農林委員会 第38号
- 発言数
- 10 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1954/05/06
会議録
○井出委員長 これより会議を開きます。 去る四月三十日本委員会に付託になりました内閣提出、農林省関係法令の整理に関する法律案を議題といたし審査に入ります。まず本案の趣旨について政府の説明を求めます。保利農林大臣。 —————————————
○保利国務大臣 ただいま議題になりました農林省関係法令の整理に関する法律案の提案の理由を御説明申し上げます。 政府におきましては、行政事務の簡素化及び行政事務運営の改善を主眼といたしまして、昨年来臨時行政改革本部におきまして現行法令の整備改廃につき検討を重ねて参つたのでありますが、なお検討を要すべき事項を除きまして一応の成案を得、これに基きまして各省においてこれが具体的措置を行うことといたしたのであります。農林省におきましても、この方針に即応いたしまして、関係法令につき慎重考究を重ね、とりあえず整理を要すると考えますものにつきまして、立法化の準備を進め、ここに本法律案として提出することといたしたわけであります。 本法律案の内容につきまして以下簡単に御説明申し上げます。 本法律案は、全文三箇条から成り立つておりまして、第一条が今日すでにまつたく死文化している法令の廃止、第二条が蚕糸業法の一部改正、第三条が家畜改良増殖法の一部改正をその内容といたしております。すなわち、第一条は明治初期の太政官布告以下農林省関係法令ですでに死文化しているもの八法令につきましてこの際これを廃止しようとするものでありまして、実質的には何等の影響もなく、まつたく法令整理の技術的手続にすぎないものであります。 第二条の蚕糸業法の一部改正は、いわゆる桑園登録制度を廃止しようとするものであります。本制度は、占領行政の一環として成立したものでありますが、今日におきましては、この部面につきまして統計調査部が実施いたします統計調査もございますし、これを廃止しても蚕糸行政上いささかも支障がないわけでありますので、関係条文を削除するわけであります。第三条の家畜改良増殖法の一部改正は、家畜人工授精師の毎年の届出義務をやめようとするものでありますが、本制度も畜産行政の現段階におきましては家畜人工授精師に届出を強制いたしますだけの行政上の必要性が稀薄であると認められますので、この際これを削除することといたしたわけであります。 以上が、本法律案を提出いたした理由及び法律案の主要な内容であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成を賜わらんことをお願いいたす次第であります。
○井出委員長 この際金子與重郎君より、先般の凍霜害について発言の要求がありますのでこれを許します。金子君。
○金子委員 先日二十一日、二十八日両日にわたりまして、養蚕地帯であるところの群馬、埼玉、栃木を初め大体七、八府県と、一部九州方面にもう、ラミー等の凍霜害も受けておるようであります。これにつきまして昨年の被害から見ると相当軽度でありますが、また一方その被害地自体を見ますると、昨年度よりも気候が早くて作物の成長度が進んでおるために、被害地の回復は非常に悪い状態に置かれておることを見ておるのであります。この際農林省は被害地に対する照会等をいたしまして、この被害の程度の確実な線をつかみ、同時にこれに対する対策を講じていただきたいと考えておるのでありますが、それに対する調査は現段階にどのくらいできておりますか、それがありましたならそれを御報告願いたいことと、同時に今後の被害に対して大臣としてどういうふうなお考えで進まれるか、その御所信を伺いたいと思います。
○保利国務大臣 お話の関東北部方面を中心としての凍霜害の状況につきましては、新聞あるいは気象通報等によりまして心配をしております。実際の被害がどういうふうに及んでおるかということにつきましては、私も非常に懸念をいたしまして、統計調査部におきまして実情の調査をいたし、かつまた各県側とも連絡をとつて、実情把握に遺憾なきを期しておるわけであります。お話のように昨年の凍霜害の状態とはよほど趣も違つておるようであります。まだ実情把握の段階でございまして、これは正確に県側とも連絡をとつて実情を把握することがまず第一段であろうということで、ただいまその方の努力をいたしておりますので、その上でまた御相談申し上げたいと思います。後刻作報の資料がございますから、その資料をお出しするようにいたします。
○金子委員 それでは今大臣のお話にあつたように、作報を中心にして至急確実な数字をまとめ、その被害の状況によつて適当な処置を講ぜられるよう——積極的な施策に入りませんと仮定して、かりに消極的な面といたしましても、たとえば昨年度の霜害、凍害の資金返還に対してある程度の延期をしてやるというような措置をとるのにも立法措置が必要でありますから、国会の会期も迫つておりますので、なるべくその点は急いでひとつ結論を得るように進捗方を願います。
○川俣委員 ちよつと関連して。こういう凍霜害を初めいろいろな災害日本の気候状況からして起るわけですが、今日統計調査部の機構はだんだん縮減されて行きますし、事務費等においても縮減されておりますので、十分な対応策がとれないうらみがあるのではないかと思います。これらの点について万全を期せられるために、将来どのような対策をとられる予定でございますか。
○保利国務大臣 外からごらんになると、なるほどそういう感じがされるかと存じます。また部内の職員諸君もそういう感じを持つておるかと思いますが、今回のただいまお話の被害にいたしましても、かなり的確迅速に大よその状態は把握いたしておるわけであります。その点は十分調査部の職員の活動に感謝いたしておるわけであります。現在の状態でいたしますれば、日本の全体の制度の、バランスからいたしまして、あながち手薄だと申し上げることはどうでございましようか。その点はまた十分研究させていただきたいと思います。
○川俣委員 今度の改正定員法を見ましても、こういういわゆる出先機関に対しては相当整理がきついわけです。定員減ばかりでなくして、事務費的にも当然また縮減が行われておりますので、一朝災害が起きます場合において、農民の側においても非常に不安が多いと思うのです。幸いにして今度はあまり広汎ではありませんし、時期的にも早かつたので、割合に的確につかみ得られるようではありますが、こういう災害が再び繰返されますと、十分な活動ができないのじやないか、現にこういう不安が起つております。日本の気象状況から見まして今年は非常に不安な状態にありますので、やはりそれらに対する十分な調査態勢ができておるということ、または予防を講じられるということが、農民に安心を与えるゆえんだと思います。単に行政機構改革の一面のみをもつてして不安なからしめることは、適当な施策ではないと考えますので、大臣の善処を望みたいと思います。
○井出委員長 他に御発言はございませんか。——なければ本日はこれにて散会いたします。 午後零時二分散会