという方針の下に研修、講習等を実行いたしております。これも一つの方法だと考えます。或いは今国会にでき得るならば、何とかして御審議をお願いしたいと思います。一つの法案に。補助金等の不正不当な使用が起らんようにするために、いろいろな制度を今考えておりまして、折角今法制局等とも打合せまして条文整理をいたしております。これなども補助金使用に当つていろいろ特に間違いが起りますので、こうしたことについて当該管理者が十二分に気をつけて行かなければ、その責任は当然負わなければならんというようなことは明らかにしようということを目途といたしております。その他一般の会計事務につきましては、仰せの通り例年同じようなことを繰返すようにはなりますが、又多数の関係者を集めまして、機会あるたびごとに警告を常に重ねておる。これが実情なんであります。
○木下源吾君 今おつしやることは勿論そういうことをやらなければいかんと私も思う。先般当委員会が神奈川県へ調査に行きました。まあ小さい問題です。百三十五万円かそこいらの災害の復旧工事です。実際会計検査院の指摘によると、八十万でできる仕事なんです。それが百三十五万円で、それはまあとろうとしたのですが、事前に会計検査院によつて摘発されて、これはまあ補助金は返せということになつた。こういうようなことは、一つのこの問題をとつてみても、私は決算委員会でほかのことを余り知らないのですけれども、あの一つをとつてみて、行つて調べてみますと、大体そういうものを検査する人が殆んどもう少い。そういうことを検査する人が少い。それで会計の人を幾ら養成しても、そういう工事のことを検査する人間がおらなければ、ああいうことになるでしよう。ところが今の内閣は何かと言えば、行政整理、それが不当な行政整理というわけではありませんけれども、その行政整理のやり方が、大体そのなんですよ、天引行政整理です。なければならない技術を、これは必要なものでも何でも天引でしよう。そういうために私はああいうものが起きると思うのです。で、一方においては、こういうものをなくすることをどうしたらいいかとお尋ねすれば、今言うような優秀な、つまり会計をやる人間を養成する、一方においてはこの内閣は天引で行政整理をやつておる。そんなことを幾ら言つても聞かんですよ。そうかと思うと、人を減らしておいて、臨時だとか或いは非常勤だとかいうようなものをたくさん使つて国費はちつとも減りはせん。そういうような政策をやつておつたのでは、幾らあなたがたが、ここで今後いたしませんと言うても、私は跡を絶つものじやないと、こう考えるんです。もつと真面目なことをあなたがたおつしやらんと、これはみんな国民の税ですよ、皆国民の金ですよ。国民が非常に苦しい中を税金を納めておるものだということを頭から離しては私はいかんと思う。飯島さんから今お話がありましたね、開会中の予備費の使用の問題なども、本来がとつた金は皆自分のもののつもりでおる。政府の最高の首脳がそんな考えでいる。そういう考えでありますから、下皆これにならうのでございます。幾ら言つたつてそれは直るものじやありません。今の些細なことのようにあなたがた聞いておられるから、予備費の使用というものに対して手続上の問題くらいにあなたがたは考えておられるかもしれないが、そんなものじやない。国民から法律で収奪すれば自分のものだというこの根本的な考えが、そういうことをなしておると私は考える。これを改めなければ……。恐らくこれは私は批難事項がこんなに殖えておるのは、これは自由党内閣です。これは皆だんだん殖えて来ておる。でありますから、これを幸いにして緒方副総理のような立派なかたがやつておられるのだから、どうかしてこれをそういうことにならない、そういうことをここではつきり具体的にこうしてやるということを示してもらわなければ、国民はこれは納得しませんし、不安がますます募る。国民の不安が募るばかりではなく、吉田総理大臣が今何十名かの警官に守られておるというお話であるが、それもみんな国民の税金です。今のようなこういうような政治を行わなければ、そんなことは要らないはずである。何かと言えば、安易な方法で警官を殖やして、そうして身辺を守らせるとか、会計検査院が能力が殖えて来た、そんなことではこれは甚だけしからん。会計検査院が能力がよくなつたというようなことを、これを他面に言えば、国の政治の会計に関することはことごとく不正だ。こういうことをこれは裏書して言つておることと同じことだ。有能な会計検査院がおれば全部摘発することができると同じことなんです。私はあえてお尋ねするのですが、この決算委員会において、副総理は人格又国民の信望ある副総理から、責任を以てはつきりした今後これを、こういうことの起きないようにという方法を明示して頂きたいと思うのであります。それは副総理の責任があろうと思うわけです。官僚が何を言つたつて、国民は信頼しておりません。是非一つ副総理から、これを天下に声明してもらいたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 先ほどほかの委員からも御指摘になりましたが、とかく決算に対する関心が政府として薄いのではないかという御質疑がありました。決して決算に対する関心が薄いわけではございませんが、そういう印象を国会の内外に与えておるだけでも、政府として余ほど反省しなければならんと考えます。従いましてこの決算ごとに会計検査院から不当支出の指摘を受け、その指摘が年々殖えるというような傾向、これは従来も政府においてできるだけそういうことのないように督励して参つたのではありますが、今御質問の趣旨もありますので、今私ここに方法を明示するだけの用意を持つておりませんけれども、これは実際に考えまして重大な問題でありますので、必らず方法を研究して実施したいと考えます。
○木下源吾君 それでは私から方法の一つを先ず申上げておこうと思うのですが、いわゆる造船疑獄でありますが、この造船に融資をし、そうして利子を補給しておるのは、これは国民の血税であり、国民の金であることを御承知でありましようね。
○国務大臣(緒方竹虎君) 開銀から融資しておりますのは政府の財政投資でありますから、従いまして国民の血税の固まりとということは言えると思います。
○木下源吾君 この投資或いは利子補給等々に関しまして、いわゆるリベートと称さるるものが、これは国民の金を而も権力を利用してこれをとつた、こういうことになることは、これは当然でありませんか。私はまあそれはあなたはそうだとおつしやると思つて、次を進めますが、そういたしまするというと、このような権力を持つておるものが、而も実際にやるものが、その渦中に投じておるということは、これはどういうわけですか。私はこの点については今副総理はみずから進んで検察官を督励して、若し検察官がこれを明らかにしたときには責任をとるとか何とかいう前に、督励してそうしてこれを先ず一つ国民の前に明らかにして、犠牲にしてでも構わないのです。そうしてこれをやつたならば、下これにならつてそれはそういうことを今度やつては、こういうことになるということで、これは根が絶える一つの方法ではないかと考える、その点についてはどういう御所見か伺いましよう。
○国務大臣(緒方竹虎君) 今回の汚職事件というようなものに対しまして、積極的にむしろ検察を督励してという御意見でありまするが、政府としましては検察に対しましては、検察自身検察の威信を保ち得るように独立して活動することを妨げないようにすることが、私は検察当局の職責を遂行するのを、政府として督励する限度であろうかと考えております。
○木下源吾君 私はあなたとはいささか違う。総理大臣は国民の利益のために、而もそういうことの蔓延しないために、禍根を絶つためには進んで総理大臣はおやりになることが私は当然だと思う。あらゆる面から、これを早く捜査をする。早く結果を出すように、そういうことが今おつしやつた中にも、ほかにもたくさんやりようがあると思うのであります。あなたは今副総理でおられるのです。それで今私は言つておるのです。そうしてこそ何かそういうような今の、少しは画期的なことをおやりにならんと、国民は皆何とあなたがたがおつしやつたつて、これはよくないことをしておるということにもうきめておるのですよ。そういうことになりまするというと、国全体がもう殆んど収拾のつかないようになつておると思うのであります。もう道義というようなものは地方を払つておる。こういうようなことでは到底私は政治はあなたがたもやつて行かれまいし、国民の不幸この上もないと私は考えるのです。又あなたがたも国民のための政治をやるのだと、こうお考えになつたならば、当然今国民はこれを期待しておるのは、官僚やそういう者に期待しておるのではない。本当に国民の意思を意思としておるそのような人々にこれを何とかしてもらいたいという気持があろうと思うのです。それをやらなければ、副総理遺憾ながらあなたも同じ仲間だというように見られる虞れも多分にあると私は思うのです。ですから研究をしてどうこうなんというようなことよりも、多少軌道から外れてもよろしいから、みずから進んでこれを一つきれいにする。そういたしませんというと、如何に会計検査院が幾ら摘発いたしましても、或いは吉田総理のところへ警官を何個中隊殖やしましても国民の幸福にはなりません。どうかそういうようなことに一つ本当に考えを及ぼしたならば、ここで決意のあるところをもう少し具体的に示して頂きたいと思うのですが、如何ですか、できなければよろしいです。
○国務大臣(緒方竹虎君) 多少お考えと違つたようでありまするが、政府としましても、こういう汚職というような忌むべき事件が起りましたときには、どこまでも検察の独立威信を保たせて、その現われた結果が成るほど検察は厳正であつた、これによつて将来に亘つて汚職の起らないように戒める効果もあつたというふうに、国民が納得する結果を挙げたいと、切にそれを希望しておるのでございます。
○木下源吾君 それではもう一つ私は方法を話してみたいと思うのです。一体この造船にいたしましても、とにかくこれはやはり資本主義のもう最後の腐つてしまつたところへ行つていると私は思うのです。金さえ儲かれば兵器を作つてもよろしい、金さえ儲かれば不急な船台を殖やしてもかまわない、そういうような国民の利益を無視し自分の利華を中心にして、今どんどんおやりになつた諸君が、政界にも迷惑を及ぼしておるのでありましようし、いろいろそういう結果になつておると思うのであります。 〔委員長退席、理事谷口弥三郎君着席〕 これは根本的に私はやはり直すのには、MSAを引受ける、これなどは私は根本的に悪いと思う。このMSAを受入れて援助を受ける、このような政治のやり方が汚職や或いはその他の問題、国民に迷惑を及ぼすいろいろの問題の全部が、ここから私は端を発していると思うのであります。ですから本当に副総理が日本のこの危機を何とか防ごう、この危機を脱却するというならば、思いをそこにいたしてやらなければ、こういう問題はあとを絶ちませんし、そうして国民は非常にこれから苦しみますし、苦しむから何か不平を言う。不平を言えば、それを抑えるものを作らなければならん、悪循環なんです。それでますます苦しんで参りましよう。こういう点について私は最早御答弁はいりません。いりませんが、ほかにもまだあなたがたがお考えになれば、抜本的にかような悪政治を根絶する方法が幾多あろうと思いますから、先ほどの御答弁のように速やかに具体的に天下に声明をしまして、国民の安心の行くようにしてもらいたいと思います。
○高田なほ子君 副総理は決算委員会に御出席になるのはこれが初めてでございますか。
○国務大臣(緒方竹虎君) 衆議院の決算委員会にはたびたび出ましたが、参議院の決算委員会は初めてのような気がいたします。
○高田なほ子君 私は決算委員になりまして非常に日が新しいのです。けれども非常に不思議に思うことは、これは一家の経済でも同じだと思うのですが、金の使い途を討議する場合には非常に大騒ぎをして討議がされますが、その使われた使われ方というものをやるところの決算委員会というものはかなりじみでございます。聰明な主婦がその家の経済を健全にやるためには金の使われ方ということに最も注意を払つておるのではないかと私は思う。国の経済の健全な発展のために、金の使われ方を審議される当決算委員会について、政府は本当にもつと真剣にお取組にならなければならないのではないかということを私はつくづくそれ今回委員になつて感じさせられているものであります。それで先ほどから予備金の問題が中心になつておるようでございますが、予備金の歴史については先ほどからほかの委員も御発言になりましたが、昨年の八月の十四日に閣議決定をして、今までの予備金に対する性格を若干変更するがごとき条項が加えられたことについて指摘があつたのでございます。そこでその内容を拝見いたしますと、災害対策予備費を使用する範囲がこの中に繰入れられて来たと思うのでありますが、これは私は総合的な国土開発計画のまずさから、遂にこの予備金の使つてはならないという範疇を逸脱して、ここに盛らなければならないという結果を生じたのではないかと思うのですが、副総理はこの点どういうふうにお考えになつていらつしやるでしようか。
○国務大臣(緒方竹虎君) 昨年の八月十四日の閣議決定は先ほど申しましたように、昨年あの今まで例のない災害がありましたので、災害予備費を設けました際に、あの災害の起つた経験に鑑みまして、予備費の憲法上の精神を尊重しながら、ここまでは止むを得ないであろうという考えの下に、こういう規定を拡げただけでございます。予備費に対する考えは少しも変つておりません。
○高田なほ子君 本予算に対して補正予算が組まれる最大の原因は、やはり日本の災害復旧に対する問題ではないかと思う。その災害復旧に対する問題が片ずかない限りは、絶えずこの予備金がそういう災害対策のために使われるということは、私今後もあり得るのではないかと思うのです。そこで二十八年度のこの予備金の使われ方は、飯島さんも御指摘になりましたが、二十八年度の国会開会中予備金が使われたものは二十七件、国会閉会中のものは十六件、誠に開会中に使われた予備金の件数というものは閉会中のそれに比べて極めて多いことを物語り、而もその内容は誠にこの災害復旧の対策に対して内容が非常に大幅に占められると思うのです。そこで日本の総合的な国土開発というものが、計数的に日本の政治の実績の上に組立てられて来たならば、こういうような我々決算委員会に問題にされるような批難が少くなるのではないかと思われますが、これは如何でございましようか。
○国務大臣(緒方竹虎君) そういうことも考えられます。
○高田なほ子君 緒方副総理はこれは万止むを得ない、従つて必要な最小限度を使うのであると言われましたが、二十八年度におけるこの国会開会中の予備金使用二十七件、閉会中のもの十六件、これが現在政府が考えられておりまする最小必要限の限界点というお考えであるか。それともこれは甚だしく遺憾であるから、こういうことが再度起らないような方法を講じられようとするのか、そのどちらか伺つておきたいと思います。この答弁は非常に緒方さんにお答え願いたいところなんですが。
○国務大臣(緒方竹虎君) もう一遍言つて下さい。
○高田なほ子君 あなたは先ほど飯島さんの質問は、こんなに予備金を使つているじやないか、たくさん件数があるんじやないか、特に二十八年度は多いじやないか、こうい御質問だつたと思う。これに対して、あなたは必要最小限の限界である、こうお答えになつた。私もその善意は了解するのです。そういたしますと、来年度もこの二十七件或いは閉会中の十六件というものが、 〔理事谷口弥三郎君退席、委員長着席〕 最小必要限の、最小の限界とお考えになつておるのか、それともこれは甚だしく遺憾であつた、まずつた、誠にこれは遺憾であつた、従つてこの件数は今後こういうような件数をも絶対出してはいけないのだというふうにお考えになつて御答弁になつておられるのですか。当委員会としては、その点についてあなたの責任ある御答弁を得たいというのが、本当の肚でございます。
○国務大臣(緒方竹虎君) 二十七件の内容は私承知しておりませんが、いずれにしましても、できるだけそういう支出が少いようにあらせたい。勿論不時の災害等の場合に支出する予備費でありますから、災害の起りました場合に、災害を予め予期できないだけに、政府の力の限界外のものがありますけれども、政府の考えとしては、そういう支出はできるだけ国会尊重の趣旨から少くしたい、かように考えております。
○高田なほ子君 少くしたいということと、絶無にするための方法を講じるということは、本質的に私は考えが違うんじやないかと思う。副総理のお言葉を私は善意に解釈するわけですが、当委員会で問題になつていることは、この予備金の使用ということを絶無にしなければならないのだという考え方が非常に強いわけであります。必要最小限ということをやつぱり認めるのだということと、認めてはならないのだということとは、本質的にお考えが違うんじやないかと思うのです。副総理はどういうふうにこれについてお考えになりましようか。
○国務大臣(緒方竹虎君) 絶無であつてほしいということは申上げ得ると思います。絶無になるということは私は殆んど不可能じやないかと思う。今の国土総合開発云々、そういうことが完璧にできまして、不時の災害も全く予期する必要がないという事態は、国情は非常に望ましいけれども、少くとも今の日本の場合において、そういう事態は容易に実現し得ない気がいたすと存ずるので、それを絶無にするということは政府としては断言できないと思います。
○高田なほ子君 ここで断言を私は要求することは、これは無理があると思うのですが、やはりお選びになる道は、絶無にするという方向に行かなければならない。こういうようなお覚悟の程を承わりたかつたわけです。何故かと言うと、結局これは再軍備のために予算がだんだん嵩んで参りますと、本予算において計画しなければならないところの日本の総合開発、なかんづく日本の災害復旧に対する問題は、誠に政治の上の重大問題で、むしろ私は再軍備などよりも、日本の総合的な開発の問題のほうがはるかに私は重要な施策だと思う。ところがそれらに対するこの計画、毎年々々襲うところの不時の災害に対する我が国の総合的な計画というものを、遺憾ながら今日まで拝見することができなかつた。再軍備に食われるこの国費の幅が多く占めて来れば来るほど、災害復旧に対する費用は必然的に予備費の方向に廻つて行くということは火を贈るよりも明らかだと思う。そういうような全般的な我々見通しの上から立つて、是非これは日本の総合的な開発、この観点から立つて、本予算の上に大幅にこれを組み、そうしてそのものが予備費の緊急欠くべからざる費用の中に大幅に入れられないような施策を立てられるということが、私は賢明な方法であり、又而もそれを絶無の方向に持つて行く一番私は近道ではないかということを、私は自分の誠に小さな考えではありますけれども、考えを持つておるわけでございます。緒方さんは私の考え方に共鳴して下さるでしようか。如何でしようか。
○国務大臣(緒方竹虎君) 先ほどの答弁を繰返すようなことになるかも知れませんが、私は今の日本の財政状態におきまして、予想し得るすべての災害を予算化するということはできない。従いましてやはり予備費というものが必要であると考えます。その点につきましては軍事費というか、防衛費というものに対する考え方が少し私あなたと違うようでありまするが、私どもの考えから言いますると、防衛費も日本の国民生活の許す範囲において、これは計上せざるを得ない。そういう点から国の財政を傾けましても、起り得るすべての災害をなくするという、その年によつて災害が少い場合もありましようが、あらゆる災害をなくするというような国情の境涯を実現することは、暫らくは少くも不可能であります。さように考えます。
○山田節男君 この予備金の支出問題について、先ほど飯島委員、今高田委員からの質問もありますが、重点はここだと思うのです。成るほど憲法の第八十七条の第一項には、いわゆるこの予見しがたい予算の不足に充足するため、国会の議決を経た予備費をおいて、内閣の責任においてこれを支出することができる。そうして支出した予備費については国会の承認を求めなければならない。文句はそうですが、旧憲法の時代においても、この予備金の支出においては第一、第二予備金というのをおいて、第一予備金は内閣の責任において支出するが、第二予備金に対しては国会開会中は支出し得ない。若し止むを得ない場合には勅裁を経なければいかん、こういうようにしてやる。これは要するに国会の予算の審議権というものを尊重しておるところから来ておる。新らしい憲法の下におきましては、今の第八十七条というものに、この予備費についての一つの明確なここに定義をしておるわけでありますが、併しその精神は昭和二十二年四月並びに二十七年の四月の閣議でこの予備費の支出ということについては、国会の予算審議権というものを尊重する精神から、旧憲法と同じようにやはり非常なそこに制約を加えておる。然るに昨年の八月の十四日の閣議においては、こういう式の、憲法の精神からいつても重要な経費を支出するという場合には、国会開会中は行わないという一つの枠を戦後の新憲法の下において作つておる、それを昨年ああいつた大水害があつたというので、その枠をとつてしまつたというところに、今の予備費支出に対することと、国会の予算審議権という根本精神とのここの兼ね合いで問題になつているのだろうと思うのです。そこでもう一遍明らかにしてもらいたいことは、昨年の八月十四日において、国会の予算審議権の根本精神を覆えすような、非常な大きな費用を要するような予備費にしても、これを支出するものにおいても、国会開会中において、而もそれができるということが、今後もこれは続行して行くんだということを、今緒方副総理のお言葉で、そういうことを意味されるなら、これは重要な問題であるわけです。であるから、飯島委員なり或いは高田委員なり私も御質問申上げたのですが、やはり今の緒方副総理のお考えは、もう昨年の八月十四日で予備費の支出について、比較的重要な経費をも国会開会中において支出するのだ、こういうことを今後もおやりになるのかどうか。これは私は論点の中心だろうと思うのですが、この点を一つお伺いしたい。なお、これについて大蔵省の実際行政上の見解をこの際確めておきたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 昨年八月十四日の閣議決定を、これはある災害に関連してやつたことは、これは事実でありまして、それを元に戻すかどうかということにつきましては今研究しておりまして、そう長くかからないうちに研究を終えたいと思つております。
○委員長(小林亦治君) 副総理ですから、御答弁も勢い慎重にならざるを得ないと思うのですが、長時間この問題についていろいろ質したわけなんですが、そういうふうにやはり副総理御自身が余り固くお考えになるというと、あなたがたの嫌うところの議員立法というものはどんどん出ざるを得ない。大体当決算委員会の輿論というものを見まするというと、この予備費に関しては何としても昭和二十二年或いは二十四年度の当時に引き戻してもらいたい。これを戻そうとする誠意があるかないかということに重大な関心を持つて、前回の場合には植木政務次官にその点を質して、成るべくそういうふうに御期待に副うような努力をしましよう。こういうことになつておつたのです。ところが政務次官だけじや駄目だ、どうしてもこの政府の屋台骨を背負つておる当の責任者から、その言葉を聞きたい。そのために本日長時間おいでを願つたわけなんです。いま暫らく研究しておるとか、或いは法務局ですか、何かそれらの機関に諮つて研究しておるなどということは、これ自体国会軽視なんで、委員会軽視なんであります。望むらくはそういうことでなく、衆議院でもすでに問題になり、衆議院で挙げての議論というものは尻切れとんぼになつて終つておる、会議録を見ると……。幸いに参議院の決算委員会ではこの問題をずつと引延ばして究明しておるのであります。そういう状態を副総理がここで御覧になつた以上は、やはり一つあなたの御器量において希望に副うようにしますということを言つて頂けまいものかと思います。これから研究をするとか、いま暫らく模様を見るでは、これは到底今日は終らん。
○国務大臣(緒方竹虎君) これから研究しますということを言うたのじやございません。今研究しておりますから、近いうち結果を出しますということを申上げたのであります。それは政務次官からどういうお答をしたか、私承知しておりませんけれども、同じことであります。
○委員長(小林亦治君) 近い将来にこの輿論に応え、我々の希望のかなうような結論を政府みずからお出し下さるように、私からも要望したいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 承知しました。
○山田節男君 予備費の使用に関して、大蔵当局の見解をもお聞きしたいと私附け添えて置いたのですが。
○政府委員(植木庚子郎君) 予備費の使用に関しましての昨年の八月十四日の閣議決定に関しましていろいろなお叱りをこうむつております。曾つても政府委員からも申上げ、私も申上げましたが、昨年の八月十四日の閣議決定の趣旨は、成るほど従前の第二項にありましたような、国会開会中は前項の経費及び次に掲げる経費を除く予備費の使用を行わない、こうしたような原則的な条文を外しましたけれども、併し個々の予備費支出に当りまして、この精神で以て運用して行くことについては勿論のことと、実は起案者も或いは決定をして頂いた閣僚の方々も、その意味で御了承願つておつたのであります。ところがこれを前後比較してみますと、如何にもその点将来、この閣議決定後は、国会開会中であつても何でも予備費を使つてもいいというふうに見えるようなちよつと形式になつております。これは甚だ我々としましても遺憾に存じますので、成るべく早い機会におきまして、適当な決定をし直して頂きたい、かように考えております。只今副総理からもお言葉の中に研究中であるということを申上げましたが、我々事務当局が目下国会開会中で多亡に追われまして、その仕事がやや遅れておりますことは甚だ遺憾に存じます。申上げるまでもなく、従前の第二項におきましても、国会開会中であつても、次に掲げる経費云々としましてここに三項目ばかり上げてございます。こうしたものについては、やはり国会開会中でも支出をさして頂きたい、又して行かざるを得ないだろうという結論でやつておつたのでありますが、今後考究すべき問題といたしましては、昨年の八月十四日の閣議決定にありますような、その第二項の災害関係で而も緊急を要し、どうしても開会中であるけれども、別途に御協賛を仰いで云々することができないというような事態のときには、折角予備費を政府の責任において出すことを許しておいて頂くのでありますから、止むを得ないものは、こうしたこともしなければならんかと、かように存じております。従いまして成るべく早く結論を得まして、起案局たる大蔵省からこのような整理をいたしたいと、かように事務当局として考える次第でございます。
○山田節男君 それで今緒方副総理がおつしやつたように、この問題については目下研究しておる、適当なときにこの結論を出す、こうおつしやいましたが、今ここに我々の委員会にかかつておる二十八年度の予備費の支出に関する決算、これを承認するかどうかということが今日の議題じやないかと思う。然らば今の政府当局が適当な時期にこれを結論を出すとおつしやいましたが、これは本委員会としては、もう何遍も審議された経過から見て、この事態で続行、このままで行くということの結論になるのだつたら、この決算の承認ということは、これは今日問題にならんのみならず、次回においても、これは問題にならんのじやないかと思う。そこでこれは委員長から今の副総理或いは大蔵政務次官からの御発言を一日も早く決定して頂かないと、この二十八年度の予備費の支出に対する承認が遅れて来ることになるのですから、この点は一つ委員長から政府当局を十分督促されて、一日も早くどうしようかという具体的な結論を示して頂くように取計らい願います。
○東隆君 私は先日の大蔵政務次官が言われた言葉を、実はこの改正前の第二項を忘れたというと少し強過ぎますけれども、閣議決定の場合にそれを除いて決議をしてしまつた、落してしまつたのだと、こういうふうに聞いておつたわけです。それで今日のこの委員会では、その関係がもう少し進むと思つておりましたけれども、決定までに至りません。そこで私は考えるのですが、二十八年の八月の十四日の閣議決定は、私は災害関係に対する予備費の使用を中心にしておるのは、当時の情勢を考えると、当然追加予算をするために臨時国会を開催すべき情勢にあつたろうと思う。予備費はできるだけ少いのが、立派な予算を編成する意味においても正しいのですから、そういうような意味から、ああいうような大きな災害が起きたときには、私は当然臨時国会を召集をして、そして決定をすべきものであると思う。その場合に、実はあの第十七国会が非常に遅れた、それでその間をふさぐために、こういうことをきめられて、そうして私は悪意に解釈をすれば、政府は臨時国会をできるだけ遅らす、こういうことを考えた。それから善意に解釈をすれば、まだ災害の結果がわからないから、はつきりした数字をつかむことができないから延ばした、こういうことになりますが、私はあの当時の情勢から考えて、災害関係をここに至らしめてしまつて、そのために私は相当将来における日本の予算を編成するに当つて、災害関係方面に予備費を相当考えるというような、そういうことを考えることによつて国会の審議権を相当弱めておると思う。そういうような意味で、当然先ほど高田委員からもありましたけれども、本予算のほうにそういうようなものは相当組むべきである、こういう考えを持ちます。それでこの機会に、私はもう少しはつきりとこの改正前の、先ほど申しました第二の項をこれは当然入れるのだ、そのために研究をしておるのだ、こういうふうに一つはつきりとここで明言をされたほうがいいんじやないか、こう思いますが、この点私は政務次官はもとよりのことですけれども、緒方副総理からも聞きたいのです。
○政府委員(植木庚子郎君) 只今大蔵当局でも研究いたしております。閣議決定案とでも申しますか、この問題についての取扱い方の考えは、只今仰せの通り従来第二項の本文にありましたような趣旨のものを是非おいて、そしてどうしても止むを得ないものを下に列挙いたしまして、そしてでき得る限り、国会開会中には予備費の支出を慎む、こういう考え方を研究いたしております。
○国務大臣(緒方竹虎君) まだ大蔵省の調査の実態を見ておりませんが、趣旨におきましては、当然にそうすべきであると考えております。
○委員長(小林亦治君) 私からも結局結論的なものを念を押すことになりますが、綱紀粛正に資するための根本的なことは本日は伺いかねたのです。督励するとか監督を厳にするとか、或いは研修によつて道義を高揚する、こういう方法は、これは一番能のない方法である。如何に能のないものでも、これだけは当然やらなければならないところのものである。要はもつと大きな欠陥を先ず発見して、それを是正し或いは改善するというふうにならなければならんと私は考える。そういう観点から如何にしたら、この綱紀粛正がぱちりとしまつたものにでき上るかと言いますと、何としても、これは先ず第一に会計検査院の機構と権限の拡大、一兆円予算を検査するところの会計検査院の年間の予算が三億九千万円、四億足らず、二%にもならない。こういうことでは到底この一兆円に対するところの検査の睨みというものを働かせるよしがないのであります。これを仮に五倍にしても二十億というようなことになつて、決してこれはもう各国の会計検査院予算に引当てて考えて多いものではないのであります。こういうことを断行しなければならないということが一つと、もう一つは、これはもう私がいつも申上げておるのですが、行政罰の強化、不当な行政を行なつたところの、それを担当したところの官僚に対しては、これは厳粛に国家公務員法所定の各種の罰則をそれぞれの過失の大小に応じて、或いは不注意の範囲の大小に比較して、これを与えなければならないのに、行政罰にも認められないところの訓告とか、厳重なる注意といつたものでごまかしておる。これは闇の処罰であつて、正規の処罰を回避するためのずるい一つの官僚処分だということで、各省の当局者が見えられたたびごとに、私は主張しておるが、糠に釘なんです。若しそういう発言があり、成るほどと思うならば、もはやそういう意見というものは、今日のあなたがたに到達しておらなければならない。然るにもかかわらず、抜本策或いは改善策ありやという各委員諸君の質問に答えるあなたがたの誠意というものは何もない、誠に失望に堪えない。これは委員長の発言としては不穏当かも知れませんが、革新政党におつてこの国の焼直しというものは、或る程度の強度の改革或いは革命と言つても差支えないかも知れない、これを私どもは肚に蔵しておるわけなんです。あなたがたはそれはいかん、だんだんと直して行かなければならんと、こういう考えに立つておられる。併し世の中がかように腐つて参つた場合には、やはり漸進主義というものを切替えて、従来の考えというものを根本的に一つの強さを持つた改革面というものを、もはやお持ちにならなければならない時に参つておる。然るにもかかわらず、答弁の殆んど全部というものは、従来の通りなんです。五十年も前から言い古したところの、やつても効果の上らん、やらないよりはやつたほうがいい、そのほうがごまかしが利くといつたような、小手先の方法以外に利くものがないということは、甚だ遺憾なのでありまして、どうか一つ私の申上げ方が強激に亘つたかも知れませんが、今の弊害を根本的に直すためには、先ほど申上げたように、会計検査機構の強化拡大、行政罰の励行、まあ闇の処罰と言いましたが、よく研究してもらつてみますに、闇でもない訓告なんということの根拠が、官吏服務紀律と称するところの一つのこれは勅令なんです。明治二十年の勅令第三十九号の十六条なんです。「凡ソ局長所長其他一部ノ長ハ各所属官吏ヲ監督シ其過失若シ懲戒処分ヲ行フノ区域ノ内二在ラサル者ハ之ヲ訓告スルコトヲ務ムヘシ」、懲戒処分に及ばなくてもよろしい、極く軽微なもの、こういうものには訓告をせよ、これは一般の官僚のビジネス上当然のことなんです。どうも懲戒処分でもなければ、いわゆる行政処分でもない。ところがかような古いものを一つの懲戒に関するところの基本的な条規であるかのごとく用いられておるところに、今日の官僚組織の監督方法というものが甚だ以て時代錯誤であり、欺瞞に満ちた効果の挙らない無能なるところのおざなりの措置に過ぎない。ここを一つ副総理もよくお考えになつて、我々の要求するところの綱紀の粛正に根本的な対策を作り上げるために、今の二つの方法を深く御反省願つて、御研究の上にこの二つの問題を資料としてお取上げになつて、立派な一つの綱紀粛正の抜本策というものをお見せ願えたなら、国民にとつて仕合せである。我々もどのようにか政府のそういつた態度に満足をし、今後の審査の上においても円滑さにおいて見るべきものがあると思うのであります。今報告を受取つておるところの二十七年度の決算報告は、一千八百十三件なんです。これを検査院から伺うというと、僅かに二%しか検査をしておらない。そうしてみますというと、この一千八百十三件が、全体の会計対象に対する二%であるとすると、驚くなかれ九万件、その金額にして驚くべきものがあると思うのであります。二千億ぐらいのものが不当に支出され、闇に使われ、ごまかされ、無駄に使用されると、こういうことになるので、この点を一つおいでになつた機会に是非お耳に入れて頂いて、我々の期待に副うような何らかの策をお立て願いたい。かように申上げても、なお恬としてあの委員会はあれで終つたというようなことでお茶を濁されるというと、これは本会議の問題になり、有志議員の組合によるところの政府に対する強い対策がここにでき上るので、そういう状態に至らないように、この深刻なるところの要求というものも、この機会に是非一つお考えの中に入れて頂きたい、こう思うのであります。ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(小林亦治君) 速記を始めて。ほかに御質疑ございませんか。
○八木幸吉君 折角副総理がお見えになつておりますので、極めて簡単に三点だけ伺いたいと思います。 第一点は先ほどからいろいろお話がありましたが、逐年会計検査院の御指摘の不正事項も多くなつております。二十五年が千百十三件、二十六年が千百九十八件で、金額にして三十五億五千万円、二十七年は千八百十三件、百二億九千万円、これが而も数%と言われておるのでありますから、実際の数は非常に多くなつておる、こういう情勢であります。そこで二十五年の決算審査の際に、本会議におきまして、特に政府を代表して緒方副総理から、今後の政府の決心について御言明がありました。先ほど大倉委員からそのお言葉もお読みになりましたが、そのうちに会計制度の整理、予算執行の事前監査を強化しといつたようなお言葉があるのであります。そこで私の伺いたい第一点は、これらはただそのときの本会議の答弁だけであつて、何か具体的に大蔵当局なり政府部内でこれの具体化のために、どういう指示をされて、どういう改革案ができたかという結論があれば伺つてみたい、これは私の伺いたい第一点であります。 それから第二点は、虎の門公園の事件というのがございます。その内容の実態と副総理はどの程度御存じであるか私存じませんが、簡単に申しますと、虎の門公園に或る自動車の修理工場がその土地を借りて、四年の期限で、一坪五円十銭という非常に安い金で借りまして、そうして期限が切れても返さないから、すぐ返せと、当委員会でも非常にやかましい問題になりまして、昨年の本会議でこれは参議院の決議として、速かに国に返すような方策を講じろという全会一致で決議が通つております。国有財産虎の門公園地の原形復帰に関する決議案こういう表題であります。そこでその後この問題は恐らく法務省で何かやつておられるだろうと思うのでありますが、すでに参議院が本会議で決議案まで満場一致で可決しておるこの問題が、未だにやはりあの土地で自動車の修理工場が依然として行われておる。何らの外形的の変化を示さないということは、私は院議を尊重するという意味から申しましても、又国家の威信を保つという点から申しましても、甚だ実は納得の行かないことだ、かように存じておるわけであります。私は訴訟等の問題につきましては、素人でありますからわかりませんが、もう少し強力にこの問題を国会の意思通りに一つ政府でやつてもらいたい、この問題について副総理が御存じでありましたら、それに対する御意見、又御存じなかつたらお調べになつて、至急にこの決議案の趣旨に従つて政府が行動して頂きたいということを、この機会にお願いしておきたい。 それから第三点は、今回の汚職事件で衆議院の決算委員会のことが問題になりまして、鉄道会館、弘済会、日本交通公社といつたようなことに関連して、いろいろ被疑事件が起つております。同じ決算委員会に席を置きます私どもとしては甚だ不愉快な事件である、かように考えております。そこでこれらの鉄道会館その他只今申しました弘済会、日本交通公社等には行政管理庁の監察部で相当今まででもお調べができておりますが、我々決算委員会といたしましても、これらの問題については操消しの運動が行われておる以上は、何らかそこに不正があるのじやないか、当決算委員会におきましても、相当この問題については観点を新たにして私は究明する必要がある、又さように考えておられると思うのでありますが、政府といたしましても、これがこういうふうな問題になつた以上は、観点を新たにして、綱紀粛正の立場から十分一つお調べを願いたい、政府におきましても、行政管理庁においても、相当のスタツフもあるわけでありますから、もう一遍これらの外廓団体というものについては、十分なお調べを願つて、そうして我々国民の納得の行く結論も速やかにお出しを願いたい、かように私は考えるわけであります。 以上三点について、副総理の御所見を承わりたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 第一点のことにつきましては、行政管理庁の監査機能を強化いたします。それから補助金執行の適正化につきまして今閣議にかけて、まだ本日閣議決定に至りませんでしたけれども、それをこの次の閣議までには決定いたします。 それから虎の門の事件、私これは存じません、承知いたしませんから、今お話のようによく取調べてお答えいたします。 鉄道会館の問題は、成るほどこ尤もでありますから事態を究明いたします。
○委員長(小林亦治君) ではほかに御質疑はございませんか。……ほかに御質疑もないようですから、御質疑はつきたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林亦治君) 御異議ないと認めます。 それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べを願います。 御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認めて、これより採決に入ります。 昭和二十八年度一般会計予備費使用総調書(その1)昭和二十八年度一般会計災害対策予備費使用総調書(その1)、昭和二十八年度特別会計予備費使用総調書(その1)昭和二十八年度特別会計予算総則第九条に基く使用総調書(その1)、以上議題の四件はいずれも承諾を与うべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小林亦治君) 全会一致と認めます。よつて予備費使用総調書四件は、いずれも承諾を与うべきものと議決せられました。 なお、本院規則第百四条により本会議における委員長の口頭報告の内容等爾後の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林亦治君) 御異議ないものと認めます それでは承諾を与うることに賛成されたかたは、本院規則第七十二条により順次御署名を願います。 多数意見者署名 飯島連次郎 大倉 精一 岡 三郎 木村 守江 長谷山行毅 植竹 春彦 平林 太一 鈴木 強平 八木 幸吉 谷口弥三郎 菊田 七平 木下 源吾 東 隆 宮田 重文 石川 榮一 雨森 常夫 青柳 秀夫 山田 節男 島村 軍次 高田なほ子
○委員長(小林亦治君) 本日はこれを以て散会いたします。 午後五時十六分散会