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19回国会衆議院1954/02/04

郵政委員会 第4号

発言数
7
登壇者
2
会派数
2
開催日
1954/02/04

会議録

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 これより郵政委員会を開会いたします。  去る十月二十八日理事濱地文平君、一月二十六日理事片島港君がいずれも委員を辞任されましたので、理事が二名欠員となつておりますが、その補欠選任は先例により委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 御異議なしと認めまして小林絹治君及び山花秀雄君を理事に指名いたします。     —————————————

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 これより郵政行政の近況につきまして、当局より説明を聴取いたします。塚田郵政大臣。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 それでは私から所管事項につきまして概略御説明申し上げます。去る十一月に開かれました本委員会におきまして、一応業務につきまして御報告申し上げましたので、本日はその後において生じました当面の問題につきまして御説明申し上げたいと存じます。  まず郵便事業の運行状況につきましては、その後もおおむね順調な歩みをたどつておりまして、特にお年玉つき年賀はがきの売れ行きにつきましては、昨年十一月十五日から四億枚発売いたしたのでありますが、非常な好評を得まして、ほとんど昨年内に売切れになつたのであります。  なお、このほかに四円のはがきを一億枚発売いたしたのでありますが、この方の売れ行きもおおむね良好でありました。また年賀郵便の引受け総物数は、推定ではありますが六億枚を越え、これにその他の郵便物を加えますと相当な物数になるのでありますが、利用者の御協力と従事員の非常な努力とによりまして、その事務をおおむね円滑に運行することができましたことを感謝いたしている次第でございます。  一方、郵便貯金及び簡易保険両事業につきましては、その後もやや順調な増進を示しているのでありますが、今後ともさらにこれを推進いたしまして、財政資金の充実をはかつて参りたいと思つております。  次に、郵政省所管の昭和二十九年度予算案につきまして概略御説明申し上げたいと思います。  まず、郵政事業特別会計の予算についてみますと、予算総額は歳入歳出ともに一千百五十二億七千百余万円となつております。  このうち歳出予算について申し上げますと、郵便業務運営に必要な経費が三百億九千二百余万円、為替貯金業務運営に必要な経費が百五十九億三百余万円、保険年金業務運営に必要な経費が百四十九億六千七百余万円、日本電電公社からの委託によります特定郵便局の電気通信業務運営に必要な経費が九十二億五百余万円、恩給負担金等の経費を他の会計へ繰入れるために必要な経費が十六億八千余万円、以上の業務運営のために必要といたします総係経費が百七十六億七千三百余万円、郵便局舎等の復旧に必要な経費が二十五億五百余万円、公債及び借入金の償還に必要な経費が二千万円、予備費が一億五千五百万円、このほか業務外の支出経費といたしまして収入印紙、保険印紙、日雇い労働者健康保険印紙の売りさばき収入をそれぞれの会計に繰入れるために必要といたします経費が二百三十億六千八百余万円となつているのでございます。  これに対します歳入予算といたしましては、切手、はがき等の料金収入が三百六十億八百余万円、郵便為替、振替貯金等の手数料収入が二十一億七千六百余万円、病院収入及び預金利子等の雑収入が十九億二千余万円、郵便貯金、簡易生命保険、電気通信業務等の運営経費の財源に充てるため、それぞれの会計から繰入れを受ける他会計よりの受入金が五百十億九千八百余万円、郵便局舎等の復旧財源に充てるための借入金が五億円同じく他会計から繰入れを受ける設備負担金が四億九千八百余万円、このほか、歳出予算において申し上げました収入印紙等の業務外収入が二百三十六億六千八百余万円を、それぞれ予定計上いたしている次第でございます。  これ等の経費を前年度予算九百九十四億九千六百余万円に比較してみますと、百五十七億七千四百余万円の増加となつておりますが、この増加の内容について申し上げますと、歳出予算におきまして、業務運営費が百三億六千八百余万円、収入印紙等の業務外支出が五十六億四千二百余万円とそれぞれ増加し、この半面、郵便局舎の建設費等の減少が約二億円となつているのであります。ところで業務運営経費の増加につきましては、そのほとんどが本年一月より実施を見ました郵政従事員の給与ベース改訂に伴う経費の増加と相なつている次第でございまして、その結果、郵政事業におきます人件費率は七四%を占めることになるのであります。  以上が郵政事業特別会計の予算の概略でありますが、次に郵便貯金特別会計の予算について申し上げます。  まず歳出予算について申し上げますと、郵便貯金預入者に対する支払い利子が百四十五億六千六百余万円、郵便貯金業務運営経費の財源に充てるため郵政事業特別会計に繰入れを必要とする経費が百四十四億六千九百余万円で、合計二百九十億三千六百余万円を予定計上いたしております。  これに対します歳入予算といたしましては、郵便貯金資金を資金運用部に預け入れるための利子収入が二百四十三億六千九百余万円、雑収入が四千六百余万円でありまして、差引四十六億二千余万円の歳入不足となるのでありますが、この不足額は資金運用部特別会計における剰余金の全額四十億二千五百余万円を充当し、残余の不足額五億九千四百余万円は一般会計から補填を受けることとなつている次第でございます。  次に、簡易生命保険及び郵便年金特別会計の予算について申し上げますと、歳出予算といたしましては、保険金及び年金の支払い並びに還付金、分配金等の支払い経費が百六億九千二百余万円、保険及び年金業務運営経費の財源に充てるための郵政事業特別会計に繰入れを必要とする経費が二百五億六千七百余万円、予備費が五億一千万円で、合計三百十七億六千九百余万円となつております。  これに対します歳入予算としましては、保険料及び年金の掛金が七百二十億二千六百余万円、積立金及び余裕金の運用に伴う利子収入が九十一億三千百余万円、その他雑収入等が三千五百余万円で、合計八百十一億九千三百余万円を予定計上いたしておりまして、この会計における収支の差額四百九十四億二千四百余万円の剰余金は、積立金として処理いたすことになつている次第でございます。  次に、電波関係を除く郵政省所管の一般会計歳出予算について見ますと、郵政省基幹職員に必要な経費が三百八十四万一千円、電気通信監理に必要な経費が八百二十九万六千円、国際会議その他諸費が二千六百二万六千円、郵便貯金特別会計の歳入不足補填金が五億九千四百五十一万四千円、その他が八百五十二万八千円で、合計六億四千百二十万五千円を予定計上いたしております。  以上が郵政省所管予算の概略でございます。  次に、本国会に提出を予定しております法律案について申し上げますと、本委員会で御審議をお願いいたしますものは、郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部を改正する法律案、郵便振替貯金法の一部を改正する法律案及び郵便為替法の一部を改正する法律案の三件でございます。  第一に、郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部を改正する法律案の内容は、郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所における郵便切手類及び印紙の売さばき手数料は、昭和二十四年に定められたままで今日に至つておりますが、その後における売さばき額の増加に伴いまして、これらの手数料を改める必要があると認められますので、改正いたしますとともに、売さばき人でない者が売さばき人を利用して売さばき手数料の全部または一部を利得することを禁止する規定を設けようとするものであります。  第二に、郵便振替貯金法の一部を改正する法律案の内容は、郵便振替貯金は最近経済の安定化につれて、業務量は逐次増加を示しておりますが、数次にわたる給与改訂等により現行料金ではとうてい収支の均衡を得られませんので、これを若干引上げますとともに、電話による通知の取扱いを開始いたしまして、加入者の利便をはかろうとするものであります。  第三に、郵便為替法の一部を改正する法律案の内容は、わが国と米国、カナダ及び英国との各二国間の為替条約におきましては、外国郵便為替に関する料金の範囲を規定していないのでありますが、これらの条約に基く外国郵便為替に関する料金につきましては、万国郵便連合の郵便為替に関する約定に規定する同種の料金を越えない範囲で、これを定めることができるように、根拠規定を設けますとともに、奄美群島の復帰に伴い、北緯二十九度以南の南西諸島の範囲を改めようとするものであります。  次に、日比小包約定及び日米小包約定の締結につきましては、約定の草案につきまして関係国との交渉が妥結次第国会に提出するよう、目下取り運び中であります。  また日米間における郵便為替の交換業務につきましては、昨年来条約の改定についてアメリカ側と協議を重ねておりましたが、話合いがつきまして日米両国ともそれぞれ新条約に署名を終り、本国会に承認をいただきますよう手続を進めております。  なお、わが国と英国との間の郵便為替業務につきましては、英国郵政省と折衝を重ねましたところ、業務の内容につきまして双方の意見が一致いたし、来る三月一日から業務を再開することになりました。  次に、簡易保険郵便年金積立金の運用の現況につきまして御報告申し上げますと、長期融通におきましては、ただいままでに一般補助事業に六十一億二千万円、業務教育施設に六十五億円、単独事業に二十六億円、公営企業十二億二千万円、合計百六十四億四千万円の融通承認をいたしました。この額は本年度地方債融通原資百九十億円の約八七%に当つておりましてこのうち資金の交付を了しましたものは、十二月末日現在で二千五百四十三件ありまして、その金額は七十億円となつております。短期融通につきましては、十二月末日現在で延件数にいたしまして三千八百五十四件、金額にいたしまして百三十二億円を地方財政調整資金及び災害応急資金として供給いたしましたが、このうち償還になりましたものを控除いたしますと、十二月末日現在で五十八億円となつております。なお、簡保年金積立金の運用に関する法律の附則第二項の規定によりまして制定することとなつておりました資金運用部に預託されていた既往の積立金の運用に関する政令は、去る十二月二十八日に公布を見ましてここに簡保年金積立金の運用に関する法令が一応整備されるに至りましたことを御報告申し上げます。  次に、郵政省職員の給与問題等につきまして申し上げますと、公共企業体等労働関係法の適用を受ける職員と適用外職員との給与の不権衡の問題につきましては、いまなお未解決になつておりまして、その事業運営上に及ぼす影響は大なるものがあると認められるのであります。これが是正措置につきましては、かねてから他の現業庁とも同一歩調をとり、法的措置等につきまして慎重に検討を続けますとともに、関係の向きとも折衝中でありますが、本問題の解決には相当の困難が伴いますので、いずれは本委員会の御指導、御支援をいただかなければならないと存じますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。  なお、本委員会におきまして種々御配慮を賜わりました郵政職員の断続勤務につきましては、昨年十二月一日に労働省から申請の許可基準が示されましたので、目下この基準に従つて許可申請書を提出中でございます。  以上をもちまして私の報告を終りたいと思いますが、なお詳細の点につきましては、御質問によりお答え申し上げたいと存じます。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 ただいまの郵政大臣の説明に対する質疑は次の委員会から行いたいと思いますが、この際委員長より一点だけ大臣に伺つておきたい問題があります。ただいまの御説明の中にも、郵便貯金及び簡易保険両事業に関連して、財政資金の充実をはかりたいという意図を表明せられておるのであります。さらに説明の後段にありました簡易保険積立金の運用の現況から見ましても、特に簡易保険関係の資金を充実することが非常に要請されておると思うのです。この点につきましては昨年来の本委員会の実地調査その他委員会の審議の過程からも、委員会全体の意向としてこの際これらの財政資金を充実する意味合いをもつて簡易保険の契約金を適当な額に引上げてはどうかという強い要請があるわけでありますが、この点について郵政当局として、新年度において保険契約金額の引上げについて何らかの処置をせられる御用意があるかどうか、この際伺つておきたいと思います。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 この問題は、私も実は今年の非常に緊縮した予算というものと平仄を合せる意味におきまして、日本に大がかりな貯蓄増強運動というものが行われるのが筋ではないかと考えておるわけであります。もちろん簡易保険、郵便貯金だけの面ではなしに、全体としてそういう研究をしておるわけでありますが、従つてわれわれの所管をしております部面におきましても、そういう気持が根底に多分にあ  るわけでありまして、どうしたならば貯金や簡易保険の増強を招来することができるかということを、いろいろな面から検討をしておるわけであります。その隘路の一つとして簡易保険に御指摘のような募集額の制限ということがあることが非常に大きく原因をしている、そういうことは私も承知いたしておりますので、先般来郵政省部内におきまして寄り寄り話をいたしまして、部内といたしましては大体考え方が一致しておる線まで参つておるわけであります。と申しますことは、現在の八万円という限度額は、当時の民間保険の情勢や、当時のいろいろなその他の財政金融事情というものを頭に置いて決定せられたものであることは私も承知しておりますので、そういうようないろいろな事情が大分かわつて来ておるのではないか。たとえば当時の民間保険の無審査でやつておりました限度がずつと低かつたのが、それも今は相当大幅に上るところまで参つておるというような事情もあるようでありますので、少くとも郵政省の考え方といたしましては、これをこの機会に相当大幅に上げたいという考え方を持つことが妥当ではないだろうかというように考えて、今その線でもつぱら内部の意見のいろいろな論点を整理して確固たるものにしよう、こういう考え方でおります。従つて政府全体としての考え方を今の段階で申し上げるわけにはまだ行かないのでありますが、郵政省といたしましては今申し上げた考え方で寄り寄り検討をいたしおる、こう申し上げるわけであります。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 その点についての各委員からの質疑もあろうと思いますから、それは先ほど申し上げましたように次の委員会からにいたしまして、本日はこの程度で散会いたします。次回の委員会は公報をもつてお知らせいたします。     午後二時十六分散会

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