通商産業委員会 第45号
- 発言数
- 40 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1954/05/11
会議録
○大西委員長 これより会議を開きます。 まず過日の風害に関する件について発言の通告がありますので、この際これを許します。永井勝次郎君。
○永井委員 この際今回起りました北海道の風水害について、北海道開発庁長官の大野国務大臣にお尋ねをいたしたいと存ずるのでありますが、大野国務大臣は、昨年は西日本の風水害に対して抜群の手腕を振われまして、緊急の事態を収拾せられたのであります。何の因果か北海道開発庁長官になられると同時に、季節はずれの五月の風水害が去る九日の夜半から起りまして、低気圧の状況からいえば昭和九年以来の最低気圧のものであり、風害の被害の程度からいうならば、大正二年以来の稀有の災害であると伝えられておるのでありまして、現地の状況につきましては、通信、交通の杜絶した地帯が非常に多いために、まだ現地の正確な被害実態というものは把握することができないのでありますが、現在までわれわれのところに達しました被害状況から見ましても、人的の被害は死傷者が二十名内外、家屋の倒壊あるいは農業の被害、水産関係の被害、あるいはその他の関係等を計算いたしますと、稀有のものであると考えるのでありますが、その後開発庁関係には刻々現地から被害の実情が伝えられておると考えるのでありまして、この際開発庁長官におかれましては、現地から入手せられました被害の実情がどういう状態にあるのか、このことをまず第一にお伺いいたしたいのであります。 次いでこの非常な季節はずれの災害によりまして、農村関係におきましてはほとんど現在育成してある温床苗しろというものは全滅であり、ことに御承知のように昨年は非常な凶作でありましたために、種もみを他の地域から講入してわずかに春先の種に充てたという地帯が、今回の被害によりまして、単に苗しろをつくりかえるというだけでなしに、まず種もみを手当しなければならないというような事態が起つておるでありましようし、水産関係におきましては、船や港湾や網や、そういつた漁具等を失いましたために多大の損害であり、春先の漁期を控えまして、新たなる態勢を整備しなければ仕事ができないというような緊急の事態が発生しておると考えるのであります。また昨年以来凶作と冷害と水害とあらゆる災害を一緒にこうむつた以外に、今回の春先の災害というようなことで、そういう災害地帯における中小企業関係の損害というものもこれは非常に甚大であると考えるのでありますが、これらに対して現地からは正確な被害の実情はまだ入手できないでありましようが、とりあえずこれらの状況に対しまして先年水害その他の非常な災害に対して敏腕を振われた大臣はその経験を生かされまして、今回の北海道の暴風水害に対してとりあえずどのような方法と処置と陣容をもちまして対処せられるお考えであるか。現地における被害の実態と、これに対処する態勢につきまして大臣の所見をお伺いいたしたい、かように考えるのであります。
○大野国務大臣 今月の九日夜来の北海道の暴風雪の災害は、交通、通信が杜絶しておりまして、いまだ全貌が判明いたしておりません。しかしただいままでに入つた被害状況は、家屋の倒壊、漁船の沈没、道路、橋梁等の流失、特に温床苗しろの被害はただいまお話の通り甚大であります。被害の実態はよく調査いたしまして万全の対策を立てたいと考えております。しかし御承知のように、北海道開発庁は行政上直接の責任を持つておりませんので、各省ともよく協議いたしまして万全の対策を講じたいと考えております。 ただいま今日の午前八時現在の被害を申し上げます。人的被害は死亡者三名、負傷者十三名、行方不明一名であります。実屋の被害は全壊が二百六十八戸、半壊が四百八十二戸、小破四千五百三十五、非住宅が百八十七、農業の被害が温床苗しろ二百四十二万六千坪、水産の被害は漁船の流失及び沈没が九隻、大破三十七隻、小中破七十隻、漁網の流失が推定二億一千万円、災害救助法を適用した町村が白老村、音更村、御影町、被害の大なる地方は、住宅関係では十勝方面、農業は空知、上川、石狩方面、漁船は宗谷、渡島を除く各支庁沿岸全部であります。損害額及び土木、開拓関係は目下調査中であります。 ただいま北海道知事が来訪されまして、また道会議員の諸君も今朝急遽上京して、とりあえずその報告とともに、これに対する対策をあしたの朝知事が帰つてただちに確立するようでありまするが、これに対して時々連絡があるそうでありますから、政府といたしましても十分の対策を講じたい、かように考えております。
○永井委員 大臣の直接行政所管の関係だけでなく、各省関係に問題はまたがつておると考えるのであります。しかしこれを一つにまとめて大きく緊急に事態を収拾するために、有効な手を打つというためには、何といたしましても、閣内における有力な閣僚がこれを集約的に行政的な中心に立たれ、なお議会関係に対しましてもまとまつた形でこれらの処理を進めて行く以外には、緊急対策は有効に運べないと考えるのでありますが、それらに対して大臣は、先年の災害におきまする体験を生かされて、どういうふうに処置されたならばよろしいのかというようなことについて構想があれば承りたいと存じます。 また北海道の事態は御承知のように農作物にいたしましても温床苗しろを育てまして、春から秋のほんとうに限られた期間内において天候に恵まれましたならば米がとれる、あるいは農作物がとれる。これが春が少しずれても、秋霜が少し早くても、これは大きな凶作という事態になるのでありますが、すでにもうこちらの方では初夏が訪れようとするようなこの時期におきまして、温床苗しろが全滅というような事態におきましては、これはこれからの農作の出発点で頭をたたかれたわけでありまして、ことしの秋の見通しというものは非常に暗くなつておる。非常に憂欝な、北海道全体は動揺しておるのではないか。ある所によりましては雪が一尺以上積つております。後志地帯、空知地帯あるいは上川地帯、こういう所が積雪一尺というような被害を受けておるのでありまして、温床苗しろばかりでなくて、畑作なども、全部これはまきかえなければならないというような事態でありまして、秋の見通しというものは非常に深刻であります。従いまして、これらに対しまして適切な手を打つていただかなければならないと考えるのでありますが、大臣は就任以来国会のいろいろな情勢に制約されまして、現地視察あるいは現地に対するいろいろな用件というものが延び延びになつておると考えるのでありますが、この機会に現地の実態を把握されるという意味におきまして、急速に現地視察というようなことが行われまして、その上に立つて現地の動揺しておる人心に対して活を入れる、活気をふつ込むというような措置を緊急におとりになるお考えがないかどうか、これらの点についてお伺いをいたしたいと存じます。
○大野国務大臣 今回の北海道の被害は、ただいま申し上げました通りまだ全貌が把握されておりませんが、相当大きな被害であろう、人心もために動揺を来すであろうということも実は憂慮いたしておるのでありまするが、何しろ北海道知事の方がとりあえずその対策を講じてこうしてもらいたいということを言うて来るのがあたりまえなのでありますけれども、まだついきのう、おとといの出来事で、そこの対策もできておらぬというのです。しかしながら相当の被害であることだけは、全貌がわからぬでも知悉いたしておりますから、各省、ことに農業関係、水産関係の農林省、あるいは住宅関係の建設省等ともよく連絡をとつて緊急対策を講じたい、私は、ただいま申し上げました通り、直接行政の衝に当る官庁にありませんけれども、北海道の現状も至急実情を調査いたしたい、ついてはさつそく相談いたしまして、できるならば一両日中にでも現地を視察いたしたい、かように考えておるところであります。その上で去年の九州災害、和歌山災害等、の経験を生かして、私も側面から大いにこれを復興に全力を尽したい、かように考えております。
○永井委員 まだ現地の事態が正確に報告されておりませんし、交通杜絶、通信杜絶の地帯であつて正確な対策というものは今立ちませんが、被害が相当大きいであろう、また現地の住民に大きな精神的な動揺と経済的な打撃を与えておるという展望だけはできるわけでありまして、今の大臣のお話のように、できる限りすみやかなる機会に現地を視察されて、昨年の災害に対する体験を生かされまして緊急適切なる手を打つていただきたいことを希望いたす次第であります。 この機会に中小企業庁にお伺いをいたしたいと存ずるのでありまするが、こういう災害の事態の中では、まずさしあたつて目に見えるのは何人死んだ、あるいは橋が幾ら流れた、家が幾ら倒れた、あるいは温床苗しろが幾ら被害を受けた、こういう具体的な事象にだけ眩惑されて、そういうものだけを災害の対象とするというような傾向が強いのであります。しかしながら北海道のような広汎な地域にわたるこういう事態が起りますと、こういう一つの災害の中心に立つ中小商工業者というものが当然直接間接の被害を受けるのであります。そうしてこういう災害からは多くは見のがされがちでありまして、そういう農家に起つた事態あるいは水産関係に起つた事態、そういうものが中小商工業者に集約されて非常な打撃を与え、実際的にはその地域の復興については中小企業が大きな役割を果さなければならない、こういう事態になつておるのでありますが、中小企業庁は現地の実情についてはまだ事実を正確につかんでいないことと思うのでありますが、従来の慣例から見ましても、今後における中小商工業者のこういう災害地帯における役割から考えましても、中小企業庁は大きくひとつ一はだ脱いで、金融の面からもあるいは税の面からも、あるいは積極的な災害復旧の面からも、これらの問題と取組んでいただかなければならない。そういう気魄を持つとともに、そういう具体的な手が早急考えられなければならないと思うのでありまして、この点について中小企業庁が従来の災害から見て、どういうところが中小商工業関係における欠陥であつたかという反省と、この災害に対する一つの立場を明確にひとつ伺いたい、かように考えます。
○石井説明員 北海道に起りました暴風雪の被害につきましては、中小企業庁といたしましては中小企業が相当いかれておるのではなかろうかと憂慮いたしております。ただ残念なことに、ただいままで被害の詳細がわかつておりません。直接被害をこうむりました中小企業者に対しましては、他の農水産方面あるいは漁村方面等の被害者に対しますと決して劣らないような援助なり、救済なりの手を政府部内の統一せる施策の一環として打出して参りたいと考えております。ただ間接的な被害と申しますか、周囲の農村なり漁村なりが被害をこうむりますために、あるいは商況が不振に陥るとか、貸倒れが起つて参りますとかというような問題につきましては、先般起りました冷害の場合の事態とほぼ同様なわけでございまして、政府から行われます諸種の施策はそれぞれの災害の直接の被害者に向けられ、その効果として中小企業者等のこうむります被害が最小限度に食いとめられる、このような考え方で従来参つておつたのでございますが、一応今回の場合等におきましても、漁村なりあるいは農村なり、あるいは漁船なりに対する各種の施策が講ぜられることがまつたく完全でございますれば、その周辺にあります中小企業者のこうむります間接的な被害は最小限度に食いとめ得るわけでございますので、まず第一段には、何と申しましてもこれらの直接的な被害の救恤と申しますか、回復の方面にやはり精力的な活動を集中してもらわねばならぬことと考えている次第でございます。
○永井委員 ただいまの答弁だけでは現地の災害の性格と申しますか、そういうものに対する完全な把握ができていないのではないかと思うのであります。従来の水害等の災害ですと、たいてい夏に起つた、秋に起つた、こういうことで一つの生産的な活動の過程であります。従つてもうその時期においては、災害対策に対して一週間遅れた、十日遅れたというように遅れの事態がありましても、そう大勢には影響がないのであります。ところが北海道はこれから一切の生産的な活動期に入ろうとしておる。その活動期の最初の出発が二日遅れた、三日遅れたということが秋に行つて全然収穫皆無になる。あるいは生産が全然だめになる。北海道の生産活動の全体の運命を決するのが現在の災害の特殊な性格である。われわれはこう思つておる。従つて災害対策をこうするのだ、中小企業というものを対象にしてその災害だけを消極的に対策を立てるというのではなくて、北海道全体の災害を最小限度に食いとめて、本年度の生産的な活動に最小の被害で最大の生産的活動の効果を秋に期待するというためには、単に中小企業の中の災害というようなものでなくて、災害の中心に立つ全体的な中の中小企業の役割、こういう積極的な性格においてとつ組んでいただかなければならない。そのためには災害対策がこれだけできた、あるいはこれだけの予算ができたからこうせよというのではなくて、現地は現地で手持している資材等はそういう政府の裏づけがあろうがなかろうが、現地の事態によつて出して行かなければならぬ、あるいは食糧の補給をして行かなければならない。こういうような災害の緊急事態であり、しかもそれが何日待つというようなそういうゆつくりした態勢ではないのだ、こういう一つの方え方と性格を正確に握つていただきたい。その上に立つての中小企業対策、消極的なものでなくて積極的な対策、こういうような役割をひとつ果していただかなければならない。かように思うのであります。単に中小企業の行政管轄の区分の中だけで問題を処理しようということではなく、積極性を持つていただきたいと考えるのでありますが、それに対して石井部長はどういう気構えを持つてこれととつ組んでいただけるかどうかということを、少しむずかしいかもしれませんが、実際に閣僚や何かの方向を決定するのは事務官僚であるということを聞いておりますが、その意味においてひとつ石井部長から高邁なる識見を伺いたいと思います。
○石井説明員 中小企業対策の面からも決して手ぬかりないようにやれという御激励と承つたわけでございますが、一日あるいは一とき争う非常に大きな問題である点につきましては、私どももよく了知いたしております。北海道庁ともよく連絡をとりまして、また政府の一般方針の早急決定を促進いたしまして、極力努力いたすつもりであります。 —————————————
○大西委員長 次に小型自動車競走法の一部を改正する法律案及び自転車競技法等の臨時特例に関する法律案を一括して議題といたします。質疑の通告がありますのでこれを許します。永井勝次郎君。
○永井委員 われわれは議員立法によつて競輪に対する立法を行いました。そうして競輪から上る収入の一部を自転車産業の振興のためにこれを使うということは間遠つてはいない。内容的には議論はありましようけれども、今までやつて来た中において決してこれは非常な筋違いではなかつた。いろいろな修正する点があればそこの一つのわく内で処理ができたと思うのでありますが、政府がいきなりこの法案をけ飛ばして、そうして議員立法に対する軽視をあえていたしたのであります。ところが議会の方は、この議員立法に対する政府側の軽視ということに屈従いたしまして、あえてこれを当然のこととしてのみ込んで、これにかわるべきものとして、こういうような中小機械工業振興対策をすりかえて出して来たのでありますが、前回の廃案に対して、この提案者はどのように考えておるか。それからその廃案に対して、ここにこれにかわるべきものとして出して来たものとの間には本質的にどういうつながりと、どういう違いを持つておるか。この二つの案の間における比較、差異というものを明確にしていただきたい、かように考えます。
○福田(一)委員 ただいま御質問の内容の中には、私が御答弁いたすことのできない面も含まれておるやに考えるのでありますが、一応私から申し上げてみますと、この前にありました法律によりまして、自転車事業の振興をはかつて行つたという考え方については、確かにわれわれも同調いたしておつたのであります。できるならば、これが継続された方がよかつたという点については、永井さんとわれわれは決して意見を異にはいたしておりません。しかし昭和二十九年度の予算を一兆億円に押えようとした政府の立場を弁明するわけではありませんが、リフレといいますか、インフレを何としても防止するということは今の至上命令でありまして、そういう面、またいろいろ予算の比重の関係その他から見て、これが二十八年度予算のような組み方にならず、従つて競輪関係その他のものが落ちたということは、これはやむを得なかつたことであると私たちは考えておるのであります。これについての答弁がどうしても御必要でありますれば、これは通産大臣なり、政府の方から聞いていただくよりいたし方がないかと存じておるのであります。そこでそういうような事情になりましたけれども、私たちといたしましては、競輪をやつておつて、そうして自転車事業の振興をはかつて来たのに急にこれを打切つてしまうことはいかがなものであろうかという考えがございますのと、またこういう競輪のような事業によつて得られました収入というものは、できるならば何か有為な国家的な事業とか、非常に有効なものに使用するようにしてはどうかという考えを多分に持つているのでありまして、そういう意味合いからいつて、前の法律においては、御承知のように、大体二十八年度では公共団体が四十億円の一種の収入をあげ、二十億円が国庫に入れられまして、そのうちの六億円内外というものが自転車振興に充てられており、それから四億円というものが輸出産業の振興費というようなものに使うという意味合いで予算が組まれておつたわけでありまして、十億円が国庫の雑収入のような形——雑収入ではありませんが、とにかく収入として入つておつたわけであります。それが今回のような予算の編成になりました結果、このままに放置いたしますと、その二十億円も全部地方財政に入つてしまいまして、六十億円が地方財政に全部まるまる入るということになります。かようにいたしますと、永井さんも御承知のように、社会党から提案されまして、議員立法として成立いたしまして、そして従来一つの大きな役割を努めて来ましたこの法律が、全然その趣旨がなくなつてしまつて、競輪というものは単に地方財政の収入を確保するための一つの手段としてのみ存在して行くという形に相なりますことは、これは私たちとしてはいかがなものであろうかという疑問を非常に持たざるを得ないのであります。しかもこれは自転車にも関係のあることであり、また一面においては自転車との関係がなくても、何か輸出産業等を振興するような有為なものに経費を支出するようにしてはどうか、こういうような考え方を持つたわけであります。その意味合いで、今回こういうような改正案といいますか、法案を提出いたしたのであります。しかしこれは、今永井さんが質問の中において大体言外に含ませて言われますように、こういうやり方がはたしていいか悪いかということになりますと、将来としてはもう少し根本的につつ込んで考えてみる問題がありはしないかということもわれわれは多分に考えております。従いまして、こういうことを言つてはどうかと思いますが、自由党内閣といいますか、保守内閣といいますか、われわれが与党であります限りにおいては、来年度予算の編成にあたつては、よほど強く筋道を通した案に持つて行くようにしなければならないという義務をわれわれは感じておるわけでありますけれども、しかし今までに予算案も衆参両院を通過いたしまして、執行の段階に入つている段階において、これらの目的をもつて経費を使つた方がいいというにかかわらず、二十九年度一年を何らの方途も講じないでおくということもいかがなものかと考えまして実はこの法案を提出いたしたのであります。 そこで、この法案が実施されました場合においてどういう結果が起るかというと、大体競輪関係で六億二千万円ばかり、オート・レースその他モーターボートの関係等を入れまして七億五千万円ほどの収入があるのでありますが、モーターボートの関係は別といたしまして、またオート・レースは、オート・レースとし、競輪は競輪として一応はこの収入が確保されて行きますが、支出の面は、モーター・ボートの関係はその方面に、またオート・レースの方もできるだけその面に経費を出す、そして競輪の方から上つて来ます六億二千万円ほどの金は、そのうちの約三億円を自転車産業の振興というか、振興費に充ててはどうか。その内訳を申しますと、大体一億五千万円ほどが輸出振興費になり、一億五千万円ほどが融資になるわけであります。これは従来の例によりますところの六億円の金を自転車の振興に使いましたのと比べますれば、約半額に削減いたしたわけでありまして、私たちとしては、先ほど申し上げましたように、自転車のためにのみこういう競輪というものを置いておくことがいいか悪いかということから考えまして、ウエートをぐつと落しまして、他の三億何千万円というものをほかの有為な仕事に使いたい、こういうふうに考えておるわけであります。もちろんこの法案の表面にはこれは出ておりませんが、大体の含みを申し上げたのでありまして、差異がどうあるかということの御質問があつたから実は申し上げておるわけであります。そこで残りの三億円何がしというものにつきましては、二億五千万円内外を、中小企業で機械を輸出いたしております機械メーカーがございますが、これが最近はやり方いかんでは相当伸びて参つておりますので、これらの古い機械を新しい機械にかえまして合理化する場合における貸付金として運用いたして参つたらどうか、かように考えております。なお残りの三千万円は技術研究費に充ててはどうかと考えております。その他の二千万円内外が一応事務費と見ておるわけでございます。 以上のように、大体予算的に見ますと、二十八年度とは違つたやり方に相なるわけでありますが、いずれにいたしましても、この法案は、先ほど申し上げましたように、臨時的な性格でございます。従つてこの附則にも書いてありますように、一年間の臨時立法といたしております。この金をどこへ納め、どういうようにして使うかということにつきましては、提案理由にも御説明いたしておきましたが、一応振興会に金が入りまして、振興会はそのまま商工中金に渡します。そしてここに諮問委員会ができるのでありますが、これが第三者の意見も入れて運営をうまくやるように、今までの諮問委員会を拡大いたすわけでありまするけれども、通産大臣がその諮問委員会の意見をいれまして、このように運用したらよろしかろうという方針を示しまして、その方針にのつとつて商工中金が運営をいたして行くというやり方にいたしたい、かように考えておるのでありまして、いろいろこの案を立案するまでには数次の検討を加えたのでありますが、現段階におきましてはこれよりほかに方法がない、かように考えまして案はこの法案を提案いたしたわけでございます。なお抜けておる面も多分にあると存じますが、順次御質問により補足させていただきたいと思います。
○永井委員 あえてここで財政政策について議論をするわけではありませんが、一兆の予算に押えてインフレを抑制するという政府の本来の財政政策は、一兆という基準がどういう基礎に基くかというようなことは別といたしまして、とにかく一応の考え方としてはわかるのであります。しかしながらそれは単に一兆の予算の形式を整えたというだけでありまして、御承知のようにたとえば外国財産に対する賠償のごときは、これを本年度の予算に繰入れない。百億に近いものはこれを途中で入れるようにたな上げしておく。あるいは入場税についてはこれを特別会計に持つて行つて何する。ただ単に一兆という一応の一般会計の形式を整えて、そうして一兆円の予算でインフレを押えるのだというようなインチキをやつておるのであります。従つてこのインチキ財政の中においても、たとえば入場税のごとく国策の上から見てこれは必要だというものは特別会計に残して、特別会計を設けてこれを処理して、一兆予算の中における運営をしておるのであります。従つてもし競輪のこの吸上げということは従来の通りで、国家財政の上から見て必要であるならば、特別会計でやつて行つてもこれは何らさしつかえない。ところが国の財政と地方の財政との総合的な計画の上から国がこれは地方財政にやるのだ、これは国の財政でまかなうのだという、こういうふうに国と地方との財政計画の上から、一旦総合的な立場に立つて地方財政に与え、これは地方財政の収入と見て、国が地方財政のいろいろな計画を樹立してやつてある、国がそういう方向にやつてあるのに、今まで国で持つたのをお前の方ばかりこれを収入するのはどうかというので、議員立法において途中でそれを横取りして、そうして地方財政にそれだけの赤字を出させるというような事柄は、ただいまお話のような御意見ではこれは非常に主観的な、一方的な意見であつて、地方財政から見ればこれは国の財政計画として地方財政に移されたものである、これを議員立法によつて横取りされ、しかも国の財政にまつすぐに入るのではなくて、変な何だかえたいの知れないようなところの団体にこれを入れるというような、こういうやり方はインチキではないかという議論も成り立つのであります。そういうような立場からいたしまして、この一年の暫定的な措置である、こういたしましても、国家財政と地方財政との総合的な見地に立つてこういうやり方は妥当であるとお考えになるかどうか。 それから、こういう一つの処理の方法によつて地方財政に対する明確な一つの理由づけというものが提案者において成り立つのかどうか、非常にこれは一方的な、主観的な、押しつけ議論ではないか。 それから、当然地方財政においてこつちがチエツクしただけの欠陥ができるわけでありますが、その欠陥に対してはどういうふうにお考えになつておるのか、この三点についてお尋ねをいたしたいと思います。
○福田(一)委員 どうも私から答弁する限りでない面も大分おありのようで、私としてはちよつと答弁しにくい面もあるのでありますが、しかし私はりくつを申し上げようとは思いません。思いませんが、一兆円で押えたこと云々というようなことにつきましても、私は永井さんとは若干意見が違うのでありまして、やつぱり物事というものは一つのけじめというものが必要なのであります。予算を編成するときにこれを一兆円の中で収めたか、あるいは一兆円より百万円でもよけい出したらどうかというようなことになりますと、心理的の影響というものがかなり大きいものでありまして、これはおそらく永井さんにもおわかり願つておるだろうと思う。そういうところを政府がねらつたのであろうと考えて、われわれとしてはやむを得ずこれをのんでおつたという面があるのであります。 それからもう一つ、こういうような金をとつた場合、とるやり方がおかしいじやないか、筋が通らないじやないか、無理をしているのじやないか、こういうようなお話でありますが、われわれとしてもこれが万全の策であると思つて御審議を願つておるわけではないのでありまして、この際の過渡的な手段としてやむを得ずこういう程度でひとつお認めを願つて、そうして一つの目的達成をはかつて行つてはどうかというような考え方からこの法案を出しておるということを御了承願いたいのであります。 また地方財政において欠陥が生ずる云々の問題でございますが、この点についてはいろいろ考え方もあろうかと思いますけれども、一応、非公式ではございますが、地方の施行した団体側等の意見を聞いたのでございます。ところがその席上におきましては当初あまり賛成もしておりませんでしたが、とにかく競輪というものと自転車は切り離せない、だからそれを全部とるのもあまりあこぎに思うようなことを考えられたのでありましようか、少額のものならばまあやむを得ぬじやないだろうかというような御意見も伺つておるわけであります。今度はこれを筋を通して政府としての関係でどう考えるかということになりますと、意見もありましようけれども、これは社会党の議員立法で一応できておりまして、一応われわれとしてその議員立法が空文に帰するようなことがあつてもという配慮も加えた上でこの法案を出しておるということもひとつ御高察を願いまして、何とぞ御了解が願いたい、かように考えておるわけでございます。
○永井委員 欠にお尋ねをいたしたいと思うのは、具体的にこの予算をどういうふうな基準でどういうふうな目標をもつて、たとえば輸出振興にいたしましてもあるいは融資の関係にいたしましても、あるいは技術の振興にいたしましても、こういう一つの予算の使い方の具体的な内容について提案者は大所高所の政綱政策について大きくつかんで答弁をされるわけでありますが、事務的なことは事務当局へという話であれば事務当局からでもけつこうでありますから、この予算の具体的な使い方についてひとつ内容を御説明願いたい。
○福田(一)委員 先ほど申し上げましたような大体の内訳を考えておるわけでありますが、詳細は説明員からお聞きを願いたいと思います。
○徳永政府委員 細目にわたる点を補足いたしますが、従来自転車の産業振興費として使つておりまして、そのうち融資以外の項目でどういうことに使うておつたかということを申し上げますと、今後の融資におきましてはほぼ同じようなことに使いたいと考えておるわけでありますが、融資以外の一億五千万円で考えておりますことは、たとえば自転車の海外現地事情調査、これは従来もやつておつたことでありますが、各輸出市場の状況を詳細に把握するということが非常な効果もあるわけでありまして、今後も続けて参りたいと考えております。その次に自転車の海外宣伝用のカタログを製作頒付することであります。これも従来からやつておりまするが、自転車の輸出におきましては、おそらく日本の輸出品のうちでこれほどりつぱなカタログのできておる業界はないくらいのものができておりまして、日本の自転車輸出取引におきましては、この宣伝用カタログが登録されておりまする番号が、取引の基礎番号に用いられているというほどの効果も出ておるわけであります。これも続けてしかるべきものと考えておるわけであります。また自転車の海外の貿易斡旋所、これは新しい試みでございますが、そういうものも考えていいのじやなかろうかと思つております。あるいは技術関係といたしまして、自転車の技術に関しまする情報を各業界に配つてやる、あるいは自転車の検査設備、あるいは性能検査というものを充実して行く、それから自転車の生産機械の研究を進めて行く。それから、その次に国内問題になりまするが、自転車の小売業の買入れに関連いたしましてのいろいろな調査なり、それから自転車産業のコスト引下げの調査なり、国内市場の実態調査なり、それから自転車の企業の経営指導の仕事をやつたりしたらどうであろうかと考えておるわけであります。以上が一応の一億五千万円の融資以外の費目についての細目にわたる点であります。 それから約二千五百万円にわたりまする中小機械工業の設備の近代化に対しまする資金の貸付につきましては、私どもねらつておりまするのは、輸出産業でありましても、大きな企業につきましては閣銀の融資の対象となりまするし、それはその方でよろしいのでありますが、開銀に行き得ないクラスにおきまして、機械工業の特殊事情といたしまして、中企業、小企業がその分野におきまして非常に重要な役割を占めておりながら中小にとどまつておる、そのために開銀等の融資も十分つかみ得ない、従つて設備の近代化も思うようにできないで困つておるというのが機械工業の実態でございます。そこをこの資金をつぎ込むことによりまして促進して参りたいというのをねらいとしておるわけでございますが、その対象業種といたしましては、輸出の部門を主に考えまして、光学機械とかミシン、繊維機械、自動車部品、電気機械、農機具、建設機械とかいうものをまず主に考え、その輸出機械の部品になりまする部門といたしまして、バルブとかチエーン、ネヂ、歯車、鋳鍛造品というもの、さらに工作機械、工具、試験器メーカーというようなものもあわせて見て行く必要があるのではなかろうかというふうに考えておるでございます。これらの必要の詳細な事情につきましては、お配り申し上げてあります資料の中に相当詳細な資料を入れてあるわけでございますが、かいつまみましてのねらいだけ申し上げますと今のようなことでございます。
○永井委員 この予算の割振りをどこでどういうふうに——議員立法である以上、議員がそういう予算の使い方も考えてやつたのだと思いますが、こういう立法が出て来、こういう予算の割振りが出て来る、出て来たときにはこの予算には全部ひもがついておる。ひもつき予算でこれが立法化されて、それが裏の取引に対して表から法的根拠を与える、こういうようなことが議員立法にはよくありがちなのであります。われわれはそういう関係がもうそれほど具体的にいろいろ予定されておるとすれば、そういうひもつきはもう出ておるのではないか、こういう心配があるのでありますが、そういうひもつきがあるのかどうか、それをひとつ伺いたいと考えるのであります。 それからもう一つは、あつちの部局こちらの部局と、それぞれの部局がそれぞれの立場、見方でばらばらな状態で、たとえば機械工業の輸出振興、こういうふうにやつて行つて、全体的な総合的な計画性というようなものがほとんどない、ばらばらの状態だ、これは自由放任経済の自由党の本質かもしれませんが、そうして現われて来たところだけをちよびちよびやつておる、それには必ずひもがついておる、こういうやり方というものはわれわれは払拭して行かなければならぬので、大きな見地に立つて、そうして方向を定めて、その方向の中から具体的な条件というものを選別して行く、こういう行き方でなければならぬ。もう選別してひもつきになつていて、それを表に出して行く、こういうようなやり方はわれわれの非常に警戒しなければならないところである、こう考えるのでありまして、こういう点はどうなのか。総合的な計画の見地に立つて、あるいは中小企業庁その他輸出関係その他から見て妥当な線が出るべきであるが、ばらばらの状態で、現地でたとえば機械化の近代化にいたしましても、現在はわれわれの見るところでは施設は漸次過重になつて来ておるのではないか、二重投資になつて来ておるのではないか、そういう点をどこで統制して行くか、全体的な計画を樹立するというところがない。それは自由経済の本質だ。こういうふうな点で、もう部分的には非常にこれは二重投資の形で出ておる。それを何か機械施設の近代化というのは通りがいいと思つて、こつちでも近代化、あつちでも近代化で、融資の対象は施設に対して長期資金を融資するというようなばらばらの状態になつておりますが、これは非常に警戒しなければならないばかの一つ覚えのようなやり方ではないか、こう思うのでありますが、これらの点について承りたいと思います。
○福田(一)委員 非常にけつこうな御意見でございまして、拝聴いたした次第であります。しかし私は提案者の一人といたしまして、また提案者全体といたしましても、この法案を提出するにあたりまして、何らかの裏取引をしたのではないかというような御心配をいただきますことは杞憂に終るものだと考えております。案は私は競輪などというものにはまだ一ぺんも行つたことがない、その一ぺんも行つたことがないような者がこの法案を扱うのは非常におかしなものです。また今までにこういう予算を使う上においてだれからも請託を受けたこともございません。だれ一人から私は依頼を受けておらないのであります。大体を言うと、こういうような法案は今永井さんが仰せられるような点が非常に疑問になるのでありまして、どちらかといえば提案理由などを説明したり、ここでいろいろこの案のために言うことが、まあざつくばらんな話で言いますと、選挙対策などから行たらずいぶん損な話だ、こういう損な役まわりをしようという以上、いろいろ最近のように政界浄化の問題がしきりと叫ばれておりますこの現段階におきまして、私たちがそのようなことを考えてみますと、こういう法案を出さない方がいいんじやないかというような、利害関係からいいますとそういうことも考えられるわけでありますが、しかし私はそういうような政界浄化とか、あるいは汚職とかというような問題があろうとなかろうと、私たち政治家というものは自分が考えて正しいと思うことは、いかに世間が何と言おうとこれを断行いたすべきものである、これが私は政治家の任務である、かように考えましてこの法案を提出いたしておるのでございまして、今後におきましても、そういうことのなからんようにひとつ努力はいたします。どうか永井さんもひとつそういう意味で御協力をお願いいたしたいと思うのであります。 なおこの予算をいかように使うかということについて、総合的な見地に立つていないではないかというような御意見でございます。この点につきましては永井さんが仰せられるように、われわれと永井さんの立場は若干相違はいたしておるのでありますけれども、しかし私たちは自由主義経済と言つてはおりますけれども、決して計画性を持つておらない自由主義経済ではないのでございまして、今ここに御説明をいたしましたような費目につきまして、これは輸出振興ということと、もう一つは中小企業を救済しようということ、いま一つは日本に最も欠けておるところの技術の振興をはかろうということ、この三つは予算の面におきましてもわれわれ与党でございますが、政府としても十分関心を持つており、特にこの自転車関係の分はすでに今まで使つておつたから御了承願えると思うのでありますが、中小機械工業等の古い機械を新しくして、合理化をして行こうというようなことにつきましては、予算のときにもしばしば取上げて議論をいたし、総合的に輸出振興の面からも十分検討を経て参つたものでございます。なお技術振興のために出す経費というものにつきましては、これは日本において比較的欠けておるものでありますから、せめて競輪というような、ばくちのてら銭みたいなものを何か国家的に有意義なものに使つてはどうかという意味からこの一項を加えたのでありまして、そのほかに何ら他意はないのであります。これを要するに私たちといたしましては、一つの輸出振興、技術の興隆というようなことも含めまして、この予算を使つて参りたい、こういう意味で御説明を申し上げたのでありますから、どうぞひとつ御了承を願います。
○永井委員 役所の予算はどうもたとえば中小企業の振興なら振興、輸出振興なら振興、そういう一つの看板のもとにそれをぐんぐん掘り下げて行つて、そうして徹底させるというようなことが足りない。毎年予算をほしいためにいろいろな新しい項目を並べて、まあ出してみる。そうしたら予期しないところに予算がくつついて来る。そうするとその予算でまたそこで店開きをする。常に一つの古い看板を掘り下げて行くという態度でなくても、目先のかわつた項目で予算をとろう、そうして浅く広く、何が何だかわけがわからないというような、結局掘り返したような、上つらだけをなでたような予算のとり方であり、また執行の仕方であつた、こういう点はわれわれは現在の行政組織なり、予算の査定における大きな欠陥であろうと考えておるのでありますが、これもその一つの部類でないか。ここに予算があつて、これを地方にばかりまかせないで、それを何とかしてとつてやろう、こういう無理な条件がある。ほんとうにこれをやるなら、中小企業庁なら中小企業庁にこの予算を移してぴしつとやるべきでありますが、重工業局の所管であるから重工業局でこれをやるんだ、こういうわけで、あつちでも店開きをする、こつちでも店開きをする、こういう一つの二重行政のはなはだしきものであると考えるのでありますが、まあ、これは議員提出のものでもありますし、あまりこれを追究することはやめておきたいと存じます。 次にせつかく小型自動車について提案説明者が見えておるのでありますから、この点についてお尋ねをいたしたいと思うのでありますが、総じてこういうばくち的な性格のものは、これはやむを得ないならばできるだけ統一した形で実施したらいいし、またこういうものは漸次縮小して行つたらいい。あつちでもやり、こつちでもやるというふうに、主催者がかわれば——ほとんど競輪にしても、競馬にしても、これを支配しているものはみんなろくでもないボスばかりだというようなことで、われわれはその実施の内容についてはもう顰蹙しておるのでありますが、そういつたようなものをまた地方のそれぞれの主催地に広げて行く。これは県でやれば地方の市町村には手間ばかりかかつて、全然地元にてら銭がとれないのだからというようなことだけで、こういうような形のものが出て来るということは好ましい行き方ではない。もつと大所高所からこういう性格のものをどういうふうに処理して行くか、あるいは国家的な見地、地方的な見地でこれを浄化し、ないし漸次こういうものを削つて行くというような方向をとらなければならないと思うのでありますが、これを広げて行くということについての根拠及びそういう考え方についてひとつ承つておきたいと思います。
○川島正次郎君 私は現在千葉県の小型自動車競走会の会長をしているわけであります。ただいまこういうものはボス的な者がやるというようなお話がありましたが、実は千葉県が私でありまして、埼玉県の会長は官房長官の福永君、兵庫県の会長は首藤新八君でありまして、決して御懸念のような人が運営しておるものでないことをあらかじめ申し上げておきます。 それからただいまのお話のように、根本的な問題といたしましてこうした競技をめちやくちやに広げるのはいかぬということでありましたが、これは私も同感であります。しかし今回御審議を願つております法案の内容は、既設の競技場の開催回数の問題であります。せんだつて提案の際お話申し上げたのでありますけれども、競輪にいたしましても、ボート・レースにいたしましても、競馬にしても、いずれも府県のほかに競技場所在の地元市町村が主催権を持つております。ひとり小型自動車競走に限つては府県並びに五大都市に限つておるのであります。千葉県の例で申し上げますと、船橋でやつておるのでありますが、船橋市としては相当な出費はあるのですけれども、収入はないのでありまして、地方財政に寄与する面からいつても、これはどうしても是正する必要があるのであります。そこで私どもが通産省と話合つておりますことは、現在千葉県の例で申し上げますと、年十二回開催しておりますけれども、その十二回の開催をさらにふやそうという意味ではないのでありまして、試案といたしましては、たとえば十二回のうち八回を県営にして、四回を市営にする。こういうふうにやりたいという意味でありますからして、御懸念のようなことは決してないのであります。私は途中から小型自動車競走会の会長になつたのでありますが、私が就任以来、ただこうしたものを車券の対象だけにしないで、一つのスポーツとしてもいいものにしようと思いまして、その点については鋭意努力をいたしております。ことにほかの競技は開催時間は全部午前中からなのでありますけれども、船橋のオート・レースに限りましては、午後から開催いたしております。少くとも午前中は自分の生業をやつて来て、その後に競技場に来てもらうというので、午後からでなければ一切開催しないということもいたしておるのでございまして、世間の非難をなるべく緩和して、見ておもしろいレース、それは車券的な興味を加味する、こうした理想を持つて開催しておるのでありますから、その点はどうぞ御安心願いたいと思います。これは出過ぎたお話でございますけれども、願わくはひとりオートバイのみならず、競輪、競馬、ボートレースのごときも、なるべく日曜祭日以外は 午後から開催するようにすれば、罪滅ぼしと言つては少し過ぎますが、世間の非難を緩和し得るのではないかと考えておるわけでございまして、こういう点もひとつ御考慮願いたいと思つております。
○永井委員 最後に、生れつき造作の悪い女はどんなに美容院に行つて、鼻を高くしても、二重まぶたにしてもかつこうはつかぬのであります。競輪にしても小型自動車にしても、生れつきあまりけつこうでない性質のものの中で、どのように世間の非難を少くしようと努力してみても、どだいよくなりつこない。これはやはり死ななければ直らないという方法で、なくした方が一番いいと思います。ここに提案された指導者の御趣旨はよく了解されるのでありまして、一応承つておきますが、その矯正して行くという気持をもつと考え方を発展させまして、もつとすつきりとした、スマートなスポーツの一つの分野でやつていただくように御発展を願いまして、私の質問を終ります。
○中崎委員 議事進行に関して。先刻木材利用合理化小委員会を開きましたが、なるべくお早い機会に通産委員会と農林委員会との連合審査会を開くように、ひとつ委員長の方でお考えを願いたいということを申し入れておきます。
○大西委員長 理事会を開いてそれをまとめまして、御趣旨に沿うようにいたしたいと考えます。
○柳原委員 小型自動車競走法の一部を改正する法律案について質問いたします。オート・レースの運営の概況というプリントをいただいておるのですが、それの第二ページの中央どころに大阪市は体止中と書いてありますが、大阪市の開催した回数を見ますと、昭和二十六年二回、昭和二十七年一回となりまして、二十八年には休止してしまつた、こういうことになつておりますが、フアンもふえ、だんだん盛んになつているということから見ると、大阪市は逆コースをたどつておるのですが、これはどういう理由なんですか。
○川島正次郎君 小型自動車競走が、競輪、競馬等と比較しまして振わない根本の原因は、許可になりました当時進駐軍の方の意向がありまして、一切ガソリンは使つてはいかぬ、合成油でやれということと、新車を使つてはいかぬという二つの制約がありましたために、よいレースができない、言いかえればレース中に車がとまつてしまうというようなことがありまして、レースがあまりおもしろくないというので売れ行きが振わなかつたのでありますが、その後いろいろ規則がかわりまして、ガソリンも使え、新車もどんどん出る、現に今使つておる車は大体五十三年、古くて五十二年代の車を走らせているのでありまして、非常にレースがおもしろくなつて来て、従つて売上げも上昇したのでありますが、大阪はその不振の時代によしたまま、あと継続していないのであります。終止したのではありませんから今後あるいは継続するのではないかと思つておりますが、不振時代のまま行き詰まつて継続してしておらぬ。先ほど申し上げたように、私は千葉県の会長をしておりますが、千葉県の小型自動車競走会は二千万円の負債を背負つておりました。二千万円の負債を背負いましたときに前会長がよしまして、負債整理の意味をもつて私が引受けたのであります。その難関を突破して今日では黒字になつております。大阪は途中でへこたれてしまつてやつてない、こういう事情でございます。
○柳原委員 振興会はまだあるのですか。
○川島正次郎君 振興会という名前でなしに、小型自動車競走会連合会というのがありまして、連合会で統轄しておるわけであります。
○柳原委員 大阪府という団体の中にその連合会というのがあるのですか。
○川島正次郎君 各府県に競走会がありまして、その総合した連合会が東京にある、こういう意味です。
○柳原委員 私の言うのは、大阪の競走会というのはなくなつたかどうかということを伺いたいのです。
○川島正次郎君 大阪の競走会はございます。ただレースを休止しておるだけです。
○柳原委員 そうすると、この表を見ますと、二十五年に始まつて、二十六年、二十七年、二十八年と順次売上金はふえて行つております。かなりの飛躍を示しております。なるほど競走は休止しておつても、競走会が生きておれば、競走会の会長は全国の連合会のときに出席しておられると思うのですが、そうすれば、大阪を除く各所が全部成績が上つて行つておるのに大阪だけ下つて行く、そこに矛盾を感ずるだろうと思うのに、やめるということはちよつとおかしいと思うのです。
○川島正次郎君 私は大阪のことは詳しくございませんから、当局から説明を……。
○徳永政府委員 大阪府におきましても、最近の他の地域の状況にかんがみまして、再開したらどうだろうということを今検討中のように承知いたしております。
○始関委員 この機会に通産当局にちよつとお尋ねしたいのでありますが、それは競輪場の新設の問題であります。競輪場の新設は大分長い間通産当局では申請の受付を停止されておつたようでありますが、半年ばかり前に希望者を募つておるというような話で、大分たくさんの申請が参つておるように聞いておりますが、これはいつごろどういう方針でその申請書を処理なさるおつもりであるのかという点をお尋ねしたいと思います。
○徳永政府委員 新設問題の処理が遅れておりますことは、はなはだ申訳ないのでありますが、率直に経緯を申し上げますと、昨年いろいろ競走場の新設の申請がありまして、それをもとといたしまして、御承知の運営審議会がございますので、審議会でいろいろ御相談をいただく、新設の認可基準と申しますか、そういうものが、実情に即してあらかた審議の材料になりまするものがまとまりました辺で、実は担当局長であります私が前任者と交代することになりまして、時間もありませんでしたので、その後御承知の年末になりまして一兆億円予算というようないわば新しい経済政策と申しますか、そういう雰囲気の大きな変動もございまして、この問題を慎重に扱おうということで実は今日に至つておるのが、言い訳にならぬかもしれませんがこれまでの経緯でございます。しかしながらこの問題の処置を荏苒放置いたしておくつもりもないのでございます。省としましての大体の態度につきましては今週中ぐらいにきめまして、その腹づもりに基きまして審議会をなるべく早目に開催し、審議会でその腹づもりを土台といたしまして、十分の御議論をお聞かせ願い、その上で何らかのものをきめて行くというような形に持つて行きたいという考えでおります。今までいろいろあれこれと考え中であつたのでありますが、近くそれは表面に動きが出て参るというふうなことに相なるかと存じます。かような、状況で進行いたしております。
○始関委員 審議会に出される審査基準と申しますか、許可基準は当局でおつくりになることと思いますが、その案はもう大体できたというふうに了解してよろしいかということと、それから大体時期の見通しは、個々の案件について可否が決定されるのはいつごろになるだろうかということを聞いておきたい。 なお私の印象でございますが、もし新規のものを認めるならばある程度大幅に認められたらいいし、また一つや二つ認めるなら、いつそのこと何も認めない方がよかろうという感じもいたしますが、その辺の大体の考えがもしあればお伺いしたい。
○徳永政府委員 審議会に御相談申し上げます基準につきましては、あらかた私どものレベルでの案はできておりますが、問題が重要な問題でございますので、次官、大臣に御相談申し上げて、そのまま審議会にお出し申し上げるかいかにするかということを、先ほど申しました今週ぐらいにきめるつもりでおるわけであります。 なおどの程度のものを許すか許さないかという問題、この辺が一番問題になる点でございます。数の問題もございましようし、時期の問題もございましようし、そこらのところを今週中ぐらいに大臣の決裁を経て、省としての考えだけはある程度固めたいというふうに考えておるわけであります。
○大西委員長 本日はこれにて散会いたします。なお次会以後の日程につきましては、先ほどの理事会の申会せによりまして、お手元に配付してありまする通りと決定いたしましたので御了承を願つております。 午後三時四十五分散会