郵政委員会 第5号
- 発言数
- 43 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1954/02/06
会議録
○田中委員長 これより郵政委員会を開会いたします。 前会郵政大臣より所管事項の説明を聴取いたしましたが、本日はこれについて質疑を行いたいと思います。吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 大臣にお尋ねしたいのですが、一般会計の予算編成の方針に基いて、かなり予算が緊縮されて編成されておるように思いますが、それにつきまして郵政特別会計といたしましては、昨年公労法適用者の給与是正の問題の解決、それから非適用者に対する同じようにでこぼこの是正をいたす問題、そういう面もどの程度に当委員会並びに国会で決議しました趣旨が実現の途上にあるか、実現したかははつきり存じませんが、そういう方面については、当時の特別会計における会計上の諸般の事情は、かなり郵政事業自体の経営の上に黒字を出すことが、その原資の相当な割合を占めておつたのじやないかと私記憶しておつたのでありますが、そういうようなことにかんがみて、結局これらの緊縮的な予算が今の給与の改善是正の問題を完結するという上において支障を生ずるおそれがあるかないか、そういう点につきまして、これらの是正改善作業のその後の進展の情勢、これらの点につきましてお尋ねをしてみたいと思います。
○塚田国務大臣 今度の予算は郵政省関係は一般会計も特別会計も、もちろん国の緊縮財政というものに歩調を合せて編成いたしたことは御指摘の通りでありますけれども、そのことがいろいろな、昨年来郵政省関係において問題になつておつた給与関係に支障を起しておらないかというお尋ねを承つたわけでありますけれども、もちろん体系の是正、それからベースの引上げ、そういうことにより当然二十九年度平年度化されて必要な財源というものには、何ら支障を起すようなことにはなつておりません。 それから公労法適用職員と非適用職員との間のアンバランスの是正ということも、原則としてはこれは大体関係各省部局の意見がまとまりまして、これを認めてくれるということになつて、今法案の作成をいたしておる段階であると大体承知をいたしておるのであります。従つてあの問題も今国会に御審議願うことによつて解決が得られる、こういうように見通しております。ただこの方の予算の措置というものは、一応まだ今度の予算には見てありません。どの辺くらいの数字が不足になりますか、後ほど政府委員から御説明申し上げると思いますが、しかし事柄自体の解決はできるようになつておる、そういう状態でございます。
○吉田(賢)委員 それらの法案の準備とか、予算の内容とか、あるいは財源の関係とか、そういうことにつきまして、その作業の進捗状況についてひとつ経理局長からでもお話を願いたいと思います。
○八藤政府委員 私から経過につきまして、ちようど私の人事部長在任当時でございますので、承知しておる限りを御説明申し上げたいと思います。 前の国会におきまして当委員会で非適用職員と適用職員の給与アンバランスの是正に関する決議をちようだいした次第でございます。爾後極力事務当局といたしましても、いろいろこれが解決につきまして努力いたしました。上司におかれてもそれぞれ行政改革本部等におきましても、行政機構簡素化、合理化の一環としてこれを取上げていただきまして、おかげさまをもちまして、日時ははつきり覚えておりませんが、たしか十一月だと思いましたが、行政改革本部におきましても行政機構の合理化の一環として、これのひとつ是正をはかろうというふうな決定をいただきました。その決定に基きまして五現官庁――ひとり郵政省ばかりではございません。このアンバランスの発生しておりますのは、そのほかに農林関係あるいは造幣、印刷、アルコール工場等ございまして、五現官庁が行政管理庁を中心といたしまして、どうしても立法的措置を必要とするというところから、法案要綱等につきまして種々協議を重ねました結果、一定の骨組みがまとまつた次第でございます。ところが行政管理庁と五現官庁間の意見の一致だけでは不十分でございまして、所管の大蔵省あるいは人事院、それから労働省、これらの方面との協議も必要でございましたので、鋭意これに当りました結果、本年の初頭でございましたか、大蔵省、労働省、それから人事院、各方面がその骨組みに対しましては同意してくれた次第でございまして、いよいよ一月の下旬でございましたか、内閣におきまして法案の整備に至急とりかかつたというふうなことで、ただいま内閣におきましてその法案の整備に当つている次第でございます。たまたま労働省方面におきまして公労法の改正問題等があるやに聞いたのでございますけれども、それとこれとの関連がどうなるかということも一時危惧はいたしたのでございますが、目下のところ労働省方面におきましても公労法改正の議があるなしにかかわらず、これはこれとして特例法として出発するということを再確認しております。ただいま内閣において至急整備に入つておる段取りでございます。
○吉田(賢)委員 総論的には次の点を大臣からお話を願つて、具体的数字等は当該局長からお話願つたらけつこうだと思います。行政整理、人員整理の問題であります。これは大臣が所管なさつておるやに聞いておるのですが、郵政省においての人員整理はどういうことになりますのか、及びこれが今後の一般の郵政省における予算、財政との関係において、どういうふうに数字に影響を来すのかどうか、これらの点につきましてひとつ一般的に御説明を伺いたいと思います。
○塚田国務大臣 今度の行政機構改革に関連いたしまして、人員整理という面も行政機関全体としてあるわけでありまして、従つて郵政省の分といたしましては、郵政省の一般会計の分と特別会計の分と両方にまたがつてあるわけでございます。考え方といたしましては、一応大ざつぱには郵政事業全体という考えはいたしておるのでありますけれども、しかしその内部を細密に考えますならば、やはり郵政省というものの中に国の行政機構と同じ性格の仕事をしておる部分と、それから郵政という特別の企業的な仕事をしておる部分というものを、自分としては区別して一応考えておるわけであります。国の行政機構の形に該当する部分は、国の行政機関一般の行政整理と同じように考えておるわけでありますが、ただ企業に当る部分のものは若干考え方をかえておかなくてはならない。また企業に対する行政整理の考え方というものは、先般来当委員会においても幾たびか申し上げたと思うのでありますけれども、国の場合には税負担でもつて行われておる、もしくは養われておる公務員というものは国民の立場から、なるべく最小限の人でその仕事が済む方が望ましいということを考えますので、そういう意味において考えるわけでありますが、企業の場合には仕事を現実にやつておるわけでありますから、そういう考え方ではなしに、むしろ考え方の出発点は非常に大きな企業体になつておりますし、それから国営企業であります関係上、相当に非能率の面があるのではないか、むだがあるのではないかという考え方を、国民全般として持つておられる。そこでそういう国民全般の考えを頭に置いて、そういう面があるならば、これは企業の性質からいつても当然できるだけ能率化すべきであるという観点から、結局どこかにむだがないかという考え方で、問題を検討してやつたわけであります。その場合にさらに考えなければなりませんのは、だんだんと企業の業務量が増加をいたして参りまして、民間企業から申しますれば、要するに企業が盛んになつて参りましてその面から来る増員の要請というものも当然あるわけであります。しかし考えます場合には、一応企業量の増加から来る増員の要請というものは別に考える。とにかくある時期を起点に置きまして、現在の仕事量をこれだけの人間でやる上に、もう少し人員を減らしてもやれるという余地はないだろうかということを考えて、まず整理人員というものを策定して行く。その上に企業量の増加というものは、別個の観点からして、人間をまた必要な面は必要としてふやして行く、こういう両建にいたしまして問題を考えたわけでございます。その結果、整理の総人員が六千四百人、これはもちろん行政機関としての性格の部分のものも入つておりますが、そういうものを含めて六千四百人、それに対しまして、別個の観点からして増員の計画になつておりますのが約三千五百名ございまして、結局郵政事業全体として、郵政省所管全体といたしましては、その二つの数字の差額だけが縮減になる、こういうことになるわけであります。 縮減の結果、予算の中にどういうぐあいに響いて来るかということでありますが、これは一般会計の部分に属しますのはもちろん、定員縮減によつて予算がそれだけ減らされるわけでありますが、特別会計に属します部分は予算が、その定員が減ることによつて給与関係の予算の総額というものはもちろんそれだけ減るという結果にはなるわけでありますけれども、しかし特別会計全体の予算にそれだけ削減が行われるということは、これは当然事柄の性質上あり得ない。従つて人間が減つただけのものは企業会計の中にゆとりとして残つておると、こういうことになるわけであります。なおこまかいことは政府委員からお答え申し上げます。
○吉田(賢)委員 ちよつと今の御説明について伺いたいのですが、すでに整理減員する人員は総括して六千四百人、また増員する人員は三千五百人、差引すると二千九百人ということになるようであります。ところで私どもが考えますると、まだいずれの部署、部門において何人減らし、もしくは増加するかははつきりしないようにも聞くのですが、そこで、すでに数字の結末が出ておる限りは、やはりそれぞれの部門々々からの数字が出て、そうして集計される、こういうことになつておるのじやないかと思うのです。あるいはまた予算を編成なさる際にも、そういつた人件費の削減ということに結果するわけでありましようから、そういうことについても基本的事実というものは、人間の増減についてどこにおいて、どの機関、どの部門においてということが確定することが前提にならぬと、こういうことは道理にかなわぬのじやないか。上から数字だけがきまつて、そうしてどこへ割振りしようかということは、およそ筋の通らぬことじやないか。そうでないかもしれませんけれども、もし上から数字を押しはめて行こうというならば別ですけれども、そうでないということならば、もうすでに御研究済みがしかるべきじやないか。まだこれから検討するかのようなお話がありましたが、それは本来転倒じやないか、こう思いますが、いかがでありますか。
○塚田国務大臣 その点は、大体こういうぐあいに考えられておるわけであります。もちろん行政管理庁もしくは行政改革本部が、ある省の整理できると考えられる予定人員というものを策定いたします場合に、ことに今度の場合その点がきわめてはつきりいたしておるのでありますが、大体どの部分でどれだけというように計算をいたしまして、それを集計いたした数字がその省の数字に一応なつておるということは、御指摘の通りなんであります。ただその上に各省がその全体の数字を受取つて、省でもつて行政管理庁なり行革本部が考えたものに、若干省の独自の立場から考慮を加える余地を残しております。こういうように閣議決定になつております。従つて一応その六千四百名の数字が、どこでどれくらいの整理を予定し、期待しておるかということはあるのでありますが、各省の自由裁量の余地が残つておりますので、最終的な決定がまだ遅れておる、こういう関係になつております。しかしそうかといつて、六千四百名という数字を出しましたときに、大体この辺の部分でこれくらい、この辺の部分でこれくらいと考えたものが、非常に大きく各省の判断によつてかわつて行くということはないはずでありまして、しかも各省が、そういうぐあいに各省の立場から一応行革本部の構想に対して修正をいたします場合には、行政管理庁に協議をするということになつておりますので、そこのところで調整されて、各省が受取つて数字を弱いところであまりたくさん整理してしまうというような結果にならないということを、まあ期待しておるわけであります。
○吉田(賢)委員 いずれ上部におきまして、大臣でなしに、行政機構改革の閣議の根本方針というものがそうであれば、さらに地方の末端に至りますまで、そういう趣旨、精神がずつと伝わつて行くかと思うのであります。そういたしますと、具体的にこれは何かと作業を進捗させる上において、さしさわりがあればお聞しなくてもいいと思いますけれども、私どもはこういう人員整理をするという問題は、かなりこまかい比率まで新聞に報道せられて、いろいろな方面で論議せられて、数箇月たなざらしになつておるということは、やはり政治としては最もまずい点である。そこはよく内部におけるいろいろな機会に、それぞれの意向なりを反映させて、いわゆる民主的に仕事は進めて行く必要があるのではないかと思うのであります。そう考えて参りますと、各地方においてもう少し具体的に――中央及び地方になりますが、もう少し具体的に人間の整理、結局はそうなると思いますが、それについてもつとはつきりしたものをここでお示しを願えますような内容のものがないでしようか、その点をひとつ伺いたいと思います。
○塚田国務大臣 吉田委員の御心配になつております点は、おそらく現業の末端、非常に能率を上げて力一ぱいやつておる部分に、今度の整理がかかつて行くというようなことがないだろうかというお気持が基本になつておると思うのでありますが、私もそういう点は非常に心配をいたしておるわけであります。仕事の能率が落ちてしまうということであれば、結局は企業の立場からも、また国民の立場からも、わずかな人間を整理して、プラスが残らずにマイナスになるということでありますので、一応私の立場から、これは行政管理庁長官としての立場からの方がむしろよくわかつていただけると思いますが、郵政の場合の整理人員を算出いたしましたときのものの考え方を申し上げておく方がいいと思うのであります。実は今度は、当初のスタートのものの考え方は、これは国の行政整理全体についてもそうですが、過去何回かやりました場合には、この部分は整理できないから整理除外というような考え方で、除外をした部分もあつたようでありますけれども、今度は原則としては整理除外というものを認めない。従つて郵政省の場合にも、末端の、たとえばわずかに数人しか使つていない特定局というようなものについても、一応整理の対象にする、こういう考え方に立つてスタートしたわけであります。従つて整理対象人員としては、郵政二十五万全員が整理の対象としてまず考えられる。そのときに私も特定局あたりにそうたくさんの整理の余地があるとは、もちろん考えておらなかつたのでありますが、しかしものの考え方としてはもう力一ぱいであるという考え方で、そこのところに全然検討を加えないという考え方自体が私はむしろ誤りだと思います。だからやはり整理の対象として検討を加えてみる。最低の率のところは、二%ぐらいの整理というものを期待はしておつたわけでありますが、二%ということであれば百人のうち二人、それで特定局あたりは人数も非常に少いし、みなよく働いていられるという考え方で、一応整理は無理だろうが、しかしたとえば特定局に十人平均の人数がおられるとするならば、百人というと十の郵便局を一まとめに考えてみる。十の郵便局の中で検討してみて、忙しいといわれても、中に忙しさにもおのずから程度の差もあるだろうし、その中でまだ比較的忙しくないと思われるようなところから、一人なり二人なり人員を整理する余地はないだろうか、こういう観点からひとつ検討してみてくれというのが、今の特定局についても整理対象の除外にはしないという考え方で参つたわけです。そういう考え方から一応算出しましたのが、これも新聞などには伝えられておりますが、第一次内示のときに、郵政省にこの辺くらいの数字で整理はできぬものだろうかということを、行革本部から内示した数字になつておるわけでありますが、このときの数字が一万七千ですか、そういうような数字であります。しかしその後第二次内示は、それぞれの省の特有の事情というものを聞いてみて――各省ともそれぞれの整理数字に合せて参つたわけですが、第二次折衝の段階におきまして、現実にこういう面は整理できないという部分は、事情もつともであると考えられる部分は逐次整理除外に立てて参つておりますから、現実には整理できないところはその段階でずつと落ちて参つて、この数字が最後的に出て来た。従つて大体この程度の数字になれば、今日の行政整理一般の基本の考え方から、最初に申し上げました国営企業をもう少し能率を上げてやるという考え方から、歩調を合せてみるならば、これくらいの整理というものは考えられるだろうというのが、今の六千四百という数字が出て参つた基本のものの考え方である。従つて私はこれにさらに郵政省内部におきましてよく事情に精通した人たちの考え方を合せまして、総合判断によつて適当にその整理を負担する部局というものをきめて参りますならば、御心配いただいておるような企業の非能率というものも起さずに、また現在従事されておる方に非常に大きな迷惑、執務の強化というようなものも起さずに、大体これぐらいの整理をこなして行けるのではないか、こういう考え方で問題を見ておるわけであります。
○吉田(賢)委員 大臣は行革の本部の総指揮者としまして伺つてみたいのですが、一体日本の官公庁におきまして人員を整理するということは、これは日本の公務員が与えられた時間に与えられた職場において相当な能率を上げ得ないので、それで整理するというのか、あるいはそれとも老廃したような機構があるので、それで整理するというのか、あるいは何か財政上やむを得ず門戸を少し狭くするというような趣旨なのか、一体どういうところに重点があるのでしようか、これは私のようなしろうとじやなしに、あなたもずいふん御研究になつて来ておられるのでありますから、しろうと臭いとお思いになるかもしれませんが、これは長年の懸案あつて、そうしてなかなかむずかしくて来ておるわけでありますが、要するところ根本的に一体何のために――何のためにということはどこに重点があるのか、どこに最も企図する理由があつてこういうような政策が、ひとつの政策と申しまするか、それがこう打出して来られたのでありましようか、これについてちよつと基本的なお考え方を聞いておきたいと思います。
○塚田国務大臣 この考え方の基本は、ものの考え方の順序としましては、国民が現在の行政官庁の機構自体で非常に複雑であり、ややこしくて、そうしてその複雑であり、ややこしいことがまた原因して、非常に非能率になつておつて、また税金も高いのに、非常にたくさんの役人をわれわれは養つていなければならないという考え方をもつて、国の行政機構というもの、もしくは公務員の数というものを見ておられる。私の考え方のスタートはいつもここにあるわけであります。そこでその国民の気持のうちから、直観でそういうぐあいに考えられている考え方の当つておる部分があると私どもも考えるわけです。しかしまた考えの中には、必ずしも当つておらない部分があるとも考えるわけです。そこで当つておらない部分で非常に重大だと思いますのは、非常に役人がたくさんいるから、税金の負担をたくさんしておるというような感覚で考えておられる部分は、これは国民の考え方が必ずしも正確に当つておると私は思わない。それは行政整理を自分でやつてみまして非常に感じますことは、非常に税金々々といわれますけれども、人件費の――まあ地方なんかはかなり人件費が多くなりますが、国の一般会計になりますと、人件費の占める部分というものは非常に大きなものだというわけには行かない。その中から一割や二割減らしても、その上で浮いて来る金額というものは、今日の国家予算一兆というところに行つておる数字から見れば、そう大きな比率ではない、それからいわゆる公務員という名によつて職を得ておられる人たちの給与の原資というものが、税金から出ておらない部分が非常にたくさんあるわけです。特別会計の部分は大体そうです。郵政などは料金によつてまかなわれておつても、税金によつてまかなわれておるというかつこうであり、またいわゆる税金によつてまかなわれておる部分でも、国の予算が二本建になつておつて、一方に収入があり一方に支出がある。その一番顕著な例は国立病院の会計だと思う。国立病院に勤務しておる医者も看護婦も、国の税金でまかなわれておるということになつておりますけれども、収入も相当あつて、国の純負担というものはそうたんとはない、そういう面からも、役人がたくさんおるからして税金がよけいかかるのだといわれる国民の感じには非常にずれておる部分が相当あると私は思つておる。そこで私は行政整理を、そういうような国民の感じというものを頭に置いてスタートをしましても、整理をいたしますときに国費を節約するのだというところには、自分は考え方として重点を置かない。それよりももう一つの、これだけの人間がいなければ、これだけの、国による国民へのサービスができないだろうかどうだろうかという点に重点を置いてものを考えなければならないというのが、私が行政整理というものを考える基本の構想であります。そこでそういう意味において考えてみると、確かにむだがないとは言えない。しかしむだがあるなしということも、部局によつて非常に違うのでありまして、ある省の部局は非常に忙しい、しかし他の省の他の部局はそれほどでないという、それからスタートしまして、もう一つ発展をして、今国がやつておる仕事でまだこれを国の手でやらなければならないだろうか、もう国の手でやらなくても済むものも、今まだ過去からの行きがかりでやつているというようなものもあるのじやないだろうか、そういうものがあるならば、この機会にこれは国の仕事からはずしてしまう、そういう面が法令整理などの形でもつて検討されているわけです。そういうように現在の仕事の量をそのままやるにしましても、最も能率化できるような部局がないだろうかということの検討をする。それから仕事のうち、はずしてもいいものがないだろうかということの検討をする、さらに事務の運営の仕方でも、今のように一つの事柄をあつちでも相談をする、こつちでも相談をする、また一つの省でも、一つの書類に判こを二十も三十も使つて押されて来なければ最終決裁にならないような、あの運営の仕方というものは、絶対に必要なものだろうか、どうだろうかというようなことを検討する。そういうようなことを丹念に検討しまして、国民の立場から不便、不利益が起らない最小限度の行き方というものを考えて、これくらいの人間ならばやつて行けるというのが、考え出しております整理のもとになつておるわけです。もちろんそういう考え方が、一応六万と策定いたしました中央の機構の整理の数字に、きつちり合つておるというほどの確信は持つておりませんけれども、大体その線に沿つて、そんなに無理の起つておらない整理の考え方ではなかろうかという確信を私は持つております。
○吉田(賢)委員 関連しまして、もう少し論を進める上におきまして、お尋ねしておきたいのですが、事務当局の方から、具体的に各局あるいは各部、その他普通局とか特定局とかいう区別の仕方によつて、配分する比なり、人員減もしくは人員増、その関係の数字はどういうふうになつておるのですか。御説明願つておきたいと思います。
○佐方説明員 主計課長の佐方でございます。先ほど大臣からお話になりました数字を、こまかい端数までつけてもう一ぺん申し上げます。二十八年度末の定員は二十五万二千百七十八人であります。それに対しまして、新規の増員が三千五百十二名、それに行政整理の人員が、減で六千四百三十八人、従いまして二千九百人くらいが整理になりますけれども、今度新たに奄美大島が入つて来ましたために、四百十名増員になります。従いまして四百十名の増と事業増の三千五百十二名と、行政整理の六千四百三十八人の減をプラス、マイナスいたしますと、二十九年度の予算人員は二十四万九千六百六十二名になります。従いまして前年度と比較いたしますと、二千五百十六人が整理されることになるわけであります。それから私の方は御承知のように郵便、貯金、保険、電気通信等の事業にわかれておりますから、この六千四百三十八人の減員はおのおの事業別に出しております。そういうことで予算を組んでおります。
○吉田(賢)委員 佐方さんにもうちよつと詳しく願いたいのですが、地方別、局別とか、あるいは普通局とか、特定局あたり、その他につきましては、大体……。
○佐方説明員 行革から示して来ましたのが、郵便局は二%というような立て方でございますから、私の方で今持つております資料としましては、事業別は非常にはつきりいたしております。郵便、貯金、保険、電気通信、それから管理等における減員は非常にはつきりしております。今その内訳、六千四百三十八人をどういうふうに整理するかと申しますと、郵便で千百八十六名、貯金で二千五十七名、保険で千七十六名、電気通信で三百七十五名、そのほかは総係費になるわけであります。
○吉田(賢)委員 それから特に婦人について減員するとか、そういつた考慮はあるのですか、ないのでしようか。
○八藤政府委員 お尋ねは性別によつてということでございますね。別段さようなことにつきましては考えておりません。
○吉田(賢)委員 そこでどちらでも事務当局の方からお聞きしたいのですが、一体今のところ、全国的にどのくらいな失業者があるというようなお見込みでしようか。これは私が他の統計でも調査して来ればよかつたのですが、この際伺えれば伺いまして、もし伺えなければ、次へ議論を進めます。
○八藤政府委員 正確にお答えできないことをたいへん申訳なく思います。お求めによりまして、労働省の方面へ問い合せまして、数字をとりそろえてお答え申し上げます。
○吉田(賢)委員 そこでひとつ、整理、従つて失業との関連において、その面から聞くのでありますが、これは一個の私見にすぎませんけれども、人間を単に整理するということに終る危険がありますので、いろいろと次から次へ問題も複雑になつていると思うのであります。老廃、病人等は別といたしまして、そうでなしに、現に仕事についておる人であれば、やめましてもただちに何かしなければならないと思います。そういうことも考えて参りますと、やはりこれは大臣の人情的な行政の性格から考えれば、新たなる生産的な生活の道を開いておく、そしてそれが一つの受入れ態勢になる。これをまた別の面からいうならば、今のところ生産的な仕事に携わつておるが、同時にさらにまた生産的な仕事へ転ずる、こういうような道をくふうするということが、やはり国家全体としても必要でもある。なぜならば、たとえばいたずらに失業保険金にたよるという生活は、これは国全体としては浪費でもあるし、消極的であります。そういうことも考えますので、やはり郵政省におきましても、そういうくふうがあつてしかるべきではないか、こう思います。これについて私は簡易保険の事業、これとの結びつきについて何かそういう道があるのではないか、こういうことも実は考えるのであります。たとえばこの間から、いなずつと前々国会以来の懸案になつております、後刻どなたから詳細な御質疑もあるものと思いますけれども、簡易保険の契約額の増加、そういつた問題もあると思いますが、そういうようなことを相当思い切つて実現するということにでもなれば、やはり民間における保険会社などの例に見てみましても、かなり人間の収容の余地が生じて来るのではないか、こんなことも実は考えるのであります。もつともこれは私の、しろうとの思いつきのようなことでありますから、精密な調査検討の結果申し上げておるのではないのでありまして、要するに生産面の道を開いて、横へ受入れ態勢をつくるということが、国全体としても人間の整理をするときには必要で、一時みじんにやつてしまうわけでもなし、殺してしまうわけでもなし、やはり生きて飯を食つて行かなければならぬから、そういう観点から将来における一つの操作としてお考えを願いたい、こういうのでありますので、こういうことについてひとつ大臣の御意見も伺い、簡易保険局長も見えておるようでありますから、その方からもその関連におきまして、相当御意見もあろうかと思いますから、伺つてみたい、こう思うのであります。
○塚田国務大臣 お尋ねの点はしごくごもつともな点であります。これはしかし整理をする場合には、かりに政府の整理でなくても、民間の整理でも、国全体、国民経済全体として考えなければならぬ大問題であると思つております。ただ政府の行政整理という立場だけから考えますならば、過去の幾たびかの行政整理に比較して、今度の整理はその点については私は非常に考慮をしたいということを自分としても考えておりますし、また考慮しなければならないような時期に今度の整理はぶつかつておる、こういうふうに考えておりますので、先ほどの、人員整理が国費の節約という考え方からスタートして考えて来るならば、相当手ぬるいという非難がかなりあり、大蔵省側からもかなり問題にはなつたのでありますけれども、しかし自分は、今度の整理はこの程度にとどめなければとてもできない、害根を残す危険もあるというので、待命制度というものもかなり強く主張し、それから年次計画というものも考慮に入れて、従つて先ほどから申し上げております数字は、一年で全部整理するという予定の数字ではないのでありまして、大体二年にわたつて整理をするという予定になつております。そういうような他面の考慮をいたしておる。そのほかいろいろな過去の整理の際に考えた配置転換の世話でありますとか、また民間に出られた場合の職業の世話でありますとか、職業補導の世話でありますとか、そういうこともあわせて考えておるわけであります。しかし今吉田委員の御指摘になりました郵政省内部に、今の保険や貯金の増強という考え方に関連して、人員を吸収する道がないかということはまつたく同感なんでありまして、私もその点について先般来少し気づいて、こういう点をひとつ事務的に検討してみておいてくれというふうに言つております。そういう考え方もあるのでありまして、まだ考え方が熟してはおらぬのでありますが、民間の保険などの状態を考えてみると、いわゆる外交員という形で、相当たくさんの人が保険の募集というような業務に携わつておられるので、この機会に相当年齢で、一応郵政の従業員という立場から離れられる人は、長年郵政事業に経験もおありだし、郵政事業に親しみもある方だから、そういう保険かなんかの民間の外交員という形で、協力していただく方があつてもいいのではないかというようなことを実は考えて、ひとつ事務的に検討しておいてくれというようなことを言いつけておるような面もあるわけであります。郵政省としましてもそういう考え方で、できるだけ職を離れられる方の生きられる道は考えてやりたいというふうに考えております。
○吉田(賢)委員 それにつきまして、たとえば保険の契約金額の限度を上げるというような問題、これは懸案になつておりますけれども、これにつきまして根本的に、そういうことがやはり魅力といいますか、収入源の新しい道を与えることになりますから、収入が増加すればまた多くの人の興味をさらに引きましようし、それが繁昌するということになりますれば、なおさらそういう事業が増大して行くということになりましよう。そこで大臣からでもよろしい、もしくは白根局長も見えておるようでありますから、現業に対する一つの構想、斬新な構想をお述べ願いたい。そうして、そういつた方面に重点はなくても、この際一つの省の大きなお仕事の一環にもなるかと思いますので、ひとつ御説明をお願いしたらと思います。
○白根政府委員 行政整理に従いまして整理される方々を、他の生産事業に転換する方法によりまして、失業対策上の考慮を部内ではかつたらどうかというお説であろうと存じます。おつしやる通りにそういう面もあると思います。現在におきましては、簡易保険は直営の職員によりまして募集しておるわけであります。従いまして整理された方々は直営の時代の経験があるわけであります。この経験のある整理された方を事業に結び合せまして、国家公務員ではないけれども、委託的な形式でそれを募集の方に従事させてやつたらどうか、こういうお話だろうと思います。実は昭和二十四年の行政整理の際に整理された人につきまして、試験的にある程度やつたことがあるのであります。その考え方は大臣の御命令もございまして、ただいま検討しておるところでございます。私どもといたしましては、そういう特殊の事態だけに対してやるのはいいことであると存ずるのでございますが、ただ簡易保険を、国家公務員の直営従業員でやる筋を殺して、委託の形式で、直営でない部分の方にウエートをかけて行くような方向まで行くのは行き過ぎで、民間に対する影響も考えなければならないと存じますので、そこまで行くのはどうかと存じますが、こういう整理の際におきまして、それに対する失業対策と申しますか、生産事業に直結するような失業対策という特殊事態に対応する考え方としては、まあ二十四年におきましてもこれを試行的にやつたこともございますので、そういう考え方はぜひ持つて行きたいと、ただいま検討中でございます。
○片島委員 行政整理の問題でございますが、先ほどからお伺いしておりましても、共通部門あるいは非現業関係とかあるいは普通局、特定局関係の各組織ごとの配分はまだ決定していないようでありますが、これらの整理人員の各局別の配分、本省あるいは郵政局、普通局、特定局といつたような配分は、組合との団体交渉の対象にあるわけでありますか。
○八藤政府委員 私どもの今の考えでは団体交渉の対象でないというふうに考えております。
○片島委員 団体交渉の対象でないということになりますと、やはりどうしてもこれをやるということになれば、一つの基準をつくつておかないと、いろいろな問題が出て参ると思うのであります。特に一昨年でありましたか、前回の行政整理のときに、特定局部門が非常にしわ寄せを食つた。整理する場合に抵抗の弱いところにどうしてもしわが多く寄つて来るというので、これは組合の内部の内紛といいますか、そういうところまで及んだことがあるのであります。やはり非現業関係、それから普通局、特定局というものの基準が一応立つておらなければならぬと思うのでありますが、その点についていま一度お尋ねしたい。
○八藤政府委員 ただいま省におきまして新しい事業別の実行上の計画、またお話のようなそれの各機関別の定員、それからまた具体的な各局所別の定員につきまして、鋭意作業を進めておるのであります。先ほど主計課長から御説明申し上げましたように、大体予算上における事業別定員が決定しておりまして、これに基いて現在各事業局においてやつておるのであります。ただいまのところ基準というような形で御報告申し上げるものを持つておりませんが、いずれにいたしましてもお話のように遅れてはいけませんので、極力明年度の始まるまでに間に合うようにというので作業中であります。
○片島委員 非現業部門と現業、すなわち現場の方との人員整理をする割合というのは、同じように扱われるつもりでありますか。それは非現業関係の半分しか現業の方はやらないとか、何かそこに構想がなければならぬ。非現業も現業も同じでやるのかやらぬのかというくらいのことはきまつておるはずと思いますが、その点は……。
○八藤政府委員 行政管理庁と私の方におきまして、いろいろと折衝を重ねまする段階におきまして、先ほど大臣のお話もありましたように、いろいろな考慮を加えまして数字は持つておつたのでございまするが、しかしやはり大臣のお話にありましたように、いざそれを実行に移す段になりますると、これは必ずしも郵便局だからこう、郵政局だからこうというふうに一律に当てはめるわけには行かない部門もありまして、その省くにおきまして、実際上考慮し得る余地が残つておるというところで、その行政官庁と私たちとの間の最終決定に至ります段階におけるそれぞれの割合というものは、もちろん根拠にはいたしておりまするが、なおそのほかに当省として現実に当てはめた場合にどうかということで、今検討しておるところでございます。
○田中委員長 その点について一点だけ委員長から伺つておきたいのですが、新規の増員になる三千五百十二名、これの先ほど言われた郵便、貯金、保険、電通、それからその他の部門の内訳が明確になれば、ある程度片島委員なり、吉田委員から質疑されている具体的な各局別の数字が出て出るのじやないか。特に新規増員は、業務日量の増加と断続勤務の関係の基準法関係の増員というように伺つておりますので、その関係から、特に業務量の増加の面で見れば郵便、貯金、保険、電気通信の四部門にどういうように配分になるか、御説明を願いたいと思います。
○佐方説明員 増員の御説明を申し上げます。郵便におきましては新規増といたしまして九百七十名、貯金は軍人恩給の支給事務に伴いまして新しく三百五十名、保険は百名、電気通信におきましては二千三百七十二名の増になります。共通関係で二百名の増になります。別に奄美大島の四百十名の増員がございますが、これは共通関係で八十五名、郵便関係で百十四名、貯金で五十三名、保険で七十八名、電通で八十名、こういうふうになつております。
○大上委員 二、三お尋ねいたします。この郵政事業特別会計は前国会と思いますが、大臣に例の独立採算制の問題を二、三伺つたのですが、この本年度の予算書を拝見しておりますと、昭和二十七年の決算の出納を経て確定したその損益関係を見せてもらいますと、大体収入に当るものが六百九十二億円、これに対するところの当期利益金という勘定科目であげておられますが、これが八億九千万円、そうすれば大体の採算率というか利益率が百分の一・三から五までの計算になると思うのです。ところがこれは二十八年度の予算ですから予定ですが、これを見せてもらつておりますと、同じ収入面が八百九億円、その利益面が八億三千万ということになつておる。これは概算をもつて百分の一ということで、一分ということになつておる。ところが二十九年度はこれがさらに悪くなり、九百十二億円という収入をもつて五億二千万円そこそこの収入となつております。これは百分の〇・五、いわゆる一分にも当らない五厘というような計算が出ております。そこでもちろん昭和二十九年度はこの従業員等のベース・アツプその他の諸関係から、人件費の膨脹したことはある程度は認め得られまするが、パーセンテージから推しまして、非常にわれわれは、何と申しますか、独立採算制を郵政大臣はどんな考えでおられるかというような疑義を持つわけです。これはもちろん民間の一般的な産業における企業の採算率とは当然違うとは思いますけれども、平均の民間の企業におきましては、平均利潤が税その他の公課または高金利等の計算をいたしましても、大体百分の十、一割前後のものが平均でございます。特にこれは百分の五程度のものもありまするが、本特別会計とにらみ合せて非常な差が出て来るのはどこに原因するのか。そこでさらにわれわれといたしましてはこの特別会計と申しますか、特に五現業庁という言葉も出ておりましたが、かつては郵政省の所管であつたところの電電公社が一体どの程度の採算率にしているのか、あるいは専売、鉄道公社等の公社制度をしいたものと、郵政特別会計とどのくらいの採算率の開きがあるか、これをまず第一点として伺いたいと思います。 第二に、同じくこの予算書を見せていただいておりますと、三百十五ページですが、諸手当の中に、二十八年度が六億円になつております。二十九年度は十五億円になつているので、これは一体何を示しておりますか。同じく旅費関係で昭和二十八年度は十一億八千四百万円組まれておりますが、二十九年度は十一億五千万円の計算が出ておる。そこで大臣にお尋ねするのですが、鉄道運賃を上げるとか云々ということをいろいろ聞くこともあるのですが、こういうふうな上つたものの計算をして立てられたのが、あらかじめ現行法の鉄道料金をもつて査定なさつたのか、この点は特に閣議等に御出席なされる大臣はこの傾向等はよくおわかりだと思います。計数上から持つて来た行き方をお示し願いたい。 第三点は、需品費が昭和二十八年度は百五十一億円の計算であり、二十九年度の計算が同じく百五十一億前後になつている。そこで本年度当初におきまして、下半期はデフレがあるか云々という言葉が巷間よく伝えられたものであります。物価指数が示すところの計算は、この年度によつておやりになつて補正を組まなくてもいいのか、この二点についてお尋ねいたします。第三点を留保いたします。
○佐方説明員 第一の利益の問題でございますが、これは御承知のように単一事業でございませんので、大体郵便でまかなつている部分が全体の事業の四十数パーセントにすぎない。従いまして他会計から繰入れを受けますものは損益勘定で利益金を出さないように、ほんとうの実費をもらうという建前になつております。従いまして民間の場合の利益率のようなものをあまり計算しないで、予算上他会計から繰入れをもらつているということになつております。 第二点の中で諸手当がふえているというお話がございましたが、この諸手当は御承知のように臨時定員外職員給、公務災害補償費、退官退職手当と三つを含んでおります。本年は結局行政整理がございますので、そのために一般の退官退職を大蔵省がきめております率以上に、今度は六千名について退官退職を出すということでふくれているわけであります。 それからその次の旅費でございますが、旅費につきましては一応現行の料金で計算をいたしまして、個々の事項につきまして査定をしてもらつているということになつております。需品費は前年に比べましてほぼ同じでございますけれども、少し三百万円ほど減つている、しかし一方次の渡切費は六億九千万円ほどふえておりますから、これを一環として考えると全体的に六億九千万円ほど建ているわけおります。しかしこの部分は義務費の増加等がございますので、大体ことし並のことを何とかやつて行けるのじやなかろうかという見当であります。
○塚田国務大臣 この事業の独立採算という感じでありますが、私はその考え方は終始一貫ぜひそうありたいと思つておるのでありますが、民間企業と少し感じが違いますのは、ここで利益を上げてという感じでなしに、とにかく必要なものは一般会計からの繰入れをまたないでやつて行くという形で、この事業を健全に持つて行きたい、こういうふうに考えるわけであります。従つて、そういう感じからいたしまして、実はことしの予算を組みますときに、郵便料金のある部分については改訂を加えたいという部分が確かにあつたのであり、相当長くそういう主張をいたしたのでありますが、この面は国の全体の財政金融政策、物価政策という根本方針と歩調を合せるために、このたびはこれは一応見送らざるを得ないという結果になりまして、若干そういう部分に独立採算制の建前からも、少し無理がことしの予算には出ておるという感じをいたしております。なお一般的に予算は現在の物価、そういうものを基準に置いて組んでおることは申すまでもないのでありますが、政府が意図いたしますように物価の下落というものが出て参ります場合には、これはこの予算を現実に実施する段階において、実行予算の形で締めるべき点は締めて行きたい、こういうように考えておるわけであります。
○大上委員 次は一昨日ですか、御説明を願いました点について二つほどお伺いいたします。まず第一に簡易保険の問題でございますが、本件につきましては委員長が、本委員会の要望あるいは意向等をいろいろ大臣に質問し、これに対する大臣の回答があつたのですが、諸般の事情から見まして、私たちは当面この既往の地方財政の面から見て、現在の八万円をいま少し上げる必要があるのじやなかろうか、特に大きく考えてみまする場合に、この補助費にいたしましても、あるいは義務教育費にいたしましても、または短期債にしても、あるパーセンテージは再び民間の個人所得に変化している部分もあるのです。そういう面から見て、民保の圧迫というような国民感情的な言葉が出ておりまするが、これが資金源として再生産に転化せられる場合の国全体の利益と、それから簡保の金を各地にわける場合の利益とを比較対照してみる場合には、当然私は簡保を引上げても、国全体としてはいいのじやないかというような考え方を持つておる一人です。そこでこの簡保の問題は今日のいろいろな事情か覚ましては、大体十五万円程度が至当じやなかろうか、このように考えておるのですが、大臣としてはこの本年度の予算の執行とか、あるいは財政一般的な面において、われわれとはやや考えが違う点があろうとは思うのですが、大臣のお気持をお漏らし願いたい。もちろん本件につきましては、当然閣議の議題等にもなるので、所管大臣としての御意見は、閣議においてこれが実施せられるとはわれわれ考えておりません。そんな非常識なことは考えておりませんが、とにかく所管大臣としてはどの程度を考えておられますか、まずそれをお尋ねいたします。
○塚田国務大臣 簡保の制限額を引上げをしたいという気持を持つておるということは、先日お答え申し上げた通りであります。そこでどの辺の金額を目安に置いておるかというお尋ねでありますが、はつきりした目安もまだ立ちかねてはおるのでありますれども、大体の感じの数字は、ただいま大上委員が御指摘になりました十五万くらいの数字ということも、一応の目安として考えられる数字ではないだろうかというようにも感じておるわけであります。
○片島委員 私は先ほどから行政整理の問題で質問中に、実は委員長の方から発言を求められてやめたわけですが……。最近、これは自由党の内部のようでありますが、特定局の請負化を非常に研究しておられるということが、新聞に出ておるのであります。特定局が請負であつた時代に、私は特定局の従業員であつたのでありますが、その当時は実は保険局長も御存じのように、簡易保険関係の募集維持などの手当も非常な大きな局長の財源となり、それから切手の売りさばきの歩合が局長の非常に大きな財源となり、さらに大きいのは労働基準法に違反して、全然もう自分のところの家族のようにしてこき使つて――私もこき使われたのでありますが、そういうようなやり方によつても、実は特定局長はそうもうけてはおらなかつた。逓信省はそうはもうけさせなかつた。それを今日になつて、そういう保険手当とかあるいは切手の売りさばきというものは、全部給与関係か何かに整理せられてしまつて、会計制度は全部かわつてしまつておる。また今日労働基準法もでき、今や組合までできておる。こういうところにおいて、自分の使用人、家僕のような考え方で従業員を使用するということは、世間的にもできるものじやないのであります。しかしこういうことが与党である自由党あたりで研究されておるとなれば、やはり郵政大臣としても、自分の党で研究されておるのでありますから、それに対抗できるものを、何かの形でこれは検討してもらわなければならぬのであるが、郵政大臣はこの問題についてはどういうふうにお考えになつておるか、特に行政整理などに関連いたしまして、地方でも私たち質問を受けます。この際ひとつ大臣の態度をはつきりしておいてもらいたい。
○塚田国務大臣 この点は御指摘のように、実は自由党の行政改革の特別委員会にそういう着想があつて、もちろん特別委員会として最終的な決定をしたものではないのでありますが、郵政省としても検討してみてくれということの申入れを受けております。今検討するようにということを部内に申しつけてあるわけでありますが、ただ、ただいま片島委員もおつしやつたように、非常にたくさんの問題点がありますので、相当慎重に検討をしなければならないと考えております。事柄自体にまつこうから、そういうことはできませんというように結論を出さなければならぬほど、私はこの問題を否定的に考えてもおらぬのでありますが、しかしただいま御指摘になりましたような問題点は、かりにどういう形に将来これを持つて行くにしましても、もう一度昔のような形にもどるというようなことはとても考えられない、もつとはつきり申し上げますならば、かりに請負という形のものが考えられるにしましても、従事員の待遇その他も、昔の状態にして、請負制度を非常に安くして、そうして郵政事業を費用を安くするというような考え方からは、この問題の解決はできない、そういう考え方であります。従つて問題は、私が考えましても非常に多面に、しかも非常に困難な問題点がたくさんありますので、これはなかなか早急結論の出る問題ではない。慎重検討をしてはおるけれども、なかなかむずかしい問題であるという考え方で問題を見ておるわけであります。
○片島委員 さきの大上委員の質問に関連して、私簡易保険の保険金の最高額の引上げの問題で、いま一応念を押しておきたいのでございますが、与党である大上委員、また前の郵政委員長であつた大上委員からも希望が述べられ、また最高額を引上ぐべきであるという御意見が述べられておるのであります。われわれもいろいろな情勢から検討いたしまして、物価の値上りや賃金の値上り、今の最高額の八万円というのが非常に中途半端なものであつて、実はまことにこれは内輪のことでありますが、私たち郵政関係で特に懇意にしておる与野党の友達同士で、一回話合いをしたことがあるのでありますが、そういう議員の人達でも、加入してはすぐに捨て、加入しては捨てるというような形が非常にあるが、一般にもそういうことがあるのは、あまり額が少いので中途半端で、どうにもならぬから、こういうものに入つておつてもどうにもならぬといわれておるのであります。現在の八万円でも非常に少いということは、おそらく郵政大臣も考えておられ、事務当局も考えておられ、またわれわれ党派に関係なく、自由党の方々と同じような考えを持つておりますのに、やはり今国会においてまだそういうことを考えておられる程度であつて法案を提出するのかしないのか、あるいは最高額をどこまで持つて行こうというような腹でおられるのか、こういう点は明確にしておいていただかないと、だんだんと予算の審議も今月中に終つてしまうというようなことになれば、そういう重要な法案というものはお流れになる可能性があるし、場合によつては、またそういう問題で予算上多少の修正を加えなければならぬということもあるのでありますから、やはり早急にこれは態度をはつきりさせていただきたいと思うのでありますが、郵政大臣は今国会においてその法案を出されるつもりであるか、あるいは出すとすれば、どの程度に持つて行かれるのであるか、この際お尋ねをしておきたいと思います。
○塚田国務大臣 この点は、私の考え方としては今国会にぜひ提案をしたいということで、いろいろと関係の方面と折衝いたしております。そうしておそらくできるようになるのではないかという見通しを現在持つております。ただ額の点は、先ほども申し上げましたようにまだ相当検討しなければなりませんが、一応漠然とした目標としては、十五万くらいまで上げられるのではないだろうかということを考えておることは、先ほど申し上げた通りであります。
○田中委員長 なお質疑もあるようでございますから、引続いて来週もまた委員会を開くことにし、次回の委員会は公報をもつてお知らせすることにいたしまして、本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十二分散会