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19回国会衆議院1954/03/03

労働委員会 第9号

発言数
136
登壇者
15
会派数
4
開催日
1954/03/03

会議録

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 これより会議を開きます。  労働基準に関する件を議題として調査を進めます。  黒澤委員より基準局長に対する質疑がございますのでこれを許します。黒澤幸一君。

黒澤幸一日本社会党(左)

○黒澤委員 基準局長にお尋ねしたいと思うのでございますが、それは本年二月二十七日の読売新聞その他の報ずるところによりますと、前橋警察署におきまして、群馬、茨城、千葉、神奈川、長野、埼玉六県の労働基準局におきまして、昭和二十二年九月から昭和二十八年末にかけて労災保険加入者の温泉保養申請書を偽造して、保養券を発行いたし、国から支払われた温泉療養費二百九万六千余円を接待費、会議費、遊興費に消費した疑いによりまして、去る二月二十六日群馬労働基準局長藤原敏行外、茨城、千葉、神奈川、長野、埼玉各労働基準局の課長級を含む四十一名及び東京労働基準局元労災補償課長望月良雄ら計四十三名を虚偽公文書作成、私文書偽造行使、背任、偽造公文書行使、詐欺容疑で書類送検になつた旨報じられておるのでありますが、かような事実がはたしてあるかどうか、ありましたら詳細この機会に御説明を願いたいと思います。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 ただいま御質問の件につきましては、まことに申訳ないと思つておる次第でございます。これは労災保険法によりまして保健施設として負傷または病気がなおりましたあとに一週間温泉におきまする保養を無料で行わせます制度を、労災関係職員が、その温泉保養券につきまして架空の労働者の名義を使用しまして、主として会議費に充当しました件でありまして、本制度が行われました昭和二十二年の九月から——最近二、三年におきましては、非常に数が少くなつてお参りますが、当初におきまして相当の数、お話のございました約二百万円程度のものがそういう面に流用されておりましたことは、われわれも警察の調べの結果承知いたした次第でございます。  この制度がしかれました当初、御承知のように食糧の事情も悪く、労働者がその保養券を持ちまして旅館に参りましても、断られたというふうな例もございました。せつかくつくりましたこの制度が有効に労働者のために利用されなければ、意味がございませんので、当時司令部からの要請もございまして、役所の関係者が労働者にかわつてそれぞれの指定の旅館に参りまして、その実情を調査をいたしましたことが、施行当初ございました。これは当時司令部からの強い要請もございまして、そういう措置を講じたのでございます。これは決して悪意があつたわけではございません。この制度がうまく運用され得るかどうか、あるいはされているかどうかということを調査のために当初は行つたのでございます。その後、会合費あるいは会議費というふうな面の経費の支出のために、架空の名義を使いましてそれらの金の調達をいたしたというのが、事実であるようであります。こういうように広く関東のおもな県に関係がありますのは、それぞれの局で発行いたします保養券をお互いに交換をし合つたということで、範囲が広くなつたものと考えるのであります。具体的に申しますと、群馬県で発行いたします券を、埼玉県で発行いたします券と交換をして、他局で発行しました保養券をそれぞれ利用するというふうなことがあつたように、警察の調べの結果判明をいたしたのでありまして、そういう関係から、こういうふうに広く各局にまたがつたと考えるのであります。ただいまは一応警察の調査が終りまして、検察庁に書類で送検をされておるわけでございます。検察庁の取調べの結果によりまして、起訴等の処置が講ぜられるかと思います。われわれとしまして、行政的には断固たる処置をとりまして、今後こういう事犯が起らないように努力をいたしたいと考えるのでありまして、全国の局の状態を調べましても、こういう事例の起りましたのは関東地区だけでございまして、そういう関係からいたしまして、特に関東地区の当時の局長、並びに直接の責任者であります労災課長につきましては、行政処分としまして断固たる処置をとりたい、かように思いますし、また先般労災課長会議あるいは全国の局長会議を開きまして、これに対しまする事例を詳しく説明しまして、今後絶対こういう事件の起りませんよう強い指示をいたした次第であります。おそらく今後はこういう問題は起らないと私は断言してよろしいかと思います。過去のこれらの事件につきましては、まことに申訳ないことだと考えておる次第であります。

黒澤幸一日本社会党(左)

○黒澤委員 ただいま基準局長の御説明によりまして、新聞紙上等に掲載されておりますことが、事実のように私は承知いたしたのでありますが、それに対して基準局長は、職員が保養の状況、それがどういうふうに運営されているか調査のために参つたとか、会議の費用のためにこの保養券を濫用したとか、今いろいろ申されたのでありますが、いかなる事情によつてなされたにいたしましても、これは絶対に許すべきものでないと考えるのであります。しかも今日、御承知のようにいろいろな汚職、疑獄事件が発生しているときにおきまして、労働省の末端出先機関であります各県の労働基準局におきましてかような汚職事件が出たということは、言語道断の仕打ちであると私は考えるのであります。しかも今基準局長から申されましたように、これは労災保険の加入者である労働者の保養のための温泉療養費をごまかしたのでありまして、こういう労働者の保養費をごまかしてやるというようなことは、最も悪質な問題であると私は考えるのであります。ことに昭和二十二年の九月から昨年の暮れまで、前後八年間にわたつて継続されて行われた、計画的な悪質行為であるといわなければならないのであります。しかもこれらの同じ問題が、同町に六県にわたつてなされておるということは、これは私は偶然ではないと考えるのであります。私はかような問題は、ただ単に今局長の言われましたように、関東だけというようなことは考えられないのであります。これは邪推かもしれませんけれども、こういうことが全国的にあるいは行われているのじやないかというふうに想像さえ、われわれはこの事態を見て考えられるのでありますが、こういう長年にわたる不正の行為に対して、労働省としては全然知らなかつたのであるか、またそういうことに対してどういう処置をとられて来たが、その点をはつきりお伺いしたいと思います。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 この問題につきましては、制度実施当初におきまして、この制度が悪用されないように、正当に利用されるようにという強い指示はいたしておるのでございまして、本省が監察をいたしまする際におきましても、この問題も厳重に監察して参つたのでございますが、労働者の家庭まで入りまして調査いたしますことが、監察官の監察の際におきましてなかなか困難であつたというふうなこと、書面の上におきましては一応の整備をいたしておりまするために、その全部が不正ではございませんで、正当なものもあるわけでございまして、それのよりわけが書面の上ではつきかねたということで、実は警察で取調べが始まりますまでは、こういうふうにこの制度が悪用されておりますことにつきまして、本省といたしまして、申訳ないことでございますが、実は気づかなかつた次第でございます。検査等の場合におきまして、書面上の処理は形式的に一応整つておりますために、その中で、正当に支出したものと不正に支出したものとをよりわけることが、技術的に非常にむずかしかつたという点からいたしまして、われわれとしまして、警察の手で調べられますまでは、こういう事実につきまして存じなかつたような次第でございます。

黒澤幸一日本社会党(左)

○黒澤委員 今申しましたように、本件のように前後八年間も引続いてそういう不正行為が行われておつたことに対して、労働省は全然それを知らないで、警察の摘発によつて初めて知つたというに至つては、その無責任もはなはだしいといわなければならないのであります。労働省は、こうした出先機関の予算の執行、経理の監査等については、今日までどういうやり方をして来たのですか、その点お伺いしたいと思います。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 労災関係におきましては、本省の労災課に八人の監察官を置きまして、全国八ブロツクをそれぞれ各人に担当させまして、経理会計の監査をする態勢を整えておるわけでございまして、年に少くとも一回以上の監査は行われて参つて来ておるわけであります。また会計検査院の検査も行われて来ておるわけでございます。先ほど申しましたような事情で、その事実を発見することが非常にむずかしかつたというところに、われわれの目の届かない不注意があつたことを、私としてまことに申訳ないと思います。制度としましては、そういう監察制度によりまして、会計経理の監査をいたす建前になつております。

黒澤幸一日本社会党(左)

○黒澤委員 問題がまだ警察、司直の手によつて調べられております途中でありますので、私は事実関係についての調査はしていないため、こまかなことはお尋ねできないのでありますが、今後この問題につきましては、徹底的な調査をいたすとともに、労働省におきましても、かような問題が起きましたことに対する責任の所在を明らかにする必要があると思うのであります。基準局長は、各県の基準局長あるいは労災課長の責任を問うておるようでありますが、出先の者の責任ばかりではなくて、労働省本省においても私は責任を感ずべきではないかと思うのでありますが、その点について基準局長はどういうふうなお考えを持つておりますか。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 直接の責任者は、もちろん地方の局長なり労災課長でありますが、私としましても監督者の立場としまして、監督上十分な監督をしなかつたということにつきましての責任は痛感をいたしております。

黒澤幸一日本社会党(左)

○黒澤委員 質問で出ましたのでありますが、先ほど申し上げました六県にわたつて四十三名が関係しておるということは事実であるかどうか。またはその四十三名のお名前がおわかりになつておるものなら聞きたいと思います。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 四十三名の中には、単に職務上そういう書類を作成する事務に従事する者も含んでおりまして、直接の責任者としましては労災課長——これは会計法上の責任があるわけでございますが、それと担当の係長というものが主体になり、局長は行政監督上の責任あるいは支出官としての責任というものがそこにある。ただ具体的な名前につきましては、本日実は群馬の地検に連絡に参つておりまして、具体的な書類送検を受けました者の氏名がそれによつてはつきりすると思いますが、まだ具体的に新聞に出た範囲のものしか承知をしていないのであります。いずれ御要求がございますれば、本日連絡に参りました結果につきまして御報告を申し上げます。

黒澤幸一日本社会党(左)

○黒澤委員 ただいま労働省の方で前橋の地検の方に連絡等に参つておるというお話でありましたので、その報告を次の機会に本委員会に御報告願いたいと思います。なおわれわれといたしましても、今後いろいろ調査を進めまして、御質問をすることになると思いますので、次の機会に御質問することに保留いたしまして、私は本日はこれで本件に対する質問を一応終りたいと思います。

多賀谷真稔日本社会党(左)

○多賀谷委員 関連して。本件は初めて私は耳にしたわけですが、きわめて重大なる問題を含んでおると思うわけです。まず第一に、保養券を会議費に使つたというが、一体その保養券で役人が保養したのかどうか。あるいは保養券を他に売るといいますか、保養券を出したということで金を調達して、保養券それ自体を使用したのではなくて、金を調達する意味において使用して、その金で会議を行つたのかどうか、その点をまずお聞きしたいと思います。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 具体的にどういう事実であつたかということは、まだ判明いたしませんが、主としてその保養券を使つて旅館で会議をするという場合が多かつたようでありまして、中にはお話のように旅館等の関係において文書を偽造いたしまして、それを予算から支出をする。それで会議費に現金として使つておつたという例もあるようであります。それがどの程度の割合になつておりまするか、まだ調査の結果はわかつておりません。

多賀谷真稔日本社会党(左)

○多賀谷委員 監督署及び基準局の交際費等は非常に少くて、むしろ私は本省の役人、極端な例をあげれば、監察官あたりがその会議に呼ばれておりはしないか。それは本人は気がつかなかつたでしようが、そういうように本省から人が見えたというような場合の費用に使われておりはしないかということを危惧するのです。この点についてはどういう事情なのか、お聞きしたいと思います。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 その使途につきましても、詳細な調査報告を見なければわかりません。今まで知り得ました状況は、当時司令部関係のものが相当にあつた。それから局内の署長会議あるいはいろいろな行事、あるいはブロツクにおける局長会議、労災課長の会議、あるいは今お話の本省から監察官が参りました際のものも、その中には多少あるかと思いますが、大部分はそういう地元自体におきまする行事に使われておるように私は報告を受けております。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 この問題につきましては、重大問題ですから、さらに調査を継続したいと思います。つきましては労働省側に一応事件の内容につきまして、本委員会に報告せられんことを希望いたします。次の委員会におきまして取上げたいと思います。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 次に駐留軍並びに特需関係の労務について調査を進めます。  ただいまの件に関連して、駐留軍宿舎要員に対する労働保護の問題について、前回の委員会において決定いたしました参考人牛島寿子君より意見を聴取いたします。  なお、委員の皆さんに申し上げますが、ただいま政府側の出席は労働省より亀井基準局長、江下職安局長、厚生省より久下保険局長、なお労政局長は、ただいま炭労等の問題で出席不可能でありますから有馬労政課長が出席しておりますから御了承願います。  それでは参考人牛島寿子君。

牛島寿子

○牛島参考人 私は成増にありますグラント・ハイツの米人宿舎に勤務しております牛島と申します。  私ども普通の言葉でいわれていますハウスメイド、ハウスボーイというものが全国に二万四千ばかりいるといわれております。私どもの成増におきましては、大体千五百名おります。昭和二十六年六月三十日までは国家公務員特別職でございまして、それまでは日本政府の終戦処理費からまかなわれていたのです。それが七月一日以降は直接雇用になりまして、米人の個人の家に雇われて家内使用人のわくに入れられました。そのために、それまでは国家公務員でありましたので、労働基準法や健康保険、失業保険等、国内法によつて保護を一切受けておりましたが、それ以後家内使用人のわくに入れられたために、そういうものが全部なくなつたわけなんです。  現在の実情を少しお話させていただきたいと思います。家内使用人のわくに入れられおりますので、いろいろな面において非常に不利な立場に置かれまして、日本人の家内使用人と性質を全然異にする点が非常に多いわけなんです。それは敗戦国という立場のあれもそこに強く出て来ると思うのですけれども、私たち成増のグラント・ハイツだけのことでお話を申し上げるわけなんでございますが、基準法を受けていない上に、キヤンプ・トーキヨーというところから一切の指令が出ております。それによつて給料のわくなんか、いろいろこまかいことに対する規則がありまして、そういうものは一括されて私たちの上にかかつて来るわけなんです。それに対して、給料のわくはあるのですが、時間のわくがございません。そのために朝から晩まで使われるという形が多いわけなんです。夜しよつちゆう出かける方なんかも非常に多いので、そういう場合には夜二時、三時までハウスで働くということも、たいへん多く行われていることです。そういうわけなものですから、非常に労働時間も長く、仕事なんかでも、日本人の家庭では全然見られないような重労働な面が非常に多いわけです。たとえば、床にワックスを塗つてみがくとか、窓も多いわけで窓をみがくとか、それから電気の器具をたくさん使うわけなんですけれども、非常に日本人の家庭よりも重労働なんです。その上に勤務時間も長く、毎日毎日夜の遅くまでなつて、結局からだが疲れてしまつて、病気をしても、そこに健康保険の適用もありませんし、病気をすれば、結局首になるという始末なんです。それに対しても、時間の制限もないものですから、何とも言うことができませんし、また一軒の家をやめる場合にも、向うからやめさせられた場合にも、こちらからやめる場合もなんですが、雇用主側から成績表をつけられるわけです。その成績表にいろいろな内容があるのですが、それは一方的に雇用主の方がつける成績表であつて、多分に感情が含まれる。いくら一生懸命働いて、それまで非常によくやつてくれていると思われている人でも、何かのちよつとした感情によつては非常にひどく書かれるために、その成績表をもとにして、グラント・ハイツの中のことですが、その中にある法的なものではございませんが、就職あつせん所というようなものがあるのです。そこにおいて成績表が保管され、それによつて次の仕事に対しても左右されるわけです。その程度によつては、また首になつたりいろいろな弾圧がかかるわけです。  それからときどきよく聞くことなんですが、給料を支払わないまま帰国したということをよく聞くのです。これは聞いたことですが、話がよそになりますが、外の商人なんかも大分そういう被害をこうむつている人が多いそうです。これは計画的に払わないで帰るという場合がよくございます。切りかえ以前は、私たちに給料を支払つた、私たちは受取つたというその証文を持つて事務所に行きまして、その手続が済まなければ帰国ができなかつたわけなんですが、今は家内使用人というわくに入れられて、あつという間に帰つてしまつて、もらえなかつたというような場合も非常に多いわけです。一週間に一回の休みはきまつているわけなんですが、休みの前の晩になつて休日をかわれと言われても、その通りにしなければならぬし、一月の給料で大体きめられてみな働いているわけですが、あまり過重な労働と時間が長いために病気になる場合もありますし、そういう場合も、欠勤しますと、その埋合せだと言われて、当然休める休みを休まないで働かされたり、その日に臨時に雇うことができるので、臨時に人を雇うと月給の人たちよりずつと一日の給料が上まわるわけです。それに対して臨時の人が働いたからといつてその人の月給から差引いたり、そういうようなこともよくあるのです。時間に対しては全然制限がなく、本人のとつている一日の給料よりもひどいものをそこで支払わさせられるということもたびたびあることで、一般的に全部の人たちが思つているのは、精神的に圧迫される面が非常に多いわけなんです。これは日本の敗戦国という立場もあるのだろうと思いますが、それにつけて、それにまた、切りかえられて家内使用人のわくに入れられ、自分の給料で雇つているという気分が非常にそこに強くなりまして、それと軍当局から出ておるいろいろな指令に基いて、かつてに自分の金で人間を使えるのだという面が非常に強く、私たちとしては全然人権を尊重されていないということを非常に強く感じるわけです。  こまかい具体的なことを申し上げれば、たくさんございますが、その中から二、三申し上げたわけでありますので、労働委員会の方々にも一応実情を調査していただきまして、現地にいらしていろいろとお調べいただいて、私たち二万四千もの人がほとんどそういうつらい状態におりますものですから、ぜひ何とか一番初めの政府雇用の形とか、あるいはそれがどうしてもできなければ、少くとも基準法の適用だけでも受けさしていただければ、今の実情から少しはいい状態になれるのじやないかと思つてお願いいたします。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 こまかい点は委員諸君から質問をすると思いますので、この際念のために申し上げておきますが、先般の理事会の決定によりまして、成増のハウス・メイドを視察調査するということになつておりました。ところが米軍側より一週間の余裕を置いてもらいたいという申出があり、かつ私に対しまして、当該司令官より懇談をしたいという申出もございまするが、この点につきましてはすでに理事会の決定事項でございまして、早急に現地視察をやりたいと思つておりますが、理事会においてもう一度御相談申し上げます。  次に全駐留軍労働組合中央執行委員長市川誠君より、一九五四年二月二十二日付をもつて、本委員会に要請書が参つております。要請の要旨は、   駐留軍家族宿舎要員に対する労働保護の要請   駐留軍家族宿舎要員として全国的に約二万四千名に達する米軍宿舎に勤務する労務者がおります。これらの労務者は、昭和二十六年六月三十日までは、日本政府雇用で勤務しておりましたが、同年七月一日以降駐留軍労務費の支出方法の変更によつて、米人個人による直接雇用の形態となつたのであります。これら家族宿舎要員については、爾後労働基準法や健康保険法、失業保険法等の一切の社会保険法の適用から除外され、疾病または負傷の場合は、当然のごとく雇用契約は解除され、苛酷な労働は強要され、賃金引下げは継締して行われる等、占領中に倍加する劣悪な労働条件下にありながら、何ら国内法による保護を受けることなく、基準法上の家事使用人として放置されていることは、本組合としても人道上このまま放置することはできません。国会においても、たとい米軍基地内といえども、大きな労政上の問題として、これら労務者に対し、日本国民とし、また労務者としての十分なる国内法による労働保護が与えられる措置を早急にとられるよう資料を添えて要請いたします。  この要請に基きまして、参考資料として、宿舎要員の諸君から次のような要求があるのでございます。  一、多過ぎる仕事をやらせておいて、少しでも失敗があるとすぐ首になる。  一、出勤時間はきびしいくせに、帰る時間に制限なく、おそくまでこき使われる。  一、主人たちの都合のよいように、すべての面において左右され、決してこれに反対できない。  一、長い時間使われても何ら特別な給与は与えられない。  一、いつも不安な生活をしている。  一、寮母、掃除婦に基準法を適用させるゆえをもつて、寮費の値上げをやつた。  一、寮内では、湯茶を飲む設備もない。  一、給料も支払わずに帰国する人がある。  一、貸した金を返済せず首にされた人がある。  一、休日は、ハウスの都合で急に変えらることがしばしばある。  一、とりきめた休日を無視して、休日に出勤しても、代休も、賃金も与えられないことが多い。  一、とりきめた日数より多く働かされても加給のない反面、病気等で一日休んでも給料を差引く。  一、労働時間が長く仕事が過重なので、過労のため病気になつて首になつた。  一、給料未払いのまま帰国されてもどこでも補償してくれない。  一、マダムの判定で、事実のないのに共産党員と言われ、保安室に監禁された。  一、過重な労働を強要されても、成績表への記入がこわくて辞職すら申し出られない。  一、マダムの言うことについてはどんなことでも拒否できない。成績表への記入がこわくて……。  一、出勤中は休憩時間が与えられない。食後においても……。  一、給料は一定の日に支払われず、一箇月くらい遅れることもある。  一、事実のないのにマダムに嫉妬されて首にされた。  一、家族六人のハウスで平均十五時間くらい働かされて、過労のため病気になり、医師より休養を指示され、診断書を提出したにもかかわらず、正月休暇で休んだといつて首にされた。  一、感情のもつれについて管理事務所では少しの理解なく一方的に処置される。  一、少し大きくなつた子供は、ひどく軽蔑的な態度をとる。  一、就労時間に何らの制限もない。  一、日常の勤務に脅迫的な言辞が常に使われている。  一、子供に罵倒され、ののしられながらも、奴隷のごとく追従しなければならない。  一、からだのぐあいが悪くてもがまんして働くことを強要される。  一、子供にいじめられても、親に言つても親が取上げないため一層いじめられてもがまんしなければ首になる。  一、留守に近所の子供まで預けられ、夜中まで勤務をさせられる。  一、ハウスの掃除用品まで使用人が負担させられることがある。  一、掃除用品は買わずに、掃除については文句を言う。  一、生理休暇は認められず、その日に自動車洗い等を強要される。  一、個人的なつながりを持ちながら、人間的な考慮が払われない。  一、給与の基準がきめられていながら、それ以下の検討がなされても、理由を聞くことすらできない。  一、管理事務所の取扱いは強制的で、はなはだしく横暴である。  一、管理事務所は常に一方的に処理し、労務者の正しい意見も取上げず、人権が常に無視されている。  一、管理事務所は常に精神的な脅迫をやつている。  一、諸事万端何事によらず、高圧的に強要される。  一、インスペクシヨンの際、私物を無断で没収されることがある。調査して明らかにしてほしい。  一、寮で病気のためやむなく休む場合、食事することもできない。  一、寮では湯茶を飲むヒーター一つない。  一、寮母の給料を私たちが払つていながら、病気中でも何らの世話もしてくれない。  一、昼間、暖房が通らないため、病気で休んでいる場合は特に苦痛である。  一、寮の掃除道具は管理者で補給してほしい。  一、給料が安過ぎる。七年の経験で総収入七千三十円。  一、解雇の理由のいかんを問わず、十四日間連続離職する場合は宿舎を追い立てられる。  一、マダムはホテルヘでも来たつもりで、毎日の仕事を押しつける。  一、朝六時から夜十時まで連続仕事を言いつけられ、あまりつらいのでやあさせてほしいと願つたが承知してくれないので、マダムの昼寝のすきに逃げ出した。そのため記録にたいへん悪く書かれた。  一、パン一片にまでやかましく言われ、長時間の重労働にはたまらない。  一、マダムが重宝と思つて使つていながら、ちよつとしたことで、当基地から追放するとすぐおどす。  一、病気静養中、留守にするから出て来いと、夜になつて寮に電話され、病気の事情を話したが、聞き入れず首になつた。  こういう参考資料を付記いたしまして、本委員会に要請が参つておるのでございます。  それでは牛島参考人に対する質問をお許しいたします。井堀繁雄君。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 参考人にちよつとお尋ねをいたします。あなた方のお住居はどういうところで、また食事はどういうぐあいに——たとえば雇い主と一緒に食事をされておるのか、あるいは別な場所で集団的に食事をさせられるのか、そういう点を明らかにしていただきたい。それから給与の形について、ついでに答えていただきたい。お給金はどういう形で受取つておられるか、なるべくこまかくおつしやつてください。

牛島寿子

○牛島参考人 初めのお尋ねの住居の点でございますが、これはグランド・ハイツの中に十八寮ほど寮がございます。ハウスメイド、ハウス・ボーイといわれる人たちのほとんどは寮におりまして、寮から各宿舎に通勤しております。そのほかに一部の人は各家族の中に住込みでおり、また外から通つている人たちも少しおります。それはほんの一部分でございます。  食事のことですが、食事は各個別によつて違うのです。労働時間は大体十二時間で、夜の食事後ぐらいまで働く方が多いのですが、そういう方はたいてい二食か三食、それより早く帰る人は一食か二食、向うの職場——米人の家庭で与えられる場合が多い。そのほかは、あの中はずいぶん広いのですが、その中に日本人の食堂が一つございまして、その食堂に行つて各個食べるわけです。あの中には日本人バスが通つていて、四つか五つバスの停留場があるのですが、食堂が一つしかないために、端つこからその食堂まで来るのに十五分か二十分ぐらいかかるのですが、三食食べてないときには、その間を雪の日も雨の日も三食を歩いて通うということになります。そのほかに寮の食事のことを申し上げたいのですが、前は各寮にヒーターがございました。そのヒーターでお湯を沸かしたり、病人の場合なんかは、おかゆだとか簡単な食事をつくらしてもらえたのですが、ヒーターも全部取上げられてしまつて、今はお茶も何も飲めない始末ですし、病人が出てもおかゆもたけません。食堂も一つしかないものですから、遠い寮の人たちは病気の場合に非常に困る。近い寮の人でも、食事がまたひどい食事だものですから、病気の場合はのどに通らない場合が多くて、この点非常に困るのでございます。  次に給料の点でございますが、給料は各個人々々に個人々々のうちから直接支払われます。これも別に日にちのきめもございませんし、何の規則もないものですから、月々によつて日にちがまちまちになつたり、一月以上も遅れて支払われたりなんかする場合もあるのです。それから、先ほど申し上げましたが、帰国の際に日にちを——毎日毎日行つている人でも、そういうこともあり得ると思うのですが、あんまり忙しいのでうつかりしている間に帰つてしまつたということも、たまにはあるらしいです。そのほかに、毎日同じうちじやなくて、一週間に二軒、三日ずつぐらいにわけて勤めているような人たちもいるわけです。そういう人たちに支払うお金がありながら、帰国の日に黙つて庸つてしまつたりなんかして支払えなかつたという場合が非常に多いのです。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 私お尋ねするのに、どういう意味でお尋ねするかということを言わなかつたものですから、お答えが正確でなかつたと思うのですが、今大事な点は、日本の労働基準法の中の家事使用人かどうかということなんです。家事使用人であるかどうかということを私どもは知るためにお尋ねをするのです。家事使用人というのは、日本でいいますと女中さんのようなものですね。ですから、お給金も仕着せも、住込みでどうというようなきめ方をするわけですね。住込みの人がそういうきめ方をしているかどうか。お食事を家族の人と一緒にするようであれば、よく似ておりますね。そうでなく、全然お食事も別で仕着せはもちろんない、ただその給料を、今のあなたのお話ではそれぞれ個人でお払いになつておるようですけれども、雇う方の人たちがばらばらだということは別な解釈ができると思うが、そういう点が知りたいのでお尋ねしているわけです。ですから、まずお給金の問題でも、月ぎめ何ぼということが、その中に食事費が入つておるのか入つていないのか、仕着せはどうか、住宅は家族と一緒に住まつているのか、あるいは大勢の人が一緒に住まつておるのかというようなことが非常に大切なんです。そういうことを明らかにしたいためにお尋ねしたのですから、もう一度はつきりお答え願いたい。

牛島寿子

○牛島参考人 その点についてお答えいたします。ほとんどの人たちは寮に住んでおりますので、直接一緒に住み込んでいる人たちは少いわけです。それから給料のことなんですが、給料に対する査定は、キヤンプ・トーキヨーの行政覚書七四号だつたと思いますけれども、それによつてわくがきめられているわけです。先ほど申し上げましたが、最低が三千九百六十円から最高が八千五百円だつたと思います。それで、一軒のハウスの仕事につきます場合には、ドメスティックサービス・セクシヨンという就職あつせん所のようなところを通ります。そこできめられて、その表を持つて行くわけです。その給料についても、個々別の家庭によつて下げられることもあるわけです。住込みの人の場合には、お休みの日のほかの場合は三食を食べることは可能なんですが、ほとんどの人は住込みでなく、普通の場合は寮におりまして、自分で食べている場合も非常に多いわけです。その場合の給料については、キヤンプ・トーキヨーから、食事を与えられない場合には二千円給付しろという指令は出ているのですが、一回、二回の食事を宿舎において与えられても、二千円を三回の分として計算して与えられるというようなことは全然ございません。それから仕着せとおつしやいましたが、そのことに対しては個々別々で、ないといつてさしつかえないのじやないかと思います。日本のしきたりとは全然そこは違うと思います。お正月だからお休みがあるとか、そういうこともまるでありません。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 基準局長にちよつとお尋ねいたしますが、第八条の家事使用人の限界の問題です。ただいま参考人のお話を伺つておりますと、家事使用人として日本の従来の慣例に従うものとは、たいへん趣が違うようですが、労働省ではそういうものに対してどういう御判定を下されておるか、伺つておきたい。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 私らの解釈は、昭和二十六年の切りかえ前、すなわちLSOでやりました当時から、家事使用人という解釈のもとに今日まで来ておる次第であります。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 そうすると、従来は家事使用人という判定でいられたということは明らかです。そこでお尋ねをいたしたいと思いますが、今のような参考人の説明では、もちろんまだ十分ではないと思いますが、さらにわれわれも、現地を実際視察してでないと、はつきりした見解は立てられぬと思うのですが、その仮定の議論はよすといたしまして、割合はつきりしている事柄は、雇用されております場所が明らかに異国人の集団しておる地域であるということは、争う余地がない。それから日本流でいう家事使用人の場合は、日本のいわゆる家族制度の中に特長を見出しているわけですが、まつたく言語、動作、人情、風俗、あらゆるものを異にしておる異国人の場合でも、それが居留民でありますとか、あるいは特別の小数の場合と違いまして、集団的になつている軍の、それに付随した個人生活ですから、そういうような場合も、第八条の家事使用人という解釈で今後も臨まれる御意思であるか。あるいは、そういう点については十分検討を加えて、しかるべく是正をやろうとする方針があるかどうかを、この際承りたいと思います。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 お話のように、日本の家庭に住み込んでおりまするいわゆる家事使用人と、駐留軍関係の要員の方々の家庭に住み込みますいわゆるハウス・メイドの方々と、態様につきまして、言語の不自由、生活の相違そのほかの点でいろいろお困りのことは、先ほどの陳述の中でも、私ども非常に痛感をいたした次第でございます。たたそれだからといいまして、その業務の内容、実体そのものは、日本の家庭に住み込んでおります、あるいは通勤で通つております家政婦等の家事使用人と、業務の実体そのものはかわらないのであります。基準法八条は、言うまでもなくその事業の本質、内容、性格、こういうものから適用の問題をきめておるわけでございまして、そういう点から見ますると、そういう内容におきまして何ら異なるところがないとすれば、そういう言語の不自由、その他風俗、習慣等の異なる点のいろいろな問題は、別の角度から保護をし、それらの欠陥を是正して行くという方途か講じられるべきではないか。基準法の建前から申しますと、日本人の家庭に入り込みまする家事使用人と、駐留軍の要員の家庭に住み込みまするそれらの家事使用人と区別しては、法律的には考えられないということでございます。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 今一つは明らかになりましたが、家事使用人の定義について、相手方がどういう内容のものであるかという内容については、事業場の性質によるということになるようであります。そうすると、その事業場の性質でありますが、労働条件の内容が問題になると思うのです。たとえば家事使用人と、しからざる点をきめる場合に、一番問題になるのは、給与の形式、それから労働の条件の内容が問題になると思うのでありますが、そういうものに対して従来、今参考人から訴えられたメイドのようなものについて詳しくお調べになつたことがあるかどうか。またそれに対して、お調べになる問題になつておりますから、当然お調べになつておると思うのですが、その後検討されて今日即答できるところまで調査が完了されておるかどうか、お尋ねいたしたいと思います。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 この問題につきましては、切りかえ当時におきまして、いろいろ問題がございました関係上、その当時調べたことはございます。東京、横浜を中心としまして、最近におきましてまたこれらにつきまして、新しい問題として調査はやつておりませんが、今もお話を承りました実情から見まして、再び調査をしたいと考えております。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 この問題は私どもも調査をいたしまして、はつきりした見解を持ちたいと思いますが、労働省の方も的確な調査の上、結論を早くお出しいただきたいと思います。ついでに、厚生省の保険局長がおいでになりますから、お尋ねをいたしておきたいと思いますが、基準法の適用を受けるようになれば、健康保険、厚生年金保険、その他の労働に関係した保険の適用を法に準じて受けるようになると思うのでありますが、そういう場合には——今の問題は仮定ですが、もし労働省が基準法の適用を妥当とするという見解が下された場合には、さかのぼつてこういうものを適用するということができるかできないか、この点の扱い方について伺いたい。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 健康保険法、厚生年金保険法が、私の方で所管をしておりまず関係の法律でございます。この適用につきましては、御案内のようにそれぞれの法律の規定がございまして、基準法が適用されることが、ただちに自動的にこちらに来るというのでなくして、やはりこの法律を改正いたしませんと、そうはならないと思います。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 多賀谷真稔君。

多賀谷真稔日本社会党(左)

○多賀谷委員 まず参考人にお尋ねいたしたいと思いますが、雇われる場合の形式ですが、このドメスティツク・サービスセクシヨンですか、就職あつせん機関に行つて、ここで、雇いましよう、何々さんへ行つてください、こういうのですか。やはり一応紹介を受けて、さらにその個人の家に行つて、そこで採用が決定するのですか、その関係はどうなつておりますか、お尋ねいたしたいと思います。

牛島寿子

○牛島参考人 大体普通のルートとしましては、職業安定所を通しまして、グラント・ハイツならグラント・ハイツから何人要求といつているところに行くわけであります。そうしてそういう要求で入つた人は、グラント・ハイツのドメステイツク・サービス・セクシヨンにおいて認定と申しますか、されまして、グラント・ハイツにそれが入るわけであります。それと同時に、その当日かその翌日かはつきりしませんが、要求のありました宿舎の家に、契約書にいろいろな名前とか賃金を明記されたものを持つて面接に行くわけです。面接によつて両方がいいという場合には、そこで雇われるサインを受けて、それをドメステイツクに持つて帰つて、そうして雇用形態がきまるわけであります。そのほかに、中でずつと働いておつて、首になつた場合、または自分がやめた場合において、次の仕事にまたつく場合は、やはりドメステイツクに行きまして、次の仕事をあつせんしていただくのです。ほかに少数ですが、マダムに紹介されてほかの家に行く場合もありますが、必ずドメステイツク・セクシヨンというところを書類の上で通るわけであります。

多賀谷真稔日本社会党(左)

○多賀谷委員 日本人管理事務所というものは、これはあなたは御存じないかもしれませんが、一体費用はどこから出ているのでしよう。

牛島寿子

○牛島参考人 日本人管理事務所のクラークの人たちのことをおつしやつていらつしやると思うのですが、これはLSOの方と同じです。日本政府間接雇用、事務系統です。

多賀谷真稔日本社会党(左)

○多賀谷委員 労働省にお尋ねするのですが、これは必ずしも基準局長が適任かどうかわからないのですが、現在の基準法では、今のような解釈をされているようですが、ここに日本人管理事務所が雇用する、こういつた一つの法律による擬制を行う、そうしてそれから派遣をする。こういうような形でもとらなければ、なかなか困難かとも思うのですが、こういうものの考え方、またこういうような折衝はされておりはしないかと思うのですが、その経緯がわかりましたらお尋ねいたしたいと思います。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 具体的なことにつきまして、私自信を持つてお答えできないのでございますが、今お話のようなことは事実じやないかということは、切りかえ当初そういうことで、中間にやはり日本人が入りませんければ、直接交渉ということは非常にむずかしいのじやないかということで、この制度が今でもできておるのじやないかという気はしておりますが、これは調達庁の方がより詳しい内容を存じておるかもしれません。

多賀谷真稔日本社会党(左)

○多賀谷委員 では厚生省にお尋ねいたしますが、今のお答えでは、労働基準法が適用されても、社会保険の方は適用されるかどうか、おのおの法律が違うので必ずしも答えられないということですが、家事使用人という問題は、これは業務内容ですから、そういう雇用の擬制をやつてもなかなかむずかしいかもしれないのです。しかし社会保険の方は、一応雇用する団体といいますか、ある管理事務所なら管理事務所で何千人の人を雇用するということになると全部適用される、かように考えるわけですが、その点についてお尋ねいたしたいと思います。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 先ほど参考人のお話にもありましたように、雇用の形態が昭和二十六年七月一日に今日のような形にかわりましたとき厚生省といたしましては、それまでは日本政府が雇用したかつこうになつておりまして健康保険及び厚生年金保険等の適用を受けておつた人々については、そういう関係上、特にこういう点は慎重を期しまして、関係各方面と連絡をし、打合せもいたしまして、その了承のもとに、同年の七月三日付で全国に通牒を出して方針を決定しておるのであります。その通牒によりますと、今日の扱いのように、同法の適用を家事使用人については受けないということになつておるわけであります。それで雇用の形態がかわりますれば、この点は私どもも検討ができると思つております。と申しますのは、もともと今申し上げたように、当初は日本政府の雇用員ということで、業態の種別を考えると、確かに現行の健康保険法なりあるいは厚生年金保険法の掲げております事業の種別には直接当てはまらないのであります。その意味で、かなりこれは問題があつたのでありますけれども、しかしながら、今お話のありましたように、実際問題としてここに掲げております事業所に少し無理をすれば入らないこともないというような解釈で扱つておつたものでもありますから、従いまして雇用の形態が今おつしやるようにかわりますれば、厳密な解釈は別といたしまして、運用上は私も可能であると考えております。

多賀谷真稔日本社会党(左)

○多賀谷委員 さらに厚生省にお尋ねいたしたいのでありますが、これだけの労務者がおつて全然社会保険の恩恵を受けていないということは、きわめて不合理であると私は思います。ですから、厚生省としては、何とかその適用を受けさすように努力すべきが当然であると思いますが、その後切りかえになつて、何ら動きを感知することができないことを残念に思うわけであります。一体どういうような折衝をなされておるのか、また調達庁を通じあるいは外務省を通じて、どういう動きを厚生省自体はされたかお尋ねいたしたいと思います。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 ただいま申し上げたように、昭和二十六年七月一日から雇用の形態がかわりましたときに、そういう各方面と打合せをいたしまして今日の取扱いがきまつておるのであります。今日のような雇用の形態におきましては、私どもいろいろ研究はしておりますが、現行法のもとでは、どうしても適用するわけには参らぬということになつておるのでございます。一般的に申し上げますと、確かに事業の種別におきましても、あるいはまた別の立場から、五人以上の使用人を使つておる事業場でないと、両方とも適用がございません。そういう意味合いにおきまして、事業の種別を広げ、あるいは五人未満の使用人を使つておるところまで適用を広げて行くということにつきましては、私どもも目下研究しておるところであります。漸次適用を広げて参りたいという所存で、すでに昨年も事業の種別を広げて、約六十万人ほどの被保険者に適用を広げたわけであります。まだまだたくさんのいわゆる被用者が適用を受けずに残つておりますので、この方面につきましては、漸次適用を拡張する方針で、ただいま研究調査をいたしておるところであります。

多賀谷真稔日本社会党(左)

○多賀谷委員 事業の種別——なるほど事業の種別はありますが、これは基準法の事業の種別とは違いましよう。ですから、基準法の事業の種別ではないのですから、これは事業の種別というよりも、むしろ雇用形態に問題があるのじやないかと思いますが、その点はいかがですか。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 御質問の御趣旨が十分理解できないのかもしれませんが、法律の適用の上から申しますと、まず第一に事業の種別をとらえまして、その事業が、掲げられております事業の種別に該当するもので、五人以上の使用人を置いておる事業場に適用する。それからその次に雇用の実態を掲げまして、逆に消極的な立場から臨時に使用せられる者は除くとか、季節的業務に使用せられる者は除くとかいうような雇用の実態をとらえて、適用の有無をきめておるわけでございます。従いまして、単に事業の種別だけを見ておるわけでもなく、雇用の実情も見まして、双方の面から適用がきまつておるものと解釈しております。

多賀谷真稔日本社会党(左)

○多賀谷委員 われわれもぜひ実情調査に行きたいと思うわけでありますが、実情を調査いたしまして再度質問をいたしたい。私のきわめて残念に思いますことは、切りかえるときは、なるほどいろいろ問題があつたようですが、その後現実にこれだけ労働者が困つておるにかかわらず、放置されておるということであります。調達庁の方は見えておられませんので、質問を保留しておきまして、本日の質問は終りたいと思います。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 中原健次君。

中原健次小会派クラブ

○中原委員 労働省にちよつとお尋ねしておきます。もちろんこういう事項は、現行の法律の解釈の中で判断し、こういう労働者の実情をいかに保護するかという立場に立つて、積極的な労働事情に対する施策が考えられなければならぬと思うのであります。これはもちろんわれわれから申し上げるまでもなく、この任務を持たれる当局としては、当然お考えになつておいでになることだと思うのでありますが、われわれも今の参考人のお話を聞いて、初めて一層その感を深くしたというような実にうかつな話であります。しかもこの提出されておりまする要請書によりますと、雇用人の方たちの訴え事項が、ここに採録されているだけでも五十数件に及んでおります。従つてこの五十数件に及ぶこれらの要請事項をどのようにして処理し、解決するかということは、当然緊要の問題に属すると考えるわけであります。その関係上、ここに列挙されておる各種の事項についても、その一つ一つについて、いろいろ当局側の見解なりわれわれの見解なりを話し合うということも非常に必要かと思うのです。しかしながら、今そのことをただちにやることが適当かどうか、それも現地の実情をまだ見ておらない立場としては、そのこともあるいは不十分に終るおそれがあるので差控えますが、しかし、そういうような観点から思いますることは、やはりこういう労働事情は、まずもつて社会保障の当然適用さるべき実情にそれを盛り上げて、そういうような事情をつくり上げて行くという措置を、労働省当局はまず考える必要がある、こういうふうに私は思うのです。従つて、厚生省の方の見解は、今いろいろ御答弁がありましたけれども、そういう消極的な立場じやなしに、社会保障の諸制度が適用されるような立場にこれを拡張して行く。そのためには、まず労働行政の面から、この問題についての対策が積極的に立てられねばならぬのじやないか、こういうふうに私は思うのです。そういうことについて、一応労働省としての心構えと申しますか、この問題を処理するための心構えというものを一応承つておきたいのです。あなたにその責任を全部負わせるようなこともどうかと思いますけれども、一応基準局長から御答弁を願います。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 ただいまの御質問は、非常に大きな社会保障制度の問題にまでお触れになられました。私は、それを答弁するに適当かどうか、私自身疑問に思いますが、私の考えを一応申し上げます。要しまするに、先ほど私が御説明を申し上げましたように、現行法の解釈から申しますと、家事使用人という範疇に属します以上、これにつきまして法律上の措置を講じますことは、むずかしい面があるわけでございます。しかし、その実情におきまして、何らかの保護の措置を考えなければならないという点も、これまた一面あるわけでございます。従つて、問題は、そういうハウス・メードを雇つております駐留軍の方々との間に、あるいは日米合同委員会等の問題として取上げまして、そういう点の反省を促して行くというふうなことも一つの方法であろうかと思います。法律的にどうしろということは、現在の法の体系から申しまして少し無理な点があると思うのでございますが、そういう外交折衝上の問題として取上げまして、使用する側の反省を促して、労働条件を改善して行くという措置が私は残されているのじやないかという気かいたします。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 この問題は、午後休憩後引続きいろいろ質問をしたいと思つておりますから御了承を願いたいと思のですけれども、井堀繁雄君から安井政務次官に対する質問が出ておりますので、それだけ許して、そうして次には、大西正道君から質問通告がありますから、専売の副総裁に待つていていただいて、質問を許すことにしたいと思います。中原君は午後に願います。  それでは、井堀繁雄君。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 あと、塩業関係労務の問題について大西君からお尋ねがありますので、ちよつと時間を与えてもらうわけでありますが、先ほどまだ次官がお見えになつていなかつたので、局長に、事実問題について今後十分調査を願い、われわれも調査して、事実に基いてこういう問題に判断を新しく加えたいということでありましたが、その前にはつきりいたしておきたいことは、この種の労務は一連の駐留軍に関連したものであるということを考えないで議論はできないと思う。従つて、こういう問題は、事務当局の判断によつてきめることではなくて、やはり政治的な大きな範疇の中で決定しなければならぬ事柄であると思うのであります。すなわち駐留軍に対して日本の労務を提供する場合に、いささかでも日本の憲法や労働法の精神に触れるような事実があれば、もちろんそれは政治的に解決すべき事柄であると思うのであります。先ほど来参考人の御説明があり、また、駐留軍労組からの参考資料が委員長によつて紹介されましたが、そういうものに従えば、日本の労働三法はまつたくここには適用されていない、最も低劣な労働条件がしいられているという奴隷的労働の事実が明らかになつているわけであります。こういう事柄は、日本の労働三法の及ばないことであるとするならば、行政協定の範囲に関係することであるかもしれない。あるいは、まつたく日米の政治折衝によつてこういう問題は処理すべき事柄であるかもしれない。こういう問題については、事務当局よりも、労働行政全般を扱う政治的立場に立つて、それぞれ解決をはかるべきだと思うのでありますが、労働大臣は出席されておりませんので、かわつて次官よりひとつ御答弁を願つておきたいと思う。なお、事実問題については、今後継続して審議されるわけでありますが、まずこれをひとつ明らかにしていただきたい。

安井謙自由党労働政務次官

○安井政府委員 省内のちよつと重要な問題がございまして、出席が遅れて申訳ございません。  ただいまの駐留軍の労務関係の問題につきましては、私どもも事前に陳情もいただいておりますし、先ほどおつしやる通りに、これは、社会問題あるいは政治問題、また外交問題として十分考えて措置をとらなければいかぬ問題であろうと考えておりますので、ただいま局長が御説明申し上げましたような線に沿つて、目下いろいろと検討いたしております。御了承を願います。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 それでは、本件につきましては中原健次君よりなお質問継続中でございますから、中原君よりなお午後の委員会におきまして質疑をしていただくことにいたします。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 次に、塩業関係労務に関する件について調査を進めます。大西正道君。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 私は、塩業労働者の失業の問題につきまして、専売公社並びに労働省に対して二、三お尋ねをしたいのであります。  私の手元に陳情書が参つておりますが、これは、全国の塩業労働者の組織体でありますところの全日本塩業労働組合総連合から来ておるのであります。その内容を見てみますと、従来の入浜式の塩田から流下式の塩田に切りかえられまして、そのために従業員が多数首切りに遭遇している。しかもそれに対しまして、退職のための費用が十分でなく、非常に困つておるので、これに対して何とかしてくれ、こういう趣旨のものでございますけれども、おそらくこれは専売公社の方へも強い要求がたびたびなされおると思うのであります。そこで、私はこの際総裁の方から、この問題に対しまして、特に従業員の失業の問題に重点を置きまして、概略説明をしていただきたいと思うのであります。     〔委員長退席、持永委員長代理着席〕

勝田雄次郎日本専売公社副総裁

○勝田説明員 お答えいたします。入浜式の塩田を流下式に改良することにつきましては、現在では資材の面並びに資金の関係で、そう一時に、大規模に改良工事を進めることは困難でございます。それで勢い部分的な改良とならざるを得ない次第でございます。しかもこの改良工事はある程度長期にわたる工事でありますので、当該の失業労務者につきましては、その改良工事に優先的に使うとか、あるいは配置転換をさせまして、その失業者を最小限度に食いとめるという措置をとりますのはもちろんでありますが、失業者に対しましても、企業の合理化によりまして、それによる利益によつて、塩業者の負担能力などを考えて、できる限りの退職金を出すように勧奨などをしておるわけでありまして、できるだけ円満な解決に努力しておる次第であります。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 一体どの程度従来の入浜式の塩田から流下式に転換されたのか、その年次計画があると思うのですが、それをまずお聞きしたいと思います。

三井武夫日本専売公社理事(塩脳部長)

○三井説明員 御質問になりました入浜式塩田から新式の流下式の塩田への転換の問題でありますが、この転換は大体昭和二十七年度から実際には始まつておるのであります。昭和二十七年度におきまして二百十六ヘクタールを流下式に転換いたしました。それから本二十八年度におきましては、計画通りに参りますれば、この三月末で約二百四十ヘクタールが流下式に転換されることになつておりますが、実際にはこの計画よりは内輪になつていると思います。従つてこの三月末で大体四百五十町歩程度のものが流下式に転換を完了したことになるわけでございまして、全国の塩田の約一割が今年度までに転換をいたしたことになります。昭和二十九年度におきましては、補助金あるいは農林漁業資金等の関係もございまして、希望は非常に大きいのでございますけれども、実際におきましては、約三百七十五町歩程度の転換をいたしたいと考えております。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 それによりまして整理される従業員の数はどのくらいか、それはまた全従業員のどのくらいの割合を占めておるか、こういうことをひとつお聞きいたしたい。

三井武夫日本専売公社理事(塩脳部長)

○三井説明員 流下式に転換いたしました場合に、どの程度の失業者が出るかという点でございますが、この点は、御承知のように各地の塩田において使つております実際の労務者の数は、非常にまちまちでございます。そうした状況を平均いたしまして推計いたしますと、本昭和二十八年度におきましては、全国で大体三百人程度の失業者を出す計算になつておると思います。二十九年度におきまして、先ほど申しましたように、三百七十五町歩の計画通りの転換を完了いたしました場合の失業者の数でございますが、平均的に考えまして、一町歩当り常用の労務者を四人と計算いたしまして、最終的には大体四人のうちの三人がいらなくなるという計算をいたしますと、三百七十五町歩につきまして三人でございますから、千百二十五人の失業者が出ることになるのであります。それはただいま申しますように、最終的の想定をいたした場合のことでございまして、実際にはその流下式塩田の新築工事に非常な人がいりますので、さしあたりはその方に転換をいたしますし、それから流下式に転換を了しますと、鹹水のとれ方が非常によけいになつて参ります。それを煮詰めまして塩にいたします方の工場の仕事が非常にふえて参りますので、そちらの方へ配置転換をするというようなことを考えておりますので、実際にはただいま申し上げました約千百人という失業者が出るわけではないのでございまして、それよりよほど内輪に納まることになると考えております。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 組合からの陳情によりますと、あなたの計算よりはもう少し多い、大体五分の一程度に人間が縮小される、こういうふうに言つております。そう考えますと、これはかなり大きな問題となつて来ると私は思うのであります。しかも、それに対する退職金は非常に低劣であるということを、これまた陳情いたしているのでありますが、これにつきましても、調査はまだ十分なさつていないかもしれませんが、平均いかほどになつているかということをお聞きしたい。

三井武夫日本専売公社理事(塩脳部長)

○三井説明員 組合総連合の方からの陳情は、ただいまお話がありましたように、五分の一になるという計算をいたしてございます。この点は、先ほど私が申しましたのは、一ヘクタール当り四人を一人に減らすという計算をいたしたのでございますが、ところによりますと、常用の人夫を五人雇つているのを一人に減らすというような場合も考えられますので、そうした最も失業率の高い場合を想定しての計算によりますれば、五分の一に減つてしまうことになるわけでございます。この点は、御承知のように、各地の塩田の状況が別々でございまして、五人雇つているところもございますし、四人のところもございますし、あるいはそれ以下のところもあるというように、それぞれ状況が違うわけでございます。私の方から申しますのは、全国平均いたしまして四人を一人に減らすということであります。  それから最近までに、先ほど申しましたように、ぼつぼつと失業者が出ているのでございますが、それに対しましては、各地の塩業者におきまして、非常に頭を痛めて、その失業対策をいたしているのでございまして、どうしても職場がないという実際の失業者に対しましては、各塩業者の資力に応じましてそれぞれ退職金を支給いたしております。昨年徳島地区で組合と塩行者の間にいろいろとこの問題につきましての争いがございまして、徳島の専売校舎の地方局が間に入りまして、いろいろと仲裁をいたしまして、昨年末に妥結をしたのでありますが、その場合の話合いでは一人当り七万円の退職金を支給するという話合いをいたしました。それから最近、私の方で各地方局の塩脳部長を集めまして各地の状況を聞きましたところでは、いろいろと各地の事情は違うのでありますが、たとえば岡山の地方で申しますと、昭和二十三年にそれまでの勤続労務者につきまして全部退職金を打切る計算をいたしておるのでありますが、その後最近になりまして、この流下式転換に伴いまして出ました失業者に対しましては、一人当り七万円ないし十万円程度の退職金を実際に支給いたしております。それから大阪地区管内の例で申し上げますと、労務者の種類によりまして、日雇い労務者の場合で申しますと、勤続年数を平均六年といたしまして、六年の場合の実例を見ますと、日雇い労務者の場合が三万六千百五十二円、それからかしらの場合が四万六百五十二円といつたような実際の支給をいたしておるのでございます。各地の塩業者によりまして資力が相違いたしますので、いろいろと状況は違うのでありますけれども、各塩業者といたしましては、よほどこの点につきましては配慮をいたしまして、できる限りの退職金を支払いをするというように努力をいたしておるのでございます。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 そこで今の例ですが、岡山の例は七万円から十万円ということでありますが、これは一体勤続年数との関係はどうなつておりますか。

三井武夫日本専売公社理事(塩脳部長)

○三井説明員 岡山の場合は勤続年数に応じまして、ただいま申しましたように七万円から十万というようなことでございまして、一人の平均勤続年数は、私どもの聞いておるところによりますと、大体大阪の例でもありましたように、六年から長いところで八年ぐらいの勤続平均年数のようになつております。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 今の平均は六年から八年ということでありますが、私の方の調査では、こういう短かいものではないように思つております、非常に長い年数を持つておる。それでは六年、八年にいたしましても、その退職金が七万円から十万円ということは、非常識きわまるものであると私は思うのであります。おそらくあなたの方もそういうことは考えられると思うのであります。また徳島の場合七万円の退職金が出たとおつしやるが、これは御承知のごとく、昨年末これはもう争議の結果そういう七万円がやつと出たということであつて、これは平穏な話合いで出たわけではないのであります。こういうふうに見てみますと、この退職金の額というものは非常に低い、こういうことは、だれが見てもわかると思うのであります。そこで徳島の場合のみならず、今岡山県の玉島でも、あるいは山口県の三田尻も、いろいろ紛争が起つていることは御承知の通りであります。その要求は、私どもから見ますと、非常に低いと思います。あまりにもつつましい要求だと思うのですが、最低一年間を要求している。これだけの要求を掲げて次々と今後紛争が起つて来るということを予想しますときに、これは専売公社としてほうつておくわけには行かぬと思いますが、私どもの知つている範囲では、組合の方からたびたび公社の方へ陳情をいたしましても、どうもはつきりした回答が得られない。今の法律のもとでは十分手を尽した、それ以上は自分らには責任がないというような返答を承つておるということを聞いておるのであります。こういう点につきまして、公社の方で塩の専売を扱われる使命に照しまして、将来どういうことを考えておられるかということを総括的にお聞きしたい。

三井武夫日本専売公社理事(塩脳部長)

○三井説明員 ただいまお話がございましたように、長年塩田に勤務しておりました労務者が、流下式の転換に伴いまして失業するわけでありまして私どもといたしましては、その失業者に対しましては、まことに同情にたえないわけでございまして、できるだけ手厚い待遇をしなければならないという点につきましては、まつたく同感でございます。従つて先ほど申し上げましたような岡山の例、あるいは徳島の例等、今までに出ております実例が十分であるというふうに考えているわけではもちろんございませんし、またそうした場合に、失業して職を失つて行きました労務者が、この退職金で満足して行つたということでももちろんないだろうと思うのでありまして、総連合からの要求でありまする一年間の失業手当というようなことは、私どもといたしましても、決して不当の要求であるとは考えておらないわけであります。この点は個々の労務者の勤続年数によりまして、われわれといたしましてはできるだけの失業手当を出すように指導いたしておるのでございまし国各地によりましていろいろ厚薄があるわけでございますけれども、その塩業者の資力を最大限度に使いまして、必要があれば資金の借入れをするといつたような手段をとりまして、個々の労務者に失業手当を出すようにという指導をいたしているのでございます。この国会には別の委員会で今御審議を願つておりますけれども、国民金融公庫法の改正をお願いいたしておるのでありますが、この改正が実現をいたしますれば、国民金融公庫から塩業組合に対して貸出しができることになるのでございます。この改正ができましたならば、各地の塩業組合が、必要かあれば退職金を支給するための長期運転資金の借入れができることになるのでございまして、すでに国民金融公庫の方には、この改正ができましたならば、各地の塩業組合からこうした要求が出て来るはずだからということをお願いしておるような次第でございます。現在の塩業者の資力を考えるだけでなしに、こうした借入れの方法などをとりますれば、流下式の転換に伴いまして塩業者の生産数量は増加するわけでありまして、それだけ塩業者の資力も増大をするわけでございます。従つてまた塩業者に対する金融機関からの信用もそれだけ増大するのでありまして、借入額がそれだけ大きくなるわけであります。そうした点までも十分に活用いたしまして、塩業者としてはできるだけの資金を獲得するようにいたしまして、それをもつて失業者に手当を支給するようにしたい。地方局にもその間のあつせん指導に遺憾のないように、特に先般の塩脳部長会議におきましても、その点の指示をいたしておいたような次第であります。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 今のお話では塩業者の資力を増す、そのためには資金の借入れ等について便宜の措置を講ずるということでありますが、直接公社として、この弱体な塩業者をカバーして、そうしてただちに公社の手から従業員の退職の問題について解決を与える長束はないものかと私は思う。御承知のごとく、塩は専売の仕事であります。そうしてこの塩の生産に従事する者は、これは単なる一般民間の労働者、こう言つてしまうことはできないだろうと私は思うのであります。不幸な事態が起れば、当然塩の専売行政に対し影響を及ぼすのでありますから、この点についての今までの説明では、塩業者自体に便宜を与えることにおいて、その間で問題を解決せよというふうな間接的な、まことに手ぬるい援助であるように私は思うのであります。この際、ひとつ公社の方から金を出してやつたらどうですか。出す方法はいろいろあるのではないかと私は思うのであります。そういうことについて、検討をなさつたことがございますか。それは組合の方からも、単独立法をしてくれという要請がたびたび来ておるはずです。ですから、お考えになつたはずだと思う。お考えになつて、なおできないということであれば、どういう理由でそれが不当であるか聞かせてもらいたいと思う。私はこれはできないことはないと思う。

三井武夫日本専売公社理事(塩脳部長)

○三井説明員 組合の方から、このために単独の立法をしてもらつて公社から何らかの資金を出して、自分たちの失業手当の資金にしてもらいたいという注文は、たびたび私どもも聞いております。     〔持永委員長代理退席、委員長着席〕 この点につきまして、私どもといたしましても、いろいろと大蔵省あたりとも意見を交換し、研究もいたしておるのでございますが、ただいまのところ、公社が直接に各塩業者あるいは塩業労務者に対して、失業手当を何らかの形でもつて出してやるという点につきましては、公社側としては、そこまでの必要を認めておらないわけでございます。まず各塩業者の資力の最大限度においてこの問題を努力させ、先ほど申しましたように、必要があればその資金の借入れをあつせん仲介してやつて、それによつて各塩業者の責任においてこの失業手当を支給させるという方法でもつて考えたいという方針でおるわけでございます。そのために二十九年度の補助金なり、あるいは農林漁業資金なりをこの流下式転換の関係で支出するにつきましても、塩業者ごとにそうした失業問題についての対策ができておるかどうか、失業手当はどの程度支出できるかというような点を、各地方局におきまして詳細に検討させました上で、そうした対策のできておるものから実際に補助金なり資金なりを支給するようにしなさいということも、各地方局には指示いたしておるのでございます。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 今のお話では、直接単独立法をして措置する必要を認めないということであります。私はできないとか、今するのには無理だというお話ならわかるのですが、その必要を認めないということは、少し考え違いではないかと思う。現に私が初め申しましたように、当然あつちこつちで問題が起ることは明らかであります。鳴門塩業もしかり、私が申しましたように玉島、三田尻でも起りつつあるのであります。しかも地方の塩業者は非常に弱体だということは、あなた自身も言つておるのであります。それなのに、必要を認めないということは、専売公社が今後そういう事態が起るということに対しても、何ら責任を感じないというのかどうなのか。私はこれは攻撃するための攻撃ではなしに、そういう考えでおつたら、たいへんなことになると私は思う。これはひとつ考え直してもらいたいと思う。しかし、もしやはりその必要を認めないと言われるならば、その理由をもう少し私は聞きたいと思う。私は、いま一つ単独立法をしろということを申しましたが、それに対して、あなたの方では、行政措置で何とかできるというような意味のこと——たとえばこの失業対策の十分なる措置をとつたところに対して補助金を交付するというようなことについていろいろ通知を出しておる、こういうことでしたが、これは私はひとつやつてもらいたいと思う。ただ、それは単なる通知を出したとか、地方の塩脳部長に対してどうこうしたということでなしに、責任を持つて、そういうことができるかどうかということも聞きたい。たとえば、従来は、この補助金は予算の範囲内で最高が四割でしたね。ところが、従来私の知つている範囲では、これは四割全部やつておるのでしよう。最高限度までみな渡しておるはずである。そういうことが従来行われて来ておつて、今言つたようなことが将来やれるかどうかということを私はまず聞きたいのです。

三井武夫日本専売公社理事(塩脳部長)

○三井説明員 先ほど必要を認めないと私が申しましたのは、現在におきましては、各塩業者にそれぞれの状況に応じて失業対策を十分にとるように指導いたしておりまするし、また塩業者の方でも、この問題はわれわれが責任を持つて解決するから情勢を見てもらいたい、決して問題を起さないように各労務者と十分話し合つて、労務者の満足の行くような対策を必ずとるからということを、われわれの方にもたびたび申し出ておるのであります。そうした状況であれば、この際公社がそのために特別の資金を出しまして失業対策を立てさせるような必要が、現在のところではないのではないかというふうに考えておるのでございますけれども、しかしこの問題はなお今後の情勢いかんによりましては、公社としてももちろんいろいろと検討もいたし、取上げなければならないかと存じております。  それからお尋ねの補助金でありますが、ただいまお話がありましたように補助金の最高限は四割まで出すことになつておりますけれども、過去の実例におきましても、補助金あるいは農林漁業資金との関連等におきまして、最高額を適用する場合もございますが、補助金が十分ありません場合には、最高額の限度におきまして適当な補助金を与えることにいたしておるのでございます。現に来年度、昭和二十九年度の流下式転換に伴う工事につきましては、最高率は四〇%でございますけれども、補助金の額に非常に制限がありますので、大体二〇%までの補助金を与えまして、あと五〇%の農林漁業資金の融通をあつせんするという方針でいたしてございます。四〇%の補助金を与えておりまする例もございますけれども、明年度の計画は二〇%で行きたいという考えであります。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 今の従業員の失業に対する退職金の問題について、それが十分に処置せられることを条件にして補助金を出す、こういうことは、ここであなたははつきりおつしやつたのだから、確認しておいてもらいたい。それをどれだけ徹底して行えるかということにつきましては、私は今後どういうことをあなたの方で約束しろということは申しませんが、もしあなたの言明が守られないようなことがありましたならば、私はこの点については、強くあなたの方に責任を負つていただきますから、はつきりしておいてください。  それから、私ここで一つお伺いするのですが、それ以外に、もし公社に余裕の金があつた場合には、今こういうふうな問題が起きておるのですから、直接に退職金のために何かまわすような考えはございませんか。

三井武夫日本専売公社理事(塩脳部長)

○三井説明員 ただいまのお話でございますが、ちよつとここで考えたのでございますけれども、公社から直接に失業手当のようなものを出しますことは、なかなか会計あるいは財政の手続もむずかしいのじやないかと思いまするし、また私どもといたしましては、どうしても政府の責任において失業対策をしなければならないという場合には、やはりこれは一般の失業対策として、公社だけの責任ではなしに、政府全体の責任と申しますか、一般会計の負担と申しますか、そういう方法でもつてこの対策をやつてもらうべきで、公社としてそこまでのことを考えるのは行き過ぎじやないかというふうに、一応考えておるのでございますが、この点は、さらに将来の情勢にもよりまして、いろいろと検討いたさなければならないと思いますけれども、ただいまのところ、私ども一応そういうふうに考えて参つておるわけでございます。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 これは従来国の政策で、たとえば首になつたような場合には、これに対して当然政府から何らかり責任ある措置をとらなければならぬと思うのです。公務員の場合でも、行政整理の一環としてやられた場合には、単なる退職金のほかに、その率が高いとか、いろいろなことが考えられておる。そういうことを考えると、当然国の一つの製塩の革命ともいうべきこの流下式に転換したために生じた失業者に対しては、これは十分政府が考えなければならぬと思う。だから、私はここで労働省の方にもひとつお伺いしておきたいと思うのですが、これに対して労働省の方ではどういうふうに考えておるかということです。と同時に、やはり公社としても、それは政府一般のことだというように責任を転嫁することは、私はできぬと思うのです。ただ、今ある法律のわく内で、これはどうもやりにくいということでなしに、こういう現状を直視して、余裕があれば何とかしてやろう、こういう気持はないのですか。そうでなければ、この問題はなかなか解決しないと思うのですが、どうでしようか。法規、法律にとらわれずに、そういう気持があるかどうか。

三井武夫日本専売公社理事(塩脳部長)

○三井説明員 繰返して申し上げますけれども、ただいままでのところでは、このために公社が特別に金を出して対策を考えなければならないというふうには、実は考えておらないわけでございますけれども、なお今後の情勢によりまして、これは公社としてもじつとしておるわけには行かない、何らかの手を打たなければいけないというようなことになつて参ることも考えられるわけであります。そのときには、われわれといたしましても、関係の方面に対して交渉するなり、たとえば一般会計の負担において対策をやつてもらうにいたしましても、私の方からその対策を要請するというようなことは、もちろんいたしたいと考えております。私の申しましたのは、御承知のように専売会計の益金は、すべて一般会計に差上げておるわけでございますから、対策は立てるにいたしましても、一般会計に一旦入れました益金でもつて何らかの御措置を願うということにお願いしなければならないのじやないかということを考えておるわけでございます。

江下孝労働事務官(職業安定局長)

○江下政府委員 塩業関係の失業者につきましては、特殊な技能に従事しておつた人たちでありますから、配置転換も、なかなかそう簡単には参らぬのじやないかと思います。しかし、安定所というのは、そういう場合に現実に活動いたしまして、その配置転換を促進して行くという使命を持つておるのでございますから、特にそういう大量発生というような場合には、安定所の機能を活発に促進させまして、配置転換を考えて行くということでございますが、なおただちに配置転換かできないという向きにおきましては、失業保険法によります失業保険の支給を受けることができますし、さらに技能の転換という意味では、職業補導所に入つて技能を習得するという方法もございます。なお、それでもどうしてもうまく行かないという場合には、失業対策事業の実施という面もあわせて考えて参りたいと思います。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 これは非常に言い抜けのような答弁だと思うのです。ぼくは労働大臣がおられれば、労働大臣に直接聞きたいのですが、入浜式から流下式に転換する場合において、今言つたようにこれだけの犠牲者が出るなら、こういうことを決定する場合に、閣議において労働大臣が、これだけの失業者が出るのだということについて相談がなかつたはずはないと思うのです。実際こういうことがやられるということがわかつた場合に、黙つているような労働大臣ではないと私は思うのです。今の労働大臣は、そのときには労働大臣でなかつたかもしれないけれども、しかしながら、これだけのことははつきりしておると思うのです。ところが、今あなたのお話では、失業保険があるとか配置転換をやるとか、そういう非常に末梢的な言い抜け的な答弁なんです。こういうことならば、そういう必要があれば何とかやるという今の公社の話と同じように、労働者がひとつ騒いで、争議にでも入れば何とか考える、こういうことのようにわれわれは考えられる。そういうことになれば、労働行政にいたしましても、塩の専売行政にいたしましても、これは非常に拙劣だと思うのです。今現にこのことかはつきり出ており、非常に不安な状況になつておるのですから、もう少し本気になつてこの問題を考えてもらいたいと思う。塩業の労働者は、正式なものは二万ほどでしよう。日雇いを入れても四万くらいでしよう。勢力においては微々たるものかもしれないけれども、これは騒げば何とかするという気持でなしに、もう少し公社も労働省も考えてもらいたいと私は思つておる。  私は、もう一つ公社の方に伺つておきたいのは、二十七年度の決算検査報告が出ておるのです。これはお読みになつたでしようが、この中に専売公社の中の補助金のところで、不当事項として「塩田等改良事業費の補助金の交付にあたり処置当を得ないもの」として、三億五千万円ほどが不当に交付されておるのです。しかもこれの記録を見ますと、東産業ほか九十六名がこれだけの補助を受けながら、しかもそれを使い道がなくて銀行に預金をしておる。二十八年の九月末現在において一億三千八百万円、これだけの金を預金しておる、こういうことなんです。このことについて、何かこれが不当だというような見解がありますか。おそらくこれはあなたの方でも承認されておると思うのですが、この点はいかがですか。

三井武夫日本専売公社理事(塩脳部長)

○三井説明員 二十七年度の塩田等改良事業費の補助金の支出につきまして、会計検査院から不当としての御指摘を受けました点は、公社といたしましても、まことに申訳なく存じておることでございます。ただ検査院の御指摘は、実はこの補助金の支出そのものが不当であつたというのではないのでございまして、その支出の時期が不当であつた。と申しますのは、その補助金を出しましたのは、昨年の年度末、三月のことでございますが、この補助金は、実は農林漁業資金と見合つて、実際には塩田の改良工事に使われることになるべき金であつたのでありまして、実際にこの補助金を支出しましたときは、すでに国会が解散されておりまして、二十八年度の予算の成立は時期的にもわかりませんし、またどういう予算が成立するかもわからなかつた。予算の可決されない前に、その予算の一部にありまするところの農林漁業資金を予想した補助金に支出したのは不当ではないか、こういう御指摘であつたのでございまして、その御指摘は私どももまことにごもつともだと存じております。ただ当時の事情をいろいろと調べてみますと、御承知のように、補助金の支出と農林漁業資金の融通とは、制度といたしましてはまつたく別のものでございまして——実際上これが並行して工事がなされるということは申すまでもないのでありまするけれども、事柄といたしましては一応別の問題でありまするので、その塩田の工事をできるだけ促進するためには、補助金の方だけでもせめて先に出しまして、工事に手をつけさせておきたいということで、二十七年度末に急速補助金の支出をいたしたのでございます。ところが、この補助金を受けました塩業者の方では、国会が解散になりまして、農林漁業資金の方はどうなるかわからないということで、非常に工事の着手に躊躇いたしまして、その工事がなかなか着手されなかつた。御承知のように、二十八年度の予算が最終的に成立いたしましたのは、ずつと後になりまするので、その予算の成立を見まして、農林漁業資金の方を急いで出したのでありまするけれども、その支出につきましても、前の特別会計制度が、農林漁業金融公庫の成立に伴つてその方へ移されるといつたような事情がございまして、実際の支出は相当あとになつた。また昨年の天候の状況も、六月、七月ごろ非常に雨が多うございまして、工事が進捗しなかつた。あるいはちようど農林漁業資金の方も交付されることになりました当時は、御承知のように塩田の仕事が一番忙しい時期になりまして、塩をとる方の仕事に一生懸命で、なかなか工事が進捗しなかつたというような状況が重なりましたために、工事が意外に遅れたのでございまして、検査院の御指摘の当時には、工事がなかなか進行しおらなかつた。その間地方局におきましては、実際に交付いたしました補助金を、ほかの目的などに塩業者が使つてはいけない、必ず目的の通りにこの補助金が使われるように監督するのに便利だというようなことで、その金を銀行に預けさせまして、その金を使うときには、銀行の預金の引出しを監督すればそれで状況がつかめるというようなことで、銀行に預金させておつたというような状況もございまして、検査院の御指摘を受けるようなことになつたのであります。そうしたことで、補助金の交付の時期が不当であつたというような御指摘であつたのでございます。しかしその後今申しますように、農林漁業資金の方も融通を受けまして、工事が進捗いたして参りまして、この一月末の調査では、百パーセント工事が進行いたしましたものが大体全体の七割ほどになつておりまして、この三月一ぱい、本年度一ぱいには、残りの工事もすべて完了する予定になつておりますので、その点を十分御了承をいただきたいと思つております。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 大西君、理事会の申合せの時間も過ぎましたので、簡単に願います。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 補助金を出して、あとは自己資金と農林漁業資金の融通なんですが、この割合を見れば、これは予算がはつきり組まれないのに、これだけの金をやつても、自己資金がない業者としては、仕事に着手されないことは明らかなんです。ところが雨が多かつたとか、忙しかつたということは、りくつにならぬ。しかし私はそういう決算報告についてとやかく言うのではないが、問題は、そういうルーズなことをやつておいて、そうして金がないとは今言わなかつたけれども、とにかく自分らとしては、直接失業問題については何もできないということは、やはり私は誠意が足りないと思う。私は聞きたいのは、一体その期間預金をした利子なんかはどういうふうにしておるのですか。それは業者がそのままなにしておるのですか、それとも公社の方で何か利子をどうするというような処置をしておるのですか。三億五千万円の預金ですから——これには「ほとんど」と書いてありますし、二十八年九月末現在でも一億三千八百万円あるのですから、これは利子としても相当なものだと思いますが、いかがですか。

三井武夫日本専売公社理事(塩脳部長)

○三井説明員 業者がいたしました預金利子は、当然業者の収入になるわけでございまして、業者といたしましては、それだけの収入があれば、もちろんそれは工事の資金に充てるなり、自己資金として十分に塩業の方に活用をはかつておるはずでございます。その点は預金の支出状況を監督する立場におきまして、地方局が十分に必要な指導もいたしておると存じております。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 それではあなたの方にお調べ願いたいのですが一体この預金によつて生じた利子がどのくらいあるか。これは補助金を交付したのは、東産業ほか九十六名です。これはあとに「注」にありますように、ほとんど各地方局にみな該当するのです。そういたしますと、私はその額はわかりませんが、あなたの方で御調査願うとして、それだけの金を業者が持つておるのです。そうしましたら、これはあなたの話では、適当にやつたのだろうというようなことだけれども、そうじやなしに、当然これはやらなければならぬと思うのです。しかしあなたの方としては、そういうふうな指示をしておらぬ、ただそうであろうということだけです。これはひとつ御調査願うと同時に、これはもう過去のことでありますが、その金は当然退職金の方にまわすということが妥当だと思いますが、どうですか。

三井武夫日本専売公社理事(塩脳部長)

○三井説明員 個々の塩業者の経理状態、収支の状況というものは、各公社の地方局におきましては、それぞれ非常に詳細な監督を加えておりますので、その預金からどういうような利息の収入があつたかというようなことは、当然地方局ではつかんでおります。業者の資力がそれだけ増加しておるということも、もちろんつかんでおりますので、その増加した資力を最も必要な方面に使わせるということは、地方局としては十分に督励いたしております。失業者の出ました場合に、失業手当をそれから支出するというようなことも、当然地方局としてはまず第一に考えるべきことでございまして、失業者が出ました場合に、その資金に充てているということは、これは当然だろうと思うのであります。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 当然のことだろうということですが、実際当然のことを当然に行つておりますか。あるいはまた行うように、あなたの方は何かこれを指示しましたですか。

三井武夫日本専売公社理事(塩脳部長)

○三井説明員 この預金利息につきまして、特にどうこうということを指示したことはございませんけれども、塩業者の経理の内容につきまして周到な監督をして、その塩業者の資力に応じて、失業対策については十分な措置をとれということは、しばしば通牒いたしており、指示いたしておるのでございまして、通牒に基きまして、地方局としては当然この点につきましても注意はしておるはずでございます。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 当然とか、はずだとか言われるのですが、しかしやつてないことがあるかもしれませんよ。大事なこととおつしやるけれども、業者は必ずしも退職金を出すことが大事だと考えていないかもしれない。それに対してあなたのお話では、何らしてないのだ。そういうことを期待しておつたけれども、私が今指摘することによつて、あらためてあなたの方としては、この利息を失業者の退職資金にまわせということを、ひとつ指示していただきたいと思う。これは私はできると思うのです。手続その他の問題について、私はここでとやかく言いませんが、そのくらいのことはできますよ。これだけの利息のものを初めから業者は予定しているのじやないのです。予算が組まれないのに、公社はこういうばかなことをして、これだけのたくさんの金を各業者にばらまいた——ばらまいたと言つては悪いが、交付したのです。私の言うことは無理じやないと思うのですけれども、どうでしよう。

三井武夫日本専売公社理事(塩脳部長)

○三井説明員 御趣旨はよくわかるのでございますけれども、私の方としては業者の資力を、単に預金利息の収入だけでなしに、全体の資力をよくつかんで、それによつて十分必要な失業対策をしろということをやらせておるのでございますから、もちろん利息の収入が余つておればそれも使う、そのほかの資金があればそれも使うということは、当然業者にも考えさせられるわけでございますが、特に利息の収入をつかんで、これを失業手当へまわせというようなことを通牒することは、かえつてそれだけで失業手当はいいんだという誤解を招くことも考えられますし、私の方としてはそうした一つのものをつかんで、これを失業対策にしろというようなことを通牒するのは、不適当じやないかと考えます。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 あなたはいいが、副総裁、あなたにお聞きします。公社としては業者に対して、失業問題に対しては十分対処しろということは、従来言つて来たのだからけつこうです。ですから、業者はその趣旨に従つて、自分の経理の範囲内において失業対策をやつているのですよ。そのときには当然こういう交付金があつて、そこから利子が入るということは考えておらないでしよう。だから、こういう利子とは別個に、当然業者はできるだけそれは退職金の問題を考えておるはずです。考えなければならない、あなた方は考えろと言つておるのですから。ところが三億数千万円の銀行の預金から生じた利子が予期しないように入つて来た。これを全部失業対策にまわせと言うことは、これは何ら業者の経理の問題に対して干渉することでもないでしよう。それだけのことが言えないというのであつたならば、あなた方は業者と何らかの結託があるといわれても、しかたがないと思うのです。あるいは言葉を左右にして、ことさら失業問題に対して熱意を示さないのだと結論されてもしかたがないと思うのです。私はこの交付したことのよしあしということをこの委員会において論議しようとは思わないが、これから生じたところの利息については、そのくらいのことは言える。あなたの方には、私は権利があるし、またそれだけの責任があると思うのですが、どうでしよう。

勝田雄次郎日本専売公社副総裁

○勝田説明員 私、元来そういう点につきまして、実はよくわからないのでありまして、それは私の経歴が示すのでありまして、これはごかんべん願いますが、今三井塩脳部長が申しましたように、個々の組合がその預金の利息を失業対策にまわすというようなことはやるべきでありまして、やつておると思います。私もそう思うのでありまするが、それを全部プールするようなことは、ちよつとできないのではないかと私は思うのです。しかし失業対策につきましては、公社としましても、大西先生の御意見もあり、将来十分に研究いたしまして、できる範囲で御趣旨に沿いたいと存じております。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 大西委員の御質問は重要な御質問なので、簡単に今すぐ打切るというわけには行かないと思うのです。  そこでどうですか、もう一時を過ぎております。午後は二時に再開しようと思つておりましたが、これでは二時半にするよりしかない。このあと理事会を開かなくてはならない。そこであなたの御意見も大体わかつたと思うので、今要求されました調査資料が出るのを待ち、さらに専売公社自身も、もう少しこの問題について会議を開いて態度をきめて、公社自身の方針をこの委員会に出してもらうということで、なお継続審議するということで休憩に入つたらどうかと思うのですが、いかがですか。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 午後にするのですか。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 午後は駐留軍のことをやることになつております。これは次期委員会までに公社の方でも相談をしておいてもらつて、そのときに審議するというようにしたらどうですか。

大西正道日本社会党(右)

○大西(正)委員 それではそういうことにしてもよろしいですが、最後に私は一言申しておきます。今のお話では、副総裁も部長も、私の言うことに反対はないと思うのだが、責任上ここで即答することができない、こういうことだと思うので、今委員長の言われた通りにしたいと思う。私は非常に責任がはつきりしないと思うのです。やつておると思うとか、当然だというようなことを言われるのならば、私はやつていなかつたならば、あなた方は責任をとりますかというように、やはり聞き返したいのです。しかし私は答弁を求めません。今委員長のとりなしのように、ひとつ緊急に会議を開いていただいて、私の意のあるところをひん曲げないようにして、率直に結論を出していただきたい。問題によつては、私はまたさらに追究いたします。何とか今の問題がうまく納まるように考えてください。今日は労働大臣が見えませんので、お伺いすることができなかつたのでありますが、失対課長がおられますので、大体私の討論の過程から、労働省にお聞きしたいこともほぼおわかりかと思いますので、今日は専売公社ばかり追究しましたが、私は労働大臣の責任も大いに追究したいと考えておる。そういう意味で、この問題については専売公社とも十分連絡をとつて、この次の委員会に臨んでいただきたいと思うのです。  なお、この問題は非常に資料が不足しておりますから、あらゆる方面で必要であると思われる点を、ここで一々指摘はいたしませんが、資料をひとつ整えていただきたいと思います。  以上であります。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 暫時休憩いたします。二時半より再開いたします。     午後一時二十一分休憩      ————◇—————     午後三時三分開議

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 休憩前に引続いて会議を開きます。  午前中質疑を行いました駐留軍家族宿舎要員に対する労働保護の問題について、質疑を続行いたします。中原健次君。

中原健次小会派クラブ

○中原委員 亀井局長にお尋ねしますが、駐留軍家族の宿舎要員のその後の労働事情について、政府としては、この切りかえがなされましたときに、個人雇用になるということの関連で、労働条件が好ましくないような状況になるのではないかという心配を持たれたような事実があつたかどうか。つまり、従来政府の雇用という関係でやつて来られた経験の中から、個人雇用に転換されるということが、その時までに維持しておつた労働条件、少くともその労働条件を下らざる条件を維持することができる、こういうふうにお思いになられたかどうか。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 昭和二十六年の六月三十日における切りかえ時におきまして、調達庁、すなわち日本政府で雇用されておりました状態に比べまして、直接雇用になりますと、いろいろな面で個人と個人との交渉になりまする関係上、労働条件等につきまして、低下するのではないかという心配がございまして、実は当時折衝いたしました司令部の責任者の方に対しましても、その趣旨のことを申し上げまして、できるだけLSOでいたしましたときと同じ条件が維持されるようにという強い要望をいたしました。また当時の司令部といたしましては、サーキユラーを出しまして、その点について十分配意するようにというふうなことが各部隊に通達されたということを、私承知いたしておるのでございます。従つて、当時としましては十分な交渉もし、またその点についての配意もいたしたつもりであります。

中原健次小会派クラブ

○中原委員 なおそういう御心配もあつて、それだけの手は一応最初に尽されたということは、御答弁によつてわかるわけですが、それから後、随時雇用事情の実態を知るために、何かそれに対する手を尽されたかどうか。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 けさほども御説明申し上げましたように、われわれは家事使用人という解釈をとつております。基準法の適用外に置かれておりますために、これに対する調査は、今までにおいては、その切りかえ当時を除きましては、やつていないのでございます。けさほどのお話もございましたので、あらためて調査をしたいというふうに考えております。

中原健次小会派クラブ

○中原委員 あえて政府を批判するために申し上げるわけではないのでありますけれども、しかし本来なら、それほどに当時の司令部の部内に対するそういう通達が効力を発生して、みごとに人格的の取扱いをなさり、同時に労働基本権が侵されるようなことのない、そういう労働事情が確保せられるだろうというふうに安心し切られたとすれば、この点非常に遺憾きわまると思うのであります。もちろん基準法の適用を受けないから、従つて直接管轄範囲外のことだというふうにこれを看過されることも、ありがちなことではありますけれども、しかしながら、やはり一般労働事情の中の一つの管理であることは間違いがない。従つて、やはりこれだけ時間がたつておる今日、直接その使用人諸君の方から御指摘があり、要請があつて初めて驚くということは、どういたしましても、直接政府当局の負うべき責任であることだけは間違いがありません。このように私は思うのであります。そこで一番最初にもちよつと申しましたように、だから、なおさらこれは何とか普通の一般民家の家庭の使用人というような形の中で、常識上消化ができない事情であるということがわかるわけです。何といいましても、日本人の家庭がこれを使用しておるというわけではないのでありますから、それだけいろいろな意味で、その要員諸君が心ならずも、ふなれな事情のために向う様の、つまり使用者側の意のままについついずらされ、結果としては自分の当然守らなければならぬ労働的な基本権、人間としての基本権、そういうふうなものまで蹂躙され尽しながら、遂に取返しのつかないような労使関係が成熟して行くことになつておるわけですが、そうなるであろうことを当然気づかなければならなかつたと思うのであります。従つてそういう事情であるだけに、単なる家庭の使用人だという考え方だけでこれを処理して行くということは、絶対に許されないことでもある。それだけにやはり政府としても、またお互いわれわれといたしましても、必ずこの欠陥を補うために最も具体的な、また適切な措置を講じて行くということをまず前提として、この事柄に対処して行かなくちやならぬ、こういうふうにこの問題の結論を明確にわれわれは認識せざるを得ないわけです。そのことについて、先ほどもちよつと局長にお問いするのは無理かと考えながら申し上げた最初の質問のときにもお答えがあつたように、何とか具体的なこれに対する対策を立てるために、少くとも当局がなし得ることなら、このようにという具体的な施策の基本というようなものを、やはり考えてお置きになる方がいいのではないか、このように私は思うのです。われわれとしましても、いろいろ言いたいこともあるわけですが、その逐一の問題をそれぞれ適切な方法で取上げることのできるような構想をまずつくり上げて行く、しかもそれは今から実際のことを調査しながらでないと、ほんとうの具体的な対策はなりがたいと思いますが、ここに要請されておる不満な事項等については、大体このようであろうと思われる節が五十数項目にわたつてあげられておるわけであります。その一々を考えてみますと、やはり現在のような、いわばアメリカと日本との関係では、どうもありそうに思える事柄なんであります。そうであつてみれば、どうしてもこれはただ個人の家庭の使用者の良心に信頼してこれをまかすというような、のんきな態度でこのことを放置することは、一日といえども許されないというふうに感じるわけであります。ことにここに列挙されております五十数項目の一々を見てみますと、これはまつたく人間として、自分に一つの誇りを持つて仕事をすることはできそうもないというふうに感じるわけであります。それで労働省当局としては、ここにあがつております各項目については、しかしこんなことはどうもやむを得ぬのではなかろうかというふうに判定されるような気分があるかどうかということなんですが、私ども見ましたのでは、そういう判定はとうていできようはずもないし、ないどころか、むしろこんなことまであつたのかと思われるほど驚くべき事例が列挙されておる次第なんであります。もちろん要員諸君のお訴えの条項については、政府としては、まあこの点はやむを得ないというような、言いかえれば少々言い過ぎておるというような節がありとお思いになるなら、そういう点について一応御見解を聞いておくこともまた、ただいま申し上げましたような対策を講ずるための一つの過程として、重要な判断の資料になると思いますので、お聞かせ願いたいと思います。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 労働省といたしましては、駐留軍の家庭に雇用されました時から、われわれの法律的な解釈といたしましては、家事使用人という解釈をとつておるのであります。ただ当時はLRの労働者でありましたために、労働条件その他の考慮が調達庁におきまして十分払われまして、そこに保護の道が講ぜられたことは事実であります。ところが、それが直用になりましたことによります影響が、先ほど大西委員からお話になつたようないろいろな具体的な問題として出て来ておるのであります。そこで基準法の適用という問題になりますと、法律的には私ども従来の解釈をとつて来ておるわけでありますが、ただそれでは解決し切れない面——この問題は外交の問題になろうかとも思うのでありますが、日米合同委員会等にこの問題を取上げていただきまして、使用者側の反省を促す、あるいはこれによつて全体の労働条件の改善をはかるというふうなことで、私どもとしては今後努力の道があるのではないかという気がするのであります。御質問の各要望といいますか、参考資料に盛られております一つ一つのことにつきましては、実地につきまして調査をしました後に、これに対する意見を申し述べたいと思うのでありまして、今すぐこれにつきまして意見を出すことにつきましては私自信がございません。実地を調査いたしました後、こういう事実がありますれば、その事実についての見解を申し上げたいと思います。

中原健次小会派クラブ

○中原委員 私どもの見解では、大体これだけの項目に指摘されている点の一々について、最初からさもあることであろうというふうに実は思うわけであります。もちろんこれは事実を一層精細に調査いたしまして、確実な自分の実感をもつてつかんだ基礎の上に立つて、そういう基礎の上において判断をして行かなければならぬことは言うまでもありませんが、しかしながら、かりにも、たとえばこういうふうな時間の問題等がまつたく無制限に、向う様の御都合のよろしいように行使されておる。たとえば次の休日等に一応何かの予定を組んで、その休日をこのようにしたいとかなんとかというふうな計画は当然立つことでありますが、そういう計画を立てて、その週の努力をして励んで行きながら、いよいよ休日になると、その休日が無視されて行くというようなことがあるように指摘されておるわけなんであります。そうなつて参りますと、この宿舎要員というものは、人間としてのみずからを生かす時間というものは、ほとんどこの雇用関係の期間中においては考えられないということがいえると思うのです。しかも、それだけでなくて、そういうふうに休日が無視された場合にも、その休日が次の代休をもつて報いられるということもないようだし、しかもその場合の賃金の問題も、どうやら賃金措置が講ぜられておらないような向きがあるようにうかがえるわけなんです。そうなつて参りますと——これはもちろんこういうことがあるかないかについて事実を調べてからということは、当然なことでありましようが、しかし、こういうことが事実ありとするならば、これはたいへんなことであると同時に、そういう事実があるとして、そのある場合に対する考え方、あるいはそれに対する措置、処理というものは、当然すぐおうむ返しに答えが出て来るべきものじやないかと私は思うのです。事実を見てから、そういうことがあるならば判断するという態度での御答弁ではあつたけれども、それでは、ちよつと言葉が悪いかもしれませんが、熱意が疑われるということになる。そういう考え方では、どうも日本人が日本人を愛する気持とは考えられがたい。あまりにも役人としての立場、妙に超越した立場に立つてものを判断しようとする考え方の方がどうも先行しているように見える。そうなると、やはり私どもは基準局長の人格をよく知つているだけに、そういうふうなことは言いたくないのであるが、どうもそこにいま一段の熱意が乏しいような感じが、すぐその次に出て来ることを禁じ得ないのであります。従つて、今申しましたように、一応とりきめられておつた休日が無視された、その後の措置等についてのこういう関係がもしあるなら、これはやはり何としてもそういうことをただちにやめさせなければならぬし、同時に、やむを得ずそういう休日が無視されたとするならば、続いてその休日が次の適当な機会に代休をされる。同時にまた、そういう時間の消費については、やはりそれだけの手当が当然考慮されて行くというようなとりきめがいやおうなしになされるように、この雇用関係を保障して行く、それを保障するための措置を積極的にとらなくちやならぬ、こういう考え方は、私はこの文字を見ただけでも出て来る。もしこう事実があるならこうだというようなことぐらいは、言えるのじやないかと思うのですが、いかがですか。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 再度の御質問でございますが、先ほど申し上げましたように、われわれは労働基準法の適用に関しましては、これは家事使用人であると解釈いたしておりますので、基準法を適用して、その違反であるということで、これに対する是正を命ずる手段は、現在のところないのでございます。従つて、問題は外交関係の問題としまして、そういうものの是正の方途を別に私たちは考えて行きたいということを、先ほど申し上げた次第でございまして、この宿舎要員の訴えの中には、労働関係の部類に属するものもございますし、あるいは基本的人権に関する部類の問題もあるようでございまして、やはり広く、そういう外交折衝と申しますか、外交交渉によりまして解決をしなければならぬ問題が多々あるように思います。従つて、その一つ一つについて意見を申し上げますことは調査の上でいたしたいと申しましたのは、そういう意味で申し上げたのでございまして、今ただちに基準法の適用があるとすれば、もちろん基準法違反でございますから、それらのことについての是正はさせなければなりませんが、家事使用人でありまする関係上適用がないので、結局そういう別途な方法で是正をさして行きたいと考えておるわけであります。

中原健次小会派クラブ

○中原委員 これはどうでしようか、やはり家事使用人という解釈をとりきめておいたなら、そのとりきめに疑問が起りはしませんか。単に家事使用人であるというふうな概念で解釈づけられるような関係であるかどうか。これはやはり日本の一般家庭の家事使用人とは事情が違うのじやないかというふうに私は思うのです。たとえば、まずアメリカ人の居住の状況というものは、集団的な、いわば共同体というようなものを構成しておる。その一角は単なる個人の住居ではない。そういうことと、使用しようとする相手側の米人は、実際は大体軍事的な立場におる人たちということになるのであります。もう一つは、いわゆる風俗、習慣、言語その他いろいろな点で、日本人がまつたく手放しで応対しがたいという関係が多いと思うのであります。ですから、やはり日本の一般の家庭の場合とは条件が違う。ことに行政協定というようなものが背景にあつて相当無理が無理のままに通るというような感じがないでもない、私はそういうふうに思うのです。従つて、これは一般の家事使用人としてそのままにこれを単純に解釈して持つて行くというのは、適当な措置じやないのじやないかと思うのですが、これはどうでしよう。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 労働基準法の八条で規定してありまする適用の関係は、すべて業務の内容から見まして、その適用の有無を規定いたしておるわけであります。家事使用人は、言うまでもなく家事に使用されるものでございまして、これは使用する者が外国人であろうと日本人でありましようと、家事に従事するという業務の実態につきましては、何らかわるところはないのであります。ただ、外国人でありますがゆえに、言葉や風俗、習慣等の相違から来るいろいろのめんどうさ、むずかしさというものが、一般日本人の家庭における家事使用人と違うというだけでありまして、法律的な見方としますれば、業務の内容においてかわるところはないというふうにわれわれは解しているわけであります。従いまして、同じく家事使用人という概念で処理して行くべきじやないかと思つております。     〔委員長退席、持永委員長代理着席〕

中原健次小会派クラブ

○中原委員 家庭で家事に使用されている、なるほどこれは確かにそうであります。ところが、普通の家庭と違うということなんです。日本人の普通一般の家庭ならば、かりにそれがどのような大きな家庭であつたにいたしましても、あるいは小さい家庭であつたにいたしましても、やはり一応日本国憲法に絶対服従を義務づけられている。ところが米人の家庭の場合は、さつきも申しましたように、行政協定というものが背景にある。その行政協定を背景に背負つた妙に個人から超越した力、それが意識するとせざるとにかかわらず、やはりあの人たちの考え方の中にはある。そうすると、そこにそれだけ条件が違つて来る。だから、普通の個人の家事の使用人でありながらも、その使用者側の立場というものが、特別の権力者ではありませんけれども、一つのそういう有利な条件を持つている。そういう有利な条件におどかされて——おどかされるということは適当な言葉でないかもしれませんが、それに圧迫をされて使用されるということになることは間違いない。従つて、これを単純に家事使用人であるときめてしまつて、これに対する便法を考えようとしないということは、労働者を守る立場から考えますと、これはやはり手落ちになるのではないか。さればこそ、そういう現象が出て来るのだから、そういう事柄をもう少し考えてみる必要あるのではないだろうか。それから離してしまえば、人間対人間の対等の立場になるのだけれども、残念ながら行政協定というものがどうもじやまになる。従つて同時に、軍事基地内のそういう一つの特異性があるわけです。そこに普通の場合とは違つた判断がどうしても出て来なければ、適当な措置ができぬのじやないかというふうに思われるのですが、この点について伺います。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 ハウス・メイドは、もちろん基地の中にあるのもございますし、そうでない場所にあるのもございます。それで、基地にあるからその態様が違つて来る、本質が違つて来るという性質のものではないのじやないかと私は思います。これは先ほど申しましたように、家事に従事するという業務の実態におきましてはかわりがない。ただ日本人の家庭で使用されます家事使用人は、お話のように、これに対して特別の保護を与えなくても、そこに十分思いやりがなされ、使用者としての、いろいろの法律を離れましての恩恵あるいは義務というものの負担を感じてやられるので、ことさらわれわれは心配しなくても済む、従つて基準法の適用からはずれておるということであります。今お話のように、基地のこれらのハウス・メイドその他の方には、いろいろな条件が別に新たに加わつて来ておる。日本人の家庭の使用人にない条件、それは言語、風俗、習慣の関係もございましよう、お話の基地の関係もございましよう、あるいは行政協定の関係もあるかもしれません。それだからこそ、ここに外交的な折衝によつて何らかそこに保護の道を考えて行かなければならぬじやないか。日本人の家庭における家事使用人と違つて、特殊性を持つておるからこそ、そういう措置を私たちとしては実は考えたいというふうに申し上げておるのでありまして、ただそれによつて法律の解釈を曲げるということは、少し無理な解釈になりはしないだろうかという気がするのであります。

中原健次小会派クラブ

○中原委員 法律を曲げてもらわぬでもいいのです。そういうことではなしに、そういう特異の事情の中に労働しておるというその特異性、これが私は非常に重大だと思うのです。これは労使事情を考えるときの一番最初の条件だと思う。そこでその一番最初の条件がその特異性の中にあるのだから、その特異性の上に、その特異性の条件の中で働く労働に対する一つの特別の措置といいますか、そういうものが当然出て来なくちやならぬ。そこで、今の基準法で考えると、今のようなあやまち、手落ちになつて来るのでありますから、そこに便法というものがとられなければならない。その便法を、そういう環境の労働者のために日本国政府が明確に規定づける、こういうことを私はやつてもいいのじやないかと思うし、またやるべきだと思う。これはやはりそういう関係から、今の行政協定の中でそういう一つの例外規定といいますか、便法規定を認めさすような扱い方をひとつ考えてみる必要があるのではないか。もちろん外交折衝は非常に重要だと思いますが、しかし外交折衝というのは、非常に大わくでものがきまつて、実際の具体的な実施の場面では効果をあまり上げ得ないようなことにしばしばなるおそれがある。たとえば、かつて司令官がそれだけの達示、注意を与えて、万あやまちのないように、いわゆる日本人の人格、人権を尊重しながら労働を営むということに持つて行くような努力を払つたのにもかかわらず、それが実際面では、まつたくといつていいほどに効果が出ていないという経緯から言いましても、やはり単に大わくの外交折衝というようなことだけに託したのでは、やはり大差のない結果になるのではないか、こう思うのです。もちろん私は外交折衝はいると思いますが、ただそれにゆだねるという考え方では、やはりちよつとあぶないじやないか、こういうふうに思うのです。そこで、何かもつと具体的な措置をこちらから提案すべきだということになつて来るじやないか。だから、この労使関係、労使事情というのは、一般の概念のいわゆる労使事情とは違つて、かりに家庭の使用人であつたにしましても、そういうことをもつときつく意識的に取上げて行くという必要が当然起つて来るのじやないかと私は思いますが、これはいかがでしようか。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 繰返し申し上げますように、基準法は、やはりその業種の実態、実質から適用するか、しないかということをきめているのでありまして、もしこれに例外を認めるとすれば、基準法の立て方が根本的にかわつて来るということになるのであります。その環境によつて適用があるか、ないかということを一々きめて行かなければならぬ。これは法の体系を少し乱すのじやないかという気が私はするのであります。もちろん特殊な事情にありますことは、私も十分承知いたしているのでありまして、これを法的なものとしないで、別な角度からその改善保護の道を考えて行く、と申しますのは、かりに今無理な解釈をしまして、基準法の適用があるということで、使用者にいろいろ義務を課した場合に、裁判所の問題になりました場合、おそらく裁判で負けるというふうなことになるおそれが多分にあろうと私は考えているのであります。従つて、そうなりますと、やはり別な角度からこの問題を取上げて行つた方が、より効果があるという気がするのであります。

中原健次小会派クラブ

○中原委員 大体御意向のほどはわかるのです。もちろん基準法の中へ何らかの例外規定といいますか、規定を設けて、基準法を改正して云々ということにしなくてはならぬというのではないのであります。そういうことはわからないではありませんが、少くとも日本の今日の労働慣習を生かすことのできるような具体的な措置というものは、単なる外交折衝にゆだねるべきものじやない、危険だということを申し上げているのであります。かりに外交折衝でやろうとすれば、向うは、いや、その点は今後十分心得て、再びそういうあやまちは起させないであろうということを答えるといたしましても、それはただ直接の雇用者の腹の底からわいて出て来た自覚じやなくて、そういう外交的な単なる言葉にすぎないと思う。そういうことを申し上げますのは、さきに申しましたように、かつて司令官がそういう達示を与えている、だから、ほんとうに心の底からそういう自覚を持つているものなら、その司令官の最初の達示がかりに十分でないまでも、何人かはそれを守られていなければならない。それが、そんなことはもう心の中になさそうに見える。それはここにある五十数項目の箇条の中に、普通の常識のある者ならできそうもないようなことが、平気でなされているという事実が、ここに指摘されているわけです。だから、その指摘を基礎にして考えますと、やはりただ外交折衝にゆだねて、単なるごあいさつを承つて安心するというわけには行かないことになるわけです。もちろん、これはそのようには考えておいでにならぬと思うが、しかしそのことをさらに明らかにしておきたいと思うために申し上げたのであります。ですから、これはただ単なる外交的な折衝や、言葉上の、口約上の措置で、今乱されているこういう労使事情が消えるとは思いません。やはりもつと権威のある決定の仕方が考えられなければならぬじやないだろうか。そうでないと、安んじてこの環境の労務に服することはできないというようなことになつて行くのじやないか。ことに、この賃金、給与の問題等につきましても、ここにきめられておる線で考えますと、これはあまりに安きに失するという感じがいたします。こういう事情で今まで扱われておるとすれば、この給与問題等についても、生活を維持するに足るだけの給与を保障することのできるような裏づけが、やはり具体的な措置でなされて来なくちやいかぬのじやないか。これによりますと、七年の経験者が総収入で七千三十円という文字が出ているわけです。そうしますと、やはり日本の労働者は、いくら安くても使いこなせるものだと考えるかもしれませんけれども、しかしそういう考え方そのことが、すでに問題になると同時に、これは実際上見のがすことのできない低給与になつておる、こう思うのです。しかしこういうような問題についても、やはり一々これを明らかに保障づけることのできるような、そういう条件をつくり上げて行くための努力をし、そうして具体的な結果が出て来ぬと、私は安んじることができないというふうに思うのです。もちろんこれは当然要員諸君が労組員でなくちやならぬと思いまするし、従つてまた労働組合の力をもつてこれを処理して行くためのそういう積極的な態勢もとらなくちやならぬことになるのじやないかとは思いますが、しかし、そのことは別にいたしまして、やはり政府としては、まつたく安んじてその業務に服することができるような条件をつくるための方策として、単に一片の外交折衝によつて、その外交折衝に期待するというような判断でこの問題の処理に当られるというようなことでは、やはり心もとないというふうに感ずるわけです。そういうようなものから考えますと、せつかく戦後ああいつた労働保護のためのいろいろな立法措置もでき、あるいはその後労働行政もいろいろな苦心を重ねて今日に至つておる場合に、そのせつかく不十分ながらも整備して参りましたこの労働事情というものが、アメリカの方の宿舎要員諸君のこういう事情の中から、労働事情のよき意味のものがこわされて行くというようなことになることをおそれるわけです。従つて、そういうことになつて参りますと、この問題に対する熱意の尺度が、また翻つては日本の労働条件の地位をきめるということにさえなつてしまうのではないか。そうなつて参りますと、やはり労働省自身が、その出発において労働者のために奉仕する官庁としてできて来たその労働省自身の任務が、その辺からこわされて行くということにもまたなると感ずるわけです。     〔持永委員長代理退席、委員長着席〕 そういう意味において、やはりこの問題は、単なる手続的な問題に期待を寄せて事を決することができるような問題でなくして、やはりもつと権力の背景といつては言葉が何でありますが、一つのそういうものの強い背景を持つてその決定を承認させる、その決定に服従せしめる、それでなくちや日本の労務は提供できないというようなところへまで強力な背景が盛り込まれて、そうしてこの労使関係を営まれて行くというふうにして行かぬことにはだめだ、私はこういうふうに憂えるわけなんです。政府としてもできるだけの手を施して、いわば手落ちのない手を尽しておけば、責任を果したことになるというふうにお考えになるかもしれませんが、それは今申しましたような数数のことから見ましても、そういうことは責任を果たしたことにはならないというふうなことが、結果から想像されるわけであります。そういう点から考えましても、もつとつつ込んだ態度で、物腰でこの問題に対する措置を決していただきたい、こういうふうに思うわけです。  私の今申し上げました諸点は、考えようではそれは君の見解だと言われるかもしれませんが、しかし単にそういうことではなしに、やはり日本人として日本の労務関係者諸君の立場を築こうという点から考えますと、この点については局長の見解とわれわれの見解とにそう懸隔があるはずはないと思います。従つてそういう点から、私どもが聞いても、なるほどそれならやれるかもしれんというような具体的な方策があなたの口からここで漏れることを、われわれは期待するわけです。そうでないと、どうも一片のお座なりの会議を開いて、お座なりに質疑応答して、そうした意味のことになつてしまう。そういうことでは意味がない。そういう点で、御迷惑でももう一応あなたの御答弁を承つておきたい。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 法律上の問題として、基準法上の義務を使用者に課しますことは、現在の解釈上無理だと思われます。問題は、どういう方法で労働条件の改善をはかつて行くかという方法論の問題だと私は思います。それでは新しく立法をすればいいじやないかという御意見が出るかもしれませんが、これは先ほど申し上げましたように、基準法の法体系がそういう形でできていない関係上、基準法だけの問題として処理しますことは、少し無理な問題があるわけでございます。私らの調査あるいは当労働委員会の御調査等の結果が出て参りまして、そこに具体的にいろいろな問題が提出されまするならば、それをもつて日米合同委員会に諮りまして、そうして個々の具体的な問題についてお互いに討議もし、そうしてそこに改善をして行く道を個々の問題について検討して行くというふうなとり方——従来のような抽象的な論議ではなくして、個々の具体的な問題として取上げまして、その個々の問題別に解決を考えて行くというふうな方向へ持つて行くのが、一番適した方法ではないかという気がするわけでございます。あとは労使関係の問題——賃金その他の問題は、労使関係の問題でございまして、宿舎要員の方々の団結、団体交渉権というようなものがそこに確立されますれば、それから来まする労使関係の確立というものも、また別な角度から出て来るのではないか。政府としましてなし得ますものは、外交折衝によつて個々の具体的な事実を個々別に解決して行くというふうな方途を考えたいと思うのでございます。

中原健次小会派クラブ

○中原委員 なおついでに伺つておきたいと思いますが、こういう関係の労務者諸君の基本的な稼働時間、こういうものはどのくらいが適当だと思いますか。これは向う様が安らかに寝るまで、それはどんなにふけた時間になろうとも、義務を負わなければならぬのか、こういう点についてお尋ねいたします。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 法律的に何らの制限がなされておりませんので、何時間が適当であるかということは、なかなか判断がむずかしいかと思います。と申しますのは、実働と手持ち時間とがどういう割合になつているかというようなこと、あるいはその労働の密度の問題等いろいろございまして、何時間が適当であるかということは、一概には言いにくいのではないかという気がするのでございます。ただ、その労働時間が、個人の基本的人権を侵すというところまでなりますならば、これはまた別な問題として考えなければならぬのでありますが、その労働時間そのものにつきましては、やはり労使の話合いできまつて行くのであります。そうなりますと、実働と手待ち時間というもの、あるいは労働の密度の問題等から、そこに適当な労働時間がきまつて参るのではないかという気がいたします。

中原健次小会派クラブ

○中原委員 今手待ち時間というお言葉があつたのでございますが、私どもこういうふうに思うのです。たとい今何もしていないで手を組んで、ちよつと休んでおるかのような姿でおる時間、これがはたして遊んでおる、休憩しておる時間と解釈すべきかどうか。これは休憩じやないと思うのです。やはりその家庭の万般の家庭業務の中の生きた一つの動作として、その人の手を組んだ時間というごとき姿になる。それはやはり勤務時間に当然入つて来るのじやないか。だから、何か動作をしておるということだけが労働時間というふうには考えられぬと思います。完全に解放されて、その使用者の監視と命令権が拒否される時間、そういう時間は休憩かと思います。ですから、ただちにその命令が及ぶような関係における時間であるならば、手を組んでおつても、労働しておる時間の一部だ、こういうふうに考えるわけです。そういうふうなことを考慮に入れた労働時間というものが考えられる必要があるのではないか。そうでないと、だらだらと無理無体に時間が引ずられて、いわば私としての自由な時間がないという境遇が継続されてしまうということになるおそれがあると思う。そういう意味で、今後労働時間というものが、この労働契約の中ではつきり出て来るべきだと思う。これをきめておかないことには、ほんとうに人権が尊重された形における労使関係は出て来ないと思う。もちろん稼働時間幾らということを、今ここであなたに迫るのも無理だと思うので、御回答を得なくてもけつこうですが、今私が申しますような意味において、労働時間というものが計算されなければならぬと思います。この点についての考え方はいかがでしよう。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 労働時間をきめ得ないのが家事使用人の本質であり、特色じやないかと思います。その点が工場労働者と違う労働の実態を持つておるのであります。従つて労働基準法も、そういう意味から適用除外をいたしております。それは家事という特殊な仕事から来ます本質的なものじやないかという気がするのでございます。従いまして、何時間が適当であるかということは、個々の家庭の事情、家族の数、部屋の配置その他によりまして、おのおの違うのではないかという気がするのでございます。

中原健次小会派クラブ

○中原委員 工場労働者が実働七時間あるいは八時間ときめられて働く、それと同じように家事使用人の人たちの時間がきめられるのが妥当であるかどうかということは、疑問があるでしよう。しかしだからといつて、労働時間の制限が加えられないのが家事使用人であるから、家事使用人の場合は労働時間は無制限でもよろしいと言わんばかりに聞えるような御答弁では、ちよつと困る。ですから、そうなると時間のきめ方について多少の変化はあるかもしれませんが、しかし、少くともその人が人間として生きて行くために、私の自由になる時間が、睡眠時間をのけて相当程度考慮されなければならぬ、こういうふうに思うのです。それが人として尊重される憲法の精神に沿うておるんだと思います。人間として尊重せられる条件、これが労働条件の中に明記されてしかるべきだと思います。だから、家事使用人だから、家事使用人というものはどうもその点はどうにもならぬのだという感じを与えるような御見解をお持ちになるとすると、ちよつとおかしいと思いますが、いかがでしよう。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 ちよつと基準局長にお願いしておきますが、重大な問題ですから、そういう答弁は労働委員会としても、はなはだ不満だと思う。そうでなくて、今中原さんが言つたように、労働の再生産のためには、そして健康を保持するためには、やはり一定限度の労働時間というものがあると思う、そのために労働時間がきめられているのです。だから、法律で保護しようと思つても、その法律がないのだという御答弁ならわかる。今のようなそういう無慈悲な答弁でなくて、この点をひとつはつきり言つてください。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 現行の基準法四十一条で御承知と思いますが、農林、水産等の原始産業につきます労働者は、時間の適用を受けておりません。無制限に労働時間というものが利用できるわけであります。また、監督または管理の地位にある者、機密の事務を取扱う者、あるいは監視または断続的労働に従事する者、こういう者は時間の制限を受けておりません。家事使用人につきましては、基準法の適用がございませんから、労働時間の制限は法律的にはなし得ない。ただそこに、お話のように基本的人権を基礎として、一体どれくらいの労働時間が適当であるかということは、一つの考える筋としてはあろうと思いますが、具体的なことになりますと、おのおのの条件が違うわけでございまして、一概に言いにくいだろうということは言えると思つてお答えしたわけでございます。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 この際委員外の神近市子君より、本件に関連して発言を求められておりますが、これを許可するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 御異議がなければさよう決します。神近市子君。

神近市子日本社会党(左)

○神近市子君 いろいろ参考人に伺いたいということを申しましたけれども、ちようど関連した問題が出ましたから、そのことを伺いたいと思います。私はアメリカの家事労働者の法律は存じませんが、イギリスのことをちよつとこの間読みましたところが、家事労働者の時間について、今こちらの委員の方からお話がございましたような解放時間を、日中に持つているらしいのです。それは大体二時から四時くらいの時間らしいのですけれども、その間はかぎをかけまして、そして全的に解放される、住居が近ければそこに帰ることもできるというような規定らしいのです。大体十時間が標準労働時間であつて、それ以外の時間は時間外労働になるというようなことは、御参考にならないでしようかと思いますので、ちよつとそのことを申し上げておいて、これからの御研究の基礎にしていただきたいと思います。  参考人にちよつとお伺いしてみたいことは、あなた方はどうしても集団の寮にお入りにならなければならないのか、お通いになるということはできないわけですか。

牛島寿子

○牛島参考人 寮に入らなければならないということはないのですけれども、地域的に非常に辺鄙なところですし、もともとあそこの地域も、外から通つて来ることが不可能だとみなされた上で寮が建てられたものだと思います。非常に辺鄙なところですし、いわゆる通勤区域より遠いわけなんです。あの中におります人は労働時間の点でも早い人は朝六時ごろ行く人もありますし、夜中の二時、三時になるということもしばしばありまして、外から通うということは、そういう点でできないのでございます。外から通つておる人でもそういうことの起きた場合にはとまらなければならない事態がしばしば起きるわけです。

神近市子日本社会党(左)

○神近市子君 それで勤務なさる場所には、あなた方が休息をしたり、あるいは自分で自由に使える時間にはそこに行くというような部屋があるわけですか。

牛島寿子

○牛島参考人 少数の人は家の中に住込みにしております。そういう人は自分の部屋があります。家族の身のまわりの仕事ではあるのですが、普通の方の会社とかなんとかの勤務、それ以上ではないかと思うのです。家事使用人なんですけれども、そこが職場なんです。ですから、実際にいつて、食事したあと十分も休めないのが普通の状態じやないかと思います。ですから、もちろん大きな家ですと、休息をするための自分の部屋がありますけれども、大体部屋がないのが普通なんです。ですけれども、休む場所というのは別にないわけです。食事もあわてて食べて、あとの仕事をしなければならないというような実情なんです。むしろ切りかえ前は、雇われている人も大体二人、三人でしたから仕事も今よりずつと楽でした。給料においても今よりずつと高くなるわけですが、切りかえ後はそういうこともなくなり、個人的の支払いになつたものですから、使用人の方もずつと減らされたわけです。ですから、前の仕事に比べますと二倍も三倍も量が多くて、機械と同じだと思つていただけば間違いないと思います。

神近市子日本社会党(左)

○神近市子君 普通の日本の家庭では、前の晩にたいへん骨を折らせたとか、あるいは時間がおそくなつたというような場合には、じや、あしたはゆつくり休みなさい、あるいはあしたは九時ごろ起きればよいとかというようなことをよく言うのですけれども、あなた方はそんなに深夜まで忙しくて、おそくなつた場合でも、翌日はまた規定の時間にお出になるのですか、それともゆうべおそかつたから、きようはおそくてもよいというような免除される時間があるのでしようか。おそくまで働いて翌日また規定の時間に出るということは、ずいぶんつらいだろうと思うのです。その点はどういうふうに考慮されているのでしようか。

牛島寿子

○牛島参考人 普通の場合は、大体夜何時まで働いても、翌日おそく来ていいという場合はまずないのじやないかと思います。よほど個人的によく考えてくださる方ですと、翌日少しぐらいおそくてもいいということもあるのですけれども、まず私たちがいろいろ資料を集めるために聞いて歩いた中では、そういうことはございません。十五時間くらいの勤務になる人が多くて、毎晩のように一時にもなることが一週間ぐらい続く方もあることをよく聞きます。そのために、また過労にもなりますし、仕事も重労働ですし、勤務時間も長い。ただ家事を見るだけでなくて、子供の世話もありますし、子供の教育もありますし、もう向うの人たちは、まずホテルにいるようなものなんです。足の先から頭の先まで全部世話をしなければならないような勤務状態なんです。それで、そこに日本の法律として守つていただいているところは全然ございませんし、ただ家事使用人というだけのわくに入れられている。日本人の家事使用人だけでなしに、そこに国際的な、日本と米軍の立場、それにまたキヤンプ・トーキヨーの覚書によるいろいろな規則——私たちにとつて非常に人権を無視された規則が背後にあるわけなんです。そういうものがいろいろと強くこつちに圧迫が来ますから、私たちから見た感じとしましては、私たちメードは、夜寝なくても病気にならない、食べ物においても、ひどい家はとてもとてもお腹がすいてたまらない、栄養も足りないというような家があるのですが、寝なくても病気にならないし、どんなに働いても病気にならない、病気になれば首にして帰せばよいのだというような、極端なようですけれども、そういうふうに考えられる場合が非常に多いわけであります。そういうわけで基準局の方にも、東京基準局ですか、昨年十月にお願いしまして、二へんはかり実態調査もなすつてくださつたのです。そしてこのままじやいけないから、何とか考えなくちやならないという回答があつただけで今日に来ておるわけです。それで国会の方でぜひということでお願いしたわけですが、その点ほんとうによくわかつていただきたいと思います。

神近市子日本社会党(左)

○神近市子君 それは人種的偏見というものがずいぶん作用しておりますから、私の知り合いの人が——これは中年の人でございましたけれども、非常に過労に陥りまして、とうとうなくなりましたけれども、労働状態を多少私はわかつているのでございます。今日のように、日本の法律でも守られない、そしてアメリカの法律も適用されないというような状態でいつまでもほうつておいて、これはよいものでございましようか。私どもその点今までいつでも疑惑を持つていたわけでございます。局長は、今こちらの方へ御返事がありまして、御考慮にはなつているらしいのですけれども、これは早急に日米共同委員会あたりと連絡くださいまして——大体そう言つては悪いのですけれども、今日アメリカにおつては使用人を使うこともできないような方、そうしてそういう人が日本に来て急に使用人が使えるというような状態になつておりますから、人を使うということについてあまり経験もない、そうしような気持になつている人が非常に多いのです。いろいろ伺つておりますと、そういうところも大いに御考慮いただいて、どうしてもこの待遇を改善していただかなければならないと思います。時間のことを今問題になさいましたけれども、やはりせいぜい十時間ぐらいが適当な時間であつて、そうしてその以外に中間の自由時間には、かぎをちやんと締めるような使用人の部屋がなければ雇用者を使えないというようなことにするというふうな制限ぐらいを入れたならば、たいへん楽ではないかというふうに考えるわけでございます。ひとつその点で局長は御尽力くださる意思があるでしようか。

亀井光労働基準監督官(労働基準局長)

○亀井政府委員 先ほども御説明申し上げましたように、個々の問題につきまして具体的な事例を先方に突きつけまして、その解決について努力をしたいと思つております。労働時間の問題につきましても、お話のような十時間がいいのか、あるいは十一時間がいいのか、ともかくそこに一定の制限を全部についてつけるように話し合う、これが話合いの対象としていいのではないかという気がするのです。従つて、実地調査をもう一度私どももいたしますし、当委員会もなさるでしよう。その結論につきまして、一つ一つ問題を片づけて行きたい。これは日米合同委員会にかけまして、片づけて行きたいと考えております。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 調達庁の百田労務部長が委員会の要求で出ておられますが、今までのところ質問がないのです。百田労務部長に対しまして、御質疑があるためにお呼びしたのですし、あまりお待たせするのも失礼ですから、この際質疑をしていただきたいと思います。——ちよつと神近さん待つてください。多賀谷真稔君。

多賀谷真稔日本社会党(左)

○多賀谷委員 実は午前中に、労働省及び厚生省に質問をしたわけですが、国家公務員の特別職から切りかえになりました際には、なるほど討議があつたようであります。しかし、その後全然放置されており、残念ながら、何ら折衝された経過を承ることができなかつたわけであります。そこで、調達庁としては、どういうように今まで処理されたか。ことにこういう方々は団結をして、そしてある力で持ち込むというような方々でないので、今まで非常に低い声として、われわれの耳にもあまり入らなかつたような状態であります。しかし、その衝に当られております調達庁としては、当然初めからわかつておる状態ではなかつたかと、かように考えるわけです。でありますから、その後どういうように交渉をされておるか承りたいと思うわけです。

百田正弘総理府事務官(調達庁労務部長)

○百田説明員 ただいまの御質問の切りかえ当時の事情について、私詳しくは存じませんが、私の知つております範囲におきましては、昭和二十六年でございますか、七月一日から切りかえになるということで、そのときに切りかえになつた場合、それまでは日本側の負担において、全部いわゆる終戦処理費で払つておる。その後アメリカ側がこれをドル償還をするということにかわつたわけでございます。それによりまして雇用形態の変更が行われたので、いわゆるアメリカ側の軍事予算でまかなわれるものについてだけ日本側に償還をする。つまりこれについてのみアメリカ側が日本側に労務要求書を発出する。これによつて日本側がこれを雇用する。いわゆるLSO労務者というものがここにでき上つたわけでありますが、要するに私も正確な言葉は存じませんが、いわゆるアメリカの予算から割当てられるもの、その範囲内についてだけ間接雇用がなされる。その他のものについては、全然国家予算と関係がない者、あるいは今のお話のような家事使用人のような者、あるいはまたPXだとかホテルといつたところにいる者、これは全然アメリカ側からの償還の対象にならないものでございます。しかもまた、労務要求を発する場合、そういうものは除外される。それは全部それぞれの機関の自発的なものと申しますか、国家と国家の関係じやないということになりまして、LSO労務者の範囲は、終戦処理費時代とはかわつて参つた、こういうふうに承つておるわけであります。その後調達庁といたしましては、なるほど当時といたしまして、LSO労務者自体は、すべて間接雇用の労務者であつて、労働法の適用を受けておる、あるいは社会保障の適用を受けておる。それを受けられないということ自体については、いろいろな要望もあつたようでございますが、現行の建前といたしましては、調達庁といたしまして、これをいわゆるLSO労務者とするというような道がないわけでございます。その点も制度上の問題として御理解いただきたいと思います。

多賀谷真稔日本社会党(左)

○多賀谷委員 現状のままでは、なるほど道がないようでありますけれども、これを機構的に改革しますことは、私は必ずしも不可能ではないと思う。たとえば事実問題としましても、日本人労務管理事務所のあつせん機関であつせんをしておる。そこで日本人労務管理事務所というものが一応雇用関係を結んで、それに派遣をする、こういうような仕組みにすれば、業態の問題はありますけれども、私は相当日本の労働法及び社会保険が受けられるのじやないか、かように考えるわけであります。そこで今まで調達庁としてはそういう機構を考えて折衝されなかつたか、こういう点について承りたいと思うわけであります。

百田正弘総理府事務官(調達庁労務部長)

○百田説明員 ただいまの御質問でございますが、調達庁の職務権限と申しますか、そういうものが、いわゆる向うから償還を受けて雇用する労務者の法律上の雇用主という立場以外に権限を持たされておりませんので、たとえば先般問題にもなりました英濠軍関係の労務者を間接雇用にするというような問題につきましては、その方が労働者保護の上にきわめて有利であるから、その促進に側面的には及ばずながら努力をいたしたのでございますが、ただいまの問題につきまして、これが間接雇用になり得るという見込みがある、つまりそういつたものに対しても労務要求書が発出されるということでありますればとにかくといたしまして、そうでなかつた関係もありまして、今までそのことについて、調達庁としてこれを間接雇用にしろというようなことはしなかつたように聞いております。私が参りましてからは、その点については、申訳ございませんが、なされておりません。

多賀谷真稔日本社会党(左)

○多賀谷委員 最近調達庁では労務基本契約の問題とか、あるいは国庫軍の間接雇用の問題とか、いろいろ問題が山積して、きわめて熱心にやられておることを、われわれは敬意を持つて見るわけであります。しかしこの問題も、ひとつぜひ取上げてもらいたいと思うのであります。調達庁は、少くとも切りかえになりましてから一年数箇月の間放置されておる。これは労務基本契約でも同じでありますし、国連の間接雇用の問題でも同じである。そこで、長官もその後かわられたのでありますし、ぜひひとつこの問題を積極的に取上げて、何らかの形で日本の法律あるいは社会保険が実施できるように、格段の努力をしていただきたい。われわれ委員としましても、現地を見ましてさらに考えたいと思いますが、これだけの労務者が、しかも一箇所千五百人もおつて、そして普通の家事使用人と、異なつたような重労働さえやつておしる。しかも、かなりの知的な仕事でもある。こういう状態でこれが放置されて、家事使用人だということのみで全然社会保険も受けられない、こういうことでは黙視することができないと思う。でありますから、ぜひひとつ努力をお願いいたしまして、私はまた現地を見ましてから再度質問いたしたい、かように考えております。

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 この際懇談会に移りたいと思います。      ————◇—————     〔午後四時二十分懇談会に入る〕     〔午後四時二十二分懇談会を終る〕      ————◇—————

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 それでは懇談会を終つて委員会を開会いたします。  この際お諮りいたします。仲裁裁定実施に関する問題について、次回の委員会に参考人として公共企業体等仲裁委員会委員長今井一男君、全造幣労働組合中央執行副委員長大森忠晴君、アルコール専売労働組合書記長青木金治郎君、全林野労働組合中央執行委員長妹尾敏雄君、全印刷労働組合給与対策部長杉山秀雄君、以上五名の方の御出席を願い、意見を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤松勇日本社会党(左)

○赤松委員長 御異議なきものと認め、さよう決しました。  次会は明五日午前十時より開会いたすこととし、本日はこれにて散会いたします。   午後四時二十三分散会

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