通商産業委員会 第56号
- 発言数
- 51 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1954/05/26
会議録
○小平(久)委員長代理 これより会議を開きます。委員長所用のため、本日は私が委員長の職務を行います。 砂利採取法案を議題といたします。 この際議員川俣清音君より委員外発言の申出がありますので、これを許可するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小平(久)委員長代理 それでは川俣君。
○川俣清音君 委員長のお許しを得まして、二、三の点についてお尋ねをいたしたいと思います。本法が砂利採取の便宜をはかるために、これを法制化しようという意図に対しては必ずしも反対するものではございませんが、二、三の点について、不十分でないかというおそれがある点についてだけお尋ねいたしたいと思います。 第一点は、日本の地下資源開発のために古くから日本坑法あるいは鉱山条例以来長年の慣習のありまする鉱業法と、本法との関係の点について二、三お聞きいたしたいと思うのであります。日本の地下資源は決して恵まれていないものでもございませんし、いかにして地下資源を開発するかということについて、当局においても国会においても相当検討いたしておるところでございます。ところがこの法案によりますると、鉱業権を制約するような結果になるのではないか。私は農林委員でありまするので、あえてこの点を申し上げますることは、地上権者いわゆる土地の所有者の地下に対する権限がどこまで及ぶのであるかという問題が大きな問題として今後出て来るであろうことが予想せられるのであります。地上権者いわゆる土地の所有権者が地下どの程度まで一体権限を待つておるものであるか、この問題が出て来るのでありますが、これらに対する御見解がありましたならば提案者において御説明願いたいと思います。
○始関委員 ただいまの川俣さんの御質問でございますが、鉱業法に基く鉱業権は所有権とまつたく関係なしに、発見者が当局の鉱業権設定の許可を得まして獲得できる権利でございますので、所有権はおそらく相当深くまで及ぶのであろうと私は思いますが、所有者の意思に関係なく鉱業権の設定ができるのである、かように承知をいたしております。
○川俣清音君 そこで土地所有者に関係なく国の許可を受けた場合は地下の財物を採取することができる、こういう見解ですね。一応鉱業権が特に地下に対して、所有者の意思にかかわらず国家の目的のために、それらの特権を与えておることは私どもも認めるものです。なぜこの特権を与えたかということについて、提案者はどのようにお考えになりますか。
○始関委員 鉱業、いわゆる鉱物的な資源は、通常の場合におきまして地下の相当深いところにあるのが普通でございまして、これを探し出すことは相当に技術的な要素、条件を備えました特殊の能力を持つた者でないとこの発見ができないわけでございますし、一方そういう地下の深くにあつて、所有者がその存在を認識していないものまで、その所有権の当然の効果として含ませる必要はなかろう、こういう二つの主張に基きまして、所有者の意思いかんにかかわらず、国の意向によつて鉱業権というものが獲得できる、このようにいたしておると承知をいたしておるわけであります。
○川俣清音君 提案者は十分鉱業法について理解があり、また日本の鉱業について相当御理解があるはずであります。御承知のように日本の鉱物の採鉱法におきましては、表土をはいで露天掘もいたし、あるいは石油等につきましてもかつて露天堀をいたしたはずでございます。また御承知のように、砂金の採取はおもに川を利用する、あるいは水を利用して採取するのであります。従いまして地下資源と普通表現いたしておりますけれども、特に金鉱等におきましては、表土の浅いところにあることもすでに御承知の通りであります。農地と金の採鉱とはときどき摩擦を起しておることも、御承知の通りだと思います。従つて表現は地下資源と言いますけれども、地下に深く権利が及ぶという意味で地下資源とは言つておりますけれども、地上に鉱物なしとはしないことも御承知の通りであります。従つて特権を与えたというのはどこにあるかというと、農地としての利用価値よりも、むしろ日本の恵まれざる鉱物、しかも未確定な鉱物をすみやかに人間生活の上に、国民生活の上に寄与させようという努力が特権を与えておるものと思うのです。この特権を与えている以上、地上権者と相結んで鉱業権を制限するようなことは、私は鉱業法の建前上これを除外すべきものじやないか、こう思うのですが、この点について承りたい。
○始関委員 鉱物が地表にもしばしばあるということ、砂鉄にいたしましてもあるいは砂金にいたしましても、その他いろいろなものが地表にもあるということは、ただいまのお説の通りでございます。これと所有権なり地上の権利との関係でございますが、鉱業法の建前といたしましては、御承知のように鉱物そのものの採掘の権利は、これは鉱物の発見者に与えられる建前でございますが、それに関連をいたしまして土地の使用等につきましては、これに必ずしも当然にただちに鉱業権者が使用できるということではございませんので、まず最初にに協議をする、協議がととのわない場合におきましては当局がそれにかわる、つまり協議がととのつたとみなされるような決定ができる、こういうような手続になつておるのでございまして、鉱業権の設定そのものと、それに伴う土地の使用、従いましてただいま御指摘のございましたような地上権との関係というものは、おのずから別の観念になると承知をいたしております。
○小平(久)委員長代理 川俣君に申し上げますが、鉱山局の鉱政課長が見えておりますから……。
○川俣清音君 提案者にお聞きしながら、鉱政課長にもお伺いいたします。この鉱物の採取権は国から与えられるという形である。ところが採石権または砂利の採取権は土地の所有者から与えられる、こういうことになると思うのです。そこで地下どれだけに地上権者の権利が及ぶかという問題は、どうしても解決しなければならぬ問題だと思うのです。地下ずつと奥まで及ぶということになると、これは今始関さんが言うように、これは特権を与えたといつても、もしもこれに権利があるとすれば、国が買い上げて鉱業権者に与えなければならぬということになる。どうも砂利の採取権の方から見て参りますると、相当地下深くまで地上権者の権利がある、こういうふうに規定いたしますると、今後鉱業権の設定の上に地上権者が容喙して来るといいますか、発言権を持つて来るといいますか、所有権を主張して来ることが出て来る、こういうことで地上権者の権利を認めるということになる、私は認めるべきか認めるべきでないかということは、今ただちに確定するべきだと思つておりませんが、しかしこれで地上権者の権利というものが、地下深くまで権利が及ぶということになつて参りますると、及ぶのだという見解をとれば、土地の所有権者と鉱業権者との衝突が起つて来るのではないか、こう考えるのです。またそういう主張が将来出て来るというおそれが十分考えられるのですが、そういうおそれがないと思われますか。
○始関委員 土地の所有権は、これは地球を突き抜けまして、向うのはじに行くまではもちろんないと思いますが、相当深いところにまであると私は考えております。ただしかしながら、いわゆる鉱物資源につきましては、その所有権の対象の中にこれは含まつてないという観念であり、砂利等につきましては、私有地の中にございますものはその所有権の中に含むのだ、多少深くありましても、べらぼうに深いところにはないと思いますが、地表に近いところにある砂利は、これは私有地の場合におきましては土地の所有権の中に含むのである、それから鉱物資源の方は所有権の中には含まないのだ、かような観念であるというように承知をいたしております。
○村田説明員 ただいまの問題につきましては、大体鉱山局も、先ほどからお聞きしておりますと、始関先生のおつしやつたのと同じような意見である、こういうように御了承いただきたいと思います。ただ御承知のように鉱業法自体においても、同じ地区の中で異種のものならば重複して鉱業権を認める、こういう建前をとつております。こういつたこと自体は非常に権利関係をとかく紛争に陥りやすくする、こういうような意味で相当議論の余地はあると思いますが、御承知のように非常に少い資源を最も有効に活用して行くという建前からは、多少の紛争が予想されましても、こういつた建前の制度をとらざるを得ない、こういうような形になつて今日まで来ておるような状態でございます。従いまして同じ地上を利用するという建前からいたしまして、同じ鉱業権につきましても、先ほどのような処置をとるのと同じような意味で、鉱業権と採石権というような形におきましても、重複して認めることは当然とらざるを得ない、こういうことから採石法に先ほど始関先生のおつしやいましたような規定を設けて、できる限り両立して行くような建前をとることになつておる次第でございます。ただものによりましては非常に重複しておる。過去においてこういう例を始つておるのでありますが、ある一つの地域に鉄鉱石で鉱業権が設定された。ところが同時にそこに蛭石の採石権が設定された。ところが鉱業権は御承知のように地上からずつと地下深くまで行くわけであります。ところがその鉄鉱石につきましては、ごく地表に存する部分は非常に貧鉱であつてほとんど鉄鉱石としての経済的価値がない。その部分はたまたま蛭石の方は十分経済的に成り立つて行くものである、こういうことであります。そうしますと、鉄鉱石ということを非常に厳格に考えて参りますと、その地上の蛭石を持つておる部分が同時に鉄鉱石の鉱業権というようなことにも、りくつの上からなりかねないのでございますが、たまたま経済的な価値が非常に薄い。蛭石を取つている人にとつては、地表を掘採することは大いに意味があるが、鉄鉱石の鉱業権者の見地から見ればあまり意味がないということになります。これなんかも実際問題としては、先ほどのような建前での話合いということで十分両立して行くことになつております。かりに地上の鉄鉱石の品位が非常に高いものであるということになりました場合は、建前としては鉱業権と採石権を重複して認めることになつておりましても、その許可の実際の場合には、あるいは両立しないようなことになる場合もないではない、かように考えております。
○川俣清音君 私議論はしようと思いませんけれども、鉱業権と土地所有権とは大体同じ時代に国から与えられたものであるという観念を持つております。土地所有権と鉱業権とはいずれも国から与えられておるものであるから、同一の力といいますか、権利を持つておると理解しなければ、鉱業法は理解できないと私は思つております。もちろんそこに調整もあり得ると思います。しかしながらこの砂利の採取権というものは別な形で出て来ておる。もちろん法律でありますから、国が与えたといえないことはないが、そこまで論ずると詭弁になりますから……。 そこで土地所有権といえども絶対のものでないことは明らかであります。しかしながら鉱業権との関係におきましては、同一の地位で与えられたという理解を持たなければ、私は日本の鉱業というものは発展しないと理解しております。それが地上権者と結んで鉱業権を圧迫するようなことが起つて来やせぬか。要はこういうことなんです。なぜかというと、始関君は、表土のごく上にあるものを採石するというか、砂利としてとるのだと言いますけれども、これはあまりよく事情がおわかりでない。上から見れば確かにそうですけれども、横からとるのが多いのです。上から掘るなんということはない。たいてい横からとるのですから、地上から見ると相当深いところからとつて来る。上から掘るから深いということでなくして、側面から見ると、百尺とか五十尺下の方から採石するのです。あるいは砂利採石というような場合でありましても、おそらくそうだと思うのです。そういうふうになると、ごく地上だけだなんということをおつしやるのは、提案者がそこまで御勉強にならないのじやないかと思う。砂利の採取場というのは、川の採取場なり川以外の採取場所なりをごらんなさい、上から掘るなんということはありません。みな山の側面ですよ。側面ですから相当深いのです。むしろ砂利用に採石をしておりながら鉱脈を発見するということさえあり得るのであります。特にそこにはすでに鉱業権が設定されておる、ところが一方山の所有者である地上権者から今まで採石権を非公式に認めて、おつた、そこに鉱脈が発見される、こういう問題で紛争の起ることがある。 それからもう一つ伺いたい。今指定鉱物は限定されておりますけれども、将来非常に拡大されるおそれのあることは明瞭だと思うのです。今後弗素工業がますます盛んになつて参りますと、あるいはその他のいわゆる原子力というようなことを考えますと、これは指定が相当拡大して来るということを予想しなければならぬ。今まであまり有用な鉱物として指定されなかつたものを、どうしても重要鉱物として指定して来なければならぬことも多かろうと思う。日本の鉱業法の歴史から見ましても、今日においては、指定鉱物はおそらく昔の倍以上になつておるはずです。そのように将来拡大されることが予想せられるときに、砂利としてとつてよいということを与えるのはどうかと思う。これこそ玉石混淆ではないかと思うのです。これは鉱山局としては、将来どの辺まで拡大されるおそれがあるかということを予想しなければならぬ。それをただ砂利として採取するというようなことであまりの権限を与えることについては、少からぬ関心を持たなければならぬはずだと思うのですが、今まであなたはあまり関心を持つておられないのではないですか。
○村田説明員 ただいまのお話、まことにごもつともであります。現鉱業法の法定鉱物に現在でもさらに追加したらどうかと予想されるものが若干出て来ておる状態であります。今後そういう趨勢はますます強くなると思います。御承知のように鉱業権というものにつきましては、非常に重要な鉱物とみなされるものがこの法定鉱物の中に入つております。同時に一たび許された鉱業権につきましても、鉱業法では土地の使用、収用につきまして、相当強く鉱業権をバツクする法律的な裏づけをやつておる。従いましてただいま提案になつております砂利採取法に、この程度の裏づけを与えられるということになりましても、将来それがために鉱業権が圧迫を受けるようなことはまつたくない、私はこういうふうに信じておりますので御了解願いたいと思います。
○始関委員 ちよつと私からもお答え申し上げますが、鉱業権と砂利採取業を行う土地とが競合する場合があることは、私どもも十分承知をいたしております。この法律の第十条にその場合の規定がございますが、砂利採取権というものがいわゆる第三者に対抗のできる採石権という形をとるといなとを問わず、結局砂利の採取というものは所有権に基いて行われるものであります。これと鉱業権との関係でありますが、これが競合する場合におきましては、その事業の実施につきまして相互に協議をする。協議がととのわなければ、これは通商産業局長が、その協議がととのつたとみなされるような決定をする、こういうことに相なつておるわけであります。従いましてこれは同じ通商産業局長がやることでございますので、ただいま川俣さんが御指摘になりましたように、鉱物の方が砂利に比べて従来非常に高というような点なども十分に考慮せられまして、必ずしもすべての場合に鉱物の方が優先するということでもないと思いますが、そこは同一の人間が決定をいたしますので、川俣さんの御期待に反しないような、適切妥当な方法によつてできれば両立させる。それからどうしても両立できない場合には、鉱業権の方が優先する場合もございましようし、その都度都度で適当な措置がとられるであろう、そのために第十条があるというふうに御了承を願いたいと思います。
○川俣清音君 私は第十条の、鉱業権と砂利採取権とが競合するという考え方を排除したいと思うのであります。同一権利だという形における競合というような考え方が将来問題を起すのではないか、私の論点はこういうことなんです。これは農民が土地を持つている場合、農地の場合あるいは山林の場合あるいは宅地の場合、その用途は主として作物を植える、あるいは植樹をする、あるいは木の成長を願う、あるいは住宅を建てる等の用途のために土地所有権というものが厳格に保護されているわけです。私はそう思つている。地下に及ぶまで所有権が強度に守られておるものとは思わない。但し用水といいますか、井戸水のため、あるいは陥没して、耕地あるいは山林牧野としての用途をなさないようなことは防がなければならぬという意味で所有権には強い力が与えられておると思う。地下深くまで権利が及ぶというような考え方をここに打出すことについて将来問題が起きはせぬか、このことを懸念しておる。私は農民の耕地としての所有権に伴う使用収益の権利、あるいは宅地としての住宅擁護、生活擁護のための権利というものは強度に認められなければならないと思うのです。しかしながら地下深くまでその所有権が及ぶのだという見解、砂利採取のためにそこに深く権利を認めて行くということは、今後鉱業法との関係において摩擦を起すおそれがないか、この点なんです。地下深くまで権利が及ぶのだ、これは土地を二つに利用できるわけです。地上の利用と地下の利用と二つにわけるという考え方をして参りますと、将来鉱業法の上に大きな制約を加えるような方向が出て来はせぬか、その点をおそれるわけです。私どもは農林委員会から来たから、土地の保護を目的にするというのではない。私はたびたび申しておるように、土地の保護というものは、むしろ地上の耕地としての利用度を削減してはならないという意味で地下は守らなければならぬと思いますけれども、これの権利を地上と地下にわけて権利としての分配をすることができるのだ、そういうふうに考えて行くことは今後の鉱業行政の上に大きなマイナスを起すのではないか、この点なんです。これはよく吟味されて御回答願いたい。
○始関委員 鉱山局のお答えの前に私もちよつとお答えをいたしますが、川俣さんの御論旨はよくわかりました。ただ私がここで申し上げたいことは、砂利の採取は土地所有者が直接やる場合と、所有者以外の者が所有者との協議によつてやります場合とございますが、いずれにいたしましても、砂利の採取ができるということは、その所有権に根源があることは疑いの余地がないわけでございます。しかもただいま川俣さんは土地の所有権というものは地下に及ぶ必要はないかというふうな御見解のようでございますが、いずれにいたしましても、現在では所有権の内容がその地下にある砂利に及んでおるのだということは通念のようなものであると思うのでございまして、これは特別に何か別の立法で土地の所有権の中には、砂利は含まないのだということにいたさない限り、私はその解釈をかえることはできないと思うのでございます。 もう一つ申し上げたいことは、砂利の採取が土地の所有権に基いてできるのだという事柄につきまして、今回の法案は現状に何らの変更を加えるものでもないのだということをはつきり申上げたいと思うのでございます。その上で両者の競合関係、重複の場合の処置は別途に善処するほかはないのでございまして、土地の所有権が地上に限るとかなんとかいろいろ議論がございますが、とにかく現在では砂利というものは土地の所有権の中に含んでおる、つまり特別の立法によりまして、たとえば鉱業法によりまして鉱物資源は所有権から除外してございますが、そういう特別の処置がない限り所有権の中に入るのだということはほぼ議論のない解釈ではないかと思うのでございます。従いましてこの法案は現状に何らの変更を加えてないということを御了解いただきたいと思うのであります。
○川俣清音君 地下にどの程度及ぶかということは学説や世論はありますけれども、法律的にはつきり裏ずけてやるようなことはあまりないのです。砂利採取業のために今まで定説のない、学説はあるでしようが、それを法律で裏ずけるというようなことが今まで控えられて来た。ここで砂利採取のために、そういう便宜のためにそこまで深く権利を認めるというようなことになりますと、今後多くの問題を起して来るであろう、それを懸念しておる。それならばそれでよろしい。これと同じような考え方を持つてもよろしいということになれば、これはそれでもいいと思う。しかしながらこの砂利採取業というものはそこまで深く検討しないで、砂利採取ということだけを頭に置いておりながら、地下深くまで権利が及ぶのだということを間接的に認めるような結果になることはどうであろうか、こういうことなんです。一つの新しい傾向をここに出して来た。砂利採取という便宜のために、非常に大きな問題を砂利採取というようなことで法律的に解決することはいかがであろうか、こういうことなんです。いかがでありますか。
○始関委員 この法案が通る、通らないを問わず、砂利の採取というものは所有権に基いてできるのでありまして、この法案ができますと、たとえば第三者に対抗できるというような規定などがございますが、いずれにいたしましても所有権に基いて砂利の採取をするのだということを今あなたは間接にとれるとおつしやいましたが、それは当然の前提としてほぼ異論のない、世間に通用している観念として、それを前提にした法案の準備をいたした次第でございまして、どうもその点につきましては現状を変更したということは考えておりません。
○川俣清音君 私は別に実際行われている現状を変更したというような意味で申し上げているのではない。今は大体地下に及ぶものであろうということで、それが黙認されておる、こういう形をとつておる。そうでないとおつしやるならば別問題です。私はそういうふうに見ておる。従つて公に認められた法律上の慣習としての権利はあるけれども、公に法律で保護された権利じやないというふうに理解する。そこで私は鉱業法が優位を占めておるのだ、こういうことなんです。これが地下にまで及ぶのだという権利をはつきり認めるとすると、鉱業法との関係をいかなる形で解決して行くか、地下を鉱業法で許可する場合においてはこの所有者の承諾を得なければならないというような規定を鉱業法の上に必ず設けて来なければならないと思う。私はそういうことを設けていないということは、やはり地下にまでその権限が法律的には及んでいるのではないという考え方が鉱業法の建前になつておる、こう理解しておる。これは定説だから、そういう慣習だからということになりますと、鉱業法の上に将来やはり土地の所有者の——これは坑口をつけるとか、道路じやないですけれども、採掘については国は所有者の承諾を得て許可を与えなければならないということになつて来るのではないか。
○始関委員 鉱業権を取得いたしますと、その鉱物を採掘できる権利が国から与えられるわけでありますが、その場合には当然その土地の使用というものが伴うわけでありまして、私の解釈が間違つておれば法制局に直してもらいますが、これは当然に土地の使用権を伴うものではございません。まず最初に土地所有者といろいろ協議をいたしまして、協議がととのわなければ官庁が決定するわけでございますので、そのような意味においては土地の所有者の承認が必要であるか、あるいは承認が得られない場合にはそれにかわる官庁の決定が必要であるわけでありましで、現状がほぼ川俣さんのおつしやるようになつているのだということを申し上げたいのであります。 なおもう一つ、これは川俣さん砂利の問題は非常にお詳しいようでありますが、私どもの調査では、そんなに深いところから砂利を掘るということはございませんで、機械力でやりましても、十五尺かそこいらくらいを掘るのが普通というように考えております。
○川俣清音君 私は十五尺とか何とかいうことはおかしいと思うのす。これは大体山を崩して石をとるということになりますので、百尺、二百尺ということは多いのです。わずか上から掘つて行つて表土をはぐという場合はあり得るかもしれませんが、そういう考え方ではこれはおかしいと思いますが、問題はそういう点を論じているのではないのであります。坑口をつけるとかあるいは運搬道路のためとか、あるいは住宅を建てるためとか事務所を建てるための所有権者との問題ではなくて、いわゆる何ら地表に影響を与えない。地下資源の開発という問題についても、地下に及ぶということでございますれば、表土に何らの影響を与えない、作物を耕作する上にもあるいは森林の成長の上にも何らの影響を与えないというところを鉱物採取のために坑道をつけるような場合におきましては、地下にまで権利が及ぶということになりますと、鉱業権を得る場合に、やはり所有権者の承諾を得なければならないということが将来は起つて来るんじやないか、このことを指摘しているのであります。坑口をつけるとか、坑道をつけるとかあるいは住宅とか、これは問題は別問題として、地下に及ぶという問題からそれが定説だということになると、もしも定説が通る、学説が通るということになると鉱業権者もまた所有権者の許可を得なければならないということになりはせぬか。
○始関委員 ただいまの川俣さんのお話ようやくわかりましたのでございますが、私の申し上げましたのは、坑口をつけるという意味におきまして、その土地の所有者との協議が必要なのでございまして、坑口から地下に入りまして、地下数百尺のところで、たとえば縦横十文字に広がるという場合におきましては、その地表の土地の所有者の同意が必要ではないのでございまして、これは鉱業法に基く採石法の認可によりましてともかく鉱業権が与えられる、こういうことになると思います。こういうような事柄に対しまして、今回の採取法が影響を及ぼしはしないか、こういう御意見と申しますか、御心配のようでありますが、そういう心配は私どもはないものと考えているのでございます。 なおちよつと川俣さんにお伺いしたいのでありますが、非常に深いところを掘るというのは砂利ではなくてむしろ岩石の場合ではなかろうか。これは採石になりまして、砂利と同じような用途に使われるのでございますが、もしもその問題でございましたら、これは砂利採取法の問題ではございませんで、すでにできております採石法の問題であるということをちよつとつけ加えて申し上げておきたいと思います。
○川俣清音君 私は、主として採石法の関係だとおつしやるが、その通りなんです。採石法のほかにいわゆる砂利の採取権というものが出て参りますから、砂利の採取権であるか採石法の採取権であるかということは実際問題としては同じようなことになる。何らの区別がつかなくなつて来ます。権利としては採石権と砂利の採取権とこうありますが、ところが岩石を掘る場合もあるだろうし、その岩石の存在が一つにまとまつている場合もあるだろうし、あるいは大きな玉石というか、大きな石となつて存在している場合もあるだろうし、まつたく採石権と砂利の採取権というものは同じような場合が出て来ると思うので、そこで私はお尋ねしているのです。採石権というものもあれは一つの行過ぎだつたのではないだろうかと思つている。というのは鉱業権というものは現行法で指定を受けているのは確かに指定鉱物であります。鉱物は拡大して来るのです。どこまで拡大して来るかということが将来問題になつて来る。科学の発達に伴つて将来拡大して来ることが予想される。今は鉱物でないかもしれませんが、明日は鉱物になり得る。そこで採石権として権利を与えたり砂利の採取権として権利を与えるということは——ことにあなた御承知でしようけれども、クローム鉱などは玉石みたいになつて来る。小坂鉱山の発見は河底に流れておつたところのいわゆる玉石から銀を探し出し、あるいは銅鉱、クローム鉱を探し出した。探鉱は川を渡つて、川に流れて来るところの石から判定するというのが昔の鉱山の開発の一歩だつた。今は科学探鉱なんかやりますけれども昔はみんな川ですよ。これは十分御承知の通りだと思う。従つてそれらの石というものは玉石になつているものが多いことは十分御承知のはずなんです。それを岩石だなんておかしいですよ。私はくろうとだと思つてお尋ねしているのです。そういうことで弁解されないで、私は別に利害関係があつて質問しているのでも何でもない。将来たとえば土地の所有の問題について権限がだんだん拡大されて行くような傾向があるわけです。基本的人権並びに所有権の絶対性を主張する向きもあるのです。この際こういう問題を片づけておかないと鉱業法の上においても影響するところが大きいのではないかと思う。私はこれを憂慮している。おそらく農林委員から言うと、土地の所有権限の絶対性を主張する向きもある。それは行過ぎになりはせぬかという警告の意味であなたにお尋ねしているのです。その絶対性をあなたが主張するというならまことにけつこうなことかもしれませんけれども、それでは将来問題を起こすのではないかということで、この際明らかにしておいていただきたい、こういうことなんです。
○始関委員 地下資源特に鉱物資源の開発につきまして非常に御理解のある御発言でございまして敬意を表する次第でございますが、採石権と申しますものは、これは要するに所有権に基きます権利を登録すること等によりまして第三者に対抗できるようにするだけでございまして、特別に違つた権利を認めるというほどのものではないということをもう一ぺん申し上げておきたいと思うのであります。ただ本法の運用上におきまして両者が競合するというような場合もいろいろあると思うのでございまして、その場合においてどちらかといえば個々の具体的な場合で申せば、鉱業法に基く鉱物の方が国家的に価値が大いという場合の方が多かろうと思うのでございまして、ただいまの御注意の点は第十条の運用等の問題といたしまして当局が十分ひとつ注意して参るようにいたしたいと考えます。
○小平(久)委員長代理 川俣君に申し上げますが、他に質疑の通告者がありますから、なるべく簡単に願います。
○川俣清音君 簡単にいたします。私は、将来を憂えて、また根本的な問題を解決しないで便宜的に法律をつくることについて御注意を促したいということで申し上げたのであります。最近洪水等が相当激発いたしております状態におきまして、わずかな便宜のために表皮あるいは表土をはぎとつたための草木の被害から遂に大災害を起すこともあり得るのでありまして、これは憂慮すべきものであろうと思う。こういうことを考えないでおりますと、その所有権を濫用して他の所有権に大きな被害を与え、損害を与える結果も起きて来るのであります。こういう点は、ただ砂利採取のために便宜的ということでなくて、大所高所から一体どこを取らしむべきかということが考慮されなければならぬ。砂利の採取のための便宜だけを考えて法案を出されることについては、相当慎重であるべきじやないか。河川の場合も同様であります。砂利の採取の便宜なところは河床が相当高くなつている。河床全体をとつてくれるということになりますれば、川の流れも非常によくなりますが、採取だけを考えて行きますと、むしろ川を荒すことになるおそれも出て来るのであります。ですから、川という自然のもの、土地という自然のものを高度に利用することは私は必要だと思いますけれども、ただ砂利の採取という便宜のために大きな公益を侵害するというようなことは、大いに慎まなければならぬのではないか、そういう点についての考慮が概して足らぬのではないか、これだけを申し上げまして、通産委員の方々はみな相当御勉強のようであり、その道の大家でありますから、万遺漏のないような修正を加えられることを期待いたまして、私の質問を終ることにいたします。
○始関委員 ただいま御注意の点はまことにごもつともでございます。そういう点がございますので、これが一つの理由となつてこの法案が立案されておるような次第でございまして、たとえば第五条以下の規定、第十一条等の規定はそのような趣旨から出ておりますことを申し上げておきたいと思います。
○小平(久)委員長代理 帆足計君。
○帆足委員 先般来の委員会で一通り伺いましたが、最後に一つお尋ねしたいと思います。政府の許可の基準と運用方針につきまして、小さな手掘りの諸君が、既得権をそのために淘汰されて認められなくなるのではないかということを心配しておるのですが、それについての政府当局のお考えはどういうことでしようか。中小企業は日本のような国柄では当然尊重されねばならない。しかし中小企業といえども、ただ能率が悪いままで惰眠をむさぼつているわけには参りませんから、その打開策としては極力協同組合等を活用いたしまして、みずから自立の精神を養い、進歩、合理化の道を進むだけの気魄と責任感を望むことはもちろんのことでありますが、同時に政府当局としては当然これを育成すべきものであると思います。そこいらの運用方針を明確にしていただきたいと思いますので、一言お尋ねします。
○始関委員 ただいまの御意見はまことにごもつともでございまして、砂利の採取の場合に、川の条件その他から申しまして、むしろ手掘り業者の方が適当であるという場所もかなり多いと思います。なお大業者、中小業者が並行して採掘のできるような場所につきましても、この第十一条の運用の問題といたしまして、御趣旨のような点が管理官庁に徹底するようにいたしたいと考える次第でございます。それから協同組合等によりましてそういう業者の採取の能率をよくするという点もまことにごもつともでございまして、私の承知しておりますところでは、中小企業庁の持つております協同組合の設備の助成金がございますが、その中から相当の額がいわゆる組合の協同施設の補助費として現在出されておるということであります。こういつた点は将来も一層強力に進めて参るべきものと提案者として考えておるわけであります。
○帆足委員 この問題の指導監督の衝に当られる軽工業局長からもひとつ御意見を伺いたい。
○中村(辰)政府委員 ただいまの御質問にお答えします。ただいま提案者から運用の方針については御答弁申し上てげおるので、これにつけ加えるべきことはございませんが、本法施行についての責任を持つております通産省といたしまして、御指摘の本法第十一条の許可基準につきましては、従来建設省河川局との間に慎重に検討をいたしまして、昭和二十七年九月、一度通牒を出したことがございます。この通牒のその後の実施状況等からいたしまして、砂利採取についてのもう少し進んだ法的な制度を必要といたします見解を持ちまして、本法成立の後におきましては、ただいま御指摘のような点につきまして従来に増して十分徹底いたすように処置いたしたいと思います。河川流域の特異性からいたしまして、御指摘のような中小企業による砂利採取というものが現に相当ございますが、これに対して、河川管理上からいたしましても、また中小企業の経営それ自体の問題といたしましても、協同組合化の方向をとりまして、十分本法の趣旨に沿わせると同時に、これが助成をいたすということを通産省として根本的に考えておりますので、御趣旨のような点につきましては今後一層の留意をいたしまして運用に当りたいと考えております。
○帆足委員 最後にもう一つお尋ねしますが、この法案が実施されるようになりますと、長期にわたつて砂利の採掘が安定し、また合理化されるような方向に向うわけでありますので、政府は総合的観点からこの施策の運営を進められると思いますが、そうなりました場合に、たとえば川底などが高くなりまして、その川底をそちらの方はひとつとつてもらいたいというような運営をします場合に、私どもの希望としては、そこをちようど採掘しておりました中小企業者とか、または適当な採掘業者または協同組合化されつつある業者等を、情実の弊に陥ることなく十分活用してやつていただくように運営をしてもらいたいと思います。二、三例を聞きましたところによりますと、そういうときに官庁または顔役と結託した特別の分野から業者が出て来て、そこを独占するようなことがあつたことも聞いておりますが、そういうことのないように、極力中小企業者または協同組合、失業対策等で動員できるものは十分に動員するというふうに、公正合理、同時に中小企業の利益を尊重しつつ運用していただきたいことを要望したいと思うのでありますが、それについて御意見を伺いたいと思います。
○始関委員 ただいまの御意見まことにごもつともでございまして、本法のねらつておりますところは大業者は大業者なりに、また中小業者は中小業者なりにそれぞれ安定した立場で合理的な経営ができるようにしたい、このような趣旨でございまするので、協同組合化の助成というふうな点もあわせ考えまして、本法の運用上、中小企業者が持つておりまする特質を十分に生かしまして、経済の伸展にいろいろ寄与できるように万全の注意を払つてこの法律の運用をはかつて参りたい、かように考える次第であります。
○小平(久)委員長代理 他に御質疑はございませんか。それでは本案に対する質疑は終局いたしました。 ただいま委員長の手元に山手満夫君外十名より本案に対する修正案が提出されておりますので、この際提出者に趣旨弁明を許します。山手滿男君。
○山手委員 私は、改進党及び両派社会党共同して砂利採取法案に対する修正案を提出し、その提案理由の説明を申し上げます。 お手元に配付しておりまする修正案をまず朗読をいたします。 砂利採取法案に対する修正案 砂利採取法案の一部を次のように修正する。 第四条但書中「規模以下」を「業態」に改める。 「第四章土地の使用」及び第十三条を削る。 「第五章」を「第四章」に改め、第十四条中「第九条第二項、」を「第九条第二項及び」に改め、「及び前条第二項」を削り、同条を第十三条とし、以下第十八条まで一条ずつ繰り上げる。 新第十五条を次のように改める。 (手数料)第十五条第十条第二項の規定により準用する採石法第三十四条第二項の規定による決定の申請をする者は、一件につき千円以内において政令で定める額の手数料を納付しなければならない。 新第十七条第一項但書を削る。 第十九条を削る。 「第六章」を「第五章」に改める。 第二十条を第十八条とし、以下二条ずつ繰り上げる。 新第十九条中「第十五条」を「第十四条に改める。 附則第三項の土地調整委員会設置法の改正部分中第四条第十三号及び第二十五条第一項の改正規定を削り、第三条の改正規定を次のように改める。 第三条中「又は採石業と一般公益」を」、採石業又は砂利採取業と一般公益」に改める。 以上でございます。 本修正案は、第四条「規模以下」を「業態」に改めるというのは、先般来この委員会において始終論議のありました砂利採取業の実態に即応した修正でございまして賛言を要しませんが、この修正案のおもな点は、第四章土地の使用及び第十三条を削るというところにあるのでございます。これはこの法案をめぐつて論議の中心になりました砂利採取業に対して、公益上土地収用法による特別な権利、いわゆる土地の利用権等が与えられておりまするああいう権利をこの砂利採取業にも当てはめて、それと同じような特権を認めるということは少し行き過ぎではあるまいか、こういう疑義が本委員会そのほか関係者の中にございまして、これは今後の研究にまち、今後実態に即応して砂利採取業に付与すべきものであるならば、どういう方法で付与すべきかを研究すべきであつて、この際はこれを削除すべきである。こういうことに基いてこの修正案を提出いたしたわけであります。 それ以下は事務的と申しますか、法制技術的な簡単なものでございまして、御説明を申し上げるまでもないわけであります。要は、修正案の要旨は第十三条を削るということであります。 以上簡単でございましたが修正案の提案理由を説明申し上げる次第であります。
○小平(久)委員長代理 以上で趣旨弁明は終りました。 引続き原案及び修正案を一括して討論の通告がありますのでこれを許します。帆足計君。
○帆足委員 砂利採取法案の採決にあたりまして、わが党といたしましてはこの法案を慎重審議いたしまして——今日わが国のような治水治山のきわめて重要な状況下において、そしてさらに木材を節約しましてセメント工業並びに砂利採取工業を大いに能率化せねばならぬような必要に迫られておる国情におきまして、砂利採取業を安定し、それを能率化する方向に持つて行くことはわれわれ全面的に賛成でございます。しかしながらこの法案が、運用を一歩誤りますならば、当初の目的から離れて、いたずらに独占事業を奨励し、または地域的独占価格の弊を奨励し、または中小企業に対して不当なる圧迫を加える結果を生み、また許可事項に関しまして、地方官庁と一部の有力なる顔役たちとの結託というような弊害を生むおそれもなしとないわけでございます。従いましてかくのごとき運用上の弊害に対しては、われわれは慎重に検討した結果、これを立案者並びに政府当局にただしまして、かくのごとき弊害を招来しないようにという各種の要望に対しまして、政府当局はかくのごとき弊害を招来しないように努力するということを言われ、それを詳細に速記録にとどめた次第であります。われわれとしては今後ともかくのごとき弊害を招来するようなことのないように厳重にこれを監視し、また砂利採取業者の大部分の方々は中小企業でありますので、それらの諸君におきましても、そういう弊害の犠牲者にならないように十分に結束し、同時に中小企業が単に中小企業として今日の事態を維持するだけでは時勢の進歩に遅れるわけでありますから、業者自体も天はみずから助くる者を助くという自立の精神を奮起して極力協同組合化の方へ進み、また能率化、機械化等の方向に目を注がれることをわれわれは期待いたしまして、そういう条件のもとで、後に附帯決議案が提出されることと思いますので、そのような趣旨のもとにおいて、われわれはこの法案に賛成したいと思います。一言私の賛成の趣旨を弁明しておきたいと思います。
○小平(久)委員長代理 これにて討論は終局いたしました。 引続いてまず修正案を採決いたします。 山手滿男君外十名提出の修正案に御賛成の諸君は御起立を願います。 〔総員起立〕
○小平(久)委員長代理 起立総員。よつて本修正案は可決せられました。 次に修正部分を除いた原案について採決いたします。 本修正部分を除いた原案に御賛成の諸君は御起立を願います。 〔総員起立〕
○小平(久)委員長代理 起立総員。よつて本案は全会一致修正議決すべきものと決しました。 ただいま山手滿男君外十六名より本案に対する附帯決議案が提出されておりますので、提出者の趣旨弁明を許します。山手滿男君。
○山手委員 ただいま上堤をされました附帯決議案について趣旨の弁明をいたします。 まず附帯決議案を朗読をいたします。 附帯決議案一、第十一条の運用については、都道府県知事は、建設業者の臨時的採取、一般の自家需要者の小量採取又は新規業者の採取に支障を及ぼさないよう十分な考慮を払うこと。二、この法案の実施に当つては、中小企業者の既存の営業権益を尊重する方針の下に、その合理化促進のためには協同組合化の方向に沿つて政府はこれを指導育成すること。三、砂利採取業者が砂利の採取を行う土地又はその附近において、他人の土地(河川等以外の土地に限る。)を(一)鉄道、軌道、索道、道路その他砂利の運搬用施設の開設(二)砂利の置場の設置の目的のため利用することが必要、且つ、適当であつて他の土地をもつて代えることが著しく困難なときは、一定の条件の下にこれを使用することができるようにする必要があると認めるが、この使用方法については更に十分検討の上森林法第四章の規定等をも参酌し、要すれば後日所要の規定を追加すること。以上であります。 この決議案の第一に書きました「小量採取又は新規業者の採取に支障を及ぼさない」ということは、この法案が通りますと、従来とは異なつて、比較的長期にわたつて、しかも広範囲な、営業が十分償うような形態での許可が地方においてなされるわけでございまして、そういたしますと、当該一地区付近の部落民等が、自家用あるいは小量の砂利を必要といたしまして、臨時に採取をしたいというふうな場合が起きるようなことがあつても、すでに長期にわたつて許可を受けた業者がおつて、その自家用あるいは臨時の小量採取に対して制約を加え、それを不可能ならしめるというふうなことが起きまするとこれはいろいろやつかいな問題も起きるわけでございますから、できるならば都道府県知事は、入会権を認めたような地域をもとつておくようなことも勘案をいたして、その許可に十分な配慮をしてもらいたい、こういうことが第一の目的であります。 第二は、つい先般帆足委員からも御説明がありましたように、砂利企業者は中小企業者がその大部分でございまして、きわめて原始的な方法で企業をしておる人々が大部分でもございますし、かつまた砂利の需要は年々歳々ふえる一方であつて、これを近代化し、コストも引下げる必要もあるし、政府は砂利採取の合理化を促進するために、積極的にこの指導育成をしてもらいたい、こういう趣旨でございます。 それから三は、先般議決をされました修正案によつて、原案にございましたところの砂利の採取者が他人の土地の利用権を取得するという条項が削られたわけでございます。しかしながら本委員会において参考人そのほかからいろいろ事情を聴取いたしました場合に、間々方々において他人の土地を利用してこの運搬そのほかを便宜にしてもらうことが、砂利の採取を非常に容易ならしめ、コストを低廉にすることになるのであつて、ぜひそういうふうにしてもらいたいという意向もあつた次第でございまして、そういうこともあるということは十二分にこの委員会で了承をいたしておりまするけれどもしかしこれはいろいろほかの方の立法例とも照し合せまして、今すぐこれをこの法律の中に織り込むということには、十二分にまだ検討し尽されざる点もあるし、いろいろ疑義もございますので、森林法そのほかによつて、今後摩擦を起さないで合理的にそういう悪い事態を取除くような方法があるならば、これはよく研究した上今後さらに修正なり何なりの善処をした方がよかろう、こういうことで第三の附帯決議をつけることにいたした次第でございます。 以上提案の理由を簡単に御説明申し上げます。
○小平(久)委員長代理 以上で趣旨弁明は終りました。この際本附帯決議案について加藤鐐造君及び帆足計君より発言を求められておりますので、これを許します。加藤鐐造君。
○加藤(鐐造)委員 ただいま山手君から提案がありました附帯決議につきましては、一、二に対しましては賛成でございますが、しかし三につきましては賛成いたしかねるのでございます。と申しますのは、これはただいま改進党、両社会党の共同提案になり、そうして通過いたしたした修正案に反する内容を持つております。すなわちこういう附帯決議をつけるということは、修正案そのものに対してはなはだ自信を持たないということになるのでございます。この修正案は私ども現段階におきましては最も適当と考えて出したものでございまするが、もしこの修正が不適当である場合には後日また追加してもよいというようなことをこの際われわれが明確にするということは適当ではない。みずから修正したものに対する確信がないということになります。もちろん法律は生きたものでございまするので、時々刻々変化する情勢に応じて修正があることは当然でございます。従つてこういう附帯決議をつけるということは適当ではない。必要に応じて修正をするということは当然のことでございますから、そういう意味におきましてこういうことはまつたく無用のことであるということを考えまするので、私は一項と二項については賛成をしますが、三項については反対をいたします。
○小平(久)委員長代理 帆足計君。
○帆足委員 ただいまの附帯決議案につきまして、第三項につきましては、加藤鐐造君の意見と私は同じでございますから、詳細は省略いたしまして、第一、第二に対しては全面的に賛成でございます。特に第二につきましては、中小企業者の既存の営業権益を尊重するという方針、さらに合理化促進のためには協同組合の方向に従つて技術的にもまた資金的にも政府がこれを指導育成するということが明文に書かれて、各党全会一致でこれに賛成せられ、政府当局もまた進んでこれに賛成せらておることを多とするものでございます。しかし施策は常にその実施の過程に問題があるのでございますから、実施の面においてもこれを十分生かしていただくことを強く要望いたしまして、これに対して賛意を表する次第でございます。そのようなことでわれわれはこれに賛成する次第でございます。
○小平(久)委員長代理 このまま暫時休憩いたします。 午後零時三十一分休憩 ————◇————— 午後零時三十七分開議
○小平(久)委員長代理 休憩前に引続き会議を開きます。 山手滿男君外十六名提出の附帯決議案につきまして採決いたします。本附帯決議案に御賛成の諸君は御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○小平(久)委員長代理 起立多数。よつて本決議案は可決いたしました。 この際お諮りいたします。本案に対する委員会報告書作成の件につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小平(久)委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 次回の会議は公報をもつてお知らせいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十九分散会