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19回国会衆議院1954/02/17

郵政委員会 第8号

発言数
64
登壇者
10
会派数
3
開催日
1954/02/17

会議録

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 これより郵政委員会を開会いたします。  簡易保険に関して調査を進めたいと思います。質疑の通告がありますので、これを許します。吉田賢一君。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 簡易保険につきまして、過日の委員会における質疑の継続をいたしたいと存じます。政府からこれに関するいろいろの資料をいただいたのでありますが、なお質問に入るに先立ちまして、委員長にひとつお諮り願つておきたいことは、この政府からいただきました資料のうち一部のものは、答弁を省略していただく意味も含めまして、速記録に掲載ていただいた方が、あとで通覧するのに便利だろうと思いますから、お諮らいを願つておきたいと思います。それは簡易保険、民営保険年度別新契約状況なるもの、それから簡易保険、民営保険年度別現在契約状況なるもの、それから簡易保険、民営保険年度別事業費率比較なるもの、それから簡易保険、民営保険年度別資金運用利廻比較なるもの、それだけを速記録に掲載するようにお諮りを願つておきたいと思います。  それではお尋ねいたしたいと思います。すでに具体的に問題化されつつありまする簡易保険の保険契約金の最高限の引上げの問題についてでありまするが、これは先般も政府委員郵政の方から、若干お気持の変化——省内における空気というのですか、そういつたものの御説明があつたのですが、つきまして、金額を十五万円にする場合と二十万にする場合との、よつて生ずる比較について御説明を求めたいと思ふのですが、十五万円にする場合の歳入超過の見込みと、二十万円にする場合の歳入超過の見込み、これをまず御説明願つておきたい、こう思うのであります。

白根玉喜郵政事務官(簡易保険局長)

○白根政府委員 簡易保険の最高制限額を引上げる度合いによつての資金増はどういう見込みかという御質問でございますが、これは見込みでございまして、将来の実績がそこまで行くか行かぬかはつきりわかりませんが、大体私の方でいろいろ研究し、むろん推定的のものも相当入つておるのでありますが、十五万円に引上げる際におきましては四十三億円見当、二十万円に引上げますと六十五億円見当になるのではないか。これはむろん推定でございまして、経済事情が変化いたますればかわるかと思いますが、およその推定はそういうものであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 簡易保険の積立金の二十九年度の予定は、二十八年度の歳入超過の結果、積立てが何ほどになるのであろうか、この点について御説明を願いたいと思います。あわせて二十七年度の数字を並べておいていただきたい。

白根玉喜郵政事務官(簡易保険局長)

○白根政府委員 大体の見込みといたしまして、二十八年度に入いつて来る金は御承知のように資金運用部にお預けしてあるのですが、決算の結果これが積立金になりまして、来年度簡易保険で直接郵政省の運用の対象になるのです。そうしますと二十八年度に入つて来る金が来年度の私の方の積立金になるのでございます。その額は、大体まあ努力いたしまして四百六十億行けばいい方じやないか。大体出投資計画では四百六十億の来年度の積立金、従いまして本年度に入つて来る金であります。それから二十九年度はどうなるかという問題でございますが、大体五百億見当入る、そういうような心組みであります。これは予算書よりも、少しその後資金増の要請がございまして、見込みとしましてはぎりぎり、行けるところの線でございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 二十万円の限度に引上げる場合、十五万円の限度に引上げる場合、いずれの場合におきましても、これに従事する従業員の人々の給与その他の報酬などは、相当増額されるのでないかと推定するのですが、その給与関係などへの数字の影響はどういうふうになりますか。

白根玉喜郵政事務官(簡易保険局長)

○白根政府委員 来年度の予算では十五億の募集になつております。従いましてたとえば十五万円に引上げるということになりますと、五億程の増があるのではなかろうか。そういたしますと、従業員に対しましてどれだけ努力に対しての潤いがあるかという御質問でございます。御承知のように簡易保険の募集にあたりましては、募集手当というのを支給することになつております。その募集手当の概算を申し上げますと、月に大体千七百円程度募集関係者に増になるのではないかと思います。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 そうしますと、もうちよつと詳しくお答え願いましたら……。平均千七百円ぐらいで、全体でその数字はどのくらいになるのでありますか。

白根玉喜郵政事務官(簡易保険局長)

○白根政府委員 大体私の方の外務員は二万五千百人おるわけでございます、従いまして十五万円に引上げないで、現状で行きますとその分で一月に五千百七十三円、それでたとえば十五万円に引上げたといたしますと、そこにプラス・アルフアーの分が先ほど申し上げましたように、千七百円見当、この合計額が従業員一人当りに平均として行くのではないかと思います。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 そこで問題は一転いたしまして、新聞の伝うるところによりますと、民営保険の方面から何か相当反対の気勢が上つておるようなことが伝えられておるのでありまして、民営保険側の意向も検討せねばなります。まいけれども、引上げの限度はともかくといたしまして、引上げについてはほとんど異論がないと思いますので、私どもは精細な根拠を明らかになし得る準備はないのでありますけれども、一般に二十万円くらいに引上げることが妥当な線でないか、こういうふうにいわれておるのであります。そこで前会のときにも申し上げましたように、最高が八万円限度ということでありますので、今日の生活の実情、経済の実際から考えまして、最高のものであつてもまことに帯に短かしたすきに長しというのですか、役に立たないというようにも思いますので、勢い相当な脱法的と申しまするか、八万円の限度を越えた方法が実際の需要から行われておるやに聞き及ぶのであります。それで額をどこに置くことが一番妥当かということについて、いろいろ議論をしたいのでありまするが、こういうような額を越えた契約が、いろいろと方法を設けて行われるような実情もあるやに聞くのでありますが、その辺も何かこの際参考に述べておいていただくことが、非常にわれわれには有意義なことでありまするが、その点はいかがでしようか。

白根玉喜郵政事務官(簡易保険局長)

○白根政府委員 現在までに八万円が低過ぎて、そういうような関係からいたしまして超過契約があるのではなかろうか、こういうお話でございます。過去においてはそういうことがあつたのでございます。しかし私どもといたしましてはやはり法律は守らなければならない。従つて超過契約に対しましては厳重な取締りをしておるわけでございます。しかし厳重な取締りをするために、関係の方面に通達する場合におきましても、八万円が正しいのであるか、現状でいいのかという声は、現業の声としては相当強いのであります。しかし私どもとしましては法律で八万円と規定している以上、八万円が低過ぎるということは認める、しかしそれが改正されないまでは現在の法律を守るように、こういうようなことで厳重な取締りをしておるのでございますが、おつしやるようにわれわれとしては取締りにつきましては、その内容がこの程度の保険金額でいいのだという程度のものを立法上考慮して、その上で取締るという方が、これは実際取締りの面からいたしましても徹底するわけでございます。むろん徹底的に取締つておりますが、中身が常識的でないところにわれわれとしては悩みがあるのでございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 要するにそれは実際の需給関係が、保険目的を達しないような契約ですえ置いておるという、そういうかせがかかつておるので、事実需要者の方では希望もあろうし、また従事しておる人もそれに応じているのである、こういうことになるのであろうと思いますが、そういうことであれば、相当引上げなければなるまいと思われますが、まず省内において相当声が出て来ておるだろうと思うのです。われわれも陳情等を多々受けておりまするが、一律に二十万円ということがいわれておりまするので、ひとつその辺についてあなたの方でも省内における意向、地方の意向なども相当響いて来ておるかと思うのですが、何かそこらで審議の資料になるような意見、根拠というようなものでもあれば聞かしていただきたい、こう思うのです。

白根玉喜郵政事務官(簡易保険局長)

○白根政府委員 最高制限額の引上げは、先ほど来先生のおつしやいましたように、ぜひやらなければならないと思うわけでございます。しからばその最高保険金額をどこに置くかということが、実は問題ではないかと思うわけでございます。従いまして事務当局といたしましては、ただいま大蔵省と折衝中でございます。その金額は折衝の過程でもございますので、まあいろいろ向うの意見も聞きますし、こちらの意見も聞いてもらつておるような状況でありまして、少くとも十五万を下ることはもちろんないと思いますが、私の方の要求としてはそういうようなのが現在の状況でございます。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 吉田さん、今大蔵省銀行局の狩谷保険課長がお見えになりましたから、民間保険の件について御質問があればお願いします。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 それではあなたに伺いたいのですが、十五万円に保険金を引上げた際の今後の歳入超過が四十三億、二十万円にした場合には六十五億というものが、保険局の大体の推定なのであります。そこでこの際六十五億円の蔵入超過になるのでありまするが、二十万円に簡易保険金額を引上げることが、民営の保険を圧迫するということはあるのでしようか、どうなのでしようか、そういうことについて相当精細な御説明を聞いて、おきたいと思います。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 ただいま御質問のございました二十万円ということで申しますと、私は結論としまして相当大きな影響が民間保険会社に及ぶであろうと考えております。と申しますのは、現在の民営保険の契約金額を調べて参りますと、十万円ないし二十万円という契約は非常に多いのでございます。特にその中でも十万円の契約に相当集中しておる現状であると考えられるのでございます。その次にまた二十万ないし三十万というところにも相当の契約が集まつていることは事実でございます。かりに十万円以下という一つの線を考えてみますと、新契約だけをとりまして、件数にして五割強、金額にして四分の一程度というものが十万円以下の契約でございます。従いまして二十万円にいたしました場合には、さらに大きな影響が出て来ると考えられます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 そうしますると、民営保険の一件十万円以下というものが五割、金額にして保険金額の総体の四分の一、こういう御説明でありますが、今郵政省の方が当委員会に提出いたしました資料によりますと、昭和二十四年には一件平均の保険金額が十万八千五百二十六円、二十五年が十二万三千六十五円、二十六年が十四万四千二百九十三円、二十七年が十七万四千二百六十一円、二十八年が十九万七千七百一円、二十四年から第五年目には約九割の増額を示しておることになつております。そうしますと、二十八年はすでに十九万七千円にまで飛躍的に増加しておるのでありますが、今お述べになりました数字とは大分違うように思いますが、この点いかがでしようか。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 郵政省のお出しになりました資料は一件平均の保険金額でございまして、保険金額の総額を件数で割つたものとしてはそれで正しいと考えております。私の申しましたのは二十八年度の新契約につきまして、それを階層別に五万円未満のもの、五万円以上十万円のもの、十万円以上二十万円のものというようにわけた統計をもとにいたしまして計算いたしますと、十万円以下のものが全体の五割強であると申し上げたわけであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 ちよつとあなたにお尋ねしておきますが、先般来問題になつておりました保全経済会式ないわゆる民間の投資金融機関、こういつたものがずいぶんとあるようでありますが、世上伝えられるところによりますと、千億円にも達する資金があそこえ投資されておる。あそこえ投資されておりました金額は、これは重要なやはり民間の資金の導入の一面として、いろいろ御調査になつて把握しておられると思いますが、どのくらいになつておりますか。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 ただいま御質問の点につきましては、私はまつたく所管外の問題でございまして、内容につきましても承知いたしておりませんので、お答えいたしかねるのであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 こまかい資金流動の額の影響について私もはつきりとわからぬので、これはひとつ御説明願うという趣旨で尋ねておきたいのですが、かりに政府資金に簡易保険の金が吸収されまして、それが地方公共団体等へ地方債として還流して行き、さらにそれがあるいはいろいろの給与とか、物件資等々で支払われて行くということに、活発にそれが流動、還流して行くということであるならば、このぐらいな程度の資金が政府に吸収されるということによつても、日本の経済の実情から見まして、民営保険が強く反対するほどに影響ないものでないかとも考えるのですが、あなたの今お述べになりましたような、十万円以下のものが五〇%もあるのだから、それえ差響くだろうというようなお考え方もさることながら、しかし資金が政府に幾らか片寄るという意味においての反対論はどんなものかと思うのですが、その辺の影響について、どういうような御見解を大蔵省はとつておられるのでしようか。ここでひとつ申し上げておきたいことは、しいて疑うわけじやありませんけれども、世上伝えられるとこによりますと、大蔵省は、ことに銀行局は、民営保険の側に立つておられるという。そうしてそれを簡易保険とは接触する。こういうような関係にあるように世上に認識しております。そういうような推定もある際でありまするから、そうじやないと思いまするけれども、やはりここはひとつ公平な見地に立ちまして、政府の持つておられる意見をぜひとも聞いておきたい、こういうふうに思いまするので、ひとつ御説明願いたいと思います。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 私どもといたしまして民営保険の立場も考慮いたしまするし、また保険制度全般を検討するという意味におきまして、簡易保険の制度も考えて行かなければならないと考えておる次第でございます。そのような立場に立ちまして問題を考えました場合に、簡易保険の制度は制度本来の趣旨から申しますれば、民間保険でカバーされない保険需要を満足させるという意味におきまして、補完的な機能を持つているものと考えておるのでございます。従いまして民間保険が現在戦後の状態といたしまして、国民全般の所得の水準が下つて参りまして、かなり低い契約についてもとつておるという点が、戦前と比較して問題にならないくらいになつております。そういう状態のもとにおきまして、十万円ないし二十万円というような金は、民営保険としても主力を尽してとつているところであると考えられますので、この意味におきまして簡保との競合が起ることは、なるべく避けるべきものであろうと考えている次第でございます。  次に資金の問題につきましては私どもの考えとしましては、これを国家資金を増強するか、民間資金を増強するかという点につきましては、国家資金によつて集まるべきその機構につきまして、ただいま申し上げました民業と摩擦を生じないという前提のもとに集まるべき資金については、これは国家資金についても増強するし、民間資金についても増強するというような考え方をとつておる次第であります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 あなたと問答するのはちよつと筋違いで、国の方針でありますので、やはり政治の責任者と問答しなければ、事務当局のお考えを聞いても何にもならぬと思うのでありますけれども、一面から緊縮財政が今の国の要請でもあり、一般の要請でもあるし、同時にこの内閣の予算編成の根本方針になつておるのでありますけれども、しかし他面から見ますと、地方の公共団体の財源枯渇という問題について、いろいろと手を打たなくちやならぬ場合に、やはり一面におきましてこれに対する国家資金ができるだけ用意されているということも、今日の過度期においては特に必要なことでないかと思うのであります。そうしますれば、幾多の収入減になつて行きます地方財政、そしてまた支出増が相当に大きい数字が見込まれておりますので、破綻に瀕するところの赤字財政で、きりきり舞をしている地方団体がたくさんあるわけでありますので、そういうものを調整する意味におきましても、簡保の積立金の運用ということは、実に妙薬として役立つ機会があると思いますので、できるだけ簡保の積立金の運用という面から見ましても、私たちはそういうものに資金を集めるということは、日本の国の財政を危殆に陥れるものでなく、それ自体が民業の圧迫というようなものになるべきものではないというふうに考えておるのであります、しかしそこはあなたと議論をしても、どうもしようがないと思うのでありますけれども、その辺について省議としてでも。やはり簡保の積立金が増加するということは、資金面における民営保険ないしは民間の産業への圧迫にもなるというような考え方が強いのでございましようか。これはいろいろと大蔵省の一般的方針について聞いて見ぬとわからぬと思いますけれども、あなたからお答え願えれば幸いだと思いますが、いかがでしようか。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 ただいまの御趣旨は十分わかりましたが、私としましてはそれについて立場外上お答えできないことを御了承願います。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 これはいずれまた、といつてまたあまり遠い機会でなしに、最近の機会にぜひとも大蔵省の態度をはつきりしておかなければならぬ問題の一点であるのですが、最近の地方財政の窮迫状態を何とかしなくちやならぬというので、たとえば先般来いろいろ問題になつておりましたような地方財政の再建整備法赤字補填三百億円というよなものすら、今爼上に上るかどうかというほどにまで窮迫しておる際でありまするので、この際簡易保険についてもつと積極的なあらゆる角度から見て——民保と簡保の比較対照だけ角度から検討するのではなしに、いろいろな角度から私どもは検討をして、結論を得なければいかぬと思います。しかしそういうこともありますので、ひとつお帰りになりましたら、省の幹部の人にもおつしやつておいていただきたい。  そこでなを進んでそれらの点についてまた聞きますが、たとえば物価関係から見ましても、いろいろな資料によりまして、昭和九年から十一年までの間の平均物価指数、これは東京都における卸売物価の指数でありますが、これと二十八年のそれとの比較をいたしてみますると、大体三百五十二倍という数になつております。九—十一年の保険金が四百五十円、これをその倍数で勘定してみますと、十五万八千円という数字が出るのでございます。こういうことはやはり簡保自体の健全な運営と発達、簡保自体の目的を達するにはどういうふうにすればいいかということになつて、簡保自体の独自の立場において幾多の問題があるわけでありまするので、こういう物価の基本的数字の大きな変動というものは、簡保自体としては相当に重視して行かねばならぬと考えるのであります。他の要素は別といたしまして、物価指数の関係から見ましても、十五万を越えなければそろばんが合うて来ぬようにも考えるのでありまして、そういう関係からも相当な増額が必要である。今申したように計算しても十五万八千円という計算になるのだが、その点についての大蔵省のお考えはどうなのですか。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 物価指数を基準にいたしまして、戦前に対する倍率を求めるということも、この問題を検討する一つの角度であろううかと考えておるのでございますが、戦後の金融保険行政全般を見て参りますと、何分にも戦争によりまして資本の蓄積を失いましたし、また国民所得の水準も低下して参つております。また生産指数その他を考えてみますれば、戦前水準を上まわつているものがあるにせよ、資本蓄積とか生活水準という点から申しますと、戦前まだ達していない現状でございます。物価指数で見るということも一つの角度の見方とは存じますが、やはり総合的に今の計数をにらみ合せて考えて、妥当な線を求める必要があろうと考えております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 卒直に聞きますが、大蔵省は、簡保の金額二十万円という説を今一般に——一般というよりもかなり強く打出そうとしておるのであります。それについてあなたは省議がどうなつておるか存じませんか。今郵政省側から聞けば、目下大蔵省との間に折衝が行われておるということにも聞くのでありますが、そういうことも考慮に入れて、二十万円説について何か御意見があれば聞いておきたい。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 二十万円まで簡保の限度を上げるということにいたしますと、これは先ほど数字をはつきり申し上げませんでしたが、ただいま手元の資料で計算いたしてみますと、件数といたしまして、これはごく概算でございすまので、お断りしておきますが、おおむね八〇%以上の契約が簡保の分野とダブつてしまう、こういう結果になろうかと思つております。金額で申しました場合には、約五〇%程度のものになろうかと思います。従いまして簡保と民保との競合という問題になりますと、かなり重大な問題であろう考えざるを得ないのでございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 そうすると、これもまた卒直に伺いたいと思うのですが、あなたの方では大体どういうような根拠によつて、どのくらいという数字はここで伺うことは無理と思いますから聞きませんけれども、どういうことがその理由、根拠として——今民保との関係の調整の点については伺いました。また物価指数のことも、ある一面の御説明は聞きましたが、いろいろな角度からということでもありますし、もちろんいろいろ角度から調べなければなりませんが、大体はどういう問題がこの際おもに論議されておるのでせうか。そうして数字は明確にお述べくださらぬでもよろしゆうございますけれどももう少し大胆卒直に、二十万円に対する否定的な反対的な御意見は聞いたでありますけれども、そんならどうするのかということについて、もつと積極的に内容と根拠、理由のある御説明が願われねばなるまいと思うのですが、どうですか。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 大蔵省といたしましては、先ほど申し上げました民業と官業とのあり方という問題を考えまして、民業でカバーされない範囲のものについて簡保が活動するということが、簡保制度の創立当初以来の趣旨であろうと考えております。その点から申しますと、民保の活動してない分野は、いかなる分野であるかということを重点に置いて、検討いたしておるわけでございます。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 そこで委員長からお聞きしますが、別の角度からそのことについて御説明を願いたいと思うのであります。郵政省の方から出していただいておる資料によりますと、民営保険の一番最近の二十八年度の件数が二百五十七万五千件、金額にいたしますと、三千百八十八億九千四百八十三万円になりますが、それに対して、同時にいただいておる無診査の保険の件数と金額の関係を見ますと、件数にして四十六万件、二百五十七万件のうち四十六万件が無診査係険だということになります。金額の点から申しますと、三千百八十八億九千余万円のうちで五百九十五億円が無診査保険の保険金額ら見るとだというふうに、この資料か得られるのでありますが、現在の民間の無診査の最高限度は大体三十万円と聞いておりますが、先ほど保険課長の御説明になつた十万円以下の件数が五〇%以上で、金額の四分の一以上になるということと多少食い違いができるように思う。またかりに二十万円にするということになりますと、民間保険の八〇%と簡保とが結局件数においてダブつて来るのだという形になると、若干食い違うように思いますが、無診査との関係において——簡保は当然無診査ですが、無診査保険同士の観点から比較した場合に、民保に対する影響というものをどういうふうにお考えになりますか、御解明が願えないでせうか。やはり御説明になつたような十万円以下の件数というものがほとんど無診査の中に入ると、件数から行くに別な数字が出て来なければならないと思うのです。三十万円が無診査で保険がかけられる段階で、十万円以下あるいは十五万円くらいが診査を受けての保険加入になるということには、現状においてはならないと思います。もちろん無診査保険は最近の例でありますが……。これはいずれも年度の新規契約についての関係でありますが、最近は無診査保険と診査保険との関係で、多少違つたケースが出て来ているのではないかと思うのでありますが、いかがですか。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 ただいままの御指摘の点につきましては、なお帰りまして十分数字的な検討をいたしてみるつもりでありますが、とりあえず二十万円以下のものにつきましても有診査のものがあるという現状である。従つて二十万円以下のものにつきをしても、有診査と無診査と両方があり得るということで、数字上の点は説明がつくのではなかろうかと考えております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 保険課長に聞きますが。簡易保険積立金のただいま現在における資産の総額は何ぼであつて、どういうふうにこれは運用されておるのですか。

白根玉喜郵政事務官(簡易保険局長)

○白根政府委員 去年の十二月末で千二百九十億程度であります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 それはどういうふうに運用されておるのでありますか。

白根玉喜郵政事務官(簡易保険局長)

○白根政府委員 積立金の運用を郵政省で再会する際に、法律によりましてその当時における既住の金、これは従来資金運用部お預けしておつたのでありますが、そのうち郵政省へ帰属する分を政令でつくる、こうなつております。その政令が大蔵省と話合いがつきまして、新規の積立金と当該年度における余裕金——新規の積立金は前年度余の裕金でありますが、新規の積立金と当該年度における余裕金の半額を郵政省へ移す。しかし当該年度におきまして新規に入つてくる金と、前年入つた余裕金が積立金になりますが、その積立金との差額がマイナスのときは次年度以降において調整する。実際問題といたましては、前年度に比較いたしまして、次年度は資金は増になつて参るわけであります。解約もそうないわけであります。そういたしますと新規の積立金とその年度における余裕金、これは大蔵省にお預けしますが、その差額を返しまして、そのこちらへ回収された金と当該年度における新規積立金とプラスされまして、郵政省で地方公共団体に対する貸付金に充てる、こういうことになつております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 その一千二百九十億円のうち、資金運用部の方へまわつて利用されておるその面の御説明を願いたい。

白根玉喜郵政事務官(簡易保険局長)

○白根政府委員 現在大蔵省の資金運用部で運用されておるのは六百八十億円であります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 そうしますとその差額はどうなんですか。千二百九十億円との差額はどういうことになつておりますか。

白根玉喜郵政事務官(簡易保険局長)

○白根政府委員 地方の公共団体に対する貸付に充てるようになつております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 民間の保険の資産について伺います。これも同様昨年末にはどれほどの金額で、これが何に運用されておるか。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 ただいま御質問の点につきまして、昭和二十八年十万末日現在の数字をもつてお答えさしていただきたいと思います。昭和二十八年十月末現在におきまして、総資産が八百九十億になつております。八百九十億のうちおもなものを拾い上げて参りますと、貸付金が三百七十五億でございます。これは不動産、財団等を抵当とする貸付がその主力な占めております。次に有価証券を保有しておりますものが三百二十億でございます。次に不動産及び営繕勘定百二十二億でございます。その他といたしまして現金が百三十二億であります。主要な勘定はこの程度かと存じます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 そこで私は考えてみたいのですが、この簡易保険の積立金というものは、これは地方債に運用されておるものもそうだし、またあるいは大蔵省の資金運用部のうちの相当重要な部分を占めておると思いまするが、これは国家の財政の全体の見地から見ましても、また加入者の国民生活の安定といふ見地から見ましても、民保が貸付を三百七十億円し、有価証券三百二十億という投資、貸付などをやつておるのと比較しまして、後者はやはりかなり大きな資産、信用能力を持つておる面にこれが運用せられ、また前者の箇保の積立ての方は、広く国民を対象といたしましてこれが運用せられておる、こういうふうにも考えられる一面が確かにありまするので、こういう見地からいたしますると、また別の角度から簡保を保護し、あるいは成長さすという非常に大きな日本の国民生活、財政上の使命があるのではないだろうか。何かこう伺つておりますると、大蔵省の空気かもしれませんけれども、民保が原則で、その民保の仕事をしない面の補充、補填の意味で簡保ができておるのだ、こういうふうなお考えのようでありますが、一体そういうふうな考え方は、何も簡保の法規の目的にも書いてあるわけでもなし、この目的によれば、「この法律は、国民に、簡易に利用できる生命保険を、確実な経営により、なるべく安い保険料で提供し、もつて国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進することを目的とする。」ということになつておりまするので、この経済の運用の面もさることだが、こういうような非常に高い使命を持つた簡保でありますので、こういうものを保護するということは非常に重要な国民の要請でなければならぬと考えますので、常に重点を、民保を保護して、簡保はその保護に支障のない範囲で認めてやる、育ててやるというような考え方は、一擲しなければならぬと思ふのであります。根本がそういう思想であつたならば、これは極端に言うならば、簡保をないがしろにするということになり、また場合によつたら押しつぶしてもいいじやないかという思想にもなりまして、こうなりまするとたいへんでございますから、簡保自体も至高な目的に沿いまして、自衛の考え方もとらねばならぬということにまで発展すべきだろうと私は思うのであります。こういう点から考えてみまして、私はこれらも重要な一つの根拠となつて、簡保の保険金額なるものをしかるべき妥当な線にぐつと引上げて行くべき理由がある、こういうふうに考えておるので大蔵省としてはどういうふうにお考えになるのでしようか。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 ただいま御質問のありました点につきましては、まず第一点といたしまして、政府資金と民間資金といずれを優先させるべきかという点に問題があろうかと存じております。この点は、国の全体の財政金融計画とからむ問題でございますので、私がお答えするのは適当でないと存ずるのでございます。私は保険課長の立場といたしまして、民間の資金についても戦後資本蓄積が非常に乏しい、この資本蓄積を何とか増強する方法はないかということでもつて、資本蓄積の急務ということが叫ばれている現状においては、民保の資金を充足するということは、やはりきわめて重要なことであると考えておる次第でございます。  それから次に官業と民業との関係におきまして先ほど私が申しましたことは、大正の初めに簡易保険制度ができました当時から、さような趣旨で運営されていたものと私ども心得ておりますので、それを申し上げた次第でございます。しかしそれだからと申しまして、ただいま御指摘がありましたように、簡保につきましてこれを必要なしとかいようなたぐいの見解を持つておるわけではございません。現在の制度におきまして簡易保険といたしまして、八万円の限度において非常に成績も上つており、また大衆の生活安定という使命を果しておいでになると私どもは考えているわけでございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 もう一つあなたに伺いますが、やはりあなたのお考えの根本は、民保本位、簡保は補充的な、刺身のつまのような存在である、こういうような頭がどうも抜け切らぬらしい。そうしてなおいわくには、今の簡保で成績を上げておるし、八万円で目的を達しておるというふうにおつしやつておるのだが、しかし今日の物価関係から見まして、たとえばこの間も指摘したのですが、五千円という最低限度がある。五千円ということは一体何を意味しておりますか。生命保険なら一体五千円で葬式ができるのかどうか。それは何を意味するのか。そういうようなものはおよそ無用な数字じやないか、およそ実経済生活にそぐわない数字じやないだろうか、こういつたような意味からも検討を要すべきじやないか。ましてこの八万円というものが、今日いたずらに高額なといいますか、大切な人間の労働を消粍しまして、時間を空費して行くという危険があります。やはりもつとベース・アツプの問題もあり、あるいは物価高の問題があり、生活費増高の問題があり、また一般に相当な、しかるべき生活内容の向上を欲しておる時代でありまするので、やはりこれを勧誘する人におきましても、相当な経済価値のある仕事をさせねばならぬ。八万円のとりきめをやりまして、それをもつてしましては普通実需要を満たさないということは今日常識であります。議論はありません。だからそういうものは一刻もすみやかにしかるべく増額いたしまして、そうして経済価値相当な人間労働の結果を得られるような限度の制定をしなければならぬということは、これは常識じやないかと思うのであります。あなたのお考えによると、もうこれで適当に効果を収めて、成績を上げているというようなお考えがどうもあるようなんで、大蔵省としてそういうお考えがあつたならば、これはもつと躍進しまして、根本的に考え方をかえなければならぬ。数字に最も詳しい大蔵省だから、そんなことは認識不足ではないと思いますけれども、根本は民保本位で、簡保をそでにするという考え方であると、こういうこともやはり出て来ると思いますので、これはどこから考えましても、今の簡保の最高の制限額というものが実情にそぐわないところの過小限度であるということは、議論の余地がないと思うのでありますので、そういう根本的なお考え方があつたら、これは是正してもらわなければならぬ。また大正の当時にどういうような考え方があつたかは知りませんが、やはり今日の保険業務というものは別個の使命がなければならぬ、こう考えますので、そういうことを申し上げておきます。何か御意見があつたら聞いておいて、そして本委員会にこういう意見もあつたということをあなたがお帰りになりましたら、今後の折衝、金額の最終決定に至るについての、一つの資料にしてもらわなければならぬと思います。御意見があれば伺つておきたい。今のことは省へお帰りになりまして、委員会のこういう空気もぜひ反映させてもらうことについては御異存ありませんか。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 ただいまの委員会の空気につきましては、帰りまして十分上司にも伝えるようにいたします。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 この際委員長からも、この点については二十九年度の緊縮予算との関連から、国家資金を調達する一つの給源として、全体の資金計画の点から考えなければならぬという観点で、各委員諸君も熱心にこの問題について検討を進められておりますので、引続きまだこの問題についての審査を進めます。そういう観点からひとつ資料等も用意願つて、御説明願いたいということを希望申し上げておきます。  引続き郵政行政一般について質疑を進めることにいたします。濱地文平君。

濱地文平自由党

○濱地委員 私の質問は四項目にまたがつておりますが、まず第一に特定局長会を公認して、これを育成する考はないかどうかということをお聞きしたいのであります。これは大臣に聞きたいのでありますが、政務次官が来ておられますから、政務次官の御意見を聞いてもけつこうであります。特定局長会は、終戦直後まで通信事業の第一線の指導機関といたしまして、地方における事業の推進、発展に非常に貢献して来たと思うのでありますが、昭和二十七年七月三十一日限り廃止されたのは、まことに遺憾に思うのであります。もちろん特定局長会にも若干弊害のあつたことは認められるのでありますけれども、また他面少からず功績のあつたことは否定できない事実でありますから、政府においてはこの際特定局長会制度を再検討して、弊害を併わずに堅実なる運営のできるような特定局長会をあらためて公認し、育成する意思はないかどうか、この点につきまして政務次官に承つて、そうしてまた後日大臣の意向も聞きたいと思うのであります。  次に第二の質問といたしまして、特定局長の恩給期間通算の資格を拡張する意思ありやいなや。現在特定局長の恩給期間通算に関する特典は、昭和二十二年十二月三十一日に現職にあつた者のみを認め、それ以前に退官した者については全然認めていないのでありますが、これははなはだ不人情であり、かつ不合理と思うので、それ以前に退官した者にも及ぼすよう法の改正を望むのでありますが、政府にその改正の意思ありやいなや。  次に特定局長へある程度の交際費を認める意思はないかどうかであります。特定局長は地方における通信機関の長でありまするから、官庁の代表者として他の官庁と同様に、ある程度の交際費を認める必要があると思うのでありますが、政府の御所見はいかがでありましようか。これは私先般地方局を視察したときに、各局長から要望せられたものでありまして、特定局長の意思をも代表して御伝言申し上げる次第であります。  次に、特定局長を特別職に改め、ある程度政治活動のできるように、たとえば地方の町村会議員等の公職を兼ねられるようにする意思はありませんかどうか。特定局長中には地方の名望家といたしまして、相当重きをなしている向きが多いように見受けられるのでありますが、もしこれらの局長に対して町村会議員等の公職を兼ねるることができるようにいたしましたならば、事業の推進、ことに貯金、保険の、貯蓄増強に一層の貢献ができるのではないかと考えられるのでありますが、政府においてはこれらの兼職を認める意思はないかどうかを承りたいのであります。特定局長は今申し上げました通りの立場でありまして、普通の純官吏とは違いまして、その町村に解け込んだところの仕事をせなければならないのであります。それをある一定のわくに追い込んでおくということは、いかにも自由的でないような気持もいたしまするし、また実際面から言うて、これに町村会議員程度の公職を兼ねしめるということは、社会的にもまた局長の仕事の上においても非常によいことであると私は思いますので、この点を深く認めまして、御質問申し上げる次第であります。

飯塚定輔自由党郵政政務次官

○飯塚政府委員 ただいまの濱地委員の御質問に対しまして、私のわかつている範囲内でお答え申し上げます。なおこれらの四つの問題に対しましては、また私個人としても相当な考えを持つております。  第一の特定局長会をさらに公認してはどうかというお話でございまするが、これらの問題については、郵政省当局としても相当話題になつておる問題でございまするから、この問題につきましては、担当局長である郵務局長からお答え申し上げることにいたします。  また特定局長の恩給の問題でございまするが、これは二十五年の恩給法の改正のときに、私は郵政委員でありましたけれども内閣委員にかわりまして、恩給に対する私の考えも述べまして、それ以前には特定局長に対しての恩給というものは認められておりませんでしたが、その年度からとりあえず特定局長の恩給も認めようということを、われわれの意思もそこに反映して、これが決定したのでございます。なおそれ以前の勤務年限に対しての通算ということも、われわれもいろいろとその問題について伺つておりまするから、これはいずれ恩給関係の内閣委員会において取上げられる問題だと思います。  また第三番目の、特定局長に対してある程度の交際費を認めてはどうか、これは現在の経済事情から考えて、そういう点も相当考えられることと思います。ことに郵政省の予算が去年以来非常に切り詰められまして、特定局に対する渡し切り経費等についても非常に詰まつていることと思いまするが、これらの問題については担当局長から申し上げることといたします。  第四番目の、特別職にして地方の町村会議員にしてはどうか、そういう点につきましては、私郵政務次官として申し上げるよりも、私委員として申し上げた方かいいと思いまするが、それは私も考えておる問題であります。また党においてもこれらの点については考えておる問題でありまするから、その問題についてはいずれ国会においても取上げられる問題ではなかろうかと私は考えております。  簡単でありますけれども、大体以上申し上げまして、なお詳細の点につきましては、担当局長から申し上げることにいたします。

松井一郎郵政事務官(郵務局長)

○松井(一)政府委員 それでは私、特定局長会の問題について補足的に御説明申し上げたいと思います。特定局というのは、御承知のように非常に小さなのが全国津々浦々に散在しております。これを管理して行く上においても、これが一個々々の形のおいてはなかなかつかみにくい問題であります。また歴史的ないろいろな沿革がありまして、特定局長さんが地域的にある集団をおつくりになり、それを単位として業務の推進連絡に寄与せられて来たということは、明治の末期から長い歴史を持つて発展して来たものであります。ところがだんだんと終戦後のいろいろな風潮に応じまして、それがさらに全国的な団体にまで発展して来た。全国的な団体として行動されるということになりますと、これは業務面からいいますと、やはり特定局と申しましても、これは現業局の一つでありまして、郵政省の管轄下にあるわけです。それが全国的な団体として直接本省といろいろな問題について交渉されるということになりますと、これは役所の管理秩序からいいましても、必ずしもいい影響を与えないという面ももちろんあつたわけでありますが、それに増して若干その行動の中にも行き過ぎであつたいうな点が見られまして、当時のGHQから強くこれの解散が要望されたわけであります。そこで旧の全国特定局長会連合会というものはそういう形で解散したわけでありますが、しかし本来特定局長さんが発生的に見れば、何局か周囲の方たちと一諸になつて共同して事業をやつて行こうという形は、どうしてもこういうたくさんの局が散在している場合にはやむを得ない方法だろうと思います。そこで新しい角度から見まして、そういう事実上の必要性に基いて、各地域ごとにわれわれは今日業務推進連絡会というような形において、そういつたものを一応認めております。そうしてそれを通じて業務推進にいろいろ役立つてもらつているわけでありますが、今日さらに、終戦後でき上つて、すぐまた解散のうき目を見た全国特定局長会連合会というような形のものを、官の機構の一つとしてつくるということについては、よほど考えなければならぬ問題がいろいろあろうと思いまして、ただいまのところそういうものを積極的につくらしたいということは考えておりません。どこまでも特定局長さんの地域的な性格というものに密着して、それが官の業務の運営にうまくマツチして行くというような形において考えたい。御承知のごとく最近におきましては特定局長さんの身分といつたものも、昔の戦争前の身分のような自由な身分ではございません。ちやんと一般の国家公務員法のわくの中にある関係上、全国的な団体として行動するには、これは適しないものがあるといつた面も考慮して、ただいまのところは全国的な団体の結成ということは考えおらない次第でございます。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 ちよつと今の問題に関連して一言質問したいと思います。飯塚政務次官の方から、これは政務次官でない委員という建前で御答弁がなされましたが、特定局長は多分御承知だろうと思いますが、公労法の特例法の関係でやはり公労法の適用を一応受ける、こういうような常識的身分関係になつておるのであります。政府の方でそういう方針をとられておりますし、またこの政治活動の自由というものは、これは公労法適用者には御承知のように兼職をできないことになつております。この間の事情は、政務次官としては、政務次官でない委員として発言されましたが、どういうようにお考えになつておりますか。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 委員長からただいまの山花委員の質問に補足して申し上げますが、今度特定局長が公労法の特例法によつて公労法の適用を受けるような形になつて、待遇改善の問題も出て参りますから、その関係で特に濱地君が質問をされた地方議員の兼任の問題、そういう点についての質問だと思います。

飯塚定輔自由党郵政政務次官

○飯塚政府委員 今の山花さんの御質問、よくわかつております。それで政務次官として申し上げるのではなく、これは特定局長に関しましては私のおやじも特定局長をかつてやつたことがありますし、私もそれらの点につきましてはいろいろな興味と申しますか、いろいろなことを考えておつた一人でございます。その点から申し上げたのでありますから、今の公労法適用の問題等に関係した答えではないのでありますから、その点御了承願いたいと思います。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 郵政当局の方からただいま濱地委員の質問に対して、特定局長会の現状について答弁がございましたが、第四項目の特別職にして政治活動云々という問題に関して、郵政当局の御答弁を願いたいと思います。

宮本武夫郵政事務官(大臣官房人事部長)

○宮本説明員 御承知の通り公職選挙法によりまして、現在特定局長はそういうものになることはできないのであります。また兼業兼職ということも原則的に禁ぜられておるのであります。従いまして町会議員とかいうような公職の選挙に立つというようなことについては、公職選挙法の改正をまたなければならぬと思います。もつともこの点につきましては、特定局長というものにつきましてその程度のものは認むべきではないかという意見も、われわれとして大いに考えなければならぬ点でありまして、従来よく検討して参つておるのでありますが、はつきりした結論にはまだ到達しておりません。今後いろいろ考えたいと思います。兼業兼職の方につきましては、原則的に特定局長は現業の一種でありまして、現に国家公務員として毎日の仕事を持つておるのであります。しかしながらその地方々々におきましていろいろな事情もありますし、事業の公共性なり、あるいはまた特定局長としての職務遂行に支障を来さない程度のものにつきましては、たとえば地方団体のいろいろな議員というものにつきましては、一々個別的に人事院の承認を得まして兼職と申しますか、そういうものを認めているという段階でございます。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 ただいまの当局の説明によりますと、問題によつては人事院の許可といいますか、了解と申しますか、それによつて云々というような御答弁がございましたが、身分関係は明らかに国家公務員の身分関係が適用されていると了承しておるのでありますが、この点いかがでございましようか。

宮本武夫郵政事務官(大臣官房人事部長)

○宮本説明員 その通りでございます。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 特定局長が国家公務員としての身分関係が持たれているということがはつきりされましたので、私の質問はこれで終りたいと思うのでありますが、委員長にひとつお願いしたいことは、今日の吉田委員の質疑に対しましても、大蔵省の狩谷銀行局保険課長の答弁はおもに個人としての御答弁をなされて、大蔵省を代表して答弁をする立場にないからというような個人的意見の答弁がございましたが、これではこの委員会としての議事が少しも進行いたしませんので、次会には大蔵省を代表して答弁できる方の出席を委員長から強く要望していただいて、議事の進行をはかるようにお願いしたいと思います。

羽田武嗣郎自由党

○羽田委員 ただいま山花委員、濱地委員と当局との質疑応答で、三等特定局長の特定な地方の議員になるということについての要望に対し、飯塚政府委員と宮本人事部長との間にお話がありましたが、これがもし実現するとするならば、一体どういう方法があり得るのか。たとえば請負制度を復活するというような一つの方法、あるいはまたちようど準公務員であるが、鉄道の従業員が市会議員や県会議員にまでなれるというふうに法律による特例を設ける、立法をすることによつてできるのか、その点についての見当をひとつ承つておきたいと思います。

宮本武夫郵政事務官(大臣官房人事部長)

○宮本説明員 その点につきましては、現在の公務員法を改正いたしまして、これを特別職とするというようにしまするか、あるいはまた例の附則十三條の特例を持つて行くかという二つの方法を考えております。

羽田武嗣郎自由党

○羽田委員 大体どちらの方向に傾き、どのくらいのときに実現をしようとされておるのか、ひとつその意向を承つておきたいと思います。

宮本武夫郵政事務官(大臣官房人事部長)

○宮本説明員 その点につきましてはいろいろ検討いたしておりますが、まだはつきりしたことは申し上げられません。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 その点については、待遇改善の問題から出て来た管理職諸君の公労法非適用者をどうするかという問題と関連すれば可能だと思いますので、十分その点について検討していただきたいと思います。  なを先ほど山花委員から要望のありました簡易保険の問題に関連をいたしまして、大蔵省側の責任ある答辯を求める意味で、大蔵大臣あるいは銀行局長等の責任者の本委員会への出席については、委員長の方で督励することにいたします。  なを先ほど吉田委員から希望を述べられましたが、今回本委員会に提出されました資料のうち、簡易保険、民営保険年度別新契約状況、簡易保険、民営保険年度別現在契約状況、簡易保険、民営保険年度別事業費率比較、簡易保険、民営保険年度別資金運用利廻比較、以上の四点についてはこれを将来の審議の参考上、速記録にとどめたいとの申出がありましたので、皆さんの御了承得られればさよう措置したいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 それではこの部分を速記録に掲載することにいたします。  次回の委員会は公報をもつてお知らせすることにいたします。本日はこれにて散会いたします。     午後零時三十四分散会

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