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19回国会衆議院1953/12/15

本会議 第2号

発言数
10
登壇者
4
会派数
2
開催日
1953/12/15

会議録

堤康次郎無所属議長

○議長(堤康次郎君) これより会議を開きます。      ————◇—————

堤康次郎無所属議長

○議長(堤康次郎君) 日程第一は撤回されました。      ————◇—————

荒舩清十郎自由党建設政務次官

○荒舩清十郎君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、佐藤榮作君外二百名提出、食糧増産並びに国民食生活政善に関する決議案は、提出者の要求の通り委員会の審査を省略してこの際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。

堤康次郎無所属議長

○議長(堤康次郎君) 荒船君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堤康次郎無所属議長

○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。  食糧増産並びに国民食生活改善に関する決議案を議題といたします。提出者の趣旨弁明を許します。降旗徳弥君。     〔降旗徳弥君登壇〕

降旗徳弥自由党

○降旗徳弥君 ただいま上程になりました食糧増産並びに国民食生活改善に関する決議案につきまして、各会派を代表いたしまして、その趣旨弁明を行いたいと思います。  まず決議案を朗読いたします。   食糧増産並びに国民食生活改善に関する決議案   政府は、本年のまれなる凶作事情にかんがみ、食糧増産政策の徹底を期するとともに、国民食生活の改善を計り、合理的栄養的な国民食の指導普及をなし、もつて自立経済確立、国民生活安定の恒久策を樹立するため、左記事項の急速実施を期すべし。  一 食糧増産対策経費中、農地の拡張及び改良に要する経費(災害復旧を除く)並びに耕種の改善に要する経費を増額し、画期的食糧増産の実を上げること。  二 食糧輸入を合理化し外貨及び補給金の節約を計ること。  三 粉食の奨励、らく農水産及び林産食品の増産を計ること。  四 学校等給食の充実を計り国民一般の食生活改善を計ること。  五 国民食改善の国民運動を行うこと。   右決議する。 以上であります。  およそ衣食住の問題は、個人の生活においても重大なものであります。また、一国一民族にとりましても、その興亡隆替を決定する重大原因になることは、すでに歴史がこれを事実において証明しておるところであります。第二次世界大戦並びに終戦直後の数年を通じまして、わが国民は、衣食住、特に食糧問題についてさんたんたる苦杯を喫したことは、皆様方御存じの通りであります。耕地の狭小と人口の過剰とは、わが国の食糧事情をして常に不安定ならしめておるのでありまして、多量の不足食糧を外国に依存する結果は年々一千五百億円以上の食糧の輸入を必要とし、このためにわが国経済自立が大なる障害を受けておるのであります。従つて、食糧増産の政策は国策中の国策とも言うべきものでありまして、よろしくその適正を期し、国民にその食糧について絶対の安心感を与えることが政治の要諦であると信ぜざるを得ないのであります(拍手)しこうして、ここに留意をせなければならぬことはこの輸入食糧代金の内容でありまして、その半額がいわゆる外米の輸入代金であることであります。  申し上げるまでもなく、米麦を偏食する日本人の食生活は、澱粉質食糧の過食に陥り、脂肪並びに蛋白質等の摂取不足のために栄養的に不完全な状態にあるのでありまして、この事情は、水田単作地帯の住民の健康状態が一般に不良であり、かつ死亡率が高いことによつても証明ができると思うのであります。以上のごとき米食偏重の習慣を打破すべしとする叫びは、すでに世の識者年来の要望であつたのであります。しかるに、今年は数十年来の大凶作で、いわゆる救農国会を召集せざるを得ない事態に到達いたしましたことは御存じの通りでありまして、今や凶作地帯の農村におきましては、みずから進んで白米食を廃して雑穀食に移行し、冠婚葬祭の新生活運動を展開して、農村再建の真剣なる努力を結集しつつあるのであります。  顧みれば、明治の初期におきましてほわが国の人口わずかに三千万、このうち白米を常食とした者は二割弱にしかすぎなかつたのであります。八千万国民がことごとく白米の配給を受け、かつこれを食らうに至りましたことは最近の事実でありまして、これは決して数十年、数百年を通じて維持され持続されて来たわが国民の慣習では断じてなかつたのであります。しかも、この白米皆食の制度を維持するがために、政府はしいて高価なる外米を多量に輸入し、遂に国家財政の根底にインフレーシヨンを誘発せしめつつあるのであります。もしわれわれにしてわずかに米食率を操作してこれを外麦に切りかえたといたしますならば、輸入外貨の節約及び補助金の減少によつて数百億円の財政余裕金を生ずることは、けだし容易なりと言わなければならぬのであります。(拍手)すなわち、この余裕金を有利に使用し得るといたしましたならば、先ほど朗読いたしました決議案中の食糧増産の諸費、これの支弁は容易なるごととなり、特に中小学校の給食あるいは粉食普及の実もこれを近くに期待することができ、もつて国民の食生活における一大革新と民生の安定、産業経済の再建をはかることができるとかたく信ずるのであります。(拍手)  しかしながら、かくのごとくして米食偏重を打破いたしまするときには、必然的に米作偏重の農政を改訂することとなり、米作農家の中には、誤まつて事態の急変を憂慮さるる人々が生ずるかもしれないのであります。しかしながら、食糧増産の政策は、上述のごとく、刻下の重大なる国策でありまして、これによつていささかも変更さるべきものではありません。土地の改良、耕種の改善、病虫害の防除等はいよいよその適正強化を期すべであり、さらに酪農、果樹蔬菜の新しい経営方法が導入されて、その究極におきましては食糧を総合的に増産し、農村の繁栄と農家の幸福を増進すべきゆえんをこの決議案は強く指示しておることを私は確信してやまないものであります。(拍手)  次に、経済審議庁調査によりますと、最近家計中に占むる主食費及び副食費の割合は総支出の半額に達しておるのでありまして、さらに所得階層別主食消費の構造を見ますと、中流階級の人々の間にはやみ米の騰貴に対処してパンやめん類の消費が著しく増加して来ておるのであります。これらの点を考慮いたしますと、国民の食生活改善につきましては、まずあらかじめ美味にして廉価なるパン食、うどん食の指導、普及を徹底する責任が政府並びに国会にあることを痛感せざるを得ないのであります。(拍手)  最後に、最近におけるわが国民の衣食住について申しますと、御存じのごとく、青少年の衣服の様式にはすでに昔日流行の影なく、都市の建築物の形態は日々その面目を改めておるのであります。すなわち、食もまた来らんとする変化の関頭に立つものなりと断ぜざるを得ません。国会が、この際、国民食生活の改善と食糧増産の大旆のもとに一大国民運動を展開するに至りましたことは、終戦以来、独立回復以来、きわめて注目すべき現象であります。私は、食糧総合増産の達成と、米食の偏重を打破して合理的、栄養的なる新国民食を確立してこそ、民族の将来と国運の前途に大なる光栄と期待を望むことができると、かたく信ずるものであります。  以上をもつて提案の理由といたします。(拍手)

堤康次郎無所属議長

○議長(堤康次郎君) 採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立〕

堤康次郎無所属議長

○議長(堤康次郎君) 起立総員。よつて本案は全会一致をもつて可決いたしました。  この際緒方国務大臣から発言を求められております。これを許します。国務大臣緒方竹虎君。     〔国務大臣緒方竹虎君登壇〕

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) ただいま御説明になりました通り、佐藤榮作君外二百名の超党派的に提出されました食糧増産並びに国民食生活改善に関する決議案に盛られました趣旨は、たまたま前臨時国会の劈頭、総理大臣から国会を通して国民に訴えた趣旨にも合致いたしますし、政府といたしましては決議の趣旨を十分に尊重いたしまして善処いたします。(拍手)

堤康次郎無所属議長

○議長(堤康次郎君) 次会の議事日程は公報をもつて通知いたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後五時三十三分散会

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