農林委員会 第78号
- 発言数
- 92 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1954/10/22
会議録
○井出委員長 これより会議を開きます。 繭糸価格安定法の一部を改正する法律案を議題といたします。蚕糸に関する小委員長より中間報告をいたしたいとの申出があります。これを伺うことにいたします。佐藤小委員長。
○佐藤(洋)委員 蚕糸小委員会の審議の経過につきましては、去る九月二十二日本委員に対し中間報告を申し上げ、またその報告に基き、生繭の売買契約並びに団体協約に関する件の御決議をお願いいたしましたことは、委員各位の御承知のごとくであります。次いで本日蚕糸小委員会を開き、繭糸価格安定法の一部改正案を議題といたし審議を行いましたが、本日の小委員会におきましては、特に玉糸に関する問題を中心課題といたし、生産、輸出、内需と価格との関係、今後における海外需要の見通し、化繊との競争関係、価格安定措置並びに養蚕農家経営の安定等に関し、慎重に検討いたしました。 その結果玉糸の価格安定に関し、次のごとき結論を得ましたので、これを本委員会の決議といたしたいと存じますので、委員長におかれましてしかるべくおとりはからい願いたいと存じます。 ただいま案文を朗読いたします。 玉糸の価格安定に関する件 玉糸はその生産量の大部分が輸出に向けられ、外貨獲得上多大の貢献をなしているが、現下における自立経済確立の緊急性に鑑み、今後更に一段と輸出を促進する必要がある。 仍つて政府は、玉糸の輸出の増進を期し、併せて養蚕農家の経営安定に資するため、繭糸価格安定法による政府買上等の価格安定措置を講ずべきである。 右決議する。 昭和二十九年十月二十二日 衆議院農林委員会 以上でございます。
○井出委員長 お諮りいたします。ただいま佐藤小委員長より報告のありました玉糸の価格安定に関する件を本委員会の決議とすることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○井出委員長 御異議ないものと認めまして、さよう決定いたしました。 つきましては本件を政府当局へ伝達をいたします手続等に関しては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○井出委員長 御異議ないものと認めまして、さよう決定いたしました。 暫時休憩いたします。 午後零時四十九分休憩 ————◇————— 午後三時二分開議
○井出委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 酪農振興及び乳価問題について、先般の委員会に引続き調査を進めます。質疑の通告があります。順次これを許します。中澤茂一君。
○中澤委員 畜産局長にまずお伺いします。重大な段階に来ているので、これは農林大臣か政務次官に出てもらわなければ解決できない問題です。しかし政務次官が四時でなければ来ないというから、一応保留して、まずあなたに取引の現況の説明を求めます。
○大坪説明員 政務次官に所用がありますので、私よりお答えいたします。取引の問題につきましては、乳業者の方から一方的に乳価の引下げについての申入れがあつたようであります。これはあまりにも急激でしかも大幅の値下げでありましたので、生産者の方におきましても、この価格を不当として、いろいろと乳業者の方と折衝の段階にあるようであります。一、二の県におきましては、すでに妥結をみたような県もあるようでありますが、大部分の県におきましては、なお今回の乳業者の引下げの申込みを不当といたしまして、価格について交渉の段階にあるようであります。この問題につきましては、もちろん重大な問題でありますので、政府といたしましても、先般局長通牒をもちまして、法律上のあつせんではないが、価格の紛争についてはできるだけ行政的措置によつて、現地々々においてあつせん委員を設けてあつせんするように通牒を出しております。その結果一、二の県におきましては円満に妥結をみたようでありますが、大部分の県にはなお価格について問題があるようでありまして、折衝の段階と承つているのであります。
○中澤委員 そういう漠然としたことを聞いているのではないのです。紛争をしている現状を聞いている。どういう紛争が全国的に起きているか。その紛争の実例をあなたにあげてもらいたい。
○大坪説明員 価格について値下りが急でありますために、その価格を不当として紛争があるようであります。ただいま陳情によりまして、いろいろ牛乳の価格の協定がつかないために処理に困つているという話を承つたのでありますが、私どもが現在まで調査しております段階におきましては、価格の協定がつかないために支払いを供託したというようなことは聞いているのでありますが、そのために牛乳を捨てたという事例はまだ聞いていないのであります。つまり値段が折合わないために、ほんとうの乳価が決定されるまで支払いにかえて供託したらどうかというような話が一、二の地方にあるということを現在のところ承つておりますが、実際問題として牛乳のやり場がなくて捨てたという話は聞いておりません。
○中澤委員 これはただいま配られた資料であるが、先ほど陳情にもあつたように、支払い停止をやつたところがあるのは御承知でしようか。乳代金の支払い停止をやつたところがあるかどうか。それから第二には、生産者団体の経済連の共販をやるならば、受乳を拒否するという通告をしているところがあるかどうか。それから通告乳価を受諾しなければ、受乳の拒否をするという法的措置をとつたところがあるかどうか。この三点を伺います。
○大坪説明員 乳価が決定しませんために、幾ら払つていいかわからないので、支払いができなかつたという例はあるかと思いますが、そのために支払いを積極的に拒否したというような事例は、まだ聞いていないのであります。 次に価格について了承しなければ受取らないという一方的な通告があつたということについても、私どもの方としては、現在までのところ耳にいたしていないのであります。県から牛乳の取引の問題については常時本省の方に連絡するように強く言つておりますが、何にしても時々刻々の情報について地方から詳細に受取ることが困難でありますので、そういう非常にきつい通告をやつていることは聞いていないのであります。ただいま申し上げましたように、支払いについて実際問題として金が支払われなかつたという県があることは一、二聞いているわけであります。
○中澤委員 あなたは今幾らで払つていいかわからないから支払いを停止していると言う。一体そういう責任はだれがとるのですか。一体だれが混乱しているから、幾らで払つていいかわからないという結果になるのですか。
○大坪説明員 乳価の引下げについて一方的な申入れでありますので、これを出す生産者側としては、不当としてもう少し値段を上げてもらいたい。あるいは従前に復価してもらいたいという協議でありまするので、その協議が決定するまでは、実際問題といたしまして、幾らの価格が当事者間の協定による価格であるかということがきまらないということになるのであります。従つてその間支払い等につきましても、いろいろ受取らないという問題が起きて来ましようし、あるいはそういう値段でなければ払わないという問題も、その問の取引と申しまするか、協議の中に出て来ることが予想されるのであります。そういうことが相当の県において実際問題として起つているのじやないか、かように考えているのであります。
○中澤委員 かように考えているじやない。こういう大混乱を起している事実は、一体畜産局というものは何のためにあるのです。そういう混乱を起さないような指導方針を立てるのがあなたの仕事じやないか。あなたは競馬法のときはすきな酒までやめて、命から二番目の酒までやめて、競馬法を通すために、毎朝七時ごろから議員宿舎に来たじやないか。この大混乱を起しているこの現実をあなたはどう考えているかということを聞いているんだ。
○大坪説明員 乳価の問題につきまして、いろいろ地方におきまして混乱を起しているということにつきましては、まことに遺憾に存じておるのであります。何とかして生産者も納得し、かつ業界といたしましても、それによつて経営が維持できるような合理的な価格が生れて来るように念願をいたしておるのでありまするが、なかなか実際問題としてその点まで至らないことをまことに遺憾に存じておるのであります。
○中澤委員 あなたは遺憾に存じたで話は済むかもしれぬですが、現実にこの大紛争が起きておる。今言うたように、九月から乳代の支払いを停止しておる現実があるんじやないか。栃木県那須郡那須村と高林村、二十石、守山商会が通告乳価を受諾しないから支払いをしないと言つて支払い停止をしているじやないか。しかもさつき陳情を聞けば、この二村というものは食糧の生産ができないで、政府の酪農振興法に踊つて牛を入れてやつたものを、その乳価で米を買つて食うものが、守山商会が支払い停止をやつておる事実があります。それからここへ参考として配られているような法的措置を現にとつているところがあるじやないか。通告乳価を受諾しなければ、受乳を拒否するという、この内容証明書を寄居の郵便局から出しておる。こういう事実です。こういうことに対してあなた聞いていないんですか。あまりにも職務怠慢というか、私はこういう混乱を起した一切の責任は、政府にあると同時にあなたにあると断じておる。しかも一体畜産局は何を考えておるのか。私に言わせれば、あなたのところの経済課長はどういうことを言つておるか。これはうそだというなら証人まであげる。一応あれで協定したらよいじやないか、そのあとで問題をやつたらいいじやないかということを経済課長は言つているんだ。協定したら法的結果がどうなるんです。もしそういうことを言つた事実がないというなら、経済課長の口から聞いた証人をあげるよ。そういう無責任なことをあなた方はかつてにやつているんじやないか。この問題はこうなることは——きのう、きよう始つた問題じやないんですよ。もうずつと前から、ぼくはあなたに委員会で警告しているじやないか。酪農振興法が通つたが、文書契約で混乱にならなければいいがなということをあのときから問題にしておるじやないか。あれが混乱になることはわかつているんだ。振興法を通したとき、あの文書契約によるところの値下げを明治、森永がやることは明らかなんだ。だから結果的に言えば、酪農振興法による文書契約によつてこの混乱を起しておる。文書契約をすればこれは相当に、一年なり長期にわたるものだ。しかもこれが基本的な問題になるということは当然考えられることじやないか、そうなれば、当然独禁法違反をやつてでも、乳価値下げをやる。文書契約をしなければならぬということは、あの当時から予想されたことなんじやないか。それを何らの手も打たずに、あなたは競馬法のためにまるで血道を上げていて、あなたの本職であるこの酪農法に対してどういう誠意を示しているか。どれだけの手を今まで打つて来たかということを明らかにしてもらいたい、それと経済課長の答弁を求める。
○大坪説明員 ただいまの御意見はまことにごもつともな御意見と思うのであります。われわれがいわゆる文書化契約、しかも農業協同組合あるいは連合会を中心といたしまして、文書化契約を結ぶという精神は、結局農民自身が、農民の生産いたしました牛乳をみずからの手で処理するということを最終の目標といたしまして、その団結した力によりまして、農民の納得し得る価格を形成して行こう。こういう最終目標のもとに、われわれといたしましては、酪農振興法の一環といたしまして、文書化契約の条項を挿入していただいたのであります。それがはからずも今回のいろいろな事情によりまする乳価の下落というものと相関、関連いたしまして、非常な混乱を来した、こういうことにつきましては、まことに遺憾に存じておるのであります。しかしながらいずれにいたしましても、真に酪農をやつておられる方々が一致されまして、農業協同組合を中心として取引をし、しかも処理、加工をするという段階に進まなくちやならない、かように考えておるのでありまして、先般当委員会におきまして決議になりました協同組合を中心といたしました牛乳の集団飲用、こういうような点につきまして、できるだけの措置をとつて参りたい。かように考えておるわけであります。
○中澤委員 何を言つているんだ、これからの処置をあなたに聞いているのではないのですよ。これからの処置はこれからあとでやるのです。酪農振興法を通してこういう文書契約から混乱事態が起るということは、委員会でも、あなたじやないですよ、他の委員の中から発言されているはずなんだ。あなたはどういう指導方針、どういう処置をとつたか、そのあなたの処置が万全であつたならば、こういう混乱は起きないと私は思うのだ、だからそれに対して、あの酪農振興法の通過から、今までにとつた処置ですよ。この半年間にあなたが畜産局長としてどういう指導方針、どういう方法をとつてやつたか、その処置を私は聞いているのです。
○大坪説明員 その問題につきましては、酪農振興法の施行に伴ういろいろの政令であるとかあるいは省令でありますとかあるいは通牒でありますとか、そういうような一連の法規を整備いたしますと同時に、その運用につきまして、必要な事項につきまして、各事項別に地方庁に通達いたしまして、酪農振興法の運用に関する諸般の手続を現在までほぼ了したのであります。いよいよこれからが酪農振興法が実際に動き出すという段階になるのじやないか、かように考えるのであります。
○中澤委員 酪農振興法に対するそういう措置をとるのは、そんなことは、あなたの職分だから当然ですよ。そんなことを聞いておるのじやないのだ。こういう混乱が起るであろうということは、文書契約にしたときに、だれも心配したのですよ、その混乱が現実になつて来るまでに、こういう混乱を未然に防止するためにあなたがどういう指導方針をとつたか、どういう措置をとつたかということ。この大混乱に対してどういう指導方針と措置をとつたかということを聞いておるのです。
○大坪説明員 酪農振興法を通過させました当時におきましては、現在のような、ああいう一方的なと申しますか、急激な値下げが行われるような情勢とはわれわれといたしまして判断し得なかつたのでありまして、その価格の問題につきまして、ああいうふうに急に一方的に、しかも忽然とやられるというようなことは判断しなかつたのであります。もちろん経済情勢が相当下降傾向にあるということにつきましては、常に注意いたしておつたのでありますが、ああいうような事態につきましては、われわれとしてまつたく想像し得なかつたのでありまして、その点につきましては、まことに遺憾に存ずるのであります。
○昌谷説明員 御指摘の点でございますが、ある特殊の環境にある農協についてお話のような問題があつたのでありますが、つまり県当局の方から、現在まで牛乳の取引の当事者でない組合が酪農振興法の二十条による紛争あつせんの当事者として申請を出して来た、従来の当事者ではないが、紛争の当事者として生産者の代弁をするのにはきわめて、適当であるけれども、これは当事者として認めていいかどうか、そういう問題に関連して非常に局部的な具体的な事例なんでありますが、そのときにいろいろお話合いをしたわけであります。その過程におきまして、今すぐその組合が二十条の当事者として出て来ることは法律上、事実問題として取引関係にないということであればこれは無理であろう。従つてその組合が当事者として紛争を受けるためには、この際当事者にとにかくなつて、それから自分の組合にだけ差をつけるのは何だ、というようなふうに持つて来られれば当事者になれる。しかしそれでない限り今のままの状態ですぐ当事者になろうとしても無理ではないか。そういう趣旨を御納得願うために、私は確かに御指摘のような字句を用いたかと思います。そういう特殊の環境における特殊の事例についての一つの指導と申しますか、私の意見を申しました。そういうことだろうと思います。それ以外の場合にそういうことを一般論として申した覚えはございません。
○中澤委員 あなたは当事者になるために申していることじやないですよ。私の聞いておるのは、当事者になれないものなら、なぜ一体それでは、その価格で一度協定して問題はあとでした方がいいだろうというようなことをあなたはおつしやるのですか。当事者の問題とは話が違うんです。あなたの言つたことは、その価格で一度調印したらいいだろうということをあなたは言つておるのです。当事者になれないものにあなたが、そんな価格で調印するしないの問題まであなたは言う必要はたいでしよう。当事者になるためにあなたは今はこうしたらいいだろうということを申したと、こういう答弁でしよう、そうじやないのですよ、一度価格をそれでやつたらいいだろう、あとで問題をあれすればいいだろう、こういうことを言つておるのです。その辺はどうなんですか。
○昌谷説明員 つまり農協と牛乳の取引関係に入ることを好んでない買手がおつたわけでございます。従いましてその当事者があつせんを受け、主張しようといたしましても、今のままでは主張する資格がないと申しますか、相手方があの組合とは取引はしていないと言つて主張しておるわけでありますから、現にまた取引関係がないわけでありますから、そういう段階で非常にお困りと申しますか、くやしがつておつたわけであります。従いまして、それに対してあつせんの当事者として仕事をする、この問題に介入していただくためには、従来の当事者の代理人として介入をするか、あるいは非常に意に満たぬ価格であつても、相手方がとにかく一応申入れておるのであるから、その価格でお前の言い値で当事者に売り手になると言えば、それをしも相手はそれでもお前の組合から買うことはいやだということは言わないはずだから、しいてやるとすれば相手方の一応売つている値段で売手たる立場をまず確保して、それからこういう環境でやむを得ずこういう値段で承服をしたが、ただちにこれは価格の変更をしてもらいたい、そういう主張をしてそれを相手が聞かなかつた場合に、二十条の今度は堂々たる当事者として、自分が当事者として主張ができるんだから、そういうやり方もある、そういう趣旨を私は申し上げたわけであります。
○中澤委員 これは課長と局長に答弁を願いたいのですが、そういう趣旨であなたが言つたとしても、その結果は一体どうなりますか、一旦そういう契約をした結果はどうなるか、結果を考えてあなたはそうおつしやつたことでしよう、この点は局長どうなんです。今後も問題が——この点については全国中に山積して出ておる問題なんです。この点はどう思いますか、そういうことを言つたために契約をしてしまつた、契約をした結果はどうなるんです。
○大坪説明員 ただいま経済課長の発言は、きわめて特殊な事情のもとにありまする特殊な事例についての問題であるのであります。私もその後その話はちよつと経済課長から承つたのでありますが、当該の場合におきましては、あるいはそういうようなことが実際問題として、いわゆる筋の立つた団体が乳業者のほんとうの相手方として取引の契約を締結したい、こういうような事情のもとにあつた場合でありますので、その当該の場合におきましては、現在までのところいわゆる組合と申しましても、非常に小さく分割されたようないわゆる集乳団体と申しますか、そういうような事情にあつた場合でありまして、これを農業協同組合という大きな形にまとめ上げるための便宜的な措置としての経済課長の発言であつたかと、かように考えておるのであります。従つて一般論といたしまして、そういうことはこれは成り立ち得ないのでありまして、ただ特殊の事情におきまして、農業協同組合連合会の力を集中的に実行させるために、これはあるいはその当該の場合においてはやむを得ない考え方じやないかと、かように存じておるのであります。しかしながら一般問題としては、これはそういうことは成立ち得ない、かように考えておるわけであります。
○中澤委員 あなたは協合組合の強化のために、そういう特殊な組合も一応契約をして、それから今度は値上げのあれをやればよいだろう、好意的にやつたんだと、こういう御答弁、これは一応ごもつともです。しからば今のこの埼玉県の県経済連の共販に応ずれば受乳を拒否するという回答通告をやつておる森永乳業に対しては、あなたはどうお考えですか。
○大坪説明員 生産者の生産いたしました牛乳は、組合の事業といたしましては、協同組合の手を通してやるということが理想であるのであります。従いましてそういうようなことを故意に実力をもつて拒否するというようなことにつきましては、私どもといたしましても、そういうようなことのないように断固かえて行くなり、解決しなければならぬ、かように考えておるわけであります。
○中澤委員 断固かえて行くという断固は、どうやつてかえて行くつもりですか。
○大坪説明員 確かにそれは行き過ぎであると思うのでありまして、その点につきましては会社と申しますか、その当事者を、適当な方法によりまして、そういうことはちよつと行き過ぎであるということを、これは政府として戒告すべきものでないか、かように考えております。
○中澤委員 しからばここに埼玉県児玉郡の金屋村、丹荘村、本泉村が約二十石、これに対して出しております。それから同県の北足立那加納村、大石村その他が約二十石、これも森永が出しております。それから同県の入間郡宮寺村、飯能市が約三十五石、これに対して西多摩牛乳が出しております。これに対してただちにあしたにも、さつき言つたように、断固それはいかぬという通告を、あなたは出す意思がありますか。
○大坪説明員 その点につきましては、よく調査いたしまして、現実にそういうふうになつておりますれば、これは呼び出しまして戒告すべきものだ、かように考えておるわけであります。
○中澤委員 今までのことは、いくらあなたを責めても、これはもうしかたないことですが、この大混乱を起した責任をあなたは痛感するならば、一体今後の指導方針、それから各地で起るこういう紛糾に対して、あなたはどういう統一的な処理方法をとつて行くつもりか、あなたはこれに対して何らかの断固たる処置をとれるのか、その点をお伺いしたい。
○大坪説明員 実際問題といたしまして、牛乳は当事者間の取引でありますと同時に、いわゆる販売態勢と申しますか、共販態勢が全国的に確立いたしておりませんので、すべての場合にそういうようなことはできないと思うのでありますが、具体的の事例といたしまして、いわゆる圧力をもつて農民の共同販売態勢を阻害して行くというようなことにつきましては、私どもといたしましても厳重に処置すべきものでないか、かように考えておるわけであります。
○足鹿委員 公正取引歩員会に伺いたいのでありますが、ただいま昭和二十九年十月十一日乳価引上げ問題点についての調査摘要という相当厖大な書類をいただいたわけでありますが、要するにこの結論としてここに掲げられておる三つの点は、先般横田委員長が当委員会において述べられたことを、一応文書として整備されたにすぎないというように思うのでありますが、この結論としての三つの条項の中心をなすものは、第一の価格協定の有無についても確証が不十分である。また公正取引の問題についてもその不当性を確立する資料が十分でないから、軽率には結論は出せない、こういう点でありまして、要するに証拠が不十分だということに尽きておるようであります。ところが、ただいま同僚中澤委員から畜産当局に向つてなされた質問をお聞きのように、当委員会が九月一日に酪農振興法の実施に関する件という決議を採択し、また先般の当委員会開催後におきまして新たなる事態を巻き起して来ておるのであります。そこで本日伺いたい点は、先般の当委員会におきまして、われわれも十分にその実証をお示しすることができなかつたのでありますし、あなた方もまたその実証をつかみ得ないということでございました。ところが、お手元にあるかどうか知りませんが、昭和二十九年十月十日森永乳業株式会社埼玉工場長の有村徹なる人物から川場村農協組合長あてに差出された内容証明郵便におきましても、明らかに受乳を拒否しあるいは乳代の支払いを停止する行為とうかがわれるこれは的確な証拠であります。また先ほども中澤委員が指摘いたしましたように、九月乳代の支払いを停止中のものは、ここにありますように栃木県那須郡那須村、高林村、あるいは県経済連の共販に応ずれば受乳を拒否するとの回答通告のあつたもの、埼玉県児玉郡金屋村、丹荘村、本泉村ほか数村の事例に徴しても明らかであろうと思います。これは今まであなた方が不十分であつたと思われる証拠として、相当意味のある資料であると私は考えますが、この点について公正取引委員会としての御見解はいかがでありますか、伺いたい。
○坂根説明員 ただいま足鹿先生からお示しの問題でございますが、お手元に配りましたプリントは、過般の委員会で横田委員長が御説明いたしました際にできておつたものでございますが、それを持つて来るのを忘れましたものですから当日お届けいたしました。従つて足鹿先生がおつしやつたように、当日公取委員会の委員長としては、この結論に従われて証拠が十分でないということを言われた次第であります。その後私どもの方では、過般の農林委員会の空気も十分了解いたしましたので、部内でいろいろ会議をいたしました結果、本件は、実は私ども部内の手続でございますが、一応私どもの方の審査部という審査段階の方に移しまして——私どもの方の今までの調査といいますのは、行政権限をもつてする調査をしたわけではございませんが、今後は法的措置に基くところの調整権限に基く審査段階に移した次第でございます。従いましてその証拠の点も、今後は審査の段階に参りますれば、たとえば審査官というものが任命されますれば、その審査官が要求した証拠は、出さなければ独禁法上の罰則がかかるというような措置で、この調査と申しますか審査を続けて参ろう、こういうことを決定いたしまして、ただいま審査部の方で本問題を検討中でございまして、ただいまお示しいただきました資料も、非常に参考になる資料ではないかと考えております。
○足鹿委員 それでよくわかりましたが、従来の委員会の検討は、いわば審査に至る経過的な予備行為であつたが、新たなる事態によつて正式な審査の発動を行う方針だということでありますが、そういたしますと、今ここでお示し申し上げております事例等については、われわれが示すまでもなく、公正取引委員会としては、すでにこの事態を把握しておられるとともに、他にも新たなる事態について、その証拠資料となるべきものを把握して、審査に付すべきものという見解に基いて調査活動を起しておられるのでありますか。その間の事情が伺えますならば、承つておきたいと思います。
○坂根説明員 ただいまお話の点でございますが、先ほど足鹿先生がおつしやいましたように、私どもの予備段階の調査の結論では、まさにその証拠がはつきりしない。但し過般の当委員会で、横田委員長が違反の容疑はあるけれどもしばらく時間を貸してほしいということを、はつきり答弁されたように私は聞いておりますが、その意味におきまして、要するに審査活動を開始する一応の違反の疑いはあるのだ。そこで法的手続による審査活動を開始することにきめた、こう御了解願いたいと思います。
○足鹿委員 非常にけつこうであります。ぜひその審査活動を一段と促進をしていただきまして、現下喫緊の事態に即応するがごとく、手段を講じていただきたいと思います。去る十月十九日付新聞紙によりますと、北海道におきまして農林中金が乳牛購入貸付金で違反行為をしているのではないか、これが独禁法に牴触するという見解のもとに審査活動を展開しておられる旨を私ども承知しておるのでありますが、この事例と比べて、今回の関東方面を中心とする受乳拒否、あるいは牛乳代の支払い停止の事態は、むしろ悪質であると思います。農業協同組合法により、あるいは農林中央金庫法により、あるいはその他法規の命ずるところに従つて、農村は現在系統組織を持つている。その系統組織が法によつて認められた趣旨を生かすために、系統機関を優先的に活用し、あるいはこれに利便を提供することは当然であります。その一環として行われた農林中金の北海道における牛乳購入貸付金すらも違反容疑を持つというならば、今回のごとく営利追求一辺倒である個人の乳業企業体が、このような強硬措置に出ていることは、もはや明瞭に独禁法違反であろうと私どもは思う。従つて、これは法の示すところによつてすみやかに処断をされることが、今回の乳価の紛争を解決して行き、今後の公正なる乳価の決定、あるいは公正なる取引を助長して行くことに非常に意義があると私は考えます。そういう点において、何ら臆するところなくやつていただきたいということを、この機会に特に申し上げておきたいのであります。本日は委員長もおいでになつてはおりませんが、ただいま経済部長が責任のある御答弁をされましたので、これ以上多くを申し上げませんが、さて問題はその時期であります。いかように伝家の宝刀を抜き放たれましても、これが時期を逸しましたのでは、その効果を薄めることになろうかと思います。その結論は、もう今までの準備調査の段階があり、また今回正式の審査権の発動が行われておるのでありますから、そう長くかかるはずはないと私どもは思いますが、今起きたこの緊急の事態に役立つとともに、将来に大きく影響を持つものでありますから、軽率には取扱えないでありましようが、とにかく促進していただかなければならぬと思います。その点について見通しはいかがでありますか、お伺いいたします。
○坂根説明員 ただいまの時期はどうかというお話でございますが、足鹿先生のおつしやいましたように、私どもといたしましても、この問題を取上げている以上は、時期的に早くやりたいという気持は持つておりますが、問題自体も、足鹿先生も御指摘いたされましたように、非常に複雑な問題であろうかと考えておりますから、ただいまの時期促進の御意見を、私帰りまして委員長によく申し上げておきたいと思つております。きよう委員長は、実は私どもの方で野田醤油株式会社の審判事件がございまして、その主任審判官をやつていらつしやる関係上おいでになりませんでしたから、あしからず御了承願います。
○足鹿委員 了承いたしました。ぜひその旨をお伝えおき願つて、御善処あらんことを強く希望いたします。 次に畜産当局にお伺いをいたしますが、本委員会は去る九月一日酪農振興法の実施に関する決議案を採択いたし、七項目にわたつて委員長を通じあなた方に申入れをいたしておるのでありますが、この申入れの条項について、あなた方は当委員会の決定は妥当なものであると考えておるのか、妥当なものとして受取れない節があるのか、一体どちらでありますか、伺いたい。
○大坪説明員 先般九月一日に当委員会におきまして七項目にわたりまして御決議があつたのでありますが、いずれの項目もまことに妥当なものであると考えまして、私どもといたしましてはこの線に従いまして、着々各項目の実施につきまして努力をいたしておるような次第であるのであります。一例をあげますれば、酪農審議会につきましては、予算の金額は少いのでありますが、成立いたしましたし、審議会令も制定いたしまして、審議会の委員の任命もここ一両日の間に各委員の了承を得るという段階に至つておるのであります。またいわゆる農業協同組合を中心といたしました集団飲用という点につきましては、特にすみやかに実施する必要があると思いますので、予備金等をもちまして助成金をもつてその拡充をはかつて参りたい、かようなことで大蔵省に目下折衝中であるのであります。その他各項目につきましても、それぞれ本委員会の趣旨に従いまして努力いたしておるような次第であるのであります。
○足鹿委員 大坪さん、あなたの御説明は一見非常に懇切丁寧のごとく承われて、内容はないのです。ただ明らかなことは、きわめてみな適当なものであるということだけは一応明らかにされましたが、今までの中澤委員との質疑応答を拝聴いたしておりまして、あなた方の意思にもかかわらず、この決議はわれわれが決議するまでもなく、あなた方自身がすでにお気づきのことをわれわれが強く裏づけたとも言い得るもののみであります。ただその中で集団飲用について来年度予算に一つの計画を持ち、予算計上等についても準備を進めておるということと、酪農審議会を近日正式発足せしめるということだけについては、一応具体化しておるようでございます。これはけつこうであります。けつこうでありますが、さて先刻から問題になつておりますように、去る十月十一日の当委員会の審議後における乳業資本の不当なる受乳拒否、あるいは牛乳代の支払い停止の協定行為は、今お聞きのように、公正取引委員会の正式審査の対象になるということが本日明らかにされました。このような事態を起すまで、あなた方はこれを傍観するのではなくして、かような事態の起らないための未然の措置、あるいは起きてからもこれに対して積極的に割つて入り、酪農振興法の趣旨を体して具体的解決に努力されることが、私はあなた方の任務ではなかつたかと思います。にもかかわらず、今の公正取引委員会の態度をお聞きになりまして、このままで放置される。私どもがやかましく言わなければ、これは何ら畜産当局の責任でもないようなふうに、きわめて冷静に構えておいでになりますが、このような受乳拒否の事態に直面した酪農家の心境、気持というものは、実にせつぱ詰まつたものがあろうことは、私どもも想像に余りがあります。これに対してあなた方は畜産当局として、しかも酷農振興法の実施、今後も強化の段階にあつて、現地にいかような調査の手を延べられ、またこの紛争処理のために積極的な手を打たれたかどうか、今までの事態に対してとられた具体的な措置をこの際伺いたい。もしおとりになつたとするならば、どういうことをなさいましたか。審査の対象になるというのですよ。これは畜産当局にとつては一種の不信任を意味しているのです。あなた方のとられた畜産行政の結果として、公正取引委員会がそこまで決意をして動きつつあるということは、あなた方の行政指導にきわめて遺憾な点があつたということを裏書きすることではありませんか。私はこれは重大なあなた方の責任問題だと思います。雨降つて地固まるとも申しますが、この事態に対して、今までの怠慢な態度を即刻改められて、これに対して積極的な何らかの行政対策を講じられる御意思が今後あるのかないのか。先刻中澤委員との質疑応答についてもいろいろ述べておられますが、もう少し具体的に、虚心坦懐に御所信を御表明願いたいと思います。
○大坪説明員 九月一日の本委員会の御意見につきまして、私は二項目だけを申し上げたのでありますが、四の「公正な価格形成を目的とする生乳取引契約の締結を促進するように、努めるとともに、すみやかに紛争斡旋を行うに必要な体制の整理を図ること。」というこの条項につきましては、まことにごもつともな意見でありますけれども、われわれといたしましても、常にその態勢を一日も早く確立したいと考えましたので、いろいろと内容を整備いたしまして、先般地方長官に対しまして、牛乳取引につきましての契約促進方と、いわゆる紛争あつせんについての態勢の整備方と同時に、各般の牛乳に関する各地方庁の取引の実態調査、生産事情の調査並びに紛争事情について、すみやかに刻々当局の方に連絡するように、地方庁に対しまして通牒いたしたのであります。中央におきましても、酪農審議会をできるだけすみやかに開きまして、地方における紛争の対策につきまして協議をいたし、また地方から協力を求められました場合につきましては、これに対処し得る態勢を整備いたしたいと考えておるわけであります。 〔委員長退席、福田(喜)委員長代理着席〕
○足鹿委員 まだ調査の段階のようでありますが、私が今承知しておりますことは、現に森永乳業埼玉工場と川湯村農協との間に起きつつある内容証明郵便に見られる受乳拒否の事例、また栃木県その他における同じようなケースの事態に対して、あなた方はどういう対策を行政的に講じておられるかということです。さつき中澤委員も指摘しておりましたが、同じ経済課長のさつきの御答弁を聞いておりますと、何かの機会に、正を正として今回酪農団体が奮起したことに対して快く思われないようなふうにとられる御発言もあつたやに私どもは聞いております。乳業資本にとつては、今回の酪農団体の奮起は必ずしも好ましいことではございますまい。しかし現下の農村の立場、特に政府の方針を信じ、政府の施策を忠実に実行しつつある酷農民が、このような断崖から突き落されるような立場に立たれるときに、畜産局のあなた方が、あまりがたがた騒ぐな、それは必ずしもいい結果をもたらすものではないというがごとき印象を与える意味の御発言がしばしばあるということは、あなた方の使命にもとるものではないかと思う。こういう酪農家の毅然たる態度を正しく完全に伸ばして行くことにおいて、乳業資本と酪農との間に正常な取引の基本ができるものだと思う。にもかかわらず、何か水をかけるような印象のみ強くして、この事態に対して正常にこれを解決する努力を怠つておられるように印象づけられるのです。それを私は遺憾に思います。あなた方があなた方の立場に立つて御努力になることはけつこうでありますが、少くとも今まであなた方のとられた行動なり措置、言動は、乳業資本に好意を寄せられ、酪農家に対しては、なるべく事なかれ主義で臨むというふうな印象を強く受ける。残念ながらこれはそういうふうに受取るのであります。私どもの解釈が誤解とするならば、そうではない反証を示してもらいたい。今まであなた方は、酪農の立場に立つてどういうことをとられたか、また今後とられんとしておるか。これは畜産局長、経済課長御両氏から、私の言つたことが間違いでありまするならば、間違いであるという反証、強い御決意のほどをこの際承りたいと思います。
○大坪説明員 今回の乳価の問題につきまして、経済団体が強く発言するということにつきましては、まことにもつともなことであると思うのでありまして、私どもといたしましては、決してただいま御発言のようなこれを迷惑がるということは絶対にないのであります。牛乳取引につきましての模範定款契約例におきましても、協同組合または連合会ということを模範定款例にいたしておるのであります。私どもといたしましては、今日まで常に牛乳の集荷並びに処理というものの理想的形態は農業協同組合あるいはこれをもつと集大成いたしました連合会であるべきだ、かように考えておるのでありまして、文書契約の主体も、組合あるいは連合会をもつてやるということにつきましては、一環した方針をとつておるのであります。なお今後におきましても、生産者が一方的な通告を受けました場合に、ここに例がありまするが、乳価を受諾しなければ受乳を拒否する、私どもといたしましてはこういう事例があるということにつきましては県から報告を受けておりませんが、とにかくこういうことがありましても、実際問題といたしまして毎日毎日牛乳を処理しなければならないのでありまするから、そういうことに生産者が対応し得るように、協同組合で共同処理をいたしまして、集団飲用ができるような処理施設を協同組合を中心として全国的に助成をして参りたい、こういう方針のもとに三十年度予算につきまして折衝いたしますと同時に、本年度の予備金でこれを支出しますように財政当局に目下折衝中であるのであります。従つて私どもといたしまして、最終の目標は諸外国にありますように、生産者の団体によりまして実質的に牛乳を処理して行くという態勢を、これはなかなか実際問題として困難がありまするが、日本におきましてもできるだけそういうふうに持つて行かなければならぬ、理想はそこにあるのじやないかとかたく考えているわけであります。
○昌谷説明員 酪農振興法ができましてから今日までとつて参りましたいろいろの処置につきまして、足鹿先生から御指摘のようなお言葉をいただき、私としてはまことに残念に思うのでありますが、私といたしましては、ただいま局長の申しましたような線で、酪農振興法の文案を考えました私個人といたしまして、御懸念のような方向に歩いておるとは断じて思つておりません。なお先ほど中澤先生のお話にありましたような問題は、結局せつかく力を入れて問題を取上げて来た農協、あるいは組織運動が、逆に会社側の個々の末端切りくずしによつて、一生懸命に動いた人たちがすつぽかされて、宙に浮いて残されてしまうのではないかということを、その一生懸命にやつておられた方と語り合つておつたときに、こういう方法も一つの方法だ、しかし実際問題として、今の段階ではそういうこともなかなかできないということを二人で話し合つた、ただ断片的な言葉であつたと思うのでありますが、そういう意味合いにおきまして、私としては御趣旨に沿うように、従来も動きましたし、今後も動くつもりでございます。
○足鹿委員 お気持はそうあるのが当然だと私も思いますが、さらによくただいまの気持を強くされ、今後酪農家の立ち行くように、むしろ重きを置かれても私は行き過ぎでないと思う。乳業資本は大きな独占的な企業形態を持ち、大きな資力を持つておるのでありまして、これには本委員会としても、酪農全体を守るために、過般の決議においても、外国酪農製品の輸入によつて、国内の酪農業に圧迫を加えることのないように、あるいは乳業業者が立ち行かないことのないようにという、きわめてわかりのいい決議もいたしているのでありますから、むしろ弱い立場にあり、しかも今画期的な酪農振興法が通過をして、まさに全国の酪農民が期待と希望にあふれておるときでありますから、むしろそれに片寄るくらいであつて私はちようどよろしいと、気持としては思うのであります。ぜひそういうふうに御善処を願いたい。今局長のお話を聞きますと、牛乳の集団飲用のために、農業協同組合等を活用することについて、昭和三十年度に対しても予算を計上し、また当面予備費等を支出して応急策を講じようという御答弁でありました。きわめてけつこうでありますが、要は食品衛生法に基く厚生省令第五十二号の改正の問題であろうと思うのであります。飲用牛乳の処理や保存、または容器による包装等につきまして、非常にやかましい規定が設けられておることは御存じの通りでありますが、第四条の二項によりますと「前項に規定する容器以外の容器を使用しようとする者は、当該容器を使用しようとする地の都道府県知事の承認を受けなければならない。」ある程度一合びんによる透明びんの使用等の例外規定が設けられておるそうでありますが、これは社会の実情として、いわゆる牛乳の業者等のいろいろな事情もありまして、都道府県知事の承認という事態はなかなか困難なようであります。あなた方がこういう規定を設けられておつても、地方においてはそれはなかなかできておらない。これを真に活用されますならば、ただちにでもある程度の緩和措置はできる。すでに五百万石近い生産のある際に、百万石程度の生乳がだぶついておる。これを放置いたしますならば、酪農家は壊滅的な打撃を受けることは当然であります。従つて本日新たなる乳業資本の構成があろうとなかろうと、この厚生省令五十二号の緩和を具体的にはかることが、この事態を間接的に、乳業資本の不当な行為に対して、正当に酪農家を守る手段でもあろうと思います。にもかかわらず、これが今日まで停滞しておりますことは、終戦後低温殺菌の点が、駐留軍方面から指示せられまして、多額の経費をかけて低温殺菌の施設をとつた。ところが金はかけたが大体の最近の空気としては、高温殺菌にかわつてもさしつかえない一般情勢になりつつある。しかし低温殺菌に大きな経費をかけた手前、いきなり高温殺菌でもよろしいということがちよつと言いにくい事情も私どもはわかります。しかしながら、それはそれで占領政策の行き過ぎ是正と称して、現政府はいろいろ大きな過ちを冒そうとしておる。このたびの問題は過ちではない。これは生乳の集団消費を奨励し、酪農資本の不当な構成から酪農家を擁護して行くためにも間接的な偉大な効果を発揮するのでありますし、また家計費をなるべく節約し、栄養を摂取して体位の向上の上からいつても、牛乳の集団飲用等によつてこれが廉価に飲めるということになりますならば、その得るところの利益は枚挙にいとまがありません。非常に大きいものだと思うにもかかわらず、いまだに遅々として行われておらない。この原因は一体どこにあるのでありますか。今日は厚生省お見えになつておるようでありますか、あなた方は畜産当局とこの厚生省令第五十二号の改正をめぐつて、事務当局同士これの改正について御協議なさつた事例がありますかどうか、これは畜産当局と厚生省、両当局からこの際御説明を願いたいと思います。
○恩田説明員 今日は政務次官がお留守でございまして、環境衛生部長は午前中出てお見えになりましたが、お昼から黄変米に関しまして食品衛生調査会の黄変米特別部会が開かれておりまして、そつちへ出ておられますので、私が出て参つたのでございます。 先ほど五十二号の改正につきまして農林当局と畜産当局と協議したことがあるかということがございましたが、日を忘れましたけれども、私の方の環境衛生部長が出て協議いたしたことがございまして、厚生当局が考えておりましたことと、畜産当局が考えておられますこととは大体一致しておりましたので、それをなるべく早く推進するように努力をいたしておるわけであります。
○足鹿委員 協議をされたということは最近のことでありますか。これは前にも御協議になつたことでもありましようし、今までこの委員会の論議をお聞き及びのように、問題は非常に重大かつ緊急を要しておるのです。従つて慎重に御研究になることもけつこうでありますが、すでにその時期は今までで十分だろうと思います。要はこれをただちに実施に移す決意とその具体的措置が私ども聞きたいのであります。どういうことをいつ御協議になつたのでありましようか。一致した意見とはどういうものでありますか、もう少し御答弁の中にそれを織り込んでいただきたいと思います。
○恩田説明員 日をちよつと忘れたのでございますが、今月の初めかと思います。経済課長と担当の技官が見えまして、私の方もそれぞれ部長課長が出まして協議をいたしたわけでございます。その場合のお話の内容は、私どもが一応承るような形になつたのでございますが、集団給食のときに何とか便宜がはかれないだろうかということと、それからもう少し販売をするについて制約、たとえて申しますと販売の条例とでも申しますか、販売についてはもつと自由にしてくれぬかというようなことであつたように思つております。それにつきましては、私どもも別にこういう事態を知らないわけでもございませんでしたので、かねがね集団給食については何か方法を講じてやろうじやないかという考えを持つておりましたので、話は割合にその辺が一致しましたので、その後その線につきまして事務的に進行しておるわけであります。
○中澤委員 関連して。この前の委員会において楠本部長は、法の改正もこの次の議会には考えるのだということをはつきりと言明しているのです。私のところに入つているいろいろな情報によると、真偽は私も保証しかねますが、部長はやるつもりがあるんだ、ところが経済課長というものは——こういうのが厚生省にあるのですか。
○恩田説明員 はい。
○中澤委員 私の何か聞き違いかもしれませんが、経済課長がどうもこれはまずいというようないろいろなりくつをつけておるという陳情に行つた方々の情報が入つておる。そこでこの問題をなぜわれわれが急ぐかといえば、御承知のようにいよいよこの問題が混乱して来れば、受乳拒否が起るのです。今明治や森永は受乳拒否をしたいのです。滞貨があるし、これに対する処置を政府は何らとつていない。だから受乳拒否をしたいのです。そこで実際に受乳拒否という事態が起つて来る可能性が目前に迫つているのです。そこで受乳拒否をされた場合、せつかくこの酪農振興法もやつて、日本の国民の食生活全体を改めて行こうという段階においてつくられた貴重な牛乳を、御承知のように一日これを滞貨させてしまえば腐敗してしまうのです。これを受乳拒否された場合、さつそく村の小学校で学校給食の一環として、これを煮沸して五ガロンかんで持つて行つて学校でコツプで飲ませるという方法、または近所の工場へ持つて行つて、その村の協同組合なり工場へその日のものを持つて行つてこれを飲ませるという方法を講じなければならない目前の問題が出ておるのです。今足鹿委員の言われたように、この問題が早急を要するというのはそこに理由がある。現に受乳拒否というものが、さつきからあなた方質問や答弁を聞いて御承知のように出ておるのです。これが片方酪農者の方で承服できないといえば、ただちに——群馬県利根郡川湯村農業協同組合に森永が出したこの受乳通告は、内容証明ですから十二日の期間しかありません。十二日の期間をもつてこれが承服できないということになれば、これはただちに乳をとらないのです。その場合腐らしてしまうのです。だからそれに対して早急も早急も、これは明日にでもすぐ省議を開いて、今日できれば厚生大臣か、政務次官に来てもらえはよかつたのですが、すぐ開いて、五十二号の改正をやつて、そういう緊急事態の場合だけでもぼくはいいと思うのです。そういう緊急事態が起きた場合だけでもいいから、これに何らかの行政的な処置をただちにとる。楠本部長もこの次の機会に法の改正をやると言つておるのだから、やらなければいけないと思うのですが、何らかの処置を今日か明日にでも決定してもらわなければいけない。だからといつて、じやそうしますということをあなたはもちろん言えないでしようが、こういう意見であるのだから至急やらなければいかぬということだけは、私の方からもまた大臣なり事務次官に申入れをしますから、あなたの方でも、省令改正並びに行政措置で最高限度にできる措置を、さつきゆうにとつてもらいたい。それについての御意見を、あなたの御意見でいいですから承りたい。
○恩田説明員 ただいまお話のございましたことにつきましては、帰りましてよくお伝えいたしまして、そういうように努力いたしたいと思つております。なお環境衛生部長からも毎日促進方を命ぜられておりますので、——実はけさもやつておりましたわけでございまして、それで現在どういうことを考えておるかということでございますので、大体内容を申し上げますと、たとえますと学校でございます。学校とは限りませんけれども、集団給食用として牛乳を処理する場合におきましては、現在では小さくわけなくちやいかぬ、先ほどお話ございましたが、一斗カンで持つて行つてはいかぬとか、あるいはレツテルを張らなくちやいけないわけなんです。たとえばこれは脱脂乳であるとかこれは全乳であるとか、あるいはビタミンを入れたら、これは牛乳とは申しませんので、そうした名称をつけなくちやいかぬ、あるいは処理した人の名前を書かなくちやいかぬとか、いろいろな制約がみなあるわけでございます。そういつたようなことは書かなくてもいいじやないか、殺菌をしましてからすぐ飲む場合にはそれほどはしなくてもいいじやないか、そのかわり衛生指導を相当やつてもらわなくちやいかぬというふうなことで、作業を進めておるわけでございます。ですから先ほど申しました通り、殺菌しましてからすぐ飲みますから、冷やすことがなくなるわけでございます。ですから沸かしたままの形のものが子供に飲まされる。子供と限りませんが、集団給食でございますから工場もありますが、そういうことで、この私が申し上げられる程度はそういうことでございます。それからいま一つは、近ごろは集約酪農に外国種が入つて参りまして、そのものは非常に酸度が高うございまして——現在のホルスタインを主としました酸度というものがございまして、それが少し適合しませんので、その分はやめてしまおう、こういうふうにいたしております。ですからそれを反対だとかなんとかいうことはございませんので、これをいかようなふうに持つて行くかということにつきまして進捗しておるわけでございます。
○川俣委員 関連して。今お聞きしておりますところによると、根本的な改正に伴うところのわれわれ委員会の要望について、また打合せの経過から見まして、大した障害になるものはなさそうに思うのですね。何か障害があるならば——事務的に進行しないということなら別ですが、今あなたの説明によりますと、そう事務の進捗上障害になることがあるのでしようか。どうもただうわさだけで、うわさが障害になつておるならこれは別ですが、進行しないところを見ると、何か厚生省の中に異論があるのですか。異論があるならあるということをはつきりしてもらいたい。なければない、もしないと言われていながらありますればこれは問題になりますから、その点明瞭にしていただきたい。
○恩田説明員 障害はございません。と申しますことは、食品衛生法ではいろいろ最低基準にきまつておりますので、それよりいくらか下げるということにつきましていろいろ検討があるけでございます。そこら辺だけでございますので、別に障害はないのでございます。それで先ほど申しました通り学校——学校と限りませんが、学校牛乳のような場合は、飲ましてやれ——飲ましてやれという意味じやないのですが、ことしの二月八日と思いましたが、事務次官から、近ごろ農村に牛がふえて来たから、そういうところでは、極端に言いますと、売るばかりが能じやないじやないか、自分たちでも努めて飲むようにしてくれということを通牒として出しあるわけでございます。それから、それでもうまく参らないということで、それでは省令を一部改正してでもやらせようじやないか、こういうことでございますので、そういうことはないのでございますから一言申し上げておきます。
○川俣委員 そういう状態でありますれば、農民があえて違反をして強行いたしましても、あなたの方では黙認されますか。もうこういう段階になると、その省令五十二号ぐらいを無視して強行しなければならぬ事態になる。法の権威はなくなりますよ。つまらないところにこだわつて事務的に進行しない。検討々々というのは役人の最も責任のがれの言葉です。そういう責任のがれを許さないということで強行した場合に、あなた方はどういう態度をとりますか。
○恩田説明員 事態が起つたときどうかということでございますが、先ほどお話がございました通り、今はカンに入れましても、知事の承認を受ければよろしゆうございますので、それはできますことでございますから、相談はできると思います。 なお私が部長あるいは局長でございませんので、いつごろまでにこれが上るということをはつきり申し上げられませんのは非常に残念でございますが、非常に急いで成案を得べく決意をいたしております。
○足鹿委員 あなた方の立場としてはそれ以上の御言明は困難だろうと思いますが、非常に誠意のある御答弁と見まして、これ以上追及することは差控えたいと思います。 そこで、農林政務次官がおいでになりましたから、今までの質疑応答の経緯等お聞きにならないでしようが、とにかく当委員会が九月一日に決議をし、十月十一日にさらに強硬な検討を加えて以来、乳業資本が酪農家に対して攻勢に出、しかもそれが非常にはげしいものでありまして、受乳の拒否あるいは牛乳代金の支払い停止というがごときことがその共同行為として行われつつあり、公正取引委員会も、今までは準備調査であつたが、今後は法の命ずるところによつて正式の審査権の発動にまで至り、調査を開始しつつあるという言明であります。こういう緊急事態に処して、公正取引委員会の公正な審査を速急にしていただくこともきわめて重要でありますが、当面ダブつきつつあるこの生乳をすみやかに学校、病院、事業所等に集団飲用の道を開くことに対して、食品衛生法に関連する厚生省令五十二号の改正を必要といたすのであります。これについて最近あなたの下僚は厚生省と協議をいたし、今お聞きのような厚生省技官の御答弁にあるように、速急にやる段階が事務的検討、技術的検討を終えておるようであります。よつて今の事態がこのまま進みますると、ただ単なる生乳取引上の一経済的な現象ではなくして、大きな政治的な問題にも発展する可能性のある問題だと私は思いますので、速急に学校、病院、事業所等において集団的に飲用することに対して、五十二号の改正をさらに厚生省当局と打合せをされまして、あすといわずただちに実行していただくように要請をいたしますが、政務次官として御尽力いただけるかどうか、この際御答弁をいただきたいと思います。
○羽田説明員 ちよつと所用のために早くこちらに参れなかつたことを恐縮に存する次第であります。 この問題につきましては、当委員会において非常に御熱心なる御推進をいただき、本日また参議院の農林委員会にも厚生省事務当局との間に質疑応答を重ねたことを畜産事務当局から報告を受けておるのでございますが、ただいまの御熱心なる御要望に対しまして、集団的な給食に対しましては、厚生省は今月中にはその熱処理を簡便な方法法でやるということで誠意を少し示して来たように実は私は思つておるのでありますが、さらにもつと徹底して、一日二石以下のものについては厚生省も考えておるようでありますから、それを実は厚生大臣あるいは厚生政務次官に対しまして、政治的にこういう問題を解決して、乳価の値下りに悩む農民と健康衛生の面から、せつかくいい乳があるのだから、これを何とか一般のそういつた学校、病院、工場その他のところに、わざわざ町まで持つて来てびんに詰めて配給しなくても、その場でできるような態勢を確立すべく、あすは土曜日ですから午前中に厚生省を訪問しようと実は計画をいたしておる次第であります。
○福田(喜)委員長代理 どうですか、公取の方がお急ぎのようでございますが、よろしゆうございましようか。
○中澤委員 よろしくない。それでは公取に先に伺いましよう。
○福田(喜)委員長代理 それでは簡単に願います。
○中澤委員 ではまず公取に質問いたしましよう。きよう出した御報告は、この前の委員会に足鹿委員が言われたように、横田さんの答弁を要約されたようなものです。これはこの前に決定したことなんです。そこで私はあの当日この森永乳業株式会社埼玉工場長有村あてに確認書に判をついて出せという証拠と、いま一つは、明治乳業が八月十八日申し入れました新価格をもつて買入れます、なお今後も新価格御承諾の上で御出荷ください、これはまさに独禁法違反であるという一つの証拠を私は出した。ところが本日はまたこういう新しい事態が起きて来た。本日の新しい事態が起きて来たことについては、この前のように、第二条第七項第五号の「自己の取引上の地位を不当に利用して相手方と取引すること。」ということに確実に該当するのです。そうすると、十九条、二十条の不公正なる取引方法の禁止という問題がここへ出て来るのです。しかもこれ、だけの確証があるのに、さつきあなたの御答弁を聞いていると、これから審査官を任命して、審査官が職権調査をやるというようなことを言つておるが、事態はそれ以上に緊迫しているのです。あなたも今の質疑応答を聞いていておわかりのように、ここまで事態は緊迫している。そこで、私が本日ここへ緊急に証拠を提出したところだけ明日からでもすぐ調査を始めてやるということはできないものかどうか、それが一点です。 それからそれができないとするならば、全体にどういう証拠を収集して、どういう経路をもつてこれを審判に付するか、そこへ行くまであなた方の手続上の期間が一体どれだけかかるのか、これだけはただちにやつてもらいたいのだが、これはできないのか、この二点を御答弁願いたいと思います。
○坂根説明員 ただいまの第一点は、二条七項の五号をお引きになつて御質問になつたように承つたのでありますが、この二条七項五号と申しますのは、お読みになるとおわかりになりますように、「この法律において不公正な取引方法とは、左の各号の一に該当する行為であつて、公正な競争を阻害するおそれがあるもののうち、公正取引委員会が指定するものをいう。」ということでございまして、その「指定するものをいう。」ということを受けまして昨年の九月一日に一般指定を出しております。その一般指定の第十号に、「自己の取引上の地位が相手方に対して優越していることを利用して、正常な商慣習に照して相手方に不当に不利益な条件で取引すること。」こういうことになつておりまして、お示しになつている問題は、これは法律上の解釈をどうきめて行くかという問題になろうかと思うのでありまして、この正常な商慣習に照して相手方に不当に不利益な条件で取引することをどの範囲に解釈して行くかという問題が残つているように私は思うのであります。それではただいま中澤先生のおつしやいましたように、ただちにこれだけでやつて行つたらどうかということについては、私はここでただちに法律上の解釈の余地が残つておるということで、ちよつとそこははつきり申し上げられないわけでございます。 それから第二の、しからば審査はいつごろまでにやるのかという点につきましては、先ほど足鹿先生に申し上げましたように、問題の性質が緊迫していることも過般の委員会で十分承知しておりますから、なるべく早く審査部の方でやつていただくように委員長に申し上げて、問題の善処をはかりたい、こう考えております。
○中澤委員 この前に私が横田委員長に申し上げたように、とにかく実際に協同組合態勢がまだほんとうに完備したものでないのです。指令一下さつとそれらの不当な処置に対して対抗するという態勢ができていないのですから、これは消費者が無謀な値上げをされて泣寝入りで生産費の三倍も四倍もする高い牛乳を飲まされているのと同じことなんです。そこで農民がたよるのは、公正取引委員会に至急発動してもらう以外にないのです。そこでこの前の委員会からも私は横田委員長にお願いしているのだが、これを至急やつてもらいたい。何回繰返しても同じことですが、これから審査官をゆうゆうと十日も十五日もかかつて任命して、それからああだこうだと言わないで、審査官を任命したらさつそく職権で実態調査をすぐやつてもらいたい。結論はどうだとしても、それだけでも若干牽制の効果はあるのです。これだけは最後に、横田委員長にもおつしやるように、あなたにお願いしておきます。 それから続いて政務次官に……。これは政務次官が就任してから後だかどうだかわからないが、九月一日に本委員会は決議をやつておるのです。その第二項に「最近における乳価の急激な下落については、乳業者が独禁法に違反し、共同行為によつて農家へのしわ寄せを企てつつあるやの疑いがある。よつて政府は、これが実態を究明し、酪農家に不当な損失を来さないよう、適切な措置を講ずること。」という決議をやつておる。きようは十月十八日です。まずこの間約五十日、(「二十二日だよ」と呼ぶ者あり)それでは五十二日あるわけです。そうすると政務次官は、さつきあした厚生省へ行つてやるのだとばかに張り切つて誠意のあるような御答弁ですが、私はこれでは政府自体が誠意があると思えないのです。九月一日に当委員会が、この事態の混乱を予想して、こういう決議をやつたのに対して、政府はようやくあした政務次官が乗り出すということでは、どうも誠意があると私には思えない。これはあなたは新しく就任されたもので、あなたが悪いのじやない、あなたの部下が悪い、そうも言えるのです。そこであしたあなたが厚生省との折衝をなさるのなら、さつきゆうに集団飲用措置をとつてもらう、そういうことについて——どうも政務次官は割合出席するが、大臣はまつたく委員会を軽視し無視しておる。そこでこれに対してさつきゆうに政治措置をやつていただかなければならぬという問題が一点、それからいま一点は、メーカー側の受乳拒否までの段階に来たということは、メーカー側に言わせると、自分らが不当に乳価をつり上げて、市場争奪をやりながらも、現況においては滞貨が多くてかなわないというのが彼らの値下げの唯一の文句なのです。そこでこの滞貨処理に対して政府は金融に一体いかなる措置を考えてやる御意思があるのか、この二点をひとつ……。
○羽田説明員 九月の一日の決議は私も承知をいたしております。同時にまた畜産事務当局におきましても、鋭意その皆さんの御鞭撻の趣旨を実現すべく努力いたしております。すでに成案を得まして、予算を要する点もございますので、今大蔵省にも交渉を進め、同時にまたただいま申す消費の増大をはかるために、厚生省当局とも、ただいまの議題になつております低温処理を熱処理にかえる全品衛生法の一部改正というような点につきましても熱心なる討議を重ねまして、まあ厚生省もかなり折れて現在のような段階まで来ておるのでございまして、これ一に熱心なる皆さんの御鞭撻による事務当局の成果であるということを確信を持つて、その刻々に私は報告を受けておりますから、それで私が申し上げるのであります。それからこの間の当委員会においてもちよつと一言触れた通りでありますが、消費の増大をはかるということが何といつても重大でございますので、ただいま申す食品衛生法の省令五十二号の改正、同町にまたどうしても乳製品の消費宣伝をしなければならぬという問題で、予算問題がありますので目下大蔵省とも事務当局が折衝を進めておつて、予備金から何とかして消費宣伝の費用をとろうということで、金額はわずかでございまするが、そういうような折衝をせつかく重ねておるような次第であります。 それから飼料の問題につきましても、実は保有の麦等につきまして、政府保有の麦をなんとか酪農家に系統機関を通じて払い下げるというようなことにつきましても、目下食糧庁と畜産局が折衝を重ねておる次第でございまして、決して私は、ただ政府の役人のまねをしておるからという意味でなく、真剣にそういつた、事務当局がこの重大な乳製品の値下りに対するところの対処すべき措置を、あらゆる角度から講じておるということを、まだ具体的になつておりませんから、発表できなかつた次第でありまするが、そういうようなふうに着々やつて、今や厚生省との交渉の段階において、ここでひとつくさびを打ち込む必要があるのじやないか、こういうふうな段階と着眼いたしまして、明日その段階をさらに推進しよう、こういうような考え方でございまして、決して五十幾日眠つておるような次第ではございませんので、御了承をいただきたいと思います。
○中澤委員 今決議文作成中ですから、羽田政務次官にもう一言御質問申し上げますが、あなたは部下から連日報告を受けておるのだ、非常に精勤にやつておるとおつしやる。しかし私はずつ畜産局の動向を見、いろいろなうわさを総合して、決して畜産局は熱心じやないと断定しておる。もし畜産局が真に熱心であつたならば——一体こういう事態にまで追い込むということは、畜産局が熱心でない証拠として出て来ておるのです。あなたもお聞きでしようが、もう九月からの乳代の支払い停止をやつておるじやないですか。払わないのですよ、乳代を……。それから県の経済連の共販に応ずれば受乳を拒否する、こういう事態が埼玉県において約七箇村で起きておるじやないですか。それからいま一つは、群馬県の農業協同組合に対する森永乳業の通告乳価を承諾しなければ、もう牛乳は受けとめないという受乳拒否までやつておるのですよ。一体ここまでの事態に追い込んでも、なおかつあなたは畜産局が非常によくやつたということがはつきり申されるでしようか。私はどうしても政府も少し怠慢であると思う。もちろん折衝のことであるから、ただちにきよう行つて、厚生省でこうだと、すぐ話がつくとは思わないが、五十数日の間かけて、この混乱の事態を起したということ自体の責任は、私はその衝に当る者がとる義務があると思うのですよ。こんな事態を起さずに、最初からわれわれが酪農振興法の審議の過程において、生産費原価の調査をおやりなさいと——これはなかなか複雑で、簡単にはできないことはわかつておりますが、ある程度畜産局が目安を出して、今の乳価はこの程度が妥当であるという、一つの行政的な指導方針くらいをとらなかつたというところからこの問題が起きておる。そうして弱い農民に一切しわ寄せ、二大独占乳業がこの混乱の著しい強硬な措置までも今ここに打出して来ておる。これでもなお政務次官は、私の部下は非常に熱心にやりまして、こういう事態が起るのはしようがないのだ、こうお考えでしようか、どうでしようか。
○羽田説明員 ただいま御指摘になりました埼玉県の問題につきましては、本日も埼玉県の畜産課長が本省に参りまして、事務当局とも会つて行つたのでございますが、実はこういう報告を受けておりませんので、畜産局としてはこのことを知らないのでございますけれども、こういつた各県における現象につきましては中澤さんも御承知のように、農林省の仕事というものは、中央的な企画と全体の畜産計画ということが主でございまして、やはり具体的に各県におけるところのことは、県庁が第一線の責任者として、そうしてこの業者と生産者との間をよく監督をして、かかる現象のできないように監督をするのが制度の建前であることは、御承知の通りでございまして、ただ農林省といたしましてもこういう県庁が十分にやつてないというようなことに対しては十分監督をいたし督励はいたしますが、各県にできる現象については直接農林省がタツチをいたしておりませんから、そういう点は別に逃げるわけではございませんが、そういう制度の建前であることだけは、私から説明するまでもなく、御承知の通りでございまして、その点は御了承をいただきたいと存ずるのでございます。 もちろん私も、実は酪農振興法案がこの国会に提案されておるときに、繭糸価安定法のように、乳価が一定量以下に下るときに、これを政府が買い上げるというような何らかの措置があの法案に盛り込めないものであろうかどうかということを、私は委員外ではございましたが、実は酪農のためにはそういう点が最も必要じやないかというようにも思つたのでございます。ただしかしほかのものと違つて生のものでございますから、政府がこれを買い上げるといつてもなかなかむずかしいが、少くとも一定の標準価格を支持し得るような権限を法の中で農林省に与えていただくというくらいなことは、あの法案の立案にあたつて、あつてよかつたのじやないかということは、私当時その立場ではありませんでしたが、そういうことは絶えず考えておつたのでございます。 〔福田(喜)委員長代理退席、佐藤(洋)委員長代理着席〕 今のように支持の価格を示してもいいじやないかという中澤委員のお説でありまするが、法の根拠なくして政府が干渉するということのできないことは言うまでもないことでございまして、この点現在の制度では値段を支持することはできないということだけは御了承いただきたいと思います。
○中澤委員 政務次官はとうとうと御答弁なさつて、そのお気持はよくわかります。お気持はわかりますが、基本的な問題は政務次官、考えてみてもらいたい。酪農振興法を通したときから、われわれはその資料として牛乳の生産費原価を出せということを、数回にわたつて畜産局長に要求しているのです、それがちつとも調査してないのです。そこに問題があるのです。もしその完璧な調査を整えて、一つの行政指導方針として、今の日本の酪農状態ではこれだけの価格が大体妥当な価格であるというものを出していたら、こんな混乱は起らないのです。それを私は言つているのです。もう決議文もできたそうですからよしますが、この問題を政務次官ひとつ基本的に考えてみてもらいたい。
○足鹿委員 私は第四点につきまして最後に政府にお伺いをいたし、私の質疑を終りたいと思います。 それは酪農振興上大きな柱の一つであります飼料問題についてであります。酪農資本がいかように横暴をいたし、低価格を押しつけましても、真に飼料が安く、酪農業が合理的に健全に発達いたしますならば、あえて恐るるに足らないのでありますが、現状はこれとまつたく逆なのであります。すなわち政府が飼料需給安定法に基きまして、飼料の需給が逼迫した場合における特例として、手持ちの小麦を売り渡す条項があるのでありますが、この場合において、従来の売渡しの結果は必ずしも満足すべき結果を生じておりません。この第七条の趣旨に沿つたような成果を上げておるとは私どもは考えられないのであります。すなわちこの払下げ飼料の一部としてマニトバ等の払下げが従来も行われておりますが、このマニトバにはいわゆる有毒物としての麦角が付着しており、従つて払下げを受けた実需者団体は、これをひき割つて麦角の毒を少くし、ないしは除去して、これを飼料用に供するということになつておるにもかかわらず、事実は何らそういうひき割り施設を持たない実需者団体と称するトンネル機関が払下げを受けまして、そして利益を占めて、しかも政府の指定する条項にそむいて行つておるのであります。それから来る弊害はもちろんのことでありますが、それらの関係からいたしまして、第七条の飼料の需給が逼迫した場合における政府所有の小麦売渡しの成果が上らない。しかも今私が一点指摘しましたように、何ら実需者団体としての組織なりあるいは構成なり資格を備えておらないと思われるものにまでも、実需者団体としてこの政府所有の払下げが行われておるという事実があるのであります。こういうところからいたしまして、最後には実際の実需者であるところの農家、酪農家に非常に高価なものが結局売りつけられるということになつておるのであります。先年昭和二十七年、私どもがこの法律の審議にあたりましたときに、この法律には重大な欠陥がある。実需者に対して的確にこの政府所有の飼料が行き渡るということの保証が条文のどこにもないではないかというので、私どもずいぶん検討いたしたのであります。これは大坪局長のときではございません。前の長谷川局長のときに、ぜひこれを通してもらいたいという懇請もありますし、こうすべきではあるが、不備の点はこういう点ではないかと指摘したことが、今そのまま現われて来ておるのであります。これはやはり酪農振興上の一つの重大な問題でありまして、政府資金八十億を費し、二十六万五千トン当初において確保した外国輸入飼料が、このような経過で実需者にこの恩恵を均霑せしめなく、しかも法律の趣旨を達成することにもきわめて遺憾な点があるということを、事実として政府は率直に認め、これに対するところの具体的な施策を講ずべきであると思いますが、この点政務次官なり畜産局長から御所信を承りたいのであります。
○大坪説明員 ただいま飼料の配給の問題につきまして御意見があつたのでありまするが、私どもといたしましては、マニトバ五号の払下げにつきましては、ただいまの御意見の通りに、麦角がありまするので、ひき割りをした上でこれを使うというようなことで、払下げをいたしておるのでございます。その場合に、団体の中でそういう施設を持つていないものがあるのは、ただいまの御意見の通りでありますが、ただその場合におきましても私どもといたしましては、そういうような処理をするところに委託をいたしまして、ひき割つた上で処理するように、その団体に指示をいたしているのであります。何ら系統組織を持つていない団体が、いわゆろ実需者として配給を受けているというような御意見であつたのでありますが、私どもといたしましては、程度の差はありまするが、いわゆる生産者の団体あるいは直接に配合飼料を製造する工場の共協体、こういうような建前のもとに、一応これは実需者につながるものとして団体配給をいたしたのであります。一般配給をせよというような話もありまするが、できるだけいわゆるほんとうの農家に入りまするように団体的な配給をいたしているのであります。もちろん御説の通り団体組織が、きわめて中央から末端まで完全に組織化されていないというような事情もありまするし、また団体もいろいろいわゆる家畜の種類よりまして構成されているというような関係もありまして、私どもが団体配給をいたしまする場合に、なかなかその点が実際問題として、私どもが意図しておりまするようないわゆる系統的な配給が理想的に行われないということにつきましては、御意見の通りかと思うのであります。しかしながらこの点につきましては、私どもできるだけ今考えていますことが徹底するように、関係の配給団体にそのことを強く指示いたしている次第であります。
○足鹿委員 最後に大分時間もたちましたので、私の質疑はこれで打切ることにいたしますが、要するにただいまの私が第四点として取上げました飼料問題中、政府が所有する小麦等飼料の売渡しをめぐつて、従来飼料需給安定法の精神を逸脱し、ないしはその目的を達成するに適当でない事例が非常に多いということは、ただいまの局長の御答弁においても一応お認めになつたようでありますが、この点につきましては、本日これを深く追究し検討する余裕がありませんので、また大きな問題でもありますし、法自体の改正にも通ずる今後きわめて大きな問題でありますので、後日に譲るといたしまして、とにかく生産から流通消費にわたる酪農問題は、今日の事態のままに放置いたしますならば、きわめて将来に大きな禍根となつて、酪農振興法は酪農壊滅法のごとき遺憾な事態を招来するもはかり知れないのでありまして、そういう点において埼玉ないしはその他の東京近郊の酪農家が気づかれ、ここに大きく困難な事情を排して、面を冒して政府に要請し、国会にこれの善処を要望された趣旨というものは、ただ単に関東の一部のみではなくて、全国にはまだまだ政治の中心を遠ざかるに従つて、これ以上の事態のあることをわれわれは察知しなければなりません。また今後とも起きることを予想しなければならないのでありまして、ただいままでの質疑応答の趣旨を、ただ単に本委員会のやりとりに終ることなく、ただちに具体的な施策として実施せられますよう、あとで当委員会の意思決定をいたしたいと存じております。そういう趣旨でありますので、十分当局としても大きな決意をもつて対処されんことを要求いたしまして、私の質疑を一応終ります。
○松山委員 関連して。私ちよつと席をはずしておりましたので重複するかもしれませんが、ただいま足鹿君が言われた通り、乳価の問題いうものはほんとうに酪農の一番危機だと思います。ここに埼玉県が三つ出て来ておりますが、埼玉県でも五箇年計画で酪農を振興して来たのです。私もその衝に当つたことがあるのでございますが、どこへ行きましてもやはり乳価の問題で、非常に村では大きな問題になつております。従いまして私ら学校給食はどうかというようなことを考えて、そういうような話もいたしたわけですが、現在の段階においては煮沸で学校給食というものはできないのですか。何かそういうような便法でもあるのですか。私は局長さんに伺いたい。
○大坪説明員 今でも地方長官の許可を受けますと特例としてあるのでありますが、現在のところそういうような関係でなかなか実際問題とし困難な点がありますから、これを全面的に改正いたしたいと思いまして、厚生省と折衝中であります。その点につきまして、政務次官は先頭に立つて厚生省においでになるし、私ももちろん参ります。
○松山委員 すると地方長官が許可すればそれは県下一円にできるのですか。それともやはり個々の村なら村に別々に許可しなければいかぬのですか。それともかりにだれかに許可するとすれば全県下一本で許可できるわけですか。
○大坪説明員 その点は個々の施設について特に新興酪農地帯等において許可する、こういうことになつております。これをある程度全面的にできるようにしたいというのであります。
○松山委員 政務次官は、大体その交渉がいつごろまでにまとまる見込みですか。
○羽田説明員 厚生省令の改正は今月中にはやろう、今事務当局の連絡ではそうなつておりますが、そういつてもまた延びちやいかぬから、そこであしたはつきりとその点を確かめ、かつまた今のところでは、新らしい今まで市乳の入つてない地帯だけに許可するというような行き方ですから、もつと広く一般的に行けるようにもう少し押して行きたいという点と、二点が今問題になつているのでありまして、大体今月中には向うもやつてくれるということにはなつておりますが、はたしてそう行くかどうか。今までの交渉経過にかんがみまして、少し強く押して行く必要があるのじやないかと思つている次第であります。
○松山委員 これは法律でしたらやはり本会議にかけなくちやいかぬわけじやないのですか。
○羽田説明員 これは省令です。
○松山委員 それでは省令のままできますね。
○中澤委員 まだ今決議を浄書しているようだから……。政務次官はあしたからいよいよ持ち前の政治力を発揮して、必ず当委員会の期待に沿うようになさるとわれわれは確信しております。それについて厚生省への交渉については、少くとも私のところに入つて来ている情報には、こういう情報があることをお知りおきを願いたい。それは楠本環境衛生部長は、この前の当委員会で早急にやります、しかも根本的には法の改正もこの次の国会には考えます、ということを言明している。ところがその早急にやりますというところの行政措置でできることがここ五十日にわたつてもできない。そこでいろいろな陳情が厚生省へ行きまして、その陳情の方々が私のところに来て話すには、環境衛生部長は賛成なんだ、しかしながら下が反対なんだ。下というのは何だと聞くと、大体経済課長を中心にした下が反対だという情報を実は聞いておるのです。そこで経済課長というのが厚生省にあるかどうか、私はそのこと自体知らないのだが、そういうことを聞いておるのです。そこで政務次官があすからこれを折衝なさつて、速急に受乳拒否の地区の集団飲用を解決するために、一つの情報として私はこれをあなたに提供し、そうして強引にあなたの持ちまえの政治性をもつて押しまくつてもらいたい。この受乳拒否を通告されたところには、脱法でかまわないからやれと言うつもりなんですよ。そこまで事態が緊迫しているのです。御承知のように内容証明は十二日間の法的効力がある。だからこの内容証明を受取つたら一方的な通告効力発生という問題が出て来る。これに対して拒否できない弱い農民の立場だ。そこでこれはかまわないからやれと言うつもりです。学校給食費の一部をもらつて煮沸してやれば、おそらく四十二円というのが一合五円五十銭くらいで子供に飲ませられると思うのです。煮沸して、ビン詰めでなくて、五ガロンカンに入れて学校に持つて行つてやる、そこまでやらなければこの問題はどうにもならないという状態に来ておる。特にこの問題について、政務次官はあすから、二、三日全馬力をかけてもらつて、この二、三日中にこの問題を早急に解決してもらいたい。解決してもらわぬと、これは重大な段階に来ておる。だから厚生省との交渉において、私のところに入つた情報、ほかにまだありますが、これはまたあなたにあとで速記のないところでいろいろな情報をお話しますが、とにかくとんでもない手があつちこつちにまわつておるのです。あらゆる魔手があつちこつちにまわつておる。それがために九月一日から取上げたものがまだどうにもならない段階に追い込まれておるのです。百姓の方は御承知のように欲が深いから、こういう運動をやるから銭を出せ、米を出せと言つても全然出しません。片方は、もう二つの会社が話合つて、これに一千万円使おうと思えばそういうものが出るのです。そこに百姓の弱みもあるのですが、とにかく今後酪農振興を政府が大上段に振りかまえてやつて行こうというやさきに、こんな生産者に大きな迷惑をかけておる問題は、政務次官の全政治生命をかけて闘つてもらいたいということを、この際私は特にお願い、じやない要望しておく、これはあなたの義務であるということを特に申し上げます。
○羽田説明員 私も政務次官就任と同時に、この問題は真剣に取組まなければならぬという決意と覚悟を持つておりますから、十分義務として大いにやりたいと存じます。
○中澤委員 今までの発言中に経済課長と私は申しましたが、経済課長というものはないようでございます。ここに乳肉衛生課長というのがあるのです。これがいろいろなチヤリを入れて、五十二日にわたる期間を、当委員会の決議を無視して、そうしてその中心でやつておるということだけは御承知おき願いたい。訂正しておきます。乳肉衛生課長という課長です。
○佐藤(洋)委員長代理 速記をとめて。 〔速記中止〕
○佐藤(洋)委員長代理 速記を始めて。
○中澤委員 本日引続きまして、まつたく緊迫せる事態に来た乳価問題について、各委員諸士の熱心な御議論がございまして、ある程度の収穫が、公正取引委員会、あるいは畜産局、あるいは厚生省から得られたと思うのでありますが、なおより以上、この緊迫事態を早急に解決するために、決議案を提出したいと思います。案文を朗読いたします。 乳価緊急対策の実施に関する件 最近における乳価の下落傾向ならびに乳価紛争の激化は、酪農業の将来に対し、極めて憂慮すべき状態を示すものである。 よつて、政府は、この事態を緊急に改善し、酪農経営を安定せしめるため、すみやかに、左記各項を実施すべきである。 記 一、政府は、乳業者が生産者に対し行つた一方的な通告価格の改訂に関し、強力なる行政指導を行うこと。 二、乳牛飼料の価格引下げのため、飼料需給安定法第七条の発動に関し、すみやかに措置すること。 三、最近における乳価紛争の現状に徴し、政府は、公正取引委員会をして、すみやかに、その実態の究明を完了せしめ、独禁法の運用上万全を期すること。 四、政府は、すみやかに、生乳集団飲用の奨励に関する予算措置を講じ、消費促進によつて乳価下落の積極的なる防止を図ること。 五、農協の行う集団飲用施設に限り、食品衛生法に基く厚生省令第五十二号の牛乳の処理、包装、保存等に関する基準の適用を除外する措置を緊急に講ずること。
○佐藤(洋)委員長代理 お諮りいたします。ただいま中澤君より御提案の、乳価緊急対策実施に関する件を、本委員会の決議とするに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤(洋)委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 なお本作の議長に対する報告並びに政府に対する送付方につきましては、委員長に御一任を願います。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時二十四分散会