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19回国会衆議院1954/10/08

地方行政委員会 第82号

発言数
55
登壇者
8
会派数
3
開催日
1954/10/08

会議録

中井一夫自由党

○中井委員長 これより会議を開きます。  まず地方財政に関して調査を進めることといたしますが、本日は主として地方税関係の問題について質疑を行いたいと思います。  なおこの際お諮りいたしますが、本日の日程に追加いたしまして、消防に関する問題についも調査を進めることといたしたいと思いますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井一夫自由党

○中井委員長 異議なしと認めまして、さように決定をいたします。  なお本日は昨日の委員会の御決定に基きまして、遊興飲食税の徴収状況、特に簡易旅館に関する取扱い等につきまして、参考人より説明を聴取することになつておりますの、御了承を願います。  質疑の通告がございますから、これを許します。加藤精三君。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 国家消防本部長にお尋ねするのでありますが、町村合併が新市または市に吸収合併という事例がたいへん多いのでございますが、そういう際におきましての消防の構成の仕方につきまして、いろいろな形があるだろうと思いますけれども、大体どういうふうなぐあいに進行しているか、大略のところでいいから実情を御説明願いますとともに、また国家消防本部としてはどういうふうな方針で御指導しておられるか、お伺いいたしたいと思います。     〔委員長退席、門司委員長代理着席〕

滝野好暁国家消防本部長

○滝野説明員 ただいまの加藤委員の御質問にお答え申し上げます。ただいまおつしやいますように、市町村合併促進法ができましてから、非常な勢いをもつて合併が促進されております。ただいまあげられました市に多くの町村を吸収した場合に、その区域における消防機関のあり方をどうするかということでございますが、これに対しましては私の方もきわめて深い関心を持ちまして、合併促進の事書が始まりますや、すぐにこれに関しまする具体的な通知を出しました。一般的に考えますときは、新しい市ができた場合、相当市街地的な規模を保有しているところでは、なるべくすみやかに従来の消防団の城を脱しまして常備の備えをすべく、消防本部すなわち消防署を設置いたしまして、極力常設的な消防の構えをするように期待するということでございます。それから消防団の方につきましては、多くの町村が一つになりました場合には、従来消防団がその区域には幾つかあつたわけでございますけれども、私の方の考えといたしましては、市町村の区域にはやはり一つの消防機関を設けまして、統一された機能のもとに消防を運営して行くことが望ましいので、一市町村一消防団という考え方を基本の方針として進めております。それで従来の各消防団は一つのものにまとまつて消防団を編成していただくというような心構えでおります。  それで今のは御質問の要点に触れなかつたと思いますけれども、従来あつた市に、さらに数個の町村を吸収して合併されまして大規模の市になつた場合にどうするか。これはやはり従来の町村であつた区域にも常備的な機能を必要といたしますので、極力従来の消防本部、消防署の出先、出張所というようなものを設置するようにいろいろ指導いたしております。消防団はやはり先ほど申しました一市町村一消防団という考え方でもつて大規模の消防団に編成がえしていただくという方針で進めております。しかし実情は全部そういう方針でまとまつて来る方が望ましいのでございますけれども、必ずしも一挙にはそういう構えにできませんで、暫定的には従来の数個の消防団をしばらくの間維持する、やがて機を見て一つにまとめるというようなところもあるようでございますけれども、なるべくその間にトラブルが起らないように、スムーズにやつていただくことを希望いたしております。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 消防本部長にお尋ねいたします。現在の消防組織法では、消防団は一市町村に二つ以上あることを認めておらないんじやないかと思いますけれどもその点どうでございますか。

滝野好暁国家消防本部長

○滝野説明員 ただいまの御質問でございますが、この消防組織法の全体の構造から考えてみますれば、市町村を単位に消防機関を置くという構えになつておりますので、考え方としては消防団が一つの市町村に一つということを基本的な考えにしておりますが、法律論からいたしますれば、一つの市町村に三つ以上の消防団ができても、あえて違法であるということを申されないように思われるのであります。それでそういう例外的なところもございますが、これは指導によつてあるいは啓蒙によつて、すみやかに一つの団にまとまることを期待いたしておりますが、純粋の法律論から申しますれば、一つの市町村に消防団が、一つでなければ違法であるとは現在の段階では申されないと考えております。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 次にお尋ねしたいのは、近時の町村合併は、都市に合併するものであつても、五キロあるいは九キロというふうなぐあいに、都心の中心から非常に遠隔の地まで合併になつている例が非常に多いのでございます。そういうふうな地帯にも消防団上いう組織を廃止して、全部常備消防に吸収するということにした方がいいかどうかという問題で、これは地勢上あるいは社会経済上諸種の問題があるだろうと思うのでありますが、常備消防で火災を防災する作戦を第一義とするような地域をなるべく多くするのか、それとも団の作戦を第一義とする地域を従来通りなるべく保存しておくか、その過渡期の指導の仕方についてお尋ねしておきたいと思います。われわれは地方の隣接町村合併の事例をたくさん見ておりますが、それについて地方等からいろいろ相談なんか受けたときに、われわれが指導するような場合において何らか指針となるようなものがあつたら、専門的にどういうふうにお考えになつておるものかお知らせいただきたいと思います。

滝野好暁国家消防本部長

○滝野説明員 ただいまの質問は非常にむずかしいのでございますが、一つの市を中心にさらに周囲の相当広区域にわたる町村が一緒になつた場合に、従来の市はおそらく消防本部、消防署というふうな常備消防の構えがあつて、さらにその援護的な、それに協力する態勢として消防団があるに違いないのであります。それに合せて数個の町村か一緒になつた場合、その合併関係町村の部分はどうするか、これは地勢上あるいは市街地的な様相を呈しておるか、あるいはほんとうの純農村的な形態であるか、交通、水利その他いろいろな条件を考えなければなりませんけれども、ものの考え方の流れといたしましては、やはり一つの市になつたのでありますから、その市の常備的な機能をさらに拡張いたしまして、従来の町村であつた区域を一緒にしましたその区域にも、常備的な構えを、手をひろげて行くのが筋合いであると思つております。またそれを大いに強調いたしておるのでございますが、ただここで考えなければいけませんのは、財政的なことも顧慮しなければなりませんので、そういう条件も全然考えないですぐに一律一斉に従来の町村に分署を全部設置するというようなことも、にわかには困難でありましよう。でありますから、できてからさらにまたそういう交通算の情勢からいたしまして、従来の都市にあつた常備消防がごく短時間に、応援に行けないようなところも、また別個の方法で考える。全体といたしましては機動力を大いに発揮いたしまして、また一本化された常備消防の機能を十分発揮しますような配置計画にいたさねばならぬと思つております。ただその場合に団の方はどうするかということでございますが、これはやはり相当広い区域でありますので、やはり地元の消防団の機能も十分生かさなければならぬと思つております。それで考え方としては従来の町村はよりよく従来の消防団の機能を生かすと同時に、要所々々に必要な常備消防の出先を置く、そうして初期の作戦におきましては地元の消防団がやつている。その間にすぐ連絡して常備消防が応援に来るというような構え方で、時間的に相当の段階を置きまして、そういつた消火、消防作戦に能率が上るようにいたしたいと思つております。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 これでおしまいにしますが、市町村合併と消防との関係について予算々編成するにつきまして、私たちがお願いしたいことを三つばかり申し上げたいのでありますが、第一番目は、とにかくわれわれは消防いては水利と機械と火災の速報の三つが中心であると考えておるのでありますが、今度大きな地域の市がたくさんでき、また町村がたくさんできますと、自然わが国の地勢が大体山岳から平野にと流れている地勢でございますので、全国至るところ川の上流から下流までが一つの町村になるという事例が、非常に多いと思うのでございます。これは消防水利の面からばかり考えなくても、大体十五度、十六度くらいの傾斜で山が折れておりまして、平坦部になりますと千分の五とか千分の三とかいう河川になるのが普通でございますから、その上流から下流に向つて統一したる水利を設けないと、どうも手が届きかねるだろうと思うのであります。     〔司委員長代理退席、委員長着席〕 ことに、圧力が——これに消火栓の圧力が問題なのでございますが、現在ありまよすごとき地下十メートルあるいは八メートルというようなところから揚水ポンプで上げます水道でありましてはどうしても圧力が弱いのでありまして、高いところから低いところへ向つて流す水でございましたら、おそらくポンプなんか使わんでも、その圧力はホースだけでも消火の用に供されるのではないか。わが国の現下の消防の最大の欠陥はおそらく私は水利であると思う。大多数の町村におきましては消防栓に蒸気ポンプ一つつけると、もうあとそれで一ぱいだというようなことがかなり多いのではないか、こう考えております。そういう面から、上流から下流に向つて農業用水、工業用水、消火川水、飲料水を兼ねた多目的水道の規格の中に、その構想の中に消防水利もあわせて考えてくださることはできないか。時たまたま上水道法が改正されんとしております。その上水道法というのは単に建設省と厚生省の醜い権限争いのための法規以外の何ものでもないのでありますが、わが国の地勢上、また水の活用上、要すれば上流にダムをつくつて、それから下流の各部落あるいは各町村に向つて共同の公営事業とか、あるいは都市、町村が大きく合併されたら、その上流から下流に向つて多目的水道を引いて、その中で消火用水の万全を期するというようなことに国家消防本部も大いに参加して、今度の上水道法の改正に対して提言してくださることができないかということが一つ。  水利の次に大事だと思いますのは速報でありますが、この速報につきましては、非常な広い地域に今度は二箇町村がまとまりますので、どうしても従来の惰性でその部分々々の蒸気ポンプだけがかけつけて行くというようなことになることをおそれまするので、今度補助として申請せられました無線電話の制度を強力に推し進めて、そうして新しい、大きくなつた町村が火災のためにいろいろな災厄に陥らないように未然に防火体制をしいて、もつて消防の団結を通じて民心も団結するようにしたい。これに対しては相当な強力な予算を立てていただきまして、消防や無線電話の予算をとつていただきたい。これについての万全の準備をしてくださるかどうかを承りたいのであります。  次に、最近各市町村に四つ輪が非常に普及しましたが、どう考えましてもこの四つ輪の普及ということは、現状の消火栓の状況、水利の状況から見ても、どうも四つ輪よりも可搬動力ホンプの方が非常に適切で能率が上るところが事実問題として非常にたくさんあると思うのでありますが、この四つ輪の普及徹底について、どういうふうな方法をとつてくださるか、それに対しての特殊の研究、助成というようなことについて特に御配慮をいただきたいのであります。  なおそれに関連しまして、あまりたびたび申し上げまするので笑われるかもしれませんが、日本の国土の半分は、冬季は雪にとざされておる地域が非常に多いのでありまして、このために雪上を走る自動車ポンプないしオートバイ的な機械の研究につきまして、国家として十分助成をしてもらいたい、そういう予算を要求してくださる御意思があるかどうか、その三つをお尋ね申し上げます。

滝野好暁国家消防本部長

○滝野説明員 お答え申し上げます。消防のことにつきましては先輩であられる加藤委員からいろいろお話を承つたのでありますが、水利問題は御承知のように消防の中の最も大事にして、またわれわれが一番悩んおる消防の重点の大きな一つなのでございますが、仰せの上水道の問題に関連して、多目的水道の問題は大きく取上げられておるところでございまして、飲料用水あるいは工業用水あるいは農業用水等合せましてこの防災、防火用の水利を考えなければいけませんので、これからわれわれの方も十分関係官庁と連絡のもとに、そういつた有効な成績を上げるような内容のものを盛るがごとくに努力いたしたいと思います。  それから無線電話を普及徹底せよ、これは本年度からいよいよわれわれの方が、どちらかというと最も応援関係を必要とする中小都市以下の町村に普及させようと思つております。今年度はやや時間的に遅れたのでありますが、約一千万円程度の補助をいたしております。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 何箇所ぐらいです。

滝野好暁国家消防本部長

○滝野説明員 数は大体二百五十くらいの数になります。しかしながら来年度からは、これはわれわれの方で考えた特殊なごく簡易にしてしかも能率の上る、軽便にして低廉な短波無電でございますので、おそらく地方で有効に使つたならば、消防には非常に強力な武器となると思つております。せつかく仰せられますので、今後非常に力を入れてみたいと思つております。  それから最後のポンプの普及のやり方でございますが、重点はやはり交通便利なところで、市街地的な要素を多分に含んでいるところは四つ足のポンプ自動車、それから交通事情等が必ずしもよくないところ、つまり農村方面ではむしろ可搬動力ポンプ、これは非常に手軽に用い得るので、これを数でこなして、配置のよろしきを得て能率を上げたいと思つておりますが、どうもあまり機動力もないし、非常に扱いにくい手引きガソリンポンプというのが、まだ依然として一部には愛用されているのであります。この手引きガソリンポンプというふうなものは時代遅れと思いますので、今後はむしろなるべく自動車ポンプと可搬式動力ポンプの方へ力を入れて行きたいと思つております。  それから積雪地の方面にぜひなくてはならない雪上ポンプ自動車ないし雪上のそういつた消防車に対しましては、私の方の研究所の方でも十分寒冷地試験等で実施をいたして大体目途を持つておりますので、あとはこれの普及奨励ということだろうと思います。この辺につきましては、まだ一般に地方の認識が十分でないところもありますので、今後力をいれて積雪地の消防に対処いたしたいと考えております。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 火災保険の前にもう一つ聞いておきたいのは、大体今加藤さんもいろいろ聞かれておりますが、来年の火災予防としての貯水槽の関係はどのくらいお考えになつているか。これは都市計画との関連も今度出て来たと思うのでありまして、必ずしも消防本部だけの予算ではないと思いますが、あなたの方の計画はどのくらいの計画になつておりますか。

滝野好暁国家消防本部長

○滝野説明員 金額から申しますと、私の方でただいま大蔵省に新要求額といたしまして出しておりますのは、大体大ざつぱに申し上げますと、防火水槽だけで十三億の補助費を要求いたしております。これは三分の一補助を考えての話であります。この防火水槽の配置は、従来とても全国的に見ますと相当に数はあるのでございますけれども、なお今後整備して行かねばならぬ数量というものは、まだ非常に大きな数量になるのでございます。それでこれは一昨年地方の市町村からとりました具体的な要望に基きまして、昭和二十六年から向う十箇年計画で、大体消防に必要とする防火水槽の整備をいたす計画のもとに、その後、昭和二十六年から今日まで、三箇年やつて参りましたけれども、非常に微々たたる予算しか獲得できませんので、十分な整備補助をいたすことができないのであります。従いまして従来の三箇年間に計上いたすべき予算が後年度にしわ寄せになつて参りまして、結局今後昭和三十年度からいたしますと、六年間に整備いたさなければならぬことに相なります。それを大体年次計画で見ますと、来年度の希望といたしましては一万三千九十九個ということでございます。来年度実施したい数量は一万三千九十九個。でありまするから、三十年度以降六箇年にしわ寄せになりましたものを見ますと、七万八千五百九十四個というものを三十年度以降六箇年で実施いたしたいという計画でございます。それで長期計画は別といたしまして、それを単年度で見ますと、三十年度ではそれに対する事業は三十九億二千八百七十万円、それに対しまする三分の一補助を見ますと十三億九百九十万円ということでございます。この内容は御承知いただいておると思うのでございますが、大体有蓋の地下式の防火水槽で、四十立米の立方体のものでございまして、そこに入れる水の量は大体四十トンの水量を確保できる、一つのポンプで大体三十分間は優に放水できる水量でございます。そのものを整備いたしたいと思つております。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 それからもう一つ、火災に関する問題でございまして、都市計画と消防との関係をごく簡単に聞いておきたいと思いますが、これは最近方方に大火も多少あるようでありまするし、それから資材も非常に少ないときに問題になりますのは、いなか町といいますか、その問題であります。道路が非常に狭くて、水利の非常に悪いところがある。そういう場合にやはり火災予防の見地から町の一定区間に相当大きなコンクリート建ての家屋なり何なりを建てることが火災の予防上非常に必要ではないかということが最近私には考えられるのであります。こういう面に対して一体消防本部はどういうふうにこれを指導されておるか。これは単に消防本部だけのものの考え方ではいけないと思う。しかし都市計画においてはこういうものは相当考慮さるべぎであると思う。だからそういうことについての消防本部としてのお考えがあれば、この際お聞かせ願いたいと思います。

滝野好暁国家消防本部長

○滝野説明員 ただいまのお話はまことに適切なお考えでありまして、かつて熱海市が大火に襲われましたときも、焼け跡を見ますと、やはり相当の規模の鉄筋コンクリートの建物があつた場所を区域として、その風下は助かつておるようなところが方々に見えるのであります。もちろん仰せのように都市計画上そういつた不燃性の建築物が要所々々にあるということは最も望ましいのであります。それで都市計画に対しまする消防の立場は、御承知かと思いますけれども、都市計画法に基きまして都市計画審議会というものが、具体的な地方々々の都市計画の建設計画を立てます場合に設けられますが、これに対しましては消防関係の委員が必ず入るということになつております。従いましてその都市の消防長、府県の関係で申しますと消防主管の部長というふうなものが参画いたすのでありますが、その場合に、おつしやいますような建造物の配置、構造、あるいは先ほど話が出ました水利というふうなものも、当然審議の重要な部分でございますので、たびたび私どもの方でも呼びかけまして、消防的見地からの意向が十分入るように主張いたしましておるのでございますが、なお十分でありませんので、今後も機会あるごとに主張して参りたい。でありますので、消防側からも相当意見が入る余地は十分あると考えております。  それからもう一つ申し上げますが、建設大臣が都市計画を許可する場合におきましても、防火地域、それから準防火地域というものを指定する場合におきましても、地方におきましてはその都市の消防長の意見を聞くことになつておりますし、また中央におきまして、建設大臣が許可いたす場合におきましても、国家消防本部の方に内示して参りまして、十分内容を検討した上で私どもの方で回答いたしておるような次第であります。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 新しい都市計画の場合はそれで一応わかるのでありますが、問題は既設のものであります。これはどこに行つてみてもここに何か建物でも建てておかぬと、この町は火がついたらみんな焼けてしまうがなと思うところがたくさんあるわけであります。従つて今の場合は都市計画の審議会にあなた方の方から御意見を言われるということはわかつておりますが、それ以外のそうした既設のすでに建つておつてそういう危険を感じておるというようなところに対する消防としての立場から、何か自治体に対して勧告されるような権限が今あるかないかということであります。

滝野好暁国家消防本部長

○滝野説明員 既設の都心で、火災の危険度の高い部分に対し出しての職権があるかと言われるのでありますが、正面からは今の法律のもとでは消防側からの職権、権限はありません。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 なければ、これは一応われわれの考慮すべき問題だと、実は考えております。  その次に聞いておきますことは、火災保険の料金と消防との関係でありますが、最近御承知のように火災保険の掛金が割合に高くて、非常にたくさんの利潤を得ておることは御存じの通りであります。ところが一面消防施設は地方の自治体がやはり住民の税金でこれを補わなければならない、こういう形を示しております。従つてわれわれの方から考えてみますと、この間に消防を受持つておいでになります国家消防本部として、現在の火災保険のそうした制度というものについて、何かあなた方の立場から、これに料金を定める場合とか、あるいはその他の保険会社の運営等に対する意見を言われるような機会が今の法律のもとにございますか。まつたく保険会社というものは野放しで、あなたの方と何らの関係なく大蔵省が監督すればそれで足りるのだ、こういう組織になつておりますか。その組織上の問題をちよつと聞かしておいていただきたいと思います。

滝野好暁国家消防本部長

○滝野説明員 はつきり申しますと法制上の構成といたしましては、今の国の消防関係の行政機関である国家消防本部は、損害保険ごとに火災保険の力に対しまするそういつた職権はありません。ただ非常に重大な関心を持つておりますので、もちろん消防と保険の関係は不可分の関係にあるのでありまして、消防界の努力によつて、消防力が年々増強されればされるほど、保険関係はこれによつて非常に恩恵を受けることは、もう明瞭なことであります。消防力が具体的に向上するに応じまして、その通りに保険料率が下つて行くべきでありますし、これに対しましては私の方から損害保険協会の方にもたびたび申入れはいたしております。ことに国家消防本部におきまして各都市につきまして、消防力といいますか、防火力といいますか、総合的な消防力を、一つ一つの単位をとつて診断をいたしまして、その結果一つの成績表ができ上るのでありますが、これによつて都市の等級を決定いたします非常にこまかい資料ができ上りましたものを、損害保険協会の方にも提供いたしまして、年々かわつて来る都市の消防の実相に従いまして、その保険料率をかえてくれるようなふうに要望いたしておりますが、ただこれを受けて保険協会の方が、それを裏書きするように、保険料率をかえて行かなければならぬ義務はございません。これは御承知のように保険協会の方は、すべて大蔵省が監督をいたし、保険料率の許可もいたしておりますので、大蔵省へもわれわれのそういう意向は常々申しておるのでありますが、今の行政の体系から申せば法律上は無理でございます。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 どうも先ほどから御質問応答を承つておりますと、一昨日からこの議論は散発的に出ておるのでありますが、どう考えましても国家、地方団体がうんと消防に力を入れて、そうして火災が少くなる。その利益はまるまる保険会社がとるというようなばかなことは、ほんとうにあり得るはずはないのであります。それで国家で消防の完璧度を示す等級をつくりまして、それに応じて保険会社は必ず料金を下げなければならぬということを、法律で定めた方がよいのじやないか、こう思うのでありますが、それにつきましての消防本部長の御意見を承りたいと思つております。

滝野好暁国家消防本部長

○滝野説明員 そうあるべきだと思つております。従いましてその資料をほんとうに技術的に完成して行く努力は大いにしなければなりませんし、それによつて実際の消防のあり方というものが非常な生気を持つて来るのだと思います。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 もう一点。これは私最近三週間ばかり農村を歩きまして非常に強く感じたことなのでございます。これが何とか国の法律になるか、行政になるかして実現したら、たいへんうれしいという事項が一つございますので、国家消防本部長に、政府で立案する計画として、ひとつ考えてもらいたいと思います。それは全国の農村に今も相当たくさんあるところのかや屋根の問題であります。かや屋根に火がついたらなかなか消えないものでございまして、ために厖大なる固定資産を農村で失うのでございますが、最近かや屋根のもとになるところのかやがだんだん少くなつて行つて、かやの値段が非常に高くなつて来ている。それと今度はかや屋根をふくところの職工が、全国的に非常に熟練工が少くて、工費が非常に上りまして、今たいへんに困つているのであります。もう一つはこのかやは大部分大きな川、あるいは小さな川の堤内地、提防に多い。堤内地にありますかやは、これは洪水に非常に関係があるのでございまして、実例を申し上げますと、最上川の下流や最上川の一番大きな支流の赤川等の堤内地にあるかやを全部伐採して、これをレッド・クローバー等にかえますならば、堤防を二、三メートル高くしたのと同じくらい洪水を予防するのに効果がある。そういうふうな状況でございまして、堤防ないし堤内地のかや、ことに堤内地のかやとかあるいは排水路等のかや等を刈りとつてレッド・クロバー等を植えますならば、洪水予防に莫大な効果があります。それで今度はかやを使わないで、屋根を瓦尾根等にすれば、経済的にも、かえつてその方が安い。同時にこれが非常に火災予防になる。そういう関係から、農林省の生活改善課では、単に台所改善ばかりをやつているが、そんなばかなことはないと思うのでありますから、そういう点に着目して、どうしてもこれからは、近代的な瓦尾根にして通風、採光のいい家をつくる方が有利なんですから、そういうふうな指導をしてもらうことは、農村火災を少くするの非常に大きな効果がある。それにはかや尾根を瓦尾根にすることを、集団的に、ある一つの部落とかある一町村が井同してやるということにした場合には、ある程度の助成をするとか、ほんのさそい水だけでいいのです。これはそれ自体が経済になることですから、そういうことをしていただくことによつて、共同の屋根のふきかえの組合をつくりまして、一年に十戸ずつとかあるいは十五戸ずつとか逐次屋根の改善をして行く、こういうようなことにさしてもらつたらどうか。ことに最近におきましては、農村酪農は平坦部落に至るまで非常な熱を持つて行われておりますので、かや地の地域は、その地方に最も適する牧草をもつてかえるならば、農村では酪農によりましても、また新しい労働力を要することになり、次三男の対策に一筋にもなる。そういうようなことをかれこれ考えまして、あまりにかや屋根の解消が遅れておる、こういうものについては農林省と国家消防本部が共同して、手を打つていただきたい、こういうことを思うのでございますが、それについての御見解をお伺いいたします。

滝野好暁国家消防本部長

○滝野説明員 ただいまの加藤委員の町村方面における建築改良、ことに屋根の構造についてはまつたく同感なのでございまして、ごく最近の大火といわれますところの黒部市の三日市の大火にしろ、岩内町の大火にいたしましても、あの烈風下で実に瞬時にして燃えたというようなことでありますが、これはまつたく瓦屋根の家の間に点々としてわら屋根、かや屋根の家があるのでございまして、かやぶきの家、わらぶきの家から家へどんどん火が移つて、ごく矩時間に火事が数箇所から起るというような様相を呈しておるのですが、まつたくかやぶき、わらぶきには参つておるのでございます。今のお話ごもつとものように承りました。これは生活改善といいますか防火の対策といいますか、総合的にやつて、できることは少しでも卑近なところから改善して行くという意見まつたく同感でございますので、さつそく検討いたしまして、実現できるものならばすみやかにやつてみたい。ありがたく意見を拝聴いたしました。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 私は最後にきのう北山委員からよく聞かれておりましたことにつきまして、一応消防本部の意見をはつきり聞いておきたいと思います。それは現在の火災保険会社の問題で、集めました料金の約四分の一くらいが損害保険として支払われているにすぎないような実情である。先ほどからお伺いしておりますと、料金については、消防本部としては、ほとんど力がないとは言いませんが、大した力を持つていない。そうなつて参りますと、大蔵省は、ただ単に保険の運営が満足にできればいいというのが大蔵省の今日の取締りの立場だと思う。やはり住民に迷惑をかけ会いで、保険会社の運営さえできればいいというのが、私は今日の大蔵省の監督の立場であると考える。ことに昨日の大蔵政務次官の意見では、資本主義を中心とした自由経済を持つ自由党は、そういうことを考えておらないという話でありますから、そうなるとまるで保険会社を中心としたものの考え方であつて、住民の利害、権利というものはほとんど考えられてないと思う。そういう現政府のもとに、とにかく置かれております保険業というものが——地方の自治体では、御存じのように少し風が吹けば、ガソリンを使つて自動車を出して火災予防の宣伝をする。暮れになれば、まず幾日間も寝ずに火災予防の宣伝をしておる。何のことはない、市役所が保険会社の利益のために宣伝をしておるのとちつともかわらない。その費用の全部が市民の負担であることは間違いないことであります。われわれの保険のものの考え方から言いますと、これらの住民に最も密接な関係のあるもの、しかも一人の人の不注意が多くの人の迷惑になるような事態を持つておりますものであつて、必然的に共同生活をいたしております社会組織の末端組織である市町村がこれの責任を負わなければならぬということは当然であります。そうなつて参りますると、われわれの考え方がらいたしますと、火災保険自体を直接地方の自治体が行つて行くということが、一応妥当ではないかと思います。さらにこうなつて参りまして、自治体自身がみずからの一つの事務として、あるいは仕事として取扱つて参りますと、その自治体を形成しております住民の火災に対する注意力も、私は今の保険会社のもとにおける注意力よりもむしろ強くなり、むやみに保険金詐欺のようなことで火をつけるような者はだんだんなくなつて来ると思う。同時にまた役所も防火の宣伝をするにいたしましても、みずから直接の一つの事実としての定休ができて参りますから、技術にもあるいは精神的にも地方の住民とまつたくぴつたりくつついた火災予防の宣伝ができ、火災予防の実績が上げられるということを申し上げてもさしつかえがないと考えます。こういう事態から考えて参りますと、私は保険はぜひ公営でなければならないものではないかということを考える。さらに大蔵省が三、三年前に東京都から出されましたこれを主とした保険事業を行いたいという書類に対する却下の理由といたしましては、保険業法に対する最も重大の問題である再保険が十分でないということを理由にして却下にされているようにわれわれは聞いております。今日三つの自治体がこれを行おうとすれば、営利会社の権益をある程度阻害することは間違いないのであります。従つて自治体の行おうとするこの保険業務に対して、今の私業の保険会社の諸君が、これを再保険に加入させるというようなことは考えられないのであります、これは拒否するのがあたりまえであります。そのあたりまえのことを大蔵省は取上げて、再保険がないからということに理由にしている、しかし日本全国の市町村が全部一体になつてこれを一つの事業として行うということはなつて参りますと、これは日本全体が保険会社につけておるのであるから、これ以上の再保険をつけようとするならば、国際的なものにしなければならないと考える。従つておそらく私は再保険の問題等はここに何ら起らないと考える。日本全体の国民がこれを一致してめんどうを見るということになれば、何も今の火災保険の一つの条件になつております保険会社と保険会社との間の相互間の問題を調整して、それを一本にまとめた再保険というようなものも必然的に用がなくなつて来る。こういうことから考えて参りますと、当然火災保険というものは国民の財産といいますか、損害の予防あるいは自治体の運営の面から参りましても、いずれの面から参りましても、少くとも公営であることが理想的であり、われわれは望ましいと考えておりますが、一体消防本部の物の考え方はどうであるか。これはさつき申し上げましたような政府のもとにおきましてはなかなか言えないことだと思いますが、しかし今日の国家消防本部は一応行政のそうした範囲からも別におかれておる形を持つておりますので、ひとつ遠慮なくこの際御発表を願つておきしたいと思います。

滝野好暁国家消防本部長

○滝野説明員 ただいま門司委員がおつしやいました後意向は、数年来門司委員からしばしば御質問いただいておることを拝聴いたしておるのでありますが、その他相当の方面からそういう御意見が出ていることも承知いたしておるのでございますが、消防の行政をやつておりますものといたしましての保険との関係は、もつと保険との関係を密着せしめて、その間においていずれもが最も国民の利益に沿うようなあり方において発展して行くことが必要であるということが、基本的な考えであろうということを考え、かつ主張して参つておりますが、ただ保険の主体あるいは経営論ということにおきましては、私ここですぐ結論を申し上げるだけの勉強いたしておりませんので、関係者としては勉強しなければならぬと思つておりますけれども、すぐ結論を申し上げて堂々の陣を張つて私の考え方をはつきり申し上げることはできないのであります。物の考え方としてはこの国民防火の線、そういつた災禍撲滅のための消防行政を担当いたしておりますものといたしましては、従来の保険企業の発展から見ましても、非常にあきたらぬものを持つておりますことを申し添えてお許しを順いたいと思います。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 あらためて申し上げるまでもなく、消防というのは地方行政の中でも一番盲点じやないかと思うのです。そうして今後全面的に常備化をして行くということにしましても相当の金がいるし、また農村の住宅を改善するについても相当の金がいるわけなのです。その資金源をどこに求めるかということが大きな問題であろうと思うのです。ただいま火災保険の問題もございました。当委員会としてもこれは今後消防と関連して火災保険の問題を十分に調査をしなければならぬではないか、こういうふうに考えるわけであります。従つて今度の委員会はきようで終るのでございますが、次回の委員会でもひとつ消防と火災保険に関する調査の小委員会というようなものをつくりまして、継続約にこの問題を追究して行きたい、かように考えておるものでございますから、委員長はよろしく御処置を願いたいと思います。

中井一夫自由党

○中井委員長 北山君に申し上げます。まことに私も同感でございまして、かつこの委員会全体の空気からしても、皆さん御異議のないところだと思います。御趣旨にかなうようとりはからいたいと存じます。  消防に関しまする御質疑は大体この程度で終りたいと存じます。     —————————————

中井一夫自由党

○中井委員長 これよりあらためて本題に返りまして、地方財政に関する調査を進めることにいたします。本日は主として地方税関係についての御質疑をお進め願いたいと存ずるのであります。ただいまこの関係で自治庁より石村政務次官の外細郷府県税課長、中西市町村税課長が御出席であります。それからなお昨日の御質疑によりまして出席を要求いたしました参考人といたしまして東京都主税局課税部長伊東信雄君、同調査課長香川義雄君、同間税課長西尾長寿君の三君が御出席くださいました。政府当局に対する質疑は大体昨日その全般にわたつて終了いたしておるのでありますが、この点のみにつきまして特に、本日は質疑の継続を進めたいと思うのであります。  つぎましては都の遊興飲血税の徴収状況、特に簡易旅館等に対する取扱い等につきまして、その実情を聴取いたしたいというのが、参考人各位の御出席を願つたわけなのであります。参考人におかれては御多忙の折から特に御出席をいただきましてありがとうございますが、右のような趣旨を御了承の上、簡明にこの問題についての取扱いの実情をお述べいただきたいと存じます。東京都主税局課税部長伊東信雄君。

伊東信雄東京都主税局課税部長

○伊東参考人 東京都の主税局の課税部長長伊東でございます。ただいま委員長のお話は東京都の遊興飲食税の中で簡易旅館の課税徴収状況を申し述べよというようなお話と存じます。実は私本日朝から出張しておりまして、出先でこのことの連絡を受けまして現場からかけつけましたので、こまかい資料がございませんが、大体を申し上げまして、もし数字等に齟齬がございましたら、後ほど書面で訂正いたしたいと思うのでございます。  まず本年度の税制改正によりまして旅館の一部非課税、いわゆる宿泊料に対する非課税規定ができましたので、これによりまして実施状況を申し上げたいと思います。東京都におきまして税の対象となつておりました簡易旅館というのは、全部で百九十七軒でございます。そうして今度の指定をいたしましたのがそのうち九十八軒でございます。約半分でございます。残りの約百軒、九十九軒というものは指定をしていないのであります。御質問の趣旨はどういうことか具体的には私聞いておりませんが、そういうようなことでございまして、簡易旅館業者等から私どもただいま陳情を受けておりまして、検討しております問題は、簡易旅館は本来非課税であるというふうに解釈しておるが、これを全部非課税にしてくれということを言われておりますので、おそらくそういうことじやないかと想像いたしまして、いろいろ御説明を申し上げたいと存じますが、税法では特に簡易旅館、あるいは普通の旅館というように使いわけはしていないように思つております。従来簡易旅館というのは、一応東京都の沿革を申し上げますと、皆様御承知の通りこの中には簡易宿泊所というようなものも多くは含まれているわけであります。私が先ほど申し上げました数字の中には、この簡易宿泊所というようなものは含まれておりません。約三百軒程度あるんじやないかと思つておりますが、従来から税の対象にしておりませんので、これははつきりした数字がつかめませんが、大体この数字くらいは簡易宿泊所というものがあると思います。     〔委員長退席、西村(力)委員長代理着席〕  御承知のように、これは許可の要件が異なつておるようであります。私の知つておる範囲では、簡易宿泊所というのは、坪数におきまして一人一坪以上、それから簡易旅館は一人について一坪半以上というような、坪数の許可の標準が違つておるというように承知しておるわけであります。許可の面で違つておるというようなことに私は承知しております。そこで政令の四十三条の第三号が課税上相当問題になります。簡易旅館は全部料金の面では七百円以下でございまして、これはもう問題ない、かように私どもも承知しております。そこで第三号の問題は、要するに「旅館の構造設備、宿泊者その他の状況から旅行者の宿泊を主たる目的とするものであると認められるもの」こういうのがございまして、まことに抽象的なことでありまして、この運用につきましては、かなり私ども実際に法の施行者として苦労いたしておるわけであります。これをすなおに解釈いたしまして、いわゆる旅行者を目的とするものでないものというのは、私ども当局としましては消極的に解釈しております。積極的に、旅行者とはどういうものかということでなくして、消極的に解釈しております。もちろん税は実態によつて課税しなければならぬ。簡易宿泊所の許可をとつているから、全部普通旅館と違つて免税にしろ——御承知の通り、実際におきましては、ただ構造等の坪数の制限とか、部屋の坪数の制限とかいうものは、旅館業法におきましても異なつておりますが、実際問題としまして、客を扱う実態というものは、必ずしも一般旅館と違つておらないというような面が非常に強いわけであります。そこでその実態によつて税を適正にかけるために適法に運用するということが根本だと思いまして、単に簡易旅館という名義だから、これは課税だ非課税だということではない。というのは、かつて木賃宿とか木賃ホテルとかいわれておりましたが、そういうようなものは大体簡易宿泊所のようなところではないか。それから簡易旅館の中にもそういうような実態のものが相当ございます。そこで、そういうものはもう指定をする、それから一般旅館とあまりかわらない、しかしながら料金は安いというのが事実ございます。私どもが知つておる範囲では、一人の料金は七百円以下というように承知しております。実際は、大畳の部屋もございまするし、四畳半の相当りつぱな部屋もございまして、これが実際はどうかということは疑問でございまするし、私どももそこまでは調査しておりませんが、大体におきまして七百円以下であろうとは思つております。しかしながらその構造、利用状況、それらが一般旅館とほとんどかわりがない、こういうようなところからして一般旅館との均衡の問題もございまして、かわりのないようなものは一般旅館と同じ扱いをする、簡易旅館という名前であつても、実態が一般旅館と同じであるから一般旅館と同じ扱いをするというように扱つておる次第でございます。それからこの税額は一体どのくらいかと申しますと、ただいまのところ、月額大体三十五万円ないし四十万円程度でございます。はなはだ簡単でございまするが、あとは御質問等によりまして御説明をしたいと思います。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 きよう特においでを願いましたのは、旅館のいわゆる免税点七百安をめぐつて、各県で、その徴収の方法あるいは徴収の範囲というものが多少違うようであります。従つて東京都の実態を一応われわれに教えていただきたいというようなことで実はお願いをしたわけであります。従つてひとつ率直にお答えを願うことが、私どもが法律を制定して、その法律がいかに施行されておるか、これが国民にいかに影響しておるかということについてきわめて重要な資料になりますので、ひとつさよう御了承願つておきたいと思います。  今東京都の実情をごく簡単に承りまして一応わかつたのでありますが、私ども東京都における簡易宿泊所に対しては税金がかけられておるということを実は聞き及んでおるのであります。今のお話では、簡易宿泊所には税金をかけてないというお話でありますが、これとは非常に大きな開きを持つておるのであります。従つて簡易宿泊所の定義が一つの大きな目安になると思うのでありますが、ただいまのお話では、簡易宿泊所の問題については、名義がどうであろうと実態によつて税金をかけるのだ、こういうお話であるようにわれわれ伺つておるのであります。従つて問題になりますのは、第一に、いわゆる政令の四十三条に出ておる二号の問題ではないかと考えるのであります。すなわち「各客室についての一人一泊一の宿泊料金の額が七百円こえない客室の数が当該旅館における客室の総数の十分の八以上であると。」こういうように第二号に書いてあります。従つてこの問題の査定については、この七百円がこの旅館を免税旅館にするかしないかという一番大きな目安だと考えなければならないと思うのであります。今東京都においては、私どもの手元に参考として持つておる書類によりますと、どんなに安くても簡易旅館にも全部税金がかけられておるというふうに実は聞いておるのであります。この二号には明らかに「七百円をこえない客室の数が当該旅館における客室の総数の十分の八以上」と書いてある。従つて七百円以上の部屋があるいは二割はあつても、これは大衆旅館に指定されるということに、逆に言えばなると思う。ところが今の簡易宿泊所の場合は、七百円どころかおそらく三百円、四百円、あるいはそういう高い部屋はないんじやないかと思う。これは一人の宿泊費というものがそんなに高いものはないんじやないかと思うんです。従つてこの簡易宿泊所には全部遊興飲食税がかからないものだというふうにわれわれは断定するのであります。しかし遺憾ながらこれにかけられておるということでありますので、東京都においてとつておりますことについて、ひとつもう少しわかりやすく説明していただけませんか。たとえば飲食も何も提供しておらない、ただとまるだけである、しかもその宿泊料は一人について三百円か四百円である、これに遊興飲食税がかかつておるということになる。実はこれはどう考えても考えられないのであります。それできよう実はお願いをしておるのであります。東京都は実際にそうやつておりますか。

伊東信雄東京都主税局課税部長

○伊東参考人 ただいまの門司さんの質問にお答えいたしますが、政令の第二号の宿泊料七百円を越える部分に限る、それ以内のものにはかけない、これは私ども全然同感でございますし、また東京都もその問題につきましてはそれと見解を一にしておるわけでございます。第三号でございますが、大部分——簡易旅館の全部じやありません、私が冒頭申し上げたように約半分は非課税の指定をしております。その残つた分はどういうことでかけておるかというと、第三号に該当する、こういう考え方でございます。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 第三号に該当するということは、第一号に私は非常に微妙な関係を持つのではないかと一応考えられるのであります。これは私の邪推かもしれませんが、一号には風俗営業取締法の第二条の第二項の規定による許可を受けなければならない営業の用に供さない客室の数、こう書いてある。従つてこの第一号の風俗営業取締法の第二条第一項の規定によつて許可を受けなければならないような設備がしてある場合には、これを大衆旅館とは見なさない、こう解釈してよろしゆうございますか。

伊東信雄東京都主税局課税部長

○伊東参考人 ただいまの第一号でございますが、つまり一般的にはすなおに解釈してよろしいと思います。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 一般的にといわれますが、第三号のいわゆる旅館の構造設備、こう書いてあります。この旅館の構造設備というものがいわゆる第一号の風俗営業収締法の第二条第一項にあてはまるような旅館という名前はついておるが、実際は装備を持つておるような旅館というものは、大体これの範囲から除くということに書いておるように、われわれは解釈するの正しいのではないか、それで私はそう聞いたのでありますが、なお今のお話だけではよくわかりませんので、東京都が考えております三号の「旅館の構造設備、宿泊者その他の状況から旅行者の宿泊を主たる目的とするものであると認められるものであること。」従つてこういうものについては課税をしないで、これ以外のものには課税をするという、こういうふうに解釈がなると思います。従つて今日簡易宿泊所でありましてもこの条項にあてはまらないものについては私は課税されておると思う。ここにわれわれの十分聞きたいところがあるのでありまして、このまますなおに読んでおけばそれでありますが、すなおに読んで行つてこれに該当すると考えておる人と、該当しないと考えておる東京都との間の問題が、今われわれの取扱わなければならない問題だと思う。従つて東京都におきましては全国簡易宿泊業連合会からちやんと東京都あてに陳情書が出ておりますし、同時にわれわれのところにも一応参考書として書類が参つております。これを読んでみますと、全国の簡易宿泊所に対して遊興飲食税をかけておるということである。従つて今の陳述とは非常に違うことになつて参りますので、たとえばお話のように名前が簡易宿泊所でありましても、実態は宿泊ということではない、他の目的において人が寝とまりしておるのだ、私は露骨に言うとそういうことになると思います。     〔西村(力)委員長代理退席、委員長着席〕 いわゆる旅行者の宿泊というものは一つの家庭の延長であつてほかに目的があつてはならないということが私は一応いえるかと思う。これが私は正しい意味で旅行者の解釈だと思う。しかし露骨に見て参りますと、ある一つの行為を行うために宿泊するということになりますと、旅行のための宿泊とはいえないという解釈ができはしないかと私は思う。従つて東京都はこの条文をすなおに解釈してやつておるから、簡易宿泊所等には税金がかからないと言つておるが、現実にこれらの業者諸君がかかつておる、こう言つておる。また京都などにおいても安い旅館にかけられておるということがこの委員会でも発言されておる。そうなつて参りますと、この旅行者の旅行の目的というものが、実は一つの大きな問題になるのでありまして、旅行者として当然とまらなければならない場合があります。ところが旅行者として当然とまるということでなくして、ある種の目的のために宿を求めるということがないわけではない、この解釈は私は非常にむずかしいと思う、むずかしいと思うがそういう解釈がおそらく東京都の場合には考えられているのじやないかというように私は考えるのでありますが、この点について東京都の課税されておりまするあなた方としては、どういうふうにこれをお取扱いになつておるか、この点一つこの際に明確にしておいていただきたいと思います。

伊東信雄東京都主税局課税部長

○伊東参考人 政令で実際に適用いたします場合に、一応普通旅館とそれから簡易旅館と簡易宿泊所——門司委員は簡易旅館、宿泊所を含めて簡易宿泊所というような御表現をされていると私は承知するわけでございますが、私どもの方では一応別にして取扱つております。そこで普通旅館の基準というようなものもございまするし、簡易旅館の方もやはり簡易旅館とはどういうものであるという基準も示しておりますし、宿泊所は一応宿泊所の基準を示しておる次第でございます。これは旅館業法の施行規則にもはつきりしておる次第でございます。第一号のいわゆる風俗常業の許可のあるというようなお話がございましたが、第三号を適用する場合におきまして、構造設備というようなものは、やはり第一号に関連いたしまして、そういうようなものがあれば、門司さんのおつしやつたように旅行者を目的としないというようなものも実際ございます。そういうようなものは、単に旅行の目的とかそればかりでなく、構造設備それからその他の客観的な事情いわゆる、その他状況によるというのが政令にございます。これはなかなか抽象的な文句でございまして、実際の認定の場合には相当問題もあつてむずかしい表現でございまするが、私どもは総合してこれは該当するかしないか認定するかしないかという判断をして認定する次第でございます。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 私は率直に聞いておきますが、それではどうなのです、東京都では簡易旅館に一体どのくらい税金をおかけになつておりまするか。これに遊興飲食税をおかけになつておりますかどうですか、その点をはつきりお聞きしておきたい。

伊東信雄東京都主税局課税部長

○伊東参考人 これは冒頭申し上げましたように、いわゆる簡易旅館は従来課税の対象になつておるところが百九十七軒ございます。そのうち今度のいわゆる非課税の指定をした旅館が九十八軒ということを先ほど申し上げましたが、約半分は指定をした、いわゆる非課税の適用をした、あと残りが九十九軒ばかりあるわけでございます。この金額が月額三十五万程度かけております。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 一応わかりましたが、そういたしますと、東京都からかけられておりまするものは、いわゆる簡易旅館といつておつても、部屋の構造その他から見て、遊興飲食税を徴収すベきものと認定されておるようでございまするが、基本になるものはやはり法律の趣旨から申し上げて参りますと、七百円を越えないものについては一応免税にするというのが法の建前であります。法に書いておりまするのはそういう規定を設けておりまして、そうしてなおそれの大衆旅館としての指定を法律できめるということは非常にめんどうでありまするから、これを政令にゆだねる、そうしてそれの実際を府県の裁量にゆだねておるのであります。従つて法の精神というものは、七百円以下の宿料についてはあくまでもこれを免税にするというのが根本だと思うのです。それから来た一つの政令であつて、なおそれを大衆旅館として免税にするという一つの取扱い上の処置として実は政令が出されておるわけであります。その政令の第一号には、いわゆる旅館という名前はついておつても、実際は風俗常業取締法の条項を適用されなければならないようなものについては、これを一概に旅館ということで認めるわけには参らぬ、しかもそういう設備をしなければ営業のできないような組織を持つておるのは、旅館としての取扱いをするわけには行かないということで、ここで一応これをはずしております。     〔委員長退席、加藤(精)委員長代理着席〕 その次の二号には「行客室についての一人一泊の宿泊料金の額が七百円をこえない客室の数が当該旅館における客室の総数の十分の八以上であること。」というのは、いわゆるどの線で認定するかということ、旅館全体が七百円以下であればいいが、あるいはその中には七百円を越えるものがあるかもしれない。これの認定の一つの基準をここに示したものだと私は解釈する。第三号は、さつき申し上げておりますように、旅館の構造、設備等から考えて、これは当然旅館として取扱うべきものであるという認定をするものについては、前号を受けて大体適用する。しかし問題になりますものは、ここに「認められるものであること。」と書いておりますが、それでは認められないものは一体何かということであります。第二号の七百円以下であつても、第三号で、旅館としての十分の機能がない、他の目的のためにこれが使用されておる。露骨にいえば、パンパン宿のごときものは旅館とは考えておらないという一つの解釈だと思う。ここに各自治体のまちまちの徴収の現状が現れて来ておるものであると解釈しなければならない。  従つて、今度は自治庁の府県税課長に聞いておきますが、一体府県税課長はこういう政令を出される場合、第三号の解釈はどういうふうに考えられたか、これをお答え願いたい。

細郷道一総理府事務官(自治庁税務部府県税課長)

○細郷説明員 ただいまの門司委員の御質問は、政令四十三条の一号、二号、三号、四号の間のウエートの問題はどうかということになるだろうと思います。おつしやる通り法律で七百円以下の非保税ということを定めております関係から、当然自治庁としては第一号に一番のウエートがかかるであろうということは、おそらく立法当時からの趣旨であつたと思います。しかしながら七百円以下は免税にするという法律の修正がございましたときの皆さんの御趣旨は、少くとも家庭の延長としての旅館における宿泊である、それはいたずらに高級なものは除外すべきであるし、また半面いたずらに享楽遊興的なものも除外してよろしいであろう、こういう御趣旨であつたと思うのであります。従いまして、政令の一項の一号なり三号において、そういう意味の表現をいたしておるわけであります。従いまして、三号の旅行者云々というものの定義いかんというようなことをいろいろと詮議立てをいたしますとすると、実は旅行者という言葉自体もなかなかむずかしい解釈の問題が残ろうと思います。しかしながら三号自体は、ただいま申し上げましたような法の趣旨をできるだけ的確に表現いたしたいという私どもの苦心の末の策であります。その意味合いから三号を解釈いたしますときには、あるいは構造設備の上において、あるいは宿泊者の態様において、あるいはその旅館の所在しております地域、そういつた問題を、総合的に判断いたしまして三号の解釈を定める、こういうふうにあるべきであろうと思うのであります。先ほど東京都の方でお話のありました簡易旅館の中にも課税すべきものがある、いわゆる指定されないものがあるということにつきましては、その意味合いにおいてやはりあり得るであろうと思うのであります。簡初旅館であるか普通旅館であるかということは、都の場合で申しますれば、御承知のように旅館業法の施行規則でありますか何か都の規則できまつておるのであります。その差は、単に部屋の広さと室の数についてだけしかないのであります。従いまして、簡易旅館といい普通旅館といいますのも、単にそういつた形式的の差のみでございまして、それ以外に何らの差がないのでございますので、簡易旅館であるという言葉だけで、その旅館が大衆旅館であるべきだということは言いかねるのじやないか、こういうふうに思うわけです。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 それではぴんと来ないですがね。そういたしますと、さつき申し上げましたように、このごろは京都でも非常に安い宿屋に税金をとつておるという話です。一晩泊つて公事をしても五百円かそこら、あるいは六百円くらいのものについて税金をとつておる。常識的のものの考え方から参りましても、これは当然遊興飲食税もかからなければ、七百円を越える旅館と指定するわけにも行かないと私は考える。どつちから考えても税金はかからないはずだと考えているのだが、実際はかかつているわけなんですね。こういうものが一体どうして大衆旅館と指定されないかということであります。私はこのことについて府町税課長に聞いておきたいと思いますが、静岡県においては高級の旅館までがほとんど大衆旅館として指定されておるとか、あるいは大阪府においては全部の旅館がこれに該当するといわれておるのであります。これは単なる風聞だと私は思う。まさかあの大阪市の新大阪ホテルに七百円以下の部屋があるとは思わない、ほとんど全部が七百円以上じやないかと思うか、これが大衆旅館として指定されておるという話を聞いておる。これは私は事実と思つておりません。しかし、もしそういうことがあるとすれば、この取扱いは大阪と東京とにおいて非常に大きな開きがある。あるいは京都と大きな開きを持つておるということになる。こうなつて参りますと、法をこしらえて参りました私どもとしては、きわめて不可解なことになつて来る。従つてあなた方に本日ここに御迷惑を願つておるのでありますが、府県税課長はこの間の事情をお調べになつたことがあるかどうか、もしお調べになつたことがあるとするならば、どういう処置をおとりになつたか、その点をひとつ聞いておきたい。

細郷道一総理府事務官(自治庁税務部府県税課長)

○細郷説明員 実は私ども、この法律が修正成立いたしまして、後実際に政令をつくり政令も御承知のように一旦途中で改正をいたしました。その結果を地方庁の方へ、通牒により、あるいは会議により、あるいは講習会を開く等によりまして、いろいろな方法でその趣旨の伝達を努めたわけであります。その際、今申し上げましたような法の修正の趣旨をもつてこれらの規定の運用をはかるようにということを、常に私どもとしては伝達をいたしておるわけであります。その後に至りまして、各府県の様子について今門司委員の言われましたような二、三の風聞を実は聞いたのであります。そういう点から考えまして、昨日政務次官からもお答えいたしましたように、先般来各府県に相当詳細な照会たいたしておるのであります。近くそれをまとめまして、その上でその法の趣旨が守られておるかどうかということは、私どもとしても検討すべきことであるというふうに思つておるわけであります。従いまして、現在の段階としては運営の状況を見守り、かつそれを調査しておるという段階でありますので、それ以上すぐにちよつとお答えがいたしかねます。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 今度は東京都に一言お聞きしておきたいと思います。東京都のこれに対する実態を、表か何かごお示しが願えれば私は非常にけつこうだと思いますが、われわれの聞いております範囲においては、先ほどから申し上げておりますように、商品旅館等にも税金がかけられておるということであります。簡易旅館の範囲は、先ほどからお開きしておりますと、一般旅館とほとんど紙一重であつて、何ら差別するようなものが実際的にはないのだというお話であります。しかし実際の問題からして、簡易旅館という名前をくつつけておる限りにおいては、等級別に言うならば、一般旅館よりも少し下の方に位することは、私は常識だと考える。従つて一般旅館でありましても、七百円以下のもの云々とここに書いておりますような、これに該当するものがあれば、当然それは免税になるわけであります。ところがそれ以下と思われるこの簡易旅館がこれにひつかかつておるということについては、われわれ少し話が解せないのであります。従つて東京都で、実際どういうものについて、どういうふうな料金をとつておるかということについて、実態のお示しが願えるならば私は非常にけつこうだと思います。あなたの方でそういうことができますか。

伊東信雄東京都主税局課税部長

○伊東参考人 先ほど概括的に課税状況を申し上げましたが、簡易旅館にかけておらないということではございません。半分程度は指定して非課税にし、あと残つた半分をかけておるという状況でございます。なおそれについて、こまかい内容をもつと知りたいというお話でございますれば、そういうものにつきまして実際に調べたものを提出してもけつこうだと思います。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 これ以上押し問答をしても、ここではなかなかきまりがつかないと思いますが、東京都に対しましては、そういう資料、詳しいはつきりしたものを、ぜひ示してもらいたいと考えております。そして旅館の第三号に該当しないと思われるようなもの、あるいは第一号に該当するようなもの等についての解釈は、私はこの際非常に大きな問題ではないかと考えております。東京都は旅館の料金が普通の都市よりも割に高いのでありまして、七百円以下というのが、そうたくさんあるかということは疑問でありますけれども、われわれは少くとも簡易旅館と名前のつくものくらいは、全部この免税点にひつかかるものであるということを実は考えておつた。ところがそれにひつかかつておらないということになつて参りますと、実態をもう少し聞かしていただませんと、われわれにはふに落ちない点が幾多あるのでありますから、実際にどの程度の旅館については税金をかけ、どの程度の旅館についてはこれを大衆旅館と認定しておるという、具体的のもののお示しを願つておきたいと思います。  それから最後にもう一点、府県税課長にこの政令を出されましてから今日までの税の問題について、ごく大ざつはにお聞きしておきたいと思います。本年度の遊興飲食税が、免税点をそれぞれ旅館においては七百円までというようなことが一応考えられておる。さらに喫茶店等についても遊興飲食税の免税点を引上げる、このことによつて地方財政に一体どのくらいの影響を持つておるかということが、もし現在までわかつておるとするならば、それをお知らせ願いたい。それからもう一つ、各府県のこれの徴収状況は、一体どういう形であるかということについての御報告がもし願えれば、私どもは非常に幸いだと思いますが、これがおわかりになつたらお話願いたいと思います。

細郷道一総理府事務官(自治庁税務部府県税課長)

○細郷説明員 前段の財政的にどういう影響があるかという御質問は、おそらく税収減がどれくらいになつて、それぞれ各府県の財政上に受けます打撃はどうか、こういう御趣旨かと思うのでありますが、これにつきましてはいろいろ各県の今までの遊興飲食税の徴収の仕方にも影響して参るだろうと思います。すなわち今までの遊興飲食税につきまして、相当的確な捕捉をいたして参りました府県におきましては、今回のこの措置によつてやはり減収を来すであろうと思います。それに反しまして若干そういう部面の努力の足らない府県におきましては、この措置によつてそれがどういう形で出て参るか、まつすぐそのままに減収となつて出て来るかどうか疑問があるだろうと思うのであります。実は非課税になりましたために、どれくらい落ちるものであるかというような点につきまして、他の税目からとりまするいろいろな所得の関係等も見合つて、私どもも、一、二実態の調査を実は今やつておるところであります。その結果どういうことに相なりますか、今にわかに申しかねるわけであります。従いましてただいまの御質問の点につきましては、いま少しく回答は留保させていただきたいと思います。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員長代理 西村力弥君。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 簡単なことですが、府県税課長に伺いたいと思います。客を上げる部屋もなく、いすに腰かけて食べる大衆飲食店、そば屋ですが、そういうのがもし酒を幾らでも売ればだめだ、こういうことになるのですか。それとも総体の売上の二割以上が酒の分になつたらだめだ、こういうのか。また販売する油類が百円以上のものが二割以上とかなれば、その店の全体の売上げに対して税がかかるか。遊興飲食税の政令の解釈をひとつ詳しくお開きしたいと思います。

細郷道一総理府事務官(自治庁税務部府県税課長)

○細郷説明員 施行令第四十一条の主として第二号の解釈になると思います。ここにございますように、提供品目を三種類にわけておる。すなわち一つは米飯、めん類、パン類その他の主食を伴うもの、いわゆるどんぶり類でございますが、一つは飲料、アルコール分を含むものを除くということになりますので、いわゆるコーヒーとかソーダー水というものになるわけであります。それからその他のものというふうに三種類にわけまして、それぞれの種類につきまして、この額以下のものを八割以上売つておる店について指定ができる建前になつておるわけであります。従いまして一般の喫茶店等でありますれば、飲料が大部分を占めておるでありましようから、その飲料について九十円以下のものが八割以上あればおおむね指定の資格はできるだろうと思うのであります。もとよりこの政令を的確に読みますれば、かりに喫茶店におきまして、ここにいいますその他のものを一、二売つておる、それについて百円以下のものが八割あるかどうか。八割以上なければその店は指定できない、形式的に厳格にこれを読みますればそういうことに相なるのでありますが、それらの点につきましては、その店の売つております総販売量の数字の大部分を占めておるものにつきまして、こういうことの判断をするのが適当であろうというふうな運営上のい注意をいたしておるわけであります。それが適当であるかどうかというような限界につきまして、なお疑問があります場合には、むずかしい話でありますが、それぞれ三種類にわけたものにつきまして加重平均をしてみたら一つの見当がつくであろう、こういうふうな運用の仕方をするようにいたしておるわけであります。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 私が聞きたいのは、そば屋で油を少し出しておるほんとうの大衆飲食店ですが、それが全販売数量の二割以下だ、だがその酒の中にビールが入ると、百円以上のものが入つて来るので、その酒の部分については百円以上のものが二割を越しておるという理由で、大衆飲食店の指定からたくさんはずされて来ておるということは、この政令の解釈として、またこの免税を考えた趣旨からいつて、妥当と考えられるかどうかということを率直に端的にお伺いしたいのです。

細郷道一総理府事務官(自治庁税務部府県税課長)

○細郷説明員 そば屋さんでありますれば、おおむねそばをたくさん売つておるのだろうと思いますが、そばはここにありますように百二十円以下のものがそのそばの総販売量の十分の八以上あればいいわけであります。もしその店が酒を売つておるといたしますれば、それはその他のものになりますので、その酒についてやはり十分の八以上が百円以下でなければ指定を受けられないということになるわけであります。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員長代理 北山愛郎君。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 府県税課長にお伺いいたします。入場税でありますが、入場税は大蔵省の方でやつておるわけなんですが、ことしの徴収状況が予定よりも悪いというふうに聞いておるわけであります。そうしますと、これが結局譲与税の減ということになり、財政上の影響があります。一体どういうふうな徴収状況になつておるか。  もう一つは、タバコの消費税についても、タバコの売上げが思わしくないというようなことも聞いておりますので、これもあわせてお答え願いたい。  それからこの前の国会で改正になりました入場税の中のパチンコ等の遊技場についての入場税的なもの、これを半免許的なものに改正して、そして毎月公安委員会の許可を得るというような制度にしたはずでございますが、そういう制度の改正が実際面においてどういうような影響を来しておるか、徴収面で効果をあげておるかどうか、おわかりになりましたならばその点もお答え願いたい。

細郷道一総理府事務官(自治庁税務部府県税課長)

○細郷説明員 実はいずれの点につきましてもきよう詳細な数学を持ち合せておりませんので、数字的なことは申しかねると思うのでありますが、大体の様子はお話できると思うのであります。  第一に、入場税の問題でありますが、入場税は御承知のように国会の修正によつて実行税率が二十三、三パーセント、あろうという程度まで下つたわけであります。反面消費増といいますか、入場者の増なりあるいは製品が良好化するであろうというようなところから、映画を見る人の数もふえるであろうというような観点から、その率の通りにはなかなか税収が落ちないであろうというふうに考え、当時いろいろとその推定をしておつたわけであります。その際本年について申しますれば、五月の十八日から入場税は施行になり、国税移管になりましたので、本年といたしましては、二月に入場行為のある分までが今年の徴収になるわけでありまして、それが約九箇月半あるわけでございます。その九箇月半の間におおむね百十億から百二、三十億の間はとれるであろう、その見込みについては、私の方にしてもまた政府部内の大蔵省におきましても、なかなか見込みの困難なために的確な見込みがつかなかつたのでありますが、とにかくある程度とれるであろうというような見込みを立てておつたのであります。ところが反面御承知のように本年の財政計画が税率を修正する前の数字で組まれておりましたために、少くともあの当初に細まれた分の九・五筒毎分は入場譲与税として地方に確保されまして、地方の財政計画に影響を来すという観点から、百五十五億五千万というものが本年の入場譲与税の額である、こういうふうにきめられたわけであります。従いまして、今年に関しましては入場税収入の増減に関係なく、地方に行きます入場譲与税の額は百五十五億五千万というふうにきまつておるわけであります。すでにそのうちの一回分と二回分の譲与を実施いたして、七十四億ほど出ておるわけであります。さてそれで入場税収入の方は実際にはどうであるかといいますと、これは今申し上げましたように百二十億程度がもしかりにとれるといたしますならば、月にいたしまして九・五箇月でありますので、約十二億程度がとれなければならないということになるわけでありますが、現実に今私どもが知り得ているところでは、月に八億か九億程度ではなかろうかと思うのであります。もとよりその申し上げました数字は、まだわずかな間の実績でございますのと、お盆の時期を含んでおらないということもございますし、また更正決定等の徴収上の措置がされていないといつたような問題もあると思いますので、まだ的確な数字ではないと思いますが、若干そういうふうに数字は下まわつておるだろうと考えております。  第二にタバコ消費税の問題でありますが、タバコ消費税につきましては、去年に比して約六%くらいの売上げの増があるのであろうという観点に立つて、当初の予算を組んだのであります。その後にタバコのピースの値上りがございましたために、若干売れ行きの状況に変化を来して、五月、六月ごろの数字では、大分去年よりも下まわるようなふうに数字が出て参つたのでありますが、最近の八月の末日数字を見てみますと、大分売上額においては盛り返して来ております。従いまして、今のところもう少しく推移を見ませんと、年度内の全体の徴収の状況はちよつと判明しないのであります。  第三はパチンコの点でありますが、これは国会の御修正によりまして、非常に徴収確保の道が講ぜられたわけでございまして、数字的には実は私どもまだまとめておりませんが、各府県の様子を聞いてみますと、非常に徴収は確保されて参つたように聞いております。数字の点はございませんので、その点だけお答え申し上げます。     〔加藤(精)委員長代理退席、委員長着席〕

中井一夫自由党

○中井委員長 これをもちまして参考人に対する調査は終了いたすことにいたします。参考人の各位にごあいさつを申し上げますが、本日は公務御多用の折からにもかかわりませず、御出席いただきまして、貴重な御説明を聞くことができ、まことにありがたく存じます。深く感謝をいたします。御退席を願います。ありがとうございました。  それでは本日はこれをもつて散会いたします。     午後四時一分散会

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