P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
19回国会衆議院1954/06/01

地方行政委員会 第72号

発言数
48
登壇者
8
会派数
4
開催日
1954/06/01

会議録

中井一夫自由党

○中井委員長 これより会議を開きます。  本日は地方税法に関する問題について調査を進めます。質疑の通告がありますから順次これを許します。西村力弥君。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 奥野税務部長の御出席を前々からお願いしてあつたのですが、それは政令の問題に関してであります。端的に申しますれば、その点は二点あるのであります。  一点は事業税の非課税の範囲を縮減しようという考え方に対しまして、私たち委員会としましては、実情に即してその範囲を適当に拡大する、こういうことになつておるのでございますが、その中の教科書の供給業は、総売上げの二分の一以上が教科書扱いでなければ、事業税免除の対象にしないというような点に対しても、非常に私たちはこの委員会の立法の趣旨から言うて、疑義をもつものでございます。  なお遊興飲食税につきましては、勤労者のわずかの飲食は決して遊興というものに該当するものではない。これはむしろ勤労者があすへの活力をつけるためのものである。そういう必要不可欠のものであるという観点からこれを免税にする。その限度は日本の生活水準あるいは財政事情、そういうものもいろいろあるでしようけれども、これは次第に引上げられることが正しいのだ。さしあたつて本年度は百二十円までを免税点としてこれを制定する、こういうことになつたのはいまさらここで申し上げることもないのであります。ところが政令を見ますと、その点が百円を限度とするというぐあいになつておる。こういう点はどうしてもわれわれとしては、これを正当のものと見るわけには行かない。自治庁側においては、地方財政の逼迫の事情から、幾らかでもよけいに地方の税収を保たせてやろう、こういう意図に基いておると思うのですけれども、そういう善意のもとになされるものであつても、この立法の趣旨を逸脱しての政令制定ということは認められないことではないか、かように思うわけなのでございます。それでまずそういう政令を制定せられたその考え方を、とくとお話願いたいと思うのであります。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 第一点は、教科書供給業に対しまする事業税の非課税の範囲の問題であります。御指摘になりましたように、政府が提出いたしました案におきましては、教科書供給業に対しましても事業税を課税したい、こういう考え方でございます。これに対しまして国会で修正を加えられましたのは、教科書供給業全般を非課税にしないで、範囲は政令で定めることに改正することにして、やはり事業税を課さないようにする、こういう趣旨になつたわけであります。言いかえれば、教科書供給業と言えるような程度のものはどの範囲だろうか、こういうことでございます。やはり教科書供給業というはつきりした、特に考慮を加えなければならないような業態の選び方をどうするかということになれば、出版物の売上げ金額のうちで、教科書の売買金額が半分以上を占めているもの、こういうことでよいのではないだろうかというふうに考えて政令を決定したわけであります。ところがさらに東京都内の各教科書を取扱つておりまする店屋を調べて参りますると、こういうきめ方をいたしました場合には、該当する業者がほとんどなくなるというような結果になるようでございます。これではせつかく国会で修正されました意思というものも、まつたく無視されてしまうということになりかねないように、私たちにも思えるものでありまするので、さらにどうやつてこれをおつしやいますような実態に即したきめ方をしたらいいだろうかということで研究いたしております。事業税の第一回の納期が八月でありますので、まだ多少余裕もあるのじやないだろうかというふうに思つております。  第二点は、遊興飲食税の免税点を百二十円に定められました。しかし国会で修正されましたところでは、やはり政令で定める大衆飲食店ということになつておりまして、大衆飲食店というものをどうきめて行くか、こういう問題になるわけであります。従前からもこれらの店につきましては政令で定めておりまして、一人一品の価格五十円以下のものが、その店の販売数量の八割以上を占めておる、こういうふうに規定しておつたわけであります。しかし今回食事の関係につきましてもその免税点の恩典を受け得るようにし、しかもさらに百二十円まで上げられましたことにもかんがみまして、こういう食事を扱います店につきましては、食事の類は五十円ではなしに百円以下のものが八割以上を占めておる、こういうようなきめ方をいたしたわけであります。爾余の部分につきましては、従来の考え方をそのまますえ置いておるわけでございます。

床次徳二改進党

○床次委員 一つ伺いたいのは宿泊関係のものですが、私が聞いて来たのは共済組合の施設だと思うのですが、たしか一泊飲食付で四百円かそこらで会議や何かに使わせておるそうです。ところが今度の政令によりまして、部屋代にそのうちの六割をとるという形になつておるので、四百円の六割を邪魔代として、残りの部分は依然としてやはり課税の対象になるというふうにいわれておるそうでありまして、今日六百円のものが非課税になつておるにかかわらず四百円の宿泊料のものが課税になるのでは不公平になるのじやないかと言つておりますが、これに対してどういうふうに指導しておられますか。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 今お話の問題はきよう初めて伺うのでありまして、少し問題の中心を的確につかんでおらないかもしれません。その場合にはお許しを得て重ねてお答えいたしたいと思いますが、やはり共済組合等の寮でありましても、宿泊の部分については当然非課税になるわけであります。その場所におきます飲食につきまして、料理店等におきます飲食に対する課税との均衡上課すべきものであると認められます場合は、やはり遊興飲食税を課すべきものであると考えます。しかしながら御指摘になりましたように四百円であるといたしますと、朝夕の食事代が合せて百六十円という程度になるのではないかと思われるのであります。これを等分いたしますと八十円ということになつて参ります。それで今回の免税点の設定の趣旨から考えますと、課税の対象にならないのではないだろうかというふうに考えるわけであります。なお問題の起きました点をお教えいただきまして、よく考えて参りたいと考えます。

床次徳二改進党

○床次委員 次に西村委員から御質問があつた点でありますが、大衆飲食店に関しましては、ある程度まで主食の飲食を軽減するという立場においての改正の趣旨だと思うのであります。これに関連いたしまして甘味喫茶になりますと、今度の政令の趣旨でありますと、甘味喫茶等で主食を出しております場合に、やはりこれが非課税の対象にならぬのではないかと思いますが、実際どうなつておりますか、この点伺いたい。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 今回の政令の定め方におきまして、甘味喫茶の部分につきましては、従前のように指定の料金をすえ置いたわけであります。ただ大衆飲食店につきましては、百円以下のものが八割以上を占めておる、こういうふうに改めたわけであります。言いかえれば主食の関係につきましては、一品百円以下のものが八割以上を占めておればよろしい。そこでコーヒーを売つておる場合も、五十円以上で売つておるという場合には言いかえれば甘味喫茶の類についても、一品五十円以下のものでなければならない、こういうふうなことで大衆飲食店あるいは大衆喫茶店とみなすかどうかという条件に考えて行きたいと考えております。大体甘味喫茶の類と主食の類とはその辺でつり合いがとれておるのではないかと考えております。さらに言いかえれば主食は百円以下であるにかかわらず、甘味喫茶の部分が一品五十円以上であるという店の経営は考えられない。さらに言いかえれば甘味喫茶の類が一品五十円以上が普通だ。そういうところで食事の類が一品百円以下であるという経営形態は考えられない、こういう気持を持つておるわけであります。

床次徳二改進党

○床次委員 今主食の値段を百円以下というふうに言われたのですが、規定ではやはり百二十円となつておる。この百二十円以下のもので、主食をいわゆる甘味喫茶等で出す場合が多いのではないかと思いますが、その点実際はどうなるのですか。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 主食を扱つておりますところで、甘味喫茶を出します場合には、両者合せまして百二十円まではやはり遊興飲食税を課することができない、こういう取扱いになつております。

床次徳二改進党

○床次委員 今のは主食を扱うところでの話です。逆に甘味喫茶を扱うところで百二十円までの主食をやりましたときには、政令から抜けることになるのですか。あるいは甘味喫茶のところでも百二十円までの主食が入るかという点ですが、今の御答弁だとすると、甘味喫茶で五十円程度のところなら、主食で百一十円というところは、あるいはないのではないかというふうなお話なんですが、それがあるのではないか、実際の問題はわかりませんけれども、その認定の差で抜けるところと抜けないところとで、関係業者としてはかなり考えて行くのではないかと思いますが、実情はどうでしようか。たとえばパン食その他の場合には百二十円までの主食がやはり含まれるのではないかと思うのですが……。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 お答えがあるいは当を得ないかもしれませんが、御指摘を得まして改めたいと思います。飲食店であるとか、喫茶店であるという名前にとらわれないで、実態で免税点の適用を考えて行きたい。主食を飲食いたします場合には、百二十円までは課税させない甘味喫茶の類だけを取扱う場合には、百円までしか免税の範囲は上つて来ないというふうに考えております。

中井一夫自由党

○中井委員長 今の床次さんの御質疑に関連して、今の奥肝税務部長の御答弁は、最初御発表になつた政令と矛盾を来すのではありませんか。政令の内容を考えつつ、もう一度御説明を願いたい。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 政令というのはむしろあとからの話で、こういうことを政令できめる、それ自体とんでもないことで、ぼくら法律をつくるときには、そんなことは予想しておらない。そこが問題なんです。政令の解釈ではなく、政令をつくつておるのが悪いというのてす。

床次徳二改進党

○床次委員 法律の解釈については了解できるのですが、ただいまの部長の答弁自体が、はたして政令と合致しているかどうかという点につきましては、いささか無理があるのではないか。どうも政令の方では、今の甘味喫茶の場合でありますと、主食が百円以下のものが八割以上を占めているものというふうに書いてあります。従つて百二十円の場合は全然抜けているように見えるのであります。今の御答弁の趣旨でありまするならば、やはり百二十円以下のものが八割以上を占めるものと書いた方が適切ではないかというふうに考えるのです。法律の解釈については異存がないようでありますが、政令の表現については多少欠けることがあるのではないかという感じがするのであります。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 御承知のように従前の地方税法の規定の中におきましても、大衆喫茶店を政令できめる、その場合の政令につきましては、一品の価格が五十円以下のものが販売数量のうちで八割以上を占めている店について都道府県知事が指定するのだ、こうしておつたわけであります。これはやはり今回もそのまま踏襲して参つているわけであります。ところが国会におきまする修正の際に、床次さんその他の方々から御発言になりましたことを承つておりますると、主食の免税点の範囲をもつと広げるべきである、こういうことでありまして、それが百三十円になる。しかし大衆飲食店というものはやはり政令で定める。その場合に大衆性のある店というものを、どのような基準で考えて行くかという問題になるわけであります。これにつきましては従来の考え方を踏襲いたしまして、そこで販売されておりますどんぶりでありますとか何でありますとかいうようなものの一品の価格が百円以下のものが八割以上を占めている店について知事が指定する、こういうふうにいたしたのであります。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 私たちから言うと、やはり大衆飲食店の指定も百二十円以下のものが八割なら八割、こういうぐあいにすべきではないかと思うのです。そうでなければならない。それならば一旦二十円以下のものが八割以上の店は大衆飲食店の指定がなくて、非課税の対象にはならない、こういうぐあいになるのですか。そうすると百二十円の免税点ということは何にも意味がない。われわれ法律そのものを厳密に解釈すれば、それは飲食者からとるのだから問題がないというぐあいにおつしやるでございましようけれども、実際はそういうぐあいに行つてないというのでございましよう。それだから私がお尋ねしたいのは、百二十円以下のものが八割以上の店は大衆飲食店と指定しなければ、法律は百二十円まで免税となつておつても、そういう店は課税される、こういう結果が出て来るのではないかと思うのですが、その点をひとつお答え願います。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 大衆飲食店の判断をどこできめるかという問題になろうかと思うのであります。私は甘味喫茶の類につきまして一品の価格が百二十円以下のものが八割以上を占めている、こういうことがはたして大衆甘味喫茶の基準に適当であるかどうかということを考えて参りますと、疑問なきを得ないのでございます。大体コーヒーの類を五十円以下で売つているか、あるいは五十円以上であるかというところは、かなり無理かもしれませんが、その際に税を負担してもらえるところであるかどうか。今日かなりこういう無理な課税をしておりますので、そういう点から行きますと、一応コーヒー五十円という線が一つの判断の基準ではないだろうか、そういう考え方を持つているわけであります。その次にそれでは主食を売つている店については、一体どの程度が適当であろうか、こういうことも問題になつて来るわけであります。五十円がいいか、百円がいいか、百二十円がいいか、百五十円がいいか、これはいろいろ人によつて考え方が違うかもしれません。しかし各店を検討いたしました結果、従来から踏襲されて参つております甘味喫茶の類の定義をそのままにして、食事の飲食店につきまして国会の意思を考えまして、先ほど来申しげておりまするような基準を政令で定めるということにいたしたわけでございます。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 私は政令をどうやつてきめたかというのではなくて、今かりに百二十円以下のものを八割以上販売している店は、非課税になるかならないかということをお聞きしているのです。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 先ほど来たびたび申し上げますように、政令で古品百円以下のものがその店の販売総数量のうちで八割を越えている、こういう店でなければならないということにいたしております。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 どうも、そういうことになりますと、あのときいろいろ考えてやつたことが無視されているように思えてならないわけなんです。これは私たち端的に言いますれば、直してもらいたい。政令を直すことはできるのではございませんか。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 政令でありますので、もし実情に合わないと判断されますならば、いつでも閣議の決定を得て直すことができるのであります。ただ私きのうでありましたか、すし屋さんからお出しになつております印刷物を拝見いたしまして、この百円を百二十円に上げてもらいたい、こういう御意見のあることを承知したのであります。しかしながらその文書を見ます一週間はど前に、実はすし屋さんからいろいろ意見を伺いまして、この問題についてのお話も承つたのであります。その際にお伺いいたしましたことを率直に申し上げますと、実はこういう国会修正をしていただいたので、自分たちは非常に喜んでおつた。ところが静岡の関係業者から自分たちが非常なねじ込みを受けた。百円以下のものが八割以上とされたのでは何ら恩典に浴しないじやないか、けしからん、こういうことでねじ込まれて来たのだということでありました。そこで私はすしについては一体一品というものを一個に考えたらいいのでしようか、一さらと考えたらいいのでしようか、実は私もまつたくしろうとでありますので、いろいろ伺つておりましたが、そういたしますと、十個百円で売つている店もあれば、八個百円で売つている店もある。そうすればすし屋さんならば一さら百円以下のものは必ず出してもらえるだろう。それならば百円以下のものがかりに八割以上を占めていなくても、その店のものが一さら百円以下のものがむしろ大多数であります限りは、非課税店鋪に指定させるというような指導をして行きたいが、どんなもんだろうという話をしたのであります。そうしたらそういう扱いをしてもらえるならば非常にけつこうだ、こういうことを言つておられたのであります。従いましてすしに関しまする限りは何も問題はないだろうと考えておりました。ところがきのう印刷物を拝見いたしまして、きようまだ何か御不満の点があるのでしようかとある人に伺つたのであります。そうしましたら、実は教科書の関係もあるから、印刷物を出したらどうかということで印刷物を出したということでありました。もちろん今おつしやる点は、そういうことにかかわりなしにおつしやつておると拙いますが、私は非常に率直にそういういきさつもありましたということを申し上げておきます。  それから静岡は一体どういうふうにやつているかということを考えまして県庁の人に来てもらいまして実情を伺いました。そうしましたら、昨年すしにつきましては百円で売つておりましたものを、遊興飲食税が課税されるということで百二十円に引上げたそうであります。今度の政令によりますと一品百円以下のものが八割を占めていなければならない、こういうことになりましたので、静岡におきましてはかなり関係業者がいろいろ問題にしているということを、県の関係者から聞いたわけであります。私はすしにつきましては、十個にするか八個にするか七個にするか、これはいろいろできるでありましようし、しかもまた一個一品か、一さら一品か、一体どう考えたらいいのだろうか、必ずしも政令を直さなければならない性質の問題ではないのではないだろうかという考え方をしているわけであります。しかもまた国会修正の趣旨から考えてみますと、一さら百円のすしがあることを期待されるのではないか、すし屋さんで百円以下のものを必ず並べてもらう、そうして食べたい人は食べれるようにしてもらえる方がいいのではないか、こういう関係からいたしまして、百円以下のものが八割以上を占めているという政令の方がいいのではないかというふうに今日も考えております。しかし政令でありますので、もし閣議の決定が得られますならば、いつでもいい実情に即した方針が発見されます限り是正してしかるべきものだというふうに考えます。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 私はすし屋さん方の意見も聞きましたが、それよりも法律そのものの解釈が政令によつてゆがめられているのではないかという疑心が一番強いのですよ。静岡の実情を今るるお話がありましたが、私は勤労者の飲食はこれはやはり生活水準の向上とともに一回の飲食の限度も上つて行くのが当然だということで、百五十円までの減税をわれわれは主張しておるのであつて、それを百三十円までにいろいろ話合いの結果認めたわけでありますから、その百二十円の線をくずしてもらいたくないという気持なのですよ。そういう点について自治庁としては再考を煩わして、この委員会の意向——これは本気になつて税法をみんなして審議して上げたのですから、その意向をくんで善処せられんことを希望してやまないわけであります。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 他の委員からもいろいろ話がありましたが、どうも私はただびつくりするばかりで、何とも申し上げようも何もないのであります。法律で教科書供給事業というものは政令で定めるものとしてありますが、それが二分の一以上取扱わなければ適用にならないとか、それから法律で大衆飲食店というものをきめて、そこの一人一回の料金が百二十円以下であるということをきめておきますと、それがいつの間にか百円になつている。それから百円の茶菓その他これに類するホール、これがいつの間にか、一品平均が五十円になつているということはとても想像も何もできない。委任規定の悪用のような気がします。大体この法文の読み方でありますが、たとえば地方税法の百十四条の二の第三項の「道府県は、もつぱらめん類、茶菓その他これに類するものを提供する場所又は大衆食堂で総理府令で定めるものにおける飲食で、一人一回の料金が百円以下であり、且つ、一品の価格が五十円以下のもののみに係るものに対しては、」とあります。いずれにしてもこの飲食店の大衆性、労働者や下級の人の集まるであろうというようなところを、指さすために前段と後段を並べて書いてあるのだろうと思うのでありますが、それはいいのでありますけれども、そういう意味で大体百三十円というものを大衆飲食の限界としているというふうに法律を考えなければならたい、また喫茶のホール等におきまして百円を大衆性の限界とするということを、この法律は意味しているのです。     〔委員長退席、西村(力)委員長代理着席〕 課税技術としての大衆性の限界にある程度の制限を設ける。しかしながらそれを政令で委任するのは、どこまでも一回の料金が百円あるいは百二十円であるという、この目的は通すようにしなければならないと思う。この目的に反したような政令は無効でありますし、これは取消すべきものなのであります。そういう意味で大体すし屋に行つてすしを二回も三回も、そうして二皿も、三皿も、四皿も食う者は少い。そういうばかげた者は少い。それで十分の八まで百二十円以下であれば、これはもう当然非課税になつていいはずである。ことに極端なのはこれを前段に応用しますと、百円という制限を五十円にするというようなことは、これは政令委任の範囲を越えたものであるというふうに考える。大衆性というものを判断をするときのこれはイデオロギーの問題になるのでありますが、全国的に一回宴会をやると、一人当り二万円も三万円もするようなところの課税に対しては政府はどこまでもやる。しかしこういうふうな最下級の労働者がよく利用するようなところについては、あまり無理のない制限を加えてその大衆性を規律すべきものである。この十分の八という問題でありますが、これは従来の取扱いで店先に並べている品目標示のポスターの十幾つも並んでいるそのうちの十分の八が従来百円であれば、そこは非課税になる、非課税を適用し得る店になるという解釈自身に私たちはこれは非常に不合理な点を考えておつたのでありますが、今回は販売総数量のうちというふうに直つたのでございまして、その点につきましては一種の進歩だということは考えるのでありますが、とにかく十分の八というところで制限をして、さらに百二十円を百円に制限するというようなことをしまして、せつかくの立法を骨抜きにするというようなことは、とうてい考えられないことであります。これはいろいろ運動とかなんとかお話がありましたが、そういうようなことにはわれわれは全然関係のない者でありまして、そういうことにこだわつてなお精密に規定しようとすることは、まつたく不要なことだと考える。どこまでも正義に立脚して愛すべき、保護すべき大衆は——ことに労働大衆は保護しなければならぬ。そういう声が各党から出たことは、時代のセンスから見て当然なことである。対議会関係において、対大衆関係において何となく今日の官僚組織そのものの民主化がされていないのではないか。そういうことについて政府はもう少し時代のセンスを持たれる必要があるのではないかという感じが露骨に言えばするのです。それらの点に関しまして御当局の御意見はどうであるか承りたい。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 地方税法の施行政令を作成いたしまする過程におきまして、こういう政令を規定した場合に、加藤さんその他の方々の御意見と反対な結果を来すというふうなことは夢にも思つておりませんでした。まつたくこれによつて円滑に運営されるものであろうというふうに考えておつたのであります。その後いろいろ問題が起きて参りまして、先ほど教科書供給事業につきまして申し上げましたように、実態に即しない面がありますので、これは改正するように今研究をいたしております。こういうふうにお答えをいたしたわけであります。今後なおいろいろ実態に即しません点が、ございましたならば、お教えをいただきまして、われわれもよく研究をして、是なりと考えました部分については、確認を求めるように努力をして参りたいと考えておるわけであります。甘味喫茶の類の点につきましては、従来からの政令の規定をそのまますえ置いて参つたわけでございます。今おつしやいましたように、労働者の利用する甘味喫茶、こういうことになつて参りますると、コーヒーの類が一ぱい五十円以上している、菓子一皿が五十円以上しているというふうなのは、まあないんじやないか。そこで菓子も食べる、コーヒーも飲む、その総額が百円以下のものであれば、遊興飲食税は課することができないというふうになつておるわけであります。一品が百円以下の飲食ではございませんで、そこで飲食いたします一回の料金が百円以下であれば、遊興飲食税を課することはできない、こういうことになつておるわけでございます。現在ほかの課税面においてどういうふうな運営が行われているか。かりに消費税を飲食の面において求めて行くといたしまするならば、現在の段階では、たびたび申し上げまするように、コーヒーや菓子について五十円という線が一つの線じやないだろうか、あるいは食事の点につきましては、どんぶりにしましても、すしにしましても、一つ百円というのが線じやないだろうかというふうに思つておるわけであります。もちろんどんぶりをとりあるいはビールの類をとつて、その総額が百二十円までであれば遊興飲食税を課することはできない、こういうことになつておるわけであります。大衆性のありまする甘味喫茶店でありまするとか、飲食店というようなものを、どういうところで線を引いたらいいだろうか、これはわれわれもずいぶん研究しておるつもりでございますけれども、もし間違つておりますれば、今後とも御指摘をいただきまして、ともどもに研究させていただきたい、かように考えるわけであります。

床次徳二改進党

○床次委員 ただいまの御答弁ですが、趣旨はわかるのですが、部長の考えられておるのは、個々の店を非課税にするしないという、適用の技術面から論じておられる。これは課税の便宜上そういうことも考えられるのでありまするが、そうすると、法律で規定した趣旨から言うと、事実は多少違つた現象になつて来るのではないか。従つて、実際の適用において便宜な方法をとられることはけつこうだと思うのでありますが、そのために、大衆飲食、主食に対する飲食を非課税にするという趣旨が漏れるようになつてはいけないのではないか、その点に対してまだ合致がしてないと思うのでありまして、この点さらに一層研究されまして、主食に関する、あるいは主食同様のものの免税点は百二十円、その範囲内には税金がかからないということが、もつと一般の人に虚心坦懐にわかり得るような運営がほしいと思う。今のような場合でありますると、大衆飲食店という名義がかかつていない店に参りますと、安いものでも非課税にならないという結果になるのではないか。だからこの点については、やはり主食については百二十円程度の主食であれば、どこまでも非課税だという概念が徹底できるようにしていただいたらどうか。甘味喫茶の場合につきましては、実際問題として、高い甘味喫茶をやつておるものは普通の大衆飲食店ではなかろうという御説はもつともだと思うのですが、主食の方は大体その辺に基準を置かれた方がいいのではないか。なお取扱いの便宜上大衆飲食店という名前において一律にその店をつかまえてやつてしまう。そうしてそういう大衆飲食店で食事するなら、多少、支払い金額がふえてもこれを非課税として取扱つてしまうのだという便宜の方法をとられるならけつこうだと思うのですが、その方法と本来の非課税の問題を混同してしまう、あるいは店の指定に急なあまり、本来の主食の免税という趣旨が没却されるというようなことになつてはいけないのではないか。この点もう一回お考えいただきたい。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 床次さんの考え方と大体同じじやないかという気持でおります。すしの場合につきましては、古二十円までは非課税、こう考えていだいてもいいんじやないかというふえに思うわけでありまして政令の解釈の問題につきましては、先ほど申し六げましたような考え方で運用して行沖ば、まず問題はないのではないだろうかというふうに思つておるわけであります。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 私遅く来たのだが、今の奥野君の答弁を聞いておると、それからさらに加藤君の意見を総合してみると、何か非常に考え方の上に違いがあるような気がするのです。今の奥野君の答弁だと、従来の法律と同じような建前でものを考えておる。この前の南会できめたのは、衆議院では喫茶店については百円まで免税にしよう、あるいは飲食店についても百円まで免税にする、こういう線を出したのだが、あのときに参議院で一品五十円までというようなことをきめておる。それが今度いけないとしてまた改正されてる。だから自治庁もなぜ修正をしたかというその趣旨をよく考えなければいけない。問題は知事が認定する大衆食堂とみなすかどうかということの一つの基準を示したものだ、こう考える。そこで大衆食堂というものの基準を示すということになつて来ると、ああいう行き方が、あるいはあるかもしれな、が、法の建前は必ずしもそうではなくして、百円までのものは一応免税にしよう、それが一品が百円であろうと二品が百円であろうと、とにかく百円までは免税にしよう、こういう規定になつておる。従つて政令をこしら、える場合にはやつばりそれに従つてやる。厳密に考えると、こういうことも言えると思いますよ。たとえば今奥野君の話したように、喫茶店というものは大体五十円程度のものが大衆性がある、それ以上のコーヒー一ぱい八十円、百円というようなものは高級である、そういうふうに考えられるかもしれない。その考え方も一つあると思うが、やはり百円までを免税にするということと、もう一つは、喫茶店というものの性格、これが必ずしもぜいたくな性格でないと思う。同時にここで飲食する人の中には、いろいろな場合が考えられるのであつて、軽食を兼ねた喫茶店が多いと思うのだが、ここなどでは、昼食自身がほとんど軽いパンと牛乳くらいで済ませる、あるいはライスカレーくらいで済ませるということは、やつばり大衆性を持つた一つの店であることは間違いないと思う。これらのものについて大衆食堂の定義を定める一つの基準としての政令としては、私は少し行き過ぎてはいないだろうかと思う。政令によると八〇%云々といつておるけれども、この八〇%を何できめるのか、メニューできめるのか、あるいは売上げできめるのかという問題になつて来る。メニューできめるということになつて来ると、たくさんの品目が書けないということになつて、ある程度は抑圧する。この程度までは大衆性があり、これ以上のものは大衆性がない、こういうことになつて来る。こういうものもごまかそうと思えばいくらでもごまかせるのです。メニューには少く書いて、あとは好みに応じてこしらえますと書いておけば、別に大した不便はないのだけれども、そういう、ごまかしをしなければ、法が生きて行かないというようなことではなくて、やはり法は法で生きて行くようにしてやることがよいのではないか。飲食の場合についても、百二十円ときめたということも、従来百五十円くらいにしなければと考えていた。またそのくらいに伸びるものである、百二十円では少しきゆうくつであるというふうに実際は考えていた。たとえばしようちゆう一ぱい飲むにしても、ヒール一本飲むにしても、百二十円では今日無理なところがある。大体ヒール一本に勘定すると、百五十円まで伸ばしておかないと、百二十円では無理なところがあると考えていた。それを百二十円にしてしまつて、ああいう政令を出すということになると、法の実体というものはまつたく生かされない。自治庁は法律をこしらえました趣旨を現実によく合わすことをひとつ考えてもらつて、ただ税金をとることだけ考えて、あまりこまかいりくつをこねないようにしていただきたい。法をどうしてこしらえたかということを考えて、法の精神をぜひ生かしてもらいたいと思う。これをあまり調査とか研究とかいうようなことで——役人が調査を始めると三年くらいかかるのです。役人の調査はいつもそういうことになるから困るのです。そう調査とか研究とかいうことを言わないで、できるだけ法の精神を生かしていただくということをしてもらわないと、せつかく法律をこしらえても、実行両でまたいろいろと陳情があつたり、いろいろうるさい問題が起つたりして因りますので、あの政令を撤回できないとするならば、法律の精神はこうだということに、さらに解釈その他の面でひとつ府県知事に通牒を出してもらう。そうして法の精神にできるだけ沿うようにしてもらいたい。  さつき研究しておきたいと言つたからいいかもしれませんが、この機会にもう一つ自治庁に聞いておきたいことは、大体八〇%云々というのは、どういうわけでああいうことにしたのか。八〇%までがたとえば五十円であり、百円であるなら、それ以上のものは、あつてもそれは大衆食堂というように考えないのかどうか。私は、大衆食堂の定義は実際は非常にむずかしいと思うのです。むずかしいのだが、さつき言いましたように、のがれようとすればいくらでものがれられる。わけはない。だから、われわれが最初遊興飲食税の問題を考えたときには、大衆食堂と目されるものは、いわゆる座敷のないところ、だれか飲食しているということが自由にわかるということ、ごまかしのできないところで、こういうものはやはり大衆性を持つているのだ、大衆性を持たないものはそれ以上のものだというように、われわれは解釈することがいいのではないかというように考えたのですが、そういう法をこしらえたときの精神を十分汲んでもらいたいと思います。それで、研究すると言つているが、一体いつごろ実行に移すお考えなのか、その点を、もし明確になるならこの際明確にしておいていただきたい。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 関連して……。ただいまの問題は、門司さんは大体私たちの意見と同じようでありまして、たいへんけつこうなのでありますが、現在大体おしるこが五十円、すしが百円だといたしましても、われわれのような精神労働者はそれで満足するかもしれませんが、筋肉労働者諸君、それから食べ盛りの青少年等は、そのおしるこの中に入つているおもちが少し小さい、これを三倍ぐらいにしてくれればたいへん楽しいがなと思う。そういう場合、五十円がただちに六十円になつたり八十円になつたりするだろうと思うのですが、私の議論は、それくらいの喜びを青少年の大衆や労働大衆に与えて一体どこが悪いかというのです。現在すしが百円でどうも腹が一ぱいにならぬ、しかしながらまぐろがもう少し厚くて御飯がもう少し大きかつたら楽しいがなと労働者が思う、あるいは食べ盛りの青少年が思う、それだけの贈りものをして一体どこが悪いか。けさ私目が覚めたら子供が私より早く新聞に目を通して、うどんが二十円のやつが二十五円になつた、これはいけないなと子供が言つておりましたが、それくらい食べ盛りの子供、また労働者の方は食物には敏感であるのであります。上流階級や不生産階級がとんでもないぜいたくをしている中におきまして、青少年や労働者は非常に困つておる。そういうときに、こういう社会政策的な意図を含んだ国会の政策決定が、あたかも業者の運動からだけ左右された決定のように、業者の言い分というものだけ基準にしての御答弁ではないのでありますけれども、そういうことに若干心をとられながらお考えになつていただくことは、国会側としても非常に悲しいことなんです。どうも私は現在のわが国の政治におきましては、官僚組織というものが結局立法権を制限しておるという感を、この一両年非常に深くしているのでありますが、この立法機関と官僚組織というものがまつたく一つになつて、ものを考えるというところに来ないと、ほんとうにいい政治ができないのではないかと思う。そうして政策に関することはどこまでも国会の方にまかせる、そうして立法ができましたら、その趣旨の執行を官僚組織がやるという形でなければどうしてもいけないんじやないか。これは、この一両年、国会におきまして、私ばかりではなしに多くの者が考えておるところでありまして、そういうことにすることが、国家に尽す大きないい政策を熱望する官僚組織のためにもまたなるというふうに考えるのでございます。この問題は、あるいは教科書といい、あるいは喫茶店といい、問題は小さいように見えましても、非常に典型的なケースだと思うのでありまして、そういう意味で、そうした時代的背景、社会政策的背景というようなものに十分着眼されまして、政令を喜んでただちに改正されるようにしていただくことを希望し、またその御意思を承りたいのであります。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 いろいろ、きびしい御批判をいただいたのでありますが、先ほど来たびたび申し上げましたように、異論があるということはいささかも承知していなかつたのであります。もし御異論があるということがわかつておりましたならば、事前にさらに御意見を承つたであろうと思います。教科書の問題につきましては、われわれが教科書の実態をよく把握していなかつた、こういうことを率直に告白申し上げておるわけであります。しかし、根本には、遊興飲食税の適用にあたりまして喫茶店や大衆飲食店にまで課税をしている、またそういうことにせざるを得ないような財政の実態にある、ここに問題があるのではないかと思うのであります。従つてまた国会でたびたび御修正いただいおるわけなのでありますが、やはり遊興飲食税その他の問題も一緒でありまして総体的にもう一度見直して均衡的に課税をするように考えざるを得なくなつて来ているのではないか、こういう気持もいたすのであります。しかし飲食店なりあるいは喫茶店なりの課税が立法されております限りにおきましては、もちろんしばしばおつしやいますように、実態に即した運用にして行かなければなりません。しかしながら、課税技術の面も全然無視しろというようにおつしやるのも、少し言い過ぎじやないだろうかというふうに思うのでありまして、またあわせて考えて行かなければならないのではないか、こういう気持を持つているわけであります。従いまして、大衆性があるかないか、庶民性があるかないかということにつきましては、一応店で判断をさせていただきたい、こういうふうな考え方を持つておるわけであります。なお、店についての判断をいたします場合に、従来から一品の価格幾ら幾らのものが八割以上を占めておる、こういう一つの基準を設けておつたわけでありまして、これを今回も踏襲いたして参つておるわけであります。今初めて免税点の程度をその一品価格に置き直せばよろしいじやないかというお考えのあることを承知したのであります。しかし、これを甘味喫茶の例に、そのまま持つて行きました場合には、一品百円以下の甘味喫茶の店は、一応免税点の範囲内であるけれども、遊興飲食税を課することができないのだという性格にすることが、はたして妥当であるかどうかということにつきましては、私はやはり疑問を持つのであります。幾らにすればよろしいかということについては、問題はあろうかと思いますけれども、大衆喫茶の実態、私の承知しております範囲におきましては、この一品百円というものは高過ぎるのじやないか、こういう感じを持つわけであります。飲食店につきましてはおつしやる点はよくわかるのでありますが、すし屋さんはすししか売つておりません。その他の店におきましてはいろいろな種類のものを売つておるわけなのであります。すしにつきましては、先ほど申し上げましたように、一品であるか一皿であるか、一箇であるかといういろいろむずかしい問題もあるので、今の政令をそのままにいたしましても、実行上で、大体お考えになつております線と同じような運営ができるのではないかというふうに考えておるわけでありまして、その趣旨は通達で明確にしたいというふうに考えておるわけでございます。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 とにかく私の考えますのは、さつきのおしるこ一ぱい五十円と、それに入つているおもちが非常に小さい。これが二倍か三倍か四倍であつたならば、一ぱいで済むのじやないかという食い盛りの青少年や労働者の方に、それができるだけのことをわれわれは社会政策的にやつたつもりなんです。その最も最小限度の地方行政委員会の国会議員の方々の贈りものが、たまたま役所へ行くと、現状分析を精密にやつて、もちはこれぐらいの小さなもちでもいいんだ、おしるこのあずきや砂糖の分量はこれでもいいんだ、器はこれぐらい小さいので間に合う、ただそれだけの冷たい気持で左右されてしまうのがくやしい、問題はそこです。七十円、八十円くらいのおしるこを食べても、税金がつかないということがあつてもいいのではないかと私は思う。おすしでも今から二十年ぐらい前の東京のおすしというものは、蛇の目ずしとか何とかずしとか、なかなか大きなものだつたが、現在では非常に小さい。今栄養が足りないために勤労者、青少年が相次いで結核になつています。この際にもつと栄養の豊富なものをちよつとした金で食べられる——従来二百円分のものが今度は税金がつかなくて百円で食べられ、一回で足りるからというのでよけい食べることになれば、どれだけ国民栄養のためになるかもしれぬ。そういうふうに好意に解釈していただくことができないものかという点なんです。国会が社会政策的と思つて考えたことを生かすという方向の考え方の方が、現状分析でお前らはこれでいいんだという考え方よりも、尊い考え方でないかという点なんでございます。その点についての御見解をお聞きしたい。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 実は加藤さんの御意見を承わつておりまして私たちが政令を立案したときの気持とは何もかわつていないのではないかという気持がいたすのであります。問題は具体的な店舖のあり方の問題なりに帰着するだろうと思います。これらの政令は七月一日から施行になるのでありまして、その間にまだ一月ほどあるわけであります。もしその間におきまして、県の取扱いあるいは考え方等において、加藤さんが先ほど来おつしやつております行き方と食い違つた扱いがなされるということでありますならば、お教えをいただきたいし、また必要に応じまして政令の改正ということにならなければならないかもしれません。私はそうしないで済むのではないだろうかと思つているわけであります。問題は具体的な問題でございますので、今後なお御不満のような運営の結果が生れて来るということでありましたら、それらの問題としてお教えをいただけるものだろうと考えるわけであります。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 これはたいへんびつくりした御答弁でございまして政令はこういうふうに十分の八で制限し、百三十円を百円で制限し、百円を五十円で制限してそのままにしておいて、これについて具体的にどう働くか見る、こういうことは私はどうもとんでもない考え違いじやないかと思うのです。そういう行き力だと——日本の国の行政の歴史に、よく生活保護費なんかの限度の決定に、生活保護費をとつてもそれではやれない金額にしておいて、全国の一戸平均の保護費の額がそれの九割二分とか九割三分になる、そうすると、実際上生活保護費の全国平均はこれだけじやないか、だから予算はふやせないといつて、数十万戸の生活保護費の限度が上らなかつたことがありますが、ちようどそういうような種類の感じを与える。これは事が小さいけれども非常に大きな問題であると思うのでありますが、私の説明する精神は、どうあつても今日の官僚組織には御理解いただけないようでございますので、この次に法律をつくりますときには、政令に委任しないことにいたしまして、私の質問を終ります。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 ただいま加藤さんからいろいろ強調された気持、よくわかるのでありますが、ほかの部面でも同じようなことが起つておるのじやないか、と申しますのは、固定資産税の税率を今度一・六%から一・五%に下げたわけであります。ですから、率においては減税をした。ところが評価の方は相当上つております。そこで、最近の新聞によりますと、東京でもつて新年度の固定資産税を割当てたところが、猛烈な文句が出て来ておるということが書いてあります。これなどもやはり同じような例ではなかろうか。要するに、法律の上では税率を下げた、しかし実際は昨年よりも相当大幅の増税になつておる、そして国民の抗議を食つておるというふうなことで、これは今の問題と同じように残念に思うのです。ところでお伺いしたいのは、本年の地方税法がきまりまして、地方に指示をしてもう徴収にとりかかつておるという状況だろうと思うのでありますが、ただいまお話申し上げた東京のような例が、固定資産税ばかりでなくてほかの例でも各地に起つておるのじやないか、自治庁としては今申し上げたような反響が各地において起つておるということを知つておるのじやないかと思うのでありますが、それをお伺いしたい。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 固定資産税の問題につきまして、今年の評価額がどれくらいになり、あるいは固定資産税の収入見込額が税率引下げ後においてどういう数字になるかということは、資料として御提出申し上げて参つたつもりであります。この姿と異らない結果をもたらすだろうと思つておるわけであります。東京においていろいろ問題の起つておりますことも承知しておりますし、若干の市町村にそういう問題もございます。昨年も実は特に宅地あるいは家屋につきましての評価を引上げましたので、市町村においていろいろ問題があつたようであります。しかし、現実に宅地が高騰して来た、あるいはまた建築費が相当高騰して来たというふうな関係から評価を上げて参つて来ておりますので、今回は税率の引下げをあわせて行うという措置をとつたのであります。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 その新聞にも、このような税額では、絶対納めないということを納税義務者の方で事務所に言つて帰つたということも書いてありましたが、この不景気の際に、このように固定資産税とか税金はどんどん上げられるということでは、納めないというように国民一般の納税意識、納税の熱意というものが減退するのじやないか、かように考えるわけです。先般もこの委員会に大蔵省の政務次官がおいでになつて、今年の地方税などにおいても徴税の成績は下るのじやないかということを憂慮しておつたのであります。本年度の急激に低下しておる経済活動——不況等の形勢とも考えまして、そのように税金の上ることが一般の納税思想に影響して、徴税成績が非常に悪くなるのじやないかと思うのでありますが、自治庁としてはどのようなお見込みを立てておられるのかお伺いしたい。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 固定資産の評価の面につきましては、総体的には引上つております。引上げまする機会にまた同時に均衡化も行われておりますので、その面においては一部にはいい結果をもたらしている点もあろうと思うわけで、ございまして、総体的には御指摘になりましたような点が多いだろうと思います。もともと所有しおりまする財産の価額というものが、その年の租税支払い能力といいますか、所得を表現しておるものじやありませんので、固定資産税の額のふえました場合には、税の性質からいいまして、かなり無理を伴う面が多いということをおそれた次第でございます。ただ、しかしながらインフレ後の経営の安定あるいはまたそれに即した評価というようなものが、まだ軌道に乗つておりませんで、順次是正しつつある際でありまするので、これはやむを得ないのではないかというふうに思つております。全体的に景気が下降しておるわけでありますけれども、地方税全体としてはわれわれが予想しました程度の収入を上げることは可能だろうというふうに、今日は考えております。

大矢省三日本社会党(右)

○大矢委員 私はあとから来てよくわからないのですが、政令の問題が出ておるようですが、こういうことはどうですか。具体的に、大阪では御承知であろうが、百円か百二十円のものを店頭で買うと、——新聞を見ると、法律は百二十円まではとらないということになつておる。ところが受取りをもらつてくれということがどこの店にも書いてある。これは遊興飲食税は、業者が払うのかお客が払うのか、そのときに一二〇%というのは、最高か最低か知りませんが、百二十円の場合、これは政令からいつて税金をもらう。そのときに一体どう答えられるか。新聞はうそだ、法律はそんな法律はない。政令が法律より優先するんだ。だから八十円からとりますとか、百円からとりますというのですが、実際問題としてこれはどういう根拠によるのか。これは握りなら五つ食つたか、十くつたかわからない。ところがちやんと店頭に行つて買う。こういうときには一体政令をどう解釈するか。税金をとる方の一つの内輪の基準というのなら別だが、ちやんと法律で百三十円まではよろしいと規定してあるから、それにとるということになると問題になつて来る。一体政令だ政令だというようなことを言つて、もしかりに具体的に、それなら受取りをくれ、百円のものを買うから受取りをくれといつて受取りを持つて行つたら、自治庁は一体どうするか。そういう具体的な問題はどうなるか、その点をひとつ伺つておきたい。われわれ聞かれても、そうですか、それならわかりますというような、説明のできるようにしてもらえないと困る。あなた方は役所でそういう政令だけを出しつぱなしで、地方のトラブルというか、納得の行かぬことは、まあまあということで、答弁しておつてもぐあいが悪いから、先ほど門司君の言われたように、いつ、ごろから改めるかと言つても、研究します、研究しますと、こう言つておる。それではここで決定した場合日にはただちに政令をやめますか、この点をひとつ伺つておきたい。どうしても研究する研究すると言うなら、あなたが一人できめたわけじやなかろうから、今度再意思決定と申しますか、法律に基いて何か決定でもしなければならない。それでいつ、ごろそれをやられるか、私の今言つたような具体的な問題についてそれを特にどういう説明なりをするかということです。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 大矢さんが今おつしやいました問題は、政令の規定の問題とは直接の関係がないのではないかというふうに思います。地方税法の改正案を審議しております際に、大矢さんから、店頭販売の部分や、仕出し課税を考えておるのは行き過ぎじやないかというお話がありました。私も同じような考えを持つておりますから、よく考えさせていただき」たいということを申し上げたと思つております。先般地方税法の運営に関しまする通遠を出したわけでありまして、その際に店頭販売に課さないようにしてもらいたい。さらにまた仕出し課税につきましても、それが家庭で行われ、あるいは家庭の延長とも見るべきピクニックなんかに持つて行く、あるいは学校の記念行事に持つて行く、そういう場合には課税しないようにしてもらいたいという方針を示したわけであります。おそらく漸次この方向に運営がなされて行くだろうというように考えております。     〔門司委員「いつごろ改めるのか」と呼ぶ〕

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 先ほど申し上げましたように、事業税の問題につきましては政令を改めたいというふうに考えております。その他の問題につきましては、なおいろいろ検討した結果で結論を得たいと思つておりますが、大体今月一ぱいに政令を改正したいというふうに思つております。先ほど来たびたびお話になりました点につきましては、私の今までお答えいたしましたところで考え方は、御了解を願つておきたいと思います。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 先ほど本年度の徴税というものは大丈夫だろう、こういうお話でしたが、相当な摩擦が起り、地方団体においては、本年度の地方税の徴収は昨年より以上に相当困難するだろうということは常識的に考えられるわけです。ところで二十八年度の徴税の成績というものは、大体おわかりになつておると思いますから、今わからなければひとつ資料としてお出しを願いたいと思いますが、わかつておりますかどうですか。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 府県の分につきましては、毎月々々の状況がわかつておるわけでございます。ただ二十八年度全体ということになりますと、五月三十一日が出納検査の期限でございますので、まだ市町村につきましてはわからないとお答えいたさざるを得ないと黒います。もし府県の分で最近のものでもわかつておればということでございますならば、資料としてお出しいたしたいと思います。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 さつきの奥野君の答弁だが、今言つたことで大体政府の意向といいますか、奥野君の意見は、申し上げた通りだというのだけれども、それが困るというのだ。奥野君の意見はわれわれの言つたことを了承しておるかどうかということだ。自分の言つたことだけこつちに了承してくれというのかどうか。委員会の意見を了承したのか、君の意見を了承してくれというのか、どつちか。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 これも門司さんに前にたびたびお話したのでありますが、政令でありますので、国会閉会中でありましても閣議決定ができるならばいつでも直せる。絶えずいろいろお教えをいただきまして、実態に即したいい方法がありますれば、その都度政令は改正して行つていいのではないか、こういうふうに申し上げたつもりであります。さしあたり施行令を改正するといたしますならば、また改正いたしたいと考えておる部分もあるわけでありますが、それは六月末をめどに改正したいということを申し上げたわけであります。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 その問題はそれでいいとして、あとの問題で、今の北山君の意見の通りでありますが、地方財政全体をずつと見て来ると——これは奥野君に聞くよりもむしろ私は大臣に聞きたいと思うのだが、自治庁は一体地方財政というものをどう考えておるかということです。これは今度の国会を通じて私は考えたことだが、今度の二十九年度の地方財政ぐらいめちやくちやな財政はないのであつてこういう状態で自治庁がこれを是認するということになるならば、来年度の地方財政なんか考えられない。私はこの自治庁のものの考え方を財政面から見て、はつきり聞いておきたいと思うことは、要するに自治庁はその与えられておる事業内容というものを一体どの辺まで見られておるかということだ。今の平衡交付金がかわつて交付税となつても、その本質はちつともかわらぬのであります。しかも交付税ということになつて、実際は平衡交付金とちつともかわらぬということになると、これは非常に大きな法律上のごまかしであつて、少くとも税であるということならば、義務が生ずるのであつて、国に義務をしよわせておることである。交付金の場合は、交付をする義務はあるかもしれないが、それの実態というものについては、政府の予算の都合であるいは伸縮ができるかもしれない。しかし交付税という名前をつけた以上は、これはやはり地方財政を確保する一つのめどがここに必要だと思う。それが来年度から百分の二十から百分の二十二には修正されたが、基本のものの考え方として、地方の今日要求しておるいろいろな仕事、たとえて言うならば、入湯税をなくするには一体どのくらいの費用がいるのか、あるいは道路にしても、建設省の五箇年計画は別として、今日の地方の財政でやり得る道路の整備をしようとするならば、大体どのくらいの金がかかるか、あるいは上下水を一応完成するというまでは行かなくても、やり得る範囲、またなさなければならない範囲までこれを実行するとすれば、大体都市財政はどのくらいいるかというような面の目安の立つた考え方を、自治庁としては財政上持つているかどうか。もしそういうものがあるとするならば、それをひとつ示してもらいたい。もしそれがないとするならば、自治庁の行き方は行き当りばつたりで、自治庁というものはあつてもなくてもいいようなものである。だからそういう計画があるかないかということをあなたのところでわかるなら、ひとつこの機会にはつきりしてもらいたい。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 門司さんのお話になりましたことは、まつたくごもつともなことだと思つております。実は昨年でありましたか一昨年でありましたか、道路の整備のために一体どれくらい金がかかるか、あるいは学校建築の不足坪数を解消するためには、どのくらい金がかかるかというような総体的な計算をいたしたことがございます。しかしながら今日の財政状況では、こういうふうな問題を考えて行つても、なかなか容易ならない問題であるということで、案は案として持つておるのでありますが、結局それを基礎にしての問題の進め方ができませんので、やむを得ず過去の実績を基礎にしての財政計画しか立てて参つていないのが実情でございます。今おつしやいましたことにつきましては財政部の方にも連絡いたしまして、できる限りそういう資料を出すように話合いをいたしたいと思います。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 この点がいろいろ論議の中心にならなければ地方の自治体はやつて行けぬと私は思う。今の政府の考え方というものは——あなたに小言を言うわけではありません。きようはここに大臣に出て来てもらいたいと思つたのですが、自治庁のものの考え方というか、あるいは政府のものの考え方は、昔の市町村制あるいは府県制のときと同じように考えておる。地方はあてがわれた事務だけを遂行すればいい、それが自治だというものの考え方をしているのではないかと思う。そうでなくて、権限その他を地方にまかせた以上は、やはりそれについてはその権限を行使し得るような、またその権限に属した仕事が住民の負託にこたえ得るような財政計画を立てなければならぬと私は思う。従つて今までの実績でなくして、市町村にしても府県にしても事業分量というものを一応きめて、その一つの目的に近づくためには、どれだけの財政膨脹が必要であるかということである。今の自治庁のものの考え方、あるいは大蔵省のものの考え方も同じことでありますが、ただ現在の事業分量だけを考えて、ちつとも伸びを見ておらない。これではいつまでたつても伸びて行こうとする市町村の財政上の均衡がとれるはずがないのです。今度改められて交付税という名前がついた以上は、やはりそういうものを総合して、そうして従来の交付税のように足らないところだけは、おれのところで出してやろうというのではなくて、税という名前をつけた以上は、その性格が非常に大きくかわらなければならないと思つておつたのだが、今度の国会ではその性格がちつともかわつておらない。私はこの点にかなり大きな不満を持つのであるが、今の奥野君のものの考え方がそのままだとするならば、自治庁ではぜひひとつ早い機会にそういうプランを立ててもらいたい。  ここで注文しておきたいと思いますことは、去年の十月に出されたいわゆる二十七年度の各省事業計画の予定表というものがあるのでありますが、二十八年度あるいは二十九年度で、もし各省の間で考えられたそういう案があるとするなら、ひとつそれを総合的にまとめて、至急出してもらいたいと私は考えます。いわゆる文部省の二部教授解消にどのくらい費用がいるか、あるいは老朽校舎を改築するのにどのくらいの費用がいるか、あるいは積雪寒冷地帯における校堂を建てるのにどのくらいの金がいるか、これは総合的の問題です。それから道路の整備にどのくらいいるか、あるいは土下水にどのくらいいるかというように、一々地方の行政面から地方の自治体が行わなければならない仕事全体を通じて、大体五箇年計画あるいは十箇年計画でこれを完成するとすれば、どのくらいのものが必要かというおよその目安を、自治庁としてひとつぜひ立てておいてもらいたい。各省の総合計画をひとつまとめて、できるだけ早い機会に表にしてでも何でも出してもらいたいと思う。

奥野誠亮自治庁税務部長

○奥野政府委員 お示しの資料を早急に出すように連絡をいたしたいと思います。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員長代理 それでは今問題になつておる事業税関係はこれを改正する、遊興飲食税については、今までの論議の趣旨を体してその方向に向つて六月中に結論を出す、これでよろしいですね。  本日はこれをもつて散会いたします。     午後一時五分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗