郵政委員会 第9号
- 発言数
- 14 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1954/02/25
会議録
○田中委員長 これより郵政委員会を開会いたします。 前会に引続き、まず簡易生命保険に関し調査を続行いたします。この点につきましては、現に郵政当局と大蔵当局との間に、事務当局の折衝と併行いたしまして、郵政大臣並びに大蔵大臣間の政治的な話合いも進んでおる段階でございますが、本日の理事会において協議いたしましたところ、簡易生命保険金の最高制限額は、最近の経済情勢にかんがみまして、現行の八万円では低きに過ぎますので、これを二十万円程度に引上げることを適当とするという結論に到達いたしましたので、理事会の決定に基きまして、左記のような申合せをいたしたいと存じます。申合せは、 簡易生命保険の保険金の最高制限額を、この際二十万円程度に引上げることを妥当と認める。 こういう申合せを理事会としていたしました。目下の政府部内における折衝にあたつて、この委員会側の意向を十分反映いたしますとともに、ぜひとも新年度四月一日から実施をいたしたいと思いますので、政府提案が非常に遅れるようなことになりますれば、委員会としての立法についてもあらためて協議いたしたいと思いますが、この際ただいま申し上げました申合せをぜひとも決定をいたしまして、それぞれ当局にその意向を伝達いたしたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議ないものと認めまして、ただいま委員長よりお諮りいたしました申合せを委員会の総意といたしまして、関係当局に伝達することにいたします。
○小林(絹)委員 これはきわめて至当な申合せと思いますので、ぜひ実現しますように、委員長におかれても政府とも十分御折衝の上で、すみやかに実現するようにおとりはからい願いたいと思います。
○田中委員長 委員長においても、せつかく申合せの趣旨の実現できますように努力いたしたいと思います。 —————————————
○田中委員長 昨日本委員会に付託になりました郵便振替貯金法の一部を改正する法律案、郵便為替法の一部を改正する法律案及び郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部を改正する法律案を一括議題として審査に入ります。まずその趣旨の説明を求めます。塚田郵政大臣。
○塚田国務大臣 ただいま議題となりました郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部を改正する法律案、郵便振替貯金法の一部を改正する法律案及び郵便為替法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を御説明申し上げます。 第一に、郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。 この法律案は、郵便切手類及び印紙の売りさばき人に支払う売りさばき手数料の料率を改訂しますとともに、従来規定上明確でなかつた二、三の事項を明定して規定を整備いたそうとするものあります。その改正の要点について御説明申し上げますと、まず売りさばき手数料率の改正についてでありますが、現行の売りさばき手数料は昭和二十四年に定められたものでありまして、その後、郵便切手類及び印紙の売りさばき額は著しく増加し、最近においては昭和二十四年当時の約二倍程度に増加しており、また売りさばきに要する経費も最近の賃金、物価、金利等からして、昭和二十四年当時に比較し、若干増加しているものと認められますので、これら諸種の事情を考慮いたしまして、売りさばき手数料率を、買受け月額五千円以下の金額の百分の五を買受け月額一万円以下の金額の百分の六に、買受け月額五千円を越える五万円以下の金額の百分の三を買受け月額一万円を越える十万円以下の金額の百分の三に、買受け月額五万円を越える百万円以下の金額百分の一を買受け月額十万円を越える百万円以下の金額の百一分の一に、それぞれ改訂いたそうとするものであります。 次に、従来規定の上でやや明確でなかつた事項で整備を要すると認められるものについてでありますが、売りさばき人の行う郵便切手類及び印紙の売りさばきは、原則として売りさばき所において行うべきものであることと、売りさばき手数料は、売りさばき人に委託した郵便切手類及び印紙の売りさばきの業務の取扱いについて支払われるものであり、その売りさばき手数料の額は、売りさばき所において売りさばくために買い受けた郵便切手類及び印紙の月額に応ずるものであることを明定いたしまして、売りさばき人の行う売りさばき業務の内容及び売りさばき手数料の性格を明確にいたそうとするものであります。 第二に、郵便振替貯金法の一部を支正する法律案につきまして、御説明申し上げます。 この法律案は、郵便振替貯金法に規定されておりますところの郵便振替貯金に関する料金を調整して、事業収支の均衡をはかるとともに、新たに電話による通知の取扱いを設けて利用者の利便の増進をはかろうとするものであります。 まず、郵便振替貯金に関する料金の調整について申し上げますと、郵便振替貯金事業の経営は、各種の取扱い料金及び資金運用部から受ける利子をおもな収入として、その経費をまかなうわけでありますが、現在の料金は、郵為替のみならず、他の各種送金制度の料金に比べてもきわめて低いものであり、必要経費をまかなうに足りず、他の業務の収入に依存するのやむなき状態に置かれているのであります。明年度におきましては、諸般の情勢からこのようなことはとうてい困難であり、継続できない予算事情でありますし、かつ郵便振替貯金事業の自主的経営の確立の必要からも、ここに料金の調整をしなければならなくなつた次第であります。従いまして料金相互の均衡、取扱いに要する経費等を考慮に入れまして、それぞれの調整をはかろうとするものであります。なお払込書、払出書及び小切手の用紙の代金につきましては、従来五十枚つづり一冊につき一律に三十五円となつておりましたが、これらの調整費には多少の差がありますので、その点も考慮に入れて調整することにいたしたいと思います。また、払出証書の再交付の料金や払渡し郵便局の変更の料金につきましては、郵便貯金や郵便為替における同種の取扱いの料金との関係も勘案いたしましてすえ置くことといたしました。 次に、電話による通知の取扱いの開始についてでありますが、電信払込み、電信振替及び電信現金払いなどの取扱いにおきましては、郵便局と口座所管庁との間に電報が利用されるわけであります。この場合に、電報で通知するよりも電話で通知する方が経費が安く、しかも処理が早いときは電話で通知することとすれば、利用者の負担を軽減させることができますので、この取扱いを開始するのに必要な法的措置を講じようとするものであります。すなわち、法の規定においてこれらの通知を電信ですることとなつている場合に、郵政大臣が指定する郵便局と口座所管庁との間においては、その通知を電話ですること及びこの場合には、電話に関する料金を基準として省令で定める料金を徴収することを新たに規定いたそうとするものであります。これに関連しまして、小切手払いにおきましては、小切手の支払いの呈示を受けた郵便局と口座所管庁との間に口座の現在高の有無の照会を電話でする方法がありますが、現在では、これについて料金を徴収することのできる根拠規定がなく、電話に関する経費をすべて郵政省が負担しておりますので、電話によるものをごく小範囲にとどめざるを得ない状態にありましたのを、電信払込みなどの場合と同様の取扱いをすることといたしまして、電話による照会を相当広範囲に及ぼすこととし、加入者の利便の増進に資するとともに、電信による照会の場合との権衡から考えて、電話による照会の場合の実費を徴収し得ることにいたしたいのであります。 右のほかに、簡易生命保険及び郵便年金の貸付金及び弁済金の受払金に関する規定に不備がありますので、これを整備いたそうとするもの、及び国民金融公庫の貸付金弁済等のためにする恩給及び年金の給与金の同公庫の国庫への受入れに関する規定は、事情の変化のため必要としなくなりましたので、これを削除いたそうとするものの二点があります。 第三に、郵便為替法の一部を改正する法律案について、御説明申し上げます。 この法律案は、わが国と米国、カナダ及び英国との各為替条約が復活されましたが、これらの条約には料金の範囲が規定されておりませんので、その料金を定める根拠規定を設けますとともに、奄美群島の復帰に伴いまして、特例を設けて郵便為替を取扱うべき南西諸島の範囲を改めようとするものでありますが、その要点は、おおむね次の通りであります。 まず、条約に料金の範囲が規定されていない外国郵替為替に関する料金を定める根拠規定を設けるための改正について申し上げますと、万国郵便連合の郵便為替に関する約定は、世界の大部分の国が加盟しているものであり、料金の範囲につきましてもすべて詳細に明示している一般条約でありまして、この約定に基く外国郵便為替に関する料金は、郵便為替法第六条第二項の規定に従い、すべてこの約定の規定する料金の範囲内において、省令で定められることになつているのであります。ところが、わが国と米国、カナダ及び英国との間の各二国間の為替条約は、日本国との平和条約第七条の規定に基きまして、その存続または復活が通告され、それぞれ昭和二十八年七月二十二日、同じく七月二十七日、同じく五月二十日に、いずれもすでに效力を発生いたしたのでありますが、これらの条約におきましては、いずれも外国郵便為替に関する料金の範囲を規定していないのでありまして、その外国郵便為替に関する料金につきましても、料金体系の点あるいは、わが国における外国郵便為替の利用者に対して公平を期する点からも、万国郵便連合の郵便為替に関する料金と同一の取扱いをすることが妥当であると思われますので、万国郵便連合の郵便為替に関する約定に規定する同種の料金を越えない範囲内において、省令でこれを定めることができるよう根拠規定を設けようとするものであります。 次に、南西諸島の範囲の改正についてでありますが、旧鹿児島県大島郡の区域であつて、北緯二十九度以南にある奄美群島が今回わが国に復帰されたのに伴いまして、特例を設けて郵便為替を取扱うべき南西諸島の範囲が変更されることとなりましたので、その範囲を現状に適合するよう改めようとするものであります。 以上で三法律案の概略の御説明を終りますが、何とぞ十分御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いする次第であります。 —————————————
○小林(絹)委員 大臣が御出席になりましたから、この機会にお尋ねしたいと思うのですが、先ほどこの委員会において申合せをいたしました通り、簡易生命保険法の一部を改正する法律案につきましては、第十七条第一項中八万円とあるのを二十万円に改めたいと考えるのでありますが、これにつきましては大臣から大蔵大臣に対して、この問題についていずれ御折衝があつたことと思いますが、その経過とか内容についてこの際伺いたいと思います。委員長速記をとめてください。
○田中委員長 ちよつと速記をやめて。 〔速記中止〕
○田中委員長 速記を始めて。
○小林(絹)委員 郵政大臣と大蔵大臣との間の政治的折衝の内容等については、あるいはこの委員会でまだ十分お話のできない段階にあるかもしれないし、またそれをあけすけに全部お話になると、今後の折衝においてさしつかえが生じはしないかという配慮から、一時速記をとめましたけれども、大臣においておさしつかえなければ、どうぞ公開でお話を願いたい。
○塚田国務大臣 この簡保の制限額の引上げの問題は、私もぜひそのようにいたしたいというので、先般来いろいろ省内の意見もまとめ、それからものの考え方の根拠になるいろいろな計数の資料なども集めまして、いろいろ考えておつたのです。今日委員会においても御意思をはつきりしていただいて、二十万くらいに引上げしかるべきだという御意向であるよし伺つたのでありますが、私といたしましてはまことに感謝にたえない次第でありまして、ぜひ委員会のお考えの線に沿うて努力して行きたいと考えるわけであります。ただ実は、今まで申し上げたようないろいろな資料を総合判断をいたしました一応の結論としては、郵政省といたしましては十五万円くらいが制限の一応の目標でどうだろうか、先般公式の席で申し上げます場合には、十五万円を下らないという線で今大蔵省と折衝しておる、こういうように申し上げておるわけであります。この間大蔵大臣と第一回の非公式の話合いをちよつといたしたのでありますけれども、大蔵大臣もつい最近に事務当局からその話を聞かれたばかりのようでありまして、現在のところでは、大蔵省の意向、大蔵大臣のお考えというものは、私が考えております考え方とはかなり隔たりがあるのでありまして、もちろん今後大いに折衝して妥結点を見出すべき性質のものでありますが、まだそういうような状態でありますので、この間は一応の話合いはいたしましたけれども、それではとてもまだ話になりませんから、もう少しお互いにひとつ研究してみましようということでわかれたという段階でございます。
○小林(絹)委員 両大臣の間のお話がそういう程度で、まだ十分進展をいたしておらぬように承つたのであります。この問題は、われわれはぜひともこの最高額を引上げたい、またそれが現在の経済状態、物価の状態その他から見てきわめて至当である、こういう考えを持つておりますから、郵政大臣におかれてはこの上とも十分御努力、御折衝を願つて、われわれの希望する額に達しますようにお骨折りを願いたいと存じます。お願いいたしておきます。
○塚田国務大臣 皆様方の御意思を体し、また皆様方の御意見を力として努力いたしたいと考えます。
○田中委員長 ただいま趣旨説明を伺つた三案に対しましては、関係資料の提出等を待ちまして次会より質疑を行うことにいたして、本日はこの程度で散会いたします。次会の委員会の開会日時は、公報をもつてお知らせすることにいたします。 午後二時二十三分散会