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19回国会参議院1954/02/08

議院運営委員会 第9号

発言数
44
登壇者
12
会派数
6
開催日
1954/02/08

会議録

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) これより会議を開きます。  常任委員の辞任及び補欠に関する件。

河野義克参事(事務次長)

○参事(河野義克君) 自由党から、厚生委員の榊原亨君。文部委員の大谷贇雄君。労働委員の田中啓一君。通産委員の松本昇君、同じく北村一男君。経済安定委員の高橋衛君。予算委員の中川幸平君。決算委員の山本米治君、深小六郎君。懲罰委員の木村守江君、同じく堀末治君。議院運営委員の加藤武徳君、同じく井上清一君。予算委員の伊能芳雄君がそれぞれ辞任せられて、厚生委員に田中啓一君。文部委員に松本昇君。労働委員に榊原亨君。通産委員に高橋衛君同じく大谷贇雄君。経済安定委員に北村一男君。予算委員に横山フク君。決算委員に木村守江君、同じく堀末治君。懲罰委員に深水六郎君、同じく山本米治君。議院運営委員に伊能芳雄君、同じく石原幹市郎君。予算委員に加藤武徳君を後任として指名せられたいという申出がありました。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 以上の通り決するに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) さよう定します。   —————————————

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 今期国会における内閣の議案提出予定について、官房長官が出席をされております。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 大体政府が今期議会に提出を予定しております法律の数は、おおむね百七十五件でございます。条約等に関するもの二十三件、議決案等が五件出る予定になつております。  実はできるだけ早くこれらの案件につきまして詳細を本委員会に御報告申上げたいと存じておりましたわけでございますが、只今丁度行なつております次官会議及び閣議でおおむね見当を付けましてこれらを印刷にしまして、皆様に御報告を申上げたいと、かように存じております。でき得れば、本日の委員会にこの書類を提出したかつたのでございますが、今申上げましたような次第でございますので、御了承を頂きたいと考えます。いずれにいたしましても政府といたしましては、これらの案件をできるだけ速かに提出しなければならないことは申すまでもないのであります。閣議或いは次官会議のたびごとに、これらにつきまして今頻りに督促をしておりますような次第でございます。できるだけ速かに全部揃うようにいたしたいと考えております。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 公正取引委員会委員任命につき本院の同意を求むる件をも併せて官房長官の御説明を願いま

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 只今議題になりました件につきまして申上げたいと存じます。  公正取引委員会委員の湯地謹爾郎君が先に退職いたしましたので、その後任といたしまして、吉田晴二君を同委員に任命いたしたく、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第二十九条第二項の規定によりまして、両院の同意を求めるために本件を提出いたしました次第でございます。お手許の履歴書で御承知の通り、吉君は昭和五年、大学卒業後大蔵省に入り、更に多年同省に勤務し、その後葉、横浜の税務署長、対満事務局経課長、国民貯蓄局特別施設課長、理局経理統制課長、東京財務局総務部を歴任昭和二十三年一月、総理庁に転じ、物価庁第一部長となりましたが、翌二十四年六月、再び大蔵省に入り、当初管財局長、証券取引委員会事務局長等を経て、昭和二十六年十二月、印刷庁長官となり、同二十七年八月の官制改正により印刷局長を命ぜられ現在に至り、目下退官手続中のものであります。  以上申述ぺましたように、同君は法律庁及び経済に関する学識と経験を有すものと存じますので、今回政府は回委員に任命しようとするものであります。何とぞ慎重御審議の上速かに同意されるようお願い申上げます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 只今官房長官からお諮りのありました公正取引委員会委員の任命については、恒例によりまして各会派において協議した後に改めて本院としてきめることにして、本日は保留をしてもらう。こう思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 矢嶋君の御意見通り決するに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 なお官房長官にお尋ねたしますが、本国会に提出される案につきましては只今一応の御説明がございましたが、印刷物によつての説明はいつ頃承わることができるか、二の点と、それから只今挙げられました百数十件に及ぶ法律案件は、大よそい頃までに国会に提出される見通しを立てておられるかというのが第二点。それから第三の点といたしましては、重要法律案につきましては前例もあることでございますが、当院としては会議においてその提案の説明を聴取して、然るのちにこれを委員会に付託しようということが前例にもありますし、又そういう方針を本院としてきめておるわけでありますが、従つて本院運営とも関連があるわけでございます。そこでお伺いいたしますが、重要法案として目されますところの警察法の改正法律案並びに教職員の政治活動禁止に関連するところの法律案件は、伝えられるところによりますというと、近く国会に提案されるのじやないかということを承わつているわけでございますが、本会議開会とも関連がありますので、この二つの重要法律案というものは、いつ頃国会に提出されるか。  以上三点について先ず伺いたいと思います。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 第一点の、先刻申上げました諸案件を印刷に付しまして皆さんに御報告申上げるのは、一両日中で可能であろうと私は存じております。本日の次官会議、明日の閣議等ののちには、大体の見当をつけたい。こう存じております。と申しましても、一件残らずということには、或いは参らないかと存じますので、おおむねそういうことに御了承を頂きたいと存じます。従いましてこれら提出いたすべき案件が如何なるものかということと共に、それらの案件をそれぞれいつ頃に提出できるかということにつきましては、同時に印刷に付しまして御報告できるようにいたしたいと存じております。  第三点の、その中でも特に重要であろうと思われるような案件、例としてお挙げになりましたが、警察法の改正に関するもの、教職員の政治活動禁止に関するもの、これらは只今政府におきましても鋭意検討中でございまして、これもそう日ならずして提出の運びになるのじやないか。こう存じます。只今直ちに二、三日中とか或いは今週中とまでは申上げられませんが、それと大差ない程度に提出できるのじやないかと、一応私はさように考えておりますが、明日或いは明後日あたりに印刷に付して提出いたしますときに、これらのことにつきましてもやや正確なる点等も申上げられるのじやないかと思います。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 重ねてお伺いいたしますが、現在においては警察関係、教育関係の法律案は、今週中は国会に提案されない。こういう見通しの下に本院を運営して差支えございませんか。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) まだ只今のところ、今週中に出しませんとは申上げられないと思うのでございますが、その辺すれくのところじやないかと、率直に申して思つております。明日でございましたら、只今の、今週よりあとになるかということにつきましても申上げられるのじやないかと思います。

天田勝正日本社会党(第二控室・右)

○天田勝正君 私、過日官房長官がお出でになりましたとき、あらかじめこの会期末に本院にあらゆる案件が山積する。こういうことのために審議も誠に粗雑にならざるを得ないし、又それのためにいつも会期末に無用の混乱すら起きるという事例からいたしまして、そこで今法律的に言えば、予算案だけはこれはどうしても衆議院先議ということになつておりますけれども、その他の案件は別に必ずしも参議院が後議というわけではないので、そこで、そう審議の時間をとらないと言つては語弊もありましようけれども、そうした審議の時間を節約できると言いますか、そういう案件等は、なるべく余計こちらのほうに廻わすようにというお話を申上げたところが、なるべくそういう措置をとりたいとあなたもお答えになつたわけです。  そこで、もうすでに明日あたりでもかなり明確なことが知らせられるという点は明らかになつておるそうでありますから、そういたしますとこの私が先に申上げたような点について、かなり考慮が払つておられると思うのですが、その点については、どういうふうな運びになつているのでしようか。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 只今御指摘の点につきましては全く同感でございまして、会期末に参議院におきまして法律案が山積いたしますようなことにならないよう、提出の仕方につきましては、政府におきましても十分配意すべきものと考える次第であります。先般天田さんからさような御発言もございましたので、閣議或いは次官会議にもこの旨を申し伝えまして、さような点、について、然るべく按排をするように申し伝えておる次第でございます。本日、更に一層それが徹底につきまして、然るべく方法を講じて行きたいと存じます。今日までに出ておりまする案件は、比較的小さいものでございますし、且つ又予算案及び予算案と表裏をなすよう、な税制改革等に関するようなものが主として本日まで出ております。  従いまして案件の性質上、衆議院のほうで先議して頂くように提出いたしておりますが、今後におきましては天田さん御指摘のような案件も相当あるわけでございますので、御意見の御趣旨に基いて善処いたしたいと存じます。   —————————————  従いまして案件の性質上、衆議院のほうで先議して頂くように提出いたしておりますが、今後におきましては天田さん御指摘のような案件も相当あるわけでございますので、御意見の御趣旨に基いて善処いたしたいと存じます。件並びに提案予定の法律案についての質疑も終つたようですから、この際私は官房長官が折角おいでになつておりますから、一言お伺いしておきたいと思います。  それは、まあ吉田内閣は国民の耐乏生活を呼びかけて、国民の協力を得て、そしてその政策を進めて行こうという態度に立たれておられるわけで、この点については、総理みずから議政壇上を通じて国民に呼びかけられておられるわけです。ところが最近、国会内外で疑獄事件というものが盛んに大きくとり上げられて、国民は非常に政治というものに疑惑の念を持つております。  こういう状況では、私は国民を引具して行くことは不可能だと思います。現に政府の高官若干名がすでに勾留されて、取調べを受けておられるようですが、この際政府は、政府部内に対してどういう手を打たれ、そういうような不正の摘発については、防禦的な、不正が摘発されないように、これに蓋をかぶせるという態度でなくて、むしろ国民に耐乏生活を要望せられる政府としては、率先してそれらの不正は不正として、飽くまでもこれを明確にして、そして人は憎まずとも罪というものは飽くまでもこれは憎む、そして不正を糺して行くという、積極的な立場に政府としては立たれ、そういう処置をとられるべきだと思うのですが、如側ような政府部内に対して処置をとられておるか、承わりたいと思います。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 只今矢嶋さんの政府高官と言われますのは、行政部内の部長等のうちで取調等を受けております、それをお指しになつているりかと存じますが、綱紀粛正ということにつきましては、我が内閣におきまして、従来とも非常に強調いたして参つたわけでございます。現在も何らそれに変りはないのでございますが、たまたま御指摘のような取調を受けているような者を生じましたことは、誠に遺憾に存じておる次第でございます。この間に処しまして内閣といたしましては、もとより不正は不正として明確にすべきであるという、只今の御発言に全く同感でございます。決してこれをうやむやのうちに蓋をしようというようなわけでは絶対にないわけでございます。吉田総理もかような事態があつたことにつきましては、行政部門の長である大臣において、一層綱紀粛正の徹底につきましては戒慎いたすようにということを申しておりまするし、その旨を受けまして、それぞれの各官庁におきまして、責任者からその趣旨を徹底さしておる次第でございます。只今の御趣旨は、政府も十分尊重して行きたいと存じます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 それに関連して……。  これはまあ一再ならず連日の新聞記事に殆んで汚職事件とか疑獄事件、まめこれは政府の大臣に波及はしておりませんけれども、高級官吏の中で、公務員の中で、常に絶え間なくあるわけです。運輸省でも今官房長が引張られいますが、その前には海上保安庁の燈台事件とか、もう絶え間なく起きておるわけです。そこで閣議で総理大臣が強調された。こう言われますが、もうどの面からも、或る程度その抜本的な方法を講ずる必要があるのじやないか。政府としてこれに対して何らかの似本的な手を講ずる意図があるかどうか。それとも、その時に計画をして、そうして施行しておる、しばらくして、冷却期間を置きますと、又次の問題が発生するというのが、五年間の我々ずつと眺めておりました経過でございます。この辺で断ち切らなければならんのであります。而も国会でよく各委員会で、それぞれの所管委員会でこの問題を総理に質しますと、道義が頽廃しておるので、一般国民の道義が頽廃したために、こういうものが起きると逃がれてしまつて、道義頽廃ということで逃がれておるのでありますが、併し税金を納める者からすると、そういう連中に税金を無駄使いされておるということでは堪えられないと思うのです。これらの点について施策が必要である。立法処置が必要なら立法もよろしい。これらの行政処置が必要なら、それも必要だと思うのでありますが、何かお考えになつておることがあるのですか。  この点、今はつきりしておいて頂きたいと思います。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 御意見の御趣旨は誠に御尤もでございまして、ただ私具体的に如何いたしまするというふうには、ちよつと只今直ちには申上げかねますので、よく御意見の御趣旨を内閣関係者にも伝えまして、只今の御表現をお借りしますならば、積極的に具体的な処置を講ずるということでございますが、そういうことについて善処するようにいたしたいと思います。   —————————————

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 緊急質問に関する件をお諮りいたします。

芥川治参議院事務総長

○事務総長(芥川治君) 社会党第四控室の菊川孝夫君から、労働組合不当弾圧に関する緊急質問。  所要時間は十五分。要求大臣は総理大臣、労働大臣、法務大臣、自治庁長官。  最近の本会議を御希望になつておりますことを御報告申上げます。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 事務総長の説明通り菊川君の緊急質問を認むるに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) さよう決します。   —————————————

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 先ほど官房長官の出席されておる席においても当面の汚職等の問題についての質問応答があつたわけでございますが、これらの問題については先般来理事会で数回に亙つて協議いたしたことでもありますが、ここで改めて、本運営委員会で御協議願いたいと思います。  それは本院に、今国会に限り綱紀粛正特別委員会、仮称でありますがを設けまして、そうして綱紀の粛正を図ることと、それから当面まあ毎日の新聞或いはラジオによつてお互い耳にし支見ておりますように、いろいろのことを報ぜられております。これらの問題を、院を通して国民にはつきりと明確ならしめる必要がある。こういう意味で御提案申上げる次第でございます。私どもはこの本院自体においても、更にこの行政府等全般に亙つて、この際、この綱紀粛正を図るべき重要な段階に来ておる。こういうふうに考えるのでございます。更に、ともかくも伝えられるような問題が表面に出た以上は、これを、まあくという格好で事態を明確にしないということは、わたしは最近国民の間にだくと芽生えつつあるところの立法府並びに行政府に対するところの不信を更に増大せしめる虞れがある。これは何ものにも代えがたいところの私はマイナスだと、こう考えておる次第でございます。従つて、こういう事態が浮び上つた以上、これを飽くまでも立法府、而も第二院として第二院らしくこれ身明確にすることは、その大きな義務だと、こういうふうに考える次第でございます。  なお、或いはその設けられるところの特別委員会の運営については、いろいろとまあ御意見があるようでございますが、これは飽くまでも第二院として又冷静な立場において運営は十分注意したければならんということは私ども考えておるところでございます。まあ或る人によりますというと、こういう問題は、各常任委員会でやつてはどうか。或いは司直の手に移つていることであるから、参議院がこれを取上げることはどうかというようか御意見もあるやに承わつておりますが、先ほど官房長官が説明されましたように、これから二百件になんくとするような案件が国会に提案されて参りますというと、各常任委員会では、なかなかこれを処理することは不可能であります。更に司直の手に移つた問題に限らず、それよりも以前の手近かた問題についても、お互いに綱紀粛正を図るべき問題はたくさんあると、こういうふうに私どもは考えておるわけでございまして、この特別委員会を作るとによつて司法権を侵害するようなことがなくて、参議院は参議院としてのやはり歩んで行くべき方途がある。而もその成果を上げ得るということを考えまして、仮称でありますが、綱紀粛正特別委員会を設置することに御同意を頂きたいということを提案し、御協議頂きたいと思うのであります。お願いいたします。

天田勝正日本社会党(第二控室・右)

○天田勝正君 本問題の本筋は、今矢嶋君がおつしやつた通りでありますし、更に又すでにラジオ、新聞等で毎日のように、参議院もこの綱紀粛正特別委員会を設けるという、そうした動きであるということが報道されておるのです。そういたしますと、すでにそうしたことは国民の希望にもなつておつて、政界が大きくそうした粛正に乗り出して行くということを待ち望んでおると見られるのにもかかわらず、これをやめたということになりますと、いわゆる臭い物に蓋というふうな印象しか与えないのでありまして、新聞、ラジオ等でそう言われたから、それでやるというわけではなく、本旨は矢嶋君のおつしやつた通りでありますけれども、特にそうした印象を与えるということをここに一つ皆さんがた考えて頂きたいと思うのです。なおさら本院といたしますと、職能代表的な色彩が多分に強いので、参議院はそれぞれの役所から出身ざれた人がそれぞれの各省所管の委員になつておられる。こういうことは世人が全部知つておることでありまして、そういうふうに世間から見られておる本院としますると、なおさら以てこれに手をつけるということになりませんと、又そこからも一つの疑惑が生ずる。こういうことにも相成るかと思うのです。  本院の使命は、言うまでもなく、衆議院のように派手に予算問題等だけ大きく取上げるということよりも、その各執行部の、つまり行政府のやつたあとを顧みまして、これに厳正な批判を加えるということが一つの大きな仕事と思いますし、そういう意味からいたしますと、衆議院が予算面に多くの力を割くならば、本院は決算面に多くの力を割く。こういうことこそ望ましいのであつて、そういう意味と関連いたしましても、執行に当つておる行政府のやり方等について、本院が特別な力を入れてやるということは、私は非常に必要だと思いますので、是非一つ、矢嶋君御提案の通り賛同頂きたい。こういうことをお願いするものであります。(「異議なし」と呼ぶ者あり)

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 只今の矢嶋君の御提案を議題に供します。御意見等ありましたならば……。

杉山昌作緑風会

○杉山昌作君 只今お二人からお話がございました御趣意、誠に御尤もでありまして、私の会派といたしましても、綱紀の粛正の必要なこと。特に参議院は第二院としてこの問題を第二院らしく厳正に徹底的に究明いたして綱紀の振粛を図るということの必要を感じております。何とかしてやりたいというふうな考えを持つております。殊に今日衆議院におきましては、行政監察委員会というようなところで大きな問題として二つくらいの問題を取上げております。誠に究明すべき問題だと思つております。  ただ併し、今日の段階におきましては、衆議院の行政監察委員会で取上げておられる問題、或いはその他の問題等殆んど全部が、すでに司直の手に移つております。検察当局で厳正な調査を進めておるわけでありまして、ここに更に参議院でそういうふうな委員会を特に作つてやるということになりましても、やり方等も非常に問題になりはしないか。司直の手を以てしてさえも、検察等いろいろな手を持つておるところでも、なかなか究明に骨が折れるというようなことを、ただ証人を喚問して聞いてみるというようなやり方で、少くともどの程度まで徹底するかということも問題になりましようし、又却つてそのために検察当局の調査を妨げる、或いは邪魔をするというふうなことになるようなことでもあればなおさら遺憾だと思いますので、今の段階といたしましては、私のほうとしては、ここで殊更に特別委員会を設けて、究明に乗り出すということを差控えて、むしろ政府なり検察当局なりをして途中で腰砕けにならないように、そうして徹底的に調査を完遂するようにというふうな方向にこれを鞭撻する。又法務委員会等もございますので、そこでそのやり方について、常時監視をするというふうなことが、この際としては適当であろうというふうに会として考えております。ほかの会派で賛成すれば、院議を以て検察当局或いは政府に対して、その取調の徹底をするようにというふうなことをやつてもよろしいし、或いはほかの会派御賛成がなければ、緑風会だけでも、それを強く当局者に要望するというふうなことで、飽くまでも今やつておる当局のやり方を信頼し、これを鞭撻するというふうなやり方で、徹底的な究明をするというふうなことについてはいささかも遠慮会釈ないと、こういうふうに考えておりますので、特別委員会をこの際設けるということに対しては、にわかに賛成しがたいような状況でございます。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) その他意見はございませんか。

松岡平市自由党

○松岡平市君 只今杉山委員の所説、大体私どものほうの意見に近いものであると思うのです。綱紀粛正ということはこれはもう何人もこれに反対するものはない。自由党といたしましても、その点については政府のかねての大きな政策として掲げてあるところであるし、これは徹底的にやらなければならん。併し今特別委員会を設けてやるということについては、必らずしも賛成しがたい。  そのことは、併し私の了解するところでは、一応すでに理事会において提案せられておつて、どうするかということが審議の過程にあると思う。重要な問題でもありますので、ここで多く論議する前に、成るべくならば、かような問題は各会派一致の行動をとりたいと考えますので、更に理事会において検討を続けられんことを希望いたします。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 これは私、さつきも申上げましたように、今まで理事会で若干取扱つたわけです。本日も午前中理事会でこれを取扱つたわけですが、その当時、会派によると十分結論がまだ出ていない。そこで議運の開会時刻を午後一時にすれば、それまでには大体協議できるようになるだろうから、議運を午後一時にして協議申上げよう。こういう理事会の申合せによつて、ここで問題が出ているわけです。従つて又響暑いろいろあると思いますし、私は重大な問題だと思うのです。従つてこういう問題は、お互い重要な問題ですから、場合によつては私は速記をとめてもよろしゆうございますから、数多くの人で協議するほうがよろしいだろう。こういう意味で御提案申上げておるわけですから……。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 改進党の御意見如何でございますか。

寺本廣作改進党

○寺本広作君 この問題については、矢嶋君から提案がありまして、私のほうは会派に持つて帰つて相談中でありますが、まだ結論に達しておりません。綱紀粛正を図りたい。最近のいろいろの汚職事件について国民の持つている疑惑の念を特別委員会を作つて究明したい、明らかにしたいという矢嶋君提案の趣旨には皆賛成であります。ただ、只今緑風会からお話がありました通り、すでに只今問題にされております事件は、ことごとく検察当局の捜査の対象になつておる事件でありますので、検察当局の捜査と並行したような形で、国会が問題を取調べて行くというやり方には、会派内に非常に強い批判がございます。むしろ検察当局の捜査が不在まないように、龍頭蛇尾に終らんように、行政監督の立場から国会が常任委員会を使つて活動して行くほうが適当ではなかろうかという強い意見が会派内にございまして、只今までのところ、会派としてのまとまつた結論を申上げるに至つておりません。  私のほうとしては態度を留保させて頂きます。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 無所属のほうの御意見を……。

鈴木一無所属クラブ

○鈴木一君 私のほうでは、いろいろ打合せをしたわけでありますが、各委員会がそれぞれ活動してやるということが可能なわけでありますけれども、従来のいきさつもありますし、又先ほど承われば、案件もたくさんありますので、この際国会みずからの権威をつけるというような観点からいつて、特別委員会を作つて衆議院の審議に並行してやるべきだ。そういうふうな意見であります。

天田勝正日本社会党(第二控室・右)

○天田勝正君 私は理事会におきまして、又ここの御議論を聞いておりましても、不思議に思うのは、今問題になつているのは、皆検察庁で手を入れておることだとおつしやつておるけれども、そんなことは理事会できめたことでもなんでもないので、綱紀粛正委員会を作ることは、今司直の手を煩わしていることに限定するなんて、誰も発言もしなければ、そういう申合せもないのです。これは私ははつきりしておきたいと思う。  殊に私は、理事会でも発言しておつて、殊に本院には本院の特色があるのでありますから、そう申しては申し過ぎですけれども、何か衆議院型のスタンド・プレーということでなしにやろう。こういうことについては、言葉は違うけれども、各委員としても、それは運営する場合においては大いに注意しようと、それく言われておると思う。ちつとも検察庁の手を煩わしたことに限定しようなんて考えておりませんので、この点は一つ誤解なきよう、むしろそれとは違つた面の取上げ方、或いは本院といたしましても先ず本院の議員のあり方等も一つでありましようし、院内の事務局のあり方等のことを考えるのも一つでありましようし、そうした多くの、私は足下からやつて行つて、国民に範を示す、本院で曾つて、例えば外食券を持つて来ようとも、議員食堂においては米は遠慮する。こういうことがどのくらい私は地方を廻つてみて、よく響いておるかということを考え合せた場合に、この点については、私は協議してもいいの講つて、やはりこれだけいろいろ綱紀粛正をしなければならない。政界、官界を通じてやるということが、国民が見守つておる大きな問題でありますから、私は是非とも御賛成頂きたいと思うのでありますけれども、ここでこの扱について、まだ会派の意見も固まつておらないという御意見を寺本さんから申されてもおりますし、これを又私は敢えて今日採決しろとか何とかということを申しません。これは左の社会党のほうへも相談したこともございませんけれども、ここでやらないとか、或いはやるために採決をするという手続をとらないで、次の機会まで私は懸案としてお考えおき願うということにしては如何かと、こう思うわけです。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 皆さんのいろいろの御意見を承わつたわけでございますが、私は各委員会でやるといたしましても、例えば予算委員会で取上げた場合に、この問題を徹底的にこれのみやつておつたのでは、私は来年度の予算の審議ができないと思うのです。ところがこれをやらなければ、予算審議も又できないというような懸念があると思う。具体的に申上げますならば、例えば運輸省で官房長が検挙されて、今取調段階にあるわけですが、これは造船関係の予算に絡む問題だと思うのです。私にいたしましても、これは全然何も問題なかつたのだとは、どうしてもとれないわけです。従つて造船関係の予算が、今国会に提案されているのが、あれは十分なのか不足なのか。そういう点もあの問題を究明してみなければ、私はその予算の審議ができない。こういうように私は思うわけです。  又この特別委員会を作つて審議してゆく段階に、私は、我々お互いの院の関係においては、常任委員会の構成とか、或いは員数、或いは我々の、バツクにあるところの議員連盟、それらが如何にしたらいいかというようなことも出て来るでしようし、それを通じて、これは綱紀粛正というものが図られる一つの足がかりを得るのにも役立つ、私はこういうふうに考えておるわけでございます。  更にこれは、先ほど天田さんからもちよつとお話があつたわけですが、国民の大多数というものは、ともかく事態をはつきりして頂きたい。こういう私は絶対的な輿論だと思うのですね。例えば具体的に一つ申上げますが、衆議院でいろいろな人が証言された。例えば今澄君の質問に対して、その翌日すぐ改進党の三木君はみずから率先して、そういう事実はないということを発言されて、そして取消しを今澄君に要求された。ところが同じく改進党に所属するかたで名前をクロズーズ・アップされた人が、一切口を織して語らない。同じ党内でもそういうふうに違う。そういうようなところから国民は、何かあるのじやないか。これをはつきりしてもらいたい。こういう私は気持でいることは、これは察するに余りあると思うのです。これは明瞭だと思う。  そこで司直の問題と言いますが、司直の、刑法の嫌疑にかかる以前の問題が私はたくさんあると思う。そこを我々は抑えて初めて大がかりな汚職や疑獄が出ないということを達せられるわけでありまして、お互いの問題、それから国会の立法等に絡んで云々というような、そういう問題は、私ども最高機関に身を置くものとしては、みずから率先してこれを取上げてはつきりするということが、私は取上げるべき態度じやないかと、こういうように思うわけです。  勿論皆さまがたから運営についてどう考えるか。運営は注意しなければならん。運営をこうしようじやないかというような御意見については、私どよ了承できる面があるわけでございますが、皆さん揃つて、網紀粛正は大事だ。それから国民は、これを究明してもらいたいという圧倒的な輿論で嵐る。そういう立場に立たれながら、今ころいう場合だから特に設けたいというのが私どもの考えでありますけれども、特に設ける必要はないじやないかということが、どうしても了解しかねる点がありまして、よく私どの会派のものにも了解させ得るような御説明を頂きますと、私もここで態度をきめるのに非常に好都合かと思うのです。会派によつては態度を保留されているというむきもありますので、天田君の発言もあつたわけですが、更に各会派で御検討頂いて、是非御賛同頂きたい。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 同じ会派ばかり言つておつて恐縮ですが、一旦こうして話が出て、そうして皆さんも趣旨において賛成だ。とうしなければならんということは認めておられる。設けようじやないかといつたのが、これが設けることができなくなつたというと、外的影響も考えなければならんと思いますので、結局皆さん御心配になるのは、やはり運営に対して泥試合、党派の、政党の泥試合になるような、或いは暴露戦術になつてしまうというようなことに陥つたのでは困る。司直の手に渡つておるものを殊更国会がやかましく言い出して、それが曲るというようなととがあつては困るということもありますので、運営の面においては、こういう点だけはよく考えて、その上でやつて行こうじやないかと、御相談願うにしても、こういうふうに建設的に話をつけて、全会一致でできるようにお運び願いたい。

杉山昌作緑風会

○杉山昌君 さつき私のほうで、この際はと言つたわけですが、天田君のお話で、司直の手に移つていないものもあるし、司直の手に移る移らないにかかわらず、綱紀粛正そのものとしての問題は、ということ、これは御尤もな話です。実は私のほうでも、それは無論考えております。ただ先ほどの矢嶋君の一番初めの提案にもございましたように、この際設け、今国会限りの特別委員会というような御提案であつたわけです。そうなりますると、今のお話が少し違つて来るわけであります。私のほうとしては今設けて今国会限りの特別委員会というようなこととは、もつと深くといいますか、大きく綱紀粛正全般、政府官庁に対する粛正監督もありましようが、国会自身の監督、或いは自粛という言葉になるのでしようか、そういうふうな問題として十分これは考究すべき問題で、それをするのにはどうしたらいいかという問題は、無論我々のほうでも研究しております。  ただそうなりますと、これはこの際、一日、二日の問題というよりも、幸い国会法の改正というふうなことも浮び上つて雪辱るので、なかなか綱紀粛正、本当は臨時のものでありたいのですが、終戦後の事情からいたしますと、臨時のものではできないので、今の情勢では、若干の期間は綱紀粛正ということに力を入れるべきようた情勢ではないかと思いますので、そういう意味で、国会法改正等のときに、今の深く広い意味の綱紀粛正をさせるには、如何なる機構、如何なる委員会でありましようか、それを、そういうようなことでどうやつたら非常に素直に綱紀粛正の実が挙つて行くか。問題が大きく取上げられたときに、この際というふうなことで取上げると、とかくお話の、運営方法についてお互いに自重しながらということになりましても、問題の性質上、とかく事、志と違うようなことになりやすい性質の問題でありますから、一つとつくりと考えるべき問題である。その意味で、この際は俄かに賛成しにくいというふうな考え方であります。  御了承願います。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 杉山さんのおつしやる国会法改正というですが、なかなかこれは衆議院と参議院との調整だけでも今困難で、参議院内における各派の意見をまとめるだけでも大変で、その際にこの問題をなんと言われましても、これは恐らくこの国会法改正は、今国会の末期までにでき上ればいいほうだ。下手をすれば陽の目を見ずにそのまま流れてしまうという危険も感じるのです。衆議院と参議院の見解の相違からして……。それまで置いておくということについては、どうしても我我としてはちよつと遅過ぎるのじやないか。こういうふうに考えますし、今自由党さんからも、理事会に移してもう一遍協議するというのは、要するにやはり緑風会さんや自由党の心配されるのは運営の問題で、相当泥試合になつてしまつて暴露的にやるというように、どんぐ呼んで来いというので、証人台に立たせて新聞記事を作るだけというような結果になつては駄目だというようなことを慎重に考慮されておるのであつて、何とかしなければならんという御趣旨は、どなたもお持ちだと思うので、従いまして今日は、なかなかここで採決するということになつてもちよつと穏当を欠くように思いますので、更に運営の問題等についても、一つ意見の一致を見るように理事会等で努力願つて、その代り原則的なものが確認されたら、各会派もその原則だけを守つて、その上で特別委員会を運営する。こういうふうにおやり願うことが穏当ではないかと思うのです。

田畑金光日本社会党(第二控室・右)

○田畑金光君 結論として、理事会に又本件を移して運営その他について相談して行こうとすることは、我が会派も同感でありますが、ただ問題は時期の問題もありまするし、それを、今までのようにのんべんだらりと理事会で審議に暮れるというようなことでは許されない。こう考えております。先ほどの提案者の矢嶋委員の説明と、杉山委員の考え方の間には、思想的に若干食い違いができておりますけれども、我が会派といたしましても、今論議されておる綱紀粛正特別委員会というようなものは、単に当面の問題でなくして、例えば現在五党の幹事長或いは書記長、国会対策委員長の会談において、国会の自粛というような問題が取上げられておりまするが、こういうような広い意味の綱紀粛正という考え方で運営されるべき性格のものではなかろうか。かように考えておるわけであります。  併しながら当面衆議院で取上げられておる問題の、例えば先ほど来論議されておる汚職事件というものは、今日の議会政治の存続そのものに関するものでありまするし、我々は民主主義政治を守るためにも、どうしてもこれは国民の疑惑に応えなければならないという責任を痛感するわけであります。そういうような立場がら見生したときに、我々といたしましては、速かにこういう委員会が設置されて、参議院においても、それは第二院らしい運営の下に、参議院としての綱紀粛正委員会が、十分にその機能を果すように進めて行かねばならないと考えております。先ほどの杉山委員の御意見の中にありました政府や検察庁に激励の決議文を送つたらどうかというような御趣旨もありますけれども、私たちは、そういう通り一遍の決議文で以て果して国民が納得し、或いは今日の綱紀粛正の問題が前進するかどうかという問題だと思うわけであります。殊に今日の疑惑の中には、政界、官界と言われておりますが、その中には、政府筋にも疑惑の目が向けられておることは、これは事実であります。こういう点から見ましたときに単なる決議文等によつて綱紀の粛正というものができるかどうかということは少しく考えて見れば明白だと、こう思うわけであります。  幸いに自由党のほうもこの問題については、理事会において運営の問題に、ついて更に協議して行くという御発言もありますし、改進党もまだ態度が決定されていないならば、やむを得ません。我々といたしましては、理事会に付することを認めますけれども、併しながら飽くまでもこの問題は、速かに一つ結論を出して頂いて、参議院の権威のためにも、国民大衆に対する我々議会人としての責任の上からも設置されて、その機能が十分に発揮できるように処理願いたい。このことだけを要望として申上げたいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 速記をとめて。    〔送記中上〕

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 速記をつけて、  皆さんの御意見いろいろ拝聴いたしました。先刻の天田君の御提案のように、各会派で十分研究をし、これを懸案として更に又理事会で協議をする。こういうふうに取扱いたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) さよう決します。  次回の本委員会を、明後二月十日午前九時四十分から開きたいと思います。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) さよう決します。  散会いたします。    午後二時十六分散会

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