運輸委員会 閉会後第9号
- 発言数
- 176 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1954/11/29
会議録
○理事(重盛壽治君) これより運輸委員会を開会いたします。 運輸一般事情に関する調査のうち、港湾行政に関する件を議題といたします。 本件に関し、本日大倉委員より、先日と同様に全日本港湾労働組合中央執行委員長兼田富太郎君を参考人として意見を聴取いたしたいとのことでありますが、同君を参考人と決定いたすことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(重盛壽治君) 御異議ないと認め、さように決定いたします。 それではこれより前回に引続き、御質疑のおありの方は御質疑を願いたいと思います。
○大倉精一君 港湾問題について、今月の十九日に六者会談というものをお開きになつて、一応の事態解決という工合に相成つたように承わつておるのですが、更にその後において、二十七日ですか、協議をされたと、こういう話を聞いております。この問題は非常に港湾行政上重要な問題である、かように考えますので、湾湾局長のほうから、その経過内容について、一応御説明をお願いいたします。
○説明員(黒田靜夫君) 御質問の、この前のこの委員会におきまする後に、いわゆる港湾関係の輸入食糧の扱いにつきまして、十一月の十九日に六者会談をやつたのでございます。それによつて、輸入食糧の扱いにつきまして、これを料金がうまく措置できるように、励行できるような方法を講じたのでございますが、その六者会談におきまする申合せ事項の内容につきまして簡単に御説明いたしたいと存じます。 お手許に事項を印刷したものをお配りいたしましたが、その事項の第一は、輸入食糧に関しまして港湾運送料金につきましては、運輸省と農林省が、前回に説明のありましたように、農林省から共栄商会に一括払いし、共栄商会から港運協会に又一括払いするという新しい方法によつてこれを行いまして、その一括払いに際しましては、港湾運送事業法に定めた確定料金制度を厳に励行するように徹底を図つて行くということが第一の申合せ事項になつております。 それから第二は、貿易商社と港湾運送事業者は今申しましたような新らしい方式にお互いに協力して、運送事業法に定める確定した料金に違反しないように一層今後とも努力して行くということの申合せをいたしました。 更に第三につきましては、右のいろいろな料金を励行するために、これを確保するために、港湾運送事業の調査委員会と申しますか、調査委員会を拡充強化いたしまして、港湾運送事業協議会というものを新しく設けまして、これによつてその料金の励行を図りたいというふうに申合せをいたしたのでございます。 第四には、地方はそういつたような協議会でいろいろ組織運営について活躍を続けると共に、中央におきましては、必要があつた場合には、運輸省と港湾運送事業者、労働組合の三者の間でいろいろ話合いの場を作ろうではないかということの申合せでございまして、この点につきましては、早速二十七日に三者の会談を持つたような次第でございます。 それからこの申合せにつきましては、労働省からも労政局長が代表で入つておりましたが、若しそういつたような違反のあつた場合には、農林省も運輸省も協力して適当な措置をとるように、農林省と運輸省の間で申合せをしようではないかということ、それから労働組合は六者連絡会議におきまする申合せの事項の趣旨を了承されまして、輸入食糧に関する確定料金の問題について、今後十分慎重な態度でやつて行つてもらいたいというような要望があつたような次第であります。
○大倉精一君 一応局長のお話を承わつておいて、更に兼田参考人のほうから、この点の内容についての経過並びに御意見があればそれを一つ……。
○参考人(兼田富太郎君) 大体今黒田港湾局長からお話になつた点と大差はございません。なお附け加えますと、これを解決するために、私どもはストライキの計画をしておつたのでございまするから、一応我々の言い分が了承されたということでありましたので、十九日の会談直後の九時三十分頃に、全国に対してストライキ延期の指令をいたしました。従いまして二十一日に予定しておりました輸入食糧船のストライキは回避されたわけでございますが、昨日来新聞に出ております名古屋港の争議について、間違つた解釈をせられてはいけませんので、ちよつと申上げておきますが、名古屋港の二十四時間ストライキは、遂に四十八時間ストライキになりまして、昨日の午前七時をもつて妥結に至りましたが、これは私どもが全国的に計画をいたしておりました二十一日のストライキは一応中止をいたしましたが、名古屋港自体として、経営者に向つて料率が不当にダンピングされていないというのであれば、我々は賃金も上げてもらわなくちやならないということで、月収二千円上げの要求をしておつたのでございます。その交渉が決裂をいたしましたがために、二十六日の朝の六時からストライキに入つた、こういうわけでございます。従いまして先ほどの今月の、十一月の十九日に行われました六者会談の了承によるところの全国的なストライキの方針は二十一日でございましたので、それは中止いたしまして、名古屋のみがそういう地方の要求でストライキが残つておつて、四十八時間のストライキに入つたということでございまするが、このことに関連いたしまして、ちよつと申上げておきたいと思いますのは、やはり私どもがそもそもこういう闘争を計画するに至りました原因は、港運業者が組合との交渉の際に、法律通りに運賃、料金をもらつちやいない、いつも値切られておつて、諸君の要求はよくわかるけれども、払うことができないのだというふうに、その交渉の場で答えて来て、要求を拒否する理由にいつもそういう言葉を使つておつたということでございまするが、そのために組合といたしましては、それでは法律通りにもらえるようになつたら労働組合の要求を聞くことができるのかというふうに言うて参りましたのがここ二、三年来の経過でございまして、それで我々は経営者に要求することをしばしやめて、法律通りに運賃、料金が港運業者の手に入るということのために闘おうということにきめたのでございましたが、たまたま名古屋においては、その二千円の要求は二、三年以前からのものでございまして、常にゼロの回答が来ておつたのでございまするが、それがたまたまこの運輸省でやりました十一月二十七日の会談の日を前にいたしまして、二十六日に業者が、我々はやはり法律を守ることができませんという答えを地労委にした。当該地労委にした名古屋地労委ですが、にしたということの情報を得ておるのでございまして、このことは併しまだ明確に私どもは証拠をとつておりませんが、いろいろ地労委と経営者が話合う過程の中で、ともかくもらうものももらつちやいない、要求を聞けないということを回答をしたということを聞いております。そこで組合といたしましては、明日中央において今度の闘争の総締めくくりが行われ、もらいましよう、払いましようということで一切のことを平和的に行こうとする矢先に、そういう不信な回答をするということはけしからんじやないかということになり、一方ゼロという回答はあるものかということになつて、ストライキに入つたというふうに私は開いておるのでございまするが、ともかくこの経営者が地労委に対していたしました回答の内容は、いま少し具体的に調べて、若しそうしたことを公の機関に対して言い、事実又そういうことをやつておるとするならば、私は由々しい問題だと思つているのでございまして、やはり料率を守らせるということの徹底がどうしてもこの際に必要なことだというふうに思うわけでございます。先ほども申上げましたように、二十五日と申上げましたのが二十六日でございますので、ストライキに入つた日を二十六日に御訂正願つておきまして、その他の点につきましては、大体黒田局長のおつしやられたことと変つておりません。
○大倉精一君 只今の兼田さんの御答弁の中でちよつとお伺いしたいのですが、名古屋で業者のほうから愛知県地労委に対して法律を守ることができないのだという、こういうような回答をやつたのですか、これは港運業者のほうから……。
○参考人(兼田富太郎君) 私が聞いておりますのは、組合の要求というのは以前から出ておりまして、たまたま十九日と二十七日のこの両日に中央的に話されておる料率ダンピングの問題は収まるという見通しがついたということで、収まりかかつておつたのですが、名古屋といたしましては、先ほども申上げますように、別段に二千円の要求が出ておりましたがために、その要求を処理するために、経営者側から地労委に対して斡旋の依頼をしたというふうに聞いております。そうして斡旋の依頼をして、又到底やつばり出せないのだから斡旋を取りやめてほしいというようなことを述べに行つた際に、実はやつぱり要求を呑むわけに行かないんだからというふうに答えたというふうに聞いております。従いまして名古屋の経営者側から地労委に対して先に斡旋を依頼して地労委のほうから何か動きがあつたのを断わつたのか、自分のほうから先へ断わりに行つたのか、そこのところは私はつまびらかでございませんので、よくわかりませんが、ともかくそういつた地労委との話合いの中で、事業法を守ることができない。従つて収入が悪い、従つてゼロの回答であるということが述べられたということを私どもの支部の機関のほうから報告を受けております。従いましてこのことの真偽につきましては、私が確認したわけでございませんので、真偽につきましては、一つあとでよく調べてみなければわからないことなんでございますので、私の言いたいところは、若しもさようなことであつたとするならば、港湾業者を指導し監督するという面からして放置できない問題ではないかと、こういうふうに思つておるわけでございます。
○大倉精一君 私はこの労働争議の内容についてここで問題にしておるんではなくて、あくまでも運輸委員会として港湾業者に対して問題にしておるんですが、そこで局長さんにもう一回お伺いするのですが、二十七日でしたか、或いはそれ以前、この十九日の会談の結果に基いて運輸省と農林省、或いは食糧庁との間に更に協議が進められて、覚え書か何か結んだということを聞いたのですが、そういうことがあればその内容について御説明を願いたい。
○説明員(黒田靜夫君) 二十七日の話合いは、運輸省と港運業の代表者と、港湾労働組合の代表者、この三者の会談でございまして、その席上におきましては、十一月の十九日の六者会談の申合せ事項に基きまして、運輸省は地方の港湾運送事業の調査委員会を拡充強化して行くのだということにつきまして、運輸省といたしまして、出先の機関に通牒を出すことになつておるのでございますが、その通牒の内容に盛られますところの運送事業調査委員会に代るべき運送事業協議会の設置の要領についてお互いに話合いをいたしました。その要領をかいつまんで申しますと、各出先機関海運局のある所にそういつたような協議会を設けよう、必要がある場合には支局のある所にも置きましよう、その内容については、登録基準の適正な調査研究をやりましよう、それから又運賃及び料金の適正な調査研究もやりましよう、それから確定料金の維持のために必要ないろいろな方策の調査研究もその協議会で扱いますし、又組合からの特に申出もございまして、福利厚生或いは荷役の安全管理につきましても、できるだけ損傷なり怪我を少くするというような調査研究もするような内容を盛つた協議事項を定めたのでございまして、これらのメンバーの構成につきましては、組合の代表、或いは運送事業者の代表、或いは官側の代表、必要ある場合は学識経験者も入るというようなメンバーにいたしまして、その必要が若しあれば専門的な分科会も作つて行こう、それから会議の議事については、総括してこれを東京に報告するというような内容でございまして、その点意見の一致を見たような次第でございます。
○大倉精一君 食糧庁との関係について、例えば輸入商社といいますか、そういうものが今後この確定料金というものに対しまして違反をしたという場合におけるところの措置について、何か食糧庁のほうとの覚え書とか申合せがございますか。
○説明員(黒田靜夫君) 十九日の六者会談におきまして、農林省の代表も参つておつたのでございますが、それに対しまして、輸入食糧の港湾運送に関して覚え書を両者の間で作ろうではないか、この覚え書は、目下農林省に対して交渉の段階でございますが、運輸省の考え方といたしましては、運輸省において、港湾運送事業者が事業法の違反事実があつたときは、これをよく調査いたしまして、違反の行為を行なつたものに対して、運送事業法に定めるいろいろな措置を的確に講じて行きたい、従つてそれに対して食糧庁においては、そういつたような運輸省が措置をとつた場合には、輸入商社に港湾運送事業法の運用に著しい影響を及ぼすような行為があつた旨の連絡を食糧庁にいたすことになつておりますので、食糧庁がこの通告を受けましたときは、食糧庁においても十分調査して、該当する商社に対して相当な措置を講ずるということと、それから第二におきましては、食糧庁においては、輸入商社から港湾運送事業者に一括支払をやるのですが、その製品の認証が非常に遅れたために港湾運送事業者に払うべき料金が遅延を来たしたような場合には、その遅れた理由をよく調査して、遅延の理由がどうも正当でないというような場合には、運輸省からこれを調査しまして、食糧庁におきましては、その該当の商社に対して相当な措置を講ずるというような覚え書につきまして、運輸省の構想をもつて目下交渉の段階にございます。
○大倉精一君 食糧庁の説明員が見えておりませんので詳しいことを伺うことはできませんが、その交渉は以前から継続してやられておるのですか。
○説明員(黒田靜夫君) 六者会談のときに継続的な申合せができておりますし、ずつと新方式をどういう形式でやるかというときにも運輸省としての見解を申入れしてありますので、この覚え書は食糧庁といたしましてもおおむね了承しておる問題でございます。
○大倉精一君 そこで食糧庁のほうで、その該当商社があつた場合に相当の措置をする、その相当の措置というのはどういうことをお考えでございますか、内容的に……。
○説明員(黒田靜夫君) これは食糧庁の問題でございまして、運輸省としてはこうしろああしろというような権限もないのでございますが、恐らく最悪の場合はコントラクトに入ることを拒否するという場合が考えられるのじやないかと思つております。
○大倉精一君 そこで問題は、こういう申合せ事項を作られたのですが、これによつて要はこの法律が守られるか、確定料金が励行されなければならんのですが、その見通しについては如何ですか。
○説明員(黒田靜夫君) 輸入食糧につきまして、法律に定めた料金をできるだけ励行して行くように、こういう六者が会つて申合せをいたしましたので、この申合せ事項に基いてこの輸入食糧に対する告示料金は守られて行くべきものと信じております。
○大倉精一君 私は今の御発言のできるだけということには疑義を持つわけなんです。できるだけということは幅のあることで、或いはその確定料金に満たない場合もある、事情によつてはやむを得ぬというふうに聞えるのですが、この法律というものはあくまでも確定料金そのままを遵守するのだ、こういう工合に私は解釈し、又そうでなければならんと思います。特に輸入食糧の問題につきましては、これは政府から確定料金は商社に払つておるのですが、そのピンはねを商社がするということは、これは背任罪のようなことになりはしないか、そういう疑いがあるのですが、その点はどうですか。
○説明員(黒田靜夫君) これは食糧庁内部の契約の問題でございまして、運輸省といたしましては、法の励行を完全にできるようにいろいろ努力する以外にはあり得ないのでございます。
○大倉精一君 契約の内容についてはこれは食糧庁かも知れませんが、併しながらこの法律というものの監視といいますか、法律を守つてやらせるということは運輸省の仕事だと思う。従つてこの確定料金が払われていない。相手が食糧庁であろうが、或いは民間商社であろうが、これは極めて重要な問題だと思うのですが、これは単に食糧庁の契約の内容だということで片づけてしまうわけには行かないかと思うのでありますが、その点はどうですか。
○説明員(黒田靜夫君) 食糧庁が商社と契約いたしまして港湾荷役をやつておるのでありますが、この商社はいわゆる食糧庁の取次行為をやつておるのでありまして、料金がどういうふうな状態にあるかということは、運輸省はいろいろ監査して初めてわかるのでありまして、この監査する場合に、或いはこういつたような契約ができて荷役が始まるときに、法律が完全に励行されるように十分現地において指導、監督をやつて行きたいと考えております。
○大倉精一君 どうもその点が私はぴんと来ないで安心てきないのですが、私は今ここで食糧庁と商社との契約内容とか、或いは下請、そういうことを別に問題にする必要はないと思うのです、運輸委員会としては。問題は商社から払われようが、政府から払われようが、或いは民間業者から払われようが、今までの実績が確定料金的なものになつていない。而も二割くらいのピンはねがやられておる、こういうような状態が、この事実というものが私は問題になると思うのです。従つて今の御答弁によると、これを完全に取締つて行く、そうして法律を完全に守つて行く、守らして行くんだ、こういう熱意と自信というものが運輸省におありがないような御答弁だと思うのですが、その点はどうですか。
○説明員(黒田靜夫君) 今おつしやいましたように、この確定料金の遵守ということにつきましては、運輸省はできるだけ努力いたしまして、法律の完全実施ということを目標にいろいろ措置をとりますし、又十九日の申合せ事項につきましても、輸入食糧についてそういうことのないようにいろいろ関係者が相談し合つておりますし、この申合せ事項に基いて確定料金制度を本当に励行できるという方向に進みたいと考えております。
○大倉精一君 それでは最後にお伺いするのですが、この法律に従つて運賃料金が収受されていない。この法律通りに運賃料金が収受されておらない、こういうような事態にはその責任というものはどこにあるのですか。この法律が守られていない。而も何らの措置もされていないというような場合に、その責任の所在というのはどこにあるのですか。
○説明員(黒田靜夫君) 取りきめをやりますのは港湾運送事業者と荷主が取りきめをやるのでございまして、その料金はいわゆる港湾運送事業者がこういう料金でやるんだということを言つて参りまして、そこで料金が、異議の申立の期間をおきまして、一定の期間のあとに実効を奏するのでございまして、それが守られているかどうかという問題になりますと、運輸省といたしましても、この法律の守られるように指導監督しなければならないと思つております。
○大倉精一君 どうも私は腑に落ちないのですが、法律によると、港湾運送事業法の第十条によるというと、運賃、料金というものはきまつたものよりも上廻つてもいないし、下廻つてもいけないし・リベートも出してはいけないんだ、こういうことで、而もそういうようなことがあれば、いわゆる事業の停止なり登録を取消すというような処罰も規定されておる。従つて港湾運送事業法というものは、港運業者が非常に経済的にも弱い立場にあるので、それを保護するのだ、こういう建前の法律と心得ておるのです。今のお話だというと、荷主と港運業者が随意に契約するのだ、こういうようなお話なんですが、その点はどうなんですか、この法律の関係は。
○説明員(黒田靜夫君) この料金は港ごとにいろいろ違つておりますし、又扱う荷役の方法こよつて非常に区々まちまちなのでございますが、それらの料金につきまして、それぞれ原価計算に基いてきまつた料金があるのでございますが、この告示された料金によつて荷主と港運業者の間に契約が結ばれるのでございまして、契約は運輸省と港運業者がやるのではなくて、荷主と港湾運送事業者の間に契約が行われるのでございます。
○大倉精一君 それは荷主と事業者との間で運賃契約が行われるのですが、その運賃契約の内容というものは、いわゆる確定料金、運賃でなければならんということになつておるのじやないですか。
○説明員(黒田靜夫君) その通りでございます。
○大倉精一君 問題はそれが守られていない、守られないということになると、その責任はどこにあるのか。つまり食糧庁にやらしておるから、食糧庁の契約が悪いから、食糧庁に責任があるのだとか、或いは運輸省が監督するから、運輸省にあるとか、責任の所在について伺つておるのです。
○説明員(黒田靜夫君) 契約が確定料金の通り守られていない場合に、責任はどこにあるかという御質問のようでございますが、契約を締結いたしますのはあくまで荷主と港湾運送事業者の自由なる意思によつて、確定料金を基準にしてやる。それが守られておるかどうかという段階になりますと、法律を制定いたしました関係から、守られるように運輸省はこれを指導監督せねばならないと思つております。
○大倉精一君 指導監督しなければならぬということは当然と思うのですが、守られていない場合には、然らばその指導監督はどうしてするか。
○説明員(黒田靜夫君) その確定料金が守られていない場合を仮定いたしますと、行政措置によりまして、いろいろ料金を守るように契約をすべきではないかというような措置もいたさねばなりませんし、又そういう勧告なり行政措置をとりましても、なお悪質な違反のありました場合には、いろいろ業法に定めるところの処罰を行わねばならんかと考えております。
○大倉精一君 事実今までこの法律ができてから、こちらでこの料金問題については守られていない、これが事実だと思うのです。然らば今までそういうような勧告なり何なりされたことがあるかないか。又勧告されておつたとするならば、にもかかわらず、なお且つその違反があつた、こういう事実に対しては、一体どういうふうなお考えですか、その点について伺います。
○説明員(黒田靜夫君) 料金が定められましてから、効力が発効する期間があつたのでございますが、その後におきまして、事業調査委員会等を通じ、或いは海運局、出先機関、こういつたものがみずからいろいろその監査をいたしまして、監査によつて違反の事実があるかどうか調査いたしたのでございます。遺憾ながら多少一割なり二割の値引きをして契約されている事実があつたのでございますが、このようなことがあると、折角定めた法律の適用が、運用がうまく行きませんので、先ず輸入食糧につきまして、この四月から食糧庁といろいろ打合せまして、支払の方法等も食糧庁と協議の結果、食糧庁が輸入商社を通じての、中央を通じての支払方法を採用いたしまして、四月からは輸入食糧につきましては違反の事実はないのでございまして、ほかの貨物についても、この精神に則つて違反のないように指導して行きたいと思つております。
○大倉精一君 兼田さんにお伺いしたいのですが、今の局長の御説明のように、四月からの料金については、そういう違反事実はなかつたかどうか。
○参考人(兼田富太郎君) 私どものほうでは極めて非公式につかんだ情報で、今まで値引きをして商売をしておるということを握つておつた。そこで他の品目についても数字を握つたものがございましたが、食糧につきましては、経営者が我々とのいろいろな団体交渉とか、公式、非公式の話の場合にやはり値切られているんだ。これを値切つてくれるなというふうに言つても、とてもそれを言うことはできない。それを言うと、次に明日の仕事に差障りが来るというようなことで申された点を確認をいたしておりまして、そうであろうという想像をして来ており、我々の組合員を通じてもやはり値切られておるということを確認して来ておつたというような次第でございます。従つて四月一日からこちらへかけて直つたかどうかということにつきましても、やはり我々賃金遅欠配は直つたところもございませんし、それから組合のほうからの報告でも、従来の値引きがなくなつたらどうこうしようという経済上の要求が改善されたためしもないし、手形で月給をもらつたというようなところもあつたしいたしますので、私どものほうでは、少しはよくなつただろう、我々がやかましく言い出したので、少しは緊張して悪いことをしなくなつたろうということではありましようけれども、全然なくなつたということはできないと思うのです。なお、そのことを裏づけするように、私どもに警視庁のほうの捜査課が、しきりに政府に対して背任横領らしいものがあるという感じもいたしますし、一貿易商社の社員で、会社に対する背任横領のごときにおいもするような事柄があるので、十分に我々は今内偵を進めておるということを言いましたのが、今から二十日ばかり前でございます。そのときに二カ月ほど以前から内偵を進めておるということを言明しておりましたが、そのような工合ですので、私は全くよくなつたとは思つておりません。
○大倉精一君 そこで局長にお伺いするのですが、まあ輸入食糧に関しては、食糧庁というものがあつて、いろいろお役所同士が相談、或いは協議さると思うのですが、その他の一般民間商社の関係ですね、例えば石炭とか、或いはその他の品物、そういうものに対するところの違反行為についてはどういうような措置をされますか。
○説明員(黒田靜夫君) 港湾の取扱い貨物の中で輸入食糧が一番大きな率を占めておりますので、料金につきましては、先ず輸入食糧について法律を励行するように進めて行つて、それからそれと並行して他の貨物についても料金が厳守されるように、或いは法律が励行されるように進めて参りたいと考えております。
○大倉精一君 そういうことは当然これは法律ができたとたんに、この法律を守るように指導監督をするということは当然なんですが、問題は、今までその実績が上つていないというところに問題があるのではないかと思う。従つてこれからもそういうふうに努めて行きたいということなんですが、具体的な一つの措置について……具体的な措置ということが非常に問題になると思う。問題はこの法律をきちんと間違いなく守らせて行く、そうしてこの法律の価値というものを十分出して行く、こういうことが問題になろうかと思うのですが、この具体的な措置について、いわゆる民間の品物について伺いたい。
○説明員(黒田靜夫君) 具体的な法律を励行さすための手段でございますが、輸入食糧につきましてこういうような申合せをやりまして、それが励行されなかつたか、或いは励行されているかということを、実際にこの十二月の末に出先機関に監査を始めさせまして、それによつて適切なる処置をとつて行きたいと思つております。又他の貸物につきましては、大きな荷主でありますところの石炭の組合、その他石炭の協会等を呼んで法律を励行するような趣旨を十分徹底さして行く、又輸入食糧の監査の問題が一段落ついたところで、一般の貸物にもそういつたような措置を講じて行きたいと思つておりますが荷主に対しましては、それぞれ大荷主、石炭とか、羊毛、綿花等についても、同じような、輸入食糧にできるような方法で進んで行きたい、かように考えております。
○大倉精一君 この問題は結局荷主のほうですね。荷主のほうの対策、措置ということを適切にやらなければ話は解決つかないと思うのです。それで港湾運送事業法によるというと、こういう違反行為に対するところの処罰は、専ら業者のほうが処罰と受けるという格好になつておるのですが、私は何らかの形において、やはり荷主のほうも拘束しなければいけないのじやないか。これは何となれば、この法律というものは、港湾業者というか、港運業者というものは弱い、弱いからそういうようなことを好むと好まざるとにかかわらずやられて行くのだ、こういうことですから、この弱いほうを処罰して、そして強いほうを放つておくということに相当大きな穴がある、こういうふうな工合に考えるのですが、運輸省としてこの法律について、やはり荷主のほうに対して何らかの形において一つの制裁を加えるように、法律を作るようなお考えはないかどうか。
○説明員(黒田靜夫君) この運輸の料金につきましては、海上運送法、それから機帆船による木船運送法、それから港湾における港湾運送事業法、陸上におきます通運事業法なり、いろいろ運送事業法がありまして、これにおきましては料金がまあいろいろ厚い薄い、大臣の権限の大きさい小さいの差はありますけれども、公益の秩序を守るという点から、或る程度のきまつた料金があるのでございまして、港湾運送事業が一番最後にできて、まだ二年しかたつておらないのでございます。陸上運送法、例えばトラックのようなものにつきましては、相当古い歴史を持つておりますし、いろいろ料金制度等につきましても経験を経ておるのでございます。海上運送法においてもそうでございます。これらの中で、荷主に対する罰則規定を設けている法律は、海上運送法にたしかちよつとあつたのですが、それも極めて軽い、軽微な罰則規定であつたかと思いますが、そうかと申しまして、やはりこの料金の励行はされなくちやいけませんので、荷主を罰すべき事項を入れたらいいかどうか、入れたら悪いか、いいかというような問題につきまして、十分検討いたしたいと考えております。
○大倉精一君 私は今日は港湾運送事業法だけに限定して申上げておるのですが、恐らく陸上でも、通運事業にしろ、トラックにしろ、その他にしろ、現在の状態はこの運送秩序が守られておると私は言えないと思う。これは料金の面からいつても、或いはその他の面からいつても、守られておるとは言えませんが、それは今日は触れませんが、ただここでこの港湾運送事業法という、こういう法律の特殊性に鑑みて、確定料金を設けて、そして港運業者を守るのだ、これを守るのだというところの特殊性に鑑みて、そういうものは必要なのじやないか。例えばたばこにしましても、これはもう光は三十円、ピースは四十五円、これ以上でも以下でもいけない、こういうことで、最近盛んにこの闇たばこを喫つておるやつを摘発して処罰をしておるようなんですが、私はこの港湾事業についても同じことが言えるのじやないか。つまりそういう料金を押しつけておるところの者も、何らかの形でもつて、制裁なり、或いは制約なりしなければ、根本的に解決はつかない、かように考えるわけです。で、そういうようなことは好ましくないとこの前も確かに課長さん、おつしやつたのですが、運輸省としてこういうことを研究なり、或いは考えておられるかどうか。
○説明員(黒田靜夫君) 運輸全体の調和ということも考えて行かなければなりませんので、大倉委員のおつしやつたような精神でもつて十分検討いたして行きたいと考えております。
○大倉精一君 次にちよつとお伺いしたいのですが、協定の第三ですか、港湾運送事業調査会が今度協議会ということになつたというお話があつたのですが、これは権限というものはどういうふうになるのですか。この機構の権限、委員会の権限というのは。
○説明員(黒田靜夫君) これは港湾局長の通牒による行政措置でございまして、法律で特に定められたものではございませんが、行政措置によつて運用をうまくやつて行きたいと考えております。
○大倉精一君 従来と違つたところ、つまり調査委員会と変つた点についてちよつと御説明願いたいと思います。
○説明員(黒田靜夫君) 従来と変りました点につきましては、協議事項の内容を具体的にはつきりさしたこと、それから構成メムバーに個々の労働組合の連中を入れるようにいたしましたこと、それから議事につきましてその結果を港湾局長に報告させるようにしましたことで、積極的に指導をやつて行きたいと考えております。
○大倉精一君 中央においては適宜話合いの場を作ると、こういうことになつておるのですが、中央においても地方のように一つのまとまつたものをお作りになる御意思はありませんか。
○説明員(黒田靜夫君) 中央におきましては、実際の問題が直接にぶつからないのでございまして、申合せ事項にありましたように、適宜必要があつた場合に運輸省と運送事業者と労働者の三者の中の話合いの場を持てば、それによつて十分間に合うのではないかと考えております。
○大倉精一君 兼田さんにお伺いするのですが、こういうような申合せについて、あなたのほうの体験からいつてこれではどうも不安だという点がおありになるか、その点について。
○参考人(兼田富太郎君) 結論を申上げますと、私どもはもう少し充実した立場からこうなつた場合にはこうなるのだというような具体的なことをきめてやつて行くことが一番望ましいと思いますし、従いまして、今までのところでは割合に抽象的で何がしかの不安があると、こういうふうに思つております。特に私どもが心配になります点は、例えば輸入食糧の問題で一本支払の一本受けということがきまつたのでございますし、これをそれぞれの港に周知徹底させることもきまつたのでございまするが、さてこれを具体的に仕事に移した場合に、どこかに故障があつて所期の目的を達することができないという場合に、私どもがし得るのは賃金が遅欠配になつて来たときに、経営者が正直に、輸入食糧の問題で突は運賃、料金が十分にもらえないから、諸君の賃金が遅欠配になつたんだというふうに正直に言つてくれればいいのですけれども、そうではなくて、何となく一般の問題を含めて賃金遅欠配が出て、どうしてこういうことになつたんだということでやいのやいのと言うたあげくの果に、こうなつたの、だということになると、今きめたことがスムーズに行つているか、行つていないかどうかわからないという、つまり私どもがそういう事態が起る以前に、ときどき当り前にやつててくれておるかというふうに確認をしに行く立場を持つておりませんし、又進んで確認をさしてくれるというふうにあけ広げて頂くという確認もできておりません。従つて私が最初に申しましたように、こういう場合にはこういうふうにするのだ、定期的にこういうふうにするのだというような具体的な事柄がもう少しなければ、今までの経過からして不安であるというふうに思うのです。併しただ行政権の中に我々民間人がはまり込むと申しますか、そういうことを私どもは希望いたしておるのでは無論ございません。従つて私どもは事柄が約束通りに実行されればいいのでございまして、このことを特に強調いたしますゆえんは、従来割合に話されたことが、約束通りになつていないということがたびたびありましたがために、どうしてもそういう今申上げるような、具体的にどういうような場合にはこうするのだということをきめてもらわないと、不安が残るというふうに思うのでございます。先ほど局長さんのお話の中にも、私どもの民間の監督についての、事業法を守つているか否かを調べるということも、十二月の末から始めたいというふうにおつしやいましたが、二十七日の私どもとの話合いの席上では、十二月一日から始めるというふうに私は聞きました。従いましてここで一カ月のズレがもう出て来たわけですが、一体これは失言なのか、そういう工合に変つたのかという点についても、私どもは曾つて運輸省が、失敬な言い分ではありますけれども、法律を守るということについての頑張りというか、熱意というか、そういうものにあき足らない、十分やつていて下さるのだと言い得ることができない要素が今までたくさんあつた。そういうことですので、特に私は口やかましく立入るようでございますけれども、暫らく癖がつくまでは、そういうふうにしてもらわないと、これは実行が伴わないのではないかという不安を、どうしても拭い切ることはできません。
○大倉精一君 これは今の御発言の中で、十二月一日の間違いだと思うのですが、如何ですか。
○説明員(黒田靜夫君) それは私の間違いでして、十二月一日からです。
○大倉精一君 そこで、私も疑問を持つておつたことを兼田君が言つたのですがこの協議会は適正料金を実際徴収しているか否かということを認識するために、経営者に対して帳簿なり何なりによつて、そのその適正運賃について確認をするということができるのですか、この協議会では。
○説明員(黒田靜夫君) この港運事業者の業務の監督は、法によりまして、出先の運輸省の役人で、証票を持つた者しかできないことになつておりますので、業務の監査につきましては、出先機関のそういう証票を持つた者に監査をいたさせることにして、監査をする場合にこの協議会でいろいろ問題が取上つて来ると、かように考えております。
○大倉精一君 そうしますると先ほどの御説明の中に、この協議会は運賃、料金の監視をするのだというような御説明があつたのですが、運賃、料金の監視というのは、結局業者の申請による以外にはわからないことになるのですか、その点はどうですか。
○説明員(黒田靜夫君) 先ほどこの協議会の協議事項を、具体的に四項に亙つて御説明いたしましたが、そのときにも、調査研究をやるのであつて、協議会自身としては、法に基く監査の権限はないのでございまして、監査をいたしますのは、証票を所持した者であります。そこでいろいろ違反の事実がありました場合には、協議会等で当然問題になりますので、そういつたようなところで、協議した結果が監査に現われることもございますが、監査自体としては、違反の事実があれば、協議会等を経ずに直接この委員の方なり或いは協会、組合のほうから海運局にいろいろと申出がありましたら、必要があればそれに基いて業務の監査をいたすことができるようになつておるわけであります。
○大倉精一君 どうも協議会という性格がおかしくなつて来たのですが、この協議会を設けられたゆえんのものは、恐らくこういうような法律違反を解消するのだ、こういうことをなくするのだ、こういうことが目的の重点だと思うのですが、そうじやありませんか。
○説明員(黒田靜夫君) その目的はその通りでございまして、それをなくするためにこういう協議会を作つたのでございます。
○大倉精一君 どうもそうしますと、協議会というものが、何かお義理にこういうようなものを設けたというようなふうに思うのですが、やはり、例えば証票を持つた者が帳面の監査をする、こういうような場合に、この委員会というものが立ち会うなり、或いは何なりというような権限がなければどうも工合が悪いのではないか。今まででもいわゆる証票を持つた者はそういう監査をおやりになつておつたと思うのですが、にもかかわらず違反が出ておる。だからそれだけではできないから、協議会を持つたのだ、こういう工合になつたのだと思うのですが、そうすると協議会というものは、どうも今のお話によるというと、何か監査委員について廻つたような格好で、オブザーバーのような格好で、どうもそういう目的を達し得ないように思うのですが、もう少し突込んだ権限を持たせるというお考えはありませんか。
○説明員(黒田靜夫君) 業務の監査は、法律に基いて、証票を持つた者だけがすることができるのでございまして、協議会が業務監査をすることは法では許されておらないのでございます。併しながら法律に定めましたところの料金を励行するのが目的でございますので、その目的に向つて協議会を活撥に活用さして行きたいと考えております。
○参考人(兼田富太郎君) 私どもも骨組といたしましては、今局長さんがおつしやつたようなことでいいというふうに了承をいたしておるわけでございますが、ただ先ほどから心配になるような点を申上げておるのは、一応商売人の帳簿を開いて見たり、乗込んで行つたりするということは、これは確かに役人さんでなければしてもならんことでしようし、私どもはそういうことを希望するわけではございませんが、この調査の結果がその協議会に報告をされたり、又運輸省側から業者にも労働組合にも積極的に報告を求めたりするという、この折角骨組をこしらえたのだから、この会議の中でそういうふうに定例に会議を開いて報告を、政府側の仕事の成果の報告をし、又政府側は民間に対して報告を求められて出て来た報告の真であるか偽りであるかというようなこともよく確認をして、その上で仕事をして行くというようなことに協議会の機構を、骨組を一応そういうふうにしたのだから、協議会のやり方を、運営の仕方をそういうふうにするという熱意がこの三者にほしいものだし、特に三者の中でも、運輸省が当該責任者でございますので、そういうふうにして頂きたいということを特に我々はお願いするわけですが、今私どもが問題にして解決がつきました輸入する米麦についての四百万トンは、日本の全取扱い貨物の七千万トンから見まするならば、実に一割に足りない少数の貨物でございまして、日本の港全体から料率が二割内外値引きをされておるということならば莫大な金でございますし、それが港湾労働者のあのルンペンのような状態になり、怪我が一番多いという、労災の最高の怪我の率を出している状態であり、外国の連中から、一緒に仕事をするという関係で笑われるという状態でございますので、私は労働者だけが何かエゴイズムを唱えて、早くやつてくれ早くやつてくれというふうにとられることを遺憾に思うのですが、これは日本の国全体の外国に対する恥の問題でもあるし、特に我々が国際会議などにときどき行つたり、連絡をとつたりしたとき、お前の国の日本の港湾は一体どういうふうになつているのだというふうで、私自身も恥をかく。おれたち船乗りにパンをくれとかコーヒーを飲ませろというようなことまであるわけでして、我々労働者が行儀が悪いということは十分責任は感じておる。感ずるけれども、行儀が悪いようにしているのは誰なのかといの問題になるのじやないか。労働組合がやかましく言うから不承々々腰を上げるのだという程度の問題とは違うのだ。もう少し本気になつてやるべき事柄なんだ。そういう観点に組合は立つておりまして、従つて政府に対して口やかましくお願いをするわけですので、この点はどうしてもあと残りの六千万トンぐらいのものについては、私は完全に法規通りに料率が守られておるとは思つておりませんし、必ず値切られているということが断言できますので、それが当り前にならなければ、日本の港は明るくならないということだけは明言できますので、これから先の仕事のほうが九割方大きいのだというふうに考えますときに、このような程度の協議会や仕事の腰の入れ方では私は遅いのではないか、足りないのではないか。従つて法律改正をして、そこの中に荷主を拘束することを入れるということと、それからそれを実際に監視して行くための官制の協議会といいますか、審議会といいますか、そういうものを作るということと、業界自身が自治統制能力を発揮するように育つて行くという育成の方針と、この三つの事柄はどうしても入れなければ、日本の港は明るくならない、こういうふうに私は思つておりますし、先進海運国の例もそういうことであろう、こういうふうに思つておつて、単に労働者の勝手気ままな主張を申上げておるのではな、ということを申上げておきたいと思うのです。
○大倉精一君 局長の説明と大分食い違つたところがあるのですが、局長のさつきのお話によりますというと、輸うことを我々は問題にして、これは国入食糧は港湾の荷物の大半を占めているというお話だつたのですが、今の兼田さんのお話だというと、輸入食糧というものは港湾の荷物のほんの一部分である、こういう工合に食い違つておるのですが、これはどうなんでしよう。
○説明員(黒田靜夫君) 私が輸入食糧が大半と申上げたとすれば間違いでございまして、重要な荷役の部面を占めておるという意味でお話申上げたのでございまして、輸入のうちでは最も量が多いのではないかと考えております。
○大倉精一君 それではその問題は了承しますけれども、今の兼田君のお話にもあつたように、私は輸入食糧だけに限定をして申上げているのじやなくて、港湾荷役の全般を問題にしているが、今までの兼田君の御意見のように、港湾運送事業協議会というものを官制のいわゆる審議会というようなものにして、いわゆる港湾業者の荷役能力を規制するとか、或いはいろいろな調査或いは監督をするとか、もう少し実のあるものにするつもりはありませんか。
○説明員(黒田靜夫君) いろいろな協議会、審議会を法的根拠に基いたものにするかどうかということにつきましては、従来ずつとこういつた審議会、協議会のようなものは、こういう事業法のものの関係では減らしたほうがいいのじやないか、縮小するような説が相当ありまして、いろいろの審議会とか会議というものは、経費を節約する意味で、漸減するような方式をとつて来ておりますが、併しながらこの運送事業法の励行は非常に大切でございますので、輸入食糧だけでなしに、残りの一般貨物につきましても、その励行を推進いたしましてこの協議会を活用して行きたいと考えております。
○大倉精一君 どうもこれはまだぴんと来ないのですが、観点を変えましてこの調査委員会なり協議会が若し当局のほうへ何か進言をする、或いは勧告する、こういつた場合にはこれはどうなるのですか。当局のほうはそれを直ちに実施励行ずるというような形になるのですか。
○説明員(黒田靜夫君) 地方の協議会から協議いたしました結果につきまして報告が参ります。各地方でいろいろ特色なり、ローカルな問題がありますので、それらの点を調整いたしまして、運送事業法の改正が必要であれば勿論改正をいたさなくちやなりませんし、又先ほど来申上げておりますように、料金を励行することについていろいろと要望があろうかと思うのですが、たびたび申上げるように、全国的にそういう改正の必要があるという報告が出て参りますと、これは改正に持つて行かなくちやならんと考えております。
○大倉精一君 改正とよくおつしやるのですが、改正も改正なんですが、例えばこの協議会が政府或いは当局に対して資料を要求するとか、或いは調査を依頼するとかといつた場合に、そういう場合においても必要に応じてというようなことになるのですか。或いは直ちに調査する、或いは資料を提出するという形になるのですか。
○説明員(黒田靜夫君) ちよつと私聞き逃がしたんですが、協議会の開催の要求の点でございますか。
○大倉精一君 例えば先ほどの局長の御答弁によるというと、協議会がいろいろの申入れをする、或いは調査をしてくれということを言う、必要に応じて、必要があればやるというようなことがあつたのですが、必要があればやるというのか、或いは協議会がそういうような意見を言い、或いは調査或いは資料の提出の要求をするといつた場合には、直ちにそれに基いて調査をおやりになるのか、或いは必要があれば調査をするというふうになるのか。
○説明員(黒田靜夫君) その点につきましては、協議会でいろいろ問題が出て参るかと思うのです。運輸省といたしましては、出先機関に適宜な方法で監査を実施いたしておりますので、それを更にこういう方面の監査が必要だということが協議会でいろいろ結論づけられて参りますならば、それを更に強化して行きたい、かように考えております。
○大倉精一君 そうしますれば、やはり委員会の要求に従つて要求には直ちに応じてやつて行く、こういうことでございますね。
○説明員(黒田靜夫君) その通りでございます。
○大倉精一君 それからもう一つお伺いしたいのですが、十二月一日から監査をされるということをおつしやつたのですが、その監査の結果、違反事項があるということが発見された場合には、どういうことになるのですか。
○説明員(黒田靜夫君) 法に定めた処分なり、或いは行政的な措置をとりたいと思つております。
○大倉精一君 法に定める措置ということになると、これはさつき私が申しましたように、業者に対してのみ処罰条項があるのですね。従つて十二月一日から監査をやられた結果、違反事項があるとすれば、業者に対して取消しなり或いは罰金なり、そういうことをおやりになるのですか。
○説明員(黒田靜夫君) そういうことでございますが、それによつても目的を達しないような場合には、荷主に対する何か処罰の方法を研究しなくちやならんと考えております。
○大倉精一君 私はここで要望をしておきたいのですが、と同時に御意見を承わつておきたいのですが、今まで殆んどそういう違反事項について何ら措置されていなかつた、放任されておつた。そして今急に監査をやつて違反事項があつたからといつて業者だけ処罰する、こういうようなことが一体合理的なやり方かどうかということですね。もつとほかに何かこれに対して、これを直すような方法をお考えになつておられないかどうか。
○説明員(黒田靜夫君) 今まで何もやつていなかつたのではないのでございまして、監査をいたしましてその結果によつて励行しろということは、機会あるごとに出先からも指導させているのでございます。更に輸入食糧につきましては、四月一日からそれらに値引きのないような措置を、食糧庁と連絡いたしまして、とつて参つておるのでございまして、このように今後励行の運動と申しますか、指導を積極的に一層強化して参ることによつて、ほかの貨物につきましても励行されるのではないかと考えております。
○大倉精一君 私はこう考えるのですが、今までも監督なり指導なりをおやりになつておつたことはこれは間違いないと思うのですが、問題はその結果において、何にも監督をやつていなかつたような、それと同じような結果になつている。一割乃至二割の値引きというものは公然と行われている、こういう状態になつておつたのですが、今度監査されて、その結果、そういうものが一般貨物にもある、或いは輸入食糧にもある、こういうことになれば、これは運輸省としてその業者に対して、港運業者に対しまして確定料金をとるということを運輸省が一つ肩を入れて、そういう状態に引戻す、こういうことをおやりになるのが至当じやないかと思うのですが、この点はどうですか。
○説明員(黒田靜夫君) 運輸省が確定料金を励行するようにいろいろな措置をとることは、これは勿論いたさねばならんことでございますが、運輸省みずからが民間の契約によつたものを、これを国の事業として料金をとつて行くということはちよつと考えられないのじやないかと思つております。
○大倉精一君 どうもそこの辺が僕はわからんのですが、民間の契約した料金がいわゆる確定料金に下廻つておつた場合、いわゆる法律に定まめたところの、確定されたところの料金というものに下廻つたところの民間の契約があつた場合、それと法律との関係はどうなんですか。
○説明員(黒田靜夫君) 法律は、料金が励行されない場合には港運業者に対して罰金なり登録の停止、業務の停止を運輸大臣がすることができるようにきめてあるのでございまして、それ以上のことは現在の法律ではできません。
○大倉精一君 どうも混同されておると思うのですが、指導監督をするということは、これは法律上そういう任務があるわけですね、運輸省として。従つて指導監督をするという任務と責任を運輸省にとつてもらわなければならんと思うのですが、いわばこの法律の番人ということになる。法律の番人がこれ以上の権限がないからということで、徒らに二十二条の罰則のみに頼るということであれば、もう指導監督なんというものは放りつぱなしにしておいて、この事実があつたときに罰則を適用すればいい、こうなるのですが、それでは運輸省として指導監督の責任、任務というものが果せないのじやないか。従つてそういうものがあればこれはいかんじやないか。こういう料金を全部払いなさい、とりなさい、こういうことを強く監督をし指導をする、こういう任務と責任があると思うのですが、その点はどうなんですか。
○説明員(黒田靜夫君) おつしやるように、料金を守りなさいということに積極的に指導監督する必要はあろうかと考えております。
○大倉精一君 それを十二月一日に監査ということの機会に、運輸省として積極的にこの確定料金を守らせると、こういう熱意でもつておやりになる必要があると思うのです。それに対しては、やはりこれはもう業者はやれないと思うのですが、業者はその商社に対して、荷主に対して、これは安いから法律違反だからいけませんからこれだけ上げて下さいと、これは業者は言えないから、この法律の番人が言つてやらなければならん。それで初めてこの法律というものが守られて行く。でないと法律というものがあつても、やつぱり弱者は強者に食われるのですが、そこで番人がおるわけなんです。その番人にそういう努力を積極的に一つやつてもらつて初めてこの法律が守られる、こう私は考えるのですが、そういうような御意見がおありや否やということです。
○説明員(黒田靜夫君) お説のようにやつて行きたいと考えております。現に食糧庁とか石炭の協会に対してはそういう働きかけをやつておるのであります。
○大倉精一君 そうしますというと、まあこれにはいろいろな、得てしてこういうものには、こういうことを言つちや変ですが、裏街道があると思うのです。そういうものを乗り越えて、今度の監査の結果、通常料金がやられていないということであれば、運輸省としては荷主に対しても、業者に対しても、確定料金を遵守しなさいと、こういうことを強く勧告をしてやつて行くと、こういう工合におやりになるわけですね。
○説明員(黒田靜夫君) その通りでございます。
○大倉精一君 それから最後にもう一つお伺いしたいのですが、この申合せ事項、中身如何によつては、非常に結構だと思いますが、これは抽象的な部面が相当多いと思うのですが、この内容については、会談をやられたところの六者の方が全部同じような意見であつて解釈も皆一致した解釈であり、又字句の認識その他もびしつと一致した認識解釈の下にこの申合せが作られておるかどうか、この点について伺つておきたい。
○説明員(黒田靜夫君) 六者ですべて同意した申合せでございます。
○大倉精一君 これは具体的な問題になると、それはそういうつもりじやなかつた、おれはこういうつもりで言つたのだということはございません。
○説明員(黒田靜夫君) 六者のときには労働省の労政局長が調停役としてやつておつたのでございますが、そのときにこういう申合せに皆さんが同意しましたので、特段の異論はないと考えます。
○参考人(兼田富太郎君) 私のほうに関係がございますのでちよつと申上げておきますが、その何項でございましたか、中央において運輸省、業者団、労働者の代表か労働組合か、その三者の話合いの場を持つと、こういうことになつておるところについてでございますが、私どもは随時話合いの場を持つということで、つまりそれは三者で話合うのであれば、三者のうちの一者がやつてほしいということを申し述べた場合に、いや、おれのほうはやる必要がないということで、結局やらないことになるというようなものなのか、それとも一者だけでも言えば、やつぱり話合いをするものなのか、その点とそれから話合うといつても、その中身の事柄については、それはあなた方と話合う必要はないと考えると、つまり議題に載せることについていけないとかいけるというふうな反対的立場があつて流れてしまうようなものなのかどうなのか、そういう点が私どもは実はまだ不明確で、従いまして、卑近な例で申上げますならば、運輸省さんの機嫌のいいときはやつて頂けるかも知れんが、機嫌が悪くなつたらこれはだめになるのじやないかしらというほどの気がいたしておりますが、それも経営者と運輸省のほうの側に我々のほうと、三者でございますので、もう一人賛成をしてくれればやれるというような事柄もありましようけれども、今般の我々の闘争の経過を見ましても、六者会談と申しましたけれども、労働組合をのけておるあとの五者は、皆じいつとして成り行きを見ておつたほうの側であつて、労働組合のほうががあがあやかましいことを言つたというような建前からいたしましても、私はなかなかにその中央における話合いの場を持つということが、単に話合いの場であるんだと、だからそうやかましく言われてもこつちにも都合があるというようなことになつて来ると、流れてしまうものではないかというような心配がありますので、口頭で何がしかの了解は頂きましたが、つまりそれはそんなことはない、やはりやることはやろう、一カ月に一回ぐらいなところでというふうな言葉は頂いておりますが、今一つ明確にはなつていないので、若しも将来一つの議題を提供して開いてほしいというふうな場合があつた際に、そういうことがなければ幸いでございますが、いや、今都合が悪いから待つてくれとか、いや、どうだとかいうことになりかねないのではないかという私は心配をそこの個所については持つております。
○大倉精一君 その点局長に一点お伺いしておきたいのですが、今のお話て行くというと、どうも解釈がまちまちで、有名無実になつてしまうという虞れがあるのですが、この中央の運営はどういうことになるのですか。
○説明員(黒田靜夫君) これはお互いに三者の間で誠意をもつて取りきめたことでございまして、三者の間でこういう申合せ事項をいたしました際に、事がうまく円満に運用できて行くような取りきめをいたしたのでございまして、その間特別に何らのわだかまりもなかつたのであります。そのときに口頭の申合せではございましたが、局長が必要と認めたときにこういう三者の協議会をやるので、これは協議会を事ごとに頻繁にやつても困りますし、又問題がなければ結構なんですが、問題がありましたような場合で、それが三者が集まる必要がありました場合には、私といたしましても話合いの場を持ちたいと考えております。
○大倉精一君 そうしますと、この必要に応じという判断は局長がおやりになると、こういうことですか。
○説明員(黒田靜夫君) あのときの申合せではそうでございます。
○大倉精一君 だとすれば、局長さんとしては、例えば港湾業者なり、或いは労働者なんという方面から問題を提起されて、こういう問題で話合いをしたいと、こういう申出があつた場合に大体お開きになる、まあよほど事情がない限りは開くのだ、こういうふうにお考えになつているかどうか。
○説明員(黒田靜夫君) その通りでございます。
○大倉精一君 最後に関連してお伺いしたいのですが、現在のこの港湾業者の適正規模というものが非常に私は問題であろうと思うのですが、この登録基準というものについて、今までのままではどうも私は工合が悪い、もつと基準を引上げなければいけないのじやないか、でなければ健全なる港湾専業の公正な規模といいますか、そういうものができないのじやないか、そういうものも原因して荷主の争奪戦が不当に始まる、こういうようなことが考えられますので、この港湾業者の適正規模の引上げというようなものについてお考えになつているかどうか。
○説明員(黒田靜夫君) 業者の適正規模という問題につきましては、お話の通りでございまして、何らかの方法によつて健全な発達を考えなくてはならないかと考えておりまして、今のところ協同組合のようなものでも作れば、それによつて数社が集まることになりますので、基準は引上つて行くのじやないかと、そういう方向に向つても指導するように進みたいと考えております。
○大倉精一君 その点についても十分に一つ研究をして頂いて、健全なものにして頂きたいと思うのですが、この問題については、私は港湾、港運行政の全般的な問題として、根本的な問題として非常に重大な関心を持つておりますので、本日は質問はこれで終りますけれども、私はこの申合せなり、本日の局長さんのいろいろな御説明によつて、この港湾事業法というのは必ず守られて行く、かように確信するのですが、そのような一つの将来の経過を少し見せて頂く。従つて、それによつては更に又、この委員会において問題にしなければならんかも知れませんが、その点もお含み置きの上、一つ十分遺憾のないようにお願いしておきます。
○一松政二君 私は中途から伺つたのですが、今の大倉さんの質問に対してですが、ちよつとあとそういうことはないだろうと思うけれども、今の食糧の輸入業者、食糧庁、つまり農林省の代理行為をする……、そうすると、手数料だけもらうことになるのだろうが、今の大倉委員のお話を聞くと、つまり協定料金をどの程度下廻つているのか知りませんが、下廻つた契約になつておる、そうすると、その契約した本人は結局農林省、食糧庁になるような気がするのですが、食糧庁の代理でもつてやつておる、その代理とか本人とかいうのはどうでもいいが、その食糧庁は、その港湾の荷役料をそういう規定の料金で支払つているのか、或いは契約の料金で支払つているのか。つまりそこに定価表ができておる、そこで役所としては、定価表によつて請求されていることはないかというちよつと疑問が起つたのですが、或いは実際に若し輸入業者が港湾荷役料を値切つて、そうして契約をして、それがそのまま食糧庁に、食糧庁がその値切つた運賃でそのまま払うなら、普通日本人の考えから言えば、何も別に自分には一文にもならないのですから、そんなものは値切られなくともいいという気がするかも知れないというちよつと疑問が起つたのですが、その食糧庁の支払は、いわゆる法律で定めたところの賃金によつて行われておるのか、或いは実際に港々によつて違うかも知れませんが、その契約の荷役料によつて支払うのかどうか、はつきりしておりますでしようか、それを一つ。
○説明員(黒田靜夫君) この問題は食糧庁と輸入商社との取りきめでございまして、私実は聞いたことはあるんですが、はつきり記憶にないのでございまして、これは港政課長から説明いたさせます。
○説明員(中野大君) 今のお尋ねの件でございますが、食糧庁といたしましては、公示料金を或る程度含めまして、それが十分支払われますような指定単価というものを設けてございす。その指定単価によりまして、輸入商社が港湾運送業者と港湾運送の契約を結ぶわけでございます。その際には、公示料金通り支払われるように、食糧庁から今申上げましたような指定単価が下りて来るわけでございます。
○一松政二君 そうすると、ちよつとややこしい問題が起きやしないかと思うのですが、一方では政府に対して、政府ということは一応国民と考えてもいいのですが、一方では公示料金で請求をして、その差額は、今度公示料金を下廻る契約は、これはまあ腕次第、値切れば値切つたほうが得だというので結局値切る、そうしてそこべ代理行為というやつが食糧を輸入して来て、そうして一定の口銭をもらつているわけで、今は政府に競争した値段で売込んでいるわけではないと思う。結局ただ代理行為として後者がもらつているはずだと思うのですが、そうすると、その荷役料金を値切るということが一体それは許されるのか許されないのか、その辺を一つ、港湾局長でそこまで突きとめていらつしやらなければ、私は今ここで、私自身もはつきりしてないけれども、そうだとすれば、そこにつまり頭をはねているという問題が起つて来て、頭をはねる行為が一体代理契約の上において許されるようになつているのかなつてないのか、その辺を突きとめてみたいと思うのです。従つて私は、この問題はこれは輸入業者と食糧庁を呼んで聞いてみないと、その辺の代理契約などが、私自身としてもはつきりしておりませんから、港湾局長もその辺がはつきりしてないようだし、課長もそこまで突きとめてお考えになつていないのじやないか。そうすると、その法律関係で代理契約の内容が一体どういうことになつておるのかという問題まで一応遡つてみたいと思うのですが、併しこれは他日に譲ります。今日は非常に長くなることを恐れますからこれは他日に留保しておいて、このことは一つ研究しておいて、食糧庁とも御相談の上……。それからその間に、つまり得てして、そういうことになると不正が行われやしないか、或いは買収饗応というようなこと、そういうことが行われないことを希望するのですから、そういう温存の地域があつてはならないわけなんです。明白なただ口銭だけはつきりしたものがとられておればいいはずと思いますから、その辺をはつきりしておいて、次の機会にそれを私は譲りますから、よく調べておいて下さい。で、私は大倉さんの質問に対してはいろいろ意見はありますけれども、今日は一応差し控えておきます。
○理事(重盛壽治君) この問題に対する御質問ございませんか。
○大倉精一君 この前の委員会のときに、たしか重要物資に対する何というか運賃、料金収入表というのですか、それの資料があつたら出してもらいたいということをお願いしておきましたが、これはどうでしようか。
○説明員(黒田靜夫君) 資料は出ておりませんでしたので、これからお伺いしまして必要な資料を取り揃えたいと思います。
○大倉精一君 この資料ができるかどうかわかりませんので、これは一つ又委員会が終つてからお聞きして、又お願いしたいと思います。
○理事(重盛壽治君) 一応この問題はこれで打切りたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(重盛壽治君) さようにいたします。 ―――――――――――――
○理事(重盛壽治君) 次に、日本国有鉄道の運営に関する件を議題といたします。 植田鉄道監督局長より、昭和二十九年度の日本国有鉄道補正予算に関して御説明を伺います。 ちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(重盛壽治君) 速記を始めて。
○説明員(植田純一君) それでは日本国有鉄道の補正予算を提出いたすことになつておりますので、大体その骨子を、お手許にお配りいたしました資料によりまして御説明申上げたいと思います。 この二十九年度予算に対しまして、次に補正の増減がございます。この「災害その他」とあります欄が、今回災害その他の事情を加味いたしまして計上いたします数字でございましてこの「一般収支の増減」とございますのは、これはかねて節約を計画いたしております数字でございます。その合計が補正の合計でございまして、一番最後の欄が新たに補正いたしました数字でございます。 それで先ず損益勘定の運輸収入でございますが、これはこの年度当初の予算に比べまして、旅客はまあ幾分殖える、一般的に申しまして殖える見込みでございますが、貨物が非常に減収の度が多くて、全体的に申上げますと、運輸収入の減ということが見込まれておつたわけでございます。それに今度災害等によりまして収入が減りますのを加えまして、運輸収入におきまして旅客貨物合せてトータルで約十三億の減少を見込んでおります。これは実は国鉄の見込みにおきましては、更にもう六億程度減収を予想されておつたのでありますが、いろいろ検討した結果、十三億の減収という数字を出したわけでございます。雑収入におきましても、これは我々の見通し通りの減収をいたしますので、合計におきまして、運輸収入におきましては二十五億の減収が予想される状態でございます。 これに対しまして損益勘定の支出の面でございますが、この経営費におきまして、今回災害その他で三十七億余りの増を見込んだわけでございます。これは災害関係におきましての数字でございまするが、災害の中でいわゆる青函の海難関係の経費、弔慰金でございますとか、或いは船の引揚費でございますとか、海難関係の経費と、それから一般災害の関係の経費でございますが、海難関係の経費は大体におきまして要求通り見込んでおりますが、一般災害におきましては相当の削減を、査定いたしておるわけでございます。なおそのほかに一般経費、既定経費の若干の節約等を見込みまして三十七億という経営費の増加を見込みまして、この節約額の三十億を差引きまして六億七千万円の増を計上いたしました。この資本勘定への繰入十四億を減じておりますが、これはこの資本勘定への繰入を減少いたしまして、借入金を資本勘定におきまして、後ほど説明いたしますが、計上いたしておりますので、損益勘定の収支のバランスをとる意味におきまして資本勘定への繰入を減少いたしております。又予備費は二十億ございましたのでございますが、そのうち十八億を減少いたしまして、支出におきまして合計二十五億、収入減に見合うところの二十五億というものを支出におきまして減少いたしておるわけでございます。 次に、資本及び工事勘定でございますが、この資金の面におきましては、先ほど御説明申上げましたように、損益勘定からの受入が十四億減りまして、借入金を三十二億新たに殖やしまして、差引き十七億九千万円という増加ということになつております。一般収入の減が二十八億、これは主として債券の発行が予定通り参りませんので、これだけの節約を予想しておつたのでありますが、この二十八億の減を差引きまして、資金勘定におきましては差引き十億の減ということでございます。 これに対します支出の面におきましては、今回殖えましたこの十七億を建設費に七億、改良費に十億九千万円計上いたしております。この建設費につきましては、この当初の二十五億で建設計画を続行するのに非常に苦しい状態であつたのでありますが、この七億の資金手当をいたしまして、何とか本年度は細々ながら切り抜けて参りたい、かように考えているわけであります。又改良費のほうは、災害関係でございまするが、このうち、青函連絡船が御承知の通り損害を受けましたので、差当り貨物船を二隻建造するという方針の下にその経費を計上いたしておりますと共に、この改良費に属する一般災害の経費を計上いたしておるわけでございます。 以上のようにこの資金の手当は三十二億ということにきまつたわけでございます。国鉄の当初の要求におきましては、鉄道の新線建設を含みまして約八十億、ざつと申しまして八十億の資金が要るということであつたのでありますが、これが三十二億ということになつたわけであります。これの点は只今申上げましたように、予備費の充当であるとか、或いは収入の面における若干の増額であるとか、又経営費におきますところの節約、建設費におきますところの削減等によりまして、この災害関係におきましては、実質的には三十二億の手当によりまして、一般災害の面におきまして二十数億程度削減を受けた、査定を受けたということになつておりまして、この点は全般的に非常に財政資金が窮屈な状況でございますので、この程度で賄つて参りたい、かように考えておるような次第でございます。 非常に簡単でございますが、補正予算の全貌と申しますか、骨子と申しますか、御説明を申上げました次第でございます。
○理事(重盛壽治君) それでは御質疑のおありの方は御質問願います。
○大和与一君 借入金が三十二億あつたという御説明がありましたですが、そうすると相当まだ足りないのですが、もう一度足りない分はどうするかということをもう少し細かく説明して頂きたいと思います。 それからもう一つは、年末手当なんか別にこの中には勿論入つていないと思いますが、これはどういうふうにするか。
○説明員(植田純一君) 災害のうちで只今申上げましたように十五号台風の青函の海難関係経費は大体これで見ておるわけでございますが、一般災害、この十四号までの災害であるとか、或いは十五号におきますところの一般災害におきましては、或る程度の削減を受けたということになつております、要求に対しましては。只今申上げましたように、運輸収入におきまして約六億程度の増加を見込んでおります。当初国鉄の要求としましては、運輸収入におきまして六億程度の増加を見込んでおりますし、又予備費も実は十八億減少いたしまして、残り二億というふうに計上いたしましたので、この面におきまして当初国鉄が要求しました数字に比べまして八億余計に予備費を供出しておるというようなこと、又燃料費その他におきまして既定経費で約五億くらい更に節約をしておるというようなこと等によりまして、経営費のうちで本当にこの災害関係のいわゆる査定は、約十六億程度になつております。又改良費のほうの災害の査定は約七億程度になつておりまして、合計二十四億程度のものが災害費におきますところの査定ではないか、かようて考えておるわけでございます。実はこの程度の削減によりまして、国鉄経理としましては勿論非常に窮屈ではありまするが、この程度の査定で何とか今年度は切り抜けて行かなければならんのじやないか、やむを得ないのじやないか、まあかようなふうに考えておるわけでございます。 なお、お尋ねの年末手当等につきましては、今回の補正の要因と申しますか、要素といたしましては考えておりません。
○大和与一君 委員長もいろいろお忙しいことを初めから聞いておりますので、この国鉄問題は継続審議に付して頂きたい。開催の期日を三日ぐらいにしてもらいたいと思う。今日は総裁、副総裁出ておられませんが、この次は必ず出て頂く、こういうようなことのお約束をして、今日はまあ簡単にお伺いしたいと思う。 もう一つ、運賃値上げについてはどのようにお考えになつていますか。
○説明員(植田純一君) 申上げるまでもなく、今回の補正につきましては、その議論は勿論やつておりません。来年度の予算の編成におきまして、これもまだ突き進んだ論議に入つておりませんが、国鉄の財政状態、来年度の見通しを申しますると、相当の資金不足が予想されるわけであります。これに対しまして、この資金をどういうふうな手当をするかという点につきましては、いろいろ検討しなければなりません問題でありまするが、現在のところまだ検討の状態でございまして、はつきりと運賃値上げということが、果してそういうふうなところに持つて行くかどうかというような点につきましても目下検討中でございます。
○木島虎藏君 ちよつとお尋ねしますけれども、今の青函関係の災害の額ははつきりしたのですか、まだはつきりしませんか。大体どのくらいに見込んでおられるのですか、洞爺丸の関係、この予算でどのくらい見込んでおられるのか。
○説明員(植田純一君) いわゆる青函の海難関係、洞爺丸の関係のいわゆる船の引揚費、或いは弔慰金等の措置におきますところの経費といたしまして、損益勘定におきまして大体十一億程度、大体青函海難関係で損益勘定大体十一億程度だと思います。又工事勘定は、先ほど申しました新しい船を建造する、二隻建造する、これの費用を計上いたしておるわけであります。
○木島虎藏君 大体見込まれるものは見込んであるんですか、この予算に……。
○説明員(植田純一君) 青函海難関係におきましては、大体この国鉄の要望しておる線は見込んでございます。ただ極く僅か、そのうちの一部分は既定経費の節約を充当するという面が多少あるのでございますが、大体におきまして海難関係の分は見込んでございます。
○木島虎藏君 そうするとこの予算では、先ほどのお話で貨物収入に六億ばかり、ちよつと水増しというか、不安定な要素がある、収入のほうに……。それから節約のほうに五億ばかりの燃料費の節約を見込んでおる。差引十一億ばかりですね、なかなか苦しいところがある、こう理解してよろしいのですか。
○説明員(植田純一君) 只今御指摘の通り、数字はそういうことでございますが、この節約の面におきましては、石炭費だけではございません。そのほか、雑費等におきまして大体五億程度の節約を更に見込んで、既定経費の節約を見込んでおる、かような状況でございます。
○木島虎藏君 そうすると貨物収入のほうは……。
○説明員(植田純一君) この旅客収入の増と、貨物収入の減、この差引全体におきまして大体運輸収入におきまして六億、国鉄の見込よりも殖えておるわけであります。旅客の増と貨物の減と、両方合せまして差引六億の増になる、かような状況でございます。
○木島虎藏君 そうすると節約のほうは国鉄としてやろうという御意思があるんだからできそうだが、収入のほうはちよつと自信がない、こう理解してもよろしいんですか。
○説明員(植田純一君) 収入の状態は今後どういうふうなカーブを迫るかということでございますが、国鉄が当初考えておりました見込みと、この査定と申しますか、最終的にきまりました線とがその程度食い違いがあつたということでございますが、目下のところこの程度の収入が挙げられるんではないかという見通しの下に、この決定を見たわけでございます。
○木島虎藏君 そうするとその建設線の七億というものは、どうでもやらなければならんわけですか、そういう不安なものがあるのに……。
○説明員(植田純一君) 新線建設につきましては、いろいろと御議論もあろうかと思いまするが、この新線建設を本年度は細々ながらでも何とか継続して行くという方針をとつておるわけでございます。そういう前提の下に、実はこの面におきましても国鉄の要求としましては十一億たしかあつたのでございますが、七億ということで何とかつないで行きたい、かように考えております。
○大和与一君 その新線建設は大体継続的なものでしようか。
○説明員(植田純一君) その通りでございます。従来やつておりますものを何とか続けて行くという程度のものでございます。
○大和与一君 国鉄にお尋ねしますが、調停委員会の斡旋案が出て当局がそれを受諾をされたと聞いておりますが、大蔵省はそれを了解しておられるのでございますか。
○説明員(井上正忠君) 調停委員会の斡旋案を受諾いたしました経緯につきましては、調停案の前文にもございますが、国鉄の給与が非常に最近見劣りして来たということと、それからもう一つ、かねがね組合との間に現在の給与の立て方につきまして、将来よくして行こうという方向の下に専門委員会を持つておつたのでありまするそういう点におきまして、我々も調停委員会の御指摘の通りの点も全部が全部とは申しませんが、若干の点におきまして給与を向上して参りたい。その何らかの方法ということになりますと、今の職階の立て方、給与制度の立て方につきまして検討しながら、機会がありましたらできるだけそれに乗つかつて参りたい、こういう思想を持つておりました。給与総額の枠その他予算的の今大和先生の御質問でございますが、この点になりますと、大体におきまして問題が来年度の給与を食う要素が大きいものでございますから、今年はもう残すところあと四カ月でありますし、そういう点におきまして我々としましていろいろと検討したのでございますが、まだ来年度の給与総額の枠、或いは予算につきましては折衝が始まつてはおりませんが、いずれにしましても当面の問題、或いは従来の今申しましたような問題の解決、或いは当面の闘争の問題、そういうようなもの、或いは調停委員会で長い間この問題につきましてはいろいろな方面から御検討下さいました。そういう点で又問題もあの調停案に、中は労使の間で解決して行けと、こういう御方向のようでございますので、OKいたした次第でございます。
○大和与一君 そうすると一応くれることにはきめたけれども、ではそれを実施するのはいつ頃というような目安でOKになつたのですか。
○説明員(井上正忠君) 内容次第の問題もございまして、ベース・アップがない場合には、しよつちゆうこれだけの大きな四十数万人の給与制度というものは決して完璧ではございませんので、一部の補正はやつております。で、結局は予算次第、給与総額次第の問題でございますが、少くとも当局、組合とも本問題につきましては賢明でありたいと思いまして、できるものからやつて行く、こういう一つの行き方もあると存じます。又大蔵省なりその他の折衝の問題、来年度の予算の枠になりますと、或いは給与総額の枠になりますと、もう少し時間を籍しませんと、その辺の見通しにつきましては今のところ申上げられないということでございますが、差当つての問題としてもできるところからやつて行く、やつて行きたい、こういうふうな気持でおります。
○大和与一君 一応OKになつた以上は必ず実行する、完全にやる、こういう肚でOKになつたのでないことになりましようか。重ねてお尋ねしますが、大蔵省は了解しておるのか。総額は幾らくらいにお考えになつておるか。給与総額を変えられてもできる、必ずやる、こういうふうになるのですか。もう一遍お尋ねいたします。
○説明員(井上正忠君) 今の大和先生の御質問のいろいろな点につきましては、今後の問題もたくさんございますので、今ここではつきりとお答え申上げられないところもございますが、併しあの調停案を受けましたにつきましては、我々としても、我々の努力を全面的に活用いたしまして、あの調停案の御趣旨に副いたいと思つております。ただ問題は今度の調停案は、今後の問題について組合と相談してやつて行け、こういうことでございますので、今後ともまあ組合のほうがお受けになりますのか、或いはあの案を蹴られますのか、その辺のところはもう少し我々も調停委員会に対して確認いたさなければいけない問題でありますが、その次第によりましては、我々として全力を尽してやつて参りたい、こういうつもりでおります。
○大和与一君 そうしますと内容を正確に検討、結論を出してなくても、政治的というか、或いは現実的にというか、そういう気持のほうが強いんで、それじや受けようと、こういうことになつたことになりますか。
○説明員(井上正忠君) 外部の関係もございますので、あすこでも我々のほうの答弁では、経理上将来非常に困難を予想せられるかと、こういうことを申しておりますので、そういういろいろな外部との折衝の条件がございます。併し問題の扱い方としましては、できるものからやつて行くと、又そういう外部の情勢その他がうまく行くことも我々努力する、そういう条件が加わりますれば、それにつぎ足して又やつて行くという方法をとらざるを得ないのじやないか、こういうふうに思います。
○大和与一君 できるものからやつて行くのは結構だと思うのですが、やや時間がかかつても必ずやる。そのためには給与総額を動かさなければならなくなる、動かす、そのためには大蔵省に了解を必ず得させる、こういう十二分の自信と御決心での御計画だと、こういうふうに今日は了解してよろしゆうございますか。
○説明員(井上正忠君) まあそう念願いたしているのではございますが、皆さん方の御協力も今後本問題につきましては大いに得たいと存じているわけでございます。
○大和与一君 それじやこれもまあ宿題にしておきます。 それから次、今回の公安官が国鉄の職員をまあふん縛つたという話になるのですが、この新聞を御覧になつたと思うのですが、十一月の二十六日、職員が職員を縄でくくつて引つ張つた、それに対してどういうふうにお考えになるか、先ずその心境から聞きたいと思いますが。
○説明員(久留義泰君) 御承知のように国有鉄道の公安職員のその職務は、その列車、停車場その他輸送に直接必要な施設内において公安を維持することを職務としている職員であり、併せて地域内におきまする犯罪の捜査権限を有する特別司法警察職員でございます。その根拠は、昭和二十五年八月法律二百四十一号の鉄道公安職員の職務に関する法律と、それから昭和二十四年十一月発四百六十六号の鉄道公安職員基本規程その他でございます。先ほどの件でございまするが、その職務に基きまして、運輸の阻害行為、又犯罪の発生に対処したのであります。
○大和与一君 ちよつと答弁が違うのですが、そうすると、まあ総裁が若し悪いことしたら総裁に手錠をかけることができるのですか、そうしてそれを誰が命令するのですか。
○説明員(久留義泰君) 司法警察権の問題になると思うのでございまするが、先ほどもちよつとお話申上げましたように列車、停車場その他輸送に直接必要な施設内における犯罪の捜査権があるということであります。従いまして直接輸送に必要のない施設内であるとか、或いは一般地域外における犯罪については、犯罪捜査権はございません。
○大和与一君 それはあなたのほうの勝手の解釈で、手錠をはめて引つ張つて行くということも拡大解釈ということが言えると思うのです。対策本部というのはどういうところから作つて、公安本部長は対策本部のどういうふうな地位におられますか。
○説明員(久留義泰君) 対策本部とおつしやいますが、私は本庁における対策本部の役割は何らございません。
○大和与一君 そうすると今回のこの逮捕ということは、対策本部から命令第一号で何か出ていますね。これは公安本部長は何ら知らんというわけですか。
○説明員(久留義泰君) それは、お伺いしますが、本庁の対策本部の指令でございますか。
○大和与一君 そういうふうに……現場長に対してですから、国鉄本庁でしようね。そういうことを知りませんか。
○説明員(久留義泰君) 東京鉄道局におきまして対策本部というようなものを臨時に、闘争に対する対策本部というものを設定したというような話はちよつと聞いたことがございます。
○大和与一君 ちよつと聞いたことというのはどういうわけですか。この中にはちやんと、直ちに警察署長に告訴状をもつて退去方実力要請を行え連行するには公安官でやれ。告訴状は駅長がやれ。とちやんと詳細に書いてある。そういうことを御存じなくて、部下の公安官が勝手に同じ同僚、同じところに働いておる職員を手錠をかけて引つ張つて行くということができるのですか。
○説明員(久留義泰君) その書面でございますれば、東京鉄道管理局長が設置いたしました対策本部の指示であろうと思います。これにつきましては、私はその書面は拝見いたしましたが、私の出したものではございません。
○大和与一君 そうすると公安本部長はこれは知らんから各鉄道局だけでやつて、そうして而もその公安課長が局長の指示に従つてどんなことをしてもいい、こういうことになりますか。
○説明員(久留義泰君) その対策本部の決定、経緯について私は参画しておりませんのですが、その指示の内容を見まするに、管理局長において事態の収拾上必要と認めたものであつて、適切な措置であつたと思つております。
○大和与一君 そうすると他のなには門司でもあつたし、あつちこつちであつたのですが、それに対して公安本部長は別に知らん、そういうことですね。本庁でそういうことがきまるならば、恐らく全国各地に、やはり各地方本部に総裁が何か言つておると思うのですが、その計画に本部長は全然参画していないのですか。
○説明員(久留義泰君) 一般的に申しまして、地域内におきまして犯罪が起きたらどうするか、或いは正常な輸送を妨害する行為があればどうするかということは、先ほど申上げました基本規程或いは鉄道公安職員の職務に関する法律等を中心に、その他関係法令によつて、平生通りにやつておればいいことでありまして、特に今回集団的に刑事犯罪に触れる場合が多いから注意せよというような総裁の特別な専門的な、只今の対策本部のような具体的に告訴状云々というようなことは、今回特別な指示は本庁としてはいたしておりません。
○大和与一君 どうもあなたの話はあまりはつきりしないのですが、今まで私が総裁に運輸委員会に来てもらつて、公安官を今後どうするか、公安官も職員であるから何とかこれを温かい目で職員と何ら変りなくやつて行く、そして正常な姿に返えることが望ましい、こういう質疑応答が随分なされておるが、今度のようなことをして、それでは今度はこの問題が国鉄の中である、労働組合と経営者との問題がある、そのときに職員が組合員を、みんな職員をお互いくくり合つておつて、それで公安官に国鉄職員でないほうが警察へ早くやつてくれと、今後もこういうことが当然猛烈に起ると思うが、そういうことをどのように考えておられるか。
○説明員(久留義泰君) 地域内におきます公安維持なり、或いは地域内の犯罪捜査につきましては、内外人、或いは職種、部内外を問わず、その要件に触れる場合には一様であるのであります。
○大和与一君 その規定には、旅客を公安官が取締る場合においてでも人権をよく尊重してやれ、こういうふうに書いてあつたと思います。それを今度は労働組合員であつたらもうそんなことを無条件でがちやがちや手錠を鳴らしてつかまえる、がちやんとはめてしまうということを、こういうことを現実にしておるが、そういうことで尊重しておるのですか。又そういうことを旅客であつたら少し人権を尊重してやれ、併し労働組合員はそんなことを考えないでいい、こういうことになるのですか。
○説明員(久留義泰君) 旅客のみならず、その他の公衆、或いはその者が組合員に属しようと属すまいと地域外に退去を命ずる措置をする、或いはやむを得ず捜査をする場合には、人権を尊重しなければならない。この点については日頃も十分教育もし、且つ又その趣旨に従つて行動をしておるのであります。
○大和与一君 今日は一応打切つて次回に一つこれを継続してやらせて頂きます。
○一松政二君 僕は造船行政と海運行政について質問をしたいと思つて、係の方にわざわざ来てもらつておつたんだけれども、時間がすでに四時半になつたわけです。そこで今日は質問ができないけれども、折角お見えになつておるのですから、私は次回に用意して来ることを注文だけしておくから、して来てもらいたいと思う。だから今造船行政と海運行政と両方にまたがるのですが、最近に砂糖の補償によつて、急激に輸出造船の契約ができた、前からの引合いもあつておつたんだろうけれども、できた。そこでそのできたことが果して将来の日本の造船業に利益となるか、或いは禍いとなりはしないかという点。それからもう一つ、具体的にはこの間の十次造船の船価と今度の輸出造船による船価の開き、これは非常にむずかしい、船主とその船型と、それから用途を異にしておるから、直接開きは非常にむずかしいけれども、その計画造船のおよその、優秀貨物船と今度のいろいろなタンカー、或いはその他の貨物船の単価を比較する場合に、これを或る基準に持ち直して来ないと比較がむずかしいと思うけれども、一応それを比較をして一体何割安く輸出したのか。それから砂糖の補償を、何でもこれは通産省に関係のあることだけれども、船価の五分程度の補償のつもりで一応形式的に割当てておるやに聞いておるけれども、実際は二割五分乃至三割の造船船価を補償しておることになつておるやに聞いておる。そういう莫大な生産費の補償ということは、これは他日に必ず災いをするに違いない。だからその点に対してどういうふうに考えておるか。それからその数量の明細をほしいのです。輸出した数量とそれの単価、それともう一つは、如何に外貨がほしい外貨がほしいと言つても、輸出船はたつた一遍きりなんです。その船を輸出してしまえばそれでおしまいなんです。その船は少くとも沈没せざる限り二十五年以上の生命を持つてそして世界の海運界にそれが働いておる。同じ日本船もそこへ行つて働く。それを二割乃至二割五分或いは三割も造船船価が高いということであるならば、非常にその面においてその数量だけは、少くとも日本の船会社は自国の政策によつてそうして競争力を非常に弱められる形になる。そういうことがあつてよろしいと海運局長或いは調整部長はお考えになつておるかどうか、それらの点について私は質問をしたいから、次の機会までそれを譲つておきますから、そういう点について十分御用意をして頂きたいと思います。今日はこれで打切ります。
○理事(重盛壽治君) ちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(重盛壽治君) 速記を始めて。 それでは本日は他に質疑がございませんから、次に、運輸一般事情に関する調査について、この際お諮りをいたします。 本件につきしては、閉会中調査を続けて来ましたが、その内容は広汎多岐な諸問題に亙り、まだ調査を完了するに至つておりませんが、本院規則第五十五条によりまして、閉会中の調査未了報告書を提出いたすことになつておりますから、これを提出いたしたいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(重盛壽治君) それではさよう決定いたしました。 未了報告書の内容については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(重盛壽治君) 御異議ないと認めまして、ではさように決定いたしました。 それから委員長の提出する報告書には、多数意見者の署名を附することになつておりますので、御署名をお願いいたします。 多数意見者署名 松平 勇雄 村尾 重雄 一松 政二 三木與吉郎 大倉 精一 大和 与一 木島 虎藏
○理事(重盛壽治君) 本日はこれで閉会といたしたいと思います。 午後四時三十五分散会