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19回国会衆議院1954/03/11

電気通信委員会 第8号

発言数
46
登壇者
6
会派数
4
開催日
1954/03/11

会議録

成田知巳日本社会党(左)

○成田委員長 ただいまより開会いたします。  理事の補欠選任についてお諮りいたします。去る一日、理事庄司一郎君が委員を辞任され、理事が一名欠員となつております。現在同君が再び本委員に選任されておりますので、同君を理事に指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

成田知巳日本社会党(左)

○成田委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。     —————————————

成田知巳日本社会党(左)

○成田委員長 前会に引続き電波管理行政に関し調査を進めます。質疑の通告がありますので、これを許します。塩原時三郎君。

塩原時三郎自由党

○塩原委員 長谷局長に質問したいのですが、浜松の放送局を設置するという問題について、いろいろ複雑な事情があつたことは御承知だと思いますが、このごろ、私はちようど出席しておらなかつたのですが、齋藤委員の質問に答えて、大臣が、一県一局主義できわめて近いうちに解決するというようなことを御答弁になつたということを記録で見たのですが、きわめて近くというのはいつごろのことになりますか。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。前の委員会で齋藤委員からの御質問に大臣が御答弁なりましたのは、ただいまお話がありましたように、具体的に申しますと、県の中に違つた形の違つた会社と申しましようか、放送局ができるということは、運営上にもあるいは経営上にもいろいろ困難性があるだろから、そういう意味において、なるべく一つの県に一つの局、こういうお気持からお話申し上げたのだと私どもは承知いたしておりますが、その点は私どももまつたくそのような考えを持つております。しかし、民間放送局がある都会にできます場合には、そこの土地の方々の支持がなければ、せつかく民間放送局ができましても育つて行かないだろうと思います。従いまして、今具体的に御質問になりました浜松の場合には、浜松の土地の方々、広い意味でのその土地の方々の御支持がなければ、やつて行けないのではないかと考えておるのでございますが、いずれにしましても県内に違つた形の放送局がたくさんできて、無用の摩擦なり競争なりが起きるということ、従つてまたそれぞれの経営がうまく行かないということは好ましくないことでございますから、大臣のお話になりましたように、私どもとしては、県内に一つの局ということを希望いたしておるのでございます。しかしこれはどこまでも希望でございまして、法律上か民間放送局の免許をいたします場合には、法令に定められた条件に合つておれば、これは許可するのが当然でございますけれども、今申し上げたような意味からいいまして、もしも関係者の皆さんの御納得が行くならば、そういう解決点を見出したい、こういう気持でおるのでございます。この浜松の両題は、関係者が言われておりますように、二年余り申請されてからたつておりますが、私どもの方の用意といたしましては、この許可には、全国的な放送局の置局計画が立たなければ、許すか許さないかということもきめることができませんので、いろいろ調査いたしました結果、昨年の五月に全国的な放送局の置局計画を立てまして、それから個々の申請の審査にとりかかつた次第でございまして、二年間もそのままほうつておいたという意味ではなかつたのでございます。いずれにいたしましても、相当長い問題でもございますし、いろいろ関係者の御苦心や御心配も多いことでございますので、私どもといたしましては一日も早く結論を出したいと思つております。ただこの放送局の許可こつきましてま、御案内のように電波監理審議会に諮問しなければならぬことになつておりまして、そちらの方との関係もございますので、いつとは申し上げかねるのでございますが、きわめて近い将来にしたい、こういうことでただいまいろいろ準備その他を進めておる次第でございます。

塩原時三郎自由党

○塩原委員 電波監理審議会にかけることは当然であつて、それを抜いて早くやつてもらいたいということはこつちも考えていないが、最近の審議会にかかるものと考えてさしつかえないかどうかということと、もう一つは、土地の人が納得をしなければならないというその考え方ですが、おそらく一つの局を計画しているようなごく一部分の人というものは、中には妥協する人もあるでしようし、最後まで反対する人もあるでしようし、そういうものをねらつておつたのではこれは解決にはならない。しかし一般の大衆というか、大部分の人、たとえば浜松なら浜松の人を考えれば、静岡にかりに御許可になつた場合に、まさか静岡の放送は絶対聞かないというわけではない。その反対に、静岡の市民が浜松の放送は聞かないというようなことはないでしようし、いいプログラムをやつていさえすればきつと聞いてくれるのですが、土地の人の納得ということをどういうふうに考えておられるのか。これはそういうふうにあまり考える必要はないと私は思うのです。この点についての御意見を伺いたいということ、この二つです。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。私どもも最近の審議会に付議したいと思つておりますが、この次の審議会がいつであるかということがまだきめられておりませんし、この次の審議会うに間に合うかどうかは申し上げかねますけれども、できるだけ早い機会に審議会に付議したいと考えております。  第二の点でございますが、この点につきましては、具体的な場合でいろいろ違いますので、ただいまの御意見の点は十分考慮に入れまして処置をさせていただきたい、こういうふうに考えております。

塩原時三郎自由党

○塩原委員 大体御答弁で要領を得ましたが、この次の審議会に出せるか出せないかよくわからないということですが、どうしてわからないのでしようか。かりに三日、四日の後、あるいは一週間後にあつたとしても、私は事務的にも問に合うはずだと思うのでありますけれども……。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。御案内のように競願になつております場合には、そのほかの一方に許可をすれば一方を拒否しなければならない。拒否をされたものは異議の申立もできることになつておりますので、許可をする方よりも、むしろ拒否をする方の問題について私どもは愼重に考慮いたして行かなければなりませんので、大体の考え方がかりに郵政省としてきまりましても、事務的にはなおいたさなければならぬ問題がございます。  なお審議会はいろいろの問題からまだ次の日にちがきまりませんので、その関係で次のときにおかけするというお約束はちよつとできないのであります。

塩原時三郎自由党

○塩原委員 ともかくほかの問題の場合もそうだろうと思うのですけれども、この問題についても荏苒と日を過しておつたということがトラブルのもとになつていますから、そこをよくお考えになつておやりくださることを希望します。

齋藤憲三改進党

○齋藤委員 ただいまの局長の御答弁に関連して、ちよつと質問を申し上げたいと思います。私は静岡に放送を許可しろとか、それから中部に許可しろとか、あるいは地元に許可しろというえこひいきがないのであります。他県のことですから……。ただ電波行政のあり方をこの前大臣に御質問を申し上げたのです。そうしたら、原則としてこれはその県のものはその県の放送局が当然そのブランチを出すのがいいのだ、こういうお考え方であつた。私はそれに賛成をしておるのであります。ただいま局長の御答弁の中に地元の後援がなければいけない、こういうことでございますけれども、浜松に放送局を設けたいということは地元の希望なんです。これに対して静岡のものは静岡放送局にやらせるという原則が成り立つておれば、私は公平に見て問題は解決するのではないかという気がする。そこでいろいろな運動が起きた場合に、あつちに許可する、そつちに許可するということになつて来ると、問題がこんがらがつて参りますが、地元の大衆はそんなことは考えておらないので、浜松に放送局を置きたい、こういうことなんでありますから、電波行政として静岡県は静岡放送局にやらせるという原則をそこへ当てはめて行けば、これは何も問題がないのだと私は思う。そういうことをいつでも私は電波行政の確立という点から要求をいたしております。それが原則論がしよつちゆうぐらついてく来るから、競願になつて来るとそこが迷つてしまつて、二年も三年もずらかつてしまう。そういうことなんですが、そういうことに対して一体局長はどういうように考えておられるか。極力原則論を遂行して行く所存でありますか、競願になるとこの原則論をたやすく打破つて行くというのでありますか、それを伺いたい。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。私の記憶が間違つておるかもしれませんが、大臣がお答えになりましたのは、一県一局というようなお言葉を使われたかどうか知りませんが、それは原則だ、しかし例外はものにはあるということを言われておつたと私は記憶いたしております。結局その土地の事情によつて必ずしもそうは行かぬ。現に、それはもちろん規模は違いますが、東京には三つの放送局が許されております。大阪には二局すでに許されております。一局他県のものがほかの県に入つて来るということは、いろいろな意味でおかしいのじやないだろうか、こういう意味から原則としては一県一つという考え方でいいだろうと思いますが、同じ県の中に二つ免許した例はほかにもございます。たとえば最近においては長崎に対して佐世保に全然別な形の民間放送局を許しておりますけれども、これは将来一諸にともどもにやつて行くという考え方を両者が了解しておるわけでございます。そういう例もございます。浜松というものが静岡と提携するということは別問題として、一応別な形のものを許してはいけないということは、私は電波の許可問題の上から出て来ないと思います。そこまで大臣がおつしやつたのではないと私どもは考えております。しかし浜松の場合は、具体的に申し上げますと、大臣もお話になりましたように浜松と静岡が両方別々のもので経営がうまく行くとは思わぬから、これはできるだけ一つにさしたい、こういう気持からおつしやつておるように思いますが、やはりそのときどきの具体的の例によつて、必ずしも原則通り行かない場合もあるのではないか、こういうふうに考えております。

原茂日本社会党(左)

○原(茂)委員 この問題について私の知つている範囲で現在の経過を確認しておきたいのですが、最初に中日放送が大分前に申請をして、今日一年ぐらいあとになつて静岡放送が競願の形をとつて来た。その間競願がはつきりしないうちに、また最近になつてから浜松の地元の中から、そう両者でごたごたするなら、われわれの手で浜松放送なるもをのつくろう、こういうので、一番最後に浜松放送局が出て来た。大体この間に一年くらいギヤツプがある。ところが浜松放送の陣容あるいは放送計画といいますか、そういうものを見て中日放送の方は、あげて自分の方の申請した権利というか、それを揚棄して、中日はむしろ積極的に浜松に譲歩し、応援をするというような形になり、今日では一番最初の中日が応援するというか、譲歩した形で、浜松のまとまつたものと静岡との競願、こういう形になつて来るように思うのです。中間では三つ、今になると二つの競願の形をとつているように思いますが、この経過は間違いありませんか。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。大体のところはお話の通りだと思いますが、事務的にはまだ三者の申請が出ておりますので、私どもとしては三者公平に見てこれを処理しなければならないと存じております。ただこの際にちよつと申し上げておきたいと思いますのは、昨年の春に公聴会等を開きまして、放送局の置局計画を立てる前までは別な考え方で、電波督理委員会時代から許可されておる、結局一つの放送局がそれの中継局的なものを設ける場合、自分の許可された放送区域内で十分聞えないところがちようどぽつんと穴が明いているようなところには中継局を置いてもよろしい。たとえばこれは具体的な例になりまして恐縮ですが、ラジオ九州が福岡に放送局を持つておるが、小倉と八幡が、この周辺は十分聞えますが、町の雑音が高いために聞えない、従つて小倉に中継局を設ける、これはよろしい、しかし自分の許可された放送区域から離れたところに、しかもほかのところに入つて行つてまで中継局をつくるというものは、これは新たな放送局と同じではないかということで、当時中部日本が浜松に放送局の中継局としての申請を出されたことの処置の仕方がはつきりきまりませんために、当事者に来ていただいてその了解をしてもらつた。そうして一方、いろいろな調査あるいは各方面の意見を聞きまして、逐一全国的な計画を立てまして、その結果浜松にはいわゆるPRチャンネルをもつて中継局的なものを、今まで申し上げたような制限を加えないで、この波長なら適当に全国的に使つてもよろしいという線を出しましたものですから、従つてその後において 静岡がやはり浜松と名古屋の場合と同じような形で中継局を出している。それがなかなか話がうまく行かぬので、今お話のように浜松の地元から申請が出た、こういう状況でございます。

原茂日本社会党(左)

○原(茂)委員 そうしますと、現在の段階では今言つたような経過をたどつて、ごく最近の審議会で決定されようとしておるわけですが、原則としては静岡と浜松放送といいますか、この二局の話合いを何とかうまくつけてやる。この話合いがつくまでは決定ができそうもない、こう解釈してよろしいでしようか。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。必ずしもそういうことを考えておりません。そうできればもちろんこれは放送——民間放送というものは俗に申し上げまして民間のものでございますから、そのところの関係者の方みんなの納得の行つた協力態勢が一番望ましいのでございますから、そういうことを望みますけれども、それが解決ができるまでは政府として行政の処分を待つておるということは、必ずしも適当ではないと思いますので、その見通しがどうしてもできない場合には、政府としての考え方を出しまして、処置むして行かざるを得ないと思います。

原茂日本社会党(左)

○原(茂)委員 もう一つつつ込んでお伺いしたいのですが、その両者の話合いができないときには、政府の考え方をもつて決定したい、大体太い柱だけでけつこうですが、その場合の考え方の基準というものはどういうところにありますか。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。これはこの前大臣からも御答弁申し上げたような、大体原則としてはそういうことを考えております。

原茂日本社会党(左)

○原(茂)委員 今の原則論ではなくて、だんだん今しぼつて来たわけですから、問題が二つになつて来ました。これを話合いがつかなくなつたら政府の独自の立場で考えて行く、二つの問題を前において考え方の基準をお話願うと、大体長谷さんの御意向の方向がある程度までつかめるわけです。長谷さんはつかませまいとして答弁されるわけですが、われわれといたしましては、どうしても荏苒こうやつて日を送ることが、汚職、疑獄はありませんけれども、相当むだな費用もかけさしておりますし、もう一つの問題は、これは憶測ですが、静岡新聞の一つの動向といいますか、傾向ですが、われわれの見るところでは、非常に保守性の強い傾向を持つておる新聞なんです。これは今の政府にとつては好ましい状態だと思うのです。むしろこういう静岡新聞中心のニュースなんかを、浜松あたりにも出して行きたいというようなことも考えられている、そういう必配はないのかどうか、これは付随的な質問ですが、そこまでわれわれは疑うわけです。長谷さんは自由党、改進党に関係ないかもしれませんが、どつちにしても保守政権のもとではわれわれから見ると、そういうことまで考えていはしないかしらといつたような必配もありますので、そういうことはないか。  それから現実に二つの競願に対して、どつちにしても決定の寸前にありますから、政府の独自の考え方というもの、妥協的な基本的な一つの考え方の基準というものは、こういうところに置いておるという原則論でないところをひとつ……。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。非常に微妙な問題でございまして、まだ最後的に、郵政省としてもその場合の何を出しておりませんし、この結論を出して審議会にかけるわけでありますから、御案内のように二つなり三つが競争しておる場合に、それをしかも一つしか許さない場合には、優先順位をきめてこれに許すわけでございますから——優先順位は放送局の免許の基準にございますように、公共の福祉という観点から各条項を調べまして、優先順位をきめるということになつておりますから、そういう形でやらざるを得ないと思つておるのです。

成田知巳日本社会党(左)

○成田委員長 松前重義君。

松前重義日本社会党(右)

○松前委員 今の対談を聞いておりますとしやべることはありませんが、ただ一言私承りたいのは、株式会社でなければ放送は許されませんか。放送は認可されませんか。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。決してそういうことはございません。現に日本文化放送というのが東京にございますが、これは株式ではございません。

松前重義日本社会党(右)

○松前委員 それは何ですか。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 あれは普通の財団法人でございます。

松前重義日本社会党(右)

○松前委員 それならば、たとえば学校などで放送の申請をするような場合には、どういうふうに考えられますか。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。現在の標準放送におきましては、放送局の開設の根本基準に明文はございませんけれども、大体それが特定の利用者だけに占められてはいけない、結局民間放送がある特定のスポンサーだけで、全部買い占めてしまうということになつてはいけないというような条項がございます。それから考えて行きまして、ある特定の方が特定の目的だけで、他人に使用をさせないで自分の用途に使うということは、標準放送においては不適当ではなかろうかというような考えを持つております。しかしまだこれについてははつきりしたことはお答えできませんが、ただ超短波放送ということになりますと、波長がたくさんありますから、と申しますのは、標準放送の場合には波長に非常に制限がございますので、ある特定の方が特定の専用だけに使うということには、いろいろ公共的に公平に使うという観点から疑議がございますけれども、超短波の場合ですと非常にたくさんの電波がいろいろな用途に使えますので、その場合にはある程度専用に使う、教育放送あるいは宗教放送、そういうものに使つてもいいのではなかろうか。現に外国の例を見ますと、今御質問が出ました教育放送のようなものは超短波放送によつて行われておるようでございまして、一般にいわゆる標準放送では行つていないように存じます。それも大体今申し上げたと同じような考え方から来ているのではないかと考えるのであります。

松前重義日本社会党(右)

○松前委員 私がお尋ねしようと思つていたのはその超短波放送の問題です。これは申請すれば許されますか。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。現在のところ超短波の放送に使うところの何が日本ではまだ全部きれいになつておりませんので、その関係と、技術基準がまだはつきりしておりませんので、その関係を政府としまして今鋭意準備を進めております。この準備ができ次第、申請によりまして超短波関係の放送も処理して行きたいと思つております。今のところでは放送という形で処理できないかつこうになつております。

松前重義日本社会党(右)

○松前委員 いつごろできますか。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。まだはつきりした日にちを申し上げかねますけれども、これには規則その他の改正も必要となりますので、公聴会その他を経て行かなければなりませんので、まだしばらくの御猶予を願わなければならないと思つております。

松前重義日本社会党(右)

○松前委員 今のは今年中ぐらいには大体できそうですか。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答えいたします。できるだけそうするように努力いたします。

松前重義日本社会党(右)

○松前委員 もう一つでございますが、放送局の申請を許可せられるときの条件として、たとえば東京芝浦電気製造の機械だとか、あるいは日本電気製造の機械とかいうようなものでなければ許可になつていない。少しを技術持つたところ、たとえば今の学校だとかいうようなところは、相当な専門家がおりますから、当然設備も持つておる。何も東芝やその他にお願いしたり、そういうところから購入しなくとも十分やつて行ける、そこにたくわえられたる技術の条件を信頼して許可をしようというようなこともあり得るのでございますか。またそういうことをむしろ奨励すべきだとわれわれは思うのだけれども、いかがでしようか。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。ただいまの御質問の点でございますが、放送局なりあるいは無線局の免許の場合に、その使用する機器の製造業者については何ら御制限をいたしておりません。従いまして自分でつくられようと、できておるものを買つてつくろうと、その点はまつたく自由でございます。ただ法律及び規則においてこまかく技術的な条件を規定してございます。その規定に従つて検査官が検査いたしますので、その製造会社の云々については全然関与いたしておりません。

松前重義日本社会党(右)

○松前委員 もう一つ伺います。今度は少し角度がかわりますが、先ほど原委君からお話がありました静岡の問題のみならず、たとえば一県に民間放送が許可されるというようなときには、大体においてそこの地元の新聞社が裏づけになつておるところが多いようであります。そうしますと、その県内におけるいわゆる言論指導といいますか、言論を通じての影響というものは、大体その新聞社の編集方針によつて独占される形をとつて来る、こういうふうなことが考え得るのです。先ほどのニュースの問題を通じまして、取材の仕方、編集の仕方その他によつて影響力がかわつて来るのであります。実はある県のごときは、たとえば汚職問題が出ております。出ておりますが、そこのある県の唯一の新聞は汚職問題を書かない。しかもそれが裏づけしている民間放送では、その汚職問題については放送しない、こういうふうな非常に作為的なニュースの取材がなされておるというようなことを考えるときに、私はどうも、ただいま浜松と静岡の話があつたけれども、一県一つの新聞社の系統に納めるというようなやり方は、これは民主的ではないのじやないか、非常に封建的な態勢をここに植えつけるのじやないか、こういう感じがするのです。これに対してはどういう見解をお持ちであるか。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。ただいまお話の点、非常に私ども参考になる点でございますが、先ほども申し上げましたように、現在の標準放送と申しましようか、普通のラヂオは限られた戸数でございますので、公共の福祉という点から、また電波の能率的、公平な利用という観点から、これが特殊の方の専用的なものになつてはいかぬ、こういう考え方ですべてをやつておるわけでございますから、そういう観点から申しましても、まつたく御説の通り、その点はわれわれ注意して行かなければならぬ点かと存じておるのであります。

松前重義日本社会党(右)

○松前委員 それは注意をされても、かような現象があることについてはどのような見解を政府としては持たれるか。もちろんこれは言論の自由であるから、編集したものには干渉すべからずというのであるけれども、それが一県に二つの放送が許されておるならばそういうことはない。先ほど原委員が指摘したような弊害は起りませんけれども、一県たつた一つ放送局であり、しかもそれが多少色のついたある新聞社が裏づけになつておる。そのような現象が現実に起きて来ております。これは否定できません。そういう弊害がどんどん起りつつあると同時に、近ごろ民間放送があなた方の御努力で方々に許可されて来たけれども、それらのほとんどすべてが今のような傾向を持つものが多い。ことに地方の新聞というものはそういう傾向をもつておる。ですからこういう面について許可の場合に、どういういうな考え方を中心にして許可をしておられるかこれを伺いたい。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。ただいまお話の点につきましては私ども根本的に電波法なり、放送法というもの、そこまで研究しなければ完全に解決は期せられないと思うのでありますけれども、従来民間放送を免許するにあたりましては、今お話になりましたような弊害が出て来ないようにその会社なりの設立関係が一方に偏しないように、各方面の方々が参画をされて、その土地の民間放送のできるようにということよりまして、その経営なり、あるいは放送される番組なりの片寄らないようなものができることを期待して、今までできるだけそういうものであることを望んで、免許だけをやつて参つたわけであります。また一方放送法に倫理規定的な、番組編成にあたつての規定がございますから、これらについての注意は十分に民間放送会社にやつていただいて、いやしくも聴取者からそういうような非難の出ないようにしていただくように、いろいろ御連絡なり御注意もいたしておりますが、民間放送関係を見ましても、放送連盟の中に、最近のうちに、特に番組の編成についての考慮を払つて、いろいろの組織利用あるいは具体的な方法等も研究をしておりますが、なるべく今御指摘になりましたような弊害が起きて来ないように、自律的にやつて行こう、こういう動きもございますので、今御指摘になりましたように、この問題は非常に重要な問題でございますが、政府だけで一方的に考えるべき筋合いのものでもないと思いますので、根本的には先ほど申しましたように、放送法、電波法というものの考え方にも行くかと存じますけれども、さしあたつては自律的の規正ということでその問題は解決できるように、関係者の皆様方の御努力を私も期待しておる次第であります。

松前重義日本社会党(右)

○松前委員 非常に隔靴掻痒の感があるのでありますが、ただいまの静岡、浜松ような例は、非常な適切な例だろうと思います。この間あなたに伺つてみますと、静岡の新聞が相当の力を持つておるので、静岡との協定ができればよろしい、たとえばニュースの場合にしかりである、こういう話である。ところがただいまのような弊害があるといたしますれば、これは一県に二つの放送局を有する場合においては、一つの新聞社のニュースをしいて流さなければならないというような態勢ができ上る場合においては、先ほどのような非常に独裁的なしかも臭いものにふたをするようなニュース放送内容ということが考えられるばかりでなく、現にあるところがある。これは代議士が汚職をやつたとか、政府が汚職をやつたとかいうような問題について、どうしてもこれを出さない。そこ出身の代議士がおるものだから出さない。こういう傾向が現在露骨に出ておる。これはゆゆしい問題だと私は思う。公平でなければならない、公益性な持たなければならないという先ほどのお話については、われわれもほんとうに賛成でありますけれども、実際問題として、これは公共性を持つていない。非常にへんぱな、私の、あるいは一党一派のものであるというような傾向を持ちつつあるのが、現在のローカルな放送です。私はこの問題について根本的に考え直さねばならぬ時期が来ているのではないかと思うのです。従つてこの一例として、ただいまの静岡と浜松放送のごときは、独立して取材の方針によつてニュース編集を浜松なら浜松がやることを、むしろ奨励すべきではないか。そうして独立性、特異性をここに認めさせて、静岡放送の持たない味を出してやるというようなことにしておかなければ、これはすつかり臭いものにはふたをして、国民の目をおおい、耳をおおうことに私はなると思うのですが、これについて具体的にひとつあなた方のお考えになつている措置をお答え願いたいと思います。許可の方針とそれらの弊害に対する対策です。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 ただいまのお話、私どもまつたくごもつともと存じます。特にそういうような一党一派に偏するようなことが起る場合の弊害の除去に対する対策でございますが、これは私どもとしても十分考えなければいかぬと思うのでございますが、また下手をいたしますと政府なり、官なりの言論統制というようなところにも行きかねない問題もございますので、これは非常に愼重を期さなければいかぬ問題だと思います。この問題は私どもとしても、はたしてどういう結論に達するか存じませんけれども、放送法の改正にあたつての一つの大きな課題だと実は考えております。しかし先ほど申し上ましたように、番組編成の自由あるいは言論統制という問題とつながる非常に微妙な問題でございますので、十分各方面の御意見を伺いまして一つの案をつくつてみたい、こういうことで放送法関係の法令調査委員会をつくりまして、今いろいろ研究いたしておるのであります。  もう一つの問題は、免許の方針というお話でございましたけれども、先ほど来申し上げたことを繰返すようになるので御了承願いたいのでございますが、浜松と静岡の問題につきましては、先ほども申し上げましたようにいろいろの事情もあるようで、またあつたのでございますので、しかしこれは荏苒日を過すわけには参りませんので、近い機会に結論を出しまして、審議会の方に諮つて決定をいたしたい、こういつたふうに考えております。

松前重義日本社会党(右)

○松前委員 今のお話で裏づけされる一つの問題があります。というのは言論の自由、プログラム編成の自由、これはもちろん必要であります。ところがその自由を裏づけするものは何かといえば、株式会社何々放送局というものを構成している資本の問題です。その資本構成によつてその自由の方向は決定して来る、こういうことに私はなると思う。そうすると結局金を持つている者が勝ちだというようなことになるといたしますと、これは公共性どころか、むしろ非常に私有的な、私の性格を持つ傾向がある。だから許可の方針の根本問題として、一体株式会社が許可の対象となるか。場合によつては私はそれも必要であるかと思うのです。ラジオ東京とかあるいは中央にある大きなものは、比較的中立性を保つて行かなければならない。しかし地方ではなかなかそうは参らない。ですからそこにどうしても資本構成の問題についての検討が新しく考えられるべきだと思うのです。この点についてはどういうふうにお考えですか。

長谷愼一郵政事務官(電波管理局長)

○長谷政府委員 確かにお話の通り、その点非常に重要な研究課題だと思いますが、もう一つ私ども考えなくちやならぬことは、民間放送と並行してNHKがあることであります。このNHKの番組というものが、最も公共の福祉に沿う、あるいは一党一派に偏しないという放送が期待されまするならば、これと常に聴取者が比べて聞いておるわけでありますから、一般の聴取者の批判によつて民間放送のそういう問題も、間違つたことがあるといたしますならば、NHKの放送に対比されることによつて、これが直つて行くということも私は期待できるじやないかと思います。従いまして民間放送だけのあるアメリカのようなところとNHKのような公共企業の放送だけのある英国のようなところと違つた現象が、日本には現に起きつつございますから、その点をよく両者を置いた利点を十分発揮できるように考えて行くのが、一つの解決策ではないかと考えておるわけであります。確かにお話のように、民間放送を許す場合の企業体の構成内容その他については、十分気をつけて行かなければならぬ問題でございますけれども、現在の法律におきましては、その辺の資本構成の内容までの審査をして、是非をきめるというような形にはなつていないために、ややその点はお話のように隔靴掻痒の感を私どもも感ずるのでありますけれども、全体的には先ほど申し上げましたように、現在の公共企業体と民間放送との両建という線によりましての自然淘汰が、番組の面においても現に行われておると思いますし、将来もその線は大いに活用して行つて、この問題の一つの解決の策とするのが適当ではなかろうかと思つている次第であります。

松前重義日本社会党(右)

○松前委員 大体御答弁で御趣旨はわかりましたけれども、ただいまの民間放送なるものが、NHKの放送との対照においてみずから反省をするというあり方は、私も先ほど申し上げたようにラジオ東京だとか何とかいうような、いわゆる大都市にある大放送企業体というものは、そのような傾向をたどるものであると思うのであります。けれどもまだ文化があまり開けていない地方のいなかにおきましては、先ほど来申し上げたような非常な弊害が起りつつある。これはそんなことまで聴取者自身が考えない。そういうところにこの問題の中心があると思うのです。そこで私は先ほど来申し上げておる許可される条件として、一県一つの放送局あるいはまたそれと連絡をとつたもの、連繋を持つたもの、あるいは資本的に、あるいはニュースその他の立場で連絡のあるもの、経営を一元化したものというような条件がむしろない方がいいのじやないか、あまり企業の経営のことは役所で心配せぬでもいい一じやないか。むしろそれがほんとうの公共性に合う。二つあつた方か、片一方は保守的なもの、片一方は進歩的なもので、両方それぞれ特徴を持つた方がいいのではないか、こういうことも考えながら許可をするとすれば、これはしいて浜松や静岡の場合において、両方を何とか連絡させて云々というようなことは考える必要はない。むしろ切り離した形でやるのが、かえつて民主的な認可の仕方ではないだろうかと私は思うのです。この点については、先ほど来しばしば承つておりますから、御返事は承らなくてもいいのでありますか、こういうことを考えておる次第です。地方における放送も大分認可されて、現在放送をやつておりまするが、これらの弊害を現実に私どもは認めておる。これは新聞の問題も同じだと思うのですが、認めておる。どうしてもここに対立的なものを一つつくるか、あるいはその中の資本構成その他によつてこれにいわゆる中立性を維持せしめる、これこそ私は中立性を具現せしめるべきものであると実は思う。ところが中立性を維持しないものがたくさんある。これを今後のわれわれの課題としておかなくちやならぬと思うのです。早急にひとつ御研究になりまして、具体案をお示し願いたいと思います。

塩原時三郎自由党

○塩原委員 今の松前委員の質問で、何となく静岡新聞というものを明らかにしなければならぬようになつたと感じました。私は、自分の選挙区にあの新聞紙社がある関係上、あの新聞のことはよく知つております。当局もよくおわかりだろうと思うけれども、決して一党一派に偏してなく、ある意味で言うと、商業主義の新聞なんです。ただ新聞社として成績を上げて行きたいということだけのようであります。ですから県知事でもなかなか自分の政策に従わせることもできないし、党としてももちろんです。これは同じ県内のほかの党派の人にお聞きになつてもわかる。臭いものにはふたをするというようなことはないし、今の汚職のことなんかもじやんそ、書いている状態ですから、あの新聞については今松前君の言つたようなことはないと思います。

成田知巳日本社会党(左)

○成田委員長 本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。     午後零時二十四分散会

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