通商産業委員会 第38号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1954/04/22
会議録
○中村(幸)委員長代理 これより会議を開きます。 本日は私が委員長の職務を行います。 まず去る三月三十日本委員会に付託せられました小型自動車競走法の一部を改正する法律案を議題とし、提出者よりその提案理由の説明を願います。川島正次郎君。 —————————————
○川島正次郎君 ただいま御審議を願います小型自動車競走法の改正案につきまして、改正の趣旨を御説明申し上げます。 今回私どもが提案いたしました改正は三点ございますが、その主要なる点は第三条でございます。現在の小型自動車競走、俗にいうオート・レースでありますが、現行法によりますと、施行者は各府県と五大都市に限られております。ところが他の競技法であります競馬法につきましても、また競輪法にしましても、モーター・ボート法にしましても、施行者の範囲が非常に広いのでありまして、大体競技場のある所在地の市町村にも施行権を認めておるのであります。言うまでもなくこうした競技法は地方財政に寄与することが根本の趣意でございます。現在オート・レース場がありますのは、千葉県船橋、大阪府の大阪、山口県の柳井、埼玉県の川口、兵庫県の甲子園、この五箇所ございまするが、いずれもこれは当該府県が施行者となつて競技をやつておるのであります。一例を申し上げますれば、千葉県の船橋は、千葉県庁に競技の主催権がありまするけれども、かんじんの所在地の船橋市には主催権がないのであります。ところが競技場がありますために、警備、消防その他におきまして市当局としても相当な負担をしておるのでありますからして、これらの負担を補つてやる上に幾分でも所在地市町村の財政に寄与したい、かような意味をもちまして、今度の改正におきましては都道府県それから五大都市のほかに競技場の所在地の市町村にも開催権を許してやりたい、これが主要なる改正の要点でございます。 同時に第十二条の改正をいたしまして、これまでは勝車の払いもどしが二五%を引いたもの、つまり七五%だけを勝車の投票券を買つた者に払いもどすことになりますが、場合によりましては勝車の投票券が百円で買つた場合に、百円にならぬ場合があるのであります。一つの車に対してよけいに買い上げますと、二五%を引きますと、せつかく当つたけれども元にならぬという場合もあるのでありまして、他の競走の例にならいまして、そういう場合は買つた相当の金額だけを払いもどす、百円は百円だけを払いもどす、こういうことに改正をいたしたいのであります。 同時に法律の第二十四条から第二十七条に至りまする罰則でありまするが、罰則の中には競馬法にありまするようなのみ屋を取締る罰則がございません。最近オート・レースの売上げが多くなるにつけまして、相当のみ屋が横行しまして、正当なルートで車券を買わないで、のみ行為が行われますので、のみ屋を罰する規定を設けたい、かように考えます。 以上三点が本改正の趣意でございます。どうか御審議の上御賛成あらんことをお願い申し上げます。 —————————————
○中村(幸)委員長代理 次に去る四月十三日付託になりました通商産業省関係法令の整理に関する法律案を議題とし、その提案理由の説明を求めます。古池政務次官。
○古池政府委員 ただいま議題となりました通商産業省関係法令の整理に関する法律案の提案理由について御説明申し上げます。 法令の整理改廃につきましては、行政事務の簡素化の一環としてかねて検討中でございましたが、結論を得たものから逐次整理改廃を行うこととし、本法律案におきましては、まず通商産業省関係の法令のうち、すでに実効性を喪失しているもの十三件について、廃止の措置を講ずるとともに、現在有効に施行されているもののうち、輸出品取締法、外国為替及び外国貿易管理法、火薬類取締法及び計量法の四法律につきまして、一部の整理または簡素化を行うことにいたしました。 廃止法令十三件につきましては、これらの法令は、すべてすでに死文化しているものまたは存在の意義が消滅しているものでございまして、廃止いたしましてもまつたく支障のないものでございます。 次に、輸出品取締法の改正では、聴聞会の制度を簡素化することといたしました。 外国為替及び外国貿易管理法の改正では、同法上の貴金属の範囲を金に限定するとともに、一般の立法例にならい、不服の申立てに対する決定に関する訴訟手続を、一般の行政事件訴訟の手続にゆだねようとするものであります。 火薬類取締法の改正では、火薬類の輸出の届出制度を廃止することといたしました。 計量法の改正におきましては、ガス事業法の制定に伴い、ガスの総量計に関する規定を削除し、計量証明事業者に計量器使用事業場の指定の制度を適用する等の改正を行うことといたしました。 現在有効に施行されている通商産業省関係諸法律のうち、本法律案の内容をなしておりますものは、以上の四件でございますが、すでに商品取引所法等の簡素化につきましては、別途単独の改正法律案を提案いたしており、さらに今後も法令の簡素化をはかるため、鋭意研究いたしたい所存でございます。 何とぞ十分御審議の上、可決せられますようお願い申し上げます。 —————————————
○中村(幸)委員長代理 次に航空機製造法の一部を改正する法律案を議題とし、政府より要綱説明を求めます。徳永政府委員。
○徳永政府委員 資料を先日お配り申し上げましたのでありますけれども、航空機製造法の一部を改正する法律案の要綱につきまして御説明をいたします。 提案理由の際に申し上げましたごとく、この改正のねらいといたしておりますところは、簡単に申し上げますと、現在航空機及び航空機用機器の製造につきまして、届出制度にいたしてあります現行法を許可制度に改めるというのがねらいでございます。かようにいたします趣旨につきましては、航空機工業を健全に育て上げるということのために自由企業と申しまするか、届出制度に放置しておきますと、とかく濫立がはなはだしくなり、その結果といたしまして、いずれの企業も採算ベースに乗らないで、経済的に成り立たなくなり、またそのことが同時にはね返りといたしまして、その大きな購買者であります国の購買価格が高くなり、財政上の負担も多くなるというような弊害が予測されるわけでありまして、そういう弊害を予防しながら、少しでも弊害を少くしつつ、早く航空機工業の再建をはかつて行きたい。そういたしまして今後の自衛力の漸増に伴いまする経済的な力と申しますか、防衛生産力というものを育てて行き、またあわせて航空機工業を育てることによりまして、それが輸出産業として、あるいはその他の工業の一般の技術向上の一つの先駆としての産業として育てて行きたい。そういう気持から現行の届出制度になつております航空機製造事業を許可制にしようというのがねらいであります。その内容といたしておりますところは、許可制にいたします範囲というものをきめることが一つでございます。その範囲といたしましては、航空機及び航空機の機体、エンジン、プロペラその他政令で定めます一部の航空機用機器ということでございまして、それらのものにつきましての製造及び修理というものを許可制にいたす考えでつくつておるわけであります。そうしましてその製造修理につきましても、航空機の特殊性にかんがみまして、その機種ごとと申しますか、型式ごとに、ただ航空機というばかりでなしに、練習機であるとか連絡機であるとかあるいは戦闘機であるとか、それも細分いたしまして、ジエツトのものであるとかプロペラ・エンジンのものであるとか、その何々型というところまでを限定いたしまして、許可制の内容としたいと考えておるわけであります。 それから許可の基準といたしましては、法律の中に掲げておるのでございますが、これは先般航空機事業と似たものといたしまして、国会の御承認を得まして、現在施行いたしております航空機製造手業法がございますが、それと同じような許可の基準を定めておるわけであります。この場合におきましても、ほとんど同様でございまして、その内容を申し上げますると、三点ほどを許可の際の基準といたしておるわけであります。その第一点といたしましては、事業を的確に遂行するに足りる技術的能力及び経理的基礎というもの。それから第二点といたしまして、製造または修理の能力が著しく過大にならないということ。それから第三点といたしまして、その他その事業が航空機工業の健全な発達を阻害するおそれのないことという三つの基準をあげておるわけであります。 以上が内容の骨子でございまして、それに補足して申しますると、許可制をとります範囲というものは、先ほど申し上げましたごとく、限定的に考えておりますが、航空機用の機器の一部は許可制をとらないし、また航空機のうちでも初級の滑空機の製造または修理というものにつきましては、許可制の適用からはずしまして、現行法通り届出制ということにいたしておるわけであります。これはむしろ許可制にすることがその進歩発達を阻害するというようなことも考えられますし、また許可制をとらなければ困るという絶対的な必要もむしろ乏しい事情もございますので、この点からはずしまして、ただやみくもに全部を許可制にするというような不合理なことを避けようという意味でいたしたわけであります。 それからさらにこの改正の機会に若干の関連規定を整備いたしております。一部の権限を通産局に委任し得ますとか、それから罰則規定を整備いたしますとか、許可の際に条件をつけるというような若干の関連規定の整備を行つておるわけであります。 以上が御提案申し上げておりまする航空機製造法の一部改正の要綱でございます。 —————————————
○中村(幸)委員長代理 次に商品取引所法の一部を改正する法律案を議題といたします。本案に対して委員外の発言申出がありますので、これを許可するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中村(幸)委員長代理 それでは委員外の発言を許すことにいたします。足鹿覺君。
○足鹿覺君 私は農林委員の立場から商品取引所法一部改正案につきまして、大体五点につきましてお尋ねをいたします。 まず最初に砂糖取引所についてでありますが、商品取引所の機能は売買取引を迅速確実に行い、かつ公正な相場を形成し価格の平準化作用が行われ、しこうして価格変動に対する一種の保険作用を営むというところにあろうかと存じます。しかるに砂糖はほとんどその大部分を輸入にまつておるのでありまして、その価格は主として外貨割当額の多寡によつて騰貴あるいは下落しておるのであります。従いまして思惑売買がこれに拍車をかけておることは、最近の実情から見ましても御存じの通りであります。自由経済下において需要供給の原則が十分に発揮せられない今日の財政経済事情のもとにおきましては、取引所の機能が著しく制限されておるといわざるを得ないのであります。しかして四つの重大な機能のうち、ある程度発揮されておるもの、あるいは行き過ぎを来しておるもの、あるいは十分にその機能が発揮されておらない点もあろうかと思います。政府は今日の砂糖取引所の働きが、わが国国民経済、特に商品の価格の形成面におきまして、いかなる効用を持つものと判断をしておいでになりますか。逆に砂糖取引所を廃止した場合、砂糖の取引にどのような悪影響を与えるとお考えになりますか、この基本的な御所見についてまず承つておきたいと存ずるのであります。
○小倉政府委員 取引所の所管につきましてあらかじめ申し上げておきますが、取引所の一般行政は通産省の所管でございます。ただ商品別の取引になりますと、各商品の所管省になつておりまして、農林省におきましては商品の所管局別に取引所が所管されております。従いまして砂糖の取引所は食糧庁が所管でございます。ただ私どもの経済局におきましては、いわば窓口になつて通産省との連絡事務をやつておる、こういう関係になつております。たまたまきよう食糧庁長官が見えておりませんので、私があらかじめ答弁をし、なお食品課長がおりますので、足りないところは補足するようにいたします。 砂糖につきましては、お話のように輸入品でございまするし、最近の外貨事情もございまして、取引所の上場商品として適格かどうかという問題については、確かに疑問が出て参つております。ただこの前の異常な価格の暴騰の際にも、取引所があつたために、特に投機的取引を助長したということはないのではないかというふうに存じます。もちろんこういう状況ですから、いわば取引所の価格に対する保険的作用というものについては、十分機能を発揮し得ないような状況でございますけれども、やはり取引所があつた方が公正な価格を形成することにおいて妥当であり、また多少ながら保険的作用も砂糖取引所を通じましてできまするので、その制度を存続さしておくことは砂糖についても必要だろう、かように存ずるのであります。
○足鹿覺君 私がただいまお尋ねをしておりますのは、大量取引が迅速確実にできるということ、公正な相場を形成する、また価格の平準化作用が行われる、価格変動について一種の保険作用を営むことができる、この四つの機能のうちで、砂糖については相当行き過ぎの面もありますし、また非常な欠陥が現われておるということは、いまさら指摘するまでもなく不実であります。これを否定することはできないと思うのです。そこで今のような状態で放置しておくならば、砂糖取引所の機能というものが十分に発揮されておらないのでありますから、もしこれをやめた場合には——どういう作用があつてやめることができないのだ、現在これを置いておつた場合に、価格の形成その他にどういう大きな効用を発揮したのかという点を私は聞いておるのであります。そういう点ではまつたく行き詰まつておるではありませんか。最近においては一斤当り二十円近くも暴落しておるのであります。しかも実需者配給の問題が出まして、全購連あるいは総評等に、二万トンの実需者配給が行われた。ところが今まで高騰の一途をたどつておつたものが、最近に至つてばたばたと下落をする、これは正常な価格形式ではないではありませんか。そういう実態を政府は一体どういうふうに考えておるのか、今まで騰勢の一途をたどつておつたものが、わずか二万トン程度の実需者配給、しかも傘下組合員たちの熾烈な声に沿つて、政府がその施策を打つたとたんに、それが下る、これは純粋な正しい意味における価格形式ではない、一種の隠された意図に基いて行われたのではないかという批判が随所に起きておるのであります。そういう事態をあなた方はお知りにならないのでありますか。そういう具体的な事例から見まして、砂糖取引所の機能に大きな欠陥が現われておる、それをそのまま放置しておかれるのか、役に立たないならば廃止したらいいではないか、こういうことになろうと思うのであります。今の局長の御答弁では、何ら私の聞かんとしている答弁になつておらないように思うのです。いま一応、もう少し丁寧に御答弁願いたい。
○小倉政府委員 砂糖の取引所は、御承知のように取引を大量に、しかも迅速にするとかあるいは公正な価格を形成する、こういう作用はある程度果しておる、こういうように見られると思います。もちろんお話のような事情にございますので、十分に取引所の機能を果しておるというわけには参らぬと思いますけれども、そういう作用は確かに一面営んでおると思います。この前の非常に砂糖が暴騰いたしました際にも、取引所は取引所なりに一応公正な価格を形成するといつた役割を果しておつたように思うのであります。ただその取引所の作用によりまして、砂糖といつたようなものが、特に外貨の事情等によつて供給が不足する場合に、投機取引の弊をかえつて助長するということでは困りますので、その点については取引所の運用におきまして、できるだけ是正を加えることは必要かと思いますけれども、今申しましたような作用を営みますので、取引所を廃止するといつたことの方が、かえつて公正な価格が形成されぬ、そこにむしろいろいろの弊害があるような取引の現象が生ずるおそれを生むというように考えるのであります。
○足鹿覺君 取引所を廃止することは必ずしも公正な価格の形成あるいは公正なる取引を行うことに好都合ではない、こういう御意向のようであります。 それでは伺いますが、本年二月の糖価は六十九円十五銭でありました。その際製糖会社筋の思惑があつたと言われておりますが、最近、すなわち四月上旬におきましては、四十八円十銭ということになつておる。これは先ほども私が申し上げましたように、実需者割当に対する一種の反感とでも申しますか、同じ筋の思惑売りがこういう結果を来しておるのである、こういうふうに言われておるのであります。とにかく砂糖取引所があつたとしても、理論的にはこのような思惑の売買が可能であるということをこれは示しておると思うのであります。そこで主務大臣はいかなる方法によつて右のような不当な投機行為を発見し、またはこれを防止しようとしておるのか、具体的に主務大臣から御意見が聞きたいのであります。もし小倉さんなり他の方から御答弁になるならば、その点はひとつ責任のある御所見をこの際承りたい。現にそういう事態が起きておるのであります。廃止はしない、なければならないとおつしやるならば、今言つたような、一斤について二十一円四十銭程度のものが、わずか二箇月の間で開いておる。これは非常に不当な投機行為あるいは思惑売買というものがその背後にあることをも一面物語つておる。このような公正ならざる行為によつて大きな変動が起きることについて、どうしてこれを発見し、防止するのでありますか、その方法をこの際承つておきたい。
○小倉政府委員 価格につきましては、今お話もございますが、これは外貨事情等のために、先行き砂糖の輸入が非常に減るではないかといつたような思惑等がございまして、一時非常に暴騰いたし、またそれがある程度目安がつくということになりましてある程度またおちついて来た。こういつたことのために、先ほどお話のような大きな価格の変動が出て参つたのだと思うのでありますが、そういう思惑でもつて非常に上るような場合の措置といたしましては、取引所の関係におきましてできますことは、たとえば証拠金の限度を引上げる、こういつたような措置をとりますと、ある程度ここに抑制的な措置もできるということもございますので、今後そういうふうなおそれがある場合、現実にそうなつて参りますような場合は、そういつたような措置をとりまして、いたずらに過当投機に走ることのないように処置をいたす所存であります。
○足鹿覺君 今同僚から聞きますと、食糧庁長官は院内に出ておられるそうでありますが、おいでにならないのですか。院内で会つた人があるのです。現に国会の内部に来ておりながら、どういう事情でおいでにならないのですか。砂糖問題は、経済局長よりも当面の責任者は食糧庁長官です。それが現に院内に来ながら、来られないということは、どういうことですか、もう少しはつきりしていただきたい。
○小倉政府委員 さつき政府委員室におつたのですけれども、ちようどこの委員会の始まる時分に政府委員室から出て行きまして、探しているのですけれども…。
○中崎委員 議事進行。——こうした重要な発言であります。責任のある答弁を要求しておられる。われわれもこういう国民生活に最も深い関係のある砂糖が、少数の人間の投機的思惑によつて左右されるということは、大きな迷惑です。きわめて重要な問題を今質疑中であります。しかるに当面の責任者の食糧庁長官さえもおられないことは実に不都合だと思う。むしろ農林大臣もこの際出席を要求して、この重要な問題をお互い真剣に論議したいと思う。そこで農林大臣と食糧庁長官の出席をこの際要求する。さつそく委員長の方でおはからい願つて、その間一時休憩をするということに願いたい。
○中村(幸)委員長代理 ただいま食糧庁長官を呼びに行つておりますから、さしつかえがない範囲において質問を続けてください。
○足鹿覺君 それでは農林省の最高責任者がおいでになりますまで、時間を空費してもどうかと思いますので、第四点の商品取引所の業務規程の問題につきまして所管局長から御説明を願いたい。業務規程は取引所の運営上の内規ではありますが、取引所の売買取引に関する基本事項を内容とするものであることは申すまでもないのでありまして、その適否は商品取引の公正な運営にとつて重大な関係を持つものであるのであります。業務規程が不適正であれば、取引所の取引は著しく投機的傾向を示すに至るのであります。従来業務規程はほとんど取引所内部で自主的にきめられていた由でありますが、今回の改正により、特定の事項は政令で指定することによつて、みだりに変更を許さない認可事項として改正されようとしておるように見受けられるのでありますが、その政令案の内容は一体どういうものでございましようか、この点をまずお伺いいたしたい。
○記内政府委員 政令案で指定すべく目下予定しておりますのは、売買取引の種類の変更と申しまして、銘柄別清算取引か、格付清算取引かというふうなことをどちらにするかという種類の変更の問題、それから売買取引の期限の変更と申しまして、現在主たる商品については大体六箇月先物まで売買できることに相なつておりますが、これを変更して、あるいは短縮し、あるいは伸長するというふうな場合に、認可制度にしたい。また現在商品の売買が行われました際に、その商品の受渡し場所を業務規程で指定することになつておりますが、これを変更する場合におきまして、認可制度にいたしたいというふうに考えておりますが、それ以外の問題につきましては、いろいろ問題が起きました際には、あらためて検討した上で逐次指定して参りたいというふうに考えておる次第であります。
○足鹿覺君 大体三つあるように承つたのでありますが、まず第一に売買取引の種類の変更についてでありますが、売買取引には格付の清算取引及び銘柄清算取引があることは御存じの通りであります。格付清算取引は銘柄清算取引に比べますと非常に投機性が強い、から売買の行われる危険性が非常に大きいのであります。しこうして現在行われております取引はほとんど格付取引であるようでありますが、この点について農林省は、この事項の法改正によりまして認可事項とするにあたつて十分御検討になつたと思いますが、農林省当局は通産省当局とどういうふうに御協議になり、今私が申しましたから売買の行われやすい銘柄清算取引の問題については、具体的に今後どういうふうに進められて行く御所存でございますか、この点をまず最初にお伺いいたしたいと存じます。
○小倉政府委員 お話のように売買取引の種類をどうするかということは、取引の実態に相当影響がございまして、あるいは投機性を強めるといつたような弊害も出得ると思いますので、今回の改正もそういうところにかんがみまして、認可事項に種類の変更をするといつたことになつていると思います。従いまして非常な架空取引になるようなおそれのある場合、その他これに類似するおそれがあります場合には、格付取引があまり行われまして、かえつてから売りといつたような事態が生じましては困りますので、そういうことのないように認可の場合に措置をしたい、かように存じておるのであります。また具体的に各取引所につきましても検討は了しておりませんけれども、これは法律が施行になりますれば、取引所の運営からいたしまして、当然業務規程で定めることになりますが、それが取引所の実態に即応して妥当な改正であるかどうかということを十分審査して方針をきめたい、かように存じております。
○足鹿覺君 次に売買取引の期限の変更を政令案の第二点にあげられるようでありますが、大体限月を何箇月くらいまで認めるかということであります。今の場合は、砂糖の九箇月というものはやや長きに失する。従つてそこから、先ほど私が冒頭に述べましたような投機性もさらに強くなつて来るのではないかということも指摘できると私は思うのであります。そういつた点につきまして、穀物の場合が三箇月、他に若干北海道あたりに例外があるというふうにも聞いておりますが、少くとも砂糖の場合においては、この投機性を少くする、そして思惑売買をでき得る限り抑制して、公正な価格構成を行わしめるということについては、もつと期限を制限すべきではないか、そういうふうに考えます。この点について売買取引の期限の変更という抽象的な企業局長の御答弁であつたようでありますが、もう少し、今私が指摘しましたような具体的な問題について御所見を明らかにしていただきたいと存じます。
○記内政府委員 御指摘のように、この期限の問題は、いろいろ影響するところが多いわけでございます。ただそれにつきましても、原料を仕入れましてから製品になり、販売されるまでの期間というものは、保険的の意味におきましてはどうしても必要になつて来るわけであります。この期間はそれぞれの商品に応じましていろいろ差等がございます。従いましてあるいは取引所別、商品別にその受渡しの期限、売買期限というものを定めて参る必要があろうかと思うわけであります。従つて取引所が設立されまして、どういう商品を上場し、取引の対象にするかということを決定いたしますのは、やはり取引所の設立許可制、また上場品目を上程するについては認可制度になつておりますが、その認可なり取引所の設立の際に、その点をよく考慮いたしまして、この売買取引の期限を決定して参りたい。一度決定して参りますと、現在の法規のもとにおきましては、この期限をどういうふうにかえるかというようなことは、業務規程あるいは定款でもつて自由に変更ができることに相なつております。それを今度の改正によりまして、業務規程において必ずこれを規定し、さらにそれを変更する場合は政府の認可を受けなければならぬということによりまして、いたずらに、むやみに期限の変更が行われることのないようにいたしたいと考えておる次第であります。
○足鹿覺君 私は砂糖の場合を一つの例にとつておるのでありますが、今の企業局長の御答弁は、一般的な、そうして抽象的な考え方を述べられたのであります。もちろん場所により画一的にならないということはよくわかりますが、少くとも砂糖というものについて九箇月というものが妥当だとお考えになつておりますか。従来の弊害の現われた事例からお考えになりまして、御判断になりまして、いかようにお考えになつておりますか。もちろん自主性をもつて認可の申請をして来たものについて、あなた方の認可の方針というものはすでになければならぬと思うのであります。それなくして、今あなたがおつしやるような抽象的なことで、この具体的な申請に対して認可あるいは許可を与えるということはできないのではないか。少くともこの砂糖については大きな世論が起きておるのであります。従つてこうした大きな世論によつて批判を受けておるものについて、もうすでに確固たるあなた方は世論にこたえる責任と義務があると思う。それを今おつしやつたような抽象的な御答弁でもつて事足れりとお考えになるのでありましようか。私の言うことが無理でありましようか。その辺いま少しよくお考えになつて、その御方針、御構想があればこの際明らかにしていただきたいと思います。
○小倉政府委員 砂糖のことが主でございますので、私からお答えいたします。砂糖に限りませず、その取引の期限をどうするかということは、主として商慣習によつて、きまつておるようでございます。砂糖について申し上げますと、これは国内でとれませんから、申すまでもなく外国から入れて参ります。従いまして産地の出産の状況、また産地における相場の状況が、如実に日本の砂糖の取引所へも反映し得るようにしなければならぬわけでございます。この点から申しますと、砂糖というものは、原料の砂糖きびができましてから、加工されて国内にまわるまでは、相当の長期の期間を、要しますので、その期間からやはり認めておかないと、公正な価格の形成ができない、こういつたところにおそらく理由があろうかと存じます。その結果その九箇月ということで大体できておるようでございますので、国内産品と輸入品とではやはり若干事情が違いまして、砂糖といつたようなものについては、相当長期にわたつた期間が必要ではないかと思いますが、しかしこのために砂糖の投機的取引が助長されるということではもちろん困りますので、その点についての影響ももちろん大いに考えなければなりませんけれども、投機取引の、あるいは過当の投機取引の是正ということにつきましては、先ほど申し上げましたような証拠金を増徴するとか、あるいは値幅の制限を強化するといつたような、その他の措置がございますが、そういうことで解消したいと考えておる次第であります。
○足鹿覺君 この値幅の制限あるいは証拠金の増額というような二つの対策で行けば、九箇月が妥当であるという御意見のようでありますが、少くともそれだけでは客観的な理由としては受取れないように私は存じます。しかしこの問題のみを論議するわけにも参りませんから、値幅の制限の問題について進んでお尋ねをいたします。現在生糸の場合が五%であり、砂糖の場合が一〇%、乾繭、澱粉等が一〇%になつておるようであります。砂糖、穀物の場合は、特に国民生活の必需品でありまして、これはただちに国民生活なり家計に及ぼす影響も相当大きいと思います。これはどういう見地から見ましても、値幅が多過ぎるのではないか、こういうふうに私どもは見るのでございますが、値幅制限の問題は認可事項とせずに、取引所が自主的に決定するようにお考えになつておるように聞いておりますが、そういうことはございませんか。責任を持つて政府が調整すべき立場から——そのようなことが私の誤解であり、誤つた情報でありまするならば、この際この点を明らかにしていただきたい。 さらに今砂糖を例にとつておりますから申しますが、局長は値幅を制限をするとか証拠金の増額等によつて、期限の長きに失することの弊害は是正できる、こういう御答弁でありますから、それでは砂糖の場合においては、現在は値幅が多過ぎるということをお認めになりますか、何ほどを、それでは適当とお考えになりますか、ということが一点。 また認可事項としないで、自主的に決定するような方針だとも伝えられておりますが、そういうことはありませんか、その点をはつきりこの際御答弁願つておきたい。
○小倉政府委員 値幅制限につきましての認可事項との関係につきましては、通産省の方から御答弁していただく方がいいかと思いますが、砂糖につきましての値幅につきまして、これが取引の投機性を助長しないかという点につきましては、現在のお話のような一〇%という問題につきましては、行政的に事実上はいろいろ指導して、過当取引にならぬようにいろいろ措置いたしておりますけれども、なお法制的にもこれが弊害が認められるといつたような場合には、監督規定に基いて措置をするということもできますので、そういう特別な必要がある場合には、この取引所法の規定に基いて調整をはかりたい、かように存じております。
○記内政府委員 値幅制限を政令でもつて認可事項として指定するかどうかということについては、われわれも議論いたしておるところでございますが、こういう問題は各取引所がばらばらにやることはおもしろくございませんで、一定の率で各関係の取引所はすべて同じような方向で進んで参るのが妥当ではないかということに考えておりますが、現在のところ大体そういう方向ですべて動いて参つておりますので、むしろ今のような事態になりますれば、積極的に変更命令を出すかどうかという問題になつて参りまして、認可をするかどうか、変更したいときに、だれかほかの違つた方法で動きたいというようなときに、これを押えるかどうかという問題がここに問題になつて参ることになるわけでございます。そこで値幅制限をさらに今のように上下するか、押えるか、あるいは縮めるかという、一般方針のもとにおいてどうするかということになりますと、これは業界とよく協調を保つて、あるいはその指導をしながらそういう方向に進めて参ることになり、もしそれが行われないようなときには、別途法律の規定によつてこれの変更を命ずるという措置にもなろうかと思うのであります。従いまして目下の状態では、さしあたり値幅制限の変更について認可までは考えておりませんけれども、情勢のいかんによりましては、やはりこれを取上げまして認可事項ともいたしたいというようなふうにも考えておる次第であります。さしあたりは、これを今のところは規定する意図は持つておらないわけであります。
○足鹿覺君 局長はさしあたりその必要はないという御答弁でありますが、現に、砂糖ばかり例に引くようでありますが、砂糖が一番顕著でありますから申し上げるのでありますが、砂糖は国内の生産量はきわめて少額であります。ほとんど外貨によつて輸入をされるものでありまして、これを政府が管理する一つの統制方式をも必要とする段階に来ておるのではないかという世論が強いのです。それをあえて現在の政府、与党の自由主義経済方針にのつとりまして、現在おやりにならないのでありますが、これくらい見やすく政府が管理をすることのできる品物は、今のところ珍しいのであります。そういう一つの独占的な品物を取扱つておる者が、非常な思惑をやり、しかも賭博性に類するような傾向すら出て来ておる。にもかかわらず、これについて今おつしやつたような、そういう微温的な態度で、はたして砂糖取引所の公正な機能の発揮ができるとお考えになるでありましようか。私は架空の議論をしておるのではなくして、現実の砂糖の問題について各種の不公正な事態が起きておる、むしろ言うならば大きな弊害が起きておるのであります。そういう事態を前にして、しかも商品取引所法の一部改正を行われるとするならば、当然これに対するところの対策が立てられなければならないはずだと私は考えます。しかるに今の御答弁で見ますると、特別に指導権を発動し得るような事態ではない、こういうふうに括然としておいでになりますが、そのようなことでいいでありましようか。この今までの砂糖に現われた大きな偏向を、あなた方は自由主義経済下における当然のものとして容認しておるのでありましようか。非常に重大な問題だと私は思う。その点もう少しよくお考えになつて御答弁を願いたい。局長で御答弁が困難であるならば、これは通産大臣にも御出席願つて、私はこれについてはさらにお尋ねをいたしたいと思いますが、いかがでありますか。
○記内政府委員 砂糖の取引所の具体的な問題については、農林省の方から御答弁いただくことにいたしたいと思いますが、今の値幅制限を認可制度にするかどうかという問題につきましては、先ほど申し上げましたように、認可制度になりましたのでは、値幅を現在のままですえ置こうとするときには問題にはならないわけであります。従いまして、現在の値幅の開きが大き過ぎるから、これをさらに縮めようと考えます際には、そういうふうな行政指導を行いますが、それでなおがえんじない場合には、認可制度にしたことではだめでございまして、別途業務規程の変更命令を出さない限り、これを縮めることはできないことに相なつております。従いまして、もし砂糖の面につきまして、値幅をさらに現在の程度よりも圧縮する方がいいということになりまして、しかも取引所がそれにがえんじないということになりますれば、これの変更命令を出すということによつて措置して参りたい。そういう場合において、一応変更いたしましたが、またすぐ値幅制限を復活させるというふうなおそれもあるような場合におきましては、あらためてこの制限に規定いたしまして、こういうことの起らないように、値幅制限が変更命令通り実施されるように、措置して参りたいというふうに考えておる次第でございます。従いましてこの値幅制限を認可事項にいたしましても、認可事項だけでは変更自体はできない、かように御了承願いたいと思います。
○足鹿覺君 お話を聞けば、そういう点もあるでしよう。あるとは思いますが、やはり基本は、取引の投機性なり賭博性の強まつて行くということを、事前にこれを適正に押えておくということが、まず前提条件であるべきだと思います。にもかかわらずそれを乗り越えて行くのが、現状でありますから、そのものに対してあなた方が命令を発せられる、こういう立場であることは妥当ではないとお考えになりませんか。幅を頭で与えておいて、そしてさらにそれを大きく振れが出て来る。そのときにこれに対して変更命令を出すのだというお考えのようでありますが、私の言つておりますことは、現在の値幅そのものが大きい。さらにそれをオーバーして大きく価格変動が起きるのでありますから、このものにつきましては、当然適当と思われるところにこれを制限をしておいて、そしてなお自由主義経済の特徴として、これを乗り越えて行くということは、これはもう事実でありまするから、その著しく大きな弊害を伴つたときには、これに対して変更命令をあなた方が出されて行く、こういう構えの方がほんとうではないかと私は思います。あまりこういうことにつきましては私どもは専門的な立場ではございません。あるいは的がはずれておるかもしれませんが、その辺いかがにお考えになりましようか。私の考え方が間違つておりましようか。局長、その点はもう少しお考えになる余地があるのではないかと私は思います。いかがでしようか。
○記内政府委員 現在の値幅の制限の限度は、大体同じ商品につきましては、各取引所一致した方針で行われております。従いましてこれを変更させようとするときには、この認可制度では変更はできないのでございまして、業者が積極的にそれを変更するようにこちらが指導するなり、あるいは変更命令を出すなりいたさなければ、この値幅を縮めるということはできないわけでございます。もし値幅の制限をさらに広げようというふうな場合において、こちらがそれはおもしろくないということで、食いとめようとするときには、認可制度にしておきまして、値幅制限の幅をこれ以上広げないようにということはできるわけでございます。従いまして、さしあたつてのところ値幅制限を拡大する意図もないようでございますので、特に値幅制限の変更を認可制度にするということはいたさない。行政方針として、現在の幅をさらに縮める必要がある、さらに取引所が納得しないという場合においては、変更命令で行くというふうに考えておる次第でございます。認可制度にいたしましても、その値幅を制限させるということは、認可制度からはその効果は生じて来ないということを御了解願いたいと思います。具体的に申し上げますと、砂糖の取引所が現在一割の値幅制限をいたしておるようでございますが、この際に特に縮めることは、認可制度では必要ないわけでございます。その間で定款を変更しておればよろしいのでございますが、これをがえんじない場合は、むしろ五%にしたいと考えます際には、まず第一に行政措置としては、各取引所に業務規程を変更させるように行政指導をするわけでございます。その際に行政指導にがえんじない、しかも五%にする方が絶対に必要であるという見地に立ちます際において、これは業務規程の変更命令ということで措置して参りたいと思う次第でございます。そういうふうになりましたあとで、さらにこれを一割に引上げるというふうな方向で参りたいというふうなことになりますれば、その際におきまして、あらためて認可制度の方向に切りかえて参るというふうにいたしたいと考える次第でございます。
○足鹿覺君 これ以上いろいろ押回答いたしましても、らちがあきませんが、先般砂糖価格が非常に暴騰した際に、通産省といたしましては、この業務規程の売買取引の種類の変更、売買取引の期限の変更、受渡し場所を設置する地域の変更等、今度は政令によつて定められるというふうに法案をお出しになつておるようでありますが、先般の際に適切なる措置をおとりになつたのでありましようか。そうして今局長が申されるような措置を事実上おとりにならなければならない事態ではなかつたのですか。それをおやりになつておらないで、今あなたがそういうことを百万べん御答弁になつても、それは国民は納得しないのではないでしようか、その点いかがでしようか。
○記内政府委員 繰返すようで、はなはだ恐縮でございますが、あのときがよかつたか悪かつたかということにつきましては、農林省当局から御答弁いただくことにいたしまして、あのときの事実を考えてみますと、取引所といたしましては、定款及び業務規程を特別に変更いたしまして、あの取引をいたしたのではないわけでございます。いずれも定款、業務規程に従つて取引をいたしておるわけでございます。今度の認可制度にいたしましても、現在の取引定款、業務規程の範囲内でやる場合におきましては、この認可制度では、現状をそのままといたします限り、現在の定款、業務規程のもとにおいて売買取引をいたします限り、これに及ぼす手は、この認可制度からは出て参らないわけでございます。もし何らかの意図のもとにおきまして、定款なり重要な業務規程を変更して、不当な売買取引をしようというときに、初めてこの認可制度がものを言つて、それを食いとめることができることに相なるわけであります。従いまして現在あります業務規程なり定款なりがおもしろくない、そのもとにおいて行う取引がおもしろくない。従つて定款、業務規程をかえる必要があるという場合におきましては、法律手続としては変更命令を別途に出す以外には道がないということに相なる次第でございます。
○足鹿覺君 農林大臣がおいでになりませんから小倉さんでけつこうでございますが、現行法第百二十一条第一項第二号によりまして、農林大臣は砂糖取引所の行為またはその開設する商品市場における売買取引の状況が公益上有害であると認めるときは、十日以内の期間を定めて売買取引の全部もしくは一部の停止を命じ、または内閣の議を経て三月以内の期間を定めてその業務の全部の停止を命ずることができるようになつておる。砂糖価格の暴騰の際に取引所の取引の上に公益上きわめて有害な要素があつたことは何人も疑うことはできないと思います。そうした事実があつたのでありますが、今の企業局長の御答弁に関連いたしまして、一体農林省としてはいかような御措置をおとりになりましたか。またそのとつた効果がどういうふうに現われておりますか。おそらくはとんど見送られたのではないか。従つて私が指摘しておりますこの点に大きな欠陥がある。今の企業局長の御答弁は法律上あるいは私の質問に対してはさような御答弁にならなければならないようになるかは存じませんが、実際問題としてはここに一つの大きな問題があるのではないのですか。少くとも大きな社会の批判になり、しかもひいてはそれはいろいろ芳ばしからざる汚職的な傾向すらもあつたと言われておるほどやかましい問題であります。これに対しまして一体どういう御措置をとられたか。その効果は、ほとんどおとりになつたとしてもなかつたではありませんか。そういう実情がここに現われておる。これはただ単に商品取引所法そのものでこれを取締り、その弊害を除去するということは困難かと思いますが、少くとも今の資本主義機構のもとにおいて、自由経済下における商取引の中心をなす商品取引所という、国家が法律をもつて定めておる場合におきましては、当然こういう法律の改正をおやりになるときには、その弊害をよく考えられて、これに対応する措置がとられなければならなかつたはずではないかと私は思いますが、この点農林省はいかようにお考えになりますか。従来の経験に徴してこの際企業局長の御答弁に関連して御所見を承りたい。
○小倉政府委員 お話のように取引所についての監督規定は、御指摘のような規定がございます。なお定款や業務規程等の変更についての規定もございます。先般の砂糖の価格の暴騰に際して、こういう監督措置がどういう程度にとられたかということでございますが、この前の砂糖の取引が、投機取引に走つて、しかも取引所の取引がそういう暴騰の一つの先駆的な役割を果しておつたかどうかということについては、いろいろな問題があろうかと思いますが、当時は取引所の取引価格ばかりでなく実物の価格も同じように騰貴しておりまして、取引所がいたずらに投機的に先走つて価格をつり上げたということでは必ずしもないと思いますが、しかしこの取引所におきまして価格が異常に上るということはもちろんいけませんので、先般のときにとりました措置は、売買証拠金の一トン当り三千円というものを五千円に引上げておつたのであります。もちろん三千円を五千円に引上げることによつて、どの程度の効果があつたかということにつきましては、いろいろ御指摘のような問題もございましようが、とにかくその後砂糖の価格はある程度安定を示して参りました。もちろん今後の問題といたしては、今御指摘のようないろいろの強い措置をとる必要がある場合もございましようし、あるいは受渡し供用品等につきましての範囲を拡大するという措置も考えられなければならないと思いますが、先般とつた措置といたしましては、今申しました証拠金の引上げということが一つの対策であつたわけであります。
○足鹿覺君 本法の二十三条において、会員の資格を、取引所の会員たる資格を有する者は、当該取引所の上場商品の売買等を業として営んでいる者に限るとしてあります。そこですべての製糖会社は砂糖取引所の会員となつております。会員となつて受ける利益は、自分で売買をなし得る点及び仲買人を通じて売買をする場合手数料が安い点であります。一方会員として出資金一口十万円、信認金三十万円、毎月定額会費五千円を負担することになつております。そこで砂糖会社は自分の名において売買することはほとんどないように聞いておりますが、また仲買人に委託をして売買をする際においても決して自分の名義においては行つておらないようであります。あるいは第二会社的なもの、あるいは偽つて自己の名前を用いないで売買しておるようにも聞いております。これは第八十八条の禁止条項に該当しないのでありますか。また製糖会社はなぜ経費負担のみあつて、会員たることの実意のない会員となつておるのでありましようか。何ゆえに会員として自分の名において売買を行わないのでありますか。政府はかくのごとき事実の有無について調査を行われたことがございますか。今後調査をするお考えでありますか。ここで資料を要求いたしますが、過去一年間において製糖会社が行つた売買高について、その調査資料を御提示願いたい。もしそうでないとおつしやるならば、その資料を御提示願いたいと思います。一体如上に述べたような事実を政府は御存じないのでありますか。この法の第八十八条の禁止条項をまつたく有名無実にするようなことが公然と行われておるではありませんか。こういつたような点につきましても相当打つべき手は幾らでもあつたはずであります。それを今小倉局長の御答弁を聞いておりますと、ほとんど拱手傍観をしておられたとも考えられますが、非常にこの点私は遺憾に存ずるものであります。こういう具体的な取引の実情について、当局は今回の改正に際していかように対処されんとしたのであるか。この点と過去一年間の製糖会社が行つた売買高についての資料がございましたら、あとでけつこうでありますから御提出を願いたい。ここでただちに承ることができれば、それでもけつこうであります。
○小倉政府委員 製糖会社が御指摘のように会員でありながら、みずから売買をあまり行つていないじやないか、取引のそれはおそらく少いだろうということは、お尋ねのように資料として御提出いたしますが、大体お尋ねのようにそのことは少いようであります。少い理由といたしましては、先ほどちよつと申しましたが、砂糖という特殊の最近の需給状況にかんがみて、取引所の保険的な機能を十分に発揮されていない、こういう点があると思います。これは砂糖取引所の本来の使命から見ますれば、製糖会社が会員になりましてやつて行くということは当然自由でございますし、またその方が製糖会社としても取引の便益を得るのでありますからいいのでありますが、実際問題としては御指摘のように取引高は少いようでございます。その点についてはなお資料として御提示したいと思います。
○足鹿覺君 資料とするのみならず、対策が私は不十分だと思います。その点については局長みずからもお認めになつておるようでありますから、別にまた意見を述べることといたしまして、この際長官もおいでになつたようでありますから端的に伺いますが、会員資格によりますと、全購連等の農業団体も会員になり得るように思われますが、農業団体の加入については、現在どのような御意見を持つておられますか。また砂糖の上場商品は、精糖及び粗糖となつておりますが、現在は粗糖の上場はまつたくございません。これは実際において粗糖なり中ざらなりといつたようなものは実需があるのでありますから、当然これは上場してしかるべきものであると思いますが、この点についていかようにお考えになつておりますか、この二点をお伺いいたします。私ばかり質問して時間をとつて恐縮でありますから、以下簡潔にお尋ねをいたします。
○小倉政府委員 消費者団体でございましても、砂糖でございますれば砂糖 の売買取引をいたしておりますれば、取引所に加入いたす資格はございます。 それから粗糖の点でございますが、これはもちろん砂糖取引所の上場商品になつております。なつておりますが、御指摘のような実情でございますので、自由に商品として市場に流通していないというような関係から、取引所で実際に売買されておることがほとんどない、こういうことであるようであります。
○足鹿覺君 次に穀物取引所についてお尋ねをいたしたいと思います。北海道の帯広に雑穀の取引所を設けたいという要望があるように現地の方から聞いておるのでありますが、私は穀物の取引所の新設につきましては、農業協同組合が現に行つております共販体制の見地から、必ずしもいいことではない、かように存ずるのであります。すなわち系統機関が農家より販売の無条件の委託を受け、農協が価格形成の主導権をとりながら、有利に販売して行く、こういう運動が麦の統制撤廃以来急速に整備し、また実効を上げて今日に至つておることは農林当局も御存じの通りであります。こういう事態におきまして、新しく穀物の取引所を設置するということは、この大きな、国が援助し、指導し、奨励しておる共販体制と相反する結果も生ずるのではないか、かように憂えられるのでございますが、その点について当局はどのような考えを持つておいでになりますか、この際承つておきたいのであります。
○小倉政府委員 帯広につきまして雑穀の取引所を設立したいという要望があるようであります。これにつきましてはお話のように産地の生産者側といたしましても、東京とか大阪とかいつたような消費地における取引所で買つた相場、これを目標にして取引を行いたいという希望もあるようでございますし、また一方北海道といたしまして、小樽に雑穀取引所がございまして、この取引の量からいいましても、帯広が独立して成立するかどうかということにつきまして若干疑点がありますので、帯広に取引所をつくるということにつきましては、なお慎重に検討しなければならぬ、かように存ずるのであります。
○足鹿覺君 現在小樽における商品取引所におきましては、雑穀を上場しているようであります。私が先ほど述べましたような趣旨から、雑穀の上場はこれを停止あるいは減じて行くというふうにありたいものだと考えておりますが、農林当局としては今回の法改正にあたつて、雑穀取引所の新設あるいは現在上場している場合において、これを停止または減少せしめて行くという方針をおとりにならないのでありますか。今の局長の御答弁はやや明確を欠いておつたように存じますので、いま一応あとに述べました点もあわせて御答弁を願いたい。
○小倉政府委員 帯広の雑穀取引所につきましては、取引高から申しますればただいま消極的に考えております。 それから雑穀の取引につきましても、先ほど御指摘のように生産者の団体等の共販体制が十分確立して参るということになりますれば、少くとも産地の取引所ということはあまり必要がなくなるという事態ももちろん予想されるのであります。そういつた事態になりますれば、それに即応して取引所の運用も考えて行きたい、かように存じます。
○足鹿覺君 次に麦についてでありますが、現在は麦は統制撤廃後間接統制になつていることは御存じの通りであります。そして需給並びに価格の調整が政府の手によつて行われている。しかるによほど前から、あの統制の撤廃された当時から、業界においては麦を上場したいという要望があつたことは私どもよく存じております。これについて多くを申し上げませんが、何か農林省の内部で意見が一致しておらない、食糧庁は反対だとか、あるいはある局は賛成しているとかというような話を聞くのでありますが、麦の上場についてこの際政府の統一ある、責任ある御答弁を煩わしたい。
○前谷政府委員 麦の点につきましては、足鹿さんの御指摘のように、現在政府が無制限買入れ、無制限売渡しによりまして間接的な統制をいたしているわけであります。この幅の中におきまして価格が安定する、また現在は安定いたしているというふうに考えておりますので、麦の取引所に対する上場ということは農林省としては考えておりません。
○足鹿覺君 次にかんしよ、澱粉、ふすまについても上場の希望があるように聞いておりますが、この点について政府はいかような見解を持つておりますか、承つておきたい。理由は長くなりますから事態だけをお尋ねいたします。
○小倉政府委員 理由は省略いたしますが、ただいま上場するという段取りになつておりません。考えておりません。
○足鹿覺君 最後に商品取引所の役員構成について質問をいたして私の質問を打切りたいと思います。政府の提案理由を拝見いたしましても、商品取引所は公共的機能とその性格を持つものであるというふうにうたわれております。事実公共的な色彩の強いものであると私どもも考えます。従つてその役員は当該取引所に上場される商品に関し、営利事業を行う法人等の役職員でないことが望ましいことは言をまたないと思います。しかるに実際においては相当多数の役員が、一方において自分の取引所に上場される商品について営利事業を行つているようでございますが、政府はこういう事項について兼職禁止規定を新たに設ける御意思はないのでありますか。砂糖の場合における安部さんのごとく、あるいは雑穀の場合の山崎さんのごとく、しかも両者いずれも理事長をおやりになつておる。しかも斯界における重鎮である。こういつたことが取引の公共的機能と性格を持つものとして好ましいことだとあなた方はお考えになつておりますか。これは企業局長に特に政府としての御所信を承つておきたい。これはただちにどういう弊害があるかないかということは別といたしまして、国が法律によつて定めて行く、そして公正なる価格構成を行つて行く、そういう公共的な機能を持つものに、業者が、しかも自分の取扱つておる品物をそこで上場して営利事業を行う。一方においてはその役員になつておる。こういうことでその公正なる運営が期待できるとお考えになつておりますか。なぜ今回の改正の際にかかる兼職禁止規定をお設けにならなかつたのでありますか、この点をはつきり承りたい。
○記内政府委員 商品取引所では会員組織の建前になつております。従いまして、会員が集まつてこの取引の場をつくるという関係にも相なつておりますので、自然役員は会員から出るというふうな建前になつております。従いまして、この役員のすべてを兼職禁止するということは妥当でないというふうに考えておる次第でございますが、ただいわゆる常務理事等につきましては、これをできるだけ専任にいたしまして、兼職させないというふうな指導をいたして参りたいと考えておるわけでございます。ただそういうふうになりますと、取引所によりましては、専任の理事の給料の支払いにどうかというふうな関係の場合もあるいは出て参るのではないかというふうにも考えられますので、これを建前とはいたしておりますが、個々の場合に応じて考えて参りたいというふうに考えております。しかし今日におきましては、大体専任理事が置かれておるというふうに承知いたしておる次第でございます。なお業務の運営自体につきましては、もちろん定款なり業務規程なりというものによりまして執行いたさるべき筋合いのものでございます。従いまして、役員会でもつて、定款なり業務規程なり、その他いろいろの諸規定に違反して事業を執行するということは、厳にこれを監督して参りたいというふうに考えておる次第でございます。
○中村(幸)委員長代理 次は川俣清音君。
○川俣清音君 私は通産省に主としてお尋ねいたしたいのですが、一体商品取引所というものの持つておる本質を十分発揮できるような日本の経済状態であるかどうかという点であります。主として農産物資についてお尋ねをいたしたいのでありますが、足鹿君からもおそらく御質問が出たであろうと思いますが、私は角度をかえてお尋ねいたします。商品取引所の機能というものは、完全な自由経済のもとにおいて需要供給の自然の調整作用をなすところにその価値があると思うのであります。ところが日本の現状は、そうした需要供給の自然の調整にまつという事態から一歩引下らざるを得ない状態になつて来ておるのではないかと思うのであります。というのは、外貨の割当をいたさなければならない、あるいは外貨の制限をしなければならないというふうな状態、日本の貨幣価値が国際的に見て常に不安な状態にあるという点から見まして、はたして商品取引所の機能を十分発揮できるような状態にあるのかないのかという問題が第一点であります。 なお答弁しにくいと思うので申し上げますが、一体先物取引をするということは、国内製品の取引が完全に行われておるならば別でありますが、先物取引を行う場合におきましては、輸入にまたなければならぬ。その場合においては、いわゆる予定輸入計画というものが成り立つところに、初めて取引所の機能が十分に発揮できると思います。国外品でありますならば、取引所で建てられた建値によつて価格が上つて来るということになりますれば、これは価格の自然調整が行われなければならぬのでありますから、大量の輸入を仰がなければならぬのであります。大量輸入がされることによつて需給のバランスがとれて価格が下るというのがおそらく取引所のねらいであろうと思います。そうでしよう。おそらくそうでなければならぬはずだと思います。そうでなければ先物取引の意味をなさない。価格の上つたものが、先物取引によつて需給の均衡がとれ、その結果価格調整ができるというところがねらいであり、それが先物取引の本質でなければならぬ。ところがそういう状態が今のところできるのかできないのかという問題です。もつと詳しく申し上げますならば、これは御答弁の都合上私は急いで申し上げるのですが、たとえば砂糖の場合、二十七年度の砂糖の需要状態から見まして、また二十八年度に立てられました砂糖の需給計画から見まして、なぜ二十八年度にあれほどの高値を呼んだかと申しますと、需要がふえたのではないのです。二十八年度に計画されたものより非常な上まわりを示したということは、必ずしも末端の需要がふえたのではなくて、いわゆる取引所の作用によるところの需要がふえたと見るべきであろうと思う。つまり取引所として最も厳に留意しなければならぬところの、から売買が行われるということです。日本の輸入が制限されておるのに先物売買がされますと、から売買になるのです。そこで私は企業局長にお尋ねいたしますが、通商局では取引所の計画に基いて輸入計画をされるのですか。おそらく輸入計画をしてそれを自然に流そうという考えでしよう。取引所の計画によつて輸入計画がかわるのじやないと思う。大蔵大臣なり通産大臣のたびたびの本会議等の説明によりましても、もう年度初頭において食糧の輸入計画はきまつております。きまつた以上の取引をするということになればこれはから取引です。最も取引所で戒めなければならぬから取引をやらせる状態において、あえて取引所を設置しなければならぬ、あるいはそのまま存続しなければならぬという理由がどうも納得できないのでありますが、これらの点について御答弁願いたいと思います。
○記内政府委員 取引所のほんとうの姿といたしましては、完全なる自由経済、自由取引の状態にあることが取引所の機能を最も完全に発揮し、また果せることは御指摘の通りであります。しかしながら、一方に為替管理等によりまして若干の制限がありましても、現在程度の状況下におきましては——片一方におきまして相当多数の需要家と申しますか、売買取引業者が相互にある今日におきましては、やはり取引が相当頻繁、活発に行われておるわけであります。外国から輸入されて参る面におきましてはある程度の制限がございますけれども、輸入した後におきまする取引については、目下のところ自由に相なつておるわけであります。その間に売買取引が盛んに行われておりますから、その際において強弱の観念をもつて取引をするということが当然起つて参るわけでございますが、そういう際に、市場ではつきりと適正な相場を立てるという意味合いにおいて取引所の使命も多分に果され、またそれを通じまして輸入の制限がある程度あるにかかわりませず、保険の意味の売買のあやというものもこの取引所によつて操作されて参ることが当然予想されることと考える次第でございます。
○前谷政府委員 取引所の機能につきましてただいま記内局長からお話があつたわけでありますが、御指摘のように、砂糖は全部海外から輸入いたしておりますので、完全な意味での機能を発揮し得ないかと思いますが、相当長期にわたりまする需給状況の予測、及び取引者が多数にまたがつておりまするので、やはりある程度の機能を果し得るというふうに考えておるわけであります。そういう意味におきまして取引所の一つの機能を考えておるわけであります。
○川俣清音君 私の質問をそらして答弁されているんです。私の言うのは、取引所の本質は、需要供給の自然的な調整を待つて、その結果の価格の調整になつている。それが本質だ。ところが現在輸入の制限が行われ、為替制限が行われますと、本来の機能よりも、輸入とどう便乗するかというところに問題が起つて来るのですよ。本来の取引所の機能ではないのです。早く輸入計画を察知するとか、あるいはいつ計画されたか、そういう方面にこの機能が働くんです。本来の需要者のための商品取引じやない、いわゆる思惑の取引になつて来る。すなわちから売買が行われる。最も戒めなければならぬから売買が行われる、最も戒めなければならない機密を探る行為が公然に行われて来て、ここに思惑が出て来た。食糧庁長官も思惑の出て来たことを明らかに認めておられる。なぜかというと、二十七年度の計画、それから人口の増加その他の状況から見て、二十八年度の初頭において食糧庁もまた通産省も輸入計画を立てられた。これだけならば安全だろうという安全な輸入計画を立てられたのに、なぜあんな大幅な、上まわるような需要が出て来たか。これは消化し得る需要者じやないのですよ。思惑需要ということは明らかに認められておる。二十八年度初頭に立てられた計画が誤つておつたというならば別ですが、誤りじやないということをあなた方は主張されている。明らかに思惑である。しかも一番ねらわれておるところは、役所の機密をいかにして探ろうかということじやないですか。こうした邪道に陥つて行くようなほかの態勢でありながら、なお取引所を存置しなければならないという根拠があいまいである。あなた方の機密を漏洩させる者が出て来る危険もあります。こうした役所の計画をねらつて取引所が運用されるというようなことは、まつたく邪道なんです。邪道の方向に行くものをあえて認めなければならぬ根拠はどこにあるか、この点を伺います。
○前谷政府委員 ただいま御指摘のように、年間計画におきましては、輸入が一定の量に限定されておるわけでございます。完全な意味におきます取引所の機能の発揮は困難かと思いますが、需給の状態といたしまして、ある程度季節的な変動もございますし、また取引所も多数にわたつておりますので、やはり取引の自由のもとにおきましては、ある期間におきまする価格の平準作用とか、あるいは価格の予測ということが取引の一つの目安になりますから、現在は取引所の機能もその面からいたしまして必要であるとわれわれは考えておるわけでございますが、ただいま御指摘の砂糖の投機取引が横行するというふうな点につきましては、十分監督指導をいたしたいと考えております。
○川俣清音君 監督やなんかでできるものではない。輸入制限をするというところから生れて来るのです。これは監督ではどうにもなりません。前谷長官の答弁は少しおかしいですよ。麦の場合には間接統制をやつている。従つてそれは必要ない。砂糖の場合も間接統制と同じです。輸入制限ということは、間接統制です。これは統制ですよ。こういう統制をやつておいて、正しい需要ではなく、思惑によるような者が運用することを黙認せられることはいけないではないか、こういうことを言つておるのです。しかもさつき小倉局長は、ばれいしよ澱粉は上場しておるが、かんしよ澱粉は上場しないと言つているが、これはどういうわけか。生産量としては、ばれいしよ澱粉よりもかんしよ澱粉の方が多い。これは用途は違いますよ。違いますけれども、ばれいしよ澱粉は上場できて、かんしよ澱粉ができないという理由はどこにあるか。これは両方ともやめた方がよいと思いますけれども、片方ができて片方ができないというのもあいまいなんです。どうも売買業者に乗せられて法案をつくるというそしりをまぬがれないではないかという点から聞いておるのですから、そのつもりで御答弁願いたい。
○前谷政府委員 麦の点についてのことでございましたが、麦につきましては、政府の間接統制がはつきりいたしておるわけでございます。砂糖の場合におきましては外貨の割当をいたしておりますが、それから出て参ります精糖は、需給関係によつて価格が変動するわけでございます。この需給関係も夏場、冬場それぞれ状況によりましてやはり変動するわけでございます。そういう長期的な意味での価格の平準化作用ということも、やはりこの取引所が価格を予測することによつて果し得るではないかというふうに考えておるのでありまして、現在におきましては、一つの価格市場がなくなると、取引の円滑なる遂行が困難になるのではなかろうかというふうに考えている次第であります。
○川俣清音君 取引所がなくなつては砂糖の円滑な統制がとれなくなるというようなことで砂糖政策をやつておられるのは非常なあやまちです。思惑に対する対策も立てられないような状態において——この思惑はどこから来たかというと、主として取引所が大きな原因をなしておることはあなたもお認めになつているはずなんです。思惑が円滑な取引だというようなことをあなたが考えられておるとは思わない。前につくつたからやむを得ないという答弁であればまだ恕すべきでありますけれども、将来いよいよもつて輸入の制限をはからなければならないという時代に入つて、しかも一般の主食については新しく管理制度をかえようかということで、きのうも国会に出て来ないで、あなたは外で何かやつておられるじやありませんか。これは関連する事項ですよ。それは砂糖を入れるよりも主食を入れようというようなことであなたは苦労されておるでしよう。自分は苦労していながら、その苦労していることはみんな思惑の対象になつているということを考えないで研究されたつて一体何になるのですか。自分がやつておることはみんな思惑の対象になつているじやありませんか。主食を入れなければ国内の生活が不安を来すということで主食を入れよう、主食を入れれば、外貨が不足であるから、砂糖の方の外貨の割当が減つて来ざるを得ないでしよう。そこで米あるいはMSAによるところの小麦のために外貨を使うといたしますれば、それだけ砂糖が減つて来るのです。あなたはそういう強度の制限を今ややろうといたしておりながら、あえてまた在来通りの取引所が必要だという主張は成り立たないじやないですか。私はまた麦にもどりますが、麦も上場せよとは言わないのですよ。言わないけれども、これは一方では農産物価格安定法に基いてばれいしよもばれいしよ澱粉も、すでに指示価格を出しておられるのです。もしも自由にするならば、指示価格なんというものを出さないような形をとらなければならない。しかしながら御承知の通り農産物価格安定法によつて、指示価格を出しておるはずです。指示価格という言葉がもしも適当でなければ、買上げ価格を出しておられるはずです。価格を大体一定にしようという作用をみずからあなたはやつておられるじやありませんか。取引所の作用によつてあなたは価格をきめられるつもりですか。そうじやないでしよう。あなた方のきめたものを強要しなければならぬ立場にあなたはあるのじやないですか。そういうことを十分な検討をしないで、在来からあるからやむを得ないという考えなのか。この際改正にあたつて、もはや勇断を振わなければならない時期ではないか。あなたはきのうもおとといも一生懸命やつておられたじやありませんか。御答弁願いたい。
○前谷政府委員 農産物の関係におきましては、これは川俣さんの御承知のように、政府で買入れを行つておりまするが、これは麦の場合と異なりまして、最高価格を抑えるというような作用はいたしておりません。従いまして、最低価格で買入れ価格はとつておりまするが、それ以上の価格変動につきましては、やはり一般の市場の需給事情によりまして変動するわけでございます。 御指摘の砂糖の点につきましては、いろいろ御批判はあろうと存じます。本年度におきまする砂糖価格の暴騰につきましては、いろいろな原因が重なつておると思います。これはある程度需給状況も反映し、あるいは先行き不安によりまする人気と申しますか、そういう各種の事情が反映いたしたかと思いますが、この一時的な事情を除きますると、大体取引所の相場は、実物市場とそう乖離をいたしておらないというふうに考えておるわけでございまして、輸入総数量がこれは限定されまするけれども、それから出て参りまする精糖の取引は、これはやはり相当時期的なり多数の取引者の関係で変動があるわけでございまして、これがもし取引が取引所からはずれますると、一般のいわゆる仲間相場と申しますか、そういう意味での取引になりまして、むしろ公明な取引が阻害されるのじやなかろうかというふうに考えておるわけであります。
○長谷川(四)委員 どうも長官の答弁はおかしいから、関連してこれだけ伺つておきます。 暴騰についてはいろいろな事情があるということは別のことでありまして、先ほどからおたくの方の議員さんが懸命に御質問なさつておるのであつて、事情はあろうけれども、いずれにいたしましても、食糧全般を預かる国の総大将としてのあなたのお考えがかくもあるかということになると、食糧事情という問題は非常に憂えなければなりませんぜ。今現物とその市場の価格がそうは違つていないのだというお話ですが、そこにあなたのお考えの間違いができて来ております。ということは、現物というもの、つまり、一般の商店にある品物は取引所の高低によつて左右されるということをあなたは御存じないのですか。すべての価格の基本をなすものは取引所であるということでございます。現にあなたがそうおつしやつているじやありませんか。あれがあるために円滑に云々ということを、記録をごらんなさい、言つているでしよう。円滑に云々ということは、商店にある現物とあそこの価格というもののバランスがとれた価格が構成されているではないかということをあなたはおつしやつているのですよ。そうすると、まつたく大きな食い違いがそこにできて来ているのです。私たちはあなたにどうこうと言うわけではないので、ぼくらは砂糖の取引は絶対やめなさいという考え一本しかないのですから議論をしようとは思つていないのです。だからあなたは、そういうところに大きな食い違いがあるから、その食い違いを、もう少しあなたの御認識の上に立つて御答弁なさらなければならないのではないかと思うのであります。要は、先ほどからお話があるように、世をあげて八千五百万——というと大きな話になるが、八千五百万の人間が今砂糖の取引にどういうような批判を下しているか、こういうところから考えてみてください。元は統制されて来たものを、一定の限度のものをあそこで取引させて行こうというところに矛盾があるのだ。だから、こういう矛盾があるとするならば、この矛盾をどういうふうにカツトして行くかということの御研究がなされなければならないと思うのであります。ですからあなたは、こういうものをもつと継続させて、そうして幾人かの人間だけにあなた方の機密を漏洩させて金もうけをさせることが一番よいというお考えならば長官の御答弁またしかりだと私は考えますが、その点について長官は、はつきりと自信を持つてお答えしてもらわないと困る。あなたのお考えでいいですから、これに対するあなたのお考えをひとつ聞かせてください。そうしないと、いつになつてもこれは納まりませんぜ。
○前谷政府委員 ただいまの私の申し上げた点は、取引所における当限の価格と先物の価格とが過去において大体乖離いたしていないということを申し上げたのでありまして、取引所の価格が一つの指標になりまして一般の商取引が行われているということを否定いたしたわけではないのであります。 お話の、この砂糖取引所をどうするかということですが、取引所の機能といたしましては、御指摘のように、輸入が制限されておりまして、そのもとにおきまする取引所でございますのでそこに限界があるということはわれわれも承知いたしておるわけでございますが、その限界の範囲内において、砂糖の自由取引の一つの指標としての価格構成がどういう形で構成されて参るか。これは需給関係によることでございますが、その需給関係が供給者、需要者多数にありまする場合には、そこにおのずからなる一つの需給関係を表明する機能というものが必要じやなかろうか、こういう意味におきまして、現在の精糖の取引の場合におきましては、こういう機能が必要であるということを申し上げたわけでございます。ただ、これが一般国民生活において非常に影響を与え、また障害を与えるということに対しては十分監督をいたさなければならない、こういうことを申し上げたわけでございます。
○長谷川(四)委員 それはおかしい。それでは、先般来の砂糖の価格の暴騰は国民生活に影響を与えていないという判断に立つての御答弁でございますか。従つて、この当限の価格と市販の価格というものの相違がないではないかということでございますが、それでは長官がたとえば本年度の砂糖の輸入を今五十万トンよけいに持つて来るという発表をしてごらんなさい。あしたから砂糖なんかもつと下つてしまいますぜ。ところが事実去年あなたたが考えただけの砂糖が実際に入荷をしておるのかいないのか、ことしはそれより二十万トン少いぞと言つただけであれだけの暴騰をしておる。責任はあなたにあるのですよ。国民の砂糖の消費面にこれだけの苦痛を与えた責任はあなたにあるのですよ。商品取引所の責任でも何でもないのです。あなたにあるのだということをあなた自身が知つてもらわなければならないのです。ですから、あなた方がもし政治の上に立つての行政を行つて行くということならば、去年とちつとも違わずに持つて来る、必要ならば二十万トンでも五十万トンでもふやしてやるぞという、こういうあなたのお言葉が一つでもあれば、あんなばかげた暴騰はないのですよ。ですから、そういう面に十分に、あなたが必要ならば幾らでも持つて来られるのだ、輸入をするぞというこれだけの用意があれば、あなたのお説はまつたくしかりだといわなければなりません。ところがあなたが幾らでも、要求するだけ持つて来なくても、あなた御自身ではそれができないじやないですか。できましようか。できないでしよう。できないのだから、あなたの答弁は、うまいことを言つてのがれようなんて——長官がそんなことを知つていようと思つていやしない、あなたが取引の方法を知つていようとは思つていないのだから、うまいことを言わないで、そういう点があるなら今後改めるとかなんとか、もつと長官らしいはつきりした答弁をしたらどうですか。あまりにも矛盾があるので、よけいなことでも聞いてみたくなる。ここで言われることは記録に残るのだから、長官がこんなばかげたことを言つたと記録に残されないようにお願いします。
○川俣清音君 本会議が始まつたようですから、私も時間をできるだけ節約してお尋ねしますが、取引所の本来の機能を十分発揮できない状態に置いておると、むしろ弊害の力が非常に大きくなつて来るのではないかという点なんです。あなたは二十八年度のあの思惑が起つたのに本需要でなくて仮需要だという表現をされている。この仮需要というものは本来の需要ではない意味において仮需要である。仮需要はどこから起るかというと、商品取引の活動から起つて来るのです。仮の需要が二十万トン起つたので、仮需要を起して、しかも価格を上げるようなことが現に行われておるのじやないか。そうすれば取引所の、いわゆる需要供給のバランスをはかつて、価格のバランスをはかるという本来の作用を行うことができないで、いわゆる思惑による取引になる。から売買になつて、仮需要だけを増長させる結果、あなた方の計画が破綻を来したという実際の面に来ておるから、これをおやめにならなければならない事態ではないか、こう聞いておるのです。あなた方のやつておる計画がすつかり裏をかかれておる状態になつても、なおこれを存続しなければならないという根拠がどこにあるかと聞いておる。御答弁願いたい。
○前谷政府委員 先般の砂糖の価格の高騰に対しましては、その原因につきましていろいろわれわれの考えておりますことを申し上げたいのでございますが、この前私が仮需要と申し上げましたのは、四月から消費税の値上りによる需要増が実際の末端の消費者ではなくて、その中間の流通段階においてそういう需要が予想される、そういうことを申し上げたつもりでございます。川俣さんの御指摘のように輸入の不円滑の状態において、しかも外貨の現状からいたしまして、輸入量によりまする価格の調査ということが困難な場合におきまする国内の価格の調整をどういうふうにするか、こういうふうな点に出ておるかと考えるのでございます。その点につきましては、本年度の価格の騰貴に対しましては繰上げ輸入等の措置もとりまして、幸い現在におきましては安定して価格になつておるというふうに考えておりますが、今後そういうことが予想される場合に対してどういうふうな対処をするか、こういう点になりますと、その状況の推移ももちろん検討いたさなければなりませんが、今ただちにこの取引所を廃止することによりまして——やはり他の物資についてもございますが、仲間取引というものが相当あるわけでございまして、これが取引所の形におきまして取引されたその価格が公になるということがやはり一つの取引の円滑化という点に資するのではないか、こういうふうに考えて、おるのでございます。この価格の高騰の場合に対してどういうふうに対処をするかという点につきましては、諸般のいろいろな点をわれわれとしても十分検討いたしたい、かように考えております。
○川俣清音君 食糧庁長官は本末転倒した答弁をしておる。だんだん輸入制限が行われて来て、ほんとうの消費需要を満たさないような場合は、不足をしたような場合は、国民にできるだけ公平に分配しなければならないという責任がだんだん政府に負わされて来るのです。自由な取引よりも、自由な価格形成よりも、どうして公平に分配するかということが任務になつて来るのです。今仲間取引があるからそれを認めて行かなければならぬということになれば、米のやみ取引を認めて行かなければならないという論拠になるのと同じです。今内地米が不足だから、食糧庁があれだけの大きな機構をもつて、どうして公平に分配をするかということに努力をされておるのじやないですか。これも仲間取引があるから認めて行こうじやないかということになれば、あなた方の食糧庁なんかいらないことになる。あなたがなくても、幾らでも仲間取引ができますよ。それではいかぬということでやみ取引も取締つておられるのは何に根拠を置いておるかというと、内地米の需要に対して供給が及ばないからである。どうして公平に分配をするかということであなたは苦労をしておられるのでしよう。砂糖だつて輸入の制限が来る、主食に重点を置いて外貨を割当てて行くと、やむなく砂糖に制限が加えられる。消費需要が満たされないとなつて来たならば、一体どうして公平に分配をするかということを念頭に置かなければならない。どうした取引が適当かなどということを念願に置かれるのはとんでもない間違いで、あなたはその間違いを是正する考えはありませんか。
○前谷政府委員 私の申し上げましたのは、現在の砂糖の輸入量におきまして大体需給のバランスがとれるという前提で申し上げたのでありまして、米の場合のように配給統制をやつております場合と、それから自由な流通を認めております場合と、これはまた事がかわると思います。川俣さんのお話は、需給状況が非常に逼迫いたしました場合に、現在におけるような自由取引でいいのかどうか、さらにそれが別途の考え方をしなければならないのじやないだろうか。そういうような立場からのお話だと思いますが、現状におきましては、まず砂糖代用品の需要というふうな点、それを総合して考えて参りました場合におきまして、大体国内におきます需要は、ある程度の均衡を保ち得るという考え方でやつておるわけでございまして、これが需給のアンバランスになりまして輸入がさらに減少されるというふうな別の事態の場合におきましては、また砂糖の問題につきましても、別途の検討をいたさなければならないというふうに考えておるわけであります。
○川俣清音君 もう一点だけ。その年間の需給計画が立つておりましても、実際の輸入に齟齬を来すというと、この間のような状態が起きるわけです。問題はそこにあるのです。あなた方が計画されておるところによりますと、だんだん輸入額が減つて来なければならない情勢に追い込められておるのじやないですか。それを一番よく知つておるのは食糧庁長官である。砂糖の輸入について相当な制限を将来加えるであろうという不安を一番持つておるのは、食糧庁長官のはずなんです。これは、砂糖の価格が上つては困るということで、公に発表しにくいというなら別問題ですが、一番不安を持つておられるのはあなたなんです。不安な顔をするから、そこに思惑が出て来るのです。そのように安全な、取引所の機能に応じた輸入ができない状態なんです。そして逆に、輸入制限から取引をどうして行くかというふうにかわつて来ておるのです。このかわつて来た事態に対応する対策を従来通りやつておることがあやまちじやないか、こうお聞きしているのです。従来のように、仮需要にいたしましても本需要にいたしましても、そういう需要があつた場合には、輸入してもよろしいという立場をとつておつたときと、為替管理が日本の貨幣価値の変動の上からさらに強化されなければならない情勢下において、一番輸入制限を受けるであろうという不安を感じておる食糧庁長官が、以前と同じ態度でいいということがふかしぎでないか、こうお尋ねしておるのです。どうなんです。
○前谷政府委員 砂糖の輸入につきましては、大体九月までの輸入の見通しが立つたわけでございますが、九月までの輸入の状態を考え、また国内の購買力の関係から考え、その他代替品の状態から考えまして、まず砂糖の需給事情はほぼバランスをとり得るものということを考えておるわけでございますが、御指摘の、将来において、つまり下半期あるいはそれ以後の為替状態がどういうふうになるか、それによつて砂糖の輸入がどういうふうになりますか、今ちよつと想定しがたいわけでございまして、われわれといたしましては、現在想定いたしておりまする輸入でもつて、ほぼ需要のバランスをとり得るという考え方のもとに進んでおるわけでございます。そういう事態が起つて参りまする場合におきましては、その事態に対処いたしまして十分検討いたさなければならないというふうに考えておるわけであります。
○川俣清音君 この際通産省にお聞きいたしておきますが、輸入の元締めをいたしておりまする通産省として、将来いよいよもつて輸入制限の方向にあるときに、主として外国の輸入にまたなければならない砂糖について、こういう商品取引所のあり方でよろしいかどうかということを、検討せられたことがあるかないかまた将来検討されるという考え方をいたしておられるかどうか、この点をお尋ねしたい。
○記内政府委員 われわれの一般的な考え方といたしましては、輸入商品が削減されて参りますと、この取引所というもののあるなしにかかわりませず、これに対する国内対策については十分検討いたさなければならないというふうに考えております。従いまして、取引所のある場合におきましては、その取引所に対する態度をどういうふうにするか、あるいは監督の強化等によつてこれをカバーできるか、あるいはまたそれ以上に進んだ手を打たなければならぬかというふうな点は、その際にあわせて検討すべきものというふうに考えておる次第でございますが、個々の取引所につきましては、外貨の量あるいは輸入される商品の量その他によりましていろいろ変動もございますので、一律には取扱いかねる問題であろうと思いますが、根本の考え方といたしましては、今申し上げたような点を、取引所のあるなしにかかわらず十分検討して参りたいと考える次第であります。
○川俣清音君 松尾さんが見えておられますから、お尋ねしますが、あなた方は、二十八年度の需要がそんなにあるという計画を農林省からも承らなかつたし、またあんなに異常な需要が起るとは思わなかつた、そこで手を打ちかねた。こういう御答弁がかつてあつた。こういうあなたの裏をかかれるようなことがどこから起つて来たかというと、現実的にはいろいろな情勢はもちろんあるでしようけれども、端的に現われたのは、商品取引所の事情から現われて来ておる。これは仮需要という形で現われて来た。この仮需要をさらに助長しているのは、取引所の本能なんです。そこであなた方が裏をかかれたことになるんですが、こういうことを黙認できないというか、容認できないというのが、あなたの立場ではないかと察するんですが、あなたの裏をかかれるような商品取引所についてどう考えられますか。
○松尾(泰)政府委員 どうもむずかしいお尋ねでございまして、十分なお答えはできないのでありますが、昨年の暮れからことしの初め、つい最近までの砂糖価格の異常な高騰を見ましたことは、今食糧庁長官からも言われましたし、また農林委員会においても御説明申し上げたのであります。一定の輸入計画輸入計画、あるいは資金計画が円滑に実施されておれば、そんなことはなかつただろうと思うのです。ところが二十七年度で非常に多く入り過ぎたという反動もありまして、二十八年度の輸入計画をややかために策定をしたということと、特に二十八年度の下期におきましていろいろな事情から輸入が遅れた。たとえばインドネシアからスイツチで買いますものとか、あるいはブラジルから買いますものが非常に遅れたということが、ああいう価格高騰の原因になつたのではないかと思うのです。その意味において、それを事前に予見をして適当な対策が打てなかつたということは、われわれ事務当局としても責任を感じておるということは、かねがね申し上げておる通りであります。従いましてこの四月以降につきましては、過去のそういう経験にかんがみて、できるだけそういうことのないように、所定の計画が円滑に輸入できるように努力したいということは、通産省でも農林省でもみな一致して考えておるわけであります。従いましてその輸入計画を実施した場合は、先ほど来食糧庁長官が言われておりまするように、スイツチというものはやはり意味があるのではないか。商品取引所につきましては私はあまり知識がありませんので、裏をかかれたということがあるかもしれませんが、一定の輸入計画のものが円滑に入つて来る場合は、若干需給関係がきゆうくつならきゆうくつなりにも、価格の事情というものが、取引所に与えられるということでありますれば、安定するのではないか。何もなしにやみ雲にあちらこちらで取引されるよりは、若干の効果があるのではないかと思います。しかしながらその輸入計画にいろいろな事情ででこぼこがあるとか、円滑な輸入ができないというときには、取引所を運用した価格の高騰ということが起る、そういう弊害面もあろうかとも思うのでありますが、われわれといたしましては、輸入計画を円滑に実施をして行くということで努力をいたさなければなりませんし、またそうであろうと思つておりますので、その意味におきまして、取引所というものを今の段階においてはそう無用呼ばわりをするのはいかがかというふうに考えるのであります。
○中村(幸)委員長代理 次会は明日午前十時半から開会いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十二分散会