水産委員会 第33号
- 発言数
- 18 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1954/05/28
会議録
○田口委員長 これより会議を開きます。 参議院提出にかかる臘虎膃肭獣猟獲取締法の一部を改正する法律案を議題として審査に入ります。まず国会法第六十条によりまして、参議院の委員長より提案理由の説明を聴取することといたします。参議院水産委員長森崎隆君。
○森崎参議院議員 ただいま議題となりました臘虎膃肭獣猟獲取締法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 同法におきましては、臘虎、膃肭獣の猟獲、その獣皮の製造その他の行為の禁止、制限に違反いたしました者については、主刑として、一年以下の懲役または十万円以下の罰金に処するほか、附加刑として、これらの違反行為に供したもの、違反行為により得たもの等を没収する旨を規定いたしておりますが、この没収は、いわゆる必要的没収でありまして、およそ違反行為があり主刑に処すべき場合には、必ず没収がなされることとなつており、しかもその物件の中には船舶、船具等も含まれているのであります。 この点につきましては、違反行為が軽微の場合にもすべて沿収刑が科せられますことは、いささか苛酷にすぎる感がいたします。のみならず、現在のところ特に本制度を維持しなければならぬという格別の理由も見出すことができません。また他の漁業関係法規、たとえば、漁業法、これに基く各種漁業取締り規則、水産資源保護法等におきましても、同種の規定がありますが、いずれも任意的沿収すなわち沿収することができるという規定方式でありまして、これらの規定との関係におきましても均衡を失するきらいがあるのであります。 以上の理由からいたしまして、この際、現行法の必要的没収を任意的没収に改めることにより、裁判所が情状により適宜の措置をとり得る道を開きたいと存ずる次第であります。 以上が本法律案を提出する理由でありますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことを御願い申し上げる次第でございます。
○田口委員長 本案につきましては、質疑及び討論の通告がありませんから、質疑及び討論を省略し、ただちに採決いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田口委員長 御異議なしと認めます。よつてただちに採決いたします。本案は原案の通り可決するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田口委員長 御異議なしと認めます。よつて本案は全会一致をもつて原案通り可決いたしました。 引続きお諮りいたします。本案に対する委員会報告書の作成につきましては、先例によりまして委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田口委員長 異議なしと認め、さように決定いたします。 午前十時五十二分休憩 ————◇————— 午後零時八分開議
○田口委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 奄美群島復興特別措置法案に対する意見申入れの件について御協議を願います。 本件について鈴木善幸君より発言を求められておりますからこれを許します。鈴木善幸君。
○鈴木(善)委員 地方行政委員会におきまして、ただいま審議中の奄美群島復興特別措置法案につきまして、水産関係の事項について本委員会から委員各位の御意見をまとめまして、私は次のような修正意見を提出することを提案いたしたいと存ずるものであります。 その修正意見を朗読をいたします。 奄美群島復興特別措置法案に対す る意見 (1)修正案 (一)第二条第一項中第四号を第五 号とし、以下一号ずつ繰り下 げ、同項第三号の次に次の一号 を加える。 四 水産業の復興事業 (二)第六条第三項中第四号を第五 号とし、同項第三号の次に次の 一号を加え、同条第四項第四号 「漁業」を「水産業」に改める。 四 水産業の復興に関する事 業 (三)第六条第五項を削る。 (四)別表第一漁港の欄中「重要な 輸送施設」の下に「漁港施設用 地(公共用地に限る。)若しくは 漁業用通信施設」を加え」、「内 閣総理大臣」を「農林大臣」に 改める。 以上でございますが、この修正点は、当水産委員会として水産委員会所管の事項のみにとどめた次第ですが、その趣旨は説明するまでもなく奄美群島の地理的、経済的、産業的な基盤からいたしまして、水産業の発展は今後の復興に非常に大きな役割を果すものと考えるのであります。そういう意味合いにおきまして、原住民の生活安定に必要な産業の復興中、特に水産業の振興を条文中に明定をいたしまして、今後水産業を中心とした奄美群島の復興を強力に推進いたしたいという趣旨でございます。 なおまた第三点につきましては、漁港法にございます条文に平仄を合せます関係から所要の修正を行いたいという趣旨でございます。 なお以上三点の修正意見のほかに基本的な問題として附帯意見を私はつけ加えることを希望するのであります。それは今日まで私ども北海道の開発事業あるいは特定地域の総合開発の問題等にかんがみまして、どうしてもこういうような後進地域の開発あるいは復興事業は、強力なる特別の所管官庁を設置いたしまして、その特別な所管官庁において総合的な開発復興計画を調査、審議、樹立をいたしますと同時に、その実施になきましても簡素協力なる行政によりまして、その復興計画がむだがないように適切に実施されることが必要と考えるものであります。そういうような観点からいたしまして、私は奄美群島の復興につきましても、北海道開発あるいは特定地域総合開発、奄美群島復興事業というようなものを総合的に所管いたしますところの強力なる官庁を設置いたしまして、復興開発計画の樹立、実施について適切なる措置を講ずべきものと思う次第であります。 右の点を基本的な問題として附帯意見としてつけ加えて、委員長名をもつて地方行政委員会に御提出いただくことをここに提案をする次第であります。
○田口委員長 ただいまの鈴木君の発言に対し御意見等があればこれを許します。——別に御発言もないようでありますから、お諮りいたします。 本件は鈴木善幸君の御意見の通り決定するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田口委員長 異議なしと認めます。よつてそのように決定いたします。 暫時休憩いたします。 午後零時十五分休憩 ————◇————— 午後四時六分開議
○田口委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 先刻、内閣提出にかかわる、昭和二十九年五月の北海道東南海域暴風雨による漁業災害の復旧資金の融通に関する特別措置法案が付託になりました。ただいまより本案を議題として審査に入ります。 まず政府より提案理由の説明を求めます。農林政務次官平野三郎君。
○平野政府委員 ただいま議題となりました、昭和二十九年五月の北海道東南海域暴風雨による漁業災害の復旧資金の融通に関する特別措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を説明いたします。 五月九日夜半から十日にかけ突発的に発生した暴風雨雪により、北海道全地域及び付近海域において多数の人的損失を生じ、漁業及び農業その他の物的施設にも多大の損害を生じたのであります。漁業におきましてはその被害が最も大きく、特に暴風雨通過の中心となつた北海道東南の沖合い海域において、さけ、ますその他の漁業に出漁中の漁船のうち多数のものが沈没し、行方不明となり、漁網も多くの流失、損壊を見るに至つたことはまことに遺憾に存ずる次第であります。これら重大な被害の状況にかんがみ、この暴風雨によつて著しい損失を受けた漁業者及び水産業協同組合に対し、この際低利の復旧資金を融通する措置が緊急となつた次第であります。 次に、この法律案の要旨を申し上げますれば、この法案の内容は、被害を受けた漁業者及び水産業協同組合に対しまして、農林中央金庫その他の金融機関が行う漁船及び漁網の復旧資金の融資について、市町村及び都道府県が利子補給及び損失補償を行うこと、並びにこれらの経費について国が補助を行うことであります。具体的には、利子補給につきましては、地方公共団体が五分の利子補給を行い、そのうち二分五厘を国が補助する建前であり、損失補償につきましては、漁船分は地方公共団体が六割の損失補償をすることを前提として、その六割のうち三割を国が補助する建前であり、漁網分は地方公共団体が五割の損失補償をすることを前提として、その五割のうち二割五分を国がそれぞれ補助することとなつております。 またこの法律の対象となる復旧資金は、貸付を受ける者一人につき一千万円以内で、償還期限が一年以上五年以内、利率が年六分五厘以内のもので、本年十二月三十一日までに貸し付ける資金であります。 なお政府が都道府県に対し補助する対象となる復旧費の総額は、八億五千万円の限度となつております。 以上本法案の提案理由並びに要旨を御説明いたしましたが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
○田口委員長 この際本案の取扱いについてお諮りいたします。本案につきましては、別に質疑及び討論の通告がありませんから、質疑及び討論を省略して、ただちに採決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田口委員長 異議なしと認めます。それではただちに採決いたします。本案は原案の通り可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田口委員長 異議なしと認めます。よつて本案は全会一致をもつて原案の通り可決いたしました。 引続き本案に対する委員会報告書作成の件についてお諮りいたします。これは前例によりまして委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田口委員長 御異議なしと認めます。よつてそのように決定いたします。
○松田(鐵)委員 今回の災害につきましては、当委員会といたしましても急遽国会開会中にもかかわらず調査団の御派遣となり、しかして水産庁、大蔵省においても、誠意を持つてこの問題に対して御研究になり、しかも短時間において、一兆億の緊縮予算の建前の今日にもかかわらず絶大なる御努力をなされ、漁民はこの恩典に感泣しておることと存ずるのであります。しかもまた、この法律の制定によりまして、漁民は、ただちに、あらゆる自己の努力によつて水産業発展のために勇往邁進することと存ずるのでありまして、私は、全会一致をもつてこの法案が衆議院の当委員会を通過したことに対して満腔の敬意を表するとともに、水産庁及び大蔵省当局に対して敬意を表するものであります。
○田口委員長 本日はこれをもつて散会いいたします。 午後四時十二分散会