地方行政委員会 第28号
- 発言数
- 43 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1954/03/11
会議録
○中井委員長 これより会議を開きます。 昨日に引続き地方税法の一部を改正する法律案を議題として質疑を行います。大矢省三君。
○大矢委員 今度の地方税法の改正について、シヤウプ勧告を基礎とした前の税法を、今度は独立した日本の特定の方針のもとにこれを改正した、こういう説明でありますが、私は建前としてはあれがいいのではないかと思うのです。しかしいろいろ個々の問題については、どの税がどこに行くかということも異論があると思いますが、今度のこの改正をずつと一覧いたしまして、しばしば大臣は自治体の市町村を強化するんだ、こう言つているが、逆に府県の財源を強化して——説明その他いろいろの従来の意見よりは反対の様相を呈していると私は思うのです。特に今度の政府の改正、それから移管等を見ますと、なるほど一部には私ども要望した点もありますけれども、ほとんど大半というのは組みかえをやつた、たとえば市町村税の一部を県にまわすとか、府県のを今度はやはり国家に移管する、その結果は結局はまわりまわつて一般住民の負担にしわ寄せをされて行くので、ほんとうの改正の根本的のものに触れていないように私は思うのですが、これはどうしてこういうことになつたか、先ほど申しましたように、市町村の財源を特に府県にまわす、府県の方を国に移譲して、結局はいろいろな関係上まわりまわつてまた元にもどる、ねこの目のかわるように、毎年この税法をこういうふうにかわらせるということは、地方にとつては非常な迷惑である。徴収の上にも非常な不便を感ずる。これについて何か大きな理由があつたのでしようか。私はこの説明書を読んで入てもどうしても理解することができないのです、この機会に御説明を願いたいと思います。
○塚田国務大臣 国の場合と違いまして、自治団体の場合には府県と市町村というものがあり、それから府県も市町村もそれぞれまた規模が違い、またその住民の構成内容も違いますので、一つの税法というもの、もしくは一つの財政制度というものを頭に置いて、どの団体にも一律にうまく行くというようなものはなかなか見当りにくいのであります。そこで今度のこの改正では、全体としてどういう構想で改正を考えたかと申しますと、全体として、つまり自治団体全体としては、国から依存の度をなるべく少くする、ということは独自の財源をなるべく多くするという考え方が一つの大きなねらいであつて、それから次に考えられるいろいろな制度を総合して、団体間の偏在をなるべく是正をして行くということが、もう一つの大きなねらいであつたわけであります。そこでそういう大きなねらいでもつて大体の調整までしたのでありますが、ただ府県と市町村の間に、市町村からとつて府県に持つて行つた部分というものがあるということは確かにそうでありますけれども、しかしその場合にも市町村がそれによつて非常に苦しい立場に追い込まれるということにはなつておらないはずでありまして、ただ今までのシヤウプ勧告に基いた税制が、かなり府県に厳しくなつておりましたものでありますから、府県はその全体がゆるんで来たというわく内においては比較的よけいに、市町村の方はそれに比較いたしましては大体今までくらいの線を維持して行くという考え方を頭に置きまして、あるものはとる、それにかわるものはやる、そうしてそういうことを頭に置いて新しい制度のもとにおいて市町村の財政需要がどういうものかということを、さらに勘案して、足らない分は交付税で調整をして行くという考え方になつておるはずでありまして、個個の団体について配分の先々まで御検討くださるならば、大体御了承願えるのではないか、こういうように考えておるわけであります。
○大矢委員 偏在を是正するのだ、こういうような説明でありますが、これはもともと府県というものは八割までが国の仕事をやる、そういうことが実際上そうでありますし、説明にもありますが、そういうことになりますと、府県に対しての国が実際に行わしめておることについては国みずからが当然負担すべきである、それを単にどうも偏在しておる、府県の方に非常に少いからということで現実にあるものをそうする。しからば今日まで府県にあつたものを、今度は逆に国家にこれを移管した、特に入場税のごときはきわめて大きな財源であります。これらのものもここで取上げて、そうしてまた今度はそれの一つのかわり財源としてタバコ消費税なんかをやる。タバコ消費税も、実は専売公社の特別会計からそれだけ出すというのでなくして、聞くところによりますと、またピースなども値上げする。それではピースを値上げして結局だれが負担するかというと、一般国民の負担であります。それを今度は逆に地方にまわす。その率はどうなるか私はよく知りませんが、そういう煩雑なことを一体どうしてするのか。私は大都市と小都市あるいは市町村と府県、特に大都市を持つた府県との間に不均衡があるということはよくわかる。しかしそのために私は平衡交付金制度というものがあるのではないかと思う。たとえば入場税にしても、特別な大都市としてはいい財源と言いますが、それだけにまた取締り上あるいは、道路、施設いろいろな衛生にそれだけ金がいるのです。そういうことであるから、現に同じ住民であつても均等割税が六百円もかかり、一方では三百円でもいいというふうになる。そういう特殊な施設なりそういうものが必要だから、とるのです。ところが入場税が偏在しているから、それを取上げて公平にやるのだと言う。しかしその明いた穴はどうするかということについての具体的な説明を私どもは聞かないのです。これは、一例を申し上げますと、二、三日前の新聞に載つておつたが、大阪のごときは、二十八億円の入場税が今度の人口割による配分によつて八億円になつた。一体二十億円の穴はどうして埋めるのか。すでに予算も組んでおる。あるいは予算はこの法律か決定して後に改めるかどうか知りませんけれども、そういうふうなことから、非常に特殊な大都市を控えた府県が、今日まで必要に迫られているようなこともできなくなるのじやないかということを考えるのですが、そういうことに対しては、いや、実質上かわらない、そのためにこういうものが人口割で配分になつて、その財源はこれこれに求めるから、そういうことはないという点があるのか、具体的な説明かあれば、伺いたいと思います。
○奧野政府委員 この制度改正によつて道府県と市町村の財源配分額はどうなるか、あるいは入場税を国に移管する場合に、たとえば大阪のような場合はどうなるか、こういう二つの点について申し上げたいと思います。 今度の制度改正によりまして、お手元に資料を差上げましたように、六百二十四億円税収入がふえる。その内訳は、府県分が三百八十八億一千三百万円、市町村分は二百三十五億七千八百万円であります。いかにも府県を特に有利にして改正しているように見えるわけであります。しかしながら、他面府県は、警察制度が改正されました場合には、事務負担といたしまして二百九十四億六千百万円だけ増加して参りますので、」の分を差引きますと、前年度よりふえます分が九十三億五千二百万円であります。半面市町村の方では、増収は二百三十五億七千八百万円でありますが、警察費で負担減になつて参りますものが二百十億七千九百万円であります。従いまして純増は両者合せまして四百四十六億五千七百万円ということになります。 第二に大阪府の入場税収入は相当多額であつた、これが人口按分で、入場税の譲与税をもらつただけでは非常な減収になるのではないか、まさにその通りでございます。しかしながら半面大阪府に対してタバコ消費税の参りますのが八億二千百万円、不動産取得税が四億九千二百万円、府県民税が十六億三千六百万円、揮発油譲与税が六億三千万円というふうになつておるわけでありまして、総体としてそう財政を破綻に陥れるような御懸念はないのではなかろうかというふうに考えております。もちろん入場税を置いた方が望ましいのでありますけれども、全体的、普遍的に財源をわけますために、やむを得ずこういう措置をとつておるわけであります。
○大矢委員 きのうの質疑応答の中で、町村で府県の均等割税をとつて、これを事務的に移譲することは困る、町村に対して一層事務的な重荷を課する結果にならぬという質問がありましたが、市町村でとつて、これを府県に渡すということでありますならば、徴税人員なんかも従来通りいるんですから、いいと思うんです。この府県の方で入場税をとつて、国に納めるという徴税方法も、従来通り府県でやつて、それを国に納めるということの取扱いができるものかどうか。これは大蔵省と交渉しなければならぬと思いますが、現在府県の徴税の人たちは、従来通りおるのだし、しかも実態を把握しているのだから、ちようど市町村で均等割税をとつて、府県に納めるのと同じ意味で、今度は府県がこれをとつて、国に納める、こういうことにすれば、一割、約十何億円ですか、それだけは助かつて来る。そういう取扱いはどつちにしても一緒ではないかと思うので、国においてなさなければならない人がそれだけ余つて来るという結果になりますから、先ほど申しましたように、府県の均等割税を町村が集めるのと同じように、今度は国の財源を今まで通り府県がとつて、国に納める、こういう取扱いはできないものか。国税、府県税、さらにまた市町村民税という三通りの事務所を置くことは非常に不経済である。私がしばしばこの問題を申しますように、できるだけ納める者の立場を考えて、分納もできれば、そういうふうに直接取扱つている地方に、しかも一木にしてまかした方がいいのではないか。その配分だけはちやんと法律に基いて規定してやれば、人員なり手数その他非常に省けるのではないか。これは国の方針として、今度は行政簡素化あるいは人員整理ということをしきりに言つておるのでありますから、この機会に徴税方法もこういうように簡素化して、もつと納税者の立場に立つて、そういうことをする必要があるのではないか。従つて単に今度の入場税だけでなしに、今まで通りあつたものは府県で集めて、それから国に納めるというような徴税方法を技術上において交渉したことがあるか、考えたことがあるか、お聞かせ願いたいと思います。
○鈴木(俊)政府委員 入場税を国税に移管するが、徴収は、従来通りの徴収人員があるんだから、府県でするようにしたらどうかという御意見のようでございますが、なるほど入場税の徴収の経験を持つておりますものを、その徴収の衝に当てるということだけを考えますれば、確かに円滑に行く点があろうかと思いますけれども、入場税を譲与税として使うという建前になりますれば、結局、かりに大阪府の入場税の係の者が一生懸命とりましても、結局それは全体に配分される、こういうことになりますから、やはり徴税の意欲というものを盛り上げる点においてどうであろりかというふうに思うのであります。やはり建前がさようなことで、一応国税ということになりますならば、今の段階としましては国の徴収機関がとるということが、やはり一つの建前じやないかと思うのであります。反面また府県といたしましては不動産取得税でありますとか、あるいは道府県民税についても若干の徴収の義務がありますし、その他新しい税が加わつて来たわけでございますから、府県の徴収機構全体としてはやはりさようなものを他に配置転換をして使う、こういうようなことになりますので、従つて特に現在の入場税の徴収に従事しております人員をそのまま必要なものとして処理するということにもならないだろうと思うのであります。
○大矢委員 その府県民税を市町村が集めて、その取扱いだけはさして、国に今度移管された従来持つておつた入場税をどうして地方が集めないのか。それから私は実際問題としてそれだけの人が国に多くいりますから、現に府県にあるそれらの徴税吏員というものはどうするか、ただちに問題になつて来る。従つて府県民税を市町村がとる。それはさておいて今度国税に移管した入場税は府県が扱つてはいかぬというりくつがどうも成り立たぬように思う。それは何か非常に支障があつて、どうもうまく行かないという具体的な理由があつたらお話願いたいのであります。
○鈴木(俊)政府委員 先ほども申し上げましたように、入場税は今回国が徴収する、こういう建前にしておるわけでございますが、そのうち一割を国にとめおくというのは、なるほど徴税者の問題もございますけれども、やはり全額を全部地方に配分するということになりますと、国の徴収機関としてもそこに徴税の上での熱意が盛り上がることが少いのではないか。それと同じように地方におきましても大阪府がとりましたものが結局一旦みな国に行つて、あとは人口割で配分されるということになりますと、一生懸命徴収したものが、みんな自分の団体の税収になるということと比較いたしまして、どうしてもそこに若干の徴税意欲の冷却ということがあろうと思うのであります。そういうことも一面ございますし、建前としてとにかく地方に配分されるものではございますが国税でありますから、やはりこれは、現在国税を地方がとつておるという態勢は一般的にはないわけでございますから、そういう異例な措置は考えなかつたということでございます。
○大矢委員 大臣のこの間からの答弁で、不合理なものは徐々に直して行くということは当然なことでありますが、毎年々々この委員会で実に不合理な税制がたくさんある。速記録をよくこらんになつたらわかりますが、それが必ず考慮しますと言つておきながらも、その翌年にはちつともそれらに改正、是正の点が現われない。きのうなんか大石さんからやかましく言われている。ただちにこれを相談して、と言つているが、あの問題は絶えず繰返されておる。私は特に小委員会で修正になると思いますが、遊興にあらざる飲食費であります。これらのごときも毎年やかましく言われている。あの飲食税のできた沿革というものは、一切のものが非常に不自由で配給制度であつた。だからしてあの当時はやむを得ないかもしれませんが、もう今日では自由販売で、配給でも何でもない。従つてそれは改正すべき多くの点がある。しかもそれが行政措置で、法律をかえなくてもこの点は入る、入らぬという解釈違いである。自治庁が通達一つでかえられるものを、何でもとつたらいいという考え方で、どうしても依然として改めない。これは地方でも迷惑している。通牒があるからその府県だけではかつてな取扱いができぬ。そういう法律の解釈を、時代がもうかわつているのですから——これは具体的に申しますと、かりに魚なんか配給があつたとき、その配給を特別に受けているもので、それを出前をする仕出しに対しては飲食税をかける。ところが今は自由なんです。だから魚屋がちやんと料理して仕出しをしたところで、そこには飲食税はかからない。仕出し屋専門にやつておるから、それには飲食税がかかる。それをまた宿屋であるとか、料理屋へ持つて行つて、またそこでかけられる。二重にかけている。これは個々の問題でありますから、そのときにまたもつと詳しい話をしますけれども、そういつた、だれが見ても不合理なことがわかることを、これは考えます、改めますと言つていながら、翌年やはりそのままになつておる。たとえば弁当あるいは飯屋のごときものもあの当時と大分事情が違う。そこでこれは当然飲食税として除外し得るようなものも、同じ店頭において食べるものでも、それが日常外食しているもの、たとえばすし屋なんかそうですが、すしの加工なんかでも、あれは店にちつとも入らぬ、軒先でちやんと加工して持つて帰るのにも飲食税がかかるというならば、まことに不合理なことで、こういうことはただ通牒でこれこれのものはそれに入つていないんだという解釈一つでどうでも改められる。それをいいかげんにしておく。沿革から行きましてすでに自由になつておる。しかもそういうりくつの合わぬ、納得しないものを強制してとるというようなことは、毎年繰返されておることたから、それはひとつ何とか通達、あるいは法律をかえなければならないならば、細目的にこれこれというよう振出して、あなたの方の通達一本でできるものを、依然として不合理なことが続けられて行く。これをどうして改めることができないのか、またやる意思がないのか。同じことを繰返すのはあなたたちも迷惑だろうし、こつちもかなわないから、この点について改められないなら、その理由をこの機会に御説明願いたいと思います。
○塚田国務大臣 いろいろ御指摘をいただいて大いに検討しなければならぬ部分がたくさんあるのだろうと思います。具体的によくお聞かせ願つて、理由のあるものは早急に直させるようにいたしたいと思います。
○奧野政府委員 ただいまの大矢さんのお話まことにもつともなことだと拝聴いたします。経済情勢がいろいろかわつて参つておりますので、行政運営あるいは行政指導の面でも並行して直して行かなければならない問題、これをお気づきになつて御指摘いただいたのであろうと思います。昨日もお話がありましたけれども、われわれも早急にこの問題を積極的に改善して行きたいと思います。料理屋営業、旅館営業が常態でなかつた場合にやむを得ずとつたものを、昔ながらに継続して行きますことは、おつしやる通り無理であろうと思います。もつばら指導面で是正して行ける問題であろうと思います。従つてこれは積極的に取上げてやつて参りたいと思います。
○大矢委員 自動車税、ガソリン税その他いろいろありますが、それはまたそのときにお聞きしますから、これをもつて私の質問を打切りします。
○中井委員長 石村君。
○石村委員 最初に遊興飲食税のことについて簡単に伺たいと思いますが、遊興飲食税は遊興した者、飲食した者、あるいはとまつた者が納税義務者ということに法律上はなつていると思う。しかし実際とられている現状は、そうした性格がかわつて、東京なんかはどうか知りませんが、私の方の県なんかは料理屋、あるいは旅館に対して県税事務所の方からこの市ではこれだけの金額を上げるんだというので割当て来て、そうして旅館組合だとか、料理屋組合だとかと相談をして、どこのうちに幾ら出せというように、一種の事業税というような形にかわつて来ておると思うのですが、そうした事実をどう見ておいでになるか、お聞かせ願いたい。
○奧野政府委員 お話のようなことは、税制の上から考えました場合に、まことに不合理なことだと思つております。ただ、御承知のように、遊興飲食税が地方税になりました際に、たまたま料理飲食営業の禁止措置がとられまして、従つてまた遊興飲食税を徴收するということは、料理飲食業者が違反行為をやつておる、罪に触れる行為をやつている、こういう形になつたものでありますので、遊興飲食税の運営が、非常に困難な事態にあつたわけであります。しかも税率が当時なお非常に高かつたのでありまして、両方の面から行政の円滑化を非常に阻害して参つたように思います。これを軌道に乗せますために、やむを得ず今おつしやいましたような措置をとつて参りましたのが、全体的な傾向じやなかつたろうかというふうに思つております。幸いにして料理飲食営業というものもだんだん常態に復して参りましたし、また税率の軽減も行われて参りましたので、一面には料理飲食営業関係の人たちの積極的な協力を求め、あるいはまた他面においては、そういうような不均衡を税務当局において是正しながら実績課税の方に努力をし、またそういう方向に向つている面が、相当多くなつて来ているというふうに思つております。こういうお考えのありますところを体して、なお一層そういう方向に努力して参りたいと思つております。
○石村委員 ただいまの問題は、税目別の審議の場合にさらに触れて行きたいと思うのですが、次に塚田国務大臣にお伺いします。この財政計画の御説明の要旨の中に、地方財政窮乏の素因となつている原因を剔抉し、というふうに非常にむずかしく書いておいでになりますが、この地方財政窮乏の素因か原因かしりませんが、そうしたものとお考えになるのは、前の方で御説明の算入漏れあるいは算入不足、こういうことになつているのは、この二十九年度では百四十九億ですか、あの金額をさしておいでになるのでしようか。
○塚田国務大臣 大体御指摘の通りの考え方でおるわけでございますが、今の地方財政があちらも赤字だ、こちらも赤字だといわれるのは、原因としては一つはやはり財政計画の全体の規模が小さ過ぎたということは、当然計上すべきもので計上されなかつたもののあつたことが原因であつたと思うわけです。従つてその面は今度はできるだけの努力で是正をした、ということになるわけです。しかしもう一つ考えられますのは、地方財政の窮乏ということの意味が個々の団体の中に赤字のものがあるということになつておるわけてありまして、全部が全部赤字だということではないわけでありますから、今までの制度の上で全体の間の配分の調整がうまく行かなかつた面もあるのではないか、こういう二とも一つの地方財政の窮乏の原因に考えられるわけでありますから、その画は偏在を是正するという考え方をとつておるわけであります。もう一つ私どもとして考えられますことは、やはり地方団体自体の中にも原因があるのではないかと考えられますので、そういう面は、われわれの立場からは大いに指導勧告をして直していただく。また地方団体の立場としては国の今日の緊縮政策とあわせて、なるべく財政規模をつめていただくという考え方でぜひ直して行きたい、こういう考え方をいたしているわけであります。
○石村委員 いずれにいたしましても、算入漏れあるいは算入不足となつておる二十九年度の百四十九億、これが地方財政窮乏の、赤字の一つの原因であるということはお認めになつておるのだと思いますが、二十九年度で百四十九億というのは、二十八年度あるいは一十七年度——いつかの御説明にこうした算入漏れや算入不足となつた原因は、二十五年度の実際の決算によつて、その後ずるずると立てて来たから、こうした算入漏れあるいは算入不足が出たのだという御説明だつたと思いますが、二十六年度以降、こうした算人漏れあるいは算入下定というものは、幾らの金額に達しておりますか。
○塚田国務大臣 今想像されます二十八年度の地方団体の赤字の累計というものは、先般も何かの機会に申し上げたのでありますが、まだ確定した数字になつておりませんけれども、大体三百六十億前後ということに相なるわけであります。大体、財政というものの本来の行き方からすれば、この数字が御指摘のように、二十六年度以降のものがずつと累積して出て来た結果であるとお考え願つたらいいのではないかと思つております。
○石村委員 そういたしますと、結局赤字の三百六十億とかいうものは、責任はやはり政府にある、こういう算入漏れあるいは算入不足をしたというのは、政府の責任であるということも言えるのではないかと思うのですが、いかがお考えですか。
○塚田国務大臣 これは先ほども申し上げましたように、地方財政の赤字というものは、全部が一律に同じ率で赤字を出しておるわけではないのでありまして、個々の団体が出した赤字の累積の統計が、そういうぐあいになつておるということなのでありますから、必ずしもその全額が国の責任であるということではないと私どもも考えておるわけであります。しかし一部分は確かに財政規模の調整が十分でなかつたという意味いおいて、われわれの責任に帰する部分もあり得る、こういう考え方をいたしております、
○石村委員 金額的に三百六十億が全部算入漏れの結果だということには行かないと思いますし、また算入漏れによる赤字が起つても、地方団体が努力して、赤字にしなかつたということもありましよう。いずれにいたしましてもこうした算入漏れ、算入不足という政府の責任によつて起つて来ておる赤字に対して、政府としてただちに何らかの処置をおとりになるのが当然だと思うのですが、どういう処置をお考えになつておいでになりますか、
○塚田国務大臣 その点は、問題になつております地方団体の再建整備の計画によつて、できるだけめんどうを見なければならない、こういう考え方をいたしておるわけであります。
○石村委員 その再建整備の政府の御腹案と申しますか、案がすでに出るのなら、どうした案をお出しになりますか。お漏らしを願いたいと思います。
○塚田国務大臣 再建整備の構想は、委員会において熱心にお持ちになつておるのであり、われわれもその構想に従つて、少くとも二十九年度においては、二百億前後の政府資金を起債の形において地方団体にまわしたいという考え方をしておつたのでありますが、作目も御説明申し上げましたような、国全体の財政資金の事情、あわせて、ことしの制度改革によつて違つた形というものが出て来るであろうから、それを見届けてからというような考え方もいたしまして、今のところまだ実現はいたしておりませんが、考え方としてはその構想を依然として持ち続けておるわけであります。
○石村委員 そうすると二十九年度中に何らかの秦をお出しになる、こう期待していいのですか。委員会としてももちろん検討するでありましよう。政府としてこれは当然責任上おやりになることだと思うのです。国の財政問題もありましようが、いろいろお考えになつておるところを、二十九年度中に何らか具体化する御意思があるのですか、どうですか
○塚田国務大臣 この点も昨日の御質問に関連して若干お答えを申し上げたのでありますが、何にいたしましてもただわくだけこしらえればいいのでなくて、政府資金というものの裏つけを持たないと、この場合には目的が達せられないように考えられますので、やはりどうしても資金の伸びというものを見なくてはいけない、簡保の引上げや、郵便貯蓄の増強というものをやつておりますけれども、昨日も申し上げたように、十分な資金の増加というものは、なかなか見通しがたい情勢にある、従つて私どもの考え方としては、何がしかでもそういう資金にゆとりができたときにこの目的、つまり地方財政再建整備の目的にも、できるだけよけいまわしたいという考え方は持つておりますけれども、これは国全体の財政計画と関連してでなければ結論が出ませんので、今の段階では、今年中にどれだけのものを地方財政にまわすというようには、まだお答えいたしかねる状態であります。
○北山委員 ちよつと関連して。地方財政の窮状あるいは赤字の問題につきましては、この委員会で再々塚田長官の御意見を伺つておるわけであります。長官の御意見は、この問題に限らず時時刻々に相当変遷を見せておるようでございますが、ただ一点かわらないのは、地方財政の赤字に対して、その原因が政府の側にあるというよりも、むしろ地方一体の内部にあるというお考えを持つておられること、それからまた、先ほどのお言葉でもわかります通りに、その赤字は普遍的なものでない、やはり赤字団体というのは一部の市町村なり府県であるからして、これは何か一定の理論というか、一つの普遍的な原因によつたものでない、個別的な原因によるのではないか、要するに赤字を出した団体の責任がそこにあるのではないかというような御意見を一貫して持つておられるようであります。他の機会におきましても、長官はそれに近いような御意見を甘見ておられるようであります、そうして、このような意見は、大臣の御意見であると同時に、また大蔵省でも、地方団体に対しましてそのような態度でおられるようであります。私どもは地方財政のみならず、地方団体の仕事、地方自治の内容についての認識というものにつきまして、若干の疑いを持たざるを得ない。なるほど赤字の原因の一部として、個々の団体のやり方のまずさとか、あるいは幾らかのむだ使いとか、そういうようなこともあるいはあるかもしれない、しかし地方財政の赤字というものは、やはり一般的なものでございまして、たとい、かりに赤字を出さない地方団体がありとしましても、それは他の面、すなわち仕事の面において普通のサービスをしない、ただ経理のつじつまを合せておるという程度にとどまつておるので、赤字がないという健全財政であるならば、それは団体としてのほんとうの任務を果しておるということは言えない。そういう意味において、単に収支に赤字が出て来ておるとか、来ておらないとかいう面だけでなく、地方自治全般に対して根本的な認識を持つた上で、地方財政の赤字問題を考えていただきたい、こう思うのであります。 そこでまず第一番に長官に申し上げたいと思いますのは、日本の、明治維新以前は別としまして、維新以後における約一世紀に近いこの期間におきまして、国民の経済、産業方面における努力は非常なものでございました。生産力も非常な発展をいたしましたが、結局中央政府のやり方によつて、その努力のほとんど大部分が軍備や戦争に使われて来たんじやないか、そうして地方団体がやるような、道路であるとか、あるいは河川の改修であるとか、あるいは教育の施設であるとか、住宅であるとか、そういうものに対しては、その国民の努力のほんの少しの部分しか使われておらなかつたのではないか。そのような中央、地方の今までの政治のあり方、そういう何十年来のあり方、こういうものの結果、現在、地方の自治体の仕事というものは、やつてもやつても尽きないほどあるのではないか。これが、後進国は別としまして、欧米などに比べまして、日本の公共的な施設あるいは文化的な施設というようなものが非常に遅れている大きな原因だと思うのです。地方団体としてはその問題ととつ組んでおる。ところが中央ではそのことを深く考えておらない。そういうことから、中央政府の方で、今までの国政全般の行き方は、軍備とか、そういう関係のところに努力を払い過ぎて、国民の幸福というものを軽視して来た。これを今回補う意味において、地方自治を考えるならば、地方財政の赤字問題ということもよくわかるのではないかと思うのですが、まずこの点についての大臣の御意見を承りたい。
○塚田国務大臣 これは、問題がそこまで行きますと、国民負担を限りなく、顧慮することなしに行つた、もしくはしなければならないことは何でもやるという考え方で行けば、御指摘の通りだと思うのであります。しかし国民負担の限度というものを押えて、それを国と地方に財政配分をして行く場合に、国の方が、この金をどういう目的にわけるか、たとえば軍備にどのくらい、民生安定にどのくらい——これは皆さん方と私どもと意見の違う面があるようでありまして、私どもは私どもの考えなりに従つて、限られた国の財政を、こういう方面にこれくらいこれくらいというふうにわけざるを得ないという考え方で、按分して参るわけであります。 さらにそういう考え方からして、国の全体の需要を考え、それと国民負担というものを考えると、地方財政はこれくらいのわくで押えて行かなければならぬ。その場合、したいということが十分できないでおるという面は確かにあると思います。しかしそういう考え方からすれば、国の場合にも、同じように、したいということが全部できておるとは私どもも考えませんので、やはりそこまで行きますれば、繰返して申し上げますが、国民負担と、どういうぐあいに調整をして行くか、負担を考えずに仕事をよけいするという考え方で行くか、負担はある程度で押えて、その限度で仕事をして行くという考え方で行くかという、この基本の物の考え方になるのじやないかと私どもは思いますので、私どもの考え方としては、今までのような考え方で行く以外に方法がないのではないか。また今日の日本の状態としては、その方が国情に適しておるのではないかという考え方、従つてそういう政策に基いて税制も考えられておるわけであります。
○北山委員 それはただ国と地方との仕事の配分なり、財源の配分だけの問題じやないと思うのです。先ほど来申し上げたような認識を政府の方ではお持ちになつておらないじやないか、お持ちになつた上で国と地方の仕事の配分あるいは財源の配分を考えておれば、もつとやり方が違つて来るじやないかと思う。配分上一定のわくの中でやる以外しようがない、何も地方財政だけを虐待しておるのではないのだというようなお説でございますが、たとえば地方起債の問題にしましても、私ども納得の行かない点がたくさんあるのです。現在の地方財政計画を見ましても、地方団体の公債費、要するに起債の元利償還額が非常にふえておるわけです。私の記憶に誤りがなければ、たしか三百八十五億円になつておるわけです。昨年に比較して元利償還が百三十億ふえておるわけです。ことしの起債額は約一千億でありましよう。一千億円を借りて、そうして三百八十五億償還しておる。三分の一以上返さなければならぬというような状態になつておる。これもおそらくきちんきちんととられておるわけなんです。ところがそれでまた足りない分は八分だとか九分だとかいう高利の金を市中銀行などから借りて、地方団体が公共の仕事をやつておる。ところが中央の方で金がないからというよりも 御承知の通りに、国の重要産業に対する政策、おそらく石炭や電力や鉄鋼や、そういうような重要産業に対しましては、例の見返り資金以来四千数百億の財政投資をやつておるはずです。その金の相当部分が返つて来ない。利子をまけてやつている。石炭については一昨年でございましたか、昭和二十二年にさかのぼつて金利を五分にまけてやつて、今まで納まつた利子が払い過ぎであるからといつて二十三億円も返しておるというような御親切な処置をとつておる。造船融資についてもその通りなのです。ところが地方団体の資金源はやはり政府資金なのです。資金運用部資金とか矛ういうものです。そういうものから産業投資として大産業の方に出してやろ金は返さなくてもいいのだ。利子は安くしてやるのだ、補給してやるのだ、損失補償もしてやるの、だといつてそいう措置をとり、地方団体の分は相当の高い利子であつて、しかも足りない分は市中の高い金を使わなければならぬというような、この起債面を見ましてもそれたけの政策の違いがある。これは大蔵省の政策なのです、だから私は、こういうような大蔵省の政策、地方団体を軽く見てそういう産業を重く見るような政策に対しては、自治げ長官としては断固として反対してもらわなければならぬわけです。ですから単に長官が言われるような、やむを得ないのだ、せいぜい手を尽しておるのだが、ただ今のところでは一定の資金の配分の技術を考えるだけの問題だということは言えないと思います。税においても同様でございます、だから私はこのことをお聞きするのでございまして、従つて根本にさかのぼつて——赤字の原因が地方団体の中にあるのだというような大蔵省的な考え方をお持ちになつていただきたくない。何度その点について長官のお考えを承りたいのでございます。
○塚田国務大臣 そこの問題などは、私は今の財政金融政策全般の考え方の問題であると思いますが、これは今の自由党の政策の現われがごうなつておるわけでありまして、大蔵省的な物の考え方とは私は了解をいたしておらぬのであります。もちろん私は地方自治全体の立場を代表いたしまして、国の総資金のわく内でどれくらいを地方財政にまわしてもらうかということ、またそれぞれの省はそれぞれの省の立場でそれぞれの主張をいたしまして、その相互の意見、理由を調整勘案した結果、資金の各部面における配分というものがきまるわけであります。その場合に、ある部分にやつたものは返さたいでいいのだというような御意見もありましたけれども、私どもは国の資金で、出て行つたものが返らないでいいというようには決して思いませんし、また利子などに特別の考慮が行われております場合には、やはりこれは国会側の御意見を伺つたり、それぞれの部面の事情をよく見て、なるほどこれはもつともであると考えられる部分には、そういう特別措置を講じておる面もありますが、それにはみなそれぞれの理由があつていたしておることでありまして、従つて地方財政の立場におきましては、理由のあるものはもちろんそのように今後も努力せなければなりませんし、またあるものは努力すれは必ず実現すると私も思うのであります。 ただついでにちよつと申し上げておきたいのは、今の地方財政計画が税その他の收入財源によつて、もしくは交付税というような財源によつてまかなわれない、不足の部分を起債で穴埋めをしておるという考え方自体は、相当検討を要する段階に来ておるのじやないかということは、確かに私も考えておるのでありまして、今後こういう行き方をいたしますと、何年かの後にはもう起債のわくは過去の起債の償還という形で全部食われてしまつて、それが実質的に何も意味を持たないということになる時代が必ず考えられますので、こういう面は逐次是正して行かなければならぬのじやないか、こういう感じは確かに持つておるわけであります。
○中井(徳)委員 これは関連質問ではありますが、先ほどからの北山さんの御質問、それに対する大臣のお答え、これは重要な問題たと思いますので、ちよつと私の意見を述べたいと思います。 長官は非常に端的に、それはあなた方とは意見は違う、まあ社会党的な考え方と自由党的な考え方でやむを得ない、こうおつしやるが、それは私誤解だと思うのです、もしそういうようなことでありましたら、もう赤字がやかましく言われてから数年になります。はつきり言いますと、全国の府県知事や市町村長の大部分はみな社会党かということに私はなつて来ると思う。決してそうじやありません。御案内の通り、実情は私どもにとつては残念ではありますが、保守系統の人が多い、にもかかわらずこの問題がちつとも治まつて来ない、ほんとうに自由党的な考え方で行くならばもう治まつておるはずです。にもかかわらずそれが一つも治まつてないということ、それから実情をお調べになるとおわかりになると思いますが、府県知事や市町村長が赤字をつくつたらあんな奴はだめだというて、その次の任期のときに落選をしたというような人がほとんど実際問題としてありません、何か不正をやらたとか疑獄をやつたとか賄賂をとつたというならありますけれども、実際ないということは、はつきり申しますと、住民が全部それを要果しておるということなんです、従つて私は今の大臣のお答えだけでは少し納得できないところが実はあるのです。日本の国民は何も文化国家だからなんだからといつて、おだてたらおだてに乗つたというようなことではなくして、やはり明治以来長年の問いわゆる官憲の圧迫、いろいろなもので圧迫されておるから、解放されたほんとうの人間的な要求として——世界の今いわゆる一等国とか文明国家といわれておる間で、日本ほどでこぼこな政治をそのまま放擲しておるものはない、これを改めるのか必要である、これは政党政派を問わず、敗戦後の新しい日本の国の立て方として、一番最初に手をつけなければならぬことである。日本の道路が世界で一番悪いということ、そのことだけで私はそういうことがはつきりしておると思うのです。住宅の問題にしてもそうであります。また都市と農村との間の生一括環境が非常に違うというふうなと、これもちよつと世界で例がない、こういうものに対する素朴な国民の要望が積み重なつて、政府の、東京におつて机の上で考えておる人たち——それは政府も敗戦のあとでありますから、非常に財政難ではありましようが、そういう人たちの間で考え方が基本的に違つておる面じやないかと思うのです。どうぞ自治庁の長官はそういうことははつきりと認識をしていただいて、これは社会党がどうだ、自由党の考え方がどうだという以前の問題だと、こう思いますので、ちよつとその点を御意見を伺つておきたい。
○塚田国務大臣 これは御指摘を受けるまでもなく、私も自治庁長官としては十分問題の本質を理解をいたしておるつもりなんで——まだ十分理解してないのかもしれませんが、少くとも私の理解の仕方というものは、しばしばの機会に申し上げておるのでありまして、私は地方財政の今日までの赤字は、国の原因による部分もあつた、そうしてその理由のある部分は、今度の改正においてある程度の調整ができたとも考えておりますしそういうように申し上げておるわけでありますが、しかし私が自治庁長官として地方財政を代表する立場で考える考え方と、それぞれの他の所管大臣なりが、またそれぞれの所管の国策を考える立場とを調整をした結果が、今日のように出て来ておると思うのでありまして、従つて自治庁長官が考える考え方ばかりで、国の政策をつくつて行くというわけには、私は行きかねると思います。そういう意味において、やはり基本の考え方をどこに置くか、重要産業に対しても相当国の資金でめんどうを見るという考え方で行くとしても、資金の総わくに限りがあるから、どうしても十分に行かないという結果にならざるを得ないと思います。地方住民が、むしろ赤字を出してもよけい仕事をする市長に対しては、これをさらにまた出そうという強い傾向があるということは、私も事実だと思うのであります。私はむしろそういうところに問題があるのではないかとさえ思うくらいでありまして、それは地方住民の立場からいたしますれば、直接自分に負担のかからない形であれば、仕事はよけいにしてくれる方が望ましいわけでありますから、そういう感じを持つのはやむを得ないと思います。しかしそういう感じを持つからといつて、そういう形の財政運営をする者を国がどこまでもあとを押して行く、しりぬぐいして行く形には、財政というものの本質上できがたいのではないか、私はこういうふうに考えております。
○中井(徳)委員 今の最後のお話でありますが、県知事あるいは市町村長、みんな赤字になることを喜んでおる者は一人もない。これはもう真剣にやつておつて、しかもそういう形でありますから、その点は放漫にやつておるというふうなことは、これは現実の問題として絶対額において、あまり大したものはないと思います。 それから長官は、さつき起債で補うのはいかぬとおつしやいましたが、これはわれわれも全然同感であります。従つてどうもその点でぴつたり来ないのですけれども、はつきり言えば、現在のあなた方の内閣はそういう意味で、もう少し内政問題について考えてもらいたい。私は先般戸塚建設大臣にも申し上げたのでありますが、去年でありましたか、コストの切下げとか、産業の能率化ということを盛んに言われた。戸塚大臣もその方面は御専門であろうと思いますが、それについて現在のように一工場、一会社に助成金をやつて、新しい工場をつくつて能率的にする、これも必要ではありましようけれども、今ではもうその段階を越えている。日本人の基本的な生活の簡素化とか、道路とか、住宅の非常にすつきりしたものをつくるということなくして、私は日本が他の世界の一流国家に伍して、そんなコストの切下げなんてもうできない段階にまで来ておるのではないかと思う。それにはぜひ都市や農村の基本的な建直し、そういうもつと能率的なものについて考える段階にまで来ているのじやないか、私はこう思つているのです。そういう意味から、府県や市町村が鉄筋コンクリートを建てるとか、道路の鋪装をやるということは、ちつとも人気とりではなくして、それが積り積つて日本の全体のプラスになつて来る、そのまわり道をしなければいけない。毎日々々そんな目先のことだけやつておつてはいけない、実はこういう考え方をしているのです。そういう面からも、ぜひひとつこの問題をもつと真剣に取上げていただきたい。どうも今の内閣ではできないということになれば、また何をか言わんやでありますが……。
○中井委員長 ちよつと中井さん、門司さんに申し上げます。郵政委員会で簡易生命保険法の改正案が今討論採決に入るのだそうです。修正案が出たりしている。それでぜひ国務大臣の出席、答弁を必要とする、こういう交渉が郵政委員会からあつたのです。それでその問題は午後に引続き御質問願うことにして、そういう関係ですから、この際一応大臣を郵政委員会の方へ出席をさせられるようにされたらいかがでしようか。
○西村(力)委員 午後にと言いますが、今日の午後はMSAの重大な本会議があるので、われわれとしては本会議に出席せざるを得ない。しかもこの委員会としてはずつと前の理事会において、審議の原則として本会議のある場合においては委員会を開かない、これは申合せをするまでもなく国会法によつてきめられておるのです。国会法にそういうものがなかろうとも、われわれとしてはその原則を決定しておる。大臣出席云々の問題と違つて、午後においてやるというようなことは、委員長の一方的な発言と私はとらざるを得ない。そういうことでやつてもらいたい。
○加藤(精)委員 本会議が今日は二時半から開会の約束になつております。午後継続して悪いという何らの理由はないのであります。ごとに本日は地方税法に関する一般質問を午前に終了予定のところ、延期になつておるわけでありますので、できるだけ進捗をはかつていただきたいと思います。
○西村(力)委員 二時半開会といことは初めて聞いたのでありまして、二時半まで委員会を継続することには何ら異議はない。そういう先ほどの委員長の御発言であるなら、それで了承いたします。
○中井委員長 大臣は今行きました。今ちようど十二時三十五分ですから、午後は一時半から開きまして、ただいまの御質疑を継続して、そうして大臣の答弁を聞きましよう 一時休憩いたします。 午後零時三十七分休憩 ————◇————— 午後五時七分開議
○中井委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 この際公述人の選定についてお諮りいたします。すなわち、本委員会におきましては、来る十六日及び十七日の両日にわたり、警察法案及び同関係整理法案について公聴会を開くことになつておりますので、本日その公述人を選定いたしたいと思います。この選定につきましては、本日理事会を開いて協議をいたしましたところ、大体次の諸君を公述人として選定したらということでありました。すなわち第一日、十六日に出席を求むべき公述人として、全国知事会代表大阪府知事赤間文三、全国市議会議長会代表金沢市議会議長徳田与吉郎、日本弁護士協会理事長戸倉嘉市、大阪府町村会長広瀬勝、東京大学教授鵜飼信成、評論家阿部真之助、主婦連合会副会長船田文子、官公労代表横川正市、第二日目、十七日の公述人として出席を求むべきものは、東京都議会副議長清水長雄、大阪市長中井光次、熊本市警本部長久原哲雄、近畿大学教授松本米治、早大教授矢部貞治、朝日新聞社友関口泰、総同盟中央執行委員天池清次、以上の諸君であります。つきましては、理事会の決定通り、以上の方々を公述人として意見を述べていただくことに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中井委員長 御異議なしと見て、さよう決定いたします。 なお、地方税法の改正案につきましては、本日をもつて一応総体の質問を終ることとし、明日以降は、初めの申合せに基きまして、税目別に審議を進めるということにいたしたいと存じますが、異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中井委員長 しからばさように決定いたします。 明日は正十時半より開きます。 これをもつて散会いたします。 後五時十三分散会