外務委員会 第5号
- 発言数
- 27 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1954/03/04
会議録
○委員長(佐藤尚武君) 只今より外務委員会を開きます。 国際労働機関の総会がその第二十八回までの会期において採択した諸条約により国際連盟事務総長に委任された一定の書記的任務を将来において遂行することに関し規定を設けることと、国際連盟の解体及び国際労働機関憲章の改正に伴つて必要とされる補充的改正をこれらの条約に加えることとを目的とするこれらの条約の一部改正に関する条約(第八十号)の批准について承認を求めるの件。国際労働機関憲章の改正に関する文書の受諾について承認を求めるの件。以上二件を一括して議題といたします。質疑のあるかたは順次御発言を願います。……別に御発言もないようでありますから、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤尚武君) 御異議ないものと認めます。ではこれより討論に入ります。御意見のある方はそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。
○佐多忠隆君 今提案されました二案件について承認、賛成をいたします。ただ特にこれを非常に急いで決定するゆえんのものは、政府委員その他から御説明のありましたように、主要産業国として特に常任理事国になるように努力をする、その必要上も急いできめてもらいたいというようなお話でありますので、そういう希望にも副うために私たち賛成をいたすのでありますから、これが決定をいたしました上は、必ず常任理事国になるように特段の努力をして頂きたいことと、同時に常任理事国になるということは、単に形式的にそういうポストを得るという問題だけでなくつて、本当に国際労働憲章が誓約をしているところの諸目的を誠実に積極的に実現することにあらゆる努力をするということをここで再確認して頂き、更にそれを誓約して頂いて積極的に御努力願う、そういうことを強く希望いたして賛成の意を表する次第であります。
○團伊能君 私は只今提案されましたこの二案につきまして賛成いたします。この国際労働機関の憲章改正の問題に伴いまして、日本は主要産業団と認められて常任理事国となる可能性のあるように政府の御説明によつて理解いたしておりますが、その場合においては、これは単に日本の労働問題或いは労働立法の関係においての重大な責任を生ずるばかりでなく、常任理事国として国際的な、世界的な労働問題に関して一つの大きな発言権を持ち、又この問題に関しまして重要な役割を演ずることになると思いますので、従来しばしばありましたように形式的にこれに参加するということにとどまらないで、十分なる研究と又常任理事国としての活動を期待するものであります。今日提案の中にこれらに関する将来の予算の措置等も説明されておりませんが、単にこれは形式的な参加にとどまらず、相当なる予算或いは研究費、調査費等を要するものと思いますから、その点におきまして、外務省及び労働省その他の予算措置も十分将来において考慮されてこの活動に遺憾なきを期待する次第であります。そういう意味におきまして私はこれに賛成の意を表します。
○高良とみ君 私は只今提案されました国際諸条約を承認することに賛成いたします。併しこれは近来国内問題のみでなく、我々の生活全般が国際的な機関によつて多くの高い水準と進歩的な立法を要求されている、それに対する義務への参加であるということを私ども一同がもう一遍再確認をした上で賛成するのであります。今まで長い間の国際労働機関及び条約の内容を見ましても、我が国の現状からは多くの及ばないものがあることを認めざるを得ません。特に社会保障の最低基準に関する条約百二号、或いは母性保護に関し男女同一労働同一賃金或いは青少年の夜間作業、坑内労働等に対する制限、女子及び母性の夜間坑内労働等に対する禁止等を考えましても、よほど努力いたしませんと如何に日本の労働立法がこれを努力しましても予算の面で、或いは労働省のみでなく厚生省にも或いは全体の行政に関係することが多いものでありまするから、これを十分に果す覚悟で常任理事にも参加するように希望するのであります。それでありませんとただ単に遅れたアジアの諸国にも悪い影響を及ぼすばかりでなく、今まで努力して来た諸外国の労働基準或いは社会福祉、社会保障等に対しても、日本の貧しいが故にできないことによつて影響するところが多いことを憂うるものであります。この点で最近に行われておりまする多くの反動立法にも深く反省を要望いたしまして、今回の国際労働機関への参加の条約を承認いたしたいと思うのであります。
○委員長(佐藤尚武君) ほかに御発言はございませんか。…… 別に御意見もないようでありまするから討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤尚武君) それでは討論は終局したものと認めます。これより採決に入ります。以上の件について採決をいたします。 本件を承認することに賛成の方の挙手を求めます。 〔賛成者挙手〕
○委員長(佐藤尚武君) 全会一致であります。よつて本件は承認すべきものと決定いたしました。 なお本会議における委員長の口頭報告の内容は本院規則第百四条によつてあらかじめ多数意見者の承認を経なければならないことになつておりますが、これは前例通り委員長に御一任願います。 それから本院規則第七十二条により委員長が議院に提出する報告書につき多数意見者の署名を附することになつておりまするから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。 多数意見者署名 高良 とみ 佐多 忠隆 加藤シヅエ 曾祢 益 羽生 三七 鶴見 祐輔 團 伊能 —————————————
○委員長(佐藤尚武君) 次に前回の委員会で決定いたしましたように、本日は賠償問題に関しましての説明を秘密会として聴収することになつておるのでありまするが、外務大臣は丁度渉外事項のためにあいにくと出席ができないことになつたそうであります。そこで政務次官から御説明申上げたい旨の申出がありました。つきましては政務次官から説明を聴取するということにいたしまして御異議ございませんか。
○佐多忠隆君 これは特に中田委員から何か説明をお聞きしたいという話だつたのじやないでしようか。
○委員長(佐藤尚武君) それもありました。
○佐多忠隆君 若しそうだとすると、ちよつと今日ほかの用で来てないのですが、大臣もいらつしやらないとすれば別の機会に御説明を願うというわけには行きませんか。
○委員長(佐藤尚武君) これは中田先生もそうであつたかも知りませんけれども曾祢委員からの御要求でもあつたのです。
○曾祢益君 佐多さんの御意見もありますし、私も外務大臣にということだつたのですが、現実にはまあ明日から予算委員会のほうも相当忙しくなると思うので、今日外務大臣がどうしても出て来られないならば先ず政務次官からのお話を伺うことには私差支えないのじやないかと、かように思います。
○委員長(佐藤尚武君) それでは御賛成の模様でありまするからして、政務次官から説明を聴取することにいたします。只今より委員会を秘密会といたします。委員、政府当局者、事務をとる職員以外の方は御退場をお願いいたします。 午前十一時五分秘密会に移る
○委員長(佐藤尚武君) お諮りいたしますがこの会議は只今申上げました通りに秘密会といたしました。ところで速記は普通の通りにつけるのが当然だと思います。但し会議録に載せるか載せないかということはこの会議が終りましたときに皆さん方にお諮りをいたしましてそうして載せるか載せないかを決定して頂きたいと思いますが、それで御異議ございませんか。
○佐多忠隆君 会議録をとられるんだつたら、あとそれを載せることになれば、ちよつとしやべりにくいというような制約を感ぜられると困るのですが、その点はどうなんですか。
○委員長(佐藤尚武君) 政府十委員のほうでは……。
○羽生三七君 それは秘密会にしておいて載せるならば、秘密会の意味は何もないわけだから。
○委員長(佐藤尚武君) 私のそう申しましたのは、秘密会にしてもその意見交換の内容によつては秘密会としてでなく、公表していいこともあるのではないかと思つて念のために申上げたのでありますが。
○曾祢益君 速記をとつておくことはいいことだと思うのですがね。併し今佐多君も言われた通りに今日は本当に真相をよく話して頂きたいから、速記はとりますけれども記録に載せないという了解をあらかじめ委員のかたにおきめ願つておいて、そうして思う存分話して頂いたらどうですか。
○高良とみ君 やはりないほうがお話ししやすいのではないかと思いますが、やはり国内よりも国際的な関係を考えておられるのではないかと考えるのですが、速記の必要はないと思うのですが。
○團伊能君 質問する上にもそのほうがいいと思うのですが。
○高良とみ君 私もそのほうがいいと思います。
○委員長(佐藤尚武君) それでは速記はやめることにいたします。 午前十一時九分速記中止 —————・————— 午後零時四十一分速記開始
○委員長(佐藤尚武君) それでは速記を始めて。これにて秘密会を閉じます。 午後零時四十二分秘密会終る
○委員長(佐藤尚武君) 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十三分散会