農林委員会 第58号
- 発言数
- 18 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1954/06/10
会議録
○吉川委員長代理 これより会議を開きます。 佐藤洋之助君外二十二名提出、昭和二十九年四月及び五月における凍霜害等の被害農家に対する資金の融通に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたし、審査を進めることにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉川委員長代理 御異議なしと認めます。それではまず本案の趣旨について提出者の説明を求めます。佐藤洋之助君。 —————————————
○佐藤(洋)委員 ただいま提案となりました昭和二十九年四月及び五月における凍霜害等の被害農家に対する資金の融通に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明いたします。 去る四月及び五月における凍霜害、風雪害及びひよう害等による被害農家に対し、農業経営を維持するのに必要な営農資金を融通する措置を講ずるため、今国会におきまして昭和二十九年四月及び五月における凍霜害等の被害農家に対する資金の融通に関する特別措置法の通過成立を見ましたことは、各位の御承知の通りであります。 しかるに本月四日、またまた茨城県の一部に激甚なひよう害をこうむり、一市一町十箇村にわたり被害総額二億五千万円以上に上るものと推定されるのであります。なお岩手、青森等においても相当の被害があるやに存じます。この被害地域は、昨年凍霜害及び冷害により非常な経済的損失をこうむりまして、鋭意これが回復に努力いたしておりましたるところ、引続きこのたびのひよう害を受け、これら被害農家に及ぼしました経済的精神的打撃はまことに深刻なものがございます。従いましてこれら被害農家に対しましても、四月及び五月における凍霜害等による被害農家に対して講じました措置にならいまして、低利の営農資金を融通いたし、もつて被害農家の経営の安定をはかる目的をもちまして、ここに本改正案を提案いたした次第であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを御願い申し上げます。
○吉川委員長代理 引続いてこれより質疑に入りますが、この際六月に入つての異常な天候による農業被害の概況について、政府において調査せられたところについて説明を求めたいと思います。渡部官房長。
○渡部政府委員 六月に入りましての被害は、ただいま茨城県から陳情がありました六月八日のひよう害、さらにそのほか六月三日に栃木、埼玉に一部ひようが降つております。それから、これはまだ全然本省にはニユースもキヤツチできておりませんが、ラジオの放送によりますと、東北地方に相当の低温が来まして、ラジオの報道によると相当ひどい被害が発生している、こういうのであります。これらの被害の実態につきましては、目下統計調査部で被害の程度、範囲を調べておりますが、詳細につきましてはただいまのところ県の報告によつて知る以外にはないのであります。茨城県の被害状況は、先ほど陳情もありましたように、麦類から現在の作物一切に及んでおります。被害金額は二億円以上というふうに出ております。東北の被害等はラジオによりますと、数十億円になるというふうなことを言つておりますが、これらは今後統計調査部の被害の詳細なる結果をまたなければわかりませんので、私のここでただいま御報告できるのは、この程度でございます。
○吉川委員長代理 委員各位で質疑があれば発言を許します。——綱島正興君。
○綱島委員 先ほどの茨城県からの陳情を承りましても、まことにお気の毒のようでございます。実はただいま財政上の事情から、政府におきましても、非常に緊縮予算の建前から、あるいは経済上の事情から、両面から非常に緊縮予算を堅持しておる場合ではございますけれども、承るところによりますと、麦、タバコ、蔬菜等に被害があつたようでございます。そのほか非常な低温が東北地方に被害を与えたようでありますので、これらを想像いたしますと、やはり桑でございますとか、苗しろでございますとかいうものの被害も相当ではなかろうかと思われます。実にこの点気の毒に思つておるのでありまして、予算の許す範囲、財政資金の許す範囲でできるだけ応急の処置を講じて、特に災害保険の早期払渡しあるいはでき得る限りの概算払い等を払つてもらう等のこともこの際必要な処置と考えられます。ただいま営農資金に関する法律案の提出がございましたが、このほかにやはりすでに法律できまつておる処置及びこれに準ずる処置については、できるだけ農村に対する救済の手を差延ばしてもらうことを本委員会ではどなたも御希望だと存じますので、特に農林次官にそれらに対する御処置の許される範囲の御説明を伺つておきたいと思います。
○平野政府委員 ただいまの御指摘の通り緊縮予算の折からでございまするが、ただいま御提案になりました茨城県その他に起こりました農村の被害につきましては、この法律が成立いたしますならば、すでに成立を見ております四月、五月の法律と同様の措置を講ずるように最善の努力をいたしたいと思います。
○田子委員 ただいまたいへん御適切な御質問がありましたが、岩手、青森の被害というものは、ラジオの放送による、地域は岩手でも非常な広い、一部でも他県では二つぐらい合せたような地方で、交通はなはだ不便、電信電話等もほとんど利用のきかない地帯でございますが、この場合お役所も非常な御多忙でございましようけれども、どうか御都合をしていただきまして、早急に被害の実況を御調査願えませんでしようか、これをちよつと承つておきたいと思います。
○平野政府委員 今の東北各地に起きました被害は、まだ公式には報告を受けておらぬわけでございますが、相当甚大なのではないかというふうに考えまして、農林省といたしましては、さつそく調査班を派遣するなりその他の方法をとりまして、的確な状況を確保するように努力いたしたいと思います。
○足立委員 さきに成立を見ました凍霜害に対する法律の中に規定されております融資総額四億五千万円のわくの中で処置するという趣旨の法律案がここに提案されておるわけでございますが、農林省ははたして長野、群馬県を中心としたあの広汎にわたる凍霜害及び石川県のひよう害その他東北、北海道方面の風害、あわせて今回の茨城県並びに東北方面に起つたひよう害について、さらにこれを追加してこのわくの中に入れて融資をするという趣旨でございますが、はたしてこの四億五千万円のわくでこれが期待されている通り実行できるやいなやという点につきまして、農林当局の責任ある御答弁を伺いたいと思います。 なお先ほど網島委員から御指摘もありましたが、共済金の早期支払いにつきましては、ひよう害の地域は御案内の通りきわめて区域が明瞭でございまして、評価等も明瞭に適正にできるものと私自分の経験にかんがみてはつきり申し上げることができるのでございますが、この際概算払い等の煩瑣な手続を排して、ひよう害地区については確定評価を行いまして、迅速なる支払いをするという処置については、ぜひとも農林省で特にお考えを願いたいと思いますので、こういつた処置ができるかどうかということにつきましても、はつきりとした御答弁を伺つておきたいと思います。
○渡部政府委員 まず第一点のこの前の法律の規定しております四億五千万円で六月の災害の分の所要資金がまかなえるかどうか、こういう問題でありますが、先ほど御説明申し上げましたように、統計調査部の統計もまだできておりません。さらに東北の分は全然実際の調査ができておりませんので、はつきりこれで十分であるということは申し上げることができないかと考えます。現在茨城県のひよう害につきましては、茨城県から報告ある資料等に基きまして、今まで四月、五月の分の査定と比較いたしますれば、東北の被害がどの程度になるかということをしばらくおきますれば、四億五千万円でまかなえるものと私どもの方では考えております。 さらに第二の共済金の早期支払いの問題でありますが、この点は麦の収穫期にやられたのでありますから、本払いがすぐできるかできないかは至急実情を調査して、もしできますればすぐ本払いができるように努力いたしたいと思います。
○田子委員 今の金額が不明でありますが、予備金支出の方法はございますか。
○渡部政府委員 これは営農資金でありますので、予備金支出とは関係ないのでございます。
○吉川委員長代理 私から政府にお願いしておきたいのですが、過日本委員会において四億五千万円の融資の問題を決議等もいたしておりますが、それは四月、五月の凍霜害に対してあるいはひよう害に対しての見通しであつたのでございますが、その後の六月の被害等はまだ十分の御調査ができていないようでございますが、調査をなされば相当な額に上るのではないかと予想されているようでございます。従つて被害の状況によつてはこのわくを越えて御配慮願わなければならないと思いますので、その点は十分ひとつお含みの上で御努力を願いたいと思います。政務次官もお見えでございますから特にお願いをいたしておきます。 他に御質疑もなければこの際討論を省略してただちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉川委員長代理 御異議なしと認めます。 それでは昭和二十九年四月及び五月における凍霜害等の被害農家に対する資金の融通に関する特別措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔総員起立〕
○吉川委員長代理 起立総員。よつて本案は原案通り可決すべきものと決しました。 なおお諮りいたします。本案に関する衆議院規則第八十六条の規定による報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉川委員長代理 御異議なしと認め、さよう決しました。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時散会