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19回国会衆議院1954/10/29

通商産業委員会木材利用に関する小委員会 第10号

発言数
43
登壇者
11
会派数
3
開催日
1954/10/29

会議録

中崎敏日本社会党(右)

○中崎委員長 これより会議を開きます。  木材利用合理化に関する件について調査を進めます。  まず本件について、政府当局より現在に至る経過などにつき、説明を聴取いたします。通産省軽工業局建材課長前島敏夫君。

前島敏夫通商産業事務官(軽工業局建材課長)

○前島説明員 通産省の方では、経審の方を中心といたしまして、この問題についていろいろ御相談をして、経審の方として案がまとまつておるようでありますから、ひとつ経審の方から御説明いただきたいと思います。

中崎敏日本社会党(右)

○中崎委員長 それでは経審の調整部長の松尾君。

松尾金蔵総理府事務官(経済審議庁調整部長)

○松尾説明員 木材利用の合理化の問題につきましては、かねて当委員会の方からいろいろ御検討の結果につきまして政府の方にお話を伺つております。先般六月に正式に通産委員長名で経審長官あてに、この問題について至急に政府の方でも成案を得るように木材利用合理化推進協議会というようなものをつくつて検討をして、その結果をまた委員会の方にも連絡をするようにというような書面もいただいたような次第でございます。そういうわけで今お手元に資料として配付しております中に、木材利用合理化方策連絡協議会開催に関する件という印刷物がございますが、こういう案文をもちまして、七月に入りましてから次官会議の決定という形で経審部内にこのような名前の連絡協議会を設置をいたしたのであります。その内容等はこれでお読みとりを願いたいと思うのでございますが、木材利用方策に関しまして、そのアラビヤ数字の2のところに掲げておりますようなことを中心に検討を続けて行くために、その協議会の構成は、各省に非常に広範囲にまたがつておりますので、とりあえずその次のページに掲げておりますような関係各省の局長を委員としてスタートいたしたのであります。そういうわけで七月早々にこの協議会の第一回の会合を開催いたしまして、今後の運営につきましてフリー・トーキングをやつたのであります。ただ問題が、御承知の通りに木材利用合理化という対策の範囲が非常に広汎でもあり、また関係各省各方面に広くまたがつた事項でございますので、この協議会の運営につきましては大体三つのグループにわけまして、三つの部会を設置して検討をするように決定をいたしました。その三つの部会の関係は同じく印刷物のその次のページに掲げてございますが、第一に土木建築部会、第二に包装パルプ部会、第三といたしまして燃料部会、この三つの部会をそれぞれ設置いたしたのであります。部会の構成委員及びおもな検討事項もここに掲げておるのでございます。  そういう次第で逐次土木建築部会から始めまして、三つの部会におきましてまずどういう問題をどういうふうに取上げて検討しようかという自由討議から入りましてその案の検討を急いだのでありますが、その結果現在までのところこの三つの部会におきまして今お手元に配付しておりますような方策案の一応の成案を得たのであります。  この内容はまた後ほどお読みとり願えればけつこうだと思いますが、大体におきまして各部会とも各省それぞれのところで木材資源の利用合理化につきまして、従来すでに着手しておる問題、あるいは今後大きく取上げて行くべき問題、それも現在の制度でできるだけではなくして、今後いろいろな行政措置のみならず、一部は法規の改正等の措置を伴うようなもの、あるいはこれにつきまして予算の措置あるいは金融措置というような措置も必要であるようなものもあわせまして、ここにそれぞれ木材利用の合理化方策としまして重要な問題を方針的に打出したわけでございます。  この内容は大体お読みとりを願えると思いますが、問題といたしましては、現在まではこの三部会で、これらの問題が特に重要であるというような趣旨でこういう成案を得たのでありますが、さらに、あるいは木材そのものの生産加工に関する問題とか、あるいは最近いろいろ木材に関するいわば新産業と申しますか、たとえばよく言われております木材糖化に関する事業でありますとか、そういう木材利用の新しい分野も問題としてはあるわけでございます。そういう問題につきましても特にまたこの三部会のほかにそういう問題を取上げることが必要であるというようなことも、実は先般来各方面から言われておりますので、現在まではこの三部会でそれぞれ一応成案を得たわけでございますが、できますれば、ただいま申しましたような問題につきましても、早急に成案を得て、これらの部分の成案をとりまとめて、木材利用合理化方策に関する試案を準備いたしまして、それを何らかの形によつて政府部内の各方面の検討した結果として政府の方針として決定をいたしたいというふうなことを考えておる次第でございます。  案の内容等につきましてもしまたいろいろお考え、お気づきのところがございますれば、承りまして今後それを取入れて方針を整備して参りたいと思います。以上従来の経過を御報告申し上げます。

中崎敏日本社会党(右)

○中崎委員長 次に通産省軽工業局建材課長前島敏夫君。

前島敏夫通商産業事務官(軽工業局建材課長)

○前島説明員 私は今経審の方から御説明がありました木材利用合理化方策に関する部会の中で土木建築部会の方の担当といたしましてここに出席しておるようなわけでございます。こういうふうな閣議決定の案だと思いますが、そういう方向に沿うて政府の方針をきめて行くことも必要だと思いますし、同時に通産省といたしましては、具体的ないろいろな施策を少しでも実施に移すことが重点でありますので、そういう面から、たとえばそこの木材利用に関する節約の事項の中にあげております項目の中で、メタルフオームとかあるいは鋼管足場等の新しい利用が起つておりますので、そういうものに対する融資の面とか、そういう点はその後非常に努力いたしまして、銀行等ともいろいろ相談をしておるわけでありまして、そういう面からいろいろ推進をするように努力しておつたわけであります。なおコンクリート・ブロツクとかあるいはリブラスの問題、それからドリゾール・コンクリート・ポールの問題、あるいは石綿スレート板の問題、こういう点についてもそれぞれの企業をできるだけ推進するように金融あるいは技術面の指導に努力いたしておりまして、そういう面から個々の具体的な問題として取上げて、できるだけの手を打つておりますが、金融面とかその他の面でもなかなかむずかしい問題が相当ありますし、努力いたしました割合にはまだ効果が上つておらない状態でございまして、徐々にそういう方向をとつていろいろ努力を続けておるわけでございます。

中崎敏日本社会党(右)

○中崎委員長 次に石炭局生産課長種田君。

種田徹郎通商産業事務官(石炭局生産課長)

○種田説明員 生産課長の種田でございます。御承知のように石炭鉱業においては、坑木というものは食糧のようなものでございまして、私の方では年間約一千万石以上、一千二、三百万石を使用しておる現状でございます。私らの方も木材資源の合理化という面から、単に坑木を必要だから使うというのみならず、これを有効に使うという面から坑内を鉄化いたします方途を講じておるのでありまして、坑木の使用も年間大体石当り〇・二三くらいが原単位でございましたが、二十八年度においては〇・二二くらいの石当りの使用に減少しております。さらに今年といたしましては、石炭鉱業の御承知のような不況も手伝つておると思いますけれども、現在までの使用実績と申しましては、〇・一八石くらいまで下つております。すなわち一斗八升程度にまで坑木の使用実績が下つております。従つてそれにかわるべき鉄化、御承知のように坑木にかわるべき鉄柱を利用しておるわけでありまして、それの使用が上つたという意味ではまたございませんが、大体坑木が合理的に使われて来た。というのは鉄柱と坑木とをコンバインして、それを合法的に使うという方法をやつておる結果が、そういうふうになつたという一面があると思います。さらに御承知のように、坑木の防腐その他を実施しておりまして、できるだけ坑木の寿命を長くするというような方法をもちまして、坑木の使用の節減をはかるための合理化をしておるというような状態であります。  以上が石炭における概括的な坑内の坑木の使用の状態でございます。

中崎敏日本社会党(右)

○中崎委員長 次に建設省住宅局の建築防災課長村井君。

村井進建設技官(住宅局建築防災課長)

○村井説明員 建築の関係について御説明申し上げます。  一般用材の需要部門といたしましては、建築の需要部門は非常に大きいのでありまして、いろいろ林野庁その他で推計されておりますが、私の方の推計を申し上げますと、年間に大体木造建築は一千万坪の新築、増改築が行われております。小さいものは漏れておりますが、大体一千万坪以上ということになつております。坪当り原木にいたしまして約四石が標準と考えられますので、そういたしますと四千万石の木材を使用しておるわけでありまして、非常に大きな部門であります。私の方の住宅局といたしまして、この木材を節約するというような意味のほかに、防災とかあるいは建物の耐久性といつたような面からいたしまして、できるだけ木造建築を少くいたしまして、いわゆる不燃建築をふやしたいというような考えをもちまして、従来とも努力をいたして参つたのであります。ただいまのところ公営住宅法によります公営住宅につきましては、大体戸数の三〇%くらいを不燃建築で行うというようなことでやつております。それから住宅金融公庫から融資いたします住宅につきましても、計画といたしましては三〇%内外の計画をいたしておりますが、何分にも耐火建築の方が高くついて参りますので、計画通りにはなかなか参りませんで、昨年度の実績は戸数の一七%までがこの耐火建築でやつておるというわけであります。そのほか建築基準法におきまして、防火地域の制度その他一般不特定多数の公衆用建築物等につきましては、前の市街地建築物法に比較いたしまして、規定を少し厳重にいたしまして木材の許容範囲を狭くいたしました。その結果いろいろ問題がございますが、だんだん一般建築につきましても不燃建築が増大しているというような次第でございます。戦前の統計によりますと、大体建築物総体の七、八パーセントが不燃建築であつたわけでありますが、最近は増大いたしまして、一四%程度まで上つて参つております。さらに一般建築を単に基準法で制限するというだけではとうていまかない切れません。昭和二十七年に耐火建築促進法という法律が衆議院の方の御提案によりまして成立いたしまして、爾後わずかでございますが、防火建築地帯の中における耐火建築に対しまして、多少の補助をするようにいたしました。その結果防火地域という制度について——それもかつて促進法が制定されます前は全国で九都市しかなかつたのでありますが、現在におきましては五十六都市、さらに最近予算が非常に減つているのでありますが、その指定を希望されます都市が非常にふえておるというような状況でございまして、予算の関係からむしろ私の方では押えているようなわけでございます。最近の傾向といたしまして非常に目立ちますことは、小さい建築で不燃建築が行われておる。これは耐火建築促進法の施行にあたりまして、でき得るだけ安い耐火建築をつくつて行く、そういつたような建築につきまして極力指導に努めました結果が出ておることと思います。大体今まで坪当り十二、三万円かかると言われておりました耐火建築が、大体六万円程度でできるというようなことを、方法論でなく実証いたしたわけであります。そういつたようなことから耐火建築をつくる都市がだんだん増えているということは非常にけつこうなことであると思います。しかしながらまだまだ黎明期でございまして、将来もつと努力をしなければいけない。私の方といたしましては、さしあたり三〇%まで不燃率を引上げたいということで努力をいたしておるのであります。それがために政府の資金その他もずいぶんかかると思います。来年度の公営住宅につきましては、構造としてではなく少し仕上げの質を落しまして、安くできる耐火建築を考えまして、公営住宅は全部耐火建築でやつて行きたい、こういうようなことで予算要求をいたしまして、目下大蔵省とも折衝中でございます。私どもとしては耐火建築はできるだけ安いものをつくるということに努力をいたしておりますが、しかしまだ当分の間は木造と太刀打ちできるような価格にはなり得ない。そのためにやはり何か助成の措置がいるのじやないかというようなことで研究している次第でございます。以上簡単でございましたが、御説明申し上げました。

中崎敏日本社会党(右)

○中崎委員長 次に常繕局営繕計画課長小林君。

小林清周建設技官(営繕局営繕計画課長)

○小林説明員 国の建物につきまして、簡単に木材の利用合理化についての研究結果を申し上げます。大体国の行政機関の建物は七百万坪ございます。そのうち現在約一〇%のみ耐火構造でございます。私の方といたしましては、木造を耐火構造に切りかえたい。しかし現在の国情をもつてしては一朝一夕にはできませんが、新しい予算では木造はむしろやめていただきたいというふうに大蔵省も考えております。それで衆議院で御提案になり通過いたしました官庁営繕法では、その点がよく盛り込まれてございます。今まで出ております建築基準法は、国民の建築の最低線を示したものでございますが、国の建物は耐火度をさらにこれより上げなければならないという根本法則によりまして、防火地域におきまして、準防火並びに未指定の場所ではおのおの率が向上しております。しかしこの中で今一番脱けておりますのは未指定の場所でございますが、未指定の場所は、官庁営繕法では千平方米以下のものはモルタル塗りでよろしいということになつております。しかしこれではいけない。やはり国の建物は耐火構造にしなければいけない。未指定の場所といいましても、相当ございます。この地域も耐火構造にすべて切りかえていただきたい、こういうふうに考えておりますことが一つ。  それから各官庁を見ますと、地方官庁は二百坪から百坪の建物が非常に多うございます。これらの建物はみなおのおの大きな地所を占めて、大体平均延坪で三倍以上の敷地を占めております。これは非常にもつたいないわけでございますから、極力これらの建物を糾合いたしまして、少くも千坪以上の耐火構造の建物を建てて敷地を節約する。こういうことになりますと、木材資源の非常な利益にもなりはしないかという合同庁舎という問題と、未指定地域の耐火度を上げるということ、これを官庁営繕法の改正としてぜひ通過させていただきたいというふうに部会では申し出たわけであります。部会では御賛同を得まして、私どもといたしましては着々準備をいたしております。大体現在までの調査状況はこのようなことでございます。

中崎敏日本社会党(右)

○中崎委員長 次に林野庁林政部林産課長田中君。

田中重五農林技官(林野庁林政部林産課長)

○田中説明員 私の方はただいま調整部長のお話のうちのあとの部分で御説明がございましたように、林産物の生産加工の部面での利用の合理化をまずはからなくちやならない。木材の利用合理化と申しますのは、単に代替品を奨励するということだけではないのでありまして、森林は利用されるために育成されているわけでございます。木材そのものの利用の過程において、これが合理化をはからなければならないということが先行すべきであるというふうにも考えております。現在木材は、その生産の過程におきましてきわめて大きなロスがございます。非常に原始的な生産方法によつておりますために、それが製品の形で出て来る前に非常なロスがございます。それをできる限り排除し、歩どまりを高めるために、運材方法の面でこれを極力機械化することを進めて行く、そのための融資等をぜひ考えたい。またそういうようにいたしましても、なおかつ相当な林地における廃材が残るのでありまして、立木の伐採量を年に一億五千万石と考えますと、大体三千万石に近い程度の廃材が林地に残つている。これはパルプなり、繊維板なり、ホモーゲン・ホルツに利用し得るような企業が可能になるような措置をぜひとも考えて行きたい。さらにそういうふうにして生産されました丸太が、今度は製材なりあるいは合板その他加工されて行く過程においても、またそこに相当のロスがございますので、そういう加工の機械の近代化をはかるということで、でき得る限りその製材加工歩どまりを高めて行きたい。さらにまたそういう丸太が加工される過程における腐敗、そういう面における防腐の措置を極力とつて行くというようなこと。さらに今の加工製材過程において当然出て参ります廃材、そういうものの利用の大いなる促進をはかつて行きたいということ。さらには現在最もやかましく言われているところの、不足する針葉樹のかわりとしての広葉樹を大いに利用する。その利用するためには現在なお未利用林としてすぐ今間に合わない状態にございます。それの林道の開発によつてこれを大きく利用する。針葉樹のかわりとして使つて行くための林道の敷設費の融資その他の措置を極力とるというようなことを包含した生産加工部面における木材の利用度の向上ということを考えております。そういう措置について経審の利用合理化方策の中に極力織り込んで行つてもらうように進めております。

中崎敏日本社会党(右)

○中崎委員長 以上で説明を終りました。質疑の通告がありますから、これを許します。齋木重一君。

齋木重一日本社会党(左)

○齋木委員 林野庁並びに国鉄に伺いたい。枕木の問題ですが、今盛んに針葉樹と林野庁の人も言われておつたけれども、ひのきの枕木がどんどん出ております。これは大体において木曽御料林から出るということをほのかに聞いておるのですが、これが木材市場におけるひのき材の販売価格に大きく影響している。デフレ政策からいいましても、実にゆゆしき問題だと私は思つているのであります。これは御存じないかも存じませんが、名古屋方面の枕木製造業者を見て来ればわかるのであります。現に枕木は全部ひのきでやつている。針葉樹の問題からこれを広葉樹に切りかえて行くといいますが、切りかえて行くんじやない。こんなものは当然できるはずなんです。これをひのきばかりでやつているから、ひのき材の高騰ははなはだしいものがあります。こういうことは林野庁その他においても御調査になつているのかどうか、まずこの点をお聞きしたいのであります。

田中重五農林技官(林野庁林政部林産課長)

○田中説明員 今の木曽ひのきを国鉄のまくら木に使用するということにつきましては、これはむしろ国鉄当局から詳しい事情を聞いていただくのがよろしいかと思います。現在国鉄といたしましては、針葉樹の不足ということから極力広葉樹、特にぶなを防腐することによつて使用するという方向に相当進んでおるということは、私も存じておるのでありまして、ぶなが防腐されて使われる場合には、最もその耐用年数が長いという点で、結局コストの面からも安いということで、国鉄では極力奨励しておるようであります。ただ現在橋梁用まくら木なりあるいはポイント用まくら木なり、そういうものに使用しておりますが、そういうものであつて特にガードその他に防腐剤の悪影響が及ぶことを避けるために、特に針葉樹としての耐久性——未加工であつてその耐久性の高いものということで木曽ひのきあるいはひばというようなものが使われておることも事実でございます。木曽ひのきはそういう用途にも使われてはおりますけれども、しかし本来木曽ひのきの用途と申しますのは、ぜいたくな建築材あるいは神社仏閣、そういつたものに慣習的に使われておるのでございまして、従つてまくら木に使われているから特に値段が上つておるというふうにも言えないのでございます。木曽ひのきは木材中の、何と申しますか特に貴重な材であつて、以前から価格は相当に高いのでございます。建築材にいたしましても、またまくら木にするにいたしましても、ほかの場合よりは高いのでございます。これがさらに高くなるというようなこと、それがまくら木の手当のためにそうなるというふうにも考えられないのでございます。その点売払い方法の面では、特に適正な価格になるように努力いたしております。

齋木重一日本社会党(左)

○齋木委員 ただいま御説明になりましたが、私どもはそう考えていない。ひのきをまくら木にするのは、大木よりも中丸太以下のものを盛んにまくら木用として払下げをやつておるのかどうか知りませんが、各駅に積んであるまくら木を見ますと全部ひのきであります。これらは国鉄公社が希望するか。また一面国の財政で、官有林としての払下げの価格を維持するために、特にひのきの価格を維持せんがための方法として、ひのきの払下げをしてこれをまくら木に使用させる、そして一般の市場においてのひのき材の高騰を来しておるというふうにも考えられるのであります。どだいまくら木というものは節があつてもいい。だから中丸太以下のものがまくら木になるのでありますが、節のないところは上材としてとつて、しんをまくら木にしてカバーして行く。そして節のないいいところは高く、これを何倍かに売つて、しんのあるところだけをまくら木にやつて行つても十分に採算がとれるので、この木曽ひのきの払下げ問題について、私どもは非常な疑いの目をもつて見ております。それらについて広葉樹を転換して行くということは、木材利用に関し、またわれわれが木材防腐法案を審議するにあたりましても、十分こういつた木材の耐用年数を保持せんがための木材防腐法案が成立されたものと私は考えておる。またその審議にあたつても、それを趣旨としてやつておるわけなんです。要するに国土保全のために、木材の濫伐を防ぐということが根本的な問題でなければならぬと私は思うのであります。それから出発しますと、国自体が国有林のひのき材をどんどん払い出して、しかもそれを高く、またまくら木によつてその価格を維持せんとするがごときことをやつておると私どもは聞いておる。これらに対しては、私どもは十分考える必要があると思うのであります。林野庁の今の御説明では、私どもは納得が行かないのであります。

田中重五農林技官(林野庁林政部林産課長)

○田中説明員 今お話のございました木曽ひのきの価格を高くするために、まくら木に処分しているということは絶対にございません。国有林の側から申しますと、木曽ひのきをまくら木に使うようにという意味で販売しているのでは絶対ございません。これはもつぱら国鉄の側からの希望によるものでございます。

齋木重一日本社会党(左)

○齋木委員 国鉄の側から希望があつたというが、需要者側から要求されるならば、いかなることがあつても、国土保全のための線を切つてでも払い下げて行くという観点で払い下げるのかどうか。

田中重五農林技官(林野庁林政部林産課長)

○田中説明員 木曽ひのきの現在の伐採量は、大体名古屋営林局と長野営林局の両方で、立木伐積にして三十万石の程度のものじやないかと考えておりますが、とにかく木曽のひのきと申しますのは、これは日本国民といたしましても最も貴重な財であり、これを永久に国民の福利のために消費して行くというために、永久にこの蓄積は保持しなければならないと考えておりますので、特にこの木曽ひのきの伐採につきましては、その蓄積とその生産量、そういうものとにらみ合せまして、慎重な経営のもとに伐採しているのでございます。この木曽ひのきの蓄積に対して過伐しているということは、これは全然ございませんから、御了解を願いたいと思います。

齋木重一日本社会党(左)

○齋木委員 鉄道が自主的にそういうことを申し入れて来たので払い下げをするというような御答弁のようでありますので、それでは国鉄公社の建築課長かなんかを呼んで聞くことにしたい。これは大きな問題であつて、私どもも三十年来木材のことについて苦労をいたしております。だから木曽ひのきとか、けやきとか、これは高級材としては大きな役割を占めていることもよく存じております。そういう面からいたしまして、木曽ひのきのまくら木に払い下げの問題については看過することのできないことを、先般も名古屋において私どもは調査して来たのであります。建築用といたしましても重大な影響を来している問題でございまして、これらに対して私どもはもう少し掘り下げて研究いたしたいと思うと同時に、林野庁の御説明の鉄道から要求があつて払い下げをするということも、一応国鉄公社の方から聞きたいと思います。委員長から国鉄公社の方へおかけ合い願いたいと思います。

中崎敏日本社会党(右)

○中崎委員長 それでは、今鉄道関係の方面も手配しておりますが、時間の関係でもし間に合わぬようでしたら、この次に呼ぶことにしたいと思います。

永井勝次郎日本社会党(左)

○永井委員 木材資源の利用合理化の方策、立案の中心をなしております経審の関係でちよつとお尋ねいたしたい。この木材資源利用合理化の性格、どういうところに重点を置いて、どういうところに今後作業を進めて行かれるのか、その点を明らかにしていただきたいと思うのであります。それは木材の資源の消費量を少くするために、いろいろな代替品の利用を促進するというような点に重点を置いておるのか、木材そのものの利用の合理化というものを強化して行く、そういう点に重点を置きながら、荒廃している日本の林野の蓄積を増強する過程における一つの方策、それが完成した後における方策というような、遠い展望を持ちながら、この作業を進めて行こうとしておるのであるか。取組んでおられる今後の作業の性格について一応伺つておきたい。

松尾金蔵総理府事務官(経済審議庁調整部長)

○松尾説明員 ただいまお話のございました点は、究極といいますか、広い展望のもとでは、やはり木材資源なり森林資源の過度の伐材を抑制しながら、資源の愛護と申しますか、そういうところをやはり大きな目標としては置かなければならないことは当然であろうと思います。ただこの木材利用合理化という当面の方策といたしましては、現在使用されております木材につきまして、できるだけその節約をはかり、また当然木材でなければならないもの、あるいは木材を使うことの方がいろいろな意味から適当であるというようなものにつきましても、その利用方法についてやはりもつと合理化をし、その費用の節約をはかられる部分もあるのであるというような見地から全般的な問題の検討をしておるというふうに御了解を願いたいと思います。

永井勝次郎日本社会党(左)

○永井委員 木材の利用合理化の問題を一つぽんと取上げてそうして作業を取組んで行く、木材の利用合理化という一つのテーマだけから見ましても、こういうふうに相関連するところが非常に深い。今齋木君からもお話のありました通りに、一方で代替品によつてまくら木の消費量を少くしようとしている一面、ひのきのまくら木が使われておるというようなちぐはぐな条件も出て来ておる。こういうようなことで、この問題一つ取上げてもたいへんなんですが、今まで木材の利用合理化というような問題が、こういうふうに総合的に取上げられなかつたということ自体が、非常にこつけいなほど盲点であつた、こう思うのでありますが、この問題を取上げるにつきましては、やはり国土計画なり、あるいは日本の経済自立計画なり、広く経済の計画というものが基盤になつて、その基盤の上に木材の合理化というような問題が取上げられて行つて初めてこれが効果を持つて来るのであつて、そういう基盤を持たないで、木材の合理化だけぽつんと取上げてどういうふうに作業を取組んで行つても効果が上らぬではないか、こういうふうに考えるわけです。そういう一つの基盤を持たないで木材の合理化という問題を取上げて行くというときには、その取上げた効果をねらうための一つの特殊な条件というものがやはり考えられていなければいかぬ、あるいは時間的に、あるいは合理化のプログラムというものが組まれていなければいけないと思う。木材資源が相当涵養されて蓄積されたときには、こういうふうに移行して行くのだ、そういうプログラムがつくられていなければいけないと思うのですが、こういう木材の利用の合理化の背景なり、国土計画なり、計画経済なり、そういうものの基盤はどういうふうに考えているのか。それから木材の利用合理化というものをどういう一つのプログラムのもとに組まれて行こうとするのであるか。こういう点をひとつ伺いたい。

松尾金蔵総理府事務官(経済審議庁調整部長)

○松尾説明員 ただいま御指摘のございました点は、きわめて重大な問題であることは、私どもも十分承知いたしているつもりでございます。木材資源の利用合理化ということで、利用の面だけを取上げて行つてそれで済むというふうにはもちろん考えておらないのでございますが、まだそういう全体的な木材資源の育成、あるいは国家の全体の資源の育成というような見地は——全体的に、たとえば国土の総合開発でございますとか、あるいはもつと基本的な問題になりますれば、資源調査会等でいろいろ日本の国土資源について基本的な問題を検討しておるわけでございます。そういう点は、たとえば現在国土総合開発というような見地から、その中には当然木材資源の開発あるいは保全育成というような問題も入るのでございますが、問題がきわめて重大であり、また広汎にわたり、基本的な問題でありますだけに、そういう問題に携わつております経審の部内では、計画部で総合開発の問題をやつているのでありますが、まだ最終的な成案というところまでには到達していないようであります。ただ今のところ一応試案的なものとして、これは木材資源だけではないのでございますが、ただいま御指摘のございましたような基本的な全体的な問題として検討を進めているような次第でございます。ただここで取上げました点は、先ほど来申し上げましたような木材の資源の利用合理化という見地から、この問題を現在関係各省で実施しておりますもの、今後さらに大きく取上げて行かなければならないもの、そういう面から取上げておりますから、ただいま御指摘のように、これだけで十分である、これで十分の成果を上げ得るというふうに必ずしも言い切れない点があると思います。それらの点は全体的の問題として今後の検討にまつて行かなければならないというふうに考えているような次第でございます。

永井勝次郎日本社会党(左)

○永井委員 森林に対する価値の批判の問題についても、ドイツのように、国土の保全あるいは資源の確保というような消極的な面の考え方と、ソ連のように、森林はもともと利用するためにあるのであるから、この利用を最大限度に発揮できるような諸条件を整備することが正しいのである、こういうふうな積極的な森林に対する考え方と、こういうふうに真正面に対立しているのであります。これはやはりその国の持つ森林資源の量の問題、質の問題も関係して来るでありましようけれども、そういうふうな一つの考え方もある。日本のように国土の七割に近い林野面積を持つておつて、この国土をどういうふうに利用するかという基本的な立場に立つて考えて参りますときには、単に利用を節減して行けばよいのだというような消極的な面でなしに、七割の林野面積を最高限度に——土地利用区分の上から林野の最終的な面積がきまれば、その最終的な面積の上に立つて森林資源をその中でいかに積極的に、果敢に、強力に増強して行くか、こういう面を推進しながら、そのプログラムとして、過程における節約の時期もありましよう、あるいは大いに活用しなければならぬ時期もありましよう、そういうプログラムがちやんと組まれて、その上で木材の高度な利用というような質的なものを置いて行くということが必要ではないか。そういうふうなことで、現在ただ単に項目を並べて三部門にわけてぽんとつき出しても、これは効果が上らぬのじやないか。だからこの次にはこの前提条件をひとつ吟味していただいて、こういう前提条件のもとに、現在の木材利用合理化は、この限度においてこういうプログラムで利用の合理化を推進するのだという出発点をはつきりしていただかないと、今後審議する上に、われわれまた同じような問題を繰返して行かなければなりませんから、この計画の策定の前提条件というものをまずきめていただいて、出発点を明らかにして、その上に立つてこの方策を同じ条件の中で論議ができるようにひとつ案を整備していただきたい。お願いいたします。

松尾金蔵総理府事務官(経済審議庁調整部長)

○松尾説明員 ただいま御指摘のございました点は、この利用合理化という点をただ当面消極的に進めて行くだけでは十分効果が上らぬではないかというきわめて重要な御指摘であると思います。確かに現在まで検討しておりまする合理化方策案というのは、そういう意味ではいわば消極的な当面の対策というようになつておると思います。もちろんこの方策を検討いたします一番最後の段階では各省の関係の者が集まりまして、自由討議をした際には、現在の木材資源の状況、よく言われております過伐の状況等を数字的に相当議論をし、検討をいたしたのであります。もつともその数字等は的確、正確な数字をつかむことは非常にむずかしい点もあつたようでありますが、要するに、全体的に見て過伐であるという状態は争えない事実のようでございます。そういう点につきまして、当面取急ぎ、いわば消極的ではあるかもしれませんけれども、こういう合理化方策でまずスタートしなければならないというような意味で検討いたしたつもりであります。御指摘のような点も、今後この問題にさらに積極的な、いわば筋金を入れる意味からいいまして当然検討しなければならない問題であります。当初に申し上げましたような意味で、全体的な国土の総合開発でありますとか、そういう観点から全般的な問題の検討を進めて参りたいと思います。

中崎敏日本社会党(右)

○中崎委員長 次に笹本君。

笹本一雄改進党

○笹本委員 審議会の構成につきましては各省の関係者が入つてりつぱなものができたということであります。この合理化問題が起きたということは、申すまでもなく、今永井先生もおつしやつたように、資源の愛護もありましようし、国土の保全もありましよう。あるいは文化の保全という問題、あらゆる観点から木材利用問題が起きていることは、皆さん御承知の通りでありまするが、そういう遠大なことはさておきまして、実際の合理化問題、今建設省の住宅局の局長さん、また営繕局の局長さんのお話を聞いて、私は非常に力強く感じたのであります。その意気でひとつ徹底的に木材の利用節減ということをやつていただきたい。ここに出ておりまする中で、この前にも問題になつておりましたが、ダンボールあるいは堰板の問題、あるいはまた足場材の問題というようなことがここに出ておりまするが、これらは昨年私が欧米をずつと見て参りましたときに、こういうものは向うでも全部利用しておつて、しかもそれによつて非常に危険度も少い、美観もいい。当然これは日本でも使うべきである。これはどうしても民間で使う前に、国家の予算でやるものに対しては、率先して営繕局の方でまず範を示していただきたい。ダンボールといいましようか、あるいは足場材といいましようか、これはこの前の小委員会でいろいろ説明を聞きますると、たいへん経済的であり、危険度も少い。これによるところの堰板問題なんかは、セメントの節約においても量の一割を節約できるというようなことであります。こういういいことがあるのを、いつまでもほうつておくというのは、やはりこれを使用する方の人たちは経済関係でできない。しかしこれは貧乏人の考えであつて、その場の経済でありまするが、長くこれを使用すると非常に経済的にプラスされるということは、これに関係しておる営繕局あたりではすでに研究しておると思うのでありまするが、こういう点において、ひとつ積極的にこういうことを打出して現実にやつてもらいたい。ダンボール、包装材の問題なんかもこの前の小委員会で大分問題になつておりましたが、これは専売公社等において、これを使えば非常にいいということはわかつておつても、業者の失業が出て来るというようなことになつておりますが、堰板なんかでも問題が起きて来るでしようけれども、その後最近の市場の状態なんか見ておりましても、野菜その他を運ぶのに今まで俵だつたものが今は木材が使用されておる。仕事はどんどんふえておる。でありますから、こういう点において特に政府の予算でやるようなところにおいては、それの請負の方の関係に対して、その使用の面についてひとつ積極的にやつていただきたい。なおまた坑木であるとか電柱であるとかについても、木材以外の他のもので、しかも非常に永久的に保存もできるというものを研究され、どんどん指導されて、それをやつて行つてもらうといういうことになると、自然に国土の保全とか治山治水の関係からいつても非常にいい。いくら物を食つてもそのまま出て行つたのでは何にもならない。そういうものが出て来れば自然に節減される。使う方をほうつておいて、伐採をどうしろとか、濫伐をどうしろと言つても、使う方を野放しにすればどんどん出て行く。非常に至難なことでありまするが、これはさいぜん永井先生のおつしやつた通りに、国策として大きな問題を打立てて行く上においては、どうしても使う方から指導して行く。しかしこれにはいろいろ既成の業界の育成の問題もありましようが、そういう小さいことにこだわつておつたんでは、日本のすべての革新ができて行かない。幸いにして今こういう合理化の問題が国会においても輿論が起き、国民の中においても経済が伴えばこれをやつて行きたいという声がたくさんあるわけであります。なおこれに対しましては坑木の関係、あるいは電柱の関係というようなこまかい問題についていろいろお尋ねしたいのでありますが、時間がないので省きますけれども、根本の目的は合理化です。積極的な大きな問題もいろいろありましようけれども、それよりも先に使う方に向つてこれを合理化して行けば、治山治水も何も解決する。片方の、上のことばかり言つておつても、使う方をやつて行かなければ何の意味もない。ひとつ営繕局長、住宅局長はもちろんのこと、各関係局長とも談合してもらつて、次の委員会ではこの面についてどういう方策をとり、どういう指導をして行くかということを、今度は一問一答ではつきり拝聴したいと思う。また役所に建材課という課ができておる以上、建材課長もこういう木材の合理化問題には大なる責任があると思う。こういうメンバーの人たちによつて木材の合理化がここ画然とできて、あなた方にしても将来においても、自分の在職中にこうして日本の再建に寄与したということになれば満足ではないでしようか。この際積極的に合理化に邁進していただきたい。そういう意味におきまして次の機会に、今度は実際の問題について詳細なことを拝聴したいと思いまするが、私はこの合理化問題の核心に全力をあげてやつていただきたいということを要望しまして、私の質問を終ります。

中崎敏日本社会党(右)

○中崎委員長 伊藤君。

伊藤卯四郎日本社会党(右)

○伊藤(卯)委員 時間がございませんから、一、二点だけ簡単にお伺いしたいと思います。  木材使用の節約について徹底的に合理化をやるということで、広汎な関係の幹部連中をもつて組織されてあるということは私非常に同感であります。しかしただそれだけで回数を重ねておつても、どこへどのように結論を出すのかということになると、なかなか困難じやないか。ついては、やはりこれを法律化するということを一つの目標としてやられることが、最も権威のある結論に達するのではないかと思う。ついては、ここにお配りになつた中に、木材利用合理化推進に必要な法律事項ということが連絡協議会で取上げられておるようですが、法律化するということについての大よその見通し、大体いつごろまでにそこに持つて行くつもりか、こういう点について、大体のお考えがあるだろうと思いますから、それをお聞かせ願いたい。

松尾金蔵総理府事務官(経済審議庁調整部長)

○松尾説明員 先ほど当初の御説明にも若干触れたと思いますが、こういう合理化方策を進めて参ります際には、現在の施行されております法律を改正しなければ、その実施が確保できないというような点が幾多あるのでございます。御承知と思いますが、たとえて申しますれば、建築基準法でございますとか、あるいは官庁営繕法でありますとか、あるいは住宅で申しますれば住宅公庫法というようなものにもやはり手を触れて行かなければいけないような点もあるのであります。これらの点は、この合理化方策の案の中には、一々法律の名前をあげ、あるいはこういう法律をいういうふうにするというような表現は特にとつておりませんけれども、こういう方策を審議いたします際には、当然そういうことを頭に置いてその法律の担当部局、あるいは省におきましては当然そういうことを前提として頭に置きながら、この方策をきめていただきたいと思つております。従いましてこういうことが正式に政府の方針として最終的に確定いたしますれば、できるだけ早い機会にその法律の点も国会に御審議をお願いするような程度になるというふうに考えておる次第でございます。

伊藤卯四郎日本社会党(右)

○伊藤(卯)委員 私が法律化の問題を特に強く要望するのは、御存じのようにあの敗戦後都市計画あるいは建物などについて相当今取上げられておられるような点等と真剣に実は取組まなければならない。それは欧州各国の状態も御存じだと思うのです。そういう点から見ても、こういう海の中に突出した島国であり、しかも森林といつたところで切ればすぐなくなるような、こういうところにあつて、そういう点が真剣に取上げられなかつたことは非常に時期おそしなんです。というのは、たとえば都市計画などの場合においてもまるでマツチ箱のようなものがどんどん先に建つてしまつて、それで今度はあとは都市計画をしようと思つてもなかなかそれがじやまになつてできない。さらにまたその後の公共的なあるいは公営的なものなど、当然これは小さくても鉄筋とかあるいは鉄筋セメントあるいはれんが、そういうものによつてつくらるべきものであるにもかかわらず、しかも国が補助金を出し、国がつくる、そういうものについても依然として相当大きなものがみな木造建でつくられておることは御存じの通りです。何ら具体的にそういうことが今建築の上に現われておりませんことは申し上げるまでもないと思います。こういうことが審議されて、ある反面において依然として現実的には今申し上げたようなことでちつともこれが具体化していない、これはまことに残念である。そういう点から、この法律によらずんばもはやだめであるということを深く考えるので、これを私は強調してお尋ねしておるわけであります。この法律等の問題については、至急ひとつ具体的なものをわれわれの審議に出してもらいたい。ついてはこの資料を見ますと、れんがやセメント、そういうことの問題は入れてありますけれども、鉄筋等の問題——鉄筋といえば大きな建物のように常識的に考えやすいのであるが、私も大分昔の話ですけれども、欧州各国をまわつたときも見てみますと、きわめて小さなものにもやはり鉄筋コンクリートというようなものでいろいろつくつて、将来への備えをしておるようです。日本の場合になると、そういう点にはまだ書物なんかにも現われていませんが、具体的にはあまりなつておらぬようです。だからたとえば一例をあげると労働会館というか、あるいは公民館というかいろいろそういうこまかいものが全国にたくさん建ちつつありますけれども、労働会館などを見ましても、やはり木造建が非常に多い、これにやはり国家が何するものについてもそういう状態です。私はこういうものこそやはりむしろ範を示す意味において、この鉄筋セメントあるいはれんが、そういうものについて、政府のやるものについて範を示すというようなやり方が一番民間に与える推進力として大事ではないか、そういう点について具体的にまだ現われておらぬのであるが、大体今日までどのようなお考えでおられたのであるか、法律がなくてはやれぬということもあるが、法律がなくてもやはり指導の上でやれると思う。そういう点についてどういうお考えであるか、それをひとつ……。

松尾金蔵総理府事務官(経済審議庁調整部長)

○松尾説明員 ここに御参考までにお配りしております合理化方策案には、基本的な問題を方針としてうたい出しておりますので、特にコンクリート建物云々というような表現は表向きにはあるいは十分出ていないかもしれませんが、たとえて申しますれば、防火地域の問題でありますとか、耐火構造の問題でありますとか、そういう意味からやはり当然現在の木造一点張りに片寄つたような建物について、ただいま御指摘のありましたような点は十分頭に描いてこの方針を作案したつもりでございます。ただ御承知のように、一般の建物につきましてはいろいろな経済的な要因でありますとか、あるいは政府関係のものでありますと予算の関係でありますとか、そういう制約はやはり若干今後も伴つて参るだろうと思います。従いまして一挙に理想的なところまでその問題を解決して行くということはいろいろな事情で多大の問題があると思います。そういう方向にできるだけの努力をするという気持はこの方策案の中にも十分私どもの気持としては盛り込んだつもりでございます。そういう点、また具体的な問題につきましてはそれぞれ関係の各省がお見えになつておりますから、また補足的に御説明をお願いしたらよろしいのではないかと思います。

伊藤卯四郎日本社会党(右)

○伊藤(卯)委員 時間がありませんからもう一点だけにしておきまして、次会に少しまとめて意見を述べながらお伺いしたいと思つておりますが、御存じのように日本の鉄の問題についても相当過剰しておるので、私がさつきからお尋ねしておるような点について、やはり鉄使用なんということについても他と比較して耐久力の上から行けば相当安くあがつて行くということを専門家にも相当聞いておるのでございます。こういう点もひとつ将来のために十分御研究願いたい。それから民間でもやはり従来のように木材をむちやくちやに使つて行つてはいけないというような点等から、相当合理化というか、節約等もして行かなければならぬということも、よりより自主的にそういうことがやられておることもわれわれ聞いて喜んでおるのですが、そこで問題は、そういうものについて政府が、こういう自主的な政府の方針に協力して行こうという考え方でやつておるものについて、行政上の便益というか、あるいは資金上の協力というか、そういうことについてどのようにお考えになつておるのか。その審議されておる要綱の中に「木材利用合理化推進に必要な予算及金融措置」というのがありますが、今私がお尋ねしたようなものを含んでここに項目をあげておられるのであるかどうか。あるいはまた「予算及金融指置」というのはどういう構想の上にこういう項目等が審議されておるのか、その点お伺いしておきます。

松尾金蔵総理府事務官(経済審議庁調整部長)

○松尾説明員 この方策案の案文といたしましては、最後にこのようにとりまとめまして、必要な金融措置及び予算措置を講ずるというような表現にいたしたのであります。それぞれの項目につきまして、また今御指摘のございましたような点につきましても、どの程度の強力なこういう措置が必要であるか、やはりその具体的な事情によつてそれぞれ違うと思いますが、もちろん全体的には御承知のように予算もできるだけ節約をし、金融も全体的な政策の基調では、御承知のような引締めの状態にあるわけでございますが、しかしこういう重要なことについて理想的な形で金融をつけ、予算も十分につけるということが、どの程度行けるかは別といたしまして、できるだけの措置を推進いたして行くためにやろうということで関係各省でこういう成案を得た次第でございます。

伊藤卯四郎日本社会党(右)

○伊藤(卯)委員 もう時間がございませんからこれで一応留保しておきますが、今お尋ねしました予算上の問題、金融上の問題というのは、役所側でかなり広汎に研究されて、まとめて行こう、あるいは最終的に法律をつくつてこの権威を確立して行こうということをやる上について、この予算金融措置というのは相当裏づけというか、そういうことについて非常に重要だと思うが、そういう点についてひとつ次会までに構想をまとめていただきたい。そうして私の方でもお尋ねしたいと思うから、その場合にわれわれも積極的に協力できる、またわれわれの意見もその中に十分含めてこれを至急実現するようにわれわれも協力したいので、あなた方の方でも少しそういう点について構想を練つておいていただきたい。これを要望しておいて、本日はこの程度にしておきます。

中崎敏日本社会党(右)

○中崎委員長 委員長からちよつとお聞きしておきたいのですが、開銀の融資の対象となる項目の中に、建材というのが入つておるようですが、あれは広い範囲のものが考えられておるのか、あるいはその中の特定の業種、業態というようなものが考えられておるのか、さらに開銀の融資の対象となるものにこうした合理化促進に関するものについての広汎な事業を織り込むような考え、用意があるのかどうか、それが一つと、それから林野庁にお聞きしたいのですが、最近ベニヤ板の輸出が相当伸びておるようですが、これは林野庁の非常な努力と思われるのでありますが、具体的にどういうふうな努力と指導協力をしておられるか、今後の見通しはどうかということをちよつとお聞きしたい。

松尾金蔵総理府事務官(経済審議庁調整部長)

○松尾説明員 ただいまお話のございました開銀資金との関係でございますが、これは毎年度開銀に対しまして開銀資金の運用の基本的な考え方を政府部内で決定をいたしまして開銀に示しておるわけであります。そうしてその基本的な方針は、さらに具体的にこまかく縦横のわくをつくるようなことは非常にむずかしいわけでございまして、たとえば本二十九年度の開銀資金の運用につきましては、やはり基本的な方針として示しておりますけれども、その資金の実際の運用につきましては、開銀がそういう基本的な考え方に従つて運用して行くというふうになつております。よく言われますように、開銀資金について特掲産業といわれておりますようなもので、たとえば電源開発でございますとか、あるいは造船の問題でありますとか、そういうものについては特に一定の資金の目安を立てておるわけであります。しかしそういうものをあらゆる重要産業、あるいは重要部門について、そういう取扱いをすることも非常にむずかしいのでございますので、現在では特に資金量の大きなものについて特掲をされておりまして、それ以外の点は、その他の重要な部門というような表現で示されております。そういう意味で、たとえば当面の基本的な政策として、輸出の振興でありますとか、国際収支の改善に資するというような点をうたつておりますから、そういう意味で、木材資源の利用について、他面輸出の振興になり、また国内資源の輸入の面の節約ができるという点から行きますれば、当然開銀資金とつながつて行くわけであります。またただいま御指摘になりました合板というような点も、そういう問題に開銀資金の運用の基本的な考えとしてはつながつておる問題であります。ただ何分にも御承知のような財政資金の状態で開銀資金のわくはきわめてきゆうくつでありますから、おそらく来年度の問題といたしましても、財政投融資がどういうふうになりますか、特に開銀資金の運用がどれくらいの幅でどういうふうな運用になりますか、その運用に帰することになりますが、現在までのところでは、まだほとんど見通しがつかないような状態に相なつております。これらの点もやはり全体の政策と調整をとりながら運用して行かなければならないのではないかと思つております。

田中重五農林技官(林野庁林政部林産課長)

○田中説明員 御答弁申し上げます。合板は現在全部で十二億平方尺程度のものが生産されておるかと思いますが、本年度はそのうちの約四億平方尺くらいのものが輸出される見通しでございます。これは昨年度あるいは一昨年度から見ますと実に飛躍的な輸出量でございまして、昨年は輸出量は約一億五千万平方尺程度でございました。本年度は大体その倍の三億程度行くであろうというふうに見通しておりましたところが、現在の情勢で推移いたしますれば、大体四億に近いものが出るんじやないかというふうに考えられるのでございます。これは一つの理由といたしましては、合板に最も適したところのフイリピンを中心といたしますラワン材の相当大量な輸入、これが合板に最も適している樹種でございますので、これの輸入ということが一つ大きな理由になつております。また一方、特にアメリカのわが国の合板に対する発注がきわめて旺盛であるということでございます。政府の方といたしましては外貨獲得上これは極力推進すべきであるという建前から、まず現在とつております措置といたしましては、企業合理化促進法に基きまして特に指定されました重要機械、この重要機械を設置した場合には、特別償却を認めるように重要品目として指定する、あるいはまた特に重要であつてかつ必要な機械、またわが国にそれらの優秀な技術がないと思われる機械の輸入、この機械の輸入につきましては、その品目を指定いたしまして、輸入税を免除するというような措置をとつております。なお本年度のこの設備の技術化に対しては、開発銀行に対しまして一億一千万円の融資の要望を出しております。と同時に、そのほか開銀だけに依存できない部分につきましては、長期信用銀行等に一億六千万円程度の要望書を出しているというのが現状でございます。とにかく現在アメリカが各国から輸入する合板の半分は、日本から出ておるというような状況でございます。以上であります。

中崎敏日本社会党(右)

○中崎委員長 それでは本日はこれにて会議を終ります。     午後零時三十二分散会

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