議院運営委員会 第56号
- 発言数
- 148 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1954/05/07
会議録
○委員長(寺尾豊君) 会議を開きます。 常任委員の辞任及び補欠に関する件。
○参事(河野義克君) 自由党から、法務委員の西川彌平治君、通商産業委員の加藤武徳君、議院運営委員の榊原亨君が辞任せられて、法務委員に加藤武徳君、通商産業委員に西川彌平治君、議院運営委員に上原正吉君を後任として指名せられたいというお申出が出ております。
○委員長(寺尾豊君) 以上の通り決するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) さよう決します。
○委員長(寺尾豊君) 今期国会の会期延長に関する件。議長から御発言を求められております。
○議長(河井彌八君) 会期延長の件につきましては、議長といたしましては、今日金曜日に、これはいつも金曜日という例があるのでありますが、常任委員長懇談会を開きまして、常任委員長から議案の審査の状況、従つて会期延長をどうするかという問題について意向を聞きまして、そして更に議運のおきめを願つて、八日中に決定したいというぐらいな考えを持つておりました。ところが、昨日四時半頃ですか、四時半頃に衆議院議長から電話がありまして、衆議院では、会期延長に関しまして、本日常任委員長の意見を聞いて、又議運でも……、議運の決定に基きまして二週間とする、九日から二週間延長するということにきめましたという通告があつたのであります。私としましては、さような通告は甚だ心得がたいことであります。というのは、会期の延長に関しましては、参議院規則も衆議院規則も、いずれも常任委員長の意見を聞いて、そうして更に両院議長が協議するという手続が書いてあるのであります。そういう手続なしにおきめになつて電話で通告したということは、参議院議長としては、これは承認ができないわけであります。併しながら衆議院で、それを決定したのであります。そうして、いつ本会議へかけますかと聞いたら、今日やるんだ。こういうことです。私は、何も今日、即ち六日にきめなくたつて、会期の切れるそのときに、その直前にきめることが正しいんだという考えを持ちまして、何も今日おきめになることは要らんじやないですかということまで申しましたが、やはり衆議院は、衆議院議長から、これは通告でありますが、通告の通りきまつた。参議院としましては、実はこの前もその例があり、甚だ以て心得ない次第でありますが、併し事実といたしましては、さようなことにきまりまして本日もすでに衆議院は、九日から二週間会期延長をいたすという通知が来ております。でそのことを報告いたします。 参議院といたしましては、予定のごとく本日午前十時半から、委任委員長のお集まりを願いまして、審議の状況等を伺いました。そうして会期中にできるかどうかという問題、それは二、三の常任委員会は、それはできる見込であるという御意見でありましたが、他の殆どすべての常任委員会は、何としても衆議院からまだこちらに送つていないのだ。たくさんの法案が送つてないのだから、何とも言えない。そういう、会期をいつになつたらいいかというようなことは、何とも言えない。こういう結論であります。これを併せてご報告申上げます。
○天田勝正君 先ほど理事会におきまして委員長から、議長からお伺いしたことが報告されまして、私早速、その場合も誠にこれは遺憾な衆議院の処置である。これに対しては議長におかれまして、更に衆議院に申入れ等を行なつて、正常に筋道が立つように申入れをして頂きたいということを申上げておいたわけであります。 この問題については、国会法では十一条から十三条まで規定がございますし、それから本院規則では二十二条、それから二十三条に規定がある。衆議院のほうでも同様な規定がございますことは、議長が御指摘になつた通りであります。で、手続といたしましても、議長が衆議院議長と協議の後、議院がこれを議決すると、ちやんと筋道までも、そこに明示されておるのです。衆議院のほうの規則だつて同様になつておるのだから、やはり衆議院の議長が、本院の議長と御協議になつて、それで院の議決、こういう筋道になつて来なければならないのが、それは協議の申入れでなしに、我々普通の良識からすると、ただ通告だ。衆議院のほうではこういうことにきめたということで、協議をせないで、向うは議決をしておる。どだい運用の妙なんというものは少しもないのであつて、衆議院の優先ということは一種の、この件については若干止むを得ないとは思いますけれども、そこは運営の妙で補うことによつて初めて万全を期せられる。勝手気ままにやるということでは、誠にこれは遺憾至極でありまして、ただ一般的にこの会期延長の問題は、最後に本院のほうへすべての問題が山積するという、こういうときに行われるのが普通でありますか、今回は衆議院のほうもまだ昨日私が聞いたところでは、九十件も残つておる。こういう状況だから、無論我々野党側が延長に反対することはさることながら、衆議院の院議といたしましては、延長問題を議することに、これはその事情からして止むを得ないであろうけれども、そうであるからといつて、一方的にやつていい筋のものではないのでありまして、このことは国会法改正小委員会等でも各位がしばしば論議されたところである。あくまでもこれは遺憾でございますから、こういう前例にならないように、これはそれぞれ議長の手許におかれて申入れを行い、必要とあれば議運委員会等の決定として申入れ等を行なつて頂きたいと、こう存じます。
○小笠原二三男君 私はこの問題に、過去何回か携わつて、強硬に手続上の問題で意見を申上げ、参議院として一致して行動した場合もあつたわけでございますが、従つてこういう立場から、私は天田君よりはまだ強硬な意見を持つておる。ただこれは野党の立場であるというように話を聞かれることは、私は誠に遺憾であります。少くとも私がこれから申上げようと思うことは、参議院として党派を超えて参議院の自主性なり或いは権威なり、それぞれ与えられた権利を確保しながら院の運営に当るという建前から私は申上げたい。そういう点で言うと、今更天田君のおつしやつておる点を繰返す筋合いではございまするが、国会法の改正で過去何遍も論議しておりますこの第十二条、第十三条の点を申上げますならば、少くとも第十二条で「国会の会期は両議院一致の議決でこれを延長することができる」ときめたのは、このことを原則とし、両院の意見の一致を期待するということであるわけで、それが参議院規則或いは衆議院規則において運営規定としてはつきり協議をするほうの手続を規定して、両院の一致の議決がなされるよう努力することが明らかにされておるわけです。それがなお、でき兼ねた場合に初めて十三条の「両議院一致の議決に至らないときは、衆議院の議決したところによる」と、こういうことになつて行く建前だろうと思う。私はこの十三条については、前回の国会法改正の場合、参議院としては対等の地位を確保するための修正案を出した建前から言つて、内容的には見解は相違しますけれども、併し現行法の解釈としては、十二条の参議院衆議院が対立した意見を持たないで、両院議員一致した議決によつて国会の会期の延長ができるんだ。又そうするがために常任委員長にあらかじめ議長が諮り、両院の議長が協議の上で各院において議決をすると、こうなつて来ておるのが建前だと思つておる。従つてそういう筋道から言いますならば、只今の議長の御報告になつておられる範囲内においては、衆議院議長はその手続をとらないということは明確であり、と同時に衆議院においても、衆議院規則により常任委員長の意向を聞いて、議長が参議院の議長と協議をするという手続もとつておらないことも明かである。従つてそういう参議院のほうの当院の規則を侵すどころか、自分の院の規則さえも踏みにじつた手続を以て衆議院において院議が議せられておる。そして本日、正式な通知が来ておるそうでありますが、私は、少くとも参議院規則衆議院規則が、それぞれ国会法の裏付として、衆参両院で認め合つてできておる建前から言えば、これはお互い自己の規則を破り、延いては他院の規則をも勝手に自己の専断において破つておる。そして手続をとつて来られた正式の通知などというものは、私は少くとも参議院としては違法であると認めて然るべきものだと考えておる。従つてそういう規則によらない手続上の措置として行われた、昨日の衆議院の院議などというものは参議院の立場に立つならば、それは有効であるとは断じて考えられない。私はそう考える。従つてこの議運において、或いは議運の決定がなくとも、議長の職権においてですね、参議院規則、衆議院規則によらない、この衆議院の議決による二週間の会期延長の通告は、有効のものとは認め難いということで、衆議院議長側に突返えしてやるくらいの、そういう意思を私は確立しなけりやならんと思う。 少くとも立法府が、立法府みずから作つている規則を踏みにじつて、恬として恥じない。こういうやり方であつては、衆参両院、おのおのの立場においての院の運営というものは不可能になる。而もこれは私の第一の論点でありまするが、今日、国会法の改正問題等もからんで、なおこういう感情的に院が対立する結果を生むような、そういう軽率な措置に出られたということは、参議院としては、もう重大な関心を払つて、遺憾とすべきことだと私は考える。 而も第三点としましては、こういうことがあるがために、この前の国会法の改正の紛争が生じて以来、その後においてやはり会期延長問題のときに、菅家委員長と、こちらの草葉委員長との間に或る種の話合いができて、議長と協議するということは、即ち議長から諮問せられる議運の理事が、理事諸君の合同の懇談会を持つて、そうして十分意見の交換をし、そこで意見が一致すれば、両院の一致した議決になるし、仮にその場合に、論議を尽して院の意見が分れたとしますならば、分れたあとで、手続を踏んでそれぞれ院の議決をしても然るべきことだ。で、内容的な運営の仕方としては、両院の理事の懇談会を持つて、一応会期延長の問題については意見の交換をすべきであるということになつて、過去において少くとも私の知つてる範囲では一回行われた。二回目のときには、そのときが自由党の理事である荒舩清十郎君が、これがそういうことは、我々は知らなかつたというようなことで、そうしてすつぽかそうとした。そこで我々も乗り込んで行つて、そういうことはない。これは事務当局も、それぞれ知つてることだというので、この衆議院の事務総長にも談じ込んで、そうして理事の懇談会を持つて、過去二回はこの懇談会は持たれている。前回までは持たれているのです。然るに今回だけは、まだ会期余すところ、昨日から見ますならば明後日、八日まであるにもかかわらず、突如として電話くらいの通告を以て一方的に衆議院側が違法なる、私から言えば違法なる措置に出て、院議を決したということは、これは納得できない。それで内容に入つて、会期は延長すべきものであるか、ないかということになると、これは議員として、或いは党の立場においていろいろ議論のあるところではございますけれども、その前提になるところの手続問題については私が以上過去の経緯から、或いは法律論から、三点上げて申上げた点については、参議院議員である限り、又参議院の運営に当るものの立場にある限りは、これは賛同して頂かなければならんと私は思うのです。こういうことが何遍も繰返されるならば、予算の先議権みたいに、衆議院に何らか優先権があるような錯覚を生ずる慮れがあると思うのです。この国会法の規定は衆議院に初めから会期問題について優越する優先的な権限を認めたものではないと私は考えておるのです。現行法においても飽くまでも両議院一致の議決によることを建前とする。そのことのために慎重な手続規定というものが衆参両院それぞれできておる。内容が同じである。で、私は少くとも、この衆議院議長のとられた措置は違法であり、その違法な建前に立つて議長が院議に諮られた措置は、やはり違法であり、無効である。 私はそう考える。それでこの程度ぐらいのことは衆議院議長に強く参議院としての見解を明らかにして抗議もし、参議院は参議院として独自な見解に立つて会期延長の問題を議決すべきであろうと私は考えるのですが、それでこれはかかつて議長の職権にあることなんです。私は、議長はどうお考えになるか、又寺尾委員長は、これは今日は少し苦言になるかと思いますけれども、同じ自由党の、衆参両院の委員長は自由党から出ておる。そうしてそれぞれ院の立場も守らなければならない運営上の当面の責任者である。而も過去のいろいろな経緯というものは十分御承知である。にもかかわらず、こういう措置に出られるのを、手を拱いて見ておつたとは私は断じて明敏な委員長としてあつたとは考えられない。それで、どういうふうなことで議長と御相談になられて、そういう電話通告になるまでの状況に立至つたのか。又委員長としては、私今申しました見解について、どういう御所見を持つておられるのか。この点も明らかにして頂きたい。
○委員長(寺尾豊君) お答えをいたします。只今小笠原君が御発言の中にありました問題とも関連いたします特にこの今回の会期延長の問題についての私の関係いたしました経緯について、ちよつと御了承を頂き、又御報告にも代えたい。かように考えます。 去る四日の午後でありまするが、菅家衆議院議運の委員長から私に面会を求めて参りまして、菅家君と会いまして、菅家君の申しますのには、衆議院の法案審議の状態は、御覧の通りである。到底今期会期中には、衆議院が議決するごとさえもできないという状態であるので、若干の会期の延長をいたしたい。このことはいずれ衆議院の議運に諮つて議長を通じて、堤議長から参議院の河井議長に協議を願うことにはするつもりで、そういう方法をとりたいと思つておるけれども、あらかじめ私から、菅家君から寺尾、参議院の議運の委員長に、そのことを申入れをいたしたい。御連絡申上げたい。こういうことであつたわけです。従つて私はこのことを、五日は丁度休みでありましたので、昨朝理事会を開きました節に、理事の各位に菅家衆議院議運の委員長からの会期延長をいたしたいというあらかじめの連絡があつたことを御報告申上げ、又四日の午後でありました。議長にも非公式ではあるけれども、衆議院の菅家議運委員長から私に、会期問題についての連絡がありましたということを議長に報告をいたしたわけであります。 昨日になりまして、当委員会も、もうこのまま散会をしようと理事会で決定をいたした間もなく、衆議院の私のほうの自由党の小澤国会対策委員長から、それまでに、衆議院は議運で常任委員長の懇談会を開いて、更に議運にかけて会期の延長を今やつておる。こういう連絡が、事務局からあつたわけであります。それで私といたしましては、衆議院の議運で会期の延長が議せられておるのだということは、あらかじめ事務局から連絡をもらつたのでありますが、当議運の委員会といたしましては、時間も四時を過ぎましたし、そのまま散会をすることに理事会で決しておる。そこへ小澤国会対策委員長が参りまして、衆議院では、本会議で今日きめるのだ。こういう私に連絡があつたのでございます。恐らくこれは与党である自由党から出ておりまする私への連絡であつたと思います。同時に、議長にも、衆議院の議運で以て会期二週間の延長が可決せられたということが、議長から電話連絡があり、なお議長の代理が来たということを聞きました。併しながら私は、すでに議運も散会ということでありましたので、参議院としては、昨日これを扱うということは不可能でありましたので、明日、いわゆる今日、議長と御相談を申上げて、議長の指示を受けて議運に諮りたい。かように考えたわけでありますが、寺尾委員長の、今度の衆議院のとつた見解、これらについてはどうかという、小笠原君の御質問でありますが、私は、昨日衆議院がやらなくても、今日もあり、明日もあることでありますから、七日に衆議院は、本会議は定例日ではないけれども、本会議を開いてやつてもらう、本日やつてもらうということになれば、衆参両院の議長も十分相談でき、又同時に両院が、この問題を議決し得る。決し得られる。そうしたほうが最善だつたのだが、何か衆議院に、昨日きめなければならない事情があつたのか、こういうふうに考えておつて、本日両院で行なうといつたようなこと、これが当然行なわれるべき筋ではないか。かように考えておるわけであります。
○議長(河井彌八君) 私も一言申上げます。 寺尾委員長から、衆議院の菅家運営委員長の話のあつたことは聞いております。それから今、寺尾委員長の言われたように、衆議院議長から連絡があつた。連絡という言葉でしたですね。
○委員長(寺尾豊君) ええ、議長を通じて。
○議長(河井彌八君) 通じて、ということでありました。そこで私の考え方は、何も一方的に勝手にきめることを通告して来るというようなふうに、それを考えることはできないのであります。即ち衆議院規則及び参議院規則、もつと遡つては、根本原則の国会法に基いて協議するということでなければならないということを私は考えておつたのであります。 従いまして、昨日、衆議院議長の電話を受けましたときに、それは困る。殊に念を押したのは、いつやるのかと言つたらば、今日やるということであります。それは困る。まだ会期が尽きる直前ではないではないか。こういうものをきめるのは、やはり八日にきめる或いは早くても七日か、とにかく、そういうふうにしてくれなければならんものだと思うという意味を申しました。そうしてなお、参議院としてはやはり同じ考え方であつて、常任委員長の意見も聞いていない。そのことに関して、そういうことまで聞いていないのだということを申しておいたのであります。併しどうも一方的にきめられてしまつたということは非常に遺憾に考えております。それだけの、経過から申しますれば、そういう経過であります。 それから、このことをどうするかと言えば、やはり両院共にみずからきめた国会法、議院規則というものをやはり守つて行かなければならんというこの原則は、どこまでも強く守りたい。そういう考えを持つております。
○小笠原二三男君 この参議院規則の二十二条で見ますと、「会期は、議長が衆議院議長と協議した後、議院がこれを議決する。」とあつて、「この場合において、議長はその会期における立法計画に関して、予め各常任委員長の意見を聴かなければならない。」とございますから、常任委員長の意見を聞いて、その意見に基いて議長が衆議院議長と協議をする。協議があつた後に、協議如何にはかかわりませんで、衆議院参議院が、それぞれの院において議決すると。こうなつておるわけであつて、そのことは、本日の常任委員長懇談会で参議院では諮られました。議長は意見は聞いたが、さて協議をすべき相手である衆議院側のほうは、議決が済んでしまつておるということであれば、客観的に明らかな事実は、衆議院のとられた、衆議院規則に則らない、異例な手続の結果、参議院の規則が、これが踏みにじられてしまつたと、こういうことになるわけですね。そういうふうに、参議院規則が守られない形に、衆議院側、下院側のやり方によつて、経過としてなつて来たということについて、議長は、下院に対してどういう措置をおとりになられようとするのかということを私お尋ねしておるわけです。
○議長(河井彌八君) お答えします。 第一に、衆議院議長は、どういうわけで参議院に諮らずにこういうことをやつたかというその理由をはつきり質したいと思います。それからもつと言えば、さような議決をするということが不当であるから、その議決は、効果はどうであるかということまで少くとも聞いてみたい。かように考えております。最後の結論としましては、かようなことは、これは議運のおきめを願うことでありますが、最後の結論としては、そんなことが二度も三度も繰返されるということであつたならば、これは甚だ遺憾であるから将来についての何と言いますか、保障をはつきりつけたい。こういうふうに考えております。
○小笠原二三男君 次に、議長の御見識については十分な意向を承わつたので、そのとられたる措置については、その結果については、我々の会派等にもこの議運を通して御報告を期待いたします。
○議長(河井彌八君) ここへ報告します。
○小笠原二三男君 それで、ちよつと事務次長にお尋ねしますが、衆議院のほうは違法であつても何でも、いずれ院議を以て決したということは、結果としては有効なんだと仮に認めたとしまして、六日の、昨日議決になつた、そして本日本院が仮に議決をした場合に、それが議決が一致しないというときには、本日、議決した当日を以て、会期延長は本ぎまりになつたということになるのですか。それとも、八日の夜中の十二時からその議決が有効に生きているということになるのですか。これはどういうふうな解釈になるか、ちよつと伺いたい。
○参事(河野義克君) 本院が、本日議決した場合においては、両議院の一致の議決に至らない状態が、本日現出するわけでありますから、国会法の規定に従つて、国会の会期の延長が本日決するということになるわけであります。
○小笠原二三男君 他に、この問題について御発言がないようであれば、私関係して突進んで行きたいと思います。
○天田勝正君 あります。私は議長に、更に進んで意見を申述べておきたいのですが、これは法律的にもお考え願つてからの処置でなければなりませんけれども、これは今まで衆議院がとられた行為は、明らかに違法である。国会法並びに本院規則、それから更に衆議院規則の明示したところであつて、他の法律等のごとく解釈によつていずれにでもとられるという問題ではない。実に事理明白であつて、それだから違法であるということを笠原君が指摘されたわけで、解釈の如何を問わず一にしか解釈をできない言葉を以て書かれておるのです。そこで、それは明瞭に違法なんですから、近頃はやりの「将来の戒め」としてその保障を受けるなどと言つても、これは違法を私は次々繰返されて来る危険もございますので、それはまあ一遍取消してまだ時間があるのでありまして、今日も明日もあるんだから、改めて一つ協議をして、この本院規則の二十二条、衆議院規則の二十条に基いての手続をとられてやられる。将来の戒めという場合にはもう会期切れになつてしまつて、そういう手続をとる時間的余裕がない。こういう場合には万止むを得ませんから、将来の戒めで、これは保障を求めるということもありましようが、私はこの際は、議長にも今お話になつたような御決意があり、我々の意見と同じでありますから、この点については、私は本筋に戻すように、一つお骨折りを願いたい。 それから委員長に申上げますが、さつきから言われておりますように、菅家委員長も自由党、寺尾委員長も自由党、この両院の議運委員長は、当然政府側の官房長官と御相談なされて、こういうことは決せられることが運営の妙なんです。そこで私は、この際申上げておきますが、これは明らかに野党の意見でなしに、与党の諸君によつて決せられたということは明瞭なんです。私は丁度昨日、我が党の代議士会にも行つて聞いておりましたが、我が党の議運の諸君の報告によりますれば、突如としてまだ会期切れにならない今日、この問題を出すのは如何かということで聞いたそうでありますが、多分官房長官の説明でありましよう。政府側の説明によれば、この前の事例からいたしましても、会期切れそこそこになつてこの種問題を出しますと、とかく混乱を起す。そういう事例もあつたので、あらかじめとにかく御相談申上げておくことのほうが、むしろ事がスム—ズに運ぶ。こういうことで議運に提示されたのであるということが報告されておつたのです。内容的には我が会派は、左派社会党共、勿論反対の立場に立つわけですが、併し手続としては、成規な手続を踏ませたいということから、そういう質問が出ておつた。これをあえて、昨日でなければならないと決した。筋からいたしまして、当然にこれは与党の諸君があえてやられた。こういうふうにどうしても結論が行くわけであります。そこに私は大いに遺憾な点があるのでありまして、のちほどこれは官房長官からも、むしろ私が聞く前に御説明があつたほうがよろしいと思いますけれども、これらの点については、確かに法律、規則の上からすれば、かかつて議長の職権になつてはおりますけれども、これだけで済ませるということは、更に遺憾を増すことでありますので、これを助ける議運委員長これはやはり、共に御努力たまわりたいことを申上げておきます。
○矢嶋三義君 議長に一言だけ伺つておきます。 それは、今まで議論があつたと思うのでありますが、国会法の十三条の「前二条の場合において、両議院一致の議決に至らないときは、衆議院の議決したところによる。」というのは、これは十一条、十二条、それから参議院、衆議院それぞれの規則が、その法、規則通りに運用されたのちの最後の手段として十三条というものがあるわけなんですね。然るに十一条、十二条衆参両院の規則をその通りに運用することなく、最近の国会で会期の延長のときに、衆議院のとられる態度というものは、これは国会法を変えて、会期の延長は衆議院の議決によると、こうすればいいことなんであつて、余りにも参議院を無視した行き方だと思いますので、これから議長は、第二院の参議院の審議権と権威という立場から議長の責任において衆議院側と交渉されると先ほど言明があつたのですが、万一の場合には、衆議院に対して第二院の参議院として一つの報復手段を決意するぐらいな肚を持つて交渉されなければ私はものにならないと思うのですが議長の決意を承わつておきます。
○議長(河井彌八君) それは一つ、矢嶋さんに伺いますが、報復手段というのは、どういうふうなことですか。
○矢嶋三義君 それは議長の責任、私が議長だつたら申上げますが、私は議長じやないから。
○議長(河井彌八君) それは議運できめて下さい。それは併し、つまり両院とも法規を尊重するということは、これは当然なんです。それだから、これで国会の運営が正しく行くのです。だからそれをどういうふうに取扱うかということをはつきり一番初めに突きとめまして、そうして正当な途に行くように努力するほかないと思います。報復手段というものは、実はちよつと考えられないのでして、それを、強くはつきりさしたらいいのだろうと思います。
○松浦定義君 これはもう、今まで小笠原君やその他の委員が御指摘になつたように、全くこれは私は端的に言えば、衆議院の議決は無効だ。当然無効なんです。これは議長が、非常に温厚な人だから、今日お諮りになつたからよかつたのです。これが通例でありますならば、いつでもこういうことは、会期ぎりぎりの日の、恐らく夜の十時頃しか衆議院はきめて来ない。扱いはやるのですけれども、きめて来ない。若し十時頃にこういうふうなきめ方をしましたならば、これは九日には自動的に会期は延長されないことになつてしまう。私はそう思うのです。 そういう意味からいつて、非常によかつたと思うのですが、併し私は、曾つてないように、この国会は非常に長い国会です。まあ短い臨時国会と違つて、長い国会で、而も法案がまだたくさん衆議院に残つている。併し会期延長だけは、今まででもどんなに相談をしても、その日にしかまとまらないものが、三日も前にまとまつたということは、これは異例の措置だと思つているので、普通だつたらできないことであるが、併し今の結果から見ますと、やはりこういうような結果になつてしまつたと思うけれども、当然私は、この問題は合法的にやるべきである。 それからもう一つ、私は非常に衆議院のやり方が遺憾なことは、政府のやり方も、私はそうだと思う。参議院の議決に対して、決議に対しても十分な回答もしないでやつておるというようなことは、更に又衆議院が参議院に対して、こういうような無視をすること、あれやこれやを考えますと、参議院の今後の問題については、私は十分考えなければならん。 それからもう一つは、会期末々々々といいまして、与党の委員の諸君も随分法案を促進されました。併しながらこういうことになりますと、会期末で促進をしたということは、結果的に見ますと、法案審議をおろそかにしたということになる。明日、これですぐ仕上げようといつて、夜遅くまでやつておるときに、急に緊急提案されたり、特に大きな教育二法案等は、審議を十分尽さなければならんやつを、今日まで、審議を打切つてから一週間になつても、まだ結論が出ないじやありませんか。こんな馬鹿なことは、私は絶対にないと思う。この一週間の間に審議を尽さしたらよいでしよう。文部大臣も出て来て、参考人も呼んで審議を尽さしたらいいでしよう。それでこそ参議院が自主性を尊重して審議を尽したということになる。会期末が八日だということで、一生懸命にやつた。それで会期延長は、八日にやつたならいいが、三日も前にやつて、而も一衆議院は、明日は本会議を開かんつもりでしよう。衆議院のほうは、そういうようなことは、私は全く遺憾だと思います。 そういうことは、まあ附言的に申上げたのですが、なお又、これが党と党との間にもあります。お恥かしい話ですけれども、私のほうの改進党は、衆議院は賛成、参議院は反対だ、こういうようなのです。(「それはいい」と呼ぶ者あり)それはいいといいますけれども、これは重大な問題なんです。重大な問題なんです、これは、私のほうは、昨日両院議員総会できめると言つた。これはそうでしよう。お互いに政党を持つている限りはそうです。採決をしてきめると言つたつて、七十五対十七で、採決で勝てますか。そんな馬鹿な話はありませんよ。そういうことで何故、或いは政府が、こういうように三日前にきめたいというようなことで、私は何かそういうような考え方があつたのじやないかということを今になつてわかつた。 そういうことからして、参議院の議長は、こういうことに対して、将来こういうことを再び繰返さないように、今回は徹底的に一つ参議院健在なりということを……。会期延長されましたから、この間の三日間の法案審議は必要なくなつた。実際問題としては。こんな馬鹿な話はありませんよ。普通でありましたら、今日明日は委員会を開いて、委員会で徹底的にやらなければならない。これでは腰砕けしてしまいます。どうぞ、そういうことを議長は十分お考えになつて、一つよろしく……
○藤田進君 院を代表して議長から衆議院に、どうぞこの趣旨を通して頂くに当つて、若干加えて、お願いしておきたいのですが、たしかに今松浦さんの指摘されたように、独裁政権下における国会の様相を呈して来たと思うのです。行政府においては、院の議決に対しては頑として顧みない。又指揮権発動等、実に院議にこれは盛られているように遺憾と思うところですが、これらに対する答弁も、昨日お聞きになつたように答弁ができないという状態、又会期延長についても、縷々いわれたように、昨日会期はまだ切れていないにかかわらず、非常に強硬なやり方で行われている。これは何と言われようとも、院の自主的な立場できめたので政府は、これには関係していないというふうにおつしやつているが、併し私は当然六日には、それぞれ御会合になつて、衆参両院の与党のかたも、という恰好でおやりになつたと思う。私は、文部委員会においては、今も御指摘になつた質疑打切りだつて、決して、このときの政府とも関係ないとは考えられない。どうも独裁下の国会になつた。せめて衆議院、参議院両院で構成している、いわゆる最高機関でありますこの国会が、やはりがつちりと組んで行かなければならんときに、この両院で構成する、この国会の一方からは、これ又、こういうていたらくで行くということでは、これは倒底我慢できないことで、改進党も、参議院では非常に立派な態度でやつて頂いているのですが、併しこれは馬鹿にするな、なめるなといつて見たところで、これは個人間でも同じです。却つてなめられてしまう。それよりも互いにしつかりしなければだめだと思う。馬鹿にされないように、なめられないようにするためには……。私はそういう意味で自由党に望むことは無理かと思いますが、実際は自由党の諸君が議長をバツク・アップして、本来の姿に返さないと、本当に大変なことになると思うのです。自由党さんにも一つどうか、議長もどうか一つ肚をきめてやつて頂きたい。
○議長(河井彌八君) これは参議院の運営委員会で、特別の党派なんということでなしに、議長としては、特に運営委員会の意思を体して、少なくとも参議院議長として、党派によつてやるということはなく一つやりたい。そう考えております。「(しつかり頼みますよ」と呼ぶ者あり)
○小笠原二三男君 先ほど来の論議で、議長の今まで曾つてない御決意を承つたので、そのとられる措置について、経過の報告もあることでございますから、私はこれ以上本手続問題については、この際お尋ねをいたしません。 序でに政府側に伺つておきたいことは、この会期延長の二週間の中に、新らしい法案を御提出になられるお見込があるのかどうかという点であります。 それからもう一点は、五月六日現在で、参議院の調べでは審議中の議案が百二十六件ございますが、これらの法案が、今日の審議の状況は政府も見ておられるところでございますが、二週間の会期を以て大体期待し得るように仕上るというようにお考えになつておられるのかどうか。私は院としましては、政府の提案なされた法案の審議は、慎重に速かにすることは建前とします。これが会期中に仕上らなければならないというような昔の協賛議会のような考え方は、私は国会として持つておりません。そういう建前で、考え方は違いますけれども、政府のほうとしては、現実にこの審議の状況に見合つてですね。二週間の会期を以て十分とせられる御意向であるのかどうか。この二点、まずお伺いいたします。
○政府委員(福永健司君) 先ずお尋ねの第一点につきましては、会期が延長になつて後になお提出する予定の案件があるかとのお話でございますが、外交上の問題等で急に必要等が生ずるというような場合、そういう極端な場合を除きますならば、なお一、二件出したいと各省から言つているものはございますが、せいぜいその程度でございまして、恐らくそれも場合によりましては、今日明日残つておりまするうちに、目下印刷いたしておりまする一件が出まするならば、あとは、或いはいわゆる今小笠原さんのお言葉で、延長になつてのちにということになりますと、ないということもあり得るのじやないか。さように考えております。 なお二週間で、現在両院でお持ちの案件の審議等に日数としては十分であると政府は考えるかという御質問でございますが、このどういう案件の審議にどのくらいかかるかということにつきましては、これは国会において如何に御審議なされるかということでございますので、政府におきまして、これが十分であるとか足らないとかいうことはちよつと申上げにくいことでございます。まあ先ほど、実はお話も出ましたので、天田さんのお話も、その他の松浦さんのお話の中にも出ましたので、ちよつと申上げておきますが、この衆議院で会期の点を議決なさいます方法等につきまして、乃至いつ、どうというようなことにつきましては、政府は実際、何もあずかつていないのでございます。会期の延長をして頂かなければ、どうも法案の成立がむずかしいという点におきましては、政府ももとより重大関心を持つておりますわけでございますが、その先ほどから、非常に論議になつておりました点につきましては、別段政府みずからが、どうこうということはないわけでありまして、この点については御了承を頂きたいと思つておるわけでございます。
○小笠原二三男君 この後段に附け足しとして言つたことは、私は官房長官としては聞えない話だと、言わずもがなのことをわざわざ吉田さん流に言う必要はさらさらないので、それは認め合つておる点は、我々も率直に認め合つておるのですから、政党内閣である限り官房長官が何らの関知せない形で、こういうものが問題になつたなどとは誰も思つていない。そうなつたからといつて、官房長官は国会の会期の問題に対して、かれこれと自由党と話合つてけしからんなどとは誰も言わない。どこの政党が内閣をとつても、それは当然の措置なんで、余り言葉をきれいに飾つておつしやつて、結果、嘘だということになるような御発言は、却つておやりにならんほうがいい。今日は苦言だらけでございますけれども、官房長官にも一言、この点は申上げておきます。 ただ、今お尋ねしましたもののうち、官房長官は、言葉使いが非常に慎重なので、私もはつきりした真意が聞きとれないのですが、会期延長後に法案の提示等にはならないようになるであろうというようなふうでもあつたのですが、ならないようになるであろうとか、ないであろうとかでなくて、政府は、この現在かかつている法案、又この会期中に出そうと思つている法案を成立さして頂くことを期待し、会期延長等に便乗してその後新たなる観点に立つ法案の提出等は考えておりませんというふうな意思をはつきり私はお尋ねしたいところなんです。会期延長という問題は、そういう新たな法案を審議しなければならないために延長するのであるとなれば、私たちとしては、考え方はまるつきり変つて来るわけなんです。それで、この点も一度……。
○政府委員(福永健司君) 小笠原さんの後段に御指摘の点は、大体そういつた意味で私もお答え申上げたつもりなんでございます。と申しますことは、具体的に申上げますと、市町村職員共済組合法案がまだ提出になつていないのでございます。これは会期延長とかどうとかいうことにかかわらず前々から出したいと思つておりましたものでございます。今印刷中でございますが、これが印刷が間に合いますれば、恐らく今明日中に出てしまいますので、その他にも、実は各省では若干希望しておるものもありますが、政府におきましては、さようなものは会期延長になつたからというので出すということにはいたしたくない方針でございます。従いまして今明日中に、今申上げました法案が提出になつてしまいまするならば、延長後に出るものはないことになる見込のような見通しを私は申上げた次第であります。
○小笠原二三男君 大分言葉使いがお上手なものですから、まあそれはその通り承わつておきますが、そこで次に、先ほどお尋ねした二週間でいいかどうかという点については答えがたい。答えにくい。これはまあ院に対して、政府としての公式な発言としてはその通りでございましよう。あとあと又会期を延長するような事態になつたときに、これは困るという点もございましようが、少くとも二週間では、仮に二週間ときまつて二週間では容易でないという考え方もお持ちになつておられる点があつて明言し切れないものがあると私は忖度いたします。 そうするならば、仮に会期が二週間ときまつた範囲内において審議が促進される第一の前提条件は、おのおの要求された大臣なり政府委員の出席が励行されなければなりません。この点については、私たちは官房長官に特にその出席の励行方について配慮して頂くことを要請しておく次第であります。これはお願いする筋のことではない。当然あなたたちのほうでこれはやるべきことである。従つてこれ以上は申しません。ただ問題は、吉田総理大臣の委員会等における出席が間々ぐずついて、ない場合においては、又これが国会の責任として会期の延長をせざるを得ないような状態にならせられる。国会のほうが吉田さんの関係で、そういう結果にならせられるという点については、我々は不本意なんです。従つて病気全快のお祝いをなされ、昨日あたりの本会議場における総理の御発言等を聞きますと、意気軒昂たるものがございますが、関係の委員会等にそれぞれ出席要求があります場合には、率先して御出席をなすつて頂くことを、これ又要請するところでございます。この点については官房長官が、ああいうやかましい総理大臣に、どれだけの御発言、御進言をなされる間柄になつているかどうかわかりませんけれども、この点は、本日の議運において、それぞれ御出席せしむるということについては明言して頂きたい。
○政府委員(福永健司君) 只今のお話の点は、極力御趣旨に副うように努力いたしたいと存じます。
○小笠原二三男君 次に、これだけは絶対、なんとか措置して頂きたいことは、建設大臣が二た月に近い病気で、お休みになつておられる。建設委員会の法案の審議が渋滞しますのみでなくて、言葉を進めて言うならば、国務大臣として閣議にも出席しないという状況が二た月に近い間も続くということでは、国政の運用にも影響するでございましよう。参議院の建設委員会としては、緒方副総理をお呼びして所見を尋ねたところ、早急に考慮するということで、考慮の結果を期待して、おるのでありまするが、全然こういう状態において国会の開会中、担当の法案のある委員会に担当大臣の御出席がないということでは、法案の審議は非常に渋滞するのです。我々は、それでもなお且つ院の独自な立場において見解を明らかにして、法案を今までどうやらこうやら上げて来てはおりますが、こういうことは異例な扱い方であります。で政府としては、この建設大臣の問題については、どういうお考えを持つておるのか、この際お伺いしたい。又その建設大臣が出席のないというようなことから十分な答弁を期待することができないとなれば、法案は上らないという状態も起る可能性がございますが、それらについても、政府としてはどういうお考えを持つしおられるかお尋ねしておきたい。
○政府委員(福永健司君) 建設大臣が、長期に亘りまして病気で休んでおりますることは誠に遺憾な次第でございます。前々から、只今お話のごとく本院の建設委員会等においても、御注意も頂いておるわけで、政府におきましても、これが対策につきましていろいろ考慮を払つておるところであり、まあ具体的に申しますと、法律の定めるところにより失して事務を代行する者をきめるか。或いは建設大臣を更迭するかということが具体的な方法なのでございます。さような点につきまして、又一面において病気が何とかよくなれば、さようないずれの方法でもなく、本人が出て来れば最もよろしいと思うわけでございますが、そういつたことにつきまして、早急に結論も出さなければならない次第でございます。只今のお話につきましては更にお話の趣旨によりまして、早急に結論を出すように、これから戻りましてなお相談いたしたいと思います。
○小笠原二三男君 重ねて申上げますが、仮に会期が、結果として二週間延長になりましても、二週間というものは短い感じであります。本日から含めますならば十六日間しかない。その間に、法案の審議を一方はして行かなければなりません。今までも、その上つております法案の審議は非常に困つたのですが、今後ますます困るのですが、従つてその事情を呑込んでおるあなたとしては、早急に相談の上結論を出したいということですが、ここ二週間程度のところで、そのあとで結論が出されたところで院としては何の役にも立たないところであります。従つて、そういう官房長官の今の御答弁である限りは、これは結果として仮に会期が延長になりました場合には、延長国会当初において何らか措置せられた結論を議運に御報告に相成るように、これは重ねて要請しておきます。
○矢嶋三義君 私、さつき小笠原君から質問があつた一点について、更に官房長官に確めておきたいと思います。それは、延長国会と政府提案の法律案との関係ですが……。
○政府委員(福永健司君) 国会延長になつた当初において、如何に措置するかということについて当委員会に報告せよとのお話でありますが、まあ成るたけそのときに結論を得て報告いたしたいと存じますが、いずれにいたしましても、その節御報告申上げることにいたします。
○小笠原二三男君 最高責任者としての代行者なり、或いは更迭されたかたなり、或いは病気中であるおかたであるなり、二週間の法案審議に支障を来たさない方法をとるということにおいて、これは御報告相成つて頂かなければなりません。私かりそめにも、こういう問題を軽々に申上げておるのではございません。従いまして会期延長当初におきましても、それは二三日のところの、四五日のところ余裕がありましても、まだ法案の審議には二週間なり一週間以上は残るわけでありますから、そういう法案の審議の渋滞を来たさない線において、この結論は御報告を頂きたい。こういうことなんです。
○矢嶋三義君 じやあ、続けますが、官房長官はですね、先ほどみずから、国会会期の延長は政府と衆議院側で協議したものでなくて、衆議院側、国会が自主的に会期を延長したものである。こういうふうに御言明されておるわけであります。従つて衆議院としては、現在政府提案にかかる法律案並びに議員提案にかかる法案の審議状況から、ともかく衆議院は二週間の会期延長というものを決定したわけです。何もこれから、あなたのほうから、こういう法律案が提案されて来るだろうというようなことを政府と連絡はなかつただけに、そういうものを計算に入れて二週間という会期延長をきめたわけではない。それでいつも、この会期延長と政府提出の法律案との関連については、いつも問題になるのですが、私は会期の延長になつてから、政府はこの政府提出にかかるところの法律案を出すべきではない。こう私は考えます。是が非でも出したいのがあつたならば、与党の議員提出法律案の形でもとつて出すべきであつて、国会が延長されてからは、政府提出にかかる法律案というものは出すべきではない。こう私は考えますが、如何でございますか。
○政府委員(福永健司君) 先ず会期延長については何も協議していなかつたと言つたように御言明になつたんですが、私の先ほど申上げましたことは、会期延長についての衆議院の議事をどうするかというようなことについては、あずかつておりませんということを先ほど申上げた次第でございまして、会期延長を必要とするかどうとかということについては、もとより政府は政府といたしまして考えるところがございまして、衆参両院の運営委員長にも、いろいろ御意見を伺つたり申上げたりしたことはございます。そういうことに御了承を頂きたいと思います。
○矢嶋三義君 ときどき都合のいいように言われるんだが、あとのほうが大事なところだから、答弁してください。
○政府委員(福永健司君) なお次の点は、重々私どもも、お話の点を参考にいたさなければならないと存じます。 ただ案件等のうち、今御指摘がありましたが、議員提案等では工合の悪いもの、例えば先ほどちよつと申上げましたように、急にそうした延長の間に、外交上の問題等で国会の御承認を頂かなければならんというようなものは、このお話のものとやや性質を異にいたしますので、そういうものについては、もとより政府が提案することについて御留意頂きたいと思います。現在そういうものを予想しておるということではないのでございますが、その点は御了承頂きたいと思います。 法律案等につきましては、お話の点を重々政府としては考慮しなければならんと存じます。
○松浦定義君 ちよつと関連質問。 今矢嶋さんから、会期を延長された場合には、政府は法案を提案するでないと。これは私も同感だと思うのです。更に、若しその次にどうしても必要だつたら議員提出ででも出せというようなお話があつたのですが、これは私は全然反対なんです。これは過去におきまして、やはり会期末に出て来る法案は、殆んどお土産法案だつたんです。現在農林委員会に一つ出て来ておるんです。これを私はこの間指摘したんです。ところがこれは、今日衆議院で一時に上げてしまうと。であるから、間に合うからやつてくれというのです。そんな軽いものなら、政府で出せよと言つたのです。そういうふうなことがありまして、もう議員提出ででも、あつたら、それはもうお互が、会期延長に賛成する人ならいいんですが、反対する人まで含めたような、議員提出というものが中に出て来ることがあるのですね。而もそれが本当に必要だつたら、必要だとすればほしい法案ではあるけれども、お互いにやつぱり審議期間というものは、参議院においては六十日間持つているのですね。それが簡単だから、できると言いながら、どうも過去の行き方から行きますと、お土産法案のように考えられますので、これは私は原則として、会期末であるならばいざ知らずこういう延長された会期中に、議員提出ということも如何かと私は思うのですが、そういう点は少し矢嶋さんと違つておると、こう思うので、それは政府の考え方だと思うのですが、政府は、そういうものまで取上げて、或いはそれが予算を伴うというような場合でも本当に処置するかどうか。こういう点について一つ官房長官の御意見を承わります。
○政府委員(福永健司君) 議員各位が法律案等を御提案になることについては、政府はどうこうとは、もとより申せないわけでございますが、松浦さんの御指摘のような予算等を伴うというようなものにつきましては、非常に又そういう意味において政府としては重大関心を持つわけでございまして、会期延長等のあつた場合に、さようなものが続出するというようなことは、政府としても非常にそういうことは困つたものだと考えておるわけでございます。
○矢嶋三義君 まあ、その技術的な法案提出方法としての、議員提出の問題について、いろいろ意見はありますが、その討論はいたしません。 私、もう一回伺つておきますが、今の私、この延長国会において、政府は次々に法律案を提案すべきでないと考える。ところがあなたの今の答弁を承わりますと、今後外交折衝によつてまとまつた段階において新たな提案がなされることがあるやの御発言でございますが、この政府の外交折衝がスム—ズに行かない。そのために遅れたものを、次々に会期を延長されて国会にそういうものを出されて参つては、国会として迷惑千万です。そういうことは、次の国会にでも廻すべきであつて、ともかく私は、内閣としてはこの政府提案の形において延長国会で出さるべきでない。又出されても、国会は現在の抱えている法律案で一杯ですし、審議期間はないということを念のために申上げておきたいと思うのです。
○政府委員(福永健司君) 私も現実論といたしましては、さようなものがあることを予想して申しておるのでないことは先ほど申上げた通りでございますが、まあ、あり得る場合とすれば、そういうようなことということの一例で申上げたわけで、重ねて申上げますが、そういうことの起ることを、予想は現在はいたしておりません次第であります。
○小笠原二三男君 先ほど来、長時間を要して会期問題についてその経過について、或いは衆議院のとつた態度について、議長から御報告を受けましたが、本議院運営委員会で、会期延長の問題を議せらるるお考えで委員長は御提案になりますか。それとも又、先ほど来議長がお話になつている、衆議院側の意向も伺う、真意が奈辺にあつたか、その事態を明らかにして報告するとありますが、明日一日まだ会期はございますが、その報告を待つて、明日の本会議で議決をするということになるならば、この議運はこの程度でおさまるわけでありますが、委員長のお考えはどうなんですか。
○委員長(寺尾豊君) 今、小笠原さんから私への委員長の意見ということで御質疑がありましたが、私は議長が、この会期延長の問題に対しては、衆議院のほうに、衆議院議長その他に質してみたい、参議院の立場も堅持して、十分質してみたい。こういうお考えでありますので、これを議長にに質して頂き、その後に議運にお諮りを申上げたい。かように考えているわけであります。それを本日にいたすか、又明日にいたすかは、皆さんがたに、或いは又議長のその結果によつてきめたい。かように考えているわけであります。
○議長(河井彌八君) 早速衆議院へ交渉はいたしますが、明日でもいいのじやないですか。すぐにそういうふうにできるかどうかわかりませんから。
○委員長(寺尾豊君) 議長は、明日でよいではないか、こういう御意見でありますから、明日にいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) それでは、さよういたします。 —————————————
○委員長(寺尾豊君) なお常任委員の辞任及び補欠の追加がありました。
○参事(河野義克君) 日本社会党第二控室から、議院運営委員の戸叶武君が辞任せられて、田畑金光君を後任として指名せられたいというお申出がありました。
○委員長(寺尾豊君) 以上の通り決することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) さよう決します。 暫次休憩いたします。 午後零時内十八分休憩 —————・————— 午後二時四十一分開会
○委員長(寺尾豊君) 再開いたします。 中央更生保護審査会委員任命につき本院の同意を求めるの件。三浦法務政務次官。
○政府委員(三浦寅之助君) 犯罪者予防更生法の一部を改正する法律の施行により中央更生保護審査会の委員の数三名が五名に増員されましたので、坂野千里、金沢次郎の両君を同委員に任命いたしたく、同法第五条第一項の規定により両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。 お手許の履歴書で御承知の通り坂野君は、大正六年七月東京帝国大学法学部を卒業後司法官試補を命ぜられ、その後各地方裁判所、控訴院及び大審院の各判、検事、司法省の課長、部長、局長を歴任後昭和二十年九月には司法次官、同二十一年二月には東京控訴院長、同二十二年五月には東京高等裁判所判事となり、同裁判所長官代行を命ぜられましたが、同九月退官し弁護士となり、その後昭和二十二年解散団体財産売却理事会理事長に任命されましたが、同二十七年回理事会の廃止に伴い理事長の職を免ぜられ、船員中央労働委員会委員に就任して現在に至つたものであります。 金沢君は、大正四年五月東京帝国大学校法律学科を卒業後司法官試補を命ぜられ、その後各地方裁判所、控訴院及び大審院の各検事、司法省の課長、局長を歴任後昭和十九年九月大審院次長検事を経て同二十年十月大阪控訴院検事長となりましたが同年七月退官し弁護士として現在に至つているものであります。 両君の経歴は以上の通りでありますが、共に一貫して職を司法部に奉じ、司法上の豊富な知識と経験を有しますので、平和条約第十一条による被拘禁者の赦免、刑の減軽及び仮出所等に関する審査の事務を行う中央更生保護審査会の委員として最も適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上速かに同意されるようお願いいたします。
○小笠原二三男君 恒例によつて会派に持ち帰つて結論を出すまで、暫時保留して頂きたいと存じますが、一、二質問したいと思います。 この委員五人で組織される中央更生保護審査会の委員の詮衡の基準は、部内においてどういう内訳になつておられるのかお伺いしたい。
○委員長(寺尾豊君) 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(寺尾豊君) 速記をつけて下 さい。 恒例によりまして次会に御審議を願うことにいたしたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) さように決します。
○天田勝正君 次会にするのはいいのだが、審議といつたつて、今質問しちやいけないのですか。どういうわけなんですか。
○委員長(寺尾豊君) 速記をとめて下さい( 〔速記中止〕
○委員長(寺尾豊君) 速記をつけて下さい。
○天田勝正君 今小笠原君、それから堂森君が質問されたのと同じなんですが、これは元来免囚保護事業を拡大且つ法制化したものなんです。これは原胤昭さんなどが非常にお骨折になられて、更にその後継者であられる泰一氏も生涯をかけたといつてもいいくらい骨を折られた。そこでこの仕事の性質上、高等官何等になつたとか、勅任官になつたとかいうことよりも、愛情が実に溢るるばかりゆたかであるかどうかということが非常に重要なんです。その観点から、この二名の人ばかりじやなく、ほかの人はどういう人が任命されておるか。これでは司法官ばかりであるから、我々としては若しそういう人ばかり任命されておるのなら、これはむしろ社会事業に挺身されたかたを任命するのが妥当だ、内容的に……。そういう観点で今言つたようにどういうかたが任命されておりますかお聞きしておるので、若しそれが今御答弁できないのなら、こういう内容について、それらのことも準備されて、次の機会に御答弁を賜わりたい。こういうことです。
○政府委員(三浦寅之助君) 承知しました。 —————————————
○委員長(寺尾豊君) 次に、日本国有鉄道経営委員会委員の任命につき本院の同意を求めるの件。江口官房副長官の説明を求めます。
○政府委員(江口見登留君) 日本国有鉄・道経営委員会委員の任命につき両議院の同意を求める件について御説明申上げます。 阿部藤造、工藤義男、佐々木義彦、佐藤喜一郎及び村田省蔵の五君を日本国有鉄道経営委員会委員に任命いたしたく日本国有鉄道法第十二条の規定により両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。 御手許の履歴書で御承知のとおり阿部君は大正七年大学卒業と同時に一旦内務省に入り新潟県に勤務しましたが、問もなく退官、翌八年横浜生糸株式会社へ入社しその後又一、東津農業、日本綿スフ織物配給、日本織物統制各株式会社の取締役或は社長に就任現在は又一株式会社社長、大阪三品協会会長、及びインドネシヤ通商産業協会顧問の職にあるものであります。 工藤君は大正三年鉄道院に入つて以来、多年鉄道官吏として勤務し、その間鉄道省経理局長、朝鮮総督府鉄道局長等に就任し、退官後は飯野海運株式会社取締役に就任、現在は東武鉄道株式会社専務取締役の職にあるものであります。 佐々木君は、明治四十一年台湾銀行に入り、ロンドン支店支配人を経て、後帝国人造絹糸、日本製粉、東邦人造繊維、日本油脂、帝国繊維等の各株式会社の役員を歴任し、その間商工省参与、貿易庁貿易官等をも歴任したものであり、現在は東邦レ—ヨン株式会社社長の職にあるものであります。 佐藤君は、大正六年三井銀行に入り、その後同行取締役及び行名変更により帝国銀行取締役を経て昭和二十一年十二月帝国銀行頭取に就任、後に同行社長となりましたが、二十九年一月再び社名変更により三井銀行社長に就任、現にその職にあるものであり、その間経済団体連合会常任理事、全国銀行協会連合会会長、日本銀行参与等をも歴任したものであります。 村田君は、明治三十三年大阪商船株式会社に入社し、専務取締役、副社長を経て、昭和九年社長に就任しましたが、同十五年辞職して後、逓信大臣兼鉄道大臣、フイリツピン駐剤特命全権大使、運輸省顧問等を歴任し、現在は大阪商船株式会社相談役、及び外務省顧問の職にありますが、更に今般特命全権大使に任命され、フイリツピン共和国マニラにおいて開催の日本国とフイリリピン共和国との間の賠償会議に全権委員として出席中のものであります。 右五君は、いずれも先に日本国有鉄道監理委員会委員に任命されたものでありますが、日本国有鉄道法の一部を改正する法律附則第四項により暫定的に同委員会の委員の職務を行つてきたものであり、村田君は最近特命全権大使任命に際しその職務を行うことを免ぜられたものであります。以上申し述べましたように阿部君は商業について、工藤、村田両君は運輸業について、佐藤君は金融業について、また佐々木君は工業についてそれぞれ広い経験と知識を有するものでありますので、日本国有鉄道経営委員会委員として最も適任であると存じます。 なお、村田君については、特命全権大使の任務終了後これを免じた上右委員に任命することに致したいと存じますので、この点をも特に御了承の上何とぞ慎重御審議の上速かに同意されるようお願いいたします。
○天田勝正君 これらの今御説明になつた五君につきましては、元来日本国有鉄道監理委員の職にあられて、それから暫定的な国有鉄道経営委員会の委員になつて今度正式な任命、こういう段階を経て、いわば監理委員当時から、ずつと横すべりをして来たわけです。 そこで私がお聞きしたいのは、今末尾で御説明があつた通り、これらの人たちは、それぞれ社会において立派な業績を残されて、それぞれの界の代表的な人、それらの立派な人が、一体熱心にやられさえすれば、私は鉄道会館問題等、或いは民衆駅等に絡まるところの不明朗な問題なんか起るはずがないと思う。そこで、どうも立派だという官房副長官の説明からすると、これは手腕がないということじやなくして、一方熱心にやられるだけの時間的な余裕がないか、これは時間的余裕がないというのは、非常にこれは同情した言い方なんですけれども、そうでないとすれば、やる意思がない。こういうことになろうと私は思うのです。それらのことをちつとも御勘案にならずして、又横すべりで承認を求めるという形で来たと思われますが、そうですが。
○政府委員(江口見登留君) その委員のかたがたは、ほかに事業は持つておられまするが、そのためにこの資格においての仕事をなおざりにしておるというようには私ども考えていないのでありまして、やはりそれぞれの事業をもとにした知識をこの仕事の上に生かすということで非常に熱意を持つて御勤務になつておることと私は思います。
○天田勝正君 なおざりにしない。熱意を持つてやられるということになれば、これらの人々が、ああいう鉄道会館やほかの民衆駅で、極めて不明朗なことがあつても、あれは日本の商習慣としては当然だと、こういうふうに見られたから素知らぬ顔で来たと、こういうふうに受取れるわけですが、そういうわけですか。
○政府委員(江口見登留君) 昨年来いろいろ事件がございましたが、それらの事件と、これらのかたがた勤務振り或いは運営振りとの間に密接な関係があるようなお話でございまするが、それは見方かと存じまするが、我々はこれらのかたがたがこういう委員をしておられたがために、ああいう事件が起つたというようにも実は考えていないわけでありまして、その点は御了承頂きたいと存じます。
○天田勝正君 併し起つたのは、とうに起つて、新聞にも噂にも上つておつて、世間では注視しておるくらいだから、それが優れたかたなのだから、それが起つた後にも、然るべき措置をとられて当然だと思う。数々ある中で、どんな優秀な人だつて、すべてに目が届くというわけにも行きませんでしようが、併し、もう新聞報道等に出されておるのに、素知らん顔をしておるというのは一体どういうわけですかな。あなたに聞くのは無理かも知れませんけれども、そういう人をあなたのほうで推薦されたわけですから。その点は、どうなんですか。
○政府委員(江口見登留君) 事務のほうから、代つて説明いたします。
○政府委員(植田純一君) 私から御説明申上げますが、実は監理委員会という制度がございましたのを経営委員会ということに組織を変更いたしましたその趣旨を御説明申上げなければ、只今の点につきまして十分御理解ができないじやないかと思います。 実は、昭和二十四年に国有鉄道が公共企業体になりました当時から、監理委員会というのがございました。この監理委員会は、その権限と責任といたしまして、日本国有鉄道の業務運営を指導統制する権限と責任を有するということになつておるわけでございます。実はこの業務運営を指導統制する権限と責任とを有するという言葉の解釈が、極めてはつきりいたさないのでありまして、アメリカのいわゆる委員会の思想も取入れておつたというようなことで、実はこの点の運営をどういうふうにすれば、この法律に合致するのかという点におきまして、甚だ明確を欠いたということは事実でございます。従いまして、監理委員会の運営におきましても、極めて明確を欠く、使命という面におきましても明確を欠くという点がございしましたので、当初から問題であつたわけでありますが、昨年の八月に、この点を明確にする意味におきまして、経営委員会というふうに変えまして、経営委員会の権限といたしまして、「日本国有鉄道の業務の運営に関する重要事項を決定する機関とする。」ということになりまして、「左の事項は、経営委員会の議決を経なければならない。」というように議決を要すべき事項も、実は明確にいたしたようなわけでございます。この経営委員会になりまして、実はこの経営委員会の権限も明確になり、その後の実績におきましても、非常に職務権限もはつきりいたしておりまして、運用も、この立法の所期通り運用ができておるというのが実情でございます。そういうわけでございまして、監理委員会でありました間におきましても、制度的にも、只今申上げましたような不明確な点がございまして、従いまして、いろいろな問題につきまして、必ずしもこの監理委員のかたがた働きということのみに帰せられない、いろいろ制度上の不明確な点もありましたことは事実でございます。経営委員会にいたしまして、その間の事情をはつきりいたしまして、その後委員のかたがたにつきましても、今回いろいろまあ検討いたしましたのでありますが、各個人ともいずれも皆適任なかたであると考えておりますし、制度上もはつきりいたしましたので、今後は経営委員会になりまして以来は、その立派な使命を達成し得る。まあかように考えまして、又委員もその意味におきましては、それぞれ適任である。かように考えておるような次第であります。
○天田勝正君 ますますおかしい。それは局長は、字の解釈の説明なんかして、指導だの統制だのが不明確だというけれども、我々が考えれば、ちつとも不明確じやない。指導は指導、統制は統制で経営の責任を負うなら負うで、一つも不明確じやありません。だから監理委員会のときだつても、これは不明確ではないが、これが更に経営委員会の委員のその職を行うに至つたのは、昨年の八月一日なんです。この履歴書に書かれておる通り。だから、その線で十分責任を負うということになればとれるんだけれども、併しそれが酷だというならば、私はそこのところは議論いたしません。八月一日からでもよろしうございます。併し世間一般でも知つたことすらにこれは盲でなければ、御存じのはずなんですよ。それを見過して行くのは、私からすれば善意に解釈をするから、そこで余りお忙がしくてこの職に堪えないのではなかろうか。これは善意に解釈したからそう申上げる。悪意に解釈するなれば、それは商業部面とか或いは工業部面では優秀な人であろうけれども、経営委員という、そうした経営的な仕事には不適格な人ではなかろうか。こういうことになるのであります。或いは仮に一生懸命やれば適格者であつても、一生懸命やる意思がおありにならないのではないか。こういうことに相成るわけであります。そこで、いや陸運汚職でありますとか、いや国鉄会館の問題でございますとか、いろいろ国鉄に直接関係しておることでも、世の疑惑に包まれておるにもかかわらず、これらの点についても何ら責任をおとりになつたというのは聞かない。十分に運営されておりますと言うが、それで十分な運営だとすれば、これはこれらの人たちは、こういう公共企業体の経営には御経験がないので、日本の商習慣としてそれでよろしい。つまりうまくやつた人はやつたで、それでいいのだということに落ちて行きはしないか。それで公共企業体の経営委員としては、我我は適格とは考えがたい。こういうことを申上げておるのであつて、それをあえてこの人たちが適格でございますというには、特段の何かそこに理由がなければならん。こう思うのですが、そういうのがございますか。ただ前歴だけ墜高等官何等ということでは、これは私は承服できがたい。ほかの委員の人の質問もあるから、これだけ言つてやめますがね。
○政府委員(江口見登留君) お話の点、確かに昨年八月からは、いろいろ噂されました事件について責任があるのではないか。それについての責任等はどう考えるのかというお話でございますが、先ほどお話申上げましたようにこの委員会の構成メンバ—自体にも、いろいろ御議論があろうか思いますが、そのほか国有鉄道法の規定自体とか或いはその他の問題から総合的にいろいろ機構改革或いは運営の改善というような点を進めて行くことによつて、忌わしい事件を根絶しなければならないと考えるのでありまして、これらの委員のかたがたのほかにも、そういう点を目指しまして国有鉄道法の改正ということも、内部におきましてはいろいろ考えておりますし、又この春から、公共企業体合理化審議会というものが内閣に設置されまして、各種の公共企業体についてのあり方というものについて審議を進めておりますので、これらの結果などを見ました上で、御意見のようにあらゆる方面から今後事件の起らないような方法を加えて行きたいと我々としても考えておる次第でございますので、その点、御了承願いたいと思います。
○小笠原二三男君 次会に資料として提出して頂きたいものについてお願いいたしますが、この五君につきまして日本国有鉄道管理委員会の委員となられた期間、それが暫定経営委員となられるまで断続しておつたかどうかという点が、一覧してわかるような資料をお願いします。又委員在職中監理委員会並びに経営委員会における出席状況が一覧してわかり得るような資料を御提出願いたい。これは資料要求でありますが、委員長において、そういうことをお取扱い願いたい。
○委員長(寺尾豊君) 承知いたしました。
○小笠原二三男君 次に、たつた二点ですが、お尋ねしておきます点は、暫定経営委員であつたかたがたが、前には国有鉄道の監理委員であつたし、今度は正式の経営委員に全部揃つておなりになられるのですが、この種経営委員会というものは、逐次人を入れ替えて進むのが公正妥当な国有鉄道の経営にいいのか悪いのか。こう人をずつと或る時期、長い間同一の人間を揃えて任命しておくということが、経営上差障りがあるものかないものか。こういう点について、政府として一貫した御所信をお持ちになつておられるのかどうか。こいう点をお伺いしたい。これは或いはあえてお答えするのには不適当だろうとおつしやるのなら、私は政府責任者に、この点はお尋ねします。
○政府委員(江口見登留君) 前の制度時代から、一年ずつ交替することになつておりまして、今度の新らしい委員会になりましても、やはり任命の日から一人は一年、一人は二年、一人は三年、二人は四年ということで交替することになつておりますし、やはり前の制度も今の制度も同じとように、だんだん人が代つて行くということを前提とした規定でありますので、この趣旨に従つて政府としても措置いたして行きたい。かように考えておる次第であります。
○小笠原二三男君 監理委員或いは暫定経営委員という時代から言えばこれは変つたようでもあるが、又生れ替つて委員になつて来ておるかたがたなんです。こういうふうに、もう或る特定の範囲に狭められてこの委員が交替するということに意義があるのかどうか。そういうところが、我々の聞きたいところなんです。
○政府委員(江口見登留君) 一年毎に替つて行くという制度の主たる狙いは、三年なり四年なり同じ人が揃つて任期が出て来て全部入れ替るということでは、当分の間慣れない人だけでこの仕事に従事するということになりますので、その点、運営する面から申しましても、多少断続的な恰好を呈するのはどうであろうか。なだらかに委員の一人々々が毎年替つて行くということにしたほうがずつと仕事の運営上、なだらか性があるのじやないかという点が、この規定の趣旨だろうと存じますので、その点は、そのほうがいいのではないか。かように考えております。
○委員長(寺尾豊君) ちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(寺尾豊君) 速記を始めて下さい。
○小笠原二三男君 その村田省蔵氏の場合、特命全権大使に任命し、これが未だ解決せられざる間は解任しないやの様子でありまして、先ほどの説明で見られる通り、そのことのために国有鉄道経営委員を免じたものを、今回はその任命を、承認を前以て与えておいて、その期間中は任命しないでおいて、そのあとで任命する。こういうようなことは、手続上国会に対して、当り前のやり方であるとお考えになつて、このおかたをお出しになつたのか。その点だけお聞きしたい。
○政府委員(江口見登留君) この点は、若しこういうふうな恰好で御了承が得られなければ、国会が済みましたあと任命いたしまして、次の国会で承認を得るということになります。そうすると非常に国会が先になるというようなことも考えられまするので、むしろそれよりは予定されておる人事につきましては、こういう手段をとりましても、あらかじめこの国会中に御了承を得ておくほうがいいのではないか。さように考えまして、こういう方法をとつた次第でございます。
○小笠原二三男君 それでは、もう時間がございませんから、資料要求だけしておきますが、村田省蔵氏が、政府並びに政府機関に関与している各種の役職名について資料をお出しを願いたい。
○委員長(寺尾豊君) それじや本会の採決終了まで、若干休憩します。 午後三時十一分休憩 —————・————— 午後三時二十五分開会
○委員長(寺尾豊君) 再開いたします。 次回の本会議に関する件。明日は定例日では、ございませんが、目下のところ、会期の最終日であり、且つ先刻来の会期延長の問題もありますので、本会議を開くことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) さよう決します。 —————————————
○小笠原二三男君 先ほどの経営委員の任命については、その始末をどうするかということは言わないでおりましたが、これはやはり、ここで以て各会派に持帰つて暫時検討する余裕を与えて頂きたい。
○委員長(寺尾豊君) 小笠原君の御意見の通り、日本国有鉄道経営委員会委員任命につきましては、会派にお持帰りを願つて、十分御検討を願う。こういうことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) さよう決します。 —————————————
○委員長(寺尾豊君) 漁港審議会委員任命につき本院の同意を求めるの件。これは先般、当局より説明もありましたが、なお本日、御質疑等もあるやに拝聴いたしましたから、水産庁岡井次長が出席をせられております。
○藤田進君 この聞、説明があつたのですが、私どもの小笠原委員のほうから、特に端的に言えば、党籍をはつきりした御答弁がないままに終つていたので、この点はつきりして頂きたい。今出ている人の。
○政府委員(岡井正男君) お答えいたします。 この前の委員会で小笠原先生から御質問がありまして、その後我々の調べましたところ、北海道から出ている松平氏は自由党系の人であるということがはつきりわかりましたし、それからほかの二名さんも、自由党系であるというように聞いております。但し、私はその点十分にわかりませんが、政党に入党手続をして正式に入つておるかどうかというような点までは、私のほうで調べておりません。
○小笠原二三男君 御苦労かけてお調べ願いましたが、自由党系というかたか一名でございますが、自由党系というのは、どういう系統の委員ですか。
○政府委員(岡井正男君) 松平さんは、今自由党であります。前に鳩山さん系統の自由党のかただと承わつておりますが……。
○小笠原二三男君 いや、私の承わつておるのは血脈を聞いておるのじやないのです。自由党系という定義はどういう定義なのですかを承わつておる。
○政府委員(岡井正男君) 系という言葉が悪いようであれば、あつさり取消します。
○小笠原二三男君 系をとるのですか。
○政府委員(岡井正男君) 系をとります。自由党……。
○小笠原二三男君 それならそれと一言えばいい。やつぱり物は言つてみなければならん。(笑声)あいまいであつてはいかんのですから、ただ私、この前もお尋ねしましたが、たまたま偶然に結果として、そういうかたが出たというふうに私は善意に解釈したいのです。水産庁の意図的な選考によるものだとは私考えたくない。ただ問題は、北海道一名、日本海一名、それから太平洋沿岸を南北に分け、それから九州と、こういう分け方をきめたのは、これは水産庁内できめたものでございましようか、関係業界との間にそういう取きめができたのでございましようか。その経緯について事実を承わりたい。
○政府委員(岡井正男君) お答えいたします。 水産のほうは、いわゆる従来の水産研究所とか、或いは又その他のブロック的な分け方につきましては、大体こういうふうな分け方をしておるのが今まで漁業上の通念として大体やつております。と申上げますのは漁業の業態が大体近似点が多いというような点、或いは又漁業組合とか、漁業のあらゆるフアクタ—を集計した漁業の、早く言えば漁業の勢力的なもの、漁業組合の数、漁港の数、あらゆるいろいろなものを勘案した結果、先ずこの程度が妥当であるまいかというような意味合いを以てこういうふうなことを水産庁のほうにおいて事務的に最初考えて、こういうふうに今まで踏襲してやつて来たのでございます。
○小笠原二三男君 私は、この大部分のかたは漁港に関する受益団体と申しますか、直接利害に連なる団体から出ておる委員が大方のように考えられます。いわゆる漁港協会の会長とか、副会長とか、或いは理事とか、こういう人がたが殆んどでありますが、この人がたは、県内のそういう団体の役職にあるかたでございますから、そうしますと、この漁港審議会において漁港の修築等に関する財源の配分等については、結果としては我が田に水を引いたというような奪い合いとか、お手盛りとか、或いは顔を利かせるとか、そういう形の主張が強くなるのではないだろうかということを心配するものでありますが、実際今日までの審議会の運営は、公正妥当、客観的なものであつたと、水産庁としては立証をするに足る十分な証拠を持つておられますか。
○政府委員(岡井正男君) 御指摘の点は、我々が今までのところ、顔を利かすとか、我田引水的な主張を通す、或いは通らすというような悪結果は、今まで来たしておりません。と申上げますのは、府県におきまして漁港計画を立てるにいたしましても、やはり衆目の見るところ、例えば甲乙丙丁とある、甲の村は漁獲高何ぼであり、漁船数は何ぼであり、漁民数が何ぼである。こういうところの計画を経てれば、より経済効果が殖えるだろうというような点は、皆、端が睨んでおりまするから、府県においても、押しなべて皆妥当な計画を持つておりますし、その中で矛盾があると思われるような点は、県の事務当局を招致いたしまして、これはどうであろうか、この点おかしいのじやないかというところは、我々として事務的にきれいに洗います。そうしたものを積上げたものを審議会に一応かけるのでございまして、大体のところ事務当局において、これがいいと思うのが、審議会のほうで認めないというようなことは、今までのところございません。
○小笠原二三男君 それでしても、工事着手の年度計画、或いはそれが二十九年度なら二十九年度を何県のどこ、次は何県のどこというふうに持廻つて行くような状況も見られますが、そういう何か仲間的な、水産庁との間に馴れ合つた一つの結論を、以心伝心のうちに生み出すような密接な繋りが、水産庁というものと漁港協会というものと、この団体の間にあるのじやないかという疑念もあるわけであります。そういうような点は一切ないのでしようか。 私はこの漁港協会というようなものは、漁港の修築とか運用とか、そういうような方面でこれはいろいろ問題を考える団体ではないかと思うのですが、当らなければ、これは的確に御説明を願つて、私たちの資料にしたいのですが、こういう中からだけ全部出て来て漁港問題を、政府の諮問機関たる委員会に入つてですね、仕事をやつて行くというふうなことに、何ら不都合を生じないというふうに私は考えられないような気がするのです。少くとも、もう少し各階層から有識経験者を入れて審議会を構成するのが妥当ではないかというふうにも考えられます。 この地域別の委員というのは、地域の利益代表としてこの審議会に人つておるのだというなら、それはそれで十分な理由は成立つのですが、そのブロックと申しますか、区域の利益代表たる感じがございませんですか。審議会の審議の過程においてそういうものが出て来ませんですか。北海道から出て来る人は北海道のことを主張する。或いは表日本の北から出ている人はそのほうの主張をし、南とのバランスの問題というようなことを重点に問題とする、そういうふうな論議が起りがちのように私思いますが、そういうことは、ございませんか。
○政府委員(岡井正男君) 只今小笠原先生から御指摘がありましたように、例えば日本海から出られた委員のかたは日本海の特殊事情というものにつき、或いは又北海道から出られた委員におきましては北海道が非常に漁港、漁船についても、内地なんかより遅れておるというような、総体的な議論としては、若干地域代表と言いますか、そういう色の御発言はございます。
○小笠原二三男君 そうしますと、何かの取まとめをしようという場合になれば、結局は妥協するとか、或いは本年度はそつちにこれだけの金を廻すから、来年度はその代りお前のほうにやる。そういうふうな何か、審議会の表には現れなくても、或る種の妥協を来年、再来年等に亘つて継続的に何らかの内面的な取りきめが行われたり、申合せが行われたりするというような状態になるのではないか。こういう点も心配されますが、そういうようなことはあり得ませんか。
○政府委員(岡井正男君) その点はないわけでございます。と申上げますのは、この委員会へ諮問いたしますのは、大きな大体の方針とかいうようなものでございまして、今小笠原先生の言われたような取引、融通性を持たすような、まあ早く言えば面白くない、妥協と言いますか、取引というようなことは、言い換えれば、どこそこの漁港は本年度どのくらい大体つけるが、併し来年はお前のほうはやめて、わしの県ならわしの県のほうへ譲らんかというような意味だろうと思いますが、そういうふうな事務的な、どこを予算をつけて、築港をやるとか、どれだけの金をつけるとかいうのは、全く水産庁の事務としての責任を以て公正妥当にやつておるのでありまして、そういう点は、委員会には関係しておりません。
○小笠原二三男君 そうすれば、私の取越苦労でございましたが、水産庁の純然たる事務というお話でしたが、これは観点が変りますけれども、国会或いは地方の水産会、それら外部のものからこの水産行政くらい掣肘を加えられておる行政はないように私は考えられる。あんたたちが、如何ほど自主性を持つてやろうとしても、いろいろな勢力からいろいろな註文が出て来て、最終的な結論を得るまでには、幾多の論議があり、その間誤解を受けるような向きもないではないというふうに私たちは噂を聞いておるのですが、そういうことが一切なくて、水産行政とこの方面の行政は、確固たる信念の下に、一切の外部の勢力の掣肘或いは註文等を排除して行われておるということを断じてあなたは言明することができますか。
○政府委員(岡井正男君) それはよく漁港などについて、参衆両議院のかたがたからのお申出もございまするが、我々としては、一方に対して厚くすれば、どこかがやはり低くなるということに相成りまするので、筋の通るのであれば、快く我々としてはお引受けしますが、さもないときには、お言葉を返すというように割り切つて今までやつております。
○藤田進君 ちよつと関連質問ですが、党籍について、かねてお願いした資料を持つて来ておられると思うので、現在学識経験者以外のかたについての党籍、ほかの人のをお願いしたいので頼んでおつたわけですが、九名の学識経験者については、無論党籍はないと思いますが、それだけ調べたかつたので、今の学識経験者以外の五名のかたの党籍について今お答えがあつたと思うのですが、それ以外にありますね。清井さんというのですか。
○政府委員(岡井正男君) それは長官でございます。
○藤田進君 水産庁長官以下、そういうふうにずつと、一人々々についてわかつておれば、早稲田さんとか和田さんとかいうのがいるでしよう。
○政府委員(岡井正男君) これは、いわゆる長官ほか学識経験者、これは党籍など勿論お持ちじやないわけですが、いわゆる地方ブロックから出ておられる委員さんがたは現在、先ほど御説明した五名、今度御推薦申上げて入れたいと思つておるかた以外のかたは、全部保守系であるということだけは私承知しておりますが、どのかたが自由党でどのかたが改進党かというところまでは、はつきりいたしておりません。改進党に入党されておるかどうか知りませんが、たしか和歌山県から出られておる和田さんは、そうでないかと思われます。
○天田勝正君 私は、先般の説明の際におりませんでしたので、或いは重複するかもわかりませんが、ここで五名のかたが挙げられておるのを県別に見ますと、東京、千葉、新潟、北海道、愛知、こうなつておるわけです。そこで私はお聞きするのですが、各地区代表式にピックアップされたかたたち、これは、その地区とは、どういう分け方から来ているのでしようか。というのは、四国とか九州とかは、ここにはありませんか、ほかにあるのでしようか。どういうことなんですか。
○政府委員(岡井正男君) 地区の分け方は、全部で上のほうから申上げますと、北海道、それから北太平洋地区、北太平洋地区と言いますのは、青森から三重県まででございます。
○天田勝正君 青森県から三重まで。
○政府委員(岡井正男君) はあ。それから三重県から瀬戸内海を含めて高知、あちらまでをこれを南太平洋地区と申します。それから九州地区は、九州周辺一円でございます。それから日本海は一括して日本海海区に相成つております。
○天田勝正君 一、二、三、四、五と五つに分れているわけですね。 そうすると、ちよつとお伺いしますが、ここの今出ておるかたをこれに当てはめて見まするならば、板垣さんが日本海地区、松平さんが北海道地区、池田さんがこれは南太平洋地区、こういうことになるわけですね。
○政府委員(岡井正男君) その通りでございます。
○天田勝正君 青森から三重まで、三重から瀬戸内海、高知を含めるという、その北、南の太平洋の分け方というのは、三重は半分ずつになつておるわけですか。ちよつとお伺いいたします。
○政府委員(岡井正男君) いえ三重は、いわゆる北太平洋地区に該当しておるわけです。
○天田勝正君 更に続いて伺いますが、この中で小田賢郎君は、建設会社の社長をされておるようですし、これは井出正孝君と共にいわゆる官吏上り、こういうことですが、井出さんのほうは、さようなことをされておらない。ただ財団法人漁港協会の会長である。そういう立場に立つておられます。一般的に業界の利益を代表する、こういう立場であろうと思います。 そこで、さつきから小笠原委員から地域的な利益を代表するというなら、それはそれで筋が通ります。こういうふうにお話がありましたが、小田賢郎君を例にとつて見ますると、このかたが一般的に、例えば銚子港なら銚子港を修築することによつて、漁業者全般が利益をこうむる。こういうことならば、又それはそれなりに頷けるわけです。ところが、一面においては建設会社の社長をされている。こういうことになると、それみずからが、私は一般の漁業者の利益にもなるであろうけれども、即それがすぐ土木事業と繋がつて、仕事の面において、自己若しくは自己の会社の利益になる。こういうことが関連いたしまして、公職選挙法の関係で言えば、確か二百四十八条だつたと思つたが、ここでは、政府や何かの特別な契約に基いての利益を受ける会社から寄附を受けてはならないと、こういうような規定があつて、そういう精神というものは、そこに汚職を生ぜしめないという、そういう配慮が払われているはずなんです。全然これは別の法律ではありますけれども、やはりいつなん時でも、私はそういう配慮が必要ではないか。小田さんの場合は、一般的な漁業者の利益以外に、個人若しくは自己の持つている会社の利益にすぐ繋がる危険は十分ある。こういうふうに考えるわけですが、それらについて何か配慮をなさらないわけでしようか。
○政府委員(岡井正男君) 小田君と今おつしやつたのは、これは小田賢郎君のことでございますか……。これはこの人は現在としては、これは過去にはそうであつたかも知れませんが、現在のところは千葉県の漁港協会の理事と、社団法人の漁港協会の理事と、東大の大学の講師をやつておるのでありまして、直接今、会社には関係ないのでございます。
○天田勝正君 丸一建設株式会社取締役社長というのは、二十三年七月以降のことなんで、今御指摘の漁港協会の理事というのは、二十二年なんです。そういうことなんで、それからあとの東京大学の講師、これは又、丸一建設会社の社長になられたあとなんです。そういうことですから、この間の一つだけが、そうすると現在やつておられないと、こういうことになるのですが、それは確かでしようか。
○政府委員(岡井正男君) 只今の私の答弁に間違いがございますので、これは取消します。それでその件は、私よりも漁港課長がよく御説明できると思いますので、代りまして……。
○説明員(林真治君) 補足的に御説明申上げます。小田賢郎さん、これは前に水産庁におきまして漁港行政を担当しておられた技術のかたでございます。現在建設会社の社長を、まあ名目的にやつておられますが、先ほどからお話のございましたような懸念が、まあ、あると言われればいたし方がないのでありますが、実質的には、その人につきましては、私ども決してそういうことは考えておりません。それから、これもちよつと訂正を申上げますが東大というお話でありましたけれども、水産大学、水大の講師でございます。 審議会の委員としてお願いをするという考え方を起しましたのは、実は漁港の問題につきましての技術的な面についての学識経験者というのが極めて少いのでございます。漁港の修築なんということが、委員の資格の一つの条件になつておるわけであります。その技術的な面におきます委員になつて頂きたいかたが極めて少いというのが現状でございまして、鮫島さんと小田さんというかたに、そういう面での点から委員にお願いしたい。こういうふうに考えて今までやつて来ておるわけでございまして、従つて、留任をして頂きたいと考えておるわけであります。
○天田勝正君 こういう、どうも私は話を聞くというと、だんだんと疑惑を持ちたくなつてしまう。例えば小田さんの例に挙げて、ちよつと聞いてみると、丸一建設の取締役社長というのは、名目的にやつておるわけで実情は云々というふうに、随分あなたがたがよく知つているような気がするのです。そういうことだから、役人が、いつでも先輩として、現職の官吏に繋がつておつて、実情は俺はこうなんだ。だから然るべく、なんということがあつたのではないかと思われるようなことなんです。名目も何もあつたものではないのです。現実に取締役社長、こういうものは、当然にどこの定款だつて代表取締役になつているにきまつている。商法上責任があるものが、役所が扱う場合に、ただそれは名目的なもので、別にそこに利益を供与しないとかするとか、そんなことは、行き過ぎですよ、そんなことを言うのは……。飽くまでも責任を負わなければならないのですよ、そんなことは……。 それからなお疑惑を言うならば、旭造船株式会社の取締役建設部長に就任されておる。そのあと辞任されておるけれども、同じく同社の顧問をされておる。それば辞任されておりません。そうすれば三本立で、漁港を造る場合にはその漁港を造るために業界全般の、船を造るのに都合がいいという一般的な代表にもなるかも知れないけれども、同時に、その仕事を受けられる、こういう便益の供与は、直ちに繋がるであろうことは見やすい道理、更にそれに加えて船を造るほうにまでも、これは直ちに繋がつて来る。こういうことなんです。そういう疑惑を受けるようなことはやめなければならんのが然るべきなんです。若しあなたがこの小田さんとよく熟知の間柄でなかつたならば、必ず眉に唾をつけたはずなんです。ところが知つているから、名目的であるとかいうふうに弁解することになる。誠におかしい極みと言わざるを得ない。 そこで私はこの種の実際の仕事に繋がる内容を持つものは、私としては推薦すべからずと思いますけれども、飽くまでこの人がいなければ都合が悪いということになるんでしようか。私はこの程度の履歴を見ます場合、私はあなたが今おつしやるこの種技術者が非常に少いと言うけれども、我が国に、この種技術者が少いなんという、そんなべらぼうなことは不可解に堪えない。私はそう思う。如何です。
○政府委員(岡井正男君) 先ほど漁港課長のお答え申上げましたように、漁港の技術者というものは、実は本当に少いので、我々としても困つておるような実情でございまして、まあいろいろ、只今経歴を通じての御指摘を頂きましたが、我々としては、小田君は非常に人柄でもあるし、断じてそういうことはないという確信を以て御承認頂きたいと、いう考え方でございますので、一つその点、了解して頂きたいと思います。
○天田勝正君 小笠原君も質問が残つているそうで、私はもう一点だけ伺いますが、どういう繋がりか知らんけれども、必ず役所の外郭団体ともいうべきものには役人の古手という人ばかりがなつている。まあ端的に悪口を言いますれば、一方恩給をとるようになつて、又更に現職当時の給料が保証されるように、片方でちやんとそれ以上の俸給がとれるような途を講じておる。これは私のみでなく世間一般の常識みたいになつています。人の名前を挙げるのは、どうも悪いような気がしてそこを遠慮するのですが、どうして一体、例えば井出さんも、これは役人上り、ただ名目を、別につけたというだけなんですね。井出さんの例をとつて申しますれば、どうしてこういう人でなければ、組合金融統制会の理事とか、やれ財団法人水産研究会の会長とか、或いは社団法人大日本水産会理事とか、これは、所管の役所として水産庁なんかを通つて、こういう団体は認可されるわけですね、そういうところのトップには、どうしてこういう役人上りばかりを持つて行かなければならないのでしようか。不思議なんだな。これは、補助金も出ておるにきまつておるしね。ずつとある。一、二拾つたのだけれども。
○政府委員(岡井正男君) 漁港協会には、国から補助金を出しておりません。皆、会費を以て運営しておるわけであります。
○小笠原二三男君 漁港協会というのは、漁港修築等についてその設計なり或一は指導、助言等を与えるというようなことで、その修築予算額から負担金を出すとか、関係漁村の地方公共団体が、会員でございますか、それらに入つて、分担金を出すとかいうような形で、協会が維持されているというような形になつておるのではございませんか。
○政府委員(岡井正男君) 漁港協会の会員は、各府県の漁港協会が会員でありますから、これは最終において、廻り廻つて水産関係業者が負担するということに相成ります。
○天田勝正君 ちよつと私の質問と、別のあれで答弁されたのですが、井出さんの例で申上げます。井出さんは、明らかに例えば二十二年財団法人水産研究会の会長就任、その次は社団法人大日本水産会理事就任、その次は二十三年五月財団法人水産会館理事長就任、二十三年五月社団法人漁港協会会長就任、二十四年五月財団法人水産研究会会長退任、こういうふうになつておりますよ。それだから退任としているものは退任で、あと退任としていないものは、皆現職なんです。これだけでも三つ現職におられるのです。こういう財団法人を設立される場合には必ず文教関係なら文部省に行つて手続をして財団法人の設立ということになる。厚生省関係ならやはり厚生省。だからこの場合はやはり水産庁が関与されて財団法人の認可をされるという形をとると私は思うのですが、そうではないのですか。 もう一つは、そうだといたしますれば、これらの社団法人並びに財団法人には、どういう名目、どういう形であ ろうと、全くこの水産庁或いは他の政府機関から補助を与えておられないと、こうおつしやるのでしようか。はつきりとお聞きしておきます。
○政府委員(岡井正男君) 与えていることもありますが、只今経歴を御指摘になつた水研のほうの会長は、過去において就任されたが、現在はやめているわけであります。大日本水産会の理事ではあります。大体において漁港協会のほうからは報酬を受けられておりまするが、他のほうは、殆ど無報酬のものが大部分だと、かように思つております。
○小笠原二三男君 先に引続きお尋ねをいたしますが、漁港審議会は、漁港についての整備計画を立てるとかいうことで、抽象的な原則的な問題の結論を出して農林大臣の諮問に応ずるのだ。だからその間、何ら噂されるような利益と繋がるというような形のものは現れない。こういうことでしたが、もう一点としては、漁港の指定をこの審議会がするわけでありますが、漁港の専門語では何と申しますか、階級をつける、種別をつけて指定するということは、その指定自体から、当然国の金が投ぜられて、その整備がなされて行くということになるのではないかと考えられる。従つて前提となる漁港の指定ということについては、地方は強く下の階級よりは上の階級に指定されることを期待をし、運動もしているのが実情ではないかと思われる。 そういうところで具体的に漁港がさまざまな指定で浮び上つて来るということになつて来れば、この漁港協会の利益代表である審議会の委員においては、適正妥当な漁港の指定ということが行われるということは期待しますけれども、実際問題として地域代表である性格もあることをお認めになつている水産庁として、真に妥当な結論が得られるというふうに思つておられるのであろうかということが私の気になる。一例を挙げれば、地方の私鉄と申しますか、軌道などについて、仮に金を投じて整備計画等を立てるというときに、その鉄道、軌道と、直接利害関係のある経営者というような人を大部分委員に挙げて参るならば、そこで適正な客観的な結論が得られるとは考えられない。そういう意味で、私はこの種の審議会の委員は、先ほどから再三皆さんから意見がありますが、政党的な配慮で、党利ということで、この種問題が決せられることは極めて不適当なことでありますから、党籍という問題は重要でありますけれども、その漁港協会というものの役職の中から、この種委員になるということについて、どうも私は納得がいかんのですが、指定と絡んで、私が申上げるような事例がないと断言できるのかどうか。お伺いしたいところなんです。又漁港法の第九条によりますと、漁港審議会の委員というものが特定の職業から選ぶべき筋合になつておらん。漁港の整備、修築、運営について十分な知識を持つておる。漁業に関して十分な知識と経験を持つておる。こういうことで、ございまして、必ずしも漁業協同組合の役職員或いは漁港協会の役職にあるかたからだけ、こういう人が選び出されるという筋合のものではないが、同じ地域別に選定するにしても、そういうふうに考えられるのですが、この点も改めて御答弁を願いたい。 又、この前もこれは、県当局のほうに推薦方を依頼、するということになつていると申しましたが、実際は、各都道府県の漁業協同組合連合会或いは漁港協会、これら以外には、恐らく関係団体というのはないのではないかと思われますが、それらのかたがたの話合いで人がきまつて来るのだろうと私は忖度しますが、実際の措置としては、そういうことがないということなのでございましようか。各都道府県における水産部長等が直接、関係者として呼んで誰にするということをきめるにしても、それは漁連或いは漁港協会、これらの幹部との話合いであろうというふうに思われますが、そういうことはないかどうか。又持廻りに各都道府県ブロック内でやるのだということになりましても、その持廻りの場合でも、大体もう前以つて何々県なら何の誰がし、何々県なら何の誰がしというようなものが、何らかの形で水産庁或いは協会、或いは都道府県水産部、これらにおいて名前が、もう浮び上つてるのではないかというふうに想像される材料もあるわけなんです。で、そういうふうなことは絶対にない。そういうふうに水産庁としてはお答えになれるかどうか。 これらの点、大きく言いまして三つ今聞きましたが、お答え願います。
○政府委員(岡井正男君) 漁港審議会の委員が或る政党政派に固まり過ぎるために、その党利党略にその職権が利用される懸念があるかどうかという点でございますが、これが鉄道であるとか或いは又その他のように相当大きな資本を要するというようなものであつて、数も割合少いというものとは違いまして、全国津々浦々の一般港湾から離した漁港でございますので、スケ—ルが非常に小さい。従いまして第一回に整備計画で承認を受けたもの四百五十あり、それで、予算が付いて進んだものが三百七十五というように、予算にマッチせぬくらいに、相当大幅に第一回にも承認しております。第一回の承認をされた漁港を見ますと、各府県において申出たもののうち、非常に曖昧なようなものとか、計画が非常に杜撰であるというので事務的に止むを得ず外したもの以外は、殆んど承認をしたのでございます。それから第二番目に承認したのを合せまして約二千ほどになりますが、その場合には、時を得て府県でも漁港法の内容に順応して、まあ早く言えば事務的にも大部馴れまして、大体漁港にこれくらいは認めてほしいというようなものは、殆んど先ず漁村本位という考えかたで勿論事務当局は考えてやつたわけでございまするが、それが殆んど無修正で大体承認を受けたわけでございまして、今までのところは、我々としては一番経済的にも遅れておる漁村の実態というものは、そう言つちや先生がたのお叱りを蒙るかも知れませんが、自由党も社会党も、そういうふうな政党などという意識はさほど、そこまでのレベルが漁村にはないというのが大部分でございまして、従いまして、そういうふうな社会的に非常に劣勢にある人たちにゆがめられた党略を以て漁村の繁栄を阻害されるというようなことは、我々の責任としてそれは阻止すべきである。こういう気持を以て我々は仕事をいたしております。従いまして只今小笠原先生の御指摘のような点は我々は職を賭しても断固として守つて行くという気持でやつております。その点は御安心頂きたい。それから筆点の、いろいろ任命するについての条件がございまするが、その条件は、必ずしも現在職責を持つておる者のみのうちから選ばなければいかんというような窮屈なものではないのではないか。お説の通りであります。併し我々としては府県行政の責任を持つておる知事が、一番適当であろうというのを以て、一応我々としては目安をおくということが、一面はずるいとお叱りを蒙るかも知れませんが、併し府県の、長が皆認めておる以上は、そういうケ—スに従うほうが妥当であろうという意味で大体照会いたします。然るところ府県の知事においては、現在現職において漁業関係の幹部になつておるようなものを推薦するというのが従来の殆んど例になつております。この点につきましてはお説の通り、現在そういうふうな職にいなくても、漁港をよく知り漁業をよく知るという人があれば、知事がそれを申出て来る場合には、我々としては一応内査はいたしますが、併し適当である場合には、それも結構じやないかと思つております。 第三番目の府県の推薦の内容、それから持廻りの点でございますが、これは、そういう場合もあるでしよう。併し我々としては、持廻り云々と言われますが、次期に当る県がどこであるかということは、他のフアクタ—と睨み合せて、必ずしも日本海ブロックにおいて新潟の次はどこへ行くということは言い得ないような場合があります。例養いろいろな水産関係の条件におきまして有権であるというのが仮に京都にあつたといたします。その京都を調べてみますと、京都からは現に中央審議会の委員を出しておるというような場合には遠慮してもらいます。いわゆる水産の枠の中で中央のいわゆる大臣の顧問の仕事をする役割を持つておるようなのをその県から出しておる場合には、何も持つていない県のほうへ振当てて行くというように、公平な意味でそういうフアクタ—はとつておりますので、たまに任期の関係でそういうふうなものがその次県と思われるところから出た場合には、漁港審議会は第三番目と思われる県に廻すという場合もあり得るのであります。
○小笠原二三男君 初めに伺いました一点については、次長として、断じて功利的な立場にない。それほど漁村における漁民の経済状態は近代化されておらない。従つて政治意識も、未文化の状態にあるのだというようなことを言つておりましたが、私も地方の実態を見る場合には、そういう点が多々あると考えます。私の申上げているのは、そういう未文化な状態につけ込んで、水産庁なら水産庁が客観的にやつた仕事そのものも、或る党なら或る党が、或いは或る党に所属する個人の何がしが、これを運動し、水産庁を督励し、鞭撻して、こういう成果を挙げさせたものであると、こういう形で宣伝されておることも、これは間違いのない事実なんです。そういうふうに水産庁行政が利用されているということは、他の農林或いはその他一般の行政以上に誠にひどいものがある。この点は選挙を見ればはつきりわかる。或いは選挙期間中でなくとも、それらのかたがたが漁村を巡歴する時の漁業協同組合或いは村役場等における状況を見れば歴然とその証拠はある。選挙期間中においても、堂々とそういうものによつて、何と申しますか、指導され、そして未文化の状態にあるものが、もう一色の投票の結果を漁村において現わすというふうなことは、現に投票の結果を見れば、全国的にその趨勢は明らかなんです。そういう点が、水産庁の行政と党というようなもの或いは党を背景とするこういう水産界の特定の個人、こういうふうなものと深い関連にあるということは否定することはできないと思う。それまであなたは否定できるように健全なる行政を行い、又漁村のあの恵まれないかたがたに対してもそういうことでなく、真に国会なり、真に政府の意図するところによつて、そういう工事なり何なりが施行されたものであるということを十分徹底し得るようになつておりますか。そういうことをあなたは自信を持つて言えますか。我々は一つの社会党なら社会党という立場に立つて見る時には、未文化であればあるほど、あなたが言われる自由党系というのは、これは言葉が不都合であり誤解を受けますから私はそうは申しませんが、一般的に保守系という形と未文化であるという形は、直接に結託する。繋がるんですよ。そういうところを明快に、党というようなものと離れて、行政的な措置として次々と、恵まれない漁村が立ち上つて行くような形に、明朗な、誤解を受けない行政をやつておるというふうに私は考えられないふしが多々ある。水産庁の役人自身が、そういう者に附いて行き、或いは水産庁長官でさえもが、そういう人達の招聘によつてですね、特定の指定せられた漁村等に行つて、いろいろな話合いを地元、出先の人間を集めてやつておる事実もあるのじやないですか。ないと言えますか。そういう点は、この問題とは離れますけれども、あなたが現にそういうことを飽くまでも主張するならば、幾らでも反証を挙げることができる。従つて私としてはあなたのお話はあなたの主観として、そうしたいという気持は十分わかるけれども、その域に達していない部分があるということも反省しなければならんということを申上げたい。 それから、これは、少し話が過ぎましたから、まあ適当に聞いておいて頂いて結構です。これほど論議をして、この委員の任命の承認するしないということをやるのは、めつたにないことなんです。なぜこういうふうに引つかかつておるか。この底に流れておるものは何だと、あなたたち水産庁の行政を携わるかたがたはお考えになつておりますか。なかなか納得しがたいという底流が参議院の会派にあり、衆議院の会派にあつて、なおこの問題は決せられておりません。何が故に、こういうふうに論議がむずかしくなり、いをしていれば、それぞれ答弁にはなるけれども納得しがたいとするものがあるのか。この点は、水産庁としても十分今後において御考慮を願わなければならん点じやないか。これは関係の水産委員会等も国会にありますから、十分それらの関係との間でも、意見を持ち寄つて頂いて、根本的に考えて見る段階にこれらの委員会の委員の任命の方針というものがあると思うのです。これは我々口を、何と申しますか、尖らして、あけすけに言うならば、いくらでも言えることがあるけれども、そういうことをこうした席上で言い得ないから、まともに表現できないので、質疑という形を以ていろいろ尋ねているんですが、この点は十分、皆さんのほうでも御考慮を願わなければなりません。 私らの会派としても、未だこの問題については結論を得られておりませんから、決定されるのは暫時留保して頂かなければなりません。
○松岡平市君 いろいろ質問もありましたけれども、まあ今日ここで決定することを一応差控えられて、次会に更に審議をすることにして、今日はこの程度にして委員会を終ることにして頂きたいと思います。
○小笠原二三男君 もう一つあるが、これは、あなたたちの同僚の……。
○委員長(寺尾豊君) それでは、別にこの点で質疑がございませんならば、只今小笠原君並びに松岡君が言われましたように、本日は留保とし、更に御検討を願う。かようにいたしたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) さよう決します。 —————————————
○委員長(寺尾豊君) 中央建設業審議会委員任命につき本院の議決を求めるの件をお諮りいたします。 すでにこの問題は、前会一応御審議頂いたのでありますが、参議院議員鹿島守之助君を任命の件であります。これについて一つ……。鹿島守之助君を任命することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」、「異議あり」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) 任命の御意見のかたが多いようでありますから、多数と認めて任命することにいたします。 御苦労さまでございました。散会いたします。 午後四時三十分散会