地方行政委員会 第4号
- 発言数
- 109 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1953/12/19
会議録
○中井委員長 これより会議を開きます。 まず奄美群島復島復帰に関する件について調査を進めます。政府より同島返還の時期の見通し及び現在までのアメリカとの交渉状況について御説明を伺いたいと思います。中川アジア局長。
○中川説明員 奄美大島の復帰に関しますアメリカとの交渉につきましては、先月末からアメリカ側と東京におきまして交渉を開始いたしたのであります。問題はいろいろございましたが、そのうちで、たとえば司法権の問題をどうするか、現地におきましてすでに民事、刑事の裁判を行つて判決のきまつた者あるいは現に裁判が係属中の者、さようなものを引継ぎの際にどう処理するかという問題でありますとか、あるいは軍事施設につきまして、これを合同委員会の決定によつて、日本とアメリカとが相談してきめるという日本内地のやり方を、そのまま現地の奄美大島につきましても引継ぐ、かような問題でありますとか、このような性質の問題は比較的短期間に彼我の意見が一致を見たのでありますが、財務関係ことに現地の通貨でありますB円というものを日本円に切りかえるにあたりましての措置につきまして、彼我の意見がなかなか一致を見ない、実は最近までこの交渉が遷延しておつたのでございます。その彼我の見解の相違のおもなる内容を御説明いたしますと、現地に通用しておりますB円一に対しまして、日本円三をもつて交換するということになるのであります。この交換率につきましては、彼我の意見に相違はないのでございます。しかしながら回収いたしましたB円をアメリカ側に返還いたします際に、これを無償とするか有償とするかという点につきまして、意見の一致を見なかつたのでございます。これは双方のB円というものに対する見解の相違から来ておるとも言えるのでありますが、先方はB円を回収したものは無償でアメリカ側に返還すべきである、B円というのは一種の軍票のようなもので、各国における通例として軍票に対してはこれの代償は払わないというのが例であるということで、無償ということを主張いたしましたのに対しまして、日本側は、B円といえども通貨であることにはかわりがないのであるから、これを回収して日本側が日本の円をこれにかえるといつた場合、それによつてかわられましたB円というものは、やはりある程度の有償で先方に渡すべきであるという考えをとつたわけであります。しかしこの問題も先週末に日本側の見解とアメリカ側の見解とがある程度妥協を見まして、結局のところB円の返還は無償ということにいたしました。これと切り離しまして、アメリカ側から現在琉球におきますアメリカ当局が持つております奄美島の住民あるいは奄美島にある会社に対します債権を、別途日本側に無償移管するということにいたしまして、相互に関係はないということにいたしておりますが、事実上はこれである程度日本側としても代償が得られることになります。東京ではかような方法でとりきめを結ぶということに話合いが一応つきました。これに基きまして協定案文というものを相互に相談いたしまして、一応の結論を得まして、アメリカ側は本国政府に請訓いたしております。 なお奄美群島の返還期日につきまして、日本側はできるだけ早く返還してもらいたいということを、初めから強く希望しておりますが、アメリカ側もできるだけ早く返そうということで、これまた一致いたしおります。日本側といたしましては十二月二十五日午前零時をもつて返還を実施するということを要望いたしまして、東京におきますアメリカ当局もその案を一応いれて、これを本国政府に請訓中であります。現在まではまだそれに対する回答が来ておりません。しかしアメリカ本国政府も、できるだけ日本側の希望に沿い得るように一生懸命ワシントンにおきます審議を進めておるということを聞いております。また現地におけるいろいろの引継ぎ事務の準備のために、内地各官庁及び日本銀行から総計百名ほどの人が現地に参るわけであります。この人たちの出発というのも、今までは話合いがはたしていつできるか、見通しがつかなかつたために足どめしてあつたのでありますが、昨日アメリカ側から出発してもさしつかえない、自分の方で受入れる用意があるということを通告いたして参りました、これは本日鹿児島を出帆するはずになつております。かような次第で返還期日につきましては、いまだ確定はいたしておりませんけれども、われわれとしては十二月二十五日を強く要望いたしており、アメリカ側もできるだけこれに応じ得るように、せつかく努力中であるというのが現状でございます。今度の奄美大島返還に関する日米間の話合いの形式は、結局協定ということになると思います。現在その案でアメリカ側の最終的な意向を聞いております。協定となりますれば国会の御承認を要するわけでございますが、時間が非常に切迫いたしておりますので、返還の実施は十二月二十五日にいたしたいと考えております。従いまして国会がそれまで審議を事実上お休みになつておるという実情から見まして、あるいは国会の御承認は、それ以後にお願いするということになるかとも思います。この点につきましては、さらに政府部内で検討いたしておるところでございます。
○中井委員長 これより質疑を許します。通告順によつてこれを許可いたします。床次徳二君。
○床次委員 ただいま局長かう御報告がありましたが、この移管の時期に対しましては二十五日をめどとしておられるということでありますが、はたして二十五日でできるかどうか、今日まで予定されました日取りよりは相当遅延して参つておるのでありまして、これ以上遅れるということになりますと、現地住民に対しましてはもとより、日本国民といたしましても大きな失望であると考えます。この点に対しまして政府は大体二十五日ということで確信を持てるかどうか、もしも二十五日より遅れるような場合にありましては、このアメリカの処置に対しまして、急速にこれを実施せしむるように強い要望をなすことも、私どもは必要じやないかと思つておりますが、この二十五日のめどについて政府の確信を伺いたい。
○中川説明員 政府といたしましては、ただいま御説明申し上げました通り、十二月二十五日を期しまして返還を実施したいということで強くアメリカに要望いたしておりまして、実はアメリカ側から本国に提出いたしております協定の案文にも、二十五日という日付を入れておるのであります。なおアメリカ本国からはまだ正式の返答はない模様でありますが、別途参りました情報によりますと、日本側の希望にできるだけ応ずるように努力しておるということでありますので、われわれとしましては二十五日にできるのではないかという見通しを持つております。なお話合いの内容等につきましては、技術的にさして困難な点もないのではないかと思いますので、アメリカ側におきましては、おそらく政府部内の手続上の問題が残されておるのではないかと思います。従いまして最終的な回答が来るまでにそう時日はいらないのではないかというふうに考えております。 なお十二月二十五日に実施することにつきまして、いろいろな点におきまして事前に相当のゆとりを持つて、現地における引継ぎの準備をいたさなければなりません。その方の準備のための人員は、すでに本日鹿児島を出航する予定になつております。従いまして二十五日以前にアメリカ側から回答が来れば、即刻協定を締結するという運びにいたします。協定ができますれば、現地にはすでに準備の人が行つておりまして、即刻にでも二十五日に引継ぎを完了することができる手配にいたしております。確定的とは申し上げられませんが、一応二十五日というものを予定しておつて、さしつかえないのではないかとわれわれは考えております。
○床次委員 この協定の成立、復帰の実現に関しまして、さらに当委員会として適当な意思表示をしていただくことが必要じやないかと思いますが、これはあとでさらに御相談申し上げたいと思います。 なお局長にお伺い申し上げたいのでありますが、今回の協定の中に、いろいろ盛られております事項のうち、先ほどお話がありましたが、アメリカとの債務に関してのとりきめがあるようです。銀行あるいは会社等に対する債権というものが扱われておりますが、これがどういうものであつたかということにつきまして、御説明をいただきたいと思います。 〔委員長退席、西村(力)委員長代 理着席〕
○中川説明員 アメリカは琉球全島に対しまして、いろいろの物資等を本国から送つて来ておる。その中には、たとえば経済援助資金というようなものもあるのであります。これらの物資をアメリカ側は琉球政府の機間を通じまして、個人あるいは会社というようなものに売りさばいておるわけでありますが、その売掛代金等が未済になつておるものが相当ある。かようなものを日本側に無償で譲り渡すというのが、今の債権関係の内容であります。なおそのほかに類似の債権があるようであります。これらは詳細にリストに載つて協定の付属文書になる予定でございます。
○床次委員 ただいまの債務でありますが、これは贈与であつたものが債務として考えられておつたのか、あるいは最初から債務であるということが明らかになつておつての売掛代金であつたかということについて、確認いたしたいと思います。
○中川説明員 その債務と申しますか、債権と申しますか、それが元来最初にどういうものであつたかということは、実はわれわれも的確に存じておりません。しかしながら引渡される際の状況におきましては、琉球政府側からいえば債務、アメリカ政府側からいわせれば債権というふうになつておると承知しております。
○床次委員 なお前回の委員会におきましても、同僚委員から質疑があつたのでありますが、今日沖繩において勤務しておりますところの奄美出身の職員の身分の問題であります。特に現地の方から陳情が来ておりますが、その陳情によりますと、奄美から出ておりました者が琉球政府で働いておつたのを、今回の復帰に伴いまして一応解職されるかのように聞いております。その勤務の状態に関しましては、単に奄美出身者が琉球政府に勤務しておつたというふうに考えられておつたのが、奄美の人たちが地元の政府に使われておつたのだというふうな取扱いによりまして、今回の復帰と同時に奄美を代表する意味がなくなつたから、これを整理するのだというふうな取扱いになつておるように見えるのであります。なおその整理の手続等に関しましては、何と申しますかきわめて冷淡な処遇がされておるように見えるのであります。たとえば帰ります場合の旅費等に関しましても、退職手当等の問題に関しましても、きわめて悲観的なようでありますが、こういう復帰に伴いますいろいろの犠牲に対しまして、今回の日米協定におきまして、いかようにこれを処置されておるか。この点は十分お話合いがあつたかと思うのでありますが、現地におきましては相当懸念をいたしておりますので、この点伺いたいと思います。
○中川説明員 ただいま御指摘の奄美出身者で琉球本島等今度返還されない地区にあります人たちの処遇につきましては、われわれも最初から非常に心配しております。これを交渉の過程におきまして先方に十分説明いたし、かつこれに対して急激なる措置等をいたしまして人道上問題となるようなことがないようにということを、繰返し念を押しておるのであります。先方も十分その事情を了承いたしまして、決してこれに急激なる変化を与え、その他人道上問題となるような措置はしないように留意するということを言つております。それを協定の一つの内容にするということにつきましては、われわれといたしましてはこれを希望したのでありますが、先方としては、これを協定の内容とすることになると、いろいろ事情がむずかしくなるので、これをひとつ自分の方の誠意に信頼してもらいたいということであります。従いまして協定の内容にはいたしませんけれども、あるいは会談の記録というものに残して置いて、後日の証拠にするということになろうかと思います。 なお現地ではいろいろなうわさが飛びまして、人心が動揺しておるようでありますが、これにつきましても、アメリカ側の代表は、そういううわさは実際よりも非常に誇張されてうわさが行われておるようだが、これは重大な問題であるので、必ず中央で統制するようにしたいということを言つております。従いましてわれわれとしては、このアメリカ側の言明に信頼を置いてよいのではないかというふうに考えております。しかしさような措置を向うがとりましても、いろいろな事情から、奄美大島あるいは内地自体に帰つて行きたいという人も相当多くなろうかと思います。それらの処遇につきましては、政府といたしましては、また別途に受入れ態勢というようなものを検討しておる次第でございます。
○床次委員 琉球政府に勤めておりました公務員が、一応この際自然に退職する者も出るのはやむを得ないかと思いますが、そういう場合におきまして内地の政府においてできる限り新しく大島にできました機関に受入れるということも、当然出て参ると思うのであります。反面におきまして、内地におきましては、長官もおられますが、行政整理が相当行われる予定になつておりますので、なかなかその受入れが実質において困難だということも出て参ると思うのですが、その間におきまして、ある程度の退職に関する必要な措置だけはしなければならないと思います。この点に関しまして、政府といたしましては、現地出身の官吏、公務員が不当なる取扱いを受けないだけのことは、政府は確約されるといいますか、確保されるということを考えておつてよろしゆうございますか、承りたいと思います。
○石井説明員 公務員の中におきまして、たとえば琉球立法院の議員というような方々は、地域の返還とともにおそらくそのまま地位を失うことになるかと思いますが、その他の一般の公務員につきましては、先ほどアジア局長からお話がありました通り、向うで急激な措置をとらない、それに信頼してくれということを申しておりますので、現段階におきましては、そのアメリカ側の誠意を信頼して考えておる次第でございます。しかしながら今後どういうふうに措置されますか、いつまでもというわけにも行かぬのではなかろうかと思いますので、本土に転勤を希望する者等に関しましては、できるだけ本土の実情によつて、受入れられる範囲におきましては、極力あつせんいたしたいということで、一応準備をいたしておるものでございますが、まだアメリカ側のはつきりした措置がわかりませんので、目下検討中でございまして、政府部内として一致した意見というところまでは達しておりません。しかし極力あつせんしなければならぬという気持をもちまして、諸般の調査なり準備をいたしつつあります。 〔西村(力)委員長代理退席、委員 長着席〕
○床次委員 次に承りたいのですが、過般も沖繩に在住しておりますところの奄美大島出身者の処遇について、質疑があつたのでありますが、その機会においても、あまり明瞭な御返事がなかつたようでございます。私の受けました資料で見ますと、今度復帰後におきましては、奄美大島出身者は、沖繩におきまする限りは、やはり外国人並の取扱いを受ける。従つて今後労務に従事いたしまする場合、あるいは企業等に関与する場合におきましても、非常な不利がある。結局自然に沖繩から帰らざるを得ないという状態になるのではないかということを、非常に懸念しておるのであります。沖繩といえどもやはり日本の隠れたる主権のあるところであり、日本の領土となるべきところでありますので、そこにおいてかかる取扱いが行われるということは、はなはだ遺憾だと思いますが、その点はどういうふうに解決されることになるのでありましようか。現在相当多数の人があちらに行つて働いておるのでありまして、これらの人たちの身分保護に対するお取扱いにつきましての、協定の結果を承りたいと思います。
○中川説明員 沖繩本島には奄美出身の方々が、約四万ないし五万おられるということを聞いております。それらの人はおのおの現在生業についておられるわけであります。これらの生業についておられる方が、奄美が日本に、はつきり復帰するということになりまして、外国人扱いと申しますか、従来とは違つた待遇を法制上あるいは規則上受けなければならないというようなことになりまして、そのために急激にその人たちの生計が脅かされるというようなことになつてはいけませんので、その点につきましては、あまり急激なる変化を及ぼし、あるいは非人道的な結果を来すというようなことがないようにということを、先方に強く要望いたしまして、先方もこれを了承し、自分らの誠意に信頼してくれ、その点については十分考えて措置するからということになつておる次第であります。具体的に労働者の人たちがどういう取締いを受けるかというようなことにつきましては、いまだ十分なる調査が行き届いておりませんが、原則的にはさような話合いになつております。
○中井委員長 ちよつと議事の進行についてお諮りいたしたいと思います。奄美大島の問題を議題として、質疑の御進行を願つておつたのでありますが、塚田国務大臣が、十二時から特別な会合があるようであります。できますならば、この際奄美大島の問題につきましては、すでに山中貞則君、北山愛郎君、門司亮君、西村力弥君からも質疑の御通告があるのでありますけれども、これを一応留保していただいて、そうして塚田国務大臣に対し、質疑を行うことに御同意願えれば、けつこうだと思います。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○中井委員長 それではさように御了承を願います。西村君。
○西村(力)委員 二日ばかり前の委員会でございますが、鈴木次長及び青木政務次官に、いろいろ質問いたしましたが、今回の公務員に対する年末手当は、期末手当、勤勉手当を含めて一・二五となりましたが、公社関係の方はそれぞれ団体交渉で、その率を上まわる措置がとられておる。しかるところ、国家公務員に対しましても、昨日までの各省ごとの交渉によつて一・二五を上まわる措置が、それぞれの方法によつてとられておる。こういうことが事実となつて現われて来ておるのでございます。こういうぐあいに実際に国家公務員がプラスになる点について、われわれは心から賛成をするものでございますが、そうなりますると、これに伴つて地方公務員に対しましても公平、均衡の措置を当然とられなければならない。地方自治団体のそういう給与の措置に関しては、その率を上まわる、あるいは下まわることに対して、中央官庁はこれを指示する権限は持たない、こう言いますけれども、少くとも国家公務員と同率の程度に措置し得られるだけの財政措置は、国として当然なされなければならないことである、こう思うのであります。そういう趣旨は、昨年の十二月の年末手当の場合におきましても、同様にその原則は確認されまして、長い間の努力の結果、三月の十四日になつて、はつきりそういう財政措置がとられた。原則は当然異議ないと政府においても確認されたからこそ、ああいう努力がされ、最後的な解決ができた、こういうぐあいに思われるので、このたびもそういうぐあいに当然なさるべきである、かように申しましたところ、鈴木次長及び青木政務次官は、これは当然である、そういう場合においては、平衡交付金の増額という正常な方法で、これを解決したいと考える、かように答弁せられておるわけであります。これについて塚田大臣の裏づけある公式の答弁を、ひとつこの際いただきたい、かように思つて御質問申し上げるものでございます。
○塚田国務大臣 お尋ねの点につきましては、私もまつたく同じ考え方でおるわけなのでありまして、国家公務員と地方公務員は同じように扱つてやりたい、こういう考えを持つております。ただお尋ねの前段にあります国家公務員が一・二五プラス何がしか出ておるというようなお話でありますけれども、私はそういうことは全然承知をいたしておらないのでございますし、ことに先般年末手当が出ます日でありましたか、その前日でありましたか、閣議におきましてやはり同じようなことが問題になりまして、そういうことは各省としては絶対にあり得ない、また絶対しないということに、はつきりとした閣議の申合せがあり、私の所管の省におきましても、私はその旨をそれぞれの事務当局に厳重に伝えておりますので、おそらくないと私は確信をしておるのでありますが、他の省におきましてもそういうような状態になつておるのではないか、はつきりとした閣議の申合せで、そういうことになつておりますので、ないのではないか、こういうふうに考えておるわけであります。
○西村(力)委員 国家公務員の方は、一昨夜まで各省ごとに交渉を始め、すわり込みというような戦術までとられてやつておられた、ところが一昨夜そのすわり込みが解かれて、そして原則の了解のもとに、その取扱い方法の具体的な交渉に、現在入つておるのです。われわれの知り得た範囲においては、ほとんどの省においては、その措置が大体固まりつつある状況にある、そのことは一面閣議の決定をそこなわないというような配慮がありますけれども、事実としてはやはり国家公務員に対して、ある程度のプラスがとられ、その大体の率は〇・一だ、こういうことになつておる。この〇・一をプラスすることは、税金その他で相当食い込んで、事実上のプラスにはならないという意見もあるでありましようけれども、しかし働く勤労者の立場からいいますと、公社関係と一般公務員との均衡を失するということで、一つの前例を築くということは、なかなか許せないという立場から、また地方にあきましても、国家公務員がそういうことになれば、手取りいかんにかかわらず、地方公務員と国家公務員というものが、へんぱな取扱いを受けるということは、やはり承知できないという立場から、この交渉が地方ごとに行われた、そういうのでございますので、これは遠からず固まりまして、大体二十三日には後期分の俸給の中に、その措置がとられて入つて来るということに相なるわけであります。御必要があれば各省ごとの今の交渉の状況ということを、全部お話申し上げてもよろしいのでありますが、しかしこれを個々に申し上げる煩を避けまして、とにかく大体のケースはいろいろな方法をとりますけれども、おもには超勤手当の繰上げという形になつて、事実はプラスになつておる、こういうことなのであります。そういうことになつて、実際に地方においても地方の公務員に対して、そういう措置をする、しなければならないということになれば、自治庁の立場としては、どういう方法で、いつこの財政の裏づけをなさるか。これは大臣が今そういうことは知らぬ、そういうことはないはずだと言われるので、あつたらばという仮定の話になりますけれども、そういう場合の措置について、大臣の決意というか御見解を、お聞かせ願いたいと思います。
○塚田国務大臣 これは国が何か一・二五の上に当然考えられるということであれば、私も地方としては同じように考えなければならないという考え方は、しばしば申し上げておる通りでありまして、今も申し上げた通りであつて、ちつともかわつておらないのであります。ただ現実の問題としては、先般本委員会で申し上げたか、あるいは参議院の委員会で申し上げたか、よく記憶しないのでありますけれども、おそらく昨年のような措置ということが地方の場合にも、委員の皆様方にも考えられておるのじやないかと思いますが、これは実際問題として、たとえば起債というようなもので措置をするにしても、もうすでに資金の裏づけのある起債のわくというものに、自分としてはほとんど考えられるものがないということで、これは現実の問題として手の下しようがない。従つて何らか国が措置をして、それに伴つて地方が措置をするということになれば、いつまでも問題を一連のものとして考えていただかなければならないという考え方で、私どもは絶えず主張し続けて参つておるのです。従つてそういう考え方も入れて、先般閣議決定が再確認された形においてなされておるのでありますから、今のところ私としては何とも申し上げることができない、こういうように御了解願いたいのであります。
○西村(力)委員 どうも知らぬ存ぜぬというお話で処置ないのですが、それならば実際にそういう場合に、国家公務員に対したプラス・アルフアの措置がなされれば、政府としてはそれは違法措置である、閣議決定違反であるということで、それを取消すようなことになるか。事実そういうことはあり得ない、この段階にてはなし得ない、なしてはならないのだということでありますが、確かに公社関係の給与ベースは、ある程度の予算を持つている点から、期末手当について一・二五にプラスということですが、ああいう措置がとられると、一方は公社関係がこういうぐあいに行つたということで、国家公務員としてはだまつておれない、一・二五にプラスするものを要求するのは当然である、こういうふうになつて来る。それでたとい閣議の意思に反しようとも、それを断ち切るということはなし得ないはずなんである。結局これは近く事実として明瞭になると思う。それをほおかぶりするか、あるいはそれをあばいてやめさせるか、あるいは事実を認めてその通りにして、なお地方公務員に対してそのものだけの措置をするか、いずれかのことになると思う。大臣の考えとしては、その事実の通り現われた場合においては、何らかの方法でこれをやるということをこの際明言していただきたいわけであります。
○塚田国務大臣 繰返して申し上げますが、そういう事実は閣議決定の線で、はつきりと否認されておりますので、私は絶対にあり得ない、そういうように固く確信をいたしております。
○山中(貞)委員 大臣にお尋ねいたします。先ほど中川アジア局長から床次委員の質問等に関連して、いろいろと説明があつたのでありますが、大臣が、御退席なさる前に二、三点お伺いいたします。第一はいよいよ復帰が確実視されて参つたのでありますが、先般本院において議決されました予算十億の配分、あるいは配分以前の計画、本年度消化すべき見通し、そういうものについて、何かございますならば御説明をいただきたい。
○石井説明員 本年度十億の予算は、大体におきまして各種の政令、また人員等もきまつて参りましたので、近く各省に移しかえが行われるようなことになつております。予算の十億の中で、相当多額のものが学校の校舎の復旧、道路その他の復興的な緊要なものに、支出されるようになるわけでございますが、これは復帰の予定日も若干ずれて参つておりますが、あと三箇月でございますので、できるだけ本年度に消化すべく、各省それぞれ努力いたすことと思いますけれども、もしその予算が本年度中に消化されない場合には、そのまま来年度に繰越して支出するということに相なつております。
○山中(貞)委員 予算の未消化分の繰越しは当然のことと思いますが、事業に着手いたしました場合等において、当然年度内の未完了工事というものが、相当大きく見込まれると思うのでありますが、そういう場合にはやはり特別の措置をもつて事業の繰越し等についても措置を考えておられるわけでありますか。
○石井説明員 繰越しというのは三月三十一日以後のものでございましようか。
○山中(貞)委員 そうです。
○石井説明員 事業が継続いたしまして、本年度中に未完了であり、なお継続されるというものに関しましては、本年度中に支出すべきものは支出し、次年度に引延ばされるものは、その十億の繰越された分から支出されるのではなかろうかと思います。予算の技術的な点は私よくわかりませんけれども、とにかく事業は継続いたしましても、その十億の中で、来年度に繰越された分から、支出されると思います。
○山中(貞)委員 次に大臣にお尋ねいたしますが、協定の国会に対する承認の取扱いが、事後承認の形にならざるを得ないというふうに、現在予想されるわけでありますが、これは政府としては態度をおきめになつているものであるかどうかお聞きしたいと思います。
○塚田国務大臣 私の直接の所管ではないのでありますが、大体政府としてはそのような態度で、一応折衝しておるということですが、ただ非常に今押し迫つて参つておりますから、事前に御了解を得るわけにいかないのじやないか、こういう形に取運ばれておると承知しております。
○中井委員長 西村君先ほどの続きを……。
○西村(力)委員 大臣は閣議決定だから、絶対にそういうことはないというふうに明言せられましたが、実際はこういうぐあいになつておるのです。農林本省においては、二十一日に超勤の繰上げ支給という形で、最後的な案をつくつた。厚生省においては十五日間の超勤を出す。通産省においては千八百円を支給する。人事院においては千五百円ないし千八百円の超勤、会計検査院においては大体五千円見当、それから運輸省の現業以外の人も現業と同様にする。労働省においてもその通り、そういうぐあいに、ずつと実際にそういう措置がなされようとして、今まさに三十一日にはほとんど決定しようとしておるのです。だから閣議決定ではそういうぐあいになろうとも、事実としてそういう措置が現在とられておるということを、よくお考え願いたいと思います。そういうぐあいに現われておつても、なおかつ閣議できめたことは破れるはずがないのだから、事実はそうならない、こういうぐあいにつつぱねることは、どこまでも地方の公務員と国家公務員と同様に措置をしなければならないと大臣が言明されことを、みずから破つておられる。事実そのものに目をおおつて、形だけの原則を承認しておる、そういうぐあいにならざるを得ないと思う。その点に関しましては、今私が申し上げたようなことが現われれば、これはその通りに認めて大臣としては措置せられる、こういうぐあいに御言明願いたい。それでもなおかつそのようなことはあり得ないと申されるか、こういうぐあいになつたとするならば、それに伴つて次に考えることは、事実が現われたら事実を事実として、地方公務員にも同様の措置を考えるというふうに、言明なされるか、そこをはつきりお願い申し上げます。
○塚田国務大臣 今西村委員の御指摘になつたような事柄であれば、私が伺つておつて、おそらくそれは現在の給与規則と、それから予算のわく内で現実に超勤が行われるということが前提であつて、払えるものじやないか、私はこのように了解をしておる。超勤のないものに超勤が払えるということは、明らかにこれは違法でありますから、そういう意味のものであれば、これは別に差別待遇というような形には、自分としては受取れないのじやないか、そしてそういう意味のものであれば、閣議決定の線と、別にはずれておるものとは私は思えないのじやないか、そういうふうに一応承つておるのであります。とにかく閣議決定では、あれだけはつきりと皆が申合せいたしまして、私もそのように承知し、自分の所管の省にそのように伝えておりますので、もしそういうことがありとすれば、あるいは何かそういうあり方に間違つておるものがあるか、なお調べてみなければならないと考えるわけであります。一応現在の考え方といたしましては、先ほどお答え申し上げましたように、そういうことはないと確信いたしており、従つて地方にも今のところ何ら考える余地がない。ことに、繰返して申し上げますけれども、現実の問題としておそらく不可能じやないか、こういうふうに考えておるわけであります。
○山中(貞)委員 返還が二十五日に実現するといたしまして、その基礎の上に立つて考えまして、国会議員並びに地方議会議員の選挙、これについての大体の見通しをどういうふうにお立てになつておりますか。
○塚田国務大臣 ただいまの御質問にお答えする前に、先ほどの質問で自治庁に関係した部分で相当重要な問題が一つお答え漏れをいたしておりますので、この機会にあらためてお答え申し上げたいと存ずるわけであります。今度の奄美大島の復帰に伴う予算十億の中に、平衡交付金でまわす部分が、どれくらいあるかということであります。これは府県と市町村と含めて五億六千万ということになつておるわけであります。そのうち県に渡ります分が四億一千万、市町村の分一億四千万、端数切捨てがありますので五億六千万円になりますが、大体そんな割振りであります。それからこれは当然性質から行けば、普通平衡交付金の分と特別平衡交付金の分とあるわけでありますけれども、普通平衡交付金の分はもうすでに配分済みでありますし、この五億六千万円を全額特別平衡交付金の形で交付をしたい、こういうように考えておるわけであります。そういたします場合には、当然今の平衡交付金の配分では、特別平衡交付金は普通平衡交付金の百分の八ということになつておりますので、特別の措置をしなければ、全額を特別平衡交付金に持つて行くということはできないわけでありますので、その点は政令に特例を設けるという形でこれを措置したい、こういうように考えるわけであります。二十五日の復帰がきまりますならば、概算でなるべく年内にこれを現地に交付したいと思います。 それから選挙の問題でありますが、選挙は御承知のように復帰が確定いたしましてから二箇月以内ということになつておりますので、二十五日にいよいよ復帰が確定いたしますれば、事務的な手続の間に合う最も早い時期に、国会も県会も選挙を行いたい、こういうように考えておるわけであります。
○山中(貞)委員 次に地方公務員の年末賞与の問題についてお尋ねいたしますが、現在までに確定いたしました政府の方針は、地方予算、すなわちこれまでの政府の予算に準じた形において組まれておりました地方の既定予算の分で足りないもの、すなわち増額支払いをしなければならない分の財源は、国として別段見ないが、税の自然増収がある程度見込まれるから、それによつてまかなえ、こういう方針だと了解いたしておりますが、しかしながら現在府県の財政状態が非常なアンバランス状態にあることは御承知の通りであります。従つてある弱小府県におきましては、地方公務員諸君が公務員としての立場において、実際に権利として国家公務員に準ずるだけの資格を持つものであるにかかわらず、これに対する平等の支給が実質上ほとんど不可能な状態に陥つている県もあるわけであります。従つてそれらの県につきましては、借入れを県がいたしまして、実際の支給については貸付金の形で年度内三箇月もしくは決算期までの期限を切つて、月ごとの分割返納を前提として貸し与えておる。かような不合理が、どうにもならない現実の例として見られるわけでありますが、こういう事実については、大臣としてはやはりどうにもならないものとしかお考えにならないものかどうか、お伺いします。
○塚田国務大臣 山中委員のお尋ねは、ことしの実例としてそういうものがあるというお尋ねなんでありましようか、昨年そういうものがあるというのですか。
○山中(貞)委員 ことしです。
○塚田国務大臣 もしそうだといたしますと、そういうことはまだ私どもは承知しておりませんし、どこの府県にそういう状態があつたのか、お聞かせ願えれば非常に好都合だと思いますが、しかし私どもがことし全体として措置をいたしましたのは、もちろん一部分税の増収で見るという考え方になつておりますけれども、それは財政計画全体の上においてそうなつておるのでありまして、御指摘のようなそういう財政の非常に困難な府県に対しましては、おそらく全額平衡交付金で行つておる、全額行つておらぬにしても、相当額そういう平衡交付金の形で行つておると大体想像されますので、ほんとうに増収というものによつて、そういう財源をまかなえる府県は、府県、市町村のうちでも、かなり富裕なものの方じやないか。そういう場合に平衡交付金で行つておるにもかかわらず、現実には渡さないで借り入れる、そしてそれをまた支給する形でなしに、貸しつけるという形になつて出て来ることは、ちよつと想像がつかないわけであります。ことに今度の機会には、先般いろいろ衆参両院の委員会の御要請もありまして、財源措置はしてあるのであるから、ぜひ国の考えているところに従つてそれが給与にまわつて、国と地方を通じて、公務員の給与がバランスがとれて行われるようにというような気持を、自治団体の自主性を侵害しない範囲におきましては、かなり強く各自治団体に要請もいたしているわけであります。なお御指摘のような事実がありますれば、調査をいたしました上で善処いたしたい、かように考えます。
○山中(貞)委員 質問を急ぎ言葉が足りなかつた点があつて恐縮いたしましたが、ただいま交付金を大体渡してあるはずだとおつしやいますが、私の申し上げているのは、〇・二五箇月分について申し上げたのでありまして、それについては府県の税の自然増が見込まれるから、それでまかなえという方針のように私は承知いたしております。が、その分についてただいま申し上げたような例が、鹿児島県において出ているわけであります。これについては御答弁はけつこうでありますから、御調査の上善処願いたいと思います。 次に義務教育費の特例法が、先国会におきましてもあのような形で不成立でありましたために、年度内におきましても相当な金額が富裕府県の方に参るわけでありまして、地方行政の立場から見ますと、府県財政のアンバランスというものが、それによつて異常な差を開いて行つたことは、見のがせない事実でありますが、これは当然来年度にも影響して来る問題でありまして、前の質問で申し上げましたような、地方公務員の年末賞与等についても、そのような不均衡がある現実に、さらにそのアンバランスの差を開いて行くような措置が一方においてなされております。そこで所管大臣としては、こういう義務教育費の関係でアンバランスが増大して行く点について、地方行政全般の立場から、来年の一月から、あるいは年度内の操作において、府県財政の調整を行いたいという意向を持つておられるかどうか、あるいは来年度は、所管大臣としてはどういう態度をもつて、地方財政の調整をして行かれるつもりか、そして義務教育費の特例法案不成立の及ぼす影響についてお答え願いたいと思います。
○塚田国務大臣 政府の考え方といたしましては、この間の国会に予算を御審議願いましたときに特例法案を出して、やはり富裕団体の超過分は、ぜひ交付しないようにしたいというので、特例法案を一緒に御審議願うように提出したのでありますけれども、遂に御決定を見るには至らなかつたわけであります。従つて考え方としましては、ぜひこういう形において富裕府県と貧弱府県とのアンバランスが、一層拡大するということは避けたい、こういうように考えておるのでありますが、現実はそういうようになつているわけであります。一月から何とかするかというお尋ねでありますが、その辺はまだ時期的にははつきりとどうとも申し上げられませんが、しかしこういう状態をずつと今後長く続けて行けるかどうかということになりますと、これは絶対に避けなくてはならない、こういうように考えております。この問題は、昨日の閣僚懇談会におきましても、かなり議論をされました点の一つでありまして、やはり何らかの形でこれを措置しなければならない。そこで、できるならばやはり特例法の形で、何とか措置をしたいという考え方が一方にかなり強くあつたわけでありますが、もしそれができないならば、新しく今計画を企図されております地方財政の改革、と申しますのは、具体的に申し上げるならば、入場税、遊興飲食税を国税に移管する。一旦移管したものを譲与税の形でもつて、また自治団体にその九割をわけるという、そのわける過程において、そういうアンバランスをできるだけ調整できるような配分方法をすることによつて、富裕府県と貧弱府県の不公正、アンバランスを調整して参りたい、こういうように考えております。
○山中(貞)委員 十六特別国会における義務教育費の国庫負担に対する特例法案の不成立によりまして、年間四十八億の異常なる臨時配分を受けました県のうち、県名は指摘いたしませんが、それらの予期せざる財源の収入があつたために、府県税の入場税並びに遊興飲食税を減額して、いわゆる減税を行つている県がある。そういうことも御承知ないと思いますが、調査されまして、このような正しからざる事態が今後も続く、あるいは年度内にその事態が全然解決されざるままに放置されるという事態を、なるべく所管大臣として防ぐような努力を続けられたいということを要望いたして、質問を終ります。
○門司委員 関連して、ごく簡単にお聞きいたしますが、今の大臣の答弁は、私は自治庁の長官としては誤つた答弁だと考えられる。なるほど義務教育費の問題も一応の問題として、このことのために地方財政がふえるわけではございません。国家財政が四十八億だけふえるというわけではありません。地方団体によけいやるというのなら話はわかります。残された問題は、こういうものの考え方のもとに大臣が立たれておるとすると、地方財政は非常に困る。今日の地方財政のアンバランスというものは、資本主義の過程においては当然でき上るものである。仕事のあるところに人が集まり、仕事のあるところに財源が集中されるということは、当然である。もしこれを是正しようとするなら、国の大きな違つた方針で是正することが正しいと思う。これは一つの大きな見方でありまして、現実面から見て今日の地方の行政事務の七割ないし八割は国家の事務とされておる。このことを大臣が御承知であるとするならば、私は地方財政というものは、今の大臣のお考えのようなことであつてはならないと思う。少くとも国が責任を持つて支払うということでなければならぬ。国が責任を持つてこれを行うということでなければならぬ。地方の行政々々と言つておるが、さつき申し上げましたが七割ないし八割が国家事務であれば、当然この財源補填は国がすべきである。これを地方の事務かのように考えて、そして単にアンバランスがあるからこれを埋めて行こうというような考え方のもとに、さつきのようなこれがいけなければ何とかしなければならないというようなことは、国家財政はそれで助かるかもしれないが、地方財政はそれでは助からない。地方財政は全体的に救われない。この結果恐るべき結果を今日来しております。地方の自治団体の利害関係といいますか、立場が同一でなければならない知事会議が、このことのためにわかれておる。地方行政の面から言えば、おのおの一致しなければならない立場にある地方の六団体がわかれておる。これは日本の自治行政の破壊であります。日本の自治行政の破壊はやがて官僚統制になることはきまつておる。大臣は少くとも自治庁長官であります以上は、やはりこういう現実の問題を私は率直に認められるべきであると思う。私どもが恐れておりますのは、そのことである。従つて地方の財政にアンバランスがあるから、これは何とかしなければならないということはわかつておる。しかしやはり国が地方に四十八億の金を出し過ぎておるというようなものの考え方は誤りだと思う。法律である以上は当然法律通りに執行する。従つて今の大臣の御答弁については、私ははなはだ奇怪に存ずるのでありますが、大臣は、私が申し上げましたように、今日の地方行政、さらに地方の財政に、国の施策に基く多くの仕事を地方にしいているという観点に立つておるかというと、そうではない。地方の固有の事務の遂行だけで、現在の財政のアンバランスがあるのだというようにお考えになるのかどうか、この点を私は明確にしておきたいと思います。
○塚田国務大臣 これはまことにふしぎな御質問を伺つたと思うのでありますが、私はそういうようなものの考え方をしておるわけでは毛頭ないのでありまして、地方自治というものもよく承知しておりますし、また地方自治の確立は財政の確立なしにはできないということも承知しております。また財政の確立に現在の税制制度、それからして平衡交付金制度、そういうものがどういう結果をもたらして赤字になつておるかということもよく承知しております。しかしそれはどこまでもその面全体で考えるべき問題であつて、現在の交付金制度、税制制度、そういうものの上に、さらに追加の形で義務教育費半額国庫負担という形で、ああいうものが出て来たというときに、それはやはりある意味においてはアンバランスがあるということは私は当然考えられると思います。従つて調整をするにいたしましても、ただそれを取上げるという形で、私どもは必ずしも調整しようとは思わないのでありまして、門司委員の質問の趣旨は、どこまでも全体の問題としては私はまつたく同じ考え方で、何とか措置しなければならないと思うのでありますけれども、しかし今の問題だけを取上げて考えるならば、私がさつきお答え申し上げましたように、どうしてもそうすべきであると思う。でありますからして、そのアンバランスをいくら見ましても、今の平衡交付金制度というものによつてある程度調整して行くという考え方に、全然反対なんだということであるならば、これは別であります。しかしああいう考え方でもともと能力の違うものではあるが、ある程度アンバランスを調整して行こうという、今の制度を基本に置いて考える以上は、やはりそれ以上に出て来た、そういうものは是正する。そうして何もそういうものを富裕団体にやらないことによつて、国家財政がそれだけ助かるというような考え方は、私も持つておらぬのでありまして、ほんとうに足らない分は、やはり国の地方財政に対する措置全体において考えるべきである、こういう気持でおりますので、おそらく門司委員のお考えとちつとも考えが違つておるとは自分でも思わないし、また地方財政に無理解で誤りを犯しているというような気持は、毛頭持つておらないつもりであります。
○門司委員 今大臣はそういう答弁をされておりますが、基本観念の中に、もし私どもと同じような考えがあるとするならば、私はそういう議論は出て来ないと思う。これはやはり国の行き方を是正すべきだと思う。今のような大臣のお考えであるならば、片方で国の財政を四十八億助けてみたところで、それだけの金が貧弱な府県に行くわけじやない。それで片方が救われるわけじやない。富裕府県によけい行くから、おもしろくないという感情論であります。今の東京都の教育行政を見てみると、まだ二部教授をやつておる。それを完全になくするためにはどれだけの金がいるかわからない。たとえば鳥取と東京都とを比べてみると、東京都の学童の一人当りの教室は〇・三三で、鳥取は〇・四、あるいは〇・四を越えておるかしらない。今日の教育行政の実態を見る場合に、東京あるいは富裕府県と目されておるところにおいて、二部教授をやつておる。教室が足りないが、これは責任を持つて学校の起債を許しますか、補助金を出しますか、それに見合う地方財政がありますか、少くとも自治庁長官である以上、この点はやはりよくお考えになる必要があると思う。ただ今日の平衡交付金算定の基礎額というような誤つた基礎のもとに、これを表面から見られるだけでは、自治庁長官としてはぐあいが悪いと思う。国務大臣として国全体の上から、そんなことを言つたところで財政はこれだけしかないから、これをわけるというなら、このお考え方は一応わかる。しかし少くとも自治庁長官であつて、自治財政の今日の現状が、どういう財政であるかということについては、その表面だけから見るわけにはいかぬのであります。個々の行政事務が非常に大きな財政の基礎になると思う。今日の都会の様相を見てごらんなさい。屎尿の処理問題をどうするか、下水を神戸、横浜は持つておらない、あの処理はどうするか、この金はどこから出すのか、これらの問題は、行政を考える場合には、自治庁長官としてはそういうものもお考え願いたい。単に国務大臣として、国の財政の都合から、ただ表面だけのバランスだけをとつて行けばいいということになると、個々の事業別はどうなるか。個々の事業別に行政というものを大臣として考えてもらいたい。私はここで大臣に説教するわけでも何でもございませんけれども、お考え直し願いたいと思いますことは、行政庁としては、ただ一つの仕事をなされておるわけではないと思う。その仕事の中では、そういう個々の問題が完全に地方行政上平均がとれておるかどうかということが、非常に大きな問題だと思う。下水処置を必要としない都市あるいは町村においては、そういう費用はいらぬのでございます。ところが下水処置をどうしてもしなければならぬ、屎尿の処理をどうしてもしなければならぬ都市は、それだけ余分の財源が必要なのです。従つて今日の地方財政をお考えになる場合に、今の大臣のお考えのように、何とか表面だけをならして行けばそれでいいということになると、個々の財政の実態と個々の行政の実態において、非常に大きなアンバランスが出て来る。今日の都市財政を洗い出してごらんなさい、どういうことになつておるか。屎尿が金になつて、それが都市の財政を補つておる都市と、屎尿自体を処理するために、何十億も使わなければならぬ都市と同じように考えられますか。そこには非常に大きなアンバランスがある。こういう問題までも、少くとも自治庁長官としてはお考え願いたい。そういう問題は国としての一つの仕事でなければならぬはずであると思う。これは都市の仕事であるというなら、それだけ都市財政をあてがわなければならぬ。そういうように考えて参りますと、どうしても今のような平衡交付金の関係から来たものの考え方だけで、四十八億の金は中央から出し過ぎておるということで、これがどうしてもいかない、そこで地方財政の中だけでバランスをとつて行つて、これを穴埋めしようということになると、これは非常に間違いだと思う。この点を大臣に聞いておるのである。何も今の個々の問題だけで、どうというわけではございませんが、その点ひとつ大臣としてお考えを願いたいと思う。
○塚田国務大臣 門司委員のお尋ねは、全般論をなさつておるように思うと、今度は具体的にお取上げになると特殊な問題をお取上げになるので、あれでありますけれども、結局私は伺つておつて、全体として地方財政に問題があるという点は、確かに御指摘の通りだと思うのであります。ただ二部教授が非常に多いとか、それから屎尿の問題というようにお取上げになると、それでは今の義務教育半額国庫負担というものが、そういうものを考えてやつたものかというと、それはそうじやないのでありまして、それはおのずからそこで余つた金をそつちへ持つて行くという考え方に行くんじやないと私は思う。もしそういう具体的な問題になりますと、東京都がそういういろいろなことができないでおると同じように、それぞれの府県においてもやはり性質、形は違つて、やはりやりたくてもできないものがたくさんあると思うのです。これは地方財政全般が貧しいからだと思う。先ほど山中委員から入場税、遊興飲食税の税率を引下げている府県があるというお話がありましたが、引下げている府県があるとは聞いておりませんけれども、しかし入場税、遊興飲食税の徴収率が、富裕府県と貧弱府県では、全体として法律通りに行つていないということは、私どもも大体そうじやないかと思つている。その中にやはり徴収の強さというものに、非常なバランスの相違がある。ある府県は三割とつている、ある府県は一割五分だというふうに伝えられている。その通りの数字であるかどうかは承知いたしませんが、強さの度合いにおいては確かに違いがある。やはり国の財源として考えておるものが財源として具現化されていないという面において、やはり東京都あたり、相当お考えを願う余地があるのじやないかと、私どもも個々の具体的な問題になると考えておる。しかしそれがあるからといつて取上げるという考えでは毛頭ないのでありまして、今の考え方の基礎から行けば、ああいうぐあいに生じたアンバランスは、やはりこれは是正するという考え方、従つて入場税、遊興飲食税を取上げることによつて、再配分の機会にバランスをとりたいといいましても、その再配分の機会にバランスをとりたいという気持の中には、今のような義務教育半額国庫負担の面から、アンバランスを是正するという気持もあるし、またそういう機会に門司委員が御指摘になつたように、富裕府県に対してもそういう財政事情というものを、ちよつと見なければならぬというお考えがおありになるとすれば、これはやはり全体の問題として、そういう配分の一般基準として考えるなら考えられる、こういうように私は考えておるわけであります。
○門司委員 私は別に誤解しておるわけでも何でもないのです。さつきの大臣の答弁が、義務教育費の問題で、富裕府県にも結局やらなければならぬようになつた、従つて山中君から質問があつたように、そのことのためにまた一つの大きなアバンランスができておるのじやないかという御質問に対して、これができないとすれば、たとえば遊興飲食税というものを国で取上げて、それで大体バランスをとつてもらいたい、私はそう聞いた。この考え方は私は間違いだと思う。そこで国家財政だけが助かることによつて、地方財政は地方財政の中だけで、この穴埋めをして行けというものの考え方は、誤りだと思う。やはり地方におろすべきものは地方におろして、そうしてなおかつその中でバランスをとるものはバランスをとることが、あるいは必要かもしれない。しかし一方においてそういうことが出たから、そのかわり財源としてこれを取上げて流して行くという考え方をするならば、これは大蔵大臣としては一応考えられるかもしれませんが、私は自治庁の長官しとては、そういう考え方はいけないと言うので、中の具体的な一つ、二つの問題を申し上げただけでありまして、私は大臣とあまりかわつた考えではないと思うのだが、大臣はかわつているように考えられるが、もし大臣は私がさつき申しましたように、義務教育費と遊興飲食税の国税移管というものが関連しておるというものの考え方であれば、私は誤りだと思う。
○塚田国務大臣 お気持はよくわかりました。
○中井委員長 北山君。
○北山委員 私は行政整理の常識的な考え方について、塚田大臣にお伺いしたいと思います。 きようの新聞を読みますと、大臣は行革本部の責任者としまして、内閣の命にかけても行政整理は必ず実現するというように答えておられます。また伝えられるところによりますと、昨日の閣議でもつて、国の公務員については一般公務員が七万、公社関係が二万五千、警察が一万六千、その他合せて十一万一千というものを、三箇年計画で整理をするとおきめになつたようでございます。 そこでこれは非常に常識的な考え方なんですが、一体公務員が多い、役人が多いというような非難が、世間に非常に強いのですが、しかしこの公務員は、その公務員たちが自分のかつてに政府の部内にのこのこ入つて来るのじやなくて、やはり政府なり国会なりが必要なる公務員として採用されたのじやないか。だからこそ公務員になつておるのじやないか。それを何かじやまものでもあるかのようにして、そして命にかけても敵を征伐するというような悲壮なる態度で、この行政整理をやるということは、どうも行革本部の責任者としての心構えとして、私は非常に不適当じやないか、かように考えるわけなんです。それでたとえば一例をあげますと、昨年御承知の通りに、いろいろな世論の反対を押し切つて、地方教育委員会というものを設置した。それに伴つて公務員がふえたはずです。経費も中央地方の経費がそれだけ何十億かかつた。ところが一年くらいたつた今になると、地方教育委員会はいらないというようなことで、塚田大臣もたしか閣議でもつて文部大臣と渡り合つて、廃止すべきであるといい、文部大臣の方は存置すべきだということで、きのうあたり大いに議論を闘わしたようでありますが、そのように政府なり国会なりが地方教育委員会という重要な制度をつくつて、一年くらいたつたあと、すぐにこれを廃止しようなどというような政治を行うからこそ、この行政整理の問題が出て来るのじやないか。従つて行政整理にあたる場合の心構えとしては、この責任は公務員の側にあるのじやなくて、一般に政治に携わる者の責任として責任を感じて、そしてかりに余分な公務員がありとすれば、それはその人たちに対しては、もし整理をしなければならぬということになれば、これは気の毒なことである、政治家が悪いから、こういう結果になるのだというふうな気持でやるべきじやないか、そという点について塚田大臣は、どういうふうにお考えになつておるかお聞きします。
○塚田国務大臣 まことに御指摘の通り。私も実は気持はそうようにあるのでありますが、ただあの場合の行きがかりというものは、非常に困難が予測されるだろう、そこでその困難があつてもこの仕事はやらなければならないし、またやるつもりでおるのだという気持を、きわめてあつさりした形で表明いたしましたのが、ああいう言葉になつたわけであります。しかし私の気持としてはまつたく同感でありまして、かつてに入つて来られたわけじやない。この機会にのいてもらうということは、その人にとつてはまことにお気の毒なことだ、かりにおやめ願うとしても、待命期間を設けるなりして、めんどうを見るという形にしたい、こう感じておるわけであります。ただ人員を非常に幾たびか整理をしておるのに、さらに整理をしなければならぬという考え方は、これはどうも現在の人員は確かに必要があつて国がお勤め願つた人たちでありますけれども、これは違つた時代に違つた必要があり、違つたものの考え方から、そういうぐあいになつたのでありまして、そういう人たちがその後情勢がかわつて来、また国民の負担力もだんだんとたえにくくなつて来ておる時勢になつて、どうしてもおやめ願わなければならない、こういう感じでおるわけであります。ですからどうしてもこれはまことにお気の毒でありますが、これはひとつ国民全体のために、ごしんぼう願わなければならぬじやないか、こう感じておるわけであります。教育委員会の制度につきましては、私も何とかしてこの行政整理の機会に、なくて済むものはなるべくやめたいという気持から、地方制度調査会の答申の考え方もあり、かたがたぜひやめたいという感じでおることは、新聞でごらんの通りでありますが、それに対しまして文部大臣は、今北山委員から御指摘になつたように、せつかくやつたんだから、これを育てて行く性質のものではないかというお考えで、反対をされておるということも、よくうなづかれるのであります。しかしまだこの問題はどちらにいたしましても、結論の出ておらない問題でありまして、今それぞれがそれぞれの立場から、考え方を述べて、意見を交換し合つておる段階であると、御了承願いたいと思います。
○北山委員 その時代々々によつて考え方がかわつて来た結果、こういうことが出るのだというようなお話でございますが、しかしそういうふうに短い間に、非常に重要な問題についての考え方が、どんどんかわつて行くというような政治では私は困ると思うのです。これが社会的な革命というか相当重要な制度の変革という時期ならばわかるのですが、しかし地方教育委員会というような制度について、そのときの担当者の考え方によつて、こういうふうにどんどんかわつて行くというのでは、そういうナンセンスというか、たよりのない整理では、これはほんとうの誠意を持つて行政整理をやるということができないのではないかと思うのですが、それは別とまして、次に一体公務員が多いというふうなことが通説のように言われておるのですが、ほんとに多いのか。多いということになれば、実はこの前の委員会でも質問したのでありますが、総体的にやはり考えなければならぬのじやないかと思うのです。多いということになれば役人のみならず、そば屋でも洋品屋でもパチンコ屋でも、あるいはパンパンでも農民でも多い、多過ぎるのだというようなりくつが成り立つかもしれない、しかし多いからといつて、この人たちを日本の国から海の中へ突き落すわけにも行かない、だからもし役人の首を切つても、もしその人が働かないで食うということになれば、だれかがその生計を負担しなければならないということになる、ただそれは税金によつて負担しないというだけなんです。問題は国の財政でも、あるいは民間の経済というようなものも、投資の面にしても消費の面にしても、総合的に考えて行かなければならぬじやないか、そうしますとそういうふうな総体的な関係において、われわれははたして公務員が多いか少いかというようなことを論ずべきであります。統計によりますと、就業人口の比率からいえば、公務員は三%ということになつておる、これは外国に比べて一体多い数字であるか、アメリカ、イギリス、フランスというようなよその国の公務員に比べて、はたして比率的に多い数であるかというようなことについての十分な根拠があつて、おやりなさろうとする仕事だと思うのですが、そういう点をこの前大野木次長にお伺いしましたところが、どうもはつきりとした確信がおありにならない、その点を大臣にお伺いしたいと思うのです。 これも一つ例をあげますと、民間の事業にいたしましても、たとえばよほど前ですが火災保険の問題が、この委員会で出たことがございます。最近の雑誌によりますと、昭和二十七年の下半期の損害保険会社の事業成績が出ておりますが、それを見ますと集めました収入保険料というものは四百億です。その四百億という保険料を集めるために二百億の事業費を使つておる。保険料徴収のために五〇%の事業費を使つている、そしてその資金を何か産業投資なりなんかに使つていると思うのですが、とにかくどえらいもうけを火災保険会社がやつておるということ自体問題でありますが、それは別個としましても、とにかく国内の資金というものを使います場合に、こういうふうな不経済、不合理なものをやつておるということは結局これはみんなの負担になつて来る、そういうことと引比べまして、はたして行政整理が考えられておるか、もしも行政整理をやろうというならば、こういうような火災保険の事業そのものの内容についても、これは政府が監督しておるのでありますから、それを並行して行うべきじやないか、こういうふうなとにかく公務員が多い少いという問題を、そういう総体的な観点に立つて、十分科学的に検討しておるか、その根拠を持つておるならばこれをお示し願いたい。
○塚田国務大臣 国家公務員の比率が、国民の三%がいいのか四%がいいのか、これは国家公務員というものを、どういうぐあいの構成にわけて概念するかということによつて違つて来ると思うのでありますが、公共企業体のもの、国営企業のものというようにいろいろありますと、どういうものだけによつて三%という比率になるか、なかなかこれはただ計数を比較するというだけでは済まないと思うのであります。そういう考え方は今度の行政整理では、基本としては頭に置いておらぬのでありますが、ただ私どもが今考えております行政整理は、どこまでも現在国民が国もしくは地方団体というものにやつてもらいたいと要求しておる、国及び自治団体のサービスを、これだけの人間をかけなければできないのだろうかどうだろうかということに、問題のスタートを置いておるわけでございます。そういう意味で検討してみると、まだ相当数減らしても、これだけの仕事ができて行くという結論がどうしても出来る。そこでその数は多いのではないか。さらに今やつておる仕事を続けて、国民から現にこれだけの税金をちようだいしながらもやつて行かなければならないのかということも考えられるのであります。もうやめていいという仕事があるならば、その仕事をやめて、その面からも整理できるものは整理する、こういう考え方が基本の考え方であります。 そこで整理をした人の生活ということを考えて、私は国民経済全体としては北山委員が御指摘になつた通り、やはり国民全部のものを何かの形で食わせて行かなければならないのでありますから、国家公務員をやめていただいても、やはり国民全体としてはみんなが食べて行くという意味においては、何らかの形でめんどう見なければならぬことは事実であります。従つて職がないということであれば、失業手当という形でめんどうを見るということも、最後的にあり得ると思うし、またそうしなければならないと思う。ただ私どもといたしましてはどこまでも、すべての企業にしましても、国の機構にいたしましても、その機構本来が実際に即したもの、行政機構の場合には国力と国情に即し、今申し上げたようにこれだけの仕事をするのに、これだけの人間があればたくさんだという線まで縮まつているということでありませんと、それに別な観点を持つて来て考えるということは、考え方としては誤りじやないか。ですから私どもは行政機構はどこまでも今申し上げたような考え方で縮小すべきものがあれば縮小する、さらに局部的に縮小できない、もつと拡張しなければならないものがあるならば拡張する。とにかく国力と国情に応じた形に持つて行つて、その面から出て来た職のない人の対策というものは、別にこれは考えるならば考えて行きたい、また考えて行くべきものである、こういう考え方で実はおるのでありまして、その点におきましてあるいは考え方が違うとおつしやるかもしれませんが、それは私どもはそうあるべきが正しいのじやないか、こういう感じでございます。
○北山委員 サービスの面も考えたという、たいへん自信のあるお答えなのですが、それについては意見もございますが、討論でありませんから、それはその程度にしまして、次に今考えておられる行政整理の方法といいますか、具体的な問題について、これは警察官の整理一万六千というようなことを言つておりますが、これは国の方の関係だろうと思います。ところがこの前参議院で吉田首相が、保安隊をふやせば警察官を減らしてもいいのじやないかと言われたようでありますし、また新聞では閣議でもつて緒方副総理も同様のことを言つておられるのじやないか。ところが私どもは今回保安隊を増強するということは、いろいろの情勢から考えてみて、これは国内の治安警察といいますか、治安維持のためにふやすというよりも、戦力の方へ近づくというための増強であると考えるのが常識的じやないか。ところがそういうふうに増強するのに、警察力を一方では減らしてもいいのだということは、理論的におかしいじやないか。その点と、それからそれでもなおかつ関連があるというならば、それは経費の上の関連じやないか。要するにここで保安隊を一人ふやせば、これは警察官一人の何倍もかかるのですから、警察官を数人減らさなければならぬということになる。そういうふうな保安隊をふやす経費を生み出すために、警察官を減らすのだという経費上の関連ではないかというふうに私は想像するのですが、それは一体どつちかということであります。 もう一つついでにお伺いしておきますが、学校の教員についても、相当整理を考えておられるようであります。しかしこの前の委員会で、たしか特に大都市の場合に、来年入つて来る中学校の生徒が思いのほかに激増して、校舎が足りなくて困つたということで、あわてて二十億ですか、この予算をふやしたというわけなんです。年度の中途になつてから、次の年の三月に入る学校の生徒の数がわからぬような政治をやつておられるわけなんです。そのような例もあるので、実は心配でお伺いするのですが、おそらく来年の三月には、中、小学校とも生徒、児童の数は相当にふえるのじやないか、そうすれば先生の数だつてよけいにいるのがあたりまえであります。そういうことを十分考慮して考えられている行政整理であるかどうか。この二つについてお伺いします。
○塚田国務大臣 警察の場合におきましては、保安隊をふやすからというような考え方は、私どもは非常に大きなつながりとして考えているわけではないのであります。若干そういう気持も持つておらないわけではないのでありますが、しかし警察といたしましては、やはり一般公務員と同じように、なるべく今の警察機能を落さないように、これを自治警、国警と言つて細分されて非能率になり、人間が多くなつているものをまとめたならば、相当削れるのじやないか。ことに戦争前の日本の国民一人当りに対する警官の数、それから諸外国のものとの比較、それからだんだんと国内の治安状態もおちついて参り、ことに交通などが便利になつて来たというような事情もいろいろあわせ考えまして、この程度の数でもつてやれるのじやないかと、こういう感じであります。何がしかこの保安隊の増員とつながりがあるとすれば、こういう感じが多少入つているわけでありまして、現在の警察の全人員というものを必要とした考え方のときに、何がしか昔の軍がないからいるのだというような感じが確かに入つておる。そういう意味におきまして、今の保安隊がだんだんと充実して来るならば、もどせるのじやないかという感じが一つある。それから軍と警察とはおのずから別個の目的のものであることは、間違いのないところでありますが、しかし昔の軍もやはり治安の任務を一部分負うておつたのでありますから、保安隊というものが全然ないときの考え方と、あるとき、またそれが相当充実して来たときの考えと、警察の定員というものに、やはり若干の感じの上の違いがあつてもいいのじやないか、こういう考え方であります。 それから教員の場合におきましても、地方制度調査会の考え方を、大体尊重いたしておるわけでありますが、要するに理論学級一学級当りの定員を落したらどうかという感じでありますけれども、しかしこれは御指摘のように全体として考えているのでありまして、学童数の増加によつてふえて来る分は、当然考えなくちやならない、別々に両方考えておるわけであります。
○北山委員 新聞を見ますと、地方公務員の行政整理については、平衡交付金を減らしてやるのだということを、大臣は言つておられるようでありますが、これは一体どういうふうにおやりになるのか、どの程度におやりになるつもりであるか、それをお聞かせ願いたい。
○塚田国務大臣 警察、教育を除いての一般の地方の公務員、一般職員と消防職員ということになるわけでありますが、これは国と同じ方針でやつていただきたいということであり、従つてそういう方針が確実にとられたという前提で、地方財政計画を組みます。また平衡交付金もそういう考え方で配分をいたします。こういう考え方でいるわけであります。
○大石委員 大臣にお尋ねいたしますが、大臣は非常に急いでおられますから、私はすこぶる簡単に質問したいと思います。私の質問する点は、さきに西村先生、山中先生が、もはや私の言わんとするところをおつしやいましたけれども、実は昨日選挙区からこんこんと私に地方公務員が依頼に参りましたので、はなはだ相すみませんが、再度私は発言をして大臣にお願いしたいと思う次第でございます。実は国家公務員に対しては、各省で何とか秘密の上に超過勤務手当という名のもとにお出しになるということが確定したということを、各選挙区の者が申して私に訴えて参りました。しからば公平の原則のもとに行われるならば、私は地方公務員にもこうした教職員を含む者に緊急に財源措置をやつていただきたい。それには大臣はつなぎ融資という形で、何とかこの際お考えになるおつもりはございませんでしようか。この点を私はすこぶる簡単にお聞きしたいと思う次第でございます。
○塚田国務大臣 大石君のお尋ねのお気持はよくわかるのでありまして、できるものは何とかしてあげたいという感じはあるわけでありますが、ただ先ほども申し上げましたように、財政資金自体が非常に窮迫いたしておりますし、ことしは災害というような異常事態がありまして、それに対してつなぎ融資を相当たくさんいたしておりますので、つなぎ融資のために、本来の起債そのものが金にかえられる時期すらも、ずれてしまつているというような、非常に苦しい状態になつておるのであります。それでなかなか御希望通り行かないで、私も心苦しく思つているわけであります。しかし御趣旨はよく体しまして、なお十分の検討をいたしたい、かように考えております。
○大石委員 ただいま大臣は、私の気持をよくわかるとおつしやつてくださいましたが、言葉でそうおつしやつてくださいましても、選挙区の者はなかなか承知をいたしませんで、現なまをいただきませんと承知をいたしません。それで何とかつなぎ融資をお考えのほどを、切にお願いする次第でございます。どうぞ何とかしてやつてくださいよ。頼みますよ。
○床次委員 この機会に、奄美群島復帰に関しまして、決議案を提案いたしたいと思います。各派の共同提案という形におきまして、次の決議案を御審議をいただきたいと思います。案文を朗読いたします。 奄美群島復帰に関する件 奄美群島の復帰の遅延は洵に遺憾である。政府は来る十二月二十五日迄には確実に復帰を実現すべく積極的に努力せられたい。 なお、右に伴う措置に関してはさきに本委員会がなしたる決議の趣旨にしたがうとともに在沖繩の奄美群島出身者の身分保護等についても万全を期せられたい。 右決議する。 以上でありますが、すでに過般来の当委員会の質疑によつてもおわかりだと思いますが、奄美群島復帰が次第に遅れて参つて、同地在住者の焦慮はもとより、国民といたしましても、その実現の日の一日も早きを期待しておる次第でありまして、先ほど政府の御答弁によりまして、大体二十五日には実現ができそうであるように伺つて、喜んでおる次第でございますが、ぜひともこの期日までには実現できますよう、さらに一層政府の努力をお願いしたい。内地の事情等につきましても、十分アメリカの方に通ぜられまして、これ以上復帰が遅れないように、さらに一段の御努力を要望する次第であります。 なおこの復帰に伴います措置に関しましては、すでに復帰に伴う法案の審議の際におきまして、決議案といたしまして、いろいろの事項を申し上げてあつたのでありますが、この趣旨に従いまして、遺憾ない受入れを行うことができますよう、一層の措置をお願いしたいのでありますが、特に先ほど質問がありましたが、同島出身の者が、沖繩において働いております場合におきまして、公務員といわず、あるいは個人といわず、その身分に関して相当不安な気持を抱いておる次第でございます。外務省といたしましてもアメリカと折衝されまして、ある程度までの保障を得られるように、慎重にこの点は考慮して、急激なる変化が生じないようにするという御趣旨のようでありますが、この点に関しましては非常に重大な点でありまして、特にその身分上につきまして遺憾のないように、今後措置をとつていただきたい。この点は重要な問題でありますから、特に当委員会の希望といたしまして、この際政府にお伝えいたします。政府におきましてもその趣旨に従つて実現せられたい、かように存ずる次第であります。これを決議といたしまして、政府に実行をお願いする次第でございます。各委員の御賛成を得たいと思う次第でございます。
○山中(貞)委員 ただいま共同提案によるところの、床次委員の説明されました決議の案件、内容並びにその趣旨弁明について、全面的に賛成をいたします。
○北山委員 ただいまの決議につきましては社会党としましても提案者の一人となつております。また従来から早く奄美群島の住民が内地の住民の一員として、同じような生活を営み得るように、その日が一日も早いようにという希望のもとにこの決議に全面的に賛成をいたします。
○大石委員 私は賛成で、拍手を送ります。
○中井委員長 ただいま各派を代表して御提案になりました床次委員御提議の決議案につきましては、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中井委員長 満場一致確定をいたしました。 なおこれに対し塚田国務大臣、中川アジア局長、石井南方連絡事務局長の御意見を承りたいと存じます。
○塚田国務大臣 私から政府を代表いたしまして申し上げます。 ただいまの提案の御決議の趣旨は、私どもとしましても、常日ごろ非常に心がけておりました点でありまして、まつたく同感であり、ますます委員会の皆さん方の御趣旨を体して、全力をあげて実現に邁進し、御期待に沿うようにいたしたいと考えるわけであります。以上お答え申し上げます。
○中井委員長 御質疑があれば続行いたします。
○山中(貞)委員 先ほど床次委員からの質問に答えられました点は、重複する点を全部省きまして進めて参ります。先ほどの床次委員の質問に対する答弁によりますと、十月二十五日についての具体的な見通し、あるいは日本政府の処理すべきものは大体済んで、アメリカのみにかかつておる、従つて向うの了解も得て、日銀その他の関係者一行もすでに本日鹿児島を出発したようである、こういうお話でありまして、われわれとしては日本政府の措置の完了したことについて、おそかつたけれども満足をいたすものであります。そういう前提に立ちますと、かりに十二月二十五日に実現しなかつた場合には、これは全面的にアメリカの責任において遅延したものである、言いかえればこの遅延については日本政府は今後は責任はない、こういうふうに了解をしておいてよろしいかどうか、お尋ねいたします。
○中川説明員 日本政府側といたしましては、東京における会談に関する限り、アメリカ側と一応の結論が出たのであります。従いましてあとはその会談の結果を、アメリカ本国政府が全面的に承認するかいなかということにかかつておる次第であります。アメリカ側がもしかりに本国におきまして若干東京での話合いの結論を修正したい、異議があるということでありますと、自然それに対してまた日本政府として意思を決定しなければならないということになります。従いましてアメリカ側一方の責任ということが言えるかどうかわかりませんが、東京におきます会談は一応終了いたしました。あとはアメリカ本国の回訓を待つておるという事態であります。なお諸般の情勢を考えますのに、東京における会談の結果はアメリカ本国においても相当満足をもつて迎えられるのではなかろうかと考えておりますが、ただいまわれわれの考えておりますところとしては、特に重大な支障は本国の方でもないのではないか、かように考えております。
○山中(貞)委員 これは石井連絡事務局長では、ちよつと気の毒かもしれませんが、ほかにおられませんから質問いたしておきます。先ほどの全会一致の決議文の中にもあらためてまた入れたのでありますが、復帰後の諸施策については万全を期せよ、こういうことでありますが、しかしながら私どもがいろいろ聞いておる点から判断すると、復帰後の適切なる措置がなかなか円満に行かないのではないかという懸念等も想像されるのであります。たとえで一例をあげますならば、奄美大島に食管法を適用するかどうかについて現地並びに鹿児島県側の希望と本省との希望と食い違つておる。あるいはまた向うに配給する食糧の値段が、現在の現地で配給を受けておる値段と差がある。日本の政府の配給する米の方が安い、しかし現地は今までそれで食べて来たし、あと三箇月すれば年度もかわるから、あと三箇月間は今まで買つて食べておつた値段で、日本の政府の米を売ろうじやないか、そういう意見等もあるやに聞くのであります。これはほんの一例でありますが、そういうふうに施策を適切にやろうとしても実際に適用する場合に、日本に復帰したことによつて、日常生活の衣食住のことに食の面等において何らかわつたところがない、むしろ本国よりも違つた待遇に甘んじなければならないというような、逆行するようなことがもしありますならば、非常にたいへんなことでありますから、こういう点については今後どういう措置をとられるか、承りたいと思います。
○石井説明員 奄美大島復帰後の行政に関しましては、それぞれ各省所管におかれまして必要な政令もつくり、またその運営も進められて行くことに相なるのでございますが、法律の中でも特に現地において急激な変化、あるいはまた混乱のないように、各種の法律の適用に関しましても、あるいは適用の除外なり、あるいはまた必要な経過措置を設けることにいたしまして、事務を進めておるのでありまして、大体昨日の閣議におきまして十四件の政令が決定され、あと四件ばかり残つておるのじやなかろうかと思つております。御指摘の食管法の問題に関しましては、食管法の実施の面において、非常に複雑な点がいろいろあるので、三月三十一日までは食管法を適用しないで、行政的な措置でやつて行くということを聞いております。各省のそれぞれの法令が適用される場合におきまして、あるいは現地においていろいろ不便、困難等が出て来ることがあるかもしれぬと思いますが、今日までのところそういうもののないように、できるだけ万全の調査もし、検討も加えてやつておるつもりであります。しかし復帰後におきまして、諸般の問題がいろいろ起つて参りますれば、その具体的な問題については、またできるだけ必要な措置をとりますように、南方連絡事務局としても、各省に御要望もし、折衝もいたしたいと考えております。
○山中(貞)委員 私が先ほどあなたにお気の毒かもしれぬがといつたのは、そういう施策の決定についてのあなたの立場というものがないから申し上げたのですが、しかし今まで世話して来た半面から見るならば、現地のデータその他は今まであなたを通じて提出されておるわけでありますから、そういう現地の実情等にそぐわないもの、たとえば今答えられた食管法の適用等の問題について現実面において諸種の困難があつても、復帰後日本本土の人々の食べる米よりも高い値段で、復帰した人々が食べるということは非常に重大な問題になりますから、今まで世話して来たあなた方の立場において、今後積極的にそういう点の了解を求められて努力を続けられますように要望しておきます。
○中井委員長 北山君。
○北山委員 外務省にお伺いしますが、まず復帰の形式でございます。この前の臨時国会の際に、復帰の外交的なとりきめの形式をお伺いしましたところが、これは行政的なとりきめでいいのだというようなお答えを、小瀧政務次官からいただいたはずであります。ところが今度は協定でなければならぬのだということになつて来たようでありますが、協定ということになれば、これは条約と同じであります。これは私は当然の結果ではないかと思う。初めからこういうことはわかつていたのではないか。なぜならば、アメリカとしても、平和条約の第二条に基くはつきりとした権利であるから、その権利を放棄するのに、これは政府限りで措置をすることはできないと思う。要するに、条約上の権利を放棄するのに、大統領だけでやることはできないから、結局条約として上院の承認を求めなければならないのではないか、こう思つておつたわけであります。それで、今度協定になつたというのは、日本側とすれば日本側としての事情があると思いますが、しかし、アメリカ側の決定が一体どういうふうになされるか、単に政府だけの措置でできるものか、あるいは上院の三分の二の多数によつて承認を得なければならぬものかどうか、もしもそうだとすれば、これは今月の二十五日というような、こつち限りのかつてな希望的な観測では済まないのではないか、そこに問題があるのではないかと思うのですが、まずその点をお伺いします。
○中川説明員 お話の通り政府といたしましては、当初はこれを公文の形でできるのじやないかということを考えておつたのであります。ところが主として現地通貨交換の問題に関連いたしまして、これを形式上無償で先方に返すということになりますと、どうしてもそれは国会の御承認を得る形のものの方が適当であるという結論にかわつて参りまして、その結果、日本側といたしましては、協定という形にすることになつたのであります。なお、協定という形をとりましても、アメリカの国内法で必ずしも全部が、アメリカの上院の批准を要するということにならないということでありまして、実質に従つて政府限りでするものもあれば、上院の批准を求めるものもあるのであります。今回の協定に関する限り、アメリカの方としては国内法上政府限りでできるという解釈をとつておるのであります。従つて、アメリカ側での最終的な同意がありますれば、十二月二十五日をもつて、これの効力を発生せしめることができるというはずでございます。
○北山委員 そうしますと、今回のこの協定については、アメリカとしては国内法で、こういう協定を政府限りでやることができるのだというアメリカ側の言明でありますか。そして、またその国内法というのは一体どういう根拠なのか。これは参考までに聞いておきたいのですが、アメリカの国内法上そういう権限が与えられておるのは、どういう法規によつてであるか、外務省として御承知の範囲でお答え願いたいと思います。
○中川説明員 アメリカの国内法で、今回の協定がアメリカ国会の承認を要しないという点は、われわれが交渉しております相手のアメリカ側の代表の解釈であります。なおどのような国内法でということはつまびらかにはいたしません。アメリカには御承知のような行政協定という制度がありまして、条約あるいは協定という形のものでありましても、すでに大本の条約なり協定というようなものにつきまして、アメリカ上院の承認を経て来たもの、それのさらに実施に関するようなものであれば、政府限りでできるという制度があるわけでありまして、われわれの了解するところでは、そのような解釈から今回の協定は、国会の承認を要しないということのようであります。
○北山委員 しつこいようでありますが、その大本の条約に基く行政協定であれば、政府限りでできる、その大本の条約というのは何でありましようか。そういうことは外務省としては研究しないでもよいのですか。
○中川説明員 アメリカの国内法制上、ある条約は国会の承認を要するやいなやということは、政府といたしましては、もつぱらアメリカの政府の解釈するところにまかしておる次第でございます。これの根源その他については、必ずしもこれをきわめる必要があるとは思つておりません。これはアメリカ政府の解釈に、日本側は信頼するということの態度をとつております。
○北山委員 それからその協定の日本側における問題でございますが、この協定は事前あるいは事後において、国会の承認を受けることになつておるわけであります。現在国会は自然に眠つておるような形でございますが、これはただちに国会に付議して承認を受けて、そして協定に判をつくというのが当然であろう、こういうふうに解釈するのですが、政府はどういうふうにおやりになる考えでありますか。
○中川説明員 その点は、ある意味におきまして、いつこの協定を調印できるかにもかかつて参ると思うのであります。ただいまの見通しといたしましては、あすは二十日でございますが、来週早々といたしましても、やはり返還予定日であります二十五日の直前に、早くてもなるのではないかと考えております。従つて国会の事前承認ということが最も望ましいのではありますが、場合によりましては事後の御承認を願うということになるのではないかとも考えております。これは先ほど塚田国務大臣からも御説明がありましたように、目下政府としては研究中でございます。しかし大体調印の時期等にかんがみまして、事後に御承認を願うという方の公算が多いとは考えますけれども、目下研究中でございます。
○北山委員 十二月二十五日というのは、われわれもなるべく早い方がいいと思つておりますが、政府もそういう線で進んでおる結果が、そういうふうな早い日取りが予定せられておる、こう思うのですが、しかし当然相手方のあることであります。最近の新聞報道によりますと、アメリカの国務省関係の筋の談話では、日本政府の発表は早過ぎたんだ、二十五日になるかあとになるか、まだそこまでは至つておらないので、日本の政府発表というものは仮想である、こういうふうな報道がございますが、そういたしますと、十二月二十五日というものは、日本側といたしましての希望的な考えであつて、向うとしては、これは技術的に二十五日ということで行けると、こういうふうにして、事務的な折衝の段階において、そう向う側も認めて進んでおるというふうには考えられないのですが、この点はいかがですか。
○中川説明員 新聞紙上に十二月二十五日に復帰というような記事が出ておることは事実でありますが、私の知つている限り、政府の責任者が十二月二十五日に決定したということは発表しておらないと思います。十二月二十五日にできる見込みであるという趣旨のことを発表しておるのじやないかと思います。なお、十二月二十五日という日につきましては、これはこの東京におきまして交渉いたしております。 われわれ及びアメリカ側の代表双方で、これを一応予定いたしておる期日であります。それにつきまして先ほども御説明いたしましたが、アメリカ本国におきましても、できるだけそれに間に合わすようにということで、今努力しておる模様であります。しかし最終的に十二月二十五日ということで、アメリカ側が正式に同意したということにはまだなつておりません。
○北山委員 次には、新聞に発表されました協定の内容についてでございますが、伝えられるところによりますと、現在奄美地域に流通しておるB円というものは、一億五千万円ぐらいある。そのうち一億八千万円というものを、この協定では日本政府が引受ける、その分と日本銀行券と交換するということになつておりますが、あとの分は一体どうなるのか。つまり、大体二億五千万円のうち一億八千万円は、日本政府が自分の予算の中から出して、そうして日本銀行券で交換するとすれば、あとの七千万円はどうなるのか。まあこれは私の想像でございますが、先ほど向うから受取る債権というものが約八千万円あると言われたので、それと見合つておるのではないかというふうにも考えられますが、その間の事情は一体どうでしようか。 それからもう一つ、この一億八千万円というものを、こちらの政府が予算の中から出すといたしますと、これはすでに成立した十億の予算の中から出すのであるか、あるいはその他の予備費とかそういうものから出すのであるか、その点をお伺いしたい。
○中川説明員 現地におきまして、現在幾らの通貨が流通しておるかということにつきましては、的確な資料がまだございません。一応の予測といたしまして、われわれは、現地通貨は二億五千万円程度ではないかと想像いたしておるわけでございます。アメリカ側の推算によりますと、これよりもつと下まわるだろう、流通量は少いだろうということを言つおります。これは現実に兌換してみないとわからないわけでございます。なおこの二億五千万B円のうち八千万円というものは、これは昭和二十一、二年、終戦直後でありますが、アメリカ側がそこで軍政をしきましたあとにおきまして、当時流通しておりました日本円を八千万円回収いたしまして、かわりに現在の軍票を発行したことがあります。その際回収した日本円の額が八千万円あつたわけでありまして、これは先方はそのまま破棄いたしております。従つてこの八千万円は、日本銀行といたしましては、いわば利益と申しますか、利益を得たかつこうになつております。この分は日本銀行の勘定から、そのまま出し得るかつこうになります。なお、二億五千万円たとい流通量があると仮定いたしましても、その八千万円を差引きますと、一億七千万円残るわけでありますが、今回のとりきめがアメリカ政府の最終的同意を得ますれば、約一億七十万現地円に相当する債権を日本側に無償で渡す、かような考えになつております。 なお、今回交換いたします日本円をどこから出すかという御質問でありますが、今一応政府で予定いたしておりますのは、今年度の予備費から支出いたしたい、かように考えております。
○門司委員 大きなことは他の委員から、今までいろいろ聞かれておりますので、私はこまかいことだけひとつ聞いておきたいと思います。 これは連絡事務局長の方がよくおわかりじやないかと思いますが、地元の従来の農業協同組合その他の団体、あるいは個人でも、日本の内地、いわゆる鹿児島のいろいろな銀行に貯金している者が相当ありはしないか、そうしておそらく凍結しておるものがありはしないかと思うのですが、それが大体どのくらいの数字になつておるか、お調べになつておりますか。
○石井説明員 戦前の貯金が凍結されているのは調べてあります。今度の引継ぎの関係では、それらも考慮に入れて事務の引継ぎをやるということになつております。その他の銀行あるいは保険会社に関します凍結の分はいろいろございますが、大体全般的に、保険会社なら保険会社、あるいは銀行というように目下調査しております。これは沖繩の分と一緒でございまして、そのうち奄美群島の分がどのくらいあるかということは、まだはつきりわかつておりません。
○中井委員長 門司君に申し上げますが、石井局長に対する御質問はありますか。
○門司委員 質問の過程によつてですが、どうもそういうように委員長からあれもこれもいらないということを言われるならば、質問いたしませんからお帰りになつてもかまいません。あらためてまた来ていただきましよう。私はまだ質問がありますから、あした日曜でも委員会をまた開いてもらつて、あした質問をいたします。
○中井委員長 ちよつと速記をやめてください。 〔速記中止〕
○中井委員長 速記を始めて。
○西村(力)委員 中川局長にちよつとお尋ねいたしますが、アンダーソンというアメリカの海軍の人が、沖繩と小笠原を永久に管理しなければならないということを言つている。あの方が奄美大島の返還の折衝中に、ああいう言明をされているということは、軍の作戦的な立場からだけで、ああいうことを言われているのか、それともああいう問題が、奄美大島返還の折衝の過程において、何らかの形でにおわせられたり、あるいは関連づけられたり、そういうことがあるかどうか、それについて、ちよつとお尋ねいたします。
○中川説明員 アメリカの海軍長官の言明というものは、われわれ新聞電報で承知しておるだけであります。はたしてあれが正確な発言通りの字句でありますか、これはわれわれとして新聞以外に判断の材料を持つておりません。なお小笠原群島及び琉球の奄美以外の分、つまり今度返還されない分につきましては、八月八日の奄美返還に関するダレス声明におきましても、将来東亜の事態が安定するまでは、現状通り維持したい、維持するつもりであるということを、はつきり言つておるわけであります。なお今回の交渉の過程におきまして、さような話があるかということでありますが、このダレス声明の趣旨というものは、アメリカが一貫していまだにとつておるところでございます。
○西村(力)委員 石井さんにお尋ねしますが、奄美大島の復帰の熱願というものは、祖国に帰りたいという血の叫びとともに、あの奄美の住民が非常な苦しい状態に放置されており、何ら社会政策的なあたたかみが加えられないままに、祖国から切り離された立場におる、こういうところにあるわけでありまして、それがためにわれわれはやはり住民の立場に強く同情するというか、そういう立場もあつたわけであります。それでダレスの言つたこと、アンダーソンの言つたこと、そういうことが将来永久的に奄美大島あるいは小笠原を拘束して行くということになりますれば、その住民たちの生活はどうなるものか。奄美大島と同じような暗い状態に置かれることになるならば、これはかまわぬでおけないと思うのです。そういう小笠原と沖繩の住民の生活状態に対する十分なる関心、調査、そういうものがありますか、それとともに、将来そういう事態に放置されるならば、日本国家としても何らかの要求をするなり、便法を講じた措置をするなり、考えていただきたいと思うのです。そういう点についてお答えを願いたいと思います。
○石井説明員 沖繩の方の現地側の住民の生活の状態に関しましては、いろいろ現地におきまして統計その他をつくつておりますので、大体においてその統計資料によつて判断されるところにおきましてはわかつておりますが、なお実際問題といたしまして、統計上に現われない実情というものに関しましても、いろいろ新聞情報あるいはまた現地の方の人の話、あるいはまた沖繩にあります事務所等の報告等によりまして、できるだけその実情を把握することに努めております。 〔委員長退席、松永(東)委員長代理着席〕 具体的な事実等につきましては、今申し上げる資料を持つておりませんが、たとえば税が相当ひどいとか、あるいはまたどのくらいの毎月の収入で、支出はどうかということは調べてございます。なお小笠原の島民は御承知のように、まだ小笠原に帰島できずにおりますので、東京その他の各地に居住しております者の実情等も、できる範囲で小笠原連盟等から事情の聴取もいたし、希望その他も聞いておりますので、それらの趣意によつて外務省にもお願いも申し上げ、また国内的に必要な措置も講じなければならぬかということで、いろいろ検討もいたしおります。なお現地の沖繩島の住民も、新聞その他の情報によりますれば、相当復帰の希望を持つておるのでございまして、いろいろ現地における私どもの出先機関を通じまして、復帰を実現しなくても、日本政府としてできる限りの措置によりまして、米側民政府と交渉を進めておる次第でございまして、たとえば恩給の給与、あるいはまた軍人遺家族の援護の給与金も、だんだん支給されるようになつて参つております。また戸籍その他諸般の問題につきましても、できるだけ本土と南西諸島が緊密な連繋が保たれますように努力いたしております。
○松永(東)委員長代理 もう御質問ありませんか。
○門司委員 先ほど中井委員長は、何か政府の方がお帰りを急いでおるというお話でございますので、きようは質問をいたしません。明日ぜひ会議を開いてもらつて、あらためて私の質問だけ取上げてもらいたいと考えます。私どもは議員として出て来ておりますので、質問の内容等も十分聞かないで、政府の役人をお帰しになるということが、委員長の権限でおできになるならお帰しになつてもけつこうです。われわれはわれわれの立場から要求するものは要求いたします。明日でも委員会を開いて、きよう私の質問しようとするものを、ひとつぜひ実現させてもらいたい。これは私の議員としての発言を要求する一つの権利として要求するわけであります。明日でもぜひ委員会を開いていただいて、政府の方も委員会を開いております以上は、やはり十分の時間をとつて来てもらつて、早くお帰りになるというならば、やはり一つの正しい理由をつけてもらいたい。国会法には明らかに議会が要求した場合に、政府の役人は出席しなければならぬと書いてある。政府の役人のどういう御都合かわからぬが、とにかく委員の質問中に、責任者が帰るというような不見識なことはしたくないと思う。このことは委員長によくお考えを願つて、きようの質問等については、明日でもぜひ継続させてもらつて、私の聞かんとするところを終了さしてもらいたい。この機会にお願い申し上げておきます。
○松永(東)委員長代理 門司君の御意見は、私から委員長に取次いでおきます。 —————————————
○松永(東)委員長代理 それではこれから文部省管理局長の御説明を承ることにいたします。
○近藤説明員 昭和二十九年度概算要求の概要につきまして御説明申し上げます。順序を追いまして一番初めに義務教育の年限延長に伴う建設費負担金、(1)といたしまして「中学校(転用小学校を含む)」これが六十七億一千九百八十二万一千円、これは御承知と思いますが、義務制学校に〇・七坪の負担金を出しておりますが、これが一つと、もう一つは来年度ぜひ〇・七坪から一・二六坪まで基準を引上げたいというので、二つの柱を要求いたしております。これは〇・七坪の分は、今年度限り、〇・七坪から一・二六坪に引上ける、これは五箇年計画の初年度分でございます。それから(2)の盲聾学校でございますが、これは昭和二十三年から義務制が施行されまして、昭和三十一年で完成する予定でございます。その学校の施設は、これは三十年までに完成いたしたい計画をもちまして、あと二十九、三十年と二箇年でございますが、ここで計上いたしておりますものは二十九年度の五億四千七百五十四万五千円、これがいわゆる義務教育年限延長に伴う建設費負担金でございます。中学校、盲聾学校合せまして七十二億六千七百三十六万六千円であります。 それから次に公立学校戦災復旧費負担金でございますが、これは戦災で被害を受けました公立学校を復旧する予算でございます。この分の内容といたしましては、大学、高等学校及び小学校、中学校、幼稚園を含んでおります。これが二十四億七千三百二十六万四千円、これも五箇年計画の初年度分でございます。 それから次に公立学校危険校舎改築費補助金、これが五十三億九千五百九十六万五十円、この内容は義務制学校、小中学校でありますが、それとさらに高等学校の分を加えまして、これも四年計画といたしまして初年度分の金額を要求いたしております。 それから次に積雪寒冷湿潤地帯の屋内運動場整備補助金、これは積雪寒冷湿潤地帯といたしまして、約二十三道府県を指定しておりますが、その地域内の中学校の屋内運動場でございますが、要求といたしましては小学校、中学校、盲聾学校を全部含めまして、その計画の四分の一の二十億四千四百六十六万円を要求いたしております。 次に公立学校不正常授業解消建物整備補助金、これは教室が狭いために過剰収容する、あるいは特別教室をつぶして使つているとか、あるいは二部授業をやつておるとか、そういつた小学校の不正常授業を四年計画で解消いたしたいと思いまして、その費用として五億六千八百三万一千円を要求いたしております。 次に特殊学級施設整備補助金、これは養護学校の施設整備の補助金でございます。これにつきましては一億四千五百九十七万二千円を要求いたしております。
○西村(力)委員 これは何年計画ということはないのですか。
○近藤説明員 これは五箇年計画でございます。 それから次に定時制教育振興に伴う施設整備補助金、八億七百九十四万五千円、これは定時制高等学校を基準まで引上げるための補助金でございまして、十箇年計画の初年度分でございます。 それから次に公立学校給食施設整備補助金、これは学校給食の施設の補助金でございます。計画といたしまして小、中学校について基準としては全国の地方事務所単位ごとに一箇所設けたい、三年計画をもちましてやりたいと考えております。これが一億七千七百四万一千円でございます。 次に僻地教育施設整備補助金六億五千八百三十六万円、これは僻地教育振興の一環として、僻地の冬期分校の中学校生徒を、本校に収容するための寄宿舎を設ける。冬期分校を設ける必要のないように、中学校の本校所在地に寄宿舎を設けてこれに収容する。並びに僻地の小学校に集会室を設けたいという計画でございます。その寄宿舎と隻合室を設ける計画の五分の一でございます。 次に公立標準教育施設整備補助金、これはいわゆるモデル・スクールの予算でございます。都道府県単位に独立及び併設幼稚園のモデル・スクールを各一校、及び八ブロックに養護学校のモデル・スクールを設けるこれを五箇年計画として九千百七十二万九千円。 それから次に公立社会教育施設整備費補助金、これは公民館、図書館、博物館、体育館でございますが、これらにつきまして計画のおのおの五分の一を計上してございます。公民館につきましては、未設置市町村の六分の一に各一館を設けたい。図書館につきましては、未設置都道府県及び三万以上の都市につきましておのおの一館を設ける。博物館につきましては、未設置都道府県につきまして、おのおの一館を設ける。公立体育館を未設置都道府県におのおの一館を設けたいという計画でありますが、これの総額が三億三千五百二十七万三千円であります。 奄美大島復帰に伴う教育施設整備補助金、これにつきましては御承知の十億のわくの中で、今年度分といたしまして若干計上してございます。まだ金額は確定いたしておりませんが、計上してございます。これは二十九年度分といたしまして十三億五千二百九十六万三千円、この計画は三箇年計画を予想しております。奄美大島に公立学校を設け、また僻地住宅あるいはその設備費等に対して、予算を計上してございます。 その次に公立文教施設災害復旧、これは今次の西日本及び十三号台風の分の次年度分でございます。その他学校施設については二箇年計画をもちまして、西日本の水害復旧の方は六割を二十八年度に、四割を二十九年度に計上する予定であります。また十三号台風のにつきましては、大体五割を二十八年度に、残りの五割を二十九年度に計上してございます。その五割分がこの中に含まれております十四億四千九百三十九万五千円であります。 それから学校施設鉱害、これは北九州地区の鉱害に対する学校施設の復旧費でございます。これは特別鉱害と一般鉱害とありますが、特別鉱害につきましては二十九年度で全部完了いたしますが、その額が七千四百十七万二千円であります。それから一般鉱害につきましては五年計画でございますので、これは二千九百六十七万六千円であります。 最後が公立文教施設の事業費補助額の〇・一%でありまして二千二百八十七万二千円であります。総計いたしまして二百二十八億九千四百五十八万四千円となつております。 以上簡単でございますが、御説明申し上げました。
○西村(力)委員 補助率はきまつているはずですけれども、われわれの参考のために教えていただきたい、また現在折衝中でありますならばその折衝の見込みというような点がありましたら、伺いたいと思います。
○近藤説明員 初めに折衝の経過でございますが、ただいまこの案を大蔵少に提示いたしまして折衝しておりますので、まだどういうふうになりますか、はつきり申し上げられませんが、聞くところによりますと、来年度予算としましては、相当厳格な査定を受けるということでございます。しかしながら必要なものは、われわれといたしましては極力努力いたしまして確保いたしたいと考えております。それから補助率でございますが、最初の義務教育年限延長に伴う建設費負担金の中学校及び盲聾学校につきましては、これは二分の一でございます。次の戦災復旧費の負担地につきましては、これも二分の一でございます。それから危険校舎の改築費につきましては、これはただいま三分の一でございます。それから屋内運動場整備につきましては、これは二分の一でございます。それから不正常授業解消建物整備につきましては、これも二分の一でございます。それから特殊学級施設整備補助金は新規の要求がございまして、補助の要求率は二分の一でございます。それから定時制教育振興に伴う施設整備補助金は、ここに書いてございますように、三分の一でございます。それから給食施設につきましては二分の一でございます。それから僻地教育施設整備につきましては、二分の一でございます。それから公立標準教育施設整備費補助金も二分の一でございます。それから社会教育施設整備費につきましては、二分の一でございます。それから奄美大島の分につきましては、これは全額を要求いたしております。それから公立文教施設災害復旧につまきしては、通常の場合におきましては三分の二でございますが、今度の特別立法におきましては四分の三に引上げてございます。それから鉱害復旧につきましては、これは二分の一でございます。以上でございます。
○北山委員 補助単価の点ですが、本年度分についても補助単価が引下げられて地方団体が非常に困つている。補助率の点もございますが、単価が低く見積られますと、結局地方団体に非常に苦しい財政負担をかけるということになりますので、その点おもなものだけでよろしゆうございますが、伺いたいと思います。
○近藤説明員 木造につきましては二万四千円、鉄筋の建物につきましては五万七千円の単価でございます。二十九年度に要求いたしました分につきましては、大体内容によりまして多少違いがございますが、木造につきましては三万円を要求してございます。それから鉄筋につきましては六万五千円と六万八千円と二種類ありますが、最低六万五千円を要求してございます。
○松永(東)委員長代理 ほかに御質疑はありませんか。——それでは本日はこれをもつて散会いたします。 午後一時三十八分散会