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19回国会衆議院1954/05/13

通商産業委員会 第47号

発言数
31
登壇者
7
会派数
3
開催日
1954/05/13

会議録

大西禎夫自由党

○大西委員長 これより会議を開きます。  本日はまず小型自動車競走法の一部を改正する法律案及び自転車競技法等の臨時特例に関する法律案を一括して議題といたします。質疑の通告がありまするので、これを許します。加藤鐐造君。

加藤鐐造日本社会党(右)

○加藤(鐐造)委員 各委員から御質問があつたようですが、簡単に二、三の点について質問いたしたいと思います。  まず競輪の利益金を吸い上げて国の目的のために使うという形式については、私どもいろいろ議論がございます。しかし政府が一兆円予算のわくを越えてはならないという考え方からやつている以上、この問題をいまさら繰返して論議してもしかたがありませんので、この点は将来こういう筋の通らない方法でこの問題を処理しないように考えるべきであるということだけを申し上げておきたいと思いまするが、質問いたしたい点は、まず第一に、昨年度におきましては国庫納付金がたしか十五億何千万円であつたと思いまするが、大体同じような趣旨で本年は金額を半分以下に減らしてそういう処置をするようになつたわけですが、なぜ金額を著しく減らさなければならなかつたか、この点について伺つておきたいと思います。

福田一自由党

○福田(一)委員 今お話のように、将来の問題といたしましては、こういうやり方はできる限りすみやかな機会に改めることについては、われわれも非常に同感をいたしておるわけでありまして、そのように努力をいたしたいと存じます。  次に、昨年度は実は二十億円ほどの国庫納付金がございまして、うち十億円ほどが自転車も含めまして輸出振興費に主として充てられておつたわけであります。それが今回は競輪分のみにおきましては六億円何がしに削除されることに相なつたのであります。これは前段に御質問がございました一兆円予算の範囲内で収めるという点から、いろいろと議論はあつたのでありますが、国としては競輪とか競馬の金を国庫の収入には今回は使いたくないというような趣旨もございまして、そして、ひもつきというわけではありませんけれども、とにかく国ではとらないという趣旨だけは明らかにいたしたわけであります。そこで二十八年度は十億円ほどでありましたか、そのうち六億円が実は自転車関係の振興費に充てられておつたという筋合いがございます。そこでその方に関する分だけは、やはり何らかの形で出してもらつたらよいのではないか、こういうことにいたしまして、大体自転車関係の振興費に使つた六億円前後のものを、今回はやはり出してもらうように考えて本案をつくつたわけでございます。

加藤鐐造日本社会党(右)

○加藤(鐐造)委員 今回はなるべくそういう金は国に使いたくないという御説明だけではわかりませんが、その点もう少し明確に車両課長から御説明願いたいということと、それから、従来納付金の大部分が自転車産業振興のために使われておりましたが、それがどの程度の効果が上つたかということを、簡単でよろしいですから御説明願いたい。

馬郡厳通商産業事務官(重工業局車両課長)

○馬郡説明員 二十八年度で申しますと、国庫納付金は二十一億八千万円程度でございます。自転車競技法におきましては、国庫納付金の三分の一を自転車産業振興費に使う、こういう規定に相なつておりますので、昨年度の予算といたしましては五億九千九百万、約六億のものが自転車振興費として支出されておりまして、残りの約十四億程度のものは国庫の一般財源として吸収されているわけでございます。しかし一般財源の分は別といたしまして、従来産業振興費として出ておりましたものとほぼ同額の金額を今回も産業振興費として使つて参りたい、こういう考えでございます。  なお、従来の自転車産業振興費がどんな効果があつたかという点につきましては、お手元に資料を配付してございますが、簡単に申し上げますと、生産につきましては、これはほかの物資と同様でございますが、戦前の最高を約二五%上まわる生産をいたしておりまして、内需の充足、輸出の振興に充てているわけでございます。価格の点について申し上げますと、これはいろいろの見方がございますが、今かりに日銀の全国の卸売物価指数と自転車の物価指数とを比較いたしてみますと、上り方が約二〇%少いという形になつております。なお金属及び金属製品の物価指数と比較いたしましても、四〇%の低位にあるということで、この点結果的にこの振興費が相当大きな効果をもたらしたということは言えるのではないかと思つております。なお品質の点について考えてみましても、たとえばメツキの研究のために応用研究の補助金を出したこと等によりまして、メツキの技術が非常に改善されまして、メツキの質が非常によくなつたというような、個々のものは例をあげますとたくさんございますが、総体的に申しまして、戦前におきます日本の自転車の耐用年数が約七年程度と言われておりましたが、現在では約十年程度に延びたという点が指摘されております。  なお貸付金によりまして、相当多額の設備資金を融資して参りましたが、その結果におきまして、自転車関係の工場の設備は非常に合理化されておりまして、これは一昨年行いました機械産業全体についての機械設備の更新状況を見て参りましても、一番最高位の段階にあるという状況でございます。

加藤鐐造日本社会党(右)

○加藤(鐐造)委員 どれだけ効果があつたかということは、年々数字の上にどれだけはつきり現われて来たかということを御説明願わなければ、単に現在他の商品に比較して安いとかいうことだけではわからないと思うわけですが、なるべくそういうふうに御説明願いたいと思います。  それからもう一つは、現在日本の産業として与えられた一つの大きな課題は、輸出の振興でありますが、最近数年間の自転車の輸出の趨勢について御説明願いたい。

馬郡厳通商産業事務官(重工業局車両課長)

○馬郡説明員 自転車の最近の輸出の状況について申し上げますと、戦前におきます最高の輸出は、昭和十二年におきまして六百八十四万六千ドルということでありますが、戦後におきまして二十四年が二百十六万一千ドル、二十五年が五百二十五万ドル、二十六年度が一千八十九万五千ドル、二十七年度が七百三十一万三千ドル、二十八年度が六百四十五万三千ドルということになつておりまして、現在におきましては戦前の最高の数字とほぼ同様な程度まで達しておりますが、昭和二十六年、二十七年に比べまして昨年は若干低下の傾向を見せております。その理由は二十六年、二十七年は中共に相当程度の輸出がなされておりまして、その分だけが昭和二十八年度よりよくなつておるということでありまして、過去におきましては、中共との貿易につきましてはいろいろ努力いたしておりますが、バーター物資の関係で思わしい成果を得ておりませんが、中共向けを除きますと、戦後におきましては戦前の最高水準まで到達しておるということが言えると考えております。ただ戦前の輸出の状況と現在と非常に大きくかわつております点は、戦前におきましては、日本の自転車の輸出の対象はおもに中国、満州及びインドといつた方面でありましたが、中国方面が現在のような状態でありますし、なおインドにおきましては、戦争中自国で生産を開始いたしましたために、現在輸入禁止の状態になつておりまして、戦後におきましてわが国といたしましては、まつたく新しい市場を求めて進んで行かなければならないような状況で、この新しい市場を求めて行くという点において非常に多くの困難な点がございましたが、カタログの製作等によりまして広く東南アジアに紹介宣伝を行いました結果、新しい市場を見つけてほぼ戦前の状態まで回復している、こういうような状態でございます。

加藤鐐造日本社会党(右)

○加藤(鐐造)委員 自転車の輸出は年々ふえて来ておるのですが、それでも最高七百万ドル程度ということになりますると、日本の輸出総額から見ますると大した金額ではないわけでございますが、そこでこの自転車の利益金であるからできるだけ多くの部分を自転車産業の振興のために使わなければならないという考えは私は少しおかしいと思うわけです。自転車産業の振興というようなことは、一つのああいう競技を行うことによつてだんだんと品質が改善されるということで目的が達しておる。また地方の自治体の財政力を高めるという点においても相当の部分が地元に与えられておる。そういうことになりますと、私はこうした金はできるだけ大きな目的のために最大の効果を上げ得るような使途に向けなければならないと考えるわけでございます。おそらくそういう考え方を持つておいでになるから、本年は自転車産業のため使う金も減額されておるし、また中小機械工業の振興という面にも向けられておると思いますけれども、しかしながらこの六億という金の半分が自転車産業の振興のためになお使われるという考えには私ども賛成することはできない。この金は、国の予算全体から見ますればわずかな金ではありまするけれども、しかし日本の産業の振興のために有効に使う道は多々あると思う。なおこういう考えに一歩踏み入れられた以上は、もう少し、ことに今日日本の輸出が非常に困難な状態になつておりまするときに、全体としての輸出振興のために使うという考えにならなかつたか、その点を提案者と通産省と両方に伺いたい。

福田一自由党

○福田(一)委員 御質問の趣旨にはわれわれも非常に同感をいたしておる次第でございますが、御承知のように前の法律が、実は自転車産業の振興ということに関連をいたしましてつくられておつたような事情もございますので、従来ずつと自転車産業の振興に充てて参りましたのを、あまり急激に落してしまうのもいかがなものであろうかということを考えまして、昭和二十八年度におきましては、六億円以上使つておりましたのを今回は半分まで大削減をいたしまして、お説のような気持をくみ入れて運用をいたして行きたい、こういう考えを持つておるわけでございます。この点はわれわれといたしましても、将来にわたつて、この資金の運営にあたりましては、極力御趣旨を尊重するような方向において運営をいたして参るべきであり、本委員会の空気を十分この面において反映させるごとく措置をいたして参りたいと考えておる次第でございます。

徳永久次通商産業事務官(重工業局長)

○徳永政府委員 政府側といたしましても、法案が成立しました以降におきまして、本年度の問題は一つの大きな転機でございまして、半分にしたのも大きな飛躍かと思いますが、なお自転車産業に三億残つておるといたしますと、自転車産業のうちの貸付金の分につきましては、過去の累積の額もございますし、その分を、たとえば三十年度になりまして幾らか減額いたしたといたしましても、本年度つぎ込むものと過去の累積との関係から、総額では大した影響を受けないという事情も出て参ります。お話のようなことが実際的に実現でき、またそれが摩擦なしにできるように逐次なつて行くのではなかろうかというふうに考えておるわけであります。できるだけ御趣旨に沿うような運用を心がけて参りたいと思つております。

加藤鐐造日本社会党(右)

○加藤(鐐造)委員 今提案者から、法律の趣旨がそういうふうになつておるからということでございましたが、これは法律を改めるくらいのことはわけない、そういう考え方を持つておいでになるならば、ほんの法律の一部を改正すれば足りることですから、当然そうした措置を考えらるべきではなかつたかと思うのです。だから、そういう点に問題があるという提案者の御答弁は納得することができない。それからその次に中小機械工業の振興のためにこの金が使われるわけですが、中小機械工業というものの範囲、これは中小機械工業の全体かどうか。それと同時にその中小機械工業のこまかい部分品にまでわたつてこれを対象としておられるかどうか、その点について承りたいと思います。

福田一自由党

○福田(一)委員 お言葉を返すつもりではございませんが、競輪と自転車というものは一応物理的にというか、何か因果関係みたいなものがあるということになつておりましたことと、今までに助成して来て急になくしてしまうということもどういうものであろうかというような考え方を持ちましたので、まあ使い方においてはウエートをうんと減じはいたしましたけれども、大体三億円前後くらい使つたらどうかというような構想を持つておるわけでございます。しかしこの点については先ほども申し上げました通り、加藤委員その他この委員会の空気を十分反映させて運営するように政府をして処置せしむべきであると考えておるわけでございます。  なお、この中小機械工業に使うのでありますが、この範囲は主として輸出振興という一つの大きな課題を打出しておりますので、輸出振興に関係のあるものを選びたいと考えておりますが、しかしその輸出されるもの自体のみではなく、その部分品等につきましてもこれを広げて参りたい、かように考えておるのでありまして、その点は十分柔軟性を持つて処置をして行きたい、こういうふうな意向を持つておるわけでございます。

加藤鐐造日本社会党(右)

○加藤(鐐造)委員 それから貸出しに向けられる金の預託機関は商工中金となつておるわけですが、商工中金だけであるか、その他中小企業を対象とする機関に預託されるのか。また貸出しの対象といたしては一応わくが設けられるのか。いわゆるひもがつけられるのかどうか、それを聞きたい。

徳永久次通商産業事務官(重工業局長)

○徳永政府委員 従来の自転車の産業に向けておりました融資のものは御承知の通り市中の金融機関でございますが、その元となつておりましたのは、前年度で申し上げますと中小企業金融公庫が市銀あるいは商工中金等に預託をしまして出しておつたのであります。今後の問題につきましても商工中金が今までの中小企業金融公庫の地位に立つだけでありまして、実際の貸出しの窓口になります金融機関といたしましては、一般の市中銀行なりあるいは商工中金なりというようなものがそれに当るということになるわけであります。それからひもつきにするかしないかというお話でありますが、従来自転車産業に出しておりましたものは非常に漠然としたひもでございますが、自転車産業にお使いくださいというだけのひもでございまして、あとは金融機関の裁量といいますか、判断によつて出していただくということになつておつたのであります。ただ今度の融資を考えておりまする中小機械工業の設備更新のための融資につきましては、私どもが考えておりますことは、従来の開銀に対しますと似たような考え方で、役所の方でこういう工場を候補に考えてくださいというものを推薦いたしてみまして、但しこれを経営的な立場から見ますと、その企業の担保力、信用力その他から見まして問題のある点がいろいろと出て参つておりますが、その点で役所の推薦がありましても、オーケーになるとは限らぬと思いますけれども、この融資の輸出振興に対する効果ということを考えまして、そういう方針とすることが最も効果的であるし、実際的ではなかろうかというふうに考えておるわけであります。

加藤鐐造日本社会党(右)

○加藤(鐐造)委員 私はもう一点でやめます。最初にも申し上げた通り、日本に今一番欠けておるものは技術の問題だと思います。それからまた今までの吉田内閣の一番欠けておる点もこの技術の向上に力を入れなかつたという点にあると思うのであります。よくドイツの例が引出されますが、ドイツがなぜ戦後あれだけ急速に復興したかということは、技術の復興に最大の重点を置いたという点にあることは皆さん御承知の通りなのであります。なぜ吉田内閣が技術の向上に重点を置かなかつたか。従来私どもはこの点しばしば追究して来た点ですが、私はこの金の使途につきましても、先ほど申し上げました通り、この点に重点を置いて考えてもらわなければならぬと思うものでございます。たとえば中小機械工業のいわゆる輸出振興のために使うと申しましても、その元をなすものは技術です。そこで昨日も問題にいたしましたように、技術の向上に力を入れないでおいて、外国の技術を簡単に買つて来ればよろしい。金もありもしないくせにすぐに買うことを考えたり、輸入することを考える。それではいつまでたつてもだめなんです。だから私はこの金はできるだけこの基本をなすところの技術の研究をする機関、団体等に配分することが、この金の最も有効な使途であると考える。いわゆる競輪のような——競輪だけを私は言うわけではありませんけれども、いわばこれは投機的、射倖的な、いわゆる不浄の金なのであります。この金を大いに産業の復興に使うことによつて、基礎的な面にこれを使うことによつて、いわばその罪滅ぼしをすることができると考える。これは一つのじようだんになりましたけれども、とにかく私どもはその点をひとつ真剣に考えなければならない。この点吉田内閣は考えていただきたい、提案者も考えていただきたいと思うわけでございます。そこでこの金の使途についてわずかな金でありますけれども、これをできるだけ基本的な、いわゆる技術の研究をする機関に支出する。その方にさくという点について提案者並びに通産省の御意見を承りたい。

福田一自由党

○福田(一)委員 われわれも技術の振興ということにつきましては、敗戦以来しみじみとその必要性は痛感いたしておつた次第でございます。従いまして与党の一人といたしましても、極力こういう面において政府が施策をするよう努力をするように進めて参つたわけでございますが、予算その他の関係で政府もかなり進めておつたように見られますが、加藤委員などからごらんくださいますれば、この面において努力が足りなかつたという御批判も受けることもあろうかと存ずるのでありまして、この意味合いで私は加藤委員の御希望はまことにごもつともな御意見である、かように考えておる次第であります。従つて今後の方針としては、一層加藤委員の御希望をいれまして、極力この趣旨を実現するように努力をいたしたいと考えておる次第であります。

徳永久次通商産業事務官(重工業局長)

○徳永政府委員 ただいま福田先生からお答えがございましたように、私ども通産省としてはできるだけの努力を尽したいと思つております。先般お話申し上げましたように、大体の腹づもり、こんな見当で考えておるというわくもございますし、国会側の御希望というものも十分今後の委員会でも御相談申し上げまして、できるだけふやすことに努力いたしたいと考えております。

大西禎夫自由党

○大西委員長 次に始関伊平君。

始関伊平自由党

○始関委員 きわめて簡単に一点だけお尋ねいたします。これは附則の九の問題でございますが、第七条の二として小型自動車の競走の開催について、年間の開催回数、それから一回の開催日数は省令できめるということになつておりますが、これは自転車競技法の場合と同様に、大体年間十二回、一回の開催が六日というふうに決定されるものと思いますが、その点を確かめておきたいと思います。  それから附則の十に、モーターボート競走法について同じような趣旨の規定が第六条の二として追加になつておりますが、この点につきましては、従来モーターボートの開催日数は一回について十二日間であるというように不つり合いになつておつたのでありますが、今度この改正案に、モーターボートの開催の回数なりあるいは一回の開催日数なりを運輸省できめることにいたしたにつきましては、開催回数あるいは開催日数を自動あるいは競輪と調子を合わして同じような扱いにすることが必要であると思うのでありますが、所管官庁は違いますが、まつたく性質の同じ競技、競走についての問題でありますので、その間政府で連絡をとられまして、こういつたような点について調子が合うように、扱いが同じになるようにする方が適当だと思うのでありますが、そういう意味の折衝については政府の中でしていただきたい、かように考えるのでありまして、以上の二点につきまして簡単に御答弁を願います。

徳永久次通商産業事務官(重工業局長)

○徳永政府委員 ただいま御指摘ございましたように、似たような競技三つございますけれども、いずれも性質は同じであります。また多少の差はあるとしましても、極端に言えば車券を買うお客さんは同じとも言えるわけであります。従来自転車につきまして開催日数なりあるいは開催回数を制限いたしておりました趣旨のものは、ある程度この性質が反社会的な性格もあるという点もございまするし、それが度を過ぎないことによつて許されるというふうに考うべきものであるということで、ほどほどの開催にとどめる趣旨から、実は自転車につきましては一年十二回、一回六日というような限度内で認めておつた。同じような精神というものは、類似の競技でございます限り、同じ原則が適用されなければならないことはまさに御指摘の通りでございます。私ども政府部内といたしましては—モーターボートの関係は今御指摘ございましたように、回数は同じでございますが、一回の日教が倍になつておりまして、その間の平仄が合つておりませんので、この平仄を合すべきではないかということで運輸省にも申入れをいたしまして相談をいたしておるわけであります。大体この考え方には運輸省からも同調を得ておるわけであります。現実の問題といたしまして、すぐあしたから自転車と同じようにするということにつきましては、若干の猶予を置きながら前進的にやらしていただきたいということになつておりまして、今御指摘の点に沿いながら一日も早くそうなるように努力いたしたいと思います。

大西禎夫自由党

○大西委員長 他に御質疑はございませんか。——それでは両案に対する質疑は終局いたしました。  引続き、まず小型自動車競走法の一部を改正する法律案を討論を省略して採決いたします。本案に御賛成の諸君は御起立を願います。     〔総員起立〕

大西禎夫自由党

○大西委員長 起立総員。よつて本案は原案の通り可決すべきものと決しました。  次に、自転車競技法等の臨時特例に関する法律案を討論に付します。永井勝次郎君。

永井勝次郎日本社会党(左)

○永井委員 私は日本社会党を代表しまして本法案に反対をいたすものであります。  この法案は議員提出でありますが、提出者の気持はわからないわけではありません。よくわかるのでありますが、提案者は従来の行きがかりからいたしまして、これを何とか継続したいということにあまりに急であるために、また予算を失うことが非常な損失であるという考え方に立つて、現在この法律を出し、議員立法として議会の権威を落していることに対する反省が足りないと考えるのであります。われわれは競輪その他一連の賭博行為に対しましては、社会風教の上から申しましても、安寧秩序の上からいたしましても、かくのごときものは一日も早く根絶せしむべきものであると考えております。これらの賭博行為をささえておる、弁明しておるような——競馬をやつて馬の発展をはかるのだ、競輪をやつて自転車の発展をはかるのだというような、こういう子供だましのようなりくつを通さしめてはならないとわれわれは考えておるのであります。これが一点。  もう一つは、国家財政と地方財政とは自主性をお互いに尊重し合つて、侵してはならない性質のものであると考えるのであります。ことに本年度国は国家財政の上において、これだけのものは地方財政に委譲するといつて委譲したものを、財政的の見地に立つて按配するのではなくて、自転車への融資を継続したいという違つた角度から、この地方財政から頭をはねようとするがごとき態度は、われわれの断じて許容し得ないところであります。これが第二点。  第三点は、この法案は利権の法案ではない、ひもつきのものではない、こう言つておるのでありますが、われわれはこの法案の内容がひもつきであるかないかということは、単に甲、乙、丙、丁、というものに金を貸すのだというような、そういう結びつきがあるないということがひもつきというのではなくて、これは自転車業者に融資をするのだというひもつきのものであります。それからこれが国の経済政策の総合的な見地に立つて、自転車産業をどうしたらいいか、こういう見地に立つての、一環としての案であるならば、われわれはある程度了承し得るのでありますが、この法案の背景をなすものは、国の経済政策とか、国策であるとか、こういう大所高所に立つた見解というものは何も持たない。単に自転車だけのことを考えて、機械工業というようなりくつをつけてこれを糊塗しようとするがごときことは、われわれの断じて許し得ないところであります。  最後に、われわれは議員立法であれば何をやつてもいいのだというようなものの考え方が許されてはならないと考えるのであります。議会政治の権威のために、議員立法は少くも清潔にして理想の高いものでなければならぬ、そういう内容のものでなければならぬ。ところが今生れようとする砂利法案といい、競輪といい、こういつたような性格のものが議員立法として現われて参りますことは、われわれの断じて許容し得ないところでありまして、提案者の趣旨はわかるのでありますが、そういつた意味において、少くもこの委員会における、少数とはいえども、議員立法の権威のために、国会の権威のために、私はこれに反対の意を表明する次第であります。

大西禎夫自由党

○大西委員長 以上で討論は終りました。引続いて本案を採決いたします。本案に御賛成の諸君は御起立を願います。     〔賛成者起立〕

大西禎夫自由党

○大西委員長 起立多数。よつて本案は原案の通り可決すべきものと決しました。  ただいま自転車競技法等の臨時特例に関する法律案に対し、加藤鐐造君より附帯決議案が提出されておりますので、この際提出者の趣旨弁明を求めます。加藤鐐造君。

加藤鐐造日本社会党(右)

○加藤(鐐造)委員 私は本案の採決にあたつて、附帯決議を提案いたしたいと存じます。まず案文を朗読いたします。    自転車競技法等の臨時特例に関する法律案附帯決議   わが国の産業の興隆は基礎的技術の向上にあるを以つて、その支出に当つては、出来得る限り右趣旨に添うよう考慮すべきである。  以上であります。  この趣旨につきましては、質問の中にしばしば述べましたので、詳しく申し上げる必要はないと思いますが、何と申してもわが国の産業の復興発展の基礎をなすものは、技術の向上でございます。特に世界的な水準にまで非常に遅れている技術を向上させなければ、いかに政府が輸出の振興をはかろうとしても、これは不可能といわなければなりません。そこで今回こうした特別の処置によつて使われる金は、できる限り、私の考えをもつていたしますならば、全額基本的な技術の研究向上のために使うべきであると考えるのでございまするが、一挙に全部を従来使つて参りました方面から削つてしまうということもどうかと思われまするので、できる限りこの趣旨に沿うよう、いろいろな技術の研究機関、団体等に、あるいは補助金として出し、あるいはまた融資するというような処置を講ぜられるように希望したい、こういうのが本附帯決議を提案いたしまする趣旨でございます。何とぞ満堂の御賛成を得たいと存じます。

大西禎夫自由党

○大西委員長 以上で趣旨弁明は終りました。本附帯決議案に御賛成の諸君は御起立を願います。     〔賛成者起立〕

大西禎夫自由党

○大西委員長 起立多数。よつて本附帯決議案は可決せられました。

福田一自由党

○福田(一)委員 一言申し上げます。ただいま可決せられました附帯決議につきましては、本法案が国会を通過いたしましたあかつきにおきましては、十分趣旨を尊重するよう、これが運営を政府に申入れ、趣旨が通りますように努力いたしたいと存じます。

大西禎夫自由党

○大西委員長 この際お諮りいたします。両案に対する委員会報告書作成の件につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大西禎夫自由党

○大西委員長 それではさよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。なお次会は明日午前十時より開会し、航空機製造法の一部を改正する法律案その他について審議を行う予定であります。     午前十一時五十四分散会

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