P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
19回国会衆議院1954/04/15

大蔵委員会 第41号

発言数
52
登壇者
9
会派数
3
開催日
1954/04/15

会議録

内藤友明改進党

○内藤委員長代理 これより会議を開きます。  経済援助資金特別会計法案、国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案、日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律案、金融機関再建整備法の一部を改正する法律案、旧日本占領地域に本店を有する会社の本邦内にある財産の整理に関する政令の一部を改正する法律案、閉鎖機関令の一部を改正する法律案の六案を一括議題として質疑を続行いたします。質疑は通告順によりこれを許します。井上良二君。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 国有林野事業特別会計法の一部改正の法案につきまして、最初こまかい質問を二、三いたしたいと思いますが、この国有林野事業特別会計は、二十九年度の予算を見ますと、三百四十九億五千万円の歳入歳出予算となつておるのでありますが、このうち決算上の剰余金は、一体どのくらい予定しておるか、またこの会計の純益金、決算上に出て参ります剰余額及び処分の内容について、今までどうやつておつたかということを大要御説明願いたいと思います。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 二十九年度におきまする予算の純益金——従来の剰余金は予算には一切含めておりませんので、二十九年度の当期の純益金といたしまして十五億四千二百十八万円を見ておるのでございまするが、従来の剰余金といたしましては、現在利益金といたしましては損失補填の積立金として立てまして、百六十一億七千八百十七万五千二百十九円九十一銭積立金として積立てております。その他の剰余金といたしまして、従来一般会計に利益金のうちから繰入れましたものは、二十八年度において三十二億を繰入れましたのが一回でございまして、具体的には一切一般会計への繰入れをいたしておりません。二十九年度におきましては、一応一般会計への繰入れは一切見ておらないという状況でございます。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 二十九年度の決算上の剰余金が十五億円を予定されておる。しかし過去のたとえば二十八年度、二十七年度において本会計の純益金、それから決算上の剰余金、それをどういうぐあいにしたかということについて今説明を伺つたのですが、どうも要領を得ないのですけれども、まあそれはそのくらいにしておきまして、この歳出予算の説明を見ますと、業務収入として木竹の売払い代金が六十九億、林野加工売払い代金が二百五十五億が二十九年度に予定されております。問題はこの内容でありますが、用材、薪炭材それから木炭、製材、薪等の売払いにつきましては、国有林野の産物売払規程というのがあり、また林野の売払い約九億円についても、国有林野売払規程がございます。問題は林野加工売払い代なり、あるいはまた林野の売払い代について一体売払規程というものが完全に施行されておるかどうかということであります。規定通り完全に行われておれば問題はないのですが、評価その他についてあいまいな点があつて、払下げ、売払いをめぐつていろいろな運動が行われておる。もしそういうことでございますと、これは相当売払規程というものには、担当官の解釈によつていろいろ査定の上に手心が加えられる余地がありはせぬかという疑いが起り得るのであります。といいますのは、国有林野の払下げなり、あるいはまたは林産物等の加工品等に対する払下げ等をめぐりまして、相当中間的な利益があるということから、至るところに国有林野払下げの運動が起され、またこれをめぐつていろいろなボスが暗躍しておるということを私ども聞くのでありまして、一体この売払規程というものが完全に行い得ておるかどうか、また完全に行われておるという自信があるならば、一体それの監査はどういうぐあいに行われておるか、この点について伺いたいと思います。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 産物の売払いに対しましては、産物売払規程によりまして実施いたしておりますが、現状におきまして最も問題になりますのは、おそらく随意契約をめぐつての問題であると私どもは考えておりますが、この問題に関しましても、それぞれの目的を明確にいたしまして、その明確にされました目的によつて条項を適用をして売払いをいたしているということなのでございまするのと、売払い価格につきましては、それぞれ客観的な資料調査等を進めましてこれによりまして相当厳格に進めているつもりでございますが、時価のつかみ方等が、あるいは非常に急激な変動の場合に、多少ずれて行くというようなこともあり得る。その場合に不当な利益と申しますか、予定以上の利益が上るという場合等もあり得るということで、この辺は極力敏速に時価をキャッチして、適正に処分するように努力いたしておりますが、急激な変動の場合に多少さような危険があり得ると考えております。極力かような不都合のないように、時価の鋭敏なつかみ方に努力をいたしておりますが、その点において、お役所の仕事で多少遺憾な点が出て来る場合があるということを御了承願いたいと思うのでございます。  なおこの特売の問題に関しましては、範囲を広めるということが、今先生のお話のように非常に問題を起しやすいとかいうことで、極力縮小いたしておりますが、地元の産業の育成助長をするということで、対象は特に地元の中小企業等が主体でございますので、これを全然無視するということになりますれば、国有林の非常に多く所在するような地方は、零細な業者をもつて構成される場合が多いということで、その点非常に苦慮いたしておりますが、原則といたしましては、なるべく公売を主体といたしまして、最小限度に地元の産業を維持するということと、特定の産業、たとえば石炭鉱業、あるいは。パルプ工業、あるいは造船、車輌等に対しまして、国が計画的な事業をいたします場合に特売をするというような点がございますが、それがややともいたしますと、十分な監督か行届かないために、目的外に転用されるというような問題を起して、私ども非常に苦慮いたしている問題がごいます。これらに関しましては、内部に監査機構を持ちまして、常に定期的な監査を繰返すと同時に、随時に経営の内容までも入りまして監査を進めておりまするのと、会計検査と監査とが協力いたしまして、過誤のないように努力いたしておるのであります。  いま一つは、国有林野整備臨時措置法に基きます国有林の林野の売払いの問題でございますが、これをめぐりまして、ただいま先生の御指摘のような事案が一時現われておりまして、私ども非常に苦慮いたしておりましたが、これは本来国有林といたしまして必ずしも経営上特に必要がない。地元で管理経営をしていただいてりつぱにやれるという見通しの、実はさようなところを売払うということになつておりまして、これが売払いの基準に関しましては、中央森林審議会で御審議願いました明確な客観的な基準に基いて実は実施いたしておりますが、ただお話合いを進めて参りますために相当時間を要する。特に二十七、八年度のごときは、年度途中におきまする木材価格の高騰態勢が相当はげしく、お話合いを進めております期間に非常に価格の高騰を来したというために、売払い価格の決定と、その後に売払いましてからの価格の差が非常に大きく出て来た。この点についてはまことに申訳ないのでありますが、監督不十分であつたために、契約のお約束といたしましては、計画的に植伐を行うということになつておつたものが、いつの間にか一時に売払われるというようなことで、世間の疑惑を持たれるというような場合もございますので、このような場合にはその後十分に検討をいたしまして、資金の内容等も検討いたしまするし、この売払いには延納の制度もございまするので、極力そのものを主として担保といたしまして、延納の処置によつて売払いました山が十分に適正に利用せられるように監督をいたしておりますので、最近におきましてはさような事例も比較的少くなつておりますが、一時非常に木材価格の急騰いたしました時代に、御指摘のような問題があつて、私どもこれが運営に非常に苦慮いたして、一時売払いを遅延させるというような問題も起つたことがあることを申し上げまして、今後におきましては、さような疑惑の起るような方法については十分に注意いたしまして一掃いたしたい、かように考えております。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 今度の改正で新たに設けられます、森林資源維持のための森林基金が二十九年度においてどの程度の金額になるか。さいぜん二十九年度予算の決算上の剰余金が十五億ほど予定されておると言うが、この剰余金が森林基金にそのまま入りますのか、その点はどういうことになつておりますか。この森林基金に繰込まれる基金の金額はどの程度予定されておるか。それからこういう新しい、これは特別会計の一歩手前といいますか、こういう基金の歳入歳出というものは一体予算上どこに現われて参りますか。特別会計であります場合は、特別会計予算として国会に提出し、審議を経ることになつておりますが、基金による歳入歳出は一体どこに現われて参りますか、その点を一応明らかにしてもらいたい。  それから森林資源維持のために積立てをされて行くということで、森林資源維持のためという抽象的な言葉で積立てがされるのでありますが、一体政府が考えます森林資源の維持というものに当てはまる、いわゆる対象となる面積及びその事業内容は一体どうになつておりますか、この二つについて御説明を願いたいと思います。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 二十九年度の予算には、この積立金はいまだ組まれておりません。前年度の利益金が出ました場合に、予算において森林基金として見ていただく、こういうことになつておりますので、現在二十九年度予算にはまだ全然見ておらぬのでございます。  それからこの森林基金において維持のためと申しますものは、主として伐採跡地の造林が手遅れになつておるというような場合に、これを早く修復するという場合、あるいは被害等によりまして森林資源が減少いたしました場合、これを補修することによりまして正常に森林資源を維持するというための基金に使わしていただく予定でございます。これらはすべて使用いたします際には予算に盛られまして、御審議を経て使用する、こういうことになつております。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 そうしますと、たとえて申しますと、この法律が国会を通過して成立いたしますと、ただちにこの法律に基いて森林基金というものが新しくできまして、本年中にはやはりこの基金を使つて、森林資源維持のために必要な事業をやつて行くということになりませんか。それは来年からやるのですか、本年はやらぬのですか、私は本年からやるのじやないかと思いますから、それの支出の具体的なことがどこかに現われて来なければならぬ。この基金を使う場合の使途について、また事業計画について一応国会の承認を得なければならぬじやないかと思う。基金制度というものは、農業共済基金というのが一つありまして、これに似通つた一つの方法でありますが、特別会計の場合は国会の承認を得るのだが、基金という場合は一体どこで歳入歳出を明らかにされておるか、それがよくわかりませんので、こういう基金というへんてこなものが特別会計の子供のような形で今度生れて参りますと、ちよつと変だと思いますから、特別会計にするなら何でありますけれども、基金として持つておつて、それで森林資源維持に必要な事業を行うということになりますと、特別会計との関係がどういうぐあいになるか。こういう新しい制度についてどうお考えですか。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 二十九年度予算には全然盛られておらないのでございまして、二十九年度に利益金が出ました場合に一部積立金をお認めを願う。これを使用する前にはあくまで特別会計予算として編成を認められまして、初めて使用する、こういうことになるわけでございます。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 この特別会計から生れて出ます余剰金、つまり利益金を森林基金に一応繰込みましよう。そうしてまたその基金の中から森林資源維持に必要な事業を行うのについて、この基金からひつぱり出して使うでしよう。そうなりますと、これは一つの特別会計的な任務を持つておるのじやないですか、そのところはどういうぐあいになりますかな。この場合はやはり特別会計としての歳入歳出の国会審議を得るのですか、基金として歳入歳出の審議を得るのですか、その場合はどうなるのですか。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 あくまでも特別会計として積立ての御審議を願うわけでありますのと、主としてこれの予算上お認めを願つて使用いたします場合を考えますると、御承知の通り本特別会計は、現在におきましては主として林産物の売払いによりまする収入が主たる財源になつておりまするが、これは市場価格によつて左右されるものでございまして、景気の変動によりまして多少不安定な基礎に立たざるを得ない。伐採は計画的に進め、あわせて植裁その他の事業も計画的に行うというところに国有林野事業の特別会計というものの性格があるわけでございまするが、収入財源が確保できないという場合に、伐採を増強するわけには参りませんし、そういたしますると、あとの始末もできないというような事態が起る危険がございまするので、さような際におきまして、しかもなお現金を確保いたしておりまして、予算上お認めを願つた範囲におきまして、この基金を利用させていただいて、事業を計画的に行おうというための基金ということでお認めを願いたいという、こういう趣旨なんでございます。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 国有林野の事業の経営の上で今お話のようないろいろの計画に問題が起つたときに必要な資金を持つておるがいいというのでございますなら、私は国有林野全体の運営の上から一応考えられます。ところがこの基金は、別の説明によると、森林資源を維持するために民有林を保安林として買い上げる場合この金を使うということが規定されております。そうなつて参りますと、これは国有林野事業だけの問題からさらに林野行政全般の関係にまでこの基金が動かされることに今後なつて参ります。そうなりますと、これは森林基金というような国有林野特別会計の一つの口座のような形で持つておるというのはちよつと変じやないか、それならやはり特別会計にして、特別会計を別に持つべきではないか。その歳入は、国有林野特別会計からの剰余金を、あるいは一般会計等から繰入れて持つてということであつて、どうもそこのところが、あなた方国有林野のわく内で万一の予算的処置ができない場合が起つたときに困るからというので、その中で特別口座的な基金をお持ちになるということならわかるけれども、その基金が民間の林野の上にまで国の必要から使われるということになつて来ると、どうもそこがちよつとおかしいじやないかという気がしますが、そういう点はどうですか、大蔵省がそういうのを認めたというのはどういうことですか。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 お答え申し上げます。ただいま御指摘になりました今の国会で提出しておりまする保安林整備臨時措置法案、この法案がもし御審議の結果御可決願えますると、その場合におきまして、同法の規定で買入れる国土保全上必要な森林、ただいま御指摘の保安林等でございますが、これを国有林野事業特別会計で経営することが適当であると考えまして、この会計の負担で買入れることができるという条文を今五条で御審議を願つておりますが、その分はあるいは御説明の申し上げようが悪かつたために誤解をお招きをしたかと思いますが、この基金で買うというのではなくして、この会計の負担において買う、この会計の歳入歳出として買う、こういう条文でございます。従いまして、ただいま御指摘になりましたような特別会計の中に基金を持つて、その基金で何か別途に保安林経営をするように申し上げたといたしますと、これははなはだ申し上げようが悪かつたのでございますから、この点御了承を願いたいと存じます。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 わかりました。そうしますと、これはあくまで国有林野事業経営の必要から起つた森林基金、こう理解してさしつかえがないと私も考えますが、次に伺つておきたいのは、最近の木材需要の関係から、荒廃林野の面積は一体どうなつておるか、それと、これに対する整備計画はどうなり、さらにこれを実施するに必要な予算は具体的にどういうことになつて、およそ何年後には大体荒廃林野はこの程度整備ができるという見通しをお持ちになつていますか、あわせてその最近の木材需要の大要だけ簡単に御説明を願いたい。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 最近の災害被害と林野の荒廃の関係につきましては非常に御心配をおかけいたしておりまして、申訳ないと存じておりますが、終戦以後二十五年度までは、いろいろな関係とあわせまして木材価格が比較的安過ぎたというような関係もありまして、造林意欲がまつたく上らなかつたという点等がありまして、ただ単に国の予算が少かつたというばかりではなく、非常に造林が進まなかつたのでございます。二十六年度初めにおきまして、戦争以来切り過ぎまして造林の跡始末のできておらなかつた面積が約百四十万町歩ほどございましたが、その後造林意欲も非常に高揚いたして参りまして、木材価格も二十六年の中ごろからの朝鮮ブーム以来非常な勢いで高騰いたして参りました。これらが大きな刺激になりまして、あわせて災害に対する防除という国民的な意識等も並行いたしまして急速に造林面積が増大して参りました。私どもの計画いたしました以上に造林は進捗いたしました。二十八年度末におきましては、大体従来の手遅れ造林箇所が七十万町歩程度は解消いたしております。これは今後三年間ぐらいで一応全部解消いたしたいという計画を立てまして予算を要求いたしまして、ほぼこれに向うような予算を一応二十九年度はお認めを願つております。  そのほかさらに木材需給の観点から申し上げますると、木材、薪炭を合せまして、現状におきましては最低限度約一億二千万ないし三千万石の伐採を余儀なくされておるのでございます。それに対しまして、実際に成長量として伐採可能な見通しは、全蓄積を対象といたしましても一億七千万石程度ということになりますので、相当の過伐を繰返さざるを得ない。そこで極力この需給の調整をとるために、一つには外材の輸入を促進するというとこでいろいろ御相談をいたしまして、二十八年度のごときは、当初予定といたしましては南洋材、米材を主体といたしておりまするが、これを合計いたしまして約三百万石という目標を立てておりました。ところが需要の旺盛と価格が比較的間に合うというような点もありまして、実績といたしましては約六百万石くらいになるのではないかと思つておりますが、相当に予期以上に入つております。これらが伐採をある程度緩和する材料になつております。  ここで一つ私どもたいへん残念に思つておりまするのは、林道の計画的開発が思うように参りませんために、現在なお未開発で残つておりまする面積が約八百万町歩くらいございまして、蓄積が現在六十億石と概算いたしておりまするが、半分近いものが未開発で残されております。これの開発進捗度が相当遅れておるということで、手近な山にある程度集中せざるを得ない。これは御承知の森林法に基きまする森林計画を的確に実施させるために、相当無理があるということで苦慮いたしておりまするが、この点は今後にいろいろ御相談をいたし、あるいは御審議を願いまして、予算措置等も考えて計画的の実施を強力に進めなければならぬ問題だと存じております。  それから荒廃林野に関しましては、現在まではあまり急速に解消はしておりません。崩壊地、あるいは崩壊移行地、あるいは防災林の設置の必要な部分等を含めますると、約五十万町歩くらい現在なお残されておりますので、そのうち急速に修復しなければならないと思われるもの二十九万町歩程度を十箇年間に修復いたしたいという計画を進めておりますが、それらの一環といたしまして、非常に大規模の、しかも高度の技術を要するような部面は国で直轄事業行う、こういう計画で進めておりまして、さらにこれを修復いたしました跡を完全に林業経営の一環として合理的に経営して、安全度を確保して行きたいということで保安林を整備いたしまして、その重要な部分を今度の保安林整備臨時措置法に基きまして確保し実行して参る、こういう計画を持つておりまするが、それに対応いたしまして、二十九年度は画期的に買上費十五億、これが事業費十五億を新たに見ていただいておるという状況でございまするので、この計画を実施するためにも今回の特別会計法の一部改正をお願いいたしまして、特別会計の予算といたしましてこれを認めていただく、しかも計画的に実施するために、買入費並びに買い入れました林野に対しまする保全の事業費が不足の場合には、一般会計からも繰入れていただいて予算に盛る、そういうことをはつきり規定をお願いするということで、改正をお願いしている次第でございます。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 次に、ただいまお話にございました保安林の整備臨時措置法というのを今農林委員会で審議をいたしておるようであります。この法案が成立をいたしますと、国土保全上必要な森林等を買入れすることができることになつておりますが、この国土保全の必要上から保安林として政府が買入れを予定する面積、その予算はどういうことになつておりますか、そのあらましを御説明願いたい。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 保安林整備によりまして、従来ございまする保安林は、国土保全を主体といたしまする保安林——森林法二十五条の一号ないし三号に規定いたしておりまする保安林が約二百二十二万余町歩ございます。それをさらに再検討を進めておりまするが、これによりまして、一応重要水系を主体といたしまする水源地帯を中心といたしまして、その他のわずかな部分的な分についてもある程度の保安林の増強はありまするが、合計いたしまして約三百十四、五万町歩まで増強するという計画を一応持つております。そのうちで特に国土保全、災害防除のために広範囲に及びまする重要地域の、一応保安林と私どもは言つておりまするが、さようなものが民有林におきまして約百十一万町歩程度に相なるという見込みを立てております。この整備は今後三年間に確定いたすつもりでおりますが、これのうちで、たとえば非常に保安施設を強度に実施しなければならないような地域、あるいは地質、土壌等の構造が非常に脆弱で、厳重な計画的施業を実施しなければあぶないというような地域を対象といたしまして、一応五十万町歩を確保できれば心配はないだろうという見通しを立てておりまするので、五十万町歩を一応の目標といたしまして、毎年五万町歩を買上げの対象として計画を進めております。二十九年度におきましては、一応五万町歩を買い上げます経費といたしまして十五億の予算を見ております。それに対しまして保安施設、あるいはその他の保安林の整備強化のための事業費を十五億見ております。一応十年間で買上げの目標を達成いたしたい、今後維持増強する事業を行う計画をいたしておりまするので、今後におきまする見込みを入れました概算でございますが、買上費といたしまして百五十億、事業費といたしまして二百六十七億、それと調査費が十五億、合計いたしまして四百三十二億二千余万円ということで一応計画をいたしております。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 買収にあたりまして、強制買収に応じた場合は租税措置は免税になる。ところがいろいろな関係から所有者がただちに強制買収に応ぜず、国土保安の立場やまた民間側のいろいろな考え方等が調整をされた上で、協議買収といいますか、あるいは買収に協力するといいますか、そういうような場合には、所得税が免税されない。こういうような話をちよつと聞いておるが、いずれの場合でも買収に応ずれば免税になりますか、それとも免税されぬのですか。その関係はどういうぐあいに大蔵省との関係がなつておりますか、そこを伺いたい。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 一応主体的には私どもで、国有林で買い上げて、国有林事業として実施するのがいいという場所を検討いたしまして、協議買収をいたすつもりでおりまするが、その際に強制買収を考えておりますのは、国の指定いたします事項を守つていただけないという場合には、やむを得ず強制をするという形になつております。一応強制という形をとりまするために、これに対しては再評価税、あるいは登録税の免税という問題をお認め願つておりますが、大蔵省といろいろ御相談いたしておるところでは、協議買収の場合におきましても、またどうしても買わなければならぬ建前のところで、当然それと同じ内容を持つておるものについては、免税の措置をとるということで御相談を進めさしていただいております。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 次に、国有林野事業に従事する職員のうちで、この事業をやるために常時的な非常勤職員というものを雇うておる。これが毎国会問題になつて参りまして、定員法の改正の場合においても、あるいは他の共済組合の法規の改正においても、これがいつも問題になりますが、現在国有林野事業に従事する非常勤としての常勤的職員はどれくらいありますか。それを共済組合に加入さしたのか、加入させぬのか、どういうことになつているか。これは大蔵省の方では一体どう解釈しておるか、大蔵省の方からもひとつ意見を聞きたい。これを当然常勤として働かしておるのに、単に定員その他の関係からやむなく非常勤という名前をつけておるのです。本質的にはこれはもう常勤職員です。その常勤職員を共済組合にも加入させないということになつておるのだが、どういうことでいつまでもそういうことにして、この職員をそんな差別待遇で苦しめなければならぬかということについて、林野庁長官と大蔵次官に御答弁を願いたい。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 これらの仕事を行うために、また非常勤職員を置いてやるのではないかというようなお話でございますが、実は私どもの方の関係においては、さような職員はおらないのでございます。いつかもその話が出たのでございますが、常勤労務者と申しますのは、年間を通じて毎月二十二日以上必ず働けるという人でございますが、常用労務者というのがあるわけでございます。これは筋肉的に働く人ですが、地方によりまして、たとえば東北地方のごとく、積雪期間と雪のない期間とで一応仕事を切らなければならぬという場合に、やむを得ず一時休まなければならぬという場合が出て参ります。しかし常に固定して出てくれる、形式的には常勤にならないが、常勤的な常用労務者というのがございますので、これは今回は共済組合加入を認められまして、七千人余という者は共済組合に新しく加入することに相なりました。  なお保安林の買上げ等をめぐりまして、また非常勤職員を置いてごまかすのではないかというお尋ねじやないかと思いますが、さようなことは絶対にございません。予算といたしましても、買上げの仕事を実施するために、新たに定員百人を認められまして、定員内職員で実施するということで認められておりますので、御了承願いたいと思います。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 常勤的非常勤労務者というのは、どういうものをいうのですか。そういう新しい熟語を初めて聞いたのだが……。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 常用でございまして、これは固定して出るわけでございます。たとえば十一月、十二月は一日も出ない、こういう時期が毎年出て来るわけでございます。さような場合に、常勤という扱いをする場合には、年間を通じて毎月二十二日以上は出なければならない、こういうことで区切られておりますので、常勤という名前は使つておりませんが、従来切れるという時期があるために、共済組合の加入をいろいろ問題にされたのでございますが、実質的には常勤と同じように扱うべきだということで御相談をいたしまして、今度は共済組合加入を認められ、しかも甲として認められるということになつた次第でございます。形式上常勤という名前が使えないので、常用ということでやつておりますが、働いております場合にほとんど専業的に働いておる、こういう形になつております。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 すると、従来言葉はどうでもいいんですが、大体非常勤的な待遇で、実際は常勤的な仕事をさせられておつたものが、今度これらの者が全部共済組合加入を認められた、これでその問題は解決いたしましたね。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 さようでございます。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 わかりました。  そこで最後に伺いたいのは、河川法の改正が行われまして、それによりますと、河川の流域である上流森林についても、建設大臣が治山治水事業等の権限を持つような規定がございます。このいわゆる河川法による河川上流分の森林についても、建設大臣が治山治水の立場から権限を持つということになると、農林省の所管の林野庁との関係が一体どうなるか、この問題について一体どういう話合いをされておるか、この点について経過を御説明を願いたい。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 ただいま河川法改正をめぐりましていろいろ相談をいたしておりますが、従来も砂防法と森林法との関係におきましては、実際的にはダブる点が相当あるのでございまして、現在砂防法によります砂防指定と保安林とダブつております。大略十一万町歩程度になつておると存じます。今後保安林の装備をいたしますると、さらにこれと重なる面が相当出て来るのではないかと思われるのでありますが、従来も建設省といろいろ打合せを願いまして、共同通牒によりましてこれが調整をはかつておりまして、一応砂防指定地区は制限林地ということで扱つておりまするが、これらの伐採につきましても、一応砂防法で規定されまして、現条例で指定いたしておりますような問題に関しましては、これを取入れて保安林の指定をいたす、こういうことにいたしておりまするし、今後保安林の指定を変更いたします場合には、協議をいたしまして、極力最低限度に県営を織り入れて保安林の専用指定をいたして参るということで話合いをいたしておりますので、その点では、施行にあたりまして競合を来すことはまずなかろう、かように考えておるわけであります。その他鉱業法、あるいは採石法等の問題につきましても、保安林とのいろいろ競合がございまするが、これはそれぞれにつきまして話合いをいたしまして、取扱いを決定いたしておりまして、従来もそれほど大きな支障は来しておりません。さらに河川法改正に伴いまして一層明確な姿で実施できれば、さようにいたしたいと思つて、目下内部の相談をいたしておるという状況でございます。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 最後に希望を申し上げておきますが、災害等の起りました場合に、河川の改修が何と申しましても一番輿論がやかましくなりまして、このために莫大な改修費が年々注ぎ込まれておることは、御存じの通りであります。いかに河川の復旧をいたしましても、かんじんの治山関係が十分に造成されて参りませんと、何の役にも立ちません。われわれ終戦以来毎年のように襲うて参ります台風、風水害という被害の跡を見まして、二年前に復旧事業が完成をいたしましたのに、山の方が一向治められておらぬために、再び大きな災害を受けて、せつかくりつぱにでき上りました復旧工事がまた災害を受ける、またそれに莫大な金が新しく要求されるということを見せつけられておるのであります。だから河川の災害復旧に並行して、その上流の治山関係、あるいは造林関係がどうなつておるか、また山の方の復旧はどうなつておるかということを一貫して検討してもらいませんと、国としては非常に大きなむだな経費を支出しておる実情を私どもは見せつけられておりますから、この河川法の改正にからんで、少くとも上流森林資源の面については、両省とも協調をされて、ほんとうに復旧がうまく行きますように御協力を願いたいということを、私は強く要望しておきたいと思います。   〔内藤委員長代理退席、黒金委員長代理着席〕

大平正芳自由党

○大平委員 ちようどいい機会ですから、関連して長官に伺つておきたいですが、町村合併促進法というのがございまして、これで合併を促進さすために可能ないろいろな援助を与えることになつたのでございますが、この中に国有林の払下げという問題があるわけであります。これはおそらく合併する町村にしてみれば、町村国有財産があるのとないのと違うわけです。おそらく有利な条件を与えてやろうという趣旨であろうと思いますが、こういう法律に対しまして、林野庁としてはどういう要件を具備した場合に考慮するとか、町村側が具備すべき要件もあるでしようし、林野庁側で考えまして、こうした程度のものは払い下げるのだというような具体的な条件がおきまりになつておりますかどうか、その点一点だけこの際伺いたい。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 これは国有林野整備の臨時措置の例にならつてということになつております。あくまで国有林野取扱い上支障のないものというのが一応基準でございますことは、国有林野整備の場合と同じでございまするが、私どもも町村合併の促進に役立つような場合には、できるだけさような見地から御相談を申し上げて行きたいという考えでおります。ただしかし、国有林野経営上必要な山を特に町村合併促進のために売り払うことはできないと思います。そこの点はただそれだけではなかなかはつきりいたしませんが、従来国有林野整備臨時措置法によりまして、基準を設けて売払い対象を決定いたしておりますので、それらの具体的な条件が一つの基準になる、かように考えております。それから町村側といたしましては、あくまでも基本財産の造成維持ということでお考えいただきたいと存じます。ややもすると、林野整備によりまして払下げを受けても、それを一時に金にかえてしまうという場合が非常に多いのでございますから、特に町村合併促進法十七条二項によりまして、森林の施業計画を国の方で監督することになつております。これは森林計画と一連の関係がございまするので、一応都道府県知事に委任することになつておりますが、計画を立てて、実施に関しまして監督を受ける、こういうことになつております。私どもといたしては、今後なお二箇年間ございまするので、経営上支障のない場合にはでき得る限り御協力を申し上げるという考え方でおります。また基準は、国有林野整備臨時措置法の場合の適用基準をそれぞれ御検討いただければ大体見当がつく、かように考えております。

大平正芳自由党

○大平委員 今申されたようなことは、末端の営林局長に御通達になつておりますか。単なるお心構えでありますか。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 十分徹底させておりまするし、取扱いに関しましても、局長会議においてそれぞれ話合いをいたしております。

黒金泰美自由党

○黒金委員長代理 春日一幸君。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 この際林野庁長官に、関連をいたしまして北洋材の問題並びにパルプの輸入問題について、農林当局はどういう努力をしておるか、お伺いいたしたいのであります。  申し上げるまでもなく、最近国内の木材資源は大分枯渇をいたしております。そうして濫伐をすれば、これが風水害の大きな惨禍を誘発するというようなことで、いろいろとはばまれておると思うのであります。ところが一方国内的には、建築資材にいたしましても、あるいは輸出用の梱包材料にいたしましても、北洋材の需要が非常に大きい。ところが供給がこれに伴わない。従つて木材がはなはだしく値上りをしておるのでありまして、このことが復興を阻害してもおるし、特に輸出の障害になつておる面が非常に大きいように思うのであります。従つて政府は、北洋材の輸入について格段の措置を講ずる二とにより、とりあえず輸出を阻害しておるところの輸出用梱包材料の確保に努めなければならぬと思うわけであります。本問題については、しばしば各輸出団体等から長官に対しても陳情が行われておるので、閣内においてもこの問題は相当検討がなされておらなければならないと思うのであります。パルプと申しますか、北洋材の輸入に関して今日までどういうような努力がなされておるのであるか、見通しをもあわせてこの機会にお示し願たいと思うのであります。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 先ほども申し上げました通りに、資源的に見ました国内の生産能力と比べ、需要の状況が非常に増加をしておりまして、このままではいよいよ破局に追い込まれる危険もございます。お説の通り、外材依存ということは非常に緊迫した問題でございますが、とりわけ最近の国内木材価格の高騰の大きな原因をなしておりますのは、森林法の施行に伴いまして、幼齢林の伐採を抑制しておりますことと並行いたしまして、パルプ材がほとんど小径木を対象として施業いたしておりまして、この需要が年々相当増加いたして参つて、山元においてこれの買付が競合いたしておるからで、それが一層木材価格のつり上げを来さしめておる。こういうような関係から、これを何とか緩和する方法を考えなければならぬということでいろいろ検討いたしてみておりますが、パルプ材を中心とすると、現在価格的、数量的に一応対象となりますのは北洋材で、これ以外に給源はあまりない、こう思われるので、一応パルプ材を主体としてパルプ事業関係の方たちと話合いをいたしまして、輸入促進をはかつたのでございます。パルプ材に関しましては、パルプ材輸入協会というものをつくりまして、一元化して需要量を調査し折衝を進めるということで、ある商社を通じて当らせるというような方法がとられたのでございますが、その際、輸入商社の問題は通産省に御所管いただきますので、国内の需要を中心として集結するということで話合いを進めて参りました。そうして輸入、パルプ材関係としては、二十九年度三百六十万石程度を必要とするという集計が出ましたので、これを対象として話を進めるということで、通産省、あるいは交渉に当ります場合の入国手続等の問題もありますから外務省等と連絡を進めて来た次第でございますが、パルプ材だけを対象とすることは国内の需給関係から必ずしも妥当でない。そこでできるだけ他の包装用材関係、一般製材の関係等もひつくるめまして、統一的に需要を集結して輸入を促進したいということで相談をいたして参つたのでございますが、率直に申し上げますと、その間輸入業者のそれぞれの活動もありまして——直接私ども国同士での話合いが進められない関係にありますために、かえつて業者が無統制に交渉を進めて混乱をさせて来た実情がありますので、私どもとしては国内の需要を一本にとりまとめてこれを進めるという方向に現在努力をいたしまして、大体一本化の見通しが立つて来た現状でございます。ただこの間、輸入業者個々の動きのために混乱を生じておる点が多少ありますので、それらの点等が一層交渉を困難にしておるのではないかと考えております。しかしこれは強く要請するわけにも参らぬ。現在パルプは一応別途になつておりまするが、その他の需要関係も一本にまとまりまして、パルプ輸入協会と話合いを進めるという段階まで参つておりますので、国内の受入れ態勢はようやく整備した、こういう段階だというふうに申し上げざるを得ないのであります。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 国内の木材需要、これが非常にはげしいものであり、一面供給がいろいろな立法措置によつてはばまれて来て、問題がいろいろな方面へ波及をいたしておることはただいま長官の述べられた通りでありますが、これが緩和のために北洋材を輸入してくれということの要請は、すでにここ数年来強く当局に要望されておるところであります。しかるところ、この問題の解決が一向政府においてなされてはいない。すでに長官からこういうような御見解を承つてから一箇年を経過しておるかと思うのでありますが、なおかつ国内における需要量の調査をしておるというような、こういうばかげたことは実際問題としてあり得ないと思う。政府はその責任において、国と国との交渉によるならばより、あるいはコマーシャル・ベースによる商社の商業活動にゆだねるならゆだねる、いずれにしてもその目的を果し、効果の上るような措置を講じなければならぬのだが、荏苒日をすでに一箇年けみしておりまして、問題の解決はできておりません。一方特に私の指摘いたしたいことは、建築用材も——パルプ用材もさることながら、特に輸出の振興をはからねばならぬのだが、梱包用材がべらぼうに上つて来ておる。特に昨年九月の風水害以来の値上りは著しいものがあるのでございまして、従つてこの梱包用材を継続的にその必要量を満たすことのための輸入措置たるや、今や焦眉の急にあると思うのであります。政府がなんといつたところで経済の自立、このことはすべから、政府の責任においてなさなければならぬのでございまして、しかもソビエトとの間柄におきましても、一方においては抑留者の送還等の友好的措置も逐次能率的に行われておりまするし、聞くところによりますると、向うから漁船等の発注もあり、また軍事関係以外の平和物資によつてのバーターの措置も考えられないことはないわけでありまして、経済の問題はまた政治とは別の関係においてなし得る分野もあろうと考えますので、この輸出振興の大きな障害になつておるところのこの輸出梱包用材を国際価格で入手できて、日本の輸出産業が国際的水準において闘い得るような措置をぜひともひとつとつてもらいたい、このことを強く要望いたすものであります。  さらにこの問題に関連をいたしまして、こういう考え方の上に立つていろいろ御努力を願うことではありましようが、しかしこれはなお考えてみても、相当の時間がかかるのではないかという見通しが持たれます。一方輸出の問題は、今この梱包用材を欠くことによつて、さらにこの値上りによつて、非常に国際的に不利な条件におかれておる、これを何とか緩和する方法はないかということでありますが、これは林野庁の手持ちの木材を計画的にこういう方面へ払下げを行うことによつて、当面応急の措置は講じ得るのではないかと思うのであります。従いまして、先般箱数の一番多いあの例の陶磁器関係業者からもお手元に陳情が行われたと思うのでありますが、これも陳情書が提出されてすでに半箇年を経ておりまするけれども、一体あなたの方でこの問題はどういうふうに処理をされておるのであるか。現実に陶磁器の輸出は年間四千万ドルを越えておりまするし、これは原料がほとんどどろであることによりまして、この輸出量は、他の商品の輸出量の一億ドルにも匹敵するところの大きな日本の輸出の大宗であろうと思うのであります。これらの諸君が、材木がマーケット・プライスによつておるために非常な不利な条件にある。梱包用材が非常に悪いので、この梱包用材が輸出に影響をもたらすところのパーセンテージが非常に高い。従つてこういうような方向に政府手持ちの木材を払い下げてもらいたいということをずいぶん陳情しているのだが、一体これはあなたの方でどういう処理がなされておるのか、さらにその見通しはどこにあるのか、この機会にあわせて伺つておきたいと思います。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 この問題に関しましては、すでに一部はそれぞれの業界からの要望、計画等がありまして、買付処理をいたしております。今陶磁器に関しまする梱包用材と合せまして、人絹その他の織物の梱包用材も相当厖大な量になるのでございまして、それらに関しましても、できるだけ国有林材の特売によりまして処理いたしておりまするが、御承知の通り国有林では、一応梱包用材として使われまするものは、松、もみ、つげが主体でございまするが、比較的これらの材が少いというような関係で、なかなか需要に対しまして十分にこれを供給するという見通しが立たないということで、具体的に十分な解決ができないところの実情にございますが、でき得る限りこれらの輸出振興のための資材に対しましては、比較的価格の安い材で、利用可能なものを計画的に輸入いたしまして、促進に寄与いたしたいということで、二十九年度についても積極的に計画を進めることになつております。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 それでその北洋材の輸入は、基本的な政策として政府が努力をすると言つておるのだが、当面国内にそういう材木が枯渇して、値段が高いので、輸出を阻害しておる、輸出振興が国策なのだから、その阻害の面を緩和するためには、政府手持ちの材木をそういうところへ重点的に払下げを行つて行つて、政府の総合経済政策を通じて輸出振興をはかるということは筋の通つたことです。従つてそこへ払下げをしてくれということで陳情しておるのです。これの話合いは全然ないのではないから、早稻田柳右エ門君が陳情されておると思いますが、これは六十万石か七十万石出したと思うのであります。そういう厖大なものを払下げを願わなくても、至急五万石なり十万石なり彼らの必要とするものを払い下げることによつて、これを満たし得ると思うのであります。それをやるために努力しておるのか、あるいはそういうものは全然努力しておらないのか、この点を明確に御答弁を願いたいと思います。

柴田栄農林事務官(林野庁長官)

○柴田(栄)政府委員 ただいまも申し上げました通り、すでに可能な最大限度について二十八年度においても実施いたしましたが、二十九年度については計画も出ておりますので、これを対象としてできる限りの方法をとつて参りたい、かような考えであります。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員 動議を提出いたします。ただいま議題となつております六案中、国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案につきましては、この程度にて質疑を打切り、討論を省略して、ただちに採決されんことを望みます。

黒金泰美自由党

○黒金委員長代理 藤枝君の動議に御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

黒金泰美自由党

○黒金委員長代理 御異議なしと認めます。よつて国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案に対する質疑はこれにて打切り、討論を省略して、これよりただちに採決に入ります。  本案を原案の通り可決するに賛成の諸君の起立を願います。   〔総員起立〕

黒金泰美自由党

○黒金委員長代理 起立総員。よつて本案は原案の通り可決いたしました。  この際お諮りいたします。本日議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成、提出等の手続につきましては、委員長に御一任願つておきたいと存じますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

黒金泰美自由党

○黒金委員長代理 御異議なしと認めます。よつて委員長に御一任をいただくことと決しました。     —————————————

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 この際本委員会は、一つ政治的な善を行おうといたしておるのであります。これは新聞で国民大衆も非常な興味を持ち、その成行きに大きな関心を持つておると思うのでありますが、その報道されておるところによりますと、百万円の当り宝くじを貧困なる宝くじの売りさばき人が拾得いたしまして、警察に届け出た。しかるところ、これはこの拾つて届け出た人が遺失物法の定めによつてその所有権を継承したにもかかわらず、当せん金附証票法第十一条の支払い制限規定によつて本人に支払うことができない、こういうようなことで、この善良なる正直な届出人がその支払いを受けられない、こういう状況にある事柄についてでございます。これは、法律はいろいろな建前に相なつてはおりましようけれども、この貧困な売りさばき人が、これは百万円当つておるくじだということを知りながら、悪くすれば、自分が買つたのだと言つて、自分が届けても、それで問題はあるいはごまかし通し得るかもしれないけれども、少くとも自分が買つたものでないから、これはひそかに私すべきでないという立場から、正直に警察へ届け出た。これは私が売つた宝くじだが、ここに落ちておりました、しかも百万円当つております、買つた人はきつと心配しておられるだろうから、買つた人に渡してもらいたい。こういうようなことは近ごろの美談であろうと思う。世上収賄、汚職、疑獄とこんがらがつているときに、国民の中にこういう善良なすがすがしい人を発見するということは、まるでさつきのやみ空に青天の一切れを見るような気がして、これはたいへん喜ばしいことであると思うのであります。法律の規定がどういうぐあいでありましようとも、こういう善なる人々に対してあらゆる法律の定めを通じて保護して、その善良なる行為に対して報いるだけの措置を講じて行かなければならぬと思うのであります。これは私どもの研究するところによると、遺失物法によつてその権利を承継したものだと見受けられますので、証票法のいう第十一条の承継人とみなし得ないこともないと思う。従つてこれは当然その本人に渡し得るようなぐあいに措置願うべきだと思うのであるが、これをはばんでいるところの理由は一体何であるか、まずこの点からお伺いいたしたいと思います。

河野通一大蔵事務官(銀行局長)

○河野政府委員 お話のような事実及びこれに対する経緯はお話の通りであります。この問題につきましては、できるだけ皆さんが御納得の行くような取扱いをしたいということでかねがね研究をいたして参りました。政府内で法制局その他ともいろいろ相談いたしたのでありますが、政府としてこの問題の解決をはかりまするためには、やはり法律に従つてその解釈をきめざるを得ない、こういうことになつて参つたのであります。しからば法律上どういうことに相なるかと申しますと、これは先ほど春日さんからお話のありました通り、宝くじに関する法律の十条、十一条の規定等から見まして、拾得せられた方にお支払いをするということは法律上どうしてもできないという結論になつたのであります。  しからば今お話がありましたような、遺失物拾得に関する法律、民法その他の規定に基いてどういうことになるかという点も実は問題になつたのでありますが、これは御承知のように、民法の二百四十条に遺失物に関する規定がある。しかしその規定は、ある特別の法律によつて公告をした上で、一年たつてもなおかつ真の所有者が出て来ない場合には、その拾得者がその所有権を取得する、こういうことに相なるわけであります。これは一年たたなければそういう問題は出て来ないのでありますが、一年たつた上において、一体こういう賞金を受取るべき権利というものが拾得者に移るのであるかという点もいろいろ研究いたしたのであります。これは日にちは十分ありますので、さらに研究は続けたいと考えておりますが、この点について、今まで私どもが事務的に検討いたしましたところでは、民法第二百四十条に言つておりまする「拾得者其所有権ヲ取得ス」ということの中には、今お話のように、賞金を受取り得るという権利はその所有権というものの中に入つていない。従つてこの拾得者は宝くじに関する法律の第十一条に言つている、その支払いを受け得る人の中に入らないというのが現在までの政府内でいろいろ打合せました結論と申しますか、法律的な解釈であります。もつともこれは、先ほどお答え申し上げましたように、まだ十分に期間の余裕がありますので、さらにこれらの問題については、法律の許す限りにおいて何か皆さんの御納得の行くような方法があれば、さらにわれわれは検討を加えてみたいと思いますが、現在のところ私どもの得ている法律的解釈と申しますか、結論は以上のようなことになつておる次第であります。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 ただいまの御答弁によりますと、現行法律の範囲内では、このような善良な人に対して何ら報いることができない、こういうことでありますが、このことは端的に申し上げれば、法律に欠陥があるとわれわれは断定しなければならないのであります。少くともいろいろな物件を拾得して届け出る、一年間公告期間を経過してもその所有者が発見できないときは、届出人の所有に帰するというこの民法の規定というものは、これは公序良俗をあくまでも維持することのために特に設けられた法律であり、この法律の精神は、あらゆる面に向つて貫かれて行かなければならぬと思うのであります。今回問題となつております松岡八重子さん、この人は新聞の報ずるところによりますと、未亡人であつて、しかもいたいけ盛りの子供を二人養つている。みずから身を堅持して、宝くじを売つてその子供を育てておられる。その人が現金にひとしいところの、現金そのものとも思われるところのこの百万円の宝くじを、あくまで拾つたのだと言つてこれを当局に届け出て来ておる。こういういい事柄に対して、法律がああだからこうだから、これは渡されないのだ、こういうようなことでは政治というものはあまりに血も涙もないと思う。法律というものの基礎は、やはり道徳と条理の上に立つておると私は思うのであります。従つてそういう理解の上に立つて法の解釈が行われなければならぬ。民法第二百四十条でありますか、これは疑義があると言われますけれども、われわれをもつてすれば、これは所有権がその人に返るというのだから、私は疑義のありようがないと思う。すなわち本人にその金が渡るように、とにかく政府が十分好意的な努力をしてもらうのでなければ、今後正直者が何ら報いられない、法律はかくも冷厳酷薄なものであるかというような印象を国民に与えるということは、政治と国民との間を何らつながりのないものにするようなきらいがあり、好ましいことではございません。  そこで私の所見を申し述べたいのでありますが、この問題について、国民が何人もなるほどと理解できるような処置をこの法律の範囲内で行うことであるならば、民法の六百九十七条でありますか、事務管理の規定があると思うのであります。「義務ナクシテ他人ノ為メニ事務ノ管理ヲ始メタル者ハ其事務ノ性質二従ヒ最モ本人ノ利益二適スヘキ方法二依リテ其管理ヲ為スコトヲ要ス」こういうことがあるわけであります。従いまして、やがてそれを落した人が出て来るかもしれないので、出て来た場合に、この第十条に規定されておるように、これが失効してしまつては出て来ても何もならないから、警察そのものがまず宝くじの現金を受けておく。そうして後日落した人が出て来るならば、その金額を落した人に渡してやる。出て来なければ、この承継者である松岡八重子さんがあなた方のその後の検討によつて受けられるようなぐあいに問題の解決がはかられる、こういうことが私は最も望ましいと思うのであります。従つてこれはあなたの方と関係筋と連絡を願つて、とりあえずこの宝くじが失効しないことのための最も利益な措置を講じてやつていただきたいと思うのだが、これに対して銀行局長はどういうお考えをお持ちになつておるか、ちよつと伺いたい。

河野通一大蔵事務官(銀行局長)

○河野政府委員 今御指摘の民法六百九十七条と本件との関係につきましても、一応私どもは研究をいたしたのでありますが、今まで得ました結論——実は私あまり民法の専門でないものですから、結論だけしか私から申し上げられませんが、どうもここに書いてある事務管理の対象として今のような場合当らぬように、今のところ私は研究の結果は聞いております。しかしこの問題は先ほどもお話申し上げました通り、宝くじのこの法律の第十二条によりまして、賞金を受ける権利が出てから一年間は時効によつて消滅するということはございませんので、その間におきまして十分に今申し上げました遺失物拾得の関係の法律と今御指摘の事務管理の法条等につきましては、さらに検討を続けて参りたい。そうしてできるだけ皆さんの御納得が行けるような解決に到達するように努めて参りたい、かように考えておる次第であります。  なおこの宝くじ法の第十二条の時効の規定でありますが、これは必ずしも時効を援用しなくてもいいわけでありまして、そういうふうな事態が非常に複雑なために、事情がわからないでそのまま一年たつたという場合におきましては、その後事態がはつきりいたしまして、あるいはその時効を援用することが条理上非常にまずいという場合におきましては、必ずしも時効を援用する必要もない。そういつた点も頭に置きながら、今後この問題をなるべく早い機会にさらに検討を続けた上で、できる限り今御要望のありましたような線に沿えるものなら沿いたいという私の気持で、今後研究を続けたいと考えております。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 法律をいろいろ解釈研究を願つておる様子でありますが、これはあまりむずかしい解釈の方向へ計画的にその研究をするというのではなく、何とか本人にその金が渡るように好意的な研究を願わなければならぬと思うのであります。この証票法の十一条でありますが、拾得人には渡さないとか何とかいうような規定はない。ただその承継人というものの解釈の中にそういう人たちが含まれるかどうかという単なる認定であつて、ことに今回のような拾つた人に渡してはいかぬのだというような規定は、ここにはないわけです。しかし拾つて届け出た人が民法上その権利を得て、そしてその承継人としての資格を発生した場合においてどうこう、こういうような事柄は、これは明確な事柄なんだから、あまり裁判にかけて争つてみたりしないで、本人もせつかく世間からいろいろと賞讃をされて、そしてこれがみずから子供の教育のためにも寄与するところ多かろう、さらに世間に寄与するところも少くはあるまいということで、みんながこの成行きに対して好意的にながめておるわけでありますから、これを本人に渡るようなぐあいに法律的な御解釈を願つたところで、これはだれも異論をさしはさむ者はないのです。従つて日にちがまだ相当あるからもつと研究をするんだというようなことでなく、こういうような事柄はできるだけ政府が大担に責任を持つて、こういう善良なる行為に対してはよい報いをなし得るような措置を講じてもらいたい。このことを強く要望いたします。  なおこの問題は、個々の論議だけにとどめるというのではなしに、国会はこういうような問題をもあわせて、法律の疑義を解決して行くという責任を立法の府としておのずから持つておるわけでありまするから、もし法律が欠陥があるならば、その欠陥をわれわれは修正するにやぶさかではない。従いまして、本人に渡り得るものか渡り得ないものか、また渡り得ないとするならばいかなる法律の条項によつて渡り得ないのであるか、この点を一つ明確にされて、そうして法律の欠陥によつて善良なる行為に報い得ないとするならば、どう法律を改正したならばそれに報いることができるか、この点もひとつ省内においてぜひ御検討をいただきまして、来週の火曜日の委員会にひとつ責任ある御答弁を願いたいと思うのでございます。本委員会は、この宝くじの問題等もかねて本委員会の所管でありますし、国会においてこの問題を取扱うのは本委員会以外にはないでございましよう。従つてもしこの宝くじの法律の中でいろいろ欠陥があれば、その法律を修正すればいいことでございまして、これは裁判において多くの経費をかけ、国の機関にさらに多面にわたつて御迷惑を煩わすまでもないと考えますので、どうかひとつ来週の火曜日までに本件に対する措置、これを御検討願いたいと思うのでございます。

井上良二日本社会党(右)

○井上委員 私はちよつと関連して政務次官の御見解を伺いたいのですが、ただいま春日君からるる御発言のありましたように、宝くじを拾つてそれを警察に届けた、ところがその届けたものが幸いに当つておりましたために、本人にはその資格がないのだ、(「当つていることを知つておつて届けたのだ」と呼ぶ者あり)こういう血も涙もないような大蔵省の見解が新聞に発表されまして、そのことで地元の裁判所の方の弁護士は一斉に立ち上つて、この大蔵省の見解に対しての反対的な訴訟をやろうということになつて来ておるのです。そうなりますと、政府も行きがかり上それに応訴せざるを得ない結果になるであろうと思います。それは応訴しますのはいいのですが、争いの論点が今お話になりましたように、正直に届けたという、この正直者が損をするという印象を与えることが非常に私どもは困る、こう考えます。法文上解釈をどうするかということの議論よりも、社会に与える影響の方が政治的には非常に大きいではないか、そういう点から考えて、今春日君もお話になりましたように、拾得した者にはその権利がないんだという法文上明確な規定がありますならば、これは大蔵省の主張もそれによつて明らかに貫かれようと思いますけれども、多少その法文上の解釈にとやかく研究を要する事態が起つておる今日の場合におきましては、私は良風美俗をさらに賞揚して行くという政府の立場から考えますならば、解釈の相違に多少疑義があつても、この際やはりそういう正直者は、国としても政府としても大いに賞揚するという信賞必罰の政治を行う立場からも、これは金額は百万円ですけれども、そのやつた行為がどれだけ大きく世の中に響くかわかりませんから、いろいろむずかしい法的な法廷闘争の解釈もあるかもわかりませんけれども、こういう問題は親心をもつて政治的に少くとも解決してやるべきものではないか、こう私は考えます。この点は、政務次官はやはり政府を代表し、国会との間における調整をはかる重大な責任をお持ちでございますから、人心の機微はよく御存じでありましようから、これは大蔵大臣とも御相談を願つて、ほんとうによくこういうことをやつたということで、喜ばれるような一つの結論を出していただくように御協力を願えないか。これはここで政府を追究するとかどうとかいうのじやなしに、こういういいことは、やはり国会も取上げてそうして世の中に喜んでもらえるようなことにした方がいいと思いますが、この点御善処願えないものか、ひとつあなたの御高見を拝聴したいと思います。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 お答え申し上げます。ただいまの件につきましては、先ほど来春日委員の御質問を通じまして私初めて承知いたしました。また井上委員の温情あふるる御意見も十二分に拝聴いたしました。ただ先ほど河野政府委員のお答え申し上げましたように、政府当局としては法律の忠実なる執行をしなければなりませんので、せつかく研究をいたしておるということであります。この点もまた私といたしまして、なるほどその立場は十分わかります。そこで今井上委員の仰せのように、本件のごとき場合にでき得る限り政治はあたたかに、しかも善行を表彰して——表彰でもありません、当然のことになるのかもわかりませんが、でき得る限り世の中を明るく持つて行きたいというお気持に対しましては、十二分に共鳴いたします。なるべく円満な、いい妥結を見ますように、また河野政府委員の申し上げておることもそる通りでありまして、各方面の納得の行くようないい結論を得たい、こう申し上げておりますので、この点同様に考えて善処いたしたいと思います。

黒金泰美自由党

○黒金委員長代理 本日は午後一時から本会議が開かれる予定になつておりますので、この程度にて散会いたします。    午後零時十八分散会      ————◇—————

国会会議録検索システムで原文を見る ↗