郵政委員会 第30号
- 発言数
- 14 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1954/10/21
会議録
○田中委員長 これより郵政委員会を開会いたします。本日は閉会中にもかかわらず再度委員会に御出席を願いまして厚くお礼を申し上げます。本委員会は去る九月、三日間にわたつて委員派遣の報告を聴取し、あわせて局舎の改善、簡保及び郵便年金の・融資、郵便貯金の増加状況、行政整理後の人員の配置転換等について検討いたしましたが、本日よりなお三日間これらの諸問題について調査を続行いたしたいと存じます。局舎の改善については、前回の委員会におきましても各委員より積極的な御発言もありましたので、この際何らかの委員会としての意向をまとめたいと存じますし、できればこの三日間のうちにこれをとりまとめたいと存じますので、御了承を願います。 それでは郵政事業並びに監察制度に関する件について調査を進めます。 まず明年後の予算編成の時期も迫つておるのでありますが、承れば事務当局としての明年度予算についての方針がまとまつて、大蔵省との間に提出されたかに聞いておるのでありますが、三十年度の郵政予算の大体の輪郭等について、この際説明を願いたいと思います。経理局長も間もなく参りますが、順序の関係からその点についての説明を願いたいと思いますので、主計課長の長田君から説明を願います。
○長田説明員 経理局長はただいますぐ参ります。このたび大蔵省に対して要求いたしました昭和三十年度郵政事業特別会計の歳入歳出予定額概算につきまして簡単に御説明いたします。 昭和三十年度の概算要求は、業務外収支二百八十億四千四百万円を除きまして、収入支出とも千七十五億九百万円余りを要求いたしました。 まず歳入につきまして申し上げますと、事業収入といたしまして千二十六億円余り、昨年度と比較いたしまして白十四億円ばかり増加しております。歳入のうち資本収入を申し上げますと出十八億五千万円でございまして、昨年度の九億九千八百万円に比較いたしまして三十八億五千百万円の増加を見てございます。 事業収入の内訳を簡単に申し上げますと、事業収入のうち郵便業務収入を三百八十一億四千二百万円見込みました。二十九年度と比較いたしますと二十一億三千三百万円の増加でございます。これは昭和二十九年度の郵便業務収入の予想に二%加えた額を見込んでございます。為替貯金業務収入といたしましては二十一億六千三百万円を見込みました。二十九年度成立予算と比較いたしまして、これは逆に一千二百万円ばかり減少を見込んでございます。最近の実績から見まして若干の減少を見込んでございます。他会計からの受入れは総額といたしまして六百一億四千八百万円、昨年二十九年度に比較いたしまして九十億五千万円の増加を見込みました。その内訳を申し上げますと、郵便貯金特別会計からの受入れを百八十三億五千四百万円、二十九年度と比較いたしまして三十八億八千四百万円の増加を見込みました。簡易保険及び郵便年金特別会計からの受入れといたしましては、二百三十七億百万円を見込んでございます。二十九年度と比較いたしまして三十六億三千二百万円の増加でございます。日本電信電話公社からの受入れ百五十九億四千五百万円で、前年度と比較いたしまして十四億の増加を見込んでございます。その他、他会計からの受入れといたしましては、厚生保険特別会計とか、あるいは船員保険特別会計とか、労働者災害補償保険特別会計、あるいは専売公社からの受入れとかいうようなものが若干ずつ増減ございますが、総体として相当額増加しておる次第でございます。同じく他会計からの受入れの内訳でございますが、一般会計からの受入れは十八億一千六百万円、前年度と比較いたしまして三千三百万円の増加を見込んでございます。事業収入のうち雑収入といたしましては二十二億四百万円を見込みました。一億八千三百万円の増加でございます。そのうちおもなものは、収入印紙取扱費受入れが七億九千五百万円、前年度比一億五千三百万円の増加、預金利子一億三千五百万円、恩給法納金四億八千六百万円、それらのものが雑収入のおもなものでございます。以上総計いたしまして、歳入総額千二十六億五千九百万円を見込んだ次第でございます。 ちよつと申し添えます。今歳入の概要で資本収入のことを詳しく申し上げるのを失念いたしました。資本収入は四十八億五千万円、前年度と比較いたしまして三十八億五千百万円増加いたしましたことは先ほど申し上げましたが、その内訳といたしまして、借入金を三十三億五千万円予定いたしてございます。前年度五億円に比較いたしまして、二十八億五千万円の増加でございます。設備負担金十五億円を予定いたしてございまして、対前年度比十億百万円の増加でございます。この設備負担金十五億円は、局舎建設のために簡易生命保険及び郵便年金特別会計から九億一千八百万円を繰入れ、郵便貯金特別会計から五億八千百万円余りの繰入れを予定しておるわけでございます。以上の事業収入と資本収入と総計いたしまして千七十五億九百万円になる次第でございます。 次に歳出の総額は同じでございます。そのうち業務費といたしまして一千十四億円を見込んでございます。対前年度費百十八億七千七百万円の増加でございます。大きくわけますと、業務費に対比いたします局舎その他建設費の六十一億でございます。対前年度比三十五億九千四百万円余りの増加でございます。公債及び借入金償還といたしまして九百万円を見込んでございます。予備費は歳入歳出の関係から、前年度は一億五千五百万円見込んでございましたが、三十年度概算要求といたしましては全然見込んでございません。大きな項目といたしましては以上申し上げました業務費、局舎その他建設費、公債及び借入金償還金、予備費でございます。 次に業務費の内訳について簡単に申し上げます。まず業務費のうちの最もおもなものは人件費でございます。職員基本給が四百九十五億九千六百万円、前年度に比較いたしまして三十四億五千五百万円の増加でございます。職員諸手当五十億六百万円、これまた六億五千二百万円の増加。その他職員特別手当、超過勤務手当、生徒手当、休職者給与、存命職員給与、賃金——賃金は従来は需品費の中に含まれておりましたが、昭和三十年度におきましては人件費の方の部類に入れて要求いたしました。賃金十一億九千七百万円、諸手当二十億四十八百万円等でございまして、人件費の総計七百六十億七千六百万円でございます。二十九年度に比較いたしまして七十四億四千五百万円の増加を見込んでございます。そのうち定員増加を見込みましたのが八千七百六人でございます。人件費の単価の増加によるものが二十七億、職員基本給が四百九十五億九千六百万円で、前年度に比較いたしまして三十四億五千五百万円ふえました。内訳は、基本給といたしまして二十七億二千万円は単価の増加によるものでございまして、七億三千五百万円は定員八千七百六人の増加によるものでございます。以下諸手当その他の人件費は単価の増によるもの、定員の増によるもの、その他個々の項目の内容により事項が増加したものによる等でございます。人件費の総額七十四億円の増加を見ている次第でございます。 その他業務費の項目といたしまして、諸謝金、報償費、旅費、需品費、交際費、諸払戻金、補填金、国際分担金、定額貯金割増金、外国為替支出歩合金、振替貯金支払利子、他会計への繰入れ等、全部合せまして約四十億の増加を見ております。そのうちおもな項目だけについて申し上げますと、特定局の需品買上げとか、現業局の局舎防護のための措置による経費、無集配特定局百局、簡易郵便局百局を増置するための経費、集配運送料の調整、特定局における電報配達費の調整、保険事業の被保険者福祉施設の拡充あるいは郵便貯金の純増目標九百五十億円達成のために要する経費、前年度は九百億を目標といたしましたが、三十年度におきましては九百五十億円を目標にしておる次第でございます。簡易保険の募集目標を二十九年度の十五億円から十七億円に増加いたしますために要する経費、郵便年金の募集目標を六億円から七億円に増加いたします経費、あるいは郵便貯金の事業創始八十周年記念行事、地方保険局の機械化の問題、研修所の普通部研修生の給与を養成手当にいたすとか、さような項目等によりまして、人件費、物件費合せまして百十八億ばかりの増加を見ている次第でございます。 局舎その他建設費六十一億の問題につきましては、郵便局舎の関係の問題といたしまして、後ほど別個に御説明申し上げた方がよろしいかと存じます。たいへん雑でございますが、これで予算の説明を終ります。
○田中委員長 資本収入の点でお話のありました借入金、設備負担金等との関係で、郵便局舎の改築計画等に限定した部分を特別に御説明願えませんか。
○八藤説明員 明年度三十年度の概算要求といたしまして、六十一億円程度大体概算しているわけでございますが、これはかねがね当委員会におきまして、老朽局舎というものに対する計画的な対策を至急講じなければならないという御趣旨の国政調査の御結論なり、あるいは当委員会の御意向などをちようだいしておつたわけでございますが、それらの当委員会の御要求を基礎といたしまして、私ども郵政当局といたしまして三十年度を出発点といたしまして、ほぼ六、七年の間に、何とか御指摘の老朽局舎というものの穴を埋める応急対策を講じようということを考える次第に至つたのでございます。その局舎の計画の基礎となりましたところの局数であるとか、あるいは坪数であるとか、あるいは建設の態様、本建築であるかあるいは木造であるかというようなことにつきましては、後刻郵務局及び建築部の方から詳細申し上げることといたしまして、予算上として取上げたやり方といたしますと、大体において四十年以上を経過しているところの局舎、これを目標といたします。その中でそれぞれ老朽度合いがございますが、ともかく応急に処置しなければならないだろうというもの十八万坪ほどでございましたが、大体一応当面の緊急なものとして取上げました。これを六箇年ほどの間に一応修築いたしたい、かような計画を立てたわけであります。これに要しまする大ざつぱな予算上の所要額は大体二百四十億円程度ではなかろうかという見込みでございます。この二百四十億円ほどの所要額、これを財政計画の上から考えまして、まずそのうちいわゆる自己資金でございますが、減価償却費、それから損益勘定における収支差額金、第三番目といたしましては在来もあつたのでございますが、他会計からの設備負担金、この三項目をいわば自己資金と考えます。そして二百四十億円の応急局舎建設費のうち大体約八十億から九十億くらいは、この六箇年間において自己資金でまかなえるだろう。と申しますと、大体百四十億円程度が足らなくなるわけであります。足らないといいますか、自己資金でまかなえない金額、この金額を借入資金をもつてまかなおう、こういう見通しを持つているわけでございます。単に建設所要総額から自己資金を差引いた残りの金額ばかりではございませんで、申し上げるまでもなく借入金でやるとすれば、当然それに対する利息あるいは償還を考えなくちやならぬわけであります。それらのものを大体国から借り入れるとして、現在も国の借入金というのは年六分、十五年間というのが一定の条件でありますが、この条件に合せまして償還金及び利息等計算いたしまして、それらにいる金をも大体合せてみますと、利子支払い額が当面五箇年間には二十八億ぐらいいるだろう、あるいは償還が始まるとして三年すえ置きの普通の形式でやるといたしましても、すでに六箇年間における償還を始めなくちやならぬものが出て来ますので、ただ六箇年間に限つて考えてみますと、それでも二十数億円の償還金を必要とする。それらのものを先ほど申し上げました百四十億円の借入れにプラスいたしまして、借り入れるごとにいたしたのであります。大体昭和三十年度から始めますれば、自己資金以外に昭和三十年度において三十五億六千万円と計算いたしておりますが、これくらい借り入れて、それにプラス自己資金の二十数億円を加え、三十年度において六十一億円、これを建設勘定の所要資金、裏を返して申しますれば、建設勘定の財源として考えて行こう、そうしてこれがただ単に三十年だけのことでなしに、劈頭申し上げましたように応急手当を要する局舎全体の、六箇年の中の初年度の計画と全体の、六箇年の中の初年度の計画として考えていこう、こういうような一応のそろばんを立てているわけであります。はなはだ簡単でありますが概要を申し上げました。
○田中委員長 それに関連してさらに伺いますが、それは現業の老朽局舎の改築ということになると思うのですが、たとえば仙台とか熊本とかいう郵政局などの非現業関係の局舎が借物であつたり、あるいは老朽であるもの、そういう局舎の改築計画といういうものはこれとは別個に、いわゆる官庁営繕の関係で立てられているのか、この中に包含する考えでありますか、その点はいかがですか。
○八藤説明員 はなはだ遺憾でございますが、私の申し上げました六十一億円の中には、委員長のただいまおつしやいましたところの郵便局舎にあらざるいわゆる非現と申しますか、管理関係について、現在までにすでに着工しておつて継続工事となるもの及び現在いわば土地は買つてあつても、建物、上物としてはまだ未着手のもので、当然至急かからなければならぬもの、これらのものは若干見込んでおるような次第でございまして、三十年度の総所要額の六十一億の中に、郵便局舎には三十二億円、それから継続関係として八億円、その他といたしまして二十一億円、この八億円というのは、すでに現在工事中のものでございます。その他として二十一億というのが、ただいま委員長の御指摘になりました非現関係で、どうしても至急従来の段取り上、この際一応始末しなければならないのではないかという数字でございます。はなはだ私の説明が欠けまして痛み入る次第でございます。そういう計画でございます。
○田中委員長 ただいま御説明になりました分について御質疑があれば…。
○飯塚委員 今の継続とか、あるいは土地を買つて上物はまだ建ててないというような計画を、大体具体的にまだ伺うことができないのでしようか。できるならば、いろいろな陳情も来ておることでありますから、これは前もつて、今度予算が編成されたことによつて不可能ならば、今話をしたことによつてかえつて逆にがつかりさせることになりますけれども、もしも相当確実性があるというようなことで、今でも言い得るようなものがあつたならば話していただきたいと思います。
○八藤説明員 ただいまの飯塚先生の御質問でございますが、私どもかように全体として郵便局だけでもここ五、六箇年に二百四十億、その基礎として大体四十年以上の建物を考えておるわけでございますから、決してここに空にやつておるのではなくて、おつしやる通り心づもりとしては大体こういうものとしてずつと見ておるのでございます。しかし何せただいまのところ概算でございます。従いましてこれが大蔵省からあるいはゼロの査定を受けるかもしれません。あるいは六十億のうち三十億の査定を受けるかもしれません。そういうことになりましたときに、さてそれでは具体的にどれをやるかということになつたときに初めて、しからばどれからかかるかということに具体的になる。現在では単に六箇年で二百四十億、三十年度二十数億、これを出すという程度でやつておりますので、六箇年全体でどの局舎が入つているかということを言われれば、全体のことは申し上げることができますが、さて三十年度はどれからかかるかということは言える段階に至つておりません。大蔵省から少くとも具体的の査定でも出ますまでは御容赦を願いませんと、何せ当委員会は公式のところでございますから申し上げかねます。
○飯塚委員 それはよくわかります。二十九年度の予算においてもそういうような苦い体験を経ておりますから、無理は申し上げません。ただこの際、これは陳情としてお取上げ願いたいと思いますのは、仙台の郵政局舎に対しては十分に御考慮願いたい。なおその三十二億の局舎の中には、特定局が含まれてあるのでしようか。もし含まれてないとすれば、特定局舎も相当な古い局舎がありますから、それも十分御考慮に入れておいていただきたいということをつけ加えて申し上げておきます。
○八藤説明員 お話の二点、よく承りました。私ども実際今後いろいろ具体案というときには、極力御趣旨の線に沿いたいと思います。ことに終りの点でございますが、私どもこれを計画するにつきましては、特定局設置ということを第一の基準として考えませんで、局舎の状態ということを考えております。いま一つは、その仕事が全体の運行上に占めているところの重さでございますか、たとえば相当大きな集配をやつておるというところと、同じ程度であつてもごく小さいところと、いろいろな問題がありますが、しかし特定局ということを第一の基準として分類はしておらない。両方とも同じように考えておる。そうして事業上の重要性において取上げて行くというふうなことでやつて行くということだけお答え申し上げておきます。
○田中委員長 それでは経理局長、はなはだ恐縮なのですが、先ほど主計課長及びただいま経理局長より御説明になりましたあらましの数字に基いて、いろいろ質疑したい点もありますので、できればあすの委員会までに、ごくあらましの数字でよろしゆうございますから、プリントにしたものをひとつ…。
○八藤説明員 承りました。準備いたします。また時間がなくてできませんでしたら、逐次やらしていただきます。
○田中委員長 なおただいま委員の方からの御意見で、本日は一応説明を伺うだけで、それについての質疑は明日にまわしたらどうか、こういう御意見もありますので、本日、明日からの質疑の関係であらかじめ説明を受けておいた方がいいと思うような案件がございますれば、各委員から御指摘を願いたいと思いますが、いかがでしよう。とりあえずあすは本日御説明を願つた点についてのいろいろの質疑があることと思います。——それでは郵政省側に、なお郵政局関係の庁舎等で現に駐留軍に接収されておる関係のものの返還交渉の経過等の問題、それから目下調停委員会に出ております給与に関する組合側の要求に基く調停案のその後の経過等の問題、そういうようなことについても明白質疑が通告されておりますので、あらかじめ御準備願いたいと思います。 それでは明日午前十時から委員会を続行することにいたしまして、本日はただいま説明を伺つただけで散会いたしたいと思います。 午前十一時二十八分散会