決算委員会 閉会後第13号
- 発言数
- 166 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1954/11/01
会議録
○理事(島村軍次君) それではこれから決算委員会を開会いたします。 本日は、小林委員長が病気静養中のため、私が代つて委員長の職をけがさせて頂きます。五日まで風邪引きだそうですから御了承願います。 初めに理事の互選についてお諮りを申上げます。理事平林太一君が八月三十日に委員を辞任されましたので、理事が一名欠員となつておりますが、再び同君が決算委員となられましたので、この際、先例によつて委員長から再び同君を理事に指名選任することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(島村軍次君) 御異議ないものと認めましてさように決しました。 —————————————
○理事(島村軍次君) 次に第三次の、閉会中の日程についてでありますが、お手許に配付いたしておりまする通り、先般の委員会の決定によりまして、本日より十二日まで委員会を開催することにいたしたいと存じますが、さように決定してよろしうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(島村軍次君) なお、第四次として、臨時国会直前、五日乃至一週間の間、委員会を開会することになつておりますから、あらかじめお含み置きを願いたいと存じます。 —————————————
○理事(島村軍次君) それでは本日の議題に入ります。昭和二十七年度決算三件(農林省所管、食糧管理特別会計)を議題といたします。初めに検査報告の一般所見、千四百九十五号、千四百大十六号、千匹百九十七号、同じく九十八号、同じく九十九号及び千五百二号を問題に供します。先ず検査院の説明を願います。
○永岡光治君 説明に当ります前にちよつとお願いがございますが、資料がたくさん、而も今配付を受けたものもありますので、できれば若しあなたのほうで指摘される資料があれば、私たちに説明の都度対照して御説明願えれば、私たちも非常に便利かと思いますが、そういうふうにして頂きたいと思つております。
○説明員(小峰保栄君) 私どもも今頂戴したばかりでございますので……。 食糧庁関係の批難事項、たくさんに出まして一つ一つ申上げると相当に細かくなるのでございますが、ざつと先ず申上げまして、若し御質問がありましたら、その都度、細かく資料も揃えてございますので、お答えいたします。 先ず千四百九十五、九十六号でありますが、これはこの前文に書いてございますように、東京と鹿児島の食糧事務所で、食糧の売渡し代金が期限内に納入されないのに、現物を引渡してしまつた。そして代金がその後も長い間入つて来なかつた、こういう案件でございます。千四百九十五号は百万円がまだ入つていない、九十六号は七百八十万円が入つていない、こういうケースであります。 それから千四百九十七号でございますが、これは昨年来非常に問題になりまして、この委員会でもしばしば論議の出ましたビルマ米の購入についての問題であります。いわゆる黄変米問題として世上を賑わした大きな問題でございます。これにつきましてはもうすでに相当に細かく論議されておりますしいたしますので、前回の委員会で論議の済みました分は省略いたしまして、その後の状況について御報告をしておきます。従来この七月までに十一万四千トンほどのいわゆる病変米というのが出まして、これのうち八万一千トンが配給しなくてストックになつているということは、もう前回までに詳しく御論のあつたところでありますが、その後に私ども検査いたしましてわかりました数字を御参考に申上げておきます。厚生省から指定を受けましたのが九月末現在で十七万トンになつております。そのうち十三万七千トンが在庫になつているというような現状であります。で、この差の三万三千トンほどは主食に入つたまま配給されてしまつた。この三万三千トンという数字は前回までと余り変つておりません。 それから最初に御承知のように、先ず黄色いいわゆる黄変米というのが問題になりまして、この検査報告を作りました当時は、もつぱらこの黄変粒を含む米が問題であつたのであります。御承知のように、主としてビルマ米から出ていたわけでありますが、その後白色のきれいな米に同じような「かび」がついているということで大きな問題になつたわけでありますが、まあ白色病変米、これが今申上げた数字の大部分でありますが、この中に若干千二百トンほど黄色い従来のような黄変粒を一%以上含んでいる米が入つております。それから今申上げました十七万トンのほかにトルコ米で五千二百トンほど、これは黄色い病変米でありますが、米がなお入つておりますが、これは現在酒精用としてすでに処分しておるわけであります。この病変米の問題は非常に大きな問題でありますが、現在政府でもまだこれをどうなさるかということについては策が立つていないようでございます。 それから千四百九十八号のイラク大麦の購入についてであります。このイラク大麦は二十七年度で八万五千トン、三十四億という大量を買つたのでございますが、これが当初買いました目的の主食用としては品質が悪い、而も値段が高かつたと、こういうのであります。イラク大麦は、この前年度に、二十六年度に二万九千七百トンを購入したのでありますが、それは品質が非常に悪くて、大部分を翌年度に持越してしまつた。而も二方九千七百トンのうち二万一千四百五十七トンというのは、主食にならないので餌に安い値段で売つてしまつたと、こういう曰くつきのものであります。それで、二十六年度でそういうようなひどい目にあつたわけでありますが、更に二十七年度で八万五千トンという大量を買いまして、これがやはり売行きが面白くないというので、値引きをいたしましたり、或いは餌にしたりした、こういうことで、三十四億円に対しまして、十七億円ほど政府が損をしてしまつたと、こういうケースであります。現在では、これは全部残つておりましたものを飼料用に安く売つてしまいまして、現在ではもうすでにストックは残つておりません。 それから千四百九十九号のパキスタン米でありますが、これは三十九億円で先ずカナダの小麦を購入いたしまして、その小麦をこちらの負担においてパキスタンのカラチの港に持つて行つたわけであります。そして、これが十万六千トンでありますが、丁度半分の五万三千トンという米を、パキスタン米を向うで受取りまして、こつちに帰つて来たわけであります。こういうちよつと異例な、普通の売買と違う方法をとりましたのは、パキスタン政府の希望がございまして、ドルがパキスタン側は不足で、小麦が手に入らない、米は余つているというので、日本政府に持ちかけまして、今のような契約を結んだわけであります。大体十万トンの小麦を日本がパキスタンの港に持つて行き、そして丁度半量のパキスタン米を向うが日本に引渡すと、こういう先方の希望によつて、こういう協定を結んだわけであります。ところが、小麦はもう立派な小麦を日本側で買つて、そして持つて行つたわけですが、受取つた米が品質が非常に悪いと、こういう結果になつているのであります。而もこれが値も高い。大体ビルマ米と同じ程度の負担においてこちらが米を持つて来られると、こういう想定で始めたのでありますが、ビルマ米よりも相当高くなつてしまつた。而も品質が悪いために、再搗精をこちらでいたしまして、その再搗精賃だけ損をした、こういうことになるのであります。大体このために政府が支出いたしました金は、この検査報告に書いてありますが、五万三千トンの米を取得するために四十二億七千八百万円という支出をしたのであります。トン平均が八万五百六十三円についております。ビルマ米は、二十七年度の実績で申しますと、トン当り七万千円余りで買えているのであります。結局、この差九千五百円ほどがトン当りで、御承知の通り、外国食糧に対しましては価格差補給金というものを一般会計の負担において支出しておりますが、トン当り九千五百円、これが五万三千トンになりますから、大体四億五千七百万円ほどビルマ米に比べて価格差補給金を余計に支出している。而も再搗精のために四千三百万円ほどの金を政府が余計に支出しておるのでありまして、両方寄せますと、丁度五億円余りの損ということが一応推定できるわけでありますが、先方の希望によつて行いました食糧の取得という案件で、四十二億円の支出に対して、今のような相当大きな損失を日本側が蒙つてしまつたと、こういう案件であります。 それから先ほどのイラク大麦は、いい按配に、餌になつたものもございましたが、全部処分してストックは残つておりません。パキスタン米は、五万三千トンの中で四千九百三十一トンというのが品質が悪くて、今でも売れないで、これは東京の管内、横浜の管内にストックされております。 それから千五百号でありますが、小麦の輸入港というのは、大体表日本というのが原則であります。裏日本のほうは、米がたくさんできるせいもありまして、小麦の需要が比較的少いのでありまして、いろいろな関係から余り裏日本の港に小麦を輸入することは従来なかつたのであります。二十七年になりまして、一応表日本に輸入を予定しておりました九千四百四十九トンという小麦を、割増運賃を払いまして、裏日本にわざわざ海送したのであります。これは御承知のように裏日本の港に余り貨物が入りませんので、食糧でも入れて欲しいというような地元の要望は相当に強いのでありますが、ともかく食糧会計の負担におきまして割増運賃約六百二十万円、これを当初の予定よりも余計に出しまして、裏日本の伏木、それから新潟、この港に海送したのであります。ほかにも海送したのはございますが、この新潟、伏木に揚げました小麦は、現地では新潟県なり或いは富山県では余り売れないというので、又、表日本側へ、茨城、栃木、群馬、千葉、こういうところに又陸送してしまつたわけであります。表日本に揚げてそこに送ればよかつたのに、わざわざ裏日本にまで持つて来まして、そして又関東地方あたりに、大部分の、殆んど全部でありますが小麦を逆送してしまつて損をした。その損が全体で六百二十万円ほどになる、こういう案件であります。これはその後も引続き裏日本への海送ということをやつておられますが、地元の要望もさることながら、食糧会計としてこういうみすみす損をするという、そういう輸送をやるのは如何かと、こう思うのであります。 それから千五百一号の不急の麻袋でありますが、これも前年の検査報告で大型の麻袋を……。
○理事(島村軍次君) ちよつと申上げますが食糧関係だけ先へやつて下さい。麻袋のほうは後廻しにして千五百二号をお願いいたします。
○説明員(小峰保栄君) 千五百二号は災害対策備蓄用のビーフン加工を委託しまして原料を渡したのでありますが、その原料を業者が勝手に処分をしまして、その弁償金八十六万円というのをまだ納めていない、こういうケースであります。
○理事(島村軍次君) 御質疑のおありのかたは御発言を願います。
○木下源吾君 みんなこれは不思議なことばかりであるのだが、会計検査院では、これはいつ調査したものですか。
○説明員(小峰保栄君) この検査報告は、二十七年度の検査報告であります。昨年の十一月ぐらいまでに全部検査の済みました分をここにまとめてあるわけであります。現在二十八年度分を鋭意取りまとめ中でございますが、現在でき上つてここにありますのは、二十七年度の分で昨年までに検査が終つた分であります。
○木下源吾君 その昨年の十一月までに検査が終つてしまつたのを、国会には漸く今出て来たわけですか。
○説明員(小峰保栄君) 検査報告は、原案を私どものほうで十一月ぐらいまでにまとめまして、決算ができますのが十一月であります。十二月の末には政府に送るのであります。これを政府側で印刷いたしまして、たしかお手許にこのあれが届いたのは二月頃のはずであります、今年の二月頃であります。それを現在審議されておるわけであります。
○木下源吾君 これは会計検査院はそういうことのなには政府だけで、国会には何も責任はないのですか。
○説明員(小峰保栄君) 国会に対する責任というお話でございますが、検査報告としては、現在の制度で政府が国会に出すことになつております決算の附属文書として決算と共に国会にお送りすると、こういう建前になつておりまして、会計検査院といたしましては決算の確認をいたしまして、間違いがない、間違いがあればどこが違つている、こういうことをはつきりいたしました上で、検査報告の原稿を附けて、政府にその決算を返すわけであります。
○永岡光治君 食糧庁のほうで今検査院からいろいろ言われたことについて何かここで説明することがあれば、一応承わつておきたいと思います。ということは、千四百九十五号、九十六号にしても、未納金があるということになつておるのですが、これはどのようにその後措置しているかということもはつきり聞かなければなりませんし……。
○説明員(前谷重夫君) 二十七年度の決算につきまして会計検査院から御指摘がございました点につきましては、当時いろいろな事情があつたかと思いますが、結論におきまして我々といたしましては、その点については非常に申訳ないと考えまして、その後これが改善について鋭意努力をいたしておるわけでございます。只今御指摘のございました千四百九十五号、千四百九十六号等につきましても、現在におきましては、千四百九十五号でございますると五十九万円の未納になりまして、当時百万円でございますが、だんだんに取立てをいたしまして約五十九万円になつておるわけでございます。それから千四百九十六号につきましても和解をいたしまして、その後取立てまして、百三万円ほど収納いたしまして、六百六十七万七千九百円という未収納になつておりますが、和解によりまして漸次これを取立てておるという次第でございます。その他の点につきましても鋭意これが改善に努力をいたしておる次第でございます。
○永岡光治君 千四百九十六号で、和解によつてそのうちの百何万円かは収納されて、残りはまだ六百六十万円ばかり残つておつて、これも順次納めることになつておるという、その和解というのはどういう和解なんですか。何かこちらから特に折れて和解しなければならんという理由が政府側にあつたのでしようか。
○説明員(前谷重夫君) 我々といたしましては、これが取立てを裁判上の問題としてとり上げまして、そうして裁判上の和解といたしまして漸次取立てるということで和解になりまして、そして漸次その和解の条件に従つて取立てておるという現状でございます。
○永岡光治君 金額の問題でなくて、取立ての方法について、漸次というと何か年賦償還というわけですか。そういうような方法に裁判所のほうから指示された、こういうことですか。
○説明員(前谷重夫君) 毎月十万円ということで取立てるということになつて、月賦の取立て、こういう形になつております。
○永岡光治君 完了するのは何年後になりますか。
○説明員(前谷重夫君) 詳しくは何しますが、本年の三月に成立いたしましたわけでございまして、昭和三十年かと思いますが、毎月月賦で取立てる、こういう形に相成つております。
○永岡光治君 千四百九十五号の分はまだ未収があるわけですが、それはどういう形になるわけですか。
○説明員(前谷重夫君) これも漸次取立てておりまして、やはり月賦払ということで和解をいたしまして、そうして取立てておるわけでございます。五十九万円になつております。約半額近くなつております。
○永岡光治君 甚だ細かいことを聞いておるようでございますが、月賦で取立てるわけですが、この場合は何万円くらいになるわけですか、千四百九十五号の場合は。
○説明員(前谷重夫君) この点については最近になつて和解をいたしたわけでございまして、やはり十万円程度のものを取立てるということで進んでおるわけでございます。
○永岡光治君 これは裁判所で和解ということがあつたので止むを得ないといえばそれまでですが、どうも取立ての金額の額からして見ても、千四百九十六号と千四百九十五号で非常に開きがあるわけですが、併しその償還の方法としてはやはり同額のものを月賦償還でやられておるわけですが、千四百九十五号が月額十万円でいいというのであれば、私はやはり千四百九十六号の場合はその総額に比較した額のものが月賦償還でやはりなさるべきだと思いますが、この点はどういうようにお考えになつておられましようか。
○説明員(前谷重夫君) この点は、我々としましては、債権を確保するという点と、これを早期に回収するという点に努力をいたしておるわけでございますが、債権確保の点から行きまして、又支払能力の点から行きまして、やはり現実にその債権を確保するという建前からいたしまして、やはりその支払能力と両面を併せて、裁判上の和解としてこの程度ということになつたわけでございます。
○岡三郎君 今の問題について一点。国会に対する説明書のなかに、極力回収に努力しておる、それに対する責任者に対しては訓告を与えた、こういうふうな説明書は通り一遍の文句で書いてあるわけなんだが、具体的に今言つたような内容が問題になつて来ると思うのです。極力回収に努力しておるといつても、これは問題になると思うのですが、今までずつと決算事項のなかにおいて政府が損害を受けた部分についてどの程度回収して来たか、そういう一覧表がありますか。出せますか。つまり指摘された物件に対して損害額が幾ら、それに対して何年度の分については何年まで幾ら回収して今後何年において完了するというふうな、いわゆる国損に対するところの、現在までそれを極力回収に努力をする、こういうふうに書いてあるが、努力して来たと思うので、それを一応通覧にして出してもらいたいと思う。それはどうでしよう。出せないものならしようがないけれども、ただ説明を聞いてもわからんと思う。実績がどうなつているか一つ出してもらいたい。
○説明員(前谷重夫君) 只今の御指摘のいわゆる債権として未収金になつておりますものにつきましては、二十六会計年度におきましては、例えば二十七会計年度のこの両件につきましては、先ほど申上げましたように、当初の千四百九十五号の場合は百九十万円であつたわけでございます。これを百三十一万円取立てまして現在五十九万円になつておるわけでございます。又千四百九十六号の場合におきましては、当初の金額は千百二十九万三千四百円でございますが、これが約半額の六百六十七万七千九百円ということに相成つておるわけでございます。なお同様のケースが二十六年度にも七百七十五号から七百七十七号、七百七十八号ということで同様のケースがあるわけでございますが、これも七百七十七号がまだ残額がございます。
○岡三郎君 今の説明している点は一応わかりますが、それを一応年度を追つて、指摘された物件、国損に対するところの回収方法、率、回収総額、そういつたものを一つ出してもらわんというと、一応こういうふうに書いてあるけれども、どこに書いてあるのを見ても極力回収に努力しているというだけ書いてあつて、具体的内容が分明しないから、当然やられていると思いますからその点について逐次経過をわかるように、表にして出してもらえればいいと思います。
○説明員(前谷重夫君) お出しすることにいたします。
○永岡光治君 千四百九十五号の場合ですが、これは東京の食糧事務所から東京都のパン協同組合に売渡す際に、帝国銀行の木挽町の支店に千五百万円ですか、千五百万円の支払保証を担保として五日間の延納を認めているというような只今の報告がされているのですが、支払保証をした銀行からどういうわけで取立てなかつたのですか。そうすれば延納ということが全然起らないにもかかわらず、なぜ……その支払保証というのはただ単に気安めであるのか、或いは本当に取るつもりで保証しているのか、食糧庁長官その点はどういう考えでいるのか、その点を一つお聞きしたいのですが。
○説明員(前谷重夫君) 勿論延納を認めます場合におきましては、銀行の支払保証を取りますし、この支払保証を以て延納をいたすわけでありますが、銀行の保証が継続する限りにおきましては当然銀行から取立てるということにいたしているわけでございますが、本件のケースの場合におきましては丁度麦の統制撤廃の前後にかかつておりましたので、銀行保証につきましては期間的な保証の時期があつたわけでございますが、その間の延納の時期と現物の売却の時期との時間的な関係で、事実問題といたしまして銀行保証を正式に取立てる保証の期間が済んでおる、こういうケースになつておりますので、銀行から取立て得ないことになりましたので、直接売却いたしました協同組合から取立てるということにいたしたわけでございまして、これは麦の配給統制の撤廃の前後の問題であつたわけでございまして、その点非常に遺憾に存じておる次第であります。
○永岡光治君 どうも今のこと私よくわからないのですが、もうちよつと具体的に話してくれませんか。よくわかりません。これでは、五日間の延納を認めるというのは、五日間経つて若し払わなければ当然銀行から取立てるべき筋合いのものだと解釈されますが、それを時期的に非常に困るというのはどういうわけですか。統制撤廃の前後の関係があつて時期を失したというようになつておりますが、というように私には受取れたのでありますが、そういうことはないのですか。もう少し具体的に説明してくれませんか。
○説明員(前谷重夫君) 詳細は監査課長からちよつとその当時の事情を申上げます。
○説明員(岡村昇三君) 今のお話のように保証書を取つておりますので、保証書を直ちに取立てますればこうした問題はないのでございますが、丁度当時帝国銀行から提出いたしておりました納入の保証書を、一旦、これはざつくばらんに申上げますと、只今長官からお話がございましたように、統制撤廃前後でございますために保証書を一度返せということに組合側から申入れがありましたために、一旦保証書を返したという事情がございましたために、その後、帝国銀行に対しまして再三保証書の再提出方を要求いたしましたが、結局時日が遷延いたしまして、その間に売渡したものがかような未収金となつて来たような事情があるわけでございます。従いまして帝国銀行に対しましては再三に亙りその不信をなじり、且つ再提出方を申入れたのでありますが、只今の統制撤廃にもなりましたために、銀行のほうから保証書の再提出がなかつたという事情がありまして、かような始末になつたのであります。
○永岡光治君 それでもよくわからないのですが、その保証書の返還を協同組合から申出たのは、五日間の延期を認めたその期間のうちに申出たのですか、それを過ぎてから申出たのですか、どちらですか。
○説明員(岡村昇三君) 期間後でございます。五日間過ぎてからでございます。
○永岡光治君 それでは、過ぎたならばなお理由が成立たないと思うのであります。なぜ五日間過ぎたのなら直ちに……銀行から保証を取つているのですから、それから取立てなかつたのですか。取立てないでそのまま放置しておいて、而もその延納期間が、保証をされているその延納期間五日間の後にわざわざ申出があつてそれを返したのですから、当然そうなれば危険だということは、恐らく常識を以てすれば考えられると思うのですが、どういうわけで取立てなかつたのですか。期限を過ぎた……、それは単なる気安めで私はしたのじやないと思うのであります。いやしくも契約をする以上は、延納すれば直ちに、五日間の期限が切れれば、これは大切な国損にかかわるものでありますから、私は取立てるべきだと思うのでありますが、わざわざ取立てもしないで、又御念のいつたことに泥棒に追銭ということで又返すということは、それはどういうわけですか。
○説明員(岡村昇三君) これは二十七年の五月に売却したものにつきましては五月分の保証書があるわけでございますが、たまたま六月一日から統制撤廃というような話でございましたために、一応日付を六月一日付の保証書で五月分のと引換えに提出するというような措置をとるというふうに事務所で考えておりましたために、一応返すという結果になつたのでございますが、これは当時の取扱い方といたしまして、保証書を直ちに現金化するという措置を考えていなかつたわけでございますために、一応の六月一日付の保証書と引換えに現売するというような考え方をとつておりましたために、さような間違いが起きたわけでございます。現在は、かようなこともございましたために、直ちに保証書につきましては、或る保証書は直ちに現金化して債権に充当するという措置をとつておりますが、今後はないかと思うのでありますが、たまたま只今の統制撤廃のお話のために過失を犯したといつたような状況でございますので、かような未収金ができたわけでございます。
○永岡光治君 非常にまあこの保証金をとるというような、ただ形式を整えて、それでまあ特別の便宜を図ろうというような、単なる気休めとか形式でやつてもらつては、国の欠損にかかわることであるし、私はその点非常に遺憾に思つておりますので、どうか一つ今後もそういうことでないように、いやしくもその保証をとるというのは、私は形式ではなくて、納めなければとるぞという強硬に実施することが本当の狙いだろうと私は思うので、是非そうしてもらわなければならないと思うのですが、そこで千四百九十六を見ますと、千四百九十五号では二十七年五月に起きた事件の問題であるわけですが、その際に保証金を一応積んでさえそういう事件がある、銀行の保証をとつておつてさえそのような危険が起きた事件ですが、而もお話によればその支払い保証を一応返して、再提出を求めたけれども、なかなか出さなかつた。そしてこのような延納を来たして今日国損を蒙つておるわけですが、そういう一度の失敗、一度失敗しておりながら、千四百九十六を見ますと二十八年二月、この際には保証をとつていないというのはどういうわけですか。
○説明員(前谷重夫君) 只今の永岡委員のお話御尤もでございまして、我々としましては保証を単なる形式的な形ではなく実質的な形において処理をいたすべきでございますし、そういう気持はございますが、千四百九十五号の場合におきましては、五月分と六月分との期間の関係でかようなことになつたことは誠に申訳ないと思つております。ただその後の問題につきましては、千四百九十六号につきましては、これは実は保証書の提出方を督促いたしておつたわけでございますが、まあ保証銀行でございまする鹿児島銀行におきましては、審議中で、直ちに審議が済んだらこれを提出するというふうな回答もございましたし、又事実問題といたしまして総合配給で配給を実施いたしておりますので、それを保証書の提出まで配給を遅らすということも事実問題といたしまして困難でございましたので、保証書の提出を一方におきまして督促をいたし、同時にやはりまあ売却は消費者のほうに非常な迷惑を及ぼすことになりまするので、継続をせざるを得ない、こういう形で売却を継続をいたしておるわけでございますが、保証書の継続が不可能であるということが銀行から通知がございましたので、直ちに延納制を切換えまして現金売却ということにいたしたわけでございますが、それまでの延納期間のものにつきまして即時取立てを行うというような形にいたしたわけでございます。
○永岡光治君 まあ結局食糧の問題であるし、配給しなければ間に合わないので、配給をどんどん進めておつた、止むなくこういうことになつたということですが、これはやはり売渡す以上は、私は相当前にやはり準備を食糧事務所としてはやるべきであつたのではないかと思うのですが、その準備なんか何ですか、やはり思い付きでやられるのですか。それとも事前にそういう準備をやはりしながら代金の納入についても確保できるような準備があつて然るべきじやないかと思うのですが、このような準備については特別考慮を払つていないのでしようか。
○説明員(前谷重夫君) 配給の問題でございますので、配給に対しまして、これはものの面で手当をいたしますと同時に、その代金につきましては延納と現金売却と両様の方式をあらかじめきめまして、これを実施いたしておるわけでございますが、従来米の配給につきましては、大体銀行保証によりまする延納制度をとつておるわけでございます。本件につきましては、銀行側におきまして延納の保証書を出すということで、それを期待いたしまして売却を続けておりましたところ、あとから延納が困難だ、その銀行におきましてはいろいろ審査した結果、その程度の保証が不可能である、こういう結果になりましたので、こういう結果を生じたわけでございますが、我々といたしまして、あらかじめそのときそのときにどうするということではございませんで、年度当初から計画に従いまして、延納については、こういう措置をとるということを明らかにいたしまして実施いたしておるわけでございますが、本件の場合におきましては、銀行側との間におきまして、銀行側でもう少しすれば出るということを期待いたしておつたものでございますので、そこで配給面からいたしまして暫定期間といたしまして延納のない期間が生じたという結果になつたわけでございます。
○永岡光治君 そうしますと、やはりこういう例がたくさんあろうと思うのです。ほかの場合はやはりそういう二つの方式を認めて何ら支障なくこういう事務をやられた、すぐ現金を納められておるでしようか。それともやはり或る程度延納を認めてその延納の期間内で完全に納められておることになろうかと思うのですが、その延納のほうをそれぞれの請負者に延納をどの程度大体原則として認めてあるのでしようか。
○説明員(前谷重夫君) この延納につきましては、延納についての方法等につきましても、我々といたしましては大蔵省とも相談し、慎重にやつておりますが、大体平均いたしまして、全国八日ということを認めておるわけでございます。この延納に対する担保といたしましては、一つは団体におきまして積立金を全体的に積立てさせまして、そうしてその積立金を以て延納に対する支払ができなかつた場合の担保にするという方法を一つとつております。それから又直接的に銀行の保証を以てそうして延納を認めてほしい、こういうものに対しては、その保証を取りまして延納を認める。そういう団体契約による団体保証もなく又銀行による延納の保証もないというものに対しましては現金売りを実施する。こういう三つの方法をとつておる次第でございます。
○永岡光治君 あとに譲ります。
○理事(島村軍次君) 如何ですか。
○木下源吾君 まだ何ぼでもある。 僕はこういうところで聞いたことも見たことも余りないのだが、どうも会計検査院の今の報告等を聞いたり農林省の話を聞いていると、でたらめだということだな。それでこれに対する今の未収金とか何とか、いろいろこの五号、六号などについては、これを担当した係の人は何かどういうのか処分を受けているのかな、これは。
○説明員(前谷重夫君) こういう事態に立至つたことは誠に申訳ないわけでございますが、実は米なり麦の場合におきましても、従来から一つの長い期間におきまする政府が売却をいたしておりまして、そうしてそれに対しては延納を認め、その延納に対しては保証をやつておるわけでございまするが、その切替期間におきまする手落ちがあつたわけでございまして、それに対しましては関係者に対しては厳重な訓戒を与えておるわけでございまするが、一つのものの売却の流れで、従来まあずつと統制をやつておりまして、政府の売却によつて配給が行われておるわけでございますが、その配給を或る一つの障碍によつて滞らすということになりますると又消費者に非常に影響がありますので、そういうことのないように、継続しつつ保証その他の方法をとつておるわけでございまするが、その期間の切替時、例えば九十五号でございますと五月と六月との間におきまする保証費が、まあ一月の保証になります。その切替時期におきまする事務処理の処置が的確でなかつたということに相成るわけでございまして、その点については厳重な訓戒を与え、今後そういうことの起らないように処置をいたしておる次第でございます。
○木下源吾君 相手は、まだ政府は何か関係しておりますか、今日でも。
○説明員(前谷重夫君) 九十五号につきましては、御承知のように麦の統制が撤廃になりますと同時に、パンに対する直接の政府の売却ということがなくなつたわけでございまして、自由取引になりましたので、この関係はないわけでございます。米につきましてはやはり配給統制を続けております。現在におきましてもこの当該会社は県の登録を受けて配給をいたしておる次第でありまして、この問題につきましてはその配給の継続を実施しながら代金の回収に努めておる、こういう形になつておるわけでございます。
○木下源吾君 そこがおかしいんだね。そんな悪いことをするような連中はもう相手にしないことにしなければいかんのじやないか。訓戒というのは、まだあと仕事をさしておるのでしよう、役人もそうして又会社も。政府がそういう者を相手にしているということはどうも納得が行かない。どういう根拠でそういうことをやつておるのですか。
○説明員(前谷重夫君) 米の卸の場合は、御承知のように消費者から小売業者に登録いたしまして、小売業者が卸業者に登録をする、こういう関係になつておるわけでございますが、登録の取消しということは府県知事に委任をいたしておるわけでございまして、府県知事がその県の配給上支障がある場合においてはこれを取消し得る、まあこういう形になつておるわけでございまして、こういう問題につきましては府県当局ともいろいろ相談をしたわけでございまするが、これを取消して改めて登録をやり替えるということは配給上も困るということで、和解の形で統制をとりたい、かような実情でありまして、九十五号の場合におきましては、これは統制を撤廃いたしましたので、全然その後も取引をいたしておらないわけでございまするが、九十六号の場合におきましては、一つの消費者からの登録の流れといたしまして決定いたしておりまして、その決定したものを取消す場合におきましては、種々府県内におきまする食糧の配給上非常に障害があるということを府県知事が認定した場合においてのみ取消し得るという形になつております。そういう事情からいたしまして、これを府県当局と協議いたしましたが、取消すということは、登録を取消して業務をやめさせるということも配給上非常に困る、こういう事情があつたのでございますので、それは消費者の登録を尊重いたしまして、そのまま続けますと同時に、一方におきまして代金の取立てを行なつておる、かような事情に相成つております。
○木下源吾君 今の話を開けば、なんぼ悪いことをしても何か取消すことはできないということになるのですが、そういう場合は消費者に対して、これはこういう悪いことをしておる、盲点を衝いて……つまり言えば切替えの盲点を衝いてこういうことをやつている、消費者に、国に非常な損害を与えておるということを、進んで皆に知らせるというようなことをしたほうがいいと思うのだが、そういうことについては考慮しておらんのかね。
○説明員(前谷重夫君) そういう消費者に対する関係におきまして、事情を消費者に対して周知せしめて、登録を変更するということも考えられると思います。登録の変更は時期的に毎年、一年間に四月なら四月に一回登録をやるわけでございまして、その中間においては取消、こういう形になるわけでございます。その登録の取消しをすることが配給上適当かどうかということにつきましては、それは現地の問題でございますので、府県知事にその権限があるわけでございます。府県当局と相談をいたすわけでございます。府県当局といたしましては、その当時の事情からいたしまして、これを、今直ちに登録を取消すという措置をとることは、配給上支障がある、こういう見解でございましたので続けて参つておる。この取消しの問題は、府県知事の権限と相成つておるわけでございます。
○木下源吾君 そうすると、国は損害をしても、県知事のほうでそういうことを知らないでおるわけですか。
○説明員(前谷重夫君) 勿論この問題につきましては、そういう国に損害を与えたわけでございまして、この措置について県当局とも協議をいたしたわけでございます。只今申上げましたように配給上の問題もございまして、債権を確保して、そうして消費者に対しては迷惑をかけない方法においてこれの解決をば図ることが適当であろうということで、いろいろ交渉いたしまして、こういう形に持つて行つたわけでございます。
○木下源吾君 これはその取立てについては和解だけれども、根本においてそれはもうそういう者を相手にすべきものじやない。それについても処置が甚だ手温いじやないか。県知事に対して、これはこういうことをやつたのだ、であるからしてこういう者には配給上支障があるということ、そういう理由よりも、もつと根本的には、あなた、不適当な者なのだ、それに対してそのままにして、ただこれだけに対する和解だけでなんというのは、これはどうも食糧庁もおかしいな、少し……どうしてそんな手温いことをやつておるのかな。 それからもう一つは、訓戒くらいで、そういうことを手抜かりしたものを、これは国民というものに損害をかけたのは、一番重い罪をやらなければ駄目ですよ。こんな国民の手の届かないところで勝手なことを何でもやればいいというような、そういう風習がどこにでもしみ込んでおるものだから、これはここだけのものでなく、至るところに皆露呈して来ておつて国民は大変な損害です。今の外米のような問題などでもそうでしよう。ここに現われたものが、飼料にやつて損だとか何とか、アルコールの原料だとか言つておるが、外米の配給辞退というものはおびただしいものだ。その配給辞退というところに、不適当なものを配給しておる。この直接の損害というものはこれは莫大だと思う。ここには六十億なんという金が出ておりますけれども、その何倍もある。そういうところをやはり政府のやる人たちは考えて行かなければならん。それですからそういうことをやるような役人は、ただ申訳ありません、済みませんぐらいでは、これは我々の個人的な問題ならそれでいいかも知らんけれども、国民に対してそんな人たちはみずから進んで責任を負わなければいかんですよ。それで監督者はつぎつぎに変つて行くものですよ。あなたは何もやつたんじやないから、心の中で、俺は何もやつたんじやない、こんなところで文句を言われるのは馬鹿らしいくらいに思つているかも知れんが、そんなものじやない。従つて、それだけに国の仕事をやつておる人たちは責任をとらなければいかんと私は思うのだが、一体そういう者は便々とまだ食糧庁におるのですか。まだ使つているのですか。
○説明員(前谷重夫君) この問題につきましては、まあ食糧管理全般の問題でございますが、御承知のように従来食糧管理が物の需給調整ということを中心にいたしまして運営されておりまして、経理面での点につきまして不注意になりがちであるということを、私たちもいろいろと会計検査院の御指摘もありましたし、又各方面の御指摘もございまして非常に痛感いたしておりまして、事あるごとにこれに対しまして注意を喚起いたしておるわけでございますが、その場合におきましても、従来の各種の問題につきましては、これを厳重に注意いたしますと同時に、又転任等の措置も講じまするし、いろいろ注意を喚起し、戒めておるわけでございまして、ただ食糧の調整も一つの長い間の流れでございますので、特に消費者との関係でその流れを断ち切るということはランニング・ストックもない状態におきまして、非常に消費者の配給に影響を及ぼす。そういう点が、我々管理に当つている面の頭がそちらのほうに非常に重点が向いておつたということにあろうかと思いますので、その点につきましては、非常に申訳ないと思いまして、その後もその点については非常に厳重な注意を喚起し、又所長会議等におきましても、その都度いろいろそういう面についての注意を喚起いたしておる次第でございまして、十分注意をいたしたいと存じます。
○木下源吾君 今の、食糧需給だけについて何しておるのだから、金のほうなどは余り頭にないような話だが、それならば、その需給に対しては少しは気を付けておるかということだが、外米を買うときに、今度は人間の食糧に不適な場合は、買手はこれを拒否するなんというような、その不適なというのは一体どんなところが標準になりますか。だんだん見るというと、ビルマのほうでは適当だと考えておるらしい。
○岡三郎君 議事進行について。今永岡委員と私のほうから、まあ木下さんのほうもそうですが、未収金の問題が大体取扱われておつたのです。で、あとの黄変米の点について一応やられるとして、ここのところで未収金の千四百九十五号と九十六号を終つて次に行つたらどうですか。
○木下源吾君 今のは九十五号、六号に答弁が関連して来て言つているのです。今の需給だなんということで逃げてしまうから、それで今言つているのだが、それはあなたの言う通り一応ここで打切つて先に行つてもいいですよ。
○説明員(前谷重夫君) 私需給の面を申上げましたのは、従来食糧が不足いたしておりまして、物の需給ということに重点が置かれておつたのがいけない、つまり、そういう面だけではなく、食糧会計の経理の面も十分注意しなければならないと、そういう面に、食糧需給の面に重点が置かれ過ぎておつたんじやなかろうか。又取扱いについても経理面に対しまする取扱いについて注意を欠く点があつたのじやなかろうか。そういう意味におきまして、そういう面を強調しなければならないと、むしろ我々としましては、そういう食糧の物の需給面だけにこだわつておるということについて反省をしなければならない。こういう趣旨で申上げたわけでございますので、その点は御了承願いたいと思います。
○岡三郎君 そういうふうに言われると、私は問題があると思うのです。その需給面について非常に問題があつたから、金の面のほうが注意がいささかおろそかになつたと、おろそかになつたとしても、米を売つた金をですよ、今になつてまだ取立てられないというのは、そういう問題じやないと思う。つまり、売るときに、売るほうが不注意だつたから欠損が出たので、需給面がそのとき忙しかつたつて現在までにその金が出て来ないというはずは私はないと思う。だから政府がこの鹿児島食糧事務所で宮路産業の鹿児島支店に売つた米が黄変米か何かで売れなかつた。それで、金がどうしても回収がつかなかつたと、そういうふうな理由ならば金が取れないということもわかるけれども、一体この宮路産業鹿児島支店というものがですよ。今になつて金を政府に払わない。これは木下委員が言つた通りなんです。その理由は一体何なのか。一般の消費者家庭が小売業者から米を買つたときに金を払わないということになつたならば配給停止じやないですか。問屋だつてそうでしよう。小売業者が問屋に対して金を払わなかつたら配給停止じやないですか。なぜ政府だけがこういう会社にだけ手ぬるいことをやつているのかと言われるのは私は当り前だと思う。それを需給面について云々なんという、そんな言葉で言訳せられるなら、私はこの点については追及をやめるわけに行かんと思う。担保の提供もないのに代金の延納を認めた。こんな馬鹿な話があるか。それから次に納入期限内に納入されないのに売渡しを続けている。根本問題はここにあるのじやないですか。需給の面とかそんなことじやないと私は思うのです。そういう点でなぜ宮路産業がその金を払わないのか。その払わない理由と、なぜ政府が和解したのか。それについてもう一遍御説明願いたいと思うのです。
○説明員(前谷重夫君) 只今この件についてではございませんで、木下委員から全般的な食糧庁としての態度について御指摘がございましたので、そういう全般的な問題といたしまして、我々としても十分反省しなきやいかん。過去において物の面を重視いたしまして、経理面での注意が足らなかつた点が多々あるという意味におきまして、そういう面、全般的な意味におきまして、我々としては十分反省をいたしますと、こういう趣旨を申上げたわけでございまして、本件についてこれが妥当であるという意味で、物の需給面が云々ということを申上げたわけではないのでございますから、その点は御了承を願いたいと思います。ただこの起つた契機といたしましては、配給を続けておりましたので、銀行からの……。
○岡三郎君 いやそうじやなくて、千四百九十六号の宮路産業の鹿児島支店がなぜ金を払わないのか。払わない理由、並びにそれに対して農林省が手ぬるいことをして和解をしきなきやならん理由、その点を一つ説明してもらいたいと思います。
○説明員(前谷重夫君) これは先ほども御説明申上げましたように、銀行からの保証があるという前提で実は売つたわけでございます。その後銀行から監査の結果、融資の保証をするということが不可能であるという通知がございましたので、それを現金制に切換えたわけでございまして、現金制に切換えて、残りましたものにつきましての回収ということになつたわけでございます。その後におきましては、現金制に切換えまして、これが回収をいたしておるわけでございますが、その現金制に切換える前に、銀行融資の到着、保証が参ります前に、これを売却しましたものにつきましては、これを回収するためにいろいろ努力をいたしまして月賦償還ということで回収をいたすことにいたしたわけでございまして、これにつきましては、銀行の側がその会社の内容を検討しまして、そして、そういう保証をすることは銀行の側からいたしますると不適当であるという結果、こちらに対して保証を出さないということになつたわけでございます。それに対しては直ちに延納制を中止いたしまして、現金売却に切換えたわけでございます。
○岡三郎君 私の言つているのは千四百九十六号ですよ。それで私の聞いておるのは、宮路産業というものが、なぜその金を政府に出さないのかと言つているのです、その理由。而もその宮路産業というものが、依然として食糧配給のうち問屋ですか、元請業者としてこれを認めているということが私はわからない。その点を説明してもらいたいと思うのです。金を出さないとするならば、宮路産業というものは不良会社じやないですか、こういう疑問が一つあることと、それから米を売つてですね、当然消費者から小売業者を通じ漸次この宮路産業に代金が入つていると思うのです。入つている金をなぜ出さないのか。そうすると、宮路産業というものは経営内容が悪くて、そうして政府に払わないというふうに考えられるわけです。仮にそうならば、そんなような不良会社を政府が依然と認めている、知事が云々というようなことを利用して、逃げ口上を言つていることについて私は了承できないと思う。だから、なぜ宮路産業が、この米を売つた金を政府に払わないのか、それがわからない。それを一つ聞かしてもらいたいと思うのです。
○説明員(前谷重夫君) この宮路産業の事業は、卸の事業とそのほかの仕事もしておつたわけでございまして、全体的に只今の御指摘のように、米の代金は当然消費者、小売から回収をいたしておるわけでございますが、それを他の事業の面に流用しておつたという事実があるわけでございまして、その不正の点につきましては、その点につきまして、銀行等におきましては、全体の事業を監査いたしまして、融資不能になつたわけでございまして、その点につきましては、我々も現金買いにすぐに切換えたわけでございますが、その不正流用をいたしました金、他の事業に流用いたしましたものにつきまして、これを全般的に直ちに回収するということが困難になりましたので、いろいろ裁判上の問題として取上げまして、そうして最後に和解ということになつたわけでございまして、只今お話のように、そういうものをなぜ卸売業者として認めているか、(「なぜ和解したのかわからない」と呼ぶ者あり)こういう点がおかしいではないか、こういうお話だと思います。その点は先ほど申しましたように、やはり卸の業態、小売との結付き等を考慮いたしまして、仕事を続けつつこれを回収して行くということが債権確保でもあり、配給面におきましても、これを全部停止するということになり、又これを取消すということになれば、むしろ債権が焦げついてしまうというふうなことにもなりますので、配給上の監督を厳重にいたしますと同時に、債権を漸次回収をして行くという方法をとつたわけでございます。
○岡三郎君 私はそれは根本的に政府の態度は間違つていると思うのです。而もそういうふうなことは会社のペテンにかかつたということになると思う。それを事務を取扱つていた鹿児島食糧事務所の所長は誰だか知らんけれども、そういうふうな内容も精査しないで、一千万円以上の米を卸して、而も担保の提供もないのに、代金の延納を認めて、而もその期限内に納入されないのに売渡しを続けていた、一体これはどういうことなんです。而もそういうふうなルーズという言葉でも言い現わせない、もう少しひん曲つたようなやり方でやつて来たものに対して、それぞれ訓告を与えた、そんなことであなた収まるものじやないのじやないですかこの問題は……。だから根本の問題として宮路産業なら宮路産業というものを調べねばいかんと思う、第一点は……。 それからその当時の事務を取扱つて来たものの状態というものも一遍調べなければならんと思うのだが、丁度会計検査院のほうがおられるので、その間の事情をもう少し明瞭に一つお調べの点を聞かしてもらいたいと思うのです。
○永岡光治君 関連して……。それで会計検査院にお尋ねしたいが、こういうような事件の場合には直接請負わした業者、こういう内容も検討されていると思うのですが、そういう事情も一つ是非報せて頂きたいと思います。
○説明員(小峰保栄君) 宮路産業の件でございますが、これはこれに書きました通り、どうも私どものほうも、これは鹿児島嶼業銀行の保証状の切換えで一月までは保証状とつていたわけでございます。切換えというわけで二月に銀行でいろいろ調査しているところへ、大蔵省の監査がありまして、そして宮路産業は融資先としては不適当であるということで、その後の融資がとまつてしまつたわけであります。それを二月の初めから当然無保証の状態にあつたのでありますから、そこに対して何らかの担保なり或いは現金売に変えるなり、何かの措置が当然に必要なんであります。それをしないでいるうちに、いまの銀行から融資がしてもらえない、こういう状態になつたのであります。宮路産業は東京でも何かビルの経営とかいろんな仕事をやつているようであります。そちらのほうの経営が悪いということも、この本件の代金納入不能というのに関連した、こう私どもは調べてはおります。ただ私ども会社を直接調べる権限を持つておりませんので、食糧庁を通じての調査しか現在のところできないわけであります。今の程度のことは私どもはわかつているのでありますが、その後の処置に対しまして、会計検査院で指図するというような権限なども、ございませんしするので、こういうようなものを、先ほどから御意見があります通り、引続き米の卸売屋をさしておくというのもどうも甚だ納得ができないのでありますが、どうもそれに対して会計検査院としてやめさせるということにも現在のところ参りませんので、見送つている状態でありまして、これなどはやはり七百八十万円……これは九百万円という信用状だつたのであります。千百万円売つておりますが、信用状を超過してやつておるのでありますが、そのへんでもどうも私どもあとでみまして納得できない点が相当あるのでありますが、その後の払いぶりも非常に悪いのでありまして、七百八十万円のうち、まだ六百六十万円も残つておる、こういう状態でありまして、月に十万円づつ返して行きますと、相当な期間を要するのでありまして、どうも会計検査院といたしまして、なんともこれ以上いたしかたがない、こういう状態であります。
○理事(島村軍次君) 私から伺いますが、現在残つておるのは六百六十万円ですか。
○説明員(前谷重夫君) 現在残つておりますのは六百六十七万円です。
○永岡光治君 それは今月現在で。
○説明員(前谷重夫君) 九月現在で。
○理事(島村軍次君) なお伺いますが、十万円の毎月の納入は期限通り履行されておるのですか、どうですか。
○説明員(前谷重夫君) 期限通り履行されております。
○八木幸吉君 関連して伺がいますが、会計検査院はかような滞り貸のあるところを検査する権能はないのですか。
○説明員(小峰保栄君) 食糧庁検査の一環として検査することはいたしております。現在和解ができまして、その後の納入状況なんかも特に一々調べてはおりますが、債務者が納入しないということについて、債務者を検査するという権限は、これは持つておりません。
○八木幸吉君 この宮路産業の状態全部についてのお調べが食糧庁にございますか。つまりどういうことをして、どういう資本金で、どういう事業をしてバランスがどうなつておるか。鹿児島だけでなしに、会社全部として、一体どの程度のスケールと言いますか、負担能力があるというようなことをお調べになつておりますか。鹿児島に極限してやつていらつしやるようにこの文面では拝見するのですが。
○説明員(前谷重夫君) その当時におきまして、我々のほうにおきましても調べておるわけでございますが、今ちよつとその資料はここには持つて参つておりません。
○理事(島村軍次君) それでは如何でしようか。宮路産業の問題はなお会社の内容等も調べる必要があろうと思いますので、十二時十分になりましたから、一応午前中この程度にしまして、午後資料があつたら一つ御提出願う。 それから千四百九十七号黄変米、主としてビルマ米に関する問題ですが、それ以降は本委員会における飯島委員及び東委員が先般東南アジア派遣の視察で詳細に御調査になつておりますから、今日飯島委員もおみえになつておりませんので、明日一応先に承わつて、それから審議をするということにいたしたらと思いますが。
○岡三郎君 ちよつとその点について、今の千四百九十五と九十六号の点については、東京都のパン協同組合に対する措置として、これは金額が少ないけれども、同一ケースになつているわけです。それで私の希望としては、食糧庁のほうで説明する場合に、誠に失礼ですけれども、必要以外の説明で混乱さしてもらいたくないと思います。的確に質問の要旨をお答え願つて、なにかかんか言うと又話がずれていつてしまうことが多いので、質問に応えて適切にお答えを願いたい。そういうふうにすれば時間が少し助かると思う。それから今の千四百九十七号ですね、委員長、これは最近にいわゆる白色の有毒米の点についても、随分黄変米については検討されて来たわけです。それで現在会計検査院なり、食糧庁なり、或いは厚生省なりがビルマのほうへ或いはタイのほうへ行くというようなことから、いろいろと精査され、或いは実験が進められて来ているわけですが、この千四百九十七号の購入の点については、前に一応これは論議されたと思うのです。従いまして、この点については重複を避けて、具体的にこれに対するところの会計検査院なり食糧庁の言うことを聞いて、それについて質問があつたならばやられるということにして、問題はこれをアルコール原料として売つたというふうな処分の状態がまだ十分討議されていないと思う。従いまして午後においては、処分の問題についてもこの前決議が上つているわけですが、この処分の問題を一応やられるならやられるとして、明日までに大体食糧庁関係をやるということですから、イラク大麦、或いは。パキスタン米、輸入小麦の輸入港の変更ですね、それから食糧の管理当を得ないもの、こういつたような点について重点をおいてやられたらどうかというふうに私は感ずるわけです。つまり前に一応検討された分については重複を避けて、そうでない点を進行してもらいたいと、私はそういうふうに感ずるわけですが……。
○木下源吾君 今のは大いにいいのですが、やはり食糧庁は大体だらしないからな。そこでこれは今のような何するより、やはり食糧庁問題を一括して質問して、そうして部分に入つて行つたほうが大分身の入つたやり方になるのじやないか、こういうふうに僕は考えるのだが、諸君が今までにそれは済んでしまつているというならいいけれども、どれもこれもこれは遡つて行けば一つの問題、やはりこの輸入食糧の補給金、それから国民がつまり食糧代金を払つて、両方から金をとつておいて途中でごまかしているということになる。ですからこれはケースは一つなんですね。だから一般質問をやつておいて、そうして部分のやつをやつて行く、このほうが僕はいいのじやないかと思うのですが、どうですか。
○理事(島村軍次君) ちよつと私から木下委員に申上げますが、黄変米のやつはもう前回にありとあらゆる角度からやつて、一般論から細目に亙つてやつたのですから、そこであとの残つている問題についてのことと、それから先ず一般論として東委員なり、飯島委員が見られたその結果の報告を聞いた上で、そうして更に再度進むという方法に一ついたしたいと、こういうふうに思います。
○木下源吾君 それはお話はわかるのです。私は今余り深く何している暇はないかも知れないけれども、最近に又政府の金を出して向うへ何千万円かで派遣している。そうして調査か何かに役人をやるということだ。そうして又問題は新たになつている。黄変米が悪いかいいかとか、今どういう状態になつているか、何はどうだということはあるが、それはいろいろ御調査になつただろうが、まだ全体の食糧に不適当な場合というような、そういう抽象的な契約が生きて進んでいるというなら、こういう点をはつきりしてもつと的確に直すというようなことにならなければならないと、こう私どもは考えるのですね。 それから根本の問題は、外地食糧輸入計画というやつを、ただ机上でやつているから、こういうことになるのだろうと思うのです。輸入計画において私どもは今日の情勢をやはり的確に政府は把握しておらんと思う。中国米の華北米、華南米などのあのくらい立派な米が何しておるのに、これには躊躇しておつて、而もそれを何しておつて、それに硫安などは……。
○理事(島村軍次君) ちよつと木下さんに申上げますが、一般論はまああなたのお考えはわかるけれども、議事進行の方法を今相談しているのですが……。
○木下源吾君 進行方法はそうしたほうが早いと思うのですが……。
○理事(島村軍次君) そこでこういうふうにして頂いたら如何でしようか。午後は千四百九十五号と九十六号の宮路産業に関する問題を続行いたしまして、それから黄変米はあと廻しにしまして、あとの問題について食糧庁関係を御審議願い、それからもう一つ私からお諮りしたいと思いますのは、林野庁関係が三日以後になつていたのですが、林野庁長官の都合がありますから、黄変米を少し延ばして、明日林野庁関係を先にやつたらどうかと思いますが、如何ですか。
○八木幸吉君 林野庁長官が宮崎県で何か大会があつて明日か十日以後にしてくれんかということを委員長に正式に何か話があつたそうですね。あとで私その話しようと思つておつたのですが、皆さんの御同意を得れば明日、その希望に丁度合うのですがね。
○永岡光治君 それでいいのですが、ここの問題は、千四百九十五号のやつはどうも僅かな金額、僅かな金額と言うと申訳ありませんが、あと五、六十万足らずの金が納められていない。二年間経つているわけです。どうも私それで納得行かんので、東京都パン協同組合というのは相当資産があると思うのですが、この構成なんかどういうところから誰が組合員になつているのか、なぜもらえないのかどうも納得行きませんので、この辺の資料を持つて来てほしいと思います。午後この質問を続けたいと思いますので、併せてこれを附加えておきます。
○理事(島村軍次君) 明日は林野庁にすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(島村軍次君) さように決定いたしました。 本日は午前中はこの程度で休憩にいたしまして、午後一時から開くことにいたします。 午後零時二十二分休憩 —————・————— 午後一時五十一分開会
○理事(島村軍次君) それでは引続き再開いたします。 先の千四百九十五号、千四百九十六号に関し宮路産業の内容について、食糧庁長官の説明を求めます。
○説明員(前谷重夫君) 先ほど午前中に宮路産業の内容について御質問がございました。今係を本省にやりまして書類を整えておりまするから、暫時先の問題に入つて、書類が参りましてから御報告申上げたいと、かように考えております。
○理事(島村軍次君) それでは千四百九十七号をあと廻しにして、千四百九十八号、イラク大麦の購入にあたり処置当を得ないもの、千四百九十九号パキスタン米の輸入にあたり処置当を得ないもの、それから千五百二号の食糧の管理当を得ないもの、三つについて、御質疑のあるかたは御発言を願います。 議事の進行上、それではその間に会計検査院のほうから千五百一号、千五百三号、千五百四号、千五百五号、千五百六号、これについての簡単な説明を求めます。
○説明員(小峰保栄君) 千五百一号でありますが、これは二十六年度に麻袋を三百万枚、大型新麻袋でありますが買いまして、それを買う必要がなかつたということで、二十六年度の検査報告で批難しております。それから二十六年度の批難事項と関連いたしまして、この千五百一号の内容につきましては、この委員会でもすでに十分に御審議のあつたところであります。二十七年度は二十六年度に買いました大型三百万枚というのが殆んどそつくり残つておるところに、二十七年度の十二月になりまして麦をたくさん輸入するということで、小型を五百万枚買つたのであります。二月ばかりたちますと、もうすでに回収麻袋がどんどん、古い麻袋がどんどんと出廻りまして、この五百万枚の購入はする必要がなかつた、こういう案件であります。これでも前年度ほど大きな損害ではございませんが、不急の麻袋を購入したために食糧会計として相当大きな損害を出しているわけであります。その後は新麻袋の購入というものは必要がなくなりまして、古い麻袋がどんどんと出廻りまして、麻袋会社のほうの処理によりまして、この購入ということはなくなつておりますが、この五百万枚もその後は古い麻袋と一緒に使用に供しております。なお、この麻袋会社は今年の三月でございましたか、解散ということになりまして、麻袋についての問題は一応なくなつたと言いますか、そういう状態になつたわけであります。外国からたくさんの古い麻袋が入つて参りますので、この種の問題はもう今後はなくなつたわけであります。 それから千五百三号でありますが、集荷奨励金の支払にあたり処置当を得ないもの、この案件でございますが、これは二十七年産米の集荷につきまして超過供出をたくさんしたところに奨励金をたくさん出そう、こういう趣旨で予算をとつたのであります。で、予算では今申上げましたように、余計に出したところは累進的に奨励金を殖やして行く、こういうことになつていたのでありまして、大体対象は単位集荷業者としての単位農業協同組合、これは約一万五千、全国の農協一万五千を予定いたしまして予算をとつたのであります。そういたしまして、この検査報告の二百八十九頁の奨励金累進額表というのがございますが、この三百俵までは一俵につき出さず、三百俵以上一俵について十五円から三十五円というふうなだんだんたくさん出したものほど余計に奨励金を交付する、こういうようなことでスタートいたしたわけでありますが、実際の交付に当りまして、農協で扱いました分は、全国を全販連一本ということで計算いたしまして、結局ここの表の五十万一俵以上、一俵につき三十五円というものを大部分適用してしまつたわけであります。それで全販連に三億九千五百万円を交付したのでありますが、この全販連に交付いたしました三億九千五百万円というものは大部分三十五円で適用いたしましたので、平均三十四円六十銭あたりで全販連に今の三億九千五百万円という金を交付したわけであります。ところが全販連はそれを末端の農協までその割合で流して行けば、これは問題は起きなかつたのでありますが、全販連はこれを末端に流すときには、県連単位にいたしまして県単位で実際に集めた俵数に応じまして今申上げた表を適用したわけであります。それで結局全販連全国一本で最高の三十五円というのが大部分適用されておりながら、県連に対しましては、この刻んだ割合で交付したのでありますから、全販連が結果においてこの奨励金の、変な言葉を使いますと頭をはねてしまう、保留額が出る、こういうことになつたのであります。それで県連で又単協に交付する場合にはやはりこの小刻みの表を適用したわけであります。結局単協に行つたものも県連が結果において保留額を持つ、こういうことになつてしまつたのであります。それで妙な結果になつたのであります。今一俵についての実績を申上げますと、国が全販連に交付したのは三十四円六十銭であります。それから全販連から県連へ交付したのは三十円七十九銭で、その間で四円近い留保額が一俵について全販連に残つてしまう。それから県連でもらいました三十円七十九銭は、そつくり単協に廻しませんで、一俵あたり十七円四十銭の割合で行つた、こういうことになりまして差引き一俵につき十三円三十九銭というものが県連に金が残つてしまつたという、誠に妙な結果になつたのでありますが、結局総額で申上げますと三億九千五百万円のうち三億五千二百万円というのが全販連から県連に交付した額であります。そこで四千三百万円、こういうような留保額が残る。それから県連から県内の単協に配付しましたのは一億九千七百万円、最初国で三億九千五百万円出しましたものが、農民の直接団体であるところの単協に届きましたのは約半分の一億九千七百万円、こういうことになつてしまつたわけであります。約半分というものは中間機関である全販連、県連に留保されてしまう、こういうことになつております。それから全販連では今の四千数百万円というものを留保したほかに、更に五千九百万円集荷促進奨励金、こういうようなものを食糧庁から交付しておるのでありまして、私どもが検査に行つておりますと、大してその金も使つておらん、こういうような状態にあつたわけであります。この案件につきましては、私どもの批難に対しまして食糧庁側としては少しも間違いはないと、こういうことを言つておられたわけでありますが、衆議院の決算委員会で六月二日にこの配分がよろしくない、全販連なり県連なりの保有している残余は、速かに単位農業協同組合に再配分しろ、こういう強い決議がなされておるのでありまして、私どもの批難と歩調を揃えておいでになるわけであります。その後これは再配分されたという話はまだ聞いておりません。 それから次が千五百四号から六号までの食糧の輸送についての不経済事項であります。食糧の輸送は御承知のように、これは全国で毎年非常にたくさんの件数が行われておるのであります。それであとから私どもが検査いたしますと、一応批評をする余地のあるもの、もう少しうまく輸送ができたのじやないだろうかと思うような事項は、実は相当に多いのであります。併しながらこれは最初の計画に当つて、そう万全を期せられるものでもなかろう、あとから見れば、こうすればよかつた、ああすればよかつたというような事項は、これはまあ人間のやつたことでありますから相当に出るのは、これは仕方がないというので、大体は私どもとしては、この検査報告に上げるということをやめるのでありまして、ここに上げましたのは三件でありますが、相当程度ひどいというものだけを上げております。それからこの種の案件、もう少し軽微なものは随分たくさん検査の結果わかつたのでありますが、そういうのも又あとから振返つて万全の策でなかつたといつて批難するのも如何かと思つて、余り批難していないのであります。ここに上げたのは比較的程度のひどいもの、こういうふうに御了承願いたいのであります。 これは千五百四号でありますが、神奈川で持つておりました小麦を千葉に千トンほど送つて、百四十万円ほど運送賃を払つたわけであります。ところがこれを送つたために、神奈川のほうで小麦が足りなくなつてしまつたわけでありまして静岡から補填を受けた、こういうケースであります。御承知と思いますが、食糧の輸送はいわゆるプール輸送、運賃をプールでやつておりまして、県間の輸送は、どんな遠いところでも或いは隣の県へ送りましても、値段が同じであります。で、一回について幾らということでありまして、この場合に神奈川から千葉へ送りました料金、それから静岡から神奈川に送りました料金は、これは同額なのでありますが、従いまして一回幾らと、こういう取りきめでございますから、神奈川のほうは節約しておいて、静岡から千葉に送れば一回分の節約ができたわけであります。それを千葉の要求によつて神奈川から送つてしまう。そうして殆んど同時期に神奈川が静岡から補填を受ける、埋め合せをつけるということになりますと、二回分の運賃を払わなければならん、こういうことになるのでありまして、百四十万円ほどを結局損してしまう、こういう結果を来たすのであります。 それから千五百五号も、これは場所は違いますが、内容は大体同じでありまして、愛知から濠洲小麦を石川、北陸へ送りましたところが、愛知のほうが足りなくなつてしまつて静岡から又その補填を受けたために運賃が二重になつた、こういう案件であります。 それから千五百六号でありますが、これはちよつと変つておりますし、又質がよろしくないのでありますが、これは二十七年の四月—五月、これは丁度小麦の統制がなくなりました時期でありますが、神戸の港に輸入小麦粉の手持があつたわけであります。で、千二百九十九トンを大阪に百八十万円かけて送つたのであります。大阪のほうが売れるだろうと、こういうことで送つたのでありますが、大阪には当時大量の手持がありまして、これをわざわざ送つてもらう必要はなかつたわけであります。ところが一方小麦粉を外国に輸出するということになりまして、又折角大阪に送りましたものを神戸に逆送する、こういうことになつたわけでありまして、神戸に置いておけば、大阪へ送つて又神戸に戻すというような必要は少しも生じなかつたはずであります。時期もそんなに違いはないのでありまして、同じような時期に一旦送つたものをすぐに又神戸へ戻すというのは、ちよつとおかしいのじやないだろうか、それで百五十六万円ばかり損しております。大体食糧事務所は御承知のように、府県単位でございます。神戸から大阪へわざわざ送るというのはどだいちよつと常識的に考えるとおかしいのでありますが、非常に近い所であります。大阪で仮に需要が出たらば、神戸から直接大阪の需要者に渡しても一向にこれは差支えないのでありまして、何も大阪管内にこういうものをわざわざ差当り売れる見込のないものを送つて、大阪管内で持つておくという必要は、これはないのであります。結局食糧事務所が分れております関係で、こういうような事態が起きるのじやないかと思いますが、これなんかはあの近い距離で二度一旦大阪へ送り、又神戸へ戻すという関係で、先ほど申上げましたプール運賃の妙な適用を受けるわけであります。あの近距離で県間の輸送賃ということが対象になるのでありまして、これなどはちよつとどうかと思う案件であります。
○理事(島村軍次君) 以上の件について、御質疑があれば御発言を願います。
○久保等君 順次質問をいたすとして、この千四百九十八号のイラク大麦の購入の問題に当つての指摘事項なんですが、一応指摘せられておることは、二十六年度に二万九千七百トンの大麦をイラクから輸入して、それが非常に品質が粗悪であつた。従つて食糧にも供することができなくて飼料に使われた、そういう点が指摘されておつたのが、二十七年度において大量に八万五千四百六十六トン更に購入した。従つて二十六年度の国損以上に極めて莫大な十四億余りの国損を生じておるのですが、事情はいろいろあつたようなことが言われておるのですけれども、併し余りにも莫大な大麦の輸入、而もそれが二十六年度において品質が非常に悪いという点が十分に指摘もされておつたし、当然そういつたことは食糧庁でも十分御存じだつたと思うのですが、それが同じようなことを而も大量に二十七年度において繰返されたという点について、非常にこれは大きな国損を生じておりますので、食糧庁として何か詳細に、その間の事情があつたのかどうか、一つお伺いをしたいと思うのです。
○説明員(前谷重夫君) 只今の御指摘がございましたように、この点については顧りみますると、我々としても非常に遺憾であつたと思います。ただ当時の事情を申上げますと、毎々申上げますように、二十七年度の七月から麦の統制撤廃をやるということで、議会でも法案の御審議を願つたわけでございますが、それに対処して切替期におきまする点を、できるだけ円滑にしたいということが、まあ当時の食糧庁としての念願であつたわけでございまして、そのために、小麦につきましては或る程度政府の支配力があるというふうに考えましたが、大裸につきましては米と同様になかなか政府の手持数量で以て国内の市価を調整して参るということが困難ではなかろうかという危惧の念が、その当時一般的に言われておつたわけでございまして、議会の統制撤廃の御審議の場合におきましても、大裸については統制を継続したらどうかというふうな御意見もあつたわけでございます。従いましてこれがために外麦の輸入ということを早急にやりたいというふうに考えたわけでございます。ところがその当時といたしましては、ドル資金が非常に払底いたしまして、ポンド地域に対してはポンド資金が非常に余つておつたということで、従来のドル地域からの輸入が、これは食糧のみならず、一般的にドル地域からポンド地域に対する買付けの輸入の転換ということが、通商為替の面からいたしまして強く要望されたわけでございまして、当時私どもといたしましても、その前年度の状況からいたしまして、できるだけドル地域から買いたいという希望を持つておつたわけでございますが、ドル地域からの買付けということが外貨事情からして困難であるということで、ポンド地域に対して、過剰ポンドの処理という面からポンド地域から買つてほしいという強い要請があつたわけでございます。従いましてポンド地域から買うことになりますると、濠州が先ず考えられるわけでございますが、この濠州の場合には大体輸出割当によりまして買付量が限定されておつて、それ以上に買うことはできなかつたと、こういう事情がございましたので、そういたしますると、差当りポンド地域から買うということになりますると、イラクの麦が対象になりまするし、同時に外務省を通じましてイギリス側からも日本とイラクの貿易増進という意味から、イラクからの買付けを希望されておりましたから、そこでイラクの買付けということにいたしたわけでございますが、二十六年度の契約に対しまして異物混入率も、その当時二十六年度は五%を三%に下げるとか、異種穀類の混入率を五%を三%に下げるというふうな契約をいたしたわけでございまするが、結果から見ますると、その当時歩どまりがまあ配給統制の時代でありましたので、相当高い歩どまりで売れると考えておりましたところ、統制を撤廃いたしますると、非常に歩どまりが低下いたしまして、その当時の予定した歩どまり以下でないと売れない。ところがイラクの麦は例のふんどしと申しますが、そのふんどしの割合が、中に対する切れ込みが非常に深いものでございまするが、これを一般の麦と同様程度に搗精したのでは、一般民間へ売れないということでございまするし、我々は当初の精麦歩どまりを考えておりましたので、売れ残つておつたわけでございますが、ただ当時といたしましては、その価格につきましては大体ポンド地域の例えばオーストラリアでございますと百九十七ドル程度のものでございまして、ポンド地域のものとしては、価格としては特に高い価格ではなかつたかと思います。つきましては、国内の需要との関係におきまして、その通りの品質のものを、その当時予定いたしました歩どまりではなかなか売れないというのがまあ実態でございますし、その後もこれを極力売ることに努力いたしましたが、結局品質が非常に精麦歩どまりが下つて来たということで以て、一般の精麦には適しないという事情になつたわけであります。
○久保等君 それは一応の説明としては、まあ経過はそうなんでしようが、二十六年度にそういつたような問題が当然あつたと思うのですが、二十六年度ですでに約六億ばかりの国損を生じておる。非常に莫大な国損を生じておるのですが、確かに手持ちの大麦を相当持つていなければならんという事情はあつたと思うのですけれども、併し少くとも精麦業者がそういつたようなものに対しての扱いを非常に嫌う、従つてそういつたものがなかなか消化できないという事情のあるものを、いわば配給のできないようなものを、幾ら手持をたくさん持つておつたつて意味がないのです。而もそのことによつて、非常に莫大な国損を生ずるというようなことを、いわゆる二の舞を踏むようなことをやつておるという点が非常にこれは重大な、私はどこに責任があつたのか知らないけれども、単にそういつた事情だけでの説明ではちよつと理解できないのです。特にその問題についてのとつた責任者に対する処分の問題ですが、これも一般の場合と同じように通り一遍の厳重注意という程度にとどめたということになつておるのですが、一体その二十億も、二十六年、二十七年、両年度合せれば二十億にもなる国損を生じておる問題について、その程度で済まされるというふうに食糧庁のほうで責任者として長官は考えておられるのかどうなんですか。
○説明員(前谷重夫君) この莫大な国損を生じましたことにつきましては、非常に申訳ないと思つております。ただ御承知のように、配給統制の時代におきましては、一定の歩どまりということで、これくらいの歩どまりのものはこれくらいの品質のものであると、大体処分ができるとこういう見通しの下にやつたわけでありますが、その後配給統制を撤廃いたしますと、だんだんに歩どまりが下つて参る、そうするとその歩どまりに対しては、こういう品質のものがなかなか適しないということで、一般の買入れがそれを忌避する、こういう形になつたわけでございまして、誠に申訳ないというふうに考えております。ただその当時におきましては、やはり善意で食糧統制をうまくやろう、こういう気持でやつたのじやなかろうかというふうに……、その点の善意は御了承願いたいと思います。
○久保等君 まあポンド地域からの大麦を買入れなければならんということで、イラクのほうから買入れたというのですが、その間の事情についても、何かほかにもう少し私は打つ手があつたのじやないかというふうに思うので、二十七年度の購入先は前年度問題があつたところから、殊更イラクのほうの大麦を、而もこういうふうに大量に買入れたという点については、余りにも目先の利かない、而もみすみすこういつた莫大な損失を受けるような購入をやつたあたりの問題について、なぜこういつたイラクの大麦を大量に買付けたかという点について、どうも今説明せられる程度の説明ではとても納得しかねるのです。オーストラリアのほうからの五万トン以上の買付けができなかつたので、それで勢いイラクの大麦を買わざるを得なかつたのだというような御説明なんですが、一体二十六年度の二万九千七百トンばかり購入した問題、これは一体二十七年度に八万五千トン余りを買入れるときにはどの程度に認識せられておつたのか、その当時は殆んどそういつた問題が認識せられておつたのかおらないのか、その当時の事情はどうなんですか。二十七年度の買入れを行う当時に、二十六年度における大麦の処理模様はどんなふうな状態だつたのですか。
○説明員(前谷重夫君) 只今の御指摘御尤もでございますが、大麦の処理といたしましては、ドル地域としてはアメリカ、カナダがございますが、これが先ほど申上げましたように、大体ドル地域のものは大量的にポンド地域に転換するということになつておりましたので、ポンド地域といたしましては北アフリカがあるわけでございますが、これは従来も取引がございませんし、又品質が劣悪でございますので、これは駄目だろう。そこでオーストラリアが問題になるわけでございますが、オーストラリアも輸出余力がない。前年度のお話の点は、買付けまして、これは配給統制時代でございましたものですから、多少その当時におきましても、品質が悪くて業者のほうから困る、こういう非難は事実あつたわけでございまして、そこで我々としても先ほど申上げました異物混入率その他の点については契約面でも二十六年度よりも下げて買つたわけでございますが、二十六年度の状況から申しますると、これほど入れたものが未消化になるというふうには考えておらなかつたわけです。ただ二十六年度におきましても品質が悪いという非難がありましたので、この点については契約面では改善はいたしたわけでございますが、その改善程度では現実には及ばなかつたという形になつたわけでございます。二十六年度のものにつきましては配給統制をやつておりまして何とか処分はできるが、非常にこれは品質が悪い、避けなければいかんじやなかろうかという気持は持つたわけでございますが、ドル地域から買えないということになつて参りますると、やはりこの地域以外に当時としては考えられなかつたわけでございます。
○久保等君 その関係者の処分の問題ですが、処分と言つても、これは前から何回も言われる問題なんですが、厳重注意だなんと言つても、注意というものそのものは何も処分という中には入らないと言われる程度の、処分にもならない措置をとつておるのですが、これはこの程度で十分だというふうにお考えになつておるのですか。
○説明員(前谷重夫君) この点につきましては、我々も十分注意はいたしておるわけでございますが、ただその当時としては非常に善意で統制撤廃に備え、そしてドル地域からポンド地域に対する転換という大きな命題の下に行動したわけでございまして、十分注意をさしたわけでございますが、結果としてこういうことになつたのでございまして、処分の問題につきましては、いろいろ御意見がおありかと思いますが、その善意であつたということは一つ御了解を願いたいと思います。
○久保等君 この関係者、当時の責任者に対してそれぞれ厳重注意を与えたという当時の責任者という問題は、これはこの場合にはどのあたりの責任者を責任者というふうに指摘しているのですか。誰に厳重な注意を与えたのですか。
○説明員(前谷重夫君) お答え申上げますが、その当時としては監督者としては長官でございまするし、直接の担当者といたしましては部長、課長でございますので、その関係者それから部課長に対しまして厳重注意を与えたわけでございます。
○久保等君 私はこういう問題は、食糧の統制撤廃の問題に関連する将来の見通しというような問題、それから又購入先、買付先の問題等についても、これは単なる課長、部長程度のところで判断のつく問題でもないだろうと思いますし、非常に事は大きな政治的な配慮といいますか相当いろいろ国内情勢等の全般についての判断等も的確になされなければならないと思うのですが、そういう点から見ると、これは少くとも長官あたりの相当重大な責任にも私なると思うのですが、金額にしても極めて莫大な、たしかに当初悪意があつたとか何とかいう問題ではないにしても、少くとも不手際といつてもこのくらい大きな不手際というものは私はそうざらにある問題じやないと思うのですが、そういうよく言つて不手際、そういつたような問題にしても、事の内容は非常に重要なものであるなら、それについては相当それこそ厳重な処分を私は当然やるべきだと思うのですが、この場合には処分らしい処分も行なつておらない。厳重な注意であろうと軽い注意であろうと、注意はあくまで注意程度のものであつて、非常に私は処理のしかた、措置のとり方が適切でないと思うのですが、そういつた問題については、これは見解の相違云々という問題も出て来ると思うのですが、少くとも客観的に見て、これだけの莫大の国損を而も繰り返して行われておるという点については、これは十分にそれこそ厳重に反省を求めなけりやならない問題だと思うのですが、一応一千四百九十八号に対する私の質問を終りたいと思うのですが、非常に莫大な国損を生じておる点について、関係者についての扱い方は私は非常に納得し難いものがあるのですが、以上でもつて私の質問は終ります。
○岡三郎君 この前に渡された農林省の資料ですがね。食糧庁の。ここの五ページに「イラク大麦の買付けが英国より外務省を通じて要請され、過剰ボンド貨の活用の見地から外務通産両省からも切望された」と、これはまあ外交上の問題ですがね。そこで二十六年度に不良な大麦を買い入れて又二十七年度に買い入れて損をした。どうもこれは私は麻袋の例とよく似ているのでね。麻袋の場合においても同じことを二度繰り返して、えらく損をしておるが、この場合においても損をみすみす承知して私はやつたとしか思えん。そういうことではなくて統制撤廃のために大麦を買い付ける必要があるのでこうやつたというならば、これは農林省のほうの役人をやめてもらわにや私はならんと思う。そんな馬鹿げた頭では食糧需給対策はできんと思う。そういう点で私が聞こうとするのは、外務省なり通産省の尻を持ち込まれて、食糧庁が絶えず外交上の事情で脅かされているのじやないかというふうに考えるんだが、その点についてもう一遍お答え願いたいと思うのだがね。
○説明員(前谷重夫君) この点につきましては、当時過剰ポンドの処理、こういう問題で日英交渉があつたわけでございましてこの日英交渉を通じまして過剰ポンドを消化するために、ポンド地域からの買付けということが問題になつたわけでございまして、そういう面から外交面、通商貿易面から強い要請があつたことは、これは事実でございました。特に国内的に見ますると、その当時といたしましては、ドル地域からポンド地域に対する輸入の転換ということがあらゆる物資について強く要請されましたし、又外貨の編成というものがそういう方針の下に編成されたわけでございまして、その編成の下におきまして、どういう地域から買うか、ポンド地域の中でどういう地域を選ぶかということになるわけでございますので、そういう点からいたしまして、このイラクを選んだわけでございまして、当時といたしましては、一方において大麦の手持増強という面と、それから今岡委員から御指摘がございましたが、結局通商貿易と為替政策というものとの関連におきましてイラクからの買入を決定いたしたわけでございます。ただ当時におきましては、あれほど、例えばその当時におきましては、確か八十幾つかの精麦歩どまりで、統制中は考えておりましたので、まあそれで行けば十分に消化できるのじやなかろうかと、こういう考え方でおりましたところが、それが七十六というふうに非常に実際の市中の製品の歩どまりが下つて参つたと、こういう点が当時としては見通しを誤つた点であろうというふうに考えております。
○岡三郎君 私の言つているのは、この見通しを誤つたとは思えないと言つているのです。見通しを誤つたとは思えないので、承知してやつたのじやないかと私はとるのです。それはなぜかと言うと、二十六年に食えない大麦を入れてですよ、又同じ麦を、不良混入率三%にしたと言いながらも、依然として食えないものを、更に莫大な量を入れたということになれば、誰が考えてもこれは承知でやつたとしか思えないし、又他の圧力でやらされたということになると判断せざるを私は得ないと思うのです。そこで麦の統制を解除するときに、価格騰貴をするのを抑えるために入れたということになれば、この大量に買付けた麦が食糧に供されてはじめて本来の政策としての当を得るわけなんです。ところが仮に二十六年に粗悪品を買つて、これを鳥その他の餌として安く払下げて国損を生じて、同じところから買つて、又再びそれが飼料となつたということになれば、思惑のほうから言えば、随分たくさん入つて来てから値が落ちると思つていたやつが、又それが不良品になつたということになれば、又価格騰貴をするのは私は当り前だと思う。逆に言えば、価格の変動に対して不当なる騰貴を来たすと言いますかね。とにかく価格を安定させるための措置としては、誠にこれは混乱さした原因に私はなると思う。抑えようと思つて大量に買つたやつが、食えないということになれば、これは需給操作上困難を来たすことは私は当然だと思う。そういうことを国民の台所をあずかつておるところの食糧庁が知らないというふうに、まあ善意にやられたということを言われているのですが、どうもその点が腑に落ちない点が一点と、それから外務省、通産省のほうからポンド貨の過剰手持から、その有効使用が切望された、こつものほうが本物じやないかと、こういうふうに私は思うのですが、その点長官の意見はどうですか。それが若しそうでないとするならば、私は次の質問を発したいと思う。
○説明員(前谷重夫君) 先ず第一点でございますが、ポンドの過剰対策として、これは外貨の編成、通商政策として御承知のように、その当時におきましてはポンド過剰対策からいたしまして、ポンド地域に対して輸入の転換ということが非常に強い要請であつたことは、御承知の通りでございまして、その方針に則つて我々の地域の選定も当然ポンド地域から買うという方針を取つたわけでございまして、その点からは全般的な要請の下において、やはり輸入品でございまする食糧も同じような方針に準拠いたしたわけでございます。ただ二十六年度に入りましたものにつきましては、これは漸次処分をいたすわけでございますが、この処分の方法といたしましては、大体当時全体的に国内の買入価格及び売渡価格というものを統制撤廃と同時に決定いたしたわけでございまして、それは歩どまりに応じましてそれぞれ価格をきめたわけでございます。この歩どまりがだんだん低下して参りましたために、以上申上げた売却は食糧用として困難である、或いは非常に安く売らなければならないということになつたわけでございますが、二十六年度のものにつきましても入港いたしましてから売却いたしまする場合におきまして、これは二十七年の途中でございまして、全般的にまだその当時におきましては二十六年度に輸入いたしましたものが二十六年度中に売却できなかつたというふうな実態でございまして、その当時におきまする損失額というふうな点につきましては、まだ見通しが立ち得なかつたわけでございます。
○岡三郎君 この会計検査院の指摘にある「主食用として不適当であることは購入当時既に判明していたのであるのに重ねてこのような食糧不適品を購入したのは、たとえ食糧取得の必要その他の事情があつたとしても適切な処置とは認められない」、こう思うわけでございます。私はこの二十六年度にイラクの大麦を購入したそのものが主食用として不適当であることを、これは食糧庁がわかつたと思うのですが、それはわかつておらなかつたのですか。
○説明員(前谷重夫君) 二十六年度に購入いたしましたものにつきましては、御指摘のように主食用として売却する場合におきまして、これを引取る工場におきまして非常にこれに対して買いたがらなかつた、こういう事実があるわけでございます。ただそれぞれの理由といたしましては、その当時は相当異物の混入率等が非常に多かつた。こういうふうな事情もございましたので、なお、統制撤廃後には或る程度の価格の騰貴等も予想されましたので、やはりできるだけ良質のものを買つて、これに備えるべきじやなかろうか、こういうふうな考え方を取つたと考えるわけでございます。御指摘のように二十六年度においても、そうした状態が予想されたわけでございますので、二十七年度においてこれが買付について十分注意をしなければならなかつたという点について、我々も非常に遺憾に考えている次第でございます。
○岡三郎君 私は不適当であると承知しながら、これを買わされたと見る、自分の意思で買つたのじやなくして、私は買わされたと思いたいのです。だからこれは単に食糧庁が責任を背負うべき問題じやなくして、当時の外務省と通産省の係官を委員長に呼んでもらいたいと思う。そうでないというと、この間の事情が分明しないと私は思う。つまり二十六年度でこの品物の実体がわかつて、それを更に数量も前年度に比べて莫大な量にして、而もこれを入れる。そうしてその損失を食糧会計にしわ寄せして、そうして通産省なり外務省が貿易上の利点を誰にこれはやつたのか、そういうふうな無理な操作をして食糧会計に二十数億の穴をあけて、そういうふうなことをさした外務省、通産省が恬として恥じないでいるというふうなことは私は許されんと思う。だからそういう点で私は通産省外務省の当時の係官を呼んで、この問題については究明したいのが第一点、それと共に食糧庁としてこういつた同一のケースが幾つもあると思う。これは前にも言つたのですが、これは前のビルマ米の購入も、このイラクの大麦も、日綿実業そのほか七社にあれしておりますが、まあ商社の関係はまだ勉強不足でここで追及することができないかもわからんけれども、とにかく不可解ということではなくして、余りにも分明し過ぎていることを、なぜ食糧庁がこれを背負い込まなければならないかということを私は聞きたい。食糧庁は当時こういう事態が判明しているのに、こういうものを買つて、国損が生ずることがわかつていながら、それを引受けたというところは誠に情ない。私に言わせれば情ないと思う。だからこれは当時の長官、東畑四郎氏、今ちよつとアメリカに行つておりますが……。それから総務部長の松任谷氏、それから業務第二部長の寺田氏はもうやめておるらしいですが、この係の責任者も私は呼んでもらいたいと思う。つまり食糧庁と外務省と通産省と三者つき合わして、私はやはり質問をしたい。今日はそれ以上にここでこの問題を追及しても、前谷長官を置いてここで幾ら追及しても、これは私は仕方がない問題じやないかと思うので、この問題についてだけは当時のそういう関係各省の係官を置いて、真相をもう少しやつて、食糧庁に濫りに損失のしわ寄せをするような行政に対しては、私は断固排撃するために又やりたいと思うので、これは国民のいわゆる食糧需給にも関係して来ると思うので、そういうふうに一つお願いしたいと思う。
○理事(島村軍次君) 前谷長官に一点お尋ねいたしますが、外務省、通産省からの要求のあつたことによることなんですが、結局これは貿易上の問題で、要望の程度というものは一体どういう程度であつたかということに対しては、当時の事情はあなたはおわかりになつていませんか。
○説明員(前谷重夫君) 私当時おりませんが、係のその当時の関係者から事情を承知いたしておるわけでございますが、結局この問題はその当時の状態からいたしますると、結局外貨予算の編成ということに、食糧庁の輸入も外貨予算の編成という形で来るわけでございまして、外貨予算の編成は、ドル、ポンド、オープン・アカウントと、こういう形でもつて編成されるわけでございまして、我々のほうは一定量というものを是非確保いたしたい。その場合に全体の外貨事情からいたしまして、どこの地域から買付けるかということになりますると、その三地域、従来は大体ドル地域から買つておつたわけでございますが、ドルが不足いたしまして、そうしてポンドは過剰である。これは食糧のみならず、いろいろな物資につきまして全般的にドル地域からポンド地域に対する転換ということが、その当時の考え方でございまして、そういう前提のもとに外貨予算が組まれるわけでございまして、そういう面から外貨予算が組まれ、その外貨予算の実行としてポンド地域からどの地域を選ぶかということになりますと、物の入手の可能な地域はイラク、こういう形になつたわけでございまして、その当時の事情はさように私は承知いたしておるわけであります。
○理事(島村軍次君) 只今岡委員の要求は、食糧庁が一体積極的にイラクのものを買うということでなかつたとすれば、これは外務省なり通産省の強要によつたんじやないか、こういうふうに考えられるのではないかと思うのですが、或いは又外貨予算の関係であれば、大蔵省の関係もあると思うのですが、その点が只今の長官の御答弁だけでは、結局スターリング地域からの買付けという必要なことはわかるが、イラクの大麦は悪い、損する大麦を買わんでもよかつたんじやないか、こういうことが岡委員の御指摘の点ですが、そこで外務省及び通産省の係官をこの際呼ぶか呼ばんかということに対して判断をする場合の参考資料として私は今聞いておるのですが、もうちよつとはつきりしないところがあるのですが、どうなんですか、外貨予算の問題というと、責任転嫁といえばおかしいが、当時の人は買つたほうがいいくらいの程度じやなかつたのですか。
○説明員(前谷重夫君) これはいろいろな会合の場合におきまして、イラクの日英交渉等からもそういう問題が出たろうと思いますし、又只今申上げました外貨予算の編成方針がそういう方向になつておりまして、ただそのポンド地域から、どの地域からどの程度のものを買うかということは、やはり食糧庁としてもそれに参加するわけでございます。外貨予算の編成には参加するわけでございまして、当時の考え方といたしましてこういう結果になるとは予想しないで、統制撤廃に備えて物が欲しいということが強い要請ではなかつたかというふうに考えておりまして、これはどこに責任がある、食糧庁だけの責任ではない、こういうふうに申上げたのではございません。
○岡三郎君 なかなか前谷さん苦しいと思うのです、今ここでお話されるのは。ただ問題はこういつたようなケースで、統制撤廃で価格抑制のために大量に買付けたいと言われれば、成るほどそうだと一応考えても、二十六年度に買つた問題が二十七年度に又同じものを買う。これは前の麻袋とよく似ているのですが、ちよつとケースが又違つて来ている。そういうような点で、ここに報告書にあるように、これは随分悪くて食糧に適せんということがわかつていたと書いてあるわけです。それがわかつていなかつたとしたならば、これは食糧庁の全部私は責任になると思うのですが、それはわかつておらなかつたと、こうお言いになるのか、そこのところにポイントがあると思うのです。だから食えないものとは知らなかつたというならば、この責任は食糧庁で全部背負つてもらわなければならんと思うのです。その辺のところが分明しないというと、私は次に論を進めるわけに行かないわけなんです。但しもうさつきの大体の筋書からいうと、食糧庁は政策にしわ寄せされて、大体知りつつもこれを受けたというふうに私自体は解釈しているわけです。だからそこのところをその余り前谷さんをここで追及してもどうかと思うけれども、なかなかむずかしい御答弁があるので、その点如何ですか、そこのところをはつきりさせてもらえばいいのですが、そうすれば証人を喚問する必要があるかどうかという結論が私は出て来ると思うのです。
○説明員(前谷重夫君) これはその当時の考え方でございますが、勿論食糧庁といたしまして、これを買う場合に、飼料用として売らなければならない、当然売るんだという考え方で以てスタートしたわけではないのでありまして、勿論これは品質の点については心配はあるが、諸般の状況からいたしまして、主食としての押えになるというような気持は勿論持つておつたわけでございまして、当初からこれが飼料用にしか売れないのだという、こういう気持で買つたわけではないのであります。その買付けについても十分注意したわけでございますが、その後に大分国内の麦製品の需要というものが、その当時予想したものよりも大分歩留りその他で変つて参つたものでありますから、統制中なら或る程度極端に申しますと押し付けられると申しますか、言葉は悪いかも知れませんが、そういうことが考えられたわけでございますが、自由になりますると、品質の点というものが、統制中予想したようなわけに行かなかつたのではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。
○岡三郎君 どうも話が変に発展してしまつて……、統制ならば食わしてしまうと、こういう御意見になるかと思うのですが、それはちよつとその国民を鳥と間違つてお考えになつているのじやないかと思うのだけれども、そうなるというと国民に対するしわ寄せというもので、国民は誠におとなしいから、みんな食糧行政の犠牲になつているというふうにも極言すればなるわけですが、ここに「主食用として不適当であることは購入当時既に判明していたのであるのに重ねてこのような食糧不適品を購入したのは、たとえ食糧取得の必要その他の事情があつたとしても適切な処置とは認められない。」、これが一つの結論ですね、だから購入当時すでに主食用として不適当である、これは会計検査院が申述べておるのですよ。だからそうでないと言うなら、会計検査院と食糧庁との意見が対立するわけですから、これは今度会計検査院のほうへお聞きしなければならないようになるのですが、会計検査院に聞くまでもなく、私も常識的に言つて、二十六年のイラクの大麦が非常に不始末であつたという点から考えて、急速にイラクの大麦が一年後に改善されるというふうなことにはとれないということから考えて来れば、この条項に書いてある事項は私は正しいと思う、この点どうなんですか。
○説明員(前谷重夫君) その前に私ちよつと言葉が不足だつたのですが、私は先ほど申上げましたのは、統制時代におきましては一定の歩留りで以て売却価格がきまつて来るわけでございまして、歩留りというものが一定できるわけでございます。従いましてその歩留りによる価格からいたしまするとどうかということでございまして、統制を撤廃いたしますると歩留りを何%に引くということの統制ができないわけでございます。そういう点を申上げたわけであります。押し付けるという言葉で悪かつたら訂正いたしますが、歩留りを一定できるという場合と、歩留りが一定できないで自由に決定されるという、こういう場合との事情の違いがあつたということを申上げたつもりでございますが、言葉が足らなかつたので訂正いたしておきたいと思います。 この会計検査院の御指摘もございますように、二十六年度のイラクの大麦はブラック・バーレーが多く、土砂等も多く混入してひどいと、こういうような点が御指摘のように二十六年度もあつたわけであります。二十六年度におきまするものの売行不振ということは、会計検査院から御指摘があつたようなところに大きな原因があつたのでございますので、そういう点も考えまして、パーセンテージも下げ、買付も注意をいたしたわけでございますが、この二十六年当時におきまする処分には、予想いたしませんその歩留りの点が二十七年度には起つて参つたわけでございまして、その歩留りの点が、非常にイラクの麦はふんどしが深い、相当統制撤廃後においてはふんどしがなくなるまで精麦しないと売れない、深いために、歩留りが非常に低下せしめないとそれが売れない、こういう事情があつたわけでございまして、会計検査院の御指摘がございましたように異物の混入率、それから異種穀類の混入率等につきましては極力改善に努めたわけであります。歩留り関係が当初予想いたしたものよりも市中取引が下がりましたために、それにはイラクのものが適しないと、こういうような結果に相成つたわけでございます。
○理事(島村軍次君) 会計検査院の、只今岡委員の言われたように、購入当時すでに不適当であることは判明していたのである、こういうようなのが狙いのようですが、この点どうですか。
○説明員(小峰保栄君) 二十六年度に輸入いたしましたものは、先ほどから伺つておりますと、これが非常に悪かつたので、二十七年度も重ねて輸入したのが悪い。私ども実はそれがポイントなのでございまして、と申しますのは二十六年度、ここに期間は書いてありませんが、二万九千七百トン輸入いたしましたが、これは二十六年四月に契約したのであります。実際入りましたのは九月から十二月までに全部入つてしまつたわけでございます。二十六年の十二月であります。二十七年度の分の契約は、当然これは形式的には四月になつておりますが、事前にお話合いがあつただろうと思いますが、二十七年の四月であります。この二十六年十二月までに二万九千七百トンの全部が日本に届いておるのであります。当時からこれは全然売れない、売行不振というお話でしたが、まるつきり売れなかつたのであります。年度内に、当時はまだ統制時代でありまして、大麦は政府の品物が消費されていたわけでありますが、大麦は決してイラク大麦だけではないのでありまして、ドル地域からもたくさんにこの年は大麦が入つておりますが、それはどんどんと売れていた。而もこの三月、四月という間全然売れないで食糧事務所の倉庫にあつたわけでありますが、私ども当時検査をして歩きましたときに、すでにこれは極端なことを言う人は、主食にはまるつきりならんというようなことを言う人さえあつたのであります。それを文書で現わしますと、ここに申しましたようにブラック・バーレーが多いとか、土砂等の混入とか、こういうようなことで、主食用としてまるつきりならんことはないだろうが、著しく不適当なものだ、そしてその事実は少くとも二十七年度の年の初めには全国的にわかつていたはずだ、こういう考え方であります。 それで現に二十七年度に殆んど全部を持越しましたが、そのうち主食用として売りましたのは三千八百トンと百九十六トン、これを足しました約四千トンであります。二万九千トン余りのうち、本来の目的の主食用に処分いたしましたものが四千トン、この大部分のものは餌にしてしまつた、こういうのがあとの事実でありますが、こういう事実は内地に入つた大麦を見ればわかつたはずじやないか。一方で外交交渉をまじえてのイラクとの折衝が行われていたわけでありますが、もうこちらに入つているものが多量にあるわけでありまして、そういうものがこんなに悪かつたのに前年の三万トン足らずを八万五千トンに殖やして契約するという点は如何か、こう思うのであります。 それからポンド過剰でドル不足というのは、これはその通りであります。併しながらその次の千四百九十九号のパキスタン米の購入を御覧願いたいのであります。これは時期は余り違つていませんが、パキスタンは御承知の通りにポンド地域であります。ポンド地域のパキスタン米を取得するために日本はわざわざドルを使つおるのであります。カナダから四十二億円という小麦を買いまして、十万六千トンの小麦を、これはカナダは言うまでもなくドル地域であります。そのドル地域からドルを使いまして、先ほどからお話があつたようにドルはだんだん減つて来て非常に貴重だつたのでありますが、このドルを使いましてわざわざポンド地域のパキスタンの小麦を届けて、結局ドルを使つてパキスタン米を取得した、こういうことになつておるのであります。どうも私どもイラク大麦につきまして当局に御質問したときにも、最初に説明がありましたようにポンドが過剰だ、それからイギリス大使館、外務省からイラクの大麦を云々というお話があつたという回答を頂いたのでありますが、その後のいろいろなドルの使い方というようなことと、パキスタン米についてのドルの使い方というものを絡み合せてみますと、どうもその点が私どもとしては至上命令であつたとは思えないのであります。成るほど交渉はあつたろうと思います。イギリス大使館からそういう申入れもあつたと思いますし、外務省、通産省もそういうことを食糧庁に言つておつたと思いますが、どうもそこに外貨政策の上で若干あつち向いたりこつち向いたりしたところがあるように見受けられるのでありまして、どうも至上命令としてこんな悪いものをトン四万円……、ほかの地域から輸入したものが最高三万八千円、三万一千円から三万八千円ぐらいでいいものが入つているのでありますが、それを四万円も出しましてこういうものをたくさんに買取るということがどうも私どもとしては、たとえイギリス大使館の申入れがあろうが、外務省からの申入れがあろうが、食糧庁としてこういうことをやつて行くという点に大きな疑問を持つてこの案件を出したわけであります。
○理事(島村軍次君) それでは岡さん一応この次に食糧庁の当時の関係者の人に来てもらつて話を聞いた上にしましよう。
○永岡光治君 この件に関してですが、今も会計検査院から指摘した通りでありまして、やはりポンドが過剰で仮にあつたといたしましても、食えないものを入れるという法は私はないと思う。従つてお話に聞けば、二十六年の九月から十月に大体現物は日本に入つて来て、契約は四月にしたということでありますから、相当前に準備されたと私も思うのですが、その際に再び繰返さないようにどのような手を打つたか問題だと思う。どんな手を打たれたのですか。再び原地の買付けにおいてこのようなことが起らないように万全の措置を講ずるべきだと思うのですが、往復文書等がおありですか、原地の……、ただ漫然と買入れたのですか。だとすれば私は非常に杜撰極まつておると思うが。
○説明員(前谷重夫君) 契約におきましては先ほど申上げましたように混入率のパーセンテージを五%から三%に下げるということをいたしましたし、又検定基準といたしましても国際規格の検定基準をとりまして、そして購入をいたしたわけでございまして、その規格といたしましては大体国際規格のものをとつておるわけでございます。結局問題は、その当時における購入の場合に際しまする将来の見通しと申しますか、どの程度に歩留りが低下してどの程度に売れるだえうかというふうな点について問題があつたのじやなかろうかというふうに考える次第でございまして、勿論只今御指摘のように、食糧庁といたしましては一定の地域から買いまする場合に、それが良品を買うということに努力をしなければならないことは当然でございまして、これを全部他の至上命令であるという立場から申上げるわけではないわけでございます。
○永岡光治君 そうするとこれは恐らく国際間の取引でも、この前の黄変粒の問題があつたときにはつきりしたように、或る一定の非常に食えない米、端的な言葉で表現すれば、食えない米であればそれを損害賠償させるとか、契約を破棄するとか、いろいろな方法があると私は思うのですが、その点の条項には該当しない立派な品物というふうに、今の説明では一応規格に合格しているのだというふうに受取れるのですが、契約条項にやはり適応しているのですか。
○説明員(前谷重夫君) 例えば今までの規格でございますと、異物の混入率の問題でございますとか、或いは被害粒の問題でございますとか、ブロークンの問題でございますとか、そういうものが国際取引の一つの基準になつているのでございますが、結局におきましてその基準には該当いたしておりまするし、特約といたしました、異物の混入率を五%から三%に下げたとか、異種類の混入率を五%から三%に下げた、その契約条項に入つているわけでございます。これは御承知のように結局イラクの麦のふんどしの中の溝の深さがどの程度かという日本の特殊の問題でございまして、それをなくするために歩留りを五十何パーセントに下げなければいかん、こういう国内の精麦の技術的な問題と関連して参りまして、国際規格にはそういうふうな点までの規格はないわけでございます。そういう国際規格よりまして取引をいたしたわけでございますが、歩留りの見方の問題がその当時甘かつたのじやなかろうかというふうに考えております。
○永岡光治君 歩留りの問題はこれは食えないというほどのものではないと思うのですが、まあ食糧のことは余りよく知りませんけれども、たくさん減つたからといつて食えないものじや私はないと思うですが、これによると食えないものになつているわけですが、その点はどうなんですか。
○説明員(前谷重夫君) これは勿論極端に精麦の場合におきまして歩留りを下げれば食糧に供せられるわけでございますが、ただそれが結局採算関係で以て、ほかの麦との関係においてそういう採算では取れない。ほかのもので以てやるほうが歩留りが高くて採算が合うという関係でございまして、これは全然歩留りを下げれば勿論食糧に絶対ならんというものではないわけであります。
○永岡光治君 そうするとこの二十六年に輸入したところの、会計検査院から指摘された二十六年の小麦ですね、結局二万九千トンも入れたけれども四千トンしか配給せずに、二万五千トンは結局飼料に廻したということになりますと、この点については只今あなたが申述べられたような、やはり歩留りが非常にひどいといつたものであつたのか、二十七年度に入れた分との比較をしてどの程度であつたのですか。
○説明員(前谷重夫君) この際におきましても、この当時は歩留りの公定と申しますか、一定の基準がございまして、高い歩留りで以て考えておつたわけでございますが、その市中の高い歩留りと比べまして、どの程度に歩留りを下げればいいかというふうな問題があつたわけでございますが、この二十六年度の場合におきましてはその歩留りのほかに土砂の混入とか、そういう他の原因が相当ありまして、又政府がほかの手持からして一定の数量を売つて行くわけでございますが、その場合におきましてほかの品物を引取つてこれがまあ引取残になるという傾向になつたわけでございます。
○永岡光治君 結局やはりこれは結果的に見て、会計検査院から御指摘されている通り不適当な品物になるということは誰が考えても常識で考えれば判断がつくと思うのですが、再び入れるについてのはつきりした約束ですね、向うへ、現地から確かにこの前より立派なものが入るというような何かの確証があつて而して入れるのが順序ではないかと思うのですが、少くともそれがない限り入れるということは、前回の轍を繰り返すということを覚悟の上で入れた、こうやはり見られてもしようがないと思うのですが、併し現実はすでにこれは入つて、恐らく飼料に廻されて、現在でも非常に困つておると思うのですが、こういう措置はこの前の黄変米のときにもしばしば論議されたのですが、何か余りにも自主性のないような、今もしばしば指摘されましたが、外貨の消化のために止むなく農林省がその犠牲になつて、農林省ということよりはむしろ国民が犠牲になるわけですが、非常に困つた事実になるわけですが、もうちよつと入れるときにはつきりした品物がわかるような方法はとれないのですか。併し現実に今になつても繰り返しているので、私は農林省としても考えていると思うのですが、何か対策を考えておられますか。こういう過ちを再び繰り返えさないようにするには、それには如何なる方法をとつたらいいかということについての対策、それを何かお持ちでございますか。
○説明員(前谷重夫君) この対策につきましては私たちも統制撤廃後すでに二年間を経過いたしまして、買います場合におきましてはその点は十分注意をいたしております。と申しますのは、歩留り等につきましても、あらかじめ見本をとつて歩留り試験をする、どれぐらいの歩留りにとまるだろうかというふうにして、それから市中との関係におきまして、そういう歩留りの場合においてどの程度で売れるだろうか、こういう点は反省いたしまして、十分注意をして買付けをいたしておる、こういう事情でございまするし、又その当時から内麦の政府集荷というふうなものが当時におきましては全然見込みが立たなかつた、と申しますよりもむしろ殆んど内麦が集まらないのじやなかろうか、こういう見通しが当時においては非常に強かつたわけでございます。その後一年間はそういう状態を経過いたしましたが、二年目から内麦の隻荷も順調に参つておりまするし、そういう面からいたしまして外麦に対する依存度というふうなものも少くなつて参りましたし、これは大裸の場合でございますが、同時に外麦に対しましては、買付けに当つて歩留り試験をするというふうな手を講じまして、そういうことのないように防止しております。
○永岡光治君 結論として最後にお聞きしたいのですが、こういう過ちは再び繰り返さないで済む現在の食糧の需給状況にある、こういうことに考えてよろしいのですか。
○説明員(前谷重夫君) 大裸につきましては現在むしろ買付けにつきしましても、外麦の買付けにつきましても注意いたしまして、現在におきましては、むしろ内麦よりも外麦のほうが品質的にはよくなつてはいないかというふうな傾向になつております。従いまして大裸につきましてはこういうことは起らないというふうに我々は考えております。むしろ現在におきましては内麦のほうが売れ行きが少し悪くなつておるというふうな状態になつております。
○永岡光治君 その外麦はイラク方面、これはパキスタンもポンド地域になるでしようけれども、そういうのでなくて、アメリカの小麦或いは大麦、そういうもので大体賄える方針だし、又それが日本の内麦よりは品物が優秀だと、こういうように受取つてよろしいのですか。
○説明員(前谷重夫君) 現在といたしましてはアメリカ、カナダ、濠洲、この三ヵ国に限つているわけでございます。
○山田節男君 この根本問題として、こうしたような二十六、二十七年に亙つてイランの大麦買付けについてこういつたような非常に国損を生じておる。これはもうイランから輸入した大麦ばかりでなくて、米の場合には二十六年、二十七年、又二十八年度と黄変米、主食である米の購入においても莫大な国損を生じておる。今前谷長官と委員とのいろいろ応答を聞いておりますと、これは事実の一つの現象、こうして現われた結果を論議しておるわけで、責任の帰趨を誰にしても、そういう人は今日その衝に当つておらん。これは私はもう農林省として、殊に食糧庁として考えなくちやならんことは、こうして毎年主食の輸入に関して莫大な国損を来たすという、現在の政府が買付けをするというこの制度がいいのか悪いのかという問題を考えなくちやいかん。これは二カ月ぐらい前だつたと思いますが、黄変米の問題がいろいろ論議されたときに、日本タイムスに再三これが投書欄に出ておる。これは私見て感心、感心というより成るほどと思つた点があるのですが、要するに今日の政府がああして商社を通じて買付けをするというところにもう主食の買付けは非常に無責任な、責任の転換ということがもう何といいますか、すべて政府がかぶる、商社としたならば、命ぜられたものを或る最低の値段で買えばコンミッシヨンは入つて来る。そういうことになると、間に入つておるこれだけの商社、優秀な商社には違いないけれども、これらの商社は買付けについての何ら品質の責任を持たんわけです。そこに今日の政府が買付けするところにこれは根本の欠陥があるのじやないかということを二、三の人が共通にこれは指摘しておつた。 もうこの二十六年以来、我々決算委員会からして食糧庁の主食輸入ということについてはこれはもうますます国損が多くなつて来る。これは現実に数字が示しておる。そうすれば政府としてはもう少くとも二十九年或いは三十年、来年度においては、現在の購入制度がいいのか悪いのかということを私は相当真剣に再検討しなければいかんのじやないかと思う。若し商社がこういうことをやつて、例えば二十七年度に八万五千トンの大麦を輸入して、その代価として三十五億円近くの金を払つてこういう結果になれば、これはもうコンマーシャルに考えたらこれは商売じやないのです。政府がこういうつまらんビジネスをマネージする能力しかないということは、これは我々国民として誠に憂えざるを得ない。 そこでこれはお尋ねするのですが、二十九年度は、今前谷長官が言われるように、二十九年度においては主食のスキャンダルというか、国民に対するこういうスキャンダルに近い国損を生じておるということはないかも知れんけれども、少くとも三十年度においてはこういう莫大な千数百億の金を、これを政府が使うのでありますから、過去の数年に亙るこのつらい経験から鑑みて、この購入制度を根本的にどうするということは私はきめなくちやいかんと思う。これは簡単でいいですから、政府としてこの原料の購入制度をどういうふうに解決するか。若し政府がやはり従来のごとく商社を通じてやるというならば、どういうふうにしてやるのかというだけの大体構想ができておるのじやないか。できておるのかできていないのか、或いは将来こういう購入制度をどういうふうに改革するかによつてこういう国損の減少を埋めようとするのか、若し腹案があればこの際一つ簡単でよろしうございますからお示しを願いたい。
○説明員(前谷重夫君) 只今の御指摘御尤もでありますが、我々といたしましては、まだ現在の食糧の事情の下におきまして、輸入を全面的に自由にするということは、国内の食糧価格の問題をどうコントロールして安定さすかという問題からいたしまして時期尚早ではないかというように考えておる次第でございます。従いまして方式といたしましては、全般的に入つたものは政府が買うという輸入のいわゆるコントロールは、まだ直ちにこれは廃止し得ないのじやなかろうか、ただ御指摘のように、その中において商社にどういう責任を持たすのがいいか、又どういうふうに責任を明らかにするのがいいか、まあこういう点は今検討いたしておるわけでございますが、考え方といたしまして、やはり着地におきます検査と申しますか、従来これは国際的に大量貨物につきましては発地フアイナルというのが通常の形でございますが、相手国との関係におきましては、発地フアイナルでございましようとも、食糧庁が買う場合こおきましては、やはり着地の検査によつてこれを買つて行くということが、国損を少なからしめ、又商社の責任を明らかにし、責任制を確立するという意味において必要じやなかろうか。ただこれにつきましては物によつて事情が異つて参りますので、例えばタィ、ビルマのように、米につきまして国家間の契約になつておるというふうな場合を、麦の場合のように完全に民貿でやり得るという場合と多少事情は異りますが、考え方といたしましては、やはり食糧庁が港において買うと、それまでははつきり商社の責任において買付けをしてもらうことが原則でなければならんじやなかろうか。こういうふうな考え方を以ちまして今検討をいたしておる次第でございます。
○山田節男君 その今の御答弁の中で、品質の保証ということが、これは一番私は大事じやないかと思うのです。例えばこのイラクの大麦の場合を見ても、二十六年度、二十七年度の両年度に亙つて、人間の食えない、鳥の餌にながらそれを買うというところに、いわゆる商社の責任というものがない、いわば政府からある一定の命令でこれだけのものを買付けてくれといえば、その量だけ整えればもうコンミシヨンが取れる、何ら品質の責任の所在をはつきりしないというところに今日の癌があるのじやないか。今あなたのおつしやつたように、船が着いて買取るまでの責任を持たせるというけれども、こういう大麦とか或いは米のような主食品は、質の問題が今日までの問題になつておる。すべて黄変米であれ或いは砕米であれ、或いは大麦の場合におきましても、食えないもの、主食のようなものを輸入するというところに国損を生じておるわけです。ですから品質を保証するという……商社が買付けて政府に渡すその間において、そういう黄変米であるとか或いはイラクの大麦のようなものであるとか、或いは砕米のようなものを商社をして買わさないということを、何か私は責任を持たせるような方法があるのではないか。それから自由の輸入というのではいのであつて、今のようなやはり予算が、政府買上げを吊るのでありますから、やはり一定の予算がある、又要求する一定の量があるのでありますから、そうすれば商社にこれだけの米をこれだけの品質のものを買付けてくれれば、我々はこれだけの金でこれだけのコンミッシヨンで買おうということを言えば、それはマルクとか或いはポンドの地域、これはいろいろ通貨の画、外貨の関係がありましよう。併しこれも商社にあらかた指定してやれば、これは商社のことですから、いろいろなエージェントを持つておる。殊に今日におきまして相当なエージェントを持つておる。その自由選択を与えると同時に、一方においては品質というものの交渉を商社に持たせて、それを完了しない場合においては所定のコンミッションをやらないといことにすれば、私は或る程度までこういつたような馬鹿らしいことは妨げるのじやないか。ですから今前谷長官がおつしやつたような程度では、これはまだ政府がもつとコンマーシヤリズムで、殊に国際貿易に関してはコンマーシヤリズムで行かなければならない。政府のそのやり口というものがプリミテイブルというか、官僚主義というか、旦那さん商売である。その犠牲は国民に又はね返つて来るというようなことが、これはもう再び繰り返されることはならないと思う。ですからもう少なくとも昭和三十年度以降の外地からの主食の輸入については一つ根本的に私は再検討されるべき時期に到達しておるのじやないかと思います。 これは希望になりますけれども、どうかこういうことを決算委員会において、会計監査院にしても馬鹿らしい事態を我々に報告しなければならんということは、これは誠に私たちとしても苦しいことです。ですからこの点はもう大臣初め、殊にあなたはこの主管者として、もつと思い切つた根本的な改革を考えなければならない。これも国民のこれだけの犠牲を私は無視してはいかんと思う。だから一つ十分この点をあらゆる角度から御検討願つて、三十年度から革命的な、一変した国民の信託に応えるような貿易の制度を樹立して頂くということを強く私は要望しておきます。
○説明員(前谷重夫君) 只今のお話御尤もでありまして、実は我々もそう考えておりまして、着地と申しますのは、これは価格ばかりでなく、その他品質も、こちらが決定した品質を着地において食糧庁が買う場合におきましてその品質で以て買う。向うで如何ようなものを買いましようとも、その品質に違反する場合におきましてはこれはクレームの対象にする、こういう形を考えたらどうだろうかと、ただ国際取引といたしましては、検査の関係におきましては、御承知のように発地ファイナルでFOB、ファイナルというのはロンドン・コントラクトでもすべてそういう形になりますけれども、現在食糧統制をいたしております関係からいたしまして、我々としてはそういう問題のほかに、更に着地において食糧庁が荷渡しを受ける場合における品質を以て買入れの基準にするということによつて商社の無責任な買付け、そういうことはないと思いますが、無責任な買付けが起らないように、ここで以て相手方にもクレームを付けるなり或いは又商社が自己の責任において、その品質が悪い場合においては責任を持つ、こういうふうな方式を考えては如何かということで、我々も研究いたしております。ただ国際的な取引の慣習と、それから日本における要求というものをどういうふうにマッチせしめるか、又商社の金融の問題等がどういうふうな形で行われるだろうかというふうな点について今検討しておるわけでございまして、御意見のような趣旨を以ちまして今検討いたしておる次第であります。
○山田節男君 最後にもう一点、これは単に食糧庁はかりじやないと思います。日本の政府が、殊に第二次大戦後における国際貿易上、又こうして国家が物を買付けるという場合にもう少し頭の切換えを、商売人的と言つては語弊がありますが、もつとコンマーシャルに持つて行かなければいけない。昨年でしたか、ソ連から注文を受けた機関車の製造をしておるところがある。ところが機関車一台で五千万円足らず、それを四台注文しておるのに、ソ連のそのほうの関係者が四人来て、二人は最後までしよつちゆう工場に来て見ておる。例えばこういう二十七年のイラクで三十五億に近い大麦を購入するということになれば、一億や一億五千万の金を使つても、現地に食糧庁の技術官なり或いは専門家が行つて、そうして商社と協力して、商社を監督して、或いは又イラク政府に対しての政治的折衝も或る程度まではやるというくらいな金を使つても、品質がよければ結局ペイするわけなんです。ですからどうも食糧庁もそうでありますが、ほかの政府といいますか、官僚が今日のトレイドという、貿易というものに対する観念が何ら商売人らしくない、官僚らしくない、政府らしくない、こういう考えがあると思います。これは単に主食ばかりでなく、あらゆる分野にもつともつとコンマーシャルにやるというように、一つ頭の切換えをしなければいけない。殊に食糧庁は、そういう重大な国民の主食の問題でありますから、もつとコンマーシャルにものをやるという決意を一つ是非固めて頂きたい。
○理事(島村軍次君) それでは宮路産業の内容について説明を求めます。
○説明員(前谷重夫君) 監査課長から詳細に御説明申上げます。
○説明員(岡村昇三君) 先ず宮路産業が支払能力がなくなりました理由を、私どものほうで調査した結果によりますと、銀行から約二千四百三十万円の融資を受けておりまして、これが返済できなくなつたということは、結局これを他の投機面に一千万円近くの金を投資しておるようでございまして、そういつた点が焦げつきまして、同時に食糧売払代一千百万円というものをそういう投機のほうにも投資しておつたというような状況で、これが支払能力がなくなつたということでございます。
○永岡光治君 いつ頃ですか、それは。
○説明員(岡村昇三君) 二十六年の七月から七年の三月末頃までの間にそうした状況でございます。食糧事務所が銀行保証なしに売つたということにつきましては、これは弁解のようでございますが、一応食糧事務所が再々銀行に保証の提供を申出ました際に、銀行側が係官に対しまして保証書を出すというようなことを一応言明いたしておつたような事情もあつたようでございます。従いまして食糧事務所といたしましては、登録制の建前もございますし、止むを得ずいずれ提供があるものということと、今までさほど成績の悪い会社でなかつたために、若干の信用もしておりましたために続けておりまして、結局二月から三月に入りまして保証ができないという結果が確定いたしましたので、直ちに延納売却を停止する措置を講じまして、自後検討、交渉を続けます間は現金の売却に切換えたという状況になつております。 現在では日本信託銀行から三十年三月三十一日までの期限で以て百五十万円の支払保証を出してもらつております。それで現在延納売却を続けておるという、その百五十万円の限度内において売却を続けておるという状況でございます。 なお和解いたしました理由は、只今申しました通り、銀行から二千四百万円からのものがございますし、なお政府のものが当時千百三十万円からの売掛がございます。それに見合う資産といたしましては、大体売掛金が五百五十万円、只今投機に使つておりましたのが一千十万円程度、積立金が百五十万、預金が八十五万、大体資産と思われますものが千八百万円程度しかないわけでございまして、従いまして銀行は融資を停止いたしますし、政府はこれの売掛代金の回収を急ぎますといつたようなことで、資産内容も極めて悪いので、或いは自動車或いは家屋その他の什器等につきましても、全部これを抵当物件として取るというような態勢にいたしまして、すでに担保物件の処分、自動車等を処分いたしまして金を入れたのでございますが、そういつた関係から裁判所に、和解をいたしまして取るというほうが有利であろうということで、営業いたします毎月の利潤約三万円、それから東京の本店において挙つております利益と申しますか、これは東京の本店と申しますのは殆んど現在たばこの販売店のみしかやつておらないようでありますが、その十万円は必ず取るということで、合計十三万円程度毎月支払うということで和解を締結いたした次第であります。 和解の条項は、一応昭和二十九年二月から十二月までは只今申しました十三万円、そうして昭和三十年の一月から三十三年七月までは二十万円、毎月でございます。そうして残りは昭和三十三年の八月二十五日で以て全部完済するという、こういう和解条項になつております。なお附加えますと、現在では鹿児島の卸売業も漸次陣容を刷新し、人も代えまして健全化して参つておりますので、漸次成績が挙りつつあるというふうに報告が参つております。 以上御報告申上げます。
○永岡光治君 何ですか、ちよつと今一年ズレているのじやないかと思いますが、投資が一千万以上になりまして、本当に財政的に困窮の状態になつたのは昭和二十六年から二十七年二月時分だという話だつたのですが間違いありませんか。こつちのは昭和二十八年二月から三月までの間にこの売渡しをやつたことになつておりますが。
○説明員(岡村昇三君) 間違いました。二十七年の八月から十二月頃にかけて投資が行われておりまして、それが漸次焦げつきまして、会社が漸次悪くなつたという状況になつております。
○永岡光治君 つまり二十七年から二十八年にかけてそういう財政状態が非常に苦しくなつたということのように解釈してよろしうございますね。そういうわけですね。
○説明員(岡村昇三君) そうです。
○永岡光治君 それからもう一つ聞きますが、現在、今お話によりますと、だんだん事業成績が……、会社全般の、そういうような報告がありましたが、あれですか、売渡しの対象にはこの宮路産業は何になつているのですか、現在、今日。
○説明員(前谷重夫君) 今日卸売業者になつております。
○永岡光治君 やはりなつているのですか、問題があるのですね。これは後ほど決算委員会でも考えてもらわねばいけないと思うのでありますが、いやしくも、知らなかつたら別ですが、知つておつて、今日非常に困窮な状態にあつて、不適格と思われるのにこのまま続けさせることを一体承認していいのかどうかという問題がやはりあろうかと思うのであります。これは行政官庁の責任問題にもなりましようが、やはり指摘された事項、而も三十三年度までは決済ができないという、こういう状態までなつているわけですが、自動車をどのくらい持つているか知りませんが、担保にしてもこれは大した問題にならんと思うのであります。そういう状態を国民の与望を担つた私たちが承知していて、なお今後欠損の金が出たといたしましたら、やはり私たちは重大な責任を負わなければならないと思います。そういう点については、これは食糧庁から統計を求めてもいいのですが、求めても殆んど必要ないのだから、一応理事会で検討してもらうことにして、それから千四百九十五号の東京都のパン協同組合ですか、これはすでに解散したというように先ほどちよつと聞きましたが、これはどうなつておりますか。
○説明員(前谷重夫君) その前に只今の御指摘、現在卸売を続けていることは不当じやないかということは御尤もでありますが、我々といたしましては、一つはやはり只今申上げましたように、その事業を継続することによつてその利潤部分というものを全部返還させているわけであります。一つは債権確保という面が一つの考え方としてとつておるわけでございますし、又現在の登録制度の下においてこれを取消すということには、御承知のように公聴会とかいろいろな手続がございますし、むしろ債権を、その後の状態によりまして、更に改俊の情がなければ別でございますが、現在におきましてはそれによつて和解による金額をまあ支払つておる。業績の面におきましても非常に勉強を、改俊の情があるということでございますので、債権を順調に回収するという点も考えなきやならない。又県におきまする配給の状態も県の意見を十分取入れたいという考え方を以ちまして、いろいろその当時におきましても県当局、事務所を呼びまして相談をいたしまして、そして債権確保という点も考慮に入れまして、そういう点を現在認めておるわけでございまして、勿論これによりまして今後そういうことの損失が起らないように、厳重にこれにつきましては保証を取り、保証以上のものにつきましては厳重な現金売りを実施いたしておりますので、今後におきましての損失は起らないものというふうに考えております。ただ過去の債権の確保のためにはやはりそれを続けて、債権を漸次回収して行くという。考え方をいたしておるわけでございます。 それから東京都につきましては二十八年の暮に、十二月頃に解散をいたしております。でこれにつきましては、組合員に対する未収金が相当あるわけでございまして、これの回収を図つておりまして大体残りの約六十万、五十九万円は今年度内、遅くも二十九会計年度内には回収できるという見通しで、これは銀行が清算の代金回収に当つておりますので、その見通しからいたしまして、大体そういう見通しを付けております。
○理事(島村軍次君) 本日はこの程度で散会いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(島村軍次君) それではこれで散会いたします。 午後三時四十三分散会