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19回国会衆議院1954/05/29

大蔵委員会 第63号

発言数
171
登壇者
20
会派数
4
開催日
1954/05/29

会議録

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 それではただいまより委員会を開会いたします。  一昨日春日一幸君から、去る二十日の本委員会の審査を終了いたしました出資の受入、預り金及び金利等の取締に関する法律の委員会修正の一部が、去る二十五日の本会議で否決されたことにつきまして、委員会と本会議において態度を異にした委員を、衆議院規則第七十五条により懲罰事犯として、議長に対し処分を求むべきであるとの動議が提出されたのでありますが、これについての委員長の見解を申し上げます。  第一に、規則第七十五条は、委員会において生じた懲罰事犯に関する規定であることは御承知の通りであります。委員会において修正に賛成された委員が、本会議においてこの修正に反対の態度をとられたということは、その是非は別といたしまして、議員としての行動であり、本会議においてとられた行動でありまして、すでに委員会の後に生じた事態であります。従いまして懲罰事犯が委員会で生起したものではないことは明瞭でありますから、これを規則七十五条によつて委員会において懲罰事犯があつたと認めることは、規則の上から問題とはならないのであります。もしかかる行為が懲罰に値するとお思いならば、それは本会議における行動が問題にされておるのでありますから、本会議における行動として懲罰動議をお出しになるべきであります。いずれにいたしましても、委員会の懲罰事犯として委員長から処分を求むべき性質のものとは考えておりません。  次に参議院議員の小川友三君の例を引かれましたが、これは御承知の通り、昭和二十五年度の予算審議にあたり、参議院予算委員会はこれを否決したのでありましたが、小川君は予算委員会において反省者として、反対の意見者の一人として署名し、本会議の討論においても反対の意見を述べながら、採決のときには白票を投じて賛成したのであります。このとき参議院は、議長職権をもつて懲罰に付したのであります。本会議における小川君の行動の急変ぶりを本会議における行動として議長が認めているのでありまして、参議院の予算委員長から処分を求めたものではございません。  以上の見解からいたしまして、委員長の職権を発動して議長にその処分を求めることは、法規に照してできないことであり、委員長といたしましてもそのような意思はございません。一応委員長として右のことを申し上げます。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 ただいま委員長の御見解が表明されましたが、これは国会における審議を委員長は何と理解しておられるか、まことに了承いたしかねる事柄ばかりであります。  そもそも政府与党が政府原案を支持するは、政党政治の基本的ルールでなければならぬと思うのであります。そこで本案件の審査については、政府与党たる自由党が本会議において政府原案を支持してこれを議決しておることは、これは正しい態度であると断ぜざるを得ないのであります。すなわち本案件に関する限り、問題となつておる自由党大蔵委員の本会議における表決は、一つはみずからの党の党議に服したものであり、他は原案に対処する与党議員の当然かつ正しい態度として、これは何らとがめらるべき過失ではないと思うのであります。  そこで本会議における自由党大蔵委員の表決態度に、政治道徳上または法律上とがめられる筋がないとするならば、すなわち必然的にこの本会議における表決と相異なる表決を行つた委員会における態度が問題となつて来ることは、当然のことでなければならぬと思うのでございます。ここに銘記せなければならないことは、懲罰が議院の秩序を乱し、または議院の品位を傷つける事柄を行つた者に対して適用されることは、規則二百四十五条に明記されておるところでございます。すなわち大蔵委員会におけるこの五条の修正は、一つは、政府原案をその与党が否定せんとした点において、政党政治の基本的ルールを蹂躪したものであつて、これは議院の秩序を乱したものであり、二つには、その修正案が結果的に本会議で否決されたことから判断いたしまして、本件修正は修正に不可欠であるところの、すなわちその所属せる党の各級機関の承認議決を得ずして、その修正権を軽率かつ無謀に行使したところに、これまた議院の秩序を乱した行動があり、三つには、かかる経緯と事柄によつて、同一議案に対する議員の表決権を賛成と反対と、相反する両様の行為に出たことは、これは当該議員が議院の権威と品位をはなはだしく汚損するの行為であり、四つには、かつこの一連の行動によつて委員会の議決を故意にあやまたしめたことは、本院の権威と品位を傷つけ、その秩序を乱すことまことに甚大であつたと思うのであります。およそ議員に付与されておりまするところの法律案に対する修正権は厳粛なものであつて、その尊厳を維持するために、かかる秩序の攪乱者に対して懲罰を加えることは、これは議員共通の責務でなければならぬと思うのでございます。従いまして、参議院におきまする小川友三君に対する除名処分の事例のごときは、これは議員の表決に関する背反行為を、罪証最も重きものとして処断しておるのでございまして、この前例は本委員会においても最も重視されなければならぬと思うのでございます。委員長の御意見によりますると、もし懲罰の事案があつたとするならば、これは本会議においてあつたことだという事柄でございまするが、本会議における自由党大蔵委員諸君のこの表決における態度は、これはむしろ正しい事柄であつて、これに反するところの本委員会におけるこの委員諸君の行動こそが、最も糾弾されなければならない事柄であるのでありますので、従いまして委員長のただいまの御意見は、何らその事態の真髄に触れるものではなく、むしろそれは誤てるところの御判断による御意見であると考えなければならないのでございます。従いまして本員は、同一法案に対して明らかに相反する表決行動に出たところの、小川友三君の行為に相ひとしき行為を犯されましたところの自由党大蔵委員の諸君は、これは一括して懲罰事案によつて処断しなければ、議会の品位とその秩序が保たれないと考えますので、あくまでそれを懲罰事案として、衆議院規則七十五条によつて処断されることをさらに御要求申し上げるものであります。

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 淺香忠雄君。

淺香忠雄自由党

○淺香委員 自由党大蔵委員を代表して、ただいまの御発言に対して釈明をいたします。先般の出資の受入、預り金及び金利等の取締に関する法律案の採決に関し、委員会の議決後において、わが党の党議変更のため混乱を招きましたことは、まことに遺憾に存ずる次第でございます。今後十分留意して、再度かくのごとき事態の起らざるよう努力して、委員会の審議の円滑をはかりたいと存じますから、何とぞ御了承のほどをお願いいたします。

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 井上良二君。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 先般、出資の受入、預り金及び金利等の取締に関する法律の第五条の金利規定中、金利引上げの修正案を本大蔵委員会に提案した委員が、その委員みずからが提案可決したものを、本会議において否決するがごとき行為は、議員に与えられた議決権をもてあそぶ行為であるのみならず、委員会の議決の権威を失墜することであり、今後委員会の運営の上に重大問題を提起したものであつたので、私どもは委員長並びに関係自由党委員にこの善処を要望して来たのであります。ところが昨二十八日の理事会及びただいま淺香委員より、先般本委員会において金利に関する修正案を可決し、本会議において否決せざるを得なかつた理由と経過を報告され、今後再びかくのごとき事態を繰返さないよう善処するとの申開きがございました。そこで私ども社会党は、一応党に持帰りまして相談しました結果、自由党の淺香委員の釈明は、自由党員全体の意向であることを了とするも、国民の信託を受け、国権の最高機関の議決に参加する議員としては、単に党内の事情云々によつて、議員に与えられた議決権を誤つて行使した責任をのがれることはできないので、本委員会で金利引上げの修正案の提出に同調し、これに賛成可決を行つた委員であつて、本会議の議決に際して、委員長報告に反対せる議員は大蔵委員としての責任を負うべきものであり、この議員としての責任は他から追究されて負うべきものではなく、当然に議員が自発的に善処さるべきものと決定し、さらにまた議員みずからが反省せず、何ら責任を負わない場合は、今後本委員会の議事運営を円滑に進めることのできない事態になることがあるやもわからないということに党の相談はきまりました。しかしただいま淺香君からいろいろ誠意のある声明がございましたし、なおその言葉の中には、非常にわれわれの納得し得ない点もございますけれども、一応事態の重大性にかんがみて、自由党大蔵委員中、本会議で委員長報告に反対をいたしました議員の方々の自重と反省を促しまして、私は本問題に対する党の態度をこの際明らかにしておきたいと思います。

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 春日君の動議に対しまして、委員長は法規上さきに申し述べました意見でありますので、春日君におかれましては、お出しになられました動議は、これを御撤回されれば一番けつこうと存じますが、春日君いかがでありましようか。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 私どもはこの事柄を最も重視をいたしておるのでございます。少くとも同一議案に対しまする尊厳なる表決権の行使が、この委員会において賛成であり本会議において反対というような、そういうばかげた行動は断じて許されるべきではないのでございます。すなわちこの委員会における表決たるや、これは本会議における表決の前提行為であるのでございまして、このことは、本会議において反対ならば本委員会においてもやはり反対という首尾一貫した節操ある態度をもつて臨まなければ、議院の秩序とその品位は保ち得ないと思うのでございます。  そもそも法案に対しまする自由党並びに政府の態度は、すべてかくのごとき事柄が累次にわたつて繰返されておるのでございまして、さきには大蔵大臣がみずから提出をいたしましたところの企業資本充実のための資産再評価等の特別措置法案に対しましては、自分の提案をいたしました政府原案に対してみずから反対投票を行うというような実に荒唐無稽な事柄が行われまして、これは天下の顰蹙を買つたところでございまするが、数日前には学生の選挙権をめぐる選挙法改正法律案に対しまして、政府みずからの原案に対してこれまた反対の表決を行うという、こういう事柄が次々と繰返されておるのでございまして、かくては国会の品位はやがて地に落つることをわれわれは最もおそれるのでございます。従いまして私どもは、こういう事柄を重視する参議院の慣例を尊重いたしまして、これを懲罰に触れる事件として動議を提出いたしたのでございまするが、ただいま淺香理事より、自由党大蔵委員を代表いたしまして誠意ある釈明が行われ、さらに今後戒節する陳謝の意思が表明せられました。本員は改悛の情顕著なるものを認めて、委員長のおとりなしもございますので、この際私が提出いたしましたところの懲罰動議は、忍ぶべからざるを忍び、今後自由党の諸君の自覚猛省を促しまして、ひとまずこれを撤回することにいたします。     —————————————

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 それでは、次に理事の補欠選任についてお諮りいたしたいと思います。  理事であられました坊秀男君が一旦委員を辞任せられましたので、理事一名が欠員となつております。この際理事の補欠選任を行いたいと存じますが、これは先例によりまして選挙の手続を省き、委員長から御指名するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 御異議ないようでありますから、委員長におきましては坊秀男君を再び理事に指名いたします。     —————————————

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 次に、昨二十八日本委員会に審査を付託されました銀行法の一部を改正する法律案、並びに本日付託されました国有の炭鉱医療施設の譲渡及び貸付に関する特例法案の両案を一括議題として各提出者より趣旨弁明を聴取いたします。春日一幸君。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 ただいま議題となりました銀行法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。  金融機関が特定の企業に対して集中偏向融資を行うときは、その金融機関の経営を不健全ならしめ、預金者に損害を与えるおそれがあるばかりでなく、一の大企業に対して集中偏向融資が行われますと、数十ないし数百の中小企業が融資の対象から除外され、中小企業金融をますます逼迫せしめる結果となるのでありまして、いずれにいたしましても、集中偏向融資が放任されておりますと、金融機関の公共性はとうてい全うするころができないことになるのであります。  しかるに普通銀行の集中偏向融資については、何ら法律上の規制がないため、極端な事例としては金融機関の自己資本の五〇%を越えるものも見受けられるのでありまして、これをこのまま放任するときは、前述のごとき弊害を一層はなはだしくするおそれがありますので、すでに貯蓄銀行法、相互銀行法等において規定されておりますことにかんがみ、また米国の連邦準備法その他各州金融業法の例を勘案しまして、一企業に対する融資額は金融機関の自己資本の一〇%を越えることができないこととする等の立法措置を講ずる必要があると考えるのであります。  以上がこの法律案を提案するに至りました理由であります。何とぞ御審議の上すみやかに御賛成あらんことをお願い申し上げます。

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 伊藤卯四郎君。

伊藤卯四郎日本社会党(右)

○伊藤卯四郎君 ただいま議題となりました国有の炭鉱医療施設の譲渡及び貸付に関する特例法案につきまして、その提案理由を説明いたします。  敗戦後における日本のあらゆる産業の復興は一に石炭の増産にかかつておりましたので、炭鉱労働者に対しては種々その増産意欲を鼓舞し、かつその増産努力に対して物心ともに報ゆることが、当時の労働問題のみならず一般社会情勢からも当然の措置とされておりました。  大きな炭鉱には比較的整備した専属医療設備があつたのでありますが、全国炭鉱六百十八−昭和二十二年末−中の過半数三百四十一の中小炭鉱には病院らしい設備を持つているものははなはだ少く、ことにこのうち二百七十七炭鉱はまつたく無医炭鉱ともいうべき状況にありました。従つてこれらの炭鉱に働く約二十万人の従業員とその家族は、炭鉱が危険作業であることも加わつて、はなはだ不安な条件に置かれており、また医療機関のないところには正しい衛生指導や予防措置が講じられないために、病気を重くし、予防もできないで、これらのために石炭増産が阻害される事実も少くないと認識されていたのであります。ここにおいて炭鉱業者も労務者もこの事態を改善すべく意識を持ち、また政府当局も恒久的な対策として中小炭鉱を主とする医療救済施設の建設を企画いたしまして、昭和二十三年に産業復興公園が指定を受けて、この実施に当つたのであります。  この産復公団が建設した炭鉱医療施設は全国三十五箇所を数え、これらの施設完成後における医療業務と運営については当初財団法人炭鉱福利協会を指定して担当させる方針でありましたところ、同協会が閉鎖機関に指定されましたために、関係官庁(資源庁生産局長、経済安定本部生産局長、労働省労働基準局長、厚生省保険局長連名通牒二十四年九月七日附)は各施設所在の府県知事に対して経営を暫定委託、各県知事はこれに基いて地元の市町村または適切なる公益団体に再委託して現在に至つております。  しかしながら産復公団は施設完成直前に解散したため、経営引受先からの幾多の苦情処理、運営経過上の諸難点がまつたく解決されないで持ち越され、全施設共通して当該施設に附課される売払い代金及び貸付使用料の高率負担が社会保険を基準とする公益診療の発展助長を著しく阻害しておる状況にあります。  ついてはこの炭鉱医療施設が現今の炭鉱関係に働く人々のみならず、広く民生面に好影響を与える事実にかんがみ、現在までその運営に努力しつつある地方公共団体等に負担軽減をはかることがきわめて適切であると思料いたしましたので、ここにこの法律案を提案いたす次第であります。  何とぞ慎重、御審議の上なるべくすみやかに可決されますようお願いいたします。     —————————————

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 次に、公認会計士法の一部を改正する法律案、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律案、企業再建整備法の一部を改正する法律案、国有財産特別措置法の一部を改正する法律案、及びただいま趣旨弁明を聞きました銀行法の一部を改正する法律案、国有の炭鉱医療施設の譲渡及び貸付に関する特例法案の六法案を一括議題といたします。  国有財産特別措置法の一部を改正する法律案につきまして修正案が提出されておりますので、この際その趣旨弁明を聴取いたします。片島港君。

片島港日本社会党(左)

○片島委員 ただいま議題となりました国有財産特別措置法の一部を改正する法律案に対しまして修正案を提出いたしまして、その修正の趣旨を弁明いたしたいと存じます。  大蔵委員全員によるこの改正法の一部につきましての修正案文は、お手元に配付をいたしてあります印刷物によつて御了承願うことといたしまして、朗読を便宜省略いたしたいと存じます。  現在各地方公共団体におきまして、農業改良助成法に基きまして、農村中堅青年を養成するための教育機関として、農林省より補助を受け、経営伝習農場を施設いたしておりますが、これらの経営伝習農場のうちには、旧軍関係財産等の国有財産を借り受けて、その施設の用に供しているものも見られるのであります。このような社会的、教育的産業振興事業施設がその管理と施設を一体として運営せられ、地方々々の立場、その他の特性を生かしつつ推進せられますことは、国家的にまことに有意義なことであり、国はかかる事業を助成し啓培するために、学校施設及び更生保護会におけると同様に減額譲渡または貸付の措置が地方公共団体に対して講ぜられることが、最も妥当かつ適切なる措置と信ずる次第であります。さきに各位より提出されております改正案とともに、本修正案に対し各位の御賛同をお願いいたしまして、提案理由の説明といたします。  何とぞよろしくお願いいたします。

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 右各案に対する質疑を行います。質疑は通告順によりこれを許します。政府委員としてお見えになつておりますのは、大蔵省から阪田理財局長、正示主計局次長、会計検査院の小峰局長であります。小川豊明君。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 先日補助金と補助負担金等の問題に対しましてたいへん厖大な調べ書をもらつたのですが、私あれは一通り目は通しましたが、まだ実はその詳細の内容に立ち至つての検討はしていないわけですが、ただその厖大なのには驚いておる。そこでこういう補助助成とは日本の一つの国情の生み出すやむを得ない措置かもしれませんけれども、こうした補助助成等はまた一面国民の血税であるということを考えるとき、こういう金額がどういう効果を発揮しておるか、その効果の側定というようなものに対してはこれは十分な査察と検討が行われなければならない、こういうふうに考えます。官庁あるいは政党または政治家等の単なる政治的の取引の具であつては断じてならない。  そこでお尋ねしたいのは、こういうものの補助助成等の金額が決定されれば査定されるわけであります。この査定の基準というものをどういうところに——いろいろ個々の例があるでしよう。どういうところに査定の根拠、基準を置いて査定されておるのであるか。さらにこれは去年これこれであつたから今年もこれくらいでいいというような目の子算的な査定であつては、これは私は査定とは言えないと思う。この査定する機関とその構成、その機関の信頼性というようなものについて私は伺いたい。  次にこれらの補助金なり交付金なりの交付率を大蔵省はどんな機関で査定しておるか。率直に言つて、無計画、無方針の助成制度というものは砂原に水をまくようなものであつて、弊害が生ずるとも効果はない結果になりはせぬか。やるなら最も正しい方法、りつぱな効果の上るように支給すべきである。予算を緊縮しておる政府として、この点について根本策をどうお考えになつておるか。同時にこの点をまずお伺いして、その次に細目な問題についてお伺いしたい。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 お答えを申し上げます。補助金が非常な額に上つておるが、これらの補助金の効果について的確にこれを判断する方法があるか、また予算の査定にあたつてその点をどういうふうに考えておるかという御趣旨の御質問がございます。私どもは今お話のような点につきまして、予算の実行にあたりましても編成にあたりましても、できる限りの注意を払つておるつもりでございます。大蔵省といたしましては、まず予算の編成にあたりまして、各省から資料を得るのでございますが、その場合に補助金等につきましては、個々に計画を提出願つております。また従来の事績等につきましては、各省からその効果等につきましても、それぞれ必要な資料の提出を求めておるのであります。また大蔵省の直接の機関といたしましては、御承知のように財務局及び財務部というものが全国にございまして、ここにおきまして、予算の執行につきまして重点的に監査をいたしておるのであります。必要な場合におきましては実地監査ということをいたしまして、それによりまして、実際に補助金等の支出がどういうふうな効果を上げておるかという点につきましてチエツクをいたしております。なおまた政府を離れまして、会計検査院という憲法上の独立機関があることは申し上げるまでもないのでありまして、検査院は例年決算検査をされまして、その検査の御報告を国会あるいは内閣に対して出されておることは御承知の通りでありますが、この検査院の検査報告がきわめて貴重な資料として、この補助金その他政府支出の効果につきまして、私どもに教えられるところが多いのでございます。しかしながら何と申しましても予算の現実の効果というものは、これは世間一般が認めるところのものが最も有力な判定基準であると思うのであります。そういう趣旨から、小川委員も御承知のように、本年度一兆円予算におきましては、公共事業費等につきまして従来の弊風を一掃いたしまして、いわゆる重点主義を思い切つて取上げたのであります。その考えるところは、従来のとかく総花になる傾向に対しまして、本年はたとえばダムその他につきましても、箇所を非常に限定をいたしまして、今までは全国至るところにばらばらとまく癖があつたのでありますが、その箇所をきわめて局限いたしまして、一年ないし二年の間に工事を完了する、そうして現実にダムならダムの効用がわかるようにする、こういうことを主眼にいたしまして、本年度は公共事業等の総花主義を一掃いたしまして、重点主義、効率主義に切りかえておるのであります。私どもは従来予算の編成及び実行の面におきまして、できる限りの努力をいたしたのでありますが、これらの点においてとかく申し上げたような重点主義、効率主義の点がなお足りなかつたという点は、率直にこれを反省いたしまして、本年度は予算の編成にあたりましてさような措置を講じております。なおお願いをいたしておりますような法律案によりまして、今後は各省が先ほど申し上げたような補助金の指令等につきまして、各省ばらばらの考え方でやつておりましたのを、この法律によつて、一定の基準によつて補助金の条件等も定め、その効果の判定等も明確にいたしまして、今後一層ただいま申し上げたような趣旨の、効率の判断を的確にして参りたい、こういうふうに考えておる次第であります。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 今答弁を聞きますと、これはでき得る限り厳密な注意を払つておる、そうしてさらにその上財務部等においても実地監査等をやつて遺憾なきを期しておる、さらにことしは総花主義をやめて重点主義で行く、こういうお説で、ごもつともなんです。それならばことしの補助助成等はその重点主義を厳密にとられておりますか、あなたの方ではそういう確信を持つておられますか、その点をお尋ねして次に移りたいと思います。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 申し上げましたように、公共事業等につきましては、従来と比較いたしますと相当効率主義、重点主義という点に一歩を進めておるということは、確信を持つて申し上げることができます。また補助金の整理というふうなことにつきましても、すでに衆議院におきましても御審議を煩わし、法律案の成立を見ておるのであります。これは私どもとしてはきわめて不十分でございましたが、でき得る限りそういうふうな方面に努力をいたしたつもりであります。しかし何と申しましても、これは一挙には参らないのでありましてまだ理想の段階にはほど遠いということは率直にこれを認めまして、今後なお一段の努力を加えたいと考えておる次第でございます。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 この点はひとつおざなりでなく、真剣に考えてもらいたいと私は思う。補助金とか助成金とかいうものですから、その補助、助成というものを受ける団体がその何ぼかを出すことで初めて補助、助成ができておる。ところがわれわれが見受けておるところでは、自分の方では一つも負担しないで、ただ補助なり助成なりだけでまかなつておる団体も私はずつと見受けておる。それからこの表を見ますと、名前はあるけれども、その実体がどこにどういう仕事をしておるかまつたくわからないようなものが見受けられる。ところがあなたの方ではこれに対して厳密な調査をし、でき得る限りの注意を払つておると御答弁になつたが、これは私から言うと、実にその点いかがわしい、まだその調査が不十分ではないか、こういうように考えられる。  それから第三には、これらの補助金なり助成金なり、またそのほかに委託調査費というものがある。委託調査費という、各省のあれに相当見受けるこういう名目で援助を受けておる団体の中に、たいがい、ほとんどと言つていいくらいは、官庁にかつて高官であつた前歴の人たちが関係しておる、いわば補助金食いの団体というものがある。こういう古手官僚救済資金的な役割しか果していない委託調査費なんというようなものは、ぼくは当然整理してしかるべきものだと思うが、あなたの方でこういうものを整理する意思があるのか、整理する意思があるとするならば、それは去年とことしではどういうふうに、あるいは三年間なら三年間どういうふうに整理したか、これをお尋ねしたい。  それから第四には、官庁においては、一方において補助金なり助成金なりをくれておきながら、それをさらに吸い上げておる。片つ方の手でくれて、片つ方で吸い上げておる。役所にある何々協会というようなものは、現業官庁によく見受けられるあの何々協会というのは、ほとんどがこういうものではないかと思われる。こういうものに対してあなたの方ではどういう処分をされるか。  それからまた補助金、助成金等で——いいですか、聞いていてくださいよ、私は場合によつては例をあげます。補助金、助成金等でやつているが、これは補助、助成等でなく、当然経営的な予算をもつてやらなければならないものを、また補助、助成でやつておる点もある。こういうものは今後やはり当然経営的な予算をもつて行くべきだ。最後に私が非常に遺憾だと思うのは、この補助金、助成金、こういうものの助成政策というものは、地方の政治ボスの温床になつておる。善良な農民なり漁民なり、こういう助成を受ける者は、このわずかな助成を受けるために、それぞれの顔のきく人を頼んで盛んに運動をして来る。そうしてその結果はどうかというと、そのもらつた金の半分程度は運動費としてとられてしまつておるというような事実が多々見受けられる。こういうふうにしておきながら、そうしてあなたの方では厳密にやつた、重点主義にやつた。重点主義けつこうだ、厳密もけつこうだが、それをもつとしつかり励行してもらわないと、その事実というものは一つも合わない。ここに私は会計検査院からもらつた書類を見て実は驚いておるのは、ここに山口県の出雲村とか八坂村、こういうのがあるが、二十六年度の災害復旧費として驚くなかれ一村に七億八千四百万という金額が補助されている。それを検討してみると、出雲村の人口は五千八百六十人、農家戸数は八百八十五戸、村税は五百十六万八千円、こういうふうにやつて行くと、農家一戸当り八十八万六千円という金額が補助されている。一反歩当りは十四万五千円、土地の評価は幾らに見ますか、おそらく一反歩を買うよりも三倍近い、あるいは倍近い金が補助、助成だといつて出されている。人口一人当り十三万三千八百十九円となつておる。一体こういう被害があつたのかどうか、私は被害の現況さえ疑わざるを得ない。そこでこういう被害があつたとして、あなた方の方ではそれぞれの機関があつて、まさにこの被害があつたから、これだけ金は出さなければならないといつてお出しになつたと思う。ところが金の使途を見て行くと、こういうでたらめな金が出されている。しかもこれが山口県に二箇村、大阪にも一箇村あるのです。これは非常に大きな例だろうと思いますが、こういう例を拾つてみると多々ある。今のあなたの御答弁とまつたく食い違つているわけです。こういうふうに出して行くならば、予算全部出しても足らなくなる。これがみんな国民の血税であるということをお考えになつてこんな査定をされているとすれば、あなた方の査定というもの自体と私は信ずることができなくなる。一体どういう信頼性のある機関で査定をしておられるのであるか、それを伺いたい。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 ただいまの御質問は非常に多岐にわたつておりますので、各項目についてお答え申し上げたいと存じます。  まず最初に、地方公共団体等の補助に対しまして、一般に補助を出しますと、地元の負担があるのが原則であるのに、補助金だけで工事をやつておるような事例を見受けるというような御趣旨でございますが、これはまつたく計画が当を得ない、あるいは水増しの要求をするというようなことから起つて来る弊害でございますので、私どもはこの点は従来もできる限り厳重に査定をいたしておるのでありますが、しかし今後なおこれを厳重に処断をいたし、場合によりましたら、これらにつきましては罰則を設ける必要があるという趣旨で今回の立法をお願いいたしておるような次第でございます。  次に、外郭団体等の補助につきましての御質問でございますが、これまた従来いろいろ弊害があつたことは御指摘の通りと考えております。本年度の予算におきましても、一般の補助金整理の方針に即応しまして、これらの外郭団体に対する補助もできる限り圧縮をはかつておるのであります。しかしながら、それらの程度におきましてはなお不徹底であります。その点は私も率直に認めるのでありまして、今後補助金の根本的な整理のためには、私どもといたしましても、政府だけではなくて、官あるいは民間の有識の方々——もちろん最高の権威である国会の御意見を拝聴いたしまして、なお十分研究をいたし立案をして、あらためて法律案等の御審議をお願いいたさなければならぬというふうに率直に反省をいたしております。このことをまず申し上げておきたいと存じます。  それから補助金の政策一般につきましての非常に有益な御意見であります。これらは私どもまつたく同様に考えておりまして、国が直接施行すべきようなものを補助金によつてやらすということは、やはりいろいろの弊害がありますので、今後におきましては、地方公共団体と国との責任の分界を明確にいたしまして、国が直接施行すべきものはどこまでも国でやつて行く、地方公共団体あるいは民間等にやらすという従来の行き方はできる限りこれを避けて参る、そのかわり地方も、たとえば本年度も交付税制度というふうなものを設けまして、自主財源を強化いたしたのでございますから、今後は国の補助に依存しないでみずからやつていただくものはどんどんやつていただく、こういう体制をとつて行くことが正しいという考え方を持つておる次第であります。  なお山口県の事例その他の事例をお引きになりましたが、この点について一言申し上げたいことは、私ども予算におきましては、先ほども申し上げましたように、各省の要求についてできる限り資料を集め、また自分の手足を使つて判断の材料を収集いたしまして、予算の編成はできる限りの適正を期しております。しかし、実行はどこまでも各省大臣がおやりになつておられるのでありまして、ただいま御指摘の点は、災害復旧等につきまして農林省その他においておやりになつたことであります。しかしこれは、他省のことであるからわれわれは存じませんということではないのでありまして、監査機関がございますので、監査はできるだけいたしておりますが、予算の執行はどこまでもそれぞれの省においてやつておられます。この執行の実情については、検査院の検査を最後の検査報告として国会にお出しになつておるのであります。この山口県の場合について御参考までに申し上げますと、御承知のように予算の補助金が出る前に、大蔵省ではつなぎ融資というものを出しておるのでありますが、出雲村の場合には、二十六年度におきましてわずか七百九十万円というものを長期資金で見ております。そのほかに短期で一千七十万円というのを見ておるのでありまして、最終的に、補助金の出ました七億八千四百万円というものは、とうていこのつなぎ資金の出し方からは想像ができないような金額であります。これがどういうことでございますか、今農林省も十分検査院からの検査を受けまして弁明等もいたしておるのであります。八坂村等につきましても、私どものつなぎ資金の規模と最終的な補助金額とがあまりにも大きく開いておりますので、やはり当初のつなぎ資金の規模から見まして、補助金等が予想外に大きく出ておるという点は、御指摘のようにわれわれも非常に今後とも注意をいたさなければならぬと考えておるのであります。  愛知県等につきましても、この前春日委員からの御指摘もございましたので、補助金の額とつなぎ資金とを調査し、大蔵省が当初からこういう厖大な補助金を見込んでつなぎ資金を出しておつたかどうかについて調査をいたしましたところ、そういう事実はありませんので、この点だけは御参考までにごひろう申し上げておきたいと思います。  私どもは、先ほども申し上げましたように今後とも根本的な整理方法等を考えまして、一層の適正を期して参りたい、かように考えておるのでありまして、その点は御了承賜わりたいと存じます。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 この山口県出雲村には一軒当り八十八万六千円、八坂村には七十万八千円、こういうような助成金が出されている。ところが、驚くべきことには、私は実は知らなかつたのですけれども、それは自由党の佐藤幹事長の居村であるとか選挙区であるとかいう話を今ここで聞いたのですが、こういう助成金——少くとも一村に七億とか五億とかいう金が出されている。こういうものは、あとで会計検査院から指摘されてあわてふためいて弁解するのじやなくて、少くとも査定するときに——私がさつきお聞きしたのは、どういう権威ある機関で査定したかということをお尋ねしたのです。聞けばこの村では、この金が当然使い切れなくて、何か村の個々で預金してあるとか、団体で預金してあるかわからないが、預貯金までしておるということを聞いておる。しかも今聞く通りに、それが与党の幹事長ということになつたら、まさに不明朗千万な補助金である。こういうことに国民の血税が使われるということは、われわれとしては断じて黙過することはできない。  さらに私は、会計検査院の方が来ておられるようですから、これを調査したいきさつを詳細に御報告を願いたい。

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 小川君に御相談申し上げますが、との山口県の問題は、農林省の関係でありますので、農林大臣を呼ばなければ、私は真相はわからぬと思うのであります。それで後刻農林大臣を呼びますから、そのときに質問なさつてはと思うのですが……。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 農林大臣並びに農林当局には聞かなければならぬと思います。その前に口を合したり何かされても困るから、そこで今聞いておくのです。それから農林大臣に聞きます。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 大蔵省としてのこの査定のやり方につきまして御説明を申し上げておきます。  実は二十六年度の災害の場合におきましては、公共事業の全体の査定は、当時は経済安定本部、いわゆる安本の公共事業課におきましてやつておりました。そこで全体の計画を査定いたしまして、それが農林省所管なら農林省所管の分につきまして、山口県の八坂村及び出雲村にどのくらいのものを配分するかということにつきましては、農地事務局、山口県はたしか岡山の農地事務局の所管になつておるのであります。しかしながら私どもは全体としての、予算の総額についての査定におきまして、内容的にも検討はいたしておるのでありますから、むろん責任がないということを申し上げるのではありませんが、権威ある査定機関はどこかということになりますと、当時におきましては、経済安定本部の公共事業課におきまして全体の予算をきめ、それが省別に、また省の中におきましては地域別に配分されておるという事実だけを一応申し上げておきます。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 関連して……。質問をいたしますと、いつでも大蔵当局はそういう御答弁なんだが、私どもこの問題に関しましては、しばしば決算委員会等において詳細に論議を重ねておつたのです。ただ私どもが伺いたいのは、この災害というものは、昭和二十六年に起つた災害なのです。そういたしますと、昭和二十六年までは補助の比率は非常に低かつたのです。たとえば農地においては五〇形の補助を出さなければならなかつた、農業施設におきましては六五%が補助率であつたのだが、二十七年度の四月に新しい高率補助の法案が通りましてその高率補助の適用を受けさしておる、この一点なのです。二十六年度の災害で農業施設において六五%、農地の災害に至つては五〇%という補助率であつたのですが、それを二十七年度の四月十一日に高率補助の法案が通過いたしまして、その高率補助の適用を受けますと、農地においては七七%、公共施設においては八八%の高率補助を与える。この高率補助の適用を受けさせて、わざわざ高い補助率をこの山口県に限つて与えておるという一点。  もう一つは、二十六年度の災害は北海道外十数府県にわたつて行われた。それで全国の補助の総額は、農林省だけで百六億六千三百八十九万であつた。それが山口県一県に七十一億七百九十四万円が出ておる。全国の災害の七〇%という補助が山口県一県に与えられておる、こういう査定というものを単に関係官庁、農林省だけにまかしておくという態度は、あまりにも不見識きわまるものである。全国の補助率の七〇%をただ一県に与えるということは、帳面一つごらんになれば、数字を一つごらんになれば、主計局がわからぬはずはないのです。これに対する責任をはつきりとわれわれは伺いたいと思うのです。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 ただいまの御質問でございますが、法律の運営につきましては、大蔵省で誤つたことをやつておるとは思いませんが、地域的な配分につきましての御指摘でございますが、ただいま申し上げましたように、各省大臣がやることであろうと存じます。ただいま補助率の適用の法律の新旧いずれによつたかという御質問でございますが、これはさつそく取調ぺましてお答え申し上げたいと思います。

小峰保栄会計検査院事務官(検査第三局長)

○小峰会計検査院説明員 お答えいたします。私ども補助事業の検査ということを全国的にやつておるのでありますが、特にこの数年来、災害復旧を中心といたします公共事業関係の補助工事の検査というものに重点をおいております。一昨年ごろから農林省、建設省、運輸省あわせまして、同じような方針で全部やつておるわけであります。昨年の二月ごろであります。山口県の検査に参りましたところ、非常に工事のできが悪いというようなことがわかりまして、資料をいろいろ集めたわけであります。そういたしますと、先ほど資料としてお手元に出しましたように、一村で七億円、あるいはその隣村が五億円、こういうことがわかつて来たのであります。同時に山口県に限らず、ほかの県につきましても、小さい村に多額の補助のついた例も調べたのであります。大阪にも相当大きなのがございます。それから愛知県にも二つほど約二億円ついたのがございます。それで私どもといたしましては、こういう大きな査定がつきますと、災害が多ければ査定が大きくなるのはあたりまえかもしれませんが、地元の負担というものも相当大きくなる、災害後にそう何千万円あるいは一億円も越えるというような負担をすることは容易でないのでありまして、先ほどお話がありましたように、そこにいろいろと自己負担を免れて補助金だけで工事をしよう、中には補助金を余らしてしまう、こういうような事案も相当数出て来たのであります。それで自己負担をしないで正しくない工事をする懸念が多分にある。それで村は——御承知のように事業主体が村でありますが、大きな工事を自分で設計したり、あるいはその工事を監督したりというような能力もないわけであります。そういう意味の自己負担に対する資金繰り、あるいは設計監督の指導、こういうようなことを、ただ大きな補助金を災害が大きいからといつてつけつばなしにいたしまして、あとはほつたらかすというのでは、いい工事ができるわけはないのであります。私どもといたしましては、これは農地事務局でありますが、農地事務局がそういう資金の面、あるいは設計監督、こういよ面の指導を十分にやつてもらいたい、こういうことで、大きな査定のつきましたところは、比較的念入りに検査を進めたわけであります。これは昨年初めてやつたわけでありますが、山口県の出雲村の例で申しますと、すでに昨年までに工事をいたしました分、あるいは本年度、明年度にわたりますが、工事をいたします分について、相当の水増しの部分もわかりましたし、それから工事の手抜きというようなものもわかつて参りましたので、現在までに約一億円ほど私どもの注意で減らしてもらつているわけであります。これはこれで終りになつたわけでございませんで、最近も検査いたしましたし、また引続き補助金を交付し終るまでは検査を続けております。私どもの見つけ次第どんどん減らしてしまう。水ぶくれの部分はできるだけ減らすというような方針で検査をやつて行くつもりでおります。これは山口県に限らず、全国にわたりまして、ほかの町村においてもやつているのであります。こういう事案を見まして、昨年の災害につきましては比較的早い時期に——どうも私どもの検査はとかく遅れがちでありまして、工事をやつてしまいまして、補助金を渡して、事実がはつきりしましてから検査をやるというのが今までのやり方でありますが、これではなかなか設計、水増しの部分がわからなくなりますし、ことに金額がかさみますのは便乗工事で、ちよつとした施設があるかないかというところが流されますと、とてつもなく大きなりつぱなものを災害に名をかりてつくるというようなケースが非常に多いのであります。山口県の場合もそういうものが相当大きな部分を占めております。こういうものはでき上つてしまいますと、あとでいくら文句を言いましても、補助金を返せということにも行きかねるのであります。これは全国共通の事態でありますが、それで昨年のあの大災害に対しましてはなるべく早い時期に、まだ工事を始めないうちにそういうものを見つけて注意を喚起する。そして減らすべきものは減らして行く。廃工にすべきものは廃工にしてもらうというようなことを現在やつているわけであります。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 今言われたが、会計検査院の方が行つて工事の不正だとか、そういうものを発見しても、これは時期遅れなんだ。それからもう一つは、大蔵省がこれは農地局の関係だ、農林省の関係だ、何省の関係だと言われるけれども、そう言うことはわかるが、結局は国民の税金がこういうふうに使われて行くのである。あとでそれがどこの関係であつたというようなことは、われわれにとつて問題ではない。国全体としてこういうことをされるのを防ぐべきであるということです。今ここで聞くと今度は愛知県の問題、これは幡豆郡の福地村、ここにはたいへんな金が出ておる。二月当り片方は二十万三千円、片方は十七万円というこんな金が出ている。それを聞くと、大蔵大臣の小笠原さんの選挙区だそうです。実におかしいじやないか。自由党の幹事長のところと小笠原大蔵大臣のところだけが、日本で災害が特にあるというのは実におかしいじやないか。災害というものはそんな器用に起るものじやない。こういうことをせんじ詰めて行くと、災害というものは何か、自由党のことを言つては悪いが、自由党の幹事長や大蔵大臣を災害が太らしている。これでは災害を待望しているのは自由党であるということになりはしませんか。こういうふうに小笠原さんのところと佐藤さんのところが、特に七億も多くの災害がそう器用にあるべきものではない。これは災害を査定するときに、あなた方が単に書類でやつたわけではなく、意識してこういう査定をして災害というものをつくり上げてしまつたのじやないかとさえ考えられる。  それからもう一つ伺いますが、この法案を見ると、不正な申告をした、そうしたものに対して罰則の規定を設けようとしている。しかも個人までも罰しようとしているわけです。ところがこういう厖大なとてつもない補助をして、国費を濫費した役人の罰則の規定というものはどこにも見当らないが、こういうことは今度あなた方はどういうふうにするつもりですか。もらつたものは罰するけれども、くれたものは何の処罰もない、こういうことになるのです。私ども心配しておるのは、罰則規定をこしらえると、今度はあなた方の方じや一つも出さなくなつてしまう、必要があつても出さなくなる、こういう心配さえ出て来る。これはどういうふうに調整するつもりでありますか。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 お答え申し上げます。補助金の使用の正鵠を期することにつきましては、大蔵当局といたしましても常にできる限りの意を用いておるところでございます。    〔発言する者あり〕

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 静粛に願います。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 ただいま御指摘になりました山口県の例、あるいは愛知県の例等がございますが、この点につきましては、その土地からどういう方が出身しておられるからというようなことは、われわれ予算当局といたしまして、何らこれを参考にしておるわけじやないのであります。もつぱら当該所管省からの御要求に基いて、災害の内容をできる限り詳細に承つて、その上で予算の総わくが先ほども申し上げましたように、本件の例の場合には、当時経済安定本部の公共事業関係の課に対して、金額の大きな総わくの折衝が済みまして、それからあとは先ほど来正示政府委員の申し上げた通りの段階で、どの村に幾ら、どの村に幾らという配分がきまつたものと存じます。従いまして、いろいろお言葉はございましたが、特別にどういう方がそこから出身しておられるからというようなことは、予算の査定のときには、これは何ら参考にしているわけじやなく、もつぱら災害そのものを目標にし、かつ当該村の財敷その他もできる限り承つて、そうして予算の配分をいたしておる、かようにお答え申し上げます。

中野四郎改進党

○中野委員 ちよつと関連して……。まことに植木さんの御答弁には納得のできぬものがある。たとえば愛知県の幡豆郡の例は、私は自分の選挙区だから触れたくないけれども、この幡豆郡の補助金のいろいろ問題の起つたその当面の人というのは、小笠原三九郎君の私設秘書であるところの木村等という人で、これは現に検挙されている。それから前代議士であり、しかも小笠原君とは最も深い関係にある中垣国男という人が、刑事記録を見れば明らかに贈賄の口にまわつている。特に愛知県の例をあげますれば、その前に同じような事犯が起つているのであります。幡豆郡横須賀村において事犯が起つている。しかるにその後において小笠原君の出身地である福地村、室場村というところにおいて再びこの事犯が起つている。従つて関係絶無と言えない。大蔵省におけるところの、大蔵大臣に直接関係のある者がこのような運動をして、そして事犯を起しているのであるから、あなたの御答弁とは食い違つているのだが、こういう点の刑事録をごらんになつたことがあるかどうか、さらに伺いたい。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 ただいまのお話は、はなはだ私といたしましてはどうかと思います。と申しますのは、もちろん予算査定の関係の者といたしましては、陳情の場合はいろいろな方のお声をでき得る限り聞くように努めます。従つて当該村の方がもし御陳情になつたといたしますれば、もちろん承つておると思います。しかしそこからたとえば某々大臣がお出になつておるからそこの予算の査定を甘くするとか、あるいはだれがおられるから特に辛く当るというようなことは、大蔵当局としては一切いたしておりません。

中野四郎改進党

○中野委員 行われておればこそこういう事犯が起つたんじやないですか。そしてこういう法律案を提案しなければならない結果になつたのではございませんか。行われておらなければ愛知県と山口県に起るわけはない。特に一ぺん事犯が起き、前科がある。その上に重ねてこういうような事犯が起つている。従つてあなたの方は新しい法律案を提案して、これを処理しなければならぬという段階に入つている。行つたのです。行つたからこういう結果が生れている。それは植木さんの詭弁だと思う。もう一ぺん承りたい。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 私はやはり前書を繰返すだけになるかもしれませんが、われわれ大蔵当局といたしましては、当該補助金に関係のある個人の立場を云云して査定するようなことは決していたしておりません。しかしながら今御指摘のようなこういう問題があつたことは、起つておるからだ、何らかの関係があることを参酌しておるからそうなるのだと仰せられることは、御批評は御自由でございますけれども、私ははなはだどうかと思います。大蔵当局の役人といたしましては、もちろん忠実なる考えで公平に常に査定をいたしております。しかしながら、いかに公平なる査定をいたしましても、役人のいたすところに何ら間違いがないとは申しません。間違いと申しますことは、不正不当じやなくして、それは事態の真実を十分に見きわめ得ない場合も起ろうかと思います、そうしたすきに乗じて関係の方が不正不当をお働きになつた場合に、その不正不当があつたからといつて、それを大蔵当局の役人が知つて見のがしたのだとか、あるいはそれを承知の上で査定を加えたというように御批評をお加えにあることは、はなはだ残念に思います。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 ただいまの植木政務次官の御答弁に関連をいたしまして、私は質問申さなければならぬのでありますが、あなたは、大蔵官僚の査定にあやまちなしという断定の上に立つての御答弁をなすつていらつしやいます。われわれはこの法律案を審議するにあたりまして、ほんとうにこの補助金が適正に交付されておるかどうかということを心配いたしましてこういう質疑をし、過去の実績等を参酌いたしましてここに検討いたしておるのでございます。これは私の個人的な見解でありますが、植木政務次官は高潔なお人柄であると私は尊敬申し上げておりますが、あなたは一体どうしてそういう確信を持つた断言をなさるのでございましようか。すなわち、あなたが大蔵政務次官として御就任になりましたのはまだかれこれ半年を出ないと思うのでございます。起きた事柄は、これは三箇年前にさかのぼつて係属しておる事柄であるのでございます。全国知事会からもいろいろな陳情がここに出ておりますが、それによりますと、この補助金の交付の決定の際にあたつていろいろな事柄が行われておるということを、知事みずからここに上申して来ておる。すなわち、査定に名をかりて現地調査が行われる、必要な限度の認定という事柄を通じて、中央から行くところの官吏と地方の公共団体との間に饗応が行われ、またいろいろな懇談が行われておるのであります。こういうことは一体この予算決算会計令の法律や、あるいはこの補助金を交付するところの現在の法律の仕組みが、そういうようなあやまちを介在せしめる余地のないほど完璧なものであるかどうか。これは大蔵官僚の汚職の問題を申し上げておるのではなくして、法律の機構そのものの中にそういうような不正を介在せしむるの余地を残しておるような心配はないかどうかということを、小川君初め、中野君やわれわれが心配をしてここで論じておるのであります。あなたは、自分の部下が潔癖の士であつて、そういうような情実に左右されることはないということを断定されておりますけれども、そういうような断定を一方的にされるということであると、われわれは問題の本質を究明することができない。あなたがそういうことを今ここで断言されて——あなたは高潔な人柄であり、われわれ野党といえども、攻防境を異にしながら、あなたに対しては非常な敬意を表しておる。しかしながら、あなたはみずから万事を調査し得ない。しよせんは決裁を与えるのが関の山です。ですから、われわれがここに主張するのは、法律の仕組みの中においてそういうような不正不義を介在せしめる余地なからしめるための完璧を期さなければならぬ。たとえば過去にあつたところの、山口県における一部落に対しての七億九千万円というような厖大な助成金の支出、しかも結果的に、会計検査院の御報告によれば、その金が使い切れずして村の農業協同組合に預金しておるではありませんか。先般正示次長も御答弁になつたのだが、われわれはその工事そのものを査定するのではありません。たとえば農地事務局なり農林省から稟申して来るものに判を押すだけだと言つておる。これでは盲判ではありませんか。そういうような盲判を押すというようなことであつては、大蔵省がかぎを預かつているところの国民の信頼にこたえるゆえんではない。だからこの問題に触れて、われわれはこの国民の血税を取扱うのにいかに慎重を期したならばあやまちが生じないかということを論じておるのであります。そういうような場合に、大蔵官僚に限つてはそういうような間違いは断じてないとか、あるいは、佐藤幹事長といえども、小笠原大蔵大臣といえども、そういうようなものに政治力に左右されるはずは断じてないとか、そういうようなことをここに観念的に一方的にあなたが断言されるということは、これはわれわれの法律審議を妨害するものだ。だからあなたは、そういうような断定はなさらないで、過去においてこういう実績があつたならば、どこにその原因が介在しておつたかということをともどもに探求されるだけの謙虚な協力的な態度に出られなければならない。だから、あなたはそういうような御答弁をなさるべきではない。いわんや、あなたが御就任になつてからまだ半年ではありませんか。三箇年前にどういうことがどういうように行われておつたかという過去の事柄をあなたが独断的に保証されるというようなことは、これはわれわれの法律審議をあやまたしめるものである。われわれは、物事はあるがままに判断してその欠陥を補完するということでなければならないと思いますので、御答弁についてはもつと慎重を期せられたいということを御注意申し上げて、私の質問を終ります。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 一言弁明を申し上げます。ただいまの御注意ありがたく拝聴いたします。しかしながら、先ほどの御質問の御趣旨をあるいは私が取違えたのかもしれませんが、あたかも大蔵当局の中に、特定の人の影響を受けて故意に不当な予算の査定をした者があるがごときお言葉に拝聴いたしましたが、私は、大蔵事務当局にかかることなしということを少くとも確信を持つております。この確信に間違いがあるかどうかは別問題でありますが、私はさように確信をいたしておりますので、故意にかかることをあえてするような大蔵省の役人はいないということを申し上げたのであります。もし言い過ぎであるならば取消しますけれども、しかしこれは私の信念として申し上げておるのであります。従つてこの点はお許しを願いたいと思います。  なお私は、何ら大蔵省の役人に過失なしと申し上げているのではございません。私は、故意にそのようなことをしようとするような公務員はあるまい、またありませんと確信しているということを申し上げているわけです。しかしながら、さような場合におきまして人間のことでございますから、先ほども触れましたように、間違いのあることはあり得ることであります。しかしそれは、あるいは結果的に見て間違いが起つたことがあるかもしれませんが、この事態を、それこそ私も御一緒に解明をいたして行きたい、かように存ずる次第でございます。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 作為であろうと不作為であろうと、その結果が会計検査院が指摘しているような結果になつて現われて参つたことに対しては、これは大蔵省自体においてもやはり一半の責任を感じていただかなければならぬのでございます。たとえば、かりに農地事務局においていかなる査定を行おうとも、あるいは農林当局においていかなる申請をあなたの方へ行おうとも、こういうような不適当な交付金というものの申請であるならば、やはり大蔵省がそれを看破して、そういうような不当支出を未然に防ぐだけの職責を尽す、これはあなたの大蔵省にかけられておるところの当然にして欠くべからざるところの職責であろうと思うのであります。ところがそれに欠けておる。先般正示次長の御答弁によりますれば、いろいろ一括申請等があつたり何かして、個々の工事について精査をするという権限に欠けておるものがあるという類の御答弁があつたのでありますが、そういうような機構、そういうような仕組みそのものが、すなわち本日のかくのごとき大きな問題を惹起せしめているところの原因でなければならぬと思う。さすれば、人にその過失があるか、機構に過失があるか、いずれにしてもあなたの所管事項においてそういう過失があるのだから、問題は、作為たると不作為たるとを問わず、国民にかくのごとき大きな不当な損害を与え、不公正な補助金の助成が出されておるという以上は、本件申請から交付に至りまするまでの間において、その職分の一半をになつておられまする大蔵省に責任がないとか、あるいは何らの瑕瑾がないとか、そういうような御答弁はなさるべきものではないのであります。すなわち、申請に対して、あなたの方がそれを看破して、そういうような不正な支出を事前に阻止するのでなければならぬ。現に、会計検査院の指摘によつて、一億円何がしという支出が阻止されているではありませんか。それを阻止することが大蔵省の査定の権限の中に込められておるとこの職責の一つであろうと思うのであります。それをあえてせずして、今小川君や中野君の質問に対して、大蔵省としては断々固として人的にも機構の上においても何ら誤るところがないというような、そういうことであつてはなりません。すなわちあなたが何と断定されましようとも、佐藤幹事長の選挙地盤であり、さらにまた小笠原大蔵大臣の地盤であつたということがかりに偶然であつたといたしましても、それに揣摩臆測を生ずるということは当然の人情である。あなたもやはり政治家である限りにおいては、そのことをありのままに判断すると同時に、そのよつてもたらすところの原因を、国民がいろいろと想像するであろうことを十分御認識になつて御検討なさるべきであろうと思います。たとえば大蔵省は大臣であろうと幹事長であろうと、そういうものには何ら関係はないと言つておられるが、結果としてもたらされたこの事象というものは、やはり自由党の領袖の地盤に対してこういうような助成が行われておるということは、これはわれわれ個人ではない、国民ひとしくこのことに対して憤激をしておるのであります。従つてこの問題は、人的にも機構的にも後日何らこういう問題を起さないことのために、さらに深く掘り下げて検討するためには、何ら大蔵省は間違いありません、こういうことでは問題の解決にはなりません。だから、私はあなたが大蔵官僚をかばいたいという人情はよくわかりますけれども、その問題の本質というものをそらして、そういう観念的な御答弁をなさいますことわれわれの審議を遅らすと私は考えます。われわれは感情に走つて論議をしておるのではないのであります。現実に会計検査院が指摘しておるところの一億円の減額がある。かくのごときことは大蔵省が看破すべきことであるということをわれわれは申し上げておるのであります。十分慎重に御検討願わなければならぬと思います。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 お言葉は拝聴いたしましたが、私が先ほど来申し上げておりますことは、また繰返すようになりますが、大蔵省に全然過失なしと申し上げておるのではないのであります。あるいはまた機構の上に何ら不備もないのだと申し上げておるのではないのでありまして、当局のこの事務を担当しておる者どもは、いずれも公平な、それこそ崇高な気持で、相手方の省の御要求に対して自分たちの機構をでき得る限り動員し、最善の努力をして予算の厳正公平を期しておるということを申し上げておるのであります。故意に何らかのことを大蔵省がやつているのじやないかというような御質問と承りましたので、さようなことはございません、かようにお答えしたのであります。  従つて本件の問題について、昭和二十六年七月の災害と承つておりますが、予算の当初の積算の当時、大蔵大臣がどなたであつたか、あるいは自由党の幹事長がどなたであつたか、私今正確に存じておりません。従つて今お述べになりましたその前の方々がどうかこうかということは、私は全然わからない。しかし事務当局がかようなことに左右されるようなことでは、これは申訳ございませんし、少くとも私の信じておるところは、さような事務当局ではなかろうという私としての確信を持つておりますので、さように申し上げたのであります。  しかしながらこうした時弊を将来匡救して行くために、たとえば大蔵省の関係機構をもつと充実するとか、いろいろな問題を考えなければならぬところがあります。あるいは制度の上においても、責任の所在を明確にして、その責任を負うべきものははつきりと責任を負うような仕組みが必要である。ところが現在におきましては、補助金の使用等についても、一応もちろん予算上、制度上の仕組みはございますけれども、それが実際の問題になりますと、あいまいな場合もなきにしもあらずというようなわけであります。かような場合等を予想しまして、今回この法律案を御審議願うのもそれが一つの動機に相なつております。従つて私はこの点繰返し申し上げたいと思いますが、一生懸命にやつておるが、しかし及ばぬところもありましよう。及ばぬところにつきましては、今後一層内容の充実その他によつて是正をして参りたい、なおいろいろの点を御指摘を願つて、これによつて十分なる反省を加えて行きたい、かように存じております。

大平正芳自由党

○大平委員 ただいま御質疑を拝聴しておりまして感じたことにつきまして、政府に要望しておきたいと思うのです。  ただいままでの災害復旧費の配分というものは、河川災害についても農業土木災害についても、大蔵省としては何年度災害に幾ら幾ら、何年度災害に幾ら幾らというふうな大まかな査定で各省に渡されておる。各省はこれを県別に配分いたしまして、県当局なりあるいはその配下にあります公共団体にやるというような仕組みになつておるのでありまして、大蔵政務次官が主観的に非常に確信を持つておるとか持つていないとかにかかわりなく、災害復旧費の配分の制度がそうなつておるのでございます。大蔵省が一々の災害箇所を承知することができるような仕組みになつていない。そこに問題があるのでありまして、春日君が後半に触れられたところはやや核心をついておると思うのですが、もう少し災害復旧の実態に中央官庁が触れられるような制度をつくるのでなければいかぬのではないか。今はまるきり地方に白紙委任しておるような姿じやないか、大蔵省が県別の配分にタツチしないような状況では、とても災害復旧を厳正にやつて行くことはできぬ。災害復旧費の配分方法をもう一ぺん根本的に検討して政府の方で適正な配分ができるような仕組みをあらためて御考慮願いたい。もちろん全部の災害実情を、十分中央で把握することは不可能でありましようけれども、これを制度的に中央に反映せしめるような制度を、ひとつ主計局においてよほど慎重に御検討願わないと、災害は恒久的で絶えないと思いますので、そういう点非常に心配しておるのであります。この間私がこの委員会において提案いたしました補助率等の制度も、もう一ぺんまじめにお考え願いたい。こういつたことができるだけ根絶できるような機構そのものをつくらないと、主観的に誠実に潔癖に考えておりましても、制度そのものが適切でない。その点ひとつあらためて、こういつた御議論のあつた機会でありますから、慎重に御考慮願いたい。いずれまた機会がありましたら本委員会に御報告あらんことを切望いたします。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 大蔵政務次官に伺いますが、地方に財務部というものがございますが、この財務部が補助金の行方ということをやはり相当監視されておると聞いておるのですが、こういうことが財務部の仕事の一つでございましようか、その点を伺いたい。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 財務部におきましては、先ほども申しましたように、予算の執行につきまして監査をいたしておりまして、特にこまかい補助金というわけではございませんが、公共事業、災害復旧等もそれに入るわけであります。災害復旧費を含めました公共事業費等の補助金につきましては、重点的に監査いたしております。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 そういたしますと、今の問題にさかのぼりますが、山口県のようなまつたく想像以上に莫大に出ておりました場合に、やはり財務部が監査をされたのでございましようか。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 財務部の監査が二通りにわかれるのであります。すなわち事前にやります分を査定のための立会い検査といつておりますが、先ほども申し上げましたように、昭和二十六年災害につきまして、経済安定本部の公共事業課というところが一番責任を持つてやつておりました当時は、まだ財務部の立会い検査をやつておらなかつたのであります。その点が一つの問題点であります。そこで愛知県の場合におきましては、多少の立会い検査をやつておりますが、山口県ではまだやつておりません。  第二の段階は、事後におきまして実際の仕事のやり方を見まして、先ほども小川委員からも御指摘のありましたように、経済効果等を判定いたすわけであります。これはやや会計検査院の検査と類似して参るのでありますが、私どもはこの次の予算の編成の際の資料といたしまして、さような検査もやらしております。そこで残念ながらこの山口県の場合におきましては、先ほども申し上げたように、預金部の金がつなぎ資金として出ておるのであります。これはきわめて小さな金額でございますが、その際に財務部の事前の立会いが行われていなかつたということは、当時またこれは制度的にそういう時代でございましたのでやむを得なかつたのでございますが、今後におきましては、災害等に対しましては重点的にそういう監査を励行して参りたい、こういう考えを持つておるわけでございます。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 山口県の問題にちよつと返りますが、ここでこれだけの七億などという補助金をもらうのは、法律的保護を受けておるものとしても、一億五千万くらいその村では負担金をしなければならないわけですね。ところが私の調べたところによれば、この村の農協は非常に金がなくて困り抜いていたのです。ところが今度災害になつてから、この農協に拠金がたくさんできて来た。そうすると、これはあなたの方でおかしいと思いませんか。貧乏をして困つていた村で、戸数からいつたらごくわずかな戸数で、一億五千万などという負担金がかなり困難であり、そうして農協の預金などを見るとそういう負担に耐えられる村ではない。ところが今度災害復興の費用を受けて七億という金が来ると、この村では預金がたくさんできて来たということになると、この工事がいかに不正に行われたかということが立証できる。それからもう一つ、大蔵次官が今いなくて非常に困るのだが、もちろん大蔵次官としては、今春日委員に対する答弁以外にはできないと思うけれども、私どもの調べたところによると、政党の領袖のそういう影響は断じて受けていない。これはそう答えるのはあたりまえだ。そういうような答弁でなく、もつと謙虚にものを考えて答弁してもらわなければならぬ。私どもの調べたところによると、あのときのこの山口県における風速や雨量等は、決して全国の災害復旧費の七〇%を受けられるような風速でも雨量でもない。どこからこういう査定が出たか私には一つもわからない。われわれの判断から言うならば、そのときの風速あるいは雨量等が災害にどれだけの影響を及ぼすかということは、これは構築物等の関係もあるだろうが、そういうことが判断の資料になる。そうして一億五千万円負担金をしなければならぬとするならば、この負担能力があるかないかということが出て来る。ところが負担能力がなかつた。今度はこの災害適用を受けたので預金がたくさんできて来た。というのは、まるで預金を使いようがなくて村の農協に積んでおくということならば、さつきのような答弁では解決し得る問題ではないのです。この点については午後続開されるそうですから、午後御答弁を求めます。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 それで最後に伺いたいことは、完全に間違つた査定を行つて、莫大な補助をやつた。そうして現実にこれは何億なら何億確かに余つたはずであるということがあらゆる資料ではつきりいたしました場合には、これを返還せしめる御意思がありましようか、これを伺いたい。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 先ほどの小川委員の御質問と、ただいまの柴田委員の御質問に対しまして、なお詳細は農林省当局からお答え願うことになるのでありますが、一応大蔵省の方からお答えできる限りのことを申し上げたいと思います。  まず第一に地元の負担力の問題でございますが、これはおつしやる通りに、八割なり九割なり補助をいたしましても、二割なり一割というものはどうしても地元で負担していただくのは、もとよりその通りであります。従つてその負担力の問題が起るのでありますが、やはり地元の負担力という場合にはどういうふうにやりましたか、具体的にあとから調べますが、まず第一には、特別平衡交付金でその税収減を補填するというのも問題がございます。そういうことによりまして、地元はまず災害復旧が第一でございますから、国の補助金をもらつた、また特別平衡交付金をもらつて補填するという場合がございます。それでどうしてもまかなえないような場合には起債という問題になるわけでございます。そういうことをはたしていたしておるかどうかということが一つのポイントになつて来るかと思うのであります。しかしいずれにいたしましても、全体としての災害復旧が建前でございますから、その災害復旧におきまして水増しの査定が行われるとか、あるいは便乗の要求がなされておるようなものは、これは不当の要求でございますから、そういうものは排除いたさなければならぬのであります。従つてそこに査定というものの重要性があるわけでありまして、この点農地事務局の査定が間違つておつたために、先ほども検査院から指摘されましたように、返還命令が出ているわけであります。この点柴田委員に対するお答えにもなるわけでありますが、明確に不当なる要求に対しましてあやまつてこれを認めたような場合、後日これが判明いたしますれば、返還させるということになるわけでございます。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 そこでお願いしたいのは、あなた方が提案して来ているこの問題は非常に重要な問題であるから、あなた方の提案する趣旨というものを十分生かしたいと思つて私は質問をしているのです。従つて午後続開される委員会では、何かしつぽをつかまえられないように答弁をしようというようなことでなく、率直に事態というものを出して、今後どうしたならばこういう弊害がなくなるかということを考えなければならない。その意味で午後の委員会では、率直に御答弁を願いたいと思います。

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 それでは午前中はこの程度で休憩いたします。    午後零時三十八分休憩      ————◇—————    午後二時五十一分開議

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 休憩前に引続き会議を開きます。  公認会計士法の一部を改正する法律案、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律案、企業再建整備法の一部を改正する法律案、国有財産特別措置法の一部を改正する法律案の四法案を一括議題として質疑を続行いたします。  この際政府委員の皆様に申し上げたいと思います。御承知の通り会期は余すところわずか二日、今申し上げましたような重要法案をこの二日間に通さなければならぬのでありますが、政府委員の皆様の御出席がまことに悪く、そのために審議が遅延いたしておりまして、委員長はまことに遺憾に存じておりますので、この際一応政府委員の皆様に申し上げたいと思うのであります。  それでは質疑を続行いたします。ただいま正示政府委員から、午前中の質疑に対する残りの答弁があると申されますので、その発言を許します。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 午前中に柴田委員から、農林災害の復旧につきまして改正法律の施行の点についての御質問がございましたが、保留をいたしましたのでお答え申し上げます。  改正法律は、御指摘の通り二十七年の四月十一日に施行になてたのでございますが、この法律の規定に遡及適用の規定がありまして、本法は二十六年一月一日以降の災害からこれを適用するという規定がございますので、その規定によりまして適用を受けておる次第でございます。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 さかのぼつてその法律を適用するという場合に、最も強力にそれを陳情いたしました中心人物は、われわれが聞いておりますのは山口県知事だと聞いておりますが、そういう事実がございますか。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 私どもは、そういう事実を寡聞にして存じません。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 今農地局長がお見えになりましたが、今一番大きく問題になつたのは山口県の八坂村、あるいは出雲村に莫大な補助が出ておるというのが問題になつておる中心でございますが、この災害の実態を把握する方法といたしましてどういう方途を講じたのか、これを承りたいと思います。

平川守農林事務官(農地局長)

○平川政府委員 これは通例の災害に対する査定の方式によりまして、農地事務局の方から調査員が出向きまして査定をいたしております。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 その当時の災害実態を把握する方途といたしまして常識的に考えますることは、農林当局としてはその出先機関である農林統計の調査、こういうものはお認めにならなかつたのでしよう。私どもはこの点を非常にふしぎに思うのですが、その点を承りたいと思います。

平川守農林事務官(農地局長)

○平川政府委員 農林統計の調査の方は、これは主として作物の被害等に関する調査を行いますので、施設に対する復旧費というようなことになりますと、やはり農業土木の専門家が見えませんとわかりませんので、農地事務局の方が担当いたしておるわけでございます。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 もちろん農林統計は作物状況を調査するのが中心でございましようけれども、作物というものはやはり耕作地があつてでき上ることは、常識で判断がつきます。これは山口県の二箇村に対しまして、流失埋没された水田や畑地がほとんど全部を占めておるという申請書が出ておるにもかかわらず、昭和二十七年度も二十六年度も、農家は保有米を残したほかに、供出が現実に行われておるのであります。こういう供出の実態というものを全然把握されないで、流失埋没された水田が何町歩、あるいは畑地が何町歩というように、地元あるいは県当局から補助を申請いたしました副申書だけをうのみに信用されたのかどうか、この点を承つておるのであります。

平川守農林事務官(農地局長)

○平川政府委員 具体的なことを申し上げますと、たとえば出雲村におきましては全耕地面積が、水田が四百四十八町歩であります。それに対しまして、耕地の復旧事業として査定をいたしましたのは二百四十七町歩でございます。地元の方の申請はたしかもう少し多かつたと思いますが、査定は二百四十七町歩。八坂村の方におきましては、水田四百十三町歩に対しまして、被害面積が、査定を受けましたものが百三十七町歩、こういう状態でございますから、その他の農地からは供出が出るわけであります。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 その場合、たとえば県当局と村当局、あるいはその他の地元関係からの申請、こういうものだけを基本としたというところに大きな誤りがあつたのではなかつたか。たとえばその当時の調査の状況を見ましても、国警調査というようなものに対しまして非常な開きがある。県からの被害状況の報告と国警の被害状況の報告というものは、山口県全体から見ますと、四千町歩ぐらいの相違があつたようでございます。こういう点はさらに考慮を払われなかつたかどうか、こういう点なんです。

平川守農林事務官(農地局長)

○平川政府委員 国警調査でありますとか、その他の災害が起りました直後いろいろな報告は出ますけれども、耕地の復旧に関しましては、かなり精密な調査をいたしまして、それによつて厳密な査定をいたしますので、時期も若干遅れておりますけれども、こちらの方が信憑すべきものというふうに考えます。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 その信憑すべきものだと考えてお出しになつた補助が一億も返して来なければならぬという失態は、一体だれの責任なんです。あなたは御自分の方で調査したものは確実だとおつしやるけれども、現実に非常に不当な補助金が山口県の二箇村に行つている。そういう問題がここに現実に現われました場合の責任はだれが負うのでしよう。

平川守農林事務官(農地局長)

○平川政府委員 これはもとより農林省の責任でございますが、信憑すべきものと申しましても、絶対に金額のすべてに誤りがないというようなことを申し上げることはできないと思います。ただいま申しましたように、災害が起きまして、すぐいろいろな方面から、あるいは県庁あるいは警察等の方面からきわめて概略の数字が発表されますけれども、それに比べますれば、もちろんその後調査員が入りまして、一つ一つの耕地につきまして、これはこの程度の災害と、こう査定をいたすわけでありますから、もとより比較的に申しまして精密なわけでございます。しかしながら一つ一つの耕地の復旧費の査定につきましては、いろいろ微細な点につきまして、見方によつて違いも出ますし、また早々の間に調べますから、過大な見積りであるとかいうようなことが起りますので、さらに翌年あるいは翌々年に及んで再調をいたすということも場合によつてやつているわけでございまして、会計検査院等からも、それは過大ではないかというような御指摘を受けた面もあるわけであります。そういう点については責任は当然農林省にあるわけであります。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 いろいろ陳弁に努めておられますけれども、現実は、あの当時のいわゆる補助申請を出しました場合の水田の流失は十割と報告されておる。しかるに現実には一千四百七十石が供出されておる。そういたしますと、前年度の供出の平均作から見ました場合の四〇%強が供出されておるのです。そういたしますと、被害状況の報告の場合には十割の水田が流失されておると報告されていながら、その報告をうのみに信用された農林省の責任というものは重大でなかつたかと私は指摘している。いかがでしよう。

平川守農林事務官(農地局長)

○平川政府委員 ただいま数字を申し上げましたように、一応村の方から、あるいは県の方からそういう数字が出ておつたか知りません。ただいま記憶しておりませんけれども、査定といたしましては、四百四十八町歩の水田に対して二百四十七町歩の水田が被害をこうむり、これに対して復旧の助成をする必要があるというふうに農地局としては認めたわけでありまして、十割全面的に復旧の要ありと認めたわけではないわけであります。

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 小川君。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 午前中の委員会において、春日委員の質問に対するあなたの答弁ですが、私はもつと謙虚さがほしいと思う。植木さんの御答弁で、あなたの立場はよく私にもわかるのです。ですから、答弁としてああいうふうな答弁をしなければならなかつたかもしれないけれども、しかし政治というものは、ごまかしではなくて、あくまでやはり真実を国民が知り、これに基いた判断なり対策なりを立てるということが必要なんであつて、この山口県、愛知県の風水害の復旧補助金の問題でも、山口県は佐藤幹事長、愛知県は小笠原大蔵大臣がそれぞれ自分の選挙区である。このお二人の選挙区に期せずして大きな災害が起つた。そこで一村に五億あるいは七億というような厖大な補助金を出した。その結果は、工事の不正もあつたし、不当な支出が出た。ことに小笠原さんの場合においては、その関係者というか、自分の直接の、非常に懇意にしている、政治的には部下といわれるような人たちが取調べを受けておる。しかしそれに対しては、政府としてはあくまでも公正な査定をしたのであつて、その間に何らやましいところはないのだ、こういうのでありますが、答弁はそれであつてもしかたがありませんが、通常の常識としてはなかなかそう思えない。やはり政治権力に動かされて不当な査定をしたのじやないか、こういうふうに一般は思わざるを得ない。そういうふうに思うことは、政治に対する信頼性を失わせ、国民が政府を信頼しなくなる。おれはあくまで正しいのだ、そう思う国民が悪いのだ、こういつても、教育とか、あるいは社会運動、そういうものならいざ知らず、政治としては、やはり国民に誤解なからしめることが必要ではないか。ところが、この場合には誤解せしめるような行為を政府みずからとつておる。もつとこういう問題に対しては、でき得るならば、あなた方ばかりでなく、お互いに率直な反省なり検討なりを加えて、真相というものを明らかにして、今後こういう問題については、お互いに謙虚な気持でこの対処に当りたい、こう私は思うのです。この問題並びに補助金、助成金の問題は、予算の面から見て非常に厖大な支出がなされておる、これを何とかして今後規正して行くということを考えないとすれば、これは午前中にも申し上げたように、補助金、助成金が、砂原に水をかけたようになつたのではならないので、私どもは決して答弁の一言一句をとらえてあげ足とりをしようとは考えておりません。この点についてはあなた方と一緒に適正な方法を講じたいと思つておるのである。これに臨む態度としては、私はぜひもつと謙虚な態度でありたい、こう思う。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 一言お答え申し上げます。あるいは私の発言が強過ぎたために、皆様に御不快を与えたかもしれませんが、私自身答えました趣旨は、二十六年災害のことであり、従いまして当時は、小笠原大蔵大臣は二十七年の国会から久しぶりにお出になりましたから、大蔵大臣小笠原とされていろいろ御指摘になりますと、私ははなはだいかがかと考えます。また佐藤幹事長の問題も、今の幹事長が当時の幹事長であられたかどうかもちよつと疑問に思つておりまして、従いまして私はさようなことを申し上げたわけであります。もちろん御忠告ありがたくちようだいいたす次第でありまして、われわれといたしましては、常に謙虚な態度でこうした問題について反省を加えなければならぬと存じております。私自身も、補助金等の不正不当な使用に対しましては、ほんとうに心からなる憤慨を禁じ得ないのでありまして、ぜひとも何らかの適正な制度並びに仕組みを今後とも皆様とともに研究いたしまして、これがレールに乗るようにいたして行きたい、かように存ずる次第であります。御忠告は幾重にも喜んで拝承いたします。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 そこで今度は平川農地局長にお尋ねいたします。今柴田委員がお尋ねなされた問題なんですが、私どもは、この補助助成等が農林省関係や、あるいは運輸省、通産省、こういう現業的なところに非常によけい出ている、ことに経済構造が弱い農村等に補助金等がよけい出ることは、当然あり得ることと認めるわけですけれども、農地局関係に従来私どもずいぶん折衝した中に、農民が反対しているにもかかわらず、そこの土地改良を強引にやるような点が二、三点あるわけです。これは農民の誤解の点もあることを認めます。たとえば埼玉県の秩父ですか、あそこは一村あげて農民が、この土地改良をやつても失敗なんだから、やつてもらいたくないと言つているにもかかわらず、農地局では、一旦きめたことだから、これはどうしてもやらなければならぬ。それから千葉県の佐原でしたか、あそこでも、これも農民の理解がつかない点も認めますけれども、非常に強引に進めて、一旦きめたことはおれの方の面目にかけてもやるのだ、そういうような形で、せつかく政府が金を出してやるのに、それに反対するものがあるか——これはあなたが言つているんじやない、あなたのところの出先の諸君がしきりにそういうことを言つている。そういう中で山口県のこの問題を見ると、これはどうお答えになつたとしても、一箇村に七億八千万だ、あるいは五億三千万というような金額が補助助成の形で出されるということは、たとえば災害がどうあつたとかこうあつたとかいつても、そういう数字は出ないのです。ここに私は問題にしなければならないのは、先ほど次官からも言われたけれども、私ども了解しがたいのは、たまたまこの補助助成を受けたのが小笠原さんのところ、あるいは佐藤さんのところであつたから、われわれがこだわるのかもしれませんけれども、こういうふうに偶然に一致するということはあり得ないのです。小笠原さんの選挙区、それから佐藤さんの選挙区がこんなに大被害がある。私は当時の風速、雨量等を調べてみて、それから補助を受けるというか、今後たとえば出雲村一つの例をとつても、相当の自己負担をしなければならぬ。一億四、五千万の自己負担をしなければならない。これは午前中何か交付金でやれるというような御答弁があつたのですけれども、その当時あの村は貧しい村ですから、一億五千万というものはどこからさらつても出るはずがない。農協は借金で苦しんでおる。ところがこの工事が決定して工事にかかると、あの村には預金ができておる。だからこの村ではこの工事によつて金がしこたま入つて来ておるということなんです。ここで表を見ると、一戸当り八十八万六千円、一反歩当り十四万五千円という補助なんです。これは村の総耕地面積に対してそうなんです。今のあなたの答弁によると、わずか二百四十七町ですね。これは五百四十一町七反歩で計算してこうなつた。これがこの半分の二百四十七町でやつたとするならば、一反歩十四万五千円ですから、この倍になつて来る。一体こういう災害というものがありますか。まじめに考えてください。こんな災害がどうやつたら出て来るのですか。ぼくはあなたと日ごろたいへん懇意にしており、あなたの気魄に対して尊敬をしている。ところがこういうことになつて来ると、あなたのふだんの正義感というものさえわれわれは疑わざるを得ない。これはあなたの前の人だそうですが、しかし責任はあなたも負わなければならぬ。どうしてこういうような査定が出て来ているか。こんなばかげたことをして、日本の国民の血税をこういうふうな形で食つて行つたら、これはいくら払つても払い切れない。どうかこの点については、さつき次官にも申し上げたのですが、むしろその場をどうだこうだということでなく、率直にまずかつたところはまずかつたと認めて、今後の対策を考えるようにしてほしい。御答弁を願います。

平川守農林事務官(農地局長)

○平川政府委員 土地改良事業について、地元で反対をしておるものを面子問題で無理にやるというようなことは、少くとも私は全然考えておりませんで、極力地元の全体の同意を得て行うということに努めておりますし、また反対がありますれば、その理由もよくただしまして、そういう障害の起らないような方途を講じて事業をするように進めておるつもりでございます。土地改良法の関係から申しますと、三分の二の同意というようなことで、場合によりましては大多数の人の賛成によつて強行することもございますけれども、極力全体の賛成によつてやるように努めておるつもりでございます。具体的に不都合がございますれば、極力それを是正するようにいたしたいと思います。  それからなおただいまの災害の問題でございますけれども、これは少くとも農林省におきまして査定をいたしました場合には、純粋に技術的の見地から技術者が参つて査定をいたしておるのでありまして、そこに先ほど申し上げましたような、見積りが過大であるとか、改良工事が便乗しておるとかいうおそれは若干ありますけれども、考え方といたしまして、あくまでも純技術的に損害の額を査定し、その復旧に要する費用を査定いたしまして、それに基いて助成をいたすことにいたしておるわけでございます。出雲村の例について申しますると、四百四十八町歩のうち二百四十七町歩の水田が被害を受けました。これは耕地の復旧に要する費用が一反歩当り八万円程度かかるような非常に激甚な被害でございます。大体ああいう山地地帯の被害というものは、非常に大きく現われる場合が多いのでありまして、この程度の被害は、昨年の風水害におきましても和歌山その他において起つておるわけであります。それが合計いたしますと、約二億二千万円ほどになるのであります。そのほかにこの補助金の対象となりますものは、農地そのものでなしに、ため池とか、堤塘とか、あるいは頭首工とか、農道、水路というような共同施設の被害が非常に多くありまして、これらが当初の査定におきましては約五億円に上つておりました。その合計額が七億何がしになつておるわけであります。しかしこれにつきましても、できる限り査定をいたしまして、現在再査定によつて六億八千万円程度に削減をいたしておりますが、実際に法律の規定するところの被害額を査定いたしますと、やはりあの場合にはこういう数字になるわけでございます。  それから地元負担が非常に大きいという点は、その通りでございまして、やはりこれだけの助成をいたしますと、高率適用ではありますけれども、一億何がしの自己負担が必要になります。実際問題といたしましては、その自己負担分に対しましては、農林中金その他の金融機関から一時金を貸すというようなことを講じまして、また村としましては、この出雲村、八坂村等におきましては、村有林の処分等の方法によつて負担分の若干を埋めるということも考えておるようでございます。これにつきましては、負担が非常に困難であるということはその通り考えますけれども、やはり金融の措置等によつて長期にこれを返済して行くということに考えておるわけでございます。損害額そのものにつきましては、私どもといたしましては、あくまでも技術的にこれを査定いたしておるつもりでございます。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 今答弁をお聞きしたのですけれども、午前私は会計検査院の方に来ていただいて、会計検査院の方の答弁では、ここに行つて不正があるということで調査した結果、幾多の点を指摘しておる。その指摘しておる点を私はお聞きしておる。そうすると、あなたはこれだけのものがあると査定した、これは正しいのだと言つておる。しかしそれが執行については、一つも正しくなく行われたということだけは認めなければならぬ。そうすると、なぜそういうふうな不正なことができるような余地を与える査定をしておるかということが、これがやはり問題になつて来ると思う。あなたはすぐそばに会計検査院の方がいるから、聞いてください。会計検査院の方は午前中そういう答弁をしておる。それから現に愛知県の問題では、その工事の関係者というのか、何かそれらの人たちが起訴されておるということです。そうすると、これはいかにこういうふうにお答えになつても、——こういうことは、私どもはあなたの査定がどうだこうだということを追究しておるのではない。そのよつて生ずる結果が、そういうような不正な支出が行われている。今後そういうものをなくさなければならぬということが、われわれの質問の眼目なんです。この査定が誤つているとか誤つていないとかいうことでなくて、そういう余地のあるようなことをしてはならないのです。そのつもりでやつたのではないということはよくわかるのですが、結果がそういうふうに出て来てしまつている。あなたの答弁で、私はどうしてもこの査定には、——あなた方がほかの町村でずいぶん厳重な査定をしていると見受けるけれども、そういうような査定をせずに、きわめて甘い政治的な査定をなさつたのではないか、こういうことを言わざるを得ない。

平川守農林事務官(農地局長)

○平川政府委員 政治的ということはないと思いまするけれども、やはり災害の場合におきましては、同じ査定をいたすにいたしましても、非常にその地方が悲惨な状態にありまするので、一般の改良工事の場合よりは、査定官にいたしましてもやはり同情的に見るということはあるわけであります。しかしそれは決して政治的という意味ではないのでありまして、査定官の気持としても、やはりきわめて気の毒な状態にあるために、普通の改良ほど厳格ではないということは言い得ると思います。しかしそれにいたしましても、検査院の指摘されるようないろいろな部分部分につきまして、見積りの過大であるとかというようなことは確かにあるわけでございます。これらについては、再査定の方法によつてできるだけ厳密に再査定して行きたい、こういうふうに考えております。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 それは古いことで、平川局長はこの現実の問題はお知りにならぬかもしれませんが、ただ私どもは、現実にあの災害は、あるいは大分も熊本も愛知も同じような災害が起つたのです。そういたしまして、全国の農地関係の災害補助金全体の予算は百六億何がしです。その中から山口県に七十一億余万円行つている。全国の災害の国庫補助予算の七〇%が山口県にだけ行つている。この現実をとらえて、私どもはどうしてもふに落ちないから、具体的な問題として出雲村と八坂村の例をとつて申し上げた。この場合の調査の方途を見ますると、この実態を調査するには、単に地元の山口県と地元の町村から来ただけの調査を資料としておられるところに欠陥があるではないかと、いろいろ指摘しておるのです。それから先ほどの数字で申しますると、たとえば流失した水田が二百四十何町とおつしやつておつたが、間違いです。私の資料が確実なんだが、昭和二十六年度の作付反別が四百七十二町、そうして流失埋没したと報告された資料が三百八十町歩なんです。そうしますると、流失埋没をされましたものはこの作付反別の八割九分です。約九割なんです。そうして供出が四〇%行われておる。こういう矛盾が何でできて来たのか、最初の調査が不完備であつたからそういう矛盾ができて来たのではないか、この点を申し上げておるのです。あなたが直接お調べになつた事態とは多少違いまするが、こういうことを今後は十分気をつけていただきませんと、こういう疑いを持たざるを得ない問題が惹起されるのである、これを申し上げておるのです。その点をもう少し率直に、これは確かにひどかつたとはつきりおつしやい。

平川守農林事務官(農地局長)

○平川政府委員 ただいまお話の三百八十町歩というのは、あるいは県からの申請額ではなかろうかと思いますが、私どもの方ではそれを査定いたしまして、水田二百四十七町歩ということに査定をいたしまして、補助の対象にいたしておるわけであります。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 私どもが今までに本案件の審議を進めて参りましたのと、ただいま平川君から御答弁を得たこととは大分違うように思われる。たとえば、会計検査院が責任をもつて調査した結果によりますると、それは報告書に明確に述べられておるように、交付金、助成金だけで工事が行われていて、地元負担の支出が行われなかつたような面もあるということが指摘されておるわけなんです。従つてそういう過剰助成というものに対しては、やはり一億円というものを削減した結果となつて現われて参つておると思うのです。  そこであなたに伺いたいことは、小川君に対する御答弁によると、農林省が査定をしたところのこの査定は、当時その被害を見て査定をすると、そういう数字が現われて来ると言つておられるが、そういう数字が現われて来るならば、それだけ実費を要するわけなんです。ところが現実には、その工事を遂行する過程において、会計検査院の警告を受けることによつて一億円というものを現実に削減することができるわけなんです。そうすると、あなたは正しいと言つておられるが、結果的には正しくないということになつておる。そうすると、あなたの方の算定の基準、基礎というものが間違つておるのではないか。これは単なる助成金を交付するという規則の問題ではなくして、あなたの方が全般的に行つておるところの一切の査定の算出の基礎、尺度そのものが間違つておるということになつて、これは重大問題です。そのような間違つたものさしではかつたところの一切の査定額というものは、間違つておるという断定を下さなければならぬ。この点について御答弁を願いたい。すなわち今指摘されておりまするところの出雲村、あるいは八坂村の災害を査定してみると、そういうような査定額になるんだ、その査定は正しいとあなたは言つておられる。ところがそれは、結果は余分であつたということで、一億円の否認がされておつたり、あるいは問題が刑事事件に触れて、該当者あたりはそれぞれ刑事被告になつて、その責めを負つておる。そうすると、この査定なるものはずさんであつたのか、それともそれは適法、適切なものであつたのか、この点重大な問題だと思われますので、ひとつ御答弁を願います。

平川守農林事務官(農地局長)

○平川政府委員 査定そのものは純技術的に査定をいたすのでありますけれども、しかしやはりそこに誤りが起りまして、たとえば設計が過大であつた、ことに災害の場合によく起りますのは、原形復旧を原則といたしておりますけれども、その際に地元としては、どうせ原形復旧しただけでは不十分である、再災害を除くためにこの程度まで改良と申しますか、それをつけ加えたい、こういう希望を持つ場合が多いのであります。これについては一定の限度において認められておるのでありますけれども、それが設計過大であるとかいつたような場合が出て参るわけであります。それから実際に工事をいたしました場合に、検査院の批難にもありますように出来高不足である、地元では負担がつらいために、一応設計をいたしながらその設計の通りのものをつくりませんで、補助金で大部分がまかなえるような粗漏な工事をいたすというような批難も上つておるのであります。そういうようなことがいろいろ批難として上りまして、査定にいたしましても、必ずしも全部満点と申すことは言いにくいのであります。検査院に指摘されましたような部分、また私どもの方でもそういうことがあつてはなりませんので、早々の間に査定をいたしました全体の計画に対して、さらに再査定をするというようなことで、七億数千万円の出雲村の復旧費をだんだん再査定をいたしまして、一億数千万円まで落して来ておるわけであります。従いまして当初の査定が絶対に正確ということは決して申し上げかねます。しかしその査定官の意図は、決して政治的な意味ではなくして、純粋に技術的に査定をいたすのでありますけれども、そこにやはり間違いがあります。これはあくまでも私どもの責任でありまして、これについてはわれわれといたしましても極力これを改めさせる、たとえば出来高不足のものに対しましては、所定の設計のものをもう一ぺんつくらせる、あるいは設計過大のものについてはこれを直させる、あるいは不当な分については補助金を返還せしめる。   〔内藤委員長代理退席、淺香委員長代理着席〕  そういういろいろな方法におきましてこれを是正するということに努めておるわけであります。これについてはわれわれ十分責任があるわけでございますが、ただ申しました意味は、査定の当初において、査定官は純粋に技術的にやるつもりで査定をいたしておるということを申し上げたのであります。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 それでは、私は会計検査院にお伺いいたしまするが、今回この出雲村の補助金が一億円査定されたこの事柄は、これは会計検査院の指摘によつて削減されるに至つたものであるか、あるいは農林当局の独自的再査定によつてそのことが発見されて、そのごとくに処理されたものか、これをひとつお伺いいたしたい。

小峰保栄会計検査院事務官(検査第三局長)

○小峰会計検査院説明員 お答えいたします。先ほども御説明いたしましたように、この出雲村、八坂村、佐波川の沿線に非常にたくさんの災害復旧費の査定がついたということは、昨年の二月に私ども気がつきました。それで間もなく、四月と思いましたが、また検査に参りました。ちようど昨年は御承知のように暫定予算のあつた年でありまして、三月分の工事費をこまかく調べますと、そこに非常に水増しの部分があるといういろいろ不当な事実を発見したのであります。それでその農地事務局に注意しまして、どうも全体を通じて相当水増しなり、不当なものが入つているように見える、三箇月分くらいの予定工事費を見ても、相当にそういう部分が出て来る。それで、全体の分についてもう一ぺんやり直してほしいということを文書で照会を出したのであります。それで二十八年度、二十八年前年以降二十九年予定分、これにつきまして全部査定のやり直しを私の方から要求したのであります。その結果、二十八年分と二十九年分で三千三百万円と六千六百万円、合せまして一億円となるのでありますが、こういうものが減つて来たのであります。その前に当局が自発的に実施設計を立てられて減つた分も若干ございますが、これについては私は申し上げなかつたのであります。私の方の照会によつて減つた、こう私どもの方で認められるものだけを前回以来申し上げているのでございます。それで実際に工事をやりました分についての不当事実というものは、すでに支出のありました分につきましてこの検査報告に掲げているのでございまして、全体の分について検査報告に書いてありますのは、批難事項としてではなく、災害復旧概況の説明という意味で、前段に二億とか、あるいは五億とかいうような査定の大きな額がつきました分を全国で五つほど拾いまして書いたわけでありまして、もうすでに支出の済みました批難と申しますか、そういうものとは取扱いを区分しておるわけであります。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 ただいま平川君もみずから告白をしておられる通り、技術者たちが技術的に査定をしようと思つても、的確を期しがたいと言つておられる。的確を期しがたいような方法で国民の血税が支出されて行くということは、重大なる事柄でなければならぬ。しこうしてそれを裏づける一つの問題といたしまして会計検査院がそれを指摘してみると、そしてその指摘に基いて再査定を行つてみると、はたして二割になんなんとするような過大な補助が支出されようとしておる。これは私は重大な問題だと思う。一兆円の予算の中で三五%、四〇%というものがもつぱらこういうような補助金、助成金の形で支出されておるのだが、平川君が言われるように、技術者たちが政治的な配慮とか、全然そういう影響を受けないで技術的に査定してもそれは的確を期しがたい——的確を期しがたいということはずさんだということなんです。ずさんな方法によつて四千億円というような厖大な金が流れて行くというような答弁、農林当局は技術者が技術的に査定してもそれは的確を期しがたいのだと言う。会計検査院の検査報告によりますと、なかんずく一部分を検査しただけで、その八十何パーセントというものがやはり警告を発しなければならないような工事形態がとられておるということなんです。そうしますと、平川君がみずから言つておられるように、ほとんど大多数のものはそういうずさんな——でたらめではありませんけれども、疎漏を含んだ査定に基いて金が流れ出ておるということをみずから白状されておる。そうすると、今度のこの法律よりもさかのぼつて、農林省自体の査定の機構と、さらにこれを事前に看破するための、すなわち大蔵省当局の機構との間において、その完璧を期するための措置がとられなければならぬと思うのでありますが、この点について植木さんの所見をお伺いいたしたい。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 お答え申し上げます。災害査定額が、実際の工事施行にあたりましてゆる過ぎているがためにこういうような間違いが起るのではないかという御質問に尽きると思うのでありますが、この点につきましては、大蔵当局は、もちろん関係の当該要求省の御説明を十分承り、あるいは自分の下部機構を派遣いたしまして、でき得る限りその実態を調査することに努めております。しかしながら何分大蔵省といたしましても手足が不十分でございますから、ことに災害があつたりして、それが広範囲にわたりますときには、その全割に及ざことはとうていできません。きわめて部分的な調査に終ります。従つてその部分的な調査でもつて要求省からの要求内容を見ます場合に、当該事項がぴつたりわかつております場合には、それについて相当の意見を言えることもありますけれども、それがいろいろ意見を言つても話合いがつかぬとかいうような場合も多くありましよう。従つて大蔵省の側面的な査定材料というものは、全面的に当該の省に受入れていただくことができない場合もたくさん出て来るのであります。それからまたその仕事の復旧の補助金を出す、あるいは復旧をするという行政は、本来大蔵省所管の行政ではございません。これにつきましては、たとえば農地の復旧の問題ならば、当然農林省所管の農林大臣が責任を持つて予算の執行をしていただかなければならぬ仕事であります。こういう仕事に対して大蔵省があまりに度を越えて、相手の省に干渉がましいと申しますか、必要以上のことにわたることは、これまたやはりお互いに役所の立場として慎しまなければならぬ場合もございます。従つて、たとえば今例にあげました農地復旧の問題について、農林省からある種の要求が出たと仮定しました場合、大蔵省が自分の下部機構を使つて、そうしてこれを調べてみよう、これに対していろいろ意見を申し上げようと思いましても、これまた大蔵省側は、農林省と同じように、そういう工事の設計その他復旧について専門的の知識ある者は蓼々たるものであります。そうしますと、やはり専門的な意見で向うがお立てになつたその要求内容というものは、大蔵省もでき得る限り尊重しなければならぬ、こういう立場になりますので、大蔵省が農林省と同様にそういうことについても十二分の知識経験を持つておる役人をそろえようということは、国家全体の面から考えましていかがかというふうにも思われるのであります。こういうような事情等が重なりまして、会計検査院の御指摘に起つたような問題がときどき発見せられるんじやないか、かように存じます。私はこうした場合の行政の手段としては何がいいのか、もちろんこれに関係の農林省所管の技術者なり、あるいはこれに査定を加え、その他要求を訂正せられる事務当局の方々に大いに勉強していただくことはもちろんでありますが、大蔵省も今申しました程度には、でき得る限りの意見を申し上げて、話のつくところを定めて行く、こうしなければならぬ。ところがそうした結果がやはり今そうなつているじやないかということになる。それではどうすればいいかということになりますと、私はやはりそれこそ当該補助事業を現実に施行されるところの市町村なりあるいは組合なりが、これは国家の大切な税金その他の財源によつて補助を受けるのであるからという、ほんとうに敬虔な気持を持つて仕事をやつていただきたい、こう思うのであります。今のように、査定がゆるやかであつたという場合があると仮定いたしましても、かような場合におきまして、現実に仕事をしてみると、その割に工事費がいらぬという場合があるだろうと思う。さような場合におきましては、私は当然設計の内容、その他の変更をその関係官庁に申し出て、そうしてちようど適実な金だけを補助していただく。かりに補助のわくがあつても、それをみんなもらつてしまつて、そうして間々指摘されるような、自己負担分は一文もしないで、その金で適当にやるとか、あるいははなはだしきに至つては、なお金に余りを起させるというようなことは、どうしても補助事業をやられるところの市町村なり団体なりが、十分ひとつ気をつけていただかなければならぬ問題である、かように私は思うのであります。その意味におきまして、今回今御審議願つておる法律案のごときも、そういう点をできるだけ規制をして参りたいということが一つのねらいになつておる次第でございます。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 それは、過分に補助金をもらつた地方公共団体にもつぱら自粛してもらつて、そうして過大受領分を政府に返還せしめることを法律によつて規制すると言うのだが、中にはそういう良心的な地方公共団体もありましようけれども、御承知の通り今や全国の各公共団体は、ほとんど地方財政の貧困を訴えております。そういうような自治団体が、よしやこの法律によつて一部そういうような後日における制肘の事柄を規制するといたしましても、百パーセントそういうような自粛的な自主的な方法によつてそういう返還の申出が行われるかどうか、これは植木さんの期待されるような結果は、私は大してその効果をもたらし得ないのではないかと思うわけであります。特にただいま平川局長の御意見によりますると、実際災害が起きた場合におけるその査定は、いかに技術的に努力をしてみても、的確を期しがたい場合があるという事柄でございまして、そうするとこれは機構といたしまして、その一つ一つをやはり会計検査院によつて再検討を加え、予算の盛り方から工事の執行のぐあいにわたるまで、他の機関によつてその査定とか検討とかを加えるのでなければ、国民の血税をほんとうに貴重に取扱うという意味合いにおいて、これはやはり疎漏なきを期しがたいのではないか、そう思うのでございます。この点は十分研究事項といたしまして、ひとつ大蔵当局においてさらに深い御検討を願いたいと思うのであります。  そこで私会計検査院にもう一つ伺つておきたいことは、われわれが指摘いたしております、同時にあなたが指摘されましたところの佐波郡におきまするこの過大な査定の問題でありまするが、この査定はずさんであつたと思われまするかどうか、それともまたこれは不当な査定であつたとお思いになつておりますか、この点ひとつお伺いをいたしておきたいと思います。

小峰保栄会計検査院事務官(検査第三局長)

○小峰会計検査院説明員 先ほども申し上げましたように、私どもの方で昨年の暮れお手元へ出しました資料によつて見れば、第三表になつておりますが、昨年の年度初めに暫定予算によつてやつておりました十四地区の査定工事費の内容に相当ずさんなものがある、こういうので全体の再調査をお願いしたわけであります。これは文書によつてお願いしたわけであります。そういたしますと、その結果二十八年度施行分で三千三百万円、二十九年度以降施行分で六千六百万円、こういうものが出て参つたのであります。これによつて今の御質問に対してのお答えになるのではないかと思いますが、特にこれにつけ加えなくてもよろしいのではないかと考えます。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 それで農地局長は、これは農林省に責任があると言つておられるのでありまするが、ならばその責任はいろいろあろうと思う。たとえば政治的に行政措置としてならば、その過大な分を削除、削減するというような方法もあろうと思うのでありまするが、そういうずさんな、あるいは不当にわたるところの査定を行つたところの当事者、すなわち岡山農地局局長にいたしましても、あるいは前任局長伊藤佐氏でありまするか、そういう人たちの法律的、政治的責任はどういうようなぐあいに農林省部内において処理されておる問題であるか、この点をあわせて伺つておきたいと思うのであります。

平川守農林事務官(農地局長)

○平川政府委員 先ほども申し上げましたように、災害の査定というのは非常に広範囲にわたり被害が一斉に起きまして、それに対する十分な陣容というものをふだんから整えておくわけには参りませんし、場合によつて、机上で写真等によつて査定をするということも行われるわけでありまして、万全を期しがたいということを申し上げたわけでありますが、その個々の不当の案件に応じまして、非常な故意あるいは重大なる過失があるといつたようなものについては、特に厳重な注意を与え、あるいは場合によつてはこれに対する行政法上の処罰を加えるというようなこともいたしております。しかし実際問題といたしまして、査定官にいたしましても、少しも悪意はなく、また当時としてはやむを得ない状態であつたというような事柄もあるわけでございまして、その処置につきましては、一つ一つの案件に応じまして主として厳重に注意を与えるという場合が多いのでございます。そういうような方法によりまして責任をとらす。なお最近私どもの方では、いろいろこういう批難のケースも起つて参りますので、事前にこういうことの起らぬようなことに努めなければならぬと思いまして、この査定につきましては、一定の査定官というようなものを平素から一定の資格をつけておきまして、査定に関する訓練、そういうことを十分にやりまして、事前に誤りの起らないような準備を整えることに努めておるような次第でございます。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 私ははなはだけしからぬ御答弁だと思う。結局何もやつていないということである。ただいま会計検査院の御報告によりますと、この佐波郡の事柄については、農林当局において再査定をして、事前において小額の予算の補助金交付の更正等が行われておつたという報告がなされております。そういたしますと、あなたがその災害直後に査定する場合においては、現地についてつぶさにこれを算定することができないので、すなわち机上で写真によつて判断するとかなんとかいうことがあるので、従つて的確なる被害額の算出ができないという事柄があるいはあるかもしれませんけれども、本件については、会計検査院が検査する前に、あなたの方は再検査する機会があつたわけである。しこうしてそこに小額の工事の変更だとか、あるいは補助金の削減だとか、そういうようなことが行われておる。ところがそれではまつたく実態に沿わないものであるという会計検査院の警告によつて、実にこの一億円というものが再度削減されるという形になつておるのです。従つて今あなたが言われたように、災害直後においてお互いが応急にその被害額を査定したという事柄ではなくて、その後においてあなたの方は再査定をしておいてもなおかつ変であるというので、会計検査院が調査の結果、一億円の削減が見られておるのです。従つてこれはずさんであるとか不当であるとか、あるいはまたその間においていろいろ不公正というような批判も入つて来ると私は思うのでありますが、そういうような職責を尽さなかつたところの当事者たちに対して何らの行政罰が加えられていないというような、そんなばかげたことでどうして今後の行政管理が行つて行けるのでありましようか。私はできないことはこれはやむを得ない。だれだつて災害直後においては、いろいろその的確を期するということは困難であろうけれども、相当の日にちを経て、その期間において、すでに工事計画やあるいは補助金の額等においても修正をみずから実施したというところの一つの段階があつたわけである。従つてその段階においてこの一億円というようなものをみずから発見、みずから指摘されなければならぬ。そのことを会計検査院が指摘するまで全然伏せておいたということは、これはその中に悪意があり、すなわち一つの不正な意図があつたということをわれわれは指摘しなければならぬと思う。そういうような諸君に対して何らの行政罰を加えていないというようなことで、どうしてあなたの方は行政管理、すなわち国民の血税を行使する者の職責を尽したと言えるのでありますか。それらの諸君に対して何らの減俸だとか、あるいは懲戒免職だとか、あるいは背任というようなことで起訴するとか告訴するとか、何もかにもやつていなのですか、それをもう一ぺん御答弁願いたい。

平川守農林事務官(農地局長)

○平川政府委員 そういう行政上の免職その他のはげしい処分はいたしておりません。しかし厳重に注意をいたしまして、ともに先ほど申しましたように、事前の対策に重点をかけて考えておる次第であります。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 一億円というような厖大な不当支出を査定したところの担当者たちに対して、厳重に注意しただけでこれを等閑に付しておくという、そのようなばかげたことが許されると思いますか。一億円というような税金は、今国民が差押えされたり、競売に付せられたりしてほんとうに粒々辛苦の中から納めた税金なんです。それを会計検査院が指摘しなかつたならば、そのまま不当にそこへ流れ込んで行つてしまう。そういう申請をした者と、そういう不当な査定を行つた者との結託によつて、国民の血税一億円が略奪されようとした。すなわち略奪未遂犯を会計検査院が指摘したのです。そういうようなことをまさに行わんとした者に対し、厳重に注意しただけでこれを過しておくということがありますか。私は問題は重大だと思う。少くともこういうような問題は、あなたのところを追究したところでこれはなかなかここで解決する問題ではないと思いますから、即刻緒方副総理の出席を求めて、そうして副総理を通じて、綱紀の振粛だとかなんとか言つておるけれども、農林部内において助成金、補助金をめぐつてこういうずさんな査定が行われて、ずさんな流出、放出が行われておるという状態をわれわれ国会で見のがしておいては問題の解決にはなりません。従つて私は委員長に要求をいたしますが、すみやかに緒方副総理をここへ呼んでいただいて、政府としての責任ある御答弁を求めたいと思います。そのようにおとりはからいを願いたいと存じます。

淺香忠雄自由党

○淺香委員長代理 一応手続いたします。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 私は一、二実例をあげて伺いたい。埼玉県の秩父市の原谷というところで、ここの農民は、負担金はいらないからこれに判を押せというので判を押した。そうしたところが負担金がかかることになつたので、それじや約束が違うじやないかと言つたところが、それは形として負担金を出してもらわないと役所の方はまずいから徴税書をやつたのであつて、実際は納めてもらわなくてもいいと、市長名か何かで了解を求めてやつておる。こういう問題がある、一つの実例です。  それからもう一つは、千葉県の印旛沼の干拓の問題、これは非常に重大な問題だと思うのです。あそこの干拓をすることは私どもは非常にけつこうだと思う、これは反対でも何でもない。ただこの干拓をめぐつて農林省派だ、建設省派だといつて、地元の議員が農林省派にくつつき、建設省派にくつついていることは、あなたの方は御存じのはずです。そしていまだに工事は進まない。それはどういうことか。これは農林省の工事の請負人と建設省側の工事の請負人とは違う。従つて農林省側がこの工事をやめるのと、建設省側が工事をやるのとでは、その請負人の利益というものはたいへん違つて来る。この請負人におどらされて、農林省派、建設省派というものが出て来ておる。別に農林省の案が正しくて、建設省の案が悪いとかいうことではない。それをただ単にどちらが正しいというような見方をせずに、こういうような動きさえあるということをあなたの方でよく見きわめてやつてもらわなければならぬ。  私午前中大蔵省の方の御答弁をいただいたのですが、一般論になりますけれども、特に植木さんからお聞きしておきたいと思うのは、自分は負担金を負担しないで、ただ補助金なり助成金だけでまかなつている団体が相当ある。こういう団体に対して今後どういう措置をとるかということ、それからいま一つは、あのもらつた調書というものを見ますと、まつたく名だけはあるけれども、その実態はどこにあるかわからないようなものが補助金、助成金等をもらつているのを、あの表の中から指摘することができる。午前中の答弁では、こういうものに対して十分注意をして厳密な調査をやつておる、こういうお話であるが、こういうのはまだたくさん見受けられる。  それから第三には、補助金なり助成金なりで委託調査費というものが各省にずいぶんある。この委託調査費というのは、そういう名目で助成を受けておるけれども、この団体にはほとんどがその官庁に勤めておつた前歴のある人たちが関係している。こういうのをわれわれの方ではいわゆる補助金食い、こう見ておる。こうした古手官僚の救済資金的なもので、本来の役割を果していない。そして聞くと、事実はその関係の役所が調査して、調査したのをそつくり報告して来ると、この調査費がもらえる、こういう不都合な制度は改むべきだ、改めなければならぬ。  それから官庁によつては補助なり助成なりをしておつて、一方においてはその補助、助成を吸い上げておる。役所の中に何々協会というようなものがあつて、そのほとんどは出した助成金なり補助金なりを吸い上げて持つて行く団体である。私の知つておるのにも、この中から幾ら幾らまわさなければならないから、こういうので、その協会の予算を組んでおる。これもやはり役所自体が補助金を食つておる。補助金、助成金等は、こういう面から見て地方の政治のいろいろな問題の温床になつて来てしまつておる。善良な農民とか漁民に、お前のところの補助金をもらつて来てやるからといつて運動する。もらつて来るその半分はほとんど運動費その他にとられてしまつておるという現況は各地にある。こういう事実をあなたはお知りになつておるのかどうか、お知りになつておるとすれば今後どういうふうになさるか。  それから補助助成等でやつておる公共事業の中に、補助助成でやるべきでなくて、国が当然予算をもつてやるべき仕事が見受けられる。こういうのも今後やはり改めらるべきであろうと思うけれども、あなたはこれに対してどういうふうにお考えになつておるか。  今出された法案を通じて、私はこういう幾多の事例を見ておるので、これに対するあなたの見解を承りたい。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 お答え申し上げます。補助を受ける団体が、当然負処すべき負担金を出さないで、補助工事をやつてしまうというような場合、これにいかに処するかというお話でございますが、今日までの問題といたしましては、私は補助金を交付する当該所管庁といたしましては、補助指令の中で、補助条件に合しない場合は当然返さなければいかぬとか、あるいは支給しないことがあるべしというような条件をつけておかれるのがしかるべきかと思います。しかしながらそれがはたして忠実に励行せられておるかどうかにつきましては、十分なる知識を持つておりません。ものによりましては、きわめてラフな場合があるいはあり得るのじやないか、今日いろいろこうした検査院の御指摘を受けたり、世上の非難を招いておりますことは、あるいはそういうような補助指令に欠くるところがありはしないかということを私は心配をいたしております。従いましてこういう分につきましては、今回の法案によつて今度はきつとそういうときの条件をつけて、そうして条件違反のときにはどうするかということを指定して行くような制度をつくつていただいた方がいい、かように存じております。  第二番目は聞き漏らしましたから後にまわしまして、第三番目の委託調査費の問題でございますが、委託調査費は、それぞれ当該委託調査をなさる所管の官庁におきましてみずから調査するのに適切じやない場合、あるいはみずから調査するよりも現に民間に適当なる団体があつて、これの調査を煩わす方が国家の経費全体、国家資金全体の効率の点から考えましてもその方がさらにベターじやないかというような場合は、こういうような委託調査をされる必要があるのじやないかと思います。またあるいは特殊の専門的知識を持つておられるところの団体なり、あるいは個人なりに対して委託調査をするという場合がいいこともあろうと考えます。かような場合におきまして、予算要求がありましたときに大蔵省としてはそれをお認めして、それを当該省から国会に予算としてお願いしておる、こういうことであります。しかしそれがもしお話のごとく必ずしも適正に使われておらない、先ほど例にあげられましたような、官庁内における調査を適当にそのまま少し形をかえて、そうしてその団体から調査の結果として出させて、知らぬ顔をして委託調査費をすとんと出してやるというような事実があるといたしますならば、これははなはだもつてのほかの事柄であると考えます。従つて大蔵省といたしましてさような状況がわかれば、かようなものについては当然予算を将来に向つて削限するなり何なりの処置を講じなければならぬ、かように思う次第であります。  第四番目の補助金あるいは助成金等を下部の団体等に交付して、そうしてしかもその中から一部分を協会とか何か適当な外郭団体のところへ吸上げをやつているというお話でございますが、この点は私の想像でございますけれども、場合によつてはその協会がその補助金の交付を受ける団体との間においていろいろ調査をするとか、設計をするとか、あるいはいろいろな仕事の委託を受ける、あるいはかわつて仕事をするというようなことをした場合に、その経費の一部をその補助を受ける団体から負担してもらうというような場合があるだろうと思います。そうした場合に、当該団体としては本来ならはその団体の一般財源の中から支出すべきものを、たまたま補助金をもらつたときにちようどそこに補助金の現金をもらつたから、金にけじめはございませんから、その金でもつて経費負担の意味で出している場合があるのではないか、かように思うのであります。しかしながら、これも単なる補助金をもらうということの世話をしたから、それでその補助金被交付団体から一定金額を召し上げるのだということなら、私これまたはなはだ穏当を欠く問題である、かように考えます。  それから第五番目の補助金、助成金がややもすれば地方においていわゆるボスの温床になりはしないかというお話でございますが、これまたそういうことがあつてはならぬのでありまして、私もそういうことをたまには耳にはいたすことがありますが、しかしそれではそれがはたして事実かどうかというところまでは、どうも私一自身も個々の問題をうわさに聞きましてもつかみ得ないで、ただうわさにあるものだから、どうもそういうまずいことが世上で行われているのかと、非常に私も遺憾に存じております。しかし不幸にしてはつきりしたその問題についての事実の認識と申しますか、事実を握つておる点がないのを遺憾といたします。  最後に、補助金をやつて国がいろいろな仕事をさせるということよりも、国みずからその仕事をやるべき義務がありはしないかという御指摘でございますが、この点は今日予算に計上されておる問題につきましては、あるいはわれわれの目が届きませんためにそういう問題があるかもしれません。あるいは意見の相違のために、当然国でやるべきものという御意見がお立ちになるものを、われわれ当局の見方ではこれは補助でやらしてよろしい仕事であるというふうに考えている、意見の相違に由来するものもあるかもしれない、かように存じますので、こういう点は今後また十分気をつけて査定の衝に当りたい、かように考えます。  第二番目はちよつと聞き漏らしましたので……。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 いいです。いま一点言つておきます。今の御答弁、それで私はいいと思う。ただ、あなたは非常に寛大な方で、謙譲なお人柄だからすべてものを善意に解釈する。これは悪意に解釈する必要はありませんけれども、こういうのは非常に多い。今おつしやつたように今後十分この点について御注意をなすつてもらいたい、こう思うのです。  そこで先ほどから議論になつて来ているのも、この今度出された法案を見ますと、ここにこういう事例がたくさん出て来たのであわてふためいたというか、急いでこういう法案をつくられた。つくられたこの法案を読んで行くと、これは反対する何のあれもないように見えますけれども、急にここに刑事罰等がもうけられた、それから計画をしたという未遂罪も罰することになつておるわけだが、これを今度厳重に適用すると、うかつに計画も立てられないということになつて来て、萎縮し、恐怖してしまうような、そういう政治的な現象が出て来る心配がありはしないか、これをこの今行われているいろいろなまずい現実とどう調整するかということは、私は大切な問題だと思うから、この点一点をお聞きしたいと思う。  さらに補助金を申請したりもらつたりした人がまずいことがあつたときには、処罰される規定はあるけれども、交付する方は取締るわけには行かないのかもしらぬが、交付する方が、たとえば今の出雲村の例がいいとか悪いとかいう議論は別として、こういうような問題の起つたときに、その交付者に対して何か罰則まで設けないまでも、こういうものに対して——地方のボスと結託して非常によくない、これほどやるべきではないというにもかかわらず大量の金を出してしまつたりなんかして、その結果不当な支出が行われたというようなものに対する取締りを是正する規定というものはこの中には見受けられない。ただもらう方だけ罰することの規定だけは未遂までも罰しようとしていながら、そういうものに対してはどういう処置をとられるか。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 今回のこの法案の中にあります罰則があまりにも苛酷に過ぎないかという御指摘でございますが、この点につきましては、立案の局に当りました大蔵当局といたしまして、補助金等の財源が国の貴重なる財源であり、国民の税金によつて捻出せられたるものであるということで、その正当な使用をこいねがつたあまり、どうしても何らかの罰則が必要であるということをまず大前提に考えたのであります。そうしてそれがどの程度の刑罰をもつて臨むのがいいかという問題につきましては、関係の法務省当局とも十分相談いたしまして、これがいわゆる刑法上の詐欺罪その他との権衡も考えて、詐欺その他不当の手段によつて補助金等を不当に交付を受けて、そうして既遂になつたとき及び未遂になつたときに適当にこれを処罰して行こう、こういうことを考えておるのであります。その後、当局におきましても引続きいろいろと研究もいたしおります。その結果、これは私の個人的の見解でございますから、さようお聞き取り願いたいと思いますが、未遂罪の処罰の問題は、どうも少し行き過ぎであつたのじやないかと私個人的には思つております。しかし法務省の意見を聞いてみますと、詐欺罪その他との権衡から考えました場合に、既遂を罰する場合に十年以下もしくは百万円以下の罰金、あるいはその併科というこの罰則に相対応して、その犯罪行為が詐欺その他不正の手段というような問題である場合には、やはり未遂をも罰するのがいいという権衡論の問題にも、やはり部分的には引かされることがないではありません。しかし私個人的には、未遂を罰する点は少し行き過ぎではないかと思います。ことに御指摘のように、一体どの段階で——ただ単にある一つの計画を立てて、その計画でもつて申請をした、まだその査定も何も受けない、ところが当該官庁ではこれを受付けた、受付けたらもうそれで未遂罪が成立するのかという問題にもなる場合を考えてみますと、それは未遂を処罰するのは行き過ぎではないか、かようにも思うのであります。しかしながらこれが同じ未遂でありましても、たとてば審査の途中で発見されて、それで申請書を出し直せといろいろの命令が出る、あるいは折衝を受けても、見て不正なことがどうもあるにかかわらず、あくまでもがんばつて、依然として自分の当初の要求なりを最後までつつぱつて来るという場合に、知らぬ顔をしておつていいのか、あるいはそういう場合には補助金をやらぬでいいじやないか、ほつておけばいいということになるかもしれませんが、それはやはりそれに関係の災害復旧をしなければならぬところの罹災者の方方のために、ほつておくわけに行かぬ場合もあるだろうと思う。そういう場合に、たまたまその補助申請の局に当つた者が、詐欺または不正をあくまでもつつぼつて行こうという態度をいつまでもとつている場合、こういうときは未遂だつて罰してもいいのではないかと思います。いずれにしましても、これはいろいろな場合があろうと思います。しかし以下は個人的の見解にわたりますから、この辺にさせていただきたいと思います。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 私は、この法案の趣旨は、この補助助成等が国の予算の中に厖大な比率を占めておる、これが悪いと思つているのじやないのです。出されたものが適正に運用されて、効果が上ればいいと思う。上らないことが問題なんです。ここに罰則等だけをきめても、私が先ほどからの御答弁を聞いておると、これは農林省の関係である、これは運輸省の関係である、そこは何省の関係である、私の方ではそれ以上は手出しができないのだ。こういうようなことでは、今度は各省が遠慮し合い、あるいは対立したりする結果だけが出て来るので、私はこういう法案をつくるならば、その出されている補助金なり助成金なりというものを各省それぞれから総合的に判断される機関が、むしろ逆に必要ではないかと思う。それをなさずに、これは大蔵省では総額として査定したのだから、あとは、その内部のものは、それは農林省がやつたんだ、あるいはこつちは運輸省がやつたんだ、通産省がやつたんだと言うのならば、これは多々出て来ると思う。そこで、そういうものを検討し、相牽制する機関として何らか設けられないと、せつかくこれをつくつても、罰則ばかりが露呈して来て、結果としては萎縮したものになり、恐怖的なものになつて来る。こういうことに対してあなたの考え方をお尋ねしたい。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 ただいまの御質問にお答えする前に、先ほどお答えを漏らしておりました公務員側の方の処罰はどうなるかというお話でございますが、公務員側につきましては、すでに刑法百九十三条でございますか、公務員がその職権を濫用して人をして義務なきことを行わしめ、または行うべき権利を妨害した場合の刑罰規定がこしらえてございます。また昭和二十五年に、予算執行職員等の責任に関する法律というものが制定せられ、予算執行職員が法令あるいは予算に違反して支出等の行為をして、そのために国家に損害を与えた場合には、国に対する弁償責任を負わなければならぬというような規定がございますし、さらに公務員がもし詐欺または不正な方法によつて補助金交付を受ける当該団体と共謀して、事情を知つてそういうことをした場合は、当然やはり一般の共犯になることは、今回のこの法案におきましてもまた同様な場合が起り得る、かように考える次第であります。  それからお互いに牽制し合つて、ことにこの法律が厳重過ぎるために、非常にまずいことが起りはしないかという御指摘でございますが、そういう場合は絶無だとは言いがたいと思います。しかし私は、この法案が通過いたしますと、これによつておのずから責任の所在というものをもつともつと——今日でももちろん役所々々によつて、あるいは当該ポストポストによつて責任ははつきりしているはずでございますけれども、ややもすればその責任の限界が明らかでない場合があります。そういたしますと、今回この制度ができますれば、これによつてそれぞれの責任をはつきり確立いたしまして、そうしてその責任によつてお互いに平常から仕事をし合つて行く、たとえば予算の査定の局に当る大蔵省の立場と補助金執行の立場にあられるところの各省との間においてその補助金の個々の具体的の案件について幾ら幾らときめる、あるいはいかなる条件を付するかというようなことをきめるというような、個々の執行問題になると、それは当然その主務省及びその所管の役所の者の責任であります。ところが大蔵省の立場になりますと、これは予算の査定ということで、予算はあくまでも見積りであります。その見積つた予算というものは、ある特定の案件に計上したからといつて、それを全額使用しなければならぬものではない。当然その予算を執行する立場にあるその責任者がその予算の範囲内において適正なる執行をする立場であります。従つて大蔵省はその予算を相手から要求された場合に、どういうふうに査定するか、幾らぐらいで御相談をして話をまとめるかという責任を持つております。従つて話がまとまるまとまらぬというような責任でありますとか、あるいはその場合に相手方を通じてそれについていいかげんな、ラフな予算を認めるということをいたしますと、当然大蔵省は予算の査定当局としての責任を負わなければならない。しかしながら個々の補助金が幾らになつたか、それがたまたま今よく世間で、検査院で指摘を受けるような例のようなことが起つた場合に、それがただちに大蔵省の予算査定官の責任であるということには、今日でもそうであり、今回この法案が出ましてもならないだろう、かように私は考える次第でございます。

小川豊明日本社会党(左)

○小川(豊)委員 今の答弁はわかるけれども、たとえば今の内閣で、発言権の強い力のある大臣を出しているところが予算をよけいとつてしまうようなことができがちになります。あなたの方では、ただわくの中からそつちに幾らこつちに幾らといつたふうにやる、あとの内容については、私どもの方では関知することもできないし、またそういう専門家も持つていないからどうにもならないということはわかるけれども、そういうことで、国全体としてはこういうふうに実にむだな支出がされている。それを防ぐということが目的なんだから、それを防ぐためには、各省の割拠的なものをある場合に取去つて、これを総合的に判断してやつて行く機関を設けて行けば、そういう弊害がなくなるのではないか、こう私はお聞きしているのです。そういう意図がおありかどうかお尋ねしておきます。これで終ります。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 お答え申し上げます。かような場合に対処します方法、言いかえれば補助金を最も有効に使えるように、補助金の予算も積算のときからりつぱにつくり上げて行くというような問題につきましては、大蔵当局が十分気をつけ、相手の省と十分御相談をし合つて行くことはもちろんでございますが、補助金そのものの問題につきましても、一体そういう補助金が必要か必要でないかというような問題、たとえば本年度補助金整理に関する法案の御審議をお願いいたしましたが、あのときにもいろいろ皆さん御議論がございました。単なる大蔵省限りの考え方、そのときの当局者だけの考え方で補助金をなくしたり減らしたりというようなことは穏当じやないじやないかというような御指摘もありましたので、大蔵当局といたしましては、この点もごもつともに感じまして、近い将来におきまして、補助金全般にわたつての一応の性質その他要否等の審査をするような適当な委員会等も設けて、そうしてこれによつてでき得る限り是正をはかりたい、かように考えておる次第でございます。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 関連して。この補助金等の適正化に関する法案について二つほど政務次官に伺つておきたいのですが、毎年会計検査院から不当経理の問題について、政府に対していろいろの注意を喚起いたしておる。ところが政府みずから会計検査院の検査の結果に対して、不当経理の激増について何ら反省されていない。何かこれに対して具体的に各省庁それぞれ対策を講じておるのですか。それとも全然そんなことはいいかげんに済ましておるのですか、一体どういうやり方を今までとられて来ておるのですか、それをまず伺いたい。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 お答え申し上げます。年々検査院等から御指摘を受けました事項につきましては、それぞれ責任の官庁におきまして検査院との間にいろいろ答弁もし合つたり、あるいは実態を解明することによりまして、自分の責任になるものについてはそれぞれ善処をいたしておる。たとえば、先ほども答弁にありましたように、当該責任の官吏を処罰するとか、処罰も厳重な戒告を与えるとかいうようなことが多いかもしれませんが、とにかくそれぞれ事態に応じた施策を講じておるのであります。当該補助金そのものの問題につきましても、それぞれその指令の条件等に従つて、各省でそれぞれ善処をしておられる、かように考えます。財務総括の大蔵省といたしましては、予算査定等の場合、あるいは決算についての書類作成に際しまして、当然各省に注意を促しまして、これによつて将来にわたつてかようなことのないように、あるいはすでに起つた案件につきましては、これについて十二分に善処せられるようにということの警告を発し合つておる次第でございます。各省におかれましては、なおそのほかに、それぞれ内部監査の機構等もお設けになつて、でき得る限りこういうことが起らないように、事前に調べをしておくというようなことに努め、大蔵省といたしましても、下部機構を使つて、当該補助事業の完成を見ないうちに、でき得る限り善処をいたしておるというのか実情でございます、

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 政務次官、せつかくの誠意ある御答弁のようでございますけれども、あなたの答弁しておることと実際とは違うのです。この事実は、あなた方のお手元に行つておると思いますが、会計検査院の検査報告にあげられた補助金、負担金等の不当経理の実情を見ましても、二十五年度に百三十八件のものが、二十六年度に五百三件にふえ、さらに二十七年度には一千百六十六件と驚異的な激増ぶりです。このように不当支出に対して反省を促すことが毎年会計検査院の決算報告等に指摘されておるのにかかわらず、それが少しも反省されずに、恐ろしい勢いでもつて不当支出がふえておる。これは今あなたが御答弁されたこととはおよそ逆な実際が現われている。実際国民の血税を預かつて、国民へのよき奉仕者たる責任を負わされている国家公務員の責任は重大である。このことがもう少しあなたの方で検討されませんと、何とかいいかげんな答弁をしておいたらよいということでは、この数字は消えません。これが今あなたが御答弁になりましたようなことならば、この数字が年々少くならなければならない。これに対する根本的な対策を考えなければなりませんが、いま一つ現われた数字は、会計検査院が検査対象として国のいろいろな行政事業の検査をいたすのですが、その検査対象一万二千の中で、検査が完了したものはわずかに二千五百六十六件にしかすぎません。一万二千もの検査するところがあるのに、わずかにその二割余りしか検査がされておらぬ。あとは全部無検査の状態にある。検査したところにおいてさえかくのごとき不当支出、不当経理というものが糾弾されておるわけです。これは国の予算にも関係ありますが、会計検査院の検査が完全に行われてない。検査をやるものについては完全にやつておるかわかりませんが、検査対象からのがれた約一万に近い対象は、検査がされてないのです。この事実から会計検査院をもう少し充実する必要があると思う。これは、一体どういうわけであなた方はこんな状態を今までお認めになつて来たのですか。現状の人員、予算で会計検査院がその機能を果しているとあなたお考えになつておりますか。その上に立つて会計検査院の予算や人員を査定しておりますか、これを伺いたい。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 なお、先ほどの答弁に少し漏れておりましたので附加いたしますが、予算関係の担当官の知識を向上するために、研修のための講習を年々開いておりまして、これによつて予算の適正なる使用に資するように努力いたしております。  それから先ほどいろいろな答弁をしておるが、その答弁にもかかわらず、検査院の御指摘の結果が一年々々件数、金額等がふえて来ているじやないかという今のお尋ねでございます。これは私どもといたしましてもまことに残念であり、かつ申訳なく存じておることでありまして、これにはいろいろな原因があろうと思われます。一般的にそういうような補助事業の不正、不当の使用の悪い風が、ややもすれば蔓延しているんじやないかとも疑いたくなるというような実情であるのでありまして、こういうことにつきましては今後なお一層気をつけて、こういうことが年々少くなるように努力いたしたい。それにはお互いに現在の法制のもとにおいて努力することはもちろん、新しい制度機構も考えて、そうして善処するのが当然だ、かように存じましたので、今回もこの法律案の御審議を願つておる次第なのであります。  検査院の機構の問題につきましては、なるほど検査院当局の十二分なる御希望に沿つての機構充実にはなつておらないかもしれませんが、予算の査定に際しましても、常にその点には意を用いまして、でき得る限り効果のある検査をしていただこう、かような趣旨で定員の増加の場合の査定にも、でき得る限りその趣旨を含めておりますし、また今年度のごとく各官公庁にわたつて行政整理をいたします場合においても、検査院等においてはその減少の率をでき得る限り少くするというような方法によりまして、検査院機構の充実に気をつけておるつもりであります。しかし検査院が、政府の補助事業あるいはその他の大切な、検査すべき対象全部にわたつて御審査を願うほどに機構を充実するということは、はたして適切かどうかという疑問もありますし、国の財政の観点からも考えなければなりません。従いまして、少いながらも検査院の皆様の十二分なる御努力によつて、その欠陥をできるだけ是正するように努めていただこう、かような考えでおる次第であります。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 もう一点。そういうその場のがれの答弁では、われわれは承知はできません。具体的に一万二千からの検査対象があるのにかかわらず、年間かかつてわずかに二千五百件しか検査が完了していない。この事実に基いて、具体的に一体予算は年々どれだけふやして来、人員はどれだけふやして来たか、ほとんど問題にならぬ状態でないかとわれわれには考えられる。もちろんこれは当該各省庁の合計を預かる者の責任にもあることでありますが、ことごとく全部間違いのない会計にもどすことが原則でありますけれども、かくのごとく至るところに不正が激増しておる現実から考えて、もつと厳重に検査する必要のあることを私どもは強く要求し、この機構に必要な人員、予算に対して、大蔵省としても十分これに協力する必要を私どもは認めるわけであります。  同時に、この際特に申し上げておきたい点は、この不当経理の発生の原因は、会計検査院の報告によりますと、その多くの部分は地方で財政力の乏しい、負担力の弱い市町村、特に町村工事において非常に不正が多いということが指摘されております。わが国の農村は米麦を中心にした生産をやつておる関係で、その経済的な負担が実際やり得ないところへ、年々大きな災害が参りますし、単に災害のみならず、病虫害の発生その他の打撃が経済力の弱い農村におおいかぶさつて来るというところに問題がある。それを十年一日のごとく、政府の補助金はあるいは四割負担、三割負担、六割負担というようなことで、農村の経済負担の実情について一向お考えでない。ほんとうに不正をなくするとするならば、もつと国の補助率を引上げる、そしてほんとうに的確な仕事に対して補助して行くというようなやり方をとるべきであろうと私は思う。そういう会計検査院みずからが経済力の弱い点を指摘し、負担力の非常に困難な実情を指摘しておる実情から考えて、補助金負担に対してはできるだけ軽くしてやる、そのかわり国の方の補助金の負担の率を引上げてやる、このことを貫かなければ不正は絶えませんぞ。それに対してあなたはどういうふうにお考えになりますか。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 前段の会計検査院の機構充実等の問題につきましては、御意見十二分に拝聴いたしまして、今後の反省の材料にいたしたいと存じます。  第二段は、農村、町村等のいわゆる財政力の貧弱な方面に対しての補助率が低過ぎるということが、不正の原因ではないかという意味の御指摘と考えますが、その点につきましては、私やや所見を異にするところがあります。しかしながら、仰せのごとく補助率を高めて農村の負担の金額を少くする、そしてでき得る限り不正不当な使用がないようにしたらどうかという御意見も、  一つの御意見と考えますので、これまたわれわれの反省の材料といたしたいと存じます。

淺香忠雄自由党

○淺香委員長代理 ただいま議題となつております四法案中、企業再建整備法の一部を改正する法律案につきましては、内藤友明君より修正案が委員長の手元まで提出せられておりますので、この際提出者の修正案の趣旨弁明を聴取いたします。内藤友明君。

内藤友明改進党

○内藤委員 ただいまの修正案でありますが、これはお手元にお配りいたしてありますので、ごらんいただきたいと思うのであります。  すなわち修正点は、第二十六条の八における清算人呼びもどし規定を、現清算人に限らず、新たに清算人を選任することといたすのであります。原案においては、特殊管財人に委託した引当財産をもつて在外債務の支払いを終つた後において、残余財産を清算するため、主務大臣の指定する目において、すでに退任した清算人が当然再び清算人となつて清算結了をなすこととなつており、退任した清算人が死亡その他の支障がある場合にのみ、利害関係者の請求により新たに主務大臣が清算人を選任することといたしているのでありますが、この指定する日というのは、現在の国際関係等を考慮するときは、相当遠い将来のこととなることが予想されるのであります。従つて、二十六条の六の第六項により退任した清算人についても、種々事情の変更も起り得ると考えられます。ゆえに再び清算人になつて清算結了の責任を負わせることは、実情に沿わないものがあると思います。それで、清算再開の場合の清算人は、退任した清算人に限らず、そのときの実情に適したよう、利害関係人の請求によつて新たに主務大臣において選任するよう改めようとするのであります。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員 動議を提出いたします。ただいま議題となつておりまする各法案中、国有財産特別措置法の一部を改正する法律案につきましては、各党の共同提案でもございますし、大体質疑も尽されたと思いますので、この程度にて質疑を打切り、討論を省略して、ただちに採決に入られんことを望みます。

淺香忠雄自由党

○淺香委員長代理 ただいまの藤枝君の動議のごとく決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

淺香忠雄自由党

○淺香委員長代理 御異議ないようですから、さよう決することにいたします。これより国有財産特別措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。  まず片島港君提出の修正案について採決いたします。これに賛成の諸君の起立を求めます。   〔総員起立〕

淺香忠雄自由党

○淺香委員長代理 起立総員。よつて本修正案は可決いたしました。  次に、ただいま議決いたしました修正部分を除いた原案について採決いたします。これに賛成の諸君の起立を求めます。   〔総員起立〕

淺香忠雄自由党

○淺香委員長代理 起立総員。よつて本案は片島港君提出の修正案のごとく修正議決いたしました。  この際お諮りいたします。ただいま議決いたしました法案に対する委員会報告書の作成、提出の手続等につきましては、委員長に御一任願つておきたいと存じますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

淺香忠雄自由党

○淺香委員長代理 御異議ないようでありますので、委員長に御一任をいただくことと決しました。  暫時休憩いたします。    午後四時四十四分休憩      ————◇—————    午後六時二十三分開議

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 休憩前に引続き会議を開きます。  公認会計士法の一部を改正する法律案、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律案、企業再建整備法の一部を改正する法律案の三法案を一括議題とし、質疑を続行いたします。質疑は通告順によつてこれを許します。大上司君。

大上司自由党

○大上委員 まずただいま議題になりましたうちの公認会計士法の一部を改正する法律案について、政府当局に二、三お尋ねします。  本法律案は昭和二十三年七月六日、法律第百三号をもつて公布せられ、今日までこれを改正すること十三回余でございます。そこでこれだけたびたび改正いたしましたが、ほとんどこれは議員立法で、与党野党あげて提案をし、審議をして来たものであります。ところがなかなかただいま上程せられておるところの議案は政府が提出になり、しかもわれわれこの大蔵委員会で今国会中に扱うところの法律案が六十九件ございます。そのうち参議院先議としたものは、いろいろ諸般の事情があるが九件しかありません。その中に本法律案が出ております。そこでわれわれがこの委員会におきまして、特にきのう、おとといあたりから野党の諸君に非常に御迷惑をかけた事件等も出ております。私たちが与党といたしまして、この法律案を提出するについて責任を持つて審議を進行して行きたい、そういうふうな場合に、全然政調会等についても御相談にあずかつておらない。これは先般わが党においても、この法案をつくる際に大蔵省当局から種々弁明を聞きましたが、何がために参議院先議でこれをお出しにならなければならなかつたかということをまずお尋ねします。

阪田泰二大蔵事務官(理財局長)

○阪田政府委員 この改正法律案につきましては、御承知のようにこの七月に、延期しておりました試験の期限が切れる関係もございますので、私どもの方でそのままにしておくことも適当であるまいということで、今回のような改正案を立案いたした次第であります。それにつきまして、これをどちらの院に先に提出するかということでありますが、いろいろと両院の方の御都合を伺いました結果、ちようどこの法案を提出いたしますときに、衆議院の方には大蔵委員会関係の法案が非常にたくさん立て込んでおりましたが、参議院の方にはまだあまり法案がまわつていない、参議院の方にまわした方が便宜であろう、こういうようなお話がありましたので、参議院に提出いたしました。こういうことになつております。

大上司自由党

○大上委員 ではお尋ねいたしますが、この法案について私の最も奇怪に思うことは、従来議員立法であつたものを、諸般の事情から見て政府提案にしたことである。しかしこれはさておきましても、公認会計士、計理士及び税理士の諸君が血道を上げていろいろ陳情をして来ておる。そこでこれは公認会計士になろうとしておる人たちの救済策なのですか、あるいはそうでないのですか。提案の趣旨は、提案理由に書かれてはおりますが、二十字、三十字の簡単なものでは納得できかねます。何が原因でこれをお出しになつたのでありますか。

阪田泰二大蔵事務官(理財局長)

○阪田政府委員 先ほど申しましたように、特別公認会計士試験制度というものが、七月三十一日限りで廃止されることになりますが、そのまま捨てておきますと、御承知のように計理士、税理士等の資格を有する方々も、普通の公認会計士法の試験を受けて公認会計士の資格を得るという形になるわけでありますが、そういうような形ではさしあたりどうも適当ではなかろう、やはり多少違つた形でありますが、今回御提案申し上げましたような形における試験を暫定的に認めて行くことが適当であろう、かような見地から、公認会計士がどうとか、計理士がどうとか、税理士がどうとかいうつもりではなくて、公正な見地から、私どもとしてはこういうような制度を暫定的に設けて行くのが最も適当であろうというような考えから、本法律案を提出いたしました次第でございます。

大上司自由党

○大上委員 それは単なる事務的な詭弁と申しますか、私は本委員会の事務当局に対しましても大蔵大臣の出席を要求しておりますが、まだお見えになりません。そこでお尋ねいたしますか、先般この大蔵委員会に、公認会計士法の一部を改正する法律案に対する陳情がいろいろ出ております。その陳情書の中に、われわれには非常に奇怪千万な字句が入つております。それはどういうことかと申しますと、昭和二十九年の一月二十五日に、公認会計士の審査会長河本なるものが、計理士というか税理士というか、この諸団体のところへ一つの申入れを行つている。その申入れは、廃止の運命にある公認会計士特別試験制にかわるに、商法、会計理論の二科目を云々という問題が書かれておる。そこでわれわれは、立法府はどこにあるのか、すなわち公認会計士の審査委員会なるものはどういう権限を付与されておるのか、これは単なる陰謀である。いま一つは、これを政府が事前にお認めになつたのか、あるいは関与なさつたのかなさらないのか、われわれはまずこれをお尋ねいたします。

阪田泰二大蔵事務官(理財局長)

○阪田政府委員 先ほど来申し上げておりますように、今回の公認会計士法の改正案を提案するにつきましては、関係方面の意見等を聞きましたこともございますし、全体の制度を考えまして、私どもとしては一番適正な制度の改正であるというつもりで御提案いたしたような次第であります。それでただいまお話になりました公認会計士審査会の方でいろいろと他の方面にお話があつたということは、私ども直接関知しないことでございます。

大上司自由党

○大上委員 われわれは関知しないと言つても、こういう公文書が出ておる。しかもこれは、公認会計士審査会の行き過ぎを参議院の修正案においては札当是正しておるかのように思います。従つて参議院の修正案の附帯条件の二項にこういうことが書いてございます。「公認会計士審査会が公認会計士のギルド化を図るとの非難を払拭するため、委員の人選についても此の際検討すること。」この附帯条件の内容については、いま少しく政府当局としてはお考えになつておらなければならぬ。何ゆえにこういう附帯条件が出て来なければならなかつたか。すなわち審査会なるものがどういう行動をしておられるか、政府当局はよく御存じのはずですから、つまびらかにお話願いたい。

阪田泰二大蔵事務官(理財局長)

○阪田政府委員 参議院の大蔵委員会におきまして、ただいまお示しのような附帯決議がございましたことは事実でございますが、私どもといたしましても、このような決議がございましたことでありますから、公認会計士審査会の実情あるいはその委員の人々がどういうようなことをやつておるかという点につきましては十分これから検討いたしまして、私どものできます適切な措置をとりたいと考えております。

大上司自由党

○大上委員 時間の制約がございますので、紳士協定を守るということにしまして、あと一点お尋ねします。いろいろとお尋ねしたい点はありますが、与党の立場上差控えるといたしまして、この参議院の修正案の中にいろいろあるのですが、その中に五十七条の二項ですか「行政機関において会計検査、銀行検査、法人税又は会社その他の団体の財務に関する行政事務を直接担当する職であつて大蔵大臣の指定するもの」云々という条項があるかと思います。そこでこれについての問題で私たちが非常に心配するのは、たとえば成文化せられた法律はわれわれは十分納得できる。ところがその間に省令なるもの、あるいは政令なるものが出て来るのです。だからこれは当然省令または政令にゆだねられるのでありますが、現行法におきましては、第十九条規定にあると思いますが、どの辺までを解釈するのか、それをはつきり各条項についてお話願いたいと思います。

高橋俊英大蔵事務官(理財局経済課長)

○高橋説明員 その指定しておりますのは、これを読み上げますと、「法第五十七条第二項第三号に規定する職は、行政機関において会計検査、銀行検査、法人税又は会社その他の団体の財務に関する行政事務を直接担当するものであつて、一級官若しくは二級官の職又は三級官の課長若しくはこれに準ずる職」となつておりまして、三級官の課長あるいはこれに準ずる職でもこれに該当するというふうになつておるわけであります。

大上司自由党

○大上委員 これに準ずる職とは何をさすのですか。

高橋俊英大蔵事務官(理財局経済課長)

○高橋説明員 名前が課長ということになつておらなくても、それと同等の格であるというふうに考えております。

大上司自由党

○大上委員 少し勉強が足りませんぞ。税理士法、または計理士法は現在ありませんが公認会計士の資格を黙認的に獲得していますが、一級官とか三級官という言葉は、国家公務員法施行後に便つた言葉です。そこで施行前の人が該当者になることが多いのです。だから施行前の場合はどういうふうにわけておられますか。たとえば今課長というお言葉がありましたが、昔は税務署におきましては判任官署長があつたのです。その下に直接課長というものがあつた。地方の地区的に大都市と中都市といなかとはいろいろわけてありましたが、こういうふうな終戦前の該当者をどういうふうに見ておられますか。

高橋俊英大蔵事務官(理財局経済課長)

○高橋説明員 現在で申しますと、今のところ二級官、三級官となつていますけれども、一般職について申しますれば九級職です。そういうものを言つておるのですが、戦前の場合でも、大体これに該当するものがあつたわけば、三級官というのは判任官でありますけれども、現在で申しますれば九級に該当することになるわけであります。

大上司自由党

○大上委員 その一点だけお尋ねして私も質問をやめるのですが、戦前にもあつたと言われる。戦前なら官吏俸給令です。いわゆる判任官なら何級職になるのですか、それを的確にお教え願いたいと思うのです。

高橋俊英大蔵事務官(理財局経済課長)

○高橋説明員 戦前、たとえば税務署等でどういう処理をやつておつたかというお尋ねではないかと思います。それは判任官でも、つまり直税課長、そういつたものが該当します。

大上司自由党

○大上委員 もつと勉強したらどうですか、判任官の直税課長と言うが、では直税課長のないところに——一例を申し上げてみましよう。たとえば一億円の会社があつたと仮定します。その一億円の会社は、大阪なら大阪の東税務署の直税課長ならは、法規に照らしてこれを決裁して徴税するのです。同じくたとえば京都のいなかの方の税務署に一億円の会社がある。その場合も、直税課長という名前はついておらないけれども、決裁して税を取上げるだけの職権を持つておるのです。こういうふうな場合に、役所の機構によつて課長というものがない場合はどう扱いなさるかと聞いておるのです。

高橋俊英大蔵事務官(理財局経済課長)

○高橋説明員 直税課長と同格以上のものでなければいけないのであつて、税務監督局というのがございましたが、税務署で課長であつても、税務監督局べ行けば課長にならないこともございます。それでもそういう程度のものは該当する。監督局におつて、直税課長を経てなつた係長でもいいわけです。

大上司自由党

○大上委員 各大蔵委員の皆さんお聞きの通り、まつたく答弁になつておりません。所管課長がそれを知らないということは、どんな気持で法律を出されるのですか。もう少し勉強をなさらないといけない。十三回もいろいろ練つて、各派一致で持つて来た法律案に対して、少し事務当局が勉強が足らぬというのです。  そこで最後に、われわれの方としては、あなたの方の省令の十九条規定のこれに準ずる職を、どういうふうに解釈なさるかと聞いておる。それについて、たとえば財務局とかなんとか、そんなことを聞いているのじやない。税務署の中に直税課長がいる場合がある。あるいは主任がかわつて法人税を扱う場合がある。これ以上言う必要はない。問題がわからないのですか。

高橋俊英大蔵事務官(理財局経済課長)

○高橋説明員 課長の下におる法人税主任はだめです。課長であるか、それと同格、と申しますと税務署には課長と同格のものはおらないわけでして、税務監督局には法人税の係長というのがあります。名前は係長ですけれども、税務署における課長を経て係長になつたという例はいくらもある。ですからこれはいいのです。

大上司自由党

○大上委員 税務署に課長という職階制がない場合はどうするかと聞いておるのです。もう少し勉強していらつしやい。答弁になつておらぬ。

高橋俊英大蔵事務官(理財局経済課長)

○高橋説明員 私の知つている限りでは、税務署に直税課長がおらぬというのは聞いたことがないのですが、それは非常に古い——いつのことかわかりませんけれども、私たちの知つている範囲では、課長は全部あつたと思います。

大上司自由党

○大上委員 全然勉強ができておりません。私の言うのは、税理士法ができてから十二年、計理士法ができてからは三十年近くも歴史がたつておるでありましようが、そういう場合、税理士に移行し得るような資格条件というものは、いわゆる国家公務員法施行以前のことになるわけです。だから十年も二十年も前のことを言つているのです。その当時のことをどう解釈なさるかということです。

阪田泰二大蔵事務官(理財局長)

○阪田政府委員 ただいま大上さんからのお話でありますが、税務署におきましては、大体私の記憶いたしておりますところによりますと、二十年以前から課長のない税務署というものは存在していなかつたと思います。

大上司自由党

○大上委員 それではお尋ねいたしますが、課長という言葉に局長は非常に拘泥せられておりますが、私の言わんとするのは、法人税という言葉がある以上、いわゆる課長の職階制がなければならぬ。たとえば大会社で、いわゆる大阪にもある、いなかにもあるという会社で、同じ決裁権を持ち、同じ税法に基いて、一億円のものをとるだけの資格を持つて職務を執行する人は、課長という名がないから、この選に漏れるのかどうかを伺いたい。

阪田泰二大蔵事務官(理財局長)

○阪田政府委員 税務署の昔の制度は、私も実は昔税務署長をしておりましたのでよく知つておりますが、課長のなかつたことはございません。それがお話の法人税の主任、これは直税課長なり、そういう課長の下にあるものであります。法人税の主任、所得税の主任、地租の主任というふうに、こういうものは直税課長の下にあるわけでありまして、それで、今回の省令できめておりますものは、課長またはこれに準ずるもの、ということでありますから、課長と同格と認められる者、たとえば税務監督局等におきまして法人税係長と称しておりましても、これは税務署の課長と同格か、あるいはそれよりもやや格が上くらいのものでありますので、さようなものは入つて来ますが、税務署の課長の下にある法人税主任、これは課長より以下のものでありますので、入らないというふうに解釈いたされます。

大上司自由党

○大上委員 そういうことならよくわかるのです。

苫米地英俊自由党

○苫米地委員 公認会計士法は、占領軍が外資導入その他について必要であるからというので、司令部の指示によつてできた法律であります。そこで私がまずお尋ねいたしたいのは、この会計士法ができるときた、計理士法を廃止した理由はどういうわけか。

高橋俊英大蔵事務官(理財局経済課長)

○高橋説明員 一番当初の事柄につきましては、私どもも直接担当いたしておりませんでしたので、詳しいことはわかりませんが、前々から計理士制度を改善しなければならぬという声はあつたわけであります。これは詳しく調べますと、戦争中からそういう声はあつたわけであります。それでその後占領下になりまして、——もちろんその当時におきましては、アメリカの制度をいろいろ日本に持ち込んだという点はたくさんあります。その中の一つではございますが、これはもちろんただアメリカの示唆によつてつくつたとい一だけではなくして、日本側において相当慎重に研究いたしました結果、これは国家試験制度によるところの専門の会計士をつくることが適当であるということになりました。それまでは何ら国家試験というものはありませんで、ただ単に学校等において会計学等を履修しておりますれば、それだけで計理士の資格が与えられた。しかしこれではいけないということで、つまり非常にこれは飛躍したかもしれませんが、レベルを高めなければならぬ、公認会計士というものも、専門的な会計人のレベルを高める必要があるということですから、この際一気に公認会計士制度に移行しよう。それについては今までの計理士法は一時廃止はするが、そのつなぎとして、一部の業務を認めることにしました。その後におきまして、たびたびの改正によりまして、今日においては計理士と公認会計士との間の仕事の相違は非常に少いものになつております。

苫米地英俊自由党

○苫米地委員 どうも今の説明を聞くと、政府の答弁は不確かです。私どもは公認会計士と計理士の仕事はほとんど同じである、こう見ておるのです。ところが政府は、従来公認会計士と計理士とは別ものであるから、過渡規定はできないと言つておる。これは矛盾しておるじやありませんか。そういう間違つた矛盾した建前で、そういうレベルを高くするとか、低くするとか、質は同じでないとか、これが従来政府が過渡規定をこしらえることを拒否した根本の理由なんです。それを今あなたは否定しておる。これは程度の差はあるが同じものだ。これはどういうわけですか。

高橋俊英大蔵事務官(理財局経済課長)

○高橋説明員 ただいまのお話によりますと、そのことがいいか悪いか、公認会計士と計理士とはほとんど同じ仕事を実際はしておるじやないか。しかるに制度の上では非常にわかれておるような形をとつておるが、その点が矛盾しておるという……。

苫米地英俊自由党

○苫米地委員 そうじやないのです。

高橋俊英大蔵事務官(理財局経済課長)

○高橋説明員 いや、当初におきましては、公認会計士に非常に思い切つて移行しようとはかつたわけです。しかしそれは今までの何回かの改正によりまして——この改正の沿革を一々お話申し上げる必要もないと思うのですが、とにかく改正いたされまして、今日においては、計理士というものは過渡的に存在しておるわけでして、新しい計理士はできて来ないわけです。新しい職業会計人は必ず公認会計士の試験を受けなければならない。長い目で見れば計理士はだんだん減つて行くわけですが、規定においてその職業分野をあまりきゆうくつにしておくことはいかぬということで……。

苫米地英俊自由党

○苫米地委員 そんなことを聞いておらぬ。聞いておることに答えなさい。私の聞いておるのは、公認会計士法をつくるときになぜ計理士法を廃止したか。廃止したということは、同一のものであるがゆえに廃止した、こういうことになるのじやないですか。ところが政府は、過渡規定をこしらえない理由としては、二つのものは別なものだと言つておる。そこに矛盾がありはしないかと私は言うのです。現に監査でも、一億円以下の会社の監査はできることになつておる。であるからして、この質は同じであるがゆえに片方を廃止したのだ。今までは、そういうときは常に過渡規定を設けておつたのに、過渡規定を設けていないがゆえに、十三回もの改正をしなければならない。それでもまだ片がつかないような状態にあるのであるから、これをはつきりしなさいということを私は言つておるのです。ところが今までは、会計士と計理士とは別ものだ、こう言つて来た。しかし今の答弁によつて、別ものでないということがはつきりして来ておる。  それはそれだけにしますが、公認会計士をこしらえられて、その目的を十分に達しておるとお考えでありますか。もしくはどういう成績であるかをお伺いしたいのです。

阪田泰二大蔵事務官(理財局長)

○阪田政府委員 ただいまの御質問でございますが、公認会計士は、御承知のように制度ができましてから六年ぐらいになるわけであります。この間特に公認会計士の仕事の特色となつております法定監査の仕事でありますが、これにつきましては、よく御承知のように、最初は制度監査というところで発足いたしまして、現在ようやく実際の監査は五科目だけの監査に着手したという状態でございます。しかし会計士の制度ができましてから、やはり会計制度に対する関心が高まりまして、会社等におきましても、経理の組織その他について大いに研究、改善等がなされて来ている。またこの公認会計士という試験制度ができまして、会計法の勉強を非常にして、こういう方面に従事しようという若い人もたくさん出て来ているような状況でありまして、全体として、この制度は会社の経理の向上に非常に貢献していると私どもは見ているわけでございます。

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 議事進行に関して井上君から発言がありますので、これを許します。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 ただいま苫米地委員の質問の要旨を聞いておりますと、法案提出に対する基本的な考え方について質問がされているようであります。本案は国会に付託されまして、非常に長い間参議院の方でいろいろの角度から審議され、終末になつて本院に回付されて来たのであります。もしただいま苫米地さんがお考えのような疑問がこの法案にあるとするならば——与党の大蔵委員であり、しかもたびたび大蔵部会を与党は開かれて、この案に対する態度をおきめになつて来ているのであります。当然政府の当局者をお呼びになつて、法案に対する不備欠陥及びその性格その他について十分審議をして、国会で問題にならぬような法案を整備して提出され、また議論においても、できるだけそういうことを避けるような工作をされるのが与党の委員の任務であろうと私は思う。しかるにただいま伺うと、どだい法案の建前から質疑を始められることになりますと、今晩ここで採決するわけには相なりません。もう一ペん元へもとして、ゆつくり政府と相談し直して、それから次の国会にでも出すようにした方が手取り早いのです。ここでこの上議論をしておつては——はなはだ苫米地さんの発言中に済まぬけれども、委員長はしかるべくおとりはからい願いたい。

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 苫米地さんに申し上げますが、ただいま井上君から申し述べられた通りでありますが、委員長もさような根本にわたる御質疑でありますなら、とうてい今晩これは尽きないと思いますので、あさつてまた委員会を開きまして、ゆつくりやつていただきたいと思います。  ちよつと速記をとめて……。   〔速記中止〕

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 速記を始めて。

苫米地英俊自由党

○苫米地委員 それではこの法案は、私は参議院の修正も政府提案も根本的解決になるものでないと思いますので、この次の国会において政府が善処していただきたいと思います。政府が善処することができなければ、また議員立法でわれわれが提出いたします。  私はひとまず質疑を打切ります。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 ただいまの御質問に対してお答え申し上げます。政府といたしましては、本委員会の御決議になりましたところに従いまして、十分ただいまの御趣旨も体して、今後とも研究を続けて善処いたしたいと存じます。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 企業再建整備法の一部を改正する法律案、この法案について、きわめて重要だと思われる二、三の問題を明確にしておきたいと思いまして質問をいたすわけでございますが、この法案で問題となるのは、企業再建整備法による仮勘定を特別経理会社の在外資産及び負債の処理に関する事項であります。従つてこの在外資産及び負債の処理に関する事項については、相当綿密なる検討をせなければならないと考えるのでありますが、仮勘定の上での在外資産及び負債処理は、特殊管財人に対し負債の引当て、金銭または資産管理を委託することによつて一応終了し、仮勘定を閉鎖することができると、こういうことになつておるのであります。ところが問題はそういう仮勘定の閉鎖ということが重点ではなしに、問題は在外資産の処理や負債を中心にして検討をすべきでないかということを私どもは考えるのであります。そこで単に仮勘定の閉鎖を急ぐということをかりにやつた場合に、閉鎖後に未計上の負債が出て来たり、また管財人に委託された金銭で不足が起りました場合は、一体どのような処置をとろうとするか、このことが明確にされておりません。このことについての御意見をまず一点伺つておきたいと思います。

阪田泰二大蔵事務官(理財局長)

○阪田政府委員 このお尋ねの企業再建整備法の仮勘定を設けておる会社の関係でございますが、これが法律の建前上国内の資産、負債を整理いたしまして、この会社の整理を完了いたすということになりますが、在外関係の資産負債につきましては、御指摘のごとく、現状においてはこれを最後まではつきり確定するということはできないわけであります。しかしただこれをそのまま放置しておきましても、この国内の資産負債の整理がいつまでも完了しない、そのために清算費等をかけましていつまでもこのような状態で放置しておくことは適当でないだろうということで、この促進策を今回の法律案で考えましたわけでありますが、今回の措置のようにいたしまして、在外資産負債の差額を財産管理人に委託しまして一応清算を終了いたしますが、将来におきまして、一応計算いたしました在外資産負債の差額が、留保財産で十分でないというような問題が生じました場合の措置でありますが、かような場合におきまして、結局今回の清算の仮勘定を閉鎖いたしまして一応清算を停止いたす措置は、在外債権者というものに対して何ら債権を切り捨てるとか、もはや支払わないでいいというような法律措置あるいは法律的効果を有するものではありませんから、その場合には請求がありますれば、やはりそれに応じてあらためて清算人が復活いたしまして、清算人がそれぞれそういう法律関係に応じて措置をとらなければならない、こういうような結果になるわけであります。具体的にそういう場合が起りましたときに、その法律関係に応じて清算人が処置をいたすというほかないというふうに考えます。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 ただいまの在外資産の問題、それから負債等の処理に関する事項は、主務大臣の命令によつてきめられることになつているが、在外資産の認定や評価、負債の評価などについて将来取扱いの方針をかえるようなことがないのか、これらの資産と負債はいずれも整備計画に重大な関係を持つのであつて、その整備計画に重大な関連を持つこれらの問題が、その評価やあるいは認定等について全然法文上に明記されてないのでございますが、この法文上に明記しなかつた意味は、どういうことからその必要がなかつたかとういう点を伺つておきたい。  もう一点は、昭和三十一年三月末に仮勘定の計算を行つて、中間配分を行うことになつているが、その後において未計上の負債が出たときは、その責任は一体どうなるのか。あるいは政府が責任を持つて何らかの補償措置を講じようというのか、それとも一旦配分した利益金を再び債権者や株主から取返すというのか、この政府が責任を持つ規定がこの場合ぜひ必要であろうと思うが、この政府の責任の持てる範囲の法的規定がきめられていない、これはどうするつもりか。この二点について明確な御答弁をいただきたい。

阪田泰二大蔵事務官(理財局長)

○阪田政府委員 ただいまのお尋ねの、在外資産負債等の計算の方法等の具体的な点につきましては、お示しのように法律には明確に規定されておりませんので、大蔵大臣の告示で細目の扱いをきめておるわけでございますが、これは当初からそういうふうになつておるわけであります。これは特経会社の再建整備に着手いたしました当時の事情といたしまして、やはり法律関係が複雑で、当時といたしまして確定しない問題が非常にございましたし、事実関係も十分に調べができておりませんので、そういうような関係も考慮して、適切な措置、適切な計算方法を定め得るように、この点につきましては特に告示で随時定め得るように譲られたものであるというふうに、私どもはただいまから見まして考えておるわけであります。  なお中間配当の点につきましてお尋ねがございましたが、この中間配当はやはり清算人の責任において行うわけでございますが、将来、ただいまお示しのような、さらにいろいろ支払うべきものが出て来る、あるいは将来の収入の見込みがどうであるかというような点も十分に考慮いたしまして、将来さような支払いができないというようなことにならないように、清算人といたしましても余裕をもつて計画を立てまして実行いたすことになると思います。それでその結果、万一先になつて不足が出た、支払いできないものが出たという場合に、これは政府としてどういうふうに考えておるかというお尋ねでございますが、これはやはり民間の私企業の清算の問題でございますので、それにつきまして政府が責任を負つて何らかの補填措置をとるというふうなことはまつたく考えておりません。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 そういう点はやはり法的に明確に規定しておく必要がある。法文上なくても、政令で定めるとか、何かそこに明らかにしておきませんと、さいぜん私が問いました在外資産の認定や評価の問題、負債の評価等についても、将来いろいろ問題が起ることでありますし、先般も苫米地委員からこの問題についていろいろ議論がございまして、われわれも非常に疑問を持つ政治的問題がございますので、こういうことについては、やはり法文上明確にしておいた方がいいのではないかと考えます。もしこの二点について法文上明記できない場合は、この法の施行に当ります施行令の場合に、そういう点に対して十分御検討をされることが必要でないか、こういう希望を私は申し上げまして私の質問を終ります。

久保田鶴松日本社会党(左)

○久保田(鶴)委員 一点お伺いしておきたいのですが、苫米地さんが公認会計士の法案の質問をされまして、この法案は非常に矛盾しておるじやないか、この法案の内容はなつてないじやないか、こういう質問に対しまして、政府側からは、次官のお答えは、御意思に沿うようにいたしたいと思います。こういう答弁があつた。そうすると、この法案はなつてない、非常に間違つた法案であるというふうに解釈してよろしいのですか。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 お答え申し上げます。私の申し上げました言葉が不十分なために、ただいまのような誤解をお与えしているのじやないかと思います。私の申し上げましたのは、政府としては、今回の政府が提出いたしました原案を最善なりと考えております。しかしながら、参議院におきましていろいろ御考究の結果修正案をおつくりになりまして、その修正されたものが当院の方に回付になつておるようでありますが、その修正案につきましての政府の意見といたしましては、政府はただいまも申しますように、原案を最善なりと考えておりますが、しかし国会の両院の側におかせられまして参議院の修正案がいいというような御結論になりました場合には、それに賛成するにやぶさかでない、かような態度で今日おるのでございます。しかしながら苫米地委員の仰せになりましたところは、原案も、また修正案も、どうも自分としてはいいと思わぬ、政府は今後これに対してどう善処するか、どういう立場でおるか、こういうお尋ねと考えましたので、私はもし原案が通りましても、あるいは修正案が通りましても、政府としては、ただいまの苫米地委員の御意見等もありますから、今後ともそれについてなお考究を続けて参りまして、でき得る限りの善処をいたしたい、かように申し上げたのであります。

久保田鶴松日本社会党(左)

○久保田(鶴)委員 御趣旨に沿うというお答えでございましたが、苫米地さんのおつしやつたような点等もあなたは十分お考えになつておられるということであるなら、この法案は通さない方がいいというようなことになりはしませんか。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 私が申し上げておりますのは、御趣旨に沿つてというのじやありません。私は御趣旨のある点を十分参酌して、今後とも考究をして善処して参りたい、かように申し上げたのであります。

淺香忠雄自由党

○淺香委員 ただいま議題となつております三法案中、公認会計士法の一部を改正する法律案、企業再建整備法の一部を改正する法律案の両案につきましては、大体質疑も尽きたと思われますので、この程度にして質疑を打切り、討論を省略して、ただちに採決に入られんことを望みます。

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 ただいまの淺香君の動議に御異議はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 御異議な上と認めます。よつてさように決します。  これより順次採決いたします。  まず公認会計士法の一部を改正する法律案について採決いたします。本案を原案通り可決するに賛成の諸君の起立を求めます。   〔総員起立〕

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 起立総員。よつて本案は原案の通り可決いたしました。  次に、企業再建整備法の一部を改正する法律案について採決いたします。  これには修正案が出ておりますので、まず修正案に対しまして採決いたします。本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔総員起立〕

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 起立総員。よつて本修正案は可決いたしました。  次に、ただいま議決いたしました修正案の修正部分を除いた原案について採決いたします。これに賛成の諸君の起立を求めます。   〔総員起立〕

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 起立総員。よつて本案は修正議決されました。  この際お諮りいたします。ただいま議決いたしました両法案に関する委員会報告書の作成、提出手続等につきましては、委員長に御一任願つておきたいと存じますが、これに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 御異議はないようでありますから、委員長に御一任いただくことに決しました。  本日はこの程度にとどめ、次回は明後三十一日午前十一時より開会いたします。なお同日午前九時半より請願小委員会を開く予定でありますから、御了承願います。  本日はこれにて散会いたします。    午後七時二十三分散会

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