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19回国会参議院1954/04/27

運輸委員会 第26号

発言数
82
登壇者
11
会派数
3
開催日
1954/04/27

会議録

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) それではこれより運輸委員会を開会いたします。  先ず港湾法の一部を改正する法律案を議題といたします。  前回に引続き質疑のおありの方は順次御発言を願います。

岡田信次自由党

○岡田信次君 港湾の施設のうち、繋留設備と申しますか、棧橋、岸壁の問題なんですが、大体どうも港湾の中に岸壁なり棧橋を作るという位置は深さの関係、或いは海流の関係、地盤の関係等でなかなか簡単にあちこちどこでもいいというわけには行かない。大港湾においては広いのですから或る程度そういう点も緩和されますが、中小港湾では結局棧橋なり岸壁の位置というのは大体きまつてしまう。そこへ或る一つの私企業のものが来てしまつて、それをほかのものには利用させないというふうになりますると、港湾全体の利用価値の点からも面白くないし、又船を利用して旅行をする旅客の立場からも思わしくないというふうにも考えられますので、又そういう事例があちこちにあるようなので、今後政府はそういう点に対してどういうふうに考えられるか。即ち港湾の高度の利用という点、それについてどういうふうに考えられるか、その点を伺いたい。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 港湾内に旅客の設備を建設、改良いたします場合には、その港々の立地条件によつていろいろのケースがあるだろうと思うのでございますが、できるだけそういつた公共の施設は公共事業で以て促進するようにやつて行きたい、かように考えておりますし、又中小の港湾等で公共事業で促進いたす場合におきましても、いろいろ国の財政等の都合で時期的に遅れるような場合がありまして、私企業のものがそこに或る旅客の施設を作るような場合がないとも限らないのでございますが、これらの場合におきましては、その位置とか或いは場所はいろいろ港の条件によつて制約を受けることは事実でございますが、管理者がそれらの施設を認可いたします場合に、公共の利便と申しますか、公共の使用を公正にやつて行けるような、いろいろなそこに条件を附することはできるのでございまして、これらの点を十分港湾管理者が、その港の発展と公共の利益のためになるように、そういつたような施設を建設さすように指導いたして行きたいと思いますし、又でき上つた後の運用につきましては、公共施設であります場合には、これは港湾管理者の責任においてやつて行くのでございますが、私企業の場合におきましては、関係の担当の部門を通じて、そういつたような公共、公衆の利便になるような運営をやつて行くように指導をいたしたいと考えております。

岡田信次自由党

○岡田信次君 只今の港湾局長の答弁、その通りにあつて欲しいと思うのですが、そういうふうに行つてないような例もかなりあるように聞いておりますので、今後只今お答えの通りの方針で一つ行政指導というか、措置を講ぜられたい。希望を述べておきます。  それからもう一つお尋ねしたいのは、ちよつと直接この法案に関係ないかも知れませんが、別府の観光港、今、目下築造中ですが、いつ頃使用開始になるか。これは恐らく公共施設としてやつておられるので先ほどお尋ねしたのとは違いまするが、成るべく早く、折角できかかつているのなら使つて一般の利便に供するようにしたらいいと思うので、いつ頃から使うようになるか、お尋ねします。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 別府港の現在の港湾の一キロほど北の、境川の少し北になりますが、その位置に別府観光港を目下建設中でございまして、これは直轄工事で、出先の第四港湾建設局が工事を実施いたしておるのでございます。一昨年以来工事に着手いたしまして、今年すでに、現状におきましては、岩壁が水深五メートル半、沿長百メートルと荷揚場が五十メートル程度ほどでき上つて、背後の埋立地も、大部分完成しておるような現状でございまして、これは公共施設でございますので、できるだけ早くこれを一般の公衆の利用に供することを私ども念願いたしておるのでございまして、おおむね現状におきましては、この七月には、完成とまでは行かなくても、実際上の使用に供せらるる見込でおります。そこで当局といたしましても、工事を実施しておりまする工事事務所の責任者と、それから工事ができ上りますと、これを引継ぐべき港湾管理者でありますところの大分県の責任者が先般上京して参りましたので、そのときに、業者に七月から実質的な利用ができるように措置をするように命じまして、工事中のものでございますので、一時使用の形式を以て、港湾管理者に使用せしめて、これを一般公衆の利益のために定期船等をこれに繋留せしめるように措置いたしたのでございまして、今後ともこれが実際、多少工事に不自由はありましても、その施設をできるだけ早く使用せしめたいというつもりでおります。なおその工事は、今後背後に更にワン・バース分を逐次着手いたすことになつておりますので、これ又これを促進さすように努力いたしたいと考えております。

一松政二自由党

○一松政二君 ちよつと関連して港湾局長に伺います。港湾局長の今の御答弁の中に、一時使用の形式という言葉が用いられたのですが、たとえ形式は一時使用であつても、これは定期的に毎日そこへ船が発着するということを海上保安庁なり、或いは管理者に予定される大分県の当局がよく事情を呑み込み、且つ若しそれに牴触するような、差障りのあるような何か規則でもあるようでしたら、それらをも併せて、特に別府の事情を考慮して、たとえ形式は一時使用であつても、これを常時使用するのであるという処置をとられることと思うのですが、念のために、もう一応御回答を願いたいと思います。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 直轄工事でやつております事業につきましては、これを完成いたしまして、精算ができ上つた後に、正式に引継ぐわけでございますが、それまで実際上完成したものは、取扱上一時使用という名前を使つておりますので、実質的には、これを港湾管理者に引渡して、港湾管理者の責任においてこれを利用することになつておりますので、御質問の趣旨に対しては、今後も十分指導いたして行きたいと考えております。

一松政二自由党

○一松政二君 そうすると今の御答弁によつて、くどいようですが、定期船の毎日の発着に一応支障はないということに了解して差支えございませんか。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 御指摘の通りでございます。

一松政二自由党

○一松政二君 それでは承知いたしまして、私の関連質問をこれを以て終りたいと思います。

仁田竹一自由党

○仁田竹一君 繋留施設に対しましての局長の将来の御方針はよく了承できるのでありますが、既設の繋留施設で私企業のものがあるのでありますが、例えて申しまするならば、別府の繋留所がそうでありますけれども、このようなものに対しまして、繋留の希望者がありました場合、而も繋留施設の所有者に迷惑を及ぼさない範囲において、即ち繋留の空いておる場所と、空いておる時間と、相当の料金を支払いまするような場合、これに行政指導をすることによりまして、繋船をなさしめるような方針をおとりになるというお考えはありませんかどうか、一つお答え願いたい。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 私企業の持つておりまするいろいろの旅客船の繋留施設につきましては、これが定期船等の運航では海上運送の問題になるのでございますが、海上運送法の担当の責任者にそのことを十分御連結いたしたいと考えております。

仁田竹一自由党

○仁田竹一君 何か承わりますと、港湾課長が海運局長にこの問題について、今局長がおつしやつたような事柄をお話なさつたということでありますが、できまするならば、その時の海運局長の意見を聞かして頂きたいと思います。

安井正巳運輸省港湾局管理課長

○説明員(安井正巳君) 私と海運局長と、運輸省部内の問題でありますので、御相談をいたしましたところ、海運局長の御意見は、もともと自分の船を着けるためにつけた私有の棧橋を他のものに使用を許すような措置をすることは、その会社の経営方針なり、営業の内容に関係する問題であるから、公共物の管理運営をやつておる港湾管理者の行う港湾行政の分野よりは、むしろ海運行政の分野であるから、自分のほうではそういう問題があつた場合には、斡旋その他の措置が必要であれば、そういうものはするのにやぶさかではない、私と海運局長との話の内容はそういう意味であります。

仁田竹一自由党

○仁田竹一君 海運局長の大体の御意見もわかるわけでありますが、しばしば申上げましたように、私企業といえども、公共性を持つておりまする場合、所有者に著しき迷惑を来さない場合、而もそれが一般大衆の福祉に寄与すると考えられまする場合は、海運局の所管かも知れませんけれども、同じ関連を持ちまする港湾局といたしましても、できるかぎり一般人の利便になりまするような行政指導なり、御斡旋を側面的からでもお願い申上げたいと存じまするので、既設のものに対しましての私の希望を申上げまして、私の質問は打切りたいと思います。

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 別に御発言はございませんか。他に御発言がなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 御異議ないものと認めます。それではこれより討論に移ります。御意見のおありの方は、それぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。

岡田信次自由党

○岡田信次君 私は港湾法の一部を改正する法律案に対しまして、修正案を提出いたしたいと思います。案文でありまするが、これを一つ委員長のお取計らいで、事務当局に朗読さしていただきたいと思います。

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) それでは事務当局から朗読を願います。

高橋正喜参事(委員部第三課勤務)

○参事(高橋正喜君) それでは私から朗読いたします。    港湾法の一部を改正する法律案に対する修正案   港湾法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。   第十条の改正規定を次のように改める。   第十条を次のように改める。   (解散の特例等)  第十条 港務局の解散は、当該港湾において、地方公共団体が第三十三条第一項後段の規定により港湾管理者となるまでは、その効力を発生しない。但し、港務局を組織する地方公共団体が当該港務局の解散について運輸大臣の承認を受けた場合は、この限りでない。  2 港務局を組織する地方公共団体は、港務局が解散した場合において、第三十条第一項の債券に係る債務その他政令で定める債務が存するときは、定款の定めるところにより連帯してその債務を負担する。   第十二条第一項の改正規定中『第一号中「港湾区域及び」を「港湾区域、港湾区域に隣接する地域及び」に改め、』を『第二号中「港湾の発展」の下に「及び港湾区域に隣接する地域の保金」を加え、』に改める。   第十八条第一項の改正規定を削る。   第三十二条の改正規定を次のように改める。   第二十二条第二項中「第十六条第三項」の下に「、第十七条」を加える。   第二十七条の改正規定を削る。   第三十五条の改正規定の前に次の改正規定を加える。   第三十三条第一項に後段として次のように加える。    港務局の設立されている港湾において、当該港務局が定款の定めるところにより解散しようとする場合も同様である。   第三十五条の改正規定の次に次の改正規定を加える。   第三十六条に次の一項を加へる。  2 前項の規定は、港務局が港湾管理者であつた港湾において、地方公共団体が、第三十三条第一項後段の規定により港湾管理者となつた場合に準用する。   第四十二条の改正規定を次のように改める。   第四十二条第五項中「第十七条第一項」を「第十七条」に改める。   第四十三条の改正規定を削る。   第五十二条第二項の改正規定を次のように改める。   第五十二条第二項中「第十七条第一項」を「第十七条」に、「第十七条第二項」を「第十七条の二第一項」に改める。   第五十五条の次に四条を加える規定のうち第五十五条の五第一項の規定中「政令で定めところにより、」及び「の全部又は一部」を削り、同項に次の但書を加える。    但し、その補償を受ける者が必要を生じさせられた工事によつて特に利益を受けるときは、その利益を受ける限度において、その者に補償をしないことができる。   第六十条第二号の次に一号を加える規定中「第十条の規定による港務局の解散の認可(重要港湾に係るものに限る。)」を「第十条第一項但書の規定による承認」に改める。   第六十条第四号の次に一号を加える規定中「第四号」を『第四号中「第四十四条」を「第四十四条(第四十四条の二第三項において準用する場合を含む。)」に改め同号』に改める。     附 則  1 この法律は、公布の日から施行する。  2 この法律の施行の際現に存する港務局を組織する地方公共団体に   は、改正後の第十条第二項の規定   は、適用しない。但し、同条同項   の規定により債務を負担すべき旨   を当該港務局の定款で定めた場合   は、この限りでない。  以上であります。

岡田信次自由党

○岡田信次君 私の修正案は今読上げたのでありまするが、この要旨を簡単に御説明申上げますると、先ず第一に、港務局の解散に伴う所要の規定を設けたことであります。改正案におきましては、港務局の解散につきましては、運輸大臣又は知事の認可を効力発生条件としているのでありまするが、解散に伴う跡始末の規定を設けることこそ必要でありますので、解散をする港務局の債務はその組織母体が負担することとし、又当該港湾において跡継ぎの管理者が決定するまで、解散の効力は生じないということにいたしまして、解散の認可制度をやめにしたことであります。  第二は、改正案では港湾に隣接する地域を良好な状態に維持することを新たに港務局の業務に加えているのでありまするが、立案者たる政府当局の意図するところは、港湾に隣接する地域を保全するため、港湾工事を行うことを港務局の業務にすることにしてありますので、立案者の意図するように字句を修正したことであります。  第三は、補欠委員の任期は前任者の残任期間とする現行法の規定を存置したことであります。  第四は、監事の委員兼任禁止は当然のことであり、あえて禁止規定を貫く必要はないと思いますので、この規定を削除したことであります。  第五は、港湾工事費用の精算方法について、現行の原価主義を支出主義に改めようとする改正は、経理を粗雑にする虞れもあり、このような大幅な変更をするよりも、むしろ現行の原価主義に近代的経理方式を採用することによつて、精算の簡素、敏速化を図るほうが妥当であると思いますので、この改正を取りやめたことであります。  第六は、港湾工事に伴う工事費用の補償の規定に関する修正でありまして、改正案では港湾工事により特に利益がある場合は、政令で補償金より差引くことにしておるのでありますが、かかる事項は政令に委れることにしないで、河川法の場合のように法律にその旨を明記するほうが妥当であると思いますので、そのように修正したことであります。  以上が修正案の趣旨の大体の説明でございまするが、以上の修正をいたしまして、私は賛成いたします。

森田義衞緑風会

○森田義衞君 私は岡田委員提出の修正案に賛成しまして、修正案以外の部分につきましては原案に賛成をいたします。  併しながら港湾法により設けられました港湾管理者の一形態たる港務局の制度は、同法が旅行されまして以来約四年の間、新居浜港におきましてただ一つ成立を見たのみでありまして、港務局の制度は占領行政の遺物とも言えるのでありまして、現行法のままでは、日本の国情にそぐわないきらいがあると考えられます。又港務局制度は、港湾の管理、運営に関して地方公共団体の身代りとも言うべき性格のものとして設けられた制度でありながら、その任務遂行上実質的に必要なる規則を制定する権限も与えられておりませんし、又行政権の行使につきましても、適切な港湾の管理運営を行うためには不十分でありまして、地方公共団体の身代りとも言うべき港湾管理者としては、万全な制度とは言い得ないのであります。  なおその他細部の点につきましても、慎重に検討するほうがよいと認められる点も多々あるのであります。これは現行の港湾法が、占領行政下にあつた第七国会の閉会間際に提出されまして、当時におきまするその筋の意向によりまして、即ち港湾管理者の定められない間は接収港湾の開放か困難であるという特殊な事情を考慮いたしまして、慎重審議を要すべき幾多問題があつたのでありますが、それを残しながら成立するに至つたというような関係を持つ法律でありますからと考えられるのであります。  そこで私は次の決議を附せられることを要望するものであります。  決議案の内容を読上げます。    附帯決議案   現行港湾法は占領行政下第七国会  において制定された経緯もあり、同  法に定める港湾の管理運営方式につ  いては基本的に再検討を要すべき点  が尠しとしない。   よつて政府は港湾法を全面的に再  検討し港湾の開発、管理及び運営に  関し実情に即した適切な方策を考究  し、成案を得て国会に提出すること  を要望する。   右決議する。  以上が附帯決議案の内容であります。

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 他に御発言はございませんか。他に御意見がないようでありますから、討論は終結したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 御異議ないものと認めます。それではこれより採決に入ります。  先ず、討論中にありました岡田君の修正案を議題に供します。  岡田君提出の修正案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 全会一致でございます。よつて岡田君提出の修正案は可決せられました。  次に、只今採決されました岡田君の修正にかかる部分を除いた原案全部を問題に供します。  修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 全会一致と認めます。よつて本案は修正議決されました。  次に、討論中にございました森田君の附帯決議を附することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 全会一致でございます。よつて附帯決議を附することに決定いたしました。  なお本会議における委員長報告の内容と爾後の手続は、委員長に御一任を願うことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 御異議ないと認めます。  次に、規定により、多数意見者の御署名を願います。   多数意見者署名     入交 太藏  岡田 信次     仁田 竹一  一松 政二     森田 義衞  大和 与一     村尾 重雄  木島 虎藏   —————————————

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 次に、北海道開発のためにする港湾工事に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑のおありの方は順次御発言を願います。

岡田信次自由党

○岡田信次君 この法律ができましてから北海道の港湾の開発はどの程度に進んでおりますか。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) この法律と言いますと、北海道開発に伴う特例でございますか。特例ができましたのは一昨年と記憶いたしておりますが、この特例は従来予算措置でやつて来ておつたものを、特例によつてはつきりさしたのでございまして、爾後北海道の港湾の整備につきましては、御承知のように、北海道は非常に後進地域でございまして、港湾の開発等につきましても、外郭施設なり或いは水域施設の整備が一番初めに行われるのでございますが、各港でそれぞれの事業をやつておりまして、おおむね年間五億乃至六億の事業を開発庁の北海道開発局が直轄工事でいたしております。法律ができたがために特に予算が殖えたということはありませんので、大体毎年一割乃至一割五分程度増額して来ておつたのでございますが、二十九年度におきましては、約六%ぐらいの増額でございます。一般の本土の港湾が一割以上減額されておるのにもかかわりませず、北海道の開発の総合的な重要性を認められまして多少増額いたしておるような現状であります。

岡田信次自由党

○岡田信次君 今の一割とか或いは六分というのは、対前年に対してのお話ですか。  それからもう一つ、大体北海道の港湾も数多いと思うのですが、主力を注いでおられる所はどこですか。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 今の一割なり一割五分の比率は前年に対する比率でございます。  北海道で特に整備に重点をおいておりますのは、釧路港、室蘭港、函館港、小樽港等でございまして、これはいずれも港湾法にいう重要港湾になつております。その他の港湾におきましては、北端にございます稚内、それから最近太平洋岸におきまする苫小牧につきましては、特に道の開発の総合開発の重点がこれに向けられましたために、約一億の事業費を苫小牧港につきまして計上いたしております。

岡田信次自由党

○岡田信次君 北海道の港湾が一応整理されるのは今後何年ぐらいかかりますか。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 一応整備の目標が非常に段階があろうかと思うのでございますが、私どもは五カ年整備計画というものを立てまして、二十八年度からこれに着手いたしまして、所要の予算の要求をいたしておるのでございますが、いずれも所要の予算要求額の四分の一とか、五分の一程度しか、国の財政によつてそこまで増額できないもので、要求額の四分の一乃至五分の一程度の実現を見ておるような現状でございますので、一応の整備を五カ年計画におきますと、今後の予算の都合にもよりますけれども、十四、五年程度はかかるのではないか、かように考えております。

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 他に御発言はございませんか。

一松政二自由党

○一松政二君 私は先回の提案理由の説明の場合に、丁度何か所用があつて聞いていないので、或いは重複することがあるかも知れんと思いますけれども、それは一つ御容赦を願いたい。私はこの港湾の使用の割合と、その費用の負担の範囲内において無償に譲渡するという意味を、甚だ素人らしい質問かも知れませんが、一応提案者に御説明を願いたいと思います。

南條徳男自由党

○衆議院議員(南條徳男君) これはですね、この特例法があります前までは、北海道におきましては拓殖契約というものがありまして、従来七割五分国庫負担、二割五分が地元負担で北海道の港湾開発ができておつたのであります。この特例法ができましてからも、予算措置として国庫がやはり七割五分の負担で今まで、只今局長がおつしやる通り北海道開発局がこれを実施して参つたのでありますが、そのことをもう一つ、今度この改正が通りますれば、この予算措置でありましたものを、ここに法文化して頂きまして、明文化して頂ければ予算措置というものははつきりするというようなわけであります。いわゆる直轄工事というのが七割五分国庫負担で参つたということであります。

木島虎藏純無所属クラブ

○木島虎藏君 ちよつとお尋ねしますけれども、この法律が施行されまして、このようにしてどんどん港湾がよくなると、昔は北海道と内地との荒荷ですね、石炭とか木材とかいつたようなものは海運によつてやつておつたんですが、近頃は海運の運賃が高いのか鉄道の運賃が割安なのか、鉄道に非常にかかつて来ておるようでありますが、元の姿に返るような見通しがあるのですか。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 大体石炭とか木材のような荒荷は、御指摘のように京浜地方或いは中京地方で消費いたしまする場合に海上輸送によるほうが安価であるべきでございまして、従いまして戦前においては相当な量が海上輸送で行われておつたのでございまして、その比率は今ちよつと記憶にございませんが、終戦直後におきましては、占領中の陸送転移の影響が非常に強く現われておりまして、大部分が陸上の輸送に頼つておつたのでございますが、終戦後だんだんとこの陸送貨物の一部が海上輸送に移行しておるのは事実でございまして、まだまだ戦前のような状態には到達いたしませんが、将来やはり海上運賃と陸上運賃の適当な調整ができますれば、石炭或いは木材のようなものは、遠距離の輸送に対しましては当然海上輸送に相当量が移行すべきと考えております。

木島虎藏純無所属クラブ

○木島虎藏君 今のお話は運賃を調整すれば元のようになるだろうというお話のように聞いたんですけれども、そうでなくてこの法律を施行して港湾の設備の改善をどんどんやればコストは相当低下してそういう傾向になるかどうかということなのですが、どうですか。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 運賃の問題以外に港湾の整備によりましてポート・チヤージの軽減ということが実現いたします。例えば室蘭におきましては、石炭を船積みいたします場合に、港湾の整備によりまして接岸によつて荷役機械から直ちに本船に石炭を積込むことによりましてポート・チヤージを軽減できるばかりでなしに、この船の荷役が早く行きますので、そこにクイツク・デイスパツチがありまして、同じ室蘭—京浜間に石炭を運ぶ場合にいたしましても、航海日数が今私の記憶いたしますところでは月に一回は多くなるように記憶いたしております。このようにポート・チヤージの軽減とクイツク・デイスパツチによつて、或る程度の石炭、木材のようなものが海上輸送の本然の姿に移つて行くのではないか、かように考えております。

木島虎藏純無所属クラブ

○木島虎藏君 そうすると今室蘭の話が出ましたが、室蘭で棧橋待ちというやつで随分汽船が待つておつたことがありますが、ああいうことはだんだん解消して行くわけですね。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) お説の通りでございまして、目下室蘭におきまして、戦時中国鉄が専用の石炭積込み棧橋をやるべく、その基礎となるべき鉄筋コンクリートのケイソンを築造いたしまして、十数個これを持つておつたのでございます。戦争中、拓殖計画の第二埠頭、雑貨バースでございますが、これを急ぐ関係で、このほうに国の機関であります道が借用いたしまして、第二拓殖埠頭を完成いたしたのでございますが、更に石炭積込みの設備を促進する必要がございますので、昨年度から鉄道からお借りしたケイソンを返却、これは予算で以て返却いたしておるように措置を講じておりますので、石炭積込み棧橋のワン・バースの完成を目途として目下工事に着手しておりますような実情でございます。

一松政二自由党

○一松政二君 先ほど私の伺いました七割五分と二割五分の関係をもう一度お伺いしたいのですが、港湾管理者に無償譲渡するというのは、いわゆる二割五分の範囲内のものを無償譲渡するという意味ですか。

南條徳男自由党

○衆議院議員(南條徳男君) さようでございます。地元港湾管理者が二割五分を負担いたしました部分については、その完成した部分については無償譲渡、こういうことでございます。

一松政二自由党

○一松政二君 まあ普通の、北海道でない場合には、二割五分を負担したにもかかわらず、一応全部国の所有になつておつたものを、北海道に限つてその二割五分だけは北海道の港湾管理者に無償譲渡するという意味になると思いますが、さようでございますか。

南條徳男自由党

○衆議院議員(南條徳男君) 只今の御質問は、内地の場合でも同様でありまして、決して内地でも港湾管理者が負担した部分については国の所有になりません。やはり港湾管理者に無償譲渡になる。

一松政二自由党

○一松政二君 それもやつぱり二割五分の範囲内において無償譲渡になつておるわけですか、その負担の割合で……。

南條徳男自由党

○衆議院議員(南條徳男君) 負担割合で無償譲渡になるわけです。五割負担した場合には五割だけ無償譲渡、二割五分の場合は二割五分、地元の者の負担割合でその負担しただけのものは無償譲渡になる、こういう意味でございます。北海道の場合は二割五分だけが地元負担ということでありますから、その範囲内で無償譲渡いたすわけです。

一松政二自由党

○一松政二君 この法律に直接関係ないかも知れませんが、なお私、自分の認識をはつきりしておきたいと思うのですが、そうすると各港湾で地元負担した部分は地元の所有に帰しておると、何かこう区画を改め或いは工作物にそういうふうに明確に所有権の表示があるわけですか。これは港湾局長にちよつと伺いたいと思います。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 港湾工事を行います場合に、補助として金を出す場合と、又国の直轄事業として国費を出す場合と二通りに分けられるかと思うのでございますが、補助を出しまして事業をいたしました場合には、その事業主体は港湾管理者でございまして、でき上つたものは全部その港湾管理者の所有になるのでございます。国が直轄工事をいたしますと、仮に地元が二割五分なり或いは五割負担いたしましても、でき上つたものは国の所有物になるのでございます。そこで同じ工事をやつてでき上つたものがあつても、補助をした場合と、国が直轄でやつた場合とは非常に均衡がとれませんので、今回の特例でもありますように、同じような効果が上るようなことを考えておるのでございまして、国が事業をやりました場合に、五割地元が負担すれば、その五割分だけは地元に無償交付し、それから残りのものにつきましては、北海道の場合には、国から管理委託を受けて管理者がこれを管理するような形をとつたのでございまして、その区分はどこかと申しますと、土地などにおきましては、なかなかでき上つた土地にいろいろ道路とか、上屋とか倉庫地帯、臨港鉄道のようなものの利用計画を立てまして、それによりまして、公共の用に供するようなものはこれを無償で港湾管理者に渡し、その残りのものは、主として純然たる土地になりますが、この土地を管理者が管理委託を受けて経営するなり或いは譲渡、貸付を受けるわけでございまして、でき上つた台帳によりまして区分をするわけでございます。

一松政二自由党

○一松政二君 そうすると、一応、概念の上では五割なり或いは二割五分、七割五分という区分はつくけれども、実際の管理運営に当る所有権の問題ははつきり二割五分とか五割というふうにはなかなか定めがたいのじやないか。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 各港湾の個個の例によつてきめて行くより方法はないのです。

一松政二自由党

○一松政二君 それから先ほど木島委員の質問の場合と同じものでございますが、北海道の港湾を整備することは誠に結構だと思うのですが、例の今の運賃の問題ですが、海上の運賃は高いので今鉄道によつている、それで鉄道が運び切れないものが海上に行くのが普通の形と思いますが、そして海上のほうが安い特にバルキー・カーゴーにおいて、そういうものだと思いますけれども、その問題は港湾施設用地或いはバースの建設と同時にいわゆるクレーン、倉庫、臨港鉄道、海陸接続の施設の完備、それからバースの築造が進むにつれて、いわゆるデマレージがなくなる、といつて、それで間接の運賃が上つて来る計算になると思うのですが、同時に北海道だけ進んでも、それを受入れる内地のほうの設備がそれに相呼応するのでなければ、共に能率を発揮できんと思うのですが、そういうものの北海道と内地との発着に対する総合開発設備に関係するものはお考えになつておると思うのですが、そういう点はどうですか。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 北海道の港湾整備に対する本土側の受入れはどうかという御質問かと存じますが、石炭その他のバルキー・カーゴーに対しましては、本土の主要港におきましては、それぞれ終戦後石炭埠頭を各港において建設いたしております。例えば東京港におきましては、豊洲に埠頭を、これは一万トン級ツー・バースが今完成しておりますが、目下或る会社に委託経営をさしております。荷役に伴う機械も只今三台ブリツジ・トランポーターが整備されております。それから清水港におきましてはやはり目下石炭のツー・バースを建設中でございますし、名古屋港におきましては石炭のツー・バースが完成いたしまして、五年前からこれが運用を開始いたしております。その他東京京浜港におきましても、民間の受入施設も、石炭等につきましては、これに対応して会社が相当その受入をやつております。横浜港におきましても、目下神奈川の地先に公共用の石炭揚げ埠頭を計画中で、現に一部工事に着手しておるような実情でございますし、又荷役機械とか或いはその他の野積場の貯炭場の造成につきましては、港湾整備促進法によりまして、政府の財政融資の措置をとつておるのでございます。

一松政二自由党

○一松政二君 ついでに伺いますが、主に北海道から内地に来るのは、石炭の例をお取りになつたわけでございますが、日本の石炭は各石炭山の産出が、まあ北海道は割合にまとまつておると言つても、種類が非常に多いので、銘柄別に積込まれるので、積込み或いは荷揚げの設備に比較して、その種類が多過ぎて能率を発揮しない場合がかなり過去においてあつたと思うのですが、今はそういう問題については相当指導が進んで、そういう傾向はだんだん薄らいでおりますかどうか。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 銘柄が多いということは御指摘の通りでございます。従いまして受入の貯炭場といたしましては、比較的広い面積を、仕分けをいたします関係で広い面積の貯炭場が要ることが各地で言われております。名古屋港におきましても、豊洲埠頭におきましても、そういつた声を聞いておるのでございますが、銘柄をできるだけ整理するという問題も関係の間でいろいろと協議して、幾らが少くなつたようには聞いておりますけれども、炭種の多いのは日本の現状ではないかと思います。

森田義衞緑風会

○森田義衞君 この管理委託いたしました場合、例えばまだその前に無償譲渡となつた所は、当然の所有権が地方の公共団体にある、それから管理委託した部分はまだ国の所有権だ、そうなりますと、岸壁の修理とかその他の国の残された部分、そういつた修理費用その他は国がやはり依然として持つておられるのですか。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 管理委託を受けますと、使用料はおおむね無料でございます。管理委託を受けました管理者は、管理費とか或いは維持補修費は管理者が負担することになります。仮に大きな災害がありましたような場合には、災害国庫負担法によつた一定の率を以て国が三分の二程度を負担することになつております。

森田義衞緑風会

○森田義衞君 こういつたようなやり方は、今言つた地方公共団体が出した分が無償譲渡で、或いはその外の部分が何といいますか、管理委託か或いは譲渡か、貸付かといつたことになると思うのですが、やはり北海道に限らず、ほかの港湾も、地方では到底有償譲渡を受けるような、なかなか地方公共団体に財政力を持つた所はないのではないかと思いまして、ほかのやはり港湾も、同じような歩調で少くともやるべきではないか、こう考えますが、港湾局長の御意見を伺います。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) 今度の港湾におきましては、実例をとつたほうがわかりやすいかと思いますが、清水港なら清水港におきまして、浚渫をする場合には、五割国が補助をいたします。岸壁を作る場合にも五割国が補助します。でき上つたものは港湾管理者の所有になります。あとの土地につきましては、一般の港湾法によりまして補助が出ないことになつております。ですから全部港湾管理者の所有になりまして、港湾管理者はこれを造成いたしますのに、地方債なり或いはそれを利用する関係の者から金を先に出さすとか、或いは国から金を借りて、それが完成いたしました場合には、これを民間の会社に売却いたしまして、その財源に充てているわけでございます。直轄でやります場合には、でき上つたものは国のものでございますが、施設は全部港湾管理者に譲渡、貸付するのが建前になつております。そこで岸壁や荷揚場のようなものは、これは補助した場合に全部管理者のものになるのと同じような行き方で、全部港湾管理者に無償で譲渡するようなことになります。土地につきましては、今しましたように、たとえでき上りましても、これは国の負担がございませんので、でき上つた場合には全部港湾管理者に無償で譲渡することになります。これは譲渡と申しますか、土地の場合には、今度の港湾法では、土地の造成に対しては補助が出ないのでございますから、従つて直轄でやる場合にも、工事は委託を受けてその地方公共団体の事業としてやることになりますので、でき上つたものは当然地方公共団体の港湾管理者の所有になるわけでございます。

森田義衞緑風会

○森田義衞君 今のおつしやつたことは、はつきりしたような言い方をされているのですが、この前の国有財産法とか、それから何というか、港湾法の関係で大蔵省との間で公共性の解釈について困つた問題があるから、それの調整を図つておるのだというようなお話があつたのですが、今言つたような趣旨でさつさとやられるならば、別にお困りはないと思いますが。

黒田靜夫運輸省港湾局長

○政府委員(黒田靜夫君) それは横浜、神戸等のように従来国の港でありまして、国が全部管理いたしておりました港湾施設について問題があるのでございまして、例えば横浜のセンター・ピヤが二本、バースにいたしましても十一バースあるのでございますが、これらの、バースのうち岸壁とかエプロン、上屋のようなものはこれは公共施設でございますが、うしろの倉庫が立つておるような土地につきましては、民間の会社が利用するものでございまして、これは公共用地でなしに、むしろ民間に占用貸付するものだから有償譲渡すべきじやないか、それの所管の大臣をどこにするかという点が今折衝をやつておる点でございまして、まだきまらないのですが、大体の行き方としては、公共施設については運輸大臣が所管して税関のほうに協議する、うしろの占用貸付するような土地については、国有財産でありますから、管財局のほうが主になりまして、運輸省は協議を受けるというような行き方になるのではないかと、大体そういう大まかな線がきまつておるのですが、個々の一つ一つをどうするかという問題につきましていろいろと協議を重ねておるのであります。

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 他に御発言はございませんか。他に御発言がなければ、質問は終了したものと認めてよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 御異議ないと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見おありの方はそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。

一松政二自由党

○一松政二君 私は動議を提出いたします。私は、討論を省略して直ちに採決に入らんことの動議を提出いたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 只今討論省略の動議がございましたが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 御異議ないと認めます。それでは討論を省略いたしまして直ちに採決をいたします。本案を原案通り可決することに賛成の方は挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 全会一致であります。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお本会議における委員長の口頭報告の内容等爾後の手続は、慣例によりまして委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 御異議ないと認めます。  次に、本案を可とされました方は例により順次御署名を願います。   多数意見者署名     入交 太藏  岡田 信次     仁旧 竹一  一松 政二     高木 正夫  森田 義衞     大和 与一  村尾 重雄     木島 虎藏

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 速記を付けて。  次に、運輸省関係の法令の整理に関する法律案を議題といたします。  速記をとめて。    〔速記中止〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 速記を起して下さい。

山内公猷運輸大臣官房長

○政府委員(山内公猷君) 運輸省関係法令の整理に関する法律案につきましては、先般の提案理由の御説明に申上げましたように、政府におきましては昭和二十七年四月、内閣官房、内閣法制局、行政管理庁その他関係部局の職員を以て構成いたします法令整理本部を設けまして、過去において制定された法令のうち、死文化したもの、或いは存在の意義を消滅したもの等につきまして詳細検討を進めて参つたのでありますが、このたび法令の目的を達成しまして、すでに存続の意義を失いました運輸省関係の法令について、この際廃止することについて問題のないもののみを選びまして、お手許に差上げております明治七年太政官布告第百十号ほか二十二件を廃止することといたしたわけであります。  先ず第一に問題といたしまして、これでいわゆる不要な法律、もうすでにその目的を達した法律は全部入つておるかどうかということでございますが、我々といたしましては、詳細各法制局或いはその他と連絡をいたしまして十分に調査をいたしまして現在のところ大体違いがないものだというふうに考えておるわけでございます。その他問題になりますのは、明治四年十二月十四日の太政官布告第六百四十八号、道路橋梁河川港湾等通行銭徴収ノ件という太政官布告がございまして、この件につきまして我々のほうは検討いたしましたが、これは御承知のようにトロリー・バスの根拠法規になつておつたものでありまして、現在はそれらは軌道法によりまして指定されておりまして、根拠法規を軌道法に持つておりますので、運輸省といたしましては必要がないわけでありますが、建設省、厚生省方面で存続の必要があるということで残しております。この程度のものでございまして、非常に古い法律ですでに運輸省でもう目的を達したものというものは、今のところ我々といたしましてはちよつと見当らないように考えております。それで御提案いたしました二十三件のうちの最初の太政官布告の二件につきましては、旧帝国憲法の補則におきまして「法律、規則、命令又ハ何等ノ名称ヲ用ヰタルニ拘ラス、此ノ憲法ニ矛盾セサル現行ノ法令ハ総テ遵由ノ効力ヲ有ス」という昔の規定がありまして、これによりまして現在まで有効に存続して参つたのでありますが、そのうち明治七年太政官布告第百十号、海図刊行に付新に礁州を発見し港湾を測量する者に海軍省水路寮に開申せしむる件につきましては、昭和二十五年に施行されました水路業務法の中に同趣旨の規定が置かれておるのでありまして、又明治十八年太政官布告第十六号、日本形五百石以上の船舶製造禁止の件につきましては、現行の船舶安全法によりまして、その制定趣旨は十分に達成されておりますので、これらの太政官布告は存続の理由は消滅したものと考えまして、今日廃止をいたしたいと、かような御審議をお願いいたしておる次第でございます。  次に、第三に掲げております明治二十六年法律第八号、予定鉄道線路中私設鉄道会社に敷設許可の件に関する法律以下第二十三に掲げておりますような昭和二十六年法律第六十一号、低性能船舶買入法の規定により国が買い入れた船舶の外航船腹需給調整のためにする売払に関する法律までの二十一件の法律までにつきましては、これらの法律の制定されました当時の目的を達成いたしまして、現在におきましてはすでに存続の意義のないものだけでございます。そのうち只今お話の出ました遠洋航路補助法は実体的なものではないかという件についてでございますが、この法律につきましては、終戦以来今日に至りますまですでに補助を行なつた実例もなく、又この法律のできました当時の日本海運の状態と、現在の海運の状態というものを勘案いたしますると、もうすでにそういうことは将来も起り得ないであろう、かたがた遠洋定期に対する航路補助金は、戦後の微妙な国際的な関係を考慮いたしまして、今後もそういうものを行うということはあり得ない、まあいわばもう死んだ法律であるという意味におきまして、前同様の趣旨によりまして廃止の御審議を願うようにいたした次第でございます。  なおもう一つ申上げさして頂きますと、第五に掲げております明治三十九年法律第十八号、京釜鉄道買収法の規定に基きまして発行されました国債の償還期日が昭和二十六年十二月一日でございますので、このときから進行いたします国債の消滅時効を、従前の例によりまして十五カ年といたしますために附則第二項を設けました次第でございます。  又、私のほうから提出いたしました私鉄の買収法と大蔵省提出の買収法といろいろ入りくんでいるのではないかというお話でございますが、元来財政に関係する法律の廃止につきましては、大蔵省提案で処理をするという方針で進んで参りましたのでありますが、大蔵省のほうが国会に提案されましたあとで検討いたしました結果、まだ落ちておるものが見出されて参りましたので、私のほうで漏れなく拾いまして提案いたしましたわけでございまして、そういう理由で大蔵省と運輸省と両方の法律の中に同じような法律が出たわけでございますが、役所の関係からいたしますと、まとめることは結構だろうと思いますが、どちらかに拾つてあればいいのではないかと、まあ甚だその点は便宜的なお話になるかも知れませんが、すでにもう提案したあとでございますので、私のほうで拾いましたので、その点御了承願いたいと思います。

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 御質疑のおありの方は順次御発言を願います。

岡田信次自由党

○岡田信次君 この法案は非常に明らかな法案ですから、私は質疑並びに討論を省略して直ちに採決に入られんことの動議を提出いたします。

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 只今岡田君から、本法案は質疑並びに討論を省略して直ちに採決に入るようの動議がございましたが、動議の通り決定して御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 御異議ないと認めます。それでは直ちに採決に入ります。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 全会一致でございます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお本会議における委員長の口頭報告の内容等爾後の手続は、慣例によりまして委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) 御異議ないと認めます。  次に、本案を可とされました方は例により順次御署名を願います。   多数意見者署名     入交 太藏  岡田 信次     仁田 竹一  高木 正夫     森田 義衞  大和 与一     村尾 重雄  木島 虎藏

前田穰緑風会

○委員長(前田穰君) それでは本日はこれにて散会いたします。    午後四時十五分散会

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