通商産業委員会 第14号
- 発言数
- 45 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1954/02/20
会議録
○大西委員長 これより会議を開きます。 まずこの際お諮りいたします。昨日の委員会において、総合燃料対策及び地下資源開発に関する小委員会その他二小委員会を設置することに決定いたしたのでございまするが、その後の理事会において、前記三小委員会のほかに中小企業に関する小委員会を設置すべき旨の御意見がありましたので、さよう決定するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大西委員長 それではさよう決定いたします。 —————————————
○大西委員長 この際昭和二十九年度通商産業省関係予算について当局より発言の申出がありますので、これを許します。岩武政府委員。
○岩武政府委員 明年度の通産省の予算の概要につきましては、お手元に資料をお配りしてありまするが、簡単に御説明いたしますると、明二十九年度通産省一般会計予算の合計は、この表の終りにございまするように合計六十六億八十三百十八万余円、本年度に比較いたしまして八億六千四百八十八万余円の増であります。この中には給与改訂の平年度化に伴いまする経費が約三億七千九百万円入つておりまするので、それを差引きますと、実質的には四億八千五百万円の増加と相なります。 この経費のおもなるものについて御説明いたしますると、まず最初の貿易振興対策でございまするが、この関係の経費は明年度三億二千九百万円余、本年度と比較いたしまして約六割強の増加に相なつております。そのおもなる費目は、最初にありまする国際見本市参加補助金でございますが、これは海外の各地において国際見本市の開催の計画がございまして、明年度に計画いたされておりまするのはサンパウロの四百年記念国際見本市その他数箇所ございますので、これに参加いたしまする団体に対する補助金でございます。 それからその次にありまする海外市場調査会補助金、これは御承知のように簡単にJETROと略称しておりまするが、海外の市場に関するいろいろな情報を収集いたしまして、これを国内の関係方面に提供するというものでございます。これは昨年度と大体同様に三千万円入つております。 それから三番目の貿易斡旋所の経費でございます。これは本年度はニユーヨークに一箇所開設いたしたわけでございまするが、明年度はこれを拡充いたしまして、新たにサンフランシスコ並びにカイロの二箇所に開きたいと思つております。その所要の経費に対しまする補助であります。 その次の重機械技術相談室補助金であります。これはプラント輸出の振興をはかりますために、本年度の予算をもちまして六箇所開いたわけでございます。地域としましては、サンパウロ、ブエノスアイレス、カラチ、ニユーデリー、ラングーン、バンコツク、六箇所ございますが、明年度はそれを平年度化いたしますと同時に、内容を拡充いたしまして、このプラント類の輸出に拍車をかけたいと考えておるわけであります。 それから海外広報宣伝費でございますが、これは海外の需要方面に対しまして、国内のいろいろな商品あるいは産業の実態を、パンフレツト、カタログ等の形でいろいろ紹介いたしたいと考えておりまして、今年度も千三百万円弱の経費で実行して参りましたが、いろいろ効果も上つておりますので、明年度もこれをさらに逐次拡充して参りたいという考えでございます。 それから六番目の東南アジア技術協力団体補助金でございます。これは東南アジアの方とのいろいろな技術者の交流等に伴いまして、出た人の留守宅あるいは帰つてからあとのいろいろな援護措置、あるいはこちらに先方から来ます者の技術の習得に対するいろいろな経費の補助等を目的といたしておるわけでございます。このための団体がございまするので、それに対する補助金を交付して参りたいと考えております。団体もいろいろな曲折を経ましたが、最近活動を開始しておりますので、それに対しまして経費を補助して参りたいと考えております。 それから七番目の日本国際見本市補助金、これは本年四月大阪で国際見本市を開いて、海外のいろいろな商品の紹介展示、並びに国内のいろいろな商品の紹介展示等を行いたいと考えております。本年度に引続き大体同額程度の経費を計上しております。 それから八番目は国際商事仲裁協会補助金、これは国際商事紛争調停ないし仲裁の事業を行います協会があります。これは国際的なあるコードをもちまして、それに従つて通商上のいろいろなクレームを処理して参る機構でございます。本年度同様の補助金を計上したわけであります。 この通商関係の経費は、いろいろ項目も書いておりますし、また金額といたしましても、本年度より六割強ふえておりますが、三億二千万円程度で、この程度で十分とは申せませんけれども、与えられた財政の問題もございますので、その範囲で何とか努力して参りたいというように考えております。 それからその次の資源対策でございます。これはいろいろな費目がございますが、まず最初の金鉱業探鉱補助金、これは本年度同様の探鉱費の補助をいたしたいと考えております。それから新鉱床探鉱補助金、これは金以外のいろいろな鉱物に対します補助金でございまして、その鉱物の名前は後刻補足いたしますが、大体本年度同様の金額をもちまして補助を行つて参りたいと考えております。 それから石油の試掘の補助金でございます。これは例の石油試掘の五箇年計画の第一年度に当る経費でございまして、当初もう少し大きくというようにいろいろ要求いたしたわけでございますが、諸般の情勢もございまして、とりあえず初年度はこの辺でスタートいたしまして、効率的な試掘を進めて参りたいと考えております。 なおこれに伴いまして、いろいろこういう補助金を受けます相手方の企業に対しまして、この補助金を有効適切に使用いたしますために、必要な範囲の監督措置も講じたいと考えております。その点につきましては、不日法律案の形をもちまして御審議を煩わしたいと考えております。 それから技術振興対策の問題でございますが、これは主として工業技術院並びに特許庁の問題でございますが、最初の工業化試験補助金、これは民間の中間工業化試験に対します補助金でありますが、昨年同様の金額でございます。その次の鉱工業研究補助金、これは中間工業化試験の前段階の研究に対します補助金、これも昨年同様の経費をもちましてやつて行きたいと考えております。 それからなおここにあがつておりませんが、技術振興といたしましては、通産省におきまして、工業試験所ほか、合計して十一の試験所、研究所を持つております。これに対しましての、その研究機関で行います実際上の研究費につきてましては、本年度も特別研究費ということで二億円余の経費を認められておりますが、明年度はさらにそれを一割ふやしまして、約二億二千万円というふうな研究費を使用いたしまして、当面のいろいろな研究を進めて参りたいと考えております。 それから三番目の工作機械等試作補助金であります。これは本年度いたしました工作機械の試作補助金でありますが、明年度は少し範囲を広げまして、備考にありますように工作機械等とありますが、若干これ以外の計測機その他の機械につきましても試作の補助を行いまして、国産化を推進したいと考えております。 それから四番目と五番目の発明実施化の関係でございます。これは大体本年度同様の金額並びにアイデアでございます。発明協会の補助金、これも大体同様でございます。 それから中小企業振興対策であります。これは一番問題の多いところでございまして、この一般会計の補助金等のほかに、例の公庫への出資金もございまして、両々相まつて、緊縮予算のしわの寄るところを是正して参りたいと考えております。 最初の協同組合の施設の補助金でございますが、これは本年度一億八千万円のものを三億円程度まで増加しております。これは在来は共同施設について一般にやつておりましたが、さらに明年度は中小企業者の機械設備の近代化を促進するためにこの金を使いたいと考えております。大企業につきましては、税法上その他でいろいろ設備の近代化を促進する措置も講ぜられておりますが、中小企業の方にはなかなかその面も十分に参らないかと存ぜられますので、この補助金の形をもちましてその面の促進をはかつて参りたいという構想でございます。 それから二番目の中小企業振興指導費の補助金、これは府県の行政費の補助でございます。本年度よりちよつと減少いたしておりますが、これはいろいろな積算の関係もございまして、大体本年度同様の仕事を続けたいと思つております。 三番目の水害復旧資金利子補給でございますが、これは先般の風水害の際金融機関等から緊急貸しましたもの等に対する利子補給でございます。 最後のその他人件費、事務費等につきましては、別段の御説明を加える余地もございませんが、先ほど申し上げましたように、ベース・アツプの問題に要する経費、あるいは工業技術院系統の試験所、研究所におきまする研究費の増額といつた点が、異なつております。 それからなお一般会計について附加さしていただきますが、例の自転車競技法の施行に伴いまする競輪関係の国庫納付金、並びに自転車工業等に対しまする補助金の問題でございます。これはいろいろ問題もございまして、この際そういうふうな競技の売上金による納付金を国庫に収納するのはいかがかというような方針で、予算も組まれたのでございますので、われわれとしましては、別途そういうふうな売上金の一部を在来に近い形で機械工業等の振興の方に有効に使い得る措置を考えることがいいのではないかというふうな気持で、目下検討しておるわけでございます。 それから次に特別会計の方でございますが、これは実は資料を配付しておりませんので、簡単に今年度と異なりますことだけを申し上げたいと思います。特別会計につきましては、実はその特別会計が一応目的を達しまして、不要になりまして、廃止するものが二つございます。一つは、通産省所管ではございませんが、援助物資特別会計、これは本年の四月一日限りに廃止、なお緊要物資の特別会計、この二つとも一応業務を終了いたしましたので、明年度から廃止いたしたいということで、所要の法案が別途大蔵委員会の方に提出されております。それから残りまする特別会計のうちで、輸出保険特別会計につきましては、新しく委託輸出につきまして、これを保険の対象にするというふうな制度を考案いたしまして、これにつきましては、予算上も契約限度の引上げもございますと同時に、会計簿自体の改正もございまして、並びに輸出保険法自体の改正が必要でございますので、これは不日法律案の形で御審議をお願いしたいと考えております。それからもう一つは、中小企業の信用保険でございます。これにつきましては、特別会計の問題としましては、新しく小口保険、つまり貸出し金額の少額なもの、一応五万円と考えておりまするが、それにつきまして新しく保険制度を考えたいということでございまして、それにつきましても、予算上は契約限度の引上げの問題もございますと同時に、信用保険法自体の改正もございますので、その点につきましてこれも法律案として御提案いたした次第でございます。大体特別会計の方の新しい問題としては、その四点であります。 次にお手元に配つておりまするのは、通産省としまして最も関心を持つております財政投融資の問題でございます。この財政投融資の考え方につきましては、本年度緊縮予算の建前上、一般会計から出しまする金等につきましては、相当圧縮されております。投資を押えないと、いろいろ財政の緊縮の趣旨が達成せられないではないかというふうな強い要望もございましてわれわれとしましてはもう少しと思いましたが、大体この辺でやむを得ないということで、一応議のまとまりましたものが、お手元にある表でございます。この表自体の中は、ほかの各省の関係の深いものもございますが、通産省といたしまして一番関係の深いのは、最初にありまする開発銀行、その次に輸出入銀行、その次に、これはちよつとミスプリントでございまして、電源開発会社、それから一つ飛びまして国民金融公庫、もう一つ飛びまして、中小企業公庫の五つでございます。なお小計の上にあります金融債引受け、これも間接には設備金融等の問題を通じて関係を持つて来るわけでございます。 最初の開発銀行の問題でございますが、これは予算上はここにございますように、新しい資金の追加は三百五十億でございますが、このほかに開発銀行自体の回収金、委嘱金等が明年度大体三百億期待されますので、合計いたしまして六百五十億の元を持つわけでございます。本年度はここにありますように、財政からの入金が六百億、このほかに二百六十億の開発銀行自体の資金がございましたので、合計いたしまして八百六十億、そういたしますと、二百十億という額が減少になります。この配分等につきましては、まだ最終的にはきまつておりませんが、大体三百五十億と自己資金の三百億、合計六百五十億をもちまして、一応電力関係、つまり九つの電力会社の設備資金としまして約三百五十億、それからこれは通産省所管でございませんが、運輸省所管の造船関係に対しまして約百八十五億、その他の産業の中で、石炭、鉄鋼、自家発電、合成繊維、機械、硫安、この六業種に対しまして九十五億、その他ないし予備としまして二十億というふうに、一応査定いたしております。この六業種のそれぞれの業種に対しまする金額の配分、あるいはその他予備等に対しまする考え方等につきましては、これは予算が一応成立いたしましてから、経済審議庁を中心にいろいろ相談いたしまして、決定されることになります。この電力三百五十億等につきましても、いろいろ現在電源開発計画上若干問題もあると思いますが、これは何とか資金の有効な利用あるいは自己調達等の方法によりまして、既定の計画を推進して参りたいと考えております。また石炭あるいは合成繊維、硫安といいますように、いろいろ合理化計画の遂行上、あるいは自給度向上のために、もう少し財政投資というものが必要かと存じますが、これらにつきましても、この際のことでもありますから、何とか効率的な資金の運用とあわせまして、自己調達の万全の配意とをもちまして、何とか計画を進めたいと考えております。 それからその次の輸出入銀行でございますが、これは本年度もあるいは明年度も、一応財政資金の新しい投入は皆無というふうに考えておりますが、これは実は輸出入銀行につきましては、明年度におきまして、自己資金自体の回収等が約百億余期待されております。そのほかに今年度から明年度へ繰越されますものが百二十億程度予定されますので、合計いたしまして二百二十億余の資金源を持つことに相なります。最近ブラント輸出が大分好調を呈して参りましたので、この二百二十億程度の金額ではあるいはプラント輸出の金融に事欠くのではないかというふうないろいろな問題もございまするが、輸出入銀行の資金は比較的短期の資金が多いようでございますので、プラント輸出が伸張しましてこの金が相当不足して参りますれば、あるいは自己資金の一時の振替使用の形で何とかこれも泳いで参れるのではないかというふうに見ております。 それからその次の電源開発会社でございます。これは本年度は二百六十億の資金を新しく計画いたしております。この電源開発会社の工事計画等について見ますと、このほかに若干の二十億ないし三十億程度の繰越しがあるかと存じております、が、現在手をつけておりますいろいろな地点等の工事を当初の予定通り急速に進めて参りますためには、あるいは若干工事地点の差繰りあるいは工事費等の相当の節約等をはかりまして、極力集約的かつ効率的に金を使つて参り、全体の開発計画にはあまり支障の起らないようにしたいというふうに考えております。目下いろいろな地点別につきましては、鋭意検討中でございます。 それから国民金融公庫でございますが、これは実は大蔵省所管でございますが、御案内のように中小企業金融公庫と相並びまして、これは中小企業の一番の金融のもとでございます。本年は九十億の金を新しく要請しておりますが、この金融公庫は明年度はこのほかに自己資金つまり回収金あるいは利息金収入等が二百三十億余期待されますので、これらと相まちまして三百二十億程度のものが一応貸付の原資となる。この中には中小企業等とは若干違いまして、生計資金的なもの等も、たとえば恩給担保の貸付とかというふうに、若干ございますが、大体の金のトータルといたしましては本年度より若干ふえておりますので、何とかこれでやつて参りたいという考えでございます。 それから次に、中小企業金融公庫でございます。これは財政から入れます金は、ここにもございますように百三十億、本年度と同様でございます。このほかに、御案内のように回収金等が約六十億ございまして、そのうち二十億は開発銀行債権の買取り代金ということに相なりますので、差引四十億程度が繰越されて融資の原資と相なるというふうに考えております。足らない金でございますが、これも最近の融資状況から見まして、若干問題もございましようが、何とかやつて参りたいと考えております。 それから最後の金融債の引受け、これは例の日本長期信用銀行あるいは勧業銀行、商工中金、さらに農林中金等の債券の引受けのもとになるものでございます。この二百億は、大体金融債の額にしましてこの倍、四百億ということになります。このほかに一般公募等も若干あるかと存じますが、いずれにしましても本年度の三百億で、金融債ベース七百億よりは若干減少いたしますのと、このほかに今年度と同様いろいろな公社債あるいは地方債等も出ますので、その辺から金融債との競合も若干あるかと思いますが、全体の態勢といたしましては、一応設備投資の問題も需要の関係等から山を越して来た感じもいたしますので、この二百億の資金運用部資金をもちまして、情勢よろしきを得ますれば、これは長期資金に特にひどい不足を感ずるということはないのではないかというふうに考えております。この財政投資は、合計いたしましても昨年に比べまして約六百億、つまり一番減少率のひどいところでありまして、この財政投資がいわばインフレのもとになるのじやないかというような一部の方面の非難もいろいろございましたが、しかしわれわれといたしましては決してさようなことは考えておりませんで、むしろインフレのもとになるのは投資の多いことではなくて、消費の過剰ではないか。さらに投資が多いといたしましても、財政投資に随伴しておる投資が多いのではなくて、むしろ財政投資に関係のない企業の自己資金調達等の関係が問題を起すので、こういうような重要産業に対する投資は決してインフレのもとにはならないのではないかというふうに見ておるわけであります。しかし一般の財政事情もありますので、このわくの事で何とか効率的な金の使い方によりまして極力努力して参りたいと考えております。
○加藤(鐐造)委員 ちよつと一点だけ。この技術振興対策費の中の工業化試験補助金ですが、この民間の工業化試験について、民間の補助金を受けられる資格とか種類等について伺いたい。
○小山説明員 御説明申し上げます。この補助金は、民間の試験研究を促進しようという目的のものでありまして、試験研究につきましては、基礎的なものは大学でもやつておりますし、それから大学の附属研究室等でもやつております。また産業に結びつけます応用研究等は、国の試験場——通産省にも十一の試験場を持つておりますが、そういうようなところでもいろいろやつております。また中小企業その他地方産業等を相手といたします指導その他につきましては、各都道府県でいろいろな種類の試験場をたくさん持つております。従つてこの補助金はもつぱら民間の各産業の試験研究をプツシユしようという趣旨のものであります。その補助金を受けます資格は特定しておりません。要するに試験研究をやる能力——多くの場合は、やはり大きな会社あるいは中小企業でも研究部、研究所を持つという種類のものでありますが、要するに研究をやつて行く実力のある、これはまずしつかりした主任の研究者がいるか、これまで基礎的な研究、実験室的な研究を、どう積んでおるか、それはどんな成績を上げておるか、技術的な点で申しますとそういう点であります。それからこの補加金は全額補助するわけではございませんので、資金的にも自分の方の資金を、どれだけつぎ込めるかというような点が資格になつております。これは毎年度補助金を交付いたします要領というものをきめて参つております。二十五年度から始めておるのでござまいすが、従来は品種的あるいは業種的に申しまして特段にあらかじめ規制するということなしに、申請を受付けまして、その上からいろいろ考えて取捨選択したわけでありますが、昨年度からは、これはやはり研究というもの、ことに工業化の試験研究というものは相当経済自立ということにも関係を持つて来まするので、国民経済上こういう技術の向上が特に急がれるという種類のものをいろいろ検討いたしまして、来年度は約十九の要望課題というものを出しまして、こういうものが特に要望されるのだという宿題を出しまして、それを目標にたくさん申請を受付ける。もつとも必ずしも要望課題でなければとらぬところまでは行つておりませんけれども、そういう取扱いにして、本年度もそうやりましたが、来年度もそういうことでやつて参りたい、こう考えております。
○中崎委員 関連して。今の説明の中で、工業化試験補助金という項目と、工作機械等試作補助金とは、一体どういう関係にあるのですか。たとえば工作技術なんかも一の方の項目に入るのですか。その関係はどうなつているのですか。
○小山説明員 これは、工業化試験補助金と鉱工業研究補助金と工作機械等試作補助金の三つございます。大体研究というものにつきまして常識的な御説明を申し上げますと、まず学理というものがあるわけでございます。それは理学、工学の学理というものであります。それを土台にして基礎応用研究と申しましようか、そういう種類のものがございます。これは大学あるいは大学の実験室、付属研究所でやる。その基礎の研究が済みますと、これを工業に適用するための研究をやるわけであります。これが第二番目の鉱工業研究補助金であります。まあ、われわれの大体の何では、金額的に申しまして一件約百万円程度の補助をねらつておりますので、仕事の規模としては約二百万円見当で、実験室の少し毛のはえたような程度のものでございますが、そういう種類のものをこの第二番目のものはねらつております。それから工業化試験と申しますのは、その応用研究の済みましたもの——応用研究が済んですぐ企業化に行けるものもたくさんございますが、事柄によりまして、ことに化学工業関係では、機械工業もそうでございますが、そのまま企業化するのは非常に危険だから、それで中間試験と申しますか、たとえば化学工業で言つて、かりに五百キロくらいの一つのプラントで応用研究をやつてみる。企業化するにはやはり十トンとか五十トンくらい持つていなければ企業化にならないが、そういう場合に、五トンとか三トン程度のもので一つやつてみませんと非常に危険であるという種類のものにつきまして、中間試験をやるわけであります。これを法律の言葉で申しますと、企業化する技術士及び経済上の条件をいろいろ確かめる、こういうように規則に書いてございますが、それが第一番目でございます。それから工作機械の方は、実は本質的には工業化試験でございます。これは従来から重工業局の主管になつておりまして、従来からいろいろ外国の工作機械の輸入等の問題もありまして、それのひつかかりで予算が別建になつておりますが、本質的に申しますと、今申しました工業化試験に入るものだと思つております。従つて先ほど申しました補助要領というものも一本にしておりまして、申請が出て来たところでよく見わけまして、工作機械に持つて行くものは向うに持つて行くというように、そこで仕訳をやるということでダブらないようにやつております。
○中崎委員 そうしますと、二つをひつくるめてあんばいされると思うのですが、工作機械の方の一億円というわくは、金額としてはきまつているのですか。
○小山説明員 そうでございます。
○中崎委員 そうとすればちよつと適当でないと思うのです。むしろこれは二つをひつくるめて一つにして、そうしていろいろな工業というものは実際に指導され、具体的に検討されてみて、国の鉱工業全体として見て、そのレベルにおいて適当であるかどうかということを総合的に勘案される必要があると思う。そうしてみれば、項目だけはあんばいするとしても、金額のわくだけははつきり別にしてあるが、むしろこれは一つにひつくるめて、それを全体としてどう調整するか。結果において、あるいは工作機械の方が一億五千万円になる場合があるかもしれぬ、あるいは八千万円になる場合があり得るかもしれぬが、そういうあり方が適当じやないかと思うのですが、特にこれを別にされるという根拠はどこにあるのですか。
○小山説明員 私ども、こういう補助金というのは全部一括して持つていて、そのときの目標はありますけれども、なるべくこま切れにしないで行くのがいいのじやないかと思いますので、お話のようなことも考えております。ただ工作機械というのは非常に遅れておりまして、この関係で見ますと、四億対一億ということになりますから、総体的に全体の産業のバランスから言いますと、工作機械の方が有利なかつこうになつております。工作機械というものは非常に遅れておりますので、工作機械の補助金というのは去年からこういう形になつたのでございますが、その前から輸入工作機械の補助をするとか、あるいはそれをプリントしていろいろ研究する補助とか、いろいろなことを考えられておつたそのひつかかりで、工作機械だけはここ当分の間特段に引伸ばして行かなければいかぬというような趣旨で、所管も一番目の方は工業技術院になつておりますが、三番目の方は重工業局でそれだけ専門にやろうというようなことになつておりまして、多少そういう政策的な面が残つておりますが、理論的に申しますと、もうしばらくしますと一本にして総体的に勘案して行くというのが至当じやないかと一応考えております。
○中崎委員 この工作機械の工業が遅れているということは言えるかもしれませんが、しかし化学でも、重化学もあれば軽化学もあり、最近は非常に日進月歩ですが、化学についても非常に遅れているのは事実です。だから特に重工業だけは遅れているからそれだけのわくを別に設けるというわけは、私はどうしてもわからない。実際の運用においてどういうように款項目の流用ができるか、これだけではちよつとわからないのですが、実際の運用については、一体化したような考え方の上に運用されるということを、特に私としては要望しておきたいと思う。 —————————————
○大西委員長 それでは次に、ガス事業法案を議題といたします。 本案については去る一月二十六日、提案理由の説明を聴取いたしましたが、さらに当局より逐条説明の申出がありますので、これを許します。
○伊藤(卯)委員 このガス事業法を審議するにあたりまして、政府から提出されております資料は不十分な点がございます。よつて新たに具体的な資料をこの際政府の方に提出を要望いたします。一、ガス事業五箇年計画、同資金計画、五箇年後の料金変更見込み。二、現在のガス事業者につき、社名、供給区域(おもなる都市名)、需要家概数、供給ガス標準熱量、資本金、平均販売単価、最近の利益率、配当率、従業員の数、最近一箇年ガス販売の量。三、卸売その他主要事業について、社名、卸、おもなる特定供給の最近一箇年間の販売量、標準熱量。四、供給規定量、代表的な会社でよろしゆうございます。以上の四点を、審議するにあたつてまず資料を要求いたしておきてます。
○大西委員長 承知いたしました。さようにいたさせます。小出説明員。
○小山説明員 ガス事業法案の内容につまして、概略のことを補足的に御説明申し上げます。 この法案は、先般の提案理由の御説明の際に申し上げましたように、現行法であります電気及びガスに関する臨時措置に関する法律、これは一昨年の十二月に制定されたものであります。これが御承知のように暫定法でありますことと、電気とガスを一緒に規定しておりまして、両者の間にいろいろ違つておりまする面もございまするので、この際これを恒久法に改めますると同時に、ガスと電気と切り離しまして、ガス事業のみについてガス事業法案という形で御審議を煩わしたい、こういうことになつたのであります。 そこで現行法の臨時措置法は、御承知の通りその内容は、従来の旧公益事業会の内容をそのまま踏襲いたしておるわけでございます。従つて今度の法案と旧公共事業令との関係を比較対照いたしまして御説明を申し上げますのが一番便宜かと思いますので、逐条的な説明に入ります前に、簡単にこのガス事業法案と旧公共事業令とを比較いたしまして、その特色を御説明いたしたいと思います。言いかえますと、公共事業令と本法案との相違点がすなわちこの法律案の特色でございまして、それ以外の点は、旧公共事業令と同じである、こういうことになつておるのであります。 そこで本法案と公共事業令と比較いたしましての特色といたしましては、大体四点になるのであります。第一点は、ガス事業が公益事業でありまする関係上、ガスを使いまする方のガスの使用者の利益を保護する。そのガス使用者の利益保護規定を強化する、これが第一点でございます。それから第二の点は、従来の法律では許可、認可事項というふうな手続規定が非常に煩雑でございます。これを整理いたしまして、その煩雑なる手続を簡素化いたしましてできるだけガス事業者の私企業としての立場も尊重いたしまして、これに不当な干渉はしない。しかし一方において公益事業の十分なる監督を強化する、こういうようなことが第二点でございます。それから第三点といたしましては、ガスは非常に危険な施設なり設備を持つておりますので、一般の保安に関する規定を十分に整備するという点が第三点でございます。それから最後に第四点といたしましては、ガス事業法の適用範囲を、本来のガス事業の一般供給者、いわゆるガス事業者のみに限定して行く、こういうような点でございます。以上の四点が大体この法案の特色でございますので、以下これらの四点の内容につきまして概略御説明を申し上げたいと思います。 そこで第一点のガスの使用者の利益を保護するという規定でございまするが、その内容といたしましては、まず第一に、ガス事業は自然的な立地条件その他から申しましても、また経済的な原則から申しましても、これが企業として自然ある程度独占的になるのはやむを得ないと思いますけれども、その特権が非常に不当に広がるということを抑制いたしまするために、その特権をできるだけ削減するという意味におきまして、その関係の規定を設けたのであります。具体的に申しますれば、まず第五条におきまして——従来この第五条の許可の基準という規定があるのでございまするが、このガス事業の開始につきまして、ガス事業を行いまする場合に通産大臣の許可を要するのでございますが、その許可の基準といたしまして、従来の公共事業令におきましては、同一の区域の中で、二以上のガス事業者が存しますことを法律上明文をもつて禁止いたしておつたのであります。言いかえますれば、ガス事業の独占ということを法律上認めておつたのでございますが、こういう法的な独占を認めるということは、極端に申しますれば、場合によつては憲法違反にもなるという議論もございますし、従いましてこの法的独占の規定を今回は改めまして、この法的独占の規定を第五条から削除したという点が第一点でございます。 それから次には第七条でございまするが、第七条におきましては、設備の設置及び事業の開始の義務を規定いたしておるのでございまして、ガス事業の許可を受けましたものは、できるだけ早く事業を開始しなければならぬ、また同時に設備を設置しなければならぬという規定を設けたのでありまして、これは現行法におきましては、事業の開始義務は規定いたしておりまするけれども、設備を設置することにつきましては、具体的な規定がなかつたのでございまするが、事業を開始することに関連いたしまして、事業開始に必要な設備を一定の期間内に設置する義務を課したという点が第七条の特色でございます。これらによりましてガス事業が公益事業としてすみやかに一般の使用者に対して供給を開始することを促進することにいたしたのでございます。 次は第十五条の第二項の規定でございまして、第十五条は第二項におきまして「通商産業大臣は、ガス事業者がその供給区域の一部においてガス事業を行つていない場合において、公共の利益を阻害すると認めるときは、その一部について供給区域を減少することができる。」いわゆる供給区域だけを与えられておつて、しかも事実上区域の一部について供給を行つていない、いわゆる権利の上に眠つておると申しまするか、休眠しておるところの区域につきましては、これを整理いたしまして、場合によつてはこれを減少いたしまして、そうしてその眠つておりまする区域に対して新しい供給の希望者があれば、新しい事業者に対して許可をすることもできるようにいたしたいという規定を設けたのであります。これによりまして、不当に単に地域だけを独占いたしまして、しかも供給を行わないというようなことのないように措置をいたしたいという規定でございます。これは従来になかつた規定でございます。 以上のような第五条、第七条あるいは第十五条第二項というような規定がガス事業の独占企業としての不当な特権を調整しようという意味の規定でございます。 次は第十六条の第二項でございます。第十六条は、許可を受けてガス事業者となりましたものは、これは必ず一般の使用者の要求に応じましてガスを供給しなければならぬ供給義務があるのでありまするが、その第十六条の第二項におきまして「ガス事業者は、その供給区域以外の地域において、一般の需用に応じ導管によりガスを供給してはならない。」という規定を設けまして、供給区域外への供給を禁止する規定を設けたのであります。これは特定供給でありまするとか、あるいは他のガス事業者に対しましてガスを卸売供給するというような場合は別でございまするけれども、それ以外の場合におきましては、供給区域外への供給を禁止いたしまして、余力のある場合は供給区域それ自体を拡張する。そうして一般供給として供給すべきものである、こういう建前をとつたのであります。 それから次は第二十一条でございます。第二十一条はガス事業者に熱量等を測定する義務を課したのでございます。これはガス事業者はそれぞれその供給規程の中に自分が供給いたしまするガスの熱量あるいは圧力というものを規定いたしまして、そうしてガスの料金もそれに基いて算定され、認可されておるのであります。従つてもしその供給規程の通りに供給をしない場合においては、それは供給規程違反になるわけでございます。そこでこれらの熱量あるいは圧力の測定義務というものは、旧ガス事業法にはそういう法律上の義務が規定されておつたのでありますが、公共事業令においてはその規定がはずされたのであります。しかしながらやはりこれはガス事業の公益事業としての性格にかんがみまして、旧ガス事業法の規定を復活すべきであるというふうに考えまして、旧ガス事業法に規定されましたと同様の熱量及び圧力の測定義務というものを再び法律上定めたのであります。これが第二十一条の規定であります。 次に二十四条でございますが、第二十四条は、ガスの卸供給事業者の供給に関する規定でございます。ガス事業者以外の者がガス事業者に対して行います卸供給事業に関する規定でございまして、たとえば石油あるいは天然ガスの採取業者でありますとか、あるいは鉄鋼業者というふうな方がガスを卸売するとかいうような、ガス事業者以外の者でガスを供給する事業を営んでおる者もございますが、これらの卸供給事業者の供給に関する規定を新たに第二十四条において設けました。その場合の供給条件に関しましては通商産業大臣の認可を受けなければならない、こういうことにいたしたのであります。従つて卸供給ということから、ひいては一般供給というものに影響を与えるわけでございますので、これを卸供給につきましても通産大臣の認可を受けるという規定にいたしたのでございます。 それから第二十七条の規定でございまするが、第二十七条におきましては、減価償却に対しまして通産大臣の命令権を新たに設置いたしたのであります。これはガス事業者の企業の健全化をはかるということがやはり公益上必要でございますので、ガス事業者がその投下資本を回収いたしまして、再建設備を確保し、あわせて資本の蓄積をすみやかに促進するというような意味からいたしまして、企業の健全化をはかりますために、場合によつては通産大臣がそのガス事業者の経理上、減価償却に対しまして一定の方法あるいは額を定めまして、減価償却を行えということを命令することができる規定を設けたのであります。 次は第二十九条でございます。第二十九条はやはり保安上の見地からいたしまして、ガスの成分に関しまする検査義務をガス専業者に課したのでございます。ガスはその中に有毒成分を含んでおりまして、いろいろ人体あるいは物件に損傷を与える危険がございますので、硫化水素でありますとか、そういう、ガスの成分につきまして、必ずみずから検査をして、そしてその検査の内容を記録しなければならぬというような義務を課しまして、保安上の責任をとらせることにいたしたのでございます。 次は第四十八条の公聴会に関する規定でございます。第四十八条におきましては、ガスの料金でありまするとか、あるいはそういうような供給規程の認可あるいは変更というような行政処分をいたしまする場合におきまして、従来の公共事業令におきましては、これを単に聴聞会ということにいたしておつたのでありますが、聴聞というのは、当該ガス事業者及び利害関係人のみがこれに出席することができるのであります。しかしながら公聴会ということになりますると、利害関係者以外の一般の学識経験者というものの意見を広く聞くことができるのでありましこれはガスの性質から申しまして、聴聞というようなことでなくて、やはり公聴会というような形において、利害関係者のみならず一般の学識経験者にも広く意見を聞いた上で料金の決定等をやるべきではないか、かように考えまして、今回は公聴会制度というものを新設したのであります。 次は五十一条でございます。五十一条はやはり同じような趣旨によりまして、苦情の申出制度を設けたのであります。これはガスの供給に関するあらゆる事項につきまして不平がありまする場合におきましては、通産大臣あるいはその関係の部局に対しまして苦情を申し立てることができる。苦情の申立てがありますれば、通産大臣がその内容を誠実に検討いたしまして、これに対して適当な改善の措置をとるという道を開いたのであります。 以上のような各種の規定は、いずれもガスの使用者の利益を保護するための規定でありまして、従来なかつた規定をさらに新設し、ないしは改正いたしまして、一層その趣旨を徹底したいというのが第一点でございます。 次は、先ほど申し上げました第二点といたしまして、許可、認可事項というようなものをできるだけ簡素化いたしまして、整理して行きたい、こういう点でございます。これにつきましては、第四条あるいは第六条、あるいは第八条というようなところに、ガス事業の許可をいたしまする場合に、その許可の申請書の内容となつておりまするところの提出しなければならぬ事項がいろいろあるのでありますが、従来は、たとえば供給施設の概要であるとか、あるいは事業収支の見積りでありますとかいうようなことにつきてまして、詳細な書類を申請書の内容に書かせておつたのでありますが、今回の第四条におきましては、申請書の内容としては、氏名、住所等のほかは供給区域と、それからこの供給施設の中で一番ポイントになつておりまするもの、すなわちガス発生設備、あるいはガス・ホルダーというようなものだけについて申請をさせまして、それら以外のものはこれを添付書類として、必要あれば出させるという程度にいたしたのであります。これによつて不必要な手続を簡素化する、それから同じく第六条におきましても、許可を与えました場合の許可証の内容についても同様でございますし、また第八条の供給区域あるいは設備の変更というような問題に関しましても、同様な趣旨におきまして簡素化をいたしているのであります。 それから次には、従来現行法の第五十五条におきましては融通命令という規定がございまして、通商産業大臣は、場合によつては供給条件を定めまして、他の公益事業者にガスを供給し、そして他の公益事業者からガスの供給を受くべきことを命令するという、いわゆる融通命令の規定があつたのでありますが、これはあまり不当に、ガス事業に干渉し、立ち入り過ぎるというきらいもありまして、できるだけガス事業者の自主性を一方において尊重しなければならぬという意味においてこれを廃止いたしたのであります。同じような趣旨におきまして、旧公共事業令の四十七条にありました資本金額の変更等につきまして一々認可制度をつておりましたが、これも廃止いたしました。それから担保権設定等につきましての認可制、あるいは現行法の旧公共事業令の五十条にありました資産価額についての査定制度というような規定、これらはいずれもガス事業の自主性を尊重するという意味において、これをここまで法律上やるのは少し行き過ぎであろうという意味におきまして、これらの規定を廃止いたしたのであります。 さらに第五章の保安関係の規定でございますが、この保安関係の規定に関しましては、昔のガス事業法の施行規則による設備の新増設の認可、あるいは使用開始の許可制というようなのを廃止をいたしました。また新たにガス主任技術者制度というものを改善いたしまして、できるだけガス事業者自身が自主的な保安責任を持つという、自主的な保安責任という点を尊重するような規定にいたしましてガス事業者の自主性を尊重して行くというような規定に改めたのでございます。 またさらに手紙を簡素化する意味におきまして、第四十九条の聴聞に関する規定で聴聞の事項が非常に詳細に規定してありましたのをできるだけ整理簡素化するということをいたしております。そのほか一般的な問題といたしまして、従来いろいろのこまかい問題等につきましては大体省令によつて規定いたしておつたのでありまするが、しかしながらやはり必要な手続はできるだけ法律の上に表わす、場合によつては政令ぐらいのところにとどめる、省令に全部これをゆだねないで、書けるものはできるだけ法律に書く、あるいは政令に書くというふうなことにいたして、極力法律上明らかにするという立場をとつたのでございます。以上が第二点の許可、認可事項の整理あるいは簡素化、あるいはガス事業の自主性の尊重という点に関する規定でございます。 第三点は保安に関する規定でございますが、これは後ほど御説明いたしまするように、保安に関する規定をできるだけ整備いたしまして、合理的なものに改めるということにいたしたのであります。これはすでにこの法律第一条の目的自体の中に、保安の確保によるところの公共の利益の保護ということをうたいますると同時に、第二十八条の保安基準に関する規定、あるいは二十九条の成分測定に関する事務の規定でありまするとか、あるいは三十条の導管工事の認可制に関する規定であるとか、必要な規定を整備いたしますると同時に、また第三十二条から第三十七条にかけまして保安の技術的な責任態勢を整備する、そのためにガス主任技術者制度というものを整備することにいたしたのであります。また三十八条、三十九条等におきてましては、保安に関する規定をガス事業者以外の者にも準用するというようなことにいたしまして、ガスの保安に関する諸規定を整備いたしたのが第三点であります。 それから第四点といたしまして、ガス事業法の適用範囲の問題でありまするが、これは今回はガスの一般供給事業者、いわゆる本来のガス事業者のみに限定いたしたのであります。その意味において、第二章の第十二条にありまするガス事業者の定義の中から、ガス事業者以外の者を除外する。しかしながら一般ガス事業者以外の者にいたしましても、先ほど申しましたような第二十四条の卸供給事業者の供給条件については、一般供給に関係がございまするので、認可制をしく。それから第二十五条のガス事業者以外の者が他へ供給する場合には、やはり届出制をとれるのでありまして、少くとも監督の手がかりを設けるということにいたしました。また保安に関しましては、今申しましたように三十八条、三十九条等の規定を適用する、こういうようなことにいたしたのであります。 以上が大体ガス事業法案と公共事業令とを比較いたしまして異なつておりまする点、言いかえますれば本法案の特色に当る点を申し上げたのであります。あとは大体公共事業令の規定をそのまま踏襲いたしておりますから、特に御説明申し上げるほどのことはないと思います。一応この程度で終ります。
○大西委員長 以上で説明は終了いたしました。 —————————————
○大西委員長 次に特別鉱害復旧臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。質疑の通告がありまするので、これを許します。伊藤卯四郎君。
○伊藤(卯)委員 大蔵省から政府委員は来ていますか。
○大西委員長 きようは来ておりません。
○伊藤(卯)委員 大蔵省がちよつと聞いてもらわぬとぐあいが悪いと思うが、石炭局長で責任が持てるか。
○佐久政府委員 先ほど大蔵省からも連絡がございまして、御質問の内容がどういうことかわかりませんが、私が連絡した限度においては、大蔵省とこの点についてはすでに了解済みだ、こういうふうに御了承願えればそれでよかろうかと思います。
○伊藤(卯)委員 石炭局長がそれほど確信を持つて答弁されるなら一応質問いたします。今提案されておりますこの特別鉱害復旧臨時措置法の一部を改正する法律案のこの規定通り、五箇年の期間内に復旧工事が完成できなかつたというので、今度さらに二箇年間延長して完成をはかることを目的としておるようでありますが、調べてみますと、期間内に工事は半分しかできておりません。ほとんど五箇年やつて半分しかできておらぬのに、あと二箇年間で完成ができるかどうかということを聞いて、相当危惧をせざるを得ませんが、そのできなかつた内容について具体的に——長々と答弁はいりません、要点だけでよろしいから具体的に御説明願いたい。
○佐久政府委員 昭和二十五年にこの法律が制定いたされまして、今日まで仕事を続けて参つたのでありますが、その仕事が計画通り進捗しなかつた理由としましては、一つは物価の値上り、主として建築資材の値上りでございます。もう一つは労賃の値上り、この二つの原因によりまして計画通りの進捗がいたされなかつたのであります。そこでただいま御提案申し上げましたのは、従来すでに早くこの納付金の引上げを行うべきであつたと思いますが、何分インフレの時代でありまして、刻々物価が上り、労賃が上るということでいつを目途にして上げたらよいかというその目途がつかなかつた関係がございます。ようやく緊縮予算あるいは経済その他の面から考えまして、この辺が値上げの時期であろうということを考えまして御提案申し上げた次第でございます。
○伊藤(卯)委員 具体的ないろいろな障害になつておつた点については説明をされておらぬのでありますが、私も実は時間を少し急ぎますので、その内容にわたつてさらにつつ込んで質問することを控えなければなりません。次に、二箇年延長することによつて復旧工事は完成する確信と責任を持てるかどうか、第一、特別会計の財源たる鉱業権者の納付金の引上げとともにこれを完納させることに十分確信を持つておられるかどうか、たとえば石炭界にいかなる変動が起つても、この特別負担というものは不動の方針をもつてこれを納入させられ得る自信を持つておられるかどうか、これはこの工事を行う上について唯一の財源として重大な関係があるので、これらに対するところの確信をひとつ伺つておきたい。
○佐久政府委員 従来のこの納付金の納付状況は、二十五年、二十六年がおのおの一〇〇%でございます。それから二十七年度が九九・七%、二十八年度におきまして九八・七%、こういうふうに特別会計としてはきわめて異例に属するくらい成績がよろしゆうございます。なお今後の納付金の引上げにつきましても、石炭業界がこれを納める義務を持つわけでありますが、業者自身がこれを引受けておりますので、私としては従来の実績とそれから私との引上げについての了解という面から考えまして、今後納付金の納入に支障がないと確信いたしております。
○伊藤(卯)委員 さらに伺いたいのは、残存工事に必要な財源計画並びにこれが遂行に支障なきかどうかという問題についてお尋ねをするのですが、残存工事のうち農地並びに公共施設の復旧工事費に対して、既成工事費同様国庫の負担を必要とするが、政府は、政府提出の資料によると、昭和二十九年度より三十一年度まで毎年平均八億二千二百万円を、総額二十四億六千六百万円余の予定をされておるが、別途今国会に提出されているこの事業に対する昭和二十九年度分予算外は、七億八千万円で、財源計画に対してすでに四千二百万円余の不足となつているが、この不足分はこの二十九年度中に補正予算で処理するか、または三十年以降の予算に計上するつもりか、この点をひとつ明らかにしておいていただきたいと思います。
○佐久政府委員 ただいまお話の計数的なものはその通りでございますが、最初私どもが大蔵省に要求を出しました金額が大分査定をいたされましてそれが本年度の緊縮予算の編成方針という大きなわくに縛られたわけであります。一般公共事業についても同じような削減は受けておりますので、そのつり合いというような関係で七億八千万円に査定をされております。この点につきましては大蔵省とも再三話をいたしまして、三十年度以降二年間期間延長をして工事を完了する。その期間内には必ず国の負担すべき分は出すという了解を得ております。
○伊藤(卯)委員 次に二十九年度以降の残存工事費五十億八千九百万円の算定に違算はないというお考えをお持ちになつておるかどうか。というのは過去三回にわたつて工事費の増額補正をしております。なおそれでも不足して工事は五〇%しかできておりません。それは復旧事業量の増加あるいは変更、物価値上り、そのための補正であつたのであるが、この工事費をもつて大丈夫という自信をお持ちになつておるかどうか。残存工事費の算定中に昨年十一月、労働省告示の一般業種別賃金の一部改正によつて当然賃金値上りの、三割五分一厘くらいになりますか、計入をされなければならないのであるが、それがされていないようである。これが計入されれば残存工事費の五十億八千九百万円にさらに増加の一割五分以上、七億五千四百万円が増加されなければならないが、これが計数の上に明らかになつておりませんが、この点をひとつ明確にしておいていただきたいと思います。
○佐久政府委員 第一点の計画変更の問題でございますが、これは従来工事を進めて行く過程におきまして、どうしても若干の変更を余儀なくされるのでございます。しかし従来の経過から申しますとそう大きな計画変更はございませんので、大体八千万円程度というふうに見ております。そこでその計画変更の中で、実際に特別会計が負担する金額というのは、その二〇%程度でございますから、今後におきましても、計画変更のためにそう大きな赤字を出すということはなくて、現在のわれわれが計算いたしております数字の中で、完全に納まり得るというふうに考えております。 次に労賃の値上りの問題でございますが、これは確かに昨年の十一月労賃の一般値上りがあり、さらにまた福岡県等におきましては従来乙地として指定されておりましたものが、甲地に変更されている地区がございますが、それはすべてこの計画の中に織込み済みのものでありまして、将来変更がない限りはこれで十分行ける、こういうふうに考えております。
○伊藤(卯)委員 七億五千四百万円の増額分に対しては大丈夫ですか。あなたの方で出されたのは五十億八千であるが、これに七億五千を加えると五十八億何千万になるのであるが、この経費の点はよろしゆうございますか。
○佐久政府委員 その経費の点は、私の方では間違いがないと考えております。
○伊藤(卯)委員 労賃により一割五分以上増額するという、この私の計算には間違いがないとあなたは思つておられますか。これは労働省の告示によつて、当然すでにこの労働賃金は値上りになる、従つて現地におけるところのそれぞれの工事を行うについて、従来払つておつたところの労働賃金を三割五分一厘ぐらい増加をしなければならぬ。これは法律上そうなる。やらなければなりません。すると七億五千四百万円ふえるわけです。この点を明らかにしておかれぬと、後日また問題が起つて来ますが、この点はどうですか。
○佐久政府委員 七億五千万円という数字が私にはちよつと今了解いたしかねるのであります。二十八年度末の残工事量としては五十八億四千三百万円というものが、私どもの計画でございまして、これは労賃の値上りも含めて計算をしておる、こういうことであります。
○伊藤(卯)委員 そのあなたの計算は何月おつくりになりましたか。
○佐久政府委員 これは二月四日につくりました資料でありまして、私どもの最終の資料であります。
○伊藤(卯)委員 それではこの労働省から告示されました以後、その法令改正の上に立つて計数をつくられたものですか、どうですか。
○佐久政府委員 おつしやる通りでありまして、昨年十一月の労働省の法令改正を織り込んでつくつた数字であります。
○伊藤(卯)委員 次にいま一点お伺いしておきたいのは、昭和二十九年度のみ財源計画ですら、すでに先ほど申し上げたように国庫補助金の計上が不足しておることは明らかであります。さらに残存工事の施工にあたつて計画の変更なり、または物価の変動なりによる工事費の増額は、今あなたの御答弁においてもまつたく考慮されておらないようである。これではこの財政計画は根本的に破壊されるような感じを、過去の工事の進行状態から見て持たざるを得ない点があります。本法の改正案では所定の工事を完了するに不可能ではないかというようなことを、いろいろ深く実は憂慮しておるのですが、今後二箇年間延長することによつて復旧できなかつた場合の工事について、どのようにお考えになつておるか。これは完全にやれるという確信をお持ちになつているかどうかということを私は伺つておかなければなりません。というのはさつきからだんだん質問しておりますように、過去すでに五箇年間の期間がたつておるのに工事は半分しかできておらぬのであります。その困難な諸事情については私が今申し上げなくてもあなたの方が御承知だから申しませんが、非常に困難な点があろうかということを考える。たとえば風水害など起つて来ればまたそのためにもいろいろ問題も起つて来るというようなことなども、やはり相当この工事を完成する上にいろいろな困難、障害が現地において起ることも憂慮され、そういうような状態から相当工事が残つたものに対して、その場合には一体どういうようにするのかということをお持ちになつておらないと、工事の進行状態とともにいろいろ県との間に、あるいは鉱業権者なり、あるいは被害者との間にいろいろ問題が起つて来ます。そういう場合に起る問題をあなたの方で確信を持つて回答されないと、いろいろそのために問題が起つて来ることは申すまでもありません。過去にもそういう例がたくさんあつたことは御承知の通りであります。そこで被害者側から言うと、残つた場合の工事をさらに延長してやるのであるかどうか。特鉱として行かない場合にそれが期限を延長できないものなら、それを別途な形で一般鉱害とか、臨時鉱害とか、そういうものに編入してやるのか、あるいは期間内に、今度はいろいろな変動によつて工費が増額しても、その金額を増額して工事を完成するということをやろうとされるのかどうか。この点は明らかにしておかれぬと工申遂行の上にも、また後日にも重大な影響があるから、この点についてひとつあなたの信念とさらにその後におけるところの見通しについて明確なるお考えを伺つておきたい。
○佐久政府委員 私どもの計画で二箇年延長によつて完全になし遂げ得るという考えのもとに御提案申し上げておりますので、できない場合にどうするかという御質問に対してなかなかお答えがむずかしいのでありますが、かりにそういうことを仮定いたしまして考えた場合に、方法が幾つかあろうと思います。一つは期間を延長するという問題であります。それから第二は、ただいまお話がございましたように、特別鉱害としての復旧方式をやめまして、別途にありまする一般鉱害の復旧と合体させるという方法が一つございます。もう一つはそれもやめて、加害者に自己復旧の責任を負わすという方法もございます。第四には途中で納付金額をさらに引上げて期間の延長はしないという方法もございましよう。おのおのいずれの方法にも利害得失がありまして、たとえば一般鉱害に引移すということにいたしましても、特別鉱害の場合と一般鉱害の場合においては国の補助金という率が非常に違つて参ります。従つて特別鉱害で早く取上げられて復旧をしたものについては国の補助金がよけいもらえて、たまたまあとまわしになつたものについては国の補助金が少くなり、逆に鉱業権者の負担が多くなるという不均衡を生じます。また全部特別鉱害もやめ、一般鉱害もやめて鉱業権者の負担に全部まわすということは、さらに負担の不均衡が多くなるわけであります。考え方としてはやはり中間過程において納付金をさらに引上げるか、あるいは期間を若干延長するかという二つの方法が残る問題だと思います。私は納付金引上げの場合におきましては、一般物価の値上り、あるいは労賃の値上りの結果、納付金の引上げをするという場合においては負担そのものが大きくなるわけではないのでありますから、さしつかえないと思いますが、そういう事情でなしに納付金を引上げるということは、ちよつと負担の関係から言つて無理があるのではないか、そういう場合に結局期間の若干の延長をせざるを得ないというふうに考えております。いずれにしましてもこれは仮定の問題でありまして、私どもの今考えておりますのは、当初に申し上げましたように、二年間の期間延長で完全になし遂げ得る、こういうふうに考えている次第でございます。
○伊藤(卯)委員 私がそういうことをお尋ねしたのは、実は今局長が言われた特別負担の分についても大きくなつていると思うが、鉱業権者側では今度の増額分はこれはしかたがないが、さらに増額をしろとか、期間を延長して、延長分の負担をしろとかいうようなことが起つて来た場合には、自分らとしては責任は持たぬぞというようなことも、今度の増額分について相当の意見が出ていることは御承知の通りであります。そこでこういう点もお考えになつておかなければならぬ。さらに今局長が言われたような、いろいろ物価の変動の問題やら、あるいは炭界の不況に伴つて来る問題やら、そういう問題は特別負担者から言うと、それは政府の政策上から来るところの一つの問題であるから、そういう点から起る工費の足らなくなつた分、それによつて工事が延長されなければならぬという分については政府が責任を持つべきである、こういうことも言われている。また私もそう思う。そこでそういう場合について従来においても大蔵省側から特別負担と見合つて、この負担の問題というもので、いろいろ困難なる事態が絶えず起つておつたことは御承知の通りであります。そういう場合について大蔵省側として十分考慮しなければならぬということで、通産省側と大蔵省側とが、この法案を改正されるにあたつて、そういうゆとりのあるというか、幅のあるというか、そういうような点を十分話合いをしていられるかどうか。もう今度限りである、どんなことがあつても、あとは知らぬぞというようなことになつておるのか。今お尋ねするように、幅と余裕が事務折衝の過程の上にあるのかどうか、そういう点をさらに伺つておかなければならないと思います。
○佐久政府委員 工事が遅れた、あるいは残工事ができてたという場合に、問題として二つ考えられるのであります。一つは天災地変というようなことで一度やつた工事がもう一度やらなくちやいかぬとか、あるいは工事の進捗がはばまれたということが一つの原因であります。この場合にはもちろんこれは鉱業権者だけの責任というわけには参りません。といつてまた政府だけの責任というわけにも参りませんが、そういう場合には特別の復旧方法というものを大蔵省と相談できると思います。もう一つは物価の変動、つまり貨幣価値の変動によつて所用資金が不足して来た。そのために工事が遅れるという場合でございますが、これは今般においても同じでありますが、貨幣価値の変動ということは、結局石炭を販売する者にとつては石炭価格の値上りということになるのでありまして、そのために残工事がふえたという場合には再度の値上げということも、私は理論的にはのむべき性質のものだと思います。しかしいずれにしましても、そういう大きな変動があつた場合には再度考えようという了解は、一応大蔵省といたしております。
○伊藤(卯)委員 よろしゆうございます。
○大西委員長 本日はこの程度といたし、次会は二十四日水曜日午後一時より開会いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十二分散会