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19回国会参議院1954/02/25

議院運営委員会 第17号

発言数
63
登壇者
13
会派数
3
開催日
1954/02/25

会議録

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 会議を開きます。  福永官房長官から発言を求められております。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 先週の当委員会に伺いまして、皆さんから吉田総理大臣の容疑等につきまして御質問がございました際に、当日丁度私、本人と電話等をいたしておりまして、もう 大分いいからということを自身から言われておつたような状況に鑑みまして、できればその翌日あたりにもこつちへ来たいということを本人が言つておりましたのでその意を受継ぎまし て、当委員会におきまして、恐らく一両日中に出て来るであろうというようなことを申上げましたと記憶いたしておるわけでございますが、私も恐らくそうであろうと思つておりましたので ありますが、その後医者の立場等からいたしますと、年をとつておりまするものでございまするし、無理をさせていかんということを大分強く言つておりましたようなわけでございます。そこで実は、只今東京のほうへ参つておるわけでございますが、本人といたしましては、もう大分いいと言つて、相当強い気魂を示しておるわけでございますが、医者はまだ余り無理をさせちやいかんというので、私どもに強く自重をさせることを要望いたしておるようなわけでございます。従いまして衆参両院からも、総理に早く本会議、或いは委員会等に出られんかというような意味のお話も頂いておるわけでございますが、今日只今のところでは、まだちよつと困難なような状況にあります。先般申上げましたことと若干違うことでもございまするので、それらの事情を申上げまして、御了解を得たいと存じまして罷り出ました次第でございます。何とぞ御了承を頂きたいと思います。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 この際、官房長官にちよつとお伺いしたいと思いますが、官房長官が先週ですね、この月曜ごろになれば総理の出席ができるというような御発言があつて、当院としてはその予定でおつたわけなんでございます。で昨日、本会議を開いて重要法律案の審議をしようと思つておりましたところ、予期に反して総理の出席ができないということを与党のほうから間接的に承わつて、実は昨日の本会議の運営にも非常に支障を来たしたわけですが、こういう場合ですね、前言との関係もありますし、官房長官から率先して、そういう新事態を本院に連絡して頂いて然るべきものじやないかと、こう考えるのですが、その点についての官房長官の御所見も承りたい。   更に私ども理事会で、いろいろ検討協議いたしたわけでありますが、議事引延しなんかということは、後議である参議院としては意味のないことで全然考えていたいわけです。これは非常に重要な法律案でありますし、極めて高い立場から内閣の責任者である総理の出席を願つて答弁に立つて頂きたい。こういう立場で総理の出席を要望しているわけでありますが、伝え聞くところによりますと、明日の衆議院の予算委員会には出席されるということを、倉石予算委員長は確言され、理事会で決定しているとも承わつておるわけです。当面の政局を収拾するに当つては、吉田総理が、少軍国主義的な言葉になるかも知れない、一身を賭してでも国会に乗り込んで来て、そうして政府の所信を披瀝する機会を持ち、又各議員の質問に堂々と答えるということが現在の政局収拾の私は第一にとらるべき途であるし、又、国会の審議を促進する最も大事な要素だと考えるわけでございます。従来、国会の審議が渋滞するとか、或いは国会が混乱するという原因の九割ぐらいは、常に総理の国会軽視、出席不十分ということが原因していると思うのです。私ども今の官房長官の説明を全然信用しないというわけじやありませんが、過去の実績が実績だけ、百%額面通り受取りかねる向きもあるわけなんです。  それで、お伺いいたしたい点は、明日衆議院の予算委員会に出席されるということが決定しておりますし、本日、重要法律案ではあるし、更に又、先ほど私が申上げましたように、国会の審議を十分に促進して政局を収拾するという意味からも、官房長官に、更にこの参議院の本会議に総理が出席す るように、努力してもらいたいと思いますが、そういう余地はないものでしようか。その点伺いたいと思います。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 先ず前段の点につきましては、私が申上げた通りに事実が参りませんでしたわけでございまして、従つて月曜日に参りまして、その次第を御報告をすることが一層よかつたわけでございます。その点で、私が月曜日に参りまして、皆さんに御連絡申上げなかつたことにつきましては、申訳ないと存じている次第でございます。今後気を附けたいと存じます。  後段の点は、衆議院の予算委員会におきまして、明日総理の出席を求めてということは、理事会でございますか、多分おきめになつたと存じますが、さようなことを私も伺つておるわけでございますが、これは予算委員会とされまして、明日是非出席を求めようではないか。又与党の委員のかたが たの中にも、明日あたりは何とかなりそうにも思われるのじやないかという状況の御判断等も含まれているかと存ずるわけでございますが政府といたしまして、乃至吉田総理大臣といたしまして、明日は出席いたしますという形で申入れ等を行なつた次第では実はないのでございます。矢島さんの御指摘のごとく、場合によりましては、総理大臣もとより一身を賭して参らなければならない事態も幾多あるものと存ずるわけでございますが、実は際限もなくずつと、いつ治るかわからんというような状況でございまするならば、かような事態のときに無理やりに引張り出してもということなんでございますが、私どもといたしますと、もう少し、もう僅かお待ちを頂ければ、何とか医者も大体ぼつぼついいだろうというような城に達するのじやないか。こういうように思いますだけに、ちよつと一日延ばしをいたしておりますような次第でございまして、私どもといたしますれば、今日でも勿論出て来られるならばそれがいいと思うわけでございますが、実は今週になつて出て参りましたときには割合元気でおりましたのですが、翌日の朝私が参りましたとき、又相当咳が出まして、このときにも、医者から専門家の立場からすると、まだ警戒を相当してもらわなければならないのだということを言われたような次第でございます。但し本人も、先ほど申上げましたように非常にできるだけ早く出たいといふうに気負つてもおる次第でございますので、一日一刻といえども、速かに出まして皆さんの御要求にも応じられるようにいたすようにしなければならんと、私ども考えます。自身でも思つておるようなわけでございます。ただ今日の場合におきましては、先ほども申上げましたような次第でございます。明日も今申上げましたような次第になつておりますので、予算委員会等の御希望等もございますので、今日から明日にかけまして、容熊等を見まして、できるだけ御要望に応ずるように、私どもも手配をいたしたいと考えておりますが、今日直ちに、明日は出席いたすことになつておりますという次第までには至つていない次第でございます。  右のような事情を御了承して頂きたいと存じます。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 先ほども官房長官の説明を聞きますと、御本人は元気なんだが、主治医のほうで病状を慮つて差止めておる。こういうことであつたと思うのです。ところが先週すでに主治医は、NHKのラジオにも談話を発表せられて、一両日中には上京されていい状態になつた。こういうことです。私は先ほどNHKに聞いて、重ねてその事実について調査いたしました。従つて病気のことであるから、再び悪くなつたと言われればそれまででしようが、併し今まで与党のかたを通じて聞いたところでは、そうではなかつたので、主治医の問題ではなしに御本人の病気が堪えられないということであつたようであります。そういたしますと私どもが判断いたしたいのは、諸般の動き、事情からして、本当に病気であるかどうかということについて、非常に失礼なことを申し上げるようですが、疑わざるを得ないのです。偽病ではないかと、こう考えるのです。官房長官みずからも先週土曜日に、金曜日でしたか、一両日中には出て参りますというようなことでありました。そのことは、今も確認されてりおます。ところで自動車に乗ることはよろしい。それから面会することはよろしいというようにも考えられる。現在今朝来も、すでに長時間に亘つて人とも会見されております。こういうことからすると、何と言つても国会に出ることだけを病気を理由に拒んでおられる。延いては昨日来、総理が出て来ないということだけでこの日程が遅れておるのであります。これらの事情について、若干従来の与党を通じての説明と食い違いがありますので、病気について、もつと実情をお答え願いたいことが第一点です。  それから第二の点は、果して今申上げたように、自動車に乗ることや或いは国会に来ないで他の人と長時間政談をされるというようなこと、これについては主治医が許していて、国会に出ることだけを許していないのかどうか疑問でありますので、この点について、お伺いをいたしたいと思います。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 先ほども申上げました通り、先週中にも出て来られるようになるのじやないか、そういうことが可能ではないかという推測を当時確かに私もいたしておりました次第でございますが、まあ医者といたしましても或いは当時ぼつぼつ出ていいのではないかというように考えておつたのではないかと存じます。たしかあの当時、まあぽつぽつ慣れるという意味においてちよつと郊外にも出てみるというので、先週の金曜日だつたか土曜日だつたかに出てみたんじやないかと思います。そうしましたら、やはり冷たい空気に当つて、やはり幾らかぶり返したのじやないかと、当時私はそういうようなことを聞いておりましたわけであります。そこで今度東京へ参りましたときに、到着いたしましたときに、私も参りましたのでありますが、すぐに医者が来ておりまして、診断をいたしました。そのときに申しましたことは、やはり自動車で揺られたりなんかすると、相当まだ影響を受ける程度であるからというので、到着いたしました直後における診断のときにも、警戒するように要望いたしておりましたようなわけでございます。そこで若干の人にお目にかかつて軽い話など勿論いたしておりますが、さような意味におきまして、決して面会謝絶というほどに重病でないわけでございますが、偽病でない次第でございまして、確かに病気でございます。さような程度でございますから、どこまで無理をするかということでございます。先ほども御指摘のごとく、ああした重要な立場におりまするものでございますから、ときに勿論或る程度の無理もしなければならない次第でございます。さような意味で、私どもも出席が遅れておりますことにつきましては、非常に遺憾に存じておる次第でございます。先ほど申上げましたように、もう暫くお待ち頂ければなんとか、さしてそのあと、又ぶり返して寝つくというようなことがなくて済むのではないかというようなことも考慮いたして、或る程度の大事をとつておる次第でございます。  さような次第でございますので、只今御指摘の点等は、重々私どもは心して臨まなければならないわけでございますが、いずれにいたしましても、まあ医者が申しましたことも、当時ぽつぽつ東京へ行つてもいいだろうと言つたということは、たしかに事実であろうと思います。私医者から聞いたわけでもございませんが、本人も、もう行くというようなことを言つておつたような次第でございますが当時決してよくなつていないのにいいといつたのではない。或る程度いいと思つて、確信がやや得られる程度になつていたと思うわけでございます。こつちへ出て参りますような場合におきましても、もういいと思つて勿論出て来たわけでございます。こつちへ出て来ての容態を医者が診断をいたしまして若干、もう少し大事をとらしてくれろということを言つておるわけです。先ほども申上げましたように、本人は、首巻きを巻いたり、いろんなまだ妙な恰好をしておりますができるだけ早く出たいと言つておりますことは間違いないわけであります。  そんなわけでございますので。いずれにいたしましても、ものそう長く出て来ないということはないと思います。暫日の御猶予を頂きたいと思います。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 そうすると、本人は出たいと言つておるのだが、医者とか、その周りの人が止めているという状況だということがはつきりここに出たのです。その周りの一人である官房長官は、暫くしたら出るとおつしやつておるわけで、その暫くと言われたのは、もうすでに先週の金曜日以来ですから、その暫くとおつしやるのは、いつ頃お出になるのですか。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) これは、どうも別段私が、今日から出てよかろうということを申すわけにも参らないと思うのですが主として私も医者の意見を聞いて何しておるのでございますが、又それをここで申上げますと、その日に又どうだということでも何でございますから、今週中には出てこられるのではないかと、私も期待を持つておるわけでございます。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 今朝もう八時から大変御精勤で八時頃から各方面の重要な人物とお会いになつておることを先ほど聞いたのでありますが、そういうふうな朝早くから、それが党内党外を問わず、長時間、或る人は今朝三時間に亘つて会見をされておることを先ほど聞きました。そういうことは差支えないとおつしやる、そこらの理由をもつと聞かして頂きたい。そういうことじやない。横に寝たきりで大磯にも帰れない。自動車にも乗れないで、実は進退谷つておるという状態なのかどうか。そこらのところが判然としないのですね。国会を軽視するのも甚だしいという議論が出ておりますので……。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 決して国会を軽視しているわけではないのでございまして、先ほども申上げましたように、速かに国会等にも出たいということは申しておるわけでございますが、御指摘のごとく訪問客にもお目にかかつておりますが、病人の恰好のままでお目にかかつておりますわけでありまして、従つて面会によつて大変疲労するというような話等も勿論出ていないと存じます。どなたかが何時間あちらに行つておられたというようなことは、或いはあるかも知れませんが、終始その間本人に会つておるのではなかろうと思います。相当時間お待ち頂いたり何かして、目黒の公邸にその人がおられたところの時間が長かつたということであろうと私は思います。三時間も連続して話しておるのではないと私は存じます。そうして顔ぶれ等も、ちよつと注意をひく顔ぶれのかたでありますので、只今も御推測になりますように、或いは何か重大な問題で密々協議しておるのではないかというような御推測を起されるのではないかと思いますが、私の承知しております限りでは、それらのかたは暫く見えなかつたしまあ病気見舞かたがたという軽い気持で、それぞれお出になつていらつしやるのだと存じます。  そういうようなわけでございますので、いずれにいたしましても、もうそんなに何日というようなことはないと思います。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 何時間ですか。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 何時間とまでは、ちよつと相手は病人のことでございますから、時間は申せませんが……。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 官房長官から、国会を軽視する気はないという発言ですが、これは当然であつて、国会を軽視されたら大事だと思いますが、併しどうも総理自らもそうでしようが、総理側近のかたも総理が国会に出るのは異例で出ないのが普通というような逆の考え方に立たれているのじやないか。こういう感じを持たざるを得ないのです。先ほど私が申し上げましたが、衆議院にしても或いは参議院にしても、今の事態としては、一刻も早く総理が政府の最高責任者として出席するということが私は欠くべからざることと、こう考えるわけですし、更に当面の教育関係の法律案、更に奢侈繊維品の課税に関する法律案というものは極めて重要な法律案で、昨日の衆議院における緒方副総理或いは文部大臣の答弁を拝聴していると、どうもこれほどの重要な法律案の審議に当つての政府を代表する答弁としては、いろいろの角度から満足いたしかねる点があつたと私は存じておつたわけですが、従つて是非とも、本当に病気で出られない人を、基本的人権を無視して、無理やりに引張り出そうということを私どもは言つているわけではないのですが、どうも割り切れない点は、昨日、本日の理事会では、与党の理事のかたからは、官房長官などと十分連絡をとつた結果、当分国会へ出席ができない。出席の見通しの立たない健康状態にある。こういうことを縷々説明頂いたわけですが、官房長官のお話によると、その与党の理事のかたが説明された病状よりずつと軽いような表現であつて、一体どれが本当なのか、どの程度の病状にあるのかという点ですね。どうもそこにちよつと信憑性がない。それでその点曾つての総理の国会の出席状況から言つて、どうも国会に出るのは異例の場合だというような、こういうような立場をとられているのじやないかという点について、どうもこの委員会において十分納得いたしかねる点があるのです。我々が理事会で承わつた病状と、只今の官房長官の申されているのとは、いずれが本当なのか。誠意ある御説明を頂きたいと思います。  更に、衆議院の現在の段階というものは、これは他院のことですが、総理の出席は不可欠の状況にあるので、こちらの法律案の審議についてもそうでありますし、大磯から自動車でおいでになつて、いろいろ用件がありましようが、それぞれの要人のかたと連日御協議なさつている状況等であれば、漠とした時期ではなくて、大体今の見通しでは、いつになれば国会に出席できるか。その程度の誠意ある私は表明があつて然るべきだと思うのですが、如何ですか。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 病状につきまして、自由党の理事の皆さんのおつしやつたことと、私の言葉とが若干食い違つているというお話でございますが、矢嶋さんの御指摘のごとく、総理ができるだけ国会に出席いたしますことが、これは議会の御要望でございますし、当然総理大臣といたしましても、政府といたしましても、そうでなければならないと考えている次第でございます。従つて純粋に私の立場といたしますならば、国会等から御要求もあります。要求があるなしにかかわらず、一日も早く国会に出席せしめたいという希望が大分加わりますので、従いまして、いつ出られるかということになると、もうぼつぼつというように、私は判断しがちなのでございます。そのことが、実は先週の中、或いは月曜日あたりには出られるのではないかというようなことを申上げることになつたろうと思います。只今も、今まで申上げたようなことも矢嶋さんと同様に、国会にできるだけ出なければならないというような気持も手伝つて のことである次第であります。もとより与党の理事の皆さんも、さように考えておられるわけでありますが、先ほども申上げましたように、医者の意見等もあり、又事実人がおいでになつて、軽くいろいろお話を伺つております程度のことで、一日々々慣れて来ておりますので、この分ならというような確信を持つに漸次至るのではないかというように思うような次第でございます。  いずれにいたしましても今日のとろでは無理と思うわけでございますが、できるだけ速かに出席せしめたいと存じております。先ほど申上げましたように、本人も決して国会に出ることを渋つている次第ではないわけでございます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 今日まで五年の吉田政権の間において、いつも国会で重要問題が起きたり、或いは予算案等が通過するかしないかというような段階になつてくると、総理大臣の出席問題で、議運においてもいろいろと病気がどうだこうだと論議までしなくちやならんということは、吉田さんが常に機嫌が悪くなつて、面白くなくなつてくると、ずつと病気と称してひつ込んでしまう。たまたま何回かあつたのですが、病気だといつて寝ておられるという説明を聞いていると、あとでは、外交関係で外国の人たちと会つておつたり、又は場合によつては、銀座のほうに行つて買物をしておつたというようなことで問題になつたのですが今回はそういうことは、福永さんが説明されたように、本当の病気だと思うのですがさて私のお聞きしたいことは、病気の問題よりも、今度の教育関係の法律案のごときは、極めてこれは政府としての重大政策の一つだと思う。従つて総理の所信は奈辺にありや。本案提出の所信が奈辺にあるかということを質問したいという野党側の要求に対しましては、尤もである。当然あなたも、仮に野党に廻つた場合、野党の幹部として或いは議運としてやつた場合には当然総理出席の要求を、仮に逆な野党の場合としては当然要求するだろう。従つて今官房長官の席にあつて、野党側からそういう要求が出ることは当然だとお考えになると思うのですが、これについて官房長官としてどういうふうにお考えになりますか。  もう一つは、万一今後どうなるかわかりませんけれども、いろいろ議運の打合せで、総理の病状が長びくというようなことから質問戦が本会議において展開されぬというようなことになつた場合には、総理にこの問題について聞く機会は、殆んどなくなつてしまう。そういう場合に、仮に或る委員会へ審議が付託されまして、委員会において審議がされる最中においても、この本会議に出れなかつたというような場合には、今まで常任委員会等には総理大臣は一遍も出ておりませんが、緊急質問を実は或る程度整理しようといつた申合せの中には、総理大臣と雖も、当然常任委員会の要求があつた場合はこれに出席する。そういう前提の上に立つて緊急質問等についても或る程度考慮しよう。こういう申合せが出ているんです。仮りにこれが文部委員会に移つた場合、官房長官として責任を持つて、この病気のためどうしても出られなかつたために、この議院の運営上、欠席のまま委員会付託になつたら、文部委員会には総理を出席させる。こういうことは、ここでお約束できるかどうか。この二点について、一つお答え願いたいと思います。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 第二点の委員会には出席させるかどうかということでございますが、これは政府がどうということよりは、国会でそれぞれの運営をどう動かされますかということでございますので、前以つてどの委員会には出るということをちよつと申し難いところではございますが、いずれにいたしましても、常任委員会等も多数ございますので、なかなかあちこちということになりますと容易ではなかろうかと存ずる次第でございますが、菊川さん御指摘のごとく、只今話題に出ておりますところの法案は、もとより重大法案と心得る次第でございます。従いまして政府の所信を明らかにするために、野党側から総理大臣の出席を求められるということは決して敢なきに非ずと私は存ずる次第でございますが、ただ今度の場合等におきましては、先ほどから縷々申上げておりますような事情でございますので、総理大臣も出席できないわけですが、副総理におきましても、総理の意図も十分承知いたしておりまして、内閣の方針も十分心得ておりまして、只今までのところは、それによりまして御答弁等申上げて御了承を頂いているような次第でございます。もとより最も望ましい形は総理大臣が出て参りまして御質疑にお答えするのが、これが最もいいことであろうと存じますが、今次の具体的の実際の事情が御承知のようなことでございますので、次善の方法において衆議院等の本案の取扱についても、御了解を頂いて、運営をして頂いておるようなわけでございます。従いまして最善の方法がもとより一番いいとは思うのでございます。さようなことで、まあ審議が総理大臣が出て来るのを待つて頂いておりますると、漸次遅れるというような状況等も御考慮を頂きまして、只今申上げましたように、副総理におきまして総理の方針等は十分承知をいたしております。その点も御考慮を頂きたいと存ずるわけでございます。  併しいずれにいたしましても、できるだけ速かに出て来るということには努力をなおいたしたいと存じます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 もう一つ……。  どうもはつきりしない。福永さん非常に含みのあるような答弁をされましたけれども、どうもはつきりしないのだが、併し率直にイエスかノ—かをお答えを願いたいと思うのですが、今日問題になつておりまする義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する法律案及び教育公務員特例法の一部を改正する法律案、それからしやし繊維品の課税に関する法律案、それぞれが、不幸総理の病気が長引いてどうしても出席できないまま本会議における総理の答弁も求めることができなかつた。そういうような場合に、常任委員会にこの二つの法案が付託されてしまつたと、どうしても付託されてしまつたという場合に、常任委員会の審議の際には、責任を持つて、出席を要求した場合には、あなたが責任を持つて総理をここへ出席させて質問に応じるかどうかと、こういうことを一つはつきりと、応じるか応じないが……。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 先ほども申上げました通り、総理大臣が出ることが最も望ましいことではあると思いますが、同時に総理大臣の意を十分に受けて心得ておりまする副総理におきまして、代つて答弁等を申上げまするので、おおむね御了解を願えるものではないかと、こう存ずるわけでございます。  そこでまあ現実に、どの委員会がどういうようにお扱いになつて、どういう御要求をなさいますかは将来のことでございまして、何分にも先ほど申上げましたように、相当重要な法案も多数ございまして、どの委員会には将来出ますというような予約も、ちよつと今いたしかねる次第でございます。現実の事態に即しまして、そのときに又とくと御相談をいたしまして善処いたしたいと存じます。

天田勝正日本社会党(第二控室・右)

○天田勝正君 それはどうも、質問者の菜君が仮に了承したとしても、どうもこれは私は了承いたしかねるから、改めてお聞きするのですが、私としてはまあ病気ということの真偽を詮索しておつては果てがないので、そこで適当な措置をとつて、かようなことが前例にならざるように、この際荏苒本会議を開かずにおくということを一つやめたいと、こう考えておりますけれども、それは飽くまで本来の姿というものは吉田総理が国会に出席して、本会議の答弁にも当るし更に委員会の答弁にも当るということが本来の姿であつて、ただ今ここに本会議に、今日の段階においては出られないということから、菊川君が、然らば委員会に出るかと、こういう質問を申上げたのであつて、その場合には私は簡単に、出ますということを約束され、併しながらそれはその場合に、あちらこちらの委員会から同時に出席を求められるという場合だつたら、これはどなたが考えても常識に訴えて向うへも出ながらこつちへも出ろ。こういう無理なことは当然言うはずがないのでありますから、そういう重複した場合には、これはいずれかの委員会ということになるが、とにかくできる限り出るのだ。こういう答えを期待しておつた。ところがそれはどうもさつぱり、そこは言葉を濁してしまつて、そちらのほうへは、何か新事態とか何とかいうことで出ないやにどうも受取れるのです。だからそのことを御質問された菊川氏がその程度で了承されても、私は了承できない。その点はどうなんですか。  やはり飽くまでも、私は本則としては本会議にも出れば委員会にも出る。こういうことで私はこ北は当然、今夏念を押すほうがむしろ変だと思うの、だが、その点如何ですか、長官。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 本会議或いは委員会が同様にということはこれはまあ、国会でいろいろの過去の慣例その他から積み上げて来ておられまする実例によつて、それぞれの扱いがあるわけのものであります。又今後如何にあるべきかということにつきましては、国会でそれぞれ御協議になつてお決めを頂くことでございます。それによつ、どういうようにせよということになりますれば、そのときに至りまして、できるだけの誠意を以て政府はこれに対処すべきものであると存じておるわけでございまして、ただ現実に教育関係の法案について問題が起つておりますので、今本会議にかけ、それだから、委員会のほうには出て来るかどうかという形で御質問を頂きますと、これによつて起る結果というものが、委員会に出まして相当逐一いろいろお答え申上げることを予約する結果になります。まあこれらの扱いは、文部委員会等でもいろいろの御意見等もございましようと思いますので、今私が直ちに、文部委員会の今後の審議のやり方について、政府みずからが、こういう形においてという意味の発言は如何かとも存ぜられるのでございます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 私のお聞きしたのは、せめてこういう場合には、もう官房長官として総理は病気でこうこうだ。併し近く治る見込であるから、参議院の審議を促進願うために、本会議はどうしても、まあここ二、三日静養さしたいから、このままやらして頂きたい。緒方副総理と官房長官と二人でやらしてもらいたい。それには常任委員会において審議になつた場合には、当然これは野党側、我々のほうはこれはもう当然要求します。文部委員をして必らず要求さしました場合には、当然出て行つて、この本会議の補いをやつて、そうして十分政府の所信を明らかにいたします。だからやつてもらいたい。こういうように、あなたが積極的に出て来るのが当り前だ。ところが、それに対しては何か遁辞を残して、言い逃れのできるような廻りくどいことをやつている。私が責任を持つてやらしますから、一つ今日のところはと、こう出て来るのが当り前だ。それを一つもはつきりさせずに、何とか遮れるようにやつている。今衆議院の予算委員会に出ているときに、こつちの参議院の文部委員会に出て来てもらいたいという出席の要求をするというような馬鹿なことはないので、それは時間的調整をするのが当り前だ。それぐらいのことは、あなたが責任を持つてやるのが当り前だ。まだ遁れる道を残しておくということは、ちよつと私たちとしては、これは総理の出席のないままでは、この点に対する質問をする意味がないと、こう思います。

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 御両氏の御質問には、官房長官の答弁も基本的な考えの点では、私は殆んど食い違いはない。こういう工合に思うわけです。たびたび議論がなされておりますが総理はできるだけ国会に出て来て、そして答弁に当る。これが理の当然であります。ただここで官房長官としては、文部委員会なり或はその他の委員会に出席するということを予約することはどうだろうか。こういう気持が若干あるために、あやを持つた発言をしているという政府の態度を御了承願いたい。こう思うわけであつて、基本に流れている考え方は、本会議であれ委員会であれ、極力時間の許す限りにおいて出席をする。こういう態度ではちつともこれは変らないと思うわけです。この点一つ、是非御両氏に御了解を願いたい。こう思います。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 これは自由党の大幹部の副幹事長としてですか。  これはこのまま進んだ場合において、必らず起る問題だと思います。これをやられんようなら、意味をなさんと思う。あなたのほうは責任を持つてやる。それでもできないようなときになつたら、一切議案審議の進捗しない責任は、あなたがたで負う。こういう決意の上にあなたがた発言になつたのですか。

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 これは責任の問題ではなく、お互いに議員としても、できるだけ政府に誠意を尽した答弁を求め、本会議や委員会にできるだけ出席をさせる。こういう基本的な態度についてはお互いはちよつとも隔りがないわけであつて、この基本的な考えでは、恐らく官房長官もお互いの気持とちつとも違いがないのだ。こういうことを付度して申上げたのであつて、大体この程度でこの問題は御了承願つて……。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そういう基本的な態度ということはわかり切つた話であつて、今更これを読んで見なくても、みなわかつている話である。ところが、今まで基本的態度がいつも曲げられているから、我々はこういうときにはつきりとしておかんと、而も問題は重大であるから、この程度なら緒方さんでも又主管大臣でもいいというのとは違つて、これは条文こそ簡単であるけれども、その底に流れる考え方というものには、根本的な違いがあるから、これは極めて重大だと私は重要視しているわけです。従つてこういう工合なときには、これは当然本会議において質問に応じて答弁できないならば、常任委員会において極力答弁させますから、進めてもらいたいと言つて来るのが政府与党内の当然の私は態度でなければならん。それでさえ今ははつきりしていないではないか。

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 その点は余りにも明瞭なことだから、ここで殊更に取上げておやりになる要はないような、これは私は基本的な態度であつて官房長官は具体的な問題としての予約は困難だ。こういうお話であつて、基本的な態度は全く同じなんだから、この程度で御了承願つて、議を進めて頂きたい思います。

天田勝正日本社会党(第二控室・右)

○天田勝正君 菊川君並びに私が申上げた点は、元来政府は国会を尊重しなければならない。尊重されなければこれは同じことなんであつて、このように念を押さなくてもいいようなことを念を押しているというのは、どうしてそういう念を押さなければならないかと言えば、従来国会軽視とどうしても受取れるような行為をしばしばとつて参つたために、押さなければいい念までも押さなければならない。こういうことになつたので、そこで今日の事態というものをかなり全面的に納得はできないけれども、事態やむなしと、相当了解して実はこの委員会に臨んで来たところが、どうも委員会の出席もさだかでないがごとき言葉を申されますと、それは又一つ戻らざるを得ない。こういうことになつて来たのであつて私は、若し国会法の示すところが、政治的な常識からいたしまして、国会には出て、本会議であれ委員会であれ、どこにでもその尊重の具体的表示して、どしどし説明に当る質疑に答える。こういうことが、これは余りに当然だ。だからこの当然を認めて頂きさえすればそれでいいのであつて、ただ他の委員会とのかち合い、或いは他院の会議に支障のなきようというのは当然にこれ又常識で各委員会はそういうふうに運営しているんです。  現に僕の委員になつている運輸委員会などでも、運輸委員会でありますから、運輸大臣の出席を求めるのは当然でありますけれども、而も運輸大臣の都合を聞いて委員会を開いたにもかかわらず、衆議院のほうの会議の都合で出席されない。こういうことがあつても、これは万やむなしとして認めているのであつて、そんなにまでして、これはむしろ野党である我々のほうはちやんと常識的に処理しているのである。そういう例を話せば長くなりますからやめますけれども、とにかく当然国会尊重という具体的な現われというものが本会議にも出、委員会にも出る。今、又本会議に出られないということで御説明あつたのだから、それならそういう時間的の問題は別といたしましても、それは調整するとして、委員会には出て説明に当る。こういうお答えを頂けるのは私は当然だと思うのですが、どうなんですかね。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) だんだん伺つておりますと、意味がはつきりして参つたようなわけであります。実は先ほどのような形でございますと、本案審議に関しては、まあいわば一つの新らしい例を開くかのような印象をちよつと私自身が受けましたので、そういう意味じやなくおつしやつているということでございますが……、従いまして私が委員会に出ますということを単純に申上げますと、委員会に参りましたときに、今日はまだ吉田が出て来んから、今日は委員会はやめだ、明日もそうじやということになると、非常に何でございますが、先ほども、前提として、参議院は議事の引延ばし等はやる考えはないのであつて、促進をさせて行くつもりだというような意味のことを先ずおつしやつてのお話でございまして、過去におきましても、幾多の法案につきまして扱つたいろいろの例等もありますが、只今、常識的のというお話が出ましたが、常識的な取扱をなさいますにつきまして、政府が常識的な行動をとるのには、勿論異議はないのでございます。先ほどおつしやいましたように、できるだけ出席をいたしまして、善処すべきことは、これは政府も何ら異議のないところでございます。ただまあ、今度の扱いが新例であるというようなことのようになりますとあとで又非常にいろいろ、疑義が出まして……。

天田勝正日本社会党(第二控室・右)

○天田勝正君 そこのところがどうも、私は、さつきからかなり了承しておつたのだが、逆戻りのような形になる。今の新例になるという官房長官のお話だが、我々はそこは逆に考えている。今までの単純な、要するに我儘で出て来ないようなことも含めて今までの吉田さんのとられた態度こそが異例であつて、今私どもが言つているようなことが、もうまともなことだ。こういうことなんで、而もそれは、私どもは、時間的にも同一時間ということが起きても両方に出席しろという無茶なことを言うのではないということで、はなから問題にしていない。そういう時間的なことについては、当然認めて行くのだから当然の常識をそのまま行なつてもらいたい。むしろこういう要求するほうが変なくらいに考えているんだけれども、併し従来から言えば異例であるから、それを異例でないように一つまともに戻したい。その点だけは一つの念を押しておきたい。こういうことなんです。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 明確に申上げますから、明確にお答え願いたいと思うのですね。  それは、参議院で重要法律案として本会議で政府の趣旨説明を聞こうという案件は、いろいろ数挙げられておりますが、その中でも、今日の日程に上つている第一の案件というものは、これは国会内においても、又国内においても、国際的にも、最も重要案件中の重要案件と、こういうふうに認める点では、これはどなたも異議がないと思う。先ほどからの加藤さんの発言では、又官房長官の発言では、首相みずから気魄に燃えて出席したいという

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 勿論、先ほどから皆さんおつしやいます総理が出て来て本会議でお答えする。これが最つともいい形であることは、何ら私も異議がないのでございます。ただ初めから、まだ答弁をお聞きにならんうちから、副総理の言うことでは駄目なんだとおきめ頂かずに、一つお聞き頂くことにして頂きたいと思います。先ほども申しましたように、副総理は十分統一した内閣の方針も心得ております。総理の意図も受けておりますわけでございまするから、その点も一つ御了承頂きたいと存じます。  なお将来に、只今おつしやつた点に関しましては、できるだけの努力をすることにはもとよりやぶさかではないのでございますが、ただ特にここで取上げて言うことになりますと、あとに残る印象が、この案件審議に当つては、総理が委員会に出てなければ進まないのだというような印象を皆さんに与えすることになりますと、今後の運営に非常にいろいろな問題が起りますと思いますので、努力をいたすことには何ら私ども異論はないのでございますが、先ほども申上げました予約ということになると、いろいろそういうことになりますので、私は発言をやや慎重にいたしておるという次第でございます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 この問題に関する限りは、通り一遍の挨拶では私は了承できません。総理の代理として副総理がおられるわけですが、それは問題によつては、総理に代つて副総理で結構な問題はたくさんあります。併し日程の第一に関する限りは、これは副総理も立派なかたでありますけれども、総理というものが吉田内閣にある以上は、総理は絶対にこの法律案の審議については、或いは本会議或いは委員会において質疑に答えて頂くということは、私はこの法律案の審議の必須条件だ。その点に関する限りは私は副総理の代行では了承できません。

榊原亨自由党

○榊原亨君 この委員会にこれをかける前に本会議にこれをかけたということは一般の議員がいろいろ質疑に対して十分了解するということにあるのだろうと思うのです。従いまして本日具体的に申しますと、ここで質問が行われて、そうして各議員が質問されますが、その質問の中で、副総理の答弁では了解し得ない。こういうものが出て来た場合には、それは首相が出て来てから、本会議においてその部分については答弁されることにすればいいのじやないかと私は思います。それを委員会においてということになれば、一般の議員にはそれがわかりませんから、その残りの点については、保留されたものについては、機会を見て本会議において首相が答弁されるということでいいのではないかと思いますが、如何ですか。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 私、どういういきさつかよくわからんのですけれども、結局早い話が、総理の出席を待つて本会議で質問をしようじやないかという前提で事が進められて来てそうして総理の御病気のために延びている。そこでお伺いしたいというのは、自由党としては近々、もうぽつぽつ出て来るであろうと官房長官もおつしやつているような状況で、ここ一両日間をおいて、総理の出席を求めて本会議を開くということを繰延べるということはできないという事情が特段にあるとするのか。或いはまあそうでもないんだが、成るべくならばやりたいという程度なのか。その点が一私いろいろ調べて見ても、ほかの条件から言つて、なんにもならないような……。そこで私たちの申し分の点は、やはり飽くまでも話合いで、何か妥結点を見出して事を進めて行くということであろうか、そう思つて聞いておつたのです。皆さんしびれを切らして黙つてこちらの言うところを長い間聞いているところは、この際、始めから力ずくで押しまくつて行くことでもあるまいというので、やつて行つていると思います。だから、それだけの襟度があるとすれば、そうして条件として、今日是非やらなければならんという理由も特段にないが、まあ予定されたものならば成るべく速かに暫次やつて行きたいという党の御希望であるならば、まずその点でなんらか話合いを付けたらどうかということで、或いは今菊川君のような考えというものが出て来たのではないか。併しこんなことを条件にしてよければ、それなら、こちらがいいのだ、ということになるのかどうかは、これは話して見なければわからんと思いますが、少くとも官房長官、非常に警戒し、御心配になつていることは、私から言えば御彪もだと思います。それは総理大臣、本会議に出たくない気持の人なんですから……。それがまあ委員会に出るということを官房長官が約束して参りましたから、ということになつたら、逆立しても、それはなんと申しますか、あれだと思うんです。そうして又今までの例から言つても、総理が議運に出席したことが一度、それも満足な形でなく御退席なされた。他の委員会等にも出られたのは一、二の例しかない。それから見れば、今日与党として、官房長官として、委員会に出るということは異例だという気持をもうお持ちになつておるほど、総理大臣を大物だと思つて扱つておるわけです。それを私たちが出ろ出ろと言えば、それはちよつと困ると言うのはよくわかる。けれども、さつき言いましたように、総理が出なければ、この委員会における審議は進めないという形で総理の出席要求をするということは、恐らく私はないのじやないか。さつきの話から言えばですね。この法案審議の過程において総理の健康も回復しそして他の委員会に出席し、予算審議等と並んで、そして余裕のある日をとつて、日程をとつて、午前なら午前、そういうとき一度でも委員会に出席して、本会議に出なかつた義理をすましてもらえないかと、こういうことだと私は思うんです。  それで、これらのことをこの審議期間中にとり得るということについて、与党なり官房長官なりが或る種の納得の行く御発言があれば、それは或いは、じやあそれで今日はまあ本会議をやつて行こうかということにもなろうと思う。或いは又私のこれはちよつとさつき見て思つたのですが、この自由党さんのほうは、やりたいやりたい。そして異例なことには、吉田萬次氏、青柳秀夫氏なんという錚々たるおかたが八百長ならざる質問をするのでございましようが、大変時間をとつておやりになる。ところが教育関係の法案というものは、吉田総理みずからの指示によつて長年検討して漸く生み出されて来たものが、吉田総理の統制下にある政府与党が質問してみなくちやわからないなんというようなことでは私はないと思う。そういう異例なものも出て、こう最初から順次やつて行くというようなことは、私まあ議運をやつておつて初めてなのです。こういうのを見るのは……。それで、これはもう随分強引に初めからぶち合いをやるものだなと思つて、実は見ておるのですがこれはぶち合いをするのは、来月の話なんです。初めからぶち合うというようなことではないのだから、この点も話合いが若しもできて、じや私のほうは引つこめる。一つ君たちだけでいいから、早く本会議をやつてくれとか何とか出て来れば、これは初めからちやんちやんばらばらというわけにも行くものではないんだから、話はつくと思う。緑風会さんだつて、改進党さんだつて、恐らく我々がこうやつて粘つておるというようなことは、迷惑至極だと思つているだろうし、又自由党さんも、何かいい案が出ないかと思つているんじやないかと思う。私はいずれでもいいが、加藤君あたりのところで適当な裁きを与えて進めようというのなら進めて頂きたい。そうでないならば、まあ一両日待つて総理が御本復になられて御登院のときに本会議を開いて行くということになる。まあ最後は結局力ずくということでしようが、そういうふうでもないようですから、私はまあ加藤さんたちのほうで、もつと考えて頂きたいと思う。そうすれば早くこの話は済むんじやないか。

田中啓一自由党

○田中啓一君 大変今くだけたお話を伺いましたが、私は先ほどから不思議に考えて聞いておりましたのですが、まだ文部委員会で総理を要求して質問するともしないともきめたわけでもなし、又それはやはり総理の要求をするかしないかということは、それは支部委員会独自の権限であつて、そのことを今議運で、文部委員会に干渉することは私はないだろうという気がしてならないんですが、この点はどういうものなんですか。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 誠に明快な法律論で、本当にその通りなんです。それで私たちもそう言われれば明快に法律論で、総理が出て来てから質問したい。あとのことはどうでもいい。そういうふうに議長にも成規の手続を以て通告しておく。総理がいない限りは質疑は開始しないと。まあそういうようなことになるんでね。そこで、そういう要求等があつて、文部委員会もよしとした場合には、それくらいのことは、まあ半日なり何なりは行つて坐りましよう。坐らせるようにしましよう。お呼びしましよう。こういうことになるのかならんのか。まあそういう程度のことなんですよ。大体まあ話の来ているところは……。それでそのとき、本当に病気などが起れば、これは又……。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 速記を止めて下さい。    〔速記中止〕

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) それでは速記をつけて下さい。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する法律案ほか一件の取扱と関連いたしまして、総理大臣の出席等につきまして、いろいろ皆さんから御意見等が出ておりましたわけでございますが、総理大臣の出席につきましては、私どもといたしましては今後ともできるだけの努力をいたしたいと存ずるわけでございます。おのおのの具体的の場合の事情におきまして、いろいろのことも将来起り得ると思いますが、そのときどきの事情に応じまして、できるだけの努力をいたしたいと存じます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 その場合におきまして、官房長官はこういう議運の経緯を総理にお話頂かないと、総理自身の主観としては異例なことであるというふうにお考えになりましようから、前以てそれらの御出席頂きやすいような条件にしておいて頂いて、そのとき知らなかつた、わからなかつたということで、つまらんトラブルが起らんように、念のために御考慮願つておきます。

天田勝正日本社会党(第二控室・右)

○天田勝正君 官房長官のいるところで、私は質問じやないのですが、又苦言を呈しておきたい。  それは、先般も両院の議運の国会法改正の打合会があつた当日におきましても、官房長官がこの委員会に出席されるということの時間も明示されての約束があつて、本院のほうの委員はちやんとその時間通りに坐つてお待ちしておつたところが、用があつてどこかに行かれて見えられない。こういうことが起きて、このときも私は遺憾の意を表しておいたんです。ところがそのときだつても私どもは、こういうことで来られないということを与党のかたからでも事前に了解を求められて来れば決してこだわらないけれども、何かすつぽかしを食つたと、こういうことで、余計なやはり感情も刺激することになり、且つ又今日の事態に立至つたのも、過日、極めて軽く官房長官が一両日中、或いは今日午後にも出て来られるかも知れないというようなことで、全く総理が出られないような事態が起ることはてんで予測せないで我々は質問者も決め、質問の内容等も決めておるようなわけです。それが昨日突如として出て来れないということから紛糾してこういうふうになつた。これは又事前に言われれば、よほど私は事態は違つて来た。こういうところの連絡を、何か特に、悪い言葉で言えば、思い上つておつて、こつちから何か要求しないというと、一向に自主的には出て来て説明に当つたり、弁明をしたりということをなさらないというところに私は問題があるし、更に又総理の出席等についてもこだわることは、これは病気ならば、そういうことは、生身のものでありがちであるけれども、この間の左社の湯山君の質問等に対しても、まだ答弁が残つておる。こういうことについても、それは病気だから出て来られないという事情はわかります。併しそれならそれで、やつぱり質問した人にでも、会派の人にでも出て来れないということを、これ又私は連絡があつて然るべきものだ。今の湯山君の例ばかりではございません。今まででも、答弁が残つている場合が私の記憶では、一回も政府側からそういう連絡がない。遅れるというような連絡がない。こういうところにますます紛糾する基があるのでございますので、私は、これからだんだん重要法案も山積するでありましよう。特に本院としては、会期末に山積するというのがいつもの例でありますから、そういう事態になつたときに、この状態を常に繰返すのでは、野党側の我々としてもやり切れないですから、私は更に苦言を呈しておきますから、何事も特別の事態ができたら、事前にこれは与党の皆さんに伝えれば、議運の理事会等にもたらされるのでありますから、それほどの手数とは考えられません。いつでも官房長官が来て説明に当らなければ、又副総理が来て説明に当らなければならないというほど、私どもはかたくなにものを考えない。とにかくそういう事態に至らざるよう、事前に新事態に対して連絡をする。これ又当然のことなんです。改めてこんなことを申上げるのは変なぐらいに思つておる、こういうことを十分一つ注意して、頂くように、私は苦言を呈しておきます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 官房長官がお帰りになりますので、一つ要望を申上げておきます。  それは今日、本会議が開かれる開かれないということとは別個の問題で、開かれる場合の問題ですが、それは昨日私は衆議院の本会議を傍聴いたしました。我が国の教育という極めて重大な問題に関連のあるこの重大な法律案が本会議で審議されるときに、私が傍聴した印象では、勿論これは大臣は如何なる答弁をしようが、それはそれなりの答弁で自由でありますが、併し私が衆議院において傍聴した範囲においては、先ず第一に与党のかたが質疑に立たれた。それに対する答弁の場合に、あたかも日教組と社会党とを同一のような言葉を使われ、極めて感情的に、極めて挑戦的な答弁を大臣は壇上からなされておりました。これは衆議院のことでありますから、とやかく言いませんが、若しも参議院においてこの重大な教育の問題の質疑応答の段階に、ああいう態度で大臣が臨まれる場合には、如何なる不測の事態が起るかも知れないということを私は申上げておきます。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 先刻杉山委員からも言われたように、先ほどの官房長官の約束されたことは、これは今問題になつておる本会議において、総理が出なくてよろしいという条件ではなしに、おのずから当然、別個の問題である。  ところが振返つて考えて見るのに、本会議においても、やはり大臣の出席について、まだ成規の手続によつてその出席を求めてはいない。慣行なるものが、そのときどきの情勢によつて常に自分たちの有利なる場合には引出され、そうでない場合には、それを否定するということが、殊に最近強く行われておることは、先般のこの会議でも私が申上げた通りであります。でありますから、ただ個人的に何だか総理に出て来いといつたような感じがあるので、これを受けておる政府としては、熱の入らないのも当然かと思うので、私はやはりこの成規の手続を経て、出席すべきものは出席してもらいたいと、こういうことがないならば、お互いみずからが、国会法や憲法をやはり守らないことになると思うわけです。確かに国会法の七十一条によると、その手続が明定してある。何らその方法はとらずに、ただがちやがちや言つていたわけですから私はやはり明確に出席に出席を要求する。なぜならば、総理自身としては出たい気迫に燃えていますけれども周囲の人がそれを押しとどめて、それを出さないということが今明確になつたわけですから、はつきりしてもらいたい。

芥川治参議院事務総長

○事務総長(芥川治君) 総理が出席される場合、その他国務大臣が出席される場合、おつしやる通り国会法七十一条によつて成規の手続で以て呼ぶ場合は、問題がありまして出席をしないという場合に、議長の手許から正式な書面を政府に出しまして出席を要求しておりますが、普通の場合におきましては、事務連絡によつて大臣が出席をされておりますので、普通の場合においては、そういう問題は起らないわけであります。問題がありました場合に正式に議長の手許から書面を出して正式に要求いたしてあります。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 いや、今回は何も行つていないので、ただそこいらでがつがつ言つているような感じしか受けないのです。それを申上げて置きます。

芥川治参議院事務総長

○事務総長(芥川治君) 今後お話によりまして、こういう場合が予想せられた場合には、正式に要求いたすことにいたします。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) なお、先ほど理事会でもお話合いになり、又これから本会議をどうするかということが議題になるわけでありますが、官房長官の出席を求めて総理の病状を聞く。なお本会議において副総理から、総理の長く欠席をしておるということについての釈明等もあるはずでありますが、本会議をこれから開いて、予定の質疑を行うことに御異議ございませんか。    〔「意義なし〕」「意義あり」と呼ぶ者あり〕

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 今本会議を開く開かないの問題は、この委員会できめた例も勿論ございますが、まあ主として小委員会の問題に属するわけです。  で只今意義のある党もあるようでございますから、ここで採決等で結論はお出しにならずに、更に小委員会に譲る。こういうことでこの委員会は行つて頂きたい。こういうふうに思います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 加藤君、そういうことでは、小委員会は慣例によると採決を用いないから、異議等がある委員がいれば、それは問題にならん。小委員会でするということは、却つて問題を紛糾する。野党として言うわけではないけれども、私はそう思うので、飽くまでもこういう話になつて来た以上は、私たちも異議があるという人とも話合いをするからあなたがたのほうも話合いをするためにちよつと速記をとめて、ここを続けてやるように……。そうしなければまとまりませんよ。

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 私の考えでは、まあ午前中の理事会で結論を出したことは、ここへ官房長官の出席を求めて総理の病状に関して具体的な説明を聞く。こういうことであつて、この具体的な説明もすでに聞き終つたわけです。で一個の法案を本会議へ持つて行く、持つて行かない、このことに関して、採決をこの委員会で行うことに関しては、私は相当の意見がある。こういう工合に考えるわけです。従つてここで一致の議決が見られない場合は、小委員会でも当然議が分れるということも予想会を持てという、こういう御意見もあるようですから、ここで懇談会に移すということについては、私は異議がございません。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 速記をとめて下さい。    午後二時五分速記中止    —————・—————    午後二時二十四分速記開始

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) それでは、速記を付けて下さい。

藤田進日本社会党(第四控室・左)

○藤田進君 私は先刻、やはり成規な手続をとつて出席を要求することが然るべきであるということを申上げたわけですが、種々意見も、先ほどの懇談の席でもあつて、実質的に成規の手続をとつたと同様に当該吉田総理には、この議院運営委員会における論議の実情が伝えられ、出席が求めらなているという、こういう認識には、すでに吉田総理も立つているんだと思う。こういうことでありますならば、この点について成規の手続云々は固執いたしません。  そこで私はこの法案に関連して、特に、重要法案であるから、吉田総理を本会議に出席を求め、総理からの答弁を承わりたい。こういうことから、遂に議事日程も、提案理由の説明だけにして本日に延長されていたのでありまして、只今官房長官の出席できないというその理由を聞いて見ましても何ら具体的に、又理解できる程度の説明はなかつたのであります。すでに全快せられて、吉田総理には各方面のかたがたと今朝も八時以来長時間に亘る重要な会見をせられておりまするし、極く近いところにあるこの国会に、而も重要なる案件についての質疑のあるにかかわらず、出ておみえにならないということは誠に遺憾である。このことは許しがたい問題だと思います。従つて、是非とも私は吉田総理の出席を求めたい。出席のない質問ということはこの際するべき段階でない。こう思いますので、そのように私はここに意見を明確にしておきます。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 只今藤田委員から御意見がありましたが、先刻の懇談会における多数会派の御意見に鑑みまして、このことを決することを、不肖委員長にお任せを願いたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) では私は、において本日、本会議を開いて頂くことをお願いを申上げます。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 続いて常任委員の辞任及び補欠に関する件をお諮りいたします。

河野義克参事(事務次長)

○参事(河野義克君) 無所属クラブから、文部委員の加瀬完君。地方行政委員の須藤五郎君が辞任されて、文部委員に須藤五郎君。地方行政委員に加瀬完君を後任として指名せられたいという申出でが出ております。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 以上の通り決するに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) さよう決定いたします。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 議員派遣要求に関する件。

宮坂完孝参事(委員部長)

○参事(宮坂完孝君) 深川建設委員長から、議員派遣要求書が提出されております。  派遣の目的は、天竜特定地域の根幹をなす佐久間ダム建設工事及びこれに伴う諸問題について、実地調査する。  派遣議員は、三浦辰雄君、小笠原二三男君、田中一君。期間は、二月二十七日から三月一日まで三日間。派遣地は静岡、愛知。  費用概算は一万八千円でありまして、予算の範囲内であります。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 本要求を認むるに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) さよう決します。  休憩いたします。    午後二時二十八分休憩    〔休憩後開会に至らなかつた〕

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