労働委員会 第2号
- 発言数
- 77 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1953/12/15
会議録
○赤松委員長 これより会議を開きます。 この際お諮りいたしますが、第十七国会まで設置して参りましたけい肺病対策小委員会及び港湾労働に関する小委員会の両小委員会を、再び第十九国会にも設置いたしましてけい肺病対策及び港湾労働に関する調査を続けたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○赤松委員長 御異議がなければ、両小委員会を設置することに決定いたします。 つきましては、小委員会の設置に伴い、小委員の数を決定し、小委員及び小委員長を選任いたさねばなりませんが、これらにつきましては、委員長に指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○赤松委員長 御異議がなければ、さよう決します。 —————————————
○赤松委員長 次に、委員派遣承認申請の件についてお諮りいたします。 派遣の目的といたしましては、失業対策、労使関係及び労働基準に関する調査とし、派遣委員の氏名及び派遣地名及び派遣期間等につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○赤松委員長 御異議がなければ、さよう決しました。 —————————————
○赤松委員長 それでは失業対策及び労使関係に関する件について調査を進めます。
○山花委員 きようは政府側の出席があまり芳ばしくございませんので、いろいろ質問すべき点がたくさんございますが、ただいまおいでになつております中西政府委員に、この前の質問に関連してお尋ねをいたしたいと思うのであります。 この前のときには、労働省当局としても調査が判然としないので、お答えができない、こういう答弁でございましたが、実は関特労関係の労働組合の府中と所沢にありますビクター・オート従業員の大量首切りの問題であります。この前の労働委員会における私の質問に対しては、アメリカの予算の関係により、特需関係においては、これをもつて一応馘首を行われないことになつておる。従つて来年の六、七月ごろまでは安心してもらいたい、こういう答弁が労働省答弁としてございました。ところが、またまたビクター・オートにおきましては、全従業員の四割五分という大量首切りが発生したのでございます。そうなりますと、労働省当局の御答弁を信用できないという結果が、現実問題として現われて来ておるのでございます。この間のいきさつにつきまして、ひとつ明確にお答えを願いたいと思うのであります。
○中西説明員 ビクター・オートにつきまして、御指摘のごとく最近人員整理の発表がございました。府中工場と所沢工場とで、従業員約二千名余りでございますが、これに対しまして、八百数十名の人員整理を行わなければならないという発表がございました。これは実は、すでに本年の七月から来年の六月までに、軍当局の予算が二八%減で、二八%削減の契約の申出があつたのでございます。従つて、本来ならば、この契約に合せて早く人員も整理すべきであつたのでありますけれども、会社がどういう都合でございましたか、本年一ぱいは一応全員雇用しておいて、来年の一—六月に、そのしわ寄せといいますか、足らずまえを整理するということになりましたので、人員にいたしますと約四五%を行わなければならなくなつた、こういう事情のようでございます。目下組合側とは、越年資金の問題で交渉が持たれておりますが、越年資金については、二万円の要求に対して大体一万二千三百八十円で妥結いたしました。人員整理につきましては、これより組合側と話合いが始まるという段階にあるようでありますが、結局この人員整理は、すでに軍当局の本年度予算において削減されて、もつと早くやるべきものを、時期がずれたために、今ごろになつてこういう発表になつたという経緯でございます。
○山花委員 この前の日鋼の武蔵の工場または赤羽工場あるいは川崎市における前池貝、ただいまの小松製作所、東日本重工の下丸子の工場というふうに、あちらこちらで特需関係の労働者が大量首切りになり、失業問題としてもゆゆしい結果を来す。こういうことで、私どもたいへん心配をいたしまして、一体特需関係においては、どういう理由でこのような大量首切りが行われるか。そして特需の仕事をしている工場は、他にも相当あるが、将来どういう労使関係に相なるや、こういう質問に対しまして、先ほど私が申し上げましたように、労働省当局は、そのときには確信を持つたような御答弁でございました。たとえば、下丸子では幾ら、日野重工では幾らというように数字をあげられまして、本年度はこれをもつて打切らない、これはアメリカの軍当局の予算関係ではつきりわかつておる。ただ将来の問題は、次のアメリカの予算の関係で、どうなるかわからないけれども、今次予算においては大体二八%の削減があつたというふうに、はつきりしておられますので、私は相当責任ある答弁と考えておりました。ところが、ただいまの御答弁によりますと、会社側の都合で首切りを暫時猶予していた、今日ここに発表するに至つた、こういう御答弁でございます。はなはだ御答弁が、その日暮しの便宜的な御答弁をなさつておる。そういう便宜的なものの考え方では、労働省としては、確固たる労働対策が私は立たないと思うのであります。私どもは、労働省が行つておりますところの労働行政に対して、一々くちばしを入れようとは思いませんけれども、もう少し確信のある、もう少し信憑性のある調査によつて労働行政をやつていただきたいと思う。またこれを要求するのは、私ども議員の職責と考えておるのでございます。 そこで、お尋ねしたいのは、労働者が、日本の慣習によりまして歳末に首を切られるということは、何といつても労働階級にとつては一番つらい状況でございます。将来において、特需関係に再びこういうような関係が行われるかどうか。この前のような、あやふやな結果にならないような御答弁をしていただきたいと思うのでございます。 それから、ビクター・オートの首切り問題に関しては、もちろんこれは民間企業の会社経理内容の問題であるとはいえ、事が特需に関係しておりますので、政府当局としては、これらの問題について対策の手を打つかどうか、特にこの工場内には、集団的な、いわゆる部落住宅とでも申しましようか、そこに住んでおる人がたくさんございますが、これらの居住権は一体どうなるのか、こういうような点で、労働省としては調査をされておるかどうか。もし調査をされておりましたならば、そういう問題について、ひとつ私どもの納得の行く御答弁を願いたいと思うのであります。
○中西説明員 特需工場の将来の見通しにつきまして、前に申し上げましたのは、個々の工場といいますよりは、米軍の全体的な原則について申し上げたつもりでございまして、つまり予算がそれだけ減つたについては、それだけの人員整理はやむを得ないが、一応出そろつたので、おそらく今後はなかろうというふうに申し上げたのでございます。何分にも特需の契約が、まつたくの私契約として個々の企業でやつておりまして、それの改訂その他報告義務もなししますので、私どもとしましても、労使からのお話があつて初めて知るというようなことで、この点まことにわれわれとしましても遺憾と存じておりますが、そういう建前になつております関係上、このビクター・オートのごとく、もうこれで済んだと思つておりましたのが、まだ残つておつたというのが出たような次第でございます。今後なるべく業者側の協議会的なものもあるようでございますので、それとも連絡いたしまして、事前に察知するようにさらに一段の努力をいたしたい、かように存じております。 それから、人員の整理に伴う転換の問題、これは結局は一般のやり方によりまして、できるだけ全機能をあげて、誠意をもつてスムーズな転換をはかるということに努力をして参りたいというふうに考えております。 居住権の問題につきましては、具体的にどの程度の人がその社宅に入つておりますのか、実は聞いておりませんので、これも結局は一般の社宅、それに住んでおる者、それがやめた場合にどう処置されるかという一般の原則といいますか、しきたりによつて行われるのじやないかというふうに考えております。
○山花委員 一般のしきたりによつて行われれば、私どもは安心できるのであります。ただいま労政局長の御答弁によりますと、一般のしきたりで行われるものと思う、こういう御答弁でございましたが、確信を持つてその答弁を受取つて、政府の責任としてよろしゆうございますか。
○中西説明員 ただいまの点は、実は具体的に承知いたしておりませんので、もしその住宅の問題が起りますれば、当然一般のしきたりによるべきものだというふうに考えます。
○山花委員 私は労働省当局が特需の関係、特に基地の施設の関係を考慮されますと、ただいまのようなばかな答弁はできないと思います。これは日ごろ業務を怠慢しておる一つの証拠だと思うのです。ビクター・オートの問題は、この前の委員会で私発言いたしまして、労働省当局としては、いまだその報告を受けていないので答弁ができない、至急調査をする——これは遠隔な地ではございません、東京都内に所在する工場でございます。そうしてその工場の作業場がどういう性格になつておるかということも、御承知の通りであります。それから馘首問題が起きますと、こういう大工場でございますから、寄宿の制度あるいは社宅の制度なども、これは当然調査されてしかるべきものだと思うのであります。ここの従業員の住宅となつておりますのは、施設の中であります。一般の工場の馘首による住宅問題のしきたりのような形で、もし行われるということでございましたならば、われわれも安心できるのでございます。そこで施設の中の居住権というのは、ただいまのような政府の答弁通り解釈してよろしいかどうか。これは将来相当問題を残すと私は思いますので、もつと明確な、ゆるぎのない所信をこの際御発表願いたいと思います。一時のがれの御答弁では、われわれは満足できません。
○中西説明員 きわめて具体的な問題でございますが、この人員整理の問題も、八日に会社側から説明があつて、これから組合ともさらに話し合う過程にある。住宅の問題は非常に具体的な問題で、実は詳細に調査をいたしていないのであります。しかし、居住権の問題ということでありますので、基地内といえども、特に基地内の管理上の制約がない限りは、やはり一応一般的な慣習によつて取扱われるべきものだというふうに考えますが、この点はさらに、どういうような施設で、それがそのあとどういうことに予定されておるのか、そういう点も一応詳細に調べましてからお答えしたいと思います。
○赤松委員長 沼尻調達庁労務部次長も出席しておりますから、御承知願います。
○山花委員 住宅問題に関しましては、これは一般の民間工場の、その工場付近にある、あるいはその工場内にある住宅と同じような扱いができるかどうかということに対する、ただいまの労働省側の御答弁によりますと、当然これは同じような扱いをすべきが至当だ。できる、できないは別問題として、すべきが至当だ、こういう御答弁のように理解してよろしゆうございますか。
○中西説明員 住宅のことでありますので、でき得べくんば、そうあるべきだというふうに考えます。
○山花委員 そこで、私はいろいろの角度から心配をしておるのでございますが、それでは政府といたしましては、ただいまのようなものの考え方でひとつ善処する、努力をするというふうに確約ができますかいなや、それをお答え願いたいと思います。
○中西説明員 先ほど申しましたように、非常に具体的な問題でございまして、実はこの点についての詳細を調査いたしておりません。ただ、先ほど言いましたように、たとい基地内といえども、住宅の問題として一般と同じような取扱いであるべきが至当であるということは、言い得ると思いますので、さつそく調査をいたしました上で、できるだけそういうふうに善処して行きたいと考えております。
○山花委員 政府の見解として、特に住宅の問題であるから、従来の慣例通り行うのが至当だ、こういう見解をここに披瀝されておりますから、私は、それならば、その政府の所信の通り努力できるかどうか、こういう問いに対して、ただいまの答弁はきわめてあいまい模糊として、私どもは了承できません。事の成否は別問題といたしまして、やはり住宅問題に関しては、政府の見解通り努力するという御披瀝があつてしかるべきだと思います。この問題につきましては、くどくどと質問はよしますが、いま一度はつきりした政府の所信の御答弁をお願いするものであります。
○中西説明員 私の気持としましては、そう存じておりますが、いかなる事情がありますか、これは一ぺん調査いたしませんと——確約いたしまして、のつぴきならぬ別な事情がございましては、かえつてうそをついたような結果にもなります。その点はひとつ御了承いただきたいと思います。
○山花委員 私は結果論を問うておるのではございません。具体的に申し上げますと、たとえば支障になるような問題があつても、労働省当局としては、ただいま申し述べたような確信のもとに努力をする、それを私どもは期待して要求をしておるのでございます。
○中西説明員 そういう気持でおります。ただ、もしも何かそれを阻害するような事情がおわかりでしたら、お伺いしたいと思うのでございます、
○山花委員 具体的な事情がおわかりになつたらひとつ教えていただきたい——はなはだもつて奇怪なお言葉だと思うのであります。従来のあなたの答弁は、たとえば、日本の憲法の二十八条によつて保障されておる労働権に基くところのストライキの権利も、施設内においてはなかなかむずかしい、場合によれば行えない。特に労働組合活動の完全な自由というものは、施設内では行われない、こういう御答弁でございました。同じ特需関係においても、日鋼のような特需関係とビクター・オートのような特需関係、すなわちもつと具体的に申し上げますと、前々国会に、私の質問に対して、下丸子の日本重工においては国内法の適用が可能である。しかし、ビクター・オートのようなところでは、特需の関係であつても、その作業場が施設になつておるから、基地になつておるから国内法の適用は及ばないかもわからない。こういうように、具体論で御答弁をなすつておられるのであります。それで、私がただいま問うておりますのは、この基地内にあるのがここの従業員の住宅である。そういう場合に、ここの従業員でなくなつたこれらの労働省の居住権というのは一体どうか。このくらい具体的に問題を解明してお問いしておる。これはあるとかないとか、できるとかできないとかいうような、事のよしあしを批判しておるのではございません。当然そのくらいの答弁は、労働省当局としては、労働者につながる居住権の問題として、できると思うのです。それがなかなかできなかつたのです。しかし、できるかできないかを私は追究しておるのではない、あなたが今お答えになつたような趣旨で努力をするという誠意をひとつ示していただきたい。そこで、あなたは、努力をするという誠意を示されましたから、努力をしておるか、していないかということは、あとの問題になりますので、私はあえてこれより以上の質問をしようとは思いませんが、もう少し日常の労働行政に対しては、ひとつ綿密に励んでいただきたいということを、この際申し添えておきたいと思うのであります。 それから、もう一つお尋ねをしておきたいことは、これは多分政府の手元にも陳情書が参つておると思いますが、私の手元にも参つております。元巣鴨プリズンの従業員代表として新藤弘の署名による陳情書であります。この問題は、この委員会でもたびたび問題になりました元極東海軍の従業員の大量首切りに対して、解雇手当が支払われていないということで、委員会の論議の結果、最近これは解決をいたしました。解決するのは、もう当然のことでございますが、それと同じような内容で今回——ここの従業員は約百二十名ほどでありますが、無手当のままで解雇されておるのでございます。当然これは予告手当なり、また通常の解雇手当を支払われるべきが至当と考えておりますが、労働省当局としては、この問題についてどうお考えになつておるか。またこの賃金形態、これは特調の関係かとも思われますが、特調関係からも、この問題について詳細なるお考えを、ひとつこの際御披瀝を願いたいと思うのであります。
○沼尻説明員 この問題につきましては、他の場合と同様、解雇、予告手当を払うべきであるという結論に達しております。
○山花委員 それがいまだに払われていない、よつてすみやかに払つてもらいたいというこの陳情書の内容でございます。ただいま、他の例にならつても払うべきが至当である、こういうお答えでございましたが、現実においては払われていないのである。この問題につきまして、一体どうお考えになるか、お答えを願いたいと思います。
○沼尻説明員 この問題が遅れましたのは、他の場合は東京都の方からそのような申請がございましたので、支払いが完了しているわけでございますが、巣鴨拘置所の件につきましては、これは東京都の方で調査をいたしまして、調達庁の方へ支払い方の申請があつたのが十一月末でございます。それから大蔵省の方と予算の折衝をいたしているわけでございます。と申しますのは、この経費は平和回復善後処理費から支払われなければならない。平和回復善後処理費は、大蔵省の方から移しかえをしなければならないということになつておりますので、この手続を現在進めているような次第でございます。 —————————————
○山花委員 私は委員長にひとつお願いをいたしまして、また本委員会に出席されております委員にも御了承を願えれば、ひとつこの間の事情を詳しく知りたいと考えているのでございます。この陳情書を私どもの手元に提出されました新藤弘君ですか、このお方がここにおいでになつているかどうか。もしおいでになつておりましたならば、ひとつ参考人としてお呼びをして、つまびらかな事情を聞いて、問題の本質を各委員が論議する上におきましても明らかにして行きたい、こう考えているのでございますが、そういうおとりはからいができましたならば、ひとつしていただきたいということをお願い申し上げたいのでございます。
○赤松委員長 新藤君は来ておられます。 ただいまの山花君の御提議に、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○赤松委員長 御異議がなければ、さよう決定いたします。 新藤参考人の発言を許します。
○新藤参考人 私は巣鴨の従業員でありました新藤でございます。 私ども従業員は、二十七年三月三十一日付をもつて、巣鴨拘置所日本政府移管に際し、全員解雇になつたわけでございます。その際の解雇の予告通知が、不確定期限付解雇であつたために、解雇予告手当を支払つてほしいということで、今年の三月末に東京労働基準局に問題を提訴いたしまして、裁定がありましたのが六月の七日か八日でございます。それで、最初私は、調達庁に折衝いたしましたが、調達庁としては、その解雇予告手当は支払う必要はないと、強硬につつぱねられました。それは間違つている、私たちはあくまでももらわなければならないということで、お話しましたが、調達庁は、裁定しても払わないという御意見でありました。それで、労働基準局へ参りまして、幹部と折衝するということで調達庁とも話がついて、調達庁は支払い承認をしたからということで、六月五日付の小林監察官からの葉書をいただきまして、七日か八日前に正式にお話を承りました。それで基準局の裁定あり次第、調達庁は予算はもうとつてあるから、東京都の方から計算書がまわれば、すぐ支払えるという話でありましたので、今度東京都の下部機関である労務管理事務所というのがございますが、そこで計算書を早く提出してほしいということを再三にわたつて催促、お願いをいたしました。いろいろ当時の事務輻湊もあつたためと思われますが、十一月十六日付だと思いました、やつと調達庁に書類がまわりまして、支払について決済があつた。それでこれから予算措置を講ずるということでありましたので、よくお話を伺いますと、平和回復善後処理費としての三・四半期予算は、もう予算申込みは締め切つてある。それで三・四半期としては予算がとれないために、四・四半期になる。そうしますと、どうしても支払いは一月になるというお話でしたので、何とか年内にとつてほしいということをお願いいたしましたが、何か他の予算から五十万円だけ流用できたということで、支払いは東京都でございますから、特に困つている者だけをその五十万円に入れてほしいということを、現在お願いしてある次第でございます。 そこで、解雇になつてからすでにもう一年十箇月になんなんとしている問題ではございますし、裁定がありましてから、すでに半年を経過している問題でありまして、労務者はみな生活が苦しいのでございますから、予算の面がいろいろあるでございましようが、調達庁としてもう少し東京都を督励なさつてやつていただけたら、こんなこともなかつたのじやないかと考えている次第でございます。私としましては、みんなの期待をになつて今まで折衝して参りました関係上、一日も早く各労務者に支払われるように、委員会にお願いした次第でございます。
○山花委員 先ほどの私の質問に対する調達庁側の御答弁と、ただいまの参考人としての新藤君の意見とは、ずいぶん食い違つていると思うのであります。そこで調達庁側にお尋ねをいたしたいと思いますが、新藤君のお話によりますと、最初は調達庁としては支払う必要がない、こう答えていた。そのうちに基準違反として裁定があつて、それから支払いを行う、ただいま予算の関係その他で他の方から五十万円ほど融通して、四・四期にならなければ予算措置を講じないような実情である、これは官庁当局としては怠慢しごくだ、こういうお話がございましたが、参考人のただいまの陳述に対して調達庁当局としては間違つているかいないか。間違つていれば、どういうところかということを、私どもが審議する参考としてお聞かせを願いたいと思うのであります。
○沼尻説明員 ただいま私は、政府は支払うことに決定したと申しましたが、その前、調達庁の内部の意見としては、いろいろな疑義がございまして——しかしその間、これは政府としてはつきりした態度をきめなければいかぬというので、法制局やいろいろなところとも相談の結果、やはり払うべきであるという結論に達したのでございまして、ちようど調達庁としてまだ意見がまとまらないころに、たまたま調達庁においでになられたので、あるいは調達庁は支払わない考えだというようなお考えを抱かれたかもしれませんが、正式には払うということに決定したわけてございます。 なお支払いの期間ですが、これは政府として支払うべきであるという結論に達した以上、当然これは支払わなければならないのでございまして、ただ東京都の方から該当者が何名あるか、また金額はどの程度かかるかというようなことを——これは東京都の方で直接労務者を管理しておりますが、そういう調査をするのに多少手間どりまして、そういう調査が済んで、はつきりした金額で調達庁に出て来たのは十一月の半ば過ぎ。それで、ちようどこの第三・四半期の予算でこれをまかなわなければならないわけでございますが、先ほども申しましたように、平和回復善後処理費は、事件が起るたびに、その都度大蔵省から移しかえをしなければならないというようなことになつておりますので、調達庁として大蔵省に持ち出すのが非常に遅れて十二月になつてしまつたというようなことで、第三・四半期の予算として大蔵省への申請が、手続きが遅れましたので、十二月一ぱいに支払うのは困難だというような実情にあるわけでございます。ただ、私たちといたしましては、相手方としては年末を控えて非常にお困りでもあろうと存じますので、何とか本年中にしていただきたいということを頼んでいるような次第でございます。
○山花委員 この問題は、やはり去年の暮れ、今年国会が解散になる当時の労働委員会におきまして審議いたしました極東海軍関係の問題と、同じケースでございます。首になりましたのが二十七年三月三十一日ということになりますと、相当古い話であります。従業員諸君は、当然その当時から問題にしていたと考えるのでございますが、ただいま調達庁のお話では、これが事務的完了を見、調達庁に報告されたのが、本年の十一月云々ということであります。しかし極東海軍の問題が、調達庁において、これは当然支払うべきであるという意見のもとに論議をされておりましたときに、同じケースであるこの問題が論議の対象にならなかつたものであるかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
○沼尻説明員 調達庁といたしましては、当時巣鴨拘置所にこういう具体的事件があるということを、承知しなかつたわけでございます。
○山花委員 調達庁内の機構、特に軍当局と労務者との関係の機構上の問題については、私は詳しくわかりませんが、当然調達庁を通じてこれを雇い入れられているのではなかろうかと私は了承しておりますが、巣鴨の場合は軍直傭という形であつたのでしようかどうか、この点、おわかりになつておりましたら、ひとつ御答弁願いたいと思います。
○沼尻説明員 軍直傭ではなく、これは日本政府の雇用でございますが、ただ現実の雇用労務者の管理という面は、東京で申しますと、日本政府が東京都に委任してございます。さらに東京都の下に労管事務所というのがございますが、そこで現実に業務を行つているということに相なります。
○山花委員 巣鴨の拘置所の関係は、一つの雇用の集団と申しましようか、グループと申しましようか、個人々々の雇用ではないと存じます。一つの職場として集団雇用だと私どもは考えているのでございます。もちろん事務は東京都の方に委任なさつていろいろやつておられると思うのでございますが、たとえば賃金の問題、あるいはその他諸手当の問題等々については、これらの間接雇用は、おおむね調達庁を通じて論議され、行われると聞いております。この巣鴨の雇用に関しては、賃金その他は、調達庁は全然タッチせずして行われておるものであるかどうかという点について、お尋ねしたいのであります。
○沼尻説明員 調達庁が賃金等の基準を定めてやつております。
○山花委員 賃金は調達庁でいろいろ勘案をして行うという御答弁でございましたが、全員解雇となつておるような問題を、東京都の方から詳細な報告がなかつたから知らなかつたというのは、私どもはいささかふに落ちないと考えておるのでございます。このうちの何人かの解雇あるいは何人かの人の入れかえという、こういうささいな問題でございましたならば、それは監督の立場にある調達庁もわからなかつたということは、私どももあり得ることだと了承いたしますが、とにかくこの職場の全員解雇というような問題を、いかに東京都に事務委任をなすつておられましても、調達庁としてそれを知らなかつたということは、私はふに落ちぬと思います。あなたはそれでよろしいとお考えになつておられるかどうか、お答えを願いたいと思います。
○沼尻説明員 これは解雇されたということ、従いまして退職手当や何かは当然払つておるわけでございますから、解雇されたということは知つておるわけでございますが、ただ、こういうケースで解雇された、解雇予告手当についてこのような問題が起つているということは、了承しなかつたわけでございます。
○山花委員 解雇手当の問題について、このような問題が起きていることを了承しなかつたという御答弁は、私はけしからぬと思います。先ほどあなたの御答弁によりましても、いろいろ問題に難点があつて、調達庁としては解雇手当を支払うべきであるという裁定が下せなかつたという御答弁がございました。ところが、ただいまの問題は、解雇手当を通じてこういうごたごたが起きていることを知らなかつたというこの答弁は、明白に食い違つておると思うのです。一体どちらがほんとうでしようか。ここは衆議院の労働委員会です。もう少し責任を持つて明確な御答弁を願いたい。まるつきりこの委員会をばかにするような、インチキな答弁ではありませんか。もう少し自分の良心に命じて、てきぱきした答弁をしたらどうですか。
○沼尻説明員 これは、先ほど申しましたのは、巣鴨拘置所以外の場合にこのような問題が起つたので、そういう場合には解雇手当を出すべきであるということになつたのでございましてその決定は、巣鴨拘置所の場合を直接の対象としてなされたわけではないのであります。あとで巣鴨拘置所にも、東京都からの知らせで、同様な事件があるということを聞きまして、それではさきに決定したことと同じケースであるから同様に取扱うべきである。そういう意味で、この解雇予告手当を払うべきであるという決定は、巣鴨拘置所以外の例を頭に置いて、そのような決定をしたわけでございまして、この点御了承を願います。
○山花委員 参考人にお尋ねをしたいと思うのでありますが、ただいま調達庁の方からいろいろ御答弁がございました。調達庁の方の御答弁によりますと、東京都の方から申請があつて、また支払うべきものと考えて、おそまきながら予算措置に努力をしたという御答弁でございましたが、その間答弁を聞いておりますと、私ども今の答弁から理解いたしますと、解雇されたあなた方側からは、この問題について調達庁関係の方に、何らの働きかけはなかつたような概念を受けるのでございますが、あなたの方では、問題が東京都に事務的関係が委任されておりますので、東京都基準局だけに働きかけをなすつて、調達庁の方には働きかけをなさらなかつたのか。調達庁に理解を得るような運動をしたのか、しなかつたのかという点につきまして、ひとつお答えを願いたいと思います。
○新藤参考人 私どもが正式に調達庁に解雇予告手当の要求をいたしましたのは、本年の三月の末でございます。それまでは、私ども解雇予告手当というものがいただけるかどうかということを、はつきりは知らないでおりましたのですが、その解雇の予告というものは、不確定期限付の解雇の予告でありましたため、非常に労務者は不利益をこうむつたということで、いろいろ調査いたしまして、当然これは解雇予告手当を払つてもらわなければならないということで、東京都に行かず、最初に調達庁に私たちは参りまして、そうして払つてくれるように要求しました。調達庁としては、払う意思がないという御意見でございましたが、調査しますと、調達庁は解雇当時の去年の三月に、法制意見局に対して、不確定期限付解雇予告は無効か有効かの問合せをしておりまして、去年の三月に法制意見局として回答が出ております。それによりますと、当然それは労務者に対して非常に不利益を与えるために、解雇の予告は確定期限付でなければいけない、不確定期限付の解雇予告ということは無効であるという回答が出ておるのです。調達庁としては、巣鴨がそういう無効なる解雇予告を受けて整理されたということは知つておるはずにもかかわらず、本年三月に要求したときは、裁判しても払わぬという御意見であつたのです。
○山花委員 ただいま参考人のお話によりますと、もちろんこの組織は未組織で、未組織というところから、こういう問題がやはり派生して来たと思うのでございますが、首を切られたのは二十七年の三月三十一日となつておるのでございます。それから解雇手当がもらえるかどうかといろいろ悩んだ結果、大体これはもらえる性格のものだ、こうお考えになつて調達庁の方に話されたのが本年三月の末、こういうことになつておるのでございます。当時は極東海軍の問題で、調達庁関係におきましても、労働基準局関係におきましても、当然解雇予告手当は支払うべきである。ただ問題の難点は、日米行政協定か何かわかりませんが、外務省の関係に移つておるので、そこに問題の難点がございました。極東海軍の問題に関しては、調達庁の方も労働者側に立ち、正当なる要求をして、基準局と一緒になつて外務当局を鞭撻督励するという形のケースが、われわれ労働委員会としても見られたのであります。私は間接雇用の責任者である調達庁の関係としては、その態度は当然な態度であると考えておるのでございます。ところが、ただいま調達庁の巣鴨の問題に関していろいろ御説明をなされた態度というものは、極東海軍と同じケースにあるにもかかわらず、非常に冷淡な、非常にずさんな、場合によれば責任回避と思われるような御答弁がしばしばなされました。しかし、それを今どうこう言おうとは私ども考えておりませんが、とにかく支払うべきであると決定し、予算措置を大蔵省当局にも要求され、なるべく年度内に支払うように努力をされておるように見受けられますので、ひとつ万全の努力を払つて年内支給を実現するように御奮闘を願いたいということを、この際お願いいたしまして、他の同僚委員の方からもいろいろ質疑もございましようから、私の質問はこれで終えたいと思うのでございます。 最後にいま一言申し上げておきたいことは、過ぎ去つたことを、とやかく申そうとは私は考えておりません。正月を控えて、できれば年内に支給できるように、これは労働省も調達庁も基準局関係も、ひとつ努力をしていただきたい。これをお願いいたしまして、私の質問を終えたいと思います。
○赤松委員長 わずかなものですから、年内に何とかなりませんか。
○沼尻説明員 私たちとしても、何とかいたしたいと思います。これは大蔵省に対しましては、私の方は非常におそくなつて持つて行くということで、申訳ないと思つておるのですが、一方労務者の方に対しては、より以上に申訳ないので、押し詰まつてからのことでありますが、何とかしてほしいということで、極力今やつております。努力いたします。
○赤松委員長 外務省の大臣官房から三宅参事官が出席しております。 多賀谷真稔君。
○多賀谷委員 英連邦雇用になつておる労働者の労務管理について、お伺いいたしたいのですが、その前に、国連軍に日本の施設並びに労務の提供をする根拠をお尋ねいたしたい。
○三宅説明員 平和条約及び安全保障条約が調印された日に交換されたところの吉田・アチソン交換公文でもつて、日本は国連軍に対して、国連軍の日本地域内及び付近における駐留を許し、かつこれを容易にする。つまり、便宜供与をするということを約したからでございます。
○多賀谷委員 国連軍関係については、協定がなかなかできないのでありますが、ことに労務管理の方式について、労働者の方では、当然アメリカ軍と同じような方式をとつてもらいたい、こういうことを盛んに要望しておる。これに関して、今まで折衝された経過についてお話願いたいと思います。
○三宅説明員 この労務調達の方式については、まず第一に、協定の条文の問題があるのであります。条文は、アメリカとの行政協定におきましては、労務の調達は日本当局の援助を得て行うということが書いてございます。その援助が、必ずしも間接雇を意味するものでないことは明らかなのであります。そしていかなる調達方式をとるかは、条約上の権利としては、単に認めてあるのであります。米軍の場合は、間接雇用が選ばれたわけであります。国連軍の方は講和発効後、直傭に改められまして、その結果、労働者の権利、利益の保護あるいは意思の疏通、問題が起つた場合の解決等が、うまく行われないという労務者側の陳情と申しますか、意見の提出がありました。私どもは、もつともだと考えましたので、昨年の秋ごろから、この労務調達の問題について、間接雇用方式、及び内容的には米軍労務者との均等待遇を認めるように、ずつと交渉して参つたのであります。 〔委員長退席、矢尾委員長代理着席〕 ところが、間接調達にいたしますと、現在英連邦が直接調達でやつている場合よりも、労務管理費が年間数千万円かさむ。英連邦としては、御承知のように、ことに戦争後経済的に非常に困つておる。無理をして国連活動に協力するという建前から、犠牲を払つてやつて来ておるのであつて、一銭たりとも、できるだけ節約しなければならない立場にある。そこで、原則論といいますか、趣旨としては、英連邦軍も、できれば間接雇用の方が、紛争や紛糾、めんどう等がなくてよいから、それはけつこうだけれども、労務管理費の差異の問題をどう処理してもらえるか。これが現在の直傭と同じならば、喜んで間接雇用にするということを申して参つたのであります。押問答を何回もいたしましたし、それから労務者の不平、不満、要求等も、国連軍に対して詳細にしたためて数回提出いたしておりまして、こういうことがあるからぜひ間接にしてもらいたいということを申したのであります。その他の国連軍協定に関する懸案が解決いたしませんので、労務問題も、そのまましばらく停頓しておつたのであります。最近国連軍協定もいよいよ最後の段階になりまして、先方は国有財産施設の使用料の問題、免税の範囲の問題等で、行政協定下の米軍と同待遇にしてもらいたいということを、依然として固執いたしております。この点、先方の要求を入れてやらなければ、国連軍協定もできない。できないことになりますと、労務の問題でも、労働三法のもとにおける労働者の利益及び権利の保護を保障する条文もできない。それでは労務の問題も困ると思いまして、私ども外務省といたしましては、使用料とか税金とかの問題は、米軍と均等待遇にしてやるほかはない。そのかわり労務の問題についても、方式及び内容を米軍並にしてもらいたいということを強く要求いたしまして、先方も非常に真剣に、われわれの方から提出いたしました労務管理費等に関する資料を研究して、目下本国政府にその可否を請訓中でございます。
○多賀谷委員 数千万円という経費が、より以上かかるということですが、具体的には、現在英連邦が直接雇用して労務管理費としている費用、さらに間接雇用にすればどのくらいいるのかという数字を、お示し願いたいと思います。
○三宅説明員 現在、先方が昨年以来の交渉で言つております労務管理のための数字は、百二十八名使つておるが、もし間接になれば、そのうちの五十名がいらなくなる。であるから、日本側で間接をやる場合に五十名でやられるならば、そこのところの費用は両方同じになる。ところが、日本側が間接の場合に必要なりとしております数字は、約二百三十名。ですから、その間約百八十名の開きがございますから、それらの職員の給料手当等も入れますと、その差異というものは少くとも五千万円になる。現在のところでは、そういう計算になつております。
○多賀谷委員 ちよつと、今お話になつた数字がのみ込めなかつたわけですが、今百二十八名いて、英連邦で主張しているのは、間接雇用ならば五十名しかいらない。そうすると日本側の方では百三十名主張している。この点がちよつとわかりにくいのですが御説明をいただきたい。
○三宅説明員 百三十名日本側が主張しているのではありませんで、二百三十名いるといつているわけであります。大体米軍並にやれば、そうなります。ですから、その差異が百八十名ということになるのであります。それからまた金の面から行きまして、現在英連邦軍が、五十名がいらなくなる。その五十名分については、年に約一千二、三百万円給与その他に払つている。それから日本側の主張とする二百三十名の分といたしましては、約六千万円ぐらいいる。こういう計算になりますから、そこに差異が五千万円ぐらい出て来るということになります。
○多賀谷委員 この間接雇用の問題は、大体いつごろ協定ができるお見込みですか。
○三宅説明員 先ほど申しましたように、現地の軍当局は、日本の主張に非常に同情と共感とを持ちまして、できればそうしたいが、そういうふうに年間何千万円の差異ができるから、自分たち一存ではきめられない。それで各本国政府に請訓をすることが必要になつて来る。本国政府では、関係するところは、労働省もありますし、大蔵省もあるし、外務省、陸軍省等があり、しかも英連邦ですから、英、濠、ニュージーランド、カナダというふうに国が多うございまして、回訓には若干時間がかかるのでございまして、いつ来るかということは、現地の当局も確言はされていないのであります。そう遠くないうちに、いずれとも意向が判明するものと存じております。
○多賀谷委員 外務省当局の格段の御尽力をお願いいたしたいと思います。 私はほかにも質問がありますが、この件につきましては、他の委員からもあると思いますので、私の質問は一応これで終ります。
○矢尾委員長代理 館俊三君。
○館委員 私、ここで今質問するつもりはなかつたのですけれども、外務省の方がいますので、ちよつとお聞きしたいのですが、MSA法の中の五百十六条の第三項の中に、自由な労働運動云々ということがありますが、今度MSA交渉を政府がやつていらつしやるのだが、それらの問題について、交渉があるのかないのか。これは労働省の方も関係があると思いますが、その点についてちよつとお聞きしておきたいと思います。三つの項目がありまして、自由な企業を保持しなければならないというような意味の項目の書き出しがあつて、そのうちの三番目の項目の中に、MSAを受入れた国は、その国における労働運動が自由な労働運動でなければならないということを書いておるのですが、その意味はどういう意味なのか。それからそういう労働問題について、MSA交渉の中に話合いがあるのかないのか、この点お伺いしたい。
○三宅説明員 私はMSAの交渉には、全然関係いたしておりませんので、どういう交渉が行われておるかは存じておりません。しかし、今お読みになるような文章は、私も読みまして、それはソーシャル・ダンピングになるような、搾取されたような労働条件ではいけない、あるいは奴隷的な労働ではいけない、そういうものに対しては援助を与えない、こういう趣旨であると私は解釈いたすのでございます。
○館委員 労政局長さんにお尋ねしますが、あの五百十六条の第三項をお読みになつておられるかどうか。お読みになつたならば、それをどういうふうに御理解になつて、MSAの交渉が妥結した後において、どういう形を日本の労働運動に現出されるかというようなことを、労政局長は考えられ、思いをいたされたことがあるかどうか。またそういうことについて労働省が、MSA交渉の部分的なものなのですけれどもお話合いを受けておられるかどうか、お尋ねいたしたい。
○中西説明員 解釈は、今外務省からお話になつた通りに考えております。日本の法制から、また実際の取扱いから、それが日本の現状と全然矛盾がない。従つて、将来とも、これあるがゆえに現状が変更されるというふうには考えておりません。
○山花委員 労働省当局にお尋ねしたいのでございます。それは多分労働省当局も御存じだろうと思いますが、昨今の新聞紙上に、この国会において労働基準法を改正する用意があるとか、あるいは考えを持つておるというか、こういう意味のことが掲載されましたが、労働省当局としては、労働基準法の改正をお考えになつておるかどうかという点を、お尋ねしたいのであります。
○安井政府委員 お答え申し上げます。新聞の一部で、労働基準法とまで行きませんが、労働基準法に伴う規則とかその他のものについて、改正する意図があるやに伝えられたことは、よく承知いたしております。政府といたしましては、これは何も労働基準法に限りません。行政簡素化という建前から、いろいろと規則や法律の運用上の簡素化、合理化は常に研究をいたしておる次第で、その一環として、当然労働基準法についても、その運営の可否、あるいは合理化について、研究をしておることは事実でございます。さしあたつて、労働基準法はもちろん、あるいは規則、省令の点に至りましても、今ただちにこれをどうしようかという具体案は持つておりません。
○多賀谷委員 今の問題に関連してお尋ねしたいのですが、最近の傾向——最近といいましても相当古いのですが、昭和二十三年の終りごろから、労働省は盛んに行政解釈令規を出したり、あるいは省令を黙つて改悪して、労働関係法の実質的な改悪をやつて来たのであります。これはこの前も問題になつておりますが、ことに職安法のごときに至つては、職業安定審議会にかけたということを言つておるそうでありますが、かけていないのであります。しかも、まつたく安定法を骨抜きにして、昔の請負い制度そのままが現出されるような状態を呈しておる。その点につきましては、私はここで質問しようとは思いませんけれども、この基準法の改正の問題、ことに省令の改正の問題においても、十二月十三日の読売新聞が大きく取上げております。それで、私はこれについてお伺いいたしたいと思うのですが、今政務次官の答弁ですと、どうもあいまいな点があるのです。新聞には、明春公布を目的として今研究中である、こういうことをうたつておるのです。でありますから、われわれはどうも政府の言をそのまま信用ができない。今まで実績で政府はそういうことをかせいでおる。でありますから、私は、一体どういう点を研究中であるか、お尋ねいたしたいと思います。
○安井政府委員 どうも政府の答弁より新聞の方が信用が置けるということになりますと、これは御批判でありますから、いたし方ないのでありますが、私の方で研究いたしておりますのは、事務簡素化というような面から、これは基準法に限らないわけであります。全体について、これは鋭意研究を続けておることは事実でありますが、ただいま規則改正なり基準法の改正をやろうという具体案を持つて、具体的に検討いたしておる事実はないのでございます。事実上、省議その他でも、具体的にかけられたこともない次第でございます。
○多賀谷委員 基準法につきましては、占領行政が終りました後において、昨年一部改正になつておる。そうして不備な点は直されておる。それに基いて、施行規則その他の諸規則が改正になつておるわけであります。でありますから、今政務次官の話によりますと、いろいろ手続上の問題、こういうことのようでしたが、実体的な問題については出ないのだ、こういうことで、了承をしたいと思いますがどうですか。
○安井政府委員 おつしやる通りでありまして、基準法はいろいろな国際条約の関係もございますし、また日本の実情から見て、これをただいま変更しようというような考え方は、全然持つておりません。政令その他につきましても、今のような角度から研究はいたしておりますが、これを今ただちにどうしようというような具体的な案は、全然持ち合せておりません。
○多賀谷委員 では安心をいたしましたが、公労法の問題であります。どうも否定をされておりますけれども、大臣が名古屋に知事さんの演説会の応援に行かれて、また談話を発表されておる。また新聞がどのくらい信頼が置けるかという問題をおつしやるかもしれませんが、どうも非常に提出されるにおいてわれわれは濃く感ずるわけであります。そこで今労働省としては、どういう点について研究し、作業を続けておられるか。大体どういう点を不備であると考えられているか、その諸点についてお伺いいたしたい。
○安井政府委員 公労法の関係につきましては、たびたび御答弁申し上げておりますように、労働法規全般の問題としては、常に研究をしている次第であります。ただ、特に最近の三公社五現業等の問題がありまして、いろいろ世論の批判もありますところから、特にそういつた世論からも取上げて、一体それがいいのかどうかというようなことの研究を進めている次第でございますが、これも同様に今ただちに、いつ何を出そうというような具体的なプランは、いまだ省議でも正式に一回もやつておらぬ次第であります。
○多賀谷委員 どういう点を研究し、問題点として作業をされておるかということを、私は聞いておるわけです。政府の意見としては、おそらく出ていませんでしよう。しかし、労働省としては、どういう点が問題になつておるか、どういうことで研究をされておるかということをお尋ねしておるわけです。
○中西説明員 新聞にも出ておりまして、御承知と思いますけれども、三公社五現業そのもののあり方、これの合理化につきまして、関係大臣、それから総裁あるいは民間の有識者、こういう人が入りまして、正式の名前はちよつと忘れましたが、公企体等の審議会ができることになつております。今の三公社五現業は、企業体であるがごとく、また非常に国の予算との関連があつて、そうでもない。ここらをどうするかということにつきましての審議がなされるわけであります。その根本がきまりますと、われわれの方でも非常に考えやすいわけであります。従つて、われわれといたしましては、この審議会でどういうような結論が出ますか、これらあたりもぜひ見たいと思つておる。問題点と言いますれば、とにかく公労法は横書きを縦書きに直したといわれるので、条文のつじつまにおいてすら、非常に直さなければならぬところがあるわけです。そのほか、日本でもあまりはつきりしない単位制の問題とかいうような問題が、結局やはりさらに今後とも研究しなければならぬ問題であるというふうに思つております。
○多賀谷委員 企業体そのもののあり方について検討されておるということでありました。われわれもその案を見なければ、何とも質問のしようがないわけであります。しかし、この問題はきわめて大きい問題でありますので、後に質問を保留いたしまして、本日はやめたいと思います。
○矢尾委員長代理 それでは暫時休憩いたします。 午後三時六分休憩 ————◇————— 〔休憩後は開会に至らなかつた〕