P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
19回国会衆議院1954/02/18

地方行政委員会 第13号

発言数
126
登壇者
11
会派数
4
開催日
1954/02/18

会議録

中井一夫自由党

○中井委員長 これより開会いたします。  この際お諮りをいたしたいことがございます。すなわち、理事である床次徳二君より、理事を辞任いたしたい旨の申出があります。これを許可するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井一夫自由党

○中井委員長 御異議なしと認め、許可するに決しました。  つきましては、その補欠選任を行いたいと思いますが、これは役票の手続を省略して、委員長より指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井一夫自由党

○中井委員長 御異議なしと認め、委員長より指名することといたします。すなわち、藤田義光君を理事に指名いたします。  なお、引続き理事の補欠選任についてお諮りをいたします。すなわち、委員の異動に伴い理事の欠員を生じておりますので、その補欠選任を行いたいと思いますが、これまた投票の手続を省略して委員長より指名するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井一夫自由党

○中井委員長 御異議なしと認め、  加藤精三君 吉田重延君を指名いたします。     —————————————

中井一夫自由党

○中井委員長 これより昭和二十九年度地方財政計画に対する質疑を行いたいと思いますが、まず昨日の地方債に関する問題等について、政府側の答弁が留保されておりますので、政府の答弁を求めます。鈴木次長。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 昨日の加藤委員の御質問につきましてお答え申し上げます。  第一点のお尋ねは、起債のわくが非常にきゆうくつになつて来ておる。従つて公営企業の起債等についても相当きゆうくつではないか、さらにこのわくをふやすような考えはないかという意味のお尋ねのように拝承いたしたのでございますが、今年度の起債全体といたしましては、投資計画全体を六百億程度圧縮するという国の大方針から、地方債につきましても昨年より圧縮されておるのはやむを得ない結果と思うのでございます。公営企業につきましては水道あるいは電気関係等が、継続事業だけでも本年度は相当多額に上りますので、私どもといたしましてはでき得るならば将来さらにこのわくを拡張していただきたいという希望を持つておるのでございますが、ただいまのところは国全体の大方針からいたしまして、かようなことになつておるのでございます。  それから第二点のお尋ねは、超過財源が十五億出ておるが、財政調整の度合いが今回の税制改正その他によつて、不徹底になつておるのではないかというお尋ねであり、たとえばタバコ消費税等についてさらに調整を加えるようなことは考えないかというお尋ねであつたように記憶いたしておるのでございますが、この点につきましては一昨日もたしか申し上げたと存じますが、税の自主財源を増強いたします結果、どうしてもかようなある程度の超過財源の出て参りますことは、やむを得ないことでございます。しかし今回の税制改正で予定をいたしておりますところでは、入場税の国税移管によりまして、財政調整がさらに徹底せられるという点があるわけでございますが、そのほかにもたとえば法人事業税の分割基準をさらに改訂をいたしまして、たとえば金融業等につきましては、従来従業者数をもつて配分、分割の基準にいたしておりましたものを、事務所の数と従業者数で配分をするというふうにいたしましたり、あるいは地方鉄道軌道等につきましては従来の方式をかえまして軌道の延長キロ数によつてこれを配分するというようなことにいたしまして、事業税のさような分割基準の改正によつても、ある程度の財政の調整ができるようにいたしております。またタバコ消費税それ自体といたしましては、入場税あるいは遊興飲食税等に比較いたしまして、相当に従価主義で参りましても偏在を是正できると思うのであります。お尋ねの意味は、あるいは従量主義で配分したらどうだというようなことかとも存じますが、これにつきましては一々価格の改訂等のありました場合に、めんどうな率の変更等がございますので、やはり従価主義で行つた方がよいと考えたのであります。そういたしましても十五億程度の超過財源が出て参る程度でございまして、この程度のことは地方自治という建前からは、容認できるのではないかというふうに考える次第であります。  次に交付税の問題につきまして、地方交付税の率を年々かえるということをしないで、一定率でそれをすえ置く、こういう考え方であるかどうかという点の御質疑であつたように記憶いたしておりますが、これはもちろん地方交付税の建前が、従来の平衡交付金制度と違うわけでございまして、本来の地方団体のとります自主財源のほかに、国税の一定のものに対して一定率でリンクをいたしまして、それは当然地方の調整財源として年々使う、こういう建前のものでございますから、その国税の法人税、所得税あるいは酒税に対しまして一度定めました率は、これを定率といたしまして、年々変更するという考えは毛頭持つていないのでございます。そういうことで案を今用意いたしております。  それからなお地方制度調査会等の答申に出ておりまする財政の再建整備、地方公共団体の金庫といつたような問題を取上げておらぬが、これについてはどう考えるかというようなお尋ねがあつたように記憶いたすのでございます。地方団体の財政の再建整備につきましては、私どもといたしましても今日の地方財政の実情から考えまして、かような措置が必要であるというふうに考えておるのでございます。しかしながら三十九年度におきましては、警察制度の改正あるいは税制の改正というような、相当大きな改革を予定いたしておりますので、さらに実際の地方財政の推移の状況をかんがみまして、また反面これの整備に要しまする資金の蓄積の状況等ともにらみ合せまして、私どもといたしましては、今後ともこれが実現できまするように努力いたしたいというふうに考えておる次第でございます。なお当委員会で御審議中の再建整備法案等の帰趨も、重大な関心を持つて私ども拝見をいたしておる次第でございます。  次に地方公共団体の金庫でございますが、これは地方団体の必要といたしまする各種の事業資金が、全額政府資金をもつて出資せられるということが、地方体団の性格から申しましても、その営みます事業から申しましても、最も理想的なものであると私ども考えておるのでございますが、公募の額が相当の額に上つておる現在といたしましては、その消化に資しまするような意味合いにおきまして、かような金庫の制度は確かに一案であると考えておるのでございます。ただこれの具体化につきましては、なおいろいろの問題を包蔵いたしておりますので、今回は特にこの問題は取上げなかつたのでございます。  さらに次のお尋ねは、年度末の赤字等につきましての長期債を考慮しておりはせぬか、その点はどうかというようなお尋ねであつたように記憶いたしておるのであります。例年年度を越すにあたりまして、地方団体は非常に赤字が多くて、きゆうくつでなかなかやつていけない。そで繰上げ充用をやつたりあるいは支払いの繰延べをやつたり、事業繰越しをやつたり、いろいろやりくり算段をいたしましても、なおかつ年度を越せない団体がある程度あるわけでございます。その点につきましては、確かに御指摘のような問題があると私ども思つておりまするが、本年は昨年の災害等を受けまして、非常に政府資金の状況もきゆうくつのようでございますが、年度末の地方財政の状況をさらによく見きわめました上で、私どもといたしましては大蔵省の方に何分の申入れをしてお願いをいたしたいというふうに考えておる次第でございます。

稲田耕作大蔵事務官(理財局資金課長)

○稲田説明員 昨日の加藤委員からの御質問でございますが、公営企業の水道につきまして増額ができないかというお話がありましたが、水道というものは非常な起債増額をいたして参りまして、その必要は十分認めているわけでございますが、ただいま鈴木次長からお話のように、わくで押えられておる関係上、なかなか百億以上の増額がむずかしいと存ずるのであります。また簡保資金がふえて参つた関係上、簡保資金を水道の方にまわしてはどうかというお話でございますが、実は二十八年度におきましても簡易水道につきましては、全額簡保資金で融通いたしておりまして、一般水道の方を資金運用部資金で融通いたしておるのであります。御承知のように簡易水道の方は小規模のものでありまして、町村関係が多いのであります。そして小規模で、継続事業でなく、単年度ででき上るものが多い関係上、これを資金の性質上簡保資金からお出し願つておるのであります。一般水道の方は継続事業でありますので、途中から同じ政府資金でございますが、貸出すところがかわつてはかえつて不便な点もありますので、私の方から資金運用部資金で御融通申し上げておるような次第であります。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 保険金の問題は……。

稲田耕作大蔵事務官(理財局資金課長)

○稲田説明員 保険金の問題については銀行局の所管になつております。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 政府委員の御答弁は、いれずも最も重要な点をわざと避けておられるか、質問の趣旨がわからぬような答弁のような気がいたして、はなはだ失礼でありますけれども、全面的な了解を申し上げることができないのでございますが、第一番目に二十九年度の地方財政計画樹立並びにこれに伴う諸般の企画につきましては、まず第一に考えらるべきことは、何と言つてもこれは地方税制改正とかなんとか、そんなような問題ではないので、交付金制度を交付税制度に切りかえるというようなことではないので、まず第一限目が地方財政規模の拡充であるということは、当委員会といたしましても一人も異議なく望んでおるところであります。その点がまず第一に問題になつておるわけであります。わずかに節約を百三十億立てまして、規模の拡大が百四十九億では、とてもこれは実際上しのげるものではないのであります。その点につきましてわれわれは将来かくのごときことがないように、三十年度の予算編成につきましては、十分御考慮いただきますように、地方行政委員会の意向というものを、十分に政府の方がお考えくださるようにお願いしたいのであります。  次に、そう申し上げますのは、とにかく地方財政という大きな一つの財政の中で、小さく市町村の税を府県の税にしたり、国税を地方税にまわしたり、いろいろなことをいたしましても大して役に立たないのです。その都度大蔵省の立場が入つて来て、うまく地方財政本来のいい改革にはならぬのです。そんなことよりも現在の政府機構の中においてのそういうふうないろいろな、これはやむを得ざる致命的な欠陥として、もう少し本質的に考えるとするならば、まず地方財政の規模の拡大とそれから赤字の整理であります。赤字の整理があつて基礎ができた上で、税制改正をするのもいいのであります。順序が転倒していやしないかということを、われわれは率直に考えるものでありまして、この次の三十年度の予算編成にあたつては、政府御当局は今回のようなことのないように十分お願いしたい。これはわれわれ一同の希望でございますので申し上げたいと思つております。  次に最初に御答弁されました財源調整の問題でございますが、これは私は平素次長さんの地方財政行政に対する御見識には敬服しているものでありますが、本日はあんまりどうも奇異の感に打たれた御発言がいろいろあつたのであります。これに対しては根本問題になりますので、一言お伺いしておきます。と申しますのは地方自治確立上、地方自治確立上というのは自主財源を豊富にする建前からというのでございますが、どうもこの程度の、十五億ぐらいの富裕団体の超過財源ができた、増加したということはこれはやむを得まい、こういうお言葉であります。これは私は非常に重要視するのでして、大体従来の平衡交付金制度というものは、私は国民所得がこれだけ偏在していることが現実にあるという予見のもとにおきましては、これは必要なる害悪じやないのです。ネセサリー・イーヴルじやなしに、これはほんとうにいいことだと思つております。しかるにもかかわらず、自主財源の地方自治確立のためにはやむを得まいというお言葉があつたのは、私は非常に遺憾とするものであります。で、これは現在の地方財政の状況におきましては、地方団体は財源の枯渇の上に何ら住民にこれはというサービスをやろうと思つてもできないという窒息状態にあるのです。この窒息状態にあることが問題なんで、これは平衡交付金の形で来ようが、あるいは税の形で来ようが、財源の不足の除去ということが、私は最も地方財政を企画する方として努力すべき問題じやないかと思うのです。そういう意味で水かけ論に終るかもしれませんが、かんじんなことだと思いますので、私はもう一回次長さんの御意見を承りたいと思います。私の意見によれば富裕団体の超過財源なんというのは、もつともつと低くすべきものだと思うのであります。事実上操作としてなかなかできにくいものかもしれませんが、理念としてはそうあるべきものだと思つております。次長さんが自治庁全体が平衡交付金制度というものを、何か罪悪であるがごとき御発言がときどきあつたのですが、最近は自重して言わなくなりましたが、これは自治庁みずからが非常に頭をしぼつて考えついたいい制度、しかも地方財政補給金制度ですか、平衡交付金制度ですかが、何かたびたび補給金制度になつたり配付税制度になつたり、三回も四回も変化しまして、だんだん進歩を加えて今日の相当力ある制度になつたその制度に対して、その制度そのものも侮辱するものでありまして、次長がみずからの顔にみずからつばをひつかけるようなものでありまして、不愉快きわまりないものでありますが、われわれ地方自治の実質的な伸張を念願するものといたしましては、大臣にそういう御発言をしていただきたくないのでありまして、そういう意味からももう一回承りたいと思います。  なおタバコ譲与税の配分の方法に関して、これは従量主義によるか従価主義によるかの問題をさしていないかと言われますけれども、そんな小さなことじやなしに、もつと全般として考えておるのであります。また交付税制度についてでございますが、私の言わんとすることは、定率という点に重きを置いているのではないのでありまして、交付税の仕組みにつきまして地方行政調査会が一連の組織をつくつたのです。それ全体を尊重するのか、それとも門司さんが常に平衡交付金法第二条ですかについて論じておりますように、その場をごまかす気でおられるのかという点についてなんです。その地方行政調査会の答申のこの年度間の操作その他の交付税制度全般に関する仕組みというものを、全部とるのか一部とるのかということをお尋ねしておるわけなんです。それから起債関係につきましては銀行局から御答弁においでになると思いますので、そのときにあらためてお尋ねいたしたいのでございます。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 加藤委員からの非常に地方財政を憂慮されましての御発言、深く傾聴いたしたいのでございます。地方財政の今日一番大きな問題は地方財政の規模の是正、自治体と遊離しておる地方財政計画を遊離しないようにすべきである。この点が一番重点であるという御見解に対しましては、私もまつたく同感でございます。地方制度調査会の各種の答申の中で取上げております問題は、先ほど御指摘のように、既定規模の是正、ほかに再建整備といつたような両建の問題があつたわけでございますが、このいずれを先にとるかということになれば、やはりまずもつて既定規模の是正をとるというふうに、私どもも考えたわけでありまして、今回百五十億余り、四十九億程度の是正を考えることにいたしましたのは、やはり同じような考えに基いたものであります。もちろんこれが十分でないのみならず、半面緊縮予算の建前から節約を見込んでおりますので、この規模の是正が所期の目的にまだ達していないという点は遺憾とするものでございますけれども、しかし考え方の方向におきましては、まつたく加藤委員と同じ考え方に立つておりますので、今後さらに自治庁といたしましても、この点の改善に努力を傾けたいと思う次第であります。お尋ねの根本は第二点にございましたようでございますが、財政調整ということにつきましては、地方自治というものと財政調整という二つのものが、今日のような地方団体の建前であります以上はどうしても必要であると考えるのであります。まつたく地方が自分の好きとする仕事を自主的にやるということではなくて、地方団体がやらなければならない仕事が、各種の法令等によりまして定められております以上は、一方財政的に自己財源として地方税が与えられましても、反面御指摘のように日本の経済行動が都市と農村におきまして、またその間いろいろのニユアンスにおきまして非常な違いを持つております以上は、単に税源を与えましても、どうしても必要な仕事を処理するに足る財源が足りないということは、これはまつたく明らかであります。御指摘のように、臨時町村財政補給金から臨時地方財政調整交付金、次いで分与税、配付税、今日の地方財政平衡交付金、さらに今回考えております地方交付税、この一連の地方財政調整の制度というものは、そういう意味で今後ともぜひ堅持せられなければならないものと私も深く考えておるのであります。ただこの財政調整を最も理想的に徹底いたしました場合におきましては、必要な需要とそれに必要な財源とが合つて参つて、その間に過不足がないということが一番理想であります。これはやはり国の出先機関と違いまして、地方団体であります以上は、その間に若干のでこぼこが出て来ますことは避けがたいことであります。地方財政計画上、いわゆる地方団体の超過財源として一方においてその増が年々若干ずつ出て参つて来ておるわけでございますが、これは一面実質的な経済発達の都市、農村間における不均衡の状態がいよいよ集中化せられて、その関係が地方税の上にも現われて参り、その結果といたしまして、地方税のいわゆる超過財源というものが、そこに出て参るということは避けがたいことであるわけでございます。それを税制の改正その他によつて、可能な限度において調整をして参るというのが、私どもの根本の考え方でございます。今回におきましても、さような意味合いから、たとえば大規模の償却資産に対します固定資産税について、府県市町村間の配分の調整を行い、あるいは法人税割算につきましても、道府県民税等の創設に関連いたしまして、配分の調整を行う、また先ほど申し上げましたような事業税の分割基準の是正によつて、さらに配分の調整を行う、あるいは譲与税の創設によりまして税源の偏在をある程度是正をする、そうして最後に総括的に地方交付税をもつて調整をする、こういう建前を今回の考え方におきましてはとつておるわけでございまして、かような考え方は、私ども地方自治という点を尊重いたしましても、なお正しいことであると考えておるのであります。十五億の超過財源がなくなるということ、十五億をむしろ一般にまわしたらいいではないかというようなことも、あるいは考えられるかもしれませんけれども、しかし頭の出ましたところを、すなわち超過財源をすべてなくすということは、どうも技術上も不可能でございますし、またこの超過財源それ自体の見方につきましても、全然問題がないというわけではなくて、はたしてそれが超過財源であるかどうかということにつきましても、若干疑問があるわけであります。今日の平衡交付金制度の上からは、さような数字が出て参るのでありますが、自治体といたしましては若干疑問も持つておるわけでありまして、今回の財政計画上士五億程度の調整できない超過財源が出て参るということは、やむを得ないことと考えておる次第でございます。  それから第三のお尋ねは、地方交付税につきまして、その根本の考え方の点についての御質疑のように承つたのでございますが、年々国庫財政から地方財政計画に基きまして、あるいは地方財政平衡交付金法のいわゆる積上げ方式によつて出て参りました補填を要しまする額というものを出して参りまして、それを国庫財政から予算に計上して、地方財政の調整のために支出してもらう、こういう建前を今日の地方財政平衡交付金ではとつているわけでございますが、今回考えまする地方交付税は、一々さような形で毎年予算からとるということでなしに、一定の割合で国税にリンクいたしまして、それを地方財政の調整のために使う財源として制度上特定をしておこう、こういうことでございます。これと現在の平衡交付金制度との長短はいろいろあろうかと思いますけれども、年々必要とする財源不足額というものにつきまして、国家の財政の立場と地方財政の立場との見解におきましては、相隔たるところがあるわけでございます。さような結果からいろいろ問題を起しますので、むしろ一定率をもつて確定をしておいて、その財源の限度において地方財政の調整を行うということは、かつての配付税制度の一面の長所を生かすことでありますので、私どもといたしましては、かような一定率によつて事をきめて財源を確保するという方式は、確かに現在の制度に一歩を進めるものであると思うのであります。そういう考え方から今回は地方交付税制度を考えている次第でございます。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 こまかいことから承ります。富裕団体における超過財源の問題でございますが、私何か思い違いしているのかもしれませんけれども、今度の十五億というのは、これは従来の超過財源にプラス十五億じやないですか。その点まず先に承りたいと思います。

後藤博自治庁財政部長

○後藤政府委員 お答えいたします。既定規模に大体三百億ございますので、それに十五億プラスになるわけでございます。このプラスになりますのは、現行制度で参りますと、九十八億のプラスになります。それが税制改正及び警察制度の改正によりまして八十三億の減になりますので、その差引十五億がここに載つているわけであります。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 ただいまの御答弁によりまして、プラス十五億であるということがわかりました。次長さんの御答弁では十五億くらいということをおつしやつたんですけれども、これは間違いないように存じますが、この問題はいずれにいたしましても、私どもといたしましては、交付税という新しい法律が出るならば、財政計画上の締めくくりを年々交付税でやるということは、それ自体としてやむを得ない仕組みになるだろうと思うのでありますが、どうも将来の財政計画を立てますときに、交付税特別会計における収入が、その編成財源の中に、ある率を占めておつて、それが交付税収入のとめ置きが相当多ければ、地方財政の財源規模もそれだけある程度有利にしてもらえるというのでないと意味がないように思います。もちろん次長さんもそう考えておられると思いますが、要するに、これ以上は水かけ論になりますが、結局従来の平衡交付金制度の第二条があつてもなきがごとき取扱いを政府がやつてくださらないように、交付税制度ができたら、地方制度調査会が考えておりますような仕組みに、三十年度の予算編成にあたりましては、ぜひしてくださるようにお願いすることによつて私の質問を打切りたい、こう思つております。できるだけそういうことに御努力してくださいますようにお願いいたします。

中井一夫自由党

○中井委員長 中井委員。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 昨日この委員会で、大蔵省の資金課長にお尋ねいたしましたことにつきまして、その後資料をいただきましたので、大体わかりました。答弁を求めるわけではありませんが、やはり私どもが心配をいたしましたように、災害の応急資金の融資額と実際の災害の査定との間に、相当なでこぼこがあるようであります。この点はどうぞひとつ将来にわたつて、大蔵省の事務当局におかれては、災害の場合に慎重に考慮をいたしてもらいたい、さように思いまするのと、もう一点、その節お尋ねいたしたのに関連があるのでありますが、たとえば熊本県などにおきましては、十七億の融資をいたしまして、査定が十七億七千万円という、ほとんどとんとんの府県がたくさんございます。そういたしますと、私どもが心配いたしますように、皆さんの方におかれましては年度末におきまして国庫助成金でもつてこの融資額が、ほとんど返るというようなことでありましたけれども、現実には各府県が市町村に配分をいたしておりますそれと、この査定額とは、おそらくまちまちな場合がたくさん出ておると思うのでありまして、そういう意味におきましてぜひとも、先ほども次長さんからお話がありましたが、年度末における全国の府県市町村の赤字につきましては、その資金繰りにおいて、格別の配慮をお願いをいたしたい、かように思う次第であります。  昨日の質問に関連しましては大体以上でありますが、以下二十九年度の財政計画のうちの収入の面につきまして一、二お尋ねをいたしたいと思うのであります。まず第一に地方交付税でございますが、これはこの委員会でもしばしば問題になつておりますが、結局のところ今年の地方交付税千二百十六億円、これが今年の所得税や酒税について何パーセントになつておるか、これをはつきりひとつ御答弁を願いたいと思います。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 今年は二〇%ちよつと切れるくらいであります。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 そういたしますと、二〇%ちよつと切れるというのは、所得税と酒税との総計を簡単に割つた比率でございますね。そうしますとこの二〇%というのは、少くとも将来これを下げるというふうな考え方ではなくて、すえ置きでやつて行かれるつもりであるかどうか、ちよつと伺いたい。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 この点はただいま大蔵省と鋭意協議中でございまして要するに今二十九年度の所得税、法人税及び、酒税に対しまして、一定の割合を出すわけでございます。その二十九年度の所得税、法人税等の最終の見積りにつきまして、なお若干調整を要する点が残つておるようでありまして、その点が明らかになりますれば、この一定率がはじき出せるのでありますが、大体二〇%前後になると考えております。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 いや、お尋ねしているのは、この二〇%を来年も再来年も、ずつと持つて行くつもりであるかどうか、こういうことなんです。

後藤博自治庁財政部長

○後藤政府委員 私からお答えいたします。本年は経過年度でありますので、一応割りますと二〇%になります。しかしその二〇%を平年度におきましてもそのまま行くというわけではありません。平年度は別に計算をいたしまして、税率を定めなければならぬ、かように考えて現在計算をいたしております。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 その平年度の率というのは、大体どういうふうな見込みであるか。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 まだそのきまつた率は何もないわけであります。今の千二百十六億が二〇%ちよつと欠ける程度というのも、ただ数字を割出すと、そういうふうになるというのでありまして、二十九年度の率をどうするか、また平年度の率をどうするかということは目下協議中でございまして、法案の立案をしておる過程でございます。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 私のお尋ねしておることは、非常に重要なことだと思うのであります。ただ研究中とか調査中とかいうふうなことでありますと、またここ四、五年のような地方財政平衡交付金の金額の決定と同じように、国の予算の策定の一番最終において、余つた金だけ地方交付税にまわせというふうな危険が非常にあると私は思う。何のために平衡交付金から地方交付税に改めたかというこの根本は、どうもただいまの答弁では私ども納得できないのであります。従いまして、事務当局の考え方でけつこうでありますが、どうぞはつきり皆さんの意思を出していただをにたい。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 地方交付税制度を採用しようという根本の理由は、現在の地方財政平衡交付金制度におきましては、基準財政収入並びに基準財政需要の差額を補填するという建前でございまして、さような差額を積み重ねて参りましたものが、交付金の総額になるわけでございますが、実際の運用といたしましては、御承知のごとく年々地方財政計画というものを定めまして、その年度に新しく生じて参りまする財政需要、あるいは制度の改正等によつて変更の生じて参りまする増減額というようなものを見込んで、その結果従来の既定財政規模に対して、幾ら新しい財源を必要とするか、こういうことを出しまして、その新しい財源を見きわめました上で、年々の平衡交付金を予算に計上しておるわけであります。この財政計画の策定、それに伴いまする国庫財政と地方財政との間の年々の折衝というようなものは、御承知のようになかなか煩雑でございます。さような煩雑なことに陥らないように、法人税、所得税及び酒税の一定の割合を、地方の財政調整のために使うというようにきめてしまう。そうして国といたしましては自然増収があり、自然減収がございましても、とにかくその税金に対する一定率によつて、地方財政の調整を行つてもらうようにする、こういう考え方に立つておるわけでございます。従つてこの地方交付税制度を採用いたしますならば、従来重ねて参りましたような国庫財政と地方財政との間の、年々の平衡交付金の計上額についての紛争というものは、なくて済むというふうに考えるわけでございまして、この点がいわば最善の長所であろうと思うのであります。ただその結果といたしまして、自然増収のありました場合はけつこうでございますが、減収がある、しかも地方団体の財政需要というものは法律によつてどうしてもやらなければならない仕事のために必要なものでございますから、その穴をどういうふうに調整するかというような問題が残るわけでございます。その問題につきましては、今可能な限度におきまして、この調整を考えるということで立案をいたしておる次第であります。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 御趣旨はごもつともで、御答弁の通りでありますが、それなら御答弁の通りにはつきりと率をきめてもらわないと、全国の府県、市町村は安心ができないということを申し上げておるのであります。どうぞこの点は次長におかれても、よほど腹をきめてしつかりとやつてもらいたい。私は多少の減収があつてもいいと思う。今次長さんは非常に上手に、減収の場合には困るのであろうからというようなお話もありましたが、問題はそれよりも、早くこの率を確定をして、全国の府県、市町村が覚悟をきめて、財政計画を立てることができる、やつて行ける、このことが重要だろうと思うのであります。五億や十億程度の異同あるいは五十億程度の異同というものは、私はかまわないとさえ実は考えております。不安定であることが日本の地方財政を、非常に混乱に陥れておるというわけでありますから、どうぞ地方交付税を設けられた趣旨を勇敢にひとつ実施をしていただきたい、かように希望申し上げておきます。  それからもう一つ歳入の点で、タバコの還付税でありますか、タバコ消費税でありますか、この率でありますが、百十五分の五とか、百十五分の十とかいうことであります。これは百分の五とか百分の十とか、あるいは逆に百分の四・九でも八でもよろしいが、どうして百十五分というような割りにくい数字になさつたか、何か事情がおありだと思いますが、お伺いいたしたいと思います。

後藤博自治庁財政部長

○後藤政府委員 タバコ消費税の率が、府県でありますと百十五分の五、それから市町村でありますと百十五分の十となつております。これはタバコの値段を上げないで——普通の消費税は値段の上にかけるのであります。外わくになるわけでありますが、現在のタバコの値段を上げませんので、現在のタバコの値段の中に一五%のタバコ消費税が入つておるという考え方をしております。従つて百十五、こういうことになります。そのうちで一〇%とか五%、こういうふうな考え方であります。タバコの値段を上げないで消費税を中からとる、こういう考え方に立ちますので、そういう数字に相なるわけであります。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 私はまた逆な話も聞いておりますが、まあよろしい、そういう御説明でけつこうでありますが、将来ははつきりと割算のできやすい率でやつていただきたい、かように思います。  それからもう一つ伺いたいのは譲与税の問題ですが、揮発油税七十六億というのがありますが、これはどういう法の根拠で地方税に持つて来られたのですか、ちよつと伺いたい。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 揮発油譲与税につきましては、政府の今回の予算編成の方針といたしまして、揮発油税の徴収額の三分の一を、地方団体に地方に対する譲与税として譲与する、こういうふうにきめておりますので、従つて地方財政計画におきましても、それに即応いたしまして七十九億を計上いたしているのであります。今七十六億と仰せになりましたが、都道府県に対して七十六億、五大都市に対しまして二億八千四百、約三億でありまして、両方合せまして七十九億になるのであります。これは近く関係の譲与税法案を提案をし、御審議をいただきたいと考えておりますが、道路に関する費用に充当する一種の目的税のような性格のものでございます。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 一応わかりましたが、実はガソリン税をつくりましたときに、私ども発議者の一人として、あれは日本の道路の再建整備五箇年計画というのをつくりたい、そうしてそれに充当するためにというふうなことであつたと思うのであります。せつかく議員立法で前の国会におきまして、衆議院、参議院とも満場一致で通りました法律であります。その法律をそのまま実行いたしますと、どうも譲与税というような考え方がどうしても出て来ない、どうしてあの法律の通りやらなかつたかと私は考える。府県市町村にそういう財源を与えたいということになりますと、一応国の予算に上げまして、府県市町村に対する道路費に関する助成金として、徴収額の三分の一を計上するという形がほんとうのように思うのでありますが、どうしてこういうふうに譲与税になつたか、その理由を承つておきたいと思います。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 揮発油税譲与税につきましては、御承知のごとく国道の維持、修繕ということは都道府県並びに五大都市の責任でございます。また府県道の新築、維持、修繕というようなことも、これは当然府県の責任でございますが、さようなことで、地方といたしましては道路に関する一定の財政需要があるわけでございますが、これに対しまして国が公共事業の補助予算を計上いたし、地方にその補助金を交付する、地方はそれに見合います地方負担、三分の一なり二分の一なりというものを、起債その他の財源をもつて充当いたしまして、そうして道路の修繕をする。またいわゆる単独事業といたしまして、全然補助の裏打ちなしに、地方だけで起債その他の財源で処理するというような点があるわけでございます。そういうものにつきまして、もつと揮発油税と道路の維持修繕というものとの関係を緊密に考えて行きました場合に、地方に対してやはりさような財政需要があります以上は、直接目的税的に使わしめるような一般財源を与えてもいいのではないかというような点から、今回国が直轄事業あるいは特に重要なところとして補助事業としてやります分に三分の二、残りの三分の一は地方に譲与して地方の直接の道路の財政需要に充てさせるようにしようというのが、今回の揮発油税譲与税のねらいであろうかと考えるのでありますが、反面御指摘のように、道路の整備のための臨時措置法があるわけでございまして、これとの関連につきましては私どもも目下さらに関係省間におきまして、話合いをいたしておる次第でございまして、調整を考えなければならないと考えておる次第であります。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 今のお話で、鈴木次長を責めてもしようがないのですが、この揮発油税譲与税に基きます道路の整備について、府県並びに五大都市の負担区分については、その財源の措置をされておりますかどうですか、承つておきたいと思います。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 揮発油税が七十億地方に譲与せられるわけですが、現在平衡交付金の基準財政需要の中に、道路の財政需要として府県だけですと百億程度あるのであります。なお市町村に若干あるわけでございますが、さようないわゆる一般財源をもつて処理いたしますべき道路に関する基準財政需要があるわけですが、そのほかにさらに補助事業に対しまして地方の負担になります分があります。これに対しましては年々一定の起債を充当いたしておるわけでございまして、今回は揮発油税譲与税の七十九億というものが、それらの額のある部分に充当せられるということになると考えるのであります。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 次が控えておりますのでこの程度にしておきますが。揮発油税譲与税というのは、御説明もありましたけれども、根本的には私は国の予算のごまかしだろうと思うのであります。実際はすなおに国の予算に七十九億計上しまして、それをさらに地方に公共事業の助成金として出すというのが、ほんとうだろうと思うのであります。しかしこれを計上すると予算は一兆を超過いたしますので、一兆予算という声におびえまして、こういう予算編成上の上手な抜け道を考えたと私どもは考えておるのであります。従いましてどうぞ将来にわたりましては、こういうような無理な予算を組まないで、しかも地方財政の一つの債務の面に提供されておりますから、たとえば先ほどから問題になりました交付税でありますか、それをそれだけ計上して、そうしてこういうのは地方財政の収入の面から削つて行くのが実はほんとうでなかろうか、かように考えております。いずれにいたしましても私どもはこういうものが突如として出まして、そうしてせつかく前議会におきまして道路の整備——道路の整備ということは、今日本の国民のほんとうにだれも異存のない輿論であります。それについて大きく国が方向転換をしようというときに、はなはだどうもごまかしの、悪く言えばインチキの予算であるというふうに私は考えております。そういう意味で私どもはその点だけでも今度の計画には賛成いたしかねるのであります。きまうはその点だけを申し上げて、私の質問を終りたいと思います。

中井一夫自由党

○中井委員長 大石さん。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 鈴木次長に質問いたしますが、入場税と遊興飲食税はこれは一つのものです、それがどういういきさつで遊興飲食税は地方税になり、そうして入場税は国税に移管されたか、そのいきさつをまず詳細に、しかも事詳細ですよ、説明してください。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 入場税、遊興飲食税の処置の問題について詳細に説明せよという仰せでございますが、これは御承知のように、またただいま御指摘になりましたように、入場税、遊興飲食税というのは、非常に相関連をした性質を持つた税であると私どもも考えるのであります。すなわち一種の消費税でございまして、間接税と申しますか、そういう点から申せば同じような性格であるのでございますが、政府といたしましては今回入場税の方を国税に、移管をいたすことにいたしたのであります。しかしこれは九割をさらに譲与税という形で地方に還付すると、一割が一種の徴収に要しまする経費として国の方に留保するというようなかつこうにいたすわけでございまして、その関係の法案も近く提案をいたす予定でございますが、これはやはり入場税の偏在の度あるいは遊興飲食税の偏在の度というようなものを考えますと、その二者の間にそう大きな開きはないように思うのでございます。しかしこの二つの税を相ともに国税に移管して譲与するということになりますと、やはり地方自治という建前から申しまして、あまりに急激な変化になりはしないかというようなことで、とりあえずそのうちの一つ、入場税だけを国税に移管をしたわけであります。両方を移譲せよ、あるいは両方とも移譲しないという両者をまつたく同じような取扱いにする考え方も成り立つと思うのでございますが、地方自治と財政の調整という二つの要求から考えまして、一税を移管し一税を留保する、こういうようなかつこうにいたしたわけでございます。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 私は鈴木さんのただいまの言葉には承服することはできないのです。われわれをなめとる。大体そんな不親切な答弁で、私たちが承服すると思つていらつしやるところが、すでにもうあなたの官僚そのままの正体を現わしておるんです。そこでこういう同じように取扱うべき性質のものを、そういうふうな取扱いをするということは私は承服しかねます。それで地方税で置いておくなら地方税に置いておく、これは同じ性質のものである、それをこういうことをしますと、実際国民の思想が悪化しますよ。これはあなたどういうふうに思つていらつしやいますか。これはほんとうのことです。それからパチンコ屋はどうなつておりますか、ダンス・ホールはどうなつておりますか、それもあなた知つておつたら聞かしてちようだい。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 入場税、遊興飲食税は性質上同じようなものであるから移管するなら移管する、移管しないなら移管しないで、二者相ともに運命をともにさせるべきであるという御見解につきましては、私ども確かに一つの見解と拝聴いたしたのでございますが、先ほど来申し上げますように、地方自治という立場から申しますならば、これは各団体に今まで現にありまする入場税、遊興飲食税を、そのまますえ置くことが望ましいのでございますけれども、反面これらの税については、いわゆる団体の都市的なところと、そうでないところで非常に大きな偏在がございますので、そこで財政を調整するというような考え方からいたしますと、国税に移管をして一定の基準で、でこぼこがないように配分するという考え方が成り立つわけでございます。そういうような財政調整という考えと、自主財源として留保するというような考えと、両方の考えのいわば一つの折衷案として二税のうち一税を移管するというような形に相なつた次第でございます。なおパチンコ、ダンス・ホール、ゴルフ場といつたような一種の入場税の中で、定額的にとつておりますものがあるのでございますが、これにつきましては、今回は特に入場税の対象からはずしておりますけれども、地方におきましては、これはいわゆる法定外の普通税といたしまして徴収をする道は、地方税法上一般的にあるわけでございます。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 今なかなかあなたの御答弁が言いにくそうな口ぶりでしたが、つまり入場税の人はあまり運動をせぬ。それでは運動した者の言うことをよく聞いて、自由党さんをよく聞いて、そうして運動しないものはそのままじや、弱い者いじめですか。あなた方もその通りなさるのですか。一体それでよろしいでしようか。大体この入場税と遊興飲食税というものは、これは一つのものです。これは夫婦です。この夫婦を一つだけ離して国税にし、一つだけ離して地方税にする。これはまつたくわれわれは承服できませんから、あなたの方からお出しになりましても、与党と野党はこういうふうに意見が違つておりますから、あくまで反対いたします。そこで私がお聞きしたいのは、この遊興飲食税というものは、どういう種類のものが入つて遊興飲食税になつておるかということを私は存じ上げませんので、その種類を一々ここで拝聴したい。何と何と何が遊興飲食税であるか。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 遊興飲食税は御承知のごとく三種類にわかれておりまして一割の税金、二割の税金、十割の税金と、三通り税率がわかれておりますが、それぞれの対象は、普通の旅館にとまります宿泊と、それから婦人のはべります以外の飲食、普通の大衆食堂等で食事をいたします場合の飲食、これが一割。それからその他の、婦人のはべりますような、いわゆる遊興する場所におきまする飲食が二割。それから芸者等の花代が十割、こういうことになるわけでございます。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 それでは私たちが宿屋へとまりますね。せんだつて私は京都市長選挙の応援に行きまして宿屋へとまりました。これは酒も飲まねば遊興もせぬ。しからばわれわれは宿屋へとまつても遊興飲食税がつくのですか。これは一体どうなんですか。この遊興飲食税とは何ですか。宿屋へとまつて、芸者をあげて散財したり、そういうことをしたら、それは遊興飲食税がついても当然です。必要があつて旅館にとまつている者に遊興飲食税をかける、こんな不合理な遊興飲食税なんて、どこにありますか。これを聞かしてちようだい。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 何ら遊興しないのに、すなわち単に旅館にとまつただけで遊興飲食税をとるということは、実態に即しないではないかという御見解は、私も確かにそうお考えであろうと思うのでありますが、遊興飲食税という名前が、結局適切でないという御指摘じやないかと考えるのであります。宿泊税あるいはホテル税といつたような形で、よその国ではとつているところもあるようでございますが、私どももこれらの点につきましては、なおひとつ篤と考究してみたいと考えます。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 これらの点についてはどうだというのですか。ちよつとわからなかつた。よう聞いておかんならぬ。これらの点については考慮を要するとおつしやるのですか、検討するとおつしやるのですか。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 ただいま御答弁申上げましたのは、研究すると申し上げたのでございますが、たしか遊興飲食税につきましては、名前をかえたらどうかというような御意見もかねてあつたように承つておるのであります。確かに一号、二号の実態に比較いたしまして、普通の宿泊飲食というものを、遊興飲食税という名前でとるのはおかしいという点はあるのでございますが、これは読み方といたしまして、遊興飲食という一つのつながつたものと考えないで、遊興または飲食税というようなつもりで読めば、さほどかんにさわることもないのではないかというふうにも考えるのでございます。先生がおとまりになりましたような場合はそういうふうに読みますと、飲食税というつもりで税を払つていただくというようなことになるのではないかと思います。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 とにかくこの点はよくひとつ、研究の余地がありますから研究してちようだい。それから婦人がはべるということはどういうことなんです。それをちよつと聞かしてください。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 非常にむずかしい質問でございますが、要するに酒間をあつせんするというような意味において申し上げた次第であります。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 それから、今度は後藤さんに伺いますが、今問題になつている赤線区域です。あれに対して人頭割であなた方は税金をおとりになつている。婦人一人に対して幾らという税金をおとりになつているのでありますが、そうすると日本の国は公娼があると解釈してよろしゆうございますね。これはどうですか。税金をとつている以上は、これは公娼です。かく解釈してよろしいですか。

後藤博自治庁財政部長

○後藤政府委員 私去年の秋まで税務部長をやつておりましたので、現在の税務部長の考えはどうか私はわかりませんが、私は公娼制度を赤線区域においても認めているとは思つておりません。遊興飲食税と申しますものは、お客の払うところの税金でありまして、その赤線区域の女の人に税金をかけておるのではございません。従つて公娼を認めるということにはならないと、私どもは考えております。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 後藤さんに申し上げますが、お客が払うとおつしやいますけれども、結局はわれわれ同性の婦人がこれを支払うものです。六分と四分、結局婦人が支払う。しからば公娼制度を認めておる一つの証拠ではないか。私が言うのは間違つておりますか、どうですか。

後藤博自治庁財政部長

○後藤政府委員 女の方に徴収義務者になつていただきまして、徴収はしていただいております。しかし払う税は、建前としてはお客が払いまして、払うべきものをお客にかわつてその女の人が税として納める、こういうかつこうになつておるのであります。特別徴収義務者として支払うわけであります。ですから、外見的には女の方が払われるようになつておりますが、しかしその税はお客のかわりに払う、こういう建前になつております。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 かりに特殊飲食店に男が来ますね。そうすると、お前立てかえておいてくれ、今度またこつちも、立てかえておいてくれ、結局これは女が払うことになるのです。そうすると、あなた方は日本に公娼制度はないとおつしやるけれども、公娼制度はあるということをわれわれは再確認してよろしいかということを、今尋ねておるのです。どうですか。

後藤博自治庁財政部長

○後藤政府委員 私は税の建前からは、公娼制度はないものと考えております。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 とにかく赤線区域の婦人に対して人頭割でとつておる。これは一体何ですか。公娼制度を認めておる一つの証拠ではありませんか。こういう税金は悪税ですよ。これでもあなた方は婦人が払う税金でないとおつしやいますか。それとも客が支払うべきものであるとおつしやるのか。

後藤博自治庁財政部長

○後藤政府委員 私は税の建前としてこういうふうになつておるということを申し上げたのであります。この税はお客の方が払う税で、それを特別徴収義務者として女の方がかわつて払う。それからすぐ公娼を認めておるという結論は出て来ない、かように私は考えております。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 これは公娼を認めているという明らかな証拠でないか。ここに婦人の代議士もたくさん出ておる。そうして婦人の権利は男と平等になつておる。それにもかかわらずこうした税金をとるということは、これは悪税である。これを一体あなたは悪税と思わないか、どうだ、はつきりおつしやつてください。

後藤博自治庁財政部長

○後藤政府委員 遊興飲食税が悪税であるかどうか、これは今議論のあるところであります。私は決していい税とは思つておりません。しかし現在の地方団体の財政から、やむを得ずこういうものから税をとつているわけでありまして、従つて私はいい税とは考えておりませんが、やむを得ない税と考えております。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 それじや弱いものは税金をかけられてもしかたがないから、やむを得ずみな泣き寝入りで払つているんですね。そう解釈してよろしゆうございますか、どうですか。

後藤博自治庁財政部長

○後藤政府委員 弱いか強いかという問題でなくて、かけ方に問題があるんじやないかと私は考えます。かけ方に悪い点がありますれば、地方団体の徴税関係の方々に事実ありとすれば、それを是正するような措置をとるべきではないか、かように考えております。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 いつまで言うておつても、あなたは逃げる、私は追いかける、同じことです。  それから私どもがすしを食べる、遊興飲食税がかかる。それから腹が減つて、うどん屋へ入つてうどんを食べる、遊興飲食税がかかる。これは一体どういうわけなんでしよう。私はわからぬ。後藤さん、はつきり言うてちようだい。

後藤博自治庁財政部長

○後藤政府委員 うどん屋に入りましても、すし屋に入りましても、同じ飲食という建前で課税をしているわけであります。(「遊興か」と呼ぶ者あり)遊興とは考えておりません。先ほど次長からお話がありましたように、遊興飲食税と名前はつながつておりますけれども、遊興飲食というのが区分が非常に困難でありますので、たまたま一緒にしているだけであります。おつしやいますような場合は、飲食税と考えております。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 しかしたまたまといつても、実際が遊興飲食税、われわれがすしを食べても、うどん屋へ入つても遊興飲食税、こんなばかな法律が世界中どこにありますか。あなたはどういうふうに考えていらつしやるか。すし食つて、うどん食つて、何が遊興しておりますか。こんなものが置いてあるから、われわれ国会人は世人から不信を買う。これに対してあなたのもつと良心ある回答を私は求めます。

後藤博自治庁財政部長

○後藤政府委員 遊興飲食税というのは、名前が確かに悪いかと思いますが、しかし中には遊興的な飲食と、そうでない単純な飲食とあるわけであります。おつしやいますような場合には、遊興を伴わない飲食というふうに、われわれは解釈しおります。遊興を伴わない飲食にかけることが合理的であるか、よいか悪いかという問題は別にあると思います。しかしこれは日本だけにある問題でなくして、外国にも、遊興飲食税という名前では呼んでおりませんで、売上税の形をとつておりますけれども、やはりあることはあるのであります。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 外国のことは今問うておらぬ。日本の話をしております。  それでは、すしを食べた、またうどんを食べた場合、一体何ぼから遊興飲食税がつくのですか、ちよつと教えてちようだい。

後藤博自治庁財政部長

○後藤政府委員 法律の建前は免税点をつくつておりません。しかし地方団体によりましては、一定の免税点を設けているところはございます。建前は、幾ら食つてもかかる、こういうふうになつております。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 われわれ貧乏な代議士は、造船疑獄も保全経済会にも関係しておらぬ。ゆえにすしも食べる、うどんも食う。それに遊興飲食税がかかつたら困るじやないか。皆さんどうですか。これはただちに免税点をこしらえてやるべきだ。あなたはどう思いますか。

後藤博自治庁財政部長

○後藤政府委員 先ほど私が免税点が全然ないと申し上げましたのは、法律上もやはり一定の条件にはまる場合には、免税点がございましたから、これは訂正させていただきます。法律で見ますと、「もつぱらめん類、茶菓その他これに類するものを提供する場所又は大衆食堂で政令で定めるものにおける飲食で、一人一回の料金が百円以下であり、且つ一品の価格が五十円以下のもののみに係るものに対しては、遊興飲食税を課することができない。」ということになつております。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 しかしこのごろ百円くらいのものは一ぺんに食べますよ。そうすると百十円になつたら遊興飲食税がつくのでしよう。労働者がしようちゆうを飲むと、それが百十五円になつたら遊興飲食税がつく。こんなばかな法律は世界のどこにありますか。あんたはどういうふうに考えておるか。後藤さん、言つてちようだい。

後藤博自治庁財政部長

○後藤政府委員 御趣旨の点は、私現在税務関係をやつておりませんので、税務部長の方に伝え、善処いたすようにお願いしたいと思います。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 善処なんて言うたつてだめですよ。じや鈴木さんに聞きます。鈴木さん、あんたはつきもした答弁をしなさい。百円以下でしようちゆうも飲めへん。労働者が立つてしようちゆうを飲む。せんだつて見ておつたが百二十円で遊興飲食税がつく。かわいそうじやないか。すしだつて遊興飲食税、めん類でも遊興飲食税。百円未満、ちよつとどんぶり食べたら百円越しますよ。そういうようなことは勤労無産大衆にとつて非常に痛手である。これに対してあなたの明確なる答弁を私は要求します。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 大石先生からたいへん大衆の生活に即した御質問でございますが、(大石委員「大石先生なんて言うなよ、きまりが悪い。」と呼ぶ)(笑声)百円という飲食金額というものは、通常の飲食の代金としては低いではないか。一食くらいは通常食べるものについて税金をかけない方がいいではないかという趣旨のお尋ねと存じますが、たしかにさようなことも一つの考え方であろうと存じますけれども、先ほど後藤財政部長が申し上げました、いわゆる免税点の規定は、先般当国会で御決定になりまして入つたわけでございますし、百円が適当か不適当かということになるわけでございますが、私どもといたしましては、あるいは御説のような見解も出るかと思いますけれども、しかし本年は物価も若干程度は下るという考え方をしておるわけでございますし、ただいまのところはこの現状の程度の免税点でいいのではないか。また実際問題といたしまして、都市と農村地帯、あるいはその中間地帯等とでは実際におきまして若干の開きがあろうかと思いますので、一律的な基本規定といたしましては現行法の程度で、他はそれぞれの地方団体がさらに適切に調整をするという自主的な調整の作用にまつのでいいのではないかというふうに考えております。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 地方団体が調整するというたつて、根本の法律はここできめるんです。地方団体は加藤先生も市長さんをしておられたが、なかなかうまくやるものではありません。これはどうしても百五十円を限度にして免税点をつくりたい。これは実際私たちは痛切に感じておるのです。すしを食べても、めん類を食べても、それからしようちゆうは私は飲みませんけれども、(笑声)とにかく勤労無産大衆があそこでずつと飲んでおるが、ちよつと見ると百三十五円になつておる。これに遊興飲食税がかかるということは、あまりかあいそうでしよう。それで限度として百五十円、これにしなかつたら私は断固として承知せぬ。これはどうですか。するかせぬか、はつきり返事せなぬだら承知せぬ。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 政府案としてただいま地方税法案を立案をいたし、近く提出をして御審議を願いたいと考えておりますが、その案におきましては、先ほど私が申し上げましたような趣旨から特にこの点を引下げる案を考えておりませんが、先生の立法論としての御意見につきましては、私どもなお今後よく検討してみたいと思います。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 立法論とおつしやいますけれどもね、実際のことを私は言うておるんです。あんた方はたいへんのお金持でありますから、それは二百円や三百円は平気でしようが、われイーは痛切に感じておる。それを立法論で片づけられると私は非常に迷惑する。これははつきり百五十円、これを限度としてするかしないか。鈴木さん、あんたかつてにできるじやないか。あんた官僚じやないか。今、代議士が実権を握つておらなくて、官僚が握つておるんですよ。あんたはつきり言いなさい。百五十円にするかせぬか、どうじやこれは。しなかつたら承知せぬ。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 免税点を百五十円に引上げるということにつきましては、政府としてはすでに地方税法の改正法律案を決定をいたしておりまして、その法樺案におきましては、ただいま御指摘の点は規定をいたしておらないのであります。従つて先ほど申しましたのは、大石先生の御意見を今後立法論——立法論と申しますのは、今後地方税法の改正をいたしますような場合におきまして、政府においてもし考慮する時期がありまするならば、そのときに研究をいたしたい。こういう意味で申し上げたのであります。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 そうしたら今回はだめだということですね。——ええツ、だめなんですね。そうするとここで多数決で決定したらどうや、みんな。しかたがないじやないか。百五十円妥当ですよ。  それから私が聞きたいのは荷車税です。なんぼ日本が貧乏だからというて、荷車を引くような人は、勤労無産大衆ですよ。こんな荷車にけちな税金かけるなんて国がどこにありますか。これはどういう理由ですか聞かしてちようだい。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 自転車とか荷車につきまして税金をかけるということが妥当でないという……(大石委員「自転車のことは言うておらぬ。」と呼ぶ)荷車につきまして税金をかけるということは適当でないという御意見は、私どもさような零細なものについてかけるということはいかがかと考えないでもございませんけれども、しかし、この自転車税、荷車税というのは、市町村がとる税金でありまして、農村等におきまして他に適当な課税の対象がないという場合におきまして、かようなものをつかまえて税の対象にするということは、これはやむを得ないことではないかと思うのであります。そういう意味から現行法におきまして、特に自転車税という項目を起しておるわけでございまして、まあ、御見解のようなこともたしかに一論とは存じますけれども、今日の地方財政の実態から申しまして、他に目ぼしい税の対象もありません以上は、荷車のように農村等において普遍的にありますようなものをつかまえて、課税の客体にするということも、やはり一つの方法ではないかというふうに考える次第であります。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 荷車いうたら零細なもんですよ。それに対して課税するなんて、こんなことをしたらだめですよ。どう思われる。いけないですよ。これは免税にすべきものですよ。かわいそうですよ。鈴木さんどう思う。あんまり殺生じやないか。弱いものばつかりいじめて。税金をとるべきところは何ぼでもありますよ。こんな荷車みたいなもの何です。こんなもの一体何パーセントかかつておるのですか。農村の人は荷車引いし苦労している。農村振興の意味からいつても、こんな零細な荷車税をとるなんてどうかしとるよ。あんたもつと考えたらどうか。何パーセントかかつておるか。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 だんだんと御意見の御開陳でございますが、この荷車税につきましては、たしか十五億程度で、自転車税と合せまして、今提出しておりまする案では約三十六億の税を見込んでおるわけであります。荷車税は一台年額二百円でございますから、まあ重いといえば重いかもしれませんけれども、その程度のことは農村の町村におきまして、自分の町や村のいろいろな経費に充てるということでありますから——別に国が取上げてほかの費用に持つて行くというのではなくて、町村が自分の町あるいは村の仕事の経費に充てるために、年額一台について二百円程度とりますことは、まあこれはやむを得ないことではなかろうかというふうに考えておるのであります。現行法において特に荷車税として、市町村の法定税として規定しておりまするゆえんも、そういうところにあるであろうと思うのでございまして、将来の立法政策の問題といたしましては、確かに御見解と存じますけれども、ただいまのところは、私ども特に現行法を改正するまでのことはないのではないかというふうに考えておる次第であります。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 こういう零細なものから税金をとつて、大物は脱税しておる。そういうことでこんなかわいそうなものから荷車税をとるなんて、私は実に驚きました。  それからもう一つ、入湯税。これはふろへ入る税金ですか。これは温泉へ入る人にかけておる税金ですか。ちよつとそれを聞かしてちようだい。何パーセントかかるか。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 これは普通の入浴に対して課するのではございませんで、温泉浴場等において温泉に入ります場合に、一回二十円ですかとるわけであります。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 そうしたら、かりに病人でどうしても入湯しなかつたら病気が治らぬ。こんな人にでもかけるんですか。あんまり不平等じやありませんか。それでは。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 温泉に湯治に参つておりまして治療しておるというような人につきまして、さらに公益上の必要からそれを減免するかどうかということは、各地方団体が自主的におきめになつたらよいのでありますが、現行法の建前といたしましては、一回たしか一律二十円ということでありますので、まあその程度のところは負担をしていただけるのではないかということであります。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 但し病人に限つて入湯税を免税ということはどうですか。こういうことをしないとかわいそうですよ。弱いものばかりから税金をとつて、あんまりひどいですよ。そういう考えありませんか。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 まあ病人と申しましてもいろいろな種類の病人がおられるわけでありまして、非常にお金持の病人もおられましようし、非常に貧しい気の毒な事情にある方もあると思いますから、法律上すべて病人について免税というところまで設けないで、そこは実際の地方の運営にまかしていいじやないか、そういうふうに考える次第であります。

中井一夫自由党

○中井委員長 大石さん、よいですか。お続けになるならきようは昼から引続きやりますから……。実はこの間の申合せで、大体十二時半で一応打切りたいと思うのです。あまり不規則になりますから……。     〔「昼からやろう」と呼ぶ者あり〕

中井一夫自由党

○中井委員長 ちよつと速記をやめて。     〔速記中止〕

中井一夫自由党

○中井委員長 速記を始めて。加藤君。特に簡単に願います。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 資金関係の御質問でございますが、すでに質問の要旨は陳述しておりますけれども、地方財源を豊富ならしめる意味におきしまして、簡易保険の契約金額を、八万円から二十一万円程度に引上げることについて、政府当局の御意見を承りたいのであります。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 ただいま御質問のありました点につきましては、目下大蔵省におきましても郵政当局と協議中でございます。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 大蔵当局は、現在公営企業その他の財源が非常に不足しているので、地方自治伸張のため簡易保険の契約金額を増額いたしまして、主として地方自治振興のための緊急経費に充てる、こういうことに対しましてどういう考えを持つておられるか、大蔵当局の御意見を承りたい。協議中なんということは知つている。そんなことを聞いているのじやない。はつきり率直に言つてもらわなければ困る。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 私の所管問題といたしましては、ただいま御質問のありました資金を豊富ならしめるという点に先立ちまして、まず簡易保険制度と他の民営保険制度との間の調査の問題を検討いたしておる次第でございます。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 大蔵省は、民営の金融制度につきまして、これをいろいろ保護し過ぎるという非難が全国にみなぎつているということを御存じないかあるか、お感じになつておられるかどうか、それをまず承ります。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 私どもとしましては、民営事業が健全な発展をいたすように、そういう角度から監督していることは事実でございます。これを保護し過ぎるかどうかという点につきましては、私は保護という観念よりも、むしろ健全な保険制度の確立という方が主であると考えておるのでございます。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 民営事業全般について言つているのじやないのです。たとえば、保全経済のような擬似金融機関をも含んで、そういう意味で深甚なる考えを持たなければならぬ時期である。この民営金融制度そのものに対して、たとえば火災保険が、ここに十億円の火災保険料を集めて、そのうち二割三分しかこれを支出していない。しかも依然としてこの料率を大蔵省が認めておるという数字は、今正確には何割くらい支出しているか、それをお聞きしたいのだけれども、そういうようなことについて、国民の間に、大蔵省が民営の金融機関の肩を持ち過ぎているという非難がごうごうとしてあることを、保険課長さんとしてお感じになつているかということをお聞きすればそれでいいのです。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 保険課長といたしましては、保険事業の健全な発達をはかるためには、まず大衆の利益を保護することが一番大切なことであると考え、その趣旨に沿つて極力努力しておる次第でございます。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 ただいまの答弁は非常に不愉快なんであります。簡易保険というものは国民大衆の利益じやないかどうか、ただいま簡易保険と民営保険との関係を論じておるのは、その取締りの面でなしに、おのおのの事業を軌道に乗せて進行させて、そうしてそれを社会的に経済的に役立たせようということを論じているのです。悪く行つたときに大衆の迷惑になるから、それでこれを取締るという問題を論じているのじやないのですよ。おのおのを助長すべきにかかわらず、民営金融機関だけをよけい保護し過ぎているようなにおいがするということを、大衆が言つているのを知らないかということです。その点についての御意見をもう一回お伺いいたします。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 保険事業に対しまして、あるいは保険行政につきましていろいろ御批判があるということは、私どもも十分承知いたしておるつもりであります。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 質問を打切ります。どうも問題にならぬ。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 時間もないようでありますから、私は、地方財政計画の様式の立て方について、これは根本的な問題なんですがお伺いしたいのです。というのは、地方財政計画は今まで何回も出されましたが、その内容はその年度の増減だけを計上しており、その部分だけ説明している。そうして一番最初に、既定財政規模というのを昨年までの分は一本にして、その内容については何も触れていない。従つて、ここの審議は、その年において、二十九年度なら二十九年度において増減する分についてだけ審議しており、既定の分はもう審議外だ、こういうようなやり方でありまして、従つて、これを毎回拝見しておりましても、ほんとうは私どもはまじめな審議はできないのです。それぞれの規模について、それだけの地方財政の規模として適当であるかどうかということについては、既定分についてもこれを見なければならぬわけでありますが、それがそういうふうに立てられていない。そこで、自治庁としてもあるいは大蔵省としても、これを審議する際には、こういうようなちよつと異様なる様式でつくつた計画ではなくて、おそらくそれぞれの費目別の、あるいは府県別、市町村別の計画がおありだと思いますから、それをひとつ出していただきたい。各事業について、道路の費用は幾らかかるとか、あるいは役場の費用は幾らであるとかいうようなものを、それぞれの費目ごとにひとつ出してもらいたい。ただ二十八年度と比べてみて、これだけの分はふえるのだ、これだけは減るのだということだけをここで審議したのでは不十分である、まじめな審議になりません。そこで、その資料を要求したいのです。この今度出されたものを見ましても、ある部分については確かに説明があるのですが、しかし、主要な部分については、今申し上げたような見地から言えば非常に不十分である。ですから、この委員会として、財政計画という重大な問題をまじめに審議するために、今申し上げたような形式の説明書といいますか、そういうものを要求いたしますが、あとで出してくださるかどうかお伺いいたします。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 関連して。ただいまの北山さんの御要求は、私たちもぜひ要求したいところでございますが、深く考えてみますと、それは平衡交付金につきましても、測定単位費用と補正係数でやることなんで、それをこまかくやれば何箇月かかるかわからない。北山さんの御要求はどうもしかたがありませんが、これを常任委員会の要求として出してほしいと言うことは、あまり極端な不可能なことを政府に要求して政府をいじめるようなことになると思いますから、常任委員会の名において要求するということは無理かと思います。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 いろいろ地方財政規模の計画を拝見しているのですが、われわれのような頭の悪い者は、この計画に基いてやれば、私の村なら村というものは一体どういうぐあいになるのか、私の市はどうなるのか、私の県はどういうぐあいになるのか、そういう全国的な、モデル的な、平均的な、県、市、町、村というものの一応の試算というか、そういうものを出してもらわないとわからないのです。この計画に基いてはこうなるのだというものを出してもらうと、この財政計画は単につじつまを合せてやつているのか、実態に即して、その通りに、親切に、ほんとうに地方財政の基礎を固めるべくなされているかということが、はつきりして来るだろうと思う。それをひとつぜひ資料として出してもらいたい。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 私の尋ねるのは、なるほどむずかしい資料かもしれない。しかし地方行政委員として、これは当然要求する資料だと思うのです。これは要求しない方が変だ。それでなければまじめな審議はできないのです。また自治庁としてもこれをおつくりになるときには、そういうものがあるはずなんです。どの程度に詳しいものであるか、これは程度問題でありますが、少くとも費目ごとに横に並べた財政規模——地方団体の道路費がその年度において幾らであるか。それを国の補助が幾らであつて、地方負担が幾らであるかというふうに横に並べたその年度の数字がなくちや、自治庁としても財政計画もつくれない、また自治庁の仕事ができないと思うのです。財政部の存在の意味がない。そういう点からいたしまして、私は当然だと思う。無理な資料を要求しておるのではない。ですからそれを出していただけるかどうか、ひとつお答えを願いたい。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 ただいま北山委員の仰せ、それから西村委員の仰せの点についてお答え申し上げますが、地方財政計画の立て方は、今回昭和二十九年度の財政計画につきましても、従来の立て方をずつと踏襲して参つたわけであります。それでただいま北山委員の仰せは、その地方財政計画の立て方を、目的別に再編成をして経費別に出せ、こういう御趣旨のように拝聴いたしましたが、そういう点は確かに一つの考え方であろうと私どもも考えます。三十年度の財政計画をつくります際には、さような点を十分考慮して考えてみたいと思つております。しかし、ただいまの財政計画においても、既定規模をそのまま動かさないという意味ではなくて、既定規模に新しく加わりあるいは既定規模を減らすというものを列記しておるわけでございます。従つて既定規模がみなそのまま持続されるかされないかということを見ておるわけであります。そういう意味で、要するに増減になる、動く要素だけを掲げておるようなわけでございまして、これによつて御審議をいただきたい。これの基本は要するに今までは平衡交付金の総額、今回は交付税の一定の率をきめ、またそれに基く基礎をどうするかということをきめるために、策定をいたしたわけでございまして、二十九年度におきましてはこの方式を踏襲することを、ひとつ御容認願いたいと思うのであります。  なお西村委員のお話の点でございますが、これは結局地方交付税法案におきまして、それぞれの団体の経費の測定単位をどういうふうにし、またその単位当りの単位費用というものをどういうふうに定めるかということに連なるわけでございまして、この財政計画を具体化いたしますものが地方交付税の単位費用、測定単位でありますから、その法案を提出いたしまして、御審議を願うわけでありまして、その単位費用を自分の村の具体的な数値にかけ合せまするならば、それで自分の村の交付税として来るものがどのくらいであるかということが、各団体としてはわかるわけであります。従つてその交付税法案の提案をする際に、御指摘の点は十分御審議いただきたい、かように考える次第であります。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 私は現在提出されておる地方財政計画をひつ込めて、新しいものを出せという意味ではないのです。しかしこの財政計画を審議する際に、どうしても先ほど申し上げたようなものが説明として必要じやないか。だからそれを説明として要求するのです。たとえばこの中でも公債費については相当詳しく出ておるのです。しかしそういうように出ておるものもあれば、出ないものもある。だからそれを全体的に補足するには、今言つたように経費別のものが当然必要じやないかと私は思う。増減だけの点を引出して来たのでは——それは平衡交付金をきめる場合でも、起債をきめる場合でも、やはりその基礎になるものが必要なんですから、その増減だけを見てあとはきめてくれというのでは非常に不親切だし、私どもとしてこれはふまじめな審議になると思う。ですから、今申し上げたのは、この財政計画の様式をかえるのは今後のことでもいいが、今回はその説明書をほしい、こういう意味なんです。というのは、既定財政規模のところに今まで数年間のものが堆積されておる、その堆積分がわからない。だから二十五年度ですか、あれからずつと来た変遷の過程があるわけです。それによつて、それを追つて行けば費目別のものが出るはずである。だから決してむずかしいことじやない。私はそういう意味で無理な資料を要求しておるのではないので、また自治庁としてもそれはできることだと思う。財政計画をひつ込めて別な様式にして出せというのではないのですから、その点を御了承願つて、われわれの審議に協力していただきたい。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 この既定財政計画の中に含まれております目的別の経費と、新しく異同を生じました額とを継ぎ合せました総体の目的別の経費が、どのようになるかというものを出せということでございますが、これはごく概略なものを用意いたしまして、御参考に供したいと思います。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 ただいまの次長の答弁を聞きますと、あとで税制の法案を出すからかつてに計算しろということですが、私は全国の市町村あるいは府県全体のものを出せというのではなくて、モデル的なものを見せてくれ、そうするとこの財政計画というものに対して、私たちの評価の仕方が一ぺんに出て来る、ぜひそれを出してもらいたいというのです。今のような御答弁ですと、地方交付税関係ですか、将来それを提案して決定してからでないと、だめだというぐあいに言つておりますけれども、そうでなくて、自分たちの用意した法案に基いて予算も組み、地方財政計画も組んでおるのだから、そういう立場で十分できると思う。ぜひそれはやつてもらわなければならぬ。お願いします。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 ただいまの点は、何か標準的な団体について交付税等が、どのくらい行くかということを試算したものを出せというふうな御趣旨と承りますが、これはさきにも申し上げましたように、今鋭意単位費用を算出中であります。単位費用が出て参りませんと、それができないわけでございまして、従つて地方交付税法案を提案いたします際に、それを適用したある一つの標準的な団体についてはどういう結果になるか、結局道路なり河川なり産業経済なり各種の費目について、一定の数値のものがある、そういう団体を予想しまして、また人口幾らというような団体を予想しまして、そういうものに対してこれを適用したらどういうことになるかという一つの計算例は出すことができると思いますので、地方交付税法案を提出いたします際に、それをあわせて提出をいたして御参考に供したいと考えます。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 どうも納得できないのですが……。

中井一夫自由党

○中井委員長 今の政府の意見でよいではありませんか。あなたの御要求になる資料を出すためには、単位費用を決定しなければだめだ。ところがそれを今検討しつつあるのだ、だからそれがきまつたら御趣旨のような資料を出すというのだから、しばらく待つたらどうでしよう。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 単位費用だつて今きめられた財政計画に基いて、それの範囲内で出すのだから、それは今のうちから大体のめどがあると思う。それでやれると思う。

中井一夫自由党

○中井委員長 だから、出すというのだから、しばらく待つたらどうですか。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 今出してもらいたい。この財政計画の審議中に出してもらいたい。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 関連して。この地方財政計画に関連して、費目別の構成を示すよう要求されることはけつこうだと思います。また単位費用の計算を非常に早くして、この審議の継続中に出すようにということも、まことにごもつともだと思いますが、私の考えますのに、地方自治団体の数は一万数千あるのです。それの財政的状態、客観的な事情は千差万別だと思うのであります。それでモデル・ケースとして標準的なものを幾つか選んでも、私は、私たちの今までやつて来ました実務の経験上、あまり大した参考にはならないと思うのです。毎年予算編成をするときには、平衡交付金の単位費用や補正係数等を見て、私たちも予算を組んだ。こういうことなんです。とにかく国会の審議は毎年々々やつているのでございまして、地方財政計画も審議し、平衡交付金の方も、その都度単位費用の改訂について詳細に審議して、従来の分は一まず審議をし尽して可決しているわけです。そうである以上は、新しい財政需要の限度、それに関連しての新しい年度において増減のある部分だけについて、審議することができれば、それで事足りるものではないか、いたずらに要求するようなことは好ましくないと思うのです。

中井一夫自由党

○中井委員長 西村さん、あなたの言われることは、私が今言つたので、政府も出すと言うておるのだから、いいじやありませんか。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 考え方が違うのだ。毎年々々これで全国の自治団体がやつて行けるのだというぐあいに地方財政計画を出して来るが、現実にはいつでも赤字に追われている。だから今度はうそがないかどうかということを知るには、やつぱりこの自治団体に収入がこう、支出がこう、これでちやんとなるというぐあいに見せてもらわなければだめだ。それでは、自治庁でそう言われるのだから、一歩を譲つて、いつごろになりますか、それをお聞きして了承したいと思う。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 実は地方交付税法案を一刻も早く提案をして、御審議を願いたいと思つておるのでありますが、それが今日まで心ならずも遅れておりまする主たる理由は、単位費用の算定がまだ完了しないからであります。これは大体来週中には出すようにいたしたいと考えております。

藤田義光改進党

○藤田委員 私は、ちよつとずれがありましたが、加藤委員の保険課長に対する質問に補足して一、二お伺いします。  政府は今金融引締めをやつております。最近保険会社に対しまして、日銀あるいは大蔵省から金融引締めの指令があつたことは御存じでありますかどうでありますか、お伺いしたい。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 ただいま御質問になりました金融引締めということにつきまして、どの点をおさしになるのか、はつきりいたしませんが、保険会社の経費の節約とか、投資についての問題、それらについて、公共性にかんがみて自粛するようにということは、たびたび申しておるところであります。

藤田義光改進党

○藤田委員 この一兆円予算と関連して、最近そういう指示が保険会社に行つたというふうにわれわれは聞いておりますが、そこでお伺いしたいのは、もし保険会社の一般投資その他が引締められて参りますと、相当金がだぶついて参ります。加藤委員が指摘いたしましたように、損害保険におきましては二割三分の払出し状況で、残る額は人件費その他を差引きましても、相当の金が残るわけであります。そうしますと、当然保険料の大幅な引下げを断行すべき段階になつて来る。その点に関しては保険課として何か準備を進められておりますか。ただ金融引締め、一般投資の節減を指示しながら、そのままの状態で保険会社のだぶついた金を放仕される予定であるかどうか。  もう一点お伺いしたいのは、保険会社が約八億の電源開発の資金を出してもらいたいという要請を受けております。この八億の電源開発資金を出すべきかいなかということは、大蔵省、日銀の金融引締めの指令と関連して、非常に大きな問題になつておりますが、こういう国家的な要請である電源開発資金ですが、この金融引締めと関連して、どういうふうに保険課長は処理される予定でありますか、お伺いしておきます。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 第一点の金融引締めと申すことに関連して、もちろん経費の節減ということに関しましては、当然節約された経費は、料率に反映されて来なければならないものと考えております。保険料率自体の構成が損害率、それから附加保険料部分と二つにわかれております。その附加保険料部分に反映して来る部面につきましては、この面の節減として料率の引下げを考えるべきである。それから損害率につきましては、損害率の趨勢を見ながら、料率を引下げて行くという考え方でございまして、保険料率を適当な機会にさらに引下げるという方向に向つて努力したいという考えは一応持つております。  電源開発資金につきましては、ただいまさような融資の話が、保険会社に参つているということは承知しておりません。大蔵省の考え方としましては、保険会社の投融資につきましては、超重点的な産業部面には資金のわくの許す限り優先的に充てるべきであろうと考えている次第であります。

藤田義光改進党

○藤田委員 基幹産業に対する融資は国家的要請でありますが、それだけの金が余つているということは、当然まず保険料率を検討すべきではないかと私は考えておりますが、今検討中であるというお話でございますから、これ以上お伺いはいたしません。  最後にお伺いしたいのは、官営、公営あるいは組合営の保険事業というものが、非常に活発になつて来ております。先ほど加藤委員からも発言がありましたが、いわゆる町の金融機関の混乱を見ましても、こういう官営、公営あるいは特に組合営等の保険事業に対しまして、この際大蔵省がはつきりした指導方針と腹をつくつておかないと、再び混乱を引起す危険性があると考えております。これは既存の保険会社の欠陥を是正するために、こういうものがどんどんできて来おるわけでありましてその点は、保険料率の改正その他の面で改善されて行くというお話でありますが、現在簇生しつつある官営、公営あるいは組合営の保険に関しましては、今後どういう指導方針で臨まれる予定でありますか、簡単でけつこうですが、お伺いしたい。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 最近各種の形態で、実質的に保険事業と見られ得るのではなかろうかと思われますような企業形態が発生していることは、事実でございます。私どもはこれらのものにつきまして、保険制度の一環の問題といたしまして、十分制度として確立するという方向に向つて、検討すべきことであると考えておる次第でございます。ただ諸般の形態の中に、それぞれ現行のものをそのまま取入れられるかどうかという点につきましては、相当問題があろうと思いますので、個別的にやはり相当慎重に検討いたさなければなりませんが、保険事業として健全に成り立ち得る形態のものについては、やはり考えるということで行かねばならないかと思います。大蔵省としても、従来からも検討いたしておりますし、今後ともこの問題についての検討を続けるという考えであります。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 ただいまの点に関連してお尋ねいたしますが、私としては民営の保険料から申しましても、簡易保険の最高額は相当上げて三十万円程度のものが妥当ではないかというように考えておるのですが、その点について今慎重検討中だというのですが、検討中だけではだめで、その検討の焦点はどこですか。

狩谷享一大蔵事務官(銀行局保険課長)

○狩谷説明員 簡易保険の限度引上げの問題につきましての一つの焦点と申しますことは、私どもの方で検討いたしております一点は、官営保険制度と民営保険制度と、その間の調整がいかにあるべきかという問題であるのでございます。御承知のごとく簡易保険につきましては、創設当初以来民営保険事業としてカバーできない一般大衆の保険需要を満足させるという趣旨でもつて、月掛、無審査というような建前でもつて、大正五年に発足したかと存ずるのでございます。その場合におきましても、民営事業と官営事業ということの関連が十分検討され、考慮されたように承つております。またその後数回にわたつて限度を引上げて、今回の八万円まで至つておる次第でありますが、その間におきましても、民営事業と官営事業の両者並び立つております場合に、民営事業のカバーされない範囲を官営事業がとるということが、大体の建前になつて今日来ております。その面から、現状において検討いたしました場合に、どの辺の線がさような線になろうかということで、目下数字的にいろいろ検討いたしておるわけであります。参考までに申し上げますと、戦前におきましては、基準年次を昭和九、十、十一年ごろにとりますと、民営保険の平均保険金額が千五百円余りであつたかと思います。その当時の簡易保険の平均保険金額は百六十円余りであつたかと思います。戦前におきましてはかなり差がありまして、おのおのの分野の競合ということも、ほとんどなかつたような状態でございましたが、戦後におきましては、民営保険の主たる対象になつておりました中産階級が没落したと申すのでございましようか、要するに、全体の国民が貧乏になつたと申すのでございましようか、国民所得の水準も低下しているとかいう事情が反映しまして、民管保険事業と官営保険事業との平均保険金額の差が、戦前のごとく開いておりませんで、かなり接近している現状でございます。それだけに、この限度の問題をどこで線を引くかということについては、相当問題があるように考えております。

中井一夫自由党

○中井委員長 それでは本日はこの程度で質疑を終ることにいたします。  つきましては、先ほど来加藤、西村両議員と大石議員三君の御質問にありました問題は、本委員会におきまして前々国会から引続き問題になつている点でありますので、この際資料を要求いたしておきたいと思います。すなわち、保険課関係につきしましては、銀行局保険課で所管せられる火災、生命その他各種保険につきまして、それぞれ保険料の収入と、危険負担並びに経営のための支出、すなわち収支の関係を明らかになし得る資料を提出していただきたい。それから自治庁の関係でありますが、遊興飲食税、これは地方税に定められておりますところの課税の問題に関係しますが、一皿五十円以下であることを条件として、百円以下は無課税となつているのが今日の現行法であります。これをもし無条件で百円以下無課税とした場合、及びこれを百五十円以下無課税とした場合現在の税収入に比して、どれくらいの減税となるか、この問題をできるだけ詳しく調べて御提出を願いたい。  明日は午前十時から開会をいたしますから、何とぞ定刻に御出席を願いたいと思います。  本日はこれをもつて散会いたします。     午後一時十九分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗